JPWO2006118070A1 - 尿素合成装置 - Google Patents

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Abstract

尿素合成装置において、気液二相流である尿素合成液を下向きに流すことを回避し、気液二相流のままでも流れを安定化してよりスムーズな運転を可能にし、流れ抵抗をより小さくしてエネルギーロスを抑制する。NH3とCO2とを反応させて、尿素、未反応NH3、未反応CO2および水を含む尿素合成液を得る合成管;尿素合成液を、原料CO2の少なくとも一部を用いてストリッピングし、未反応NH3および未反応CO2を含む混合ガスを分離するストリッパー;シェルアンドチューブ構造を有し、チューブ側を流通する冷却媒体による冷却下に、シェル側にて上記混合ガスを吸収媒体中に凝縮させる縦型サブマージ凝縮器;およびこの凝縮器から得られる液を合成管に循環する循環手段を有し、合成管が横型であり、合成管からストリッパーへ尿素合成液を送る配管が実質的に水平および/または上向きである尿素合成装置。

Description

本発明は、アンモニアおよび二酸化炭素を原料として、尿素を合成する尿素合成装置に関する。さらに詳しくは、尿素を合成する合成管で得られた尿素合成液をストリッピングするストリッピング式尿素プロセスに用いる装置に関する。
ストリッピング式尿素プロセスに関しては、次のような技術が知られている。
特許文献1には、原料がアンモニアと二酸化炭素であり、尿素合成の全部或いは一部が複合反応器中で行われる尿素プロセスが記載されている。このプロセスでは、ストリッパーからのガスは縦型複合反応器に供給され、このガスの全部或いは一部が、アンモニウムカーバメイト中に凝縮し、このアンモニウムカーバメイトはスクラバー域から凝縮部にダウンカマーを介して送られ、アンモニアと二酸化炭素は複合反応器の凝縮域中で一部が尿素に合成され、さらなる尿素への転化は、複合反応器中の反応域で行われることが開示されている。
特許文献2には、原料がアンモニアと二酸化炭素であり、縦型に設置された2つの合成域と1つの凝縮域から構成される複合反応装置が記載されている。装置は縦型の複合反応器であり、この複合反応器は、高圧の凝縮域により、2つの反応域が分離されたものである。また、2つの反応域と反応器の外側に高圧の凝縮域のある複合反応器も示され、さらに、この装置を使用したプロセスも開示されている。また、ストリッパーから供給されるガスの全部あるいは一部が高圧の凝縮域に供給される方法も示されている。ストリッパーからのガスが、アンモニアエジェクターを介して、縦型に設置された複合反応器の第2の反応域に供給されることが好ましいと開示されている。
特許文献3には、尿素合成圧力とほぼ等しい圧力における未反応アンモニアおよび二酸化炭素の原料二酸化炭素によるストリッピング工程およびストリッピング工程からの混合ガスの凝縮工程を含む尿素合成法において、装置の地上置きが可能な改良方法が記載されている。尿素合成法として、ストリッパーからの混合ガスを吸収媒体と冷却下に接触させて凝縮させるための縦型凝縮器を尿素合成塔の上方に設け、この凝縮器の頂部とこの合成管の底部とを連通する第1のダウンパイプを設けて生成した凝縮液を合成塔の底部に重力で流下させ、この凝縮液をここに供給される原料アンモニアまたは二酸化炭素の一部とともに尿素合成に付し、合成管の頂部に開口する第2のダウンパイプを経て生成した尿素合成液を重力によりストリッパーに導入し、未反応アンモニアおよび二酸化炭素を原料二酸化炭素の残部により上記混合ガスとして分離して上記凝縮器の底部に導入して凝縮させること、或いは縦型凝縮器からの凝縮液を、予熱した原料液体アンモニアを駆動流体とするエジェクターにより吸引して尿素合成塔の底部に導入して尿素合成に付すことが開示されている。
特許文献4には、未反応アンモニアおよび二酸化炭素の混合ガスの凝縮と尿素合成とが一つの容器内で行われる、単位生産量当たりの機器必要容積が小さい尿素合成法が記載されている。
尿素合成法として、未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を原料二酸化炭素によってストリッピングして得られる混合ガスと吸収媒体とを縦型凝縮合成塔の底部に供給し、原料液体アンモニアを縦型凝縮合成塔の底部および中間部に供給し、縦型凝縮合成塔の底部から中間部までの部分を冷却して混合ガスの凝縮を行わせるとともに尿素合成を行わせ、生成した尿素合成液を縦型凝縮合成塔の頂部からストリッパーの頂部に導入して尿素合成液中の未反応アンモニアおよび二酸化炭素の原料二酸化炭素によるストリッピングに付すことが開示されている。
