JPWO2007141832A1 - 電力線搬送通信システムおよび電力線搬送通信方法 - Google Patents

電力線搬送通信システムおよび電力線搬送通信方法 Download PDF

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Abstract

電力系統の電力線を利用して、変電所に配置された一次局と通信契約者の建物内に配置された子局との間でデータ通信を行う電力線搬送通信システムであって、第1の電力線の第1の一次局30と反対側の端部と第2の電力線の第2の一次局31と反対側の端部との接続状態を開または閉に切り替える切替開閉器43と、切替開閉器43と並列に配置され、第1の電力線および第二の電力線の電圧検出結果に基づいて第1の電力線と第二の電力線の間で電力線搬送信号を中継する信号結合手段を有した電力線搬送信号切替装置180を備え、切替開閉器43が開状態において第1の電力線あるいは第2の電力線のいずれかが一部で断状態となり、当該一次局と子局の間で電力線搬送通信が行えなくなると、電力線搬送信号切替装置180は切替開閉器43を迂回して電力線搬送信号を中継する。

Description

この発明は、ブロードバンドネットワーク等の広域通信ネットワークと接続する電力線搬送(PLC:Power Line Communication)通信システムおよび電力線搬送通信方法に係わり、更に詳しくは、電力線搬送用のモデムの一次局(主端末)が電力線を介して通信する子局との間で通信が不能の状態になった場合でも、他の一次局から子局に信号を中継することによってブロードバンドネットワークと通信を継続することが可能な電力線搬送通信システムおよび電力線搬送通信方法に関する。
従来の配電線搬送信号の信号結合装置では、変電所の変圧器に複数の電力線が接続されている電力系統(配電系統)において変電所近傍にPLC通信のための一次局を設置し、変電所の母線に接続される電力線(配電線)を経由して電力線に接続される子局の電力線搬送用のモデムPLCモデムに接続し、通信を行っていた。
例えば、特開平10−290185号公報(特許文献1)には、配電線に搬送信号(PLC信号)を注入または抽出する際に、信号結合装置を用いて変電所母線に結合する方法が記載されている。
また、特開昭62−43924号公報(特許文献2)には、PLC信号を伝送する回路が開放になる場合には、開放スイッチに並列に信号の迂回路を設けて、通信を継続することが記載されている。
特開昭62−43924号公報では、上述したように開放スイッチに対してPLC信号を迂回させる回路を設けることによって通信を継続していた。
しかしながら、電力線が、断線などのように開閉器以外の部分で物理的に線路開放状態になる場合には、開閉器部分に通信の迂回路を設けても通信はできない。
この対策として、異なる一次局の信号を伝送する隣接区間と通信を行うことによって、ブロードバンドネットワークと通信を継続することが考えられる。
この隣接区間との接続部は、通常は開放状態で運用されているため、前述の特開昭62−43924号公報で述べた迂回路を設ければ、隣接区間との通信路を確立できることになる。
ところで、PLC通信では、主端末が子局に対してポール信号を出し、子局が受信したポール信号に対して応答することによって、通信を確立している。
なお、ポール信号とは、送信局が送信した信号が相手局に届いたら、相手局から送信局に対して送り返す信号のことであり、通信を確立するための信号である。
隣接区間との間にPLC信号を常時迂回させる迂回路を設けていると、常時2系統で一次局(主端末)から子局に信号を送信するようにしている場合には、2つの異なる一次局(主端末)からのポール信号を受け取ることになり、いずれの一次局と通信をしてよいのかが判断できなくなり、一次局と子局の間で1対1の通信ができなくなるという問題点がある。
また、特開平10−290185号公報に示されている配電線搬送信号の結合装置においても同様の問題点がある。
特開平10−290185号公報 公開特許公報昭62−43924号
この発明は、上述したような課題点を解決するためになされたものであり、PLC通信(電力線搬送通信)を行っている系統の電力線(配電線)が“断”の状態になっても、他の系統を使用してブロードバンドネットワークとの通信を継続することのできる電力線搬送通信システムおよび電力線搬送通信方法を提供することを目的とする。
本発明に係わる電力線搬送通信システムは、電力系統の電力線を利用して、変電所に配置された一次局と通信契約者の建物内に配置された子局との間でデータ通信を行う電力線搬送通信システムであって、
バックボーンネットワークと情報データの送受信を行う第1の一次局および第二の一次局と、第1の電力線を介して前記第1の一次局と電力線搬送通信を行う第1の子局と、第2の電力線を介して前記第2の一次局と電力線搬送通信を行う第2の子局と、前記第1の電力線の前記第1の一次局と反対側の端部と前記第2の電力線の前記第2の一次局と反対側の端部との接続状態を開または閉に切り替える切替開閉器と、前記切替開閉器と並列に配置され、前記第1の電力線および前記第二の電力線の電圧検出結果に基づいて前記第1の電力線と前記第二の電力線の間で電力線搬送信号を中継する信号結合手段を有した電力線搬送信号切替装置(180)を備え、
前記切替開閉器が開状態において、前記第1の電力線あるいは前記第2の電力線のいずれかが一部で断状態となり、当該一次局と子局の間で電力線搬送通信が行えなくなると、前記電力線搬送信号切替装置は前記切替開閉器を迂回して電力線搬送信号を中継するものである。
