JPWO2006120919A1 - 負荷時タップ切換器の切換動作監視装置 - Google Patents

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Abstract

切換動作の開始時刻の検出精度の要求を緩和して比較的簡便安価なトルク検出手段の採用を可能とし、切換開閉器の切換動作に伴うトルク波形データを正確確実に把握でき、切換動作の異常状態が高精度に判定できる負荷時タップ切換器の切換動作監視装置を提供することを目的とする。トルク波形データからノイズ成分を除去したトルク波形処理データを作成する第3のローパスフィルタ70、この第3のローパスフィルタのカットオフ周波数より低いカットオフ周波数を有し、トルク波形整形データを作成する第1および第2のローパスフィルタ71、72、および所定の時間範囲におけるトルク波形整形データを時間微分した波形の極値の発生時刻を動作基準時刻として抽出する第1、第2の微分器73、74、乗算器75、極大値抽出回路76を備えた波形処理手段47を設ける。

Description

この発明は変圧器に組み込まれた負荷時タップ切換器の動作状態を監視する負荷時タップ切換器の切換動作監視装置に関するものである。
変圧器に使用される負荷時タップ切換装置は、切換開閉器、タップ選択器、転換器を有する負荷時タップ切換器と、この負荷時タップ切換器を操作する操作機構とからなり、負荷時タップ切換器の切換動作を監視する負荷時タップ切換器の切換動作監視装置は、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
特許文献1に開示された切換動作監視装置は、操作機構の駆動軸に発生するトルクを一連の切換動作に係るパターンで検出するトルクセンサ部、切換開閉器、タップ選択器および転換器の切換動作の切換パターンを判別する切換パターン判別部、切換パターン毎の正常動作時のトルクパターンを記憶する正常トルクパターン記憶部、切換パターン判別部からの出力に基づき当該切換パターンにおける正常トルクパターンを選別してトルクセンサ部からの出力と比較して動作異常個所を判定する異常個所判定部、および動作異常が検出されない正常時のトルクパターンのトルクセンサ部からの出力の変動傾向から正常パターン記憶部の記憶内容を補正する正常トルクパターン補正部を備えている。
同装置は、切換動作時にトルクセンサ部で検出された切換時の切換トルクパターンと正常時の切換トルクパターンとを比較することで異常個所を判定し、また、経年的な切換トルクの低下傾向を探知して正常トルクパターンを補正する。
また、同装置は、各切換パターンに対応する正常トルクパターンを選別して比較することで異常の有無を判別し、異常発生の時間により異常個所を特定する。
また、特許文献2に示された切換動作監視装置は、操作機構のモータ電流を検出する電流検出手段、負荷時タップ切換器の駆動軸トルクを検出するトルク検出手段、負荷時タップ切換器の切換動作の動作モードを識別する動作モード識別手段、電流検出手段が検出した切換動作中のモータ電流波形データ、トルク検出手段が検出したトルク波形データを動作モード毎に識別して収録する切換データ収録手段、識別された動作モード毎に監視対象特定データを設定し、その動作モード毎の監視対象特定データの基準値と許容変動幅とを予め設定して記憶する基準データ設定手段、収録されたモータ電流波形データおよびトルク波形データから予め設定された監視対象特定データに対応する特定データをそれぞれ抽出する特定データ抽出手段、および抽出された特定データとその動作モードに対応する基準値とを比較して許容変動幅を越えた場合に動作状態が異常と判定する異常判定手段を備えている。
同装置は、トルク検出手段で検出されるトルク波形データに対しては、切換開閉器、タップ選択器および転換器の動作時刻を想定し、予め一定の時間幅を設定し、時間幅の中の波形の最大値の点を特定点と認知してその点のトルク値とその発生時刻を抽出し、基準データ設定手段に設定された基準値と比較して許容変動幅を越えている場合に動作状態が異常と判定するので、処理が簡単で且つ精度の高い判定が可能である。
特開平04−137511号公報 特許第3189542号公報
従来の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置は、上記のように構成され、異常動作状態の検出は、検出されたトルク波形データと正常時のトルク波形データとを比較し、許容変動幅を越えている場合に動作状態が異常と判定するものであり、処理が簡単で高い精度で判定が可能なものである。しかしながら、実際に運転中の負荷時タップ切換器の駆動軸に装着されたトルク検出手段により検出されるトルク波形データは、本来の切換動作状態を示すトルク波形データにノイズ成分が重畳し、実際のトルク値の読みとりが困難な脈動波形になることが多い。
ところで、例えば、切換開閉器の切換動作中の発生最大トルクを所望の特定データとして求める場合、上述した通り、一定の時間幅の中で観測されるトルクデータの極大値を求めることになる。そして、この観測時間幅は、切換動作の開始時刻を基準に設定される。従って、正しい特性データを得るためには、切換動作の開始時刻を正確に検出することが前提である。不正確な開始時刻を基に設定された時間幅で観測した場合、その時間幅内に現れた、上記特定データに基づくものとは異なる最大値を上記特性データに基づくものであると誤認する可能性がある。
