JPWO2007069289A1 - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
シートバック3にヘッドレスト後部11を支持する。ヘッドレスト後部11に対して当接あるいは近接した全閉位置12Aと所定距離離間した全開位置12Bとの間で進退可能なヘッドレスト前部12を設ける。ヘッドレスト前部12を移動させる駆動機構15を設ける。ヘッドレスト前部12に検出センサ14を設ける。ヘッドレスト前部12の全開位置12B方向への移動時に乗員の頭部を検出する頭部検出用アンテナ電極21aと、ヘッドレスト前部12の全閉位置12A方向への移動時に後部座席等の乗員の指を検出する指検出用アンテナ電極21bとを有する電極21から検出センサ14を構成する。
Description
本発明は、自動車等の車両に設けられる車両用シートに関する。
車両の後方からの衝突を予想して、シートのヘッドレストを駆動機構によって前方側へ移動させて乗員を保護する車両用シートが知られている。この種の車両用シートでは、例えば特表2004−500273号公報に開示されているように、前方への移動後、衝突がなかった場合には、ヘッドレストが駆動機構によって後退され、通常位置に戻される。
しかしながら、ヘッドレストを前方に移動させた後において、自席或いは他の座席の乗員がヘッドレストを掴んでいると、駆動機構によるヘッドレストの円滑な後退動作に支障を来たすことがあった。
本発明の車両用シートは、シートバックに対して支持されたヘッドレスト後部と、前記ヘッドレスト後部に対して当接あるいは近接した全閉位置と同ヘッドレスト後部に対して所定距離離間した全開位置との間で進退可能なヘッドレスト前部と、前記ヘッドレスト前部を移動させる駆動手段と、前記ヘッドレスト前部に設けられ、全開位置方向への移動時に乗員の頭部を検出する検出センサとを備えた車両用シートであって、前記検出センサは、前記ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動時に、移動方向前方側における乗員の指を検出可能とされたものである。
この車両用シートによれば、ヘッドレスト前部の全開位置方向への移動時には、検出センサからの検出信号に基づいて、乗員の頭部を良好に検出することができる一方で、ヘッドレスト前部とヘッドレスト後部との間に後部座席等の乗員が指をおいていた場合は、ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動時に、検出センサからの検出信号に基づいて、この乗員の指を検出することができる。
これにより、ヘッドレスト前部とヘッドレスト後部との間の指を検出した場合には、ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動を停止させたり、反対方向へ移動させることが可能となる。
前記検出センサは、乗員の頭部を検出する頭部検出用アンテナ電極と乗員の指を検出する指検出用アンテナ電極とを備えていてもよい。
前記頭部検出用アンテナ電極と指検出用アンテナ電極とが同一フィルム上に設けられていてもよい。
前記検出センサは、静電容量型センサであり、前記頭部検出用アンテナ電極と指検出用アンテナ電極とがそれぞれ分離されて独立にて静電容量を検出してもよい。
前記頭部検出用アンテナ電極あるいは指検出用アンテナ電極のいずれか一方の検出信号を選択する切替回路を備えていてもよい。
前記ヘッドレスト前部の全開位置方向への移動時には、前記指検出用アンテナ電極が無効にされ、前記ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動時には、前記頭部検出用アンテナ電極が無効にされてもよい。
前記ヘッドレスト前部の全開位置方向への移動時における前記検出センサからの検出信号の閾値と、前記ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動時における前記検出センサからの検出信号の閾値とが異なっていてもよい。
前記駆動手段は、前記ヘッドレスト前部と前記ヘッドレスト後部との間に指が検出された場合には、前記ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動を停止あるいは反対方向へ移動させてもよい。
本発明にかかる車両用シートによれば、ヘッドレスト前部とヘッドレスト後部との間に後部座席等の乗員が指をおいていた場合は、ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動時に、検出センサからの検出信号に基づいて、この乗員の指を検出し、ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動を停止させたり、反対方向へ移動させることができるようになり、ヘッドレストの円滑な後退動作が可能となる。
