JPWO2006112443A1 - トリアセチンの新規な利用方法及び超音波診断の検査補助剤 - Google Patents

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Abstract

トリアセチンのような、少なくとも一種の生体適合性を持った胃運動抑制性の成分を含有することを特徴とする水溶性または懸濁性の固形剤もしくは水溶液であり、非侵襲的な検査、例えば腹部超音波検査時に滞留する溶液を通して目的とする臓器に超音波を伝播しうるものであるか、又は該溶液の存在区域を識別するか、又は該溶液と接する臓器の境界を明瞭にする薬剤を検査補助剤として用いる。また、トリアセチンは胃運動抑制剤として広く用いることが可能である。

Description

本発明は、トリアセチンを含有する胃運動抑制剤、超音波画像診断の検査補助剤及び超音波画像診断用のキットに関する。
肝臓、胆嚢、膵臓、副腎、腎臓、脾臓等の腹部実質臓器を診断するには、疾患の機能的変化及び器質的変化を正確にとらえる手段として、問診(病人の取り巻く環境、背景、原因、経過を含む)、聴打診、背景調査、理学的検査、血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査等の基礎的検査に加え、X線検査(単純撮影、造影)、内視鏡、超音波検査(US)、超音波内視鏡(EU)、CT、MRI、PET等の画像検査が行われ日々進歩している。その中でも特に画像診断は確定診断の重要な手がかりを提供する上に、活動方針を立てる上からも必要不可欠な技術である。
これらのさまざまな画像検査の中で、超音波検査は第一選択となっている。その理由として被験者への負担が少ないことに加えて、次のことが上げられる。(1)非侵襲的な検査で、X線被曝の心配もなく、(2)必要に応じ反復して実施でき、(3)納得いくまで観察し得、(4)経過観察にも適していること、(5)装置が小型で移動可能であり、(6)被検者の状態に合わせベッドサイドでも施行できること、(7)リアルタイムの画像が得られ、(8)結果がすぐに得られること、(9)任意の方向の断面を描出できること、(10)検査にかかるコストが低いこと、(11)カラードプラのスイッチを押すだけで非侵襲的に血流の評価が可能なこと、(12)さらに超音波造影剤の併用により詳細な血流診断が可能なことなどから、今日ではスクリーニングのみならず精査法としても重要な位置を占める。
しかし、超音波検査の最大の弱点としては、消化管ガスや肥満などの被検者側の身体条件に影響されることである。超音波は、その性質上、空中を伝播しないため、人体表面の超音波伝播に妨害のない適当な位置に「音響の窓」(Acoustic Window:図1を参照)を作り、これにより二次元(2D)断面で臓器を覗き、観察者の経験などを含めて主観的に観察者個人個人によって三次元(3D)化イメージとして認識するという客観性が常に問題となっている。「音響の窓」の位置は、例えその位置が観察に好ましい位置であったとしても肺や胃のような空気の入った含気臓器を通す位置には作ることができなく、肋骨の間もプローブ(探触子)をあてるにふさわしくないことは良く知られている。即ち、"音響の窓"の位置には制限がある。このため、肝臓の左葉外側区域の端、副腎の左側、左腎の上極と内側寄り、脾臓の上部(左横隔膜のドーム下)についても有用な画像を得ることが難しく病変を見落とすことがある。とりわけ、膵臓については、解剖学的に左肋骨下の横隔膜ドーム内にあり、空気の入った胃の背側になり、下部には左結腸曲のガスが存在していることも多く、上部には気胞・気管よりなる肺が存在している。このため、膵臓、とりわけ膵尾部を覗くための「音響の窓」が作り難く、胃に水を入れて胃内腔を通して観察することが多いが、水は胃部より流出しやすい。これは生理学的にも周知のことであり、特に体位を変える時、水は幽門を容易に通り十二指腸に流出される。このため、膵臓を中心とする後腹膜臓器に対する超音波検査は難しいとされている(図2、図3、及び図4を参照)。
このためには、胃に滞留し、かつ超音波伝播性のよい溶液が検査補助剤として望まれ、検査補助剤自身が超音波を反射し、その存在領域を造影するものではない。超音波伝播性のよい溶液とは、界面をもたず溶液中に屈折率勾配のない均一な溶液である。これまでに、公開された次の6つの特許文献を紹介する。
特許文献1にはこれまでに、造影剤を消化器に滞留させる方法として酸性環境下又は多原子価イオンが存在する環境下で粘性を高めるアルギン酸塩が用いられ、粘性を高めることにより内くうに滞留する。またこの検査補助剤をホモジナイザ等で撹拌することにより微少気泡を発生させることで、適度な超音波の反射を促し、消化器の超音波画像診断を補助することが記載されている。
