JPWO2007066589A1 - 近赤外分光を用いた生活習慣病に関する検査・診断法および装置 - Google Patents

近赤外分光を用いた生活習慣病に関する検査・診断法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、波長400nm〜2500nmの範囲またはその一部範囲の波長光を被検者その他動物由来の検体試料に照射し、その反射光、透過光または透過反射光を検出して吸光度スペクトルデータを得た後、その中の測定全波長あるいは特定波長の吸光度を、予め作成した解析モデルを用いて解析することによって生活習慣病に関する検査・診断を行う方法および装置である。

Description

本発明は、近赤外分光法により生活習慣病に関する検査・診断を行う方法、及び同方法に使用する装置に関するものである。
現在、健康診断を行う場合には病院に行って血液検査などがされた後、即座に結果は返ってこない。検査の技術は発展に伴い、迅速性に対する要求が高まりつつある。
健康診断の目的として、ケースファインデイング(疾病の早期発見〉を基礎とした個人の健康の保持・増進がある。疾病の早期発見と適切な管理、健康状態に応じた就業上の措置、健康づくりなどを内容とし、個人の健康を守るという第一義的な目的である。また他にも、集団としての健康度の把握がある。健康診断の結果を集団的に評価し、健康への影響因子を分析し、その集団別に応じた健康管理対策または労働衛生的な対策を講ずる。
糖尿病、脳卒中、心臓病、高血圧、肥満、高脂血症、および糖尿病性腎症などを総称して生活習慣病といい、これらの症状のうち何れか一つの症状が認められると、生活習慣病と判断される。これらのうち一つでも症状が出た場合は引き続いて他の症状が出る場合が多いので、早期発見と治療が重要である。
ところで最近では、種々の分野で近赤外線を用いた成分分析が行われている。例えば、可視光及び/又は近赤外線を試料に照射して、特定成分に吸収される波長帯を検出することで、前記特定成分を定量分析することが行われている。
これは、例えば石英セル中に試料を注入し、これに近赤外分光器(例えば、ニレコ社製近赤外分光器NIRSystem6500)を用いて、400nm〜2500nmの波長範囲の可視光及び/又は近赤外線を照射して、その透過光、反射光、又は透過反射光を分析することで行う。
一般に、近赤外線は、物質の吸光係数が非常に小さく散乱を受け難く、エネルギーの低い電磁波であるので、試料にダメージを与えることなく化学的・物理的情報を得ることができる。
そのために、試料からの透過光等を検出して、試料の吸光度データを求めて、得られた吸光度データを多変量解析することで、直ちに試料の情報を得ることができ、例えば生体分子の構造や機能の変化の過程を直接的にまたリアルタイムに捉えることができる。
このような近赤外線分光法に関する従来技術として、下記の特許文献1・2記載のものが挙げられる。特許文献1には、可視−近赤外線を用いて被検体から情報を得る方法、具体的には、未知の被検体が属する群を判別する方法、未知の被検体を同定する方法、及び被検体における経時変化をリアルタイムでモニターする方法が開示されている。
特許文献2には、可視光及び/又は近赤外線領域における水分子の吸収バンドを用いて、得られた吸光度データを多変量解析することで、牛乳または乳房中の体細胞を測定して牛の乳房炎の診断を行う方法が開示されている。その他の従来技術として、非特許文献1には、生活習慣病の臨床症状およびアジア太平洋地域における生活習慣病患者の現状について開示されている。
Cockram CS. The epidemiology of diabetes mellitus in the Asia-Pacific region. Hong Kong Med J. 2000, 6:43-52. 特開2002−5827号公報(第1−9頁、第1図) 国際公開WO01/75420号公報(第1−5頁、第1図)
前述のように、生活習慣病に関する検査・診断において、簡易、迅速かつ高精度な検査・診断法が求められている。特に、大量の検体を一斉に検査する必要がある場合などには、このような簡易迅速な検査法開発の要請が高い。
そこで、本発明は、近赤外線分光法を使用して、簡易、迅速かつ高精度に生活習慣病に関する検査・診断を行うための新規な方法および装置を提供することをその課題とする。
本発明者は、上記の課題に鑑み鋭意研究を進めた結果、近赤外線分光法によって生活習慣病に関する検査・診断が可能であること、特に、可視光−近赤外線(VIS−NIR)スペクトルの測定方法、および、得られたスペクトルデータの解析方法を工夫して解析モデルを作成することにより、当該解析モデルを用いた良好な検査・診断が可能であること、等を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係る方法ならびに装置は、波長400nm〜2500nmの範囲またはその一部範囲の波長光を被検者その他動物由来の検体試料に照射し、その反射光、透過光または透過反射光を検出して吸光度スペクトルデータを得た後、その中の測定全波長あるいは特定波長の吸光度を、予め作成した解析モデルを用いて解析することによって定量的または定性的に生活習慣病に関する検査・判定(診断)を行うことを特徴としている。
例えば、PLS法などの回帰分析により作成した定量モデル、あるいはSIMCA法などのクラス判別解析により作成した定性モデルを用いて、生活習慣病に関する検査・判定を行う。ここで、生活習慣病に関する検査・判定とは、糖尿病、腎症等の腎機能障害、肝機能障害、高血圧、高脂血症、肥満、心臓病および脳卒中のうち1又は2以上の検査項目について、その罹患の有無もしくは程度、または発症の危険の有無もしくは高低に関する少なくとも1つの検査・判定を行うことを意味する。
特に生活習慣病に関する複数の項目を検査・判定する場合には、検体試料は、血液(血漿・血清を含む)、尿、その他の体液、組織、組織抽出液、または、耳、手足の指先など生体の一部であることが好ましい。例えば、採取した血液または指先等の生体の一部を検体として近赤外線分光法によりそのスペクトルデータを取得・解析することによって、複数の項目について簡易迅速に検査可能である。さらに、得られたスペクトルデータをもとに生活習慣病以外の項目について同時に検査することとしてもよい。
