JPWO2007049530A1 - 型保持具、加工対象物保持具、微細加工装置および型取付方法 - Google Patents

型保持具、加工対象物保持具、微細加工装置および型取付方法 Download PDF

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崇央 楠浦
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Abstract

所定のパターンを有する型100と加工対象物200とを押圧して、型のパターンを加工対象物200に転写する微細加工装置において、型100を保持する型保持具であって、剛体からなる型保持基体21と、型保持基体21と型100との間に配置されると共に、厚さt1が下記式(1)を満たすように形成される弾性部材22と、を具備することを特徴とする型保持具。t1:弾性部材22の厚さλ1:少なくとも型100および加工対象物200のいずれか一方のうねりの大きさα:型100と加工対象物200との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比E1:弾性部材22のヤング率σ1:型100と加工対象物200との間の平均圧力

Description

この発明は、型のパターンを均一かつ高速に転写可能な型保持具、加工対象物保持具、微細加工装置および型取付方法に関するものである。
LSI(大規模集積回路)に代表される微細回路パターンを半導体基板(以下、単に基板と称する)上に形成するには、フォトリソグラフィーと呼ばれる技術が一般に用いられている。しかしながら、この方法では、形成するパターンの微細化にともない、装置の大型化やコストの増大を招いていた。
また、微細な成型物を得るために、加熱されて溶融した樹脂を、この樹脂のガラス転移温度以下に加熱された金型に高速・高圧で流し込み、圧力をコントロールしながら凝固させて成型する射出成型も用いられている。しかしながら、この方法では、供給された樹脂が金型に熱を奪われながら凝固するため、金型の微細なパターンの中に樹脂が侵入し難く、微細な形状を形成することは困難であった。また、金型を加熱し、微細なパターン内に樹脂が侵入するのを待った後、金型を冷却し成型することも考えられる。しかしながら、射出成型では、金型に樹脂を高圧で流し込む必要があるため、高圧に耐えられる大きな金型が必要であり、金型の熱容量が大きくなる結果、加熱・冷却に時間がかかるという問題があった。
近年、上記問題を解決するものとして、超微細なパターンを基板上に形成するナノインプリンティングプロセス技術が注目されている(例えば、特許文献1参照)。このプロセスは、例えば以下の手順で行われる。
まず、形成したいパターンが表面に作りこまれた型を準備し、ガラス転移温度以下の温度に保持された樹脂に、ガラス転移温度以上に加熱された型を押圧する。すると、樹脂表面が溶融、流動し、型のパターンが樹脂に転写される。次に、型を冷却して樹脂を凝固させ、型を離型する。これにより、樹脂にパターンが形成される。
この方法では、高価な電子ビーム光源や光学系を必要とせず、加熱用ヒータとプレス装置を基本とした簡易な構造を用いることができる。
また、この方法では、樹脂が型に熱を奪われて凝固するという問題もなく、樹脂を型の微細なパターン内に侵入させることができる。また、射出成型のような高圧に耐える大型の金型は不要であるため、高速に昇降温が可能であり、スループットの問題は生じない。
実際、ナノインプリンティングプロセス技術を用いることで、回折格子、フォトニック結晶、導波路、等の光デバイスや、マクロチャネル、リアクター等の流体デバイスのような、各種のマイクロチップ、マイクロデバイスの製作も可能な状況が実現しつつある。
しかしながら、型のパターンサイズが小さくなるにつれて、型や加工される基板(樹脂等の加工対象物)のうねり(平面度)が問題となる。なぜなら、型や基板にパターンサイズ以上の大きさのうねりがあると型と基板とを均一に加圧することができず、型のパターンを基板に正確に転写することができないからである。
これを解決するために、剛体からなるプレス基体と型との間にシリコンゴムなどの弾性部材を配置し、型が基板の微細なうねりや凹凸に追従するように形成したものがある(例えば、特許文献2参照)。
米国特許第5772905号明細書(第4段落第46−47行) 特開平8−6027号公報(第3頁、図1)
しかしながら、従来の転写装置は、弾性部材の厚みが型や基板(加工対象物)のうねりの大きさ、弾性部材のヤング率、型と基板(加工対象物)とを加圧する際の圧力の大きさ等を考慮して形成されておらず、型のパターンを基板に正確に転写するには未だ不十分であった。
また、弾性部材の厚みが必要以上に大きいものや、弾性部材の材料がシリコンゴムのような熱伝導率の低いものを用いると、プレス基体側に設けられた加熱手段や冷却手段によって型を昇降温する速度が非常に遅くなるため、スループットの妨げとなる問題があった。
また、単に型とプレス基体との間に弾性部材を配置する方法では、型と弾性部材、あるいは、プレス基体と弾性部材の間に隙間が生じ、型を昇降温する速度が更に遅くなるという問題があった。これは、真空雰囲気下で型のパターンを基板に転写する際に、より顕著な問題となる。
そこで本発明は、型又は基板(加工対象物)のパターンを均一かつ高速に転写可能な型保持具、加工対象物保持具、微細加工装置および型取付方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の型保持具は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記型を保持する型保持具であって、剛体からなる型保持基体と、前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、厚さtが下記式(1)を満たすように形成される弾性部材と、を具備することを特徴とする。
Figure 2007049530
:前記弾性部材の厚さ
λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
α:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
:弾性部材のヤング率
σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
この場合、弾性部材の厚さtは、更に下記式(2)を満たすように形成される方が好ましい。
Figure 2007049530
また、前記弾性部材は、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される方が好ましい。
また、本発明の別の型保持具は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記型を保持する型保持具であって、剛体からなる型保持基体と、前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される弾性部材と、を具備することを特徴とする。
また、前記弾性部材は、ゴム系の接着剤からなる方が好ましく、更に好ましくは、前記ゴム系の接着剤は、前記型と前記加工対象物とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものである方が良い。また、前記弾性部材は磁力を有するように形成されていても良い。この場合、前記型保持基体は磁石を具備するように形成することもできる。また、前記弾性部材は、前記型を真空吸着するための溝が形成されていても良い。
