JPWO2007029313A1 - イコライザ装置 - Google Patents

イコライザ装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007029313A1
JPWO2007029313A1 JP2007534210A JP2007534210A JPWO2007029313A1 JP WO2007029313 A1 JPWO2007029313 A1 JP WO2007029313A1 JP 2007534210 A JP2007534210 A JP 2007534210A JP 2007534210 A JP2007534210 A JP 2007534210A JP WO2007029313 A1 JPWO2007029313 A1 JP WO2007029313A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
tap coefficient
training
data
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007534210A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4480765B2 (ja
Inventor
小川 大輔
大輔 小川
隆 伊達木
隆 伊達木
古川 秀人
秀人 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Publication of JPWO2007029313A1 publication Critical patent/JPWO2007029313A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4480765B2 publication Critical patent/JP4480765B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/03Shaping networks in transmitter or receiver, e.g. adaptive shaping networks
    • H04L25/03006Arrangements for removing intersymbol interference
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
    • H04B1/709Correlator structure
    • H04B1/7093Matched filter type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

タップ係数の補正精度を向上させて、高品質な適応等化処理を行う。タップ係数フィルタ制御部(11)は、制御信号にもとづき、フィルタのタップ係数を補正して、データ信号と、データ信号の受信変動補償を行うための既知信号であるパイロット信号と、が多重化されている受信信号の等化処理を行う。トレーニング信号設定部(12)は、データ信号とパイロット信号の両方を、等化出力の理想値であるトレーニング信号として設定する。タップ係数補正制御部(13)は、トレーニング信号と、等化処理後のタップ係数フィルタ制御部(11)からのフィルタ出力信号との差分値である誤差信号を求め、誤差信号が小さくなるように適応アルゴリズム演算を行って、タップ係数を補正するための制御信号を生成する。

Description

本発明は、イコライザ(equalizer)装置に関し、特に等化処理を行うイコライザ装置に関する。
伝送システムにおいては、等化と呼ばれる信号処理が行われる。これは、伝送路で生じた歪みを低減する処理のことであり、通常、受信側に設けたイコライザ(等化器)によって歪んだ周波数特性を回復させる。
例えば、移動体通信では、無線信号はマルチパス(信号波が山やビルなどの反射によって複数の経路を伝搬する現象)を経由して受信側に到達するため、各波の到来時間は伝搬経路長によって異なり、送信波形には遅延歪みが発生する。また、反射・散乱等を繰り返して到達するために振幅歪みが発生する。
これらの遅延歪みや振幅歪みが生じると、送信パルスが、隣接するパルスと重なり合う符号化間干渉が生じ、受信側では送信パルスを正確に見分けることができなくなる。したがって、このような符号化間干渉を除去し、伝送品質の劣化を補償するためには、伝送路特性の変化に追従した等化処理を行う必要がある。
イコライザは、このような等化処理を行うために、所望信号を参照して、自己のフィルタ出力をその所望信号の位相や振幅に近づけるようにフィルタの重み係数(タップ係数)を逐次適応的に設定する適応等化フィルタであって、一般にはFIR(Finite Impulse Response)フィルタが多く用いられている(なお、所望信号はトレーニング信号と呼ばれる)。
イコライザの適用分野として、移動体通信の主要方式であるW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)においては、送信側でパイロット信号(CPICH:Common Pilot Channel)とデータ信号とをコード多重化(符号分割多重化:CDM(Code Division Multiplex))して送信し、受信側では、CPICHをトレーニング信号に用いて、イコライザへ入力して動作させることで、チャネル推定などの処理を行っている。
ここで、移動体通信では、マルチパスなどの電波伝搬の途中にある様々な要因によって、受信信号の強度や位相が変動するフェージングが生じる。フェージングは、情報伝送の誤り率を増大させる原因となる。
このため、W−CDMAでは、受信機があらかじめ送信データの変調位相を既知とするシンボルを含むCPICHを、送信側でデータ信号にコード多重化して送信し、受信機では、CPICHの受信位相・振幅を参照して、データ信号の位相・振幅を補正するチャネル推定を行っている。チャネル推定した結果で同期検波を行えば、フェージング環境においても正確にデータを復調することが可能になる。
パイロット信号とデータ信号とをコード多重化した信号を等化する従来のイコライザとしては、例えば、特許文献1が提案されている。
また、CPICHをトレーニング信号としてNLMS(Normalized Least Mean Square)の適応アルゴリズムを使用したイコライザが提案されている(例えば、非特許文献1)。
特表2004−519959号公報(段落番号〔0013〕〜〔0026〕、第1図) Moritz Harteneck、Carlo Luschi、"Practical Implementation Aspects of MMSE Equalisation in a 3GPP HSDPA Terminal"、VTC2004spring、pp.445-449
図13はイコライザの概略構成を示す図である。イコライザ50は、タップ係数可変フィルタ部51、差分算出部52、タップ係数補正制御部53から構成される。タップ係数可変フィルタ部51は、タップ係数補正制御部53から出力された制御信号にもとづいて、フィルタのタップ係数を補正する。
