JPWO2007013165A1 - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
それぞれの噴口に安定した噴霧特性(粒径、方向性、噴霧の広がり角、貫徹力)を提供し、又噴口に向かう燃料の流れ同士が干渉し合うことなく、更にそれぞれの噴口で任意に噴霧特性を変更できるようにする。燃料に旋回力を与えるスワラー11を設け、ニードル弁16のシール部下流のキャビティ20内で旋回流を形成し、オリフィスプレート14に複数の噴口13を設け、噴口13のキャビティ20側の開口部を燃料噴射弁1の中心軸に対して略同径上に設置することにより、噴口13の開口部に対し、流入角度をつけた早い流速の燃料を流入させることが可能となり、また噴口13の開口部近傍では噴口断面積に対し、片側のみに速い流速を持った燃料が流入するので、噴口13内には縮流が発生し、微粒化も促進される事になる。
Description
本発明は、燃料噴射弁に関するものである。
従来の筒内に直接噴射する燃料噴射弁として、筒内の空気流動に影響されずに、任意の目的位置に対し噴射することができ、更に複数の小径の噴口を有する燃料噴射弁があった。このような燃料噴射弁では、それぞれに異なる目的位置に対し噴射するためには、弁のシール部から多数の噴口までに至るキャビティの形状及び噴口の方向を変更することにより対応をしていた。
しかし、この場合、それぞれの噴口の配置及び噴口の方向により、キャビティから噴口に流れる燃料の流れが異なるため、それぞれの噴口において安定した噴霧特性(粒径、方向性、噴霧の広がり角、貫徹力)を得るためには、実験等を繰り返し行う事が必要であり多大な時間が必要であった。
例えば従来からある燃料噴射弁として、弁座に形成された穴及びキャビティを有する弁本体と、キャビティに溶接により接合されるとともに複数の噴口を有するプレートと、弁本体の中心軸線に沿って上下動し、穴を開閉する弁体とから構成されるようなものがあり、噴口プレートとキャビティの形状を工夫することにより噴霧の微粒化を図るものがあった(特許文献1参照)。
このような燃料噴射弁においては、噴口の形状及び噴口の角度をそれぞれの噴口において別々に設定すると、キャビティから噴口への燃料の流れがそれぞれの噴口毎に変わってしまい、それぞれの噴口によって噴霧特性(粒径、方向性、噴霧の広がり角、貫徹力)が異なってしまうという問題が生じる。
更にはニードルの先端部に旋回手段を設けた燃料噴射ノズルが存在していた(特許文献2参照)。
この場合、燃料に旋回力が発生したとしても、噴口がキャビティの中心にあるため、異なる位置に噴射するための噴口を構成する事は困難であり、且つ旋回力の強さは遠心力に大きく影響されるので、キャビティの中心部では旋回力は小さくなってしまう。またキャビティの径に対し、噴口径は明らかに小さく、噴口に燃料が流入する際に、キャビティ内で発生した旋回力が大きく低下してしまうため、有効な旋回力を得る事が出来ないという問題が生じる。
又計量プレートに複数の噴口を設けるとともに、計量プレートの上面には旋回流発生溝が設けられた燃料噴射弁もあった(特許文献3参照)。
このような旋回流発生溝を設けただけでは、旋回流発生溝を通過せずに直接噴口に流れ込む燃料が発生する可能性があり、またそれぞれの噴口上流において旋回流を発生させるために旋回発生溝を設けた場合において、噴口ピッチを小さくすると、隣り合う噴口に向かう燃料の流れ同士が干渉してしまい、特性のばらつきが発生してしまうという問題点があった。
また旋回溝と噴口とを同一の計量プレートに設置することが必要となり、従って噴口プレートが大型化してしまうという寸法的な問題も生じる。そして噴口プレートの大型化は高燃圧で使用する際に、受圧面積が増大し、信頼性が低下する等の問題が生じてしまうのである。
解決しようとする問題点は、それぞれの噴口において安定した噴霧特性(粒径、方向性、貫徹力)を得ることができず、又それぞれの噴口に向かう燃料の流れ同士が干渉し合うという点である。更にそれぞれの噴口で任意に噴霧特性を変更できない点も問題となる。
本発明においては、燃料に旋回力を与える部材を設け、弁のシール部下流のキャビティ内で旋回流を形成し、流速の速いキャビティ外周部の略同径上にすべての噴口を配置することを特徴とする。このように構成することにより、噴口の開口部に対し、流入角度をつけた速い流速の燃料を流入させる事が可能となる。
この場合、噴口の開口部に流入する際の燃料の流入面積は小さくなり、更に噴口に流入する際の流速は高くなる。また噴口の開口部近傍では噴口断面積に対し、片側のみに早い流速を持った燃料が流入するので、噴口内には縮流が発生し、微粒化も促進される事になる。この現象は噴口の開口部のみにおいて発生し、それぞれの噴口の方向を変えても同様の結果を得ることができるものである。
これにより燃料の圧力が比較的低い場合において、それぞれに異なる所定の目的物に対し、噴口方向を設定しても、それぞれの噴口は安定した噴霧特性(粒径、方向性、貫徹力)を簡単に得る事が可能となる。
本発明は、それぞれの噴口で噴射の対象となる目的位置が異なっても、それぞれの噴口で噴霧特性(粒径、方向性、噴霧の広がり角、貫徹力)がばらつくことを抑制し、安定した噴霧を簡単に得ることができるという利点がある。更に従来装置においては、微粒化を実現するために、高燃圧(例えば20MPa)を発生させることが必要とされていたが、本発明においては、低い圧力(例えば12MPa)で従来と同程度の効果を得ることができるという利点も有する。
実施の形態1.