更に、トルク波形データがノイズ成分が重畳した脈動波形となる場合は、これらノイズ成分の影響を考慮すると、この観測時間幅は極力狭く設定すべきであり、切換動作の開始時刻を正確確実に検出することが一層重要となる。
この為、例えば、先の特許文献2に示されたトルク検出手段24(同文献図1参照)には、操作機構の駆動軸と一体に設計製作される特注品を採用しており切換動作の開始時刻の正確な把握は実現しているが、反面、装置のコストアップは避けられない。特に、既設のタップ切換装置にこの種の監視装置を新たに導入しようとする場合、現地での改造工事が複雑煩雑となり、コストも高騰し、これらの問題点がこの種装置の普及を阻害していた。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、切換動作の開始時刻の検出精度の要求を緩和して比較的簡便安価なトルク検出手段の採用を可能とし、更に、検出されたトルク波形データがノイズ成分が含まれる脈動波形であっても、切換開閉器の切換動作に伴うトルク波形データを正確確実に把握でき、切換動作の異常状態が高精度に判定できる負荷時タップ切換器の切換動作監視装置を提供することを目的とする。
この発明に係る負荷時タップ切換器の切換動作監視装置は、切換開閉器、タップ選択器および転換器を備えた負荷時タップ切換器の操作を行う操作機構の駆動軸に発生する駆動軸トルクを検出するトルク検出手段と、負荷時タップ切換器の切換動作の動作モードを識別する動作モード識別手段と、トルク検出手段により検出された駆動軸トルクのトルク波形データを動作モード識別手段で識別して動作モード毎に収録するトルク波形データ収録手段と、負荷時タップ切換器の動作モード毎に監視対象特定データを設定し、その基準値と許容変動幅の管理値とを設定して記憶する基準データ設定手段と、トルク波形データ収録手段に収録されたトルク波形データを抽出し、抽出したトルク波形データから所定の第1の周波数を越える周波数成分を除去することによりノイズ成分を除去したトルク波形処理データを作成するノイズ除去回路、整形後のトルク波形に切換開閉器の切換動作に伴うトルク変化が残存する範囲で設定する第1の周波数より低い所定の第2の周波数を越える周波数成分をトルク波形処理データから除去することによりトルク波形整形データを作成する波形整形回路、および所定の時間範囲におけるトルク波形整形データを時間微分した波形の極値の発生時刻を動作基準時刻として抽出する動作基準時刻抽出手段を備えた波形処理手段と、この波形処理手段で抽出された動作基準時刻とトルク波形処理データとから監視対象特定データに対応するデータを特定データとして抽出する特定データ抽出手段と、この特定データ抽出手段により抽出された特定データと基準データ設定手段で設定された基準値とを比較して許容変動幅の管理値を越えた場合に異常と判定する異常判定手段とを備えたものである。
この発明は以上のように、特に、トルク検出手段からのトルク波形データから所定の第1の周波数を越える周波数成分を除去することによりノイズ成分を除去したトルク波形処理データを作成するノイズ除去回路、整形後のトルク波形に切換開閉器の切換動作に伴うトルク変化が残存する範囲で設定する第1の周波数より低い所定の第2の周波数を越える周波数成分をトルク波形処理データから除去することによりトルク波形整形データを作成する波形整形回路、および所定の時間範囲におけるトルク波形整形データを時間微分した波形の極値の発生時刻を動作基準時刻として抽出する動作基準時刻抽出手段を備えた波形処理手段を設けたので、トルク波形整形データ上に、切換開閉器の切換動作中に存在するトルク変化が最大となる点が現出し、この時刻を動作基準時刻として抽出することで、たとえ、トルク検出手段からのトルク波形データから判定した切換開始時刻に多少の誤差が生じても、切換開閉器の切換動作に伴うトルクデータを確実に検出することができ、簡便安価な構成で、精度の高い異常判定が可能となる。
この発明の実施の形態1における負荷時タップ切換器とその切換動作監視装置の構成を示す図である。 負荷時タップ切換器の回路構成を示す回路図である。 負荷時タップ切換器のタップ位置と各構成要素の投入状態の関係を示す図である。 負荷時タップ切換器の動作モード毎の波形図である。 負荷時タップ切換器の切換動作監視装置の構成を示すブロック図である。 図5の波形処理手段47の内部構成を示すブロック図である。 波形処理手段47におけるトルク波形データの波形処理過程の波形を示す図である。 この発明の実施の形態2における負荷時タップ切換器の切換動作監視装置の構成を示すブロック図である。 動作モードに対応する検出項目を一覧表で示す図ある。 転換タップ切換の上昇切換の場合のトルク波形処理データの例を示す図である。
符号の説明
30 負荷時タップ切換器、31 切換開閉器、32 タップ選択器、33 転換器、34 駆動軸、40 切換動作監視装置、41 トルク検出手段の回転部、42 トルク検出手段の固定部、43 信号処理ユニット、44 動作モード識別手段、45 トルク波形データ収録手段、46 基準データ設定手段、47 波形処理手段、48 特定データ抽出手段、49 異常判定手段、61 特定データ蓄積手段、62 特定データ管理値算出手段、63 基準データ設定手段、70 第3のローパスフィルタ、71 第1のローパスフィルタ、72 第2のローパスフィルタ、73 第1の微分器、74 第2の微分器、75 乗算器、76 極大値抽出回路、80 トルク検出手段。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1における負荷時タップ切換器の切換動作監視装置の構成を示す図である。
