JPWO2007032188A1 - 固体酸触媒 - Google Patents

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Abstract

高表面積担体と、これに固定されたスルホン酸基が導入された無定形炭素とからなる酸触媒を提供する。この酸触媒は、固体であるため触媒を生成物から容易に分離することが可能である。また、疎水性分子をリアクタントとする反応においても触媒として機能するので、より広範な反応への利用が可能である。

Description

本発明は、新規高性能固体酸触媒及びその製造方法に関する。本発明の触媒は化成品の生産を省エネルギーかつ高効率に行なうことに有用である。
硫酸は様々な石油化学製品、化成品の原料、汎用薬品、医薬品の製造に必要不可欠な触媒である。しかし、硫酸は繰り返しリサイクルできる触媒ではなく、中和等による硫酸と製品の分離、廃酸処理には多くのエネルギーと労力が必要である。このため、年間1500万トン以上の硫酸が「リサイクルできない触媒」として消費され、膨大なエネルギーの浪費と廃棄物の排出が環境に大きな負荷を与えている。また、硫酸は毒性と腐食性が高いため、安全性の確保、プラントの維持にかかる労力を無視することはできない。硫酸に依存する酸触媒反応プロセスをできるだけ環境に負荷を与えない高効率なプロセスに変えることは、今後の化学産業にとって大きな課題である。繰り返し使用でき、分離・回収が容易で毒性の少ない固体の酸(固体酸)はこの課題をクリアーする一つのキーワードである。
硫酸の代替となる理想的な固体酸は、(1)水を含めたあらゆる溶媒や雰囲気下で機能する強酸点を高密度に有し、(2)熱的・化学的に安定で、(3)ありふれた原料から簡単な方法で合成できる安価な材料、である。このような材料は高分子電解質型燃料電池のプロトン伝導体としても使えるため、その研究開発は急ピッチで進められている。現在様々な分野で固体酸が使われているが、これらはSiO2-Al2O3、ゼオライト、含水ニオブ酸(Nb2O5・nH2O)等の無機酸化物の固体酸とイオン交換樹脂等の高分子の固体酸に大別できる。無機酸化物固体酸は熱的・化学的に安定であり、様々な化成品の製造や石油化学工業になくてはならない触媒である。しかし、水中で充分な酸触媒活性示す材料は少なく、またその酸点の密度は低い。一方、強酸性イオン交換樹脂は高密度の強酸点を有するが、依然その触媒活性は硫酸よりかなり小さく、耐熱性も低いという欠点をもつ。
ところで、本発明者は、スルホン酸基の導入された無定形炭素(スルホン酸基導入無定形炭素)が硫酸代替の固体酸としてはたらくことを見出し、先に出願を行っている(特許文献1、特許文献2)。この材料は大量の親水性分子をそのバルク内に取り込むことができ、バルク内を反応場とすることができるため、親水性分子をリアクタントとした酸触媒反応、あるいは親水性分子を溶媒とした酸触媒反応に高い触媒活性を示す(非特許文献1)。一方、疎水性分子をリアクタントとした酸触媒反応のいくつかでは、この材料は疎水性分子をバルク内に取り込めないため、表面のスルホン酸基のみが反応に関与する。しかし、その表面積が小さいため(通常比表面積は50 m2 g-1未満である。)、疎水性分子をリアクタントとした酸触媒反応のいくつかでは充分な触媒活性を示すことができない。
特開2004-238311号公報 国際公開第2005/029508号パンフレット Chemistry of Materials, (2006), 18(13), 3039-3045.