1 車両用シート
3 シートバック
11 ヘッドレスト後部
12 ヘッドレスト前部
14 検出センサ
15 駆動機構(駆動手段)
21a、41 頭部検出用アンテナ電極
21b、42 指検出用アンテナ電極
22、44 フィルム
45 切替回路
3 シートバック
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12 ヘッドレスト前部
14 検出センサ
15 駆動機構(駆動手段)
21a、41 頭部検出用アンテナ電極
21b、42 指検出用アンテナ電極
22、44 フィルム
45 切替回路
以下、図面を参照して本発明の車両用シートの実施の形態を詳しく説明する。
図1に、本発明に係る車両用シートの側面図を示す。この車両用シート1は、車両の運転席側に配置されるものであり、図1に示すように、座席シート2と、座席シート2に斜動可能に支持されたシートバック3と、車両用ヘッドレスト装置10とを備えている。なお、本発明は助手席側に配置されたシートや、後席側に配置されたシートに適用してもよい。
車両用ヘッドレスト装置10は、ヘッドレスト後部11と、ヘッドレスト前部12と、ヘッドレスト後部11に対してヘッドレスト前部12を移動させる駆動手段としてのモータ13と、ヘッドレスト前部12に設けられた検出センサ14と、検出センサ14の検出結果等に基づいてモータ13の駆動を制御する制御手段としてのECU20とを備えている。
ヘッドレスト後部11は、シートバック3の上端部に設けられたヘッドレストステー5に支持されている。
ヘッドレスト前部12は、図1中実線で示すように、ヘッドレスト後部11に対して当接あるいは近接した全閉位置12Aと、同図二点鎖線で示すようにヘッドレスト後部11に対して所定距離離間した全開位置12Bとの間で進退可能とされている。車両の通常運転時は、ヘッドレスト前部12は全閉位置12Aに配置されている。
ヘッドレスト後部11とヘッドレスト前部12との間には駆動手段である駆動機構15が設けられており、この駆動機構15がモータ13に駆動されて伸縮動作することで、ヘッドレスト前部12がヘッドレスト後部11に対して車両前後(走行)方向に沿って進退移動するように構成されている。
検出センサ14は、ヘッドレスト前部12に設けられており、被検出物つまり乗員の頭部との間の図2(a)に示す距離Lの変動に伴って静電容量が変化する公知の構成の静電容量型センサである。検出センサ14においては、基本的に乗員の頭部が近づくほど、検出される静電容量値が大きくなる。
ECU20は、車両の後方からの衝突が予測されると、ヘッドレスト前部12を全閉位置12Aから全開位置12Bの方向に移動させた後、例えば車両の後方からの衝突が回避されると、元の全閉位置12Aに戻すようにモータ13を制御する。
また、ECU20は、ヘッドレスト前部12を全開位置12B方向へ移動させるとき、検出センサ14の検出結果に基づいてヘッドレスト前部12と乗員の頭部との接近を判断し、詳しくは、検出センサ14の基準の静電容量値に対する絶対容量変化に基づいて、検出センサ14つまりヘッドレスト前部12が乗員の頭部に接近したことを検出する。
さらに詳しくは、ECU20は、ヘッドレスト前部12を全開位置12B方向へ移動させるとき、ヘッドレスト前部12の全開位置12B方向への移動開始時点の検出センサ14の静電容量値を基準の静電容量値とし、この基準の静電容量値に対する検出センサ14の静電容量値の増加量が所定のしきい値以上となったときにヘッドレスト前部12と乗員の頭部とが接近したと判断する。
そして、ECU20は、ヘッドレスト前部12を全開位置12B方向へ移動させ、ヘッドレスト前部12が乗員の頭部に接近したと判断すると、図2(b)に示すように頭部へ接近した停止位置12Hでヘッドレスト前部12の移動を停止させる。また、ECU20は、ヘッドレスト前部12を全開位置12B方向へ移動させ、ヘッドレスト前部12と乗員の頭部との接近が検出されなかった場合はヘッドレスト前部12を図1に示す全開位置12Bまで移動させて停止させる。
次に、ヘッドレスト前部12に設けられた検出センサ14について詳述する。図3は、検出センサが取り付けられたクッション材の斜視図、図4は、検出センサを示す平面図、図5は、検出センサが取り付けられたクッション材の背面図である。
図3に示すように、検出センサ14は、フィルム状に形成されて、ヘッドレスト前部12内のクッション材16に取り付けられている。検出センサ14は、例えば、銀印刷、カーボン印刷もしくは銅箔等の導体から形成された電極21を備えており、図4に示すように、電極21が、可撓性を有する薄い樹脂製の2枚のフィルム22によって挟まれている。なお、この検出センサ14には、その中央部分に、フィルム孔14aが形成されている。
