本発明は、例えばテレビやアンプなどの機器の連携を制御する機器連携装置に関する。
近年、デジタル放送あるいはケーブルテレビ(以下、CATVという)放送を受信するセットトップボックス(以下、STBという)、テレビ、アンプ、スピーカ、およびDVD(Digital Versatile Disk)プレーヤを組み合わせたホームシアターシステムが家庭に本格普及しつつある。これらの機器は、それぞれに対してリモコンを用いて設定を行うことにより、マルチチャンネル音声、例えば5.1チャンネル音声の再生を実現することができる(例えば、非特許文献1参照)。
また、アンプの電源スイッチのオン/オフ操作に連動して、音声をテレビ受信装置だけから出力するか、アンプに接続されているスピーカからも出力するかを切り換える技術(機器連携装置)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、上記特許文献1の機器連携装置は、テレビ受信装置と組み合わせてサラウンドシステムを構成することが可能なAVアンプに備えられている。つまり、上記特許文献1の機器連携装置は、サラウンドシステムの利用と、テレビ受信装置単独の利用との切り換えを行なうことができる。
図1は、上記特許文献1のAVアンプのブロック図を示す。
このようなAVアンプ40の機器連携装置は、サラウンドシステムの利用時に、AVアンプ40の電源スイッチ41がオンにされると、切り換えスイッチ50をセンタ音声増幅回路48側に切り換える。その結果、AVアンプ40に接続された例えばVTR(Video Tape Recorder)やLD(Laser Disc)などの再生機器、またはテレビ受信装置から音声入力端子43に供給されている音声信号がDSP45を介して音声出力端子49を経て周囲のスピーカに供給される。また、このようなAVアンプ40の機器連携装置は、テレビ受信装置単独での利用時に、AVアンプ40の電源スイッチ41がオフにされると、切り替えスイッチ50をテレビ音声入力端子51側に切り換える。その結果、テレビ受信装置の増幅回路で処理されたテレビ音声が、AVアンプ40を介してテレビ受信装置のスピーカに供給される。
High Definition Multimedia Interface specification Version 1.2 特開平5−153520号公報
しかしながら、上記特許文献1の機器連携装置では、サラウンドシステムの使用および不使用を切り換えるために、わざわざAVアンプの電源を操作しなければならないという問題がある。つまり、ユーザは、AVアンプ40に接続されたスピーカに音声を出力させるときには、AVアンプ40の電源をオンにしなければならず、そのスピーカ以外のテレビ受信装置に備えられたスピーカに音声を出力させるときには、AVアンプ40の電源をオフにしなければならない。
そこで、本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器を連携させる機器連携装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る機器連携装置は、コンテンツの再生に使用される複数の機器の動作を連携させる機器連携装置であって、コンテンツの属性ごとに、当該属性に対応するモードを示すモード対応表を格納している対応表格納手段と、再生対象のコンテンツの属性を取得する属性取得手段と、前記モード対応表に示される複数のモードの中から、前記属性取得手段によって取得された属性に対応するモードを特定するモード特定手段と、前記モード特定手段によって特定されたモードに従って前記複数の機器の動作を連携させることにより、前記複数の機器に前記再生対象のコンテンツを再生させる連携実行手段とを備えることを特徴とする。例えば、前記複数の機器は、音声を出力する第1および第2の機器を含み、前記連携実行手段は、前記モード特定手段によって第1のモードが特定されたときには、前記第2の機器が音声出力を抑えて前記第1の機器が音声を出力するように、前記第1および第2の機器の動作を連携させ、前記モード特定手段によって第2のモードが特定されたときには、前記第1の機器が音声出力を抑えて前記第2の機器が音声を出力するように、前記第1および第2の機器の動作を連携させる。
これにより、再生対象のコンテンツの属性に対応するモードが特定されて、そのモードに従って複数の機器の動作が連携するため、ユーザは、各機器に対する設定操作をわざわざ行うことなく、その再生対象のコンテンツを複数の機器を用いて適切に再生することができる。例えば、ユーザは、設定操作を行うことなく、音声を出力する機器を、再生対象のコンテンツの属性に従って切り換えることができる。このように、本発明に係る機器連携装置では、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器を連携させることができる。
また、前記第1の機器は、コンテンツの映像および音声を出力し、前記連携実行手段は、前記モード特定手段によって第1のモードが特定されたときには、前記第2の機器が音声出力を抑えて前記第1の機器が映像および音声を出力するように、前記第1および第2の機器の動作を連携させ、前記モード特定手段によって第2のモードが特定されたときには、前記第1の機器が音声出力を抑えて映像を出力するとともに前記第2の機器が音声を出力するように、前記第1および第2の機器の動作を連携させることを特徴としてもよい。例えば、前記属性は、放送されるコンテンツのジャンルまたはチャンネルである。
例えば、第1の機器がテレビであり、第2の機器がアンプであり、第1のモードがテレビモードであり、第2のモードがシアターモードである。また、モード対応表には、各ジャンルやチャンネルに対して、テレビモードまたはシアターモードが対応付けられており、モード特定手段は、属性取得手段によって取得されたジャンルやチャンネルに対応付けられているモード、即ちテレビモードまたはシアターモードを特定する。そして、連携実行手段は、特定されたモードがテレビモードであれば、アンプによる複数のスピーカからの音声出力を停止させ、テレビから音声を出力させる。一方、連携実行手段は、特定されたモードがシアターモードであれば、テレビからの音声出力を停止させ、アンプによる複数のスピーカから音声を出力させる。その結果、ユーザは、テレビやアンプに対して設定操作を行うことなく、再生対象のコンテンツのジャンルやチャンネルに従って、テレビモードとシアターモードとを簡単に切り換えることができる。
また、前記連携実行手段は、前記複数の機器から出力される音声の音質を調整するように、前記複数の機器の動作を連携させることを特徴としてもよい。
これにより、ユーザは、例えばテレビやアンプなどの機器に対して設定操作を行うことなく、再生対象のコンテンツの属性に応じて音質や音場を適切に切り換えることができる。
また、前記連携実行手段は、さらに、前記モード特定手段によって特定されたモードに従って、前記第1の機器によって出力される映像の画質を調整することを特徴としてもよい。
これにより、ユーザは、例えばテレビなどの機器に対して設定操作を行うことなく、再生対象のコンテンツの属性に応じて画質を適切に切り換えることができる。
なお、本発明は、このような機器連携装置として実現することができるだけでなく、その方法やプログラム、そのプログラムを格納する記憶媒体、集積回路としても実現することができる。
本発明の機器連携装置は、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器を連携させることができるという作用効果を奏する。
図1は、従来例のAVアンプの構成図である。
図2Aは、本発明の実施の形態における機器連携装置を含むシステムの構成を示す構成図である。
図2Bは、本発明の実施の形態に係るホームシアターシステムの構成図である。
図3は、本発明の実施の形態に係るテレビの構成図である。
図4は、本発明の実施の形態に係るアンプの構成図である。
図5Aは、本発明の実施の形態に係るSTBの構成図である。
図5Bは、本発明の実施の形態に係る機器制御部の構成図である。
図6は、本発明の実施の形態に係るSTB用リモコンの操作パネルを示す図である。
図7Aは、本発明の実施の形態に係る番組表の一例を示す図である。
図7Bは、本発明の実施の形態に係る番組表の他の例を示す図である。
図8は、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されている番組情報表示データの一例を示す図である。
図9は、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されているチャンネル情報の一例を示す図である。
図10Aは、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されているチャンネル識別子の一例を示す図である。
図10Bは、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されているチャンネル識別子の他の例を示す図である。
図10Cは、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されているチャンネル識別子のさらに他の例を示す図である。
図11は、本発明の実施の形態に係るモード対応表の一例を示す図である。
図12は、本発明の実施の形態に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図13は、本発明の実施の形態の変形例1に係るモード対応表の一例を示す図である。
図14は、本発明の実施の形態の変形例1に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図15は、本発明の実施の形態の変形例2に係る番組情報表示データの一例を示す図である。
図16は、本発明の実施の形態の変形例2に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図17は、本発明の実施の形態の変形例3に係るモード対応表の一例を示す図である。
図18は、本発明の実施の形態の変形例3に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図19は、本発明の実施の形態の変形例4に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図20は、本発明に係るディスプレイに表示されるメッセージの一例を示す図である。
符号の説明
1 テレビ
2 アンプ
3 スピーカ
4 STB
100 機器連携装置
201 メモリ
202 リモコン受信部
203 マイコン
204 HDMI−CEC通信部
205 チューナ
206 デコーダ
207 ディスプレイ
208 スピーカ
301 HDMI−CEC通信部
302 マイコン
303 HDMI−CEC通信部
304 セレクター
305 外部入力部
306 スピーカ出力部
401 リモコン受信部
402 第1メモリ
403 第2メモリ
404 受信部
405 多重分離部
406 デスクランブラ
407 TSデコーダ
408 映像出力部
409 音声出力部
410 HDMI−CEC通信部
411 マイコン
412 EPG制御部
413 機器制御部
413a 属性取得部
413b モード特定部
413c 連携実行部
414 対応表格納部
414a モード対応表
以下、本発明の実施の形態に係る機器連携装置について、図面を用いて説明する。
図2Aは、本実施の形態における機器連携装置を含むシステムの構成を示す構成図である。
このシステムは、本実施の形態における機器連携装置Aと、n個の機器B1,B2,…,Bnとから構成されている。この機器連携装置Aは、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器B1,B2,…,Bnの動作を連携させる。つまり、本実施の形態における機器連携装置Aによる機器B1,B2,…,Bnの制御によって、これらの機器B1,B2,…,Bnが連携した処理を実行する。
例えば、本実施の形態に係る機器連携装置Aは、セットトップボックス(以下、STBという)に備えられ、STB、テレビ、アンプ、およびスピーカをそれぞれ上述の機器として連携させる。このようなSTB、テレビ、アンプ、およびスピーカからホームシアターシステムが構成される。
図2Bは、本実施の形態に係るホームシアターシステムの構成を示す構成図である。
図2Bに示すように、ホームシアターシステムは、テレビ1、アンプ2、スピーカ3、およびSTB4を備えている。
本実施の形態におけるSTB4、テレビ1、およびアンプ2は、HDMI(High Definition Multimedia Interface)−CEC(Consumer Electronics Control)コマンドを送受信するHDMI−CEC通信部を保持し、そのコマンドであるHDMI−CECメッセージを用いて、例えばシアターモードとテレビモードなどの音声出力モードを、再生されるコンテンツに応じて自動的に切り換える。
なお、HDMI仕様の詳細は、High Definition Multimedia Interface specification Version 1.2に記載されており、また、HDMI−CEC仕様は、同仕様書のAppendix「supplemental 1 Consumer Electronics Control」において規定されている。HDMI規格は、映像/音声の非圧縮デジタルデータを機器間で伝送するための伝送規格であり、伝送にはHDMI規格に準拠した一本のケーブルが用いられる。HDMI−CECでは、そのケーブル(HDMIケーブル)を介して機器間で双方向に機器制御コマンドを伝送するための仕様が規定されている。2005年11月現在、www.hdmi.orgからHDMI仕様書をダウンロードすることで取得できる。
テレビ1は、HDMI入力端子を保持し、アンプ2とHDMIケーブルで接続されている。テレビ1は、アンプ2から送られてきた映像・音声を再生することができる。また、テレビ1は、HDMIケーブルを通して送られてきたHDMI−CECコマンドを受け取り、受け取ったコマンドに対応する処理を行うことができる。
アンプ2は、HDMI出力端子およびHDMI入力端子を保持し、テレビ1およびSTB4にHDMIケーブルで接続されている。また、アンプ2は、スピーカ3とスピーカ用ケーブルで接続されている。アンプ2は、STB4から映像・音声を受け取る。アンプ2は、受け取った映像をテレビ1に送信し、受け取った音声をテレビ1またはスピーカ3に送信する。アンプ2は、HDMIケーブルを通して送られてきたHDMI−CECコマンドを受け取り、コマンドに対応する処理を行うことができる。
スピーカ3は、映画館などでの臨場感のある音響効果を再現するためのマルチチャンネル音声の再生、例えば5.1チャンネル再生を行うスピーカの集合である。スピーカ3は、実際には、6つのスピーカ(図示せず)から構成される。つまり、スピーカ3は、ユーザに対して、正面、右前方、左前方、右後方、および左後方に配置される5つのスピーカと、低音出力用スピーカとで構成される。スピーカ3は、アンプ2から音声信号を受け取り、音声を出力する。
STB4は、テレビ放送の受信・再生を行う。また、STB4は、再生した映像音声を出力するためのHDMI出力端子を保持している。
なお、本実施の形態において、音声がアンプ2に接続されているスピーカ3から出力される音声出力モードをシアターモードといい、音声がテレビ4に内蔵されているスピーカから出力される音声出力モードをテレビモードという。
図3は、テレビ1の構成を示す構成図である。
図3に示すように、テレビ1は、メモリ201と、リモコン受信部202と、マイコン203と、HDMI−CEC通信部204と、チューナ205と、デコーダ206と、ディスプレイ207と、スピーカ208とから構成されている。
テレビ1は、ユーザによって直接操作されたり、リモートコントロール装置(図示せず)(以下、テレビ用リモコンという)を用いても操作される。
マイコン203は、リモコン受信部202がテレビ用リモコンから発信されたコマンドを受信すると、そのコマンドに応じた処理を行い、チューナ205の選局切換や、デコーダ206の処理を制御する。デコーダ206は、チューナ205やHDMI−CEC通信部204から入力された映像・音声信号を、マイコン203の指示に応じて、ディスプレイ207やスピーカ208に出力する。また、マイコン203は、HDMI−CEC通信部204から入力されたHDMI−CECコマンドに応じて、各設定や制御を行う。
また、テレビ1は、本体フロントパネル等に、ボタン等を有する入力部(図示せず)を具備し、この入力部からの入力によって、テレビ用リモコンを用いた操作と同様の操作を受け付ける。
図4は、アンプ2の構成を示す構成図である。
図4に示すように、アンプ2は、HDMI−CEC通信部301と、マクロコンピュータ(以下、マイコンという)302と、HDMI−CEC通信部303と、セレクター304と、外部入力部305と、スピーカ出力部306と、リモコン受信部307とから構成されている。
アンプ2は、ユーザによって直接操作されたり、リモートコントロール装置(図示せず)(以下、アンプ用リモコンという)を用いても操作される。
マイコン302は、リモコン受信部307がアンプ用リモコンから発信されたコマンドを受信すると、そのコマンドに応じた処理を行う。また、マイコン302は、HDMI−CEC通信部301またはHDMI−CEC通信部303により受信されたHDMI−CECコマンドに応じた処理を行う。
セレクター304は、マイコン302からの指示に応じて、HDMI−CEC通信部303から出力される音声信号と、外部入力部305から出力される音声信号とを切り換え、切り換えられた音声信号をスピーカ出力部306に出力する。ここで、セレクター304は、音声信号のフォーマット(ステレオ音声のフォーマットや、5.1チャンネル音声のフォーマットなど)に応じた態様で、その音声信号をスピーカ3に出力する。
また、アンプ2は、本体フロントパネル等に、ボタン等を有する入力部(図示せず)を具備し、この入力部からの入力によって、アンプ用リモコンを用いた操作と同様の操作を受け付ける。
図5Aは、本実施の形態に係るSTB4の構成を示す構成図である。