本発明の微細加工装置は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置であって、剛体からなる型保持基体と、前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、厚さtが下記式(3)を満たすように形成される弾性部材とを有し、前記型を保持する型保持具を具備することを特徴とする。
Figure 2007049530
:前記弾性部材の厚さ
λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
α:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
:弾性部材のヤング率
σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
この場合、弾性部材の厚さtは、更に下記式(4)を満たすように形成される方が好ましい。
Figure 2007049530
また、前記弾性部材は、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される方が好ましい。
また、本発明の別の微細加工装置は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置であって、剛体からなる型保持基体と、前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される弾性部材とを有し、前記型を保持する型保持具を具備することを特徴とする。
本発明の加工対象物保持具は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具であって、剛体からなる加工対象物保持基体と、前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置されると共に、厚さtが下記式(5)を満たすように形成される弾性部材と、を具備することを特徴とする。
Figure 2007049530
:前記弾性部材の厚さ
λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
β:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
:弾性部材のヤング率
σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
この場合、弾性部材の厚さtは、更に下記式(6)を満たすように形成される方が好ましい。
Figure 2007049530
また、前記弾性部材は、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される方が好ましい。
また、本発明の別の加工対象物保持具は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具であって、剛体からなる加工対象物保持基体と、前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置されると共に、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される弾性部材と、を具備することを特徴とする。
また、前記弾性部材は、ゴム系の接着剤からなる方が好ましく、更に好ましくは、前記ゴム系の接着剤は、前記型と前記加工対象物とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものである方が良い。また、前記弾性部材は、前記加工対象物を真空吸着するための溝が形成されていても良い。
本発明の微細加工装置は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置であって、剛体からなる加工対象物保持基体と、前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置されると共に、厚さtが下記式(7)を満たすように形成される弾性部材とを有し、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具を具備することを特徴とする。
Figure 2007049530
:前記弾性部材の厚さ
λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
β:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
:弾性部材のヤング率
σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
この場合、弾性部材の厚さtは、更に下記式(8)を満たすように形成される方が好ましい。
Figure 2007049530
:前記弾性部材の厚さ
λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
β:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
:弾性部材のヤング率
σ:前記型と前記加工対象物との接触面内の平均圧力
また、前記弾性部材は、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される方が好ましい。
また、本発明の別の微細加工装置は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置であって、剛体からなる加工対象物保持基体と、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成されると共に、前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置される弾性部材と、を有し、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具を具備することを特徴とする。
また、本発明の型取付方法は、所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記型を保持する型保持具への型取付方法であって、ゴム系の接着剤を用いて前記型を前記型保持具に取り付けることを特徴とする。この場合、前記ゴム系の接着剤は、前記型と前記加工対象物とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものである方が好ましい。
請求項1,9,13,19記載の発明によれば、弾性部材の厚さを正確に計算して形成するので、型と加工対象物との間の圧力を均一にすることができ、正確に型のパターンを加工対象物に転写することができる。
請求項2,10,14,20記載の発明によれば、弾性部材の厚さを型と加工対象物との間の圧力を均一にすることができる厚さで、できるだけ薄く形成するので、型又は加工対象物の加熱を速やかに行い、スループットの向上を図ることができる。
請求項3,4,11,12,15,16,21,22記載の発明によれば、弾性部材の熱伝導率を0.17(W/m・K)以上に形成するので、型又は加工対象物の加熱を速やかに行い、スループットの向上を図ることができる。
請求項5,17記載の発明によれば、弾性部材をゴム系の接着剤によって形成することにより、型保持具と型との間を隙間なく確実に保持することができるので、型の加熱を速やかに行い、スループットの向上を図ることができる。また、型保持具への型の取付を簡易に行うことができる。
