JPWO2007102327A1 - 偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

偏光子と膜厚30〜60μmの偏光板保護フィルムを有する偏光板の一方の面にプロテクトフィルム、反対面にセパレートフィルムが貼合されている偏光板であって、該プロテクトフィルムの膜厚を(A)、セパレートフィルムの膜厚を(B)としたとき、下記式を満たすことを特徴とする偏光板。式(i) 50≦(A)≦200(μm)式(ii) 20≦(B)(μm)式(iii) 20≦(A)−(B)≦120(μm)

Description

本発明は偏光板及び液晶表示装置に関し、より詳しくは、スティフネスが高く、シワや位置ズレの発生がない偏光板、及びそれを用いた液晶表示装置に関する。
近年のノートパソコンやデスクトップパソコンの液晶モニター(LCD)など、液晶表示装置の普及はめざましいものがあり、オフィスや家庭にあるパソコンのモニターはその大半が液晶化されている。
ノートパソコン等で使用されているLCDは、軽量、薄型化に対応し、LCDを構成する部材全てを薄くする検討が行われている。これまで最も顕著に薄型化が進められてきたのが、バックライトであり、その中でも特に導光板とランプ(冷陰極管(CCFL)やLEDなど)が挙げられる。また、液晶セル側においては、液晶封じのためのガラス板やプラスチック板を薄くすることが進められてきた。更に、近年は、液晶セルの両側に貼り合わせる偏光板を薄くする手段が採られている(例えば、特許文献1参照。)。
最近は、家庭用のテレビも薄型化が進み、大型液晶テレビの普及も進んでいる。そのため、液晶表示装置の生産量も大幅に増加しており、更に今後も増加が予想される。
液晶テレビは広い視野角が望まれており、視野角拡大フィルムを使った楕円偏光板が使用されている。今まではこの楕円偏光板の薄膜化が困難であった。その原因の一つとして、薄膜化することで、偏光板のスティフネスが低下し、液晶パネルへ楕円偏光板を貼合する時に、シワや位置ズレが発生し易かった。シワは外観上問題となり、位置ズレは僅かでもコントラスト低下の原因となるため問題である。通常のTACフィルムに比べて、視野角拡大フィルムは弾性率が低く、薄膜化した時にスティフネスの低下も大きく、上記問題がより発生し易かった。
特許文献2及び3には、楕円偏光板を保護するプロテクトフィルム、セパレートフィルムであって、光学異方性、干渉ムラ等が少なく光学特性に優れ、偏光板の欠点検出の作業性に優れたポリエステルフィルムの技術が開示されている。しかしながら、該公報の中では80μmの偏光板保護フィルム上に、40μmのプロテクトフィルム、及びセパレートフィルムが貼合されている例が記載されているが、本発明者の検討によれば、該構成では本発明の目的である偏光板の薄膜化には不十分であり、かつ偏光板を薄膜化した時のスティフネス低下による上記シワや位置ズレの発生という問題について改善されないことが分かった。
特開2003−149634号公報 特開2000−81515号公報 特開2000−171636号公報
従って本発明の目的は、スティフネスが高く、シワや位置ズレの発生がない、パネル貼合時に高い生産収率が得られる偏光板、及びそれを用いた液晶表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の態様の1つは、偏光子と膜厚30〜60μmの偏光板保護フィルムを有する偏光板の一方の面にプロテクトフィルム、反対面にセパレートフィルムが貼合されている偏光板であって、該プロテクトフィルムの膜厚を(A)、セパレートフィルムの膜厚を(B)としたとき、下記式を満たすことを特徴とする偏光板にある。
式(i) 50≦(A)≦200(μm)
式(ii) 20≦(B)(μm)
式(iii) 20≦(A)−(B)≦120(μm)
プロテクトフィルム、セパレートフィルムを貼合した偏光板の模式図である。 本発明に係わる溶液流延製膜方法のドープ調製工程、流延工程及び乾燥工程を模式的に示した図である。 本発明に使用するテンター延伸装置(10a)の一例を模式的に示すものである。 延伸工程での延伸角度を説明する図である。 本発明に用いられるテンター工程の1例を示す概略図である。 自動貼合装置の模式図である。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
(1)偏光子と膜厚30〜60μmの偏光板保護フィルムを有する偏光板の一方の面にプロテクトフィルム、反対面にセパレートフィルムが貼合されている偏光板であって、該プロテクトフィルムの膜厚を(A)、セパレートフィルムの膜厚を(B)としたとき、下記式を満たすことを特徴とする偏光板。
式(i) 50≦(A)≦200(μm)
式(ii) 20≦(B)(μm)
式(iii) 20≦(A)−(B)≦120(μm)
(2)前記プロテクトフィルムがポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムのいずれかであることを特徴とする前記(1)に記載の偏光板。
(3)前記プロテクトフィルムがポリエステルフィルムであることを特徴とする前記(1)に記載の偏光板。
(4)前記セパレートフィルムがポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムのいずれかであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の偏光板。
(5)前記セパレートフィルムがポリエステルフィルムであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の偏光板。
(6)前記偏光板保護フィルムがセルロースエステルフィルム、ポリアリレートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルムのいずれかであることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の偏光板。
(7)前記セパレートフィルムの膜厚(B)が20〜50μmであることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の偏光板。
(8)前記セパレートフィルムの膜厚(B)が50μmより大きいことを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の偏光板。
(9)前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の偏光板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
本発明により、スティフネスが高く、シワや位置ズレの発生がない、パネル貼合時に高い生産収率が得られる偏光板、及びそれを用いた液晶表示装置を提供することが出来る。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に係る偏光板とは、偏光子及びその両面を保護する偏光板保護フィルムでラミネートされた偏光板、更に該偏光板の一方の面にプロテクトフィルムを、反対面にセパレートフィルムを貼合して構成される。プロテクトフィルム及びセパレートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられる。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。また、セパレートフィルムは液晶板へ貼合する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶セルへ貼合する面側に用いられる。
図1に本発明に係る偏光板の構成例を示すが、これに限定されるものではない。
偏光子2を挟持するように偏光板保護フィルム3、偏光板保護フィルム4が偏光子の両面に貼合され偏光板1を構成し、更に偏光板保護フィルムの一方の面にプロテクトフィルム5、その反対の面に粘着層7を介してセパレートフィルム6が貼合される。偏光板保護フィルム3、偏光板保護フィルム4は同一でも異なっていてもよい。
本発明の偏光板は、偏光子と膜厚30〜60μmの偏光板保護フィルムを有する偏光板の一方の面にプロテクトフィルム、反対面にセパレートフィルムが貼合され、該プロテクトフィルムの膜厚を(A)、セパレートフィルムの膜厚を(B)としたとき、下記式を満たすことを特徴とする偏光板である。
式(i) 50≦(A)≦200(μm)
式(ii) 20≦(B)(μm)
式(iii) 20≦(A)−(B)≦120(μm)
上記構成により偏光板を取り扱う際のスティフネスを高くすることが出来るため、偏光板自体を薄膜化することが可能となり、液晶セルに偏光板を貼合した際のトータルの薄膜化と、パネル貼合時のシワや位置ズレの発生のない高い生産収率の両立を図ることが出来るものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
(プロテクトフィルム、セパレートフィルム)
本発明のプロテクトフィルム及び/又はセパレートフィルムとして用いられるフィルムの材質は特に制限されるものではなく、例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、アクリルフィルム等を挙げることが出来る。中でも、ポリカーボネート系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましく、特にポリエステル系フィルムが好ましい。
ポリエステル系フィルムを構成するポリエステルは、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするフィルム形成性を有するポリエステルであることが好ましい。
主要な構成成分のジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−6ナフタレンジカルボン酸、2−7ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸等を挙げることが出来る。また、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオール等を挙げることが出来る。