図5Aに示すように、STB4は、リモコン受信部401と、第1メモリ402と、第2メモリ403と、受信部404と、多重分離部405と、デスクランブラ406と、TSデコーダ407と、映像出力部408と、音声出力部409と、HDMI−CEC通信部410と、マイコン411と、EPG制御部412と、機器制御部413と、対応表格納部414とから構成されている。
本実施の形態では、機器制御部413と対応表格納部414とから、番組の再生に使用されるアンプ2やテレビ1の動作を連携させる機器連携装置100が構成されている。
STB4は、ユーザによって直接操作されたり、リモートコントロール装置(図示せず)(以下、STB用リモコンという)を用いても操作される。
マイコン411は、リモコン受信部401がSTB用リモコンから発信されたコマンドを受信すると、そのコマンドに応じた処理を行う。つまり、マイコン411は、受信部404、多重分離部405、デスクランブラ406、TSデコーダ407、およびHDMI−CEC通信部410を制御する。
第1メモリ402は、RAM(Random Access Memory)の等で構成され、マイコン411が一時的にデータを保存する際に使用される。
第2メモリ403は、フラッシュメモリーやハードディスク等、電源供給が停止しても情報を保持可能なデバイスで構成される。なお、第2メモリ403を、SD(Secure Digital:登録商標)メモリーカード等の取り外し可能な記憶デバイスとして構成してもよい。
受信部404は、ケーブルテレビ局からのケーブルに接続され、放送波を受信し、マイコン411から指定された周波数にチューニングし、MPEGトラスポートストリームを抽出して多重分離部405に引き渡す。
多重分離部405は、受信部404からMPEGトラスポートストリームを受け取り、マイコン411から指定された情報をそのMPEGトラスポートストリームから抽出してマイコン411に引渡す。また、多重分離部405は、MPEGトラスポートストリームをそのままデスクランブラ406に引き渡す。
デスクランブラ406は、多重分離部405から与えられたスクランブルされているMPEGトラスポートストリームをデスクランブル(=復号)し、TSデコーダ407に引き渡す。デスクランブラ406は、STB4に内蔵されたモジュールでも良いし、北米ケーブル受信機で導入されているCableCARD(登録商標)でもよい。CableCARDの仕様は米国CableLabsが策定したCableCARD Interface Specificationに記載されており、ここでは説明を省略する。
TSデコーダ407は、マイコン411から音声データと映像データの識別子を受け取る。さらに、TSデコーダ407は、デスクランブラ406から受け取ったデスクランブルされたストリームから、受け取った音声データと映像データの識別子に対応する音声データと映像データを抽出する。そして、TSデコーダ407は、抽出した映像データを映像出力部408に引き渡し、音声データを音声出力部409に引き渡す。また、TSデコーダ407は、その両方(映像データおよび音声データ)を、HDMI−CEC通信部410に引き渡す。
映像出力部408は、映像出力端子を含み、受け取った映像データをその映像出力端子に対応した映像データに変換して出力する。映像出力端子の例としては、コンポジットケーブル端子などがある。
音声出力部409は、音声出力端子を含み、受け取った音声データをその音声出力端子に対応した音声データに変換して出力する。音声出力端子の例としては、イヤホン端子や、コンポジットケーブル端子などがある。
HDMI−CEC通信部410は、HDMI端子を含み、受け取った映像データおよび音声データをHDMI仕様に基づいた映像音声データ形式に変換して出力する。また、HDMI−CEC通信部410は、マイコン411からHDMI−CECコマンド送信の指示を受け取ると、所定のコマンドをHDMI仕様に基づいたデータ形式に変換してそのコマンドを出力する。また、HDMI−CEC通信部410は、HDMI端子を通して受け取ったHDMI−CECコマンドをマイコン411に引き渡す。
図5Bは、機器制御部413の内部構成を示す構成図である。
機器制御部413は、属性取得部413aと、モード特定部413bと、連携実行部413cとを備えている。
属性取得部413aは、再生対象の番組の属性たるジャンル情報を取得(抽出)する。モード特定部413bは、後述するモード対応表414aに示される複数の音声出力モードの中から、属性取得部413aによって取得された属性に対応する音声出力モードを特定する。連携実行部413cは、HDMI−CEC通信部410に対してHDMI−CECコマンドを送信させることにより、モード特定部413bによって特定された音声出力モードに従ってテレビ1およびアンプ2の動作を連携させる。その結果、テレビ1およびアンプ3は、その音声出力モードで再生対象の番組を再生する。
EPG制御部412は、テレビ番組の一覧を表示するとともに、ユーザからの入力を受け付ける番組表示部(図示せず)と、チャンネルの選局を行う再生部(図示せず)とで構成される。ここで、EPGは、Electric Program Guideの略である。番組表示部は、STB4のリモコン受信部401を通して、ユーザからの入力を待つ。
図6は、STB用リモコンの操作パネルを示す図である。
図6に示すように、操作パネル500は、上カーソルボタン501、下カーソルボタン502、左カーソルボタン503、右カーソルボタン504、OKボタン505、取消ボタン506、EPGボタン507、シアターボタン508の8つのボタンを備えている。ユーザがこれらのボタンを押下すると、押下されたボタンの識別子が、リモコン受信部401を介してマイコン411に通知される。
ユーザは、STB用リモコンにある操作パネル500のEPGボタン507を押下すると、EPGボタンの識別子がリモコン受信部401を介してマイコン411に通知される。EPG制御部412の番組表示部は、この識別子を受け取ると、番組情報表示データをHDMI−CEC通信部410からテレビ1に出力させる。テレビ1は、アンプ2を介してその番組情報表示データを受け取り、番組表(EPG)を表示する。
図7A及び図7Bは、テレビ1に表示された番組表の一例を示す図である。
図7Aに示すように、テレビ1には、格子状に番組情報が表示されている。列601には、時刻情報が表示されている。列602には、チャンネル名「チャンネル1」と、列601の時刻に対応する時間帯に放映される番組の名称とが表示されている。「チャンネル1」では、9:00〜10:30に番組「ニュース9」が放映され、10:30〜1400に番組「映画AAA」が放映されることが表されている。列603にも、列602と同様、チャンネル名「チャンネル2」と、列601の時刻に対応する時間帯に放映される番組の名称とが表示されている。9:00〜11:00に番組「映画BBB」が放映され、11:00〜1400に番組「サッカー」が放映されることが表わされている。カーソル630は、操作パネル500の左カーソルボタン503と右カーソルボタン504が押下されると移動する。図7Aの状態で、右カーソルボタン504が押下されると、図7Bに示すように、カーソル630は右に移動する。また、図7Bの状態で、左カーソルボタン503が押下されると、図7Aに示すように、カーソル630は左に移動する。
図7Aの状態で、操作パネル500のOKボタン505が押下されると、EPG制御部412の番組表示部は、「チャンネル1」の識別子を再生部に通知する。図7Bの状態で、操作パネル500のOKボタン505が押下されると、番組表示部は、「チャンネル2」の識別子を再生部に通知する。
また、EPG制御部412の番組表示部は、放送波に重畳された番組情報表示データを、多重分離部405を通して定期的に、第2メモリ403に記録しておく。一般的に、放送局からの番組情報表示データの取得には時間が掛かる。操作パネル500のEPGボタン507が押下された時、番組表示部は、第2メモリ403に予め保存された番組情報表示データを読み出すことで、素早く番組表を表示することができる。
図8は、第2メモリ403に記憶されている番組情報表示データの一例を示す図である。
番組情報表示データに含まれる各番組情報は表形式で格納されている。列701は、チャンネルの識別子である。列702は、番組名である。列703は番組の放送開始時間、列704は放送終了時間である。列705は、番組の音声種別を表しており、モノラル音声、ステレオ音声、および5.1チャンネル音声をそれぞれ「モノラル」、「ステレオ」、および「5.1」と表記している。列706は、番組の種別(ジャンル情報)を表している。通常番組の種別(ジャンル情報)は空欄で示され、映画番組の種別(ジャンル情報)は「映画」で示され、スポーツ番組の種別(ジャンル情報)は「スポ」で表される。行711〜714の各行は、それぞれ1つの番組情報を表す。この例では、1つの番組情報は、チャンネルの識別子、番組名、放送開始時間、放送終了時間、番組の音声種別、および番組の種別の組となる。例えば、行711は、チャンネル識別子が「1」、番組名が「ニュース9」、放送開始時間が「9:00」、放送終了時間が「10:30」、音声種別が「モノラル」、番組の種別が「通常」であることを示す組となっている。
再生部は、受け取ったチャンネルの識別子を用いて、そのチャンネルの番組を再生する、すなわちチャンネルを構成する映像と音声を再生する。チャンネルの識別子とチャンネルの関係は、チャンネル情報として、第2メモリ403に予め格納されている。
図9は、第2メモリ403に格納されているチャンネル情報の一例を示す図である。
チャンネル情報は表形式で格納されている。つまり、第2メモリ403には、表形式で複数のチャンネル情報を示すチャンネル情報テーブル800が格納されている。列801は、チャンネルの識別子である。列802は、チャンネル名である。列803はチューニング情報である。ここで、チューニング情報は、周波数や転送レート、符号化率などを含み、受信部404に与える値である。列804はプログラムナンバーである。プログラムナンバーとは、MPEG2規格で規定されているPMT(Program Map Table)を識別するための番号である。行811〜814の各行は、各チャンネルの識別子、チャンネル名、チューニング情報、およびプログラムナンバーの組となる。行811は、識別子が「1」、チャンネル名が「チャンネル1」、チューニング情報が周波数「150MHz」、プログラムナンバーが「101」であることを示す組となっている。再生部は、チャンネルの再生を行うため、受け取ったチャンネルの識別子を用いてそのチャンネルの番組を再生する。
また、再生部は、再生中に、ユーザが操作パネル500の上カーソルボタン501と下カーソルボタン502を押下すると、リモコン受信部401からマイコン411を通して、その押下に応じた通知を受け取り、再生している番組のチャンネルを変更する。つまり、ユーザが上カーソルボタン501を押下すると、再生部は、現在再生中の番組のチャンネルよりも一つ小さいチャンネル識別子を持つチャンネルの番組を再生し、ユーザが下カーソルボタン502を押下すると、現在再生中の番組のチャンネルよりも一つ大きいチャンネル識別子を持つチャンネルの番組を再生する。そして、再生部は、第2メモリ403に現在再生中の番組のチャンネル識別子を記録する。
図10A、図10Bおよび図10Cは、第2メモリ403に保存しているチャンネル識別子の例を示す図である。
図10Aに示すように、チャンネル識別子「3」が記憶されている場合、図9に示すように、そのチャンネル識別子は、チャンネル名「TV 3」のチャンネルの番組が再生中であることを示す。図10Aの状態で、ユーザが上カーソルボタン501を押下すると、再生部は、図9のチャンネル情報テーブル700を参照し、表中で現在再生中のチャンネルよりも一つ小さいチャンネル識別子を持つチャンネルであるチャンネル名「チャンネル2」のチャンネルの番組に再生を切り変える。同時に、再生部は、第2メモリ403に記憶されているチャンネル識別子を「2」に書き換える。図10Bは、チャンネル識別子が書き換えられた状態を表す。また、図10Aの状態で、ユーザが下カーソルボタン502を押下すると、再生部は、図9のチャンネル情報テーブル700を参照し、表中で現在再生中のチャンネルよりも一つ大きいチャンネル識別子を持つチャンネルであるチャンネル名「TV Japan」のチャンネルの番組に再生を切り変える。同時に、再生部は、第2メモリ403に記憶されているチャンネル識別子を「4」に書き換える。図10Cは、チャンネル識別子が書き換えられた状態を表す。チャンネル識別子は、第2メモリ403に記憶されているので、STB4の電源が切られた際も保存されている。
更に再生部は、STB4の電源が投入された際に、第2メモリ403に記憶されているチャンネル識別子を読み出す。これにより、STB4は、電源投入時に前回の稼動時に再生されていた最後の番組のチャンネルの再生を開始することができる。
機器制御部413は、HDMI−CEC通信部410を制御し、HDMIケーブルで接続されている他の機器の制御などを行う。以下、より具体的に機器制御部413の動作を説明する。
機器制御部413は、STB4のHDMI−CEC通信部410にHDMIケーブルで接続されている機器(図2Bに示した本実施の形態におけるシステムではテレビ1またはアンプ2)に対して、電源をON及び電源OFFするためのHDMI−CECコマンドを送信する。このコマンドを送信することで、接続機器の電源をONもしくはOFFにすることができる。実際には、このコマンドを送信する前に、機器制御部413は、接続されている機器の電源状態をHDMI−CECコマンドの送受信を行うことで確認し、電源がONになっていなければ、電源ONのコマンドを送信する。これによりHDMI−CECコマンドの送受信に伴う通信トラフィックや処理時間遅れを抑制できる。また、機器制御部413は、電源ONもしくはOFFのコマンドを送信した後、接続機器の電源状態を確認するコマンドを定期的に送信することで、接続機器が所望の電源状態に遷移したかを確認する。
また、機器制御部413は、テレビ1とアンプ2にHDMI−CECコマンドを送信し、シアターモードとテレビモードの切り換えを行う。この処理には、複数のHDMI−CECコマンドを順次送信して行う。以下、これについて、より具体的な処理を説明する。
このコマンド送信により、映像音声の配信元がSTB4になる。また、テレビ1は、シアターモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを受信すると、テレビ1のスピーカ208からの音声出力を停止させ、つまりミュートをONにし、受信している映像のみをディスプレイ207に表示させる。一方、アンプ2は、このシアターモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを受信すると、STB4からHDMIケーブルを通して送られてくる音声信号をスピーカ3に出力し、そのスピーカ3から音声を出力させる。ここで、STB4から出力される音声信号がモノラルであれば、アンプ2はモノラルの音声を出力する。また、その音声信号がステレオであれば、アンプ2はステレオの音声を出力し、その音声信号が5.1チャンネルであれば、アンプ2は5.1チャンネルの音声を出力する。
また、STB4は、テレビモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを送ることで、シアターモードを終了し、音声出力モードをテレビモードに切り換える。この場合、テレビ1は、テレビモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを受信すると、テレビ1のスピーカ208から音声を出力させ、つまりミュートをOFFにし、受信している映像と音声を出力する。一方、アンプ2は、このテレビモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを受信すると、スピーカ3からの音声出力を停止させる。
本実施の形態の機器連携装置100は、STB4で受信されてテレビ1において再生される番組のジャンル情報(種別)に基づいて、その番組の音声出力モードを、その番組に最適なモード、つまり、テレビモードとシアターモードのいずれかに切り換える。
以下、この動作について、図面を参照しながら詳細に説明する。
STB4の対応表格納部414は、多重分離部405を通して取得される番組情報に含まれるジャンル情報(種別)と、そのジャンル情報に対応する音声出力モードとの対応関係を定義したモード対応表414aを記憶している。
図11は、対応表格納部414に格納されているモード対応表414aの一例を示す図である。この例では、ジャンル情報と音声出力モードの対応関係が表形式で格納されている。列1001は、ジャンル情報たるジャンル名である。列1002は、列1001のジャンル名に対応する音声出力モードである。なお、図11中、テレビはテレビモードを示し、シアターはシアターモードを示す。列1002の音声出力モードには、少なくとも「テレビ(テレビモード)」か「シアター(シアターモード)」が設定される。行1001〜1002の各行は、それぞれ、ジャンル情報と音声出力モードの対応関係を表す。例えば、行1001は、ジャンル名「ニュース」と、音声出力モード「テレビモード」と示す組となっている。
本実施の形態では、このようなジャンル情報と音声出力モードの対応関係、つまりモード対応表414aは、予め所定の内容が初期値として含まれるように作成されて対応表格納部414に格納されている。なお、ユーザがSTB4を操作することにより、モード対応表414aの内容を所望の内容に変更できるように、例えば音声出力モードを追加できるように、STB4を構成してもよい。また、放送波に多重されたデータなどを用いてモード対応表414aの内容を更新できるように、STB4を構成してもよい。また、モード対応表414aを放送波から取得するようにSTB4を構成してもよい。このような変更や更新の方法は、従来の技術により容易に実現可能であるので、詳細な説明を省略する。
次に、本実施の形態の処理の流れを、図12を用いて説明する。
図12は、本実施の形態におけるホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。
まず、機器制御部413の属性取得部413aは、受信した番組の番組情報から、ジャンル情報を抽出する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aは、図8に示す番組情報表示データの中から、受信した番組の番組情報に含まれるジャンル情報を抽出する。具体的に、機器制御部413の属性取得部413aは、時刻11時に再生されている番組のチャンネル識別子が「1」である場合、ジャンル情報として「映画」を抽出する(ステップS1101)。