後述のように、糖尿病に関する検査・判定において、817nm、921-959nm、987-1004nm、1008-1018nm、1028nm、および1040nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことは好ましく、糖尿病性腎機能障害に関する検査・判定において、835nm、908-912nm、917-963nm、993-1002nm、1008-1034nm、1040nm、および1060nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことは好ましく、また、糖尿病性腎機能障害以外の腎症(腎硬化症、糸球体腎炎、IgA腎症、およびその他の腎症)に関する検査・判定において、914-915nm、919-967nm、994nm、1008nm、1012-1014nm、1018nm、1024nm、1030nm、および1034nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことは好ましい。さらに、肝機能異常に関する検査・判定において、667-679nm、917-955nm、975-1005nm、および1083-1085nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことは好ましい。尚、これらの検査・判定において、上記範囲以外の他の波長の吸光度スペクトルデータを併用して解析を行ってもよい。
本発明に係る解析モデルは、上記本発明の方法または装置において使用されるものである。また、本発明に係る生活習慣病の検査・診断用プログラムは、この解析モデルの作成、更新、または作成した解析モデルを用いた検査・診断をコンピュータに実行させるものである。
本発明によれば、客観的、簡易迅速かつ高精度に生活習慣病に関する検査・診断が可能である。簡易迅速であるため、大量の検体を一斉に検査する必要がある場合などに特に有用である。
本発明によれば、たとえば血漿・血清など血液由来の試料を使用して、生活習慣病の診断が可能である。そのほか、試料には、尿その他の体液、耳や手足の指先など生体の一部を検体として、生体を傷つけることなく非侵襲的に検査することも可能である。
このように本発明によれば、血液、血清、血漿などといった疾病の部位(局所)とは直接関連のない検体を解析することにより、疾病の存在が明らかでない状態の中で、生活習慣病に関する諸疾患の検査・診断が可能である。また現在、人間ドックなどでの生活習慣病を中心とした諸疾患の検査においては、糖尿病は血糖値、肝疾患はGOTやGPT、癌は腫瘍マーカー、自己免疫疾患は自己抗体といった具合に、既知の物質に関する血液検査が行われている。これに対して、本発明は、近赤外線分光法により検体のスペクトルデータを取得し解析することによって複数の項目について簡易迅速に検査可能であり、また、現状はまだ見つかっていない疾病に密接に関連する物質の有無や変化についても検討が可能となり、生活習慣病に関する諸疾患、さらに他の疾患のスクリーニング検査として極めて有用である。
本発明における解析モデルの作成方法、および作成した解析モデルによる生活習慣病の検査・診断について説明する図である。 本発明の実施例に係る糖尿病検査において、10倍希釈した各検体試料のSIMCA解析により得られたCoomans Plotを示すグラフである。 本発明の実施例に係る糖尿病検査において、SIMCA解析を行った結果得られた、各波長(横軸)における識別力(縦軸)を示すグラフである。 本発明の実施例に係る糖尿病性腎症の検査において、10倍希釈した各検体試料のSIMCA解析により得られたCoomans Plotを示すグラフである。 本発明の実施例に係る糖尿病性腎症の検査において、SIMCA解析を行った結果得られた、各波長(横軸)における識別力(縦軸)を示すグラフである。 本発明の実施例に係る糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者の検査において、10倍希釈した各検体試料のSIMCA解析により得られたCoomans Plotを示すグラフである。 本発明の実施例に係る糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者の検査において、SIMCA解析を行った結果得られた、各波長(横軸)における識別力(縦軸)を示すグラフである。 本発明の実施例に係る肝機能異常者の検査において、10倍希釈した各検体試料のSIMCA解析により得られたCoomans Plotを示すグラフである。 本発明の実施例に係る肝機能異常者の検査において、SIMCA解析を行った結果得られた、各波長(横軸)における識別力(縦軸)を示すグラフである。
以下では、本発明の実施の一形態として、生活習慣病に関する検査・診断を行う装置(以下、「本装置」という。)について、図面を参照しながら説明する。
〔1〕本装置によるVIS−NIRスペクトル測定とデータの解析方法
[1. 1]VIS−NIRスペクトル測定の概略
本装置による検査・診断は、本発明の方法を採用し、即ち、(a)波長400nm〜2500nmの範囲またはその一部範囲の波長光を被検者その他動物由来の検体試料に照射し、(b)その反射光、透過光または透過反射光を検出して吸光度スペクトルデータを得た後、(c)その中の測定全波長あるいは特定波長の吸光度を、予め作成した解析モデルを用いて解析することによって生活習慣病に関する検査・判定を行う。
本装置の第1の特徴点は、客観的、簡易迅速かつ高精度に生活習慣病に関する診断を行う点にある。検体試料に照射する波長の範囲は、400nm〜2500nmの範囲またはその一部の範囲(例えば600〜1100nm)である。この波長の範囲は、解析モデルを作成した後、この解析モデルによる検査・判定に必要な波長光を含む、1又は複数の波長域として設定することができる。
光源としては、ハロゲンランプ・LED等を使用できるが、特に限定されるものではない。光源から発せられた光は、直接またはファイバープローブ等の投光手段を介して検体試料に照射される。後述のように、試料に照射する前に分光器によって分光する前分光方式を採用してもよいし、照射後に分光する後分光方式を採用してもよい。前分光方式の場合は、光源からの光をプリズムで一度に同時に分光する方法と、回折格子のスリット間隔を変化させることにより連続的に波長を変化させる方法とがある。後者の方法の場合には、光源からの光を所定の波長幅で分解することによって、連続的に波長を変化させた連続波長光が試料に照射される。後述の実施例では、600〜1100nmの範囲の波長光を波長分解能2nmで分解し、波長を2nmずつ連続的に変化させた光を試料に照射している。
試料に照射された光の反射光、透過光または透過反射光が検出器により検出され、生の吸光度スペクトルデータが得られる。生の吸光度スペクトルデータをそのまま使用して解析モデルによる検査・判定を行ってもよいが、得られたスペクトル中のピークを分光学的手法あるいは多変量解析手法により要素ピークに分解するなどのデータ変換処理を行い、変換後の吸光度スペクトルデータを使用して解析モデルによる検査・判定を行うことが好ましい。分光学的手法としては、例えば、2次微分処理やフーリエ変換があり、多変量解析手法としてはウェブレット変換、ニューラルネットワーク法等が例示されるが、特に限定されるものではない。
[1. 2]データの解析方法(解析モデルの作成)
本装置は、上述のようにして得られた吸光度スペクトルデータの中の特定波長(または測定全波長)の吸光度を解析モデルで解析することによって、生活習慣病の検査・診断を行う。つまり、最終的な検査・診断を行うには、解析モデルが予め作成されていることを要する。もっとも、この解析モデルはスペクトル測定時にあわせて作成することとしてもよい。