請求項6,7記載の発明によれば、型保持具に磁力をもたせることにより、強磁性体からなる型の取付を簡易に行うことができる。
請求項8,18記載の発明によれば、弾性部材に型又は加工対象物を真空吸着するための溝を形成するので、型保持具への型の取付又は加工対象物保持具への加工対象物の保持を簡易に行うことができる。
請求項24,25,26記載の発明によれば、ゴム系の接着剤は、型と加工対象物とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものであるため、加熱することにより型や弾性部材の取り外しを容易に行うことができる。
本発明の微細加工装置を示す正面図である。 本発明の型保持具を示す斜視図である。 本発明に係る弾性部材の厚さを説明する正面図である。 本発明の別の型保持具を示す平面図である。 図4のI−I線矢印方向からみた型保持具の断面図である。 本発明の加工対象物保持具を示す平面図である。 実施例1の薄膜の写真である。 比較例1の薄膜の写真である。 比較例2の薄膜の写真である。
符号の説明
1 微細加工装置
2 型保持具
12 加工対象物保持具
21 型保持基体
22 弾性部材
23 溝
121 加工対象物保持基体
122 弾性部材
123 溝
100 型
200 加工対象物
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の微細加工装置1は、図1に示すように、所定のパターンを有する型100と加工対象物200とを押圧して、型100のパターンを加工対象物200に転写する微細加工装置であって、型100を保持する型保持具2と、加工対象物200を保持する加工対象物保持具12と、加工対象物200に対する型100の相対的な位置およびその位置を変化させる変位速度を調節可能な変位手段5と、加工対象物200に対する型100の相対的な位置を検出する位置検出手段7と、型100と加工対象物200との間の圧力を検出する圧力検出手段8と、型100を加熱する型加熱手段3と、型100を冷却する型冷却手段4と、型100の温度を検出する型温度検出手段31と、加工対象物200を加熱する加工対象物加熱手段13と、加工対象物200を冷却する加工対象物冷却手段14と、加工対象物200の温度を検出する加工対象物温度検出手段131と、位置検出手段7、圧力検出手段8、型温度検出手段31および加工対象物温度検出手段131の検出情報に基づいて、変位手段5、型加熱手段3、型冷却手段4、加工対象物加熱手段13および加工対象物冷却手段14の作動を制御する制御手段300と、で主に構成される。
型保持具2は、図2に示すように、剛体からなる型保持基体21と、この型保持基体21と型100との間に配置される弾性部材22とで構成される。
型保持基体21は、剛性の高い材料、例えばニッケルやステンレス鋼等の金属によって形成されている。また、型保持基体21は、型100を保持する側の面が平坦に形成される。この面の平面度はできる限り高く形成される方が好ましく、例えば1μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは10nm以下、更に好ましくは1nm以下に形成される方が良い。なお、型保持基体21は、型100を保持する側の面を曲面状に形成したり、ロール状に形成したりすることも勿論可能である。
弾性部材22は、型保持基体21と型100との間に配置される平坦なシート状のもので、型100と加工対象物200とが押圧された際に、型100や加工対象物200の微細なうねりや凹凸を吸収するためのものである。したがって、弾性部材22は、型100又は加工対象物200の微細なうねりや凹凸を吸収し、均一な応力分布を実現する厚さで形成する必要がある。
ここで、弾性部材22のヤング率をE、弾性部材22の厚みをt、加工対象物200のうねりの大きさ(平面度)をλ、型100と加工対象物200との間の平均圧力をσ1、押圧した際の弾性部材22の押圧方向の変形量の最小値をΔt11、そのときの圧力をσ11、弾性部材22の押圧方向の変形量の最大値をΔt12そのときの圧力をσ12すると{図3(a)、(b)参照}、フックの法則より、
Figure 2007049530
Figure 2007049530
応力分布の最大値σ12と最小値σ11の差をΔσ1(Δσ1=σ12−σ11)とすると、式(9)と式(10)より
Figure 2007049530
平均圧力σ1に対するΔσ1の比を所定の値α以下(αは型100と加工対象物200との間の圧力分布のばらつきの許容範囲)にするには、
Figure 2007049530
式(12)を弾性部材22の厚さtについて変形して、
Figure 2007049530
したがって、弾性部材22の厚みt1は、少なくとも式(13)を満たすように形成するのが好ましい。なお、上記説明では、加工対象物200のうねりの大きさ(平面度)をλ1としたが、加工対象物200のうねりの大きさ(平面度)よりも型100のうねりの大きさ(平面度)の方が大きい場合には、型100のうねりの大きさ(平面度)をλ1としても良い。また、加工対象物200のうねりの大きさ(平面度)と型100のうねりの大きさ(平面度)とを合わせた値をλ1としても良い。
なお、材料が付着して剥離不可能となる圧力(σmax)を圧力の上限とし、処理温度において、レオロジーデータ分析から求められる被成型材料の貯蔵弾性率、換言すると、被成型材料にパターンを転写することができる最小圧力(σmin)を圧力の下限とすると、少なくともαは、次の式(14)を満たす値を用いる。
Figure 2007049530
実際に使用するαの値としては、所望する精度にもよるが、100以下が良く、好ましくは20以下が良く、更に好ましくは10以下が良く、更に好ましくは5以下が良く、更に好ましくは1以下が良く、更に好ましくは1×10−2以下が良く、更に好ましくは1×10−3以下が良い。また、下限としては、工業的に管理できる範囲として、1×10−6以上にするのが好ましい。
また、型100は、型加熱手段3又は型冷却手段4により弾性部材22(型保持具2)を介して加熱・冷却されるため、弾性部材22の厚みが大きすぎると、昇降温速度(スループット)が低下する。したがって、弾性部材22の厚みt1は、少なくとも下記式(15)を満たす大きさに形成する方が好ましい。
Figure 2007049530
また、好ましくは、下記式(16)を満たす大きさに形成する方が好ましい。
Figure 2007049530
また、昇降温速度(スループット)を向上させるためには、弾性部材22の熱伝導率をできる限り高く形成する方が好ましい。具体的には、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される方が良く、好ましくは0.2(W/m・K)以上が良く、更に好ましくは0.3(W/m・K)以上が良く、更に好ましくは、1(W/m・K)以上が良く、更に好ましくは2(W/m・K)以上が良く、更に好ましくは4(W/m・K)以上が良い。
また、弾性部材22は、型加熱手段3とこの加熱手段3によって加熱される型100との間に配置されるため、少なくともインプリントプロセスにおける処理温度以上の耐熱性を有する必要がある。例えば、型100を加工対象物200のガラス転移温度以上に加熱する場合には、弾性部材22の耐熱温度を少なくともガラス転移温度(Tg)以上に形成する必要があり、好ましくはガラス転移温度+20℃(Tg+20℃)以上に形成するのが良く、更に好ましくはガラス転移温度+40℃(Tg+40℃)以上に形成するのが良く、更に好ましくはガラス転移温度+60℃(Tg+60℃)以上に形成するのが良い。具体的には、加工対象物200が環状オレフィン系共重合体:COC(Cyclo Olefin Copolymer)(ガラス転移温度138℃)からなる場合には、弾性部材22の耐熱温度を138℃以上に形成するのが良く、好ましくは158℃以上に形成するのが良く、更に好ましくは178℃以上に形成するのが良く、更に好ましくは198℃以上に形成するのが良い。