負荷時タップ切換器30は、切換開閉器31、タップ選択器32、転換器33を備え、変圧器50に組み込まれている。
負荷時タップ切換器30は、操作機構35により操作され、負荷時タップ切換器30と操作機構35の内部に設けられたモータ36との間は駆動軸34で連結されている。そして、この駆動軸34には操作時の駆動トルクを検出するトルク検出手段80が装着されている。
ここでは、駆動軸34のトルクを検出するトルク検出手段80として、既設の負荷時タップ切換器に切換動作監視装置を増設するような場合にも比較的安価簡便に実現できる、回転部41と固定部42とからなる分離型のタイプのものを採用しており、以下その構成を説明する。
駆動軸34に取り付けられ、駆動軸34の回転と共に回転する回転部41には、回転する駆動軸34の外周に取り付けられ、駆動軸トルクを検出するトルクセンサと第1の送受信手段とを備え、合わせてこれらを駆動する電池を内蔵している。操作機構35の内部に固定された固定部42には、例えば、赤外線信号等を使用して無線により回転部41の第1の送受信手段との間で信号の授受を行う第2の送受信手段を備えている。なお、回転部41と固定部42の内部の構成の図示は省略している。
そして、負荷時タップ切換器の切換指令信号が固定部42の第2の送受信手段から送信され回転部41の第1の送受信手段で受信されたことで電池から電源が供給されトルクセンサが検出動作を開始し、その検出データを回転部41の第1の送受信手段から送信し固定部42の第2の送受信手段で受信して後述するトルク波形データ収録手段45に送出する。
以上のように、この分離型のトルク検出手段80は、簡便安価に構成でき、その回転部41に内蔵された電池の消耗が最小限に抑制され、十分な実用性を発揮するものである。しかし、切換指令信号を受けて固定部42からトルク検出開始の信号が送信された時の回転部41の駆動軸34における周方向位置によって、検出されたトルクデータの固定部42への送信開始のタイミングが遅れることになる。即ち、本願発明で問題とする、トルク波形データにおける切換開始時刻が十分な精度では把握できないという欠点が生じるわけである。具体的には、例えば、最大200ms程度の遅れとなる。
本願発明は、この欠点にも拘わらず、切換開閉器の切換動作に伴うトルクデータを確実に検出することを可能とするものであるが、その実現の要領の詳細は後述するとして、その前提となる、負荷時タップ切換器およびその切換動作監視装置の構成、動作の説明に戻るものとする。
切換動作監視装置40は、回転部41のトルクセンサにより検出されたトルク波形データを所定の周波数のサンプリング周期で電圧レベル信号として取込み、ディジタル信号化した無線信号で発信して固定部42で受信し、動作監視装置の主要部である信号処理ユニット43に入力して負荷時タップ切換器30の切換動作の監視を行う。
一般的な負荷時タップ切換器30の回路構成を図2に示す。
変圧器50は、主巻線51a、粗タップ巻線51bおよび密タップ巻線51cにより構成され、負荷時タップ切換器30の切換開閉器31、タップ選択器32、転換器33は、図示の通りに接続されている。切換開閉器31は、実際には限流抵抗器や切換途中に接離する接点が設けられているが、この部分は省略して示している。図3は、負荷時タップ切換器のタップ位置と各構成要素の投入状態の関係を示すものであり、○数字は接続状態を示す。
図2に示す状態は、負荷時タップ切換器30が上昇方向、即ち、タップ位置4からタップ位置5への切換を終えた後タップ位置5で停止した状態を示している。図3の上昇切換のタップ位置5の投入状態にも示すように、タップ選択器32の奇数側がタップ5に、偶数側がタップ4に、転換器33がタップ+に、切換開閉器31が奇数側にそれぞれ投入され、主巻線51a→粗タップ巻線51b→粗タップ巻線51bのタップ+→転換器33→密タップ巻線51c→密タップ巻線51cのタップ5→タップ選択器32の奇数側→切換開閉器31の経路で電流経路が形成されている。
この状態から、さらに前回切換と同方向の上昇方向、すなわち、タップ位置5からタップ位置6に切り換えると、まず電流パスの無いタップ選択器32の偶数側がタップ4から6に切換動作し、次に切換開閉器31が偶数側に切換動作して、図3の上昇切換のタップ位置6に投入した状態となる。
前回とは逆に、図2に示す状態から下降方向、即ち、タップ位置5から元のタップ位置4へ戻る場合には(以下、前回と逆方向への切換を反転切換と呼ぶ)、タップ選択器32の偶数側が既に目的のタップ位置4にあるのでタップ選択器32は改めて切換動作をする必要がない。従って、タップ選択器32は切換動作せずに切換開閉器31のみが奇数側から偶数側へ切換動作し、図3の下降切換のタップ位置4に投入した状態となる。
尚、上記いずれの切換でも転換器33は動作しない(以下、転換器33が動作しない切換を普通タップ切換と呼ぶ)。転換器33が動作するのは図3に示すように、上昇切換ではタップ位置10からタップ位置11への切換、下降切換ではタップ位置10からタップ位置9への切換の時のみである(以下、転換器33が動作する切換を転換タップ切換と呼ぶ)。
以上のように、負荷時タップ切換器30の動作は、各構成要素の動作状態で整理すれば、切換開閉器31のみの動作でそれぞれ上昇・下降切換の場合、タップ選択器32の動作を伴う動作でそれぞれ上昇・下降切換の場合、タップ選択器32および転換器33の動作を伴う動作でそれぞれ上昇・下降切換の場合の6種類があり、それぞれの動作状態を動作モードとして識別される。
