JPWO2007018008A1 - 画像合成装置および画像合成方法 - Google Patents

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Abstract

解像度と照明条件の異なる複数の画像から、被処理画像の解像度を向上し、かつ、照明条件が被処理画像と一致した合成画像を生成する。画像合成装置は、被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得するカメラ(11)等と、取得された複数の参照画像を被処理画像と同一の解像度に変換する参照画像変換部(15)と、同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、複数の変換参照画像を線形結合して被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する係数算出部(16)と、複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を、変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を合成画像として出力する画像合成部(17)とを備える。

Description

本発明は、画像を撮影する際の拡大率の違いなどによって得られた空間解像度(以下、単に「解像度」という。)が異なる複数の画像を入力とし、より解像度の高い合成画像を生成する画像合成装置に関し、特に、解像度と照明条件が異なる複数の画像を用いて画像の解像度を向上する技術に関する。
従来の画像処理技術による解像度の高い画像を合成する画像合成装置としては、被処理画像が与えられた場合に、同一被写体を撮影した別の高解像度の参照画像を被処理画像に重畳合成することで、被処理画像の解像度を向上する画像合成装置がある。
このような画像合成装置の例として、同一被写体を短い周期で撮影した低解像度画像と、長い周期で撮影した高解像度画像を用い、高解像度画像を2次元幾何変換することで、低解像度の画像と同じ構図の高解像度の合成画像を生成する画像合成装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の画像処理技術による照明条件の異なる複数の画像から任意の照明条件の合成画像を生成する別の画像合成装置としては、画像の線形化を用いることで任意の照明条件の合成画像を生成する画像合成装置がある。照明条件の異なる画像とは、被写体に対する光源の位置や距離、または光源自体の形状、個数などが異なる状態で撮影された画像のことである。
このような画像合成装置の例としては、同一人物の顔を異なる向きで撮影した複数の画像と、画像間の対応点の座標値の情報を用いて、ある向きの別の照明条件の画像を生成する画像合成装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。図1は、前記特許文献2に記載された従来の画像合成装置の合成画像の例を示すものであり、異なる向き、照明条件の合成画像を生成できる。
特開2003−203237号公報 特開2004−5509号公報
しかしながら、前記従来の技術による解像度の高い画像を合成する画像合成装置では、低解像度の被処理画像と高解像度の参照画像において、照明の位置や数、強さなどの照明条件が異なる場合、生成される高解像度の合成画像は、被処理画像の照明条件とは異なる画像になってしまうという課題がある。
また、前記従来の技術による任意の照明条件の画像を生成する画像合成装置では、解像度の異なる画像を入力とした場合、対応する画素の解像度が異なることから正しい線形化係数が算出できないため、照明条件の正しい合成画像を生成することができないという別の課題もある。
そこで、本発明は、従来の課題を解決するものであり、解像度と照明条件の異なる複数の画像から、被処理画像の解像度を向上し、かつ、照明条件が被処理画像と一致した合成画像を生成する画像合成装置及び画像合成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像合成装置は、被処理画像から、前記被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置であって、被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像とが同一の解像度になるように、前記被処理画像及び前記複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換する画像変換手段と、前記画像変換手段によって同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、前記複数の参照画像を線形結合して前記被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する変換係数算出手段と、前記複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を前記変換係数算出手段で算出された変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を前記合成画像として出力する画像合成手段とを備えることを特徴とする。
これにより、変換係数を用いて参照画像を線形結合することで、被処理画像と複数の参照画像の照明条件が異なる場合であっても被処理画像と同じ照明条件で、かつ、解像度の高い合成画像を生成することができる。さらに、被処理画像と参照画像とを同一の解像度にする処理をした後の画素値を用いて変換係数を算出することで、解像度が異なる場合であっても正しい変換係数を算出することができ、より精度の高い合成画像を生成することができる。
なお、本発明は、画像合成装置として実現できるだけでなく、画像合成方法、その方法に含まれるステップをコンピュータに実行させるプログラム、そのプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、画像合成装置を回路で実現したLSI等の半導体集積回路等としても実現できる。
本発明の画像合成装置によれば、被処理画像と複数の参照画像の解像度の違いを考慮して変換係数を算出するため、解像度と照明条件の異なる参照画像であっても、被処理画像の解像度を向上し、かつ、照明条件が被処理画像と一致した合成画像を生成することができる。
図1は、従来の画像合成装置で生成した画像の一例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態における画像合成装置の構成図である。 図3は、画像記憶部に記憶されている画像データの一例を示す図である。 図4は、合成画像の生成における前半処理である変換係数を算出する手順を示すデータフロー図である。 図5は、合成画像の生成における後半処理である画像合成の手順を示すデータフロー図である。 図6は、被処理画像と参照画像の一例を示す図である。 図7は、合成画像と変換参照画像の一例を示す図である。 図8は、変換被処理画像の一例を示す図である。 図9は、変換参照画像の一例を示す図である。 図10は、線形変換画像の一例を示す図である。 図11は、合成画像の一例を示す図である。 図12は、別の被処理画像と参照画像の一例を示す図である。 図13は、本発明の効果を示す拡大率とPSNRとの関係の一例を示す図である。 図14は、小領域を用いて変換参照画像を生成する方法の一例を示す図である。 図15は、画像合成装置をコンピュータにより構成した場合の構成図である。
符号の説明
11 カメラ
12 画像記憶部
13 入力部
14 画像読み出し部
15 参照画像変換部
16 係数算出部
17 画像合成部
18 ディスプレイ
101 カメラ
102 A/D変換器
103、107 フレームメモリ
104 CPU
105 ROM
106 RAM
108 D/A変換器
109 ディスプレイ
110 HDD
本発明に係る画像合成装置は、被処理画像から、前記被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置であって、被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像とが同一の解像度になるように、前記被処理画像及び前記複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換する画像変換手段と、前記画像変換手段によって同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、前記複数の参照画像を線形結合して前記被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する変換係数算出手段と、前記複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を前記変換係数算出手段で算出された変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を前記合成画像として出力する画像合成手段とを備えることを特徴とする。これにより、変換係数を用いて参照画像を線形結合することで、被処理画像と複数の参照画像の照明条件が異なる場合であっても被処理画像と同じ照明条件で、かつ、解像度の高い合成画像を生成することができる。さらに、被処理画像と参照画像とを同一の解像度に変換した画素値を用いて変換係数を算出することで、解像度が異なる場合であっても正しい変換係数を算出することができ、より精度の高い合成画像を生成することができる。