このような熱伝導率と耐熱温度を有する弾性部材22としては種々のものがあり自由に選択可能であるが、例えばフッ素系ゴム(パーフルオロエラストマー)、ニトリルゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、スチレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンゴムや、アクリルフォーム等の発泡性樹脂等を用いることができる。また、熱伝導率を向上させるために、前記材料に窒化ホウ素(BN)、窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ等のセラミックを混合したものや、銀、銅、金、酸化マグネシウム等の金属を混合したもの、カーボンブラックやカーボンナノチューブ等の炭素化合物を混合したものを用いることも可能である。
また、弾性部材22は、型保持基体21に型100を確実に保持し得るように、ゴム系の接着剤を用いても良い。この場合、型保持基体21又は型100の少なくともいずれか一方にゴム系接着剤を塗布し、型保持基体21と型100を貼り合わせれば良い。これにより、型保持基体21と型100との間を隙間なく確実に保持することができるので、型加熱手段3から型100への伝熱速度を向上することができる。この効果は、真空雰囲気下でのインプリントプロセスにおいてより顕著になる。また、このゴム系接着剤は、型100と加工対象物200とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものである方が好ましい。これは、弾性部材22を接着性を失う温度(以下、剥離温度という)以上に加熱することにより、型保持基体21から型100や弾性部材22を容易に取り外すことができるからである。このようなゴム系接着剤としては、熱可塑性樹脂であるアクリル系接着剤、例えばシロキノンAP(株式会社ジェルテック社製)やシロキノンTP(株式会社ジェルテック社製)等を用いることができる。もちろん、型100と加工対象物200とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものであれば、これらに限定されるものではない。
また、型保持具2は、型100を簡易に取り外しできるように、型100を吸着可能な真空チャックを具備するように形成しても良い。この場合、弾性部材22には、図4、図5に示すように、真空吸着用の溝23と、型保持基体21に形成された吸引路24に接続される吸引口25とが形成される。また、型保持基体21の吸引路24は、真空ポンプ等の気体吸引手段26に接続される。この場合、溝23は、型のパターンが形成されている面(パターン面100a)の外側であって、型に形成されたパターンが占める領域の外側の部分を吸着する大きさに形成される。これにより、弾性部材22がシールの役割も果たし、型100を確実に吸着保持することができる。
また、型保持具2は、強磁性体からなる金型(型100)を吸着保持し得る磁力を有するように形成することも可能である。この場合、磁石の材料としては、インプリントプロセスにおける処理温度以上のキュリー点を有するものを用いる必要がある。なお、磁石としては、永久磁石として形成しても電磁石として形成しても良く、また、弾性部材22又は型保持基体22の全部又は一部を磁石として形成すれば良い。
型100は、例えば「ニッケル等の金属」、「セラミックス」、「ガラス状カーボン等の炭素素材」、「シリコン」などから形成されており、その一端面(パターン面100a)に所定のパターンが形成されている。このパターンは、そのパターン面100aに精密機械加工を施すことで形成することができる。また、型100の原盤となるシリコン基板等にエッチング等の半導体微細加工技術によって所定のパターンを形成した後、このシリコン基板等の表面に電気鋳造(エレクトロフォーミング)法、例えばニッケルメッキ法によって金属メッキを施し、この金属メッキ層を剥離してパターンを形成することもできる。もちろん型100は、微細パターンが形成できるものであれば材料やその製造方法が特に限定されるものではない。このパターンの幅(加工対象物200の平面方向の寸法)は、用いられる加工対象物200の種類にもよるが、100μm以下、10μm以下、2μm以下、1μm以下、100nm以下、10nm以下等種々の大きさに形成される。更に、このパターンの深さ(加工対象物200の垂直方向の寸法)は、10nm以上、100nm以上、200nm以上、500nm以上、1μm以上、10μm以上、100μm以上等種々の大きさに形成される。また、このパターンのアスペクト比としては、0.2以上、0.5以上、1以上、2以上等種々のものがある。
また、型100は、型100と加工対象物200とを押圧した際に、型100又は加工対象物200のうねりや凹凸を弾性部材22側へ変形できる厚さ、例えば0.001〜2mmに形成される。また、この型100は、インプリントプロセス中に加熱・冷却されるため、できる限り薄型化し、その熱容量を小さくする方が好ましい。
型加熱手段3は、図1に示すように、型保持具2に対して型100と対向する側に設けられるもので、例えば非常に応答性の良いカーボンヒータが用いられる。また、カーボンヒータ(型加熱手段3)は、制御手段300によって図示しない電源からの電流供給を制御されており、型100を所定の一定温度に維持することができる。なお、ヒータとしては、例えば、伝熱ヒータやセラミックヒータ、ハロゲンヒータ、IHヒータ等を用いることも可能である。
型冷却手段4は、図1に示すように、型保持具2に対して型100と対向する側に設けられる物で、例えばアルミニウムや銅等の熱伝導性の高い金属で形成された容器の内部に水や油等の冷却液、空気や不活性ガス等の冷却気体を流すことで、型100を冷却することができる冷却流路を用いることができる。
また、型100の近傍、例えば型保持具2には、型100の温度を検出する型温度検出手段31、例えば熱伝対が設けられている。また、型温度検出手段31は、制御手段300に電気的に接続されており、検出した型100の温度に関する情報を制御手段300に伝達するように形成されている。
加工対象物保持具12は、図6に示すように、剛体からなる加工対象物保持基体121と、この加工対象物保持基体121と加工対象物200との間に配置される弾性部材122とで構成される。
加工対象物保持基体121は、剛性の高い材料、例えばニッケルやステンレス鋼等の金属によって形成されている。また、加工対象物保持基体121は、加工対象物200を保持する側の面が平坦に形成される。この面の平面度はできる限り高く形成される方が好ましく、例えば1μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは10nm以下、更に好ましくは1nm以下に形成される方が良い。なお、加工対象物保持基体121は、ロール状に形成することも勿論可能である。なお、加工対象物保持基体121は、加工対象物200を保持する側の面を曲面状に形成したり、ロール状に形成したりすることも勿論可能である。
