JPWO2006123517A1 - ヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の結晶多形 - Google Patents

ヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の結晶多形 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006123517A1
JPWO2006123517A1 JP2007516234A JP2007516234A JPWO2006123517A1 JP WO2006123517 A1 JPWO2006123517 A1 JP WO2006123517A1 JP 2007516234 A JP2007516234 A JP 2007516234A JP 2007516234 A JP2007516234 A JP 2007516234A JP WO2006123517 A1 JPWO2006123517 A1 JP WO2006123517A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystal
ethyl
crystals
hydrochloride
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007516234A
Other languages
English (en)
Inventor
潔 河西
潔 河西
道雄 戸田
道雄 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kissei Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Publication of JPWO2006123517A1 publication Critical patent/JPWO2006123517A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C217/00Compounds containing amino and etherified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C217/54Compounds containing amino and etherified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having etherified hydroxy groups bound to carbon atoms of at least one six-membered aromatic ring and amino groups bound to acyclic carbon atoms or to carbon atoms of rings other than six-membered aromatic rings of the same carbon skeleton
    • C07C217/56Compounds containing amino and etherified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having etherified hydroxy groups bound to carbon atoms of at least one six-membered aromatic ring and amino groups bound to acyclic carbon atoms or to carbon atoms of rings other than six-membered aromatic rings of the same carbon skeleton with amino groups linked to the six-membered aromatic ring, or to the condensed ring system containing that ring, by carbon chains not further substituted by singly-bound oxygen atoms
    • C07C217/60Compounds containing amino and etherified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton having etherified hydroxy groups bound to carbon atoms of at least one six-membered aromatic ring and amino groups bound to acyclic carbon atoms or to carbon atoms of rings other than six-membered aromatic rings of the same carbon skeleton with amino groups linked to the six-membered aromatic ring, or to the condensed ring system containing that ring, by carbon chains not further substituted by singly-bound oxygen atoms linked by carbon chains having two carbon atoms between the amino groups and the six-membered aromatic ring or the condensed ring system containing that ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/02Drugs for disorders of the urinary system of urine or of the urinary tract, e.g. urine acidifiers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/10Drugs for disorders of the urinary system of the bladder

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(−)−2−〔4−〔2−〔〔1S,2R〕−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕アミノ〕エチル〕−2,5−ジメチルフェノキシ酢酸エチル塩酸塩から特定の方法により、粉末X線回折の特徴的な回折ピーク等によって識別できる(−)−2−〔4−〔2−〔〔1S,2R〕−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕アミノ〕エチル〕−2,5−ジメチルフェノキシ酢酸エチル塩酸塩の新規結晶多形を提供する。