ステップS1101で、ジャンル情報が抽出されると、機器制御部413のモード特定部413bは、図11で説明したモード対応表414aを参照し、抽出されたジャンル情報に対応する音声出力モードが「テレビモード」であるか「シアターモード」であるかを特定する。例えば、ステップS1101で得られたジャンル情報が「映画」である場合、機器制御部413のモード特定部413bは、図11に示したモード対応表414aを参照して、「映画」に対応する音声出力モードとして「シアターモード」を特定する。また、ステップS1101で特定されたジャンル情報が「ニュース」である場合には、機器制御部413のモード特定部413bは、音声出力モードとして「テレビモード」を特定する(ステップS1102)。
機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1102で特定された音声出力モードが「シアターモード」および「テレビモード」のいずれであるかを判断する(ステップS1103)。
機器制御部413の連携実行部413cは、音声出力モードがシアターモードであると判断すると(ステップS1103のシアターモード)、HDMI−CEC通信部410を介してテレビ1に対して、テレビ1の音声出力をミュートするように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1104)。この場合、HDMI−CECコマンドは、アンプ2を介してテレビ1に伝送される。
また、機器制御部413の連携実行部413cは、HDMI−CEC通信部410を介してアンプ2に対して、スピーカ出力部306から音声信号を出力させることを伝えるHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1105)。
ステップS1104で、STB4からアンプ2を介してHDMI−CECコマンドが送信されると、テレビ1のHDMI−CEC通信部204は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン203に出力する。テレビ1のマイコン203は、そのコマンドを解析し、スピーカ208から出力させる音声を抑える、つまりミュートする(ステップS1106)。
ステップS1105で、STB4のHDMI−CEC通信部410から、スピーカ出力部306から音声を出力させることを伝えるHDMI−CECコマンドが送信されると、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、セレクター304を介して、スピーカ出力部306から音声信号を出力させる(ステップS1107)。ここで、STB4から出力される音声信号がモノラルであれば、アンプ2は、モノラルの音声を出力する。また、その音声信号がステレオであれば、アンプ2はステレオの音声を出力し、その音声信号が5.1チャンネルであれば、アンプ2は5.1チャンネルの音声を出力する。また、アンプ2は、ステレオの音声を擬似的に5.1チャンネルの音声に変換して出力したり、逆に、5.1チャンネルの音声を擬似的にステレオの音声に変換して出力したりしてもよい。
以上のステップS1104〜S1107の処理により、本実施の形態の機器連携装置100は、シアターモードとして音声を出力する。
一方、機器制御部413の連携実行部413cは、音声出力モードがテレビモードであると判断すると(ステップS1103のテレビモード)、HDMI−CEC通信部410を介して、テレビ1に対して、テレビ1の音声出力のミュートを解除するように要求するHDMI−CECコマンド、つまり音声を出力するように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1114)。この場合、HDMI−CECコマンドは、アンプ2を介してテレビ1に伝送されることになる。
また、機器制御部413の連携実行部413cは、HDMI−CEC通信部410を介してアンプ2に対して、スピーカ出力部306からの音声信号の出力を抑えるように要求するHDMI−CECコマンド、つまりスピーカ3からの音声出力をミュートするように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1115)。
ステップS1114で、STB4からアンプ2を介してHDMI−CECコマンドが送信されると、テレビ1のHDMI−CEC通信部204は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン203に出力する。テレビ1のマイコン203は、そのコマンドを解析し、音声出力のミュートを解除し、スピーカ208から音声を出力させる(ステップS1116)。
ステップS1115で、STB4のHDMI−CEC通信部410から、スピーカ出力部306からの音声信号の出力を抑えるように要求するHDMI−CECコマンドが送信されると、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、スピーカ出力部306からの音声信号の出力を抑える、つまりスピーカ3からの音声出力をミュートする(ステップS1117)。
以上のステップS1114〜S1117の処理により、本実施の形態の機器連携装置100は、テレビモードとして音声を出力する。
以上の処理により、本実施の形態の機器連携装置100では、テレビ1のスピーカ208から音声を出力するのか、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力するのかを、ユーザが都度、操作する必要がなく、STB4が受信した番組情報のジャンル情報に応じて、モード対応表414aに従い、自動的に切り替えることができる。結果、映画などを臨場感のある音声で簡単に視聴することができる。言い換えれば、本実施の形態の機器連携装置100では、STB4が受信した番組情報から視聴中番組のジャンル情報を抽出し、抽出したジャンル情報に適切な音声出力モードの変更を、HDMI−CECコマンドを用いて行うことにより、ジャンルに対応する適切な音声出力モードの変更を、自動的に行うことができる。
なお、図12で説明した処理の順序は一例であり、実質的に等価な動作が行われれば処理の順序が異なっていても良いことは言うまでもない。また、機器制御部413は、接続環境を予め調べ、テレビモードとシアターモードとの切り替えが実施できない環境である場合には、図12の処理は行わないよう動作してもよい。切り替えができない接続環境とは、所定の機器連携動作を実現するための機器がHDMI接続されていないような環境、例えば、アンプ2がSTB4にHDMI接続されておらず、STB4とテレビ1のみが接続されているような環境である。
(変形例1)
次に、本発明の実施の形態における第1の変形例について説明する。
上記実施の形態では、番組のジャンル情報に基づいて音声出力モードを切り換えたが、本変形例では、チャンネル情報に基づいて音声出力モードを切り換える。つまり、本変形例に係る機器連携装置100は、STB4で受信されてテレビ1で再生されている番組のチャンネル情報に基づいて、その番組の音声出力モードを、その番組に最適なモード、つまり、テレビモードとシアターモードのいずれかに切り換える。
本変形例における、STB4の対応表格納部414は、チャンネル識別子で指定されるチャンネル番号と、そのチャンネル番号(チャンネル識別子)に対応する音声出力モードの対応関係を定義したモード対応表を記憶している。
図13は、本変形例に係る対応表格納部414に格納されているモード対応表の一例を示す図である。
本変形例に係る対応表格納部414は、図13に示すモード対応表414bを格納している。この例では、チャンネル識別子と音声出力モードの対応関係が表形式で格納されている。列1211はチャンネル識別子、列1212は放送局名、列1213は音声出力モードを表している。なお、図13中、テレビはテレビモードを示し、シアターはシアターモードを示す。列1213の音声出力モードには、少なくとも「テレビ(テレビモード)」か「シアター(シアターモード)」が設定される。行1201〜1203の各行は、それぞれ、チャンネル識別子と放送局名と音声出力モードの対応関係を表す組になっている。例えば、行1201は、チャンネル識別子「1」と、放送局名「チャンネル1」と、音声出力モード「テレビモード」とを示す組となっている。
本変形例では、このようなチャンネル識別子と音声出力モードの対応関係、つまりモード対応表414bは、予め所定の内容が初期値として含まれるように作成されて対応表格納部414に格納されている。なお、ユーザがSTB4を操作することにより、モード対応表414aの内容を所望の内容に変更できるように、STB4を構成してもよい。また、放送波に多重されたデータなどを用いてモード対応表414bの内容を更新できるように、STB4を構成していてもよい。このような変更や更新の方法は、従来の技術により容易に実現可能であるので、詳細な説明を省略する。
次に、本変形例の処理の流れを、図14を用いて説明する。
図14は、本変形例におけるホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図14において、図12と同じ処理には同じ記号を付して説明を省略する。
まず、機器制御部413の属性取得部413aは、再生(視聴)中の番組のチャンネルを示すチャンネル番号(チャンネル識別子)を検出する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aは、図9に示すチャンネル情報テーブルの中から、受信中の番組のチャンネルを示すチャンネル番号を特定する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aはチャンネル番号「1」を特定する(ステップS1301)。
ステップS1301で、視聴中のチャンネル番号が特定されると、機器制御部413のモード特定部413bは、図13に示すモード対応表414bを参照し、その視聴中のチャンネル番号(チャンネル識別子)に対応する音声出力モードが「テレビモード」であるか「シアターモード」であるかを特定する。例えば、特定されたチャンネル番号が「1」である場合、機器制御部413のモード特定部413bは、図13に示したモード対応表414bを参照して、チャンネル番号「1」に対応する音声出力モードとして「テレビモード」を特定する(ステップS1302)。また、特定されたチャンネル番号が「3」である場合には、機器制御部413のモード特定部413bは、図13に示したモード対応表414bを参照して、チャンネル番号「3」に対応する音声出力モードとして「シアターモード」を特定する。
以後、機器制御部413は、ステップS1302で特定された音声出力モードが「シアターモード」であるか「テレビモード」であるかに応じて、上記実施の形態と同様の動作を行う。つまり、本変形例に係るホームシアターシステムは、ステップS1302以降、上記実施の形態のステップS1103〜S1117の動作を行う。
なお、図14で説明した処理の順序は一例であり、実質的に等価な動作が行われれば処理の順序が異なっても良いことは言うまでもない。
以上の処理により、本変形例に係る機器連携装置100では、テレビ1のスピーカ208から音声を出力するのか、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力するのかを、ユーザが都度、操作する必要がなく、STB4が受信したチャンネル番号に応じて、モード対応表414bに従い、自動的に切り替えることができる。結果、ケーブルテレビの放送サービスやデジタル放送サービスなどで提供される映画専門チャンネルなどを視聴する際、チャンネルを選局するだけで、自動的にマルチチャンネルのスピーカから音声を出力させることができ、映画を臨場感のある音声で簡単に視聴することができる。言い換えれば、本変形例に係る機器連携装置100では、STB4が受信した番組情報から視聴中のチャンネル番号を抽出し、抽出したチャンネル番号に適切な音声出力モードの変更を、HDMI−CECコマンドを用いて行うことにより、チャンネル番号に対応する適切な音声出力モードの変更を、自動的に行うことができる。
(変形例2)
次に、本発明の実施の形態における第2の変形例について説明する。
上記実施の形態の番組情報表示データには、図8に示すように音声出力モードが含められていなかったが、本変形例に係る番組情報表示データには、音声出力モードが含められている。つまり、本変形例では、EPGデータとして送られてくる番組情報表示データに付随する番組情報の中に、その番組に応じた最適な音声出力モードが指定されており、機器連携装置100は、番組の音声出力モードを、その指定された最適なモード、つまりテレビモードとシアターモードのいずれかに切り換える。
図15は、本変形例に係る第2メモリ403に記憶されている番組情報表示データの一例を示す図である。
この図15に示す番組情報表示データは、図8に示す番組情報表示データには含まれていない列721を有する。列721は各番組の最適な音声出力モードを表しており、テレビモードおよびシアターモードをそれぞれ「テレビ」および「シアター」と表記している。このような番組情報表示データは、行711に対応する番組にはテレビモードでの視聴が適しており、行712〜714に対応する番組にはシアターモードでの視聴が適していることを示している。ここで、各番組の音声出力モードは、番組ごとに付随する番組情報の一部として放送され、多重分離部405を通じて第2メモリ403に格納される。
また、本変形例の機器連携装置100は、モード対応表414a,414bを格納する対応表格納部414を備えていない。
次に、本変形例の処理の流れを、図16を用いて説明する。
図16は、本変形例におけるホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図16において、図12と同じ処理には同じ記号を付して説明を省略する。
まず、機器制御部413は、受信した番組の番組情報から、その番組の音声出力モードを取得する。例えば、機器制御部413のモード特定部413bは、図15に示す番組情報表示データの中から、受信した番組の番組情報に含まれる音声出力モードを特定する(ステップS1141)。例えば、機器制御部413のモード特定部413bは、現在時刻が11:00であり、再生されている番組のチャンネル識別子が「1」である場合、音声出力モードとして「シアター」を検出する。
以後、機器制御部413は、ステップS1141で得られた音声出力モードが「シアターモード」であるか「テレビモード」であるかに応じて、上記実施の形態と同様の動作を行う。つまり、本変形例に係るホームシアターシステムは、ステップS1141以降、上記実施の形態のステップS1103〜S1117の動作を行う。なお、図16で説明した処理の順序は一例であり、実質的に等価な動作が行われれば処理の順序が異なっても良いことは言うまでもない。
以上の処理により、本変形例に係る機器連携装置100では、テレビ1のスピーカ208から音声を出力するのか、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力するのかを、ユーザが都度、操作する必要がない。つまり、本変形例に係る機器連携装置100では、STB4が受信した番組情報表示データ(EPGデータ)に含まれる番組情報から、番組毎に推奨される音声出力モードを取得し、その推奨される音声出力モードに自動的に切り替えることができる。
例えば、番組のジャンル情報が「ドラマ」である場合、一般に、その番組の適切な音声出力モードはテレビモードである。しかし、番組のジャンル情報が「ドラマ」であっても、シアターモードの方が適切で、臨場感をもってその番組を視聴できる場合がある。このような場合、放送サービスの提供者の意図に応じて、番組毎にきめ細かく音声出力モードを指定でき、かつ、視聴者はわざわざシアターモードで音声出力するためにわずらわしい操作をしなくても、自動的にマルチチャンネルのスピーカから音声を出力させることができる。
(変形例3)
次に、本発明の実施の形態における第3の変形例について説明する。
上記実施の形態では、ジャンル情報に応じて音声出力モードを切り換えたが、本変形例では、音声出力モードだけでなく画質および音場を切り換える。つまり、本変形例に係るテレビ1は、画質および音場の調整機能を有し、本変形例に係るアンプ2は音場制御機能を有している。そして、本変形例に係る機器制御部413は、上述の画質および音場の設定を切り換える機能を有する。なお、音場には音質が含まれ、その音場は、反射音や残響音の大きさや、残響時間、周波数特性などを示す。
テレビ1は、ディスプレイ207の画質、例えば、明るさ、コントラスト、色合いなどを、調整できるように構成されている。このような画質調整は、HDMI−CEC通信部204で受信されたHDMI−CECコマンドに応じたマイコン203からの指示により行われる。ここで、画質調整は、例えば、予めセットされた複数の画質モードから選択することで簡単に設定される。また、テレビ1は、スピーカ208から出力される音声の音場を制御できるように構成されている。このような音場の制御は、HDMI−CEC通信部204で受信されたHDMI−CECコマンドに応じたマイコン203からの指示により行われる。ここで、音場の制御は、例えば、予めセットされた複数の音場モードから選択することで簡単に設定される。
アンプ2は、スピーカ出力部306から出力される音声の音場を制御できるように構成されている。このような音場の制御は、HDMI−CEC通信部303で受信されたHDMI−CECコマンドに応じたマイコン302からの指示により行われる。ここで、音場の制御は、例えば、予めセットされた複数の音場モードから選択することで簡単に設定される。また、音場の制御は、より具体的には、反射音の大きさ、数、残響音の大きさ、残響時間などの残響特性パラメータと、周波数特性パラメータとに基づいた音声信号処理を行うものであり、従来の技術により実現可能である。また、映像表示の画質調整は、従来の技術で容易に実現できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
図17は、本変形例に係る対応表格納部414に格納されているモード対応表の一例を示す図である。