差分算出部52は、タップ係数可変フィルタ部51からのフィルタ出力信号y(n)と(nは時刻)、トレーニング信号d(n)との差分値を求め、差分値を誤差信号e(n)としてタップ係数補正制御部53へ送信する。タップ係数補正制御部53は、誤差信号e(n)ができるだけ小さくなるようにアルゴリズム演算を行って、タップ係数可変フィルタ部51のタップ係数を補正するための制御信号を出力する。
ここで、誤差信号e(n)は式(1)となる。
e(n)=d(n)−y(n) ……(1)
適応等化フィルタでは、e(n)そのものを最小にするようにタップ係数を補正するのではなく、e(n)の2乗の平均値(期待値)である平均2乗誤差を最小にするように補正する(受信信号は、本来の情報に対してフェージング変動や雑音が加わった不規則信号であるので、e(n)を評価関数として見る場合は、統計的な処理を施したものが妥当である)。
誤差信号e(n)の平均2乗誤差を最小にするように、タップ係数の値を逐次補正して更新するアルゴリズムが適応アルゴリズムであり、代表的な適応アルゴリズムには、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムが広く知られている。LMSアルゴリズムは、安定性があり、演算量が少ない(よって回路規模が小さくなる)などの理由から多方面で利用されている。
LMSアルゴリズムを用いて、タップ係数を補正する場合、式(1)からわかるように、フィルタ出力信号y(n)をトレーニング信号d(n)に近づけるように制御している。
W−CDMA無線通信を行う受信機内の従来のイコライザでは、CPICHをトレーニング信号とし、等化後のフィルタ出力信号をCPICHに近づけるように、LMSアルゴリズム演算を行って、タップ係数の更新処理を行っていた。
しかし、W−CDMAの受信機においては、フィルタ出力信号は、パイロット信号であるCPICHとデータ信号とがコード多重化された受信信号を等化処理したものであるから、CPICHだけをトレーニング信号とするのは望ましいことではなく、正確な誤差信号を求めているとはいえない。このため、従来のイコライザでは、タップ係数の補正(更新)精度が低下するといった問題があった。
すなわち、LMSアルゴリズムでは、等化出力の理想値と、実際の等化出力との誤差を求めて、その誤差を小さくする制御を行うが、従来のイコライザでは、実際の等化出力は、CPICHの系列とデータ信号の系列を含むが、等化出力の理想値としてのトレーニング信号には、CPICHの系列しか含まれていないということである。このため、相関性の高いもの同士の差分をとっていない等化処理を行っていることになり、結果として、W−CDMA受信機の受信性能を低下させるものであった。
なお、上記の特許文献1や非特許文献1のような従来技術においても、上記の問題点と同様に、トレーニング信号にはあらかじめ既知の信号のみを使用して誤差を求める制御を行っており、最適な適応等化処理を行っているとはいえない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、タップ係数の補正精度を向上させて、高品質な適応等化処理を行うイコライザ装置を提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような、等化処理を行うイコライザ装置10において、制御信号にもとづき、フィルタのタップ係数を補正して、データ信号と、データ信号の受信変動補償を行うための既知信号であるパイロット信号と、が多重化されている受信信号の等化処理を行うタップ係数フィルタ制御部11と、データ信号とパイロット信号の両方を、等化出力の理想値であるトレーニング信号として設定するトレーニング信号設定部12と、トレーニング信号と、等化処理後のタップ係数フィルタ制御部11からのフィルタ出力信号との差分値である誤差信号を求め、誤差信号が小さくなるように適応アルゴリズム演算を行って、タップ係数を補正するための制御信号を生成するタップ係数補正制御部13と、を有することを特徴とするイコライザ装置10が提供される。
ここで、タップ係数フィルタ制御部11は、制御信号にもとづき、フィルタのタップ係数を補正して、データ信号と、データ信号の受信変動補償を行うための既知信号であるパイロット信号と、が多重化されている受信信号の等化処理を行う。トレーニング信号設定部12は、データ信号とパイロット信号の両方を、等化出力の理想値であるトレーニング信号として設定する。タップ係数補正制御部13は、トレーニング信号と、等化処理後のタップ係数フィルタ制御部11からのフィルタ出力信号との差分値である誤差信号を求め、誤差信号が小さくなるように適応アルゴリズム演算を行って、タップ係数を補正するための制御信号を生成する。
本発明のイコライザ装置は、データ信号とパイロット信号の両方を、等化出力の理想値であるトレーニング信号とし、トレーニング信号と、等化処理後のフィルタ出力信号との差分値である誤差信号が小さくなるように適応アルゴリズム演算を行って、フィルタのタップ係数を補正する構成とした。これにより、タップ係数の補正精度を向上させることができ、高品質な適応等化処理を行うことが可能になる。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
イコライザ装置の原理図である。 イコライザ装置の構成を示す図である。 コード多重化の概念を示す図である。 時間多重化とコード多重化の概念を示す図である。 チップイコライザ装置の構成を示す図である。 チップイコライザ装置の構成を示す図である。 データ仮判定部の構成例を示す図である。 チップイコライザ装置の構成を示す図である。 パイロット信号とデータ信号がコード多重化されている様子を示す図である。 HSDPAの概要を示す図である。 受信スループットのシミュレーション結果を示す図である。 信頼度判定を行った場合の受信スループットのシミュレーション結果を示す図である。 イコライザの概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1はイコライザ装置の原理図である。イコライザ装置10は、タップ係数フィルタ制御部11、トレーニング信号設定部12、タップ係数補正制御部13から構成されて、受信信号の等化処理を行う装置である。
タップ係数フィルタ制御部11は、制御信号にもとづき、フィルタのタップ係数を補正して、データ信号と、データ信号の受信変動補償を行うための既知信号であるパイロット信号と、が多重化されている受信信号の等化処理を行う。
トレーニング信号設定部12は、データ信号とパイロット信号の両方を、等化出力の理想値であるトレーニング信号として設定する。すなわち、データ信号とパイロット信号とを、時間的に同時にトレーニング信号として使用する。
タップ係数補正制御部13は、トレーニング信号と、等化処理後のタップ係数フィルタ制御部11からのフィルタ出力信号との差分値である誤差信号を内部で求める。そして、誤差信号が小さくなるように適応アルゴリズム演算を行って、タップ係数フィルタ制御部11内の遅延線で順次遅延された受信信号のタップ係数を補正するための制御信号を生成する。
次にイコライザ装置10の構成及び動作について詳しく説明する。なお、使用する適応アルゴリズムはLMSアルゴリズムとする。図2はイコライザ装置10の構成を示す図である。FIRフィルタを用いたイコライザ装置10の構成を示している(この構成のフィルタは、トランスバーサルフィルタとも呼ばれる)。