負荷時タップ切換器の6種類の動作モードにおいてそれぞれ検出されるトルク波形は、図4に示すとおりであり、上昇切換ではトルク値は+側に検出され、下降切換では−側に検出され、その波形は互いにほぼ対称形となっている。
上記のように動作する負荷時タップ切換器の切換動作監視装置のブロック図を図5に示す。負荷時タップ切換器30の切換動作を監視する切換動作監視装置40は、駆動軸34に装着されトルクセンサを備えた回転部41とトルクセンサからの検出データを無線信号で受信する固定部42とからなるトルク検出手段80、および信号処理ユニット43で構成されている。
そして、信号処理ユニット43は、負荷時タップ切換器30の切換動作の動作モードを識別する動作モード識別手段44と、トルク検出手段80により検出された負荷時タップ切換器30の切換動作中のトルク波形データを動作モード識別手段44により動作モード毎に識別して収録するトルク波形データ収録手段45と、負荷時タップ切換器30の動作モード毎に監視対象特定データを設定し、その基準値と許容変動幅とを予め設定して記憶する基準データ設定手段46と、更に後段で図6、7を参照して詳述するが、トルク波形データ収録手段45に収録されたトルク波形データを抽出し、抽出したトルク波形データを基に上述した切換開閉器31の動作基準時刻を抽出する波形処理手段47と、この波形処理手段47で抽出された動作基準時刻とトルク波形処理データとから監視対象特定データに対応するデータを特定データとして抽出する特定データ抽出手段48と、この特定データ抽出手段48により抽出された特定データと基準データ設定手段46で設定された基準値とを比較して許容変動幅の管理値を越えた場合に異常と判定する異常判定手段49とを備えている。
以下、各構成要素毎の動作を説明する。図1、図5の構成において、トルク検出手段80の回転部41は、回転する駆動軸34に装着されており、検出されたトルク信号を有線で取込むことができないので、固定部41で検出されたデータを所定の周期、例えば数百Hzのサンプリング周期でディジタル信号化した無線信号として送信し、固定部42で受信し、トルク波形データとして信号処理ユニット43に取り込まれる。
信号処理ユニット43内の動作モード識別手段44では、操作機構35からのタップ切換信号OSおよびタップ位置信号PSから負荷時タップ切換器30の切換動作を、切換の都度切換開閉器31のみの動作でそれぞれ上昇・下降切換の場合、タップ選択器32の動作を伴う動作でそれぞれ上昇・下降切換の場合、タップ選択器32および転換器33の動作を伴う動作でそれぞれ上昇・下降切換の場合の、図4に示す6種類の動作モードを識別する。
トルク波形データ収録手段45では、トルク検出手段80で検出し、動作モード識別手段44により動作モード毎に識別したトルク波形データを収録する。
基準データ設定手段46では、監視対象特定データとして、タップ選択器32、転換器33、切換開閉器31のそれぞれの動作時トルク値、動作時刻の基準動作時刻に対する時間差および切換開閉器31の切換動作終了時刻における基準トルク値の基準値等を設定し、各基準値の許容変動幅、例えば、±25%とか±50%等の値を予め設定して記憶している。
次に、波形処理手段47の構成、動作を、図6、7を参照して詳細に説明する。図6は、波形処理手段47の内部構成を示すブロック図、図7は、波形処理手段47におけるトルク波形データの各波形処理過程の波形を示す図である。
この波形処理手段47は、図4に示す6個の切換モードの全てで動作する切換開閉器31の、特にその切換動作時の急激なトルク減少特性に着目して創案されたものである。即ち、この切換動作は、切換開閉器の蓄勢機構が最大に蓄勢された状態から一挙に放勢されることにより実現される。この過程で、駆動軸34に発生するトルクは、蓄勢状態の極大値から放勢状態となる極小値に向かって急激に減少するが、その途中で、トルクの時間変化、即ち、トルクの時間微分値が極大となる時刻が存在することに注目したものである。
そして、このトルク微分値の極大値が発生する時刻を、極力広い観測時間幅でも確実に検出できるよう、トルク検出手段80から得られたトルク波形データを、切換開閉器31の切換動作に伴うトルク変化が残存する範囲で極力低いカットオフ周波数を有するローパスフィルタで処理することで、上記極大値が発生する時刻の前後近傍に発生しうる極大値の発生を極力抑制したトルク波形整形データを作成し、このトルク波形整形データに基づき上記トルク微分値の最大値が発生する時刻、即ち、動作基準時刻を精度良く検出する本願発明が完成されたわけである。
上記の内容を実現する具体的な処理仕様を理論的に求めることは必ずしも容易でなく、発明者等は、種々、条件パラメータを変更した2000件を超える膨大なデータを整理分析した結果、以下に説明する最適仕様を見出すことができた。
以下、図6、7を参照して説明する。先ず、トルク波形データ収録手段45からのトルク波形データは、第3のローパスフィルタ70で処理され、トルク検出時に発生するノイズ成分が除去されたトルク波形処理データが特定データ抽出手段48に送出される。
第3のローパスフィルタ70は、ノイズ除去回路を構成するもので、トルク波形データ収録手段45に収録された監視対象のトルク波形データの原波形をノイズ除去処理としてフーリエ変換処理し、0〜6Hz(第1の周波数)の成分を抽出するローパスフィルタでフィルタ処理することでトルク波形処理データとして出力する。図7(a)に、このトルク波形処理データの波形を示す。