電極21は、その中央部分に、フィルム孔14aよりも大径の孔部21eを有する円環状に形成されて幅寸法が周方向にわたって略一定とされた頭部検出用アンテナ電極21aと、この頭部検出用アンテナ電極21aの上下及び両側部に配置された複数の指検出用アンテナ電極21bとを備え、これら指検出用アンテナ電極21bが連結部21cによって頭部検出用アンテナ電極21aに連結されている。
上記の検出センサ14は、電極21の頭部検出用アンテナ電極21aがヘッドレスト前部12を構成するクッション材16の前面に貼り付けられている。また、この電極21の連結部21cは、それぞれクッション材16の側方へ折り曲げられ、さらに、図5に示すように、指検出用アンテナ電極21bの幅方向の略半分がクッション材16の裏面側へ折り曲げられている。
また、検出センサ14は、電極21の中央下部から下方へ延びる接続端子部21dを有しており、この接続端子部21dは、クッション材16の前面側における下方近傍に形成された配線孔16a内に導入され、ヘッドレストステー5に沿って配線されたECU20からの信号線に接続される。
次に、上記の車両用シート1に設けられた車両用ヘッドレスト装置10の電気的構成について説明する。
図6に示すように、車両用ヘッドレスト装置10は、ECU20と、このECU20に接続されたモータ13、検出センサ14、電源装置26および衝突判断部27等を備えて構成されている。
また、ECU20は、CPU31と、このCPU31に接続された電源回路32、車両情報入力回路33、モータ駆動回路34、検出センサ回路35およびメモリ36等を備えて構成されている。CPU31は、イグニッションスイッチ(IGSW)37を介して電源装置26に接続されており、このイグニッションスイッチ37のオン操作により、電源回路32を介して電源装置26から電力が供給されるように構成されている。
また、CPU31は、車両情報入力回路33を介して、衝突判断部27から後方接近情報等の車両情報を入力する。衝突判断部27は、車両後部のバンパーに設置されたレーダー(図示略)に接続されており、レーダーからの信号を入力して後続車両との相対速度/距離と車両の速度とを総合的に判断し、自車両に後続車両が衝突したか否か、或いは、自車両に後続車両が衝突する可能性があるか否かを判断する。
そして、その判断結果を車両情報入力回路33に出力する。また、CPU31は、モータ駆動回路34を介してモータ13に接続されており、モータ駆動回路34を制御してモータ13を駆動する。
CPU31は、車両の後方からの衝突が予測されると、ヘッドレスト前部12を全開位置12B方向へ移動させるべく、前方移動を開始させる。そして、検出センサ14の静電容量値の増加量がメモリ36に記憶されている頭部検出閾値CHに達したと判断すると、ヘッドレスト前部12を停止させる。その後、CPU31は、乗員の頭部を十分に保護することができる所定時間経過後、ヘッドレスト前部12を全閉位置12A方向へ移動させて格納させるべく、後方移動を開始させる。
ここで、例えば、後部座席の乗員がヘッドレスト後部11を掴んだことにより、ヘッドレスト後部11とヘッドレスト前部12との間に指があると、検出センサ14は、電極21の指検出用アンテナ電極21bが指に接近する。これにより、検出センサ14の静電容量値が増加する。
したがって、CPU31は、この後方移動時に、検出センサ14の静電容量値の増加量がメモリ36に記憶されている指検出閾値CFに達したと判断すると、ヘッドレスト前部12を停止させる。なお、この指検出閾値CFは、頭部検出閾値CHよりも小さい静電容量値とされている。
これにより、前方移動時には、指の検出によって停止するようなことなくヘッドレスト前部12を円滑に前方へ移動させることができ、また、後方移動時には、指による静電容量の少ない増加を良好に検出してヘッドレスト前部12を停止させることができる。なお、ヘッドレスト前部12とヘッドレスト後部11との間の指を検出した際に、ヘッドレスト前部12を反対方向へ移動させても良い。
このように、上記実施形態に係る車両シートによれば、ヘッドレスト前部12の全開位置12B方向への移動時には、検出センサ14からの検出信号に基づいて、乗員の頭部を良好に検出することができる一方で、ヘッドレスト前部12とヘッドレスト後部11との間に後部座席等の乗員が指をおいていた場合は、ヘッドレスト前部12の全閉位置12A方向への移動時に、検出センサ14からの検出信号に基づいて、この乗員の指を検出することができる。
これにより、ヘッドレスト前部12とヘッドレスト後部11との間に指を検出した場合には、ヘッドレスト前部12の全閉位置12A方向への移動を停止させたり、反対方向へ移動させることができるので、ヘッドレスト前部12の円滑な後退動作が可能となる。