ここで、前記画像合成手段はさらに、前記画像取得手段で取得された被処理画像を目的とする解像度に高める処理を施すことによって変換被処理画像を生成し、生成した変換被処理画像を用いて前記線形変換画像を修正することによって、前記合成画像を生成するのが好ましい。修正の具体的な方法として、たとえば、前記画像合成手段は、前記線形変換画像を構成する画素のうち、一定条件を満たす画素を前記変換被処理画像の対応する画素で置き換えることによって前記線形変換画像を修正し、修正後の線形変換画像を前記合成画像として出力する方法がある。その際の一定条件としては、前記画像合成手段が、前記線形変換画像を前記画像取得手段で取得された被処理画像と同じ解像度に変換することによって変換線形変換画像を生成し、生成した変換線形変換画像と前記被処理画像の対応する画素の画素値どうしの差の絶対値が予め定めたしきい値以上の場合に前記線形変換画像の画素を前記変換被処理画像の画素で置き換えることによって前記線形変換画像を修正するのが好ましい。これにより、合成画像を被処理画像と解像度が一致するように変換した画像において、被処理画像と画素値が異なる画素は、参照画像中のノイズの影響や、線形化に従わない画素であることが考えられるため、このような画素においては被処理画像の画素で置き換えることで、自然な合成画像が生成される。
また、前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像を、前記被処理画像と前記複数の参照画像のうち、最も解像度の低い画像の解像度に変換してもよい。たとえば、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像のうち、最も解像度の低い画像は、前記被処理画像であり、前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された複数の参照画像を、前記画像取得手段で取得された被処理画像の解像度に変換することによって、前記被処理画像と前記複数の参照画像とを同一の解像度に変換してもよい。これにより、被処理画像と複数の参照画像とを最も低い解像度に揃えた後に変換係数が算出されるので、解像度を高める処理に伴う誤差の混入が回避される。
また、前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像に基づいて、前記被処理画像の画素に対応する前記複数の参照画像の小領域のうち、均一な画素値からなる小領域を前記複数の参照画像から抽出し、抽出した複数の参照画像の小領域と前記被処理画像の画素とを出力し、前記変換係数算出手段は、前記画像変換手段から出力された複数の参照画像の小領域と前記被処理画像の画素とに基づいて、前記変換係数を算出してもよい。これにより、解像度の異なる被処理画像と参照画像の対応する画素の近傍で画素値が均一である小領域を選択することで、明に解像度の変換を行わなくても同一解像度の画素値として変換参照画像を得ることができ、計算処理負荷が軽減され、処理が高速化される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態における画像合成装置の構成を示す図である。この画像合成装置は、参照画像を用いることによって被処理画像の照明条件を変えることなく解像度を向上させる装置であり、カメラ11、画像記憶部12、入力部13、画像読み出し部14、参照画像変換部15、係数算出部16、画像合成部17及びディスプレイ18を備える。なお、解像度とは、画像データにおける空間解像度であり、被写体とカメラとの距離が固定されている場合には、カメラの焦点距離が大きいほど、解像度が高い(同一の被写体が多くの画素で表わされる)。
カメラ11は、被写体の画像を撮影して出力する撮像装置である。
画像記憶部12は、カメラ11で撮影された画像を、画像を撮影した際のカメラの焦点距離やカメラの向きなどの情報で構成される画素対応情報とともに記憶しておくハードディスク等である。図3(a)及び(b)は、それぞれ、画像記憶部12に記憶されている画像及び画素対応情報の例を示している。なお、本実施の形態では、この画像記憶部12に記憶される画像として、被処理画像と、参照画像がある。被処理画像は、この画像合成装置による画像合成(ここでは、照明条件を変えることなく解像度を向上させる処理)の対象となる画像である。参照画像は、画像合成のために使用される基準となる画像であり、例えば、異なる照明条件下で撮影された被処理画像と同一の被写体についての画像である。
入力部13は、被処理画像と複数の参照画像の選択、被処理画像の解像度をどれくらい高めるかを示す解像度比率等に関するユーザからの指示を取得し、その指示を画像読み出し部14等に伝えるユーザインターフェースを含む処理部である。
画像読み出し部14は、入力部13からの指示に従って、画像記憶部12から被処理画像と複数の参照画像とそれらの画素対応情報を読み出して参照画像変換部15及び画像合成部17に出力する処理部である。
参照画像変換部15は、画像読み出し部14によって読み出された被処理画像と複数の参照画像と画素対応情報とに基づいて、それら被処理画像と複数の参照画像とを同一の解像度にする処理部である。本実施の形態では、被処理画像と複数の参照画像の中で被処理画像の解像度が最も低いことから、この参照画像変換部15は、複数の参照画像を被処理画像と同一の解像度に変換する。なお、このように変換された参照画像を「変換参照画像」と呼ぶ。
係数算出部16は、参照画像変換部15で得られた複数の変換参照画像と参照画像変換部15から渡される被処理画像とに基づいて、複数の変換参照画像を線形結合して被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する処理部である。ここでは、同じ空間位置における画素値を用いて、複数の変換参照画像の線形結合で被処理画像を表現するための線形係数を算出する。
画像合成部17は、画像読み出し部14によって読み出された被処理画像と複数の参照画像、画像読み出し部14から通知される解像度比率及び係数算出部16で算出された変換係数等に基づいて、被処理画像の照明条件を変えることなく解像度を向上させた画像(以下、この画像を「合成画像」と呼ぶ。)を生成し、ディスプレイ18に出力する処理部である。
具体的には、画像合成部17は、画像読み出し部14によって読み出された複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を係数算出部16で算出された変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を合成画像として出力する。
線形変換画像を修正して合成画像を生成する際には、画像合成部17は、画像読み出し部14によって読み出された被処理画像を目的とする解像度に高める処理を施すことによって変換被処理画像を生成し、生成した変換被処理画像を用いて線形変換画像を修正する。より詳しくは、画像合成部17は、その線形変換画像を構成する画素のうち、一定条件を満たす画素を変換被処理画像の対応する画素で置き換えることによって線形変換画像を修正し、修正後の線形変換画像を合成画像として出力する。具体的には、画像合成部17は、線形変換画像を画像読み出し部14によって読み出された被処理画像と同じ解像度に変換することによって変換線形変換画像を生成し、生成した変換線形変換画像と被処理画像の対応する画素の画素値どうしの差の絶対値が予め定めたしきい値以上の場合に線形変換画像の画素を変換被処理画像の画素で置き換えることによって線形変換画像を修正する。
ディスプレイ18は、画像合成部17から出力された合成画像を表示する液晶表示装置等である。
次に、以上のように構成された本実施の形態における画像合成装置の動作について説明する。ここでは、最初に、カメラ11が画像を撮影して画像記憶部12に複数の画像データを記憶し、その後、画像記憶部12に記憶された画像データのうち、ユーザが選択した被処理画像と3枚の参照画像を用いて、合成画像を生成する例について説明する。
カメラ11は、視点位置が固定で撮影方向(パン・チルト角)や撮影範囲(ズーム率)が可変であるパン・チルト・ズーム(PTZ)カメラであり、撮影される被写体は静止しているものとする。カメラ11はあらかじめ定められたパン・チルト角、ズーム率、撮影タイミングに従って被写体を撮影し、デジタル化した画像データを画像記憶部12に格納する。このとき画像データとともに、パン・チルト角を表す回転行列Rと、ズーム率に対応する焦点距離fの情報も画素対応情報として画像記憶部12に格納しておく。
なお、任意の2画像Ii、Ijにおける、画素座標(xi,yi)、(xj,yj)間の関係は、それぞれの撮影方向Ri,Rjと焦点距離fi,fjを用いて、数1に示される式で相互に変換することができる。
Figure 2007018008
数1の式において、px,pyは1画素あたりの投影面上でのx座標方向とy座標方向の大きさであり、あらかじめキャリブレーションによって求めておく。また、aはスケールを変換する係数であり、3行目の値が左辺と右辺で一致するように値を算出する。よって、本実施の形態では、任意の2画像Ii、Ijにおける画素座標(xi,yi)、(xj,yj)間を関係づける情報である、数1に示される撮影方向Rと焦点距離fの情報とをあわせて「画素対応情報」と呼んでいる。
図3は、上記のようにしてカメラ11で撮影され、画像記憶部12に記憶された画像データと画素対応情報の例を示す図である。本実施の形態では、画像記憶部12に記憶されている画像データの画素数は全て同じで、横(x座標方向)が768画素、縦(y座標方向)が1024画素であるものとする。また、図中での画像データの表記は、1画素あたりの大きさを一定として、図の大きさの大小が画像データの画素数の大小に対応するように表記する(特に断りが無い限り、以降の図においても同様)。図3(a)は、同一の被写体を、パン・チルト角を一定のまま、異なるズーム率で撮影した場合の画像であり、被写体表面での実空間上での単位長さに対する画素座標上での長さ、すなわち解像度が異なる画像となっている。また、撮影時の照明の位置や数、強さなどの照明条件の違いにより、被写体の陰影が異なる画像となっている。図3(b)は、各画像を撮影した際の画素対応情報、すなわち撮影方向Rと焦点距離fの例である。なお、図中の焦点距離fは、数1の式中の画素の大きさpx,pyがともに0.019497[mm]の場合の値である。
以上のようにして、画像記憶部12には、図3に示されるような解像度と照明条件の異なる複数の画像、および各画像の撮影方向と焦点距離で構成された画素対応情報が記憶される。
