JP2023528539A - 血液障害の予測方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、血液障害を発症するリスクを決定する方法であって、-生体試料を放射線に曝露して、試料に特徴的なスペクトルを得るステップであって、スペクトルは、スペクトルシグネチャを得るために処理される、ステップと、-前のステップで得られたスペクトルシグネチャを1つ以上の基準スペクトルシグネチャと比較するステップと、-結論するステップであって、*個人のスペクトルシグネチャが対照のスペクトルシグネチャと著しく異なる場合には、個人が血液障害を発症する見込みが高いと結論し、*そうでない場合には、個人が血液障害を発症する見込みが低いと結論する、ステップと、を含む方法に関する。

Description

本発明は、血液障害の予測方法に関する。
血液疾患の分野は、一般に、早期スクリーニング、診断、およびより重篤な状態に向けた疾患の進行の追跡を必要とし、一般に複数回の血液検査を積み重ねる、特定の生体試料に対して実施され得る分析を伴う。
骨髄異形成症候群(MDS)は、集団の高齢化に伴い頻度が増大する前白血病の状態であり、30%の症例で二次性急性白血病への移行を伴う漸進的な進行を呈する。MDSの診断は、血液学(骨髄像)を専門とする生物学者による細胞学的分析を行うために、骨髄を採取することを必要とする。
かかる分析は侵襲的であり、長く、費用がかかるものであり、分析を簡略化し、より迅速な結果を得ることが可能であることが重要である。
フーリエ変換赤外(FTIR)分光法が知られており、有機化合物を特定するため、および生体試料(組織または液体)の生化学的組成を検査するために使用されている。
白血病発生のようなプロセスは、細胞生化学における全体的な変化を引き起こし、FTIR分光法技術によって分析されたときの吸収スペクトルの違いに導き得る。したがって、FTIR分光法は、脂肪、タンパク質、炭水化物、および核酸のような高分子の吸収帯の変化を分析することによって、正常組織と異常組織とを差別化するために、一般的に使用されている。
さらに、特許文献1の教示が、先行技術から知られており、この教示は、血液がんを検出および監視する方法およびシステムを記載している。より詳細には、この出願に挙げられている発明者らは、白血病患者から得られた単核細胞の試料が、健康な対照、および例えば発熱を患う被験者のような白血病に類似する臨床症状を患っている非がん患者のものとは異なるFTIRスペクトルを生成し、かくして白血病患者の鑑別診断を可能とすることを確認している。白血病患者、白血病に類似した臨床症状を呈する患者、および健康な対照の被験者を差別化することにより、IR分光法は、白血病および/またはその他のタイプの血液悪性腫瘍を診断するための、有効な診断ツールを提供する。
しかしながら、この文献は、白血病診断の状況におけるFTIR分光法の使用を示しているものの、この文献は、病状のサブタイプに応じて診断を洗練すること、または疾患の発症を予測することを可能にするツールは、提供していない。
かくして、白血病、特に骨髄性白血病のサブタイプの検出を改善することを可能にする方法を提供する必要性が存在する。
国際公開第2011/121588号明細書
本発明は、先行技術のこれらの欠点を克服することを目的とする。
本発明の目的の1つは、個人における血液障害の発病の予測を簡易な態様で決定することを可能とする、予測方法を提供することである。
本発明はかくして、個人が血液障害を発症するリスクを、個人の生体試料から、特にインビトロで決定する方法であって、該方法は、
- 生体試料を4000cm-1から400cm-1まで変化する波長の中赤外放射線(MIR)に曝露して、試料に特徴的なスペクトルを得るステップであって、スペクトルは、試料中に存在する種々の分子のタイプおよび相対濃度の、その位置または波数、およびその強度または吸光度により特徴的な吸光ピークから構成される、スペクトルシグネチャを得るために処理される、ステップと、
- 前のステップで得られたスペクトルシグネチャを、1つ以上の基準スペクトルシグネチャと比較するステップであって、1つ以上の基準スペクトルシグネチャは、個人の基準集団から得られたものである、ステップと、
- 結論を出すステップであって、
* 個人のスペクトルシグネチャのピークの第1の群の強度が、基準スペクトルシグネチャにおいて得られたこれらの同じピークの強度と著しく異なる場合には、個人は血液障害を発症する見込みが高いと結論し、
ピークの第1の群は、1330cm-1、1445cm-1、1478cm-1、1493cm-1、1505cm-1、1507cm-1、1520cm-1、1526cm-1、1544cm-1、1571cm-1、1602cm-1、1668cm-1、1674cm-1、1676cm-1、1697cm-1、および2852cm-1の第1の群の波数に対応し、
* そうでない場合には、個人が血液障害を発症する見込みは低いと結論を出す、ステップと
を含む、方法に関する。
本発明は、個人から得られた単純な血液試料の赤外スペクトルの決定が、当該個人が血液障害を発症するリスクに関連する情報を得ることを可能にするという、本発明者らによりなされた驚くべき発見に基づくものである。