弾性部材122は、加工対象物保持基体121と加工対象物200との間に配置される平坦なシート状のもので、型100と加工対象物200とが押圧された際に、型100や加工対象物200の微細なうねりや凹凸を吸収する。したがって、弾性部材122は、型100又は加工対象物200の微細なうねりや凹凸を吸収し、均一な応力分布を実現する厚さで形成する必要がある。
ここで、弾性部材122のヤング率をE、弾性部材122の厚みをt、加工対象物200のうねりの大きさ(平面度)をλ、型100と加工対象物200との間の平均圧力をσ、押圧した際の弾性部材22の押圧方向の変形量の最小値をΔt21、そのときの圧力をσ21、弾性部材122の押圧方向の変形量の最大値をΔt22そのときの圧力をσ22すると(図示せず)、型保持基体2の弾性部材22の厚みについて説明したのと同様に、
Figure 2007049530
Figure 2007049530
応力分布の最大値σ22と最小値σ21の差をΔσ(Δσ=σ22−σ21)とすると、式(17)と式(18)より
Figure 2007049530
平均圧力σに対するΔσの比を所定の値β以下(βは型100と加工対象物200との間の圧力分布のばらつきの許容範囲)にするには、
Figure 2007049530
式(20)を弾性部材122の厚さtについて変形して、
Figure 2007049530
したがって、弾性部材122の厚みtは、少なくとも式(21)を満たすように形成するのが好ましい。なお、上記説明では、加工対象物200のうねりの大きさ(平面度)をλとしたが、加工対象物200のうねりの大きさ(平面度)よりも型100のうねりの大きさ(平面度)の方が大きい場合には、型100のうねりの大きさ(平面度)をλとしても良い。また、加工対象物200のうねりの大きさ(平面度)と型100のうねりの大きさ(平面度)とを合わせた値をλとしても良い。
なお、材料が付着して剥離不可能となる圧力(σmax)を圧力の上限とし、処理温度において、レオロジーデータ分析から求められる被成型材料の貯蔵弾性率、換言すると、被成型材料にパターンを転写することができる最小圧力(σmin)を圧力の下限とすると、少なくともβは、次の式(14)を満たす値を用いる。
Figure 2007049530
実際に使用するβの値としては、所望する精度にもよるが、100以下が良く、好ましくは20以下が良く、更に好ましくは10以下が良く、更に好ましくは5以下が良く、更に好ましくは1以下が良く、更に好ましくは1×10−2以下が良く、更に好ましくは1×10−3以下が良い。また、下限としては、工業的に管理できる範囲として、1×10−6以上にするのが好ましい。
また、加工対象物200は、加工対象物加熱手段13又は加工対象物冷却手段14により弾性部材122(加工対象物保持具12)を介して加熱・冷却されるため、弾性部材122の厚みが大きすぎると、昇降温速度(スループット)が低下する。したがって、弾性部材122の厚みtは、少なくとも下記式(21)を満たす大きさに形成する方が好ましい。
Figure 2007049530
また、好ましくは、下記式(22)を満たす大きさに形成する方が好ましい。
Figure 2007049530
更に、昇降温速度(スループット)を向上させるためには、弾性部材122の熱伝導率をできる限り高く形成する方が好ましい。具体的には、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される方が良く、好ましくは0.2(W/m・K)以上が良く、更に好ましくは0.3(W/m・K)以上が良く、更に好ましくは、1(W/m・K)以上が良く、更に好ましくは2(W/m・K)以上が良く、更に好ましくは4(W/m・K)以上が良い。
また、弾性部材122は、加工対象物加熱手段13と加熱される加工対象物200との間に配置されるため、少なくともインプリントプロセスにおける処理温度以上の耐熱性を有する必要がある。例えば、加工対象物200をそのガラス転移温度(Tg)近傍に加熱する場合には、弾性部材122の耐熱温度を少なくともガラス転移温度(Tg)以上に形成する必要があり、好ましくはガラス転移温度+20℃(Tg+20℃)以上に形成するのが良く、更に好ましくはガラス転移温度+40℃(Tg+40℃)以上に形成するのが良く、更に好ましくはガラス転移温度+60℃(Tg+60℃)以上に形成するのが良い。具体的には、加工対象物200が環状オレフィン系共重合体:COC(Cyclo Olefin Copolymer)(ガラス転移温度138℃)からなる場合には、弾性部材122の耐熱温度を138℃以上に形成するのが良く、好ましくは158℃以上に形成するのが良く、更に好ましくは178℃以上に形成するのが良く、更に好ましくは198℃以上に形成するのが良い。
このような熱伝導率と耐熱温度を有する弾性部材122としては種々のものがあり自由に選択可能であるが、例えばフッ素系ゴム(パーフルオロエラストマー)、ニトリルゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、スチレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンゴムや、アクリルフォーム等の発泡性樹脂等を用いることができる。また、熱伝導率を向上させるために、前記材料に窒化ホウ素(BN)、窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ等のセラミックを混合したものや、銀、銅、金、酸化マグネシウム等の金属を混合したもの、カーボンブラックやカーボンナノチューブ等の炭素化合物を混合したものを用いることも可能である。
また、弾性部材122は、加工対象物保持基体121に確実に保持されるように、ゴム系の接着剤を用いても良い。これにより、加工対象物保持基体121と弾性部材122との間を隙間なく形成することができるので、加工対象物加熱手段13から加工対象物200への伝熱速度を向上することができる。この効果は、真空雰囲気下でのインプリントプロセスにおいてより顕著になる。また、このゴム系接着剤は、型100と加工対象物200とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものである方が好ましい。これは、弾性部材122を接着性を失う温度(以下、剥離温度という)以上に加熱することにより、加工対象物保持基体121から弾性部材122を容易に取り外すことができるからである。このようなゴム系接着剤としては、熱可塑性樹脂であるアクリル系接着剤、例えばシロキノンAP(株式会社ジェルテック社製)やシロキノンTP(株式会社ジェルテック社製)等を用いることができる。もちろん、型100と加工対象物200とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものであれば、これらに限定されるものではない。
加工対象物200としては、種々のものを用いることができ、例えばポリカーボネート、ポリイミド等の樹脂の他、アルミニウム等の金属、ガラス、石英ガラス、シリコン、ガリウム砒素、サファイア、酸化マグネシウム等の材料など、成形素材がそのまま基板形状をなしているものを用いることができる。また、シリコンやガラス等からなる基板本体の表面に、「樹脂」、「フォトレジスト」、「配線パターンを形成するためのアルミニウム、金、銀などの金属」等の被覆層が形成されたものを用いることもできる。更に、加工対象物200は、基板以外の形状、例えばフィルム等であっても勿論良い。