以下、画像記憶部12に記憶された画像データのうち、入力部13を介してユーザが選択した被処理画像と複数の参照画像、および被処理画像と合成画像の解像度比率koを用いて、合成画像を生成する際の動作について説明する。
図4は、合成画像の生成における前半の処理である変換係数を算出する手順(主に、参照画像変換部15及び係数算出部16による処理手順)を示すデータフロー図であり、図5は、合成画像の生成における後半の処理である画像合成の手順(主に、画像合成部17による処理手順)を示すデータフロー図である。ここでは、図6(a)の被処理画像Ir(768画素×1024画素)に対して、解像度が2倍(ko=2)、すなわち同一撮影範囲の画素数が4倍(1536画素×2048画素)であり、かつ、照明条件が同一である図7(a)に示される合成画像Ioを生成する際の動作を説明する。
図6(a)および図6(b)は、入力部13を介してユーザが選択し、画像読み出し部14によって画像記憶部12から読み出された被処理画像Irと3枚の参照画像Iiおよびその画素対応情報の例を示す図である。被処理画像Irと参照画像Iiは、照明位置と焦点距離が異なる画像である。図6の例において、焦点距離fは、被処理画像Irでは12.05[mm]であるのに対して、参照画像Iiでは24.1[mm]であり、参照画像Iiは被処理画像Irの一部を拡大した画像となっている。また、照明位置は、被処理画像Irが被写体である人物像の正面(カメラ方向)であり、3枚の参照画像Iiは、人物像の左10度・上20度、左20度・下20度、右20度・下10度の3方向から、照明をあてた画像である。なお、ユーザが参照画像Iiを選択する際には、参照画像Iiは被処理画像Irよりも解像度が高い(焦点距離が大きい)画像であり、かつ、それぞれの参照画像Iiは異なる照明位置で撮影された画像であることが望ましい。
参照画像変換部15は、まず、画像読み出し部14によって読み出された被処理画像Irと参照画像Ii、および各画像に対応する画素対応情報から、被処理画像Irの解像度に対する参照画像Ii,(i=0…2)の解像度の比率kiを算出する。ここで解像度の比率kiは、焦点距離の比率fi/frを用いるものとする。図6の例では、各参照画像Iiは被処理画像Irの2倍の解像度(ki=2)である。なお、解像度の比率は、焦点距離の比率の代わりに、各画像の対応情報R,fから数1の式を用いて1画素の大きさの比率、またはその平均値から算出しても良い。
次に、参照画像変換部15は、各参照画像Iiの解像度の比率の逆数1/kiに応じたローパスフィルタにより、参照画像Iiの高域成分を除去する(図4のステップS10)。すなわち、参照画像Iiは被処理画像Irの2倍の解像度であることから、参照画像Iiの周波数帯域の1/2のカットオフ周波数(参照画像Iiのサンプリング周波数の1/4のカットオフ周波数)を持つローパスフィルタにより、高域成分を除去する。そして最後に、被処理画像Irの各画素座標に対応する画素値として、数1の式で求めた画素座標のフィルタ処理した参照画像Iiの画素値を用い、これを変換参照画像Isiとして出力する。
図7(b)は、上記の手順(図4のステップS10))によって生成された変換参照画像Isiの例であり、3枚の参照画像Iiに1/2のローパスフィルタをかけた後に、再サンプルすることで生成した解像度が1/2の画像に相当する。なお、図7(b)中の斜線部分は、参照画像Ii中に対応する画素が無い領域を指し、図7(b)の変換参照画像Isiは、図6(a)の被処理画像Irの人物像(白破線内)の領域にのみ画素値が存在するものである。
続いて、係数算出部16は、参照画像変換部15で算出された変換参照画像Isiを用いて変換係数Cを算出する(図4のステップS11)。変換係数C=(c0,c1,c2)は、被処理画像Irの画素座標(x,y)の画素値をIr(x,y)、変換参照画像Isiの対応する画素値をIsi(x,y),i=0…2とすると、以下の数2に示される式が成り立つ。
Figure 2007018008
したがって、係数算出部16は、3点以上の被処理画像Irと変換参照画像Isiの対応する画素座標の画素値を与えることで、変換係数Cを算出することができる。図7(b)の例において算出された変換係数Cは、(c0,c1,c2)=(0.44,0.22,0.43)であった。
なお、上記の数2の式は、被処理画像Irおよび参照画像Ii中の被写体表面が完全拡散反射面であり、かつ光源が平行光である場合に、影ではない画素について成り立つ式であり、Shashuaらによって提案された理論である。詳細は「Shashua,A.,“Geometry and Photometry in 3D Visual Recognition,”Ph.D.thesis,Dept.Brain and Cognitive Sceience,NIT,1992.」に記載されているので、ここでは詳細な説明は行わない。また、被処理画像Irおよび参照画像Iiに鏡面反射や影が含まれている場合や、完全な拡散反射で無い場合、また、光源が完全な平行光でない場合でも、数2の式が近似的に成り立つ場合があるが、このような場合、上述した方法では数2の式における変換係数Cを求めることができない。しかし、鏡面反射や影が含まれている場合に、変換係数Cを算出する別の手法が、「向川康博,宮木一,三橋貞彦,尺長健,“Photometric Image−Based Renderingによる仮想照明画像の生成”,情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディア,vol.41,No.SIG10(CVIM1),pp.19−30,2000.」などに記載されているので、ここでは詳細な説明は行わない。
続いて、合成画像を生成するために、画像合成部17は、まず、被処理画像Irおよび被処理画像Irと合成画像Ioの解像度比率koから、被処理画像Irを拡大した変換被処理画像Iroを生成する(図5のステップS20)。画像合成部17は、被処理画像Irから変換被処理画像Iroを生成する方法として、バイリニア補間やバイキュービック補間などの一般的に知られた方法を用いる。さらに、画像合成部17は、複数の参照画像Iiを、変換被処理画像Iroと同じ解像度となるように変換した変換参照画像Ioiを生成する(図5のステップS21)。図8に変換被処理画像Iro、図9に変換参照画像Ioiの例を、それぞれ示す。
次に、画像合成部17は、変換係数Cと変換参照画像Ioiの画素値Ioi(xo,yo)とを用いて、以下の数3に示される式によって、線形変換画像Ipの画素座標(xo,yo)の画素値Ip(xo,yo)を生成する(図5のステップS22)。図10に、図9の変換参照画像Ioiと変換係数Cを用いて生成した線形変換画像Ipの例を示す。
Figure 2007018008
最後に、画像合成部17は、変換被処理画像Iroを用いて線形変換画像Ipを修正することによって合成画像Ioを生成する(図5のステップS23、S24))。そのために、画像合成部17は、まず、線形変換画像Ipの解像度を、被処理画像Irと同じ解像度に変換した変換線形変換画像Iprを生成する(図5のステップS23)。そして、画像合成部17は、合成画像Ioの画素座標(xo,yo)の画素値Io(xo,yo)として、被処理画像Irの画素値Ir(xo/k,yo/k)と変換線形変換画像Iprの画素値Ipr(xo/k,yo/k)との差の絶対値があらかじめ定められた閾値th以下である場合は線形変換画像の画素値Ip(xo,yo)を、そうで無い場合は変換被処理画像Iroの画素値Iro(xo,yo)を代入することで、合成画像Ioを生成する(図5のステップS24;数4)。つまり、画像合成部17は、変換線形変換画像Iprと被処理画像Irの対応する画素の画素値どうしの差の絶対値が予め定めたしきい値以上の場合に線形変換画像Ipの画素を変換被処理画像Iroの画素で置き換えることによって線形変換画像Ipを修正し、修正した線形変換画像Ipを合成画像Ioとして生成する。
Figure 2007018008
以上の手順により生成された合成画像Ioの例を図11に示す。図11(a)の合成画像Ioは、被処理画像Irをバイリニアにより拡大した図11(b)より解像度の高い画像を生成できており、かつ、照明条件は元の被処理画像Irと同一であることがわかる。
なお、上述の例では、複数の参照画像Iiの解像度が同じで、かつ、参照画像Iiの解像度が合成画像Ioの解像度と同じである例を示した。このような解像度の条件においては、被写体表面が完全拡散面であり、かつ、光源が並行光であれば、数3の式によって、誤差無く高解像度の合成画像Ioを生成することができる。しかし、参照画像Iiの解像度が合成画像Ioの解像度より低い場合は、原理的に数3の式が満たされるとは限らない。しかしながら、一部の参照画像Iiの解像度が、合成画像Ioの解像度より低い場合であっても、バイリニア補間で拡大するよりは良くなる場合があることが発明者らの実験により確認できた。
図12は、そのような解像度が異なる被処理画像Irと参照画像Iiの例を示す図である。図13は、本実施の形態における画像合成装置によって、図12に示された被処理画像Irを2、4、8倍にそれぞれ拡大して得られた合成画像Ioと、被処理画像Irをバイリニア補間して生成された画像との画質を比較したグラフ図である。縦軸は、評価値であり、真の画像に対する各画像との誤差をPSNR(Peak−Signal to Noise Ratio)で示したものであり、横軸は、解像度の拡大率である。このグラフにおいて、本発明の手法により生成された合成画像Io(図中の提案法)のPSNRがバイニリア補間で生成された画像よりも高いPSNRを示してことから分かるように、本発明の手法により生成された合成画像Ioが優れていることがわかる。このことから、数3の式は、全ての参照画像Iiの解像度が、合成画像Ioの解像度と同じか高い場合に原理的に成り立ち、それ以外の場合は誤差を含むこととなるが、そのような場合においても、他の一般的な合成方法よりも優れている場合があると言える。