本発明に係わる電力線搬送通信方法は、電力系統の電力線を利用して、変電所に配置された複数の一次局と、該複数の一次局とそれぞれ対応して通信契約者の建物内に配置された複数の子局との間でデータ通信を行う電力線搬送通信方法であって、
前記複数の一次局は、バックボーンネットワークとは通信するが、各々の一次局間では直接通信を行わない運用において、信号を搬送する電力線の経路の一部が開放状態となり複数の子局の一部もしくは全部が通信していた一次局と通信不可能の状況になった時に、その複数の子局の一部もしくは全部の子局を他の一次局と通信が可能となるように信号通信経路を切り替え、前記バックボーンネットワークとの通信を継続するものである。
ことを特徴とする電力線搬送通信方法。
本発明による電力線搬送通信システムあるいは電力線搬送通信方法によれば、電力線搬送通信を行っている系統の電力線(配電線)が“断”の状態になっても、信号の通信経路を切り替えることによって、他の系統の電力線を使用してブロードバンドネットワークと通信を継続することができる。
実施の形態1に係るPLC通信システムの全体構成を示す図である。 実施の形態1に係るPLC通信システムにおけるPLC信号切替装置の概略構成を示す図である。 図2に示したPLC信号切替装置の動作例を説明するための図である。 図2に示したPLC信号切替装置の動作例を説明するための図である。 実施の形態1に係るPLC通信システムにおける信号切替動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1に係るPLC通信システムの変形例を示す図である。 実施の形態2に係るPLC通信システムにおけるPLC信号切替装置の構成を示す図である。 実施の形態2に係るPLC通信システムにおける信号切替動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3に係るPLC通信システムにおけるPLC信号切替装置の構成を示す図である。 実施の形態4に係るPLC通信システムにおけるPLC信号切替装置の構成を示す図である。 実施の形態5に係るPLC通信システムにおけるPLC信号切替装置の構成を示す図である。 実施の形態6に係るPLC通信システムの全体構成を示す図である。 実施の形態7に係るPLC通信システムの全体構成を示す図である。
符号の説明
1 バックボーンネットワーク(ブロードバンドネットワーク)
2、3、4 ネットワーク通信線
3 ネットワーク通信線
5 上位電力系統A 6 上位電力系統B
10 変電所A 11 変電所B
20、21、22 高圧/中圧変圧器
30、31、32 一次局
40、50、54,55 変電所母線
41、48、49、51 遮断器
42 区分開閉器 43 切替開閉器
44、45、47、52 配電線(電力線)
46、53 分岐配電線(分岐電力線)
60、61、62 中圧/低圧変圧器
70、71、72、73,74 低圧配電線(低圧電力線)
100、111、112、113 MVノード
121、122、123、124、125 CPE(子局)
180 PLC信号切替装置
191、192 PLC通信データ信号
210、214 信号結合装置
213 制御装置 215 信号保持装置1
216 信号有無チェック装置 217 信号保持装置2
218 信号中継指令装置
220 電圧計1 221 電圧計2
223 電圧検出装置1 224 電圧検出装置2
225 信号中継スイッチ 226 開閉状態検出装置
230、231 接地装置(インダクタンス)
240、241 サージアブゾーバ(アレスター)
251 信号バイパス装置 260 信号ブロック装置
270 ハイパスフィルター(HPF)
以下、図面に基づいて、本発明の一実施の形態について説明する。
なお、各図間において、同一符合は、同一あるいは相当のものであることを表す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係わる電力線搬送通信システムの全体構成を説明するための図である。
図において、10は配電変電所(以下、単に変電所と称す)であり、変電所10内には複数の一次局(MVHE:主端末)が配設されている。
例えば、変電所10内に一次局30および一次局31の2つの一次局が配設されているとする。
また、55、40および54は変電所母線(以下、単に母線と称す)であって、変電所母線55は上位電力系統A(符合5で示す)に接続されており、母線40は高圧/中圧変圧器20を介して母線55に接続され、母線54は高圧/中圧変圧器21を介して母線55に接続されている。
一次局30は、ネットワーク通信線2によりバックボーンネットワーク(ブロードバンドネットワーク)1と接続されていると共に、母線40に接続されている。
また、一次局31は、ネットワーク通信線2とは異なるネットワーク通信線3によってバックボーンネットワーク(ブロードバンドネットワーク)1と接続されていると共に、母線54に接続されている。
なお、2aはネットワーク通信線2を介してバックボーンネットワーク1と一次局30との間で送受信される情報データ、3aはネットワーク通信線3を介してバックボーンネットワーク1と一次局31との間で送受信される情報データである。
また、44は変電所10内の配電線遮断器(以下、単に遮断器と称す)41を介して母線40に接続されている配電線(電力線)、45は変電所10内の遮断器49を介して母線54に接続されている配電線(電力線)である。
また、47は区分開閉器42を介して配電線44と接続されている配電線(電力線)である。
なお、区分開閉器とは、配電系統に事故が発生した場合に、事故が発生している区間を健全区間から切り離すための開閉器である。