すなわち、解析モデルは測定前に予め作成しておくことが望ましいが、測定時に取得するスペクトルデータを解析モデル作成用と検査・診断用とに2分割し、解析モデル作成用データをもとに得られた解析モデルを使用して検査・診断を行ってもよい。例えば、大量の検体を一斉に検査する場合、検体試料の一部を解析モデル作成用とする。この場合は、測定時に解析モデルを作成することになる。この手法では教師データが無くても解析モデルを作成できる。定量および定性モデルの両方に対応可能である。
解析モデルは多変量解析によって作成可能である。例えば、生活習慣病に関する検査として、糖尿病、腎症、肝機能障害を予測する場合、スペクトル測定により取得した全波長の吸収スペクトルを格納するデータ行列を特異値分解によりスコアとローディングとに分解し、試料中の罹患の有無や程度(症状の進行度または重症度)の差異を要約する主成分を抽出する(主成分分析)。これにより、共線性(=説明変量間の相関が高いこと)の少ない独立な成分を重回帰分析に使用できるようになる。そして説明変量をスコア、目的変量を罹患の有無や程度とする重回帰分析を適用する。これにより、測定全波長あるいは特定波長の吸収スペクトルから罹患の有無や程度を推定する解析モデルを作成できる。これら一連の作業(多変量解析)は主成分回帰法(PCR: Principal Component Regression)あるいはPLS(Partial Least Squares)回帰法として確立されている(参考文献:尾崎幸洋、宇田明史、赤井俊男「化学者のための多変量解析−ケモメトリックス入門」、講談社、2002年)。回帰分析法としてはこのほかにCLS(Classical Least Squares)法、クロスバリデーション法などが挙げられる。
上記方法は定量的解析モデル作成の場合であったが、定性的解析モデルの作成には、クラス判別用の主成分分析法(PCA:Principal Component Analysis)、SIMCA法(soft independent modeling of class analogy)、KNN法(k nearest neighbors)等の多変量解析を適用することができる。SIMCA法は、複数のグループ(クラス)についてそれぞれ主成分分析を行い、各クラスの主成分モデルを作成する。そして、未知試料が各クラスの主成分モデルに対して比べられ、その未知試料が一番適合する主成分モデルのクラスに割り当てられる。また、SIMCA法などのクラス判別解析は、パターン認識により吸収スペクトルや回帰ベクトルを各クラスに分類する方法ということができる。
上記SIMCA法やPLS法などの多変量解析を使用した解析モデルの作成は、自作ソフトや市販の多変量解析ソフトを用いて行うことができる。また、生活習慣病の検査・診断用プログラムとして使用目的に特化したソフトの作成により、迅速な解析が可能になる。
このような多変量解析ソフトを用いて組み立てられた解析モデルをファイルとして保存しておき、未知試料の検査・診断時にこのファイルを呼び出し、未知試料に対して解析モデルを用いた定量的または定性的な検査・診断を行う。これにより、簡易迅速な生活習慣病の検査・診断が可能になる。なお解析モデルは、定量モデル、定性モデルなど複数の解析モデルをファイルとして保存しておき、各モデルは適宜更新されることが好ましい。
このように、本発明の検査・診断用プログラム(解析ソフト)は、解析モデルの作成、更新、あるいは、作成した解析モデルを用いてサンプルのスペクトルデータから生活習慣病に関する検査・診断をコンピュータに実行させるものである。本発明のプログラムは、これを記録した、コンピュータで読み取り可能な記録媒体として提供することができる。このような記録媒体としては、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記憶媒体、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW等の光学記憶媒体、RAMやROM等の電気記憶媒体、およびMO等の磁気/光学記憶媒体を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
解析モデルが作成されれば、当該解析モデルによる検査・診断に必要な波長光が決定される。本装置は、こうして決定された1又は複数の波長域を試料に照射する構成とすることで装置構成をより単純化することができる。
尚、解析の結果、糖尿病に関する検査・判定において、817nm、921-959nm、987-1004nm、1008-1018nm、1028nm、1040nmが検査に有効な波長と判断されたので、これら各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上(好ましくは2〜15個もしくは5〜10個程度)の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって糖尿病に関する検査を行うことは好ましい。また、糖尿病性腎機能障害に関する検査・判定において、835nm、908-912nm、917-963nm、993-1002nm、1008-1034nm、1040nm、1060nmが検査に有効な波長と判断されたので、これら各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上(好ましくは2〜15個もしくは5〜10個程度)の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって糖尿病性腎機能障害に関する検査を行うことは好ましい。さらに、糖尿病性腎機能障害以外の腎症(腎硬化症、糸球体腎炎、IgA腎症、およびその他の腎症)に関する検査・判定において、914-915nm、919-967nm、994nm、1008nm、1012-1014nm、1018nm、1024nm、1030nm、1034nmが検査に有効な波長と判断されたので、これら各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上(好ましくは2〜15個もしくは5〜10個程度)の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって糖尿病性腎機能障害以外の腎症に関する検査を行うことは好ましい。また、肝機能異常に関する検査・判定において、667-679nm、917-955nm、975-1005nm、1083-1085nmが検査に有効な波長と判断されたので、これら各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上(好ましくは2〜15個もしくは5〜10個程度)の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって肝機能異常に関する検査を行うことは好ましい。これらの検査において、解析モデルは、選ばれた複数の波長の吸光度スペクトルデータをもとにして、あるいは更に他の波長の吸光度スペクトルデータをも追加して解析を行う。