以上のように、本実施の形態によれば、被処理画像Irと複数の参照画像Iiの解像度が異なる場合であっても、参照画像変換部において生成した同一の解像度の変換参照画像Isiを用いることで正しい変換係数を算出することができ、これによって照明条件と解像度の異なる参照画像Iiから、被処理画像Irを高解像度化した合成画像Ioを得ることができるという効果がある。
なお、本実施の形態では、画像記憶部12に記憶されている画像データは、カメラ11の撮影範囲(ズーム)のみを変化させて撮影された画像であるとしたが、撮影方向(パン・チルト)と撮影範囲(ズーム)が異なる画像であっても良い。
また、本実施の形態において、参照画像変換部15は、被処理画像Irと参照画像Iiの対応する画素の画素値として、各画像に解像度の比率に応じたローパスフィルタをかけた画素値を用いたが、ローパスフィルタをかける代わりに、近傍の画素値が同一の領域、もしくは、近傍の画素値の変化が予め定められた閾値より小さい領域を抽出し、その画素値を用いても良い。
図14は、その例を示す図である。なお、ここに示された参照画像Iiと被処理画像Irは図6と同じであり、参照画像Iiは被処理画像Irの2倍の解像度(ki=2)である。このとき、参照画像変換部15は、図14に示される矩形領域のように、被処理画像Irの画素座標に対応する各参照画像Iiの画素座標の近傍ki×ki(2×2)画素の小領域において、各小領域内の画素値が同一となる組を抽出する。図14(b)に示された参照画像Ii中の各3つの矩形小領域(2×2画素)は、それぞれ、小領域内で同一画素値であり、かつ、図14(a)中の被処理画像Irの3つの画素(小矩形)に対応する。参照画像変換部15は、このときの被処理画像Irと各参照画像Iiの画素値の組を変換参照画像Isiとして出力してもよい。
このようにして求められた変換参照画像Isiを用いることで、係数算出部16は、ローパスフィルタをかけた画素値を用いる場合と同様に、参照画像Iiと被処理画像Irの解像度が異なる場合であっても、数2の式における変換係数をより正しく求めることができる。
また、本実施の形態において、参照画像変換部15には、入力部13を介してユーザが選択した被処理画像Irと3枚の参照画像Iiが画像読み出し部14によって画像記憶部12から読み出されて入力されたが、被処理画像Irについてはユーザが選択し、参照画像Iiについては参照画像変換部15が画像記憶部12から直接、3枚の参照画像Iiを読み出してもよい。具体的には、参照画像変換部15は、被処理画像Irの画素対応情報、すなわち撮影方向と焦点距離を用いて、画像記憶部12に記憶された画像から、被処理画像Irの撮影範囲(視野角)を撮影し、かつ、被処理画像Irより解像度の高い画像を複数読み出し、参照画像Iiとして用いる。
また、本実施の形態において、参照画像Iiは3枚であったが、参照画像Iiは3枚より多くても良い。参照画像が3枚より多い場合、Shashuaの理論における、被処理画像および参照画像中の被写体表面が完全拡散反射面であり、かつ光源が平行光であるという条件から外れた場合であっても、3枚より多い参照画像の線形結合によって、被処理画像と同じ照明条件の合成画像を近似的に生成することができるという効果がある。また、被処理画像と参照画像がShashuaの理論の条件を満たしている場合であっても、例えば、被処理画像と2つの参照画像を撮影した際の光源ベクトルが同一直線上に存在する場合、2つの参照画像を用いて、その線形結合で被処理画像と同じ照明条件の合成画像を生成できる。
また、本発明の実施の形態では、個別の処理部は個別の回路等のハードウェアによって実現されるものとして説明したが、1つのICなどに収まっているものであっても良いし、図15に示されるようなカメラ101、A/D変換器102、フレームメモリ103及び107、CPU104、ROM105、RAM106、D/A変換器108、ディスプレイ109、HDD110等を備えたコンピュータ装置を用い、各処理手段をコンピュータ(CPU104、ROM105、RAM106など)で実行されるソフトウェアによって実現しても良く、本発明の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
つまり、図15に示されるように、本発明に係る画像合成装置として、被処理画像から、被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置であって、被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得するカメラ101と、カメラ101によって取得された被処理画像と複数の参照画像とを記憶する記憶装置(HDD110)と、HDD110やROM105等に格納されたプログラムを実行することにより、(1)記憶装置から被処理画像と複数の参照画像とを読み出すことによって、被処理画像と複数の参照画像とを取得し、(2)取得した被処理画像と複数の参照画像とが同一の解像度になるように、被処理画像及び複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換し、(3)同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、複数の参照画像を線形結合して被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出し、(4)複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を、変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を合成画像として生成するプロセッサ(CPU104)と、プロセッサによって生成された合成画像を表示するディスプレイ装置(ディスプレイ109)等とを備える画像合成装置として実現してもよい。
また、本実施の形態における構成要素と特許請求の範囲における構成要素との関係は以下の通りである。つまり、本実施の形態におけるカメラ11は特許請求の範囲における画像取得手段の一例であり、参照画像変換部15は特許請求の範囲における画像変換手段の一例であり、係数算出部16は特許請求の範囲における変換係数算出手段の一例であり、画像合成部17は特許請求の範囲における画像合成手段の一例である。
本発明は、被処理画像の解像度を向上させる画像合成装置として、例えば、デジタルカメラ、ムービー、監視用カメラなどで撮影された画像や、TV放送などを録画した画像を編集加工して出力する画像合成装置や画像編集装置等として有用である。また、その利用形態はカメラ本体に内蔵されるものであっても良いし、TVやディスプレイに内蔵されるものであっても良い。
本発明は、画像を撮影する際の拡大率の違いなどによって得られた空間解像度(以下、単に「解像度」という。)が異なる複数の画像を入力とし、より解像度の高い合成画像を生成する画像合成装置に関し、特に、解像度と照明条件が異なる複数の画像を用いて画像の解像度を向上する技術に関する。
従来の画像処理技術による解像度の高い画像を合成する画像合成装置としては、被処理画像が与えられた場合に、同一被写体を撮影した別の高解像度の参照画像を被処理画像に重畳合成することで、被処理画像の解像度を向上する画像合成装置がある。
このような画像合成装置の例として、同一被写体を短い周期で撮影した低解像度画像と、長い周期で撮影した高解像度画像を用い、高解像度画像を2次元幾何変換することで、低解像度の画像と同じ構図の高解像度の合成画像を生成する画像合成装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の画像処理技術による照明条件の異なる複数の画像から任意の照明条件の合成画像を生成する別の画像合成装置としては、画像の線形化を用いることで任意の照明条件の合成画像を生成する画像合成装置がある。照明条件の異なる画像とは、被写体に対する光源の位置や距離、または光源自体の形状、個数などが異なる状態で撮影された画像のことである。
このような画像合成装置の例としては、同一人物の顔を異なる向きで撮影した複数の画像と、画像間の対応点の座標値の情報を用いて、ある向きの別の照明条件の画像を生成する画像合成装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。図1は、前記特許文献2に記載された従来の画像合成装置の合成画像の例を示すものであり、異なる向き、照明条件の合成画像を生成できる。
特開2003−203237号公報 特開2004−5509号公報
しかしながら、前記従来の技術による解像度の高い画像を合成する画像合成装置では、低解像度の被処理画像と高解像度の参照画像において、照明の位置や数、強さなどの照明条件が異なる場合、生成される高解像度の合成画像は、被処理画像の照明条件とは異なる画像になってしまうという課題がある。
また、前記従来の技術による任意の照明条件の画像を生成する画像合成装置では、解像度の異なる画像を入力とした場合、対応する画素の解像度が異なることから正しい線形化係数が算出できないため、照明条件の正しい合成画像を生成することができないという別の課題もある。
そこで、本発明は、従来の課題を解決するものであり、解像度と照明条件の異なる複数の画像から、被処理画像の解像度を向上し、かつ、照明条件が被処理画像と一致した合成画像を生成する画像合成装置及び画像合成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像合成装置は、被処理画像から、前記被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置であって、被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像とが同一の解像度になるように、前記被処理画像及び前記複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換する画像変換手段と、前記画像変換手段によって同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、前記複数の参照画像を線形結合して前記被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する変換係数算出手段と、前記複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を前記変換係数算出手段で算出された変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を前記合成画像として出力する画像合成手段とを備えることを特徴とする。