この図17に示すモード対応表414cは、図11で説明した上記実施の形態のモード対応表414aに含まれていない、列1501および列1502を有する。列1501は、列1011に格納されたジャンル情報に対応する音場モードを表している。例えば、音場モードには、「音場A」、「音場B」、「音場C」、および「音場D」の何れかが設定されている。列1502は、列1011に格納されたジャンル情報に対応する画質モードを表している。例えば、画質モードには、「画質A」、「画質B」、「画質C」、および「画質D」の何れかがが設定されている。このようなモード対応表414cは、各ジャンルの番組に対して、列1012、列1501、および列1502にそれぞれ格納された音声出力モード、音場モード、および画質モードが視聴に適していることを意味している。
このようなモード対応表414cは、予め所定の内容が初期値として含まれるように作成されて対応表格納部414に格納されている。なお、ユーザがSTB4を操作することにより、モード対応表414cの内容を所望の内容に変更できるように、STB4を構成してもよい。また、放送波に多重されたデータなどを用いてモード対応表414cの内容を更新できるように、STB4を構成してもよい。このような変更や更新の方法は、従来の技術により容易に実現可能であるので、詳細な説明を省略する。
次に、実施の形態4の処理の流れを、図18を用いて説明する。
図18は、本変形例に係るホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図12で説明した上記実施の形態の処理と同じ処理には同じ番号を付し、重複した説明を省略する。
まず、機器制御部413は、受信した番組の番組情報から、ジャンル情報を抽出する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aは、図8に示す番組情報表示データの中から、受信した番組の番組情報に含まれるジャンル情報を抽出する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aは、時刻11時に再生されている番組のチャンネル識別子が「1」である場合、ジャンル情報として「映画」を抽出する(ステップS1101)。
ステップS1101で、ジャンル情報が抽出されると、機器制御部413のモード特定部413bは、図17で説明したモード対応表414cを参照し、抽出されたジャンル情報に対応する音声出力モードが「テレビモード」であるか「シアターモード」であるかを特定する。さらに、機器制御部413のモード特定部413bは、そのジャンル情報に対応する音場モードおよび画質モードを特定する。例えば、ステップS1101で得られたジャンル情報が「映画」である場合、機器制御部413のモード特定部413bは、図17に示したモード対応表414cを参照して、「映画」に対応する音声出力モードとして「シアターモード」を特定し、音場モードとして「音場C」を特定し、画質モードとして「画質C」を特定する。また、ステップS1101で得られたジャンル情報が「ニュース」である場合には、機器制御部413のモード特定部413bは、音声出力モードとして「テレビモード」を特定し、音場モードとして「音場A」を特定し、画質モードとして「画質A」を特定する(ステップS1601)。
以後、機器制御部413は、ステップS1601で特定された音声出力モードが「シアターモード」であるか「テレビモード」であるかに応じて、上記実施の形態の図12に示す動作と同様の動作を行うとともに、さらに、ステップS1602、ステップS1612、およびステップS1621の動作を行う。つまり、本変形例に係るホームシアターシステムは、ステップS1601以降、上記実施の形態のステップS1103〜S1117の動作を行うとともに、ステップS1602、ステップS1603、ステップS1612、ステップS1613、ステップS1621、およびステップS1622の動作を行う。
機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103において、音声出力モードが「シアターモード」であると判断した場合、音場モードを、ステップS1601で特定した音場モード(例えば、映画モード)に設定するように指示するHDMI−CECコマンドをアンプ2に対して送信する(ステップS1602)。次に、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、そのHDMI−CECコマンドを受信するとマイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、スピーカ出力部306から出力される音声信号の音場をそのコマンドに応じて制御する(ステップS1603)。これにより、音場モードが切り換えられる。
一方、機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103において、音声出力モードが「テレビモード」であると判断した場合、音場モードを、ステップS1601で特定した音場モード(例えば、映画モード)に設定するように指示するHDMI−CECコマンドをテレビ1に対して送信する(ステップS1612)。次に、テレビ1のHDMI−CEC通信部204は、そのHDMI−CECコマンドを受信するとマイコン203に出力する。テレビ1のマイコン203は、そのコマンドを解析し、スピーカ208から出力される音声の音場をそのコマンドに応じて制御する(ステップS1613)。これにより、音場モードが切り換えられる。
さらに、機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103における音声出力モードの判断結果に関わらず、画質モードを、ステップS1601で特定した画質モード(例えば、シネマモード)に設定するように指示するHDMI−CECコマンドをテレビ1に対して送信する(ステップS1621)。次に、テレビ1のHDMI−CEC通信部204は、そのHDMI−CECコマンドを受信するとマイコン203に出力する。テレビ1のマイコン203は、そのコマンドを解析し、ディスプレイ207で表示される画像の画質をそのコマンドに応じて調整する(ステップS1622)。これにより、画質モードが切り換えられる。
なお、図18で説明した処理の順序は一例であり、実質的に等価な動作が行われれば処理の順序が異なっても良いことは言うまでもない。
以上の処理により、本変形例の機器連携装置100では、テレビ1のスピーカ208から音声を出力するのか、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力するのかを、ユーザが都度、操作する必要がなく、STB4が受信した番組情報のジャンル情報に応じて、モード対応表414cに従い、自動的に切り替えることができる。さらに、本変形例の機器連携装置100では、番組のジャンルに応じて、その番組の画質と音場を、最適な画質と音場に自動的に調整することができる。結果、テレビ1およびアンプ2に対して、それぞれ個別に煩わしい設定をすることなく、映画などを臨場感のある画質および音声で簡単に視聴することができる。
なお、本変形例のモード対応表414cでは、ジャンル情報ごとに、そのジャンル情報と音声出力モードと画質モードと音場モードとを対応付けたが、変形例1と同様に、チャンネル識別子ごとに、そのチャンネル識別子と音声出力モードと画質モードと音場モードとを対応付けても良い。また、モード対応表414cを有することなく、変形例2と同様に、番組情報表示データ(EPGデータ)の各番組情報に、音声出力モードと画質モードと音場モードとを含めてもよい。
(変形例4)
次に、本発明の実施の形態における第4の変形例について説明する。
上記実施の形態では、アンプ2の電源をオン/オフすることなく、アンプ2に接続されたスピーカ3からの音声出力を制御したが、本変形例では、アンプ2の電源をオン/オフすることにより、アンプ2に接続されたスピーカ3からの音声出力を制御する。つまり、本変形例に係る機器連携装置100は、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力させないときには、アンプ2の電源をOFFさせる。
図19は、本変形例に係るホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図12で説明した上記実施の形態の処理と同じ処理には同じ番号を付し、重複した説明を省略する。つまり、本変形例に係るホームシアターシステムでは、図15に示すステップS1711、ステップS1712、ステップS1721、およびステップS1722の処理以外、図12で説明した処理と同じ処理が行われる。
機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103で音声出力モードがシアターモードであると判断すると(ステップS1103のシアターモード)、HDMI−CEC通信部410を介してアンプ2に対して、アンプ2の電源をONするように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1711)。
ステップS1711で、STB4のHDMI−CEC通信部410から、電源ONを要求するHDMI−CECコマンドが送信されると、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、アンプ2全体の電源をONにする(ステップS1712)。なお、マイコン302は、既に電源がONの状態である場合には、何もしない。そして、ホームシアターシステムは、図12で説明したステップS1104〜S1107の処理を行なうことにより、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力させ、テレビ1からの音声出力をミュートさせる。
一方、機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103で音声出力モードがテレビモードであると判断すると(ステップS1103のテレビモード)、HDMI−CEC通信部410を介して、アンプ2に対して、アンプ2の電源をOFFするように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1721)。
ステップS1721で、STB4のHDMI−CEC通信部410から、電源OFFを要求するHDMI−CECコマンドが送信されると、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、アンプ2のマイコン302を除く電源をOFFにする(ステップS1722)。なお、マイコン302は、既に電源がOFFの状態である場合には、何もしない。そして、ホームシアターシステムは、図12で説明したステップS1114およびステップS1116の処理を行なうことにより、アンプ2に接続されたスピーカ3からの音声出力を停止させ、代わりにテレビ1から音声を出力させる。
以上の処理により、本変形例に係る機器連携装置100は、放送番組がモノラル音声の番組である場合など、所定の条件に基づき、アンプ2のスピーカ出力部306から音声信号を出力しないと判断したときには、アンプ2の電源を自動的にOFFするように動作する。その結果、本変形例では、アンプ2を使用して音声を出力する必要のないときに、ユーザがわざわざアンプ2を操作してそのアンプ2の電源をOFFしなければならないという煩わしい操作を省くことができる。さらに、本変形例では、ユーザがアンプ2の電源をOFFにするのを忘れて、無駄な電力消費を削減することができる。したがって、本変形例に係る機器連携装置100では、使い勝手を向上することができる。
以上、本発明に係る機器連携装置100について、実施の形態および変形例を用いて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、機器連携装置100は、テレビモードとシアターモードの何れかをユーザに選択させてもよい。つまり、ユーザがSTB4のチャンネルを変更するときに、頻繁にテレビモードとシアターモードの切り替えが発生すると、ユーザが不快になる可能性もある。このような場合、利き連携装置は、ユーザにテレビモードとシアターモードの何れかを選択させる。
具体的に、STB4の機器制御部413は、HDMI−CEC通信部410からHDMI−CECコマンドを送信させることにより、ホームシアターシステムを構成するためのテレビ1とアンプ2の両方がSTB4に接続されているかどうかを判断する。そして、機器制御部413は、両方が接続されていると判断し、番組に適した音声出力モードとしてシアターモードを特定すると、音声出力モードを直ぐにシアターモードに切り換えることなく、テレビ1のディスプレイ207にシアターモードへの変更を促すメッセージを表示させる。
図20は、ディスプレイ207に表示されるメッセージを示す図である。
例えば、図20に示すように、機器制御部413は、ディスプレイ207における番組が表示される領域1802に、「シアター」と記されたメッセージ1801を表示させる。このメッセージ1802は、シアターモードへの変更が可能なことを視聴者に知らせている。ここで、ユーザは、STB用リモコンの図6に示す操作パネル500のシアターボタン508を押すと、音声出力モードをシアターモードに設定することができる。なお、シアターボタン508は、ディスプレイ207上のグラフィカルユーザインターフェースとして実現することも可能である。
また、機器連携装置100は、スピーカ3から出力される音声を、モノラル音声や、ステレオ音声、5.1チャンネル音声などの何れの音声にするかをユーザに選択させてもよい。この場合、機器連携装置100は、選択された音声が出力されるように要求するHDMI−CECコマンドを、HDMI−CEC410からアンプ2に出力させる。そして、アンプ2は、そのコマンドにより示される音声をスピーカ3に出力させる。これにより、ユーザは、5.1チャンネル音声で出力されるような番組でも、自らの要望に応じて、モノラル音声やステレオ音声でその番組を視聴することができ、使い勝手をより向上することができる。
また、本実施の形態および変形例では、テレビ1は、チューナ205およびデコーダ206を具備したが、これらの構成要素を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態および変形例では、STB4がCATVやデジタル放送などの放送データを受信したが、テレビ1がSTB4の代わりに放送データを受信してもよい。この場合、機器制御部413および対応表格納部414からなる機器連携装置100はテレビ1に備えられる。そして、テレビ1に備えられた機器連携装置100が、ジャンル情報やチャンネル識別子を解析し、音声出力モードや画質、音場を変更する。
また、本実施の形態および変形例では、STB4は、CATVやデジタル放送などの放送データを受信したが、さらに、ハードディスクやDVD(Digital Versatile Disk)等へ放送番組を記録してもよい。
また、本実施の形態および変形例では、機器連携装置100は、放送された番組のジャンル情報やチャンネル識別子に応じた音声出力モードの変更を実現したが、ハードディスクやDVD等に記録された番組のジャンル情報やチャンネル識別子、及びその他の属性等を用いて音声出力モードや画質、音場の変更を実現してもよい。
また、本実施の形態および変形例では、機器連携装置100は、現在の音声出力モードの設定に関わらず、ジャンル情報やチャンネル識別子に対応する音声出力モードへの変更を要求するHDMI−CECコマンドを送信したが、現在の音声出力モードを確認し、変更が必要な場合にのみ、そのコマンドを送信してもよい。つまり、機器連携装置100は、ジャンル情報やチャンネル識別子を抽出すると、まず、現在の音声出力モードを確認するためのHDMI−CECコマンドの送受信処理を行い、その結果、現在の設定から変更する必要のある場合のみ、ジャンル情報やチャンネル識別子に対応する音声出力モードへの変更を要求するHDMI−CECコマンドを送信する。
また、本実施の形態および変形例では、機器連携装置100は、音声出力モードの変更を要求するHDMI−CECコマンドを送信し、再送をしなかったが、再送してもよい。つまり、アンプ2やテレビ1は、HDMI−CECコマンドを受信するとそのコマンドを受信したことを通知するコマンドや、音声出力モードを変更したことを通知するコマンドを機器連携装置100に送信する。そして、機器連携装置100は、HDMI−CECコマンドの送信後予め定めた時間内に、変更したことを通知するコマンドを受信しなかったり、変更できなかったことを通知するコマンドを受信したりすると、再度、HDMI−CECコマンドを送信する。
また、本実施の形態および変形例では、EPG制御部412や機器制御部413を、専用のハードウェアで構成したが、EPG制御部412や機器制御部413を、第2メモリ403に記憶された、マイコン411などのCPU(Central Processing Unit)で実行させるプログラムとして構成してもよい。
また、本実施の形態および変形例における機器連携装置100、つまり機器制御部413および対応表格納部414を例えばLSI(Large Scale Integration)などの半導体集積回路で構成してもよい。
その他、本発明の主旨を変えずして、種々の変更が可能である。
本発明の機器連携装置は、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器を連携させることができるという効果を奏し、例えば、STBなどの放送受信機や、放送受信可能な携帯電話、携帯端末、車載端末、インターネットを介して音声映像データを受信するパーソナルコンピュータ等に適用することができる。
本発明は、例えばテレビやアンプなどの機器の連携を制御する機器連携装置に関する。
近年、デジタル放送あるいはケーブルテレビ(以下、CATVという)放送を受信するセットトップボックス(以下、STBという)、テレビ、アンプ、スピーカ、およびDVD(Digital Versatile Disk)プレーヤを組み合わせたホームシアターシステムが家庭に本格普及しつつある。これらの機器は、それぞれに対してリモコンを用いて設定を行うことにより、マルチチャンネル音声、例えば5.1チャンネル音声の再生を実現することができる(例えば、非特許文献1参照)。