以上説明した解析モデル作成ステップ、および解析モデルによる生活習慣病の検査・診断ステップをまとめたものが図1に示される。解析モデル作成ステップでは、たとえば健常者血清と生活習慣病患者血清をサンプルに使用して近赤外分光測定、続いて得られたスペクトルデータの前処理を行う。そして、既存の生活習慣病検査・診断結果を参照しながら多変量解析を行い、解析モデルを作成する。こうして作成した解析モデルを用いて未知サンプルの生活習慣病に関する検査・診断を行い、あるいは解析モデルの作成に使用したデータ(波長情報)を含めて生活習慣病の検査・診断を行うことで、解析モデルを評価することができる。以前作成した解析モデルよりも評価の高い解析モデルが得られれば、更新するなどして適宜モデルを再構築すればよい。
後述の実施例では、10倍程度に希釈した血清を検体試料に使用し、1つの試料につき3回連続照射にて各々得られた3つの吸光度データを使用して解析モデルを作成した。このような方法で解析モデルを作成することができ、また、同様の方法で未知試料のスペクトル測定を行い、得られた吸光度データを当該解析モデルにより解析することで生活習慣病に関する検査・診断が可能である。
〔2〕本装置の具体的構成
本装置の検査・診断システムの構成としては、(i) プローブ(投光部)、(ii) 分光・検出部、(iii) データ解析部および(iv) 結果表示部の4つの要素を備えて構成することができる。以下では、各要素について説明する。
[2. 1]プローブ(投光手段)
プローブは、ハロゲンランプ・LED等の光源からの光(波長400nm〜2500nmの全範囲またはその一部範囲)を測定対象である試料に導く機能を有する。例えばファイバープローブとし、柔軟な光ファイバーを介して測定対象(試料)に投光する構成が挙げられる。一般に近赤外線分光器のプローブは安価に作製することができ、低コストである。
なお、光源から発せられた光を直接測定対象である試料に投光する構成としてもよいが、その場合プローブは不要であり、光源が投光手段として機能する。
前述のように、解析モデルが作成されれば、当該解析モデルによる検査・診断に必要な波長光が決定される。本装置は、こうして決定された1又は複数の波長域を試料に照射する構成とすることで装置構成をより単純化することができる。
[2. 2]分光・検出部(分光手段および検出手段)
本装置は、測定システムとして近赤外線分光器の構成を有する。近赤外線分光器は一般に、光を測定対象物に照射し、この対象物からの反射光や透過光あるいは透過反射光を検出部で検出する。さらに、検出された光について波長別に入射光に対する吸光度が測定される。
分光方式には前分光と後分光とがある。前分光は、測定対象物に投光する前に分光する。後分光は、測定対象物からの光を検出し分光する。本装置の分光・検出部は、前分光、後分光いずれの分光方式を採用するものであってもよい。
検出方法には3種類あり、反射光検出、透過光検出および透過反射光検出がある。反射光検出および透過光検出は、それぞれ、測定対象物からの反射光と透過光とを検出器によって検出する。透過反射光検出は、入射光が測定対象物内に入射した屈折光が物体内で反射し、再び物体外に放射された光を検出する。本装置の分光・検出部は、反射光検出、透過光検出および透過反射光検出のいずれの検出方式を採用するものであってもよい。
分光・検出部内の検出器は、例えば半導体素子であるCCD(Charge Coupled Device)などによって構成することができるが、勿論これに限定されるものではなく、他の受光素子を使用してもよい。分光器についても公知の手段によって構成することができる。
[2. 3]データ解析部(データ解析手段)
分光・検出部から波長別の吸光度、即ち吸光度スペクトルデータが得られる。データ解析部は、この吸光度スペクトルデータをもとに、前述のように予め作成した解析モデルを使用して、生活習慣病診断を行う。
解析モデルは、定量モデル、定性モデルなど複数の解析モデルを用意しておき、定量的評価を行うか、あるいは定性的評価を行うかに応じて、異なるものを使用してもよい。
データ解析部は、スペクトルデータ、多変量解析用プログラム、解析モデルなどの各種データを記憶する記憶部と、これらのデータおよびプログラムに基づき演算処理を行う演算処理部とによって構成することができ、例えばICチップなどによって実現可能である。したがって、本装置を携帯型とするため小型化することも容易である。上記の解析モデルも、ICチップなどの記憶部に書き込まれる。
[2. 4]結果表示部(表示手段)
結果表示部は、データ解析部における解析結果を表示する。具体的には、解析モデルによる解析の結果得られた生活習慣病に関する罹患の有無や発症の危険性などを表示する。例えば、定性モデルの場合は、そのクラス判別結果に基づき、「糖尿病」「糖尿病の可能性高い」「糖尿病の可能性低い」「健常者」などといった表示を行う。なお、本装置を携帯型とする場合は、結果表示部を液晶等のフラットディスプレイとすることが好ましい。
本装置は、以上のように、生活習慣病に関する検査・診断に用いることができる。ここで生活習慣病に関する検査・診断とは、前述のように単に特定の生活習慣病かどうかの検査・診断に限らず、病状進行度もしくは重症度の定量的評価、発症リスクの評価判定など、生活習慣病に関する種々の検査・診断を含む意味である。
以下、近赤外線分光法によって生活習慣病の検査・診断が可能であることを示す本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例によって何ら限定されるものではない。
[1. 1]吸収スペクトルの測定
本実施例では、以下の測定方法により、各試料の吸収スペクトルを測定した。
健常人の血清(Normal donor serum)および糖尿病、糖尿病性腎機能障害、糖尿病性腎機能障害以外の腎症、肝機能異常患者の血清について、それぞれPBS緩衝液で10倍希釈したものを検体試料として使用した。
各試料1mLをポリスチレン製キュベットに入れ、近赤外線分光装置(製品名「FQA−NIRGUN(Japan Fantec Research Institute, Shizuoka, Japan)」)を使用して測定を行った。具体的には、600〜1100nmの波長光を連続して3回試料に照射し、各反射光を検出することによって吸収スペクトルを測定した。波長分解能は2nmである。試料を透過する光路長は10mmに設定した。
[1. 2. 1]吸収スペクトルの解析(糖尿病)
本実施例では、得られた吸収スペクトルについてSIMCA法による多変量解析を行い、糖尿病の解析モデルの作成を行った。なお、既知の糖尿病診断は、厚生省診断基準に従って行った。また、SIMCA法によるクラス分けにおいて、クラス4を糖尿病、クラス1を健常者と定義した。