特許文献5には、CO2ストリッピング式尿素プロセスにおいて、合成管を横置きにすることで合成工程のための装置の高さが大幅に減少できることが開示されている。
特許文献6および特許文献7には、横型サブマージ凝縮器を出た尿素合成液をエジェクターを用いて合成管に導入するプロセスが開示されている。
国際公開WO 00/43358号公報 国際公開WO 01/72700号公報 特開平10−182587号公報 特開2002−20360号公報 特開昭59−122452号公報 特開平11−180942号公報 国際公開WO 00/00466号公報
従来、合成管で得られた尿素合成液をストリッパーへと送る配管は、下方に向かう部分を有していた。つまり、尿素合成液の流れ方向に沿って、水平から鉛直下側に傾斜する配管や、鉛直下向き(水平に対して垂直)な部分を有していた。これは、重力を利用して尿素合成液を送るためであり、合成管頂部がストリッパーより高い位置にあるためである。
しかし、尿素合成液はガスを含む気液二相流である。気液二相流を下向きに流すと、流れが安定しない傾向があり、また流れの抵抗も大きくなる傾向がある。従って、重力を利用する場合、気相を分離することにより尿素合成液を液相単相としたうえで、下向きに流していた。
本発明の目的は、尿素合成装置において、気液二相流である尿素合成液を下向きに流すことを回避し、気液二相流のままでも流れを安定化してよりスムーズな運転を可能にすること、また流れ抵抗をより小さくしてエネルギーロスを抑制することである。
本発明により、アンモニアと二酸化炭素とを反応させて、尿素、未反応アンモニア、未反応二酸化炭素および水を含む尿素合成液を得る合成管;
該尿素合成液を、原料二酸化炭素の少なくとも一部を用いてストリッピングし、該未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を含む混合ガスを分離するストリッパー;
シェルアンドチューブ構造を有し、チューブ側を流通する冷却媒体による冷却下に、シェル側にて該混合ガスを吸収媒体中に凝縮させる縦型サブマージ凝縮器;および
該縦型サブマージ凝縮器から得られる液を該合成管に循環する循環手段を有し、
該合成管が横型であり、
該合成管からストリッパーへ尿素合成液を送る配管が実質的に水平および/または上向きである尿素合成装置が提供される。
前記合成管の上端が、ストリッパーの上端に対して鉛直方向において同じもしくは低い位置に配されることが好ましい。
前記循環手段が、原料アンモニアを駆動源としたエジェクターを有することが好ましい。
上記装置が、さらに前記縦型サブマージ凝縮器で凝縮しなかったガスをスクラビングするスクラバーを有することが好ましい。
前記スクラバーが前記縦型サブマージ凝縮器の内部に配されることが好ましい。
本発明によれば、尿素合成装置において、気液二相流である尿素合成液を下向きに流すことを回避することができ、この結果、この流れが気液二相流のままでも安定化し、よりスムーズな運転が可能になる。流れ抵抗がより小さくなり、エネルギーロスが抑制される。
また、横型の合成管(反応器)を、地上もしくは低い位置に設置することが容易になり、その結果、据え付け工事、運転、保全(検査)を行うことが容易になる。
本発明の尿素合成装置の一形態を示すフロー図である。 本発明の尿素合成装置の別の形態を示すフロー図である。 尿素製造装置を説明するためのフロー図である。
符号の説明
A:合成管
B:凝縮器
C:ストリッパー
D:スクラバー
E:エジェクター
G:アンモニア予熱器
H:二酸化炭素圧縮機
1:原料アンモニア
2:原料二酸化炭素
4:合成管出口合成液
5:ストリッパートップ出口ガス
6:凝縮器出口液
7:凝縮器内で気液分離されたガス
8:エジェクター出口液
9:スクラバー出口液
10:ストリッパー出口液
11:リサイクルカーバメイト液
12:スクラバー出口ガス
13:凝縮器チューブ側入り口冷却媒体(ボイラ水)
14:凝縮器チューブ側出口冷却媒体(ボイラ水および蒸気)
15:ストリッパーシェル側加熱用蒸気
16:ストリッパーシェル側出口凝縮水
21:分解装置から得られるアンモニアおよび二酸化炭素を含むガス
22:分解装置から得られる尿素水溶液
23;溶融尿素
24:粒状尿素