Description

本発明は、β−アドレナリン受容体刺激作用を有し、頻尿、尿失禁治療薬として有用な、下記の式(I)
Figure 2006123517
で表される(−)−2−〔4−〔2−〔〔1S,2R〕−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕アミノ〕エチル〕−2,5−ジメチルフェノキシ酢酸エチル塩酸塩の新規な結晶多形に関するものである。
特許文献1には、下記式
Figure 2006123517
で表されるヒドロキシノルエフェドリン誘導体が、優れたβ−アドレナリン受容体刺激作用を有し、頻尿、尿失禁治療薬として有用な化合物であることが報告されている(特許文献1を参照)。
これまで、前記式(I)で表される結晶性ヒドロキシノルエフェドリン誘導体の塩酸塩として、A型結晶およびB型結晶が報告されている(特許文献2を参照)。
詳しくは、前記式(I)で表され、粉末X線回折による回折パターンが、回折角(2θ)8.9、10.2、12.9、14.2、15.6、18.4および20.6度に特徴的なピークを有する結晶(A型結晶)および粉末X線回折による回折パターンが、回折角(2θ)7.3、10.1、12.2、14.6、15.9、16.0、18.7および21.8度に特徴的なピークを有する結晶(B型結晶)が報告されている。しかしながら、粉末X線回折図によると、本発明のヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の結晶は、これら結晶とは異なる新規な結晶多形である。
国際公開第00/02846号パンフレット 国際公開第03/024916号パンフレット
通常結晶多形が存在する化合物は、結晶多形毎に種々性質が相違する場合があり、たとえ同一の化合物であっても異なる作用効果を示すことがある。特に、医薬品の場合、常に一定の作用効果が期待できるよう、一定の結晶多形を有する化合物を安定して提供できることが要求されている。そのため、一定の結晶多形を有する化合物を安定して製造する方法の確立が切望されている。
また、医薬品として有用な化合物の新しい結晶多形を新たに見出すことで、医薬品の性能特性を改善する新しい機会を提供することができる。これは、例えば、製剤の研究者が、所望の特性を有する薬剤の投与形態設計のための材料の幅を広げることにも繋がる。
従って、本発明は、前記式(I)で表されるヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の新規な結晶多形及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、上記式(I)で表される結晶性ヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩について鋭意研究を重ねた結果、下記の本発明者等が見出した特定の製法を使い分けることにより、新規な結晶多形を一定の品質で製造できる方法を見出し、本発明を成すに至った。
すなわち本発明は、下記式(I)
Figure 2006123517
で表され、粉末X線回折による回折パターンが、回折角(2θ)9.0、13.6、18.7、20.6および24.8度に特徴的なピークを有する結晶(C型結晶)に関する。
前記式(I)で表される化合物のC型結晶は以下のようにして製造することができる。
(C型結晶)
特許文献2の実施例1に記載された方法により得られる前記化合物(II)の塩酸塩を、2〜3倍量のメタノールに加熱溶解させる。これに、15〜25倍量の酢酸エチルまたはトルエンを加え加熱下溶解させた後、必要に応じ、常圧下で約10〜20%の溶媒を留去した後、氷冷〜室温にて冷却した後に析出する結晶をろ取することにより得ることができる。
また、以下の製造方法により、C型結晶とは異なる結晶多形(D型結晶、E型結晶)を製造することができる。この様に、本発明者らが見いだした特定の製造方法を使い分けることにより、C型結晶、D型結晶およびE型結晶をそれぞれ一定の品質で製造することが可能である。
(D型結晶)
以下の方法により製造した、(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩・1/4水和物を原料として製造することが出来る。
すなわち、特許文献1に記載の方法で製造した(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチルに、2〜5倍のトルエンを加え溶解させる。これに、氷冷下、約1当量の30重量%塩化水素含有エタノールを加え、続けて10〜30℃で1〜3時間撹拌し、析出する結晶を集め、減圧下約60℃で乾燥する。得られる結晶を、20〜30℃/相対湿度50〜70%の雰囲気下にて一晩以上保存することにより、(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩・1/4水和物を得ることができる。これを、60〜70℃にて、20〜40分間加熱するという特定の条件により結晶水を脱離させることにより、D型結晶を得ることができる。
得られる結晶は、粉末X線回折による回折パターンが、回折角(2θ)6.5、11.8、13.3、15.1、17.9および20.1度に特徴的なピークを有する。
