JPWO2007063604A1 - プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
3電極(X,Y,A)を持つPDPの表示セルでのトリガ放電を利用した長ギャップ放電において、フロート状の電極を用いて、トリガ放電を低消費電力で安定して発生させることができる技術である。PDPの誘電体層中において、第1及び第2表示電極(51b、52b)間に長ギャップ(Lg)が形成され、第1及び第2表示電極(51b、52b)と容量結合される第1及び第2フロート電極(51c、52c)が形成され、第1及び第2フロート電極(51c、52c)間に短ギャップ(Lz)が形成される。第1及び第2表示電極(51b、52b)に対しサステインパルスが印加されることにより、短ギャップ(Lz)に微小なトリガ放電が発生し、その放電に続いて長ギャップ(Lg)での主放電が発生する。電極及び容量は、主放電の強度がトリガ放電の強度の1/5以下となる構造とする。
Description
本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)及びプラズマディスプレイ装置(PDP装置)の技術に関し、特に、PDPの表示駆動及び電極などの構造に関する。
従来、PDPの発光効率を向上する方法として、表示セルにおけるトリガ放電を用いた長ギャップ放電が知られている。例えば、第1基板(前面基板)側に第1(X)及び第2(Y)電極を有し、第2基板(背面基板)側にアドレス電極となる第3(A)電極を有するPDPに、更にX−Y電極間にZ(第4)電極が設けられ、Z電極とXまたはY電極との間でトリガ放電を行わせる四電極型PDP装置がある。
また、特開平11−238462号公報(特許文献1)には、表示セルの電極構造として、基板に対してフロート状の電極(島状の導電体)を設ける例について記載されている。
特開平11−238462号公報(第3図、第4図)
従来のPDPの技術において、表示セルにおける長ギャップ放電は発光効率が高いが、放電開始電圧が高い。前記四電極型PDP装置の駆動方法では、放電開始電圧を下げるために、表示電極間のZ電極に電圧を印加して、放電開始直後に電圧を0にするトリガ放電を用いている。
しかし、従来の構成では、トリガ放電だけでパルスを止める制御が難しく、また表示セルの容量負荷による消費電力の増大があり、結果的に効率を低減させていた。換言すれば、微小なトリガ放電を低消費電力で安定して発生させることは難しかった。
前記特開平11−238462号公報(特許文献1)の技術では、前記フロート状の電極でトリガ放電相当の放電を発生させているが、そのフロート状の電極間の放電ギャップが、表示電極間のギャップ(主放電ギャップ)と同じになる構造である。この構造では、主放電の維持電圧があまり低下しないため、発光効率の向上が小さい。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、PDP装置の技術において、フロート状の電極を用いたPDPで、低消費電力で安定したトリガ放電を発生させることができ、発光効率のよい構造を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。前記目的を達成するために、本発明は、PDP及びその駆動回路を備え、サブフィールド法を用い、PDPの各表示セルのX−Y電極間で維持放電(繰り返し放電)を行わせることにより表示を行うAC型カラーPDP装置の技術であって、PDPにフロート電極を設け、以下に示す構造を有することを特徴とする。PDPパネルは、第1(横)の方向と第2(縦)の方向のマトリックス状に配置した複数の表示セルで構成され、その垂直方向を第3の方向とする。
本発明の技術では、主にPDPの構造において、表示セル内の領域で、主放電のための電極の対と容量結合したフロート電極の対を主放電ギャップ付近に形成し、トリガ放電のために用いる。フロート電極の形状及び配置等により、主放電ギャップ(第1ギャップ)とトリガ放電ギャップ(第2ギャップ)とを独立に設計し、かつ、トリガ放電の強度を任意に設計できるPDP構造を提供する。特に、誘電体層(絶縁層)中、表示面で見て、フロート電極面が、第1ギャップを形成する表示電極面と一部重なり第1ギャップ上に突出するように配置する。
本PDP装置では、PDPの各表示セルにおいて、主放電のための電極の対である第1及び第2電極(特に透明な第1及び第2表示電極)と容量結合した第1及び第2フロート電極を設け、駆動回路からの第1及び第2電極間の電圧パルスの印加により、第1及び第2フロート電極間で微小なトリガ放電を発生させる。そしてトリガ放電に次いで第1及び第2表示電極間の主放電に発展させる。表示電極とフロート電極との容量結合のため、放電(トリガ放電)による壁電荷により電界が弱まり、自動的に短い放電で終息する。トリガ放電が発生すれば、表示電極間の長ギャップ放電が発生し、これにより発光効率が向上する。
(1) 本PDPは、例えば誘電体層中に第1(X)、第2(Y)、及び第3(A)電極を有するPDPであって、第1、第2、及び第3電極を含んで構成される各表示セルにおいて以下の構造を有する。第1電極と第2電極、特にその表示電極は、第1の方向に伸びそのエッジが第2の方向で対向して第1の放電のための第1ギャップ(長ギャップ)を形成する。第1及び第2電極と対応して、以下のような構造を持つ、第4電極(第1(X)フロート電極と称する)及び第5電極(第2(Y)フロート電極と称する)の2つの島状の電極を有する。