以下に図面を用いて本発明を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお図1および2には各機器の鉛直方向の位置関係を示してある(ただし、二酸化炭素圧縮機をのぞく)。
以下、場合により、縦型サブマージ凝縮器を単に凝縮器と称する。
縦型サブマージ凝縮器とは、冷却管の全てがシェル側の液相内に浸る、縦型のシェルアンドチューブ式熱交換器構造を有する凝縮器である。
図1は、CO2ストリッピング式尿素製造プロセスに好適な本発明の尿素合成装置の一形態を示すフロー図である。この装置は、合成域を含む合成管A、凝縮域を含む凝縮器B、合成管出口の合成液4中の未反応成分を処理するストリッパーC、吸収媒体に凝縮器の凝縮域からの未凝縮ガスを吸収させるスクラバーDおよび昇圧のためのエジェクターEを有する。
ここで、合成域は後述する式1および2の反応のうち主に式2の反応が進行する領域を意味し、凝縮域はアンモニアガスおよび/または二酸化炭素ガスを吸収媒体中に凝縮させ、式1の反応とともに式1の反応で生成したアンモニウムカーバメイトの脱水反応である式2の反応を進行させる領域を意味する。
これらの機器は、個別に設置しても良く、また、所望により凝縮器とスクラバー等を組み合わせても良い。
合成管は横型とする。合成管からストリッパーへ尿素合成液を送る配管が実質的に水平および/または上向きであること、すなわち実質的に下向きの部分を持たないことは、尿素合成液の合成管出口がストリッパー入口よりも低いことを意味する。ここで、この配管が実質的に水平および/または上向きであるとは、本発明の効果を損なわない範囲でこの配管が下向きの部分を有することは許容されることを意味する。レイアウトの都合上、この配管のごく一部が下向きにならざるを得ないような場合もありうるが、本発明の効果が損なわれない限り、このような場合も本発明に含まれる。ただし、運転のスムーズさを優れて向上させ、またエネルギーロスを優れて抑える観点から、この配管の全体が水平および/または上向きであること、すなわちこの配管が下向きの部分を持たないことが好ましい。
合成管を横型とすることによって、合成管の全高を低くすることができ、上記合成管出口とストリッパー入口の位置関係を容易に実現可能となる。例えば、横型合成管の上端をストリッパーの上端と鉛直方向において同じもしくは低い位置に配することは容易であり、このような場合、合成管からストリッパーへ尿素合成液を送る配管を水平および/または上向きにすることが容易である。さらには、横型合成管の上端をストリッパーの上端と鉛直方向において同じ位置に配した場合、合成管からストリッパーへ尿素合成液を送る配管の長さを極めて短くすることが可能となる。この配管は高圧配管なので、その長さを短くすることは圧力損失やコストの点で好ましい。
また、横型合成管を地上もしくは地上に近い位置に設置すれば、その全高が低いこととあいまって、合成管の据え付け工事やメンテナンスが容易である。
なお、水平および/または上向きな尿素合成液を送る配管には、尿素合成液の流れ方向に沿って、水平な配管、鉛直方向上方に垂直に向かう配管、鉛直方向上方に斜めに向かう配管、およびこれらの2以上が組み合わされた配管が含まれる。
また、横型合成管は、中空円筒体を基本構造とする圧力容器を実質的に水平に設置した物である。通常、内部には液の逆混合やショートパスを防止するための邪魔板が複数枚鉛直に設置され、また底部にはガスを分散するための分散器が設けられる。
凝縮域および合成域では、下記式1および式2に示されるように、アンモニアと二酸化炭素の反応によるアンモニウムカーバメイト(以下場合によりカーバメイトと称す。)が生成し、生成したカーバメイトの脱水により尿素が生成する。カーバメイト生成の反応速度は速く、また、カーバメイトの脱水による尿素の生成反応は平衡反応である。
Figure 2006118070
原料の液体アンモニア1は、所望の圧力までアンモニアポンプ(図示せず)で昇圧され、その一部1aが熱交換器Gによって加熱されてエジェクターEに供給される。エジェクターには、凝縮器Bからの尿素合成液6が供給され、昇圧される。一方、原料のガス状二酸化炭素2は、炭酸ガス圧縮機Hにより所望の圧力まで昇圧され、その大半2aがストリッパーCに供給される。残りの二酸化炭素の一部2bは、合成管の温度制御と防食酸素を供給する目的で、合成管Aに供給される。防食空気は、通常炭酸ガス圧縮機の一段目吸い込み側または中間段に供給される(不図示)。なお熱交換器Gとしては、原料アンモニアを加熱することのできる構造を有する公知の熱交換器を適宜採用することができる。熱交換器Gにおける加熱用の熱媒体としては、所望の温度レベルを有する流体を適宜使用することができる。