本発明は、以上のような技術的背景の下になされたものであり、疎水性分子をリアクタントとした酸触媒反応においても、スルホン酸基導入無定形炭素に十分な触媒活性を発揮させるための手段を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、スルホン酸基導入無定形炭素を高表面積担体に固定することにより、疎水性分子をリアクタントとした酸触媒反応においても、スルホン酸基導入無定形炭素が高い触媒活性を示すことを見出した。
酸触媒を高表面積担体に固定することにより、その触媒の活性が向上することは一般的に予想されることである(例えば、比較例2と比較例3のナフィオンの事例)。しかし、スルホン酸基導入無定形炭素を高表面積担体に固定することによる活性の向上は、このような予想を上回る著しいものであった(実施例と比較例1)。
本発明は、以上の知見に基づき完成されたものである。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(8)を提供するものである。
(1)高表面積担体と、これに固定されたスルホン酸基が導入された無定形炭素とからなる固体酸触媒。
(2)高表面積担体が、50m2g-1以上の比表面積を有することを特徴とする(1)に記載の固体酸触媒。
(3)高表面積担体の材料が、メソポーラス材料であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の固体酸触媒。
(4)メソポラース材料が、メソポーラスシリカであることを特徴とする(3)に記載の固体酸触媒。
(5)スルホン酸基が導入された無定形炭素が、0.5mmol/g以上のスルホン酸密度を示し、ラマンスペクトルにおけるDバンドとGバンドの積分強度比が0.1〜0.7を示すことを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の固体酸触媒。
(6)有機化合物を高表面積担体に固定する工程、及び高表面積担体に固定した有機化合物を濃硫酸又は発煙硫酸中で加熱処理する工程を含むことを特徴とする固体酸触媒の製造方法。
(7)有機化合物を高表面積担体に固定する工程と、高表面積担体に固定した有機化合物を濃硫酸又は発煙硫酸中で加熱処理する工程との間に、有機化合物を部分炭化させる工程を含むことを特徴とする(6)に記載の固体酸触媒の製造方法。
(8)有機化合物を高表面積担体に固定する工程を低圧下で行うことを特徴とする(6)又は(7)に記載の固体酸触媒の製造方法。
液体酸触媒により酸触媒反応を行った場合、酸の分離に多大なエネルギーが必要となるが、本発明の酸触媒は、固体であるため触媒を生成物から容易に分離することが可能である。
また、本発明の酸触媒は、スルホン酸基導入無定形炭素単独の触媒と異なり、疎水性分子をリアクタントとする反応においても十分な触媒活性を発揮することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の固体酸触媒は、高表面積担体と、これに固定されたスルホン酸基導入無定形炭素とからなるものである。本発明の固体酸触媒は、高表面積担体とスルホン酸基導入無定形炭素のみからなってもよいが、他の要素を含んでいてもよい。
高表面積担体は、スルホン酸基導入無定形炭素を固定できるものであればどのようなものでもよい。高表面積担体の材料は特に限定されないが、シリカ、アルミナ、チタニア等の酸化物固体、又はこれらの酸化物固体からなるメソポーラス材料、活性炭等を例示できる。高表面積担体の比表面積は、スルホン酸基導入無定形炭素が疎水性分子に対しても触媒活性を発揮できる範囲内であれば特に限定されないが、50 m2 g-1以上であることが好ましく、100 m2 g-1以上であることが更に好ましい。高表面積担体は、通常多くの細孔を有している。この細孔の孔径は特に限定されないが、1〜50 nmであることが好ましい。また、細孔は担体を貫通しているものであってもよく、貫通していないものであってもよい。
スルホン酸基導入無定形炭素は、酸触媒能を有するものであれば特に限定されず、例えば、国際公開第2005/029508号パンフレットに記載されているスルホン酸基導入無定形炭素や特開2004-238311号公報に記載されている固体酸などを使用することができる。なお、本発明における「スルホン酸基導入無定形炭素」とは、スルホン酸基を有する炭素であって、結晶構造を持たない、又は不完全な結晶構造しか持っていない炭素をいう。
好ましいスルホン酸基導入無定形炭素としては、例えば、ラマン分光法によるスペクトルにおいて、GバンドとDバンドの両方が検出される炭素であって、DバンドとGバンドの積分強度比(I(D)/I(G))が0.1〜0.7である炭素を例示できる。積分強度比が0.3未満であると集合した炭素六員環の数が少なく、固体とはならず、0.7を超えるとグラフェンシートが大きくなると共にスルホン酸密度が低くなるため触媒として機能しない。積分強度比は0.1〜0.7であればよいが、0.1〜0.65であることが好ましく、0.1〜0.6であることが更に好ましい。なお、本明細書中で、Dバンド、Gバンド、及びこれらの積分強度は以下のように定義される。
Dバンドは、炭素六員環におけるA1g breathing modeの振動であり、そのピークトップは1350cm-1〜1360cm-1に現れる。