分光法は、生体試料に含まれる化合物の高分子構造に関連する情報を得ることを可能にする、(適切な材料以外の)実装のための試薬を必要としない、簡便で迅速な方法である。典型的に、赤外スペクトル(FTIR)は、脂肪、タンパク質、炭水化物、および核酸のような細胞成分に関連する特定の官能基にそれぞれが対応する、複数の吸収帯から構成される。発がんを含む、個人で起こる全ての生理学的変化は、代謝における全体的な変化に導き得、試料がFTIR技術により分析されたときの吸収スペクトルを変化させることとなる。したがって、FTIRは、分子の吸収帯の変化を分析することによって、正常組織と異常組織とを差別化するために、一般的に使用されている。
電磁波スペクトルのうちの赤外線部分は、可視光線に対して指定された、近赤外線、中赤外線、および遠赤外線の3つの領域に分けられる。遠赤外線は、約400~10cm-1(1000~25μm、実用的には1000~30μmのスペクトル)にわたり、マイクロ波領域と隣接しており、低いエネルギーを有し、回転分光のために使用されることができる。中赤外放射線は、約4000~400cm-1(25~2.5μm、実用的には30~1.4μmのスペクトル)にわたり、関連する振動構造の基本振動を調べるために使用されることができる。近赤外線は、より高エネルギーのものであり、約14000~4000cm-1(2.5~0.7μm、実用的には1.4~0.8μmのスペクトル)にわたり、調和振動を励起することができる。これらのサブ領域の指定および分類は、基本的に慣習である。本発明においては、以上の定義による、中赤外域の分光への参照がなされる。
試料の赤外スペクトルは、赤外光ビームを当該試料に通過させることによって確立される。透過させられた光を調べることは、各波長において吸収されたエネルギーの量を示す。このことは、時間とともに波長の変化を伴う単色ビームを使用するか、またはフーリエ変換機器を使用して、干渉法によって全ての吸光度を同時に測定することにより、実現されることができる。かくして、吸光または透過スペクトルを生成し、吸収波長を分析することが可能である。これらの特徴の分析は、試料の分子構造を反映する。
この技術は、共有結合を持つ試料でほぼ排他的に機能する。赤外域の活性結合が少なく、純度の高い試料からは、単純なスペクトルが得られる。より複雑な分子構造は、より多くの吸収帯に導き、かくして、より複雑なスペクトルに導くが、この方法は依然として、非常に複雑な混合物の特性評価のために使用される。
本発明において説明される方法は、実施されるステップの単純さに存在し、
-第1のステップは、個人の生体試料から赤外スペクトルを得るものであり、
-第2のステップは、血液障害の、またはその発症のリスクの結論を出すために、前のステップで得られたスペクトルを1つ以上の基準スペクトルと比較するものである。
本発明において、「血液障害」とは、血液の成分に影響を及ぼすあらゆる病状を意味し、特に、白血病、リンパ腫、骨髄腫、並びに骨髄異形成症候群および骨髄増殖症候群のような悪性血液障害を意味する。
本発明においては、所与の試料に特徴的なスペクトルシグネチャを得るために、赤外線への曝露の結果が、特にフーリエ変換によって処理される。
より詳細には、1330cm-1、1445cm-1、1478cm-1、1493cm-1、1505cm-1、1507cm-1、1520cm-1、1526cm-1、1544cm-1、1571cm-1、1602cm-1、1668cm-1、1674cm-1、1676cm-1、1697cm-1、および2852cm-1の特定の波数(波長の逆数)、並びにフーリエ変換に後続する当該波数に対応するピークの各々の相対強度に、焦点が当てられる。
かくして、要約すると、所与の試料は、少なくとも1330cm-1、1445cm-1、1478cm-1、1493cm-1、1505cm-1、1507cm-1、1520cm-1、1526cm-1、1544cm-1、1571cm-1、1602cm-1、1668cm-1、1674cm-1、1676cm-1、1697cm-1および2852cm-1の波数においてスペクトルシグネチャを得るため、フーリエ変換により処理されることとなるスペクトルを得るために、中赤外放射線に曝される。
当該スペクトルシグネチャが得られると、それが基準スペクトルシグネチャ、または複数の基準スペクトルシグネチャと比較される。
当該基準スペクトルシグネチャは、分析される試料と同じ赤外線処理(およびフーリエ変換)を受けた基準試料から得られる。比較をより効果的にするために、基準スペクトルシグネチャが、検査される生体試料と同じタイプの生体試料(例えば、血液、血清、血漿等)から得られることが不可欠である。かくして、例として、ある個人について血液試料が検査される場合には、本発明の方法によれば、基準試料は、他の血液試料から得られたものとなる。
基準スペクトルシグネチャは、健康な個人、すなわちいずれの疾患も有していない個人、または症状が本発明で定義する血液障害のものとは異なる疾患を有する個人のいずれであってもよい、基準個人から得られる。