43は配電線47と配電線45に接続された切替開閉器であって、この切替開閉器43と並列に後述するPLC信号切替装置180が接続されている。
変電所10に設置された一次局30は、母線40、遮断器41、配電線44、区分開閉器42、配電線47、分岐配電線46、中圧/低圧変圧器60に並列に接続されたMV(Medium Voltage :6000V〜3万V程度の中圧電圧のこと)ノード111、低圧配電線70を経由して、PLC通信契約者の建物120内に配置されている子局であるCPE(Customer Premise Equipment :宅内用通信装置/宅内モデムのこと)121とPLC通信を行なう。
なお、図中の一点鎖線で示した矢印191は、一次局30から配信されるPLC通信データ信号を示している。
また、一次局30は、ネットワーク通信線2を経由してバックボーンネットワーク1と通信を行なっている。
同様に、変電所10に設置された一次局31は、母線54、遮断器49、配電線45、MVノード113、中圧/低圧変圧器62に並列に接続されたMVノード113、低圧配電線74を経由して、子局であるCPE(Customer Premise Equipment)124と通信を行なう。
また、図中の破線で示した矢印192は、一次局31から配信されるPLC通信データ2を示している。
なお、一次局30あるいは一次局31から配信されるPLC通信データのキャリア周波数は、約1MHz〜50MHzであることが好ましい。
また、一次局31は、ネットワーク通信線3を経由してバックボーンネットワーク1と通信を行なっている。
配電線47と、配電線45は、切替開閉器43によって連系されているが、常時の運用状態では切替開閉器43は開放状態であり、配電線47と配電線45は切替開閉器43によって電気的に切り離された状態にある。
図2は、図1に示した本実施の形態による電力線搬送通信システムに用いられるPLC信号切替装置180の概略の構成を示した図である。
PLC信号切替装置180は、配電線47と接続した信号結合装置(キャバシタンスあるいは電磁結合装置などで構成)210および配電線45と接続した信号結合装置214、信号結合装置210および214とを接続する信号中継スイッチ225、配電線47の電圧を計測する電圧計1(符合220で示す)、配電線45の電圧を計測する電圧計2(符合221で示す)、電圧検出装置1(符合223で示す)、電圧検出装置2(符合224で示す)、電圧検出装置の信号を受けて信号中継スイッチ225を開閉する制御装置213から構成される。
次に動作について説明する。
図2に示すように、配電線47および配電線45が健全であり、電力が正常に供給されている場合、配電線47および配電線45には、定格の運転電圧が印加されている。
電圧計1(符合220で示す)は、電力線47の電圧を計測し電圧値を出力する。
電圧検出装置1(符合223で示す)は、電圧計1(220)の出力が設定値(例えば定格電圧値の90%)より大きい場合、変電所10との間の経路が正常であると判定し、信号(例えば1.0)を出力する。
同様に、電圧計2(符合221で示す)は配電線45の電圧を計測し電圧値を出力する。
電圧検出装置2(符合224で示す)は、電圧計2(221)の出力が設定値(例えば定格電圧値の90%)より大きい場合、変電所との間の経路が正常であると判定し、信号(例えば1.0)を出力する。
制御装置213は、電圧検出装置1(223)あるいは電圧検出装置2(224)が検出する電圧(即ち、V1あるいはV2)が無電圧であると、信号中継スイッチ225を投入(閉路)する。
図3は、図2に示したPLC信号切替装置180の動作例を説明するための図であり、制御装置213の具体的構成を示している。
図3に示すように、制御装置213の信号保持装置1(符合215で示す)は、電圧検出装置1(223)から信号が出力されると、n×ΔT時間継続する一定の大きさ、例えば1.0の出力を出する。
ここで、ΔTは電圧検出装置1(223)および電圧検出装置2(224)のサンプルホールド時間であり、nは2以上の値である。
同様に、制御装置213の信号保持装置2(符合217で示す)は、電圧検出装置2(224)から信号が出力されると、n×ΔT時間継続する一定の大きさ、例えば1.0の出力を出する。
信号有無チェック装置(符合216で示す)は、信号保持装置1(215)と信号保持装置2(217)の出力の大きさをチェックする。
信号保持装置1(215)の出力が規定値、例えば0.5以上であれば、信号中継スイッチ運転指令値を0にセットする。
図3のように、信号保持装置2(217)の出力が規定値、例えば0.5以上であっても信号保持装置1(215)の出力が規定値、例えば、0.5以上であれば指令値は0にセットする。
一方、信号保持装置1(215)の出力が規定値以下で、信号保持装置2(217)の出力が規定値(例えば0.5)以上であれば、信号中継装置運218の転指令値を1.0にセットする。
信号中継指令装置218は、信号有無チェック装置216の中継指令値をΔT毎にチェックし、規定値(例えば0.5)未満であれば、信号中継スイッチ225を開放状態にする。
規定値(例えば0.5)以上であれば、信号中継装置225を投入(閉路)する。
即ち、両側の線路(配電線47および配電線45)の定格運転電圧を共に検出した場合は、両側の一次局30および一次局31の両方が健全と判定し、信号中継スイッチ225を投入(閉路)させない。
従って、一次局30の信号は、配電線47までは送信されるが、配電線45側には送信されず、同様に、一次局31の信号は配電線45まで送信されるが、配電線47側には送信されず、一次局30は子局であるCPE121との間で、一次局31は子局であるCPE124との間で、それぞれ通信が行なわれる。