これらを主要な構成成分とするポリエステルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性等の点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸及び/又は2−6ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレングリコール及び/又はジエチレングリコールを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレン2−6ナフタレートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタル酸と2−6ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル、及びこれらのポリエステルの二種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。
ポリエステルに対してエチレンテレフタレートユニット又はエチレン2−6ナフタレートユニットが70質量%以上含有していると、透明性、機械的強度、寸法安定性等に高度に優れたフィルムが得られる。
本発明に好ましいポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、更に他の共重合成分が共重合されていてもよいし、他のポリエステルが混合されていてもよい。これらの例としては、先に挙げたジカルボン酸成分やジオール成分、又はそれらからなるポリエステルを挙げることが出来る。
本発明に好ましいポリエステルフィルムを構成するポリエステルには、スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、ポリオキシアルキレン基を有するジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、ポリオキシアルキレン基を有するジオール等を共重合してもよい。ポリエステルの重合反応性やフィルムの透明性の点で、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、4−ナトリウムスルホフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸及びこれらのナトリウムを他の金属(例えば、カリウム、リチウム等)やアンモニウム塩、ホスホニウム塩等で置換した化合物又はそのエステル形成性誘導体、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体及びこれらの両端のヒドロキシ基を酸化する等してカルボキシル基とした化合物等が好ましい。また、フィルムの耐熱性を向上する目的では、ビスフェノール系化合物、ナフタレン環又はシクロヘキサン環を有する化合物を共重合することが出来る。
本発明に用いられるポリエステルには、酸化防止剤が含有されていてもよい。特にポリエステルが、ポリオキシアルキレン基を有する化合物を含む場合に効果が顕著となる。含有させる酸化防止剤はその種類につき特に限定はなく、各種の酸化防止剤を使用することが出来るが、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物等の酸化防止剤を挙げることが出来る。中でも透明性の点でヒンダードフェノール系化合物の酸化防止剤が好ましい。
酸化防止剤の含有量は、通常、ポリエステルに対して0.01〜2質量%、好ましくは0.1〜0.5%である。
本発明に用いられるポリエステルフィルムには、必要に応じて易滑性を付与することも出来る。易滑性付与手段としては、特に限定はないが、ポリエステルに不活性無機粒子を添加する外部粒子添加方法、ポリエステルの合成時に添加する触媒を析出させる内部粒子析出方法、或いは界面活性剤等をフィルム表面に塗布する方法等が一般的である。
本発明のポリエステルフィルムの原料のポリエステルの合成方法は、特に限定があるわけではなく、従来公知のポリエステルの製造方法に従って製造できる。例えば、ジカルボン酸成分をジオール成分と直接エステル化反応させる直接エステル化法、初めにジカルボン酸成分としてジアルキルエステルを用いて、これとジオール成分とでエステル交換反応させ、これを減圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去することにより重合させるエステル交換法を用いることが出来る。この際、必要に応じてエステル交換触媒或いは重合反応触媒を用い、或いは耐熱安定剤を添加することが出来る。また、合成時の各過程で着色防止剤、酸化防止剤、結晶核剤、すべり剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、粘度調節剤、消泡剤、透明化剤、帯電防止剤、pH調整剤、染料、顔料等を添加させてもよい。
次に本発明に用いられるポリエステルフィルムの製造方法について説明する。
本発明においてポリエステルフィルムは、一方向の延伸倍率が1.0〜2.0倍、それと直交する方向の延伸倍率が2.5〜7.0倍に二軸延伸製膜されたポリエステルフィルムであることが好ましく、より好ましくは、縦方向の延伸倍率が1.0〜2.0倍、横方向の延伸倍率が2.5〜7.0倍に二軸延伸製膜されたポリエステルフィルムであり、更に好ましくは、縦方向の延伸倍率が1.1〜1.8倍、横方向の延伸倍率が3.0〜6.0倍に二軸延伸製膜されたポリエステルフィルムである。
上記ポリエステルフィルムを得るには、従来公知の方法で行うことが出来、特に限定されないが、以下の様な方法で行うことが出来る。この場合、縦方向とは、フィルムの製膜方向(長手方向)を、横方向とはフィルムの製膜方向と直角方向のことをいう。
先ず、原料のポリエステルをペレット状に成型し、熱風乾燥又は真空乾燥した後、溶融押出し、Tダイよりシート状に押出して、静電印加法等により冷却ドラムに密着させ、冷却固化させ、未延伸シートを得る。次いで、得られた未延伸シートを複数のロール群及び/又は赤外線ヒーター等の加熱装置を介してポリエステルのガラス転移温度(Tg)からTg+100℃の範囲内に加熱し、一段又は多段縦延伸する方法である。
次に、上記のようにして得られた縦方向に延伸されたポリエステルフィルムを、Tg〜ポリエステルの融点(Tm)−20℃の温度範囲内で、横延伸し次いで熱固定する。
横延伸する場合、2つ以上に分割された延伸領域で温度差を1〜50℃の範囲で順次昇温しながら横延伸すると幅方向の物性の分布が低減でき好ましい。更に横延伸後、フィルムをその最終横延伸温度以下でTm−40℃以上の範囲に0.01〜5分間保持すると幅方向の物性の分布が更に低減でき好ましい。
熱固定は、その最終横延伸温度より高温で、Tm−20℃以下の温度範囲内で通常0.5〜300秒間熱固定する。この際、2つ以上に分割された領域で温度差を1〜100℃の範囲で順次昇温しながら熱固定することが好ましい。
熱固定されたフィルムは通常Tg以下まで冷却され、フィルム両端のクリップ把持部分をカットし巻き取られる。この際、最終熱固定温度以下、Tg以上の温度範囲内で、横方向及び/又は縦方向に0.1〜10%弛緩処理することが好ましい。また冷却は、最終熱固定温度からTgまでを、毎秒100℃以下の冷却速度で徐冷することが好ましい。冷却、弛緩処理する手段は特に限定はなく、従来公知の手段で行えるが、特に複数の温度領域で順次冷却しながら、これらの処理を行うことが、フィルムの寸法安定性向上の点で好ましい。尚、冷却速度は、最終熱固定温度をT1、フィルムが最終熱固定温度からTgに達するまでの時間をtとしたとき、(T1−Tg)/tで求めた値である。
これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件のより最適な条件は、フィルムを構成するポリエステルにより異なるので、得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し、好ましい特性を有するように適宜調整することにより決定すればよい。
また、上記フィルム製造に際し、延伸の前及び/又は後で帯電防止層、易滑性層、接着層、バリアー層等の機能性層を塗設してもよい。この際、コロナ放電処理、薬液処理等の各種表面処理を必要に応じて施すことが出来る。カットされたフィルム両端のクリップ把持部分は、粉砕処理された後、或いは必要に応じて造粒処理や解重合・再重合等の処理を行った後、同じ品種のフィルム用原料として又は異なる品種のフィルム用原料として再利用してもよい。
本発明の一方向のみに延伸製膜されたポリエステルフィルムとは、上記二軸延伸製膜において、どちらか一方向のみを行うことで得られる。延伸する方向は、縦方向、横方向のいずれでもよいが、より好ましくは横方向のみに延伸製膜する方法である。この場合、延伸倍率は2.5〜7.0倍の範囲であることが好ましく、より好ましくは3.0〜6.0倍の範囲、更に好ましくは4.0〜6.0倍の範囲である。
本発明に用いられるポリエステルフィルムの厚みは、プロテクトフィルムの膜厚を(A)、セパレートフィルムの膜厚を(B)としたとき、下記式を満たすことを特徴とする。
式(i) 50≦(A)≦200(μm)
式(ii) 20≦(B)(μm)
式(iii) 20≦(A)−(B)≦120(μm)
プロテクトフィルムの膜厚(A)は、更に好ましくは70〜150μm、特にに好ましくは80〜140μmである。プロテクトフィルムが50μm未満の場合は、セパレートフィルム剥離時に偏光板にシワが入り貼合ミスになり易い。また、200μmを超えると偏光板の取り出し捌き工程で偏光板に折れシワが入り易い。
セパレートフィルムの膜厚(B)は20μm以上であり、20〜50μmであることが好ましい。20μm未満であると粘着剤の給水量が多く、偏光板カールが大きくなり、搬送トラブルが発生し易い。
プロテクトフィルムの膜厚(A)とセパレートフィルムの膜厚(B)の差は、20〜120μmの範囲であるが、120μmを超えると偏光板のカールが大きくなり、搬送トラブルを発生し易い。20μm未満であるとセパレートフィルムの剥離ミスが発生し易い。
本発明のポリエステルフィルムのTgは、50℃以上が好ましく、更に60℃以上が好ましい。Tgは示差走査熱量計で測定するところのベースラインが偏奇し始める温度と、新たにベースラインに戻る温度との平均値として求められる。
本発明において、プロテクトフィルム及び/又はセパレートフィルムの表面が導電性を有することが生産性の点で好ましく、表面比抵抗(23℃、25%RH)が1×1012Ω/□以下であることが好ましい。より好ましくは、1×1011Ω/□以下、更に好ましくは1×1010Ω/□以下である。
本発明において導電性を付与するには特に限定されないが、吸湿性物質又は導電性物質を含有させることによって形成することが出来る。これら導電性を付与させる物質としては、例えば、界面活性剤、導電性ポリマー、無機金属酸化物を挙げることが出来る。
