JPWO2007099843A1 - α,β−不飽和シクロヘキサノン誘導体及びその製造方法、並びにその中間体の製造方法 - Google Patents

α,β−不飽和シクロヘキサノン誘導体及びその製造方法、並びにその中間体の製造方法 Download PDF

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剛 美多
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展久 福田
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悠平 福田
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Abstract

本発明は、原料としてシキミ酸を用いない、抗ウイルス薬リン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)の新規な製造方法、該製造方法に用いる新規な原料又は中間体を提供する。本発明は、下記一般式I又はII(式中、R1及びR4は、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物を提供する。

Description

本発明は、α、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体及びその製造方法、並びにその中間体の製造方法に関する。特に、本発明は、H5N1型などの新型インフルエンザなどへの抗ウイルス薬(例えば、リン酸オセルタミビル、商標名:タミフル)などの原料として有用なα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体及びその製造方法、並びにα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体の中間体の製造方法に関する。
昨今、鳥インフルエンザウイルスの変異によりH5N1型などの新型インフルエンザが世界的に大流行すると予測されている。新型インフルエンザに対する特効薬として、抗ウイルス薬リン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)が有効であるとされている。
リン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)は、その合成の出発材料としてシキミ酸が用いられている(例えば、特許文献1などを参照のこと)。
Kim, C.U. et al., J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 681-。
しかしながら、シキミ酸は、i)トウシキミの実、即ち八角から抽出・精製するか、又はii)E.coliによるD−グルコースからの発酵を経て調製されるが、i)該抽出・精製又はii)発酵は、時間及びコストがかかるという問題を有する。
また、世界的に抗ウイルス薬、例えばリン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)の需要が高まる中、迅速且つ安価に該抗ウイルス薬を供給するための合成法の確立に向けた研究が注目を集めている。
さらに、トウシキミの実、即ち八角など植物原料は、安定的な供給が困難である場合が生じるため、安定的な供給が可能となる原料、特に合成原料及びその製法に対するニーズが高まっている。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決することにある。
本発明の目的は、原料としてシキミ酸を用いない、抗ウイルス薬リン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)の新規な製造方法、該製造方法に用いる新規な原料又は中間体を提供することにある。また、これら原料又は中間体の新規な製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、抗ウイルス薬リン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)の原料に限らない、新規なα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体及びその製造方法、並びにα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体の中間体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、以下の発明により、上記課題を解決できることを見出した。
<1> 下記一般式I(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物。
Figure 2007099843
<2> 上記<1>において、一般式I中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<3> 下記一般式II(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物。
Figure 2007099843
<4> 上記<3>において、一般式II中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<5> 下記一般式I’(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物。
Figure 2007099843
<6> 上記<5>において、一般式I’中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<7> 下記一般式II’(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物。
Figure 2007099843
<8> 上記<7>において、一般式II’中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<9> 下記一般式I(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
a)一般式IIIaで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリドと反応させて一般式IVで表される化合物とする工程;及び
b)一般式IVで表される化合物を、二酸化セレン、ベンゼンセレン酸又はコバルトナフタレナート-酸素及びDess-Martinパーイオジナンと反応させて一般式Iで表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
Figure 2007099843
<10> 上記<9>において、一般式I中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり、a)においてジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド又はメトキシカルボニルクロリドを用い、且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<11> 下記一般式I’(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
a)一般式III’aで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリドと反応させて一般式IV’で表される化合物とする工程;及び
b)一般式IV’で表される化合物を、二酸化セレン、ベンゼンセレン酸又はコバルトナフタレナート-酸素及びDess-Martinパーイオジナンと反応させて一般式I’で表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
Figure 2007099843
<12> 上記<11>において、一般式I’中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり、a)においてジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド又はメトキシカルボニルクロリドを用い、且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<13> 下記一般式II(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
c)一般式IIIbで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)と反応させて一般式Vで表される化合物とする工程;
d)一般式Vで表される化合物を、N-ヨードスクシンイミド又はヨウ素と反応させて一般式VI(式中、Rはアルキル基又は置換基を有してもよいベンゼン環を示す)で表される化合物とする工程;及び
e)一般式VIで表される化合物を、i)ジアザビシクロウンデセン、ii)ベンジルオキシカルボニルクロリド、iii)ナトリウムメトキシド、及びiv)Dess-Martinパーイオジナンと順次、反応させて一般式IIで表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
Figure 2007099843
<14> 上記<13>において、一般式II中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり、c)においてトリフェニルホスフィン又はトリブチルホスフィンを用い、且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<15> 下記一般式II’(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
c)一般式III’で表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)と反応させて一般式V’で表される化合物とする工程;
d)一般式V’で表される化合物を、N-ヨードスクシンイミド又はヨウ素と反応させて一般式VI’(式中、Rはアルキル基又は置換基を有してもよいベンゼン環を示す)で表される化合物とする工程;及び
e)一般式VI’で表される化合物を、i)ジアザビシクロウンデセン、ii)ベンジルオキシカルボニルクロリド、iii)ナトリウムメトキシド、及びiv)Dess-Martinパーイオジナンと順次、反応させて一般式II’ で表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
Figure 2007099843
<16> 上記<15>において、一般式II中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり、c)においてトリフェニルホスフィン又はトリブチルホスフィンを用い、且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<17> 上記<11>又は<12>もしくは<15>又は<16>において、一般式III’a又はIII’bで表される化合物は、下記f)工程及びg)工程により得られるのがよい。
f)式VII(式VII中、YはY−1〜Y−6で表される基の1種を示す)で表される化合物を、一般式VIII(式VIII中、Rは0〜5個の置換基であり、XはP、As、N又はS、特にPであり、qは1又は2の整数であり(XがP、As又はNである場合qは2であり、XがSである場合qは1である)、nは0〜3の整数であり、A〜Aは各々独立に、水素、フッ素、塩素、臭素、ベンゾイル、アセチル又はAとAとで環を形成したものである)で表される配位子及び金属種M(Mはチタン、ジルコニウム、アルミニウム、ガリウム及び希土類元素からなる群から選ばれる)を含む触媒下で、トリメチルシリルアジド、トリエチルシリルアジド、t−ブチルジメチルシリルアジド、アジ化水素、アジ化トリブチルスズ、トリメチルゲルマニウムアジド又は(CHSiNHCOX(式中、Xはt−ブトキシ基、ベンジルオキシ基又はメチル基を示す)と反応させて一般式IX(式IX中、Yは上述と同義である)又は一般式IV’ (式IV’中、Rはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物を得る工程;及び
g)該式IXで表される化合物を、i)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリド及び4-ジメチルアミノピリジン、及びii)NaOHと順次反応させて、一般式III’ a又はIII’bで表される化合物を得る工程。
なお、希土類元素として、イッテルビウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスプロシウム、ホルミウム及びエルビウムからなる群から選ばれるのがよい。
Figure 2007099843
<18> 上記<15>又は<17>において、d’)f)工程で得られた一般式IV’で表される化合物を、N-ヨードスクシンイミド又はヨウ素と反応させる工程;及びe’)d’)工程で得られた化合物を、i)ジアザビシクロウンデセン、ii)ベンジルオキシカルボニルクロリド、iii)ナトリウムメトキシド、及びiv)Dess-Martinパーイオジナンと順次、反応させて前記一般式II’ で表される化合物を得る工程;を有するのがよい。
<19> 上記<17>又は<18>において、XはPであり、YはY−2又はY−3であり、Rはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり、Rはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<20> 上記<17>〜<19>のいずれかにおいて、触媒に含まれる金属種Mが、M(ZR(ZはN又はOを示し、Rは炭素数が2〜6である、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルキル基、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルケニル基、置換又は無置換の芳香族基又はトリアルキルシリル基であり、m及びnは前記金属Mにより化学量論的に定まる整数である)で表される金属アルコキシド又は金属アミドで含まれるのがよい。
<21> 上記<17>〜<20>のいずれかにおいて、触媒に含まれる金属種Mが、イットリウムであるのがよい。
<22> 上記<17>〜<21>のいずれかにおいて、触媒に含まれる金属種Mが、イットリウムトリイソプロポキシド又はイットリウムトリス−[N,N-ビス(トリメチルシリル)アミド]で含まれるのがよい。
<23> 上記<17>〜<22>のいずれかにおいて、A及びAが水素であり、A及びAがフッ素であるのがよい。
<24> 一般式III’(式III中、Rは、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