誘電体層中で、第1ギャップ及び表示電極付近の領域で、第3の方向に少し離れた位置に前記第1及び第2フロート電極を有する。第1フロート電極と第2フロート電極は対向して第2ギャップ(短ギャップ)を形成する。また、第1及び第2フロート電極は、表示面で見て第1及び第2電極(表示電極)と部分的に重なる面領域(第2領域)と、重ならない面領域(第1領域)とを持ち、前記第2領域によって、第1及び第2電極(表示電極)との間で静電容量(Cf)をもって容量結合する。第1及び第2フロート電極間の第2ギャップのエッジ間距離(Lz)は、第1及び第2電極(表示電極)間の第1ギャップのエッジ間距離(Lg)よりも小さい(Lz<Lg)。即ちフロート電極が第1ギャップ上で表示電極面に重ならない面領域(第1領域)を持って突出する。
駆動回路側からPDPに対し、サステイン期間で、第1及び第2電極(表示電極)間に放電維持電圧パルス(サステインパルス)乃至それに準ずる電圧パルスを印加することにより、フロート電極間(第2ギャップ)に第1の放電(トリガ放電)を発生させ、第1の放電が終息すると共に、第1及び第2電極間(第1ギャップ)に、より強度の大きい第2の放電(主放電)を発生させる。これにより対象表示セルでの発光を行わせる。前記サステインパルスは、サステイン電圧VsによるX,Yで逆極性となる正負パルスの繰り返しを含むパルスである。
そして、上記PDPで、誘電体層及び電極群の形状や配置や材料などによって、第1の放電の強度が第2の放電の強度の1/5以下であること、もしくは、第1の放電の電流が第2の放電の電流の1/5以下であることを特徴とする。
(2) また、上記(1)と同様のPDPであって、前記放電の強度もしくは電流による定義を以下とする。本PDPは、表示セルにおける、第1及び第2電極(表示電極)−フロート電極間の結合容量(Cf)が、第2の放電の発生する第1及び第2電極(表示電極)の放電絶縁層容量(Cdm)の1/5以下であることを特徴とする。
(3) 上記(1)または(2)のPDPにおいて、表示セルにおいて、表示面で、第1及び第2フロート電極の面積が、容量結合される部分を含む第1及び第2電極(表示電極)の面積よりも小さいことを特徴とする。
但し、上記電極面積の設計については、電極面の形状が比較的単純な長方形の場合などにはそのまま有効であるが、形状が複雑な場合などには、例えば、フロート電極における前記第1領域、前記第2領域、及び第1領域と第2領域との接続部分(第3領域)などを考慮して設計する。
(4) 上記(1)〜(3)のPDPにおいて、表示セルにおける第1及び第2フロート電極の第1の方向の幅(Wf)が、第2の方向の位置に応じて変化し、第1及び第2電極(表示電極)間の第1ギャップのエッジ付近で小さいことを特徴とする。
換言すれば、第1及び第2フロート電極は、第1ギャップ上の第1領域と、表示電極上の第2領域と、第1領域と第2領域との接続部分となる、前記第1ギャップのエッジ付近で小さくなる部分を含む第3領域とを有する形状である。
(5) 上記(1)〜(3)のPDPにおいて、表示セルにおける第1及び第2フロート電極の第1の方向の幅(Wf)が、第2の方向の位置に応じて変化し、表示面で第1及び第2電極(表示電極)間の第1ギャップのエッジが第1及び第2フロート電極に重なる部分が無いこと(覆われていないこと)を特徴とする。
換言すれば、フロート電極は、第1ギャップ上の第1領域と、表示電極上の第2領域と、第1ギャップのエッジを経由しない位置にある第3領域とを有する形状である。
また、例えば、フロート電極間の第2ギャップのエッジは、第1ギャップと同様に第1の方向に伸びる(第2の方向で対向する)形状にする。また、例えば、第2ギャップのエッジが第1ギャップ上で第2の方向に伸びる(第1の方向で対向する)形状などとしてもよい。
(6) 他の構成として以下を特徴とする。本PDPは、第1基板側と第2基板側とが放電空間及び隔壁等を介して組み合わされて成る。第1基板には、第1の方向に伸びるように、維持放電が行われる電極となる、第1(X)電極と第2(Y)電極との対を、複数、略平行に有し、第1及び第2電極群が誘電体層(絶縁層)で覆われる。第2基板には、第2の方向に伸びるように、アドレス電極となる第3(A)電極を、複数、略平行に有する。第1基板と第2基板の間は、例えば第2の方向に伸びる隔壁により区切られ、各色の蛍光体層を有し、第1、第2、及び第3電極により表示セルが構成される。
第1電極と第2電極が対向する領域を含んだ各表示セルにおいて、以下の構造を有する。第1及び第2電極は、駆動回路側と接続される直線状の金属などによる第1及び第2バス電極と、第1及び第2バス電極と電気的に接続される透明な第1及び第2表示電極とを有して構成される。前記表示電極は、前記バス電極から表示セル内側へ突出する面領域を持つ。第1表示電極と第2表示電極の間で第1ギャップ(=主放電ギャップ=相対的に長ギャップ)が形成される。更に、第1表示電極と容量結合された第1フロート電極と、第2表示電極と容量結合された第2フロート電極とを有する。第1フロート電極と第2フロート電極の間で、第1ギャップ上で、第1ギャップよりも短い第2ギャップ(=トリガ放電ギャップ=相対的に短ギャップ)が形成される。
駆動回路側から第1電極と第2電極との間に電圧(サステインパルス)が印加されることにより、第2ギャップで第1の放電(トリガ放電)が発生し、次いで第1ギャップで第2の放電(主放電)が発生する。放電メカニズムとしては、放電空間における壁電荷の蓄積による電界低下により第1の放電が終息すると共に、第2の放電が発生する。
そして、第1の放電の強度が第2の放電の強度の1/5以下となるように、前記容量結合に対応した各電極の形状、配置、材料などが構成される。
(7) 本PDP装置は、上記(1)〜(6)のいずれかのPDPと、そのPDPの第1、第2、及び第3電極に対する電圧を印加する各駆動回路とを備える。本PDP装置は、サステイン期間に、駆動回路側からPDPの第1及び第2電極へ電圧を印加することで、自動的にフロート電極間のトリガ放電を発生させ、表示電極間の主放電へ移行させる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。本発明によれば、PDP装置の技術において、フロート状の電極を用いたPDPで、低消費電力で安定したトリガ放電を発生させ発光効率のよい構造を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。図1〜図8は、本実施の形態について示すものである。