用いることが出来る界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、両性及びノニオン性のいずれでもよい。アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルカルボン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−アシル−N−アルキルタウリン酸、スルホコハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル類等の様なカルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、燐酸エステル基等の酸性基を含むものが好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩類、脂肪族或いは芳香族第4級アンモニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウム等の複素環第4アンモニウム塩類、及び脂肪族又は複素環を含むホスホニウム又はスルホニウム塩類等が好ましい。
両性界面活性剤としては、例えば、アミノ酸類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸又は燐酸エステル類、アルキルベタイン類、アミンオキシド類等が好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、サポニン(ステロイド系)、アルキレンオキサイド誘導体(例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール縮合物、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類又はポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン又はアミド類、シリコーンのポリエチレンオキサイド付加物類)、グリシドール誘導体(例えば、アルケニルコハク酸ポリセリド、アルキルフェノールポリグリセリド)、多価アルコール脂肪酸エステル類等のアルキルエステル類等が好ましい。
導電性ポリマーは、特に限定されず、アニオン性、カチオン性、両性及びノニオン性のいずれでもよいが、その中でも好ましいのは、アニオン性、カチオン性である。より好ましいのは、アニオン性では、スルホン酸系、カルボン酸系、カチオン性では、3級アミン系、4級アンモニウム系のポリマー又はラテックスである。
これらの導電性ポリマーは、例えば、特公昭52−25251号、特開昭51−29923号、特公昭60−48024号記載のアニオン性ポリマー又はラテックス、特公昭57−18176号、同57−56059号、同58−56856号、米国特許4,118,231号等に記載のカチオン性ポリマー又はラテックスを挙げることが出来る。
(偏光板保護フィルム)
本発明の偏光子の両面を保護する偏光板保護フィルムは、特に限定されるものではなく、セルロースエステルフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレンフィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムまたはアクリルフィルム等を挙げることが出来る。中でも、セルロースエステルフィルム、アクリルフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルムが好ましい。本発明では、製造が容易であること、光学的に透明性であることから、偏光板保護フィルムフィルムとしてセルロースエステルフィルムが好ましい。セルロースエステルフィルムの内では、セルローストリアセテートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルムが、製造上、コスト面、透明性、接着性等の面から好ましい。セルロースエステルフィルムまたはセルローストリアセテートフィルムは溶液流延法で製造されたものでも良い。
〈セルロースエステル〉
用いられるセルロースエステルは、セルロースの低級脂肪酸エステルであることが好ましい。セルロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味し、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等や、特開平10−45804号、同8−231761号、米国特許第2,319,052号等に記載されているようなセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の混合脂肪酸エステルを用いることが出来る。上記記載の中でも、特に好ましく用いられるセルロースの低級脂肪酸エステルはセルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートである。これらのセルロースエステルは単独または混合して用いることが出来る。
セルロースエステルの分子量が小さ過ぎると引裂強度が低下するが、分子量を上げ過ぎるとセルロースエステルの溶解液の粘度が高くなり過ぎるため生産性が低下する。セルロースエステルの分子量は数平均分子量(Mn)で70000〜200000のものが好ましく、100000〜200000のものが更に好ましい。
セルローストリアセテートの場合には、平均酢化度(結合酢酸量)54.0〜62.5%のものが好ましく用いられ、更に好ましいのは、平均酢化度が58.0〜62.5%のセルローストリアセテートである。平均酢化度が小さいと寸法変化が大きく、また偏光板の偏光度が低下する。平均酢化度が大きいと溶剤に対する溶解度が低下し生産性が下がる。
セルローストリアセテート以外で好ましいセルロースエステルは炭素原子数2〜4のアシル基を置換基として有し、アセチル基の置換度をXとし、プロピオニル基またはブチリル基の置換度をYとした時、下記式(I)及び(II)を同時に満たすセルロースエステルを含むセルロースエステルである。
式(I) 2.0≦X+Y≦3.0
式(II) 0≦X≦2.5
この内、特にセルロースアセテートプロピオネートが好ましく用いられ、中でも1.0≦X≦2.5、0.1≦Y≦1.5であることが好ましい。アシル基で置換されていない部分は通常水酸基として存在しているものである。これらは公知の方法で合成することが出来る。
セルロースエステルは綿花リンター、木材パルプ、ケナフ等を原料として合成されたセルロースエステルを単独または混合して用いることが出来る。特に綿花リンター(以下、単にリンターとすることがある)から合成されたセルロースエステルを単独または混合して用いることが好ましい。
〈添加剤〉
本発明における偏光板保護フィルムには、フィルムに加工性・柔軟性・防湿性を付与する可塑剤、紫外線吸収機能を付与する紫外線吸収剤、フィルムの劣化を防止する酸化防止剤、フィルムに滑り性を付与する微粒子、フィルムのリターデーションを調整するリターデーション制御剤等を含有させても良い。リターデーション制御剤として、棒状化合物または1,3,5−トリアジン環を有する化合物等を好ましく用いることが出来る。
〈可塑剤〉
セルロースエステルフィルムには、下記のような可塑剤を含有するのが好ましい。可塑剤としては、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、多価アルコールエステル系可塑剤等を好ましく用いることが出来る。
リン酸エステル系可塑剤では、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系可塑剤では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジフェニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等、トリメリット酸系可塑剤では、トリブチルトリメリテート、トリフェニルトリメリテート、トリエチルトリメリテート等、ピロメリット酸エステル系可塑剤では、テトラブチルピロメリテート、テトラフェニルピロメリテート、テトラエチルピロメリテート等、グリコレート系可塑剤では、トリアセチン、トリブチリン、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等、クエン酸エステル系可塑剤では、トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリ−n−(2−エチルヘキシル)シトレート等を好ましく用いることが出来る。その他のカルボン酸エステルの例には、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが含まれる。
ポリエステル系可塑剤として脂肪族二塩基酸、脂環式二塩基酸、芳香族二塩基酸等の二塩基酸とグリコールの共重合ポリマーを用いることが出来る。脂肪族二塩基酸としては特に限定されないが、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸等を用いることが出来る。グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール等を用いることが出来る。これらの二塩基酸及びグリコールはそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上混合して用いてもよい。