第1のローパスフィルタ71および第2のローパスフィルタ72は、波形整形回路を構成するもので、第3のローパスフィルタ70からのトルク波形処理データを、切換開閉器31の切換動作に伴うトルク変化が残存する範囲で極力低いカットオフ周波数(第2の周波数)を有するローパスフィルタで処理することでトルク波形整形データを出力する。
切換開閉器31の標準切換動作時間を1/2周期とする周波数を基準周波数fとしたとき、第1のローパスフィルタ71のカットオフ周波数f1は、基準周波数fよりも所定の周波数幅Δf低い値に、また、第2のローパスフィルタ72のカットオフ周波数f2は、基準周波数よりも所定の周波数幅Δf高い値にそれぞれ設定されている。
この実施の形態例では、具体的には、f=2.5Hz、Δf=0.5Hzとして、第1のローパスフィルタ71は、ノイズ成分の除去を目的とした第3のローパスフィルタ70のカットオフ周波数6Hzより低いf1=f−Δf=2.0Hzのカットオフ周波数を有するローパスフィルタとして機能し、それを越える周波数成分を除去して第1のトルク波形整形データを出力する。図7(b)に、この第1のトルク波形整形データの波形を示す。
第2のローパスフィルタ72は、第3のローパスフィルタ70のカットオフ周波数6Hzより低いf2=f+Δf=3.0Hzのカットオフ周波数を有するローパスフィルタとして機能し、それを越える周波数成分を除去して第2のトルク波形整形データを出力する。図7(c)に、この第2のトルク波形整形データの波形を示す。
これら波形整形回路を構成するローパスフィルタの設計、特に、そのカットオフ周波数の設定は、比較的高いとトルク波形処理データの原型に近くなり、後述する微分極大値を他の近接する極大値と差別化できない。また、逆に、カットオフ周波数が低すぎると切換開閉器31の切換動作時のトルク変化が鈍ってしまい、この微分極大値自体の判別が困難となりやはり他の極大値と区別できなくなる。上記した、ローパスフィルタ73、74における具体的なカットオフ周波数の設定値は、既述した膨大な実験によるカットアンドトライの結果得られたものである。
第1の微分器73および第2の微分器74は、それぞれ第1のローパスフィルタ71からの第1のトルク波形整形データおよび第2のローパスフィルタ72からの第2のトルク波形整形データの時間微分を演算するもので、切換開閉器31の切換動作中におけるトルク変化の最大点を求めるために設けたものである。
乗算器75は、第1の微分器73の出力と第2の微分器74の出力との積を演算し、トルク波形整形データの時間微分特性上で、上記トルク変化の最大点が正の極性で顕著に表れるようにしている。図7(d)に、この乗算器75からの積波形を示す。
極大値抽出回路76は、乗算器75からの積波形上の所定の観測時間範囲でその極大値を探索し、動作基準時刻tpとして抽出して特定データ抽出手段48に送出する。
なお、上述した、第1、第2の微分器73、74、乗算器75および極大値抽出回路76とにより、本願請求項1の動作基準時刻抽出手段を構成する。
図7(a)に示す、トルク波形データからノイズ成分のみを除去しただけのトルク波形処理データと、このトルク波形処理データに更に波形整形回路71、72、微分器73、74および乗算器75による波形加工処理を加えた図7(d)に示す積波形とを比較すると、後者では、トルク変化の大きい部分で顕著に突出するピーク値を示す波形となり、そのピーク時刻の前後近傍ではレベルが低くなっていることが分かる。従って、上述したように、トルク検出手段80からのデータで求まる切換動作開示時刻に、例えば200ms程度の遅れが存在しこれを考慮して上記最大値を探索するための観測時間範囲を広げても、真に動作基準時刻に相当する最大値のタイミングを確実に抽出することが可能となる。
なお、上記第1および第2のローパスフィルタ71、72のフィルタ定数設定においては、Δf=0.5Hzとしたが、Δf=0.5〜1.0Hzの範囲でほぼ同等の効果が得られた、即ち、動作基準時刻を確実に抽出することが出来た。
また、波形整形回路として、切換開閉器31の標準切換動作時間を1/2周期とする周波数を基準周波数fとしたとき、カットオフ周波数f1を基準周波数fよりも所定の周波数幅Δf低い値とした第1のローパスフィルタ71と、カットオフ周波数f2を、基準周波数よりも所定の周波数幅Δf高い値とした第2のローパスフィルタ72とで構成したが、この発明の適用上、必ずしも、この構成に限定されるものではない。
特定データ抽出手段48では、波形処理手段47で処理されたトルク波形処理データと基準動作時刻のデータから基準データ設定手段46に設定された動作モード毎の監視対象特定データに対応するデータを特定データとして抽出する。
図7(a)を参照して説明すると、例えば、トルク波形処理データ上において、動作基準時刻tpの直前の極大値発生時刻(tp−td)を、切換開閉器31の動作開始時刻、動作基準時刻tpの直後の極小値発生時刻(tp+to)を、切換開閉器31の動作終了時刻と特定する。そして、この動作開始時刻と動作終了時刻との時間幅(td+to)である切換開閉器31の動作時間を特性データとして抽出する。
また、トルク波形処理データの動作終了時刻(tp+to)におけるトルク値(τo)を基準トルク値と特定し、動作開始時刻(tp−td)におけるトルク値(τp)と基準トルク値(τo)との差である切換開閉器31の動作時トルク(τp−τo)を特性データとして抽出する。
なお、切換開閉器31の動作終了時刻におけるトルク値を基準トルク値としたが、切換開閉器31以外のタップ選択器32や転換器33についても、この切換開閉器31の終了時刻におけるトルク値から特定したトルク基準値を、そのトルク基準値として各動作時トルクを求めるようにしてもよい。