本実施の形態では、概要として、表示セルのX,Y電極において、バス電極及び表示電極に加えて、トリガ放電のためのフロート電極を設け、フロート電極間のトリガ放電ギャップ(Lz)を表示電極間の主放電ギャップ(Lg)よりも小さく形成し、またトリガ放電に係わる絶縁層の厚み(W2)を主放電に係わる絶縁層の厚み(W1)よりも薄く設計する。これにより表示セルのサステイン駆動において主放電よりも低い電圧で放電(トリガ放電)を開始させ次いで主放電に移行させるようにした構成である。また、トリガ放電が主放電よりも強度が小さくなるように、フロート電極と表示電極との間の容量(Cf)を、主放電膜容量(Cdm)よりも少なくとも1/5以下に小さくなるように構成する。
(実施の形態1)
図1〜図2は、本実施の形態1のPDP装置100における基本構成を示す。図1は、PDP40に対する駆動回路30を含むPDP装置100の全体構成を示す。図2は、PDP40の一構成例を画素単位で示す。図3〜図5は、実施の形態1のPDP装置100における表示セル10単位の構造を示す。
図1〜図2は、本実施の形態1のPDP装置100における基本構成を示す。図1は、PDP40に対する駆動回路30を含むPDP装置100の全体構成を示す。図2は、PDP40の一構成例を画素単位で示す。図3〜図5は、実施の形態1のPDP装置100における表示セル10単位の構造を示す。
実施の形態1では、図3,図4に示すようにPDP40の各表示セルにおける電極等の構造を設計する。特に誘電体層43中における表示電極(51b,52b)に対するフロート電極(51c,52c)の設計が特徴である。
まず、本実施の形態1のPDP装置100の基本構成を説明する。図1において、本PDP装置100は、表示パネル部であるPDP40、駆動回路30、制御回路20、電源回路80などを有する構成である。PDP40に対して駆動回路30が接続され、駆動回路30に制御回路20が接続される。なお制御回路20等を含めて駆動回路30と呼ぶ場合もある。電源回路80は、制御回路20等に対し、サステイン電圧Vs、アドレス電圧Va等、駆動及び制御に必要な電圧を供給する。
PDP装置100のハードウェア構成として、例えば、図示しないシャーシ部に対しPDP40背面が貼り合わせられ、シャーシ部背面側に制御回路20などの各回路部を実装したICや電源回路部などが配置されたPDPモジュールを有する。シャーシ部背面側回路部と、PDP40の電極の端部とが、駆動回路30に対応するドライバモジュールにより接続される。このような構成のPDPモジュールが、外部筐体に収容され、PDP装置セットが構成される。
制御回路20は、入力される表示信号(D)、インタフェース信号等に基づき、駆動回路30を制御するための制御信号を形成し、これにより駆動回路30を制御する。制御回路20は、駆動回路30に対する表示データの供給を制御する表示データ制御部、及び、表示処理タイミングを制御するタイミング信号を生成し駆動回路30へ供給するタイミング制御部などを有する。制御回路20は、表示信号(D)を信号処理してPDP40に供給するための表示データを生成して表示データ制御部のメモリに格納し、その表示データをもとにアドレス回路33等を制御する。
駆動回路30は、X駆動回路31、Y駆動回路32、アドレス回路33を有する。駆動回路30では、制御回路20からの制御信号に従ってPDP40の電極群を駆動する。X駆動回路31は、PDP40のX電極を駆動する。Y駆動回路32は、PDP40のY電極を駆動する。Y駆動回路32は、走査駆動回路(スキャンドライバ)を含み、これにより、走査電極となるY電極を駆動する。アドレス回路33は、表示データの信号をもとに、PDP40のアドレス(A)電極を駆動する。PDP40では、A,X,Y電極が交差する各領域により、表示セル10が形成されている。
図2において、PDP40は、主に前面基板41と背面基板42との二枚のガラスを主とする基板によって構成されている。PDP40は、前面基板41側と背面基板42側とが、隔壁48等を介して対向するように貼り合わせられ、その間の空間(放電空間47となる)において排気及び放電ガスが封入され封止されることにより構成される。
前面基板41上には、第1の方向に、第1(X)電極及び第2(Y)電極の組を複数本、略平行に備える。X,Y電極は、維持放電が行われるサステイン電極となる。またY電極が走査電極の役割もはたす。前面基板41上のX,Y電極は、誘電体層(絶縁層ともいう)43、及び保護層44で覆われる。
また、背面基板42上には、X,Y電極の伸びる第1の方向と直交する第2の方向に、第3(A)電極であるアドレス電極53が複数本、略平行に配置されている。アドレス電極53は、金属製のほぼ直線形状であり、誘電体層45で覆われる。
前面基板41と背面基板42との間には、例えば第2の方向のストライプ状に区分された領域を形成するための複数の隔壁48が形成されている。隔壁48で区分される領域で、各電極で交差する領域を含んで、表示セル10が形成される。隔壁48で区分された領域には、誘電体層45上及び隔壁48側面に、R(赤),G(緑),B(青)の各色の蛍光体層{46r,46g,46b}が区別して塗布される。これらR,G,Bの表示セル10のセットにより画素が構成される。表示セル10は、第2の方向に長い形状であり、R,G,Bの表示セル10のセットにより、正方形に近い形状の画素となる。なお、第1の方向にも隔壁を設けた、ボックス型の表示セル10の形態なども可能である。