また、アンプの電源スイッチのオン/オフ操作に連動して、音声をテレビ受信装置だけから出力するか、アンプに接続されているスピーカからも出力するかを切り換える技術(機器連携装置)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、上記特許文献1の機器連携装置は、テレビ受信装置と組み合わせてサラウンドシステムを構成することが可能なAVアンプに備えられている。つまり、上記特許文献1の機器連携装置は、サラウンドシステムの利用と、テレビ受信装置単独の利用との切り換えを行なうことができる。
図1は、上記特許文献1のAVアンプのブロック図を示す。
このようなAVアンプ40の機器連携装置は、サラウンドシステムの利用時に、AVアンプ40の電源スイッチ41がオンにされると、切り換えスイッチ50をセンタ音声増幅回路48側に切り換える。その結果、AVアンプ40に接続された例えばVTR(Video Tape Recorder)やLD(Laser Disc)などの再生機器、またはテレビ受信装置から音声入力端子43に供給されている音声信号がDSP45を介して音声出力端子49を経て周囲のスピーカに供給される。また、このようなAVアンプ40の機器連携装置は、テレビ受信装置単独での利用時に、AVアンプ40の電源スイッチ41がオフにされると、切り替えスイッチ50をテレビ音声入力端子51側に切り換える。その結果、テレビ受信装置の増幅回路で処理されたテレビ音声が、AVアンプ40を介してテレビ受信装置のスピーカに供給される。
High Definition Multimedia Interface specification Version 1.2
特開平5−153520号公報
しかしながら、上記特許文献1の機器連携装置では、サラウンドシステムの使用および不使用を切り換えるために、わざわざAVアンプの電源を操作しなければならないという問題がある。つまり、ユーザは、AVアンプ40に接続されたスピーカに音声を出力させるときには、AVアンプ40の電源をオンにしなければならず、そのスピーカ以外のテレビ受信装置に備えられたスピーカに音声を出力させるときには、AVアンプ40の電源をオフにしなければならない。
そこで、本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器を連携させる機器連携装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る機器連携装置は、コンテンツの再生に使用される複数の機器の動作を連携させる機器連携装置であって、コンテンツの属性ごとに、当該属性に対応するモードを示すモード対応表を格納している対応表格納手段と、再生対象のコンテンツの属性を取得する属性取得手段と、前記モード対応表に示される複数のモードの中から、前記属性取得手段によって取得された属性に対応するモードを特定するモード特定手段と、ユーザによる操作によりモードを受け付けるモード受付手段と、前記複数の機器に対して、HDMI(High Definition Multimedia Interface)−CEC(Consumer Electronics Control)に基づくコマンドを送信することにより、前記モード特定手段によって特定されたモード、および前記モード受付手段により受け付けられたモードに従って前記複数の機器の動作を連携させ、前記複数の機器に前記再生対象のコンテンツを再生させる連携実行手段と、前記複数の機器のそれぞれに設定されている電源の状態と、前記複数の機器が動作している現在のモードと、前記複数の機器が前記連携実行手段により送信された前記コマンドを受信したこととをそれぞれ確認する確認手段とを備え、前記連携実行手段は、前記確認手段による確認により、機器の電源がオフに設定されていると判断すると、前記機器に対して前記コマンドを送信することにより前記機器の電源をオンにし、前記確認手段による確認により、前記複数の機器が動作している現在のモードと、前記モード特定手段により特定されたモードまたは前記モード受付手段により受け付けられたモードとが一致していると判断すると、前記コマンドの送信を禁止し、機器が前記コマンドを受信したことが前記確認手段により所定期間確認されなかったと判断すると、前記機器に対して前記コマンドを再送することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る機器連携装置は、コンテンツの再生に使用される複数の機器の動作を連携させる機器連携装置であって、コンテンツの属性ごとに、当該属性に対応するモードを示すモード対応表を格納している対応表格納手段と、再生対象のコンテンツの属性を取得する属性取得手段と、前記モード対応表に示される複数のモードの中から、前記属性取得手段によって取得された属性に対応するモードを特定するモード特定手段と、前記モード特定手段によって特定されたモードに従って前記複数の機器の動作を連携させることにより、前記複数の機器に前記再生対象のコンテンツを再生させる連携実行手段とを備えることを特徴とする。例えば、前記複数の機器は、音声を出力する第1および第2の機器を含み、前記連携実行手段は、前記モード特定手段によって第1のモードが特定されたときには、前記第2の機器が音声出力を抑えて前記第1の機器が音声を出力するように、前記第1および第2の機器の動作を連携させ、前記モード特定手段によって第2のモードが特定されたときには、前記第1の機器が音声出力を抑えて前記第2の機器が音声を出力するように、前記第1および第2の機器の動作を連携させる。
これにより、再生対象のコンテンツの属性に対応するモードが特定されて、そのモードに従って複数の機器の動作が連携するため、ユーザは、各機器に対する設定操作をわざわざ行うことなく、その再生対象のコンテンツを複数の機器を用いて適切に再生することができる。例えば、ユーザは、設定操作を行うことなく、音声を出力する機器を、再生対象のコンテンツの属性に従って切り換えることができる。このように、本発明に係る機器連携装置では、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器を連携させることができる。
また、前記第1の機器は、コンテンツの映像および音声を出力し、前記連携実行手段は、前記モード特定手段によって第1のモードが特定されたときには、前記第2の機器が音声出力を抑えて前記第1の機器が映像および音声を出力するように、前記第1および第2の機器の動作を連携させ、前記モード特定手段によって第2のモードが特定されたときには、前記第1の機器が音声出力を抑えて映像を出力するとともに前記第2の機器が音声を出力するように、前記第1および第2の機器の動作を連携させることを特徴としてもよい。例えば、前記属性は、放送されるコンテンツのジャンルまたはチャンネルである。
例えば、第1の機器がテレビであり、第2の機器がアンプであり、第1のモードがテレビモードであり、第2のモードがシアターモードである。また、モード対応表には、各ジャンルやチャンネルに対して、テレビモードまたはシアターモードが対応付けられており、モード特定手段は、属性取得手段によって取得されたジャンルやチャンネルに対応付けられているモード、即ちテレビモードまたはシアターモードを特定する。そして、連携実行手段は、特定されたモードがテレビモードであれば、アンプによる複数のスピーカからの音声出力を停止させ、テレビから音声を出力させる。一方、連携実行手段は、特定されたモードがシアターモードであれば、テレビからの音声出力を停止させ、アンプによる複数のスピーカから音声を出力させる。その結果、ユーザは、テレビやアンプに対して設定操作を行うことなく、再生対象のコンテンツのジャンルやチャンネルに従って、テレビモードとシアターモードとを簡単に切り換えることができる。
また、前記連携実行手段は、前記複数の機器から出力される音声の音質を調整するように、前記複数の機器の動作を連携させることを特徴としてもよい。
これにより、ユーザは、例えばテレビやアンプなどの機器に対して設定操作を行うことなく、再生対象のコンテンツの属性に応じて音質や音場を適切に切り換えることができる。
また、前記連携実行手段は、さらに、前記モード特定手段によって特定されたモードに従って、前記第1の機器によって出力される映像の画質を調整することを特徴としてもよい。
これにより、ユーザは、例えばテレビなどの機器に対して設定操作を行うことなく、再生対象のコンテンツの属性に応じて画質を適切に切り換えることができる。
なお、本発明は、このような機器連携装置として実現することができるだけでなく、その方法やプログラム、そのプログラムを格納する記憶媒体、集積回路としても実現することができる。
本発明の機器連携装置は、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器を連携させることができるという作用効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態に係る機器連携装置について、図面を用いて説明する。
図2Aは、本実施の形態における機器連携装置を含むシステムの構成を示す構成図である。
このシステムは、本実施の形態における機器連携装置Aと、n個の機器B1,B2,…,Bnとから構成されている。この機器連携装置Aは、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器B1,B2,…,Bnの動作を連携させる。つまり、本実施の形態における機器連携装置Aによる機器B1,B2,…,Bnの制御によって、これらの機器B1,B2,…,Bnが連携した処理を実行する。
例えば、本実施の形態に係る機器連携装置Aは、セットトップボックス(以下、STBという)に備えられ、STB、テレビ、アンプ、およびスピーカをそれぞれ上述の機器として連携させる。このようなSTB、テレビ、アンプ、およびスピーカからホームシアターシステムが構成される。
図2Bは、本実施の形態に係るホームシアターシステムの構成を示す構成図である。
図2Bに示すように、ホームシアターシステムは、テレビ1、アンプ2、スピーカ3、およびSTB4を備えている。
本実施の形態におけるSTB4、テレビ1、およびアンプ2は、HDMI(High Definition Multimedia Interface)−CEC(Consumer Electronics Control)コマンドを送受信するHDMI−CEC通信部を保持し、そのコマンドであるHDMI−CECメッセージを用いて、例えばシアターモードとテレビモードなどの音声出力モードを、再生されるコンテンツに応じて自動的に切り換える。
なお、HDMI仕様の詳細は、High Definition Multimedia Interface specification Version 1.2に記載されており、また、HDMI−CEC仕様は、同仕様書のAppendix「supplemental 1 Consumer Electronics Control」において規定されている。HDMI規格は、映像/音声の非圧縮デジタルデータを機器間で伝送するための伝送規格であり、伝送にはHDMI規格に準拠した一本のケーブルが用いられる。HDMI−CECでは、そのケーブル(HDMIケーブル)を介して機器間で双方向に機器制御コマンドを伝送するための仕様が規定されている。2005年11月現在、www.hdmi.orgからHDMI仕様書をダウンロードすることで取得できる。
テレビ1は、HDMI入力端子を保持し、アンプ2とHDMIケーブルで接続されている。テレビ1は、アンプ2から送られてきた映像・音声を再生することができる。また、テレビ1は、HDMIケーブルを通して送られてきたHDMI−CECコマンドを受け取り、受け取ったコマンドに対応する処理を行うことができる。
アンプ2は、HDMI出力端子およびHDMI入力端子を保持し、テレビ1およびSTB4にHDMIケーブルで接続されている。また、アンプ2は、スピーカ3とスピーカ用ケーブルで接続されている。アンプ2は、STB4から映像・音声を受け取る。アンプ2は、受け取った映像をテレビ1に送信し、受け取った音声をテレビ1またはスピーカ3に送信する。アンプ2は、HDMIケーブルを通して送られてきたHDMI−CECコマンドを受け取り、コマンドに対応する処理を行うことができる。
スピーカ3は、映画館などでの臨場感のある音響効果を再現するためのマルチチャンネル音声の再生、例えば5.1チャンネル再生を行うスピーカの集合である。スピーカ3は、実際には、6つのスピーカ(図示せず)から構成される。つまり、スピーカ3は、ユーザに対して、正面、右前方、左前方、右後方、および左後方に配置される5つのスピーカと、低音出力用スピーカとで構成される。スピーカ3は、アンプ2から音声信号を受け取り、音声を出力する。
STB4は、テレビ放送の受信・再生を行う。また、STB4は、再生した映像音声を出力するためのHDMI出力端子を保持している。
なお、本実施の形態において、音声がアンプ2に接続されているスピーカ3から出力される音声出力モードをシアターモードといい、音声がテレビ4に内蔵されているスピーカから出力される音声出力モードをテレビモードという。
図3は、テレビ1の構成を示す構成図である。
図3に示すように、テレビ1は、メモリ201と、リモコン受信部202と、マイコン203と、HDMI−CEC通信部204と、チューナ205と、デコーダ206と、ディスプレイ207と、スピーカ208とから構成されている。
テレビ1は、ユーザによって直接操作されたり、リモートコントロール装置(図示せず)(以下、テレビ用リモコンという)を用いても操作される。
マイコン203は、リモコン受信部202がテレビ用リモコンから発信されたコマンドを受信すると、そのコマンドに応じた処理を行い、チューナ205の選局切換や、デコーダ206の処理を制御する。デコーダ206は、チューナ205やHDMI−CEC通信部204から入力された映像・音声信号を、マイコン203の指示に応じて、ディスプレイ207やスピーカ208に出力する。また、マイコン203は、HDMI−CEC通信部204から入力されたHDMI−CECコマンドに応じて、各設定や制御を行う。
また、テレビ1は、本体フロントパネル等に、ボタン等を有する入力部(図示せず)を具備し、この入力部からの入力によって、テレビ用リモコンを用いた操作と同様の操作を受け付ける。
図4は、アンプ2の構成を示す構成図である。
図4に示すように、アンプ2は、HDMI−CEC通信部301と、マクロコンピュータ(以下、マイコンという)302と、HDMI−CEC通信部303と、セレクター304と、外部入力部305と、スピーカ出力部306と、リモコン受信部307とから構成されている。
アンプ2は、ユーザによって直接操作されたり、リモートコントロール装置(図示せず)(以下、アンプ用リモコンという)を用いても操作される。
マイコン302は、リモコン受信部307がアンプ用リモコンから発信されたコマンドを受信すると、そのコマンドに応じた処理を行う。また、マイコン302は、HDMI−CEC通信部301またはHDMI−CEC通信部303により受信されたHDMI−CECコマンドに応じた処理を行う。
セレクター304は、マイコン302からの指示に応じて、HDMI-CEC通信部303から出力される音声信号と、外部入力部305から出力される音声信号とを切り換え、切り換えられた音声信号をスピーカ出力部306に出力する。ここで、セレクター304は、音声信号のフォーマット(ステレオ音声のフォーマットや、5.1チャンネル音声のフォーマットなど)に応じた態様で、その音声信号をスピーカ3に出力する。
また、アンプ2は、本体フロントパネル等に、ボタン等を有する入力部(図示せず)を具備し、この入力部からの入力によって、アンプ用リモコンを用いた操作と同様の操作を受け付ける。
図5Aは、本実施の形態に係るSTB4の構成を示す構成図である。
図5Aに示すように、STB4は、リモコン受信部401と、第1メモリ402と、第2メモリ403と、受信部404と、多重分離部405と、デスクランブラ406と、TSデコーダ407と、映像出力部408と、音声出力部409と、HDMI−CEC通信部410と、マイコン411と、EPG制御部412と、機器制御部413と、対応表格納部414とから構成されている。
本実施の形態では、機器制御部413と対応表格納部414とから、番組の再生に使用されるアンプ2やテレビ1の動作を連携させる機器連携装置100が構成されている。
STB4は、ユーザによって直接操作されたり、リモートコントロール装置(図示せず)(以下、STB用リモコンという)を用いても操作される。
マイコン411は、リモコン受信部401がSTB用リモコンから発信されたコマンドを受信すると、そのコマンドに応じた処理を行う。つまり、マイコン411は、受信部404、多重分離部405、デスクランブラ406、TSデコーダ407、およびHDMI−CEC通信部410を制御する。
第1メモリ402は、RAM(Random Access Memory)等で構成され、マイコン411が一時的にデータを保存する際に使用される。
第2メモリ403は、フラッシュメモリーやハードディスク等、電源供給が停止しても情報を保持可能なデバイスで構成される。なお、第2メモリ403を、SD(Secure Digital:登録商標)メモリーカード等の取り外し可能な記憶デバイスとして構成してもよい。
受信部404は、ケーブルテレビ局からのケーブルに接続され、放送波を受信し、マイコン411から指定された周波数にチューニングし、MPEGトラスポートストリームを抽出して多重分離部405に引き渡す。
多重分離部405は、受信部404からMPEGトラスポートストリームを受け取り、マイコン411から指定された情報をそのMPEGトラスポートストリームから抽出してマイコン411に引渡す。また、多重分離部405は、MPEGトラスポートストリームをそのままデスクランブラ406に引き渡す。
デスクランブラ406は、多重分離部405から与えられたスクランブルされているMPEGトラスポートストリームをデスクランブル(=復号)し、TSデコーダ407に引き渡す。デスクランブラ406は、STB4に内蔵されたモジュールでも良いし、北米ケーブル受信機で導入されているCableCARD(登録商標)でもよい。CableCARDの仕様は米国CableLabsが策定したCableCARD Interface Specificationに記載されており、ここでは説明を省略する。