f)式VII(式VII中、YはY−1〜Y−6で表される基の1種を示す)で表される化合物を、一般式VIII(式VIII中、Rは0〜5個の置換基であり、XはP、As、N又はS、特にPであり、qは1又は2の整数であり(XがP、As又はNである場合qは2であり、XがSである場合qは1である)、nは0〜3の整数であり、A〜Aは各々独立に、水素、フッ素、塩素、臭素、ベンゾイル、アセチル又はAとAとで環を形成したものである)で表される配位子及び金属種M(Mはチタン、ジルコニウム、アルミニウム、ガリウム及び希土類元素からなる群から選ばれる)を含む触媒下で、トリメチルシリルアジド、トリエチルシリルアジド、t−ブチルジメチルシリルアジド、アジ化水素、アジ化トリブチルスズ、トリメチルゲルマニウムアジド又は(CHSiNHCOX(式中、Xはt−ブトキシ基、ベンジルオキシ基又はメチル基を示す)と反応させて一般式IX(式IX中、Yは上述と同義である)で表される化合物を得る工程;及び
g)該式IXで表される化合物を、i)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリド及び4-ジメチルアミノピリジン、及びii)NaOHと順次反応させて、一般式III’ で表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
なお、希土類元素として、イッテルビウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスプロシウム、ホルミウム及びエルビウムからなる群から選ばれるのがよい。
Figure 2007099843
<25> 上記<24>において、XはPであり、YはY−2又はY−3であり、Rはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり、Rはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
<26> 上記<24>又は<25>において、触媒に含まれる金属種Mが、M(ZR(ZはN又はOを示し、Rは炭素数が2〜6である、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルキル基、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルケニル基、置換又は無置換の芳香族基又はトリアルキルシリル基であり、m及びnは前記金属Mにより化学量論的に定まる整数である)で表される金属アルコキシド又は金属アミドで含まれるのがよい。
<27> 上記<24>〜<26>のいずれかにおいて、触媒に含まれる金属種Mが、イットリウムであるのがよい。
<28> 上記<24>〜<27>のいずれかにおいて、触媒に含まれる金属種Mが、イットリウムトリイソプロポキシド又はイットリウムトリス−[N,N-ビス(トリメチルシリル)アミド]で含まれるのがよい。
<29> 上記<24>〜<28>のいずれかにおいて、A及びAが水素であり、A及びAがフッ素であるのがよい。
<30> 上記<1>において、一般式I中、Rがt−ブトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基であるのがよい。
<31> 上記<1>において、一般式I中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基であるのがよい。
<32> 上記<5>において、一般式I’中、Rがt−ブトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基であるのがよい。
<33> 上記<5>において、一般式I’中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基であるのがよい
<34> 上記<3>において、一般式II中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基であるのがよく、好ましくはRがt−ブトキシカルボニル基であるのがよい。
<35> 上記<7>において、一般式II’中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基であるのがよく、好ましくはRがt−ブトキシカルボニル基であるのがよい。
<36> 下記式IIc(式中、Acはアセチル基であり且つR4aはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基であるのがよく、好ましくはR4aがt−ブトキシカルボニル基である(以下、同じ記号は同じ定義を有する))で表される化合物の製造方法であって、
j)下記式IIIcで表される化合物を、ヨウ素及び炭酸カリウムと反応させた後、ジアザビシクロウンデセンと反応させて、下記式XIで表される化合物を得る工程;
k)該式XIで表される化合物をi)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、9-フルオレニルメトキシカルボニルクロリド、トリクロロエトキシカルボニルクロリド又はアリルオキシカルボニルクロリド、及びii)トリエチルアミンと反応させ、これにより得られた化合物を2,6-ルチジン及びチオ酢酸と反応させて、下記式XIIで表される化合物を得る工程;及び
l)該式XIIで表される化合物を炭酸セシウム及びDess-Martinパーイオジナンと順次反応させて、前記式IIcで表される化合物を得る工程;
を有する、上記方法。
Figure 2007099843
<37> 下記式II’c(式中、Acはアセチル基であり且つR4aはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基であるのがよく、好ましくはR4aがt−ブトキシカルボニル基である(以下、同じ記号は同じ定義を有する))で表される化合物の製造方法であって、
j)下記式III’cで表される化合物を、ヨウ素及び炭酸カリウムと反応させた後、ジアザビシクロウンデセンと反応させて、下記式XI’で表される化合物を得る工程;
k)該式XI’で表される化合物をi)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、9-フルオレニルメトキシカルボニルクロリド、トリクロロエトキシカルボニルクロリド又はアリルオキシカルボニルクロリド、及びii)トリエチルアミンと反応させ、これにより得られた化合物を2,6-ルチジン及びチオ酢酸と反応させて、下記式XII’で表される化合物を得る工程;及び
l)該式XII’で表される化合物を炭酸セシウム及びDess-Martinパーイオジナンと順次反応させて、前記式II’cで表される化合物を得る工程;
を有する、上記方法。
Figure 2007099843
本発明により、原料としてシキミ酸を用いない、新規な抗ウイルス薬リン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)の製造方法、該製造方法に用いる原料又は中間体を提供することができる。また、本発明により、これら原料又は中間体の製造方法を提供することができる。
また、本発明により、抗ウイルス薬リン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)の原料に限らない、新規なα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体及びその製造方法、並びにα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体の中間体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本願において、略号を用いる場合、特記しない限り、以下の通りである。
「Boc」=「t−ブトキシカルボニル」、「BocO」=「ジt−ブチルジカーボネート」、「Z」=「ベンジルオキシカルボニル」、「Ac」=「アセチル」、「Bn」=「ベンジル」、「Fmoc」=「フルオレニルメトキシカルボニル」、「CbzCl」=「ベンジルオキシカルボニルクロリド」、「PMB」=「パラメトキシベンジル」、「DMP」=「Dess−Martin パーイオジナン」、「NIS」=「N−ヨードスクシンイミド」、「DBU」=「ジアザビシクロウンデセン」、「DMAP」=「4−ジメチルアミノピリジン」、「TMSN」=「トリメチルシリルアジド」、「TESN」=「トリエチルシリルアジド」、「TBDMSN」=「t−ブチルジメチルシリルアジド」、「HN」=「アジ化水素」、「BuSnN」=「アジ化トリブチルスズ」、「MeGeN」=「トリメチルゲルマニウムアジド」。
<α、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体>
本発明は、一般式I又はIIで表されるα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体を提供する。なお、一般式I又はIIは、立体異性体を全て包含する。
一般式I又はII中、R〜Rは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す。
特に、一般式Iにおいて、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
また、一般式IIにおいて、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。特に、一般式IIにおいて、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基であるのがよく、好ましくはRがt−ブトキシカルボニル基であるのがよい。
Figure 2007099843
特に、本発明は、一般式I’又はII’で表されるα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体を提供する。ここで、R〜Rは、上記と同じ定義を有する。
特に、一般式I’において、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。
また、一般式II’において、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であるのがよい。特に、一般式II’において、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基であるのがよく、好ましくはRがt−ブトキシカルボニル基であるのがよい。
Figure 2007099843
一般式I又はII、特にI’又はII’で表されるα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体は、後述するように、リン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)の出発原料として用いることができる。また、一般式I又はII、特にI’又はII’で表されるα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体は、後述のように調製することができる。したがって、一般式I又はII、特にI’又はII’で表されるα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体は、α、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体を経由してリン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)を製造する方法において、中間体としても認識される。
なお、本願の一般式I又はII、特にI’又はII’で表されるα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体は、上述のリン酸オセルタミビル(商標名:タミフル)の出発原料又は中間体としてだけではなく、各種の原料として用いることができる。
<α、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体の製造方法>
上述のα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体は、次のように製造することができる。
即ち、上述の一般式I又はI’で表される化合物は、次のように調製することができる。
a)一般式IIIa又はIII’aで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリドと反応させて一般式IVで表される化合物とし、
b)一般式IVで表される化合物を、二酸化セレン、ベンゼンセレン酸又はコバルトナフタレナート-酸素及びDess-Martinパーイオジナンと反応させて、一般式I又はI’で表される化合物を得ることができる。
Figure 2007099843
ここで、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基、特にt−ブトキシカルボニル基であり、a)においてジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド又はメトキシカルボニルクロリドを用い、且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基、特にt−ブトキシカルボニル基であるのがよい。
なお、上記a)工程は、用いる一般式IIIa又はIII’aで表される化合物を含めた化合物などに依存するが、トリフェニルホスフィン又はトリブチルホスフィンなどを用いるのがよく、溶媒・温度などは、有機合成に広く用いられる溶媒・温度などの条件下で行うのが好ましい。
また、上記b)工程は、用いる一般式IV又はIV’で表される化合物を含めた化合物などに依存するが、有機合成に広く用いられる溶媒・温度などの条件下で行うのが好ましい。
また、上述の一般式II又はII’で表される化合物は、次のように調製することができる。
c)一般式IIIbで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)と反応させて一般式Vで表される化合物とし、
d)一般式Vで表される化合物を、N-ヨードスクシンイミド又はヨウ素と反応させて一般式VI(式中、Rはアルキル基又は置換基を有してもよいベンゼン環を示す)で表される化合物とし、
e)一般式VIで表される化合物を、i)ジアザビシクロウンデセン、ii)ベンジルオキシカルボニルクロリド、iii)ナトリウムメトキシド、及びiv)Dess-Martinパーイオジナンと順次、反応させて一般式II又はII’で表される化合物を得ることができる。
Figure 2007099843
ここで、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基、特にt−ブトキシカルボニル基であり、c)においてトリフェニルホスフィン又はトリブチルホスフィンを用い、且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基、特にベンジルオキシカルボニル基であるのがよい。
なお、上記c)工程は、用いる一般式IIIb又はIII’bで表される化合物を含めた化合物などに依存するが、テトラヒドロフラン(以下、「THF」と略記する場合がある)、ジオキサン、エーテル、トルエン、塩化メチレン、水などの溶媒を用い、0〜80℃の温度条件下などで行うのが好ましい。
また、上記d)工程は、用いる一般式V又はV’で表される化合物を含めた化合物などに依存するが、クロロホルム、塩化メチレン、トルエン、エーテルなどの溶媒を用い、0〜80℃の温度条件下などで行うのが好ましい。
さらに、上記e)工程は、用いる一般式VI又はVI’で表される化合物を含めた化合物などに依存するが、クロロホルム、塩化メチレン、トルエン、エーテル、THF、水などの溶媒を用い、0〜80℃の温度条件下などで行うのが好ましい。