全アンモニア原料のごく一部を、原料アンモニア1bとして、凝縮器管板の溶接部の防食用に凝縮器に供給するこができる。この原料アンモニア1bの供給ラインはなくてもよい。
二酸化炭素2cは、下流の分解工程におけるストリッピング剤として用いられるものだが、この二酸化炭素2cのラインはなくてもよい。
エジェクターEからのアンモニアを含む合成液8は、二酸化炭素と同様に合成管に供給される。
このエジェクターは、凝縮器Bから得られる液6を合成管Aに循環する循環手段を構成するものである。図1では、循環手段は、凝縮器内部に設けられた気液界面下方に入口を有するダウンパイプ、エジェクターE、並びにライン6および8を有し、またライン6には凝縮器Bの液面調整のための調節弁が設けられる。循環のために、エジェクターに替えて、ポンプなど他の昇圧手段を用いることもできるが、構造が簡単であり、耐久性やメンテナンス性に優れるためエジェクターが好ましい。エジェクターの運転条件(ライン6と8との差圧)は、例えば0.2Mpa以上1MPa以下とすることができる。
また、循環手段はエジェクター等の昇圧手段を有さなくても良い。機器の配置によっては、重力のみによって液6を合成管に循環することが可能である。ただし、液6を昇圧する昇圧手段を設ければ、凝縮器を比較的低い位置に設置することができる。従って、合成管、凝縮器、ストリッパーを低い位置、特には地表近くに設置可能となり、据え付け工事やメンテナンスの観点から好ましい。
合成管内部の合成域では、好ましくは平衡合成率近くまで尿素合成反応が進み、尿素が合成される。合成管内部では、圧力が13MPaG以上25MPaG以下(圧力単位におけるGはゲージ圧を意味する。)、温度が170℃以上210℃以下、アンモニア(アンモニウムカーバメイトおよび尿素に転化したアンモニアを含む)と二酸化炭素(アンモニウムカーバメイトおよび尿素に転化した二酸化炭素を含む)のモル比(以下、N/Cという。)が3.0以上4.5以下、水(尿素合成反応で生成した水は除く)と二酸化炭素(アンモニウムカーバメイトおよび尿素に転化した二酸化炭素を含む)のモル比(以下、H/Cという。)が1.0以下、滞留時間が10分以上40分以下にて尿素を合成することが好ましい。
合成温度は、例えば、エジェクターを駆動するアンモニア1aの予熱温度および/または合成管へ供給する二酸化炭素2bの量によって制御できる。N/Cは、例えば、合成管出口液4の密度を密度計で連続的に測定することで、または合成管出口液4を定期的にサンプリングして定量分析することで把握できる。N/Cの調整は、例えば、エジェクターに供給するアンモニア1aの量を調整することで行うことができる。H/Cは合成管から排出される未反応物(アンモニアと二酸化炭素)を回収する回収装置(図1には不図示)にてその吸収に必要な水の量で決まる場合が多い。水は平衡上、尿素合成反応を阻害する(合成平衡上は、H/Cは低いほどよい)ので、この回収装置に供給される水の量は必要最小限とすることが好ましい。なお回収装置については後述する。
合成管において、二酸化炭素基準での尿素合成率は化学平衡によって決まり、N/Cが3.0以上4.5以下の範囲では、60%以上75%以下程度となる。
なお、二酸化炭素基準の合成率とは、考慮対象としている機器もしくは領域に供給された二酸化炭素のモル数と、供給された二酸化炭素のうち尿素に転化したモル数の比であり、通常%で示される。
合成圧力を13MPaG以上とすることは、尿素の合成に好ましい温度(170℃以上)における合成平衡圧力に対して余裕のある運転圧を採用可能とする観点、およびガス化による合成率の低下を防止する観点から好ましい。合成圧力を25MPaG以下とすることは、原料アンモニア、原料炭酸ガス、および未反応カーバメイト液6を昇圧するためのエネルギーを抑制することができる観点から、また、設備コストの観点から好ましい。
なお、カーバメイト液とは、合成工程より下流の回収工程にて未反応アンモニアおよび二酸化炭素をアンモニウムカーバメイト水溶液として回収した液のことをいう。
合成温度を170℃以上とすることは、尿素生成の反応速度が遅くなることを防止する観点から好ましい。また、210℃以下とすることは、腐食速度の増加に加えていわゆる活性腐食のリスクが高まることを防止する観点から、好ましい。