基準個人は、本発明の方法により検査される個人に対応してもよく、基準試料は、個人が血液障害を発症する前、または発症する見込みが高くなる前に採取されたものである。
個人のスペクトルシグネチャと基準スペクトルシグネチャとの間の比較の間、上述の波数に対応する様々なピークの強度(吸光度)が比較される。
この比較において、当該波数に対応するピークの全ての強度が、基準スペクトルシグネチャにおけるこれらの同じピークの強度に対して著しく異なる(増大または減少)場合には、試料が本発明の方法により検査された当該個人は、血液障害を発症する見込みが高いこととなる。所与の個人のシグネチャはかくして、一組のスペクトル変数(本実施例では16個)にわたって分散された、パターン型構造から構成される。基準シグネチャ(健康であっても病的であっても)はかくして、「プロファイル」すなわちこのパターンによって形成される。患者の各タイプについて、個人の生理学的状態に特有のプロファイルが特定される。任意の個人の生理学的状態の特定はかくして、基準プロファイル(またはパターン)に対する、このプロファイル(またはパターン)の比較に基づく。個人のパターンと基準パターンとの間の距離の算出は、当該個人を特定のクラス/カテゴリ(例えば健康か病気か)に割り当てることを可能とする。個人は、(例えば本例においては)16次元の空間において、最短距離にある/最も近い基準パターンに従って「分類」されることとなる。
かくして、血液、血液の副産物、または骨髄の生体試料から得られたFTIRスペクトルに基づいて、個人における悪性血液障害の発症のリスクを決定することが可能である。
有利には、本発明は、上述した方法であって、個人が血液障害を発症する見込みが高い場合には、さらに、
* 個人のスペクトルシグネチャのピークの第2の群の強度が、基準スペクトルシグネチャにおいて得られたこれらの同じピークの強度と著しく異なる場合には、個人が白血病を発症する見込みが高いと結論し、
ピークの第2の群は、3316cm-1、3283cm-1、3281cm-1、3256cm-1、3118cm-1、3116cm-1、1345cm-1、1343cm-1、1340cm-1、および1338cm-1の第1の群の波数に対応し、
* そうでない場合には、個人が骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと結論する
方法に関する。
本発明者らは、ピークすなわち波数の第1の群が、ある個人が血液障害を発症する見込みが高いか否かを決定することが可能である場合、スペクトルシグネチャのピークの第2の群を調べることによって、および得られた差に従って、本発明の方法により検査された対象の個人が白血病または骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いか否かを決定することが可能であることを実証した。
骨髄異形成症候群(MDS)は、髄質の造血幹細胞に由来するクローン性の血液障害であり、異常な態様で分化した骨髄始原細胞の過剰な増殖(=骨髄異形成)を伴う。前駆細胞の過剰なアポトーシスが、産生不全および末梢性血球減少症(=無効造血)に帰着する。
これらには複数のクラスがあり、血球減少のタイプおよび数、骨髄異形成の徴候(髄膜細胞の形態異常)、芽細胞の過剰の有無に依存して、WHO(2016年)により定義されている。
70%の症例では、発症は延長され、比較的緩やかで、血球減少の進行性悪化(骨髄不全)を伴う。一方、30%の症例では、芽細胞の蓄積により、発症が迅速で、急性骨髄性白血病に向けてより侵攻性が高く、MDSが「前白血病状態」とも呼ばれる所以である。
この実施形態によれば、スペクトルシグネチャの波数の2つの第1の群を調べることは、二次性白血病への移行について、「低リスク」と呼ばれるべきMDSと、「高リスク」と呼ばれるべきMDSとを、差別化することを可能にはしない。
本発明においては、特に、2つのタイプの白血病、特に2つのタイプの急性骨髄性白血病、すなわち初発急性骨髄性白血病と二次性骨髄性白血病との間の区別がなされる。
初発白血病は、骨髄増殖症候群に先立って患者に発見されることなく、患者において自然に、かつ直接的に発生する。かかる白血病は、骨髄性前駆細胞の細胞増殖および分化に影響を及ぼす異常の同時蓄積が原因であると考えられ得る。
一方、二次性急性骨髄性白血病は、骨髄増殖症候群の悪化に伴い、特に前駆細胞の分化を阻害する遺伝子異常を蓄積することにより、発生する。
有利な実施形態においては、本発明は、上述した方法であって、個人が骨髄異形成症候群を発症する見込みが高い場合には、
* 個人のスペクトルシグネチャのピークの第3の群の強度が、基準スペクトルシグネチャにおいて得られたこれらの同じピークの強度と著しく異なる場合には、個人が低リスクの骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと結論し、
ピークの第3の群は、3060cm-1、3062cm-1、3396cm-1、3384cm-1、および3052cm-1の第1の群の波数に対応し、