タップ係数フィルタ制御部11は、遅延線を構成する遅延部11a−1〜11a−(M−1)、タップ係数設定部11b−1〜11b−M、加算部11cから構成される。タップ係数補正制御部13は、適応アルゴリズム演算部13a、誤差信号生成部13bから構成される。
遅延部11a−1〜11a−(M−1)は、単位時間の遅延を発生させて、受信信号を順次遅延させる(z-1は1サンプル時間の時間遅れを示す)。タップ係数設定部11b−1〜11b−Mは、適応アルゴリズム演算部13aからの制御信号にもとづき、タップ係数を変化させて、遅延された受信信号をフィルタリング(重み付け)して出力する。加算部11cは、タップ係数設定部11b−1〜11b−Mから出力された各信号の総和を求めてフィルタ出力信号とし、また、そのフィルタ出力信号を誤差信号生成部13bへ送信する。
誤差信号生成部13bは、フィルタ出力信号と、トレーニング信号との差分値を求め、差分値を誤差信号e(n)として適応アルゴリズム演算部13aへ送信する。適応アルゴリズム演算部13aは、遅延部11a−1〜11a−(M−1)で遅延された各受信信号と誤差信号e(n)とを受信し、LMSアルゴリズムを用いて、誤差信号e(n)が小さくなるように演算して、タップ係数設定部11b−1〜11b−Mのタップ係数を補正するための制御信号を出力する。
ここで、パイロット信号系列をcp(n)、データ信号系列をcd(n)とすると、イコライザ装置10で使用するトレーニング信号系列dc(n)は、式(2)となる(nは時刻)。
dc(n)= cp(n)+ cd(n) ……(2)
一方、タップ係数設定部11b−1〜11b−Mで更新されるそれぞれのタップ係数(重み)に番号を付けて、w1(n)、w2(n)、w3(n)、・・・、wM(n)とする。
これをベクトル形式で表したものをw(n)とすると、式(3)のように示される(なお、一般に、ベクトルまたは行列は太字表示の記号を使うのだが、明細書文章中では太字が使えないので、明細書文章中では全角で記載し、式中では太字記載とする。また、通常の記号はスカラ量を意味する。各パラメータは一般的に複素量として考える)。
Figure 2007029313
また、w(n)にTの添え字を付けて転置を表すと、wT(n)は式(4)となる。
Figure 2007029313
すなわち、式(4)は列ベクトルであるw(n)を、行ベクトルに書き替えたものである。
一方、遅延部11a−1〜11a−(M−1)から出力された信号を時系列サンプルとすれば、受信信号の時系列サンプルはr(n)、r(n-1)、r(n-2)、・・・、r(n-M+1)であり、これらを上記と同様にしてベクトル形式で表せば式(5)となる。
Figure 2007029313
ここで、時刻nにおける受信信号ベクトルをr(n)、タップ係数ベクトル(以下、タップウェイトベクトルと呼ぶ)をw(n)、トレーニング信号をdc(n)、フィルタ出力信号(等化信号)をwH(n)r(n)とし(Hはエルミート転置を表す)、トレーニング信号とフィルタ出力信号との差分である誤差信号をe(n)とすれば、イコライザ装置10で実行するLMSアルゴリズムは式(6)で与えられる。
Figure 2007029313
式中の*は複素共役、μはステップサイズと呼ばれる定数である(μは1回当たりの補正量を決めるもので、小さいと補正量が減るため、動作は安定するが追従性は悪くなる傾向になり、大きくすると補正量が大きくなるため、追従性は向上するが動作は不安定に向かうという特徴を持つ)。
なお、成分が複素数である行列(ベクトル)をAとして、行列Aの成分をすべて共役複素数に置き換えたものをA*と表した場合、Aの転置行列がA*に等しいとき(AT=A*のとき)、A*はAのエルミート転置(エルミート転置行列)と呼ぶ。
イコライザ装置10では、タップウェイトベクトルを求める場合、式(6)からわかるように、次回のタップウェイトベクトルw(n+1)を求めるために、右辺第2項の更新量μ・(dc(n)−wH(n)r(n))*・r(n))によりタップウェイトベクトルw(n)を補正して、フィルタ出力信号をトレーニング信号に近づけるように制御している。
パイロット信号とデータ信号が多重化された受信信号の等化処理を行う場合、従来のLMSアルゴリズムでは、トレーニング信号にはパイロット信号のみを使用していたため、トレーニング信号(パイロット信号)からフィルタ出力信号(パイロット信号とデータ信号とが等化処理された信号)を差し引くと、相関性が低いもの同士の差分から誤差信号を求めていることになり、タップ係数の更新精度が良好なものではなかった。
一方、イコライザ装置10のLMSアルゴリズムでは、式(6)からわかるように、パイロット信号とデータ信号の両方をトレーニング信号に使用するため、相関性が高いもの同士の差分から誤差信号を求めていることになり、タップ係数の更新精度を向上させることが可能になる。
なお、上記では、既知信号であるパイロット信号と、パイロット信号以外の外部信号(データ信号)とをトレーニング信号として適応アルゴリズム演算を行う場合に、LMSアルゴリズムに適用した例を示したが、トレーニング信号を必要とするその他のアルゴリズムとして、NLMS(Normalized Least Mean Square)やRLS(Recursive Least Squares)などのアルゴリズムに対しても同様に適用することが可能である。
次にイコライザ装置10をW−CDMAの無線受信機に適用した場合について説明する。W−CDMAにおいて、送信側ではCPICHとデータ信号とのスペクトラムを拡散して多重化するコード多重化(CDM)を行って、コード多重化信号を送信する。また、W−CDMA無線受信機に配置されるイコライザ装置は、そのコード多重化信号を受信して適応等化処理を行う。
図3はコード多重化の概念を示す図である。送信局20は、パイロット信号処理部21、データ信号処理部22、23、加算部24から構成される。また、パイロット信号処理部21、データ信号処理部22、23はそれぞれ乗算器21a〜23aを含む。
パイロット信号処理部21は、パイロット信号P1とコード#1をチップ単位に乗算し、送信パイロット信号P1aを生成する。なお、W−CDMAでは、送信情報を拡散符号で広帯域の信号に拡散して伝送するが、帯域拡大された信号系列のことをチップ(chip)と呼ぶ(コードの1つの矩形波がチップである)。図では、すべて“1”のパイロット信号系列に、1,1,1,1の4つのチップからなるコード#1を乗算しているので、送信パイロット信号P1aは、1,1,1,1となっている。
データ信号処理部22は、データ信号D1とコード#2をチップ単位に乗算し、送信データ信号D1aを生成する。図では、すべて“−1”のデータ信号系列に、1,1,−1,−1の4つのチップからなるコード#2を乗算しているので、送信データ信号D1aは、−1,−1,1,1となっている。
データ信号処理部23は、データ信号D2とコード#3をチップ単位に乗算し、送信データ信号D2aを生成する。図では、すべて“1”のデータ信号系列に、1,−1,1,−1の4つのチップからなるコード#3を乗算しているので、送信データ信号D2aは、1,−1,1,−1となっている。