また、上記一般式II又はII’中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基であるのがよく、好ましくはRがt−ブトキシカルボニル基である化合物(下記式IIc又はII’cで表される化合物(式中、R4aはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基であるのがよく、好ましくはRがt−ブトキシカルボニル基である))は、式IIIa又はIII’a、特に該式IIIa又はIII’aのRがt−ブトキシカルボニル基である化合物(下記式IIIc又はIII’c)から、次の方法により得ることができる。
即ち、j)下記式IIIc又はIII’cで表される化合物を、ヨウ素及び炭酸カリウムと反応させた後、ジアザビシクロウンデセンと反応させて、下記式XI又はXI’で表される化合物を得る工程;
k)該式XI又はXI’で表される化合物をi)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、9-フルオレニルメトキシカルボニルクロリド、トリクロロエトキシカルボニルクロリド又はアリルオキシカルボニルクロリド、及びii)トリエチルアミンと反応させ、これにより得られた化合物を2,6-ルチジン及びチオ酢酸と反応させて、下記式XII又はXII’で表される化合物を得る工程;及び
l)該式XII又はXII’で表される化合物を炭酸セシウム及びDess-Martinパーイオジナンと順次反応させる工程;により、式IIc又はII’cで表される化合物を得ることができる。
Figure 2007099843
なお、上記j)工程は、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トルエン、メタノール、エーテルなどの溶媒を用い、−10〜80℃の温度条件下などで行うのが好ましい。
また、上記k)工程は、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トルエン、エーテルなどの溶媒を用い、−10〜80℃の温度条件下などで行うのが好ましい。
さらに、上記l)工程において、炭酸セシウムとの反応は、ブタノール、プロパノール、エタノールなどの溶媒を用い、Dess-Martinパーイオナジンとの反応は、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの溶媒を用い、−10〜80℃の温度条件下などで行うのが好ましい。
<α、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体の中間体の製造方法>
さらに、本発明は、一般式I又はI’もしくはII又はII’で表されるα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体の中間体を製造する方法をも提供する。
上述のように、一般式I又はI’もしくはII又はII’で表されるα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体は、一般式IIIa又はIII’ aもしくはIII’b又はIIIb(一般式III’と略記することができる)で表される化合物から調製される。これらの化合物は、次のような方法により調製することができる。したがって、本発明は、上述のα、β-不飽和シクロヘキサノン誘導体の製法における中間体、即ち一般式III’で表される化合物の製造法を提供する。
以下、一般式III’で表される化合物の製造法を説明する。
f)式VII(式VII中、YはY−1〜Y−6で表される基の1種を示す)で表される化合物を、一般式VIII(式VIII中、Rは0〜5個の置換基であり、XはP、As、N又はS、特にPであり、qは1又は2の整数であり(XがP、As又はNである場合qは2であり、XがSである場合qは1である)、nは0〜3の整数であり、A〜Aは各々独立に、水素、フッ素、塩素、臭素、ベンゾイル、アセチル又はAとAとで環を形成したものである)で表される配位子及び金属種M(Mはチタン、ジルコニウム、アルミニウム、ガリウム及び希土類元素からなる群から選ばれる)を含む触媒下で、トリメチルシリルアジド、トリエチルシリルアジド、t−ブチルジメチルシリルアジド、アジ化水素、アジ化トリブチルスズ、トリメチルゲルマニウムアジド又は(CHSiNHCOX(式中、Xはt−ブトキシ基、ベンジルオキシ基又はメチル基を示す)と反応させて一般式IX(式IX中、Yは上述と同義である)又は一般式IV’ (式IV’中、Rは上記と同義である)で表される化合物を得る工程;及び
g)該式IXで表される化合物を、i)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物(例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物など)、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリド及び4-ジメチルアミノピリジン、及びii)NaOHと順次反応させる工程を有することにより、一般式III’ で表される化合物を得ることができる。
Figure 2007099843
f)工程に用いられる一般式VIIで表される化合物中、YはY−2又はY−3であるのが好ましい。
f)工程において、用いられる触媒は、上述のように、配位子と金属種Mとからなる。
ここで、金属種Mは、M(ZR(ZはN又はOを示し、Rは炭素数が2〜6である、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルキル基、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルケニル基、置換又は無置換の芳香族基又はトリアルキルシリル基であり、m及びnは前記金属Mにより化学量論的に定まる整数である)で表される金属アルコキシド又は金属アミドで含まれるのがよい。
なお、Mのうち、希土類元素として、イッテルビウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスプロシウム、ホルミウム及びエルビウムからなる群から選ばれるのがよい。Mは、特にイットリウムであるのがよく、金属種Mが、イットリウムトリイソプロポキシド又はイットリウムトリス−[N,N-ビス(トリメチルシリル)アミド]で含まれるのが特に好ましい。
f)工程で用いられる一般式VIIIで表される配位子において、XはPであるのが好ましい。また、A及びAが水素であり、A及びAがフッ素であるのが好ましい。なお、一般式VIIIにおいて、qが2の場合、置換基Rは同じであっても異なってもよい。
なお、f)工程は、用いる化合物などに依存するが、プロピオンニトリル、アセトニトリル、ブチロニトリル、THF、ジオキサン、塩化メチレン、トルエン、エーテルなどの溶媒を用い、−40〜100℃の温度条件などの条件下で行うのが好ましい。
なお、f)工程により、一般式IV又はIV’(以下、この説明においては単に「IV」と略記する)で表される化合物を得られる。これは、上述のように、一般式II又はII’ (以下、この説明においては単に「II」と略記する)で表される化合物(エノン体)の原料又は中間体であるか、もしくは一般式I又はI’ (以下、この説明においては単に「I」と略記する)で表される化合物(エノン体)の原料又は中間体である。したがって、この一般式IVで表される化合物を用いて、一般式I又はIIで表される化合物を得ることができる。即ち、b’)一般式IVで表される化合物を二酸化セレン、ベンゼンセレン酸又はコバルトナフタレナート-酸素及びDess-Martinパーイオジナンと反応させて一般式Iで表される化合物を得ることができる。また、d’)一般式IV’で表される化合物を、N-ヨードスクシンイミド又はヨウ素と反応させる工程;及びe’)d’)工程で得られた化合物を、i)ジアザビシクロウンデセン、ii)ベンジルオキシカルボニルクロリド、iii)ナトリウムメトキシド、及びiv)Dess-Martinパーイオジナンと順次、反応させる工程;を有することにより、一般式II で表される化合物を得ることできる。ここで、b’)、d’)及びe’)工程は、それぞれb)、d)及びe)工程で上述した溶媒、各種条件などを用いることができる。
g)工程のi)において、ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド又はメトキシカルボニルクロリドを用いるのが好ましい。
なお、g)工程は、用いる化合物などに依存するが、アセトニトリル、プロピオンニトリル、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、THF、エーテル、水などの溶媒を用い、0〜100℃の温度条件などの条件下で行うのが好ましい。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、図1は、以下の実施例を俯瞰するスキームである。
Figure 2007099843
不斉配位子VIII (92.1 mg, 0.2 mmol)のTHF溶液(3 mL)にY(Oi-Pr)3 (0.2 M THF溶液、0.5 mL, 0.1 mmol)を室温で加え、生じた溶液を45〜60℃で1時間攪拌した。溶媒を留去後、1時間減圧下(< 5 mmHg)室温で乾燥させた。ここに原料アジリジンVII (1.45 g, 5 mmol)とプロピオニトリル(25 mL)を加え0℃に冷却後、トリメチルシリルアジド(0.98 mL, 7.5 mmol)を加えた。48時間室温で反応させた後、水と酢酸エチルを加えた。生成物を抽出したのち、有機層をボウ硝乾燥、ろ過、留去を行い、生じた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する(酢酸エチル:ヘキサン=1:4→2:3)ことで生成物IXを得た(1.59 g, 96%)。光学活性HPLCにより生成物のエナンチオマー過剰率を91% eeと決定した。
colorless solid; IR (KBr): 3112, 3085, 2908, 2896, 1677, 1537, 1341, 1293, 729, 720, 674 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ= 9.19 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 9.10 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 5.60 (m, 2H), 3.07 (m, 2H), 2.77-2.66 (m, 2H), 2.63-2.52 (m, 2H); 13C NMR (CDCl3): δ= 174.5, 148.6, 137.1, 128.7, 122.1, 121.8, 37.5, 23.8; MS (ESI): m/z 312 [M+Na+]; Anal. calcd for C13H11N3O5: C, 53.98; H, 3.83; N, 14.53%. Found: C, 54.01; H, 3.98; N, 14.47%.
<実施例1における金属種の検討>
実施例1において用いたイットリウム(Y(Oi-Pr)3)の代わりに、下記表1に示す金属種を用いた。表1から、イットリウムが高いエナンチオマー過剰率をもたらすことがわかる。
Figure 2007099843
Figure 2007099843
VIIに相当するパラニトロベンゾイルアジリジンを原料とすることで同様な方法によりIXに相当するパラニトロベンゾイル体を収率90%で得た。
1H NMR (CDCl3): δ= 8.27 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.93 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 5.60 (m, 2H), 3.07 (m, 2H), 2.77-2.66 (m, 2H), 2.63-2.52 (m, 2H).
Figure 2007099843
VIIからTMSNHCOOt-Buをトリメチルシリルアジドの代わりに用いることで、IVに相当する化合物を収率5%で得た。
1H NMR (CDCl3): δ= 9.19 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 9.10 (d, J = 2.2 Hz, 2H), 5.60 (m, 2H), 3.07 (m, 2H), 2.77-2.66 (m, 2H), 2.63-2.52 (m, 2H), 1.45 (s, 9H).
Figure 2007099843
3,5-ジニトロベンゾイル体IX (2.26 g, 6.82 mmol)のアセトニトリル(50 mL)溶液に、4-ジメチルアミノピリジン(416 mg, 3.41 mmol)とBoc2O (2.2 g, 10.2 mmol)を加え室温で12時間攪拌した。0℃に冷却後、4 M NaOH水溶液40 mLを加え、室温で4時間攪拌した。アセトニトリルを減圧留去したのち、水と塩化メチレンで分液を行い、有機層を分離後ボウ硝で乾燥した。ろ過、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)ことにより、Boc体IIIを得た(1.46 g, 収率90%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 5.61 (m, 2H), 4.59 (br, 1H), 3.77 (m, 1H), 3.63 (m, 1H), 2.55 (m, 1H), 2.47 (m, 1H), 2.20 (m, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.46 (s, 9H); MS (ESI): m/z 261 [M+Na+].
Figure 2007099843
アジド体III (357 mg, 1.5 mmol)のTHF溶液(3 mL)にトリフェニルホスフィン(787 mg, 3.0 mmol)を加え、40℃で2時間攪拌した。ここに水(1mL)を加え、60℃でさらに16時間攪拌した。メタノールとボウ硝を加え15分攪拌した後、ろ過、濃縮した。残渣をアセトニトリル(3 mL)に溶解させ、トリエチルアミン(0.31 mL, 2.25 mmol)とBoc2O (0.41 mL, 1.8 mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。溶媒留去の後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(酢酸エチル:ヘキサン=1:9→1:7)することにより、ジBoc体IVを得た(422 mg, 収率87%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 5.56 (s, 2H), 4.88 (br, 2H), 3.64 (m, 2H), 2.46 (m, 2H), 1.97 (m, 2H), 1.42 (s, 9H); 13C NMR (CDCl3): δ= 156.5, 125.0, 79.3, 51.3, 32.8, 28.4; MS (ESI): m/z 335 [M+Na+]; IR (KBr): 3322, 2979, 1694, 1556 cm-1; Anal. calcd for C16H28N2O4: C, 61.51; H, 9.03; N, 8.97%. Found: C, 61.28; H, 8.89; N, 8.81%.