N/Cは、平衡合成率の観点から3.0以上が好ましく、また、アンモニア蒸気圧が上がって気相が生成しやすくなることを防止する観点から4.5以下が好ましい。
前記式1および2に示すように、尿素合成におけるアンモニアと二酸化炭素の量論比(N/C)は2であるが、実際には、尿素平衡合成率を上げるため、過剰のアンモニアが供給され、過剰の未反応アンモニアが存在する状態にあることが好ましい。
また、尿素合成率の観点からH/Cは1.0以下が好ましく、0.7以下がより好ましい。H/Cはゼロであってもよいが、H/Cは尿素合成装置を出る未反応物(アンモニアと二酸化炭素)を回収する回収装置(図1には不図示)にてその吸収に必要な水の量で決まる場合が多く、実際には多少の水が存在することが多い。例えばH/Cは0.4以上とすることができる。
合成管におけるプロセス流体の滞留時間を10分以上とすることは、尿素合成反応を進行させる観点から好ましい。滞留時間が40分を越えても、既に平衡合成率近くに達しており、それ以上の合成率の上昇はほとんど期待できないので、40分以下が好ましい。
凝縮器B内の凝縮域と合成管A内の合成域で尿素が合成され、合成管を出た尿素を含む流出物4は、ストリッパーCへ供給される。合成管出口の流出物4中には、合成された尿素、水、カーバメイト、未反応のアンモニアが液相として、また、一部の未反応のアンモニアと二酸化炭素はイナートガスとともに気相として存在する。
ここで、イナートガスとは、例えば合成管、ストリッパー、凝縮器、スクラバーおよびそれらを結合する配管などで構成される尿素合成装置の腐食を防止するために導入された空気と原料二酸化炭素中に含まれている水素、窒素等の不純物の総称である。
本発明では、この合成管流出物4の流れが、水平および/または上方に向かう、すなわち下方には向かわない。図1では、合成管流出物が合成管から上方に向かい、その後水平に向かってストリッパーに入る。これによって気液二相流である合成管流出物を下向きに流れるのを回避し、流れの安定化を図ることができ、また流れの抵抗を小さくすることができる。
ストリッパーCに供給された合成管流出物4は、加熱用蒸気によって加熱され、合成管流出物に含まれるカーバメイトが加熱分解される。また、供給された原料二酸化炭素2aによって合成管流出物中の未反応アンモニアや未反応二酸化炭素がCO2ストリッピングされ、二酸化炭素、アンモニアおよびイナートガスを含むガス状成分5と合成液10に分離される。この合成液の尿素濃度は通常40質量%以上60質量%以下である。
ストリッピングとは、溶液中に溶存する成分を、加熱および/またはストリッピング剤(通常はその溶液に溶解しない、またはしづらいガス)との接触により液中から放散させ、気相として分離する操作のことを言う。
ストリッパーCは、シェルアンドチューブ型の熱交換構造を有し、シェル側では加熱用蒸気15が供給され、この蒸気が凝縮した凝縮水16が排出される。合成管流出物はチューブ側を通過する際に、加熱される。前述のように、加熱によるストリッピングと二酸化炭素によるストリッピングの両者を行うことが、ストリッピング効果に優れるのみならずカーバメイト分解効果もあるため好ましい。なお、ストリッパーCは気液分離の機能も有するので、合成管流出物4を気液分離する気液セパレータを別途設ける必要はない。
ストリッパーからのガス状成分5は、凝縮器に供給される。このために凝縮器のシェル側とストリッパーとが接続される。一方、ストリッパーからの合成液10は、分解装置(図1では不図示)に送られ、さらに尿素成分が精製される。
スクラバーDには吸収媒体が供給される。この吸収媒体として分解装置および回収装置(図1では不図示)で回収されたリサイクルカーバメイト液11を用いる。分解装置、回収装置およびリサイクルカーバメイト液については後述する。
ここではスクラバーDが凝縮器B内部、特には凝縮器上部の気相部に設けられている。また、凝縮器の上部に気相部分を設けることで、凝縮器内で気液分離を行っている。場合によっては、凝縮器には気相部を設けず、スクラバーおよび気液セパレータを凝縮器外部に別個に配置し、同様の機能を果たすことができる。
ここでは、吸収媒体として上記リサイクルカーバメイト液11がスクラバーDに供給される。リサイクルカーバメイト液は、スクラバーにおいて、凝縮器内で気液分離されたガス状成分7と接触し、ガス状成分7に含まれるアンモニアと炭酸ガスの一部を吸収する。この流体9がダウンパイプを通って凝縮器下部に供給される。リサイクルカーバメイト液11に吸収されなかったアンモニア、炭酸ガス、イナートガスは、ライン12から回収装置に送られる。