加算部24は、送信パイロット信号P1aと、送信データ信号D1aと、送信データ信号D2aとをチップ単位に加算して、コード多重化した信号を生成する。ここでは、(1,1,1,1)+(−1,−1,1,1)+(1,−1,1,−1)=(1,−1,3,1)となり、(1,−1,3,1)のコード多重化信号が生成する。その後、コード多重化信号は、アップコンバートされてアンテナを介して送信される。W−CDMA受信機では、このようにしてパイロット信号とデータ信号とがコード多重化された信号を受信して等化処理を行うことになる。
ここで、パイロット信号とデータ信号との多重化に対し、時間多重化(TDM:Time Division Multiplex)とコード多重化とを示し、本発明のLMSアルゴリズムの特徴について、従来行われていたブラインドLMS(Blind LMS)アルゴリズムと対比させて説明する。
図4は時間多重化とコード多重化の概念を示す図である。時間多重化の場合、一定時刻内において、ある時刻まではパイロット信号が存在し、それ以外の時刻ではデータ信号が存在する。一方、コード多重化の場合は、どの時刻においてもパイロット信号とデータ信号とが存在する。
時間多重化された受信信号の等化処理を行う場合、ブラインドLMSアルゴリズムでは、パイロット信号が存在する時間帯taでパイロット信号をトレーニング信号として用いてタップ係数を求めておき、時間帯taで求めておいたタップ係数を利用して、時間帯tbのデータ信号の等化処理を行う。
一方、コード多重化された受信信号の等化処理を行う場合、どの時刻においてもパイロット信号及びデータ信号が存在する。したがって、コード多重化信号の等化処理を行うイコライザ装置10のように、パイロット信号とデータ信号の両方を同時にトレーニング信号に使用してLMSアルゴリズムを実行することは、等化精度を向上させる上で適していることがわかる。
次にW−CDMA受信機に適用可能なイコライザ装置10の構成例について説明する。なお、W−CDMA受信機に適用されるイコライザ装置は、チップ単位で等化処理を行うので、以降ではチップイコライザ装置と呼ぶ。
図5はチップイコライザ装置の構成を示す図である。チップイコライザ装置10−1は、タップ係数フィルタ制御部11、トレーニング信号設定部12a、タップ係数補正制御部13、逆拡散部14から構成される。また、トレーニング信号設定部12aは、硬判定部12−1、拡散部12−2、12−3を含む。なお、以降では上述した構成要素には同じ符号を付けて、その構成要素の説明は省略する。
逆拡散部14は、フィルタ出力信号に対し、送信側で拡散に用いた拡散符号と同じ拡散符号を用いて相関検出である逆拡散処理を行う。逆拡散された信号は後段で復号化されて受信データとなる。
硬判定部12−1は、逆拡散後の信号に対して、硬判定復号化処理を行う(誤り訂正符号の復号化には、硬判定と軟判定がある。硬判定は、受信信号系列のシンボル値を2レベルで判定するもので、軟判定は複数レベルで判定するものである。簡単には、硬判定は、しきい値が1つあって、0、1でレベルを判定し、軟判定は、複数のしきい値を設けてより細かくレベルを判定する)。
拡散部12−2は、硬判定後のデータ信号に対して、送信元と同じ拡散処理を行って、送信側で拡散処理されたときのデータ信号を再現する。拡散部12−3は、パイロット信号に対して、送信元と同じ拡散処理を行って、送信側で拡散処理されたときのパイロット信号を再現する。拡散部12−2、12−3で処理されたデータ信号及びパイロット信号は、トレーニング信号としてタップ係数補正制御部13へ入力される。
図6はチップイコライザ装置の構成を示す図である。チップイコライザ装置10−2は、タップ係数フィルタ制御部11、トレーニング信号設定部12b、タップ係数補正制御部13、逆拡散部14から構成される。また、トレーニング信号設定部12bは、データ仮判定部12b−1、拡散部12−2、12−3を含む。
図5のチップイコライザ装置10−1では、フィルタ出力信号を逆拡散→硬判定→拡散し、拡散で得られたデータ信号のチップ系列をトレーニング信号に含める構成としたが、チップイコライザ装置10−2では、等化処理を行わない受信信号からデータ信号を仮判定し、仮判定して得られたデータ信号をトレーニング信号に含めるものである(なお、等化処理していない直接の受信信号からデータ信号を抽出して、ある程度の誤差を許容しているため、仮判定と呼んでいる)。
図7はデータ仮判定部12b−1の構成例を示す図である。データ仮判定部12b−1は、逆拡散部121−1〜121−n、RAKE合成部122、硬判定部123から構成される。
受信信号は、マルチパスフェージングによって複数のピークが観測される信号であるとする。逆拡散部121−1は、タイミングt1の信号の逆拡散を行い、逆拡散部121−2は、タイミングt2の信号の逆拡散を行う。同様に逆拡散部121−nは、タイミングtnの信号の逆拡散を行う。
RAKE合成部122は、逆拡散部121−1〜121−nから出力されるそれぞれの逆拡散信号の位相調整を行って位相を一致させ、複数の逆拡散信号の同相加算を行う。硬判定部123は、加算後の信号の硬判定復号化処理を行い、仮判定したデータ信号を生成する。
このように、データ仮判定部12b−1では、RAKE方式によって、マルチパス環境で分散・遅延した信号電力をかき集めて受信信号を合成し、フェージング干渉を軽減したデータ信号を生成するものである。
また、硬判定部123で硬判定された信号は、拡散部12−2で拡散処理されて、データ信号のチップ系列が推定される。そして、データ信号とパイロット信号のそれぞれのチップ系列をトレーニング信号として、タップ係数補正制御部13へ入力する。
図8はチップイコライザ装置の構成を示す図である。チップイコライザ装置10−3は、タップ係数フィルタ制御部11、トレーニング信号設定部12c、タップ係数補正制御部13、逆拡散部14から構成される。また、トレーニング信号設定部12cは、信頼度判定部12c−1、硬判定部12−1、拡散部12−2、12−3を含む。
ここで、本発明では、既知信号であるパイロット信号と、既知ではないデータ信号との両方をトレーニング信号にすることを基本にしているが、逆拡散部14から出力されたデータ信号には、大きな誤りがある可能性もあり、この場合に誤ったデータ信号を拡散してトレーニング信号として使用することは好ましくない。
したがって、チップイコライザ装置10−3では、信頼度判定部12c−1を設けて、データ信号の信頼度を判定し、信頼度に応じて、トレーニング信号にデータ信号を含めるか否かを制御するものである。
信頼度判定部12c−1は、逆拡散部14からの逆拡散信号を受信して、データ信号の誤り状態を認識するための信頼度判定を行う。信頼度判定処理の結果、誤りが多く信頼度が低いと判定した場合は、データ信号は使わずにパイロット信号のみがトレーニング信号として設定されるように、硬判定部12−1へ向う出力を停止する。また、誤りが少なく信頼度が高いと判定した場合には、硬判定部12−1へ逆拡散部14で生成された逆拡散信号を送信する。
信頼度判定部12c−1で行う信頼度判定制御の動作としては、例えば、逆拡散されたデータ信号の各ビットに対する尤度を求め、尤度があるしきい値以下になるビットがある場合には、このデータ信号を信頼できないと判定する。このような判定制御を行うことで、トレーニング信号にデータ信号を用いるか否かを決めることが可能になる。