特許文献2には、少なくとも一つの増粘剤と不溶性ポリビニルピロリドンを含有する造影補助剤として記載されている。
特許文献3には、コンピュータートモグラフィー(CT)、ウルトラソノグラフィー(US)及び磁気共鳴イメージング(MRI)等により体の構成要素のイメージを得るためのコントラスト剤(造影剤)として、約2〜約50容量%油を含有する水中油型エマルジョンと、腸内のホメオスターシスを維持するための所定量の可溶性の塩または糖とからなる低密度コントラスト媒体が記載されている。実施例1おいてアラビアゴム(粘稠剤)を添加することが記載されている。
特許文献4には、100ミクロン未満のサイズをもつ可食性無機粒子の水性分散体を含有し、該分散体が、溶解した親水コロイド分散剤を含む水100mlにつき該粒子を0.1〜10g含むことを特徴とする、人間の胃腸管に用いるための超音波画像形成組成物が記載されている。また、同文献には、粘性のある画像形成剤を使用することが、胃または腸の内壁の迅速なコーティングを確実にするので重要であり、同時に過度な短時間または長時間の通過時間を避けることができることが記載されている。
特許文献5には、少なくとも1種の生体適合性をもった重合体の水溶液からなり、該生体適合性をもった重合体は少なくとも1種の珪素含有化合物で被覆されているか、および/またはそれと混合していることを特徴とする超音波画像を得るためのコントラスト付与媒質が記載されている。同文献には、当該重合体溶液はセルロースの水溶液であることができ、粘度増加剤と共に使用することができる旨の記載があり、セルロースは粘度増加剤でもあり、それに加えてアルギン酸ナトリウム、トラガントゴム等の粘度増加剤も例示されている(17頁14〜27行)また、1種の珪素含有化合物で被覆されているか、および/またはそれと混合していることを特徴とすると記載されている。
特許文献6には、胃から追い出される時間(胃が溶液の摂取後膨張したままである時間の量と定義されている。)が少なくとも20分以上であるような物質、300ミリモル/キログラム以上の浸透圧のものが記載されており、その中にはグリセリドも記載されている。
以上にあげた特許文献を精査し、要点を述べると、以下に記載する通りである。
特許文献1では、粘性により消化管内くうに滞留させるとしているが、粘性を上げることは、飲みにくく、超音波診断の簡便性を損なう。難消化性の増粘剤は膠質浸透圧を有し下痢を誘発する。飲用時に気泡が混入した場合、粘性を上げるほど消えなく、気泡の混入は超音波を反射し、超音波伝播性を損なう。さらに、特許文献1では、酸性環境下又は多原子価イオンが存在する環境下で粘性を高めるとしているが、これらの環境下ではアルギン酸塩は不溶化し、ゲルを形成し、均一な溶液にはならない。即ち超音波は反射もしくは屈折し、超音波伝播性が損なわれ、「音響の窓」の提供には不向きである。
特許文献2では、少なくとも一つの増粘剤と不溶性ポリビニルピロリドンを含有するとしているが、特許文献1と同様に、粘性による消化管内滞留を目的としているものと考えられ、粘性を上げることは、飲みにくく、超音波診断の簡便性を損なう。難消化性の増粘剤は膠質浸透圧を有し下痢を誘発する。飲用時に気泡が混入した場合、粘性を上げるほど消えにくく、気泡の混入は超音波を反射し、超音波伝播性を損なう。また、不溶性ポリビニルピロリドンを含む溶液は均一な溶液ではなく、不溶性ポリビニルピロリドンの点在するゲル様物質が超音波を反射もしくは屈折し、超音波伝播性を損ない、「音響の窓」の提供には不向きである。
特許文献3では、水中油型エマルジョンと腸内のホメオスターシスを維持するための所定量の可溶性の塩または糖を使うとなっているが、腸内のホメオスターシスとは、生理食塩水様の等張液を意味し、この等張液中に水中油型エマルジョンを有するもので、水中油型エマルジョンは界面を有し、特許文献1と同様に、超音波が反射もしくは屈折し、超音波伝播性を損ない、「音響の窓」の提供には不向きである。
特許文献4では、可食性無機粒子の水性分散体が使われ、このもの自身が超音波の反射体であり、超音波伝播性が損なわれ、「音響の窓」になりえない。また、粘性のある画像形成剤を使用することについても、特許文献1と同様に、粘性による消化管内滞留を目的としているものと考えられ、粘性を上げることは、飲みにくく、超音波診断の簡便性を損なう。難消化性の増粘剤は膠質浸透圧を有し下痢を誘発する。飲用時に気泡が混入した場合、粘性を上げるほど消えなく、気泡の混入は超音波を反射し、超音波伝播性を損ない、「音響の窓」の提供には不向きである。
特許文献5では、当該重合体溶液は粘度増加剤と共に使用することができる旨の記載があり、アルギン酸ナトリウム、トラガントゴム等の増粘剤が例示されている(17頁14〜27行)。特許文献1と同様に、粘性による消化管内滞留を目的としているものと考えられ、粘性を上げることは、飲みにくく、超音波診断の簡便性を損なう。難消化性の増粘剤あるいは重合体溶液は膠質浸透圧を有し下痢を誘発する。飲用時に気泡が混入した場合、粘性を上げるほど消えなく、気泡の混入は超音波を反射し、超音波伝播性を損なう。また、重合体溶液としてセルロース等が使われているが、セルロース等は完全には溶解せず、ゲル様粒子となり、超音波を反射もしくは屈折し、超音波伝播性が損なわれる。さらに、珪素含有化合物の使用は珪素含有化合物が水溶性でないため界面をもち、超音波を反射し、超音波伝播性を損ない、「音響の窓」の提供には不向きである。
特許文献6では、胃から排出される時間がすくなくとも20分のもとして、高浸透圧(300ミリモル/キログラム以上)組成物とし胃排出抑制効果(公知)を期待しているが、この浸透圧を発生させるには、水溶性の物質でなければならず、本文献中の難消化性のポリデキストロース溶液等は粘性とともに膠質浸透圧を有し、その粘性のため飲みにくく、超音波診断の簡便性を損ない、膠質浸透圧による下痢を誘発する。飲用時に気泡が混入した場合、粘性を上げるほど消えなく、気泡の混入は超音波を反射し、超音波伝播性を損なう。また、本文献記載のグリセリド等では、通常、水溶液中で界面を作り超音波を反射し、超音波伝播性を損ない、「音響の窓」の提供には不向きである。
かくして、「音響の窓」を作るべく超音波伝播を目指している製剤は、界面をもたず溶液中に屈折率勾配のない均一な溶液である。本剤が避けるべき条件を次に示す。
(1)粘性が高くないこと(理由は飲用性が悪く超音波検査の簡便性を損なうこと及び粘性の高い液体ほど気泡が消えないため)
(2)水中油型エマルジョンや油滴の分散は避けること(理由は超音波を反射もしくは屈折させるため)
(3)不溶性粒子やゲル様粒子は避けること(理由は超音波を反射もしくは屈折させるため)
(4)難消化性の水溶性重合体は避けること(理由は膠質浸透圧を発生させ、下痢を誘発させるため)
したがって、粘性や非消化性の水溶性重合体に依らない胃部滞留性の超音波検査用等の薬剤が強く望まれ、これら全ての条件を満たすものとしてトリアセチン製剤の開発を実施した。
また、胃のX線及び内視鏡検査の前処置等で、胃運動を抑制するため臭化ブチルスコポラミンやグルカゴン等の注射が一般に用いられている。臭化ブチルスコポラミンは副交感神経節に作用するため被検者への負担が大きく、また、グルカゴンはリバウンド作用により血糖値が低下する重大な副作用が知られており、他の非侵襲性な胃運動抑制剤が望まれているのが現状である。
特開平10−306042号公報 特表平10−502381号公報 特開昭62−289531号公報 特開平5−92930号公報 特表2001−500469号公報 特許第2918692号公報
本発明は、被検者に非侵襲的な胃運動抑制剤を提供するものである。
胃X線検査において、胃運動を止めることが要求されるが、その薬剤として、現在、劇薬である臭化ブチチルスコポラミン等の副交感神経遮断剤及び劇薬であるグルカゴンが使用されている。臭化ブチチルスコポラミンでは、ショック(悪心・嘔吐,悪寒,皮膚蒼白,血圧低下等)、眼(調節障害)、消化器(口渇,悪心・嘔吐)、泌尿器(排尿障害)、精神神経(頭痛,頭重感,眠気,めまい)、循環器(心悸亢進)、過敏症(発疹)、その他(顔面潮紅) の副作用があり、また、 グルカゴンでは、ショック,アナフラキシーショック(初期症状:不快感,顔面蒼白,血圧低下等)、低血糖症状、全身倦怠,傾眠,顔面蒼白等の低血糖症状、消化器 (嘔気,腹痛,腹鳴,嘔吐,下痢)、血液 (白血球数増加,白血球分画の変動)、血管系 (心悸亢進,血圧低下)、肝臓(血清ビリルビン上昇)、糖代謝(血糖値上昇,尿糖)、脂質代謝(TG上昇)、その他 (顔色不良,発汗,熱感,発赤,めまい,倦怠感,ほてり,冷感,LDH上昇,血清K上昇,血清K低下,頭痛,血清無機リン上昇,尿潜血)の重大で多くの副作用があるが、胃X線検査ではやむをえず使用されており、これに代わるものが強く要求されている。
また、胃を超音波伝播の音響の窓(Acoustic Window)にすべく水を使い、胃運動を抑えるべく上記薬剤を使えば、超音波検査の最大の長所である利便性が損なわれる。
超音波検査において、胃が中空臓器であるため空気が存在しており、超音波を伝播することができず、水を飲ませて胃を満たしても、仰臥位から右側臥位では水を留めておくことができないため、膵臓を観察しうる際には困難を極めた。このため、胃部滞留性の液剤の開発が期待され、胃排出運動を一時的に抑制させることによって、胃に液体を滞留させることができ超音波の伝播性を障害しない補助剤により腹部超音波検査を行えることが望まれた。
この補助剤があれば、胃を通して観察することができ、肝臓、膵臓、副腎、腎臓、脾臓の観察に新たな角度から画像情報が得られ、診断率が向上する。とりわけ、胃を通して観察することが好ましい解剖学的位置関係にある膵尾部の観察には、より効率を上げる。
本発明者らは、被検者に非侵襲的な胃運動抑制成分を研究してきたが、副作用が少なく、物性的にも粘性によらないものを発明し、胃X線検査及び超音波検査に寄与しうるものとなった。
胃部滞留性の一例示として本発明を説明する。
本発明は、使用に際して水溶液又は懸濁液として経口投与するとき、検査に必要な時間、胃に滞留し、幽門を一時的に閉塞させる成分を含有する固形剤、水溶液又は懸濁剤で、胃を音響の窓として腹部超音波検査を行い得るものである。
即ち、本発明は、少なくとも一種の生体適合性を持った胃運動抑制性の成分を含有することを特徴とする水溶性または懸濁性の固形剤もしくは水溶液であり、非侵襲的な検査、例えば腹部超音波検査時に滞留する溶液を通して目的とする臓器に超音波を伝播しうるものであるか、又は該溶液の存在区域を識別するか、又は該溶液と接する臓器の境界を明瞭にする検査補助剤を提供する。
化学物質による胃運動抑制のメカニズムは現在のところ明確には解明されていないが、長鎖状一塩基性有機酸(脂肪酸)、長鎖状一塩基性有機酸のグリセリンエステル(グリセリドの一種)、アミノ酸、ペプチドの十二指腸内への存在によって胃運動が抑制されることが一般に知られている。しかし、短鎖状一塩基性有機酸(酢酸)のトリグリセリドであるトリアセチンにこの効果がみられることが本発明で明らかになった。
エマルジョンの状態で、超音波画像診断のための検査補助剤として用いた場合、油と水との界面により超音波を反射し伝播性に支障をきたす。しかし本発明に使われる胃運動抑制性成分はエマルジョンを形成しないため超音波の伝播性を障害しない。例えば本発明に記載されているトリアセチンは、常温でエマルジョンを形成することなく約7%水に溶解することができ、この濃度は胃運動を抑制するのに十分な濃度である。
エマルジョンを形成するには、適当な界面活性剤を必要とし、親油基が内側を向き脂肪を包み込むため十二指腸(幽門の出口)に存在する胃運動抑制作用の効果発現部位に作用することができない。このためエマルジョンの状態では、胃運動抑制作用は発揮されにくいと考えられる。そこで本発明に記載されている胃運動抑制成分のうち、水に溶けるものは溶かして、また溶けないものはそのまま始めに経口投与し、次ぎに水等の伝播性を障害しない溶液の適当量を投与することで、超音波診断に必要な液が胃に確保される。
また、本発明は、少なくとも一種の生体適合性を持った胃運動抑制性の成分を含有することを特徴とする、臓器に超音波を伝播しうる検査補助剤、当該検査補助剤を投与するための指示書、及びパッケージ用品を含むキットを提供する。
更に、本発明は、トリアセチンを有効成分として含む胃運動抑制剤を提供する。
更に、本発明は、胃運動を抑制する医薬品製造におけるトリアセチンの使用を提供する。
加えて、本発明は、有効量のトリアセチンを投与することを含む胃運動の抑制方法を提供する。
更に加えて、本発明は、トリアセチンを含む医薬品組成物、当該医薬品組成物の使用法が記載された使用説明書、及びパッケージ用品を含むキットを提供する。
本発明により、とりわけ有用な画像の取得が困難な膵臓の頭部及び尾部について、幽門を一時的に閉塞させ、胃に液体を滞留させることにより、胃を通して観察することにより容易に画像を得ることが可能となった(図5、図6、図7)。
さらに、本発明により、胃を通して観察することにより、肝臓の左葉外側区域の端、副腎の左側、左腎の上極と内側寄り、脾臓の上部(左横隔膜のドーム下)についても、新たな角度から画像情報が得られるようになり、容易に観察が可能となった。
また本発明により、胃のX線及び内視鏡検査の前処置等で被検者に対する精神的、肉体的負担を軽減することが可能となった。
胃に液体を満たし"音響の窓"を作った場合の状態を説明する図である。 腹部臓器の位置関係を示す図である。 肝臓を除いたときの膵臓、脾臓、胃、結腸の位置関係を示す図である。 肝臓、胃を除いたときの膵臓、脾臓、腎臓、結腸の位置関係を示す図である。 仰臥位における胃体部の"音響の窓"を示す図である。 胃を通して膵尾部を観察する場合を示す断面模式図である。 胃を通して膵尾部を観察した場合の画像情報(Bモード画像)を示 す図である。 胃排出運動抑制の評価系に関する模式図である。 トリアセチンを投与した後の排出率の経時変化を示すグラフである。 図9上(a)における比較を示すグラフである。 図9上(b)における比較を示すグラフである。 オリーブ油を投与した後の排出率の経時変化を示すグラフである。 ステアリン酸を投与した後の排出率の経時変化を示すグラフである。 胃収縮運動測定の評価系に関する模式図である。 SGTによる空腹期胃運動パターンを測定したデータである。 蒸留水(F)、トリアセチン(D)、オリーブ油(E)を投与した時のSGTによる筋肉の収縮を測定したデータである。
本発明の薬剤としてトリアセチンを液剤、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤のいずれかの剤形により経口投与できる。カプセル剤の製法としては、例えば約60℃に加温されてゾル状態にあるゼラチン皮膜液をロータリー式充填機のキャスティングドラム表面で冷却ゲル化し、約1mmの厚さのゼラチンシートを形成させ、左右2枚のゼラチンシートが2個のダイロールの間にあるくさび状のセグメントに沿って送り、加温圧着により下部を閉じたカプセルの中に、ポンプによりトリアセチンを圧入すると同時に上部のゼラチンシートを圧着し、カプセル剤を成形する。次ぎに形状が固定されるまで回転するタンブラ乾燥機の中で低湿度空気を送風して乾燥する。その後、さらに低湿度乾燥室内で長時間かけて乾燥する。
本発明の検査補助剤は、該胃運動抑制性の成分に加えて、生体適合性を持ったアミノ酸、界面活性剤、可溶性タンパク質、高分子化合物、珪素含有化合物、有機酸、多価アルコール、苦み抑制性分を含有しないか又は少なくとも一種を含有する。
胃運動抑制性の成分を0.001g〜20gの範囲でそのまま又は錠剤及びカプセルにして経口投与し、次ぎに超音波の伝播性に支障を生じない溶液を300mL程度経口投与する。もしくは、胃運動抑制性の成分を超音波の伝播性に支障を生じない溶液に溶す又は超音波の伝播性に支障を生じない物質を用いて顆粒剤とした後、投与前に超音波の伝播性に支障を生じない溶液に溶かし、300mL程度経口投与する。ここでいう超音波の伝播性に支障を生じない溶液とは、水又は多価アルコールを単独又は混合して用いてもよいし、生体適合性を持ったアミノ酸、界面活性剤、可溶性タンパク質、高分子化合物、珪素含有化合物、有機酸、多価アルコールを一種類又は複数含有してもよい。
また、胃のX線及び内視鏡検査の前処置等でトリアセチンを前述した剤型により0.001g〜20g服用することで胃運動抑制性効果が期待できる。望ましくは1回に3g程度の服用が適当であると考えられる。
本発明において、「生体適合性」とは、特定の用途において体の組織、体液、及び他の器官に悪影響を及ぼさない性質を意味する。
本発明において、「胃運動抑制性の成分」とは、胃内容物は胃前庭部の収縮によって幽門を通り十二指腸球部へと少量ずつ排出されるが、胃から十二指腸に移行する胃内容物のうち、神経性および内分泌性機構を活動させ、胃からの排出を遅くする物質を意味する。例えば、グリセリン脂肪酸エステル、植物油、グリセリルエーテル、グリセロリン脂質、スフィゴリンリン脂質、スフィンゴ糖脂質、グリセロ糖脂質及びそれらの2種以上の混合成分、が挙げられる。更に具体的には、グリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンと炭素数が2〜18の飽和若しくは不飽和脂肪酸とのモノ又はジ又はトリエステルであり、植物油はアルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、小麦胚芽油、ゴマ油、サフラワー油、ダイズ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、ヤシ油、綿実油であり、グリセリルエーテルはグリセリンと炭素数が2〜18の飽和若しくは不飽和アルキル基との、下記式で示される、モノ又はジ又はトリエーテル
或いは、下記式で示される、該エーテルと炭素数が2〜18の飽和若しくは不飽和脂肪酸とのエステル
であり、グリセロリン脂質は、下記式で示される、グリセリンと炭素数が2〜18の飽和若しくは不飽和脂肪酸とのモノ又はジエステルと、さらにリン酸又はアミノアルコール又はポリオール基とのエステル、
であり、スフィゴリンリン脂質は、N−アシル−trans−4−スフィンゲニン−1−ホスホリルコリン、N−アシルスフィンゲニン−1−ホスホリルコリン、セラミドアミノエチルホスホネート(セラミドシリアチン)、セラミド−N−メチルアミノエチルホスホネートであり、グリセロ糖脂質は、モノガラクトシルジグリセリド(MGD)、ジガラクトシルジグリセリド(DGD)、ガラクトシルグルコシルジグリセリドを挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
該胃運動抑制性の成分として、グリセリン脂肪酸エステルは、脂肪酸として炭素数が2〜18の飽和若しくは不飽和脂肪酸とのモノ又はジ又はトリエステルであるが、炭素数が少ないトリアセチン(炭素数2)であっても炭素数が中間のトリ-n-カプリリン(炭素数8)であっても、オリーブ油等の炭素数が多い脂肪酸成分(炭素数18)を含む植物油であっても、胃排出運動抑制性を有する。また、これらのグリセリン脂肪酸エステルを水中に懸濁するに必要な界面活性剤が胃排出運動抑制性に有効である。アミノ酸、可溶性蛋白質、高分子化合物、有機酸、脂肪酸及び多価アルコールがグリセリン脂肪酸エステルの懸濁安定化に有効であり、胃排出運動抑制性を補助する。珪素含有化合物は胃排出運動抑制性水溶液を消泡させ超音波の乱反射を防ぐこともある。
本発明において、アミノ酸とは、タンパク質の加水分解産物を意味し、例えば、L−アスパラギン酸ナトリウム、DL−アラニン、グリシン、L−グルタミン酸塩酸塩、L−グルタミン酸L−アルギニン、L−グルタミン酸L−リジン、L−システインを挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、界面活性剤とは、1分子中に、水酸基あるいはエーテル結合を有する親水基と脂肪酸の疎水基を有し、表面張力を下げるものを意味し、例えば、アセチルグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキジル、卵黄レシチン、大豆レシチン、セスキオレイン酸ソルビタン、ソルビタン脂肪酸エステル、トリオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、パルミチン酸アスコルビン酸、部分水素添加大豆リン脂質、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリソルベート、モノオレイン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノミリスチン酸グリセリン、モノラウリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ラウロマクロゴールを挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、可溶性タンパク質とは、タンパク質の部分加水分解物及びその塩を意味し、例えば、加水分解ゼラチン、カゼインナトリウム、カゼイン製ペプトンを挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、高分子化合物とは、水酸基、エーテル結合を有する基、カルボキシル基を有する基、アミド及びラクタムを有する基を有する単量体の重合物を意味し、例えば、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アルファー化デンプン、カラギーナン、カラヤガム末、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロースカリウム、カルメロースナトリウム、寒梅粉、キサンタンガム、グァーガム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポヒドン、コハク化ゼラチン、コポリピドン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、酢酸セルロース、デキストラン、可溶性デンプン、トラガント、半消化体デンプン、微結晶セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、部分アルファー化デンプン、プルラン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、ポリビニルアルコール(完全けん化物)、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、フマル酸、プロピオン酸、マレイン酸、マロン酸を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、珪素含有化合物とは、珪素酸素結合の繰り返しを有する化合物を意味し、例えば、ジメチルポリシロキサン(メチルポリシロキサン)、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、脂肪酸とは、該胃運動抑制性の成分であるグリセリン脂肪酸エステルの構成成分である長鎖状一塩基性有機酸若しくはその塩を意味し、例えば、イソステアリン酸、カプリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、有機酸とは、前述した脂肪酸以外のカルボキシル基を有する単分子化合物若しくはその塩を意味し、例えば、アジピン酸、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸ニナトリウム、グルコン酸、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸ニナトリウム大水和物、酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウムを挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明において、多価アルコールとは、1分子中に水酸基を2以上有する有機化合物で糖類を除いたものを意味し、例えば、プロピレングリコール、及びグリセリン、ポリエチレングリコールを挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、苦み抑制性分とはトリアセチンの苦みを抑制する成分を意味し、例えば、DL−アラニン、5’−イノシン酸ニナトリウム、エリスリトール、カルバコール、dl−カンフル、5’−グアニル酸ニナトリウム、グリシン、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸ニアンモニウム、グリチルリチン酸ニカリウム、グリチルリチン酸ニナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グルコノ−δ−ラクトン、β−シクロデキストリン、酒石酸水素カリウム、タンニン酸、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ピロリン酸四ナトリウム、ペルーバルサム、ポビドン、リポプロテイン、dl−メントールを挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、任意の2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、水に溶解する濃度とは、主に0℃から90℃の液温において溶解する濃度が望ましい。
これらの成分よりなる製剤において、人体においても少なくとも約15分間胃内に滞留させることにより、胃前体表部よりプローブ(探触子)を胃部にあて、滞留した水を通して目標臓器を観察することができることになる。
また、内視鏡先端部にエコーを送受信する超音波振動子を兼ね備えた超音波内視鏡の検査補助剤としても利用できる。
水溶性の胃運動抑制性の成分を用いた超音波検査補助剤の場合、胃に"音響の窓"を作るために適当な量を被験者の経口より投与する。投与量は被験者の胃の大きさ等による個人差にもよるが超音波の伝播性に支障を生じない溶液を含む総量が概ね50mL〜1000mLが適当である。検査1回あたり検査補助剤中に含まれる胃運動抑制性の成分は0.001g〜20g含有することができ、トリアセチンを有効成分として含む胃運動抑制剤として使用する場合0.001g〜20g投与してもよい。また本発明による検査補助剤のキットの形態としては、適切な利用法及び注意点等を記載した指示書及び、医薬品として適切な容器を有しており、また被験者へ投与する際の補助具を有することもできる。
上記説明から、当業者であれば、胃運動抑制効果を期待してトリアセチンを含有する医薬品以外の商品を容易に推考することができる。そのような商品としては、例えば、トリアセチンを含む機能性食品が挙げられる。かかる機能性食品としては、飲料、菓子、粉末カプセル食品、錠剤食品、等の形態が考えられる。
(弊所注:貴社が「トリアセチンを添加する医薬品以外の商品の出現を抑止効果」をご希望であることを考慮し、上記記載を追加しました。これにより、他社が医薬品以外で権利をとることについてある程度の抑止効果を期待出来るものと思料致します。但し、これによって(あるいは、当初の請求項1によって)、トリアセチンを添加する医薬品以外の商品が公知であるとまでは言えないにしても、容易に想到し得る(進歩性の否定)とは言えるものと考えます。)
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は実施例により何ら制限されない。
以下に製剤製法に関する実施例を掲げる。
実施例1(トリアセチン(0.5%))
水200mLをマグネチックスターラーで撹拌しながらにトリアセチン1.5g、pH調整剤としてクエン酸0.24g及びクエン酸三ナトリウム1.74g、甘味剤としてグリセリン3gを添加後80℃に加熱した。
次ぎに、あらかじめプロピレングリコール0.45gに溶解したパラオキシ安息香酸エチル0.012g及びパラオキシ安息香酸ブチル0.027gを添加し、冷却後、事前に調整した20%l−メントールエタノール溶液をl−メントールが0.006g含有されるように加え、水で300mLにメスアップした。その結果、無色透明の製剤が完成された。
よって本製剤は水300mL対して次の(A)〜(I)を成分として含む。
なおトリアセチンは苦みがあるため、必要に応じて苦みを消すような添加剤及び方法をとってもよい。
(A)トリアセチン:1.5g
(B)緩衝剤:クエン酸:0.24g
(C)緩衝剤:クエン酸三ナトリウム:1.74g
(D)甘味剤:グリセリン:3g
(E)溶解補助剤:プロピレングリコール:0.45g
(F)防腐剤:パラオキシ安息香酸エチル:0.012g
(G)防腐剤:パラオキシ安息香酸ブチル:0.027g
(H)矯味剤:l−メントール:0.006g
(I)溶解補助剤:エタノール:適量

実施例2(トリアセチン(0.5%))
水200mLをマグネチックスターラーで撹拌しながらにトリアセチン1.5g、pH調整剤としてクエン酸0.24g及びクエン酸三ナトリウム1.74g、甘味剤としてサッカリンナトリウム0.03gを添加後80℃に加熱した。
次ぎに、あらかじめプロピレングリコール0.45gに溶解したパラオキシ安息香酸エチル0.012g及びパラオキシ安息香酸ブチル0.027gを添加し、冷却後、グリシン3gと事前に調整した20%l−メントールエタノール溶液をl−メントールが0.006g含有されるように加え、水で300mLにメスアップした。その結果、無色透明の製剤が完成された。
よって本製剤は水300mL対して次の(A)〜(J)を成分として含む。
(A)トリアセチン:1.5g
(B)緩衝剤:クエン酸:0.24g
(C)緩衝剤:クエン酸三ナトリウム:1.74g
(D)甘味剤:サッカリンナトリウム:0.03g
(E)溶解補助剤:プロピレングリコール:0.45g
(F)防腐剤:パラオキシ安息香酸エチル:0.012g
(G)防腐剤:パラオキシ安息香酸ブチル:0.027g
(H)苦み抑制剤:グリシン:3g
(I)矯味剤:l−メントール:0.006g
(J)溶解補助剤:エタノール:適量

実施例3(トリアセチン(10%))
トリアセチン30gとポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油〔日光ケミカルズ株式会社:NIKKOL HCO−30〕4.5gをこの割合になるように混合し、高性能撹拌分散器ウルトラ−タラックス(IKA JAPAN CO.,LTD.製)で撹拌し混合液を得た。
約70℃に加熱した水200mLにカルメロースナトリウム(第一工業製薬 セロゲン F−SC)0.6gをマグネチックスターラーで撹拌しながら溶解させた。室温まで冷却後、pH調整剤としてクエン酸0.24g及びクエン酸三ナトリウム1.74g、甘味剤としてサッカリンナトリウム0.03gを添加後80℃に加熱した。
そしてあらかじめプロピレングリコール0.45gに溶解したパラオキシ安息香酸エチル0.012g及びパラオキシ安息香酸ブチル0.027gを添加し十分撹拌後、液温を約50℃まで下げた。
次ぎに前述した混合液を全量添加、撹拌後、水で300mLにメスアップし、高性能撹拌分散器ウルトラ−タラックス(IKA JAPAN CO.,LTD.製)で乳化した。
よって本製剤は水300mL対して次の(A)〜(J)を成分として含む。
(A)トリアセチン:30g
(B)ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油:4.5g
(C)カルメロースナトリウム:0.6g
(D)クエン酸:0.24g
(E)クエン酸三ナトリウム:1.74g
(F)サッカリンナトリウム:0.03g
(G)プロピレングリコール:0.45g
(H)パラオキシ安息香酸エチル:0.012g
(I)パラオキシ安息香酸ブチル:0.027g

実施例4(トリアセチン(顆粒剤))
シリコーン樹脂0.83g、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(NIKKOL:TO−10M)0.216g、セスキオレイン酸ソルビタン(NIKKOL:SO−15R)0.089gをIPA100gに懸濁させ、PVPを1g添加し、PVPを完全に溶解させた(シリコーン溶液)。
次に高速ニーダー((株)セイシン企業、型式:ニューグラマシン(NG−200))に、予めアトマイザー粉砕器で粉砕した果糖を824g、作製したシリコーン溶液全量及びトリアセチン165gをこの順番で添加混合した。これをブレード式バスケット式押出造粒機(菊水製作所、型式:RG−5型)で押し出しマルメライザー(不二パウダル(株)、型式:0−230)にかけた。
作製された顆粒をバットに移し50℃、2時間乾燥後、目開き355umと840umのフルイにかけ、その間のものを本製剤(顆粒)とした。
投与形態はトリアセチン濃度および投与量等を勘案し決定することとなるが、その一例としては本製剤(顆粒剤)18gに脱気水を加え300gとし(1%トリアセチン水溶液)、全量を経口投与することがあげられる。

試験例1:トリアセチンと水及び増粘性多糖類との粘度比較
水(イオン交換水)、トリアセチン水溶液