本実施例において、解析モデルの作成には市販の多変量解析用ソフト(商品名「Pirouette ver.3.01 (Informetrics社)」)を使用し、下記表1に示されるアルゴリズムによりSIMCA解析を行った。SIMCA解析によるモデル作成には健常人の血清(Normal donor serum)78検体および糖尿病患者の血清22検体の合計100検体を用いた。そして、SIMCAモデル作成後、モデルに含まれていない、健常人の血清11検体および糖尿病患者の血清12検体が正しく診断されるかどうかで、生活習慣病診断への有用性を検討した。
Figure 2007066589
上記アルゴリズムについて簡単に説明すると、「# of Included Samples」は、解析に使用したサンプル数(スペクトル数)であり、サンプル数300は、100サンプルをそれぞれ3回連続照射にて各々得られた3つの吸光度データを使用したことを意味する。
「Preprocessing」は前処理を示し、「Mean-center」はデータセットの中心にプロットの原点を移動したことを示す。「Scope」はGlobalとLocalがあるが、Localを選択した。「Maximum factors」は、最大に解析するFactor(主成分)数を示し、30まで選択した。「Optimal Factors」は解析の結果モデルを作成するのに最適だったFactor数を示し、「30、9」はClass1がFactor30までが最適、Class4がFactor9までが最適であることを示す。「Probability threshold」はあるクラスに属するか判断する際の閾値を示す。「Calibration transfer」は装置間の違いを緩和させる数学的な調整を行うか否かを示す。「Transform」は変換を示し、「None」は変換処理を行わなかったことを示す。
図2は、本実施例のSIMCA解析の結果得られたCoomans Plotを示す。また、下記の表2にはクラス距離(Interclass Distances)の結果を、表3には分類ミス(Misclassification)の結果をそれぞれ示す。
Figure 2007066589
表2において、CS1、CS4は、それぞれ、クラス1、クラス4を意味する(以下同じ)。また、CS1@10は、クラス1でFactor(主成分)を10個使用していることを意味し、以下同様に、@の後の数値は使用したFactor数を示す。
Figure 2007066589
表3において、「Actual1」は実際のクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。また、「Pred1」は本実施例のSIMCA解析により得られた解析モデルを用いて予測されたクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。「No match」は糖尿病患者と健常者のどちらにも判定されなかった場合を数値化したものである。これらの結果に示すように、SIMCA解析により得られた解析モデルによって、糖尿病患者かどうかを良好に判別できることがわかった。
次に、本SIMCA解析により得られた解析モデルを用いて、モデルに含めなかった未知試料が診断できるかどうかを検討した。その結果を下記の表4に示す。
Figure 2007066589
表4において、「ActualCS1」は実際のクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。また、「PredCS1」は本SIMCA解析により得られた解析モデルを用いて予測されたクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。「No match」は糖尿病と健常者のどちらにも判定されなかった場合を数値化したものである。「Excluded samples」は未知サンプルを予測した結果である。表4に示すように、良好に未知検体の糖尿病診断ができることが示された。
図3は、上記SIMCA解析の結果得られた、各波長(横軸)における識別力(縦軸)を示す。識別力(Discriminating Power)の値が高い波長ほど、当該波長が2つのクラス間で異なっていることを示す。すなわち、識別力の高いシャープなピークの波長が、健常者と糖尿病患者間の血清の判別に有効な波長の1つと考えられる。したがって、このようなSIMCA解析により得られた波長に着目して判別を行うことによって、糖尿病かどうかを簡易迅速かつ精度良く診断することが可能である。
こうして組み立てられた解析モデルをファイルとして保存しておき、未知試料の検査・診断時にこのファイルを呼び出し、未知試料がどのクラスに分類されるかを解析モデルで予測する。これにより、簡易迅速な糖尿病の検査・診断が可能になる。
[1. 2. 2]吸収スペクトルの解析(糖尿病性腎症)
本実施例では、得られた吸収スペクトルについてSIMCA法による多変量解析を行い、腎症の解析モデルの作成を行った。なお、既知の腎病診断は、厚生省診断基準に従って行った。また、SIMCA法によるクラス分けにおいて、クラス5を腎症、クラス1を健常者と定義した。
本実施例において、解析モデルの作成には市販の多変量解析用ソフト(商品名「Pirouette ver.3.01 (Informetrics社)」)を使用し、下記表5に示されるアルゴリズムによりSIMCA解析を行った。SIMCA解析によるモデル作成には健常人の血清(Normal donor serum)78検体および腎症患者の血清23検体の合計101検体を用いた。そして、SIMCAモデル作成後、モデルに含まれていない、健常人の血清11検体および腎症患者の血清7検体が正しく診断されるかどうかで、生活習慣病診断への有用性を検討した。
Figure 2007066589
上記アルゴリズムについて簡単に説明すると、「# of Included Samples」は、解析に使用したサンプル数(スペクトル数)であり、サンプル数303は、101サンプルを3回連続照射にて各々得られた3つの吸光度データを使用したことを意味する。
「Preprocessing」は前処理を示し、「Mean-center」はデータセットの中心にプロットの原点を移動したことを示す。「Scope」はGlobalとLocalがあるが、Localを選択した。「Maximum factors」は、最大に解析するFactor(主成分)数を示し、30まで選択した。「Optimal Factors」は解析の結果モデルを作成するのに最適だったFactor数を示し、「30、12」はClass1がFactor30までが最適、Class5がFactor12までが最適であることを示す。「Probability threshold」はあるクラスに属するか判断する際の閾値を示す。「Calibration transfer」は装置間の違いを緩和させる数学的な調整を行うか否かを示す。「Transform」は変換を示し、「None」は変換処理を行わなかったことを示す。