前面基板41において、各X,Y電極は、本例ではバス電極と表示電極(放電電極、透明電極などとも称する)とにより構成され、更に、フロート電極を有して構成される。バス電極は、駆動回路30側と電気的に接続される、金属製の直線バー形状の電極である。表示電極は、バス電極に対し電気的に接続され、主放電ギャップを形成する、ITO(酸化インジウムスズ)層膜などによる透明な電極である。フロート電極は、誘電体層43中に独立した、透明な電極である。なおフロート電極は、金属製なども可能である。X,Y電極に対応したフロート電極を、それぞれ、Xフロート電極51c、Yフロート電極52cとする。
本例では、前面基板41上、第3の方向に対し、X表示電極51b及びY表示電極52bが形成され、その上にXバス電極51a及びYバス電極52aが形成されている。更にその上に少し離れて、Xフロート電極51c及びYフロート電極52cが形成されている。X電極は、Xバス電極51a、X表示電極51b、及びXフロート電極51cをセットとする。Y電極も同様である。誘電体層43は、本例では、フロート電極の形成に対応して、第1の誘電体層43−1と、第2の誘電体層43−2との2層により構成されている。誘電体層43及び誘電体層45は、SiO2などで構成される。保護層44は、MgOなどで構成される。
PDP装置100におけるPDP40の駆動方法はサブフィールド法を用いる。PDP40の一表示画面に対応する1フィールド(例えば16.7ms)は、時分割される複数のサブフィールド(SF)である、SF1〜SFn(nは例えば10)から成る。各SFは、順に、リセット期間(Tr),アドレス期間(Ta),サステイン期間(Ts)を有する。各SFは、サステイン期間(Ts)即ち維持放電回数の違いにより重み付けが与えられており、これらSFの点灯/非点灯の組合せパターンにより、各表示セル10での階調表示が行われる。
PDP40の表示駆動では、まず、リセット期間(Tr)のリセット動作として、残存電荷の均一化などが行われ、次に、アドレス期間(Ta)のアドレス動作として、アドレス回路33及びY駆動回路32からの駆動(アドレスパルス及びスキャンパルスの印加)により、A−Y電極間の放電が行われ、これにより点灯対象の表示セル10におけるデータメモリが行われる。そしてサステイン期間(Ts)のサステイン動作として、X駆動回路31及びY駆動回路32からの駆動(サステインパルスの印加)により、X−Y電極間での維持放電(繰り返し放電)が行われ、点灯対象の表示セル10での放電発光が発生する。
次に、本実施の形態の特徴を説明する。本PDP装置100では、従来の三電極(X,Y,A)、面放電(X−Y間放電)、及びカラー(R,G,B)対応のPDP技術を基本として、図3及び図4のように、PDP40の表示面側である前面基板41側の構造を製造する。
図3は、PDP40の表示平面側、第3の方向から見た、表示セル10に対応した面領域の電極構造を示す。本領域で、隔壁48やアドレス電極53の位置などは省略して示している。図4は、図3に対応して、PDP40の第3の方向の断面で見た、表示セル10に対応した一部領域の層構造を示す。前面基板41、背面基板42、放電空間47などは、誘電体層43などに比べて第3の方向の長さが大きいため、省略して示している。
本PDP40では、図3のように、各表示セル10において、表示電極(51b,52b)に、一部重なる位置で、フロート電極(51c,52c)を設けている。フロート電極(51c,52c)間のギャップ(Lz)は、表示電極(51b,52b)間のギャップ(Lg)よりも短い。また図4のように、前面基板41側の誘電体層43中に、フロート電極(51c,52c)を設けている。本表示セル10対応領域では、各放電ギャップの中心を境にX側とY側とで対称な構造である。
PDP40の製造において、前面基板41上(背面側)に、第1ギャップである長ギャップ(Lg)を形成するX,Y表示電極(51b,52b)と、X,Yバス電極(51a,52a)とを形成する。その上に、透明な第1の誘電体層43−1(誘電率(ε)=4、膜厚(W1)=4μm)を形成後に、透明な島状のX,Yフロート電極(51c,52c)を形成する。X,Yフロート電極(51c,52c)は、対応するX,Y表示電極(51b,52b)に、第1の方向での幅Lfで重なり、X,Yフロート電極(51c,52c)間に、第2ギャップ(Lz)が形成される。第2ギャップ(Lz)は、第1ギャップ(Lg)よりも短い。その後、全面に、第2の誘電体層43−2及び保護層44が、例えば約0.7μm蒸着され、アドレス電極53、隔壁48、及び各蛍光体層{46r,46g,46b}等が形成された背面基板42側と組み合わされる。そして、組み合わされた基板等及び放電空間47における封止、排気、放電ガス封入などが行われ、PDP40が完成する。
表示セル10の点灯の際には、SFにおいてリセット及びアドレス動作後のサステイン期間(Ts)において、駆動回路30側からPDP40の対象となるX,Y電極、即ちX,Yバス電極(51a,52a)に対し、放電維持電圧パルス(サステインパルス)を印加する。サステインパルスは、主にサステイン電圧Vsによる正負のパルスの繰り返しから成る。これにより、点灯対象の表示セル10では、初めに、フロート電極(51c,52c)間で微小な第1の放電(トリガ放電)が発生し、続いて表示電極(51b,52b)間での第2の放電(主放電)が発生する。