* そうでない場合には、個人が高リスクの骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと結論する、方法に関する。
スペクトルシグネチャのピークの第1、第2および第3の群によって、低リスクの骨髄異形成症候群または高リスク骨髄異形成症候群の発生を差別化することが可能である。
有利には、本発明は、以上に説明された方法であって、個人が白血病を発症する見込みが高い場合には、
* 個人のスペクトルシグネチャのピークの第4の群の強度が、基準スペクトルシグネチャにおいて得られたこれらの同じピークの強度と著しく異なる場合には、個人が二次性白血病を発症する見込みが高いと結論し、
ピークの第4の群は、3270cm-1、3268cm-1、3266cm-1、3264cm-1、3192cm-1、3190cm-1、2850cm-1、2840cm-1、1707cm-1、1705cm-1、1664cm-1、1662cm-1、1633cm-1、1631cm-1、1493cm-1、1491cm-1、1489cm-1、1458cm-1、1456cm-1、および1256cm-1の第1の群の波数に対応し、
* そうでない場合には、個人が初発白血病を発症する発症する見込みが高いと結論する
方法に関する。
スペクトルシグネチャのピークの第1、第2および第4の群によって、初発白血病または二次性白血病の発生を差別化することが可能である。
さらに有利には、本発明は、当該生体試料が血漿試料である、上述した方法に関する。
本発明を実装するための有利な生体試料は、定期的な血液検査の間に得られ得る血漿である。
血漿は、血液の液体部分である。血漿は、血液量の約55%を占め、生体を通して血球、血小板、ホルモン、およびその他の可溶性成分(タンパク質、代謝産物、ホルモン、塩等)を輸送する役割を果たす。
有利には、本発明は、スペクトルシグネチャおよび基準スペクトルシグネチャが、それぞれの赤外分光データの二次導関数を介して得られる、上述した方法に関する。
スペクトルの各々の二次導関数の算出が、有利に実施される。当該二次導関数は、赤外線域の分解能、および得られるピークの区別を改善する。赤外スペクトルの二次導関数は、試料に含まれる化合物の特性評価および同定のための生のスペクトル(非導関数)の使用に対して、明らかな改善をもたらす。
この処理は、一般に分光器に組み込まれたソフトウェアを使用して実施される。
本発明はまた、個人が血液障害を発症するリスクを、特にインビトロで決定するための、個人の血漿試料の使用であって、
* 試料について、赤外分光法によって得られたスペクトルシグネチャの波数の第1の群に対応するピークの強度が、1人以上の対照の個人のスペクトルシグネチャから得られた同じピークの強度と著しく異なる場合には、個人が血液障害を発症する見込みが高いと結論し、
波数の第1の群は、1330cm-1、1445cm-1、1478cm-1、1493cm-1、1505cm-1、1507cm-1、1520cm-1、1526cm-1、1544cm-1、1571cm-1、1602cm-1、1668cm-1、1674cm-1、1676cm-1、1697cm-1、および2852cm-1の波数に対応し、
* そうでない場合には、個人が血液障害を発生する見込みは低いと結論する
試料の使用に関する。
有利には、本発明は、上述した使用であって、個人が血液障害を発症する見込みが高い場合には、
* 試料について、赤外分光法によって得られたスペクトルシグネチャの波数の第2の群に対応するピークの強度が、1人以上の対照の個人のスペクトルシグネチャから得られた同じピークの強度と著しく異なる場合には、個人が白血病を発症する見込みが高いと結論し、
波数の第2の群は、3316cm-1、3283cm-1、3281cm-1、3256cm-1、3118cm-1、3116cm-1、1345cm-1、1343cm-1、1340cm-1、および1338cm-1の波数に対応し、
* そうでない場合には、個人が骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと結論する
使用に関する。
さらに有利には、本発明は、上述した使用であって、
- 個人が骨髄異形成症候群を発症する見込みが高い場合には、
* 試料について、赤外分光法によって得られたスペクトルシグネチャの波数の第3の群に対応するピークの強度が、1人以上の対照の個人のスペクトルシグネチャから得られた同じピークの強度と著しく異なる場合には、個人が低リスクの骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと結論し、
波数の第3の群は、3060cm-1、3062cm-1、3396cm-1、3384cm-1、および3052cm-1の波数に対応し、
* そうでない場合には、個人が高リスクの骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと決定し、
- 個人が白血病を発症する見込みが高い場合には、
* 試料について、赤外分光法によって得られたスペクトルシグネチャの波数の第4の群に対応するピークの強度が、1人以上の対照の個人のスペクトルシグネチャから得られた同じピークの強度と著しく異なる場合には、個人が二次性白血病を発症する見込みが高いと結論し、