図4は、電圧検出装置1(223)で電圧が検出されない場合の制御装置213の動作を説明するための図である。
例えば、一次局30から配電線47の間の経路が断路されており、一次局30の信号を通せない状態にある場合、電圧検出装置1(223)では配電線47の通常定格電圧が検出されず、信号保持装置1から信号が出力されない。
一方、電圧検出装置2(224)で配電線45の電圧が検出されており、一次局31から配電線45までの線路が健全であれば、一次局31から配信される信号を信号結合装置214まで通すことができる。
制御装置213は、配電線45あるいは配電線47の一方のみの電圧が検出されると、他方の通信経路に障害が発生したと判断し、信号中継スイッチ225を投入する。
これにより、一次局31の信号は、信号結合装置214、信号中継スイッチ225、信号結合装置210を経由して配電線47に注入され、配電線47に接続されているCPE121と通信を確立できる。
また、通信ができなくなっていた一次局30と配電線47間の経路が正常に復帰して、配電線47の電圧が電圧検出装置1(223)で検出されれば、信号中継指令装置218の運転指令値を0にセットする。
信号中継指令装置218は、運転指令値0を受けて、中継スイッチ225を開放状態にする。
図5は、本実施の形態によるPLC通信システムにおける信号切替動作を説明するためのフローチャートである。
図5のフローチャートに基づいて、本実施の形態による信号切替動作について説明する。
まず、配電線47および配電線45の両方に、電圧が印加されている場合について説明する。
この場合、電圧検出装置1(223)および電圧検出装置2(224)のいずれも電圧を検出するので、信号保持装置1(215)および信号保持装置2(217)のいずれもが信号1.0を出力している。
演算がスタートすると、まず、信号保持装置1(215)の出力信号レベルをチェックする(ステップS100)。
電圧検出装置1(223)が信号1.0を出力しているので信号保持装置1(215)の出力信号は1.0となる。
従って、ステップS100では、“ 信号>0.5 ”の条件を満たすため、Yes判定となり、ステップS200に移る。
ステップS200では、信号保持装置2(217)の出力信号も1.0であるため、Yes判定となり、ステップS201に移る。
ステップS201では、信号中継スイッチ225の動作指令は0と設定され、ステップS300へ処理が移る。
ステップS300では、信号中継スイッチ225の動作指令値が0であるため、No判定となり、ステップS301に移り信号中継スイッチ225は開放が選択される。
このため、信号結合装置210と信号結合装置214はと結合されず、PLC信号切替装置180による信号中継動作が発生しない。
以上のように、配電線47および配電線45のいずれにも電圧が印加されている場合には、信号中継動作が行われない。
次に、何らかの原因で配電線47に電圧が印加されていない状態であり、配電線45は正常に電圧が印加されている場合について説明する。
この場合では、電圧検出装置1(223)は電圧を検出しないため、信号保持装置1(215)は信号0を出力する。
一方、電圧検出装置2(224)は電圧を検出するので、信号保持装置2(217)は信号1.0を出力している。
この場合の信号切替動作について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
演算がスタートすると、ステップS100で信号保持装置1(215)の信号のレベルをチェックする。
電圧検出装置1(223)が信号0を出力しているので、信号保持装置1(215)の出力信号は0となる。
従って、ステップS100では“信号>0.5”の条件を満たさず、No判定となり、ステップS400の処理に移る。
ステップS400では、信号保持装置2(217)の信号が1.0であるためYes判定となり、ステップS401に移る。
ステップS401では信号中継スイッチ225の動作指令は1と設定され、ステップS300へ処理が移る。
ステップS300では信号中継スイッチ225の動作指令値が1であるため、Yes判定となり、ステップS302に移り、信号中継スイッチ225は投入が選択される。
これによって信号中継動作が発生する。
なお、図5のフローチャートに基づく演算処理のステップは、ΔT(電圧検出装置1および電圧検出装置2の所定のサンプルホールド時間)毎に繰り返される。
以上の様に、配電線47に電圧がなく、配電線45に電圧が印加されている場合、信号中継動作が発生し、配電線47に接続している子局(CPE)は配電線45、一次局31を介して、バックボーンネットワーク1と通信を継続できる。
なお、図1に示しているように、一次局30と子局(CPE)121の間に、搬送信号を中継するためのMVノード100を設置して信号を増幅しても良い。
また、PLC信号切替装置180は、切替開閉器43の存在を必須とはしない。
また、PLC信号切替装置180は、必ずしも配電線の端部に接続する必要性はなく、本実施の形態の変形例を示す図6のように、配電線の中間部に設けても良い。
図6は、配電線44の区分開閉器42の手前の位置と配電線45の子局(CPE)124に繋がる中圧/低圧変圧器62の手前の位置との間にPLC信号切替装置180が配置されている場合を示している。
以上説明したように、本実施の形態によるPLC(電力線搬送)通信システムは、電力系統の電力線を利用して、変電所に配置された一次局と通信契約者の建物内に配置された子局との間でデータ通信を行う電力線搬送通信システムであって、