異常判定手段49では、特定データ抽出手段48によりトルク波形処理データおよび基準動作時刻とから抽出された特定データと、基準データ設定手段46に設定された動作モードに対応する監視対象特定データの基準値とを比較し、その差が許容変動幅を越えないときは正常動作と判定し、許容変動幅を越えたときは動作異常と判定し、判定結果を出力する。
タップ選択器32、転換器33についても、切換開閉器31に関して以上で説明したと同様の要領で、それぞれの動作時間帯の積波形のピークを示す時刻から動作基準時刻を抽出し、トルク波形処理データと動作基準時刻とからタップ選択器32および転換器33の動作時間、動作時トルクを特性データとして抽出し、それぞれに対応する基準値と比較することで、動作異常の判定を行うことができる。
以上のように、この発明の実施の形態1では、たとえ、トルク検出手段80からのトルク波形データから判定した切換開始時刻に多少の誤差が生じても、切換開閉器31の切換動作に伴うトルクデータを確実に検出することができ、簡便安価な構成で、精度の高い異常判定が可能となる。
実施の形態2.
ここでは、先の図5の基準データ設定手段46で設定する各基準値およびその許容変動幅の数値を、負荷時タップ切換器の運転実績に伴う経時変化を加味して修正していくことで、より適切な切換動作監視を実現するものについて説明する。以下、先の実施の形態1と異なる部分を中心に説明するものとする。
図8は、この発明の実施の形態2における負荷時タップ切換器の切換動作監視装置を示すブロック図である。先の図5で説明した信号処理ユニット43に対して、特定データ蓄積手段61および特定データ管理値算出手段62が付加され、基準データ設定手段63が設けられている。以下、これらの変更部分を中心とした動作について説明する。
特定データ抽出手段48では、波形処理手段47で処理されたトルク波形処理データから基準データ設定手段63に設定された動作モード毎の監視対象特定データに対応するデータを特定データとして抽出し、異常判定手段49に出力するとともに、下記に説明する特定データ蓄積手段61に蓄積データとして蓄積する。
特定データ抽出手段48における特定データの抽出について更に説明する。
図9は、各動作モードに対応する検出項目の一覧表であり、○で示した部分が特定データの抽出項目である。
波形処理手段47で処理されたトルク波形処理データの転換タップ切換の上昇切換の場合の一例を図10に示す。トルク波形処理データからの図9に示す特定データの各抽出項目の抽出手順について説明する。
(1)トルク波形処理データ(例えば図10)に対し、波形処理手段47で特定された動作基準時刻tpを基準に切換開閉器31、タップ選択器32および転換器33の動作時間帯の動作時刻およびトルク値を抽出する時間帯を設定する。
(2)切換開閉器31の動作終了時刻以後のトルク値からトルク基準値τoを特定する。
(3)切換開閉器31の動作開始時刻、動作終了時刻を特定し動作時間および動作トルク値を特定する。
(4)タップ選択器32、転換器33のトルク値抽出時間帯設定を行いトルクピーク値の発生時刻およびそのトルク値を特定し、動作時刻および動作トルク値を抽出する。
(5)トルク波形処理データから、切換時間およびトルク積分値を求める。
(6)特定した各データは特定データ蓄積手段61および異常判定手段49に出力する。
異常判定手段49では、特定データ抽出手段48により抽出されたトルク波形処理データと、基準データ設定手段63に設定された動作モードに対応する監視対象特定データの基準値とを比較してその差が許容変動幅を越えないときは正常動作と判定し、許容変動幅を越えたときは動作異常と判定し、判定結果を出力する。
特定データ蓄積手段61では、特定データ抽出手段48からの特定データを動作モード、監視対象毎に時系列に整理して蓄積する。
特定データ管理値算出手段62では、特定データ蓄積手段61の蓄積データ数が予め設定したデータ数に達した時点で、動作モードおよび抽出項目毎に統計的処理を行い、平均値、標準偏差等を算出する。
算出した平均値、標準偏差を基として特定データ毎に基準値とその許容変動幅の管理値を設定し、基準データ設定手段63の管理値を更新する。
基準データ設定手段63の管理値は、所定のデータ数が蓄積される毎に更新することを標準とするが、所定の運転期間経過毎に実施してもよい。
また、負荷時タップ切換器30の切換動作監視装置の設置直後には、実績データがなく基準データ設定手段63には基準データの設定はできないが、監視装置製作後の動作試験および試運転によって得られるデータを基に初期状態の基準データを設定する。
また、負荷時タップ切換器30は、切換開閉器31の開閉頻度の高い部分は電極の消耗等により動作時間が変化するが、基準データ設定手段63の管理値の更新履歴を蓄積しておくと、負荷時タップ切換器30の経年劣化状態の診断も可能となる。
以上のように、この発明の実施の形態2においては、負荷時タップ切換器30の駆動トルクが経年的に変化することに対応して、所定数の実績データが蓄積される毎に、監視対象特定データの管理値が自動的に更新されるので、従来のように、管理値更新のためのトルク波形データの集積作業、管理値の設定値更新のための、データ収集、管理値の更新作業が不要となり、ランニングコストが抑制できる効果が得られる。
また、この発明の各変形例において、切換開閉器の標準切換動作時間を1/2周期とする周波数を基準周波数としたとき、