なお、図6に示したチップイコライザ装置10−2に対しても信頼度判定機能を設けることは当然可能である。この場合、図7で示したデータ仮判定部12b−1内のRAKE合成部122と硬判定部123の間に、信頼度判定部12c−1を設けて、RAKE合成後の信号に対して、信頼度判定処理を行うことで、このデータ信号をトレーニング信号として用いるか否かを決めることが可能になる。
次にパイロット信号と複数のデータ信号がコード多重化されている場合に、任意のデータ信号をトレーニング信号に用いることについて説明する。図9はパイロット信号とデータ信号がコード多重化されている様子を示す図である。パイロット信号とデータ信号をコード多重化すると、同一時刻において、パイロット信号及びデータ信号が存在する。図の例では同一時刻において、パイロット信号とデータ信号#1〜#3が存在する(1つのパイロット信号と3つのデータ信号がコード多重化されている)。
このような状態でコード多重化信号が伝送されている場合、チップイコライザ装置は、1つのパイロット信号と3つすべてのデータ信号#1〜#3をトレーニング信号として用いることができる。
または、多重化されているすべてのデータ信号#1〜#3を用いるのではなく、任意のデータ信号を選択し、選択したデータ信号と、パイロット信号とをトレーニング信号に用いるようにしてもよい。
この場合、複数のデータ信号の受信状態に差があれば、品質が良好のデータ信号を選択する。例えば、データ信号#1〜#3の内、データ信号#2が受信品質良好であれば(上述した信頼度判定部12c−1で各データ信号の受信品質を検出可能である)、データ信号#2とパイロット信号をトレーニング信号に用いることになる。
次にHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)の環境下でチップイコライザ装置10を適用した際の受信状態の計算機シミュレーション結果について説明する。なお、最初にHSDPAの概略について説明する。
W−CDMAの技術をベースにしたHSDPAは、第3.5世代移動通信システムの無線アクセス方式として、現行のW−CDMAの下り方向に対して、伝送速度が3〜4倍の最大14.4Mbps(平均2〜3Mbps)の高速なダウンリンクパケット伝送を行うもので、3GPPリリース5(3rd Generation Partnership Project Release 5)で標準化が行われている。
図10はHSDPAの概要を示す図である。基地局100のセル100a内に携帯電話機111〜113、ノートパソコン114、115が存在している。ここで、基地局100から各端末の下り方向に対して、パケット伝送を行う場合、携帯電話機111とノートパソコン114には、従来のW−CDMA方式で通信を行い、携帯電話機112、113とノートパソコン115には、HSDPA方式で通信を行うものとする。
W−CDMAでは、携帯電話機111とノートパソコン114がセル100a内のどこに位置していても、基地局100から送信されるパケットの伝送速度は均一の速度である(最大384Kbps)。
一方、HSDPAでは、各端末の現在の受信電波状況を判断して、変調方式を切り替え、最も高速な変調方式を選択することで、同じセル100a内にあっても、基地局からの距離などの条件により通信可能な下り伝送速度を変化させている。
例えば、携帯電話機112とノートパソコン115が基地局100の近くに位置し、障害物もなく受信条件が良ければ、携帯電話機112とノートパソコン115は、最大の14.4Mbpsでデータを受信でき、携帯電話機113がセル100aの端にあり、基地局100から離れて受信条件が悪ければ、携帯電話機113は、14.4Mbpsより低い速度でデータを受信することになる。
このように、HSDPAでは、受信状況に応じて、下り伝送速度が最適に制御される適応変調符号化処理が行われており、具体的には、これまでW−CDMAで使われていたQPSK(Quadrature Phase Shift Keying:搬送波の位相のみを4種類に変化させて4状態とし、1シンボル2ビットで情報を伝送する変調方式)に加えて、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation:搬送波の位相と振幅を変化させて、16状態をとり、1シンボル4ビットで情報を伝送する変調方式)という変調方式を切り替えて使用する。
HSDPAは、現行の移動通信網にあまり多くの手を加えずに、上記のような高速ダウンリンクパケット伝送を実現するものであり、バックワードコンパチビリティ(backward compatibility:現行のシステムに影響しないで新しいシステムを入れること)によって、高速モバイル通信サービスを可能にする技術として大きく期待されているものである。
このようなHSDPAでは、移動通信機が受信するSIR(Signal-to-Interference Ratio:希望波受信電力対干渉信号電力比)によって、移動通信機の受信スループット(受信信号の単位時間での処理量)が変わる。したがって、移動通信機にチップイコライザ装置10を適用すれば、従来よりも受信SIRを改善することができ、結果として受信スループットを改善することが可能になる(基地局100からより速い速度でデータを受信し処理することが可能になる)。
図11は受信スループットのシミュレーション結果を示す図である。横軸は、Ior/Ioc(受信側における自セルの電力と他セルの電力比)、縦軸はHS−DSCH(High Speed Downlink Shared Channel:ユーザデータを運ぶ無線チャネル)のスループットとしている。なお、適応アルゴリズムとして、NLMSとRLSを用いた場合を示している。
従来のイコライザのトレーニング信号は、全体の電力に対して10%の電力のパイロット信号を用いており、本発明のチップイコライザ装置10では、10%のパイロット信号(CPICH)に加えて、50%のデータ信号(HS−DSCH)を用いている(合計60%)。
図からわかるように、NLMS、RLSの両方のアルゴリズムにおいて、本発明は従来に比べて、受信性能が優れていることがわかる。例えば、Ior/Iocが10dBの場合に、1.22倍(NLMS)、1.13倍(RLS)、Ior/Iocが20dBの場合には、1.35倍(NLMS)、1.23倍(RLS)のスループットを実現している。
このように、HSDPAにおいて、トレーニング信号にCPICHとHS−DSCHを用いた本発明のチップイコライザ装置10では、CPICHだけをトレーニング信号として用いる従来のチップイコライザよりも最大1.35倍のスループット改善を実現できていることがわかる。
図12は信頼度判定を行った場合の受信スループットのシミュレーション結果を示す図である。横軸はIor/Ioc、縦軸はHS−DSCHのスループットである。
図8で示した信頼度判定部12c−1を含むチップイコライザ装置10−3に対してシミュレーションしたもので、シミュレーション条件は、図11で用いた条件と同じである。また、適応アルゴリズムはRLSアルゴリズムとした。図から、信頼度判定を行うことにより、誤ったデータ信号をトレーニング信号として用いることが少なくなるため、スループットが改善していることがわかる。
次にLMSアルゴリズムの演算式(6)の導出過程についてあらためてパラメータを定義して詳しく説明する。時刻nにおける受信信号ベクトルをr(n),タップウェイトベクトルをw(n),トレーニング信号をdc(n)(=cp(n)+cd(n))とする。等化信号をwH(n)r(n)として、トレーニング信号dc(n)との差分、つまり誤差信号e(n)を以下のように定義する。