TSデコーダ407は、マイコン411から音声データと映像データの識別子を受け取る。さらに、TSデコーダ407は、デスクランブラ406から受け取ったデスクランブルされたストリームから、受け取った音声データと映像データの識別子に対応する音声データと映像データを抽出する。そして、TSデコーダ407は、抽出した映像データを映像出力部408に引き渡し、音声データを音声出力部409に引き渡す。また、TSデコーダ407は、その両方(映像データおよび音声データ)を、HDMI−CEC通信部410に引き渡す。
映像出力部408は、映像出力端子を含み、受け取った映像データをその映像出力端子に対応した映像データに変換して出力する。映像出力端子の例としては、コンポジットケーブル端子などがある。
音声出力部409は、音声出力端子を含み、受け取った音声データをその音声出力端子に対応した音声データに変換して出力する。音声出力端子の例としては、イヤホン端子や、コンポジットケーブル端子などがある。
HDMI−CEC通信部410は、HDMI端子を含み、受け取った映像データおよび音声データをHDMI仕様に基づいた映像音声データ形式に変換して出力する。また、HDMI−CEC通信部410は、マイコン411からHDMI−CECコマンド送信の指示を受け取ると、所定のコマンドをHDMI仕様に基づいたデータ形式に変換してそのコマンドを出力する。また、HDMI−CEC通信部410は、HDMI端子を通して受け取ったHDMI−CECコマンドをマイコン411に引き渡す。
図5Bは、機器制御部413の内部構成を示す構成図である。
機器制御部413は、属性取得部413aと、モード特定部413bと、連携実行部413cとを備えている。
属性取得部413aは、再生対象の番組の属性たるジャンル情報を取得(抽出)する。モード特定部413bは、後述するモード対応表414aに示される複数の音声出力モードの中から、属性取得部413aによって取得された属性に対応する音声出力モードを特定する。連携実行部413cは、HDMI−CEC通信部410に対してHDMI−CECコマンドを送信させることにより、モード特定部413bによって特定された音声出力モードに従ってテレビ1およびアンプ2の動作を連携させる。その結果、テレビ1およびアンプ3は、その音声出力モードで再生対象の番組を再生する。
EPG制御部412は、テレビ番組の一覧を表示するとともに、ユーザからの入力を受け付ける番組表示部(図示せず)と、チャンネルの選局を行う再生部(図示せず)とで構成される。ここで、EPGは、Electric Program Guideの略である。番組表示部は、STB4のリモコン受信部401を通して、ユーザからの入力を待つ。
図6は、STB用リモコンの操作パネルを示す図である。
図6に示すように、操作パネル500は、上カーソルボタン501、下カーソルボタン502、左カーソルボタン503、右カーソルボタン504、OKボタン505、取消ボタン506、EPGボタン507、シアターボタン508の8つのボタンを備えている。ユーザがこれらのボタンを押下すると、押下されたボタンの識別子が、リモコン受信部401を介してマイコン411に通知される。
ユーザは、STB用リモコンにある操作パネル500のEPGボタン507を押下すると、EPGボタンの識別子がリモコン受信部401を介してマイコン411に通知される。EPG制御部412の番組表示部は、この識別子を受け取ると、番組情報表示データをHDMI−CEC通信部410からテレビ1に出力させる。テレビ1は、アンプ2を介してその番組情報表示データを受け取り、番組表(EPG)を表示する。
図7A及び図7Bは、テレビ1に表示された番組表の一例を示す図である。
図7Aに示すように、テレビ1には、格子状に番組情報が表示されている。列601には、時刻情報が表示されている。列602には、チャンネル名「チャンネル1」と、列601の時刻に対応する時間帯に放映される番組の名称とが表示されている。「チャンネル1」では、9:00〜10:30に番組「ニュース9」が放映され、10:30〜14:00に番組「映画AAA」が放映されることが表されている。列603にも、列602と同様、チャンネル名「チャンネル2」と、列601の時刻に対応する時間帯に放映される番組の名称とが表示されている。9:00〜11:00に番組「映画BBB」が放映され、11:00〜14:00に番組「サッカー」が放映されることが表わされている。カーソル630は、操作パネル500の左カーソルボタン503と右カーソルボタン504が押下されると移動する。図7Aの状態で、右カーソルボタン504が押下されると、図7Bに示すように、カーソル630は右に移動する。また、図7Bの状態で、左カーソルボタン503が押下されると、図7Aに示すように、カーソル630は左に移動する。
図7Aの状態で、操作パネル500のOKボタン505が押下されると、EPG制御部412の番組表示部は、「チャンネル1」の識別子を再生部に通知する。図7Bの状態で、操作パネル500のOKボタン505が押下されると、番組表示部は、「チャンネル2」の識別子を再生部に通知する。
また、EPG制御部412の番組表示部は、放送波に重畳された番組情報表示データを、多重分離部405を通して定期的に、第2メモリ403に記録しておく。一般的に、放送局からの番組情報表示データの取得には時間が掛かる。操作パネル500のEPGボタン507が押下された時、番組表示部は、第2メモリ403に予め保存された番組情報表示データを読み出すことで、素早く番組表を表示することができる。
図8は、第2メモリ403に記憶されている番組情報表示データの一例を示す図である。
番組情報表示データに含まれる各番組情報は表形式で格納されている。列701は、チャンネルの識別子である。列702は、番組名である。列703は番組の放送開始時間、列704は放送終了時間である。列705は、番組の音声種別を表しており、モノラル音声、ステレオ音声、および5.1チャンネル音声をそれぞれ「モノラル」、「ステレオ」、および「5.1」と表記している。列706は、番組の種別(ジャンル情報)を表している。通常番組の種別(ジャンル情報)は空欄で示され、映画番組の種別(ジャンル情報)は「映画」で示され、スポーツ番組の種別(ジャンル情報)は「スポ」で表される。行711〜714の各行は、それぞれ1つの番組情報を表す。この例では、1つの番組情報は、チャンネルの識別子、番組名、放送開始時間、放送終了時間、番組の音声種別、および番組の種別の組となる。例えば、行711は、チャンネル識別子が「1」、番組名が「ニュース9」、放送開始時間が「9:00」、放送終了時間が「10:30」、音声種別が「モノラル」、番組の種別が「通常」であることを示す組となっている。
再生部は、受け取ったチャンネルの識別子を用いて、そのチャンネルの番組を再生する、すなわちチャンネルを構成する映像と音声を再生する。チャンネルの識別子とチャンネルの関係は、チャンネル情報として、第2メモリ403に予め格納されている。
図9は、第2メモリ403に格納されているチャンネル情報の一例を示す図である。
チャンネル情報は表形式で格納されている。つまり、第2メモリ403には、表形式で複数のチャンネル情報を示すチャンネル情報テーブル800が格納されている。列801は、チャンネルの識別子である。列802は、チャンネル名である。列803はチューニング情報である。ここで、チューニング情報は、周波数や転送レート、符号化率などを含み、受信部404に与える値である。列804はプログラムナンバーである。プログラムナンバーとは、MPEG2規格で規定されているPMT(Program Map Table)を識別するための番号である。行811〜814の各行は、各チャンネルの識別子、チャンネル名、チューニング情報、およびプログラムナンバーの組となる。行811は、識別子が「1」、チャンネル名が「チャンネル1」、チューニング情報が周波数「150MHz」、プログラムナンバーが「101」であることを示す組となっている。再生部は、チャンネルの再生を行うため、受け取ったチャンネルの識別子を用いてそのチャンネルの番組を再生する。
また、再生部は、再生中に、ユーザが操作パネル500の上カーソルボタン501と下カーソルボタン502を押下すると、リモコン受信部401からマイコン411を通して、その押下に応じた通知を受け取り、再生している番組のチャンネルを変更する。つまり、ユーザが上カーソルボタン501を押下すると、再生部は、現在再生中の番組のチャンネルよりも一つ小さいチャンネル識別子を持つチャンネルの番組を再生し、ユーザが下カーソルボタン502を押下すると、現在再生中の番組のチャンネルよりも一つ大きいチャンネル識別子を持つチャンネルの番組を再生する。そして、再生部は、第2メモリ403に現在再生中の番組のチャンネル識別子を記録する。
図10A、図10Bおよび図10Cは、第2メモリ403に保存しているチャンネル識別子の例を示す図である。
図10Aに示すように、チャンネル識別子「3」が記憶されている場合、図9に示すように、そのチャンネル識別子は、チャンネル名「TV 3」のチャンネルの番組が再生中であることを示す。図10Aの状態で、ユーザが上カーソルボタン501を押下すると、再生部は、図9のチャンネル情報テーブル700を参照し、表中で現在再生中のチャンネルよりも一つ小さいチャンネル識別子を持つチャンネルであるチャンネル名「チャンネル2」のチャンネルの番組に再生を切り変える。同時に、再生部は、第2メモリ403に記憶されているチャンネル識別子を「2」に書き換える。図10Bは、チャンネル識別子が書き換えられた状態を表す。また、図10Aの状態で、ユーザが下カーソルボタン502を押下すると、再生部は、図9のチャンネル情報テーブル700を参照し、表中で現在再生中のチャンネルよりも一つ大きいチャンネル識別子を持つチャンネルであるチャンネル名「TV Japan」のチャンネルの番組に再生を切り変える。同時に、再生部は、第2メモリ403に記憶されているチャンネル識別子を「4」に書き換える。図10Cは、チャンネル識別子が書き換えられた状態を表す。チャンネル識別子は、第2メモリ403に記憶されているので、STB4の電源が切られた際も保存されている。
更に再生部は、STB4の電源が投入された際に、第2メモリ403に記憶されているチャンネル識別子を読み出す。これにより、STB4は、電源投入時に前回の稼動時に再生されていた最後の番組のチャンネルの再生を開始することができる。
機器制御部413は、HDMI−CEC通信部410を制御し、HDMIケーブルで接続されている他の機器の制御などを行う。以下、より具体的に機器制御部413の動作を説明する。
機器制御部413は、STB4のHDMI−CEC通信部410にHDMIケーブルで接続されている機器(図2Bに示した本実施の形態におけるシステムではテレビ1またはアンプ2)に対して、電源をON及び電源OFFするためのHDMI−CECコマンドを送信する。このコマンドを送信することで、接続機器の電源をONもしくはOFFにすることができる。実際には、このコマンドを送信する前に、機器制御部413は、接続されている機器の電源状態をHDMI−CECコマンドの送受信を行うことで確認し、電源がONになっていなければ、電源ONのコマンドを送信する。これによりHDMI−CECコマンドの送受信に伴う通信トラフィックや処理時間遅れを抑制できる。また、機器制御部413は、電源ONもしくはOFFのコマンドを送信した後、接続機器の電源状態を確認するコマンドを定期的に送信することで、接続機器が所望の電源状態に遷移したかを確認する。
また、機器制御部413は、テレビ1とアンプ2にHDMI−CECコマンドを送信し、シアターモードとテレビモードの切り換えを行う。この処理には、複数のHDMI−CECコマンドを順次送信して行う。以下、これについて、より具体的な処理を説明する。
このコマンド送信により、映像音声の配信元がSTB4になる。また、テレビ1は、シアターモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを受信すると、テレビ1のスピーカ208からの音声出力を停止させ、つまりミュートをONにし、受信している映像のみをディスプレイ207に表示させる。一方、アンプ2は、このシアターモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを受信すると、STB4からHDMIケーブルを通して送られてくる音声信号をスピーカ3に出力し、そのスピーカ3から音声を出力させる。ここで、STB4から出力される音声信号がモノラルであれば、アンプ2はモノラルの音声を出力する。また、その音声信号がステレオであれば、アンプ2はステレオの音声を出力し、その音声信号が5.1チャンネルであれば、アンプ2は5.1チャンネルの音声を出力する。
また、STB4は、テレビモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを送ることで、シアターモードを終了し、音声出力モードをテレビモードに切り換える。この場合、テレビ1は、テレビモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを受信すると、テレビ1のスピーカ208から音声を出力させ、つまりミュートをOFFにし、受信している映像と音声を出力する。一方、アンプ2は、このテレビモードへの切り換えを示すHDMI−CECコマンドを受信すると、スピーカ3からの音声出力を停止させる。
本実施の形態の機器連携装置100は、STB4で受信されてテレビ1において再生される番組のジャンル情報(種別)に基づいて、その番組の音声出力モードを、その番組に最適なモード、つまり、テレビモードとシアターモードのいずれかに切り換える。
以下、この動作について、図面を参照しながら詳細に説明する。
STB4の対応表格納部414は、多重分離部405を通して取得される番組情報に含まれるジャンル情報(種別)と、そのジャンル情報に対応する音声出力モードとの対応関係を定義したモード対応表414aを記憶している。
図11は、対応表格納部414に格納されているモード対応表414aの一例を示す図である。この例では、ジャンル情報と音声出力モードの対応関係が表形式で格納されている。列1001は、ジャンル情報たるジャンル名である。列1002は、列1001のジャンル名に対応する音声出力モードである。なお、図11中、テレビはテレビモードを示し、シアターはシアターモードを示す。列1002の音声出力モードには、少なくとも「テレビ(テレビモード)」か「シアター(シアターモード)」が設定される。行1001〜1002の各行は、それぞれ、ジャンル情報と音声出力モードの対応関係を表す。例えば、行1001は、ジャンル名「ニュース」と、音声出力モード「テレビモード」と示す組となっている。
本実施の形態では、このようなジャンル情報と音声出力モードの対応関係、つまりモード対応表414aは、予め所定の内容が初期値として含まれるように作成されて対応表格納部414に格納されている。なお、ユーザがSTB4を操作することにより、モード対応表414aの内容を所望の内容に変更できるように、例えば音声出力モードを追加できるように、STB4を構成してもよい。また、放送波に多重されたデータなどを用いてモード対応表414aの内容を更新できるように、STB4を構成してもよい。また、モード対応表414aを放送波から取得するようにSTB4を構成してもよい。このような変更や更新の方法は、従来の技術により容易に実現可能であるので、詳細な説明を省略する。
次に、本実施の形態の処理の流れを、図12を用いて説明する。
図12は、本実施の形態におけるホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。
まず、機器制御部413の属性取得部413aは、受信した番組の番組情報から、ジャンル情報を抽出する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aは、図8に示す番組情報表示データの中から、受信した番組の番組情報に含まれるジャンル情報を抽出する。具体的に、機器制御部413の属性取得部413aは、時刻11時に再生されている番組のチャンネル識別子が「1」である場合、ジャンル情報として「映画」を抽出する(ステップS1101)。
ステップS1101で、ジャンル情報が抽出されると、機器制御部413のモード特定部413bは、図11で説明したモード対応表414aを参照し、抽出されたジャンル情報に対応する音声出力モードが「テレビモード」であるか「シアターモード」であるかを特定する。例えば、ステップS1101で得られたジャンル情報が「映画」である場合、機器制御部413のモード特定部413bは、図11に示したモード対応表414aを参照して、「映画」に対応する音声出力モードとして「シアターモード」を特定する。また、ステップS1101で特定されたジャンル情報が「ニュース」である場合には、機器制御部413のモード特定部413bは、音声出力モードとして「テレビモード」を特定する(ステップS1102)。
機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1102で特定された音声出力モードが「シアターモード」および「テレビモード」のいずれであるかを判断する(ステップS1103)。
機器制御部413の連携実行部413cは、音声出力モードがシアターモードであると判断すると(ステップS1103のシアターモード)、HDMI−CEC通信部410を介してテレビ1に対して、テレビ1の音声出力をミュートするように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1104)。この場合、HDMI−CECコマンドは、アンプ2を介してテレビ1に伝送される。
また、機器制御部413の連携実行部413cは、HDMI−CEC通信部410を介してアンプ2に対して、スピーカ出力部306から音声信号を出力させることを伝えるHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1105)。
ステップS1104で、STB4からアンプ2を介してHDMI−CECコマンドが送信されると、テレビ1のHDMI−CEC通信部204は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン203に出力する。テレビ1のマイコン203は、そのコマンドを解析し、スピーカ208から出力させる音声を抑える、つまりミュートする(ステップS1106)。