Gバンドは、炭素六員環のE2g modeの振動であり、そのピークトップは1580cm-1〜±5cm-1に現れる。
両者のピークの和からなるラマンスペクトルをガウシアン、あるいはガウシアン−ローレンツイアンで2つにピーク分割し、得られたDバンド、Gバンドの積分強度をそれぞれの積分強度とした。
また、スルホン酸基導入無定形炭素のスルホン酸密度は、0.5 mmol/g以上であることが好ましく、1.0 mmol/g以上であることがより好ましく、3.0mmol/g以上であることが更に好ましい。なお、スルホン酸密度の上限は特に限定されないが、8mmol/g以下であることが好ましい。
本発明の固体酸触媒は、疎水性分子をリアクタントとする酸触媒反応の触媒として使用できるが、これに限定されることなく、親水性分子等をリアクタントとする酸触媒反応の触媒として使用してもよい。疎水性分子をリアクタントとする酸触媒反応としては、例えば、α−メチルスチレンから2, 4-ジフェニル-4-メチル-1-ペンテンと2, 4-ジフェニル-4-メチル-2-ペンテンを生成させる反応、イソブテンにイソブタンを附加してイソオクタンを製造するアルキレーション、フリーデルクラフツアルキル化などを挙げることができる。
本発明の固体酸触媒は、有機化合物を高表面積担体に固定する工程、及び高表面積担体に固定した有機化合物を濃硫酸又は発煙硫酸中で加熱処理する工程を含む方法によって製造することができる。
有機化合物としては、芳香族炭化水素類を使用することができるが、それ以外の有機化合物、例えば、グルコース、砂糖(スクロース)、セルロースのような天然物、ポリエチレン、ポリアクリルアミドのような合成高分子化合物を使用してもよい。芳香族炭化水素類は、多環式芳香族炭化水素類でも単環式芳香族炭化水素類でもよく、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ペリレン、コロネンなどを使用することができ、好適には、ナフタレンなどを使用することができる。有機化合物は、一種類だけを使用してもよいが、二種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、必ずしも精製された有機化合物を使用する必要はなく、例えば、芳香族炭化水素類を含む重油、ピッチ、タール、アスファルトなどを使用してもよい。
有機化合物を高表面積担体に固定する方法は特に限定されず、例えば、有機化合物を適当な溶媒又は分散媒に溶解又は分散させ、その溶液等を高表面積担体に含浸させ、その後、溶媒等を除去することにより、有機化合物を高表面積担体に固定することができる。
有機化合物の高表面積担体への固定は常圧下で行ってもよいが、高表面積担体の細孔が担体を貫通していない場合には、低圧下で行うことが好ましい。細孔が担体を貫通していない場合には、常圧下では、細孔中の空気の妨害により有機化合物が細孔の深部まで拡散しない可能性があるからである。ここでいう「低圧」とは、前述した有機化合物の拡散性の問題を改善できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、0.9〜0.01 atm程度である。
濃硫酸又は発煙硫酸中での有機化合物の加熱処理は、例えば、国際公開第2005/029508号パンフレットに記載された方法と同様に行うことができる。加熱処理においては、不活性ガス気流中、あるいは乾燥空気気流中で行うことがスルホン酸密度の高い無定形炭素を製造する上で必要である。加熱処理温度は、有機化合物の部分炭化、環化、縮合、スルホン化などの反応を進行させる温度であれば特に限定されないが、工業的には、50〜350℃、好ましくは80〜200℃である。処理温度が50℃未満の場合、有機化合物の縮合、炭化が十分でなく、炭素の形成が不十分であること、スルホン酸基が充分に導入されないことがあり、また、処理温度が350℃を超えると、スルホン酸基の熱分解が起きる場合がある。
加熱処理時間は、使用する有機化合物や処理温度などによって適宜選択できるが、通常、1〜50時間、好ましくは5〜20時間である。
使用する濃硫酸又は発煙硫酸の量は特に限定されないが、有機化合物1モルに対し、通常、2.6〜50.0モルであり、好適には6.0〜36.0モルである。
有機化合物を濃硫酸又は発煙硫酸中で加熱処理する前に、高表面積担体に固定した有機化合物を部分炭化させておくことが好ましい。部分炭化は、有機化合物を窒素、アルゴン等の不活性ガス気流中で加熱することにより行うことができ、このときの加熱温度は、通常、100〜600℃であり、処理時間は、通常、1分〜20時間である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
〔実施例〕
メソポーラスシリカSBA−15(J. Am. Chem. Soc. 122, 10712(2000):比表面積1020 m2 g-1)1gに、水2gにD−グルコース1.25gと濃硫酸(90%以上)0.14gを溶解した水溶液をしみこませ、100℃24時間乾燥した後、550℃3時間、窒素気流中で加熱することにより、部分炭化した。これを濃硫酸中で150℃10時間加熱してから、80℃以上の蒸留水で繰り返し洗浄することによってスルホン酸基導入無定形炭素−高表面積担体複合体を得た。この複合体の比表面積は610 m2 g-1であり、その重量の38%はスルホン酸基導入無定形炭素であることが粉末X線回折、炭素の燃焼による重量変化によって確認された。この複合体におけるスルホン酸基導入無定形炭素1gあたり、0.95mmolのスルホン酸基を有することが確認された。また、このスルホン酸基導入無定形炭素のラマンスペクトルにおけるDバンドとGバンドの積分強度比(I(D)/I(G))は0.68であった。