図3及び図4において、Wfは、フロート電極(51c,52c)の第1の方向の幅である。Wbは、表示電極(51b,52b)の第1の方向の幅である。Lgは、表示電極間ギャップであり、表示電極(51b,52b)が第2の方向で対向するエッジの間の距離である。Lzは、フロート電極間ギャップであり、フロート電極(51c,52c)が第2の方向で対向するエッジの間の距離である。Lfは、第2の方向における表示電極(51b,52b)とフロート電極(51c,52c)の重なり幅である。Lsは、表示放電幅であり、表示電極(51b,52b)におけるバス電極(51a,52a)から第2の方向に突出する領域の長さ(Lb)において、フロート電極(51c,52c)との重なり幅(Lf)を除いた長さである。Lbは、表示電極(51b,52b)の第2の方向の長さ(バス電極からの突出部分の長さ)である。Lcは、フロート電極(51c,52c)の第2の方向の長さである。W1は、第1の誘電体層43−1(第1の絶縁層)の厚さであり、W2は、第2の誘電体層43−2及び保護層44を合わせた層(第2の絶縁層)の厚さである。
重なり面を有するため、0<Lf<Lb,Lcである。また、実施の形態1では、Wf>Wb(またはWf≒Wb)、Lc<Lbである。また放電容量に係わる絶縁層でW1>W2である。表示セル10において表示面で見て、X,Yそれぞれ、フロート電極(51c,52c)の面積(Lc×Wf)が表示電極(51b,52b)の面積(Lb×Wb)よりも小さくなるようにする。また、フロート電極(51c,52c)における表示電極(51b,52b)と重なる部分の面積(Lf×Wb)が、重ならない部分の面積よりも小さい。表示電極(51b,52b)とフロート電極(51c,52c)の厚さは略同じであり、絶縁層の厚さ(W1,W2)に比べ小さい。
表示セル10における放電の特性の決定に係わる容量(静電容量)に関して、以下のように定義する。図5は、その定義に対応する各容量を示す説明図である。誘電率をεで表す。以下、第2の誘電体層43−2と保護層44とを含めて1つの絶縁層(第2の絶縁層)として考え、特に第2の絶縁層をMgOのみにより構成される層であると仮定して計算する。
Co: Coは、X−Y電極間の容量、即ち前面基板41及び誘電体層43のみでフロート電極が無いと想定した場合の容量であり、主にX,Y電極面積と、第1ギャップ(Lg)、前面基板41のε、誘電体層43(第1及び第2の絶縁層)の構成により決まる。
Cf: Cfは、トリガ放電容量であり、即ち表示電極とフロート電極との間の容量結合における容量であり、表示電極とフロート電極の重なり面積(≒Lf×Wb)と、第1の絶縁層のεに比例し、第1の絶縁層の厚さ(W1)に反比例する。
Cz: Czは、フロート電極間容量であり、即ちフロート電極(51c,52c)間での、X,Y表示電極(51b,52b)が無いと想定した場合の容量である。
Cdm: Cdmは、主放電膜容量(放電絶縁層容量)であり、即ち表示面でフロート電極(51c,52c)に覆われていない表示電極(51b,52b)の部分(主放電面積)の容量(放電面膜容量)であり、その主放電面積(Ls×Wb)と、誘電体層43(第1及び第2の絶縁層)のεに比例し、その厚さ(W1+W2)に反比例する。
Cdf: Cdfは、フロート電極膜容量であり、フロート電極(51c,52c)の面積(Lc×Wf)と、第2の絶縁層のεに比例し、その厚さ(W2)に反比例する。
また、X−Y電極間の印加電圧をサステイン電圧Vsとする。フロート電極(51c,52c)間の電圧(フロート電極間で放電が開始される電圧)を、フロート電極間電圧Vzとする。
上記において、Cf>>Cz(CfがCzに対し十分に大きい)であるならば、フロート電極間電圧Vzは、下記式(1)となる。これにより、フロート電極(51c,52c)間の第2ギャップ(Lz)には略Vsの電圧が掛かる。
Vz=Vs×Cf/(Cf+2Cz)≒Vs ・・・(1)
X−Y電極への電圧(Vs)の印加により、フロート電極(51c,52c)間の第2ギャップ(Lz)で放電が発生すると、CfとCdfの容量分割により、フロート電極(51c,52c)の電位は急激に低下して、フロート電極(51c,52c)間の放電が停止する。このフロート電極(51c,52c)間の放電で空間電荷(放電空間47におけるイオンなど)が形成されると、X−Y電極間の放電開始電圧が低下し、大きな放電が起きる。そのため、フロート電極(51c,52c)間の第1の放電をトリガ放電、続くX−Y電極間の第2の放電を主放電と呼ぶ。
X−Y電極への電圧(Vs)の印加により、フロート電極(51c,52c)間の第2ギャップ(Lz)で放電が発生すると、CfとCdfの容量分割により、フロート電極(51c,52c)の電位は急激に低下して、フロート電極(51c,52c)間の放電が停止する。このフロート電極(51c,52c)間の放電で空間電荷(放電空間47におけるイオンなど)が形成されると、X−Y電極間の放電開始電圧が低下し、大きな放電が起きる。そのため、フロート電極(51c,52c)間の第1の放電をトリガ放電、続くX−Y電極間の第2の放電を主放電と呼ぶ。
上記トリガ放電により、それより低い電圧で表示電極(51b,52b)間の第1ギャップ(Lg)での長ギャップ放電が主放電として発生する。そのため、表示セル10において、空間電荷密度の低い放電となり、紫外線発光効率が向上、即ち蛍光体層46からの可視光発光効率が向上する。
発光効率向上のためには、トリガ放電強度が主放電強度に較べて小さいことが必要であり、少なくとも1/5以下であることが望ましい。本実施の形態では、PDP40の表示電極(51b,52b)とフロート電極(51c,52c)の形状及び配置などについて上記条件を満たすように設計される。
トリガ放電強度を主放電強度に較べて小さくするためには、主放電の絶縁膜容量(=主放電膜容量Cdm)に対して、X,Yそれぞれにおけるフロート電極(51c,52c)と表示電極(51b,52b)との間の容量(=トリガ放電容量Cf)を小さくすればよい。主放電膜容量Cdmをトリガ放電容量Cfの5倍以上にすると(Cdm>5×Cf)、主放電による壁電荷量の1/5のトリガ放電壁電荷量で、トリガ電極となるX,Yフロート電極(51c,52c)上の電位がX,Y表示電極(51b,52b)上の電位と同じになる。即ち、トリガ放電強度を主放電強度の1/5程度に低減することができる。