トリメチルシリルアジドの代わりにTMSNHCOOt-Buを用いたアジリジン開環体(実施例3)は、実施例4におけるIX→IIIと同様に、ジBoc体に導けた。
Figure 2007099843
Figure 2007099843
IV (462 mg, 1.48 mmol)のジオキサン溶液(14.8 ml)にSeO2 (164 mg, 1.48 mmol)とDess-Martin periodinane (941 mg, 2.22 mmol)を室温で加え、80℃に加熱して12時間攪拌を行った。原料の消失をTLCで確認した後、反応液に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出を行った。有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄の後、ボウ硝乾燥、ろ過、濃縮により、粗生成物を得た。これを塩化メチレン15 mLに溶解し、Dess-Martin periodinane (941 mg, 2.22 mmol)を氷冷下加え、40分間攪拌した。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて、生成物を酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄し、ボウ硝乾燥を行った。ろ過後、濃縮、シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製(酢酸エチル:ヘキサン = 1:2)により、Iを得た(330 mg, 収率68%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 6.98 (m, 1H), 6.12 (dd, J = 3.1, 10.1 Hz, 1H), 5.89 (brd, J = 6.8 Hz, 1H), 5.50 (brd, J = 5.5 Hz, 1H), 4.30 (dd, J = 6.8, 13.2 Hz, 1H), 3.95 (m, 1H), 2.93 (ddd, J = 5.4, 5.4, 18.6 Hz, 1H), 2.39 (dd, J = 10.4, 18.6 Hz, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.41 (s, 9H); 13C NMR (CDCl3): δ= 194.7, 157.6, 155.8, 128.5, 128.5, 80.4, 79.4, 60.6, 54.2, 34.5, 28.3, 28.2; MS (ESI): m/z 349 [M+Na+]; IR (KBr): 3322, 2979, 1687, 1540 cm-1;
Iは、光学活性カラムクロマトグラフィーを用いて各エナンチオマーの分離・精製が可能である(Daicel, CHIRALPAK AD-H, 2-プロパノール/ヘキサン=1/20、flow:1.0mL/min、detection at 254 nm;t:15.2分及び17.0分)。
旋光度:[α]20 =−116.3(c=0.945,CHCl)。
Figure 2007099843
実施例7と同様にBoc,Ac体から反応を行うことによって、相当する2種類のエノン体を得た。
異性体1: 1H NMR (CDCl3): δ= 6.98 (m, 1H), 6.12 (m, 1H), 6.60 (brd, J = 7.1 Hz, 1H), 5.52 (brd, J = 8.9 Hz, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 2.93 (m, 1H), 2.39 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 2.0 (s, 3H), 1.46 (s, 9H).
異性体2: 1H NMR (CDCl3): δ= 6.98 (m, 1H), 6.12 (m, 1H), 6.54 (brd, J = 8.6 Hz, 1H), 4.95 (brd, J = 8.9 Hz, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 2.93 (m, 1H), 2.39 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 2.0 (s, 3H), 1.45 (s, 9H).
これら2種類のエノン体のうち、I−aで示すエノン体は、光学活性カラムクロマトグラフィーを用いて各エナンチオマーの分離・精製が可能である(Daicel, CHIRALPAK AD-H, 2-プロパノール/ヘキサン=1/9、flow:0.6mL/min、detection at 254 nm;t:15.4分(18.4分:エナンチオマー)。
旋光度:[α]26 =−149.2(c=0.313,CHCl)。
Figure 2007099843
エノン体I (838 mg, 2.57 mmol)とNi(COD)2 (820 mg, 2.57 mmol)のTHF (40 mL)溶液に、TMSCN (0.51 mL, 3.85 mmol)を氷冷下で加え、室温にして1時間攪拌を行った。その後、TMSCN (0.51 mL, 3.85 mmol)を追加し、室温でさらに3時間反応を続けた。原料消失をTLCで確認の後、セライトで反応液をろ過し、水と酢酸エチルを加えて生成物を抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、ボウ硝乾燥、ろ過し、粗生成物を得た。これをアセトニトリル (40 mL)に溶解させ、Pd(OAc)2 (864 mg, 3.85 mmol)を加えて50℃で4時間反応を行った。反応液をセライトろ過、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(酢酸エチル:ヘキサン = 1:2)することにより、g-ケトニトリルを得た(446 mg, 収率49%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 6.61 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 5.90 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 5.40 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 4.38 (dd, J = 6.1, 12.8 Hz, 1H), 3.96 (m, 1H), 3.09 (dd, J = 4.6, 18.6 Hz, 1H), 2.61 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.40 (s, 9H).
Figure 2007099843
リチウムトリt−ブトキシアルミナムヒドリド(1 M THF溶液、0.58 mL, 0.58 mmol)をTHF(4 mL)に溶解し、g-ケトニトリル(50.6 mg, 0.144 mmol)のTHF (3 mL) 溶液を氷冷下滴下した。30分後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出を行った。有機層を飽和食塩水で洗浄後、ボウ硝乾燥、ろ過、濃縮を行い、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで(酢酸エチル:ヘキサン=1:2→ 1:1)アルコール体を単一の立体異性体として与えた(47.7 mg, 収率94%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 6.47 (tlike, J = 2.4 Hz, 1H), 5.54 (br, 1H), 4.80 (brd, J = 8.9 Hz, 1H), 4.23 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 3.50 (m, 1H), 2.65 (dd, J = 5.2, 17.4 Hz, 1H), 2.24 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.42 (s, 9H).
Figure 2007099843
トリフェニルホスフィン(124 mg, 0.473 mmol)をTHF(6.3 mL)に溶解し、ジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD, 40%トルエン溶液、0.22 mL, 0.473 mmol)、アルコール体(66.9 mg, 0.189 mmol)のTHF溶液(3.1 mL)を氷冷下で滴下した。30分後反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで(酢酸エチル:ヘキサン=1:3→1:2)、アジリジン体を得た(55.4 mg, 収率87%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 6.88 (dd, J = 3.4, 4.6 Hz, 1H), 4.54 (br, 1H), 4.45 (br, 1H), 3.06 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 2.54 (m, 1H), 2.30 (m, 1H), 1.43 (s, 9H).
Figure 2007099843
アジリジン(22.6 mg, 0.0674 mmol)を3−ペンタノール(0.5 mL)に溶解し、三フッ化ホウ素エーテルコンプレックスの3−ペンタノール溶液(0.1 M, 1 mL, 0.10 mmol)を氷冷下で滴下した。1時間後、水、飽和重曹水、酢酸エチルを加え、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄、ボウ硝乾燥、ろ過、濃縮により得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製を行い(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)、3-ペンチルエーテル体を得た(14.9 mg, 収率52%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 6.45 (s, 1H), 5.24 (brd, J = 7.4 Hz, 1H), 4.57 (brd, J = 8.2 Ha, 1H), 3.86 (m, 1H), 3.83 (m, 1H), 3.70 (m, 1H), 3.33 (br quintet, J = 5.5 Hz, 1H), 2.60 (dd, J = 4.6, 12.8 Hz, 1H), 2.30 (m, 1H), 1.49 (m, 4H), 1.41 (s, 9H), 1.41 (s, 9H), 0.88 (t, J = 7.7 Hz, 3H), 0.88 (t, J = 7.7 Hz, 3H).
Figure 2007099843
3-ペンチルエーテル体(6.7 mg, 0.158 mmol)の塩化メチレン溶液(0.3 mL)に氷冷下でトリフルオロ酢酸(TFA, 24 mL, 0.316 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液を濃縮し残渣を塩化メチレン(0.2 mL)に溶解した後、氷冷下でトリエチルアミン(11 mL, 0.079 mmol)とBoc2O (0.0158 mmol)の塩化メチレン溶液を滴下した。室温で3時間攪拌後、反応液を濃縮しプレパラティブTLCで精製することにより(酢酸エチル:メタノール=10:1)、モノBoc体を得た(3.2 mg, 収率63%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 6.47 (dd, J = 1.5, 2.5 Hz, 1H), 5.13, (br, 1H), 3.74 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.32 (quintet, J = 5.8 Hz, 1H), 2.89 (dd, J = 6.7, 9.2 Hz, 1H), 2.72 (dd, J = 4.9, 17.4 Hz, 1H), 2.23 (m, 1H), 1.53 (m, 4H), 1.42 (s, 9H), 0.90 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.90 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
Figure 2007099843
モノBoc体(4.2 mg, 0.013 mmol)のピリジン溶液(0.3 mL)に無水酢酸と4−ジメチルアミノピリジンを加えて、氷冷下2時間攪拌した。反応液を濃縮し、残渣をプレパラティブTLCで精製することで、Boc,Ac体を得た(3.5 mg, 収率74%)。これに塩酸―エタノール(0.4 mL)を加え、60℃で2時間反応させた。濃縮後、飽和重曹水と1 N NaOH水を加え、塩化メチレンで抽出を行った。有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄、ボウ硝乾燥、ろ過、濃縮により得られる残渣を逆層プレパラティブTLCで精製することによって(アセトニトリル:水=2:1)タミフルの遊離アミン体を合成した。ここにリン酸をくわえることで、タミフルを結晶として得た。
Figure 2007099843
実施例5記載のIII →IVと同様に、最後の工程でBoc化のかわりにアセチル化を行うことで、Vに導いた。
1H NMR (CDCl3): δ= 6.21 (brd, J = 8.0 Hz, 1H), 5.58 (m, 2H), 4.65 (brd, J = 8.5 Hz, 1H), 3.95 (m, 1H), 3.70 (m, 1H), 2.58 (m, 1H), 2.39 (m, 1H), 2.05 (m, 2H), 1.90 (s, 3H), 1.44 (s, 9H); MS (ESI): m/z 277 [M+Na+].