多価アルコールエステル系可塑剤は2価以上の脂肪族多価アルコールとモノカルボン酸のエステルよりなる。好ましい多価アルコールの例としては、例えば以下のようなものを挙げることが出来るが、本発明はこれらに限定されるものではない。アドニトール、アラビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジブチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ガラクチトール、マンニトール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ピナコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、キシリトール等を挙げることが出来る。特に、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、キシリトールであることが好ましい。多価アルコールエステルに用いられるモノカルボン酸としては特に制限はなく公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることが出来る。脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸を用いると透湿性、保留性を向上させる点で好ましい。好ましいモノカルボン酸の例としては以下のようなものを挙げることが出来るが、本発明はこれに限定されるものではない。脂肪族モノカルボン酸としては炭素数1〜32の直鎖または側鎖を持った脂肪酸を好ましく用いることが出来る。炭素数1〜20であることが更に好ましく、炭素数1〜10であることが特に好ましい。酢酸を含有させるとセルロースエステルとの相溶性が増すため好ましく、酢酸と他のモノカルボン酸を混合して用いることも好ましい。好ましい脂肪族モノカルボン酸としては酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、2−エチル−ヘキサンカルボン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸等の飽和脂肪酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸等を挙げることが出来る。好ましい脂環族モノカルボン酸の例としては、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロオクタンカルボン酸、またはそれらの誘導体を挙げることが出来る。好ましい芳香族モノカルボン酸の例としては、安息香酸、トルイル酸等の安息香酸のベンゼン環にアルキル基を導入したもの、ビフェニルカルボン酸、ナフタリンカルボン酸、テトラリンカルボン酸等のベンゼン環を2個以上もつ芳香族モノカルボン酸、またはそれらの誘導体を挙げることが出来る。特に安息香酸であることが好ましい。多価アルコールエステルの分子量は特に制限はないが、分子量300〜1500の範囲であることが好ましく、350〜750の範囲であることが更に好ましい。保留性向上の点では大きい方が好ましく、透湿性、セルロースエステルとの相溶性の点では小さい方が好ましい。
多価アルコールエステルに用いられるカルボン酸は一種類でもよいし、二種以上の混合であってもよい。また、多価アルコール中のOH基はカルボン酸で全てエステル化してもよいし、一部をOH基のままで残してもよい。
これらの可塑剤は単独または併用するのが好ましい。
これらの可塑剤の使用量は、フィルム性能、加工性等の点で、セルロースエステルに対して1〜20質量%が好ましく、特に好ましくは、3〜13質量%である。
〈紫外線吸収剤〉
本発明では、支持体に紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。
本発明に好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例としては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては下記一般式(A)で示される化合物が好ましく用いられる。
式中、R1、R2、R3、R4及びR5は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシル基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、モノもしくはジアルキルアミノ基、アシルアミノ基または5〜6員の複素環基を表し、R4とR5は閉環して5〜6員の炭素環を形成してもよい。
また、上記記載のこれらの基は、任意の置換基を有していてよい。
以下に本発明に用いられる紫外線吸収剤の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
UV−1:2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−2:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−3:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−4:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
UV−5:2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−6:2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)
UV−7:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
UV−8:2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール(TINUVIN171、チバスペシャルティケミカルズ製)
UV−9:オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートの混合物(TINUVIN109、チバスペシャルティケミカルズ製)
また、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては下記一般式(B)で表される化合物が好ましく用いられる。
式中、Yは水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基、アルケニル基、アルコキシル基、及びフェニル基を表し、これらのアルキル基、アルケニル基及びフェニル基は置換基を有していてもよい。Aは水素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、シクロアルキル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基または−CO(NH)n-1−D基を表し、Dはアルキル基、アルケニル基または置換基を有していてもよいフェニル基を表す。m及びnは1または2を表す。
上記において、アルキル基としては、例えば、炭素数24までの直鎖または分岐の脂肪族基を表し、アルコキシル基としては例えば、炭素数18までのアルコキシル基を表し、アルケニル基としては例えば、炭素数16までのアルケニル基でアリル基、2−ブテニル基等を表す。また、アルキル基、アルケニル基、フェニル基への置換基としてはハロゲン原子、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等、ヒドロキシル基、フェニル基(このフェニル基にはアルキル基またはハロゲン原子等を置換していてもよい)等が挙げられる。
以下に一般式(B)で表されるベンゾフェノン系化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
UV−10:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン
UV−11:2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
UV−12:2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン
UV−13:ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)
本発明で好ましく用いられる上記記載の紫外線吸収剤としては、透明性が高く、偏光板や液晶の劣化を防ぐ効果に優れたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、不要な着色がより少ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
また、特願平11−295209号に記載されている分配係数が9.2以上の紫外線吸収剤は、支持体に用いた時、支持体の面品質に優れ、塗布性にも優れ好ましい。特に分配係数が10.1以上の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
また、特開平6−148430号の一般式(1)または一般式(2)、特願2000−156039の一般式(3)、(6)、(7)記載の高分子紫外線吸収剤(または紫外線吸収性ポリマー)も好ましく用いられる。高分子紫外線吸収剤としては、PUVA−30M(大塚化学(株)製)等が市販されている。
(微粒子)
本発明において、セルロースエステルフィルム中に易滑性等の目的で微粒子を含有していることが好ましく、微粒子としては、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子微粒子を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さく出来るので好ましい。微粒子の2次粒子の平均粒径は0.01〜1.0μmの範囲で、その含有量はセルロースエステルに対して0.005〜0.3質量%が好ましい。二酸化ケイ素のような微粒子には有機物により表面処理されている場合が多いが、このようなものはフィルムのヘイズを低下できるため好ましい。表面処理で好ましい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン類(特にメチル基を有するアルコキシシラン類)、シラザン、シロキサン等が挙げられる。微粒子の平均粒径が大きい方がマット効果は大きく、反対に平均粒径の小さい方は透明性に優れるため、好ましい微粒子の一次粒子の平均粒径は5〜50nmで、より好ましくは7〜16nmである。これらの微粒子はセルロースエステルフィルム中では、通常、凝集体として存在しセルロースエステルフィルム表面に0.01〜1.0μmの凹凸を生成させることが好ましい。二酸化ケイ素の微粒子としてはアエロジル社製のAEROSIL(アエロジル)200、200V、300、R972、R972V、R974、R202、R812、OX50、TT600等を挙げることが出来、好ましくはAEROSIL(アエロジル)200V、R972、R972V、R974、R202、R812である。これらの微粒子は2種以上併用してもよい。2種以上併用する場合、任意の割合で混合して使用することが出来る。この場合、平均粒径や材質の異なる微粒子、例えばAEROSIL(アエロジル)200VとR972Vを質量比で0.1:99.9〜99.9:0.1の範囲で使用できる。本発明において、微粒子はドープ調製時、セルロースエステル、他の添加剤及び有機溶媒とともに含有させて分散してもよいが、セルロースエステル溶液とは、別に微粒子分散液のような十分に分散させた状態でドープを調製するのが好ましい。微粒子を分散させるために、前もって有機溶媒にひたしてから高剪断力を有する分散機(高圧分散装置)で細分散させておくのが好ましい。その後により多量の有機溶媒に分散して、セルロースエステル溶液と合流させ、インラインミキサーで混合してドープとすることが好ましい。この場合、微粒子分散液に紫外線吸収剤を加え紫外線吸収剤液としてもよい。
上記の劣化防止剤、紫外線吸収剤及び/または微粒子は、セルロースエステル溶液の調製の際に、セルロースエステルや溶媒と共に添加してもよいし、溶液調製中や調製後に添加してもよい。