本PDP装置100では、誘電体層43中、表示面で表示電極(51b,52b)とフロート電極(51c,52c)が一部重なり、主放電ギャップ(Lg)上でフロート電極(51c,52c)エッジが内側に突出してフロート電極(51c,52c)間が短ギャップ(Lz)となり、かつ、表示電極(51b,52b)とフロート電極(51c,52c)に係わる各容量(Cdm,Cfを含む)に関して上記1/5以下という条件を満たすように形成される。
本実施の形態で、第1の誘電体層43−1の厚さ(W1)が4μm/ε=4であり、第2の絶縁層がMgOのみで厚さ(W2)が0.7μm/ε=10であり、また、Lz=50,Lg=100,Ls=120,Lf=20(いずれも単位はμm)とすると、主放電膜容量Cdmとトリガ放電容量Cfの比(Cdm:Cf)は、下記式(2)となる。
Cdm:Cf ≒ (120×4/4):(20×4/4) = 6:1 ・・・(2)
即ち、トリガ放電が主放電の1/6の強度のときに、ほぼ表面電位が等しくなり、その放電が停止(終息)する。
即ち、トリガ放電が主放電の1/6の強度のときに、ほぼ表面電位が等しくなり、その放電が停止(終息)する。
本実施の形態では、第1の誘電体層43−1のεが低く、厚さ(W1)が薄いが、それでも、トリガ放電が無い場合(従来PDP)の長ギャップ放電(Lgでの放電)の維持電圧は200V以上の高い電圧となり、結果的に放電ピーク電流が高く、発光効率が低下する。一方、フロート電極(51c,52c)によるトリガ放電が有る場合(本PDP40)は、長ギャップ(Lg)において180V程度で維持放電が発生し、放電電流・強度が従来よりも低下することにより、発光効率を10%程度向上することができる。
また、主放電膜容量Cdmとフロート電極膜容量Cdfの比(Cdm:Cdf)は、下記式(3)となる。
Cdm:Cdf = (120×4/4):(45×10/0.7) ≒ 1:5 ・・・(3)
即ち、フロート電極膜容量Cdfが主放電膜容量Cdmより5倍大きいが、放電電流は約1/6であるため、第2の絶縁層がMgOのみであっても、放電集中によるMgOのスパッタ(放電空間47でのイオンの衝突)は軽減される。
即ち、フロート電極膜容量Cdfが主放電膜容量Cdmより5倍大きいが、放電電流は約1/6であるため、第2の絶縁層がMgOのみであっても、放電集中によるMgOのスパッタ(放電空間47でのイオンの衝突)は軽減される。
上記計算では第2の絶縁層をMgOのみによる層としたが、誘電体層43領域のこの第2の絶縁層領域において、複数の性質の異なる層を設けた構成、例えば薄いガラスなどの膜とMgOとの複合膜の構成、あるいは保護層44を設けない構成や逆に保護層44のみ設ける構成なども可能である。
実施の形態1の構成によれば、特に、トリガ電極となるフロート電極(51c,52c)は、主放電のための表示電極(51b,52b)とCfで容量結合しており、トリガ放電を発生させるための特別な電圧パルス(従来の四電極構造PDP装置におけるZ電極へのトリガパルス)を使用しない。本実施の形態によれば、主放電強度とトリガ放電強度を独立に設計でき、低い電圧で短ギャップ(Lz)での弱いトリガ放電を発生させることができる。また、低い電圧で長ギャップ(Lg)での主放電を発生させる。従って、表示セル10における発光効率が高い。本PDP装置100において発光効率の高い表示を行うことができるため、表示の輝度/コントラストを向上したり、消費電力を低減したりすることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1と同様の基本構成において、図6に示すように、PDP40の前面基板41側の電極構造を製造する。各フロート電極(51d,52d)は、表示電極(51b,52b)の対向するエッジの部分に掛かる面積を少なくした形状である。即ち、フロート電極(51d,52d)は、トリガ放電のギャップ(Lz)を形成し表示電極(51b,52b)面に重ならない面部分(第1領域)と、表示電極(51b,52b)面に重なり容量結合する面部分(第2領域)と、前記第1及び第2領域を接続し、表示電極(51b,52b)の対向エッジ(主放電ギャップ(Lg)のエッジ)を経由する部分(第3領域)とを有する形状である。
実施の形態2では、実施の形態1と同様の基本構成において、図6に示すように、PDP40の前面基板41側の電極構造を製造する。各フロート電極(51d,52d)は、表示電極(51b,52b)の対向するエッジの部分に掛かる面積を少なくした形状である。即ち、フロート電極(51d,52d)は、トリガ放電のギャップ(Lz)を形成し表示電極(51b,52b)面に重ならない面部分(第1領域)と、表示電極(51b,52b)面に重なり容量結合する面部分(第2領域)と、前記第1及び第2領域を接続し、表示電極(51b,52b)の対向エッジ(主放電ギャップ(Lg)のエッジ)を経由する部分(第3領域)とを有する形状である。
実施の形態2では、上記第3領域を小さくしたことから、実施の形態1に比べ、PDP40の表示電極(51b,52b)とフロート電極(51d,52d)のパターニングの位置合わせ精度による容量Cfの変動を小さくすることができ、装置の製造が容易になる。即ち、実施の形態2の場合、前記パターニングの位置合わせで仮に少しズレがある場合でも、フロート電極(51d,52d)におけるトリガ放電に主要に寄与する上記第1領域の面積が略変わらない。これにより上記効果及び放電の安定が期待できる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1と同様の基本構成において、図7に示すように、PDP40の前面基板41側の電極構造を製造する。各フロート電極(51e,52e)は、表示電極(51b,52b)の対向するエッジの部分に掛かる面積を無くした形状である。即ち、フロート電極(51e,52e)は、トリガ放電のギャップ(Lz)を形成し表示電極(51b,52b)面に重ならない面部分(第1領域)と、表示電極(51b,52b)面に重なり容量結合する面部分(第2領域)と、前記第1及び第2領域を接続し、表示電極(51b,52b)の対向エッジを経由せず表示電極(51b,52b)の横の領域(第1の方向で傍にある領域)を第2の方向へ伸びるように経由する部分(第3領域)とを有する形状である。