Figure 2007099843
Boc,Ac体V (804 mg, 3.16 mmol)のクロロホルム溶液(50 mL)にN−ヨードスクシンイミド(NIS: 1.08 g, 4.72 mmol)を加え、室温で23時間攪拌した。NIS 500 mgを追加し、60℃で10時間攪拌を続けた。ここにDBU (1.5 mL, 6.32 mmol)を加え12時間反応を行い、その後反応液を濃縮した。重曹(584 mg, 6.96 mmol)、水(10 mL)、塩化メチレン(20 mL)を順次加え、ベンジルオキシカルボニルクロリド(ZCl, 0.5 mL, 3.48 mmol)を室温で加えた。反応液に水と塩化メチレンを加え、分液、有機層をボウ硝乾燥、ろ過、溶媒濃縮した。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4→1:2)精製することで、アセトキシ体を得た(1.09 g, 収率85%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 7.38 (m, 5H), 5.73 (d, J = 10 Hz, 1H), 5.67 (d, J = 10 Hz, 1H), 5.47 (m, 1H), 5.42 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.08 (m, 2H), 4.74 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.23 (m, 1H), 3.67 (m, 1H), 2.44 (m, 1H), 2.04 (s, 3H), 1.66 (m, 1H), 1.41 (s, 9H); MS (ESI): m/z 427 [M+Na+].
Figure 2007099843
アセトキシ体(1.09 g, 2.69 mmol)をメタノール(40 mL)に溶解させ、ナトリウムメトキシド(268 mg, 4.96 mmol)を加え室温で10時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、塩化メチレンと水を加えて分液した。塩化メチレン層をボウ硝乾燥、ろ過、溶媒留去の後、残渣に塩化メチレン(5 mL)とDess-Martin periodinane (1.34 g, 4.74 mmol)を加え3時間室温で攪拌した。反応終了後、反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液と塩化メチレンを加え、生成物を抽出した。有機層をボウ硝乾燥、ろ過、濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する(酢酸エチル:ヘキサン=1:4→1:1)ことによって、エノンIIを得た(704 mg, 収率72%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 7.40 (m, 5H), 6.78 (d, J = 10 Hz, 1H), 6.06 (d, J = 10 Hz, 1H), 5.37 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.09 (m, 2H), 4.49 (tlike, J = 10 Hz, 1H), 3.98 (m, 1H), 2.86 (dd, J = 4.0, 16.0 Hz, 1H), 2.42 (dd, J = 13.5, 16.0 Hz, 1H), 1.42 (s, 9H); MS (ESI): m/z 383 [M+Na+].
Figure 2007099843
実施例16のベンジルオキシカルボニル化のかわりに、塩酸加水分解と二酸化マンガン酸化を行うことにより、VIからさまざまな保護基を導入できるジアミン体に誘導できた。
1H NMR (CDCl3): δ= 6.75 (m, 1H), 6.00 (m, 1H), 3.6 (m, 1H), 3.2 (m, 1H), 2.8 (m, 1H), 2.4 (m, 1H).
Figure 2007099843
II (148 mg, 0.42 mmol)のTHF溶液(2 mL)にジエチルシアノホスホネート(63 mL, 0.42 mmol)を室温で加え、-20℃でリチウムシアニド(2.5 mg, 0.07 mmol)を加えた。反応液を濃縮後トルエン(3 mL)を加え、封管中で150℃に加熱して4時間反応させた。反応液を再び濃縮し、ここにピリジン(1 mL)、Boc2O (90 mg, 0.42 mmol)、4−ジメチルアミノピリジンを加えて室温で10時間反応させた。反応液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより(酢酸エチル:ヘキサン=1:4→1:2)、環状ウレタン体を得た(122 mg, 収率72%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 7.42 (m, 5H), 6.61 (brt, J = 3.3 Hz, 1H), 5.84 (brd, J = 6.0 Hz, 1H), 5.10 (m, 2H), 5.02 (m, 1H), 4.43 (dd, J = 7.0, 10.5 Hz, 1H), 3.84 (m, 1H), 2.98 (dd, J = 4.0, 17.5 Hz, 1H), 2.29 (m, 1H), 1.52 (s, 9H); MS (ESI): m/z 436 [M+Na+].
Figure 2007099843
環状ウレタン体(121.7 mg, 0.29 mmol)をメタノール(10 mL)に溶解し、炭酸セシウム(8.8 mg, 0.027 mmol)を室温で加えて攪拌した。2時間後反応液を濃縮し、残渣に塩化メチレン(10 mL)とDess-Martin periodinane (208 mg, 0.49 mmol)を室温で加え14時間反応させた。反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出を行った。有機層をボウ硝乾燥、ろ過、濃縮することで、g―ケトニトリル粗生成物を得た。1H NMRから、2工程収率96%と計算した。
1H NMR (CDCl3): δ= 7.39 (m, 5H), 6.64 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 6.36 (brd, J = 7.1 Hz, 1H), 5.47 (brd, J = 6.1 Hz, 1H), 5.10 (m, 2H), 4.42 (dd, J = 6.1, 13.4 Hz, 1H), 3.97 (m, 1H), 3.17 (dd, J = 4.6, 18.5 Hz, 1H), 2.66 (m, 1H), 1.42 (s, 9H); MS (ESI): m/z 407 [M+Na+].
(実施例21、22)
Figure 2007099843
リチウムトリt−ブトキシアルミナムヒドリド(1 M THF溶液、0.23 mL, 0.23 mmol)をTHF(2.5 mL)に溶解し、g-ケトニトリル(30 mg, 0.078 mmol)のTHF (2.5 mL) 溶液を氷冷下滴下した。1時間後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出を行った。有機層を飽和食塩水で洗浄後、ボウ硝乾燥、ろ過、濃縮を行い、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで(酢酸エチル:ヘキサン=1:2→ 1:1)アルコール体を単一の立体異性体として与えた(26.4 mg, 収率89%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 7.41 (m, 5H), 6.50 (m, 1H), 5.15 (m, 4H), 4.27 (m, 1H), 3.93 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 3.60 (m, 1H), 2.73 (m, 1H), 2.30 (m, 1H), 1.42 (s, 9H); MS (ESI): m/z 410 [M+Na+].
トリフェニルホスフィン(21.5 mg, 0.082 mmol)をTHF(1 mL)に溶解し、ジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD, 40%トルエン溶液、35 mL, 0.082 mmol)、アルコール体(26.4 mg, 0.068 mmol)のTHF溶液(2 mL)を氷冷下で滴下した。30分後反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで(酢酸エチル:ヘキサン=1:3→1:2)、アジリジン体を得た(25.2 mg, 収率80%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 7.44 (m, 5H), 6.90 (m, 1H), 5.14 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 5.09 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.70 (br, 1H), 4.67 (br, 1H), 3.14 (m, 1H), 2.97 (m, 1H), 2.59 (m, 1H), 2.38 (m, 1H), 1.45 (s, 9H); MS (ESI): m/z 392 [M+Na+].
(実施例23、24)
Figure 2007099843
アジリジン(11.7 mg, 0.032 mmol)を3−ペンタノール(0.1 mL)に溶解し、三フッ化ホウ素エーテルコンプレックスの3−ペンタノール溶液(0.1 M, 0.63 mL, 0.063 mmol)を氷冷下で滴下した。1時間後、水、飽和重曹水、酢酸エチルを加え、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄、ボウ硝乾燥、ろ過、濃縮により3-ペンチルエーテル体の粗生成物を得た。
1H NMR (CDCl3): δ= 7.31 (m, 5H), 6.48 (s, 1H), 5.69 (br, 1H), 5.11 (m, 2H), 4.52 (br, 1H), 3.92 (m, 2H), 3.78 (m, 1H), 3.35 (m, 1H), 2.68 (m, 1H), 2.40 (m, 1H), 1.49 (m, 4H), 1.41 (s, 9H), 0.9 (m, 6H); MS (ESI): m/z 480 [M+Na+].
3-ペンチルエーテル体の塩化メチレン溶液(0.5 mL)に氷冷下でトリフルオロ酢酸(TFA, 30 mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液を濃縮し残渣にピリジン(1 mL)、4−ジメチルアミノピリジン、無水酢酸を加えて室温で1時間反応させた。反応液を濃縮、シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製にふすことで、Z, Ac体を得た(3工程収率42%)。
1H NMR (CDCl3): δ= 7.37 (m, 5H), 6.48 (s, 1H), 5.55, (brd, J = 8.5 Hz, 1H), 5.52 (brd, J = 8.0 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 12.5 Hz, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.97 (m, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.31 (m, 1H), 2.64 (m, 1H), 2.41 (m, 1H), 1.87 (s, 3H), 1.48 (m, 4H), 0.87 (m, 6H); MS (ESI): m/z 422 [M+Na+].