以下この発明の一実施形態を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による燃料噴射弁を示す断面図、図2は先端部を示す断面図である。図において、燃料噴射弁1は電磁力を発生させるソレノイド装置2及び弁本体3から構成されている。ソレノイド装置2においては、固定子鉄心であるコア4、非磁性部材で構成されるリング5、ホルダ6及びハウジング7によって磁気回路が構成され、ターミナル8に結合されたコイル9が収納されている。
以下この発明の一実施形態を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による燃料噴射弁を示す断面図、図2は先端部を示す断面図である。図において、燃料噴射弁1は電磁力を発生させるソレノイド装置2及び弁本体3から構成されている。ソレノイド装置2においては、固定子鉄心であるコア4、非磁性部材で構成されるリング5、ホルダ6及びハウジング7によって磁気回路が構成され、ターミナル8に結合されたコイル9が収納されている。
弁本体3においては、弁ボディ10が設けられており、この弁ボディ10には、燃料に旋回力を発生させるスワラー11と、シート部12a及び円筒部12bを有するバルブシート12、並びに複数の噴口13を有するとともに、流量を計測するオリフィスプレート14が固定されている。
可動鉄心であるアマチュア15を有する弁体であるニードル弁16が弁ボディ10とスワラー11内において摺動可能に支持され、上下動することにより、弁は開閉動作される。コア4内部に設置されているスプリング17の押圧力はロッド18により調整されており、弁体16のシール力は、スプリング17の押圧力と弁体16に燃料の圧力が印加される事によって生じる流体力によって決定される。
図示しない制御装置からの開弁信号により、コイル9に電流が供給されることによって、可動鉄心であるアマチュア15が固定鉄心であるコア4に吸引され、スプリング17の押圧力と燃料圧力により発生した流体力よりこの吸引力が大きくなった時点で開弁する。その際、シート部12aの開口面積については、ニードル16がストッパ19に当接するまでの距離がニードル16のリフト量となるので、シート部12aの開口面積はこのリフト量によって決定されることとなる。閉弁時は制御装置からの閉弁信号により、コイル9に流されていた電流が遮断され、スプリング17の押圧力によって閉弁されることになる。
ここで燃料の流れについては、図示しない燃料ポンプにより高圧(例えば燃圧は12MPa)に印加された燃料が、図示しないデリバリーパイプを経由して、燃料噴射弁1に供給される。閉弁時は燃料噴射弁1内部のニードル弁16とバルブシート12のシート部12aまで高圧燃料で満たされる事になる。図示しない制御装置からの開弁信号により、ニードル16が開弁し、まずシート部12a下流のバルブシート12とオリフィスプレート14で構成されるキャビティ20に高圧燃料は流入する。キャビティ20が高圧燃料で満たされた後、それぞれの噴孔13からそれぞれ所定の目的位置に向って燃料が噴射される。
図3は燃料の流れの様子を説明するための燃料噴射弁の先端部を示す断面図、図4は図3のA−A線断面図である。燃料噴射弁1内部を流れる燃料は、旋回流を発生させるスワラー11を通過する際に強い旋回力を与えられ、ニードル弁16とバルブシート12のシート部12aを経由してキャビティ20に流入する。その際、キャビティ20全体に安定した旋回流が発生することとなり、旋回力が与えられた燃料は、遠心力により螺旋状の流れとなり、外周部に押し付けられ、キャビティ20の外周部近傍でその流速が最大となる。
本発明ではキャビティ20に面するそれぞれの噴口13の開口部を、キャビティ20の下流側の外周部に設置しているので、噴口13の開口部に対し、一定の流入角を有し、最大の速度を有する燃料が流入する。即ちキャビティ20内全体に形成され、かつ安定した主流を有した燃料が各噴口13に流入することとなる。図5(a)は噴口13の開口部を示す平面図、図5(b)は噴口13を示す斜視図であり、図6(a)は従来の噴口の開口部を示す平面図、図6(b)は従来の噴口を示す斜視図である。