実施の形態3では、実施の形態1と同様の基本構成において、図7に示すように、PDP40の前面基板41側の電極構造を製造する。各フロート電極(51e,52e)は、表示電極(51b,52b)の対向するエッジの部分に掛かる面積を無くした形状である。即ち、フロート電極(51e,52e)は、トリガ放電のギャップ(Lz)を形成し表示電極(51b,52b)面に重ならない面部分(第1領域)と、表示電極(51b,52b)面に重なり容量結合する面部分(第2領域)と、前記第1及び第2領域を接続し、表示電極(51b,52b)の対向エッジを経由せず表示電極(51b,52b)の横の領域(第1の方向で傍にある領域)を第2の方向へ伸びるように経由する部分(第3領域)とを有する形状である。
実施の形態3では、実施の形態2と同様に、表示電極(51b,52b)とフロート電極(51e,52e)とのパターニング位置合わせズレに対しより強くなると共に、表示面において、主放電ギャップ(Lg)のエッジ付近にフロート電極(51e,52e)が掛かっていない(重なり面が無い)ため、低い電圧で安定した放電を行うことができる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1と同様の基本構成において、図8に示すように、PDP40の前面基板41側の電極構造を製造する。各フロート電極(51f,52f)は、表示電極(51b,52b)の対向するエッジの部分に掛かる面積を無くし、かつ、そのトリガ放電ギャップ(Lz)を形成するエッジが第2の方向に伸び第1の方向で対向するようにした形状である。即ち、フロート電極(51f,52f)は、トリガ放電のギャップ(Lz)を形成し表示電極(51b,52b)面に重ならない主要面部分(第1領域)と、表示電極(51b,52b)面に重なり容量結合する面部分(第2領域)と、前記第1及び第2領域を接続し、表示電極(51b,52b)の対向エッジを経由せず表示電極(51b,52b)の横の領域を経由する部分(第3領域)とを有する形状である。これにより実施の形態3などと同様の効果を得る。
実施の形態4では、実施の形態1と同様の基本構成において、図8に示すように、PDP40の前面基板41側の電極構造を製造する。各フロート電極(51f,52f)は、表示電極(51b,52b)の対向するエッジの部分に掛かる面積を無くし、かつ、そのトリガ放電ギャップ(Lz)を形成するエッジが第2の方向に伸び第1の方向で対向するようにした形状である。即ち、フロート電極(51f,52f)は、トリガ放電のギャップ(Lz)を形成し表示電極(51b,52b)面に重ならない主要面部分(第1領域)と、表示電極(51b,52b)面に重なり容量結合する面部分(第2領域)と、前記第1及び第2領域を接続し、表示電極(51b,52b)の対向エッジを経由せず表示電極(51b,52b)の横の領域を経由する部分(第3領域)とを有する形状である。これにより実施の形態3などと同様の効果を得る。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明は、PDP装置などのディスプレイ装置に利用可能である。
Claims (9)
- 誘電体層中に第1の方向に伸びる第1及び第2電極を有するプラズマディスプレイパネルであって、
前記第1及び第2電極を含んで構成される各表示セルにおいて、
前記第1電極と第2電極は、そのエッジが第1の方向に伸び第2の方向で対向して第1ギャップを形成し、
前記第1及び第2電極と対応して、前記誘電体層中に、第1フロート電極及び第2フロート電極を有し、
前記第1フロート電極は、前記第1電極と離れつつ表示面で部分的に重なって前記第1電極との間での静電容量を持ち、前記第2フロート電極は、前記第2電極と離れつつ表示面で見て部分的に重なって前記第2電極との間での静電容量を持ち、
前記第1フロート電極と第2フロート電極は、そのエッジが第2の方向で対向し前記第1ギャップ上に伸びて前記第1ギャップよりも小さい第2ギャップを形成し、
前記第1及び第2電極間に電圧パルスが印加されることにより、前記第2ギャップに第1の放電を発生させ、次いで前記第1ギャップに第2の放電を発生させるものであり、
前記第1の放電の強度が前記第2の放電の強度の1/5以下であること、もしくは、前記第1の放電の電流が前記第2の放電の電流の1/5以下であること、を特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 誘電体層中に第1の方向に伸びる第1及び第2電極を有するプラズマディスプレイパネルであって、
前記第1及び第2電極を含んで構成される各表示セルにおいて、
前記第1電極と第2電極は、そのエッジが第1の方向に伸び第2の方向で対向して第1ギャップを形成し、
前記第1及び第2電極と対応して、前記誘電体層中に、第1フロート電極及び第2フロート電極を有し、
前記第1フロート電極は、前記第1電極と離れて表示面で部分的に重なって前記第1電極との間での静電容量を持ち、前記第2フロート電極は、前記第2電極と離れて表示面で部分的に重なって前記第2電極との間での静電容量を持ち、
前記第1フロート電極と第2フロート電極は、そのエッジが第2の方向で対向し前記第1ギャップ上に伸びて前記第1ギャップよりも小さい第2ギャップを形成し、
前記第1及び第2電極間に電圧パルスが印加されることにより、前記第2ギャップに第1の放電を発生させ、次いで前記第1ギャップに第2の放電を発生させるものであり、