波形整形回路は、トルク波形処理データから、それぞれ基準周波数よりも所定の周波数幅低い周波数を越える周波数成分を除去する第1のローパスフィルタと基準周波数よりも所定の周波数幅高い周波数を越える周波数成分を除去する第2のローパスフィルタとで構成し、
動作基準時刻抽出手段は、第1のローパスフィルタからの出力を微分する第1の微分器と、第2のローパスフィルタからの出力を微分する第2の微分器と、両微分器からの出力の積を演算する乗算器と、この乗算器からの積波形の所定の時間範囲における極大値の発生時刻を動作基準時刻として抽出する極大値抽出回路とで構成したので、動作基準時刻を精度良く検出できる。
また、第1のローパスフィルタのカットオフ周波数は、基準周波数よりも0.5〜1Hz低い周波数とし、第2のローパスフィルタのカットオフ周波数は、基準周波数よりも0.5〜1Hz高い周波数としたので、動作基準時刻を精度良く確実に検出できる。
また、特定データ抽出手段は、トルク波形処理データにおいて、それぞれ動作基準時刻の直前の極大値発生時刻を切換開閉器の動作開始時刻、動作基準時刻の直後の極小値発生時刻を切換開閉器の動作終了時刻と特定し、動作開始時刻と動作終了時刻との時間幅である切換開閉器の動作時間を特性データとして抽出するので、切換開閉器の運転時における動作時間の異常有無が確実に把握できる。
また、特定データ抽出手段は、トルク波形処理データの動作終了時刻におけるトルク値を基準トルク値と特定し、動作開始時刻におけるトルク値と基準トルク値との差である切換開閉器の動作時トルクを特性データとして抽出するので、切換開閉器の運転時における動作時トルクの異常有無が確実に把握できる。
また、トルク検出手段は、回転する駆動軸の外周に取り付けられ、駆動軸トルクを検出するトルクセンサおよび第1の送受信手段を備えた回転部と、無線により第1の送受信手段との間で信号の授受を行う第2の送受信手段を備えた固定部とを備え、
負荷時タップ切換器からの切換指令信号が固定部の第2の送受信手段から送信され回転部の第1の送受信手段で受信されたことでトルクセンサが検出動作を開始し、その検出データを回転部の第1の送受信手段から送信し固定部の第2の送受信手段で受信してトルク波形データ収録手段に送出するようにしたので、トルク検出手段が簡便安価に実現でき、既設品への取り付けも簡便となる。
また、特定データ抽出手段により抽出された各特定データをその動作モード毎に蓄積する特定データ蓄積手段と、この特定データ蓄積手段に所定量の特定データが蓄積される毎に、蓄積された特定データを動作モード毎および監視対象特定データ毎に抽出して統計処理を行い、監視対象特定データ毎の基準値および許容変動幅の管理値を算出して基準データ設定手段に設定された基準値および変動許容幅の管理値を更新する特定データ管理値算出手段とを備えたので、運転実績を考慮したより適切な切換動作の監視が可能となる。
また、特定データ管理値算出手段による基準データ設定手段に設定された基準値および変動許容幅の管理値の更新は、蓄積データが予め設定したデータ数に達する毎に行うので、更新の処理が円滑確実になされる。
また、特定データ管理値算出手段による基準データ設定手段に設定された基準値および変動許容幅の管理値の更新は、予め設定した期間が経過する毎に行うので、更新の処理が円滑確実になされる。
また、基準データ設定手段に設定された基準値および変動許容幅の管理値を更新するときは、更新前の基準値および変動許容幅の管理値を記憶し、基準値および変動許容幅の管理値の履歴を所定の期間保存しておくので、負荷時タップ切換器の経年劣化状態の診断も可能となる。

以下、各構成要素毎の動作を説明する。図1、図5の構成において、トルク検出手段80の回転部41は、回転する駆動軸34に装着されており、検出されたトルク信号を有線で取込むことができないので、回転部41で検出されたデータを所定の周期、例えば数百Hzのサンプリング周期でディジタル信号化した無線信号として送信し、固定部42で受信し、トルク波形データとして信号処理ユニット43に取り込まれる。
これら波形整形回路を構成するローパスフィルタの設計、特に、そのカットオフ周波数の設定は、比較的高いとトルク波形処理データの原型に近くなり、後述する微分極大値を他の近接する極大値と差別化できない。また、逆に、カットオフ周波数が低すぎると切換開閉器31の切換動作時のトルク変化が鈍ってしまい、この微分極大値自体の判別が困難となりやはり他の極大値と区別できなくなる。上記した、ローパスフィルタ71、72における具体的なカットオフ周波数の設定値は、既述した膨大な実験によるカットアンドトライの結果得られたものである。

Claims (10)

  1. 切換開閉器、タップ選択器および転換器を備えた負荷時タップ切換器の操作を行う操作機構の駆動軸に発生する駆動軸トルクを検出するトルク検出手段と、上記負荷時タップ切換器の切換動作の動作モードを識別する動作モード識別手段と、上記トルク検出手段により検出された上記駆動軸トルクのトルク波形データを上記動作モード識別手段で識別して動作モード毎に収録するトルク波形データ収録手段と、上記負荷時タップ切換器の動作モード毎に監視対象特定データを設定し、その基準値と許容変動幅の管理値とを設定して記憶する基準データ設定手段と、上記トルク波形データ収録手段に収録されたトルク波形データを抽出し、抽出したトルク波形データから所定の第1の周波数を越える周波数成分を除去することによりノイズ成分を除去したトルク波形処理データを作成するノイズ除去回路、整形後のトルク波形に上記切換開閉器の切換動作に伴うトルク変化が残存する範囲で設定する上記第1の周波数より低い所定の第2の周波数を越える周波数成分を上記トルク波形処理データから除去することによりトルク波形整形データを作成する波形整形回路、および所定の時間範囲における上記トルク波形整形データを時間微分した波形の極値の発生時刻を動作基準時刻として抽出する動作基準時刻抽出手段を備えた波形処理手段と、この波形処理手段で抽出された動作基準時刻と上記トルク波形処理データとから上記監視対象特定データに対応するデータを特定データとして抽出する特定データ抽出手段と、この特定データ抽出手段により抽出された特定データと上記基準データ設定手段で設定された基準値とを比較して上記許容変動幅の管理値を越えた場合に異常と判定する異常判定手段とを備えた負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  2. 