Figure 2007099843
Z,Ac体(3.5 mg)に4 M 塩酸―エタノール溶液を加え、60℃で6時間反応させた。濃縮後、飽和重曹水と1 N NaOH水を加え、塩化メチレンで抽出を行った。有機層をあわせ、飽和食塩水で洗浄、ボウ硝乾燥、ろ過、濃縮により得られる残渣を逆層プレパラティブTLCで精製することによって(アセトニトリル:水=2:1)タミフルの遊離アミン体を合成した。ここにリン酸を加えることで、タミフルを結晶として得た。
Figure 2007099843
(1R,5S,6S)-6-アジド-2-オキソ-4-アザビシクロ[3.3.1]ノン-7-エン-3-オン(20):
アジド体11(1.35g, 5.67mmol)のクロロホルム(68mL)溶液に、炭酸カリウム(2.35g, 17.02mmol)、ヨウ素(4.32g, 17.02mmol)、及びヨウ化カリウム(0.94g, 5.67mmol)を4℃で加え、反応混合液を60℃にした。14時間攪拌後、反応を停止させるために、飽和Na水溶液(50mL)を加えた。生成物をCHCl(20mL)で2回抽出した。有機層をあわせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を真空濃縮した。
残渣のクロロホルム(68mL)溶液に、1,8-ジアゾビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.7mL, 11.34mmol)を4℃で加え、反応混合物を室温にした。4時間攪拌後、反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン=2:1→4:1→EtOAc)で精製し、白色固体の20(870.5mg, 4.83mmol)を収率85%で得た。
IR (neat) νmax = 3371, 2946, 2100, 1704, 1671, 1460 cm-1; 1H NMR (d6-DMSO): δ=7.52 (brs, 1 H), 6.28 (dd, J = 6.3, 9.8 Hz, 1 H), 6.05 (dd, J = 5.2, 9.8 Hz, 1 H), 4.73-4.69 (m, 1 H), 3.97(brs, 1 H), 3.61 (brs, 1 H), 3.33 (s, 2 H) ppm; 13C NMR (d6-DMSO): δ= 151.3, 129.8, 126.1, 65.9, 58.0,47.1, 22.2 ppm; MS (ESI): m/z 203 [M+Na+]; HRMS (EI): m/z calcd for C7H8N4O2 [M+]: 180.0642. Found: 180.0673; [α]26 D +494.8 (c = 1.02, CHCl3, 99% ee).
Figure 2007099843
tert-ブチル(1R,5S,6S)-6-アジド-3-オキソ-2-オキサ-4-アザビシクロ[3.3.1]ノン-7-エン-4-カルボニル(38):
20(869.7mg, 4.83mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に、トリエチルアミン(1.3mL, 9.66mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(59mg, 0.483mmol)、及びジ-tert-ブチルジカーボネート(1.58g, 7.24mmol)のジクロロメタン(18mL)溶液を4℃で加え、反応混合物を室温にした。2時間攪拌後、反応を停止させるために水(40mL)を加えた。生成物をCHCl(20mL)で2回抽出した。有機層をあわせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン=1:2→1:1)で精製し、白色固体の38(1.34g, 4.78mmol)を収率99%で得た。
IR (neat) νmax = 2980, 2101, 1793, 1747 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ = 6.28 (dd, J = 6.3 , 9.7 Hz, 1 H), 6.01 (dd, J = 4.6, 9.7 Hz, 1 H), 4.71-4.67 (m, 1 H), 4.54-4.49 (m, 1 H), 4.09-4.04 (m, 1 H), 2.25-2.20 (m, 1 H), 2.16-2.10(m, 1 H), 1.54 (s, 9 H) ppm; 13C NMR (CDCl3): δ = 151.1, 147.6, 129.0, 126.9, 84.6, 67.0, 56.9, 52.2, 27.8, 23.1 ppm; MS (ESI): m/z 303 [M+Na+] and 203 [M-Boc+H+Na+]; HRMS (FAB): m/z calcd for C12H17N4O4 [M+H+]: 281.1244. Found: 281.1247; [α]25 D +361.0 (c = 0.97, CHCl3, 99% ee).
Figure 2007099843
tert-ブチル(1R,5S,6S)-6-(アセチルアミノ)-3-オキソ-2-オキサ-4-アザビシクロ[3.3.1]ノン-7-エン-4-カルボキシレート(21):
38(1.25g, 4.46mmol)のクロロホルム(25mL)溶液に、2,6-ルチジン(5.2mL, 44.58mmol)及びチオ酢酸(3mL, 44.58mmol)を室温で加え、反応混合物を60℃にした。19時間攪拌後、反応混合物を真空濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン=2:1→EtOAc→EtOAc:MeOH=10:1)で精製し、白色固体の21(1.10g, 3.71mmol)を収率83%で得た。
IR (neat) νmax = 3336, 2979, 1776, 1735, 1675, 1541 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ = 6.22 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 6.14 (dd, J = 6.3, 9.5 Hz, 1 H), 5.91 (dd, J = 4.6, 9.5 Hz, 1 H), 4.72-4.67 (m, 1 H), 4.60-4.55 (m, 1 H), 4.52-4.48 (m, 1 H), 2.27-2.21 (m, 1 H), 2.12-2.06 (m, 1 H), 1.97 (s, 3 H), 1.56 (s, 9 H) ppm (Its chemical shifts depend on the substrate concentration); 13C NMR (CDCl3): δ = 169.3, 150.6, 148.7, 129.7, 127.1, 84.8, 67.3, 52.4, 47.0, 27.6, 23.3, 23.0 ppm; MS (ESI): m/z 319 [M+Na+] and 219 [M-Boc+H+Na+]; HRMS (EI): m/z calcd for C14H20N2O5 [M+]: 296.1367 Found: 296.1370; [α]26 D +209.4 (c = 0.86, MeOH, 99 %ee).
Figure 2007099843
tert-ブチル[(1S,2S,5R)-2-(アセチルアミノ)-5-ヒドロキシシクロヘキサ-3-エン-1-イル]カルバメート(39):
21(933mg, 3.15mmol)のn-ブタノール(79mL)溶液に、炭酸セシウム(308mg, 0.95mmol)を4℃で加え、反応混合物を室温にした。16時間攪拌後、反応混合物を直接、真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc→EtOAc:MeOH=10:1→5:1)で精製し、白色固体の39(733mg, 2.71mmol)を収率86%で得た。
IR (KBr)νmax =3303, 2973, 2451, 1685, 1646, 1560 cm-1; 1H NMR (d4-MeOH): δ =5.60 (brd, J = 10.1 Hz, 1 H), 5.47 (brd, J = 10.1 Hz, 1 H), 4.40-4.31 (m, 2 H), 3.58-3.50 (m, 1 H), 2.23-2.19 (m, 1 H), 1.92 (s, 3 H), 1.61-1.53 (m, 1 H), 1.42 (s, 9 H) ppm; 13C NMR (d4-MeOH): δ = 173.4, 158.1, 134.4, 129.4, 80.2, 67.5, 52.5, 52.1, 39.7, 28.7, 22.7 ppm; MS (ESI): m/z 293 [M+Na+]; HRMS(FAB): m/z calcd for C13H23N2O4 [M+H+]: 271.1652. Found: 271.1652; [α]26 D +88.0 (c = 0.46, MeOH,99% ee).
Figure 2007099843
tert-ブチル[(1S,2S)-2-(アセチルアミノ)-5-オキソシクロヘキサ-3-エン-1-イル]カルバメート(22):
39(797mg, 2.95mmol)のジクロロメタン(59mL)スラリーに、Dess-Martinパーイオジナン(1.5g, 3.54mmol)を4℃で加えた。10分間攪拌後、反応混合物を室温にした。反応混合物を15分間攪拌し、飽和Na水溶液(30mL)を該反応混合物へ加えた。生成物をCHCl(30mL)で2回抽出した。有機層をあわせ、飽和NaHCO水溶液(30mL)及び飽和食塩水(30mL)で連続的に洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を真空濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン=4:1→EtOAc→EtOAc:MeOH=10:1)で精製し、少量の試薬残渣を含む22を得た。試薬残渣22を除くために、粗生成物22をEtOAc(20mL)で洗浄し、22精製体(506mg, 1.89mmol, 99% ee)を収率64%で得た。ろ液を真空濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン=4:1→EtOAc→EtOAc:MeOH=10:1)で精製し、22(281mg)を得た。得られた22(281mg)をEtOAc(30mL)で再結晶化し、22精製体(209mg, 0.78mmol, 99% ee)を収率26%で得た。エノン体22は、収率の合計90%で得られた。22の光学精製体を、HPLC分析(CHIRALPAK OD-H, 2-プロパノール/ヘキサン=1/20、flow:1.0mL/min、detection at 254 nm;t:10.4分(minor)及び15.1分(major))で測定した。
IR (KBr) νmax = 3350, 3288, 2973, 1704, 1659, 1551 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ = 6.80 (dd, J = 10.1, 2.0 Hz, 1 H), 6.51(brd, J = 6.7 Hz, 1 H), 6.07 (dd, J = 10.1, 2.0 Hz, 1 H), 4.86 (brd, J = 8.9 Hz, 1 H), 4.71-4.66 (m, 1 H), 4.12-4.02 (m, 1 H), 2.78 (dd, J = 16.0, 4.0 Hz, 1 H), 2.41 (dd, J = 16.0, 13.8 Hz, 1 H), 2.01 (s, 3 H), 1.44(s, 9 H) ppm; 13C NMR (CDCl3): δ = 195.9, 170.8, 156.4, 150.4, 129.8, 80.6, 53.8, 51.0, 43.4, 28.2, 23.1 ppm; MS (ESI): m/z 291 [M+Na+]; HRMS (FAB): m/z calcd for C13H21N2O4 [M+H+]: 269.1496. Found: 269.1495; [α]24 D +122.1 (c = 0.78, MeOH, 99% ee).
Figure 2007099843
tert-ブチル[(1S,5S,6R)-6-(アセチルアミノ)-3-シアノ-5-ヒドロキシシクロヘキサ-3-エン-1-イル]カルバメート(24):
22(206g, 0.768mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に、ジエチルホスホリル・シアニド(116μL, 0.768mmol)を室温で加えた。この反応混合物を−20℃に冷却した。1時間毎に、リチウムシアニド(合計で31.7mg, 0.96mmol)を、3度に分けて添加した。4時間攪拌後、塩化アンモニウム飽和水溶液(10mL)及び水(10mL)を、−20℃で、この反応混合液に注いだ。生成物をEtOAc(20mL)で2回抽出した。有機層をあわせて、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を真空濃縮し、23を得た。
トルエン(19mL)を、23に加え、密閉管中、この反応混合物を140℃にした。40分後、反応混合物を室温に冷却した。続いて、塩化アンモニウム飽和水溶液(10mL)及びテトラヒドロフラン(10mL)を、この反応混合物に加え、不均一な混合物を3時間、激しく攪拌した。最後に、1M NaOH(10mL)水溶液を加え、生成物をEtOAc(20mL)で2回抽出した。有機層をあわせて、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン=2:1→4:1→EtOAc→EtOAc:MeOH=40:1)で精製し、アモルファス体24(177mg, 0.596mmol)を収率78%で得た。
tert-ブチル{(1S,2S,5R)-2-(アセチルアミノ)-5-シアノ-5-[(ジエトキシホスホリル)オキシ]シクロヘキサ-3-エン-1-イル}カルバメート(23)
1H NMR (CDCl3): δ = 6.64 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.01 (d, J = 10.3 Hz, 1 H), 5.91 (d, J = 10.3 Hz, 1 H), 5.28 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 4.52 (brd, J = 8.6, 9.0 Hz, 1 H), 4.19-4.10 (m, 4 H), 3.87 (brd, J = 18.9, 9.0 Hz, 1 H), 2.84 (d, J = 12.6 Hz, 1 H), 2.21(dd, J = 12.6, 12.6 Hz, 1 H), 1.96 (s, 3 H), 1.40 (s, 9H), 1.33 (t, J = 7.0 Hz, 6 H) ppm.