また、電極21の頭部検出用アンテナ電極21aと指検出用アンテナ電極21bとをフィルム22によって一体にしたので、複数の電極を個別に備える場合と比較して低コスト化を図ることができる。
また、頭部の検出時の静電容量値の増加量の閾値CHと指の検出時の静電容量値の増加量の閾値CFを異ならせたので、検出時の静電容量の異なる頭部及び指の誤検出を抑制して検出を適切に行うことができる。
また、頭部検出用アンテナ電極21aの中央部分に孔部21eを形成したことにより、中央における感度の突出が極力抑えられるので、中央から外周側にわたって略平坦な感度特性が得られる。これにより、この検出センサ14では、乗員の頭部の平面方向の位置に影響されずに頭部を検出することができる。
次に、他の実施形態について説明する。なお、上記の実施形態と同一構造部分には、同一符号を付して説明を省略する。
図7は検出センサを構成する電極の平面図である。図7に示すように、この検出センサ40は、例えば、銀印刷、カーボン印刷もしくは銅箔等の導体から形成された頭部検出用アンテナ電極41と、指検出用アンテナ電極42と、グランド電極43とを備えている。そして、これら頭部検出用アンテナ電極41、指検出用アンテナ電極42及びグランド電極43が可撓性を有する薄い樹脂製の2枚のフィルム44によって挟まれている。この検出センサ40には、その中央部分に、フィルム孔40aが形成されている。
頭部検出用アンテナ電極41は、その中央部分に、フィルム孔40aよりも大径の孔部41aを有する円環状に形成されており、その幅寸法が周方向にわたって略一定とされている。グランド電極43は、帯状に形成されており、頭部検出用アンテナ電極41の外周に沿って隙間をあけて配設されている。
指検出用アンテナ電極42は、グランド電極43の外周に沿う環状の接続部42aと、この接続部42aの上部及び両側部に配置された複数の指検出用アンテナ電極42bと、これら接続部42aと指検出用アンテナ電極42bとを連結する連結部42cとを有している。
上記の検出センサ40は、頭部検出用アンテナ電極41、グランド電極43及び指検出用アンテナ電極42の接続部42aがヘッドレスト前部12を構成するクッション材16の前面に貼り付けられる。また、指検出用アンテナ電極42の連結部42cは、それぞれクッション材16の側方へ折り曲げられ、さらに、指検出用アンテナ電極42bの幅方向の略半分がクッション材16の裏面側へ折り曲げられる。
また、検出センサ40は、頭部検出用アンテナ電極41、指検出用電極42及びグランド電極43から中央下部に延びる接続端子部41b、42d、43aを有しており、これら接続端子部41b、42d、43aは、クッション材16の前面側における下方近傍に形成された配線孔16a内に導入され、ヘッドレストステー5に沿って配線されたECU20からの信号線に接続される。
そして、上記検出センサ40を備えた車両用ヘッドレスト装置10では、図8に示すように、この検出センサ40と検出センサ回路35との間に、切替回路45を備えている。この切替回路45は、CPU31からの指令に基づいて、頭部検出用アンテナ電極41あるいは指検出用アンテナ電極42のいずれか一方からの検出信号を検出センサ回路35へ送信する。
具体的には、CPU31は、車両の後方からの衝突が予測されると、ヘッドレスト前部12を全開位置12B方向へ移動させるべく、前方移動を開始させる。このとき、切替回路45は、CPU31からの指令に基づいて、頭部検出用アンテナ電極41からの検出信号を検出センサ回路35へ送信する。そして、CPU31は、検出センサ40の頭部検出用アンテナ41にて検出した静電容量値の増加量がメモリ36に記憶されている頭部検出閾値CHに達したと判断すると、ヘッドレスト前部12を停止させる。
その後、CPU31は、乗員の頭部を十分に保護することができる所定時間経過後、ヘッドレスト前部12を全閉位置12A方向へ移動させて格納させるべく、後方移動を開始させる。このとき、切替回路45は、CPU31からの指令に基づいて、指検出用アンテナ電極42からの検出信号を検出センサ回路35へ送信する。
これにより、CPU31は、この後方移動時に、検出センサ40の指検出用アンテナ42にて検出した静電容量値の増加量がメモリ36に記憶されている指検出閾値CFに達したと判断すると、ヘッドレスト前部12を停止させる。
このように、本実施形態に係る車両用シートによっても、ヘッドレスト前部12とヘッドレスト後部11との間に後部座席等の乗員が指をおいていた場合は、ヘッドレスト前部12の全閉位置12A方向への移動時に、検出センサ40からの検出信号に基づいて、この乗員の指を検出し、ヘッドレスト前部12の全閉位置12A方向への移動を停止させたり、反対方向へ移動させることができるので、ヘッドレスト前部12の円滑な後退動作が可能となる。