上記切換開閉器の標準切換動作時間を1/2周期とする周波数を基準周波数としたとき、
    上記波形整形回路は、上記トルク波形処理データから、それぞれ上記基準周波数よりも所定の周波数幅低い周波数を越える周波数成分を除去する第1のローパスフィルタと上記基準周波数よりも所定の周波数幅高い周波数を越える周波数成分を除去する第2のローパスフィルタとで構成し、
    上記動作基準時刻抽出手段は、上記第1のローパスフィルタからの出力を微分する第1の微分器と、上記第2のローパスフィルタからの出力を微分する第2の微分器と、上記両微分器からの出力の積を演算する乗算器と、この乗算器からの積波形の上記所定の時間範囲における極大値の発生時刻を上記動作基準時刻として抽出する極大値抽出回路とで構成したことを特徴とする請求項1記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  3. 上記第1のローパスフィルタのカットオフ周波数は、上記基準周波数よりも0.5〜1Hz低い周波数とし、上記第2のローパスフィルタのカットオフ周波数は、上記基準周波数よりも0.5〜1Hz高い周波数としたことを特徴とする請求項2記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  4. 上記特定データ抽出手段は、上記トルク波形処理データにおいて、それぞれ上記動作基準時刻の直前の極大値発生時刻を上記切換開閉器の動作開始時刻、上記動作基準時刻の直後の極小値発生時刻を上記切換開閉器の動作終了時刻と特定し、上記動作開始時刻と動作終了時刻との時間幅である上記切換開閉器の動作時間を上記特性データとして抽出することを特徴とする請求項1記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  5. 上記特定データ抽出手段は、上記トルク波形処理データの上記動作終了時刻におけるトルク値を基準トルク値と特定し、上記動作開始時刻におけるトルク値と上記基準トルク値との差である上記切換開閉器の動作時トルクを上記特性データとして抽出することを特徴とする請求項4記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  6. 上記トルク検出手段は、回転する上記駆動軸の外周に取り付けられ、上記駆動軸トルクを検出するトルクセンサおよび第1の送受信手段を備えた回転部と、無線により上記第1の送受信手段との間で信号の授受を行う第2の送受信手段を備えた固定部とを備え、
    上記負荷時タップ切換器からの切換指令信号が上記固定部の第2の送受信手段から送信され上記回転部の第1の送受信手段で受信されたことで上記トルクセンサが検出動作を開始し、その検出データを上記回転部の第1の送受信手段から送信し上記固定部の第2の送受信手段で受信して上記トルク波形データ収録手段に送出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  7. 上記特定データ抽出手段により抽出された各特定データをその動作モード毎に蓄積する特定データ蓄積手段と、この特定データ蓄積手段に所定量の特定データが蓄積される毎に、蓄積された特定データを上記動作モード毎および監視対象特定データ毎に抽出して統計処理を行い、上記監視対象特定データ毎の基準値および許容変動幅の管理値を算出して上記基準データ設定手段に設定された基準値および変動許容幅の管理値を更新する特定データ管理値算出手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  8. 上記特定データ管理値算出手段による上記基準データ設定手段に設定された基準値および変動許容幅の管理値の更新は、蓄積データが予め設定したデータ数に達する毎に行うことを特徴とする請求項7記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  9. 上記特定データ管理値算出手段による上記基準データ設定手段に設定された基準値および変動許容幅の管理値の更新は、予め設定した期間が経過する毎に行うことを特徴とする請求項7記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。
  10. 上記基準データ設定手段に設定された基準値および変動許容幅の管理値を更新するときは、更新前の基準値および変動許容幅の管理値を記憶し、上記基準値および変動許容幅の管理値の履歴を所定の期間保存しておくことを特徴とする請求項7記載の負荷時タップ切換器の切換動作監視装置。

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