図4は、本実施例のSIMCA解析の結果得られたCoomans Plotを示す。また、下記の表6にはクラス距離(Interclass Distances)の結果を、表7には分類ミス(Misclassification)の結果をそれぞれ示す。
Figure 2007066589
表6において、CS1、CS5は、それぞれ、クラス1、クラス5を意味する。また、CS1@10は、クラス1でFactor(主成分)を10個使用していることを意味する。
Figure 2007066589
表7において、「Actual1」は実際のクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。また、「Pred1」は本実施例のSIMCA解析により得られた解析モデルを用いて予測されたクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。「No match」は糖尿病性腎症患者と健常者のどちらにも判定されなかった場合を数値化したものである。これらの結果に示すように、SIMCA解析により得られた解析モデルによって、腎症かどうかを良好に判別できることがわかった。
次に、本SIMCA解析により得られた解析モデルを用いて、モデルに含めなかった未知試料を診断できるかどうかを検討した。その結果を下記の表8に示す。
Figure 2007066589
表8において、「ActualCS1」は実際のクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。また、「PredCS1」は本SIMCA解析により得られた解析モデルを用いて予測されたクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。「No match」は糖尿病性腎症と健常者のどちらにも判定されなかった場合を数値化したものである。「Excluded samples」は未知サンプルを予測した結果である。表8に示すように、良好に未知検体の腎症診断ができることが示された。
図5は、上記SIMCA解析の結果得られた、各波長(横軸)における識別力(縦軸)を示す。識別力(Discriminating Power)の値が高い波長ほど、当該波長が2つのクラス間で異なっていることを示す。すなわち、識別力の高いシャープなピークの波長が、健常者と糖尿病性腎症患者間の血清の判別に有効な波長の1つと考えられる。したがって、このようなSIMCA解析により得られた波長に着目して判別を行うことによって、糖尿病性腎症かどうかを簡易迅速かつ精度良く診断することが可能である。
こうして組み立てられた解析モデルをファイルとして保存しておき、未知試料の検査・診断時にこのファイルを呼び出し、未知試料がどのクラスに分類されるかを解析モデルで予測する。これにより、簡易迅速な糖尿病性腎症の検査・診断が可能になる。
[1. 2. 3]吸収スペクトルの解析(糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者)
本実施例では、得られた吸収スペクトルについてSIMCA法による多変量解析を行い、糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者の解析モデルの作成を行った。また、SIMCA法によるクラス分けにおいて、クラス6を糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者、クラス1を健常者と定義した。
本実施例において、解析モデルの作成には市販の多変量解析用ソフト(商品名「Pirouette ver.3.01 (Informetrics社)」)を使用し、下記表9に示されるアルゴリズムによりSIMCA解析を行った。SIMCA解析によるモデル作成には健常人の血清(Normal donor serum)79検体および糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者の血清23検体の合計102検体を用いた。そして、SIMCAモデル作成後、モデルに含まれていない、健常人の血清10検体および糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者血清7検体が正しく診断されるかどうかで、生活習慣病診断への有用性を検討した。
Figure 2007066589

上記アルゴリズムについて簡単に説明すると、「# of Included Samples」は、解析に使用したサンプル数(スペクトル数)であり、サンプル数306は、103サンプルを3回連続照射にて各々得られた3つの吸光度データを使用したことを意味する。
「Preprocessing」は前処理を示し、「Mean-center」はデータセットの中心にプロットの原点を移動したことを示す。「Scope」はGlobalとLocalがあるが、Localを選択した。「Maximum factors」は、最大に解析するFactor(主成分)数を示し、30まで選択した。「Optimal Factors」は解析の結果モデルを作成するのに最適だったFactor数を示し、「30、10」はClass1がFactor30までが最適、Class6がFactor10までが最適であることを示す。「Probability threshold」はあるクラスに属するか判断する際の閾値を示す。「Calibration transfer」は装置間の違いを緩和させる数学的な調整を行うか否かを示す。「Transform」は変換を示し、「None」は変換処理を行わなかったことを示す。
図6は、本実施例のSIMCA解析の結果得られたCoomans Plotを示す。また、下記の表10にはクラス距離(Interclass Distances)の結果を、表11には分類ミス(Misclassification)の結果をそれぞれ示す。
Figure 2007066589
表10において、CS1、CS6は、それぞれ、クラス1、クラス6を意味する。また、CS1@5は、クラス1でFactor(主成分)を5個使用していることを意味する。
Figure 2007066589
表11において、「Actual1」は実際のクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。また、「Pred1」は本実施例のSIMCA解析により得られた解析モデルを用いて予測されたクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。「No match」は糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者と健常者のどちらにも判定されなかった場合を数値化したものである。これらの結果に示すように、SIMCA解析により得られた解析モデルによって、腎症患者かどうかを良好に判別できることがわかった。
次に、本SIMCA解析により得られた解析モデルを用いて、モデルに含めなかった未知試料を診断できるかどうかを検討した。その結果を下記の表12に示す。