また、頭部検出用アンテナ電極41、指検出用アンテナ電極42及びグランド電極43をフィルム44によって一体にしたので、複数の電極を個別に備えるものと比較して低コスト化を図ることができる。
特に、この実施形態では、頭部を検出する頭部検出用アンテナ電極41と指を検出する指検出用アンテナ電極42とが分離されて独立なものとされているので、頭部及び指のそれぞれの検出精度を高めることができる。
また、これら頭部検出用アンテナ電極41及び指検出用アンテナ電極42からの検出信号を切替回路45によって切り替えるものであるので、頭部検出用アンテナ電極41及び指検出用アンテナ電極42のそれぞれについて検出センサ回路35を設ける場合と比較して、回路構成の簡略化を図ることができ、コストを低減させることができる。
また、切替回路45により頭部検出用アンテナ電極41あるいは指検出用アンテナ電極42の一方の検出信号を有効とすることにより、頭部の検出あるいは指の検出に不要な他方の電極を無効とするので、有効とした電極からの検出信号の精度を向上させることができる。
また、頭部検出用アンテナ電極41の中央部分に孔部41aを形成したことにより、中央における感度の突出が極力抑えられ、さらに、頭部検出用アンテナ電極41の周囲に配設したグランド電極43によって頭部検出用アンテナ電極41の周囲における電気力線が前方、つまり、乗員の頭部方向に指向されるので、中央から外周側にわたって略平坦な感度特性が得られる。
これにより、この検出センサ40では、乗員の頭部の平面方向の位置に影響されずに頭部を検出することができる。
本発明の車両用シートによれば、ヘッドレスト前部とヘッドレスト後部との間に後部座席等の乗員が指をおいていた場合であっても、この乗員の指を検出し、ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動を停止させたり、反対方向へ移動させることができるので、ヘッドレスト前部の円滑な後退動作の実現が可能である。よって、本発明は、そのような要求のある車両用シートに広く適用することができる。
Claims (8)
- シートバックに支持されたヘッドレスト後部と、前記ヘッドレスト後部に対して当接あるいは近接した全閉位置と所定距離離間した全開位置との間で進退可能なヘッドレスト前部と、前記ヘッドレスト前部を移動させる駆動手段と、前記ヘッドレスト前部に設けられ、全開位置方向への移動時に乗員の頭部を検出する検出センサとを備えた車両用シートであって、
前記検出センサは、前記ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動時に、移動方向前方側における乗員の指を検出可能とされている車両用シート。 - 前記検出センサは、乗員の頭部を検出する頭部検出用アンテナ電極と乗員の指を検出する指検出用アンテナ電極とを備える請求項1に記載の車両用シート。
- 前記頭部検出用アンテナ電極と指検出用アンテナ電極とが同一フィルム上に設けられている請求項2に記載の車両用シート。
- 前記検出センサは、静電容量型センサであり、前記頭部検出用アンテナ電極と指検出用アンテナ電極とがそれぞれ分離されて独立にて静電容量を検出する請求項2に記載の車両用シート。
- 前記頭部検出用アンテナ電極あるいは指検出用アンテナ電極のいずれか一方の検出信号を選択する切替回路を備える請求項4に記載の車両用シート。
- 前記ヘッドレスト前部の全開位置方向への移動時には、前記指検出用アンテナ電極が無効にされ、前記ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動時には、前記頭部検出用アンテナ電極が無効にされる請求項2に記載の車両用シート。
- 前記ヘッドレスト前部の全開位置方向への移動時における前記検出センサからの検出信号の閾値と、前記ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動時における前記検出センサからの検出信号の閾値とが異なる請求項1に記載の車両用シート。
- 前記駆動手段は、前記ヘッドレスト前部と前記ヘッドレスト後部との間に指が検出された場合には、前記ヘッドレスト前部の全閉位置方向への移動を停止あるいは反対方向へ移動させる請求項1乃至7のいずれかに記載の車両用シート。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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PCT/JP2005/022750 WO2007069289A1 (ja) | 2005-12-12 | 2005-12-12 | 車両用シート |
Publications (1)
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