これにより、変換係数を用いて参照画像を線形結合することで、被処理画像と複数の参照画像の照明条件が異なる場合であっても被処理画像と同じ照明条件で、かつ、解像度の高い合成画像を生成することができる。さらに、被処理画像と参照画像とを同一の解像度にする処理をした後の画素値を用いて変換係数を算出することで、解像度が異なる場合であっても正しい変換係数を算出することができ、より精度の高い合成画像を生成することができる。
なお、本発明は、画像合成装置として実現できるだけでなく、画像合成方法、その方法に含まれるステップをコンピュータに実行させるプログラム、そのプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、画像合成装置を回路で実現したLSI等の半導体集積回路等としても実現できる。
本発明の画像合成装置によれば、被処理画像と複数の参照画像の解像度の違いを考慮して変換係数を算出するため、解像度と照明条件の異なる参照画像であっても、被処理画像の解像度を向上し、かつ、照明条件が被処理画像と一致した合成画像を生成することができる。
本発明に係る画像合成装置は、被処理画像から、前記被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置であって、被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得する画像取得手段と、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像とが同一の解像度になるように、前記被処理画像及び前記複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換する画像変換手段と、前記画像変換手段によって同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、前記複数の参照画像を線形結合して前記被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する変換係数算出手段と、前記複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を前記変換係数算出手段で算出された変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を前記合成画像として出力する画像合成手段とを備えることを特徴とする。これにより、変換係数を用いて参照画像を線形結合することで、被処理画像と複数の参照画像の照明条件が異なる場合であっても被処理画像と同じ照明条件で、かつ、解像度の高い合成画像を生成することができる。さらに、被処理画像と参照画像とを同一の解像度に変換した画素値を用いて変換係数を算出することで、解像度が異なる場合であっても正しい変換係数を算出することができ、より精度の高い合成画像を生成することができる。
ここで、前記画像合成手段はさらに、前記画像取得手段で取得された被処理画像を目的とする解像度に高める処理を施すことによって変換被処理画像を生成し、生成した変換被処理画像を用いて前記線形変換画像を修正することによって、前記合成画像を生成するのが好ましい。修正の具体的な方法として、たとえば、前記画像合成手段は、前記線形変換画像を構成する画素のうち、一定条件を満たす画素を前記変換被処理画像の対応する画素で置き換えることによって前記線形変換画像を修正し、修正後の線形変換画像を前記合成画像として出力する方法がある。その際の一定条件としては、前記画像合成手段が、前記線形変換画像を前記画像取得手段で取得された被処理画像と同じ解像度に変換することによって変換線形変換画像を生成し、生成した変換線形変換画像と前記被処理画像の対応する画素の画素値どうしの差の絶対値が予め定めたしきい値以上の場合に前記線形変換画像の画素を前記変換被処理画像の画素で置き換えることによって前記線形変換画像を修正するのが好ましい。これにより、合成画像を被処理画像と解像度が一致するように変換した画像において、被処理画像と画素値が異なる画素は、参照画像中のノイズの影響や、線形化に従わない画素であることが考えられるため、このような画素においては被処理画像の画素で置き換えることで、自然な合成画像が生成される。
また、前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像を、前記被処理画像と前記複数の参照画像のうち、最も解像度の低い画像の解像度に変換してもよい。たとえば、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像のうち、最も解像度の低い画像は、前記被処理画像であり、前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された複数の参照画像を、前記画像取得手段で取得された被処理画像の解像度に変換することによって、前記被処理画像と前記複数の参照画像とを同一の解像度に変換してもよい。これにより、被処理画像と複数の参照画像とを最も低い解像度に揃えた後に変換係数が算出されるので、解像度を高める処理に伴う誤差の混入が回避される。
また、前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像に基づいて、前記被処理画像の画素に対応する前記複数の参照画像の小領域のうち、均一な画素値からなる小領域を前記複数の参照画像から抽出し、抽出した複数の参照画像の小領域と前記被処理画像の画素とを出力し、前記変換係数算出手段は、前記画像変換手段から出力された複数の参照画像の小領域と前記被処理画像の画素とに基づいて、前記変換係数を算出してもよい。これにより、解像度の異なる被処理画像と参照画像の対応する画素の近傍で画素値が均一である小領域を選択することで、明に解像度の変換を行わなくても同一解像度の画素値として変換参照画像を得ることができ、計算処理負荷が軽減され、処理が高速化される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態における画像合成装置の構成を示す図である。この画像合成装置は、参照画像を用いることによって被処理画像の照明条件を変えることなく解像度を向上させる装置であり、カメラ11、画像記憶部12、入力部13、画像読み出し部14、参照画像変換部15、係数算出部16、画像合成部17及びディスプレイ18を備える。なお、解像度とは、画像データにおける空間解像度であり、被写体とカメラとの距離が固定されている場合には、カメラの焦点距離が大きいほど、解像度が高い(同一の被写体が多くの画素で表わされる)。
カメラ11は、被写体の画像を撮影して出力する撮像装置である。
画像記憶部12は、カメラ11で撮影された画像を、画像を撮影した際のカメラの焦点距離やカメラの向きなどの情報で構成される画素対応情報とともに記憶しておくハードディスク等である。図3(a)及び(b)は、それぞれ、画像記憶部12に記憶されている画像及び画素対応情報の例を示している。なお、本実施の形態では、この画像記憶部12に記憶される画像として、被処理画像と、参照画像がある。被処理画像は、この画像合成装置による画像合成(ここでは、照明条件を変えることなく解像度を向上させる処理)の対象となる画像である。参照画像は、画像合成のために使用される基準となる画像であり、例えば、異なる照明条件下で撮影された被処理画像と同一の被写体についての画像である。
入力部13は、被処理画像と複数の参照画像の選択、被処理画像の解像度をどれくらい高めるかを示す解像度比率等に関するユーザからの指示を取得し、その指示を画像読み出し部14等に伝えるユーザインターフェースを含む処理部である。
画像読み出し部14は、入力部13からの指示に従って、画像記憶部12から被処理画像と複数の参照画像とそれらの画素対応情報を読み出して参照画像変換部15及び画像合成部17に出力する処理部である。
参照画像変換部15は、画像読み出し部14によって読み出された被処理画像と複数の参照画像と画素対応情報とに基づいて、それら被処理画像と複数の参照画像とを同一の解像度にする処理部である。本実施の形態では、被処理画像と複数の参照画像の中で被処理画像の解像度が最も低いことから、この参照画像変換部15は、複数の参照画像を被処理画像と同一の解像度に変換する。なお、このように変換された参照画像を「変換参照画像」と呼ぶ。
係数算出部16は、参照画像変換部15で得られた複数の変換参照画像と参照画像変換部15から渡される被処理画像とに基づいて、複数の変換参照画像を線形結合して被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する処理部である。ここでは、同じ空間位置における画素値を用いて、複数の変換参照画像の線形結合で被処理画像を表現するための線形係数を算出する。
画像合成部17は、画像読み出し部14によって読み出された被処理画像と複数の参照画像、画像読み出し部14から通知される解像度比率及び係数算出部16で算出された変換係数等に基づいて、被処理画像の照明条件を変えることなく解像度を向上させた画像(以下、この画像を「合成画像」と呼ぶ。)を生成し、ディスプレイ18に出力する処理部である。
具体的には、画像合成部17は、画像読み出し部14によって読み出された複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を係数算出部16で算出された変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を合成画像として出力する。