Figure 2007066589
表12において、「ActualCS1」は実際のクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。また、「PredCS1」は本SIMCA解析により得られた解析モデルを用いて予測されたクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。「No match」は糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者と健常者のどちらにも判定されなかった場合を数値化したものである。「Excluded samples」は未知サンプルを予測した結果である。表12に示すように、良好に未知検体の糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者診断ができることが示された。
図7は、上記SIMCA解析の結果得られた、各波長(横軸)における識別力(縦軸)を示す。識別力の値が高い波長ほど、当該波長が2つのクラス間で異なっていることを示す。すなわち、識別力(Discriminating Power)の高いシャープなピークの波長が、健常者と糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者間の血清の判別に有効な波長の1つと考えられる。したがって、このようなSIMCA解析により得られた波長に着目して判別を行うことによって、糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者かどうかを簡易迅速かつ精度良く診断することが可能である。
こうして組み立てられた解析モデルをファイルとして保存しておき、未知試料の検査・診断時にこのファイルを呼び出し、未知試料がどのクラスに分類されるかを解析モデルで予測する。これにより、簡易迅速な糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者の検査・診断が可能になる。
[1. 2. 4]吸収スペクトルの解析(肝機能異常)
本実施例では、得られた吸収スペクトルについてSIMCA法による多変量解析を行い、肝機能異常の解析モデルの作成を行った。なお、既知の肝機能異常診断は、GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)、GPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)、γ-GTP(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)数値の異常など厚生省診断基準に従って行った。また、SIMCA法によるクラス分けにおいて、クラス2を肝機能異常者、クラス1を健常者と定義した。
本実施例において、解析モデルの作成には市販の多変量解析用ソフト(商品名「Pirouette ver.3.01 (Informetrics社)」)を使用し、下記表13に示されるアルゴリズムによりSIMCA解析を行った。SIMCA解析によるモデル作成には健常人の血清(Normal donor serum)74検体および肝機能異常者の血清22検体の合計96検体を用いた。そして、SIMCAモデル作成後、モデルに含まれていない、健常人の血清15検体および肝機能異常者の血清15検体が正しく診断されるかどうかで、肝機能異常診断への有用性を検討した。
Figure 2007066589
上記アルゴリズムについて簡単に説明すると、「# of Included Samples」は、解析に使用したサンプル数(スペクトル数)であり、サンプル数288は、96サンプルを3回連続照射にて各々得られた3つの吸光度データを使用したことを意味する。
「Preprocessing」は前処理を示し、「Mean-center」はデータセットの中心にプロットの原点を移動したことを示す。「Scope」はGlobalとLocalがあるが、Localを選択した。「Maximum factors」は、最大に解析するFactor(主成分)数を示し、30まで選択した。「Optimal Factors」は解析の結果モデルを作成するのに最適だったFactor数を示し、「20、20」はClass1がFactor20までが最適、Class2がFactor20までが最適であることを示す。「Probability threshold」はあるクラスに属するか判断する際の閾値を示す。「Calibration transfer」は装置間の違いを緩和させる数学的な調整を行うか否かを示す。「Transform」は変換を示し、「Smooth」は平滑化をしたことを示す。平滑化の変換はSavitzky-Golayの多項式フィルターの原理に基づき、中心データの点と片側のn個のポイントを含むウインドウ内の説明変数への回旋を行っており、n=25を選択したことを示している。SNVはばらつきを補正する方法である。まず、各サンプルの変数の標準偏差と平均が計算される。次に各変数の値から平均値が引かれ、さらに標準偏差で割って補正される。
図8は、本実施例のSIMCA解析の結果得られたCoomans Plotを示す。また、下記の表14にはクラス距離(Interclass Distances)の結果を、表15には分類ミス(Misclassification)の結果をそれぞれ示す。
Figure 2007066589
表14において、CS1、CS2は、それぞれ、クラス1、クラス2を意味する。また、CS1@5は、クラス1でFactor(主成分)を5個使用していることを意味する。
Figure 2007066589
表15において、「Actual1」は実際のクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。また、「Pred1」は本実施例のSIMCA解析により得られた解析モデルを用いて予測されたクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。「No match」は肝機能異常者と健常者のどちらにも判定されなかった場合を数値化したものである。これらの結果に示すように、SIMCA解析により得られた解析モデルによって、肝機能異常者かどうかを良好に判別できることがわかった。
次に、本SIMCA解析により得られた解析モデルを用いて、モデルに含めなかった未知試料を診断できるかどうかを検討した。その結果を下記の表16に示す。
Figure 2007066589
表16において、「ActualCS1」は実際のクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。また、「PredCS1」は本SIMCA解析により得られた解析モデルを用いて予測されたクラスが「1」であることを意味し、他も同様である。「No match」は肝機能異常者と健常者のどちらにも判定されなかった場合を数値化したものである。「Excluded samples」は未知サンプルを予測した結果である。表16に示すように、良好に未知検体の肝機能異常者診断ができることが示された。