波数の第4の群は、3270cm-1、3268cm-1、3266cm-1、3264cm-1、3192cm-1、3190cm-1、2850cm-1、2840cm-1、1707cm-1、1705cm-1、1664cm-1、1662cm-1、1633cm-1、1631cm-1、1493cm-1、1491cm-1、1489cm-1、1458cm-1、1456cm-1、および1256cm-1の波数に対応し、
* そうでない場合には、個人が初発白血病を発症する見込みが高いと結論する
使用に関する。
本発明はさらに、コンピュータプログラム製品であって、当該プログラムがコンピュータ上で実行されるときに、以上に定義された方法のステップを実行するための部分、手段またはプログラムコード命令を含む、コンピュータプログラム製品、またはソフトウェアに関する。
有利には、当該プログラムは、コンピュータ読み取り可能なデータ記録媒体に含められる。この種の媒体は、CD-ROMのような可搬型の記録媒体に限定されるものではなく、内部メモリを含む装置の一部、コンピュータ内のもの(例えばRAMおよび/またはROM)、ハードディスク若しくはUSBキーのような外部メモリ装置のもの、または近隣の若しくはリモートのサーバであっても良い。
有利には、上述したコンピュータプログラム製品またはソフトウェアは、
- スペクトルシグネチャを得るための赤外線スペクトルの処理、
- 基準スペクトルシグネチャとの、検査された個人の生体試料から得られたスペクトルシグネチャの比較、または
- その両方
を可能とするように設計されている。
上述したコンピュータプログラム製品またはソフトウェアはまた、有利には、フーリエ変換の後に得られたスペクトルの二次導関数を形成するためにも使用され得る。
本発明は、図および以下の例に照らして、より良く理解されるであろう。
群間の区別G0、G1、G2、G3およびG4の合成結果を示す表である。G0:健康、G1:低リスクの骨髄異形成症候群、G2:高リスクの骨髄異形成症候群、G3:二次性急性骨髄性白血病、G4:初発急性骨髄性白血病。
(実施例1:分類)
(材料および方法)
A-生体試料
MYLESYM検査(ID-RCE 2011-A00271-40)に含まれる同意を表した体調不良の個人(n=70)の全血から、二重遠心分離(700g、10分)により血漿が分離された。これらの血漿は、HEALTHOX検査(ClinicalTrials.gov#NCT02789839)で募集された99人の健康なドナーの血漿と比較された。
血漿試料(50μL)は、使用されるまで-80℃で凍結される。常温で解凍され、ボルテックスタイプの撹拌機を使用して均質化されると、5μLが、IRにおいて透明な物質であるシリカまたはセレン化亜鉛(ZnSe)でつくられた96ポジションのマルチウェルプレートの上に置かれて広げられ、35℃で滅菌器中において15分間乾燥され、MIR分光光度計を使用して分析される。
代替としては、試料(20μL)が顕微鏡用スライド上に置かれ、乾燥のため24時間大気中に放置されても良い。
B-血漿試料の取得
試料数n=169(健康99名/体調不良70名)
G0:健康(女性60名、男性39名)。
G1:低リスクの骨髄異形成症候群:LR-MDS(女性12名、男性26名)。
G2:高リスクの骨髄異形成症候群:HR-MDS(女性5名、男性4名)。
G3:二次性急性骨髄性白血病:AML Sec(女性3名、男性8名)。
G4:初発急性骨髄性白血病:AML-Novo(女性9名、男性7名)。
C-LUMOS顕微鏡(Bruker)
LUMOSは、内蔵の分光器を備えた自律型IRTF顕微鏡である。モータ駆動の結晶によりもたらされる技術革新は、システムが、操作者による介入なしに透過モードから反射およびATRモードへ移行し、ATRモードが作動している場合であっても、完全に自動化された態様で試料または背景雑音を測定することを可能とする。このタイプの機器は、中赤外域において透明でない物質であるスライドガラス上に試料が置かれた場合に、減衰全反射(ATR)測定に適している。
Bruker IR Biotyperに類似したものも使用され得る。この器具は、Bruker社に帰属するOPUSというソフトウェアにより駆動される。このタイプの分光光度計は、プレートの準備を含め、1日当たり約100のスペクトルを容易に取得することを可能とする。赤外スペクトルは、かくして「透過」モードで接続され、赤外ビームは、試料と、中赤外領域で透明な材料である結晶化されたZnSeからつくられたマルチウェルプレートと、を通過する。
いずれの場合(反射または透過の測定)においても、スペクトル分解能は4cm-1であり、64~128回のスキャンが平均化される。バックグラウンドノイズは、空のウェルを介して測定される。「生の」(そのままの)吸収スペクトルが次いで保存され、次いでOPUS下のマクロルーチンを使用してJcamp形式(「オープンの」形式)にエクスポートされる。
D-検査の品質