(E型結晶)
上述の方法により製造される(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩・1/4水和物から結晶水を脱離させる時の条件を変えることで得ることができる。すなわち、上記の方法で得られる(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩・1/4水和物を、110〜130℃にて、10〜20分間加熱するという条件により、E型結晶を得ることができる。
得られる結晶は、粉末X線回折による回折パターンが、回折角(2θ)6.4、9.8、12.0、15.1、19.9および21.3度に特徴的なピークを有する。
以上の様に、D型結晶およびE型結晶は、上述の方法により製造した水和物を、方法1)60〜70℃で20〜40分間加熱する、方法2)120〜130℃で10〜20分間加熱するというそれぞれ特別な条件で結晶水を脱離させることが重要であり、これら特別な操作を施すことにより、D型結晶およびE型結晶をそれぞれ初めて得ることができる。そのため、例えば、特許文献2の実施例1に記載されている製造方法のみでは、D型結晶およびE型結晶を得ることはできない。
上述の方法により得られるC型結晶、D型結晶、E型結晶は、図1、図3および図4の粉末X線回折チャートに示すように、以下の解説ピークによって識別される。
すなわち、
(1)C型結晶は、図1に示すような回折角(2θ);9.0、13.6、18.7、20.6および24.8度に特徴的なピークを有する。
(2)D型結晶は、図3に示すような回折角(2θ);6.5、11.8、13.3、15.1、17.9および20.1度に特徴的なピークを有する。
(3)E型結晶は、図4に示すような回折角(2θ);6.4、9.8、12.0、15.1、19.9および21.3度に特徴的なピークを有する。
また、結晶多形は、示差熱・熱重量(TG/DTA)分析または固体13C−NMRスペクトルによっても識別することができる。示差熱・熱重量(TG/DTA)の各データを図5〜8に、固体13C−NMRスペクトルを図9〜12に示す。
上記の方法により得られるC型結晶は、高温下(60℃/1週間)における保存中でも結晶多形が変化することはなく、かつ化学的安定性にも優れているという性質を有している。さらに、もっと高温(例えば140℃)に加熱した場合でも結晶多形の転移が観測されないため、製剤化工程の発熱(例えば、打錠する時発生する熱)に対しても安定であるため結晶多形を一定に維持したまま製剤化することができる。
本発明に係る結晶多形は、優れたβ−アドレナリン受容体刺激作用を示し、膀胱排尿筋を弛緩させ、膀胱容量を増加させる作用を有するので排尿障害(例えば、神経性頻尿症、神経因性膀胱機能障害、夜間頻尿症、不安定膀胱、膀胱痙攣、慢性または急性膀胱炎、前立腺肥大などにおける頻尿症、尿失禁、あるいは突発性頻尿症、尿失禁など)の治療に用いることができる。
また本発明に係る結晶多形は、必要に応じて他の排尿障害治療剤と組み合わせて使用することができる。このような排尿障害治療剤としては、例えば、抗コリン剤(例えば、塩酸オキシブチニン、塩酸プロピベリン、トルテロジン、ダリフェナシン、フェソテロジン、塩化トロスピウム、KRP−197、YM−905など);平滑筋弛緩剤(例えば、塩酸フラボキサレートなど);β−アドレナリン受容体アゴニスト(例えば、塩酸クレンブテロール、フマル酸ホルモテロールなど);α−アドレナリン受容体アゴニスト(塩酸ミドドリン、R−450、GW−515524、ABT−866など);エストロゲン製剤(例えば、結合型エストロゲン、エストリオール、エストラジオールなど);抗てんかん薬、抗うつ薬などの中枢神経作用薬(例えば、イミプラミン、レセルピン、ジアゼパム、カルバゼパムなど);ニューロキニン受容体アンタゴニスト(例えば、TAK−637、SB−223956、AZD−5106など);カリウムチャンネルオープナー(例えば、カプサイシン、レジネフェラトキシンなど);バゾプレッシン2受容体アゴニスト(例えば、デスモプレッシン、OPC−51803、WAY−141608など);およびα−アドレナリン受容体アンタゴニスト(例えば、タムスロシン、ウラピジル、ナフトピジル、シロドシン、テラゾシン、プラゾシン、アルフゾシン、フィデュキソシンおよびAIO−8507Lなど);セロトニン受容体アンタゴニスト(例えば、REC−15−3079など);ドーパミン受容体アゴニスト(例えば、L−ドパなど)またはアンタゴニスト;ヒスタミン受容体アンタゴニストなどの抗アレルギー剤(例えば、トシル酸スプラタスト、ノルアステミゾールなど);NO合成阻害剤(例えば、ニトロフルルビプロフェン)などが挙げられる。
本発明に係る医薬組成物は、その剤型に応じ製剤学的に公知の方法により、例えばC型結晶を、適切な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、安定化剤、溶解補助剤などの医薬品添加剤と適宜混合または希釈・溶解することにより調剤することができる。