Figure 2007029313
平均2乗誤差を評価関数J(n)とする(〈・〉は平均を意味する)。
Figure 2007029313
なお、複素数z=a+bjの絶対値|z|は、|z|=(a2+b21/2=(z・z*1/2である。
ここで、式(9)、式(10)のように置き換えると、
Figure 2007029313
Figure 2007029313
式(8)は以下のように書き直せる。
Figure 2007029313
式(11)はw(n)の2次形式になっていることがわかる。したがって、J(n)をw(n)=[w1(n), w2(n), …, wM(n)]Tで微分する(MはFIRタップ長、wi(n),= ai(n)+jbi(n))、つまりJ(n)の複素勾配ベクトルを求め、それが0となる解が最適なタップウェイトベクトルとなる。
Figure 2007029313
したがって、式(12)=0とおくと、最適なタップウェイトベクトルは以下となる。
Figure 2007029313
このように、最適なタップウェイトベクトルが求まったが、式(13)は、毎回逆行列演算を必要とするため演算量が多い。そこで、受信信号が入力される度にタップウェイトベクトルを修正する方法が考えられる。勾配ベクトル式(12)は、タップウェイトベクトルの傾きを与えているので、この方向と逆方向にタップウェイトベクトルを修正することで最適なタップウェイトベクトルに収束することが可能である。つまり、次式のようにタップウェイトベクトルを修正する。
Figure 2007029313
ここで、μはステップサイズと呼ばれる係数である。式(14)は最大傾斜法と呼ばれ、LMSアルゴリズムは,式(14)の第2項目を瞬時推定値としたものであり、以下の式で表される。
Figure 2007029313
なお、上記ではW−CDMAの受信機にチップイコライザ装置10を適用させた場合の詳細について説明したが、本発明はW−CDMAに限らず、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などの通信方式にも適用可能である。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
符号の説明
10 イコライザ装置
11 タップ係数フィルタ制御部
12 トレーニング信号設定部
13 タップ係数補正制御部

Claims (7)

  1. 等化処理を行うイコライザ装置において、
    制御信号にもとづき、フィルタのタップ係数を補正して、データ信号と、前記データ信号の受信変動補償を行うための既知信号であるパイロット信号と、が多重化されている受信信号の等化処理を行うタップ係数フィルタ制御部と、
    前記データ信号と前記パイロット信号の両方を、等化出力の理想値であるトレーニング信号として設定するトレーニング信号設定部と、
    前記トレーニング信号と、等化処理後の前記タップ係数フィルタ制御部からのフィルタ出力信号との差分値である誤差信号を求め、前記誤差信号が小さくなるように適応アルゴリズム演算を行って、前記タップ係数を補正するための前記制御信号を生成するタップ係数補正制御部と、
    を有することを特徴とするイコライザ装置。
  2. 前記タップ係数補正制御部は、時刻nにおける信号系列として、パイロット信号系列をcp(n)、データ信号系列をcd(n)とした場合に、トレーニング信号系列dc(n)を、
    dc(n)= cp(n)+ cd(n)
    とし、受信信号ベクトルをr(n)、タップ係数ベクトルをw(n)、μをステップサイズとして、フィルタ出力信号ベクトルがwH(n)r(n)である場合に(Hはエルミート転置、*は複素共役)、
    Figure 2007029313
    で与えられる前記適応アルゴリズム演算を行うことを特徴とする請求の範囲第1項記載のイコライザ装置。
  3. 前記トレーニング信号設定部は、等化処理を行わない受信信号からデータ信号を仮判定し、仮判定して得られたデータ信号と前記パイロット信号とを、前記トレーニング信号とすることを特徴とする請求の範囲第1項記載のイコライザ装置。
  4. 前記トレーニング信号設定部は、前記データ信号が同時刻に複数多重されている場合、多重されている中の任意のデータ信号を選択し、選択したデータ信号と前記パイロット信号とを、前記トレーニング信号とすることを特徴とする請求の範囲第1項記載のイコライザ装置。
  5. 等化処理を行うイコライザ装置において、
    制御信号にもとづき、フィルタのタップ係数を補正して、データ信号と、前記データ信号の受信変動補償を行うための既知信号であるパイロット信号と、が多重化されている受信信号の等化処理を行うタップ係数フィルタ制御部と、
    等化出力の理想値であるトレーニング信号を設定する際に、前記データ信号の誤り状態を認識するための信頼度判定を行い、誤りが多く信頼度が低いと判定した場合は、前記パイロット信号のみを前記トレーニング信号として設定し、誤りが少なく信頼度が高いと判定した場合には、前記データ信号と前記パイロット信号との両方を前記トレーニング信号として設定するトレーニング信号設定部と、
    前記トレーニング信号と、等化処理後の前記タップ係数フィルタ制御部からのフィルタ出力信号との差分値である誤差信号を求め、前記誤差信号が小さくなるように適応アルゴリズム演算を行って、前記タップ係数を補正するための前記制御信号を生成するタップ係数補正制御部と、
    を有することを特徴とするイコライザ装置。
  6. 適応等化処理の適応アルゴリズム演算を行う適応アルゴリズム演算方法において、
    フィルタのタップ係数を補正して、受信信号の適応等化処理を行ってフィルタ出力信号を生成し、トレーニング信号と前記フィルタ出力信号との差分値である誤差信号が小さくなるような前記タップ係数を求めて補正する際に、
    パイロット信号と、前記パイロット信号以外の外部信号との両方を前記トレーニング信号として使用し、
    時刻nにおけるパイロット信号系列をcp(n)、外部信号系列をcd(n)とした場合に、トレーニング信号系列dc(n)を、
    dc(n)= cp(n)+ cd(n)
    で求め、受信信号ベクトルをr(n)、タップ係数ベクトルをw(n)、μをステップサイズとして、フィルタ出力信号ベクトルがwH(n)r(n)である場合に(Hはエルミート転置、*は複素共役)、
    Figure 2007029313
    で与えられる適応アルゴリズム演算を行って、前記タップ係数を補正することを特徴とする適応アルゴリズム演算方法。
  7. 前記受信信号が、データ信号と、前記データ信号の受信変動補償を行うための既知信号である前記パイロット信号と、が多重化された信号の場合、前記外部信号には、前記データ信号を用いることを特徴とする請求の範囲第6項記載の適応アルゴリズム演算方法。