スルホン酸密度の測定は以下のように行った。上記スルホン酸基導入無定形炭素に含まれる硫黄元素のほとんど全てはスルホン酸基によるものであるため、燃焼による元素分析(SX-Elements Micro Analyzer YS-10(yanaco))によって試料中の硫黄を定量し、スルホン酸量を求めた。ラマンスペクトルにおけるDバンドとGバンドの積分強度比は、以下のようにして求めた。試料粉末をNRS-2100型トリプルモノクロメータラマン分光光度計(日本分光)の試料ホルダーに置き、ラマンスペクトルを測定した。DバンドとGバンドの2つが観測されるラマンスペクトルをガウシアン、あるいはガウシアン―ローレンツイアンでDバンドとGバンドの2つにピーク分割し、得られたDバンド、Gバンドの積分強度をそれぞれの積分強度とした。
25mmolのα-メチルスチレンを溶解したクメン(溶媒)25mlに上記触媒0.2gを加え、50℃で1時間反応させた後、生成物をガスクロマトグラフで定量した。その結果、目的生成物である不飽和二量体(2, 4-ジフェニル-4-メチル-1-ペンテンと2, 4-ジフェニル-4-メチル-2-ペンテン)のほかに、副生物である1,1,3-トリメチル-3-フェニリンダンも生成していたが、その生成量はわずかであった。不飽和二量体の生成量は10.7 mmolであり、その選択率は99%に達することが確認された。
〔比較例1〕
D-グルコース20gを窒素ガス流通下、400℃15時間加熱することによって炭素質粉末を得た。この粉末を200mlの15wt%発煙硫酸中で撹拌しながら150℃で15時間加熱し、黒色粉末を得た。これを繰り返し蒸留水で洗浄することにより、材料中の硫酸を除去し、スルホン酸基導入無定形炭素を得た。
このスルホン酸基導入無定形炭素の表面積、スルホン酸密度及びラマンスペクトルにおけるDバンドとGバンドの積分強度比(I(D)/I(G))はそれぞれ2m2 g-1であり、1.5 mmol/g及び0.59であった。
25mmolのα-メチルスチレンを溶解したクメン(溶媒)25mlに上記触媒0.2gを加え、50℃で1時間反応させた後、生成物をガスクロマトグラフで定量した。その結果、α-メチルスチレンはほとんど反応で消費されておらず、α-メチルスチレン2量体は全く生成していないことが確認された。
〔比較例2〕
25mmolのα-メチルスチレンを溶解したクメン(溶媒)25mlにナフィオンNR50(スルホン酸密度:0.9mmol/g)0.2gを加え、50℃で1時間反応させた後、生成物をガスクロマトグラフで定量した。その結果、目的生成物である不飽和二量体の生成量は0.1 mmolに過ぎず、その選択率も40%であることが確認された。
〔比較例3〕
25mmolのα-メチルスチレンを溶解したクメン(溶媒)25mlにナフィオンSAC13(高表面積シリカに担持したナフィオン、スルホン酸密度:0.3mmol/g)0.2gを加え、50℃で1時間反応させた後、生成物をガスクロマトグラフで定量した。その結果、目的生成物である不飽和二量体の生成量は4.4 mmolに過ぎず、その選択率も40%に過ぎないことが確認された。

Claims (8)

  1. 高表面積担体と、これに固定されたスルホン酸基が導入された無定形炭素とからなる固体酸触媒。
  2. 高表面積担体が、50m2g-1以上の比表面積を有することを特徴とする請求項1に記載の固体酸触媒。
  3. 高表面積担体の材料が、メソポーラス材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体酸触媒。
  4. メソポラース材料が、メソポーラスシリカであることを特徴とする請求項3に記載の固体酸触媒。
  5. スルホン酸基が導入された無定形炭素が、0.5mmol/g以上のスルホン酸密度を示し、ラマンスペクトルにおけるDバンドとGバンドの積分強度比が0.1〜0.7を示すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の固体酸触媒。
  6. 有機化合物を高表面積担体に固定する工程、及び高表面積担体に固定した有機化合物を濃硫酸又は発煙硫酸中で加熱処理する工程を含むことを特徴とする固体酸触媒の製造方法。
  7. 有機化合物を高表面積担体に固定する工程と、高表面積担体に固定した有機化合物を濃硫酸又は発煙硫酸中で加熱処理する工程との間に、有機化合物を部分炭化させる工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の固体酸触媒の製造方法。
  8. 有機化合物を高表面積担体に固定する工程を低圧下で行うことを特徴とする請求項6又は7に記載の固体酸触媒の製造方法。
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