バックボーンネットワーク1と情報データの送受信を行う第1の一次局30および第二の一次局31と、第1の電力線(配電線44、47)を介して第1の一次局0と電力線搬送通信を行う第1の子局(121)と、第2の電力線(配電線45)を介して第2の一次局30と電力線搬送通信を行う第2の子局124と、第1の電力線の第1の一次局と反対側の端部と第2の電力線の第2の一次局と反対側の端部との接続状態を開または閉に切り替える切替開閉器43と、切替開閉器43と並列に配置され、第1の電力線および前記第二の電力線の電圧検出結果に基づいて第1の電力線と第二の電力線の間で電力線搬送信号を中継する信号結合手段(信号結合装置210、信号結合装置214、制御装置213、中継スイッチ225)を有した電力線搬送信号切替装置180を備え、切替開閉器43が開状態において、第1の電力線あるいは第2の電力線のいずれかが一部で断状態となり、当該一次局と子局の間で電力線搬送通信が行えなくなると、電力線搬送信号切替装置180は、前記切替開閉器を迂回して電力線搬送信号を中継するように構成されている。
また、電力線搬送信号切替装置180は、前記第1の電力線および第2の電力線の運転電圧を検出する電圧検出装置(223、224)を有し、電圧検出装置が第1の電力線あるいは前記第2の電力線のいずれかが断状態となって正常な運転電圧が印加されていないことを前記信号結合手段が検出すると、一次局と通信不可となった子局を正常な運転電圧が印加されている電力線に接続されている一次局と通信できるように、信号中継スイッチ225を投入して前記切替開閉器を迂回して電力線搬送信号を中継させる。
また、本実施の形態による電力線搬送通信方法は、電力系統の電力線を利用して、変電所に配置された複数の一次局と、該複数の一次局とそれぞれ対応して通信契約者の建物内に配置された複数の子局との間でデータ通信を行う電力線搬送通信方法であって、
複数の一次局は、バックボーンネットワークとは通信するが、各々の一次局間では直接通信を行わない運用において、信号を搬送する電力線の経路の一部が開放状態となり複数の子局の一部もしくは全部が通信していた一次局と通信不可能の状況になった時に、その複数の子局の一部もしくは全部の子局を他の一次局と通信が可能となるように信号通信経路を切り替え、バックボーンネットワークとの通信を継続する。
従って、本実施の形態による電力線搬送通信システムあるいは電力線搬送通信方法によれば、電力線搬送通信を行っている系統の電力線(配電線)が“断”の状態になっても、信号の通信経路を切り替えることが可能であるので、他の系統の電力線を使用してブロードバンドネットワークと通信を継続することができる。
実施の形態2.
前述の実施の形態1では、切替開閉器43は常に開放(開路)状態であり、切替開閉器43と並列に信号中継用スイッチ225を設け、PLC信号伝送媒体である配電線(電力線)の経路の一部が開放状態となり、子局が通信していた一次局と通信不可能な状況になったときに、信号中継用スイッチ225を投入することによりPLC通信を継続する場合について説明した。
しかし、切替開閉器43が投入(閉路)状態の場合では、配電線47および配電線45のいずれか一方が健全で、定格の運転電圧が印加されていれば、電圧検出装置1(223)および電圧検出装置2(224)のいずれも電圧を検出する。
この場合、図5のフローチャートに示すように、信号中継スイッチ開放指令が出されるので、信号中継スイッチ225は開放状態となり、信号は中継されない。
図7は、実施の形態2によるPLC通信システムにおけるPLC信号切替装置180の構成を示した図である。
信号中継スイッチ開放指令が出されると信号は中継されない、という問題に対する対策として、図7に示すように切替開閉器43の開閉状態を検出する開閉状態検出装置226を設け、切替開閉器43の開閉状態を開閉状態検出装置226で検出する。
図8は、本実施の形態によるPLC通信システムにおける信号切替動作を説明するためのフローチャートである。
なお、図8において図5と同一のステップ番号を付しているステップは、図5のステップと同一の処理を行うステップであることを表している。
本実施の形態では、実施の形態1における信号切替動作を説明するためのフローチャートである図5に対して、ステップS500が追加されている。
ステップS500に示すように、開閉状態検出装置226によって切替開閉器43が閉路状態であることが検出されると、即ち、切替開閉器43の投入状態が“閉”であると検出(Yes判定)されると、ステップS202に示すように信号中継指令を1として信号中継スイッチ225を投入する。
ただし、切替開閉器43が投入状態であると、PLC信号が切替開閉器43を通過するため、信号中継スイッチ225の開閉によって通信の切替制御はできない。
そのため、本実施の形態においては、図7に示すように、切替開閉器43に直列に、例えばローパスフィルターを用いたPLC信号ブロック装置260を設置し、切替開閉器43を介してPLC信号が通過するのを防止する。
切替開閉器43の開閉状態検出装置226は、例えば開閉器動作による開閉器操作機構部の位置変化をマイクロスイッチで検出することによって実現できる。
以上説明したように、本実施の形態によるPLC通信システムは、前記第1の電力線あるいは第2の電力線のいずれかの切替開閉器43側の端部に電力線搬送信号ブロック装置260を配置し、電力線搬送信号切替装置180は、切替開閉器43と電力線搬送信号ブロック装置260の直列接続体と並列に配置されると共に、切替開閉器43の開閉状態を検出する開閉状態検出装置226を有し、切替開閉器43が閉状態においても通信経路を切替えて電力線搬送通信を中継できるようにしている。
実施の形態3.