また、加工対象物保持具12は、加工対象物200を簡易に取り外しできるように、加工対象物200を吸着可能な真空チャックを具備するように形成しても良い。この場合、弾性部材122には、図6に示すように、真空吸着用の溝123と、加工対象物保持基体121に形成された吸引路に接続される吸引口125とが形成される。また、加工対象物保持基体121の吸引路は、真空ポンプ等の気体吸引手段に接続される。これにより、弾性部材122がシールの役割も果たし、加工対象物200を確実に吸着保持することができる。
また、保持ステージの下部には保持した加工対象物200を加熱するための加工対象物加熱手段13、例えば非常に応答性の良いカーボンヒータを備えている。カーボンヒータは、制御手段300によって図示しない電源からの電流供給を制御されており、保持ステージ上の加工対象物200を所定の一定温度に維持することができる。なお、ヒータとしては、例えば、伝熱ヒータやセラミックヒータ、ハロゲンヒータ、IHヒータ等を用いることも可能である。
また、加工対象物保持具12には、加工対象物200を冷却する加工対象物冷却手段14を設けることも可能である。加工対象物冷却手段14としては、例えばアルミニウムや銅等の熱伝導性の高い金属で形成された加工対象物保持具12の内部に水や油等の冷却液、空気や不活性ガス等の冷却気体を流すことで、加工対象物200を冷却することができる冷却流路を用いることができる。
また、加工対象物200の近傍、例えば加工対象物保持具12には、加工対象物200の温度を検出する加工対象物温度検出手段131、例えば熱伝対が設けられている。また、加工対象物温度検出手段131は、制御手段300に電気的に接続されており、検出した加工対象物200の温度に関する情報を制御手段300に伝達するように形成されている。
変位手段5は、図1に示すように、例えば、垂直方向に配置されたボールネジ51と、このボールネジ51を回転駆動させる電気モータ52とから構成されている。また、ボールネジ51の下端部と型保持具2の上面は、押圧部53、ベアリング機構54を介して連結されている。そして、ボールネジ51を電気モータ52で回転駆動することで、基台50と上部ベース55との間に設けられた複数例えば4本の支柱56に対し、押圧部53を型100と加工対象物200の接離方向(以下、Z方向と称する)に変位させることができる。なお、電気モータ52としては、直流モータ、交流モータ、ステッピングモータ、サーボモータ等、種々のものを用いることができる。ここで、変位手段5は、加工対象物200に対する型100の位置を、型100のパターンの深さ以下の変位量で調節できる方が好ましい。具体的には、変位量を100μm以下で調節することができるものが良く、好ましくは10μm以下、更に好ましくは1μm以下、更に好ましくは100nm以下、更に好ましくは10nm以下、更に好ましくは1nm以下で調節できるものが好ましい。
また、変位手段5は、加工対象物200に対する型100の変位速度を調節できるものが好ましい。具体的には、100μm/秒以下で調節できるものが良く、好ましくは10μm/秒以下、更に好ましくは1μm/秒以下、更に好ましくは100nm/秒以下、更に好ましくは10nm/秒以下、更に好ましくは1nm/秒以下で調節できるものが良い。なぜなら、制御手段300は、圧力検出手段8が検出した情報に基づいて変位手段5の作動を制御し、型100と加工対象物200との間の圧力を調節しているが、圧力検出手段8が検出した情報を変位手段5にフィードバックするには、多少の時間が掛かる。したがって、変位速度が大き過ぎると圧力検出手段8が検出した情報を変位手段5にフィードバックするのが遅れ、型100と加工対象物200との間の実際の圧力を正確に制御することができなくなるからである。
なお、ここでは、変位手段5を型保持具2側に設ける場合について説明したが、加工対象物保持具12側に設けることも勿論可能である。また、変位手段5としては、型100と加工対象物200との相対的な変位量や変位速度を調節できるものであれば、ボールねじと電気モータにより構成されるものに限られず、例えば、電圧を調節して大きさ(寸法)を変化させることができる圧電素子や磁界を調節して大きさ(寸法)を変化させることができる磁歪素子を用いることもできる。また、ボールねじおよび電気モータと圧電素子又は磁歪素子の両方を用いることも勿論可能である。この場合には、型100と加工対象物200を大きく変位させる際に、ボールねじおよび電気モータを適用し、型100と加工対象物200を微小量変位させる際に、圧電素子又は磁歪素子を用いることができる。更に、油圧式のものや空圧式のもの等を用いることも勿論可能である。
変位手段5をこのように構成することによって、型100を保持する型保持具2を上下し、加工対象物保持具12に保持される加工対象物200に対し、型100のパターン面100aを精密に近接・押圧及び離間することができる。
位置検出手段7は、例えば、型保持具2に配置されたリニアスケールにより形成される。このリニアスケールを用いて、加工対象物200と型保持具2との距離を測定し、その値から加工対象物200に対する型100の相対的な位置や変位速度を計算して検出することができる。また、位置検出手段7は、制御手段300に電気的に接続されており、検出した型100の位置や変位速度に関する情報を伝達するように形成されている。なお、位置検出手段7としては、リニアスケールに限らず種々のものを用いることができ、例えば、型保持具2側に設けられたレーザー測長機を用いて、加工対象物200の位置を測定するか、加工対象物保持具12側に設けられたレーザー測長機を用いて、型100の位置を測定すればよい。また、電気モータに設けられたエンコーダを用いて、変位手段5の変位量から計算により測定するものでもよい。なお、位置検出手段7の分解能は、少なくとも型100のパターンの深さ方向(Z方向)の大きさ以下、あるいは、変位手段5が調節できる変位量以下の値で検出できるものが好ましい。具体的には、100μm以下で検出することができるものが良く、好ましくは10μm以下、更に好ましくは1μm以下、更に好ましくは100nm以下、更に好ましくは10nm以下、更に好ましくは1nm以下で検出することができるものが好ましい。
位置検出手段7をこのように構成することによって、パターンの大きさや型100と加工対象物200との間の圧力に応じて、加工対象物200に対する型100のパターン面100aの位置を精密に調節することができるので、パターンの転写性および離型性を向上することができる。
圧力検出手段8は、型100と加工対象物200との間の圧力を検出するもので、例えば、型100と加工対象物200との間の荷重を測定するロードセルを用いることができる。これにより、荷重を測定し、型100のパターン面100aの面積で割れば型100と加工対象物200との間の圧力を検出することができる。また、圧力検出手段8は、制御手段300に電気的に接続されており、検出した圧力に関する情報を伝達するように形成されている。
制御手段300は、位置検出手段7、圧力検出手段8、型温度検出手段31および加工対象物温度検出手段131の検出情報に基づいて、変位手段5、押圧手段6、型加熱手段3、型冷却手段4、加工対象物加熱手段13および加工対象物冷却手段14の作動を制御するもので、例えばコンピュータを用いることができる。
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