図5に示すように、燃料は燃料噴射弁1の中心から離れる方向に向かって噴口13に流れ込むので、噴口13においては、キャビティ20側の開口部近傍では、燃料が流れ込む側の壁面の流速が早く、その反対側の流速が遅くなり、噴口13内部で燃料が撹拌された状態となる。
本発明においては、オリフィスプレート14により流量を計測しており、燃料噴射弁1の内部で発生する圧力損失は噴口13内で最大となる。よって燃料が噴口13から流出しても、キャビティ20内における旋回流は影響を受けない。このため、それぞれの噴口13においは、開口部から噴出口までの角度に関係なく、安定した燃料が流入するため、噴口13の方向を変更したとしても、目的位置に対する方向のみが変更される事になり、噴霧特性(粒径、噴霧の広がり角、貫徹力)は影響を受けず、それぞれの個々の目的位置に対応した噴口13を容易に設定することができる。そしてそれぞれの噴口13の開口部から噴出口に至る角度を任意に設定することにより、様々な噴霧特性を設定することができる。
噴口13の内部を燃料が流れることにより、従来装置に比べて低い燃料圧力により、燃料を微粒化することが可能になる。更に図2に示すように、キャビティ20の形状において、略円筒部12bの内径はニードル弁16との当接点であるシート部12aにおける径よりも小さく設定されるとともに、略円筒部12bの内径よりもバルブシート12とオリフィスプレート14との当接径φeが大きくなるよう形成し、外周側に向かって流路面積が徐々に小さくなるように構成する、即ち、例えばキャビティ20の下流側がテーパ形状になるように構成する。
これにより遠心力によりキャビティ20の外周面に押し付けられた燃料は更に加圧されるとともに、それぞれの噴口13の軸線に対し燃料の流入角度を大きくすることができる。これにより更に燃料の微粒化を促進することができる。
図7(a)、(b)はテーパ部を示す拡大断面図であり、図7(a)は図2において示されたテーパ部を示す拡大断面図である。図7(b)に示すように、略円筒部12bとテーパ部との接合部を円弧状に構成し、滑らかにつなぐことにより、燃料が略円筒部12bからテーパ部に流れる際に、燃料の剥離が発生することを抑制することができるようになる。このように構成することにより、噴口13直上付近における燃料圧力及び流速を大きくすることができ、燃料の微粒化を更に促進することができるようになる。
以上のように構成することにより、従来では20MPa程度の燃料圧力が必要であったのに対し、本発明では12MPa程度の燃料圧力で同程度の効果を得ることができる。
図8は燃料噴射弁の先端部を示す断面図、図9は図8のB−B線断面図であり、図において、Cはテーパ角、gは噴口13の弁軸方向に対する傾斜角、mは噴口13の径方向に対する傾斜角、φdは噴口13のピッチ径、φeはバルブシート12とオリフィスプレート14との当接部の径、φfは略円筒部12bの内径、φhは噴口13の内径、jは噴口13の最外径と当接径φeとの間の隙間、kは噴口13のピッチ間距離である。
キャビティ20の内部における燃料の流速及び傾斜角、並びに噴口13直上における燃料の圧力は略円筒部12bの形状、テーパ角C、及び噴口13のピッチ径φdの影響を受ける。例えばテーパ角Cが小さい場合、噴口13直上における燃料圧力が低下し、逆にテーパ角Cが大きい場合、キャビティ20の壁に燃料が衝突する際の抵抗が大きくなるので流速が上がらなくなる。
又略円筒部12bの内径と噴口13のピッチ径φdとの比においても上記と同様の問題が生じる。試験結果によれば、テーパ角Cが120°〜150°の場合に燃料圧力及び流速の両者の均衡を適切に図ることができることが判明している。
バルブシート12とオリフィスプレート14との当接部と噴口13の最外径部が接近してしまうと、キャビティ20の壁面近傍においては壁面抵抗により燃料の速度が低下してしまうという問題がある。そこでバルブシート12とオリフィスプレート14との当接径φeと噴口13の最外径のピッチ径φd1との間にある程度の差を設ける必要がある。