スクラビングとは、ガス中のある成分を、ガスと液を接触させることで、液中に吸収させ、ガスを浄化する操作をいう。
凝縮器は、圧力が13MPaG以上25MPaG以下、温度が160℃以上200℃以下、N/Cが2.5以上4.0以下、H/Cが1.0以下、滞留時間が10分以上30分以下で運転することが好ましい。
凝縮器のN/Cは、合成管のN/Cにより二次的に決まる。つまり、合成管のN/Cで、ストリッパー出口ガス5の組成が概ね決まり、凝縮器のN/Cも決まってくる。凝縮器のH/Cは尿素合成装置を出る未反応物(アンモニアと二酸化炭素)を回収する回収装置にてその吸収に必要な水の量で決まる。水は平衡上、尿素合成反応を阻害する(合成平衡上は、H/Cは低いほどよい)ので、この回収装置に供給される水の量は必要最小限であることが好ましい。
凝縮部とストリッパーは、実質的に合成管と同じ圧力で運転される。
凝縮器内のプロセス流体の温度は尿素生成の反応速度の観点から160℃以上が好ましく、蒸気圧の上昇に伴う凝縮率の低下および機器材料の腐食を抑制する観点から200℃以下が好ましい。
凝縮器内のプロセス流体のN/Cは、尿素合成液の二酸化炭素分圧の上昇による凝縮率の低下を抑制する観点から2.5以上が好ましく、アンモニアの蒸気圧が上昇し凝縮率が低下することを抑制する観点から4.0以下が好ましい。
また、尿素合成率の観点からH/Cは1.0以下が好ましい。
尿素合成率の低下による蒸気圧の上昇と凝縮率の低下を抑制する観点から、凝縮器内の滞留時間は10分以上が好ましい。また30分を越えても、尿素合成率の顕著な上昇は望めないので、30分以下が好ましい。
ストリッパーCから凝縮器内を経由してスクラバーDに供給されるガス状成分7の一部を吸収したカーバメイト液9は、ダウンパイプから凝縮器下部に供給される。凝縮器では、このカーバメイト液9とガス状成分5が接触し、アンモニアおよび二酸化炭素がカーバメイト液に吸収されかつ凝縮し、さらに式1に示されるカーバメイトの生成反応と、式2で示されるカーバメイトの脱水反応により尿素が生成される。
凝縮器での二酸化炭素基準の転化率は、例えば20%以上60%以下である。
凝縮域で凝縮しなかったアンモニアおよび二酸化炭素はイナートガスとともに凝縮器の頂部もしくは気液セパレータにて分離され、回収装置もしくはスクラバーに送られる。ここでは、これらの混合ガスが凝縮器頂部で分離され、さらにその上に一体的に設けられたスクラバーに送られる。
一方、凝縮器内の気液界面において気液分離して得られた液6は、凝縮器内部の気液界面の下方に入口を有するダウンパイプからエジェクターEに供給され、原料アンモニアを駆動源として、合成管に送られ、さらなる尿素合成反応に供せられる。
以下に、それぞれの構成機器の詳細について説明する。
合成管Aは横型の反応器で、内部にバッフルプレート、ガス分散器等が設置されたものとすることができる。
ストリッパーは、気液接触を行いうる構造および/または加熱により合成液4中のカーバメイト分解と溶解ガスの放出ができる構造を適宜採用できる。
ストリッパーは、例えば、図1に示すように縦型のシェルアンドチューブ型熱交換構造を有することができる。この場合、シェル側にスチーム等の熱媒体を供給し、チューブ側に合成液4を供給し、シェル側からチューブ側へ熱が供給できる。このような構造以外にもストリッパーに、棚段塔、充填塔を用いることもできる。これらの組み合わせを採用してもよい。
スクラバーの構造としては、スクラビングしうる構造を適宜採用でき、充填物の充填された充填塔、シェルアンドチューブ構造、棚段塔およびそれらの組み合わせを採用することができる。スクラバーは、合成管と実質的に同圧力で運転され、温度は通常100℃以上180℃以下で運転される。スクラバーでは、ガスの吸収による吸収熱が発生するが、シェルアンドチューブ構造とすれば、冷却媒体により吸収熱を除去、回収することも可能となる。
スクラバーは、適宜、凝縮器に組み込んでも良くまた凝縮器と一体化しても良いし、凝縮器とは別個に設けてもよい。
凝縮器としては、ガス状成分の凝縮、アンモニアおよび二酸化炭素の吸収および反応式1および反応式2による尿素合成反応をおこすことができる構造の縦型サブマージ凝縮器を適宜採用できる。縦型であると、ガスが凝縮器内を均一分散しやすく、設置面積が小さく、ガスの滞留時間を長くとりやすいというメリットがある。また、尿素合成反応は液相で起こるため、液の中に冷却管を挿入することが望まれる。従って、縦型サブマージ凝縮器を用いる。