セルロースエステルフィルムの製造方法は特に限定されない。通常は溶液流延法または溶融流延法によって製造することができる。
(有機溶媒)
本発明で用いられるセルロースエステルフィルムを溶液流延法で製造する場合のドープを形成するのに有用な有機溶媒は、セルロースエステル、その他の添加剤を同時に溶解するものであれば制限なく用いることが出来る。例えば、塩素系有機溶媒としては、塩化メチレン、非塩素系有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等を挙げることが出来、塩化メチレン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトンを好ましく使用し得る。特に酢酸メチルが好ましい。
ドープには、上記有機溶媒の他に、1〜40質量%の炭素原子数1〜4のアルコールを含有させることが好ましい。ドープ中のアルコールの比率が高くなるとウェブがゲル化し、金属支持体からの剥離が容易になり、また、アルコールの割合が少ない時は非塩素系有機溶媒系でのセルロースエステルの溶解を促進する役割もある。炭素原子数1〜4のアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールを挙げることが出来る。これらの内ドープの安定性、沸点も比較的低く、乾燥性もよいこと等からエタノールが好ましい。
〈製膜〉
以下、本発明に係わる偏光板保護フィルムの好ましい製膜方法について説明する。
1)溶解工程
セルロースエステルに対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜中で該セルロースエステル、添加剤を攪拌しながら溶解しドープを形成する工程、或いはセルロースエステル溶液に添加剤溶液を混合してドープを形成する工程である。
セルロースエステルの溶解には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方法、主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−95544号公報、特開平9−95557号公報、または特開平9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々の溶解方法を用いることが出来るが、特に主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法が好ましい。
ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜35質量%が好ましい。溶解中または後のドープに添加剤を加えて溶解及び分散した後、濾材で濾過し、脱泡して送液ポンプで次工程に送る。
濾過は捕集粒子径0.5〜5μmでかつ濾水時間10〜25sec/100mlの濾材を用いることが好ましい。この方法では、微粒子分散時に残存する凝集物や主ドープ添加時発生する凝集物を、捕集粒子径0.5〜5μmでかつ濾水時間10〜25sec/100mlの濾材を用いることで凝集物だけ除去出来る。主ドープでは微粒子の濃度も添加液に比べ十分に薄いため、濾過時に凝集物同士がくっついて急激な濾圧上昇することもない。
図2は本発明に好ましい溶液流延製膜方法のドープ調製工程、流延工程及び乾燥工程を模式的に示した図である。微粒子仕込釜41より濾過器44で大きな凝集物を除去し、ストック釜42へ送液する。その後、ストック釜42より主ドープ溶解釜1へ微粒子添加液を添加する。その後主ドープ液は主濾過器3にて濾過され、これに紫外線吸収剤添加液が16よりインライン添加される。図2中、この他の符号は以下の部材を表す。2、5、11、14、43 送液ポンプ、6、12、15 濾過器、4、13 ストックタンク、8、16 導管、10 紫外線吸収剤仕込釜、20 合流管、21 混合機、30 ダイ、31 金属支持体、32 ウェブ、33 剥離位置、34 テンター装置、35 ロール乾燥装置、37 巻き取りロール、41 微粒子仕込釜。
多くの場合、主ドープには返材が10〜50質量%程度含まれることがある。返材には微粒子が含まれているため、返材の添加量に合わせて微粒子添加液の添加量をコントロールすることが好ましい。微粒子を含有する添加液には、微粒子を0.5〜10質量%含有していることが好ましく、1〜5質量%含有していることが更に好ましく、1〜3質量%含有していることが最も好ましい。微粒子の含有量の少ない方が、低粘度で取り扱い易く、微粒子の含有量の多い方が、添加量が少なく、主ドープへの添加が容易になるため、上記の範囲が好ましい。返材とは、セルロースエステルフィルムを細かく粉砕した物で、セルロースエステルフィルムを製膜するときに発生する、フィルムの両サイド部分を切り落とした物や、擦り傷などでスペックアウトしたセルロースフィルム原反が使用される。
2)流延工程
ドープを送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイに送液し、無限に移送する無端の金属ベルト、例えばステンレスベルト、或いは回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
ダイの口金部分のスリット形状を調整出来、膜厚を均一にし易い加圧ダイが好ましい。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等があり、何れも好ましく用いられる。金属支持体の表面は鏡面となっている。製膜速度を上げるために加圧ダイを金属支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して重層してもよい。或いは複数のドープを同時に流延する共流延法によって積層構造のフィルムを得ることも好ましい。
3)溶媒蒸発工程
ウェブを金属支持体上で加熱し、金属支持体からウェブが剥離可能になるまで溶媒を蒸発させる工程である。
溶媒を蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法及び/または金属支持体の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏面液体伝熱の方法が乾燥効率がよく好ましい。またそれらを組み合わせる方法も好ましい。裏面液体伝熱の場合は、ドープ使用有機溶媒の主溶媒または最も低い沸点を有する有機溶媒の沸点以下で加熱するのが好ましい。
4)剥離工程
金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは次工程に送られる。尚、剥離する時点でのウェブの残留溶媒量(下記式)があまり大き過ぎると剥離し難かったり、逆に金属支持体上で十分に乾燥させ過ぎてから剥離すると、途中でウェブの一部が剥がれたりする。
ここで、製膜速度を上げる方法(残留溶媒量が出来るだけ多いうちに剥離することで製膜速度を上げることが出来る)としてゲル流延法(ゲルキャスティング)がある。例えば、ドープ中にセルロースエステルに対する貧溶媒を加えて、ドープ流延後、ゲル化する方法、金属支持体の温度を低めてゲル化する方法等がある。金属支持体上でゲル化させ剥離時の膜の強度を上げておくことによって、剥離を早め製膜速度を上げることが出来る。
金属支持体上でのウェブの剥離時残留溶媒量は、乾燥の条件の強弱、金属支持体の長さ等により5〜150質量%の範囲で剥離することが好ましいが、残留溶媒量がより多い時点で剥離する場合、ウェブが柔らか過ぎると剥離時平面性を損なったり、剥離張力によるツレや縦スジが発生し易いため、経済速度と品質との兼ね合いで剥離時の残留溶媒量が決められる。本発明においては、該金属支持体上の剥離位置における温度を−50〜40℃とするのが好ましく、10〜40℃がより好ましく、15〜30℃とするのが最も好ましい。
また、該剥離位置におけるウェブの残留溶媒量を10〜150質量%とすることが好ましく、更に10〜120質量%とすることが好ましい。
残留溶媒量は下記の式で表すことが出来る。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
ここで、Mはウェブの任意時点での質量、Nは質量Mのものを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。
5)乾燥及び延伸工程
剥離後、ウェブを乾燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する乾燥装置、及び/またはクリップでウェブの両端をクリップして搬送するテンター延伸装置を用いて、ウェブを乾燥する。
テンター延伸装置は、テンターの左右把持手段によってフィルムの把持長(把持開始から把持終了までの距離)を左右で独立に制御出来る装置を用いることが好ましい。
図3は本発明に好ましいテンター延伸装置である。
同図において、テンター延伸装置(10a)の左右把持手段(クリップ)(2a)(2b)の把持開始位置を左右で変えることが出来、すなわちクリップクローザー(3a)(3b)の設置位置を左右で変えて、把持開始位置を左右で変えることにより、フィルム(F)の左右把持長を変化させ、これによってテンター(10a)内で樹脂フィルム(F)をねじるような力が発生し、テンター(10a)以外の搬送による位置ずれを矯正することが出来、ウェブの蛇行やツレ、皺の発生を効果的に防止することが出来る。
尚、図示のテンター延伸装置(10a)は模式的に記載されているが、通常は、無端チェンよりなる左右一対の回転駆動装置(輪状のチェーン)(1a)(1b)の1列状態に具備された多数のクリップ(2a)(2b)のうち、フィルム(F)の左右両端部を把持して引っ張るチェーン往路側直線移行部のクリップ(2a)(2b)がフィルム(F)の幅手方向に漸次離れるように、左右のチェーン(1a)(1b)の軌道が設置されており、フィルム(F)の幅手方向の延伸が行なわれるようになされている。尚、図3中、4aは左側クリップオープナー、4bは右側クリップオープナーを表す。
また、皺、つれ、歪み等を更に精度よく矯正する為に、長尺フィルムの蛇行を防止する装置を付加することが好ましく、特開平6−8663号に記載のエッジポジションコントローラー(EPCと称することもある)や、センターポジションコントローラー(CPCと称することもある)等の蛇行修正装置が使用されることが好ましい。これらの装置は、フィルム耳端をエアーサーボセンサーや光センサーにて検知して、その情報に基づいて搬送方向を制御し、フィルムの耳端や幅方向の中央を一定の場所にとどめようとするもので、そのアクチュエーターとして、具体的には1〜2本のガイドロールや駆動付きフラットエキスパンダーロールをライン方向に対して、左右(又は上下)にふることで蛇行修正したり、フィルムの左右に小型の2本1組のピンチロールを設置(フィルムの表と裏に1本ずつ設置されていて、それがフィルムの両側にある)し、これにてフィルムを挟み引っ張り蛇行修正したりしている(クロスガイダー方式)。これらの装置の蛇行修正の原理は、フィルムが走行中に、例えば左にいこうとする時は前者の方式ではロールをフィルムが右にいくように傾ける方法をとり、後者の方法では右側の1組のピンチロールがニップされて、右に引っ張るというものである。これら蛇行防止装置をフィルム剥離点からテンター延伸装置の間に少なくとも1台設置することが好ましい。