線形変換画像を修正して合成画像を生成する際には、画像合成部17は、画像読み出し部14によって読み出された被処理画像を目的とする解像度に高める処理を施すことによって変換被処理画像を生成し、生成した変換被処理画像を用いて線形変換画像を修正する。より詳しくは、画像合成部17は、その線形変換画像を構成する画素のうち、一定条件を満たす画素を変換被処理画像の対応する画素で置き換えることによって線形変換画像を修正し、修正後の線形変換画像を合成画像として出力する。具体的には、画像合成部17は、線形変換画像を画像読み出し部14によって読み出された被処理画像と同じ解像度に変換することによって変換線形変換画像を生成し、生成した変換線形変換画像と被処理画像の対応する画素の画素値どうしの差の絶対値が予め定めたしきい値以上の場合に線形変換画像の画素を変換被処理画像の画素で置き換えることによって線形変換画像を修正する。
ディスプレイ18は、画像合成部17から出力された合成画像を表示する液晶表示装置等である。
次に、以上のように構成された本実施の形態における画像合成装置の動作について説明する。ここでは、最初に、カメラ11が画像を撮影して画像記憶部12に複数の画像データを記憶し、その後、画像記憶部12に記憶された画像データのうち、ユーザが選択した被処理画像と3枚の参照画像を用いて、合成画像を生成する例について説明する。
カメラ11は、視点位置が固定で撮影方向(パン・チルト角)や撮影範囲(ズーム率)が可変であるパン・チルト・ズーム(PTZ)カメラであり、撮影される被写体は静止しているものとする。カメラ11はあらかじめ定められたパン・チルト角、ズーム率、撮影タイミングに従って被写体を撮影し、デジタル化した画像データを画像記憶部12に格納する。このとき画像データとともに、パン・チルト角を表す回転行列Rと、ズーム率に対応する焦点距離fの情報も画素対応情報として画像記憶部12に格納しておく。
なお、任意の2画像Ii、Ijにおける、画素座標(xi,yi)、(xj,yj)間の関係は、それぞれの撮影方向Ri,Rjと焦点距離fi,fjを用いて、数1に示される式で相互に変換することができる。
Figure 2007018008
数1の式において、px,pyは1画素あたりの投影面上でのx座標方向とy座標方向の大きさであり、あらかじめキャリブレーションによって求めておく。また、aはスケールを変換する係数であり、3行目の値が左辺と右辺で一致するように値を算出する。よって、本実施の形態では、任意の2画像Ii、Ijにおける画素座標(xi,yi)、(xj,yj)間を関係づける情報である、数1に示される撮影方向Rと焦点距離fの情報とをあわせて「画素対応情報」と呼んでいる。
図3は、上記のようにしてカメラ11で撮影され、画像記憶部12に記憶された画像データと画素対応情報の例を示す図である。本実施の形態では、画像記憶部12に記憶されている画像データの画素数は全て同じで、横(x座標方向)が768画素、縦(y座標方向)が1024画素であるものとする。また、図中での画像データの表記は、1画素あたりの大きさを一定として、図の大きさの大小が画像データの画素数の大小に対応するように表記する(特に断りが無い限り、以降の図においても同様)。図3(a)は、同一の被写体を、パン・チルト角を一定のまま、異なるズーム率で撮影した場合の画像であり、被写体表面での実空間上での単位長さに対する画素座標上での長さ、すなわち解像度が異なる画像となっている。また、撮影時の照明の位置や数、強さなどの照明条件の違いにより、被写体の陰影が異なる画像となっている。図3(b)は、各画像を撮影した際の画素対応情報、すなわち撮影方向Rと焦点距離fの例である。なお、図中の焦点距離fは、数1の式中の画素の大きさpx,pyがともに0.019497[mm]の場合の値である。
以上のようにして、画像記憶部12には、図3に示されるような解像度と照明条件の異なる複数の画像、および各画像の撮影方向と焦点距離で構成された画素対応情報が記憶される。
以下、画像記憶部12に記憶された画像データのうち、入力部13を介してユーザが選択した被処理画像と複数の参照画像、および被処理画像と合成画像の解像度比率koを用いて、合成画像を生成する際の動作について説明する。
図4は、合成画像の生成における前半の処理である変換係数を算出する手順(主に、参照画像変換部15及び係数算出部16による処理手順)を示すデータフロー図であり、図5は、合成画像の生成における後半の処理である画像合成の手順(主に、画像合成部17による処理手順)を示すデータフロー図である。 ここでは、図6(a)の被処理画像Ir(768画素×1024画素)に対して、解像度が2倍(ko=2)、すなわち同一撮影範囲の画素数が4倍(1536画素×2048画素)であり、かつ、照明条件が同一である図7(a)に示される合成画像Ioを生成する際の動作を説明する。
図6(a)および図6(b)は、入力部13を介してユーザが選択し、画像読み出し部14によって画像記憶部12から読み出された被処理画像Irと3枚の参照画像Iiおよびその画素対応情報の例を示す図である。被処理画像Irと参照画像Iiは、照明位置と焦点距離が異なる画像である。図6の例において、焦点距離fは、被処理画像Irでは12.05[mm]であるのに対して、参照画像Iiでは24.1[mm]であり、参照画像Iiは被処理画像Irの一部を拡大した画像となっている。また、照明位置は、被処理画像Irが被写体である人物像の正面(カメラ方向)であり、3枚の参照画像Iiは、人物像の左10度・上20度、左20度・下20度、右20度・下10度の3方向から、照明をあてた画像である。なお、ユーザが参照画像Iiを選択する際には、参照画像Iiは被処理画像Irよりも解像度が高い(焦点距離が大きい)画像であり、かつ、それぞれの参照画像Iiは異なる照明位置で撮影された画像であることが望ましい。
参照画像変換部15は、まず、画像読み出し部14によって読み出された被処理画像Irと参照画像Ii、および各画像に対応する画素対応情報から、被処理画像Irの解像度に対する参照画像Ii,(i=0…2)の解像度の比率kiを算出する。ここで解像度の比率kiは、焦点距離の比率fi/frを用いるものとする。図6の例では、各参照画像Iiは被処理画像Irの2倍の解像度(ki=2)である。なお、解像度の比率は、焦点距離の比率の代わりに、各画像の対応情報R,fから数1の式を用いて1画素の大きさの比率、またはその平均値から算出しても良い。
次に、参照画像変換部15は、各参照画像Iiの解像度の比率の逆数1/kiに応じたローパスフィルタにより、参照画像Iiの高域成分を除去する(図4のステップS10)。すなわち、参照画像Iiは被処理画像Irの2倍の解像度であることから、参照画像Iiの周波数帯域の1/2のカットオフ周波数(参照画像Iiのサンプリング周波数の1/4のカットオフ周波数)を持つローパスフィルタにより、高域成分を除去する。そして最後に、被処理画像Irの各画素座標に対応する画素値として、数1の式で求めた画素座標のフィルタ処理した参照画像Iiの画素値を用い、これを変換参照画像Isiとして出力する。
図7(b)は、上記の手順(図4のステップS10)によって生成された変換参照画像Isiの例であり、3枚の参照画像Iiに1/2のローパスフィルタをかけた後に、再サンプルすることで生成した解像度が1/2の画像に相当する。なお、図7(b)中の斜線部分は、参照画像Ii中に対応する画素が無い領域を指し、図7(b)の変換参照画像Isiは、図6(a)の被処理画像Irの人物像(白破線内)の領域にのみ画素値が存在するものである。
続いて、係数算出部16は、参照画像変換部15で算出された変換参照画像Isiを用いて変換係数Cを算出する(図4のステップS11)。変換係数C=(c0,c1,c2)は、被処理画像Irの画素座標(x,y)の画素値をIr(x,y)、変換参照画像Isiの対応する画素値をIsi(x,y),i=0…2とすると、以下の数2に示される式が成り立つ。
Figure 2007018008
したがって、係数算出部16は、3点以上の被処理画像Irと変換参照画像Isiの対応する画素座標の画素値を与えることで、変換係数Cを算出することができる。図7(b)の例において算出された変換係数Cは、(c0,c1,c2)=(0.44,0.22,0.43)であった。
なお、上記の数2の式は、被処理画像Irおよび参照画像Ii中の被写体表面が完全拡散反射面であり、かつ光源が平行光である場合に、影ではない画素について成り立つ式であり、Shashuaらによって提案された理論である。詳細は「Shashua,A.,“Geometry and Photometry in 3D Visual Recognition,”Ph.D. thesis,Dept. Brain and Cognitive Sceience,NIT,1992.」に記載されているので、ここでは詳細な説明は行わない。また、被処理画像Irおよび参照画像Iiに鏡面反射や影が含まれている場合や、完全な拡散反射で無い場合、また、光源が完全な平行光でない場合でも、数2の式が近似的に成り立つ場合があるが、このような場合、上述した方法では数2の式における変換係数Cを求めることができない。しかし、鏡面反射や影が含まれている場合に、変換係数Cを算出する別の手法が、「向川康博,宮木一,三橋貞彦,尺長健,“Photometric Image−Based Renderingによる仮想照明画像の生成”,情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディア,vol.41,No.SIG10(CVIM1),pp.19−30,2000.」などに記載されているので、ここでは詳細な説明は行わない。
続いて、合成画像を生成するために、画像合成部17は、まず、被処理画像Irおよび被処理画像Irと合成画像Ioの解像度比率koから、被処理画像Irを拡大した変換被処理画像Iroを生成する(図5のステップS20)。画像合成部17は、被処理画像Irから変換被処理画像Iroを生成する方法として、バイリニア補間やバイキュービック補間などの一般的に知られた方法を用いる。さらに、画像合成部17は、複数の参照画像Iiを、変換被処理画像Iroと同じ解像度となるように変換した変換参照画像Ioiを生成する(図5のステップS21)。図8に変換被処理画像Iro、図9に変換参照画像Ioiの例を、それぞれ示す。