前述の実施の形態1では、配電線47は信号結合装置210を介して信号中継スイッチ225と接続され、配電線45は信号結合装置214を介して信号中継スイッチ225と接続されている。
このように、信号結合装置210および信号結合装置214を介して、信号中継スイッチ225が配電線に接続されていると、配電線の常時電圧、例えば20KVの一部が信号中継スイッチ225に印加されるので、信号中継スイッチ225のスイッチ極間の閃絡による導通あるいはスイッチの損傷に至る恐れがある。
そのため、本実施の形態では、信号結合装置210および信号結合装置214として、例えばキャパシタンスを用い、信号結合装置210および信号結合装置214が商用周波数に対しては高いインピーダンス値を示し、高周波のPLC信号に対しては低いインピーダンス値となるようにしている。
図9は、実施の形態3によるPLC通信システムにおけるPLC信号切替装置の構成を示した図である。
図9に示すように、本実施の形態におけるPLC信号切替装置180の信号結合装置210は、商用周波数では低いインピーダンス値(例えば1/1000000以下)となり、高周波のPLC信号に対しては高いインピーダンス値(例えば1/10)となるインダクタを用いた接地装置(即ち、インダクタ)230を介して接地する。
同様に、信号結合装置214は、商用周波数では低いインピーダンス値となり、高周波のPLC信号に対しては高いインピーダンス値となるインダクタを用いた接地装置(即ち、インダクタ)231を介して接地する。
例えば、接地装置230および接地装置231は、商用周波数領域において信号結合装置のインピーダンスの1/100000以下の低いインピーダンス値を有し、PLC信号周波数領域においては、信号結合装置のインピーダンスの1/10以上のインピーダンスを有する。
これにより、信号中継スイッチ225に印加される常時の商用周波電圧の分圧比の値を小さくして、常時の電圧ストレスを軽減する。
また、信号結合装置210および信号結合装置214は、低い定格電圧の装置を使用することが可能となり、装置のコストを下げることができる。
以上説明したように、本実施の形態によるPLC通信システムの信号結合手段は、商用周波数領域に対して低いインピーダンス値を有し、当該電力線搬送信号に対して高いインピーダンスを有する接地設置(インダクタ230、231)で接地されているので、常時の電圧ストレスを軽減できると共に、装置のコスト低減も図れる。
実施の形態4.
前述した実施の形態3によるPLC通信システムでは、配電線に発生したサージが信号結合装置210あるいは信号結合装置214を介してPLC信号切替装置180の内部に侵入し、PLC信号切替装置180の電子回路を損傷する恐れがある。
そのため、本実施の形態では、図10に示すように、PLC信号切替装置180は、接地装置230および接地装置231のそれぞれと並列にアレスターあるいは放電ギャップなどのサージ抑制装置240およびサージ抑制装置241を配置している。
これにより、配電線に発生あるいは伝播してくる高周波サージが信号結合装置を介してPLC信号切替装置に侵入した場合に、信号結合装置の電子回路への過電圧侵入を防止し、電子回路の損傷を防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態によるPLC通信システムでは、接地設置(インダクタ230、231)と並列にサージアブゾーバ(アレスタ240、241)が配置されているので、信号結合装置の電子回路への過電圧侵入を防止し、過電圧による損傷の防止を図れる。
実施の形態5.
前述の実施の形態1〜実施の形態4では、2つの信号結合装置(即ち、信号結合装置210および信号結合装置214)と信号中継スイッチ225の3部品で信号中継経路を構成していた。
信号結合装置210および信号結合装置214は、もともと高周波のPLC信号を通過させるものであるので、図11に示すように、ハイパスフィルター(HPF)270と信号中継スイッチ225の2つの部品の組み合わせによって信号中継経路を構成することができる。
本実施の形態による電力線搬送通信システムでは、信号結合装置210および信号結合装置214に代えて、配電線と信号中継スイッチ225の間にハイパスフィルター(HPF)270を配置するこれにより、部品の数を減らすことができる。
なお、図11では、配電線47と信号中継スイッチ225の間にハイパスフィルター(HPF)270を配置した場合を示しているが、ハイパスフィルター(HPF)270は配電線45と信号中継スイッチ225の間に配置してもよい。
実施の形態6.