複数のパラメータに基づいてスペクトルの品質を評価するには、水蒸気量、シグナル/水分比、ノイズの強度等のような、複数のパラメータに基づいてスペクトルの品質を評価し、一定の基準を満たさない異常なスペクトル(外れ値)を特定する。水和状態を確認するために、タンパク質のアミドIバンド(1650cm-1)が、本質的に液体の水を反映するバンド(3400cm-1)の2~3倍大きいことが確実にされる。
E-ベースラインの補正
ベースラインの変動は、取得の間の条件の変化、または機器若しくは環境に関連した変動(例えば温度)により、引き起こされ得る。
F-正規化
試料ではなく機器に起因するシグナルの強度差を最小化する目的で、MSC(乗算的散乱補正)散乱防止アルゴリズムを使用して、生のスペクトルが正規化される。これはスペクトル補正法である(Sun. D-Wet al. 2009)。
G-フィルタリング
この処置は、試料に依存して、対象のスペクトル範囲を選択することである。対象の試料(血漿)に対して、3800~940cm-1のスペクトル領域が固定される。2800~1800cm-1のバンドにおいては、スペクトルは、行われる分析に関連する情報を含まないため、切り捨てられる。このスペクトルは、主に大気中のCOの寄与を含み、環境変動を反映している。
H-二次導関数
導関数は、スペクトルの分解能を改善すること、およびかくしてバンドの重なりの影響を抑えることを可能とする。生のスペクトルから二次導関数への移行は、S/N比を低減させることに留意されたい{Martens H et al. 2002}。スペクトルの二次導関数は、スライディングウィンドウ型のSavitsky-Golay平滑化に13個の点を使用して算出される。
(スペクトルデータの分析)
A-統計的方法
1.監視されない分析(記述的分析)
PCA:主成分分析。これは、データ構造を理解し、例えば不適切な取得のような技術的な理由、または生化学的な理由のため、異なるスペクトルプロファイルを呈する、外れ値と呼ばれるとり得るスペクトルを特定するための、最良の分析である。
2.監視された分析(説明的分析)
PLSR:最小二乗法による回帰(部分的最小二乗回帰)。これは、顕在変数と呼ばれる観測された量的変数と潜在変数(MIRスペクトル)との間の複雑な関係をモデル化することを可能とする、統計的方法である。
B-変数の選択
遺伝的アルゴリズムまたはFADA法による変数の選択は、病状によって変化させられる生化学的マーカーのタイプを規定するための識別変数のサブセットを特定することを可能とする(Trevisan J et al. 2014)。このことは、
・ 予測に関するモデルの性能の改善(Jouan-Rimbaud D et al. 1995)、並びに
・ モデルの解釈および調査されるシステムの理解の改善
の2つの利点を有する。
C-FADAおよびGLMアルゴリズム
LDA/ロジスティック回帰分析は、この場合には健康な被験者と体調不良の被験者の異なる群との間で、最も識別力のあるスペクトル変数を特定することを可能とする。これらの最も識別力のある変数に基づいて、最良の特異性および選択性を可能にするいくつかの変数を特定するために、漸進的な選択がなされる。
D-予測の原理
識別分析検査の結果は、従来、混同行列の形で示され、表1において以下に示されるように解釈される。
Figure 2023528539000001
この調査について得られた結果は、以下の表2および図1に示される。
Figure 2023528539000002
この調査は、骨髄異形成症候群および急性白血病(初発または二次性)は、特異的なIVIIRスペクトルシグネチャ(特異的な「バーコード」)を介して明らかにされる、明確な代謝変化が伴うことを立証している。このことは、以下のための、早期のかつ迅速な診断の点での興味深い可能性を切り開く:
・ 生理学的病状を反映し、重要なバイオマーカーとなり得る血漿の分子の特定(スペクトルシグネチャの解釈);
・ 骨髄異形成症候群の早期発見のための支援、および
・ MDS患者を追跡するための支援。
(実施例2)
OPUSの下でインポートされたファイルは次いで、R環境で書かれたソフトウェアを使用して、行列にインポートされ転置される。
Figure 2023528539000003
Figure 2023528539000004
このプログラムの最後に、Excelファイルが作成され、その最初のタブは、処理されるべき全ての試料の転置行列(1試料=1行)を含む。
後続するステップは、各スペクトルの二次導関数を算出するものであり、Savitzky Golayスライディングウィンドウルーチンによって、11または13個の点にわたってこれらの導関数を平滑化し、次いで、分析に関連する周波数領域のみを保持するために、これらの導関数を切り捨てる。保持されるスペクトル領域は、ほとんど全ての場合において、3800~2800cm-1および1800~700cm-1である。これらは次いで、ベクトル正規化の原則に従って正規化される(二次導関数の面積が1に正規化される)。二次導関数の行列は、同じExcelファイルの2番目のタブに保存される。以下のスクリプトは、この前処理を行う。
Figure 2023528539000005
Figure 2023528539000006
Figure 2023528539000007