本発明に係る医薬組成物を実際の治療に用いる場合、用法に応じ種々の剤型のものが使用される。このような剤型としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤、注射剤、液剤、軟膏剤、座剤、貼付剤などを挙げることができ、経口または非経口的に投与される。
本発明に係る医薬組成物を実際の治療に用いる場合、その有効成分であるC型結晶の投与量は患者の年齢、性別、体重、疾患および治療の程度等により適宜決定されるが、経口投与の場合成人1日当たり約0.01mg〜約100mgの範囲で、非経口投与の場合は、成人1日当たり約0.003mg〜約30mgの範囲で、一回または数回に分けて適宜投与することができる。
本発明に係る結晶多形と、その他の排尿障害治療薬とを組み合わせて使用する場合、これらの有効成分を別々にまたは同時に、薬理学的に許容される賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、安定化剤、溶解補助剤などと混合し、医薬組成物として経口または非経口的に投与することが出来る。この時有効成分を別々に製剤化した場合、別々に製剤化したものを使用時に希釈剤などを用いて混合して投与することができるが、別々に製剤化したものを、別々に、同時に、または時間差をおいて同一対象に投与してもよい。
今回新たにC型結晶、D型結晶およびE型結晶が見出されたことにより、医薬品の性能特性を改善する新しい機会を提供することができ、これは、例えば、製剤の研究者が、例えば所望の特性を有する薬剤の投与形態設計のための材料の幅を広げることにも繋がる。特に、C型結晶は、高温下(60℃/1週間)における保存中でも、結晶多形が変化することはなく、かつ化学的に安定であるという特性を有すという保存安定性に優れている。さらにはもっと高温の140℃に加熱した場合でも結晶多形の転移が観測されないため、製剤化工程の発熱(例えば、打錠する時発生する熱)に対しても安定であるため品質を一定に維持することができる。
図1は、実施例1で得られたC型結晶の粉末X線回折図である。縦軸はX線の強度を示し、横軸は回折角(2θ)を示す。 図2は、参考例1で得られた化合物の粉末X線回折図である。縦軸はX線の強度を示し、横軸は回折角(2θ)を示す。 図3は、参考例2で得られたD型結晶の粉末X線回折図である。縦軸はX線の強度を示し、横軸は回折角(2θ)を示す。 図4は、参考例3で得られたE型結晶の粉末X線回折図である。縦軸はX線の強度を示し、横軸は回折角(2θ)を示す。 図5は、実施例1で得られたC型結晶の、TG/DTA結果であり、TG/DTAカーブで示してある。縦軸は熱量および重量であり、横軸は温度である。 図6は、参考例1で得られた化合物の、TG/DTA結果であり、TG/DTAカーブで示してある。縦軸は熱量および重量であり、横軸は温度である。 図7は、参考例2で得られたD型結晶の、TG/DTA結果であり、TG/DTAカーブで示してある。縦軸は熱量および重量であり、横軸は温度である。 図8は、参考例3で得られたE型結晶の、TG/DTA結果であり、TG/DTAカーブで示してある。縦軸は熱量および重量であり、横軸は温度である。 図9は、実施例1で得られたC型結晶の、固体13C−NMRスペクトルであり、横軸は化学シフト(ppm)を示す。 図10は、参考例1で得られた化合物の、固体13C−NMRスペクトルであり、横軸は化学シフト(ppm)を示す。 図11は、参考例2で得られたD型結晶の、固体13C−NMRスペクトルであり、横軸は化学シフト(ppm)を示す。 図12は、参考例3で得られたE型結晶の、固体13C−NMRスペクトルであり、横軸は化学シフト(ppm)を示す。
本発明の内容を以下の試験例により更に詳細に説明するが、本発明はその内容に限定されるものではない。
各結晶多形の粉末X線回折データは、株式会社理学電機のX線回折装置RINT2100ultimaを用いて測定した(測定条件;CuKα線、管電圧40kV、管電流40mA)。尚、粉末X線回折による回折パターンの2θ値は、試料条件や測定条件により0.5度程度変動することがある。また、粉末X線回折はデータの性質上、結晶の同一性を認定する際には、全体的な回折パターンが重要である。各結晶の示差熱・熱重量(TG/DTA)測定は、株式会社理学電機の熱分析(TG/DTA)装置ThermoPlus2シリーズTG8120を用いて測定した(測定条件;昇温速度10℃/分、サンプルパン(Al)、リファレンス(Al)、雰囲気(窒素))。各結晶の融点は、示差熱(DTA)吸熱ピークより求めた(外挿法)。各結晶の固体13C−NMRは、ブルカー社のAVANCE/DRX500を用いて、測定した(測定条件;積算回数512回、コンタクトタイム3msec、繰り返し時間5sec、プローブ4mmMAS、観測中心周波数125.77MHz、回転数10000Hz)。
(実施例1)
(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩のC型結晶
特許文献2記載の実施例1の方法により製造した前記式(I)で表される(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩(10g)をメタノール(20mL)に加熱溶解した後、これに酢酸エチル(200mL)を加え、38mLの溶媒を常圧で加熱しながら留去した。室温にて冷却した後、析出した結晶をろ取し、減圧下、室温で乾燥し、9.2gの結晶を得た。得られた結晶の粉末X線粉末回折を測定し、結果を図1に示した。尚、TG/DTA分析(結果を図5に示した)、固体13C−NMRも測定した(結果を図9に示した)。
回折角(2θ);9.0、13.6、18.7、20.6、24.8
融点;174〜177℃
(参考例1)
(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩・1/4水和物
2−[4−(2−ブロモエチル)−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル(11.3g)、(1R,2S)−p−ヒドロキシノルエフェドリン(5.0g)、ジイソプロピルアミン(4.54g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(28g)の混合物を窒素雰囲気下100℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル(90g)および水(38g)を加えた。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(45g)で抽出した。合わせた有機層を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別後、減圧下、溶媒留去し、更にトルエン(20g)を加え共沸させた後、残留物にトルエン(28.4g)を加えた。この溶液に、氷冷下、30重量%塩化水素含有エタノール(3.06g)を加え、続けて20℃で2時間撹拌した。析出した結晶を集め、減圧下60℃で4時間乾燥し、その後25℃/相対湿度60%の雰囲気下にて一晩放置することにより、(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩・1/4水和物(7.36g)を得た。得られた結晶の粉末X線粉末回折を測定し、図2に示した。また、TG/DTA分析(結果を図6に示した)、固体13C−NMRも測定した(結果を図10に示した)。尚、カールフィッシャー法の容量滴定法により水和物の当量を測定した。
回折角(2θ);6.5、11.7、13.0、14.0、16.4、18.6、21.6
融点;174〜178℃
(参考例2)
(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩のD型結晶
参考例1で得られた(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩・1/4水和物(10g)を、65℃で30分間加熱することにより表題結晶を得た。得られた結晶の粉末X線粉末回折を測定し結果を図3に示した。尚、TG/DTA分析(結果を図7に示した)、固体13C−NMRも測定した(結果を図11に示した)。
回折角(2θ);6.5、11.8、13.3、15.1、17.9、20.1
融点;174〜178℃
(参考例3)
(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩のE型結晶
参考例1で得られた(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩・1/4水和物(10g)を、120℃で15分間加熱することにより表題結晶を得た。得られた結晶の粉末X線粉末回折を測定し、結果を図4に示した。尚、TG/DTA分析(結果を図8に示した)、固体13C−NMRも測定した(結果を図12に示した)。
回折角(2θ);6.4、9.8、12.0、15.1、19.9、21.3
融点;174〜178℃
(試験例1)
安定性確認試験1(60℃)
実施例1で得られた(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩を、60℃で1週間保存し、(−)−2−[4−[2−[[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]アミノ]エチル]−2,5−ジメチルフェノキシ]酢酸エチル塩酸塩の残存率をHPLCにより測定することにより化学的安定性を、また、粉末X線粉末回折を測定することにより、結晶多形に関する安定性を調べた。さらに、外観の変化も調べ、それら結果を表1に示した。
結果は、表1の通りであり、C型結晶は、化学純度が一定でかつ結晶多形変化も起こしていなかった。また、外観の変化も無く、優れた保存安定性を示した。
Figure 2006123517
(試験例2)
安定性確認試験2(140℃)
実施例1で得られたC型結晶を、140℃に加熱後、粉末X線粉末回折を測定することにより、結晶多形の変化を調べ結果、140℃に加熱後でもC型結晶であり、C型結晶の高温に対する安定性を確認することができた。
今回新たにC型結晶、D型結晶およびE型結晶が見出されたことにより、医薬品の性能特性を改善された製剤開発のための新しい機会が提供された。特に、C型結晶は、保存安定性に優れており、尚かつ熱に対する安定性にも優れているので、製剤化に適している。