偏光板保護フィルムを作製する為のテンター延伸工程の一例を、図5を用いて説明する。図5において、工程Aでは、図示されていないフィルム搬送工程D0から搬送されてきたフィルムを把持する工程であり、次の工程Bにおいて、図4に示すような延伸角度でフィルムが幅手方向(フィルムの進行方向と直交する方向)に延伸され、工程Cにおいては、延伸が終了し、フィルムが把持したまま搬送される工程である。
フィルム剥離後から工程B開始前及び/または工程Cの直後に、フィルム幅方向の端部を切り落とすスリッターを設けることが好ましい。特に、A工程開始直前にフィルム端部を切り落とすスリッターを設けることが好ましい。幅手方向に同一の延伸を行った際、特に工程B開始前にフィルム端部を切除した場合とフィルム端部を切除しない条件とを比較すると、前者がより配向角分布を改良する効果が得られる。配向角とはセルロースエステルフィルム面内における流延製膜時の幅手方向に対する遅相軸の角度を表す。
これは、残留溶媒量の比較的多い剥離から幅手延伸工程Bまでの間での長手方向の意図しない延伸を抑制した効果であると考えられる。
テンター工程において、リターデーション分布を改善するため意図的に異なる温度を持つ区画を作ることも好ましい。また、異なる温度区画の間にそれぞれの区画が干渉を起こさないように、ニュートラルゾーンを設ける事も好ましい。
尚、延伸操作は多段階に分割して実施してもよく、流延方向、幅手方向に二軸延伸を実施することも好ましい。また、二軸延伸を行う場合には同時二軸延伸を行ってもよいし、段階的に実施してもよい。この場合、段階的とは、例えば、延伸方向の異なる延伸を順次行うことも可能であるし、同一方向の延伸を多段階に分割し、かつ異なる方向の延伸をそのいずれかの段階に加えることも可能である。即ち、例えば、次のような延伸ステップも可能である。
・流延方向に延伸−幅手方向に延伸−流延方向に延伸−流延方向に延伸
・幅手方向に延伸−幅手方向に延伸−流延方向に延伸−流延方向に延伸
また、同時2軸延伸には、一方向に延伸し、もう一方を張力を緩和して収縮させる場合も含まれる。同時2軸延伸の好ましい延伸倍率は幅手方向に×1.05〜×1.5倍で、長手方向(流延方向)に×0.8〜×1.3倍であり、特に幅手方向に×1.1〜×1.5倍、長手方向に×0.8〜×0.99倍とすることが好ましい。特に好ましくは幅手方向に×1.1〜×1.4倍、長手方向に×0.9〜×0.99倍である。
また、本発明における「延伸方向」とは、延伸操作を行う場合の直接的に延伸応力を加える方向という意味で使用する場合が通常であるが、多段階に二軸延伸される場合に、最終的に延伸倍率の大きくなった方(即ち、通常遅相軸となる方向)の意味で使用されることもある。特に、寸法変化率に関する記載の場合の単に「延伸方向」という表現の場合には主として後者の意味で使用される。残留溶媒量は前記式により表される。
フィルムを幅手方向に延伸する場合には、フィルムの幅手方向で光学遅相軸の分布(配向角分布)が悪くなることはよく知られている。RtとRoの値を一定比率とし、かつ、配向角分布を良好な状態で幅手延伸を行うため、工程A、B、Cで好ましいフィルム温度の相対関係が存在する。工程A、B、C終点でのフィルム温度をそれぞれTa℃、Tb℃、Tc℃とすると、Ta≦Tb−10であることが好ましい。また、Tc≦Tbであることが好ましい。Ta≦Tb−10かつ、Tc≦Tbであることが更に好ましい。
工程Bでのフィルム昇温速度は、配向角分布を良好にするために、0.5〜10℃/sの範囲が好ましい。
工程Bでの延伸時間は、80℃、90%RH条件における寸法変化率を小さくするためには短時間である方が好ましい。但し、フィルムの均一性の観点から、最低限必要な延伸時間の範囲が規定される。具体的には1〜10秒の範囲であることが好ましく、4〜10秒がより好ましい。また、工程Bの温度は40〜180℃、好ましくは100〜160℃である。
上記テンター工程において、熱伝達係数は一定でもよいし、変化させてもよい。熱伝達係数としては、41.9〜419×103J/m2hrの範囲の熱伝達係数を持つことが好ましい。更に好ましくは、41.9〜209.5×103J/m2hrの範囲であり、41.9〜126×103J/m2hrの範囲が最も好ましい。
また、80℃、90%RH条件下等における寸法安定性を良好にするため、上記工程Bでの幅手方向への延伸速度は、一定で行ってもよいし、変化させてもよい。延伸速度としては、50〜500%/minが好ましく、更に好ましくは100〜400%/min、200〜300%/minが最も好ましい。
テンター工程において、雰囲気の幅手方向の温度分布が少ない事が、フィルムの均一性を高める観点から好ましく、テンター工程での幅手方向の温度分布は、±5℃以内が好ましく、±2℃以内がより好ましく、±1℃以内が最も好ましい。上記温度分布を少なくすることにより、フィルムの幅手での温度分布も小さくなることが期待出来る。
工程Cに於いて、寸法変化を抑えるため幅方向に緩和する事が好ましい。具体的には、前工程のフィルム幅に対して95〜99.5%の範囲になるようにフィルム幅を調整する事が好ましい。
テンター工程で処理した後、更に後乾燥工程(以下、工程D1)を設けるのが好ましい。テンター後の乾燥ゾーンの長さは500〜6000mが好ましい。好ましくは400本〜15000本の搬送ロールで搬送されることが好ましい。テンター後の乾燥ゾーンは好ましくは100〜200℃、更に好ましくは110〜160℃で乾燥が行われる。
本発明に係る偏光板保護フィルムは、フィルムの面内方向のリターデーション(Ro)としては15〜300nmの範囲が好ましく、更に好ましくは、15〜150nmであり、15〜70nmが最も好ましい。フィルムの厚み方向のリターデーション(Rt)としては、0〜1000nmの範囲が好ましく、更に好ましくは、50〜500nmの範囲であり、特に好ましくは、70〜300nmの範囲である。
また、セルロースエステルフィルムを幅手方向に延伸する際に、幅手方向での配向角分布をある範囲に制御しながら延伸することは重要である。本発明において、配向角の測定は、自動複屈折計KOBURA−21ADHを用いて行うことが出来る。
配向角が幅手方向の何れの測定点においても、測定点すべての平均配向角の角度から±2°以内が好ましく、±1°がより好ましく、±0.5°がもっとも好ましい。
本発明においては、セルロースエステルフィルムの面内方向のリターデーション(Ro)分布を好ましくは5%以下に調整し、更に好ましくは、2%以下であり、特に好ましくは、1.5%以下である。また、フィルムの厚み方向のリターデーション(Rt)分布を10%以下に調整することが好ましいが、更に好ましくは、2%以下であり、特に好ましくは、1.5%以下である。
上記、リターデーション分布の数値は、得られたフィルムの幅手方向に1cm間隔でリターデーションを測定し、得られたリターデーションの変動係数(CV)で表したものである。
リターデーションの測定は、23℃55%RH環境下で波長590nmにおいて、下記式により求める。
式(I) Ro=(nx−ny)×d
式(II) Rt={(nx+ny)/2−nz}×d(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルムの厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さ(nm)である。)
上記屈折率はアッベの屈折率計より試料の平均屈折率を求め、リターデーションは自動複屈折計KOBURA−21ADH(王子計測器(株)製)等を用いて求める。
また、リターデーション分布は、上記自動複屈折計KOBURA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下で、波長が590nmにおいて、試料の幅手方向に1cm間隔で3次元複屈折率測定を行う。得られた面内及び厚み方向のリターデーションをそれぞれ(n−1)法による標準偏差を求める。リターデーション分布は以下で示される変動係数(CV)を求め、指標とし、実際の測定にあたっては、nとしては130に設定する。
変動係数(CV)=標準偏差/リターデーション平均値
(6)巻き取り工程
ウェブ中の残留溶媒量が2質量%以下となってから偏光板保護フィルムとして巻き取る工程であり、残留溶媒量を0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることが出来る。
巻き取り方法は、一般に使用されているものを用いればよく、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等があり、それらを使いわければよい。
本発明の偏光板保護フィルムは、長尺フィルムであることが好ましく、具体的には、100m〜5000m程度のものを示し、通常、ロール状で提供される形態のものである。また、フィルムの幅は1.3〜4mであることが好ましく、1.4〜2mであることがより好ましい。偏光板保護フィルムの膜厚は30〜60μmであることが好ましい。
本発明の偏光板保護フィルムの透湿度は、JIS Z 0208に記載の方法で測定された25℃90RH%における値で定義する。透湿度は20〜250g/m2・24時間であることが好ましいが、特に20〜200g/m2・24時間であることが好ましい。透湿性が、250g/m2・24時間を超えた場合では偏光板の耐久性が著しく低下し、逆に20g/m2・24時間未満では、偏光板製造時の接着剤に使われている水等の溶媒が乾燥しにくくなり、乾燥時間が長くなるため好ましくない。より好ましくは25〜200g/m2・24時間である。
本発明の偏光板保護フィルムの機械的強度は、室温における引張弾性率を指標として表した場合、好ましくは2.452×109Pa以上であり、より好ましくは2.942×109Pa以上である。室温における引張弾性率はJIS−K−6911に基づいて行う。
本発明の偏光板保護フィルムは、透過率が90%以上であることが望ましく、更に好ましくは92%以上であり、更に好ましくは93%以上である。また、ヘイズは0.5%以下であることが好ましく、特に0.1%以下であることが好ましく、0%であることが更に好ましい。
(偏光板)