JP2007534210A 2005-09-06 2005-09-06 イコライザ装置 Active JP4480765B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2005/016343 WO2007029313A1 (ja) 2005-09-06 2005-09-06 イコライザ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007029313A1 true JPWO2007029313A1 (ja) 2009-03-26
JP4480765B2 JP4480765B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=37835450

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007534210A Active JP4480765B2 (ja) 2005-09-06 2005-09-06 イコライザ装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8107521B2 (ja)
EP (2) EP1924004B1 (ja)
JP (1) JP4480765B2 (ja)
WO (1) WO2007029313A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101597090B1 (ko) * 2008-06-19 2016-02-24 삼성전자주식회사 이동통신 시스템의 수신 장치 및 방법
US20100040128A1 (en) * 2008-08-15 2010-02-18 Mediatek Inc. Equalizer and Method for Processing a Signal and Communication Receiving System Comprising the Same
WO2016090591A1 (zh) * 2014-12-11 2016-06-16 华为技术有限公司 抵抗干扰的方法和装置
GB2559363A (en) * 2017-02-02 2018-08-08 Ev Offshore Ltd Adaptive equalisation

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001237796A (ja) * 2000-02-25 2001-08-31 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> マルチキャリア信号検波装置
JP2001257627A (ja) * 2000-03-13 2001-09-21 Kawasaki Steel Corp 無線受信機
WO2004075498A1 (en) * 2003-02-18 2004-09-02 Qualcomm Incorporated Communication receiver with an adaptive equalizer

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2636712B2 (ja) 1993-12-08 1997-07-30 日本電気株式会社 移動通信装置
US5572547A (en) * 1995-10-04 1996-11-05 Zenith Electronics Corporation System for controlling the operating mode of an adaptive equalizer
JP3497672B2 (ja) * 1996-09-18 2004-02-16 株式会社東芝 アダプティブアンテナおよびマルチキャリア無線通信システム
JP2000022600A (ja) * 1998-07-07 2000-01-21 Fujitsu Ltd 時間領域等化器のトレーニング方法及びディジタルデータ伝送装置
US6577686B1 (en) * 1998-10-13 2003-06-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Receiver
US6216148B1 (en) * 1998-11-12 2001-04-10 Quantum Corporation Adaptive analog equalizer for partial response channels
JP2001203619A (ja) * 2000-01-19 2001-07-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線基地局装置及び無線通信方法
US6650716B1 (en) * 2000-07-24 2003-11-18 Nortel Networks Limited Space-time receiver structure for digital communication systems
JP3779554B2 (ja) 2001-03-13 2006-05-31 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 周波数オフセット推定方法及び周波数オフセット推定器
US20020191568A1 (en) 2001-03-29 2002-12-19 Koninklijke Philips Electronics N.V. Adaptive chip equalizers for synchronous DS-CDMA systems with pilot sequences
US6823489B2 (en) * 2001-04-23 2004-11-23 Koninklijke Philips Electronics N.V. Generation of decision feedback equalizer data using trellis decoder traceback output in an ATSC HDTV receiver
BRPI0303333A2 (pt) * 2002-03-19 2016-06-21 Thomson Licensing Sa algoritmo de fracionamento para esquemas de equalização com modulação com múltiplos níveis
US7469003B2 (en) * 2002-06-11 2008-12-23 Texas Instruments Incorporated Method and apparatus for adaptive channel equalization using decision feedback
JP4457657B2 (ja) * 2003-12-10 2010-04-28 日本電気株式会社 等化器
US7570690B2 (en) * 2004-11-05 2009-08-04 Interdigital Technology Corporation Adaptive equalizer with a dual-mode active taps mask generator and a pilot reference signal amplitude control unit
US7532667B2 (en) * 2004-11-05 2009-05-12 Interdigital Technology Corporation Pilot-directed and pilot/data-directed equalizers