次に、画像合成部17は、変換係数Cと変換参照画像Ioiの画素値Ioi(xo,yo)とを用いて、以下の数3に示される式によって、線形変換画像Ipの画素座標(xo,yo)の画素値Ip(xo,yo)を生成する(図5のステップS22)。図10に、図9の変換参照画像Ioiと変換係数Cを用いて生成した線形変換画像Ipの例を示す。
Figure 2007018008
最後に、画像合成部17は、変換被処理画像Iroを用いて線形変換画像Ipを修正することによって合成画像Ioを生成する(図5のステップS23、S24)。そのために、画像合成部17は、まず、線形変換画像Ipの解像度を、被処理画像Irと同じ解像度に変換した変換線形変換画像Iprを生成する(図5のステップS23)。そして、画像合成部17は、合成画像Ioの画素座標(xo,yo)の画素値Io(xo,yo)として、被処理画像Irの画素値Ir(xo/k,yo/k)と変換線形変換画像Iprの画素値Ipr(xo/k,yo/k)との差の絶対値があらかじめ定められた閾値th以下である場合は線形変換画像の画素値Ip(xo,yo)を、そうで無い場合は変換被処理画像Iroの画素値Iro(xo,yo)を代入することで、合成画像Ioを生成する(図5のステップS24;数4)。つまり、画像合成部17は、変換線形変換画像Iprと被処理画像Irの対応する画素の画素値どうしの差の絶対値が予め定めたしきい値以上の場合に線形変換画像Ipの画素を変換被処理画像Iroの画素で置き換えることによって線形変換画像Ipを修正し、修正した線形変換画像Ipを合成画像Ioとして生成する。
Figure 2007018008
以上の手順により生成された合成画像Ioの例を図11に示す。図11(a)の合成画像Ioは、被処理画像Irをバイリニアにより拡大した図11(b)より解像度の高い画像を生成できており、かつ、照明条件は元の被処理画像Irと同一であることがわかる。
なお、上述の例では、複数の参照画像Iiの解像度が同じで、かつ、参照画像Iiの解像度が合成画像Ioの解像度と同じである例を示した。このような解像度の条件においては、被写体表面が完全拡散面であり、かつ、光源が並行光であれば、数3の式によって、誤差無く高解像度の合成画像Ioを生成することができる。しかし、参照画像Iiの解像度が合成画像Ioの解像度より低い場合は、原理的に数3の式が満たされるとは限らない。しかしながら、一部の参照画像Iiの解像度が、合成画像Ioの解像度より低い場合であっても、バイリニア補間で拡大するよりは良くなる場合があることが発明者らの実験により確認できた。
図12は、そのような解像度が異なる被処理画像Irと参照画像Iiの例を示す図である。図13は、本実施の形態における画像合成装置によって、図12に示された被処理画像Irを2、4、8倍にそれぞれ拡大して得られた合成画像Ioと、被処理画像Irをバイリニア補間して生成された画像との画質を比較したグラフ図である。縦軸は、評価値であり、真の画像に対する各画像との誤差をPSNR(Peak−Signal to Noise Ratio)で示したものであり、横軸は、解像度の拡大率である。このグラフにおいて、本発明の手法により生成された合成画像Io(図中の提案法)のPSNRがバイニリア補間で生成された画像よりも高いPSNRを示していることから分かるように、本発明の手法により生成された合成画像Ioが優れていることがわかる。このことから、数3の式は、全ての参照画像Iiの解像度が、合成画像Ioの解像度と同じか高い場合に原理的に成り立ち、それ以外の場合は誤差を含むこととなるが、そのような場合においても、他の一般的な合成方法よりも優れている場合があると言える。
以上のように、本実施の形態によれば、被処理画像Irと複数の参照画像Iiの解像度が異なる場合であっても、参照画像変換部において生成した同一の解像度の変換参照画像Isiを用いることで正しい変換係数を算出することができ、これによって照明条件と解像度の異なる参照画像Iiから、被処理画像Irを高解像度化した合成画像Ioを得ることができるという効果がある。
なお、本実施の形態では、画像記憶部12に記憶されている画像データは、カメラ11の撮影範囲(ズーム)のみを変化させて撮影された画像であるとしたが、撮影方向(パン・チルト)と撮影範囲(ズーム)が異なる画像であっても良い。
また、本実施の形態において、参照画像変換部15は、被処理画像Irと参照画像Iiの対応する画素の画素値として、各画像に解像度の比率に応じたローパスフィルタをかけた画素値を用いたが、ローパスフィルタをかける代わりに、近傍の画素値が同一の領域、もしくは、近傍の画素値の変化が予め定められた閾値より小さい領域を抽出し、その画素値を用いても良い。
図14は、その例を示す図である。なお、ここに示された参照画像Iiと被処理画像Irは図6と同じであり、参照画像Iiは被処理画像Irの2倍の解像度(ki=2)である。このとき、参照画像変換部15は、図14に示される矩形領域のように、被処理画像Irの画素座標に対応する各参照画像Iiの画素座標の近傍ki×ki(2×2)画素の小領域において、各小領域内の画素値が同一となる組を抽出する。図14(b)に示された参照画像Ii中の各3つの矩形小領域(2×2画素)は、それぞれ、小領域内で同一画素値であり、かつ、図14(a)中の被処理画像Irの3つの画素(小矩形)に対応する。参照画像変換部15は、このときの被処理画像Irと各参照画像Iiの画素値の組を変換参照画像Isiとして出力してもよい。
このようにして求められた変換参照画像Isiを用いることで、係数算出部16は、ローパスフィルタをかけた画素値を用いる場合と同様に、参照画像Iiと被処理画像Irの解像度が異なる場合であっても、数2の式における変換係数をより正しく求めることができる。
また、本実施の形態において、参照画像変換部15には、入力部13を介してユーザが選択した被処理画像Irと3枚の参照画像Iiが画像読み出し部14によって画像記憶部12から読み出されて入力されたが、被処理画像Irについてはユーザが選択し、参照画像Iiについては参照画像変換部15が画像記憶部12から直接、3枚の参照画像Iiを読み出してもよい。具体的には、参照画像変換部15は、被処理画像Irの画素対応情報、すなわち撮影方向と焦点距離を用いて、画像記憶部12に記憶された画像から、被処理画像Irの撮影範囲(視野角)を撮影し、かつ、被処理画像Irより解像度の高い画像を複数読み出し、参照画像Iiとして用いる。
また、本実施の形態において、参照画像Iiは3枚であったが、参照画像Iiは3枚より多くても良い。参照画像が3枚より多い場合、Shashuaの理論における、被処理画像および参照画像中の被写体表面が完全拡散反射面であり、かつ光源が平行光であるという条件から外れた場合であっても、3枚より多い参照画像の線形結合によって、被処理画像と同じ照明条件の合成画像を近似的に生成することができるという効果がある。また、被処理画像と参照画像がShashuaの理論の条件を満たしている場合であっても、例えば、被処理画像と2つの参照画像を撮影した際の光源ベクトルが同一直線上に存在する場合、2つの参照画像を用いて、その線形結合で被処理画像と同じ照明条件の合成画像を生成できる。
また、本発明の実施の形態では、個別の処理部は個別の回路等のハードウェアによって実現されるものとして説明したが、1つのICなどに収まっているものであっても良いし、図15に示されるようなカメラ101、A/D変換器102、フレームメモリ103及び107、CPU104、ROM105、RAM106、D/A変換器108、ディスプレイ109、HDD110等を備えたコンピュータ装置を用い、各処理手段をコンピュータ(CPU104、ROM105、RAM106など)で実行されるソフトウェアによって実現しても良く、本発明の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
つまり、図15に示されるように、本発明に係る画像合成装置として、被処理画像から、被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置であって、被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得するカメラ101と、カメラ101によって取得された被処理画像と複数の参照画像とを記憶する記憶装置(HDD110)と、HDD110やROM105等に格納されたプログラムを実行することにより、(1)記憶装置から被処理画像と複数の参照画像とを読み出すことによって、被処理画像と複数の参照画像とを取得し、(2)取得した被処理画像と複数の参照画像とが同一の解像度になるように、被処理画像及び複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換し、(3)同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、複数の参照画像を線形結合して被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出し、(4)複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を、変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を合成画像として生成するプロセッサ(CPU104)と、プロセッサによって生成された合成画像を表示するディスプレイ装置(ディスプレイ109)等とを備える画像合成装置として実現してもよい。
また、本実施の形態における構成要素と特許請求の範囲における構成要素との関係は以下の通りである。つまり、本実施の形態におけるカメラ11は特許請求の範囲における画像取得手段の一例であり、参照画像変換部15は特許請求の範囲における画像変換手段の一例であり、係数算出部16は特許請求の範囲における変換係数算出手段の一例であり、画像合成部17は特許請求の範囲における画像合成手段の一例である。