本発明に用いられる偏光板は一般的な方法で作製することが出来る。本発明の偏光板保護フィルムの裏面側をアルカリ鹸化処理し、沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。もう一方の面には該フィルムを用いても、別の偏光板保護フィルムを用いてもよい。市販のセルロースエステルフィルム(例えば、コニカミノルタタック KC8UX、KC4UX、KC5UX、KC8UY、KC4UY、KC12UR、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5、KC8UY−HA、KC8UX−RHA、KC4UEW、KC4FR−1、KC4FR−2、KC4UYW−H−C、以上コニカミノルタオプト(株)製)が好ましく用いられる。本発明に係る偏光板保護フィルムが位相差フィルムである場合、もう一方の面に用いられる偏光板保護フィルムに反射防止フィルム若しくは防眩性反射防止フィルムを使用することによって、視認性に優れ、安定した視野角拡大効果を有する偏光板を得ることが出来る。また、本発明の偏光板保護フィルムが光学的に等方性のフィルムである場合は、表示装置の表面側に用いられる偏光板保護フィルムであることが好ましく、その場合は保護フィルム表面に防眩層或いはクリアハードコート層のほか、反射防止層、帯電防止層、防汚層を有することが好ましい。更に、もう一方の面に用いられる偏光板保護フィルムは面内リターデーションRoが590nmで、15〜300nm、Rtが70〜300nmの位相差を有していることが好ましい。これらは例えば、特開2002−71957、特願2002−155395記載の方法で作製することが出来る。或いは更にディスコチック液晶などの液晶化合物を配向させて形成した光学異方層を有している光学補償フィルムを兼ねる偏光板保護フィルムを用いることが好ましい。例えば、特開2003−98348記載の方法で光学異方性層を形成することが出来る。これにより、平面性に優れ、安定した視野角拡大効果を有する偏光板を得ることが出来る。
偏光板の主たる構成要素である偏光子とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがある。偏光子は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられている。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は100〜5000程度が好ましく、1400〜4000がより好ましい。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
該偏光子の面上に、本発明に係る偏光板保護フィルムの片面を貼り合わせて偏光板を形成する。好ましくは完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせる。例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート等のビニル系ラテックス等が挙げられる。
偏光板とセパーレートフィルムの接着には粘着層を介して行われ、該粘着層に用いられる粘着剤としては、粘着層の少なくとも一部分において25℃での貯蔵弾性率が1.0×104Pa〜1.0×109Paの範囲である粘着剤が用いられていることが好ましく、粘着剤を塗布し、貼り合わせた後に種々の化学反応により高分子量体または架橋構造を形成する硬化型粘着剤が好適に用いられる。具体例としては、例えば、ウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、水性高分子−イソシアネート系粘着剤、熱硬化型アクリル粘着剤等の硬化型粘着剤、湿気硬化ウレタン粘着剤、ポリエーテルメタクリレート型、エステル系メタクリレート型、酸化型ポリエーテルメタクリレート等の嫌気性粘着剤、シアノアクリレート系の瞬間粘着剤、アクリレートとペルオキシド系の2液型瞬間粘着剤等が挙げられる。上記粘着剤としては1液型であっても良いし、使用前に2液以上を混合して使用する型であっても良い。また上記粘着剤は有機溶剤を媒体とする溶剤系であってもよいし、水を主成分とする媒体であるエマルジョン型、コロイド分散液型、水溶液型などの水系であってもよいし、無溶剤型であってもよい。上記粘着剤液の濃度は、粘着後の膜厚、塗布方法、塗布条件等により適宜決定されれば良く、通常は0.1〜50質量%である。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
(液晶表示装置)
本発明の偏光板保護フィルムを貼合した偏光板を液晶表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた液晶表示装置を作製することが出来る。本発明に係る偏光板のセパレートフィルムを剥がし、前記粘着層を介して液晶セルと偏光板とを接着する。
本発明に係る偏光板は反射型、透過型、半透過型LCDまたはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDで好ましく用いられる。特に画面が30型以上、特に30型〜54型の大画面の表示装置では、画面周辺部での白抜け等もなく、その効果が長期間維持され、特にMVA型画像表示装置では顕著な効果が認められる。また、色ムラ、ギラツキや波打ちムラが少なく、長時間の鑑賞でも目が疲れないという効果があった。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
[プロテクトフィルム及びセパレートフィルムの作製]
(PETフィルムの作製)
テレフタル酸ジメチル100質量部、エチレングリコール65質量部、ジエチレングリコール2質量部にエステル交換触媒として酢酸マグネシウム水和物0.05質量部を添加し、常法に従ってエステル交換反応を行った。得られた生成物に、三酸化アンチモン0.05質量部、リン酸トリメチルエステル0.03質量部を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧にし、280℃、67Paで重合を行い、固有粘度0.70のポリエチレンテレフタレートを得た。
更にこのポリエチレンテレフタレートを150℃で8時間真空乾燥した後、押出機を用いて285℃で溶融押出し、30℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化させ未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール式縦延伸機を用いて、85℃で縦方向に1.2倍延伸した。表裏面の温度差は5℃以内であった。
得られた一軸延伸フィルムをテンター式横延伸機を用いて、95℃で横方向に4.5倍延伸した。次いで、70℃で2秒間熱処理し、更に第一熱固定ゾーン150℃で10秒間熱固定し、第二熱固定ゾーン180℃で15秒間熱固定して、次いで160℃で横(幅手)方向に弛緩処理し巻き取り、横方向の長さ1.4m、厚さ10μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを作製した。
更にPETフィルムの製膜時に、膜厚を20、30、40、50、60、80、90、100、200、220μmに変化させた計11種類のPETフィルムを作製した。
以上作製したPETフィルム11種類を表1で示すプロテクトフィルム及びセパレートフィルムとして用いた。
(セルロースエステルフィルムの作製)
(微粒子分散液)
アエロジル972V(日本アエロジル(株)製) 12質量部
(一次粒子の平均粒径16nm、見掛け比重90g/リットル)
エタノール 88質量部
以上をディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。二酸化珪素分散液に88質量部のメチレンクロライドを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合し、微粒子分散希釈液を作製した。
(インライン添加液の作製)
チヌビン109(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 11質量部
チヌビン171(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 5質量部
メチレンクロライド 100質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、濾過した。
これに微粒子分散希釈液を36質量部、撹拌しながら加えて、更に30分間撹拌した後、セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基置換度1.9、プロピオニル基置換度0.8)6質量部を撹拌しながら加えて、更に60分間撹拌した後、アドバンテック東洋(株)のポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1Nで濾過し、インライン添加液を調製した。
(ドープ液)
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基置換度:2.0、プロピオニル基置換度:0.7、Mn:80000、Mw/Mn=2.5) 100質量部
トリメチロールプロパントリベンゾエート 5質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 5質量部
メチレンクロライド 430質量部
エタノール 40質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープ液を調製した。
製膜ライン中で日本精線(株)製のファインメットNFでドープ液を濾過した。インライン添加液ライン中で、日本精線(株)製のファインメットNFでインライン添加液を濾過した。濾過したドープ液100質量部に対し、濾過したインライン添加液2質量部となるように加えて、インラインミキサー(東レ静止型管内混合機 Hi−Mixer、SWJ)で十分混合し、次いで、ベルト流延装置を用い、温度35℃、2m幅でステンレスバンド支持体に均一に流延した。
その後、剥離可能な範囲まで乾燥させた後、ステンレスバンド支持体上からウェブを剥離した。このときのウェブの残留溶媒量は80%であった。ドープ流延から剥離までに要した時間は3分であった。ステンレスバンド支持体から剥離した後、テンターで幅方向に1.1倍に延伸しながら120℃で乾燥させた後、幅保持を解放して、多数のロールで搬送させながら120℃で乾燥させた後、更に135℃の乾燥ゾーンで乾燥を終了させ、フィルム両端に幅10mm、高さ5μmのナーリング加工を施して、膜厚40μmのセルロースエステルフィルムを作製した。フィルム幅は1.4m、巻き取り長は3000mとした。巻き取り張力は、初期張力150N/1.4m、最終巻張力100N/1.4mとした。
得られたセルロースエステルフィルムのリターデーションを下記方法で測定したところ、Ro=40nm、Rt=135nmであった。