前記第1フロート電極と前記第1電極との間の静電容量及び前記第2フロート電極と前記第2電極との間の静電容量が、前記第2の放電の発生する前記第1及び第2電極の放電絶縁層容量の1/5以下であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 請求項2記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記表示セルにおいて、表示面で、前記第1フロート電極の面積が前記第1電極の面積よりも小さく、前記第2フロート電極の面積が前記第2電極の面積よりも小さいことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 請求項2記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記表示セルにおいて、表示面で、前記第1及び第2フロート電極は、前記第1の方向の幅が前記第2の方向の位置に応じて変化し、前記第1ギャップのエッジ付近で小さいことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 請求項2記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記表示セルにおいて、表示面で、前記第1及び第2フロート電極は、前記第1の方向の幅が前記第2の方向の位置に応じて変化し、前記第1ギャップのエッジに重なる部分が無いことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 請求項2記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記表示セルにおいて、表示面で、前記第1及び第2フロート電極は、前記第1の方向の幅が前記第2の方向の位置に応じて変化し、前記第2ギャップのエッジが前記第1ギャップ上で前記第2の方向に伸び前記第1の方向で対向する形状であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 請求項2記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記第1及び第2電極と前記第1及び第2フロート電極との間に誘電体層を有し、
前記第1及び第2フロート電極上に保護層のみを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 第1基板側と第2基板側とが放電空間を介して対向し組み合わされて成り、
前記第1基板上に、第1の方向に伸び誘電体層で覆われる第1電極と第2電極との複数の対を有し、
前記第2基板上に、第2の方向に伸び誘電体層で覆われる第3電極を複数有し、
前記第1基板と第2基板の間は、隔壁により区切られ、各色の蛍光体層を有し、前記隔壁で区切られた領域において前記第1、第2及び第3電極を含んで表示セルが構成されるプラズマディスプレイパネルであって、
前記第1電極と第2電極が対向する領域を含んだ各表示セルにおいて、
前記第1電極は、直線状の第1バス電極と、前記第1バス電極と電気的に接続され前記表示セル内側へ突出する透明な第1表示電極とを有して構成され、
前記第2電極は、直線状の第2バス電極と、前記第2バス電極と電気的に接続され前記表示セル内側へ突出する透明な第2表示電極とを有して構成され、
前記第1表示電極と第2表示電極の間で第1ギャップが形成され、
前記誘電体層中、前記第1表示電極と容量結合された第1フロート電極と、前記第2表示電極と容量結合された第2フロート電極とを有し、
前記第1フロート電極と前記第2フロート電極の間で前記第1ギャップよりも短い第2ギャップが形成され、
前記第1電極と第2電極との間に電圧が印加されることにより、前記第2ギャップでトリガ放電が発生し、次いで前記第1ギャップで主放電が発生するものであり、
前記トリガ放電の強度が前記主放電の強度の1/5以下となるように構成されることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 第1基板上で誘電体層中に第1の方向に伸びる第1及び第2電極と、第2基板上でアドレス電極となる第3電極とを有するプラズマディスプレイパネルと、
前記第1電極に対する電圧を印加する第1駆動回路と、
前記第2電極に対する電圧を印加する第2駆動回路と、
前記第3電極に対する電圧を印加する第3駆動回路とを備えるプラズマディスプレイ装置であって、
前記第1、第2、及び第3電極を含んで構成される各表示セルにおいて、
前記第1電極と第2電極は、そのエッジが第1の方向に伸び第2の方向で対向して第1ギャップを形成し、
前記第1及び第2電極と対応して、前記誘電体層中に、第1フロート電極及び第2フロート電極を有し、
前記第1フロート電極は、前記第1電極と離れて表示面で見て部分的に重なって前記第1電極との間で容量結合し、
前記第2フロート電極は、前記第2電極と離れて表示面で見て部分的に重なって前記第2電極との間での容量結合し、
前記第1フロート電極と第2フロート電極は、そのエッジが第2の方向で対向して前記第1ギャップよりも小さい第2ギャップを形成し、
前記第1及び第2駆動回路から前記第1及び第2電極間に電圧パルスを印加することにより、前記第2ギャップに第1の放電を発生させ、次いで前記第1ギャップに第2の放電を発生させるものであり、
前記第1の放電の強度が前記第2の放電の強度の1/5以下であること、もしくは、前記第1の放電の電流が前記第2の放電の電流の1/5以下であること、を特徴とするプラズマディスプレイ装置。
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