図9は、上記SIMCA解析の結果得られた、各波長(横軸)における識別力(縦軸)を示す。識別力(Discriminating Power)の値が高い波長ほど、当該波長が2つのクラス間で異なっていることを示す。すなわち、識別力の高いシャープなピークの波長が、健常者と肝機能異常者間の血清の判別に有効な波長の1つと考えられる。したがって、このようなSIMCA解析により得られた波長に着目して判別を行うことによって、肝機能異常者かどうかを簡易迅速かつ精度良く診断することが可能である。
こうして組み立てられた解析モデルをファイルとして保存しておき、未知試料の検査・診断時にこのファイルを呼び出し、未知試料がどのクラスに分類されるかを解析モデルで予測する。これにより、簡易迅速な肝機能異常の検査・診断が可能になる。
解析モデルによって予測された糖尿病、糖尿病性腎症、糖尿病性腎機能障害以外の腎症患者、肝機能異常者の結果よりそれぞれの病気について良好に判断することができる。上記にあげた病気以外にも高脂血症、心臓病等の患者から上記の方法と同様な判断を行い、それらの結果を総合的に判断することにより生活習慣病の判断を行うことができる。
以上のように、本発明は、生活習慣病かどうかを客観的に、簡易迅速かつ高精度に検査・判定することができ、生活習慣病に関する検査・診断に広く利用できるものである。

Claims (16)

  1. 波長400nm〜2500nmの範囲またはその一部範囲の波長光を被検者その他動物由来の検体試料に照射し、その反射光、透過光または透過反射光を検出して吸光度スペクトルデータを得た後、その中の測定全波長あるいは特定波長の吸光度を、予め作成した解析モデルを用いて解析することによって定量的または定性的に生活習慣病に関する検査・判定を行う方法。
  2. 糖尿病、腎機能障害、肝機能障害、高血圧、高脂血症、肥満、心臓病および脳卒中のうち1又は2以上の項目について病気の診断や進行度の判定を行うことを特徴とする請求項1記載の検査・判定方法。
  3. 前記検体試料が、血液(血漿・血清を含む)、尿、その他の体液、組織、組織抽出液、または、耳、手足の指先など生体の一部であることを特徴とする請求項1又は2記載の検査・判定方法。
  4. 糖尿病に関する検査・判定において、817nm、921-959nm、987-1004nm、1008-1018nm、1028nm、および1040nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査・判定方法。
  5. 糖尿病性腎機能障害に関する検査・判定において、835nm、908-912nm、917-963nm、993-1002nm、1008-1034nm、1040nm、および1060nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査・判定方法。
  6. 糖尿病性腎機能障害以外の腎症(腎硬化症、糸球体腎炎、IgA腎症、およびその他の腎症)に関する検査・判定において、914-915nm、919-967nm、994nm、1008nm、1012-1014nm、1018nm、1024nm、1030nm、および1034nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査・判定方法。
  7. 肝機能異常に関する検査・判定において、667-679nm、917-955nm、975-1005nm、および1083-1085nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査・判定方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法に使用される解析モデル。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法に使用される解析モデルの作成、更新、または作成した解析モデルを用いた検査・診断をコンピュータに実行させる、生活習慣病の検査・診断用プログラム。
  10. 波長400nm〜2500nmの範囲またはその一部範囲の波長光を被検者その他動物由来の検体試料に照射する投光手段と、
    投光前又は投光後に分光する分光手段、および、前記試料に照射された光の反射光、透過光または透過反射光を検出する検出手段と、
    検出により得られた吸光度スペクトルデータの中の測定全波長あるいは特定波長の吸光度を、予め作成した解析モデルを用いて解析することによって定量的または定性的に生活習慣病に関する検査・診断を行うデータ解析手段と、を備えたことを特徴とする検査・診断装置。
  11. 糖尿病、腎機能障害、肝機能障害、高血圧、高脂血症、肥満、心臓病および脳卒中のうち1又は2以上の項目について病気の診断や進行度の判定を行うことを特徴とする請求項10記載の検査・診断装置。
  12. 前記検体試料が、血液(血漿・血清を含む)、尿、その他の体液、組織、組織抽出液、または、耳、手足の指先など生体の一部であることを特徴とする請求項10又は11記載の検査・診断装置。
  13. 糖尿病に関する検査・判定において、817nm、921-959nm、987-1004nm、1008-1018nm、1028nm、および1040nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の検査・診断装置。
  14. 糖尿病性腎機能障害に関する検査・判定において、835nm、908-912nm、917-963nm、993-1002nm、1008-1034nm、1040nm、および1060nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の検査・診断装置。
  15. 糖尿病性腎機能障害以外の腎症(腎硬化症、糸球体腎炎、IgA腎症、およびその他の腎症)に関する検査・判定において、914-915nm、919-967nm、994nm、1008nm、1012-1014nm、1018nm、1024nm、1030nm、および1034nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の検査・診断装置。
  16. 肝機能異常に関する検査・判定において、667-679nm、917-955nm、975-1005nm、および1083-1085nm内の各波長の±5nmの範囲の複数の波長域から選ばれる、2以上の波長の吸光度スペクトルデータを用いた解析によって検査・判定を行うことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の検査・診断装置。
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