注意:これらのステップは、数学的操作が標準的であるため、いずれの種類の算出ソフトウェアを使用しても行われ得る。しかしながら、行われる順序を遵守することが重要である。
散乱について補正された生のスペクトルから作業すること(多重散乱補正またはMSCルーチン)を好む著者もいる。本発明者らは、二次導関数から作業する場合に、より好適な性能を見出した。
切り捨てられ正規化された、これらの二次導関数は、予測モデルの較正のために使用される。
予測モデルは、2つの群の間の最も識別性の高いスペクトル変数を特定することを可能にする、PLSRタイプ(部分的最小二乗回帰)の分析に基づく。これらの変数は、多数回の反復(通常は100回)にわたって正に選択された回数に従って、順序付けられる。次いで、予測モデルにおいて考慮に入れられる必要がある変数を可能な限り減らすために、手動の検査が実施される。毎回(変数の各組み合わせについて)、混同行列が算出され、正しく分類された試料と正しく分類されなかった試料とを特定することを可能とする。
この最適化が行われると、予測モデルの較正の役割を果たさなかった試料を予測することによって、検証が実施される。以下のスクリプトRは、これらのタスクを実行することを可能にする。
Figure 2023528539000008
Figure 2023528539000009
Figure 2023528539000010
Figure 2023528539000011
Figure 2023528539000012
この結果は、図1に特定されるように、二次導関数スペクトル、マーカー(差別化変数)の特定、および混同行列の形で示される。
本発明は示された実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態が明確に当業者にとって明らかであろう。

Claims (10)

  1. 個人が血液障害を発症するリスクを、前記個人の生体試料から、インビトロで決定する方法であって、前記方法は、
    - 前記生体試料を4000cm-1から400cm-1まで変化する波長の中赤外放射放射(MIR)に曝露して、前記試料に特徴的なスペクトルを得るステップであって、前記スペクトルは、前記試料中に存在する種々の分子のタイプおよび相対濃度の、その位置または波数、およびその強度または吸光度により特徴的な吸光ピークから構成される、スペクトルシグネチャを得るために処理される、ステップと、
    - 前のステップにおいて得られた前記スペクトルシグネチャを、1つ以上の基準スペクトルシグネチャと比較するステップであって、前記1つ以上の基準スペクトルシグネチャは、個人の基準集団から得られたものである、ステップと、
    - 結論を出すステップであって、
    * 前記個人の前記スペクトルシグネチャのピークの第1の群の強度が、前記基準スペクトルシグネチャにおいて得られたこれらの同じピークの強度と著しく異なる場合には、前記個人は血液障害を発症する見込みが高いと結論し、
    前記ピークの第1の群は、1330cm-1、1445cm-1、1478cm-1、1493cm-1、1505cm-1、1507cm-1、1520cm-1、1526cm-1、1544cm-1、1571cm-1、1602cm-1、1668cm-1、1674cm-1、1676cm-1、1697cm-1、および2852cm-1の第1の群の波数に対応し、
    * そうでない場合には、前記個人が血液障害を発症する見込みは低いと結論する、ステップと
    を含む、方法。
  2. 前記個人が血液障害を発症する見込みが高い場合には、さらに、
    * 前記個人の前記スペクトルシグネチャのピークの第2の群の強度が、前記基準スペクトルシグネチャにおいて得られたこれらの同じピークの強度と著しく異なる場合には、前記個人が白血病を発症する見込みが高いと結論し、
    前記ピークの第2の群は、3316cm-1、3283cm-1、3281cm-1、3256cm-1、3118cm-1、3116cm-1、1345cm-1、1343cm-1、1340cm-1、および1338cm-1の第1の群の波数に対応し、
    * そうでない場合には、前記個人が骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと結論する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記個人が骨髄異形成症候群を発症する見込みが高い場合には、さらに、
    * 前記個人の前記スペクトルシグネチャのピークの第3の群の強度が、前記基準スペクトルシグネチャにおいて得られたこれらの同じピークの強度と著しく異なる場合には、前記個人が低リスクの骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと結論し、
    前記ピークの第3の群は、3060cm-1、3062cm-1、3396cm-1、3384cm-1、および3052cm-1の第1の群の波数に対応し、