ステップS1105で、STB4のHDMI−CEC通信部410から、スピーカ出力部306から音声を出力させることを伝えるHDMI−CECコマンドが送信されると、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、セレクター304を介して、スピーカ出力部306から音声信号を出力させる(ステップS1107)。ここで、STB4から出力される音声信号がモノラルであれば、アンプ2は、モノラルの音声を出力する。また、その音声信号がステレオであれば、アンプ2はステレオの音声を出力し、その音声信号が5.1チャンネルであれば、アンプ2は5.1チャンネルの音声を出力する。また、アンプ2は、ステレオの音声を擬似的に5.1チャンネルの音声に変換して出力したり、逆に、5.1チャンネルの音声を擬似的にステレオの音声に変換して出力したりしてもよい。
以上のステップS1104〜S1107の処理により、本実施の形態の機器連携装置100は、シアターモードとして音声を出力する。
一方、機器制御部413の連携実行部413cは、音声出力モードがテレビモードであると判断すると(ステップS1103のテレビモード)、HDMI−CEC通信部410を介して、テレビ1に対して、テレビ1の音声出力のミュートを解除するように要求するHDMI−CECコマンド、つまり音声を出力するように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1114)。この場合、HDMI−CECコマンドは、アンプ2を介してテレビ1に伝送されることになる。
また、機器制御部413の連携実行部413cは、HDMI−CEC通信部410を介してアンプ2に対して、スピーカ出力部306からの音声信号の出力を抑えるように要求するHDMI−CECコマンド、つまりスピーカ3からの音声出力をミュートするように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1115)。
ステップS1114で、STB4からアンプ2を介してHDMI−CECコマンドが送信されると、テレビ1のHDMI−CEC通信部204は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン203に出力する。テレビ1のマイコン203は、そのコマンドを解析し、音声出力のミュートを解除し、スピーカ208から音声を出力させる(ステップS1116)。
ステップS1115で、STB4のHDMI−CEC通信部410から、スピーカ出力部306からの音声信号の出力を抑えるように要求するHDMI−CECコマンドが送信されると、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、スピーカ出力部306からの音声信号の出力を抑える、つまりスピーカ3からの音声出力をミュートする(ステップS1117)。
以上のステップS1114〜S1117の処理により、本実施の形態の機器連携装置100は、テレビモードとして音声を出力する。
以上の処理により、本実施の形態の機器連携装置100では、テレビ1のスピーカ208から音声を出力するのか、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力するのかを、ユーザが都度、操作する必要がなく、STB4が受信した番組情報のジャンル情報に応じて、モード対応表414aに従い、自動的に切り替えることができる。結果、映画などを臨場感のある音声で簡単に視聴することができる。言い換えれば、本実施の形態の機器連携装置100では、STB4が受信した番組情報から視聴中番組のジャンル情報を抽出し、抽出したジャンル情報に適切な音声出力モードの変更を、HDMI−CECコマンドを用いて行うことにより、ジャンルに対応する適切な音声出力モードの変更を、自動的に行うことができる。
なお、図12で説明した処理の順序は一例であり、実質的に等価な動作が行われれば処理の順序が異なっていても良いことは言うまでもない。また、機器制御部413は、接続環境を予め調べ、テレビモードとシアターモードとの切り替えが実施できない環境である場合には、図12の処理は行わないよう動作してもよい。切り替えができない接続環境とは、所定の機器連携動作を実現するための機器がHDMI接続されていないような環境、例えば、アンプ2がSTB4にHDMI接続されておらず、STB4とテレビ1のみが接続されているような環境である。
(変形例1)
次に、本発明の実施の形態における第1の変形例について説明する。
上記実施の形態では、番組のジャンル情報に基づいて音声出力モードを切り換えたが、本変形例では、チャンネル情報に基づいて音声出力モードを切り換える。つまり、本変形例に係る機器連携装置100は、STB4で受信されてテレビ1で再生されている番組のチャンネル情報に基づいて、その番組の音声出力モードを、その番組に最適なモード、つまり、テレビモードとシアターモードのいずれかに切り換える。
本変形例における、STB4の対応表格納部414は、チャンネル識別子で指定されるチャンネル番号と、そのチャンネル番号(チャンネル識別子)に対応する音声出力モードの対応関係を定義したモード対応表を記憶している。
図13は、本変形例に係る対応表格納部414に格納されているモード対応表の一例を示す図である。
本変形例に係る対応表格納部414は、図13に示すモード対応表414bを格納している。この例では、チャンネル識別子と音声出力モードの対応関係が表形式で格納されている。列1211はチャンネル識別子、列1212は放送局名、列1213は音声出力モードを表している。なお、図13中、テレビはテレビモードを示し、シアターはシアターモードを示す。列1213の音声出力モードには、少なくとも「テレビ(テレビモード)」か「シアター(シアターモード)」が設定される。行1201〜1203の各行は、それぞれ、チャンネル識別子と放送局名と音声出力モードの対応関係を表す組になっている。例えば、行1201は、チャンネル識別子「1」と、放送局名「チャンネル1」と、音声出力モード「テレビモード」とを示す組となっている。
本変形例では、このようなチャンネル識別子と音声出力モードの対応関係、つまりモード対応表414bは、予め所定の内容が初期値として含まれるように作成されて対応表格納部414に格納されている。なお、ユーザがSTB4を操作することにより、モード対応表414aの内容を所望の内容に変更できるように、STB4を構成してもよい。また、放送波に多重されたデータなどを用いてモード対応表414bの内容を更新できるように、STB4を構成していてもよい。このような変更や更新の方法は、従来の技術により容易に実現可能であるので、詳細な説明を省略する。
次に、本変形例の処理の流れを、図14を用いて説明する。
図14は、本変形例におけるホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図14において、図12と同じ処理には同じ記号を付して説明を省略する。
まず、機器制御部413の属性取得部413aは、再生(視聴)中の番組のチャンネルを示すチャンネル番号(チャンネル識別子)を検出する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aは、図9に示すチャンネル情報テーブルの中から、受信中の番組のチャンネルを示すチャンネル番号を特定する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aはチャンネル番号「1」を特定する(ステップS1301)。
ステップS1301で、視聴中のチャンネル番号が特定されると、機器制御部413のモード特定部413bは、図13に示すモード対応表414bを参照し、その視聴中のチャンネル番号(チャンネル識別子)に対応する音声出力モードが「テレビモード」であるか「シアターモード」であるかを特定する。例えば、特定されたチャンネル番号が「1」である場合、機器制御部413のモード特定部413bは、図13に示したモード対応表414bを参照して、チャンネル番号「1」に対応する音声出力モードとして「テレビモード」を特定する(ステップS1302)。また、特定されたチャンネル番号が「3」である場合には、機器制御部413のモード特定部413bは、図13に示したモード対応表414bを参照して、チャンネル番号「3」に対応する音声出力モードとして「シアターモード」を特定する。
以後、機器制御部413は、ステップS1302で特定された音声出力モードが「シアターモード」であるか「テレビモード」であるかに応じて、上記実施の形態と同様の動作を行う。つまり、本変形例に係るホームシアターシステムは、ステップS1302以降、上記実施の形態のステップS1103〜S1117の動作を行う。
なお、図14で説明した処理の順序は一例であり、実質的に等価な動作が行われれば処理の順序が異なっても良いことは言うまでもない。
以上の処理により、本変形例に係る機器連携装置100では、テレビ1のスピーカ208から音声を出力するのか、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力するのかを、ユーザが都度、操作する必要がなく、STB4が受信したチャンネル番号に応じて、モード対応表414bに従い、自動的に切り替えることができる。結果、ケーブルテレビの放送サービスやデジタル放送サービスなどで提供される映画専門チャンネルなどを視聴する際、チャンネルを選局するだけで、自動的にマルチチャンネルのスピーカから音声を出力させることができ、映画を臨場感のある音声で簡単に視聴することができる。言い換えれば、本変形例に係る機器連携装置100では、STB4が受信した番組情報から視聴中のチャンネル番号を抽出し、抽出したチャンネル番号に適切な音声出力モードの変更を、HDMI−CECコマンドを用いて行うことにより、チャンネル番号に対応する適切な音声出力モードの変更を、自動的に行うことができる。
(変形例2)
次に、本発明の実施の形態における第2の変形例について説明する。
上記実施の形態の番組情報表示データには、図8に示すように音声出力モードが含められていなかったが、本変形例に係る番組情報表示データには、音声出力モードが含められている。つまり、本変形例では、EPGデータとして送られてくる番組情報表示データに付随する番組情報の中に、その番組に応じた最適な音声出力モードが指定されており、機器連携装置100は、番組の音声出力モードを、その指定された最適なモード、つまりテレビモードとシアターモードのいずれかに切り換える。
図15は、本変形例に係る第2メモリ403に記憶されている番組情報表示データの一例を示す図である。
この図15に示す番組情報表示データは、図8に示す番組情報表示データには含まれていない列721を有する。列721は各番組の最適な音声出力モードを表しており、テレビモードおよびシアターモードをそれぞれ「テレビ」および「シアター」と表記している。このような番組情報表示データは、行711に対応する番組にはテレビモードでの視聴が適しており、行712〜714に対応する番組にはシアターモードでの視聴が適していることを示している。ここで、各番組の音声出力モードは、番組ごとに付随する番組情報の一部として放送され、多重分離部405を通じて第2メモリ403に格納される。
また、本変形例の機器連携装置100は、モード対応表414a,414bを格納する対応表格納部414を備えていない。
次に、本変形例の処理の流れを、図16を用いて説明する。
図16は、本変形例におけるホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図16において、図12と同じ処理には同じ記号を付して説明を省略する。
まず、機器制御部413は、受信した番組の番組情報から、その番組の音声出力モードを取得する。例えば、機器制御部413のモード特定部413bは、図15に示す番組情報表示データの中から、受信した番組の番組情報に含まれる音声出力モードを特定する(ステップS1141)。例えば、機器制御部413のモード特定部413bは、現在時刻が11:00であり、再生されている番組のチャンネル識別子が「1」である場合、音声出力モードとして「シアター」を検出する。
以後、機器制御部413は、ステップS1141で得られた音声出力モードが「シアターモード」であるか「テレビモード」であるかに応じて、上記実施の形態と同様の動作を行う。つまり、本変形例に係るホームシアターシステムは、ステップS1141以降、上記実施の形態のステップS1103〜S1117の動作を行う。なお、図16で説明した処理の順序は一例であり、実質的に等価な動作が行われれば処理の順序が異なっても良いことは言うまでもない。
以上の処理により、本変形例に係る機器連携装置100では、テレビ1のスピーカ208から音声を出力するのか、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力するのかを、ユーザが都度、操作する必要がない。つまり、本変形例に係る機器連携装置100では、STB4が受信した番組情報表示データ(EPGデータ)に含まれる番組情報から、番組毎に推奨される音声出力モードを取得し、その推奨される音声出力モードに自動的に切り替えることができる。
例えば、番組のジャンル情報が「ドラマ」である場合、一般に、その番組の適切な音声出力モードはテレビモードである。しかし、番組のジャンル情報が「ドラマ」であっても、シアターモードの方が適切で、臨場感をもってその番組を視聴できる場合がある。このような場合、放送サービスの提供者の意図に応じて、番組毎にきめ細かく音声出力モードを指定でき、かつ、視聴者はわざわざシアターモードで音声出力するためにわずらわしい操作をしなくても、自動的にマルチチャンネルのスピーカから音声を出力させることができる。
(変形例3)
次に、本発明の実施の形態における第3の変形例について説明する。
上記実施の形態では、ジャンル情報に応じて音声出力モードを切り換えたが、本変形例では、音声出力モードだけでなく画質および音場を切り換える。つまり、本変形例に係るテレビ1は、画質および音場の調整機能を有し、本変形例に係るアンプ2は音場制御機能を有している。そして、本変形例に係る機器制御部413は、上述の画質および音場の設定を切り換える機能を有する。なお、音場には音質が含まれ、その音場は、反射音や残響音の大きさや、残響時間、周波数特性などを示す。
テレビ1は、ディスプレイ207の画質、例えば、明るさ、コントラスト、色合いなどを、調整できるように構成されている。このような画質調整は、HDMI−CEC通信部204で受信されたHDMI−CECコマンドに応じたマイコン203からの指示により行われる。ここで、画質調整は、例えば、予めセットされた複数の画質モードから選択することで簡単に設定される。また、テレビ1は、スピーカ208から出力される音声の音場を制御できるように構成されている。このような音場の制御は、HDMI−CEC通信部204で受信されたHDMI−CECコマンドに応じたマイコン203からの指示により行われる。ここで、音場の制御は、例えば、予めセットされた複数の音場モードから選択することで簡単に設定される。
アンプ2は、スピーカ出力部306から出力される音声の音場を制御できるように構成されている。このような音場の制御は、HDMI−CEC通信部303で受信されたHDMI−CECコマンドに応じたマイコン302からの指示により行われる。ここで、音場の制御は、例えば、予めセットされた複数の音場モードから選択することで簡単に設定される。また、音場の制御は、より具体的には、反射音の大きさ、数、残響音の大きさ、残響時間などの残響特性パラメータと、周波数特性パラメータとに基づいた音声信号処理を行うものであり、従来の技術により実現可能である。また、映像表示の画質調整は、従来の技術で容易に実現できるので、ここでは詳細な説明を省略する。
図17は、本変形例に係る対応表格納部414に格納されているモード対応表の一例を示す図である。
この図17に示すモード対応表414cは、図11で説明した上記実施の形態のモード対応表414aに含まれていない、列1501および列1502を有する。列1501は、列1011に格納されたジャンル情報に対応する音場モードを表している。例えば、音場モードには、「音場A」、「音場B」、「音場C」、および「音場D」の何れかが設定されている。列1502は、列1011に格納されたジャンル情報に対応する画質モードを表している。例えば、画質モードには、「画質A」、「画質B」、「画質C」、および「画質D」の何れかが設定されている。このようなモード対応表414cは、各ジャンルの番組に対して、列1012、列1501、および列1502にそれぞれ格納された音声出力モード、音場モード、および画質モードが視聴に適していることを意味している。
このようなモード対応表414cは、予め所定の内容が初期値として含まれるように作成されて対応表格納部414に格納されている。なお、ユーザがSTB4を操作することにより、モード対応表414cの内容を所望の内容に変更できるように、STB4を構成してもよい。また、放送波に多重されたデータなどを用いてモード対応表414cの内容を更新できるように、STB4を構成してもよい。このような変更や更新の方法は、従来の技術により容易に実現可能であるので、詳細な説明を省略する。
次に、実施の形態4の処理の流れを、図18を用いて説明する。
図18は、本変形例に係るホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図12で説明した上記実施の形態の処理と同じ処理には同じ番号を付し、重複した説明を省略する。
まず、機器制御部413は、受信した番組の番組情報から、ジャンル情報を抽出する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aは、図8に示す番組情報表示データの中から、受信した番組の番組情報に含まれるジャンル情報を抽出する。例えば、機器制御部413の属性取得部413aは、時刻11時に再生されている番組のチャンネル識別子が「1」である場合、ジャンル情報として「映画」を抽出する(ステップS1101)。
ステップS1101で、ジャンル情報が抽出されると、機器制御部413のモード特定部413bは、図17で説明したモード対応表414cを参照し、抽出されたジャンル情報に対応する音声出力モードが「テレビモード」であるか「シアターモード」であるかを特定する。さらに、機器制御部413のモード特定部413bは、そのジャンル情報に対応する音場モードおよび画質モードを特定する。例えば、ステップS1101で得られたジャンル情報が「映画」である場合、機器制御部413のモード特定部413bは、図17に示したモード対応表414cを参照して、「映画」に対応する音声出力モードとして「シアターモード」を特定し、音場モードとして「音場C」を特定し、画質モードとして「画質C」を特定する。また、ステップS1101で得られたジャンル情報が「ニュース」である場合には、機器制御部413のモード特定部413bは、音声出力モードとして「テレビモード」を特定し、音場モードとして「音場A」を特定し、画質モードとして「画質A」を特定する(ステップS1601)。