24: IR (neat) νmax = 3338, 2979, 2224, 1685, 1654, 1534 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ = 6.75 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 6.61 (dd, J = 5.2, 2.3 Hz, 1 H), 5.42 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 4.68 (brd, J = 8.5 Hz, 1 H), 4.20 (brs, 1 H), 4.18-4.07 (m, 1 H), 4.01-3.93 (m, 1 H), 2.69 (dd, J = 17.8, 5.5 Hz, 1 H), 2.34-2.25 (m, 1 H), 2.00 (s, 3 H), 1.39 (s, 9 H) ppm; 13C NMR (CDCl3): δ = 171.4, 157.1, 141.6, 117.4, 114.5, 80.6, 65.9, 52.8, 45.3, 34.0, 28.3, 23.0 ppm; MS (ESI): m/z 318 [M+Na+]; HRMS (FAB): m/z calcd for C14H22N3O4 [M+H+]: 296.1605. Found: 296.1640; [α]25 D +37.6 (c = 0.76, CHCl3, 99% ee).
Figure 2007099843
tert-ブチル[(1S,5R,6R)-6-(アセチルアミノ)-3-シアノ-5-ヒドロキシシクロヘキサ-3-エン-1-イル]カルバメート(25):
24(282mg, 0.956mmol)、トリフェニルホスフィン(501mg, 1.91mmol)、及びp-ニトロ安息香酸(320mg, 1.91mmol)のテトラヒドロフラン(19mL)溶液に、DEAD(40%トルエン溶液、0.87mL, 1.91mmol)を4℃で加えた。15分間攪拌後、この反応混合物を−20℃に冷却した。この反応混合物に、1M水酸化リチウム水溶液(3.8mL, 3.82mmol)を加えた。同温で2.5時間攪拌後、生成物をEtOAc(20mL)で2回抽出した。有機層をあわせて、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン=4:1→EtOAc→EtOAc:MeOH=20:1)で精製し、白色固体の25(227mg, 0.769mmol)を収率80%で得た。
IR (KBr)νmax = 3322, 2979, 2225, 1683, 1625, 1571 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ = 7.12 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 6.49 (s, 1 H), 5.01 (d, J = 2.3 Hz, 1 H), 4.82 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 4.28-4.21 (m, 1 H), 3.92-3.81 (m, 1 H), 3.78-3.70 (m, 1 H), 2.63 (dd, J = 16.9, 5.0 Hz, 1 H), 2.32-2.22 (m, 1 H), 2.00 (s, 3 H), 1.44 (s, 9 H) ppm; 13C NMR (CDCl3): δ = 173.6, 157.3, 145.3, 117.2, 109.8, 81.3, 73.1, 59.5, 47.3, 32.7, 28.2, 23.0 ppm; MS (ESI): m/z 318 [M+Na+]; HRMS (FAB): m/z calcd for C14H22N3O4 [M+H+]: 296.1605. Found: 296.1602; [α]27 D -89.1 (c = 0.69,MeOH, 99% ee).
Figure 2007099843
tert-ブチル[(1S,2S,6S)-7-アセチル-4-シアノ-7-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタ-4-エン-2-イル]カルバメート(26):
トリフェニルホスフィン(414mg, 1.58mmol)のテトラヒドロフラン(7.9mL)溶液に、DEAD(40%トルエン溶液、0.72mL, 1.58mmol)を−20℃で加えた。その後、この反応混合物へ、25(234mg, 0.79mmol)のTHF(2.5mL)溶液を同温で15分間かけて滴下した。1時間攪拌後、反応混合物を真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(1回目(トリフェニルホスフィン・オキシドの除去);EtOAc:ヘキサン=4:1→EtOAc→EtOAc:MeOH=20:1、2回目(DEAD由来の残渣の除去);Et2O:ヘキサン=3:1→5:1)で精製し、アモルファス体26(114mg, 0.521mmol)を収率66%で得た。
IR (neat) νmax = 3322, 2978, 2218, 1703, 1525 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ = 6.88 (dd, J = 3.5, 3.7 Hz, 1 H), 4.54 (brs, 2 H), 3.12-3.04 (m, 2 H), 2.53 (brd, J = 17.0 Hz, 1 H), 2.35 (brd, J = 17.0, 1 H), 2.13 (s, 3 H), 1.43 (s, 9 H) ppm; 13C NMR (CDCl3): δ = 180.8, 154.8, 140.0, 118.1, 112.3, 80.5, 41.3, 40.5, 31.4, 30.0, 28.3, 23.1 ppm; MS (ESI): m/z 300 [M+Na+]; HRMS (FAB): m/z calcd for C14H20N3O3 [M+H+]: 278.1499. Found: 278.1500; [α]23 D -104.0 (c = 0.69, CHCl3, 99% ee).
Figure 2007099843
tert-ブチル[(1S,5R,6R)-6-(アセチルアミノ)-3-シアノ-5-(1-エチルプロピル)シクロヘキサ-3-エン-1-イル]カルバメート(27):
26(119.3mg, 0.430mmol)及び活性化モルキュラーシーブ5A(430mg)の3-ペンタノール・スラリー体に、BF3・OEt2(3-ペンタノール1M溶液、0.65mL, 0.645mmol)を−20℃で15分間にわたって滴下した。1時間攪拌後、この反応混合物に水(10mL)を−20℃で注いだ。生成物をEtOAc(15mL)で2回抽出した。有機層をあわせて、飽和食塩水(15mL)で洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を真空濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc:ヘキサン=1:2→2:3→1:1)で精製し、白色固体の27(88.1mg, 0.241mmol)を収率56%で得た。
[α]26 D -99.6 (c = 0.58, CHCl3, 99% ee). [lit. [α]21 D -108.1 (c = 0.660, CHCl3)].
tert-ブチル[(3aR,4S,7aS)-6-シアノ-2-メチル-3a,4,5,7a-テトラヒドロ-1,3-ベンズオキサゾール-4-イル]カルバメート(29):
IR (neat) νmax = 3326, 2977, 2221, 1705, 1671, 1524 cm-1; 1H NMR (CDCl3): δ = 6.64 (brs, 1 H), 4.92 (brd, J = 8.6 Hz, 1 H), 4.82 (d, J = 6.9 Hz, 1 H), 4.12 (dd, J = 8.6, 8.6 Hz, 1 H), 3.61 (brs, 1 H), 2.79 (brd, J = 16.6 Hz, 1 H), 2.24-2.17 (m, 1 H), 1.98 (d, J = 1.2 Hz, 3 H), 1.43 (s, 9 H) ppm; 13C NMR(CDCl3): δ = 166.2, 155.3, 138.4, 117.4, 115.4, 80.2, 74.1, 66.4, 49.5, 30.0, 28.3, 14.1 ppm; MS (ESI): m/z 300 [M+Na+]; HRMS (FAB): m/z calcd for C14H20N3O3 [M+H+]: 278.1499. Found: 278.1500.