    * そうでない場合には、前記個人が高リスクの骨髄異形成症候群を発症する見込みが高いと結論する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記個人が白血病を発症する見込みが高い場合には、
    * 前記個人の前記スペクトルシグネチャのピークの第4の群の強度が、前記基準スペクトルシグネチャにおいて得られたこれらの同じピークの強度と著しく異なる場合には、前記個人が二次性白血病を発症する見込みが高いと結論し、
    前記ピークの第4の群は、3270cm-1、3268cm-1、3266cm-1、3264cm-1、3192cm-1、3190cm-1、2850cm-1、2840cm-1、1707cm-1、1705cm-1、1664cm-1、1662cm-1、1633cm-1、1631cm-1、1493cm-1、1491cm-1、1489cm-1、1458cm-1、1456cm-1、および1256cm-1の第1の群の波数に対応し、
    * そうでない場合には、前記個人が初発白血病を発症する見込みが高いと結論する、請求項2に記載の方法。
  5. 前記生体試料は、血漿試料である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記スペクトルおよび対照スペクトルは、赤外分光データの二次導関数によって得られる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 個人が血液障害を発症するリスクをインビトロで決定するための、前記個人の血漿試料の使用であって、
    * 前記試料について、赤外分光法によって得られたスペクトルシグネチャの波数の第1の群に対応するピークの強度が、1人以上の対照の個人のスペクトルシグネチャから得られた同じピークの強度と著しく異なる場合には、前記個人が血液障害を発症する見込みが高く、
    前記波数の第1の群は、1330cm-1、1445cm-1、1478cm-1、1493cm-1、1505cm-1、1507cm-1、1520cm-1、1526cm-1、1544cm-1、1571cm-1、1602cm-1、1668cm-1、1674cm-1、1676cm-1、1697cm-1、および2852cm-1の波数に対応し、
    * そうでない場合には、前記個人が血液障害を発生する見込みは低い
    試料の使用。
  8. 前記個人が血液障害を発症する見込みが高い場合には、
    * 前記試料について、赤外分光法によって得られたスペクトルシグネチャの波数の第2の群に対応するピークの強度が、1人以上の対照の個人のスペクトルシグネチャから得られた同じピークの強度と著しく異なる場合には、前記個人が白血病を発症する見込みが高く、
    前記波数の第2の群は、3316cm-1、3283cm-1、3281cm-1、3256cm-1、3118cm-1、3116cm-1、1345cm-1、1343cm-1、1340cm-1、および1338cm-1の波数に対応し、
    * そうでない場合には、前記個人が骨髄異形成症候群を発症する見込みが高い、請求項7に記載の試料の使用。
  9. - 前記個人が骨髄異形成症候群を発症する見込みが高い場合には、
    * 前記試料について、赤外分光法によって得られたスペクトルシグネチャの波数の第3の群に対応するピークの強度が、1人以上の対照の個人のスペクトルシグネチャから得られた同じピークの強度と著しく異なる場合には、前記個人が低リスクの骨髄異形成症候群を発症する見込みが高く、
    前記波数の第3の群は、3060cm-1、3062cm-1、3396cm-1、3384cm-1、および3052cm-1の波数に対応し、
    * そうでない場合には、前記個人が高リスクの骨髄異形成症候群を発症する見込みが高く、
    - 前記個人が白血病を発症する見込みが高い場合には、
    * 前記試料について、赤外分光法によって得られたスペクトルシグネチャの波数の第4の群に対応するピークの強度が、1人以上の対照の個人のスペクトルシグネチャから得られた同じピークの強度と著しく異なる場合には、前記個人は二次性白血病を発症する見込みが高く、
    前記波数の第4の群は、3270cm-1、3268cm-1、3266cm-1、3264cm-1、3192cm-1、3190cm-1、2850cm-1、2840cm-1、1707cm-1、1705cm-1、1664cm-1、1662cm-1、1633cm-1、1631cm-1、1493cm-1、1491cm-1、1489cm-1、1458cm-1、1456cm-1、および1256cm-1の波数に対応し、
    * そうでない場合には、前記個人は初発白血病を発症する見込みが高い、請求項8に記載の試料の使用。
  10. コンピュータプログラム製品であって、前記プログラムがコンピュータ上で実行されるときに、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するための部分、手段またはプログラムコード命令を含む、コンピュータプログラム製品。
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