試験結果によれば、上記差として、略噴口径φh程度の差を設けることが必要であることが判明している。又試験結果によれば、略円筒部12bの内径φfと噴口13のピッチ径φdとの比については、1.5〜2.0に設定することが適切であることも判明している。更にキャビティ20側に面する噴口13の開口部における最内径のピッチ径φd2を略円筒部内径φfよりも大きくなるよう形成する必要がある。略円筒部内径φfの範囲内においては、遠心力による効果が低く、流速も高くないからである。
又キャビティ20がシート部12aの下流側に構成されているので、キャビティ20の容量を大きくすると、開弁後にキャビティ20内に高圧の燃料を充填するのに長時間必要となり、噴射するまでの時間が長くなってしまうという問題がある。更に開弁後においては、キャビティ20内に残った燃料がエンジンのシリンダ内部に滴下するという問題もある。そこでキャビティ20の略円筒部12bの内径φfは0.6mm〜1.0mmに形成するのが適切であることが判明している。
又略円筒部12bの断面積が噴口13の総断面積に比べて小さくなると、燃料の旋回力は低下してしまう。そこで円筒部12bの断面積は噴口13の総断面積の1.5倍以上にする必要がある。
噴口13の配置については、噴口13開口部の、隣り合う噴口ピッチ間距離kが小さい値となると、隣り合う噴口13へ流入する燃料同士がお互い干渉し合うこととなり、噴口13に流入する燃料の流入角度及び速度のばらつきが噴口13間において生じてしまう。よって噴霧特性においてもばらつきが生じるので、噴口13のピッチ間距離kは噴口径φhの2.5倍以上に設定する必要がある。
図10は噴口13の直径をD(=φh)、噴口13の長さをLとした場合、L/Dと噴霧特性(粒径、噴霧の広がり角、貫徹力)との関係を示すグラフである。図10に示すように、L/Dが大きくなると粒径特性及び貫徹力は向上するが、噴霧の広がり角は小さくなることが判る。従ってエンジンの仕様によってL/Dを調整することが必要となってくる。
本発明では図5に示した噴口13内部の流れの様子から判別できるように、L/Dの設定を変更することにより、噴口13の噴出口で形成される燃料の流れが変化するため、L/Dを変更するだけで比較的広範囲に噴霧特性(粒径、噴霧の広がり角、貫徹力)を変更する事が可能となる。
筒内噴射用エンジンの設計に関しては、例えば、燃料噴射弁1をエンジンのセンターに設置するセンターインジェクション方式では、燃料噴射弁1と点火プラグまでの距離が近いので(例えば15mm程度)、L/Dを小さく設定し、噴口13の内部で燃料が整流化される前に噴出させ、貫徹力を抑え、噴霧の広がり角が大きい噴霧形態を形成させる事が可能となる。
また燃料噴射弁1がエンジンのサイドに設定してあるサイドインジェクション方式では、燃料噴射弁1と点火プラグまでの距離が遠いので(例えば40mm程度)、L/Dを大きくする事で、噴口13の内部で燃料をある程度、整流化させた状態で噴出させ、貫徹力のある、噴霧角の狭い噴霧形態を形成させる事が可能となる。本発明品では、前者はL/Dは2〜4程度、後者はL/Dは4〜6程度に設定するのが適当である。
噴口13の配置に関しては、それぞれの噴口13の中心線を噴出口から延長した線同士がお互い交差しないように、噴口13の角度を調整することもできる。このように構成することにより、各噴口から噴射された燃料がお互い衝突することがなくなり、単一の目的位置に対して単一の噴射口が対応することとなるので、効率がよくなる。
実施の形態2.
図11はこの発明の実施の形態2による燃料噴射弁の先端部を示す断面図であり、本実施形態においては、オリフィスプレート14の一部に凹部14Cを設けることにより、一部の噴口13の長さLを他の噴口の長さと異なるように構成したものである。以上のように構成することにより、L/Dが変化することとなるので、一部の噴口13の噴霧特性を変更することができる。
図11はこの発明の実施の形態2による燃料噴射弁の先端部を示す断面図であり、本実施形態においては、オリフィスプレート14の一部に凹部14Cを設けることにより、一部の噴口13の長さLを他の噴口の長さと異なるように構成したものである。以上のように構成することにより、L/Dが変化することとなるので、一部の噴口13の噴霧特性を変更することができる。
実施の形態3.