前述の実施の形態1では、変電所10に複数の一次局(主端末)を持つ構成で、異なるコア圧/注圧変圧器20、21に接続された2本の電力線(即ち、配電線47および配電線45)の間に配置された切替開閉器43に、PLC信号切替装置180を設置する場合について説明したが、本実施の形態では、変電所ごとに一次局(主端末)を持つ構成で、異なる変電所に接続された2本の配電線(電力線)の間に配置された切替開閉器43に、PLC信号切替装置180を設置する場合について説明する。
図12は、本実施の形態による電力線搬送通信システムの全体構成を説明するための図であり、変電所ごとに一次局(主端末)を持つ構成で、異なる変電所に接続された2本の配電線(電力線)の間に配置された切替開閉器43に、PLC信号切替装置180を設置した例を示している。
変電所10に設置された一次局30は、変電所母線40、遮断器41、配電線44、区分開閉器42、分岐配電線46、MVノード111、低圧配電線70を経由して、子局であるCPE121と通信を行なう。
また、一次局30は、ネットワーク通信線2を経由してバックボーンネットワーク1と通信を行なっている。
同様に、変電所10と異なる変電所11に設置された一次局32は、変電所母線50、遮断器51、配電線52、分岐配電線53、MVノード112、低圧配電線73を経由して子局であるCPE123と通信を行なう。
また、変電所11に設置された一次局32は、ネットワーク通信線4を経由してバックボーンネットワーク1と通信を行なっている。
なお、変電所10の変電所母線40に接続されている変圧器20は、上位電力系統A(5)に接続されており、変電所11の変電所母線50に接続されている変圧器22は、上位電力系統B(6)に接続されている。
変電所10の配電線44は、区分開閉器42を介して配電線47と接続されている。
配電線47と変電所11の配電線52は、切替開閉器43によって連系されているが、常時の運用状態では切替開閉器43は開放状態であり、2つの配電線47と配電線52は電気的に切り離された状態にある。
PLC信号切替装置180は、2箇所(2つ)の接続線を有し、切替開閉器43と並列に接続されている。
PLC信号切替装置180の構成は、基本的には実施の形態1で説明したPLC信号切替装置(図2、図3参照)と同じ構成であり、本実施の形態におけるPLC信号切替装置180は、配電線47と接続した信号結合装置210および配電線47と接続した信号結合装置214、信号結合装置210および214と接続する信号中継スイッチ225、電圧計1(220)、電圧計2(221)、電圧検出装置1(223)、電圧検出装置2(224)、電圧検出装置の信号を受けて信号中継スイッチ225を開閉する制御装置213で構成されている。
次に、図2、図3および図12も参照しながら本実施の形態によるPLC通信システムの動作について説明する。
図12に示すように、2つの電力線(即ち、配電線47および配電線52)が健全で、電力が正常に供給されている場合、電力線47および電力線52には、定格の運転電圧が印加されている。
電圧計1(220)は、電力線47の電圧を計測し、計測した電圧値を出力する。
電圧検出装置1(223)は、電圧計1(220)の出力が設定値(例えば定格電圧値の90%)より大きい場合、変電所10との間の経路が正常であると判定し、信号(例えば1.0)を出力する。
同様に電圧計2(221)は、電力線52の電圧を計測し、計測した電圧値を出力する。
電圧検出装置2(224)は、電圧計2(221)の出力が設定値(例えば定格電圧値の90%)より大きい場合は、変電所11との間の経路が正常であると判定し、信号(例えば1.0)を出力する。
制御装置213の信号保持装置1(215)は、電圧検出装置1(223)の信号が出力されると、n×ΔT時間継続する一定の大きさ、例えば、1の出力を出す。
ここで、ΔTは、電圧検出装置1(223)および電圧検出装置2(224)のサンプルホールド時間である。なお、nは2以上の値である。同様に制御装置の信号保持装置1(217)は電圧検出装置1(224)の信号が出力されると、n×ΔT時間継続する一定の大きさ、例えば1の出力を出す。
信号有無チェック装置216は、信号保持装置1(215)と信号保持装置2(217)の出力の大きさをチェックする。
信号保持装置1(215)の出力が規定値、例えば0.5以上であれば、信号中継スイッチ運転指令値を0にセットする。
信号保持装置2(217)の出力が規定値、例えば、0.5以上であっても信号保持装置1(215)の出力が規定値、例えば、0.5以上であれば指令値は0である。
一方、信号保持装置1(215)の出力が規定値以下で、信号保持装置2(217)の出力が規定値,例えば、0.5以上であれば信号中継装置運転指令値を1にセットする。
信号中継指令装置218は、信号有無チェック装置213の中継指令値をΔT毎にチェックし、規定値(例えば、0.5)未満であれば信号中継スイッチ225を開放状態にし、規定値(例えば、0.5)以上であれば信号中継装置225を投入(閉路)する。
両側の線路の電圧を共に検出した場合は、両側の一次局30および31の両方が健全と判定し、信号中継スイッチ225を投入(閉路)させない。従って、一次局30の信号は配電線47まで送信されるが、配電線52には送信されない。
同様に、一次局31の信号は配電線52まで送信されるが、配電線47には送信されず、それぞれの一次局と子局の間で通信が行われる。
以上説明した本実施の形態におけるPLC信号切替動作のフローは、基本的には前掲の図5に示したフローチャートの動作フローと同じである。
以上説明したように、本実施の形態によるPLC通信システムでは、複数の一次局(第1および第2の一次局)が異なる変電所に配置されていても、切替開閉器43が開状態において、第1の電力線あるいは第2の電力線のいずれかが一部で断状態となり、当該一次局と子局の間で電力線搬送通信が行えなくなると、電力線搬送信号切替装置180は、切替開閉器43を迂回して電力線搬送信号を中継することができる。
実施の形態7.