Figure 2007099843
エチル(3R,4R,5S)-4-アセチルアミノ-5-アミノ-3-(1-エチルプロピル)シクロヘキセン-1-カルボキシレート(37:Tamiflu(登録商標)-Free):
27(22.6mg, 0.062mmol)の濃HCl/EtOH(2.5mL)溶液を、室温で24時間攪拌した。4℃に冷却後、水を添加しイミノエステル体を分解させた。この反応混合物を室温にして、7.5時間攪拌した。反応混合物をCHCl(10mL)で洗浄した。この水層に、2M NaOH水溶液をゆっくりと加え、pH=10となるまで攪拌した。生成物をCHCl(15mL)で4回抽出し、有機層をあわせ、NaSOで乾燥した。溶媒を真空濃縮し、無色油状物37(11.5mg, 0.037mmol)を収率60%で得た。
[α]25 D -56.6 (c = 0.995, CHCl3). [lit. [α]24 D -56.2 (c = 0.566, CHCl3)]。
実施例1〜実施例25を俯瞰するスキームである。 実施例26〜35を俯瞰するスキームである。

Claims (31)

  1. 下記一般式I(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物。
    Figure 2007099843
  2. 前記一般式I中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基である請求項1記載の化合物。
  3. 下記一般式II(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物。
    Figure 2007099843
  4. 前記一般式II中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基である請求項3記載の化合物。
  5. 下記一般式I’(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物。
    Figure 2007099843
  6. 前記一般式I’中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基である請求項5記載の化合物。
  7. 下記一般式II’(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物。
    Figure 2007099843
  8. 前記一般式II’中、Rがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又はメトキシカルボニル基である請求項7記載の化合物。
  9. 下記一般式I(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
    a)一般式IIIaで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド、又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリドと反応させて一般式IVで表される化合物とする工程;及び
    b)一般式IVで表される化合物を、二酸化セレン、ベンゼンセレン酸又はコバルトナフタレナート-酸素及びDess-Martinパーイオジナンと反応させて一般式Iで表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
    Figure 2007099843
  10. 下記一般式I’(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
    a)一般式III’aで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド、又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリドと反応させて一般式IV’で表される化合物とする工程;及び
    b)一般式IV’で表される化合物を、二酸化セレン、ベンゼンセレン酸又はコバルトナフタレナート-酸素及びDess-Martinパーイオジナンと反応させて一般式I’で表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
    Figure 2007099843
  11. 下記一般式II(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
    c)一般式IIIbで表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、酸無水物と反応させて一般式Vで表される化合物とする工程;、
    d)一般式Vで表される化合物を、N-ヨードスクシンイミド又はヨウ素と反応させて一般式VI(式中、Rはアルキル基又は置換基を有してもよいベンゼン環を示す)で表される化合物とする工程;及び
    e)一般式VIで表される化合物を、i)ジアザビシクロウンデセン、ii)ベンジルオキシカルボニルクロリド、iii)ナトリウムメトキシド、及びiv)Dess-Martinパーイオジナンと順次、反応させて一般式IIで表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
    Figure 2007099843
  12. 下記一般式II’(式中、R及びRは、各々独立に、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
    c)一般式III’で表される化合物を、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン又はトリメチルホスフィンもしくはこれらの固相担持体で還元した後、加水分解を行い、生じたアミン体をピリジン存在下、酸無水物と反応させて一般式V’で表される化合物とする工程;
    d)一般式V’で表される化合物を、N-ヨードスクシンイミド又はヨウ素と反応させて一般式VI’(式中、Rはアルキル基又は置換基を有してもよいベンゼン環を示す)で表される化合物とする工程;及び
    e)一般式VI’で表される化合物を、i)ジアザビシクロウンデセン、ii)ベンジルオキシカルボニルクロリド、iii)ナトリウムメトキシド、及びiv)Dess-Martinパーイオジナンと順次、反応させて一般式II’ で表される化合物を得る工程;を有する、上記方法。
    Figure 2007099843
  13. 前記一般式III’a又はIII’bで表される化合物は、
    f)式VII(式VII中、YはY−1〜Y−6で表される基の1種を示す)で表される化合物を、一般式VIII(式VIII中、Rは0〜5個の置換基であり、XはP、As、N又はSであり、qは1又は2の整数であり(XがP、As又はNである場合qは2であり、XがSである場合qは1である)、nは0〜3の整数であり、A〜Aは各々独立に、水素、フッ素、塩素、臭素、ベンゾイル、アセチル又はAとAとで環を形成したものである)で表される配位子及び金属種M(Mはチタン、ジルコニウム、アルミニウム、ガリウム及び希土類元素からなる群から選ばれる)を含む触媒下で、トリメチルシリルアジド、トリエチルシリルアジド、t−ブチルジメチルシリルアジド、アジ化水素、アジ化トリブチルスズ、トリメチルゲルマニウムアジド又は(CHSiNHCOX(式中、Xはt−ブトキシ基、ベンジルオキシ基又はメチル基を示す)と反応させて一般式IX(式IX中、Yは上述と同義である)又は一般式IV’ (式IV’中、Rは上述と同義である)で表される化合物を得る工程;及び、
    g)該式IXで表される化合物を、i)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド、又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリド及び4-ジメチルアミノピリジン、及びii)NaOHと順次反応させる工程;により、上記一般式III’a又はIII’bで表される化合物を得る、請求項10又は12記載の方法。
    Figure 2007099843
  14. d’)前記f)工程で得られた一般式IV’で表される化合物を、N-ヨードスクシンイミド又はヨウ素と反応させる工程;及び
    e’)d’)工程で得られた化合物を、i)ジアザビシクロウンデセン、ii)ベンジルオキシカルボニルクロリド、iii)ナトリウムメトキシド、及びiv)Dess-Martinパーイオジナンと順次、反応させて前記一般式II’ で表される化合物を得る工程;を有する請求項12又は13記載の方法。
  15. 前記触媒に含まれる金属種Mが、M(ZR(ZはN又はOを示し、Rは炭素数が2〜6である、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルキル基、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルケニル基、置換又は無置換の芳香族基又はトリアルキルシリル基であり、m及びnは前記金属Mにより化学量論的に定まる整数である)で表される金属アルコキシド又は金属アミドで含まれる請求項13又は14記載の方法。
  16. 前記触媒に含まれる金属種Mが、イットリウムである請求項13〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. 前記触媒に含まれる金属種Mが、イットリウムトリイソプロポキシド又はイットリウムトリス−[N,N-ビス(トリメチルシリル)アミド]で含まれる請求項13〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 前記A及びAが水素であり、前記A及びAがフッ素である請求項13〜17のいずれか1項記載の方法。
  19. 一般式III’(式III中、Rは、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンジル基、フルオレニルメトキシカルボニル基、パラメトキシベンジル基、4-ニトロベンゾイル基、3,5-ジニトロベンゾイル基、又は水素を示す)で表される化合物の製造方法であって、
    f)式VII(式VII中、YはY−1〜Y−6で表される基の1種を示す)で表される化合物を、一般式VIII(式VIII中、Rは0〜5個の置換基であり、XはP、As、N又はSであり、qは1又は2の整数であり(XがP、As又はNである場合qは2であり、XがSである場合qは1である)、nは0〜3の整数であり、A〜Aは各々独立に、水素、フッ素、塩素、臭素、ベンゾイル、アセチル又はAとAとで環を形成したものである)で表される配位子及び金属種M(Mはチタン、ジルコニウム、アルミニウム、ガリウム及び希土類元素からなる群から選ばれる)を含む触媒下で、トリメチルシリルアジド、トリエチルシリルアジド、t−ブチルジメチルシリルアジド、アジ化水素、アジ化トリブチルスズ、トリメチルゲルマニウムアジド又は(CHSiNHCOX(式中、Xはt−ブトキシ基、ベンジルオキシ基又はメチル基を示す)と反応させて一般式IX(式IX中、Yは上述と同義である)で表される化合物を得る工程;及び
    g)該式IXで表される化合物を、i)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、メトキシカルボニルクロリド、酸無水物、塩化ベンジル、フルオレニルメチルカルボニルクロリド、パラメトキシベンジルクロリド、4-ニトロベンゾイルクロリド、又は3,5-ジニトロベンゾイルクロリド及び4-ジメチルアミノピリジン、及びii)NaOHと順次反応させる工程;により、上記一般式III’ で表される化合物を得る、上記方法。
    Figure 2007099843
  20. 前記触媒に含まれる金属種Mが、M(ZR(ZはN又はOを示し、Rは炭素数が2〜6である、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルキル基、置換又は無置換の直鎖状又は分岐鎖状又は環状のアルケニル基、置換又は無置換の芳香族基又はトリアルキルシリル基であり、m及びnは前記金属Mにより化学量論的に定まる整数である)で表される金属アルコキシド又は金属アミドで含まれる請求項19記載の方法。
  21. 前記触媒に含まれる金属種Mが、イットリウムである請求項19又は20記載の方法。
  22. 前記触媒に含まれる金属種Mが、イットリウムトリイソプロポキシド又はイットリウムトリス−[N,N-ビス(トリメチルシリル)アミド]で含まれる請求項19〜21のいずれか1項記載の方法。
  23. 前記A及びAが水素であり、前記A及びAがフッ素である請求項19〜22のいずれか1項記載の方法。
  24. 前記一般式I中、Rがt−ブトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基である請求項1記載の化合物。
  25. 前記一般式I中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基である請求項1記載の化合物。
  26. 前記一般式I’中、Rがt−ブトキシカルボニル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基である請求項5記載の化合物。
  27. 前記一般式I’中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基である請求項5記載の化合物。
  28. 前記一般式II中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基である請求項3記載の化合物。
  29. 前記一般式II’中、Rがアセチル基であり且つRがt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基である請求項7記載の化合物。
  30. 下記式IIc(式中、Acはアセチル基であり且つR4aはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基である(以下、同じ記号は同じ定義を有する))で表される化合物の製造方法であって、
    j)下記式IIIc(式中、Bocはt−ブトキシカルボニル基を示す(以下、同じ記号は同じ定義を有する))で表される化合物を、ヨウ素及び炭酸カリウムと反応させた後、ジアザビシクロウンデセンと反応させて、下記式XIで表される化合物を得る工程;
    k)該式XIで表される化合物をi)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、9-フルオレニルメトキシカルボニルクロリド、トリクロロエトキシカルボニルクロリド又はアリルオキシカルボニルクロリド、及びii)トリエチルアミンと反応させ、これにより得られた化合物を2,6-ルチジン及びチオ酢酸と反応させて、下記式XIIで表される化合物を得る工程;及び
    l)該式XIIで表される化合物を炭酸セシウム及びDess-Martinパーイオジナンと順次反応させて、前記式IIcで表される化合物を得る工程;
    を有する、上記方法。
    Figure 2007099843
  31. 下記式II’c(式中、Acはアセチル基であり且つR4aはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、トリクロロエトキシカルボニル基、又はアリルオキシカルボニル基である(以下、同じ記号は同じ定義を有する))で表される化合物の製造方法であって、
    j)下記式III’c(式中、Bocはt−ブトキシカルボニル基を示す(以下、同じ記号は同じ定義を有する))で表される化合物を、ヨウ素及び炭酸カリウムと反応させた後、ジアザビシクロウンデセンと反応させて、下記式XI’で表される化合物を得る工程;
    k)該式XI’で表される化合物をi)ジt−ブチルジカーボネート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、9-フルオレニルメトキシカルボニルクロリド、トリクロロエトキシカルボニルクロリド又はアリルオキシカルボニルクロリド、及びii)トリエチルアミンと反応させ、これにより得られた化合物を2,6-ルチジン及びチオ酢酸と反応させて、下記式XII’で表される化合物を得る工程;及び
    l)該式XII’で表される化合物を炭酸セシウム及びDess-Martinパーイオジナンと順次反応させて、前記式II’cで表される化合物を得る工程;
    を有する、上記方法。
    Figure 2007099843
JP2008502731A 2006-02-23 2007-02-22 α,β−不飽和シクロヘキサノン誘導体及びその製造方法、並びにその中間体の製造方法 Pending JPWO2007099843A1 (ja)

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