凝縮器として、例えば、図1に示すように、冷却手段としてUチューブが設置されている構造を採用することができる。この構造はサブマージ型とするに好適である。つまり、Uチューブを完全に液相に浸っている状態にすることが容易である。チューブ側には、ボイラー水等の冷却媒体を供給することができる。また、冷却媒体として液体アンモニア、尿素液などのプロセス流体を流すことで、シェル側流体の冷却と同時にこれらプロセスの予熱や加熱を行うこともできる。
Uチューブを用いれば、管板は一枚でよい。これは、軽量化のために効果的である。
昇圧された原料アンモニア1aと凝縮器から得られる液6はエジェクターEに供給され、これらの混合流体8が合成管Aの下部に供給される。空気(例えば昇圧手段Hの中間段から供給される)を含む昇圧された原料二酸化炭素の一部2bが、合成管に供給される。これら供給された原料は、合成管内を通過し、この間に合成管内で反応式1および反応式2に従った反応が起こり、尿素等が生成する。合成管内には、液相の逆混合とショートパスを防止する目的でバッフルプレートが設置されていることが好ましい。反応が好ましくはほぼ平衡に達した合成液は、合成管上部から下向き部分を持たないライン4を経てストリッパー上部に供給される。昇圧された原料二酸化炭素2aは、ストリッパー下部より供給され、合成液4中の未反応アンモニアとカーバメイトの分解生成物をストリッピングする。
図1に示すストリッパーは、縦型シェルアンドチューブ型熱交換構造を有する。チューブ側では、合成管からの合成液4と原料二酸化炭素2aとの向流接触により、合成液4中の未反応物(カーバメイト)と過剰アンモニアがガス成分(アンモニアと炭酸ガス)としてストリッピングされる。シェル側には、スチームが供給され、カーバメイト分解の熱源として使われる。
ストリッパー上部からのガス成分5は、凝縮器下部に供給される。スクラバーからダウンパイプを経由したカーバメイト液9も同様に凝縮器下部に供給される。
凝縮器内には、冷却手段としてUチューブが設置され、冷却用の水(ボイラ水)13がUチューブに供給され、冷却に供された流体14(ボイラ水とスチームとの混合流体)がUチューブから排出される。
凝縮器シェル部に吸収媒体として供給されダウンパイプを出たカーバメイト液9およびストリッパーからのガス成分5は、凝縮器内部を上昇しつつ互いに接触し、冷却され、ガス成分が凝縮しかつカーバメイト液に吸収され、カーバメイトが生成し、さらに尿素合成反応を起こす。
また、Uチューブが凝縮器の上部に設けられる場合、管板からUチューブが下向きに延在する構造になる。このような場合、凝縮器内部に気相部が生じると、チューブ外表面に気液界面が接触することになる。つまりチューブが気相部と液相部の両方にまたがることになる。このような状況では、カーバメイト凝縮によるチューブの腐食を起こし易い場合がある。しかし、図1に示した凝縮器では、管板が凝縮器の下部、特には底部に設けられ、管板からUチューブが上向きに延在し、凝縮器の上部にはUチューブが存在しない領域を設けることができる。従って、凝縮器内部に気相部が存在したとしても、Uチューブは液に完全に埋没させておくことができる。このようにすれば、上記のような腐食の恐れは皆無であるので好ましい。
また、図2に、合成管の上端をストリッパーの上端と鉛直方向において同じ位置に配し、合成管からストリッパーへ尿素合成液を送る配管が水平である(上方にも下方にも向かわない)形態を示す。この形態では合成管出口流体4を水平配管を通すことで、よりシンプルな流れを実現でき、配管の長さも短くできるため好ましい。この配管は高圧配管なので、その長さを短くすることは圧力損失やコストの点で好ましい。
ここで、尿素合成装置を含む尿素製造装置の例について説明する。図3に尿素製造装置の概略を示す。尿素製造装置は、尿素合成装置、回収装置、分解装置、濃縮装置および製品化装置を有する。尿素合成装置には原料アンモニア1および原料二酸化炭素2が供給される。尿素合成装置からストリッピングを経た尿素合成液10が分解装置に送られる。
分解装置では、供給された尿素合成液を減圧下で加熱することにより、尿素合成液中に含まれる未反応アンモニアおよびカーバメイトが分解され、アンモニアおよび二酸化炭素を含むガス21として分離される。残りの液相は、例えば68質量%程度の尿素水溶液22となり、分解装置下流の濃縮装置に送られる。