前述の実施形態6では、変電所ごとに一次局(主端末)を持つ構成で、異なる変電所に接続された2本の電力線の間に配置された切替開閉器43に、PLC信号切替装置180を設置する例について説明したが、本実施の形態では、配電線途中に配置されている区分開閉器が開放されている場合について説明する。
図13は、本実施の形態による電力線搬送通信システムの全体構成を説明するための図である。図に示すように、配電線44の事故除去操作等のために遮断器41が開放状態であり、さらに、配電線44と47の間の区分開閉器42も開放状態であるとする。
このとき、配電線44と配電線47は電気的に切り離された状態にあるため、配電線44と配電線47の間でPLC信号を伝送することができない。
そこで、図に示すように区分開閉器42と並列に信号バイパス装置(例えば、バイパスフィルタ)251を設置することによって、一次局32のPLC信号が子局(CPE)122に到達し、子局(CPE)122はバックボーンネットワーク1と通信を行うことができる。
以上説明したように、本実施の形態によるPLC通信システムは、電力系統に事故が発生したときに事故発生している区間を健全区間から切り離すための区分開閉器42が第1の電力線あるいは第2電力線に配置されている場合、区分開閉器42と並列に信号バイパス装置251が設けられているので、区分開閉器42が開状態であっても、区分開閉器42を迂回して電力線搬送信号を中継することができる。
本発明は、電力線搬送通信を行っている系統の電力線が“断”の状態になっても、他の系統の電力線を使用してブロードバンドネットワークと通信を継続することができる電力線搬送通信システムの実現に有用である。

Claims (10)

  1. 電力系統の電力線を利用して、変電所に配置された一次局と通信契約者の建物内に配置された子局との間でデータ通信を行う電力線搬送通信システムであって、
    バックボーンネットワークと情報データの送受信を行う第1の一次局および第二の一次局と、
    第1の電力線を介して前記第1の一次局と電力線搬送通信を行う第1の子局と、
    第2の電力線を介して前記第2の一次局と電力線搬送通信を行う第2の子局と、
    前記第1の電力線の前記第1の一次局と反対側の端部と前記第2の電力線の前記第2の一次局と反対側の端部との接続状態を開または閉に切り替える切替開閉器と、
    前記切替開閉器と並列に配置され、前記第1の電力線および前記第二の電力線の電圧検出結果に基づいて前記第1の電力線と前記第二の電力線の間で電力線搬送信号を中継する信号結合手段を有した電力線搬送信号切替装置を備え、
    前記切替開閉器が開状態において、前記第1の電力線あるいは前記第2の電力線のいずれかが一部で断状態となり、当該一次局と子局の間で電力線搬送通信が行えなくなると、
    前記電力線搬送信号切替装置は、前記切替開閉器を迂回して電力線搬送信号を中継することを特徴とする電力線搬送通信システム。
  2. 前記電力線搬送信号切替装置は、前記前記第1の電力線および前記第2の電力線の運転電圧を検出する電圧検出装置を有し、前記電圧検出装置が前記第1の電力線あるいは前記第2の電力線のいずれかが断状態となって正常な運転電圧が印加されていないことを前記信号結合手段が検出すると、一次局と通信不可となった子局を正常な運転電圧が印加されている電力線に接続されている一次局と通信できるように、信号中継スイッチを投入して前記切替開閉器を迂回して電力線搬送信号を中継させることを特徴とする請求項1に記載の電力線搬送通信システム。
  3. 前記前記第1の電力線あるいは前記第2の電力線のいずれかの前記切替開閉器側の端部に電力線搬送信号ブロック装置を配置し、
    前記電力線搬送信号切替装置は、前記切替開閉器と前記電力線搬送信号ブロック装置の直列接続体と並列に配置されると共に、前記切替開閉器の開閉状態を検出する開閉状態検出装置を有し、前記切替開閉器が閉状態においても通信経路を切替えて電力線搬送通信を中継できるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の電力線搬送通信システム。
  4. 前記信号結合手段は、商用周波数領域に対して低いインピーダンス値を有し、当該電力線搬送信号に対して高いインピーダンスを有する接地設置で接地されていることを特徴とする請求項2に記載の電力線搬送通信システム。
  5. 前記接地設置と並列にサージアブゾーバが配置されていることを特徴とする請求項4に記載の電力線搬送通信システム。
  6. 前記信号結合手段は、前記信号中継スイッチと該信号中継スイッチと直列に接続されたハイパスフィルターで構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電力線搬送通信システム。
  7. 前記第1の一次局と前記第2の一次局は、異なる変電所に配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力線搬送通信システム。
  8. 電力系統に事故が発生したときに事故発生している区間を健全区間から切り離すための区分開閉器が前記第1の電力線あるいは前記第2電力線に配置されている場合、前記区分開閉器と並列に信号バイパス装置が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電力線搬送通信システム。
  9. 前記電力線搬送信号のキャリア周波数は、約1MHz〜50MHzであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電力線搬送通信システム。
  10. 電力系統の電力線を利用して、変電所に配置された複数の一次局と、該複数の一次局とそれぞれ対応して通信契約者の建物内に配置された複数の子局との間でデータ通信を行う電力線搬送通信方法であって、
    前記複数の一次局は、バックボーンネットワークとは通信するが、各々の一次局間では直接通信を行わない運用において、信号を搬送する電力線の経路の一部が開放状態となり複数の子局の一部もしくは全部が通信していた一次局と通信不可能の状況になった時に、その複数の子局の一部もしくは全部の子局を他の一次局と通信が可能となるように信号通信経路を切り替え、前記バックボーンネットワークとの通信を継続することを特徴とする電力線搬送通信方法。
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