以後、機器制御部413は、ステップS1601で特定された音声出力モードが「シアターモード」であるか「テレビモード」であるかに応じて、上記実施の形態の図12に示す動作と同様の動作を行うとともに、さらに、ステップS1602、ステップS1612、およびステップS1621の動作を行う。つまり、本変形例に係るホームシアターシステムは、ステップS1601以降、上記実施の形態のステップS1103〜S1117の動作を行うとともに、ステップS1602、ステップS1603、ステップS1612、ステップS1613、ステップS1621、およびステップS1622の動作を行う。
機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103において、音声出力モードが「シアターモード」であると判断した場合、音場モードを、ステップS1601で特定した音場モード(例えば、映画モード)に設定するように指示するHDMI−CECコマンドをアンプ2に対して送信する(ステップS1602)。次に、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、そのHDMI−CECコマンドを受信するとマイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、スピーカ出力部306から出力される音声信号の音場をそのコマンドに応じて制御する(ステップS1603)。これにより、音場モードが切り換えられる。
一方、機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103において、音声出力モードが「テレビモード」であると判断した場合、音場モードを、ステップS1601で特定した音場モード(例えば、映画モード)に設定するように指示するHDMI−CECコマンドをテレビ1に対して送信する(ステップS1612)。次に、テレビ1のHDMI−CEC通信部204は、そのHDMI−CECコマンドを受信するとマイコン203に出力する。テレビ1のマイコン203は、そのコマンドを解析し、スピーカ208から出力される音声の音場をそのコマンドに応じて制御する(ステップS1613)。これにより、音場モードが切り換えられる。
さらに、機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103における音声出力モードの判断結果に関わらず、画質モードを、ステップS1601で特定した画質モード(例えば、シネマモード)に設定するように指示するHDMI−CECコマンドをテレビ1に対して送信する(ステップS1621)。次に、テレビ1のHDMI−CEC通信部204は、そのHDMI−CECコマンドを受信するとマイコン203に出力する。テレビ1のマイコン203は、そのコマンドを解析し、ディスプレイ207で表示される画像の画質をそのコマンドに応じて調整する(ステップS1622)。これにより、画質モードが切り換えられる。
なお、図18で説明した処理の順序は一例であり、実質的に等価な動作が行われれば処理の順序が異なっても良いことは言うまでもない。
以上の処理により、本変形例の機器連携装置100では、テレビ1のスピーカ208から音声を出力するのか、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力するのかを、ユーザが都度、操作する必要がなく、STB4が受信した番組情報のジャンル情報に応じて、モード対応表414cに従い、自動的に切り替えることができる。さらに、本変形例の機器連携装置100では、番組のジャンルに応じて、その番組の画質と音場を、最適な画質と音場に自動的に調整することができる。結果、テレビ1およびアンプ2に対して、それぞれ個別に煩わしい設定をすることなく、映画などを臨場感のある画質および音声で簡単に視聴することができる。
なお、本変形例のモード対応表414cでは、ジャンル情報ごとに、そのジャンル情報と音声出力モードと画質モードと音場モードとを対応付けたが、変形例1と同様に、チャンネル識別子ごとに、そのチャンネル識別子と音声出力モードと画質モードと音場モードとを対応付けても良い。また、モード対応表414cを有することなく、変形例2と同様に、番組情報表示データ(EPGデータ)の各番組情報に、音声出力モードと画質モードと音場モードとを含めてもよい。
(変形例4)
次に、本発明の実施の形態における第4の変形例について説明する。
上記実施の形態では、アンプ2の電源をオン/オフすることなく、アンプ2に接続されたスピーカ3からの音声出力を制御したが、本変形例では、アンプ2の電源をオン/オフすることにより、アンプ2に接続されたスピーカ3からの音声出力を制御する。つまり、本変形例に係る機器連携装置100は、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力させないときには、アンプ2の電源をOFFさせる。
図19は、本変形例に係るホームシアターシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図12で説明した上記実施の形態の処理と同じ処理には同じ番号を付し、重複した説明を省略する。つまり、本変形例に係るホームシアターシステムでは、図15に示すステップS1711、ステップS1712、ステップS1721、およびステップS1722の処理以外、図12で説明した処理と同じ処理が行われる。
機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103で音声出力モードがシアターモードであると判断すると(ステップS1103のシアターモード)、HDMI−CEC通信部410を介してアンプ2に対して、アンプ2の電源をONするように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1711)。
ステップS1711で、STB4のHDMI−CEC通信部410から、電源ONを要求するHDMI−CECコマンドが送信されると、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、アンプ2全体の電源をONにする(ステップS1712)。なお、マイコン302は、既に電源がONの状態である場合には、何もしない。そして、ホームシアターシステムは、図12で説明したステップS1104〜S1107の処理を行なうことにより、アンプ2に接続されたスピーカ3から音声を出力させ、テレビ1からの音声出力をミュートさせる。
一方、機器制御部413の連携実行部413cは、ステップS1103で音声出力モードがテレビモードであると判断すると(ステップS1103のテレビモード)、HDMI−CEC通信部410を介して、アンプ2に対して、アンプ2の電源をOFFするように要求するHDMI−CECコマンドを送信する(ステップS1721)。
ステップS1721で、STB4のHDMI−CEC通信部410から、電源OFFを要求するHDMI−CECコマンドが送信されると、アンプ2のHDMI−CEC通信部303は、その送信されたコマンドを受信して、マイコン302に出力する。アンプ2のマイコン302は、そのコマンドを解析し、アンプ2のマイコン302を除く電源をOFFにする(ステップS1722)。なお、マイコン302は、既に電源がOFFの状態である場合には、何もしない。そして、ホームシアターシステムは、図12で説明したステップS1114およびステップS1116の処理を行なうことにより、アンプ2に接続されたスピーカ3からの音声出力を停止させ、代わりにテレビ1から音声を出力させる。
以上の処理により、本変形例に係る機器連携装置100は、放送番組がモノラル音声の番組である場合など、所定の条件に基づき、アンプ2のスピーカ出力部306から音声信号を出力しないと判断したときには、アンプ2の電源を自動的にOFFするように動作する。その結果、本変形例では、アンプ2を使用して音声を出力する必要のないときに、ユーザがわざわざアンプ2を操作してそのアンプ2の電源をOFFしなければならないという煩わしい操作を省くことができる。さらに、本変形例では、ユーザがアンプ2の電源をOFFにするのを忘れて、無駄な電力消費を削減することができる。したがって、本変形例に係る機器連携装置100では、使い勝手を向上することができる。
以上、本発明に係る機器連携装置100について、実施の形態および変形例を用いて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、機器連携装置100は、テレビモードとシアターモードの何れかをユーザに選択させてもよい。つまり、ユーザがSTB4のチャンネルを変更するときに、頻繁にテレビモードとシアターモードの切り替えが発生すると、ユーザが不快になる可能性もある。このような場合、機器連携装置は、ユーザにテレビモードとシアターモードの何れかを選択させる。
具体的に、STB4の機器制御部413は、HDMI−CEC通信部410からHDMI−CECコマンドを送信させることにより、ホームシアターシステムを構成するためのテレビ1とアンプ2の両方がSTB4に接続されているかどうかを判断する。そして、機器制御部413は、両方が接続されていると判断し、番組に適した音声出力モードとしてシアターモードを特定すると、音声出力モードを直ぐにシアターモードに切り換えることなく、テレビ1のディスプレイ207にシアターモードへの変更を促すメッセージを表示させる。
図20は、ディスプレイ207に表示されるメッセージを示す図である。
例えば、図20に示すように、機器制御部413は、ディスプレイ207における番組が表示される領域1802に、「シアター」と記されたメッセージ1801を表示させる。このメッセージ1802は、シアターモードへの変更が可能なことを視聴者に知らせている。ここで、ユーザは、STB用リモコンの図6に示す操作パネル500のシアターボタン508を押すと、音声出力モードをシアターモードに設定することができる。なお、シアターボタン508は、ディスプレイ207上のグラフィカルユーザインターフェースとして実現することも可能である。
また、機器連携装置100は、スピーカ3から出力される音声を、モノラル音声や、ステレオ音声、5.1チャンネル音声などの何れの音声にするかをユーザに選択させてもよい。この場合、機器連携装置100は、選択された音声が出力されるように要求するHDMI−CECコマンドを、HDMI−CEC410からアンプ2に出力させる。そして、アンプ2は、そのコマンドにより示される音声をスピーカ3に出力させる。これにより、ユーザは、5.1チャンネル音声で出力されるような番組でも、自らの要望に応じて、モノラル音声やステレオ音声でその番組を視聴することができ、使い勝手をより向上することができる。
また、本実施の形態および変形例では、テレビ1は、チューナ205およびデコーダ206を具備したが、これらの構成要素を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態および変形例では、STB4がCATVやデジタル放送などの放送データを受信したが、テレビ1がSTB4の代わりに放送データを受信してもよい。この場合、機器制御部413および対応表格納部414からなる機器連携装置100はテレビ1に備えられる。そして、テレビ1に備えられた機器連携装置100が、ジャンル情報やチャンネル識別子を解析し、音声出力モードや画質、音場を変更する。
また、本実施の形態および変形例では、STB4は、CATVやデジタル放送などの放送データを受信したが、さらに、ハードディスクやDVD(Digital Versatile Disk)等へ放送番組を記録してもよい。
また、本実施の形態および変形例では、機器連携装置100は、放送された番組のジャンル情報やチャンネル識別子に応じた音声出力モードの変更を実現したが、ハードディスクやDVD等に記録された番組のジャンル情報やチャンネル識別子、及びその他の属性等を用いて音声出力モードや画質、音場の変更を実現してもよい。
また、本実施の形態および変形例では、機器連携装置100は、現在の音声出力モードの設定に関わらず、ジャンル情報やチャンネル識別子に対応する音声出力モードへの変更を要求するHDMI−CECコマンドを送信したが、現在の音声出力モードを確認し、変更が必要な場合にのみ、そのコマンドを送信してもよい。つまり、機器連携装置100は、ジャンル情報やチャンネル識別子を抽出すると、まず、現在の音声出力モードを確認するためのHDMI−CECコマンドの送受信処理を行い、その結果、現在の設定から変更する必要のある場合のみ、ジャンル情報やチャンネル識別子に対応する音声出力モードへの変更を要求するHDMI−CECコマンドを送信する。
また、本実施の形態および変形例では、機器連携装置100は、音声出力モードの変更を要求するHDMI−CECコマンドを送信し、再送をしなかったが、再送してもよい。つまり、アンプ2やテレビ1は、HDMI−CECコマンドを受信するとそのコマンドを受信したことを通知するコマンドや、音声出力モードを変更したことを通知するコマンドを機器連携装置100に送信する。そして、機器連携装置100は、HDMI−CECコマンドの送信後予め定めた時間内に、変更したことを通知するコマンドを受信しなかったり、変更できなかったことを通知するコマンドを受信したりすると、再度、HDMI−CECコマンドを送信する。
また、本実施の形態および変形例では、EPG制御部412や機器制御部413を、専用のハードウェアで構成したが、EPG制御部412や機器制御部413を、第2メモリ403に記憶された、マイコン411などのCPU(Central Processing Unit)で実行させるプログラムとして構成してもよい。
また、本実施の形態および変形例における機器連携装置100、つまり機器制御部413および対応表格納部414を例えばLSI(Large Scale Integration)などの半導体集積回路で構成してもよい。
その他、本発明の主旨を変えずして、種々の変更が可能である。
本発明の機器連携装置は、ユーザによる操作負担を軽減して適切に機器を連携させることができるという効果を奏し、例えば、STBなどの放送受信機や、放送受信可能な携帯電話、携帯端末、車載端末、インターネットを介して音声映像データを受信するパーソナルコンピュータ等に適用することができる。
図1は、従来例のAVアンプの構成図である。
図2Aは、本発明の実施の形態における機器連携装置を含むシステムの構成を示す構成図である。
図2Bは、本発明の実施の形態に係るホームシアターシステムの構成図である。
図3は、本発明の実施の形態に係るテレビの構成図である。
図4は、本発明の実施の形態に係るアンプの構成図である。
図5Aは、本発明の実施の形態に係るSTBの構成図である。
図5Bは、本発明の実施の形態に係る機器制御部の構成図である。
図6は、本発明の実施の形態に係るSTB用リモコンの操作パネルを示す図である。
図7Aは、本発明の実施の形態に係る番組表の一例を示す図である。
図7Bは、本発明の実施の形態に係る番組表の他の例を示す図である。
図8は、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されている番組情報表示データの一例を示す図である。
図9は、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されているチャンネル情報の一例を示す図である。
図10Aは、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されているチャンネル識別子の一例を示す図である。
図10Bは、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されているチャンネル識別子の他の例を示す図である。
図10Cは、本発明の実施の形態に係る第2メモリに保存されているチャンネル識別子のさらに他の例を示す図である。
図11は、本発明の実施の形態に係るモード対応表の一例を示す図である。
図12は、本発明の実施の形態に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図13は、本発明の実施の形態の変形例1に係るモード対応表の一例を示す図である。
図14は、本発明の実施の形態の変形例1に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図15は、本発明の実施の形態の変形例2に係る番組情報表示データの一例を示す図である。
図16は、本発明の実施の形態の変形例2に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図17は、本発明の実施の形態の変形例3に係るモード対応表の一例を示す図である。
図18は、本発明の実施の形態の変形例3に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図19は、本発明の実施の形態の変形例4に係るホームシアターシステムの動作を表すフローチャートである。
図20は、本発明に係るディスプレイに表示されるメッセージの一例を示す図である。
符号の説明
1 テレビ
2 アンプ
3 スピーカ
4 STB
100 機器連携装置
201 メモリ
202 リモコン受信部
203 マイコン
204 HDMI−CEC通信部
205 チューナ
206 デコーダ
207 ディスプレイ
208 スピーカ
301 HDMI−CEC通信部
302 マイコン
303 HDMI−CEC通信部
304 セレクター
305 外部入力部
306 スピーカ出力部
401 リモコン受信部
402 第1メモリ
403 第2メモリ
404 受信部
405 多重分離部
406 デスクランブラ
407 TSデコーダ
408 映像出力部
409 音声出力部
410 HDMI−CEC通信部
411 マイコン
412 EPG制御部
413 機器制御部
413a 属性取得部
413b モード特定部
413c 連携実行部
414 対応表格納部
414a モード対応表