〈リターデーションRo、Rtの測定〉
アッベ屈折率計(4T)を用いてセルロースエステルフィルムの平均屈折率を測定した。また、市販のマイクロメーターを用いてフィルムの厚さを測定した。
自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下24時間放置したフィルムにおいて、同環境下、波長が590nmにおけるフィルムのリターデーション測定を行った。尚、面内リターデーション(Ro)及び厚み方向のリターデーション(Rt)は下記式で表される。
式(I)Ro=(nx−ny)×d
式(II)Rt={(nx+ny)/2−nz}×d(式中、nxは、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyは、フィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルム厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さ(nm)である。)
更に上記セルロースエステルフィルムの作製において、膜厚を20、30、60、80μmにした以外は同様にして計5種類の膜厚が異なるセルロースエステルフィルムを作製した。
(偏光板の作製)
〈偏光子の作製〉
120μmのポリビニルアルコールフィルムを沃素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で4倍に延伸して幅1.4mの偏光子を作製した。膜厚は25μmであった。
〈偏光板の作製〉
上記作製した5種類のセルロースエステルフィルムを、40℃の2.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液で60秒間アルカリ処理し、3分間水洗して鹸化処理し、アルカリ処理フィルムを得た。
次に上記作製した偏光子、及び市販の偏光板保護フィルムであるコニカミノルタタック
KC4UY(コニカミノルタオプト(株)製、膜厚40μm)を用いて、完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を粘着剤として、上記作製した5種類のセルロースエステルフィルム、偏光子、KC4UYの順で積層して表1に記載のセルロースエステルフィルムを用いた偏光板を作製した。
(プロテクトフィルム及びセパレートフィルムの貼合)
上記作製したPETフィルム、偏光板を用いて表1の構成で偏光板にプロテクトフィルム及びセパレートフィルムの貼合を行い、プロテクトフィルム/セパレートフィルム付き偏光板1〜22を作製した。
またプロテクトフィルムを東レフィルム加工株式会社製ポリエチレンフィルム商品名トレテック(膜厚60μm)に変えた以外は同様にしてプロテクトフィルム/セパレートフィルム付き偏光板23を作製した。
その際粘着層は、下記粘着剤組成物Aを、シリコーン剥離処理した上記PETフィルムに、粘着剤層の乾燥厚さが25μmになるように塗布し、150℃で2分間乾燥及び過酸化物分解処理を行い、セパレートフィルムとして偏光板へ貼合した。
(粘着剤組成物Aの作製)
ブチルアクリレート95質量部、アクリル酸3.0質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.10質量部、及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.050質量部と酢酸エチル200質量部を、窒素導入管、冷却管を備えた4つ口フラスコに投入し、十分に窒素置換した後、窒素気流下で撹拌しながら55℃で20時間重合反応を行い、重量平均分子量157万の高分子量のアクリル系ポリマーAの溶液を得た。
上記アクリル系ポリマーAの溶液(固形分)100質量部に対して、ジベンゾイルパーオキシド0.15質量部、シランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.080質量部、架橋剤としてトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物からなるイソシアネート系架橋剤(コロネートL、日本ポリウレタン社製)0.60質量部を均一に混合して、粘着剤組成物を調製した。
《評価》
得られた偏光板の各々を用いて、液晶セルへの偏光板貼合不良、セパレートフィルム剥離不良、偏光板折れシワ不良、偏光板搬送不良、偏光板貼合工程収率を評価し、結果を表1に示した。
得られたプロテクトフィルム/セパレートフィルム付き偏光板1〜1623の各々を用いて、MVA型液晶パネル製造工程において、液晶セル100枚の両面に図6に示すような自動貼合装置1000を使って貼合した。
図6中、符号1 液晶セル基板、2,3 偏光板、10 搬送ライン、100 洗浄搬送ライン、300 第1偏光板貼付ライン(CF(カラーフィルター)側偏光板貼付ライン)、301,401 清掃ローラ、302,402 アライメントステーション、303,403 CCDカメラ、310,410 偏光板貼付ステーション、400 第2偏光板貼付ライン(TFT側偏光板貼付ライン)、500 第1偏光板供給ライン、501,601 偏光板カートリッジポート、502、602偏光板搬送ステーション、503、603偏光板取出ステーション、504,604、偏光板クリーナ、505,605偏光板アライメントステーション、700,800 反転ステーションを各々表す。
上記、自動貼合装置で発生した不良を分類分けした結果、以下のような不良原因があった。
セパレートフィルム剥離不良:偏光板の貼合工程(図6の310、410)で、セパレートフィルムが剥離出来なかった回数をカウントした。
偏光板搬送不良:偏光板の搬送工程(図6の501〜505、601〜605)で、搬送ベルトや偏光板クリーナーに偏光板が引っ掛かって搬送不良を起こした回数をカウントした。
また偏光板貼合が終わった液晶セルを10倍の拡大鏡で目視判断し、良品、不良品を選別し、不良品の原因を分類分けした結果、下記のような不良原因があった。
偏光板折れシワ不良:貼合された偏光板にクニックと呼ばれる1〜5mm程度の折れシワが見られる不良をいう。折れシワは偏光板カートリッジポートから偏光板を取り出す時、主に発生する。
偏光板貼合不良:貼合された偏光板に直径0.1mm以上の気泡が入っていたり、周辺部分で貼合されていない部分が0.1mm以上見られる不良をいう。
偏光板貼合工程収率:以下の式により良品の収率を計算した。
収率(%)=良品枚数÷(良品枚数+不良品枚数)×100
〈コーナームラ〉
上記で得られた本発明及び比較例の偏光板を、SONY製32型液晶テレビKDL−32V2000の予め貼合されていた光学補償フィルム及び偏光板を剥がし、本発明及び比較例の視野角補償偏光板の吸収軸を予め貼合されていた偏光板の吸収軸と同じ方向になるよう貼合し、液晶表示装置を作製した。作製した液晶表示装置を60℃、90%RHにて1500時間保管した後、液晶表示装置を点灯して、6時間後に黒表示での周辺の光漏れ(コーナームラ)の有無を目視で確認し、以下のランクに分けた。
◎:周辺の光漏れは全く認められない
○:周辺の光漏れはほとんど気にならない
△:周辺の光漏れが認められる
×:周辺の光漏れが著しい
表1の結果より、本発明のプロテクトフィルム、セパレートフィルムを貼合した偏光板は液晶セルへの偏光板貼合ミス、セパレートフィルム剥離ミス、偏光板折れシワ、偏光板搬送トラブルに優れ、偏光板貼合工程収率が改善されることが分かる。
前記プロテクトフィルム/セパレートフィルム付き偏光板No.2、3、6、7、9、13のセルロースエステルフィルムを日本ゼオン株式会社製のゼオノアフィルム(ガラス転移温度136℃)に変えた以外は同様にして、プロテクトフィルム/セパレートフィルム付き偏光板を作製して、上記と同様の評価を行ったところ、同様の効果が確認できた。
本発明により、スティフネスが高く、シワや位置ズレの発生がない、パネル貼合時に高い生産収率が得られる偏光板、及びそれを用いた液晶表示装置を提供することが出来る。

Claims (9)

  1. 偏光子と膜厚30〜60μmの偏光板保護フィルムを有する偏光板の一方の面にプロテクトフィルム、反対面にセパレートフィルムが貼合されている偏光板であって、該プロテクトフィルムの膜厚を(A)、セパレートフィルムの膜厚を(B)としたとき、下記式を満たすことを特徴とする偏光板。
    式(i) 50≦(A)≦200(μm)
    式(ii) 20≦(B)(μm)
    式(iii) 20≦(A)−(B)≦120(μm)
  2. 前記プロテクトフィルムがポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムのいずれかであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の偏光板。
  3. 前記プロテクトフィルムがポリエステルフィルムであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の偏光板。
  4. 前記セパレートフィルムがポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムのいずれかであることを特徴とする請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の偏光板。
  5. 前記セパレートフィルムがポリエステルフィルムであることを特徴とする請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の偏光板。
  6. 前記偏光板保護フィルムがセルロースエステルフィルム、ポリアクリレートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルムのいずれかであることを特徴とする請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の偏光板。
  7. 前記セパレートフィルムの膜厚(B)が20〜50μmであることを特徴とする請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記載の偏光板。
  8. 前記セパレートフィルムの膜厚(B)が50μmより大きいことを特徴とする請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記載の偏光板。
  9. 請求の範囲第1〜8項のいずれか1項に記載の偏光板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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