濃縮装置では、分解装置で得られた尿素水溶液22を真空下で加熱することにより、水分をほぼ完全に蒸発分離し、例えば99.7質量%程度の溶融尿素23を得る。この溶融尿素は、濃縮装置下流の製品化装置に送られて冷却および固化され、粒状尿素24として製品化される。
一方、分解装置で分離されたアンモニアおよび二酸化炭素を含むガス21と、スクラバーでリサイクルカーバメイト液に吸収されなかったアンモニア、二酸化炭素およびイナートガスを含むガス12は、回収装置にて水に吸収され、アンモニウムカーバメイト水溶液として回収され、この水溶液が昇圧されたうえでリサイクルカーバメイト液11として尿素合成装置に戻される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に示す形態の尿素合成装置を用いた場合の、尿素1725t/日(tはトンすなわち103kgを示す)の生産例につき、物質収支と温度、圧力を表1に示す。
圧力23MPaG、温度30℃の原料アンモニア1のうち、39.7t/時を熱交換器Gで加熱して140℃にしたうえでライン1aからエジェクターEに供給し、1.0t/時をライン1bを通して凝縮器Bに供給した。一方、圧力0.1MPaG、温度40℃の二酸化炭素2を圧縮機Hで昇圧して圧力16MPaG、温度120℃の二酸化炭素とし、ライン2a通して41.2t/時をストリッパーCに、ライン2bを通して9.1t/時を合成管Aへ供給し、尿素を生産した。
供給されたアンモニア1aは、凝縮器Bからの圧力15.2MPaGの合成液6とエジェクターEで混合され、圧力15.5MPaGでライン8から合成域のある合成管Aへ供給された。
合成管Aは、圧力:15.5MPaG、温度:182℃、N/C:3.7、H/C:0.58、滞留時間:20分で運転され、尿素が合成された。合成管における二酸化炭素基準の転化率は、63%であった。
合成管Aから排出される尿素を含む合成液4は、ストリッパーCに供給された。ストリッパーCのシェル側には、中圧蒸気15が供給され、カーバメイト分解のための熱を供給し、凝縮水16となって出ていく。ストリッパーCのチューブ側では、上部温度:184℃、下部温度:171℃、圧力:15.4MPaGでカーバメイトの分解とストリッピングが行われ、ガス状成分が上部で分離され、ガス状成分5は、凝縮器Bへ送られ、ストリッパーCの底部を出た合成液10は、分解装置へ送られた。
ストリッパーCからのガス状成分134.6t/時(ライン5)とリサイクルカーバメイト液62.2t/時(ライン11)が凝縮器に送られる。凝縮器では、温度:180℃、圧力:15.2MPaG、N/C:2.9、H/C:0.65、滞留時間:20分で運転され、尿素等が合成された。凝縮器における二酸化炭素基準の転化率は、46%であった。
Figure 2006118070
本発明の尿素合成装置は、アンモニアおよび二酸化炭素から尿素を製造する尿素製造に好適に用いられる。

Claims (5)

  1. アンモニアと二酸化炭素とを反応させて、尿素、未反応アンモニア、未反応二酸化炭素および水を含む尿素合成液を得る合成管;
    該尿素合成液を、原料二酸化炭素の少なくとも一部を用いてストリッピングし、該未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を含む混合ガスを分離するストリッパー;
    シェルアンドチューブ構造を有し、チューブ側を流通する冷却媒体による冷却下に、シェル側にて該混合ガスを吸収媒体中に凝縮させる縦型サブマージ凝縮器;および
    該縦型サブマージ凝縮器から得られる液を該合成管に循環する循環手段を有し、
    該合成管が横型であり、
    該合成管からストリッパーへ尿素合成液を送る配管が実質的に水平および/または上向きである尿素合成装置。
  2. 前記合成管の上端が、ストリッパーの上端に対して鉛直方向において同じもしくは低い位置に配された請求項1記載の装置。
  3. 前記循環手段が、原料アンモニアを駆動源としたエジェクターを有する請求項1または2記載の装置。
  4. さらに前記縦型サブマージ凝縮器で凝縮しなかったガスをスクラビングするスクラバーを有する請求項1〜3の何れか一項記載の装置。
  5. 前記スクラバーが前記縦型サブマージ凝縮器の内部に配された請求項4記載の装置。
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