US8098723B2 (en) * 2006-01-12 2012-01-17 Agere Systems Inc. Receiver employing non-pilot reference channels for equalizing a received signal
US7561864B2 (en) * 2006-12-03 2009-07-14 General Dynamics C4 Systems, Inc. RF receiver with NLMS channel estimator and method therefor

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001237796A (ja) * 2000-02-25 2001-08-31 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> マルチキャリア信号検波装置
JP2001257627A (ja) * 2000-03-13 2001-09-21 Kawasaki Steel Corp 無線受信機
WO2004075498A1 (en) * 2003-02-18 2004-09-02 Qualcomm Incorporated Communication receiver with an adaptive equalizer

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6009048372, Moritz Harteneck et.al., "Practical Implementation Aspects of MMSE Equalisation in a 3GPP HSDPA Terminal", Vehicular Technology Conference,2004.VTC−Spring, 200405, Vol.1, pp.445−449 *
JPN6009049431, Yang, J. et.al., "Tentative chip decision−feedback equalizer for multicode wideband CDMA", Wireless Communications, IEEE Transactions on, 200501, Vol.4 No.1, pp.137−148 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007029313A1 (ja) 2007-03-15
EP2571176A1 (en) 2013-03-20
EP1924004B1 (en) 2015-04-08
JP4480765B2 (ja) 2010-06-16
EP2571176B1 (en) 2015-04-08
US20080130733A1 (en) 2008-06-05
US8107521B2 (en) 2012-01-31
EP1924004A4 (en) 2012-05-02
EP1924004A1 (en) 2008-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5254388B2 (ja) チャネル推定を使用する適応イコライザーを備えた通信受信機
JP4267034B2 (ja) 複数送信および受信アンテナ構成のためのチップレベルまたはシンボルレベル等化器構造
EP2052461B1 (en) RAKE with pre-filter which is disabled if intercell interference dominates intracell interference
KR100750966B1 (ko) Wcdma 단말기를 위한 개선된 화이트너-레이크 수신기, 수신기 작동 방법, 이동국, 회로 및 컴퓨터로 독출 가능한 저장매체
RU2349048C2 (ru) Приемник системы связи с адаптивным компенсатором на основе многоканального приема
US20060072691A1 (en) Method and system for HSDPA maximum ratio combination (MRC) and equalization switching
EP1982431A2 (en) Apparatus and methods for implementing a split equalizer filter for sparse channels
TW200841611A (en) Method and apparatus for adaptive noise and/or signal filtering in an HSDPA channel quality indicator(CQI) selection
CA2516183A1 (en) Communication receiver with an adaptive equalizer
KR101519046B1 (ko) 수신된 신호의 처리 방법, 상응하는 수신기 및 이를 위한 컴퓨터 프로그램 제품
EP1897238A1 (en) Receiver and method of processing received data
JP4146342B2 (ja) チャネルの特徴を抽出する通信方法、装置および計算機プログラム製品
US8379690B2 (en) Wireless receiver, wireless communication system, and wireless communication method
JP4553409B1 (ja) 通信システムおよびその方法
JP4480765B2 (ja) イコライザ装置
US20060072449A1 (en) Method and system for channel equalization
Kawamura et al. Comparison between multipath interference canceller and chip equalizer in HSDPA in multipath channel
US8014438B2 (en) Method and apparatus to compute a noise power estimate in a WCDMA network based on dedicated physical control channel (DPCCH) processing
EP2719089A1 (en) Signal equalization with compensation for scrambling code correlation
JP2009525662A (ja) 等化器係数のシンボル−レベル適応方法、メモリ、等化器、および該方法を実施する受信器

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100316

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 4