インプリントは、SCIVAX社のインプリント装置(VX-2000N-US)を用い、型と加工対象物とを145℃に加熱し、2.5MPaで10秒間押圧することにより行った。型は、加工対象物に転写した際に、加工対象物にハニカム構造を転写可能なパターン(ハニカム構造を反転させたパターン)を有するニッケル製のもので、転写可能領域が50mm×50mm(金型の外形は55mm×55mm):面積が2500mmの正方形である金型を用いた。ハニカム構造は、線幅が250nmでこの線の高さが380nm(アスペクト比が約1.5)、一つのセル(六角形)の最大内径が2μm(すなわち、線幅も含めた最大外径が2.5μm)のものを用いた。また、加工対象物としては、環状オレフィン系共重合体:COC(Cyclo Olefin Copolymer)からなる厚さ約1μmの薄膜が形成されたシリコン基板を用いた。この際、型保持基体と型との間には、式(13)を満たす厚さのポリイミドからなるシート状の弾性部材を配置した(実施例1)。
ここで、薄膜が形成されたシリコン基板の表面を、粗さ計を用いて測定したところ、うねりの大きさ(λ)は約2.4μm(2.4×10−6m)であった。
また、αの値は式(14)から計算した値を用いた。すなわち、αの導出に必要な最大圧力(σmax)を、この金型とCOCからなるフィルムとを押圧した際に、両者が剥離不可能となる圧力(σmax)である10MPaとし、αの導出に必要な最小圧力(σmin)を、レオロジーデータから導出される理論値の1MPaとして、式(14)に代入すると、
Figure 2007049530
となる。したがって、αの値には3.6を用いた。
更に、ポリイミドのヤング率(E)=2.5GPa、α=3.6として式(13)を計算すると、
Figure 2007049530
となる。すなわち、弾性部材の厚さ(t)が0.667×10−6m以上(667μm以上)の場合に式(13)を満たす。したがって、本実施例では、弾性部材の厚さを680μmとした。
また、比較例として、式(13)を満たさない200μmの厚さのポリエーテルイミドからなるシート状の弾性部材を配置したもの(比較例1)及び弾性部材を用いないもの(比較例2)についても、インプリントの評価を行った。
それぞれ転写後のシリコン基板上の薄膜の写真を図7ないし図9に示す。
実施例1の薄膜は、型のパターンがほぼ100%転写されている(図7参照)。これに対し、比較例1の薄膜は、型のパターンが約40%しか転写されていなかった(図8参照)。また、比較例2の薄膜は、外周部分を除き型のパターンのほとんどが転写されていなかった(図9参照)。
以上より、本発明は、パターンを均一かつ高速に転写できることが明らかとなった。
本発明により、型又は基板(加工対象物)のパターンを均一かつ高速に転写することができる。

Claims (26)

  1. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記型を保持する型保持具であって、
    剛体からなる型保持基体と、
    前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、厚さtが下記式(1)を満たすように形成される弾性部材と、
    を具備することを特徴とする型保持具。
    Figure 2007049530
    :前記弾性部材の厚さ
    λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
    α:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
    :弾性部材のヤング率
    σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
  2. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記型を保持する型保持具であって、
    剛体からなる型保持基体と、
    前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、厚さtが下記式(2)を満たすように形成される弾性部材と、
    を具備することを特徴とする型保持具。
    Figure 2007049530
    :前記弾性部材の厚さ
    λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
    α:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
    :弾性部材のヤング率
    σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
  3. 前記弾性部材は、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の型保持具。
  4. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記型を保持する型保持具であって、
    剛体からなる型保持基体と、
    前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される弾性部材と、
    を具備することを特徴とする型保持具。
  5. 前記弾性部材は、ゴム系の接着剤からなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の型保持具。
  6. 前記弾性部材は磁力を有するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の型保持具。
  7. 前記型保持基体は磁石を具備することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の型保持具。
  8. 前記弾性部材は、前記型を真空吸着するための溝が形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の型保持具。
  9. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、
    剛体からなる型保持基体と、前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、厚さtが下記式(3)を満たすように形成される弾性部材とを有し、前記型を保持する型保持具を具備することを特徴とする微細加工装置。
    Figure 2007049530
    :前記弾性部材の厚さ
    λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
    α:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
    :弾性部材のヤング率
    σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
  10. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、
    剛体からなる型保持基体と、前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、厚さtが下記式(4)を満たすように形成される弾性部材とを有し、前記型を保持する型保持具を具備することを特徴とする微細加工装置。
    Figure 2007049530
    :前記弾性部材の厚さ
    λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
    α:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
    :弾性部材のヤング率
    σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