本発明は、被処理画像の解像度を向上させる画像合成装置として、例えば、デジタルカメラ、ムービー、監視用カメラなどで撮影された画像や、TV放送などを録画した画像を編集加工して出力する画像合成装置や画像編集装置等として有用である。また、その利用形態はカメラ本体に内蔵されるものであっても良いし、TVやディスプレイに内蔵されるものであっても良い。
図1は、従来の画像合成装置で生成した画像の一例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態における画像合成装置の構成図である。 図3は、画像記憶部に記憶されている画像データの一例を示す図である。 図4は、合成画像の生成における前半処理である変換係数を算出する手順を示すデータフロー図である。 図5は、合成画像の生成における後半処理である画像合成の手順を示すデータフロー図である。 図6は、被処理画像と参照画像の一例を示す図である。 図7は、合成画像と変換参照画像の一例を示す図である。 図8は、変換被処理画像の一例を示す図である。 図9は、変換参照画像の一例を示す図である。 図10は、線形変換画像の一例を示す図である。 図11は、合成画像の一例を示す図である。 図12は、別の被処理画像と参照画像の一例を示す図である。 図13は、本発明の効果を示す拡大率とPSNRとの関係の一例を示す図である。 図14は、小領域を用いて変換参照画像を生成する方法の一例を示す図である。 図15は、画像合成装置をコンピュータにより構成した場合の構成図である。
符号の説明
11 カメラ
12 画像記憶部
13 入力部
14 画像読み出し部
15 参照画像変換部
16 係数算出部
17 画像合成部
18 ディスプレイ
101 カメラ
102 A/D変換器
103、107 フレームメモリ
104 CPU
105 ROM
106 RAM
108 D/A変換器
109 ディスプレイ
110 HDD

Claims (13)

  1. 被処理画像から、前記被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置であって、
    被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像とが同一の解像度になるように、前記被処理画像及び前記複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換する画像変換手段と、
    前記画像変換手段によって同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、前記複数の参照画像を線形結合して前記被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する変換係数算出手段と、
    前記複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を前記変換係数算出手段で算出された変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を前記合成画像として出力する画像合成手段と
    を備えることを特徴とする画像合成装置。
  2. 前記画像合成手段はさらに、前記画像取得手段で取得された被処理画像を目的とする解像度に高める処理を施すことによって変換被処理画像を生成し、生成した変換被処理画像を用いて前記線形変換画像を修正することによって、前記合成画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  3. 前記画像合成手段は、前記線形変換画像を構成する画素のうち、一定条件を満たす画素を前記変換被処理画像の対応する画素で置き換えることによって前記線形変換画像を修正し、修正後の線形変換画像を前記合成画像として出力する
    ことを特徴とする請求項2記載の画像合成装置。
  4. 前記画像合成手段は、前記線形変換画像を前記画像取得手段で取得された被処理画像と同じ解像度に変換することによって変換線形変換画像を生成し、生成した変換線形変換画像と前記被処理画像の対応する画素の画素値どうしの差が予め定めたしきい値以上の場合に前記線形変換画像の画素を前記変換被処理画像の画素で置き換えることによって前記線形変換画像を修正する
    ことを特徴とする請求項3記載の画像合成装置。
  5. 前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像を、前記被処理画像と前記複数の参照画像のうち、最も解像度の低い画像の解像度に変換する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  6. 前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像のうち、最も解像度の低い画像は、前記被処理画像であり、
    前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された複数の参照画像を、前記画像取得手段で取得された被処理画像の解像度に変換することによって、前記被処理画像と前記複数の参照画像とを同一の解像度にする
    ことを特徴とする請求項5記載の画像合成装置。
  7. 前記画像変換手段は、前記画像取得手段によって取得された被処理画像と複数の参照画像に基づいて、前記被処理画像の画素に対応する前記複数の参照画像の小領域のうち、均一な画素値からなる小領域を前記複数の参照画像から抽出し、抽出した複数の参照画像の小領域と前記被処理画像の画素とを出力し、
    前記変換係数算出手段は、前記画像変換手段から出力された複数の参照画像の小領域と前記被処理画像の画素とに基づいて、前記変換係数を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  8. 前記参照画像の数は、3以上であり、
    前記画像合成手段は、3以上の変換参照画像を変換係数算出手段で算出された変換係数を用いて線形結合することによって前記線形変換画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  9. 前記変換係数算出手段は、前記被処理画像と3以上の参照画像との間において対応する3点以上の画素値の間に成り立つ線形式の係数を前記変換係数として算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像合成装置。
  10. 被処理画像から、前記被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置であって、
    (1)被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像を取得し、(2)取得した前記被処理画像と前記複数の参照画像とが同一の解像度になるように、前記被処理画像及び前記複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換し、(3)同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、前記複数の参照画像を線形結合して前記被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出し、(4)前記複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を、前記変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を前記合成画像として生成するプロセッサ
    を備えることを特徴とする画像合成装置。
  11. 前記画像合成装置はさらに、
    前記被処理画像と前記複数の参照画像とを取得するカメラと、
    前記カメラによって取得された前記被処理画像と前記複数の参照画像とを記憶する記憶装置と、
    前記プロセッサによって生成された合成画像を表示するディスプレイ装置とを備え、
    前記プロセッサは、前記記憶装置から前記被処理画像と前記複数の参照画像とを読み出すことによって、前記被処理画像と前記複数の参照画像とを取得する
    ことを特徴とする請求項10記載の画像合成装置。
  12. 被処理画像から、前記被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像処理方法であって、
    被処理画像と、被処理画像が示す被写体と同一の被写体を異なる照明条件で撮影して得られる複数の参照画像とを取得する画像取得ステップと、
    前記画像取得ステップによって取得された被処理画像と複数の参照画像とが同一の解像度になるように、前記被処理画像及び前記複数の参照画像の少なくとも1つの解像度を変換する画像変換ステップと、
    前記画像変換ステップによって同一の解像度となった被処理画像と複数の参照画像とに基づいて、前記複数の参照画像を線形結合して前記被処理画像を生成するのに使用される変換係数を算出する変換係数算出ステップと、
    前記複数の参照画像を目的とする解像度に変換することによって複数の変換参照画像を生成し、生成した複数の変換参照画像を前記変換係数算出ステップで算出された変換係数を用いて線形結合することによって線形変換画像を生成し、生成した線形変換画像又は当該線形変換画像を修正した画像を前記合成画像として出力する画像合成ステップと
    を含むことを特徴とする画像合成方法。
  13. 被処理画像から、前記被処理画像の解像度を高めた合成画像を生成する画像合成装置のためのプログラムであって、
    請求項12記載の画像合成方法に含まれるステップをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
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