図12はこの発明の実施の形態3による燃料噴射弁の先端部を示す断面図であり、本実施形態においては、バルブシートとオリフィスプレートを一体に構成し、バルブシート12に噴口13を設けたものである。以上のように構成することにより、それぞれの噴口13により形成される噴霧形態の設定範囲が狭いものとなるが、部品点数を削減することができ、コストを削減することができるようになる。
図12はこの発明の実施の形態3による燃料噴射弁の先端部を示す断面図であり、本実施形態においては、バルブシートとオリフィスプレートを一体に構成し、バルブシート12に噴口13を設けたものである。以上のように構成することにより、それぞれの噴口13により形成される噴霧形態の設定範囲が狭いものとなるが、部品点数を削減することができ、コストを削減することができるようになる。
実施の形態4.
図13はこの発明の実施の形態4による燃料噴射弁の先端部を示す断面図であり、本実施形態においては、ニードル弁16の一部に旋回溝21を設けたものである。以上のようにニードル弁16に旋回発生手段を設けることにより、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
図13はこの発明の実施の形態4による燃料噴射弁の先端部を示す断面図であり、本実施形態においては、ニードル弁16の一部に旋回溝21を設けたものである。以上のようにニードル弁16に旋回発生手段を設けることにより、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
1 燃料噴射弁
2 ソレノイド装置
10 弁ボディ
11 バルブシート
12b 略円筒部
13 噴口
14 オリフィスプレート
16 弁体
20 キャビティ
2 ソレノイド装置
10 弁ボディ
11 バルブシート
12b 略円筒部
13 噴口
14 オリフィスプレート
16 弁体
20 キャビティ
Claims (15)
- 弁ボディの内部に摺動可能に支持される弁体と、上記弁体が離接するバルブシートと、このバルブシートの上流側に設置されるとともに燃料に旋回力を与える旋回手段と、上記弁体を動作させるためのソレノイド装置とを有する燃料噴射弁において、上記バルブシートの下流側端面とオリフィスプレートとを密着固定することによりキャビティを形成するとともに、上記オリフィスプレートに複数の噴口を設け、上記噴口の上記キャビティ側の開口部を燃料噴射弁の中心軸に対して略同径上に設置したことを特徴とする燃料噴射弁。
- 上記噴口の角度は任意であることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
- 上記バルブシートに設けられた略円筒部の内径はシート径よりも小さく形成されるとともに、上記略円筒部の内径よりも上記バルブシートと上記オリフィスプレートとの当接径が大きくなるように形成することにより、外周側に向かって流路面積が徐々に小さくなるように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃料噴射弁。
- 上記キャビティの下流側をテーパ形状に構成したことを特徴とする請求項3記載の燃料噴射弁。
- 上記略円筒部とテーパ部との接合部を円弧状に形成したことを特徴とする請求項4記載の燃料噴射弁。
- テーパ角が120°〜150°となるように形成したことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の燃料噴射弁。
- 上記キャビティ側に面する上記噴口の開口部の最内径のピッチ径を上記略円筒部内径よりも大きくなるよう形成するとともに、上記バルブシートと上記オリフィスプレートとの当接径を上記開口部の最外径のピッチ径よりも大きくなるよう形成したことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 上記バルブシートと上記オリフィスプレートとの当接径と、上記開口部の最外径のピッチ径との差が略噴口径であることを特徴とする請求項7記載の燃料噴射弁。
- 上記略円筒部の内径を0.6mm〜1.0mmに形成するとともに、上記噴口のピッチ径は上記略円筒部の内径の1.5〜2.0倍に形成したことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 上記キャビティ側に面する上記噴口のピッチ間距離は上記噴口径の2.5倍以上であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 上記噴口の中心線を噴出口から延長した線がお互い交差しないように上記噴口を配置したことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 上記バルブシートと上記オリフィスプレートを一体に構成したことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 燃料噴射弁をエンジンのセンターに設置する場合、上記噴口の直径をD、上記噴口の長さをLとすると、2≦L/D≦4となるように構成したことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 燃料噴射弁をエンジンのサイドに設置する場合、上記噴口の直径をD、上記噴口の長さをLとすると、4≦L/D≦6となるように構成したことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
- 上記弁体の一部に、旋回溝を設けたことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
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