Claims (3)

  1. 粉末X線回折による回折パターンが、回折角(2θ)9.0、13.6、18.7、20.6および24.8度に特徴的なピークを有する、(−)−2−〔4−〔2−〔〔1S,2R〕−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕アミノ〕エチル〕−2,5−ジメチルフェノキシ酢酸エチル塩酸塩。
  2. 請求項1に記載の化合物を有効成分として含有する医薬組成物。
  3. 請求項1に記載の化合物を有効成分として含有する、頻尿または尿失禁の治療剤。
JP2007516234A 2005-04-26 2006-04-24 ヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の結晶多形 Pending JPWO2006123517A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005128733 2005-04-26
JP2005128733 2005-04-26
PCT/JP2006/308592 WO2006123517A1 (ja) 2005-04-26 2006-04-24 ヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の結晶多形

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2006123517A1 true JPWO2006123517A1 (ja) 2008-12-25

Family

ID=37431096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007516234A Pending JPWO2006123517A1 (ja) 2005-04-26 2006-04-24 ヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の結晶多形

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7763654B2 (ja)
EP (1) EP1878719A4 (ja)
JP (1) JPWO2006123517A1 (ja)
CA (1) CA2605337A1 (ja)
WO (1) WO2006123517A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1399912B1 (it) * 2010-04-29 2013-05-09 Lundbeck Pharmaceuticals Italy S Pa Processo di preparazione di ritodrina cloridrato.
WO2016204193A1 (ja) 2015-06-16 2016-12-22 株式会社PRISM Pharma 抗がん剤
RU2723551C2 (ru) * 2015-06-23 2020-06-16 Эйсай Ар Энд Ди Менеджмент Ко., Лтд. Кристалл (6S,9aS)-N-бензил-8-({ 6-[3-(4-этилпиперазин-1-ил)азетидин-1-ил]пиридин-2-ил} метил)-6-(2-фтор-4-гидроксибензил)-4,7-диоксо-2-(проп-2-ен-1-ил)гексагидро-2H-пиразино[2,1-c][1,2,4]триазин-1(6H)-карбоксамида

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002338513A (ja) * 2001-03-12 2002-11-27 Kissei Pharmaceut Co Ltd フェノキシ酢酸誘導体の製造中間体およびその使用方法
WO2003024916A1 (fr) * 2001-09-13 2003-03-27 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. Cristaux d'un derive d'hydroxynorephedrine
WO2004026807A1 (ja) * 2002-09-05 2004-04-01 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. フェノキシ酢酸誘導体の製造中間体およびその使用方法
JP2006525318A (ja) * 2003-05-05 2006-11-09 キッセイ薬品工業株式会社 過活動膀胱を治療するためのフェノキシ酢酸誘導体の使用

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MY126489A (en) * 1998-07-08 2006-10-31 Kissei Pharmaceutical Phenoxyacetic acid derivatives and medicinal compositions containing the same

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002338513A (ja) * 2001-03-12 2002-11-27 Kissei Pharmaceut Co Ltd フェノキシ酢酸誘導体の製造中間体およびその使用方法
WO2003024916A1 (fr) * 2001-09-13 2003-03-27 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. Cristaux d'un derive d'hydroxynorephedrine
WO2004026807A1 (ja) * 2002-09-05 2004-04-01 Kissei Pharmaceutical Co., Ltd. フェノキシ酢酸誘導体の製造中間体およびその使用方法
JP2006525318A (ja) * 2003-05-05 2006-11-09 キッセイ薬品工業株式会社 過活動膀胱を治療するためのフェノキシ酢酸誘導体の使用

Also Published As

Publication number Publication date
EP1878719A1 (en) 2008-01-16
EP1878719A4 (en) 2010-10-06
US20090069421A1 (en) 2009-03-12
US7763654B2 (en) 2010-07-27
CA2605337A1 (en) 2006-11-23
WO2006123517A1 (ja) 2006-11-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4157036B2 (ja) ヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の結晶
PT1461306E (pt) Compostos de amónio quaternário
JP6816036B2 (ja) ヒストン脱アセチル化阻害剤の結晶形態
US7820716B2 (en) Crystalline polymorphs of desvenlafaxine succinate and their preparations
JPWO2006123517A1 (ja) ヒドロキシノルエフェドリン誘導体塩酸塩の結晶多形
WO2018108089A1 (zh) 一类具有季铵盐结构的双功能化合物
JP2022553833A (ja) エストロゲン受容体調節薬の塩及び形態
US20230257385A1 (en) Salt and solid forms of tabernanthalog
US8003694B2 (en) Crystal of hydroxynorephedrin derivative hydrochloride ¼ hydrate
US11434226B2 (en) Salt and polymorph of benzopyrimidinone compound and pharmaceutical composition and use thereof
CN112759538B (zh) 3-(二甲氨基甲基)环己-4-醇衍生物及其制备方法和药物用途
TWI835755B (zh) (r)-9-(2,5-二氟苯乙基)-4-乙基-2-甲基-1-氧雜-4,9-二氮雜螺[5.5]十一烷-3-酮之鹽
JP2021505602A (ja) 腎外髄質カリウムチャネル阻害剤の結晶形およびその調製方法
JPWO2006115154A1 (ja) 4´−{2−[(1s,2r)−2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチルアミノ]エトキシ}−3−イソプロピル−3´,5´−ジメチルビフェニルカルボン酸塩酸塩の結晶多形
JP2019510023A (ja) 結晶形態

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111213

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120605