  11. 前記弾性部材は、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成されることを特徴とする請求項9又は10記載の微細加工装置。
  12. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、
    剛体からなる型保持基体と、前記型保持基体と前記型との間に配置されると共に、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される弾性部材とを有し、前記型を保持する型保持具を具備することを特徴とする微細加工装置。
  13. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具であって、
    剛体からなる加工対象物保持基体と、
    前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置されると共に、厚さtが下記式(5)を満たすように形成される弾性部材と、
    を具備することを特徴とする加工対象物保持具。
    Figure 2007049530
    :前記弾性部材の厚さ
    λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
    β:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
    :弾性部材のヤング率
    σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
  14. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具であって、
    剛体からなる加工対象物保持基体と、
    前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置されると共に、厚さtが下記式(6)を満たすように形成される弾性部材と、
    を具備することを特徴とする加工対象物保持具。
    Figure 2007049530
    :前記弾性部材の厚さ
    λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
    β:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
    :弾性部材のヤング率
    σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
  15. 前記弾性部材は、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成されることを特徴とする請求項13又は14記載の加工対象物保持具。
  16. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具であって、
    剛体からなる加工対象物保持基体と、
    前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置されると共に、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成される弾性部材と、
    を具備することを特徴とする加工対象物保持具。
  17. 前記弾性部材は、ゴム系の接着剤からなることを特徴とする請求項13ないし16のいずれかに記載の加工対象物保持具。
  18. 前記弾性部材は、前記加工対象物を真空吸着するための溝が形成されていることを特徴とする請求項13ないし17のいずれかに記載の加工対象物保持具。
  19. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、
    剛体からなる加工対象物保持基体と、前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置されると共に、厚さtが下記式(7)を満たすように形成される弾性部材とを有し、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具を具備することを特徴とする微細加工装置。
    Figure 2007049530
    :前記弾性部材の厚さ
    λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
    β:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
    :弾性部材のヤング率
    σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
  20. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、
    剛体からなる加工対象物保持基体と、前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置されると共に、厚さtが下記式(8)を満たすように形成される弾性部材とを有し、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具を具備することを特徴とする微細加工装置。
    Figure 2007049530
    :前記弾性部材の厚さ
    λ:少なくとも前記型および前記加工対象物のいずれか一方のうねりの大きさ
    β:前記型と前記加工対象物との接触面内の「平均圧力」に対する「最大圧力と最小圧力の差」との比
    :弾性部材のヤング率
    σ:前記型と前記加工対象物との間の平均圧力
  21. 前記弾性部材は、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成されることを特徴とする請求項19又は20記載の微細加工装置。
  22. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、
    剛体からなる加工対象物保持基体と、熱伝導率が0.17(W/m・K)以上に形成されると共に、前記加工対象物保持基体と前記加工対象物との間に配置される弾性部材と、を有し、前記加工対象物を保持する加工対象物保持具を具備することを特徴とする微細加工装置。
  23. 所定のパターンを有する型と加工対象物とを押圧して、前記型のパターンを前記加工対象物に転写する微細加工装置において、前記型を保持する型保持具への型取付方法であって、
    ゴム系の接着剤を用いて前記型を前記型保持具に取り付けることを特徴とする型取付方法。
  24. 前記ゴム系の接着剤は、前記型と前記加工対象物とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものであることを特徴とする請求項5記載の型保持具。
  25. 前記ゴム系の接着剤は、前記型と前記加工対象物とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものであることを特徴とする請求項17記載の加工対象物保持具。
  26. 前記ゴム系の接着剤は、前記型と前記加工対象物とを押圧する際の処理温度より高い温度で接着性を失うものであることを特徴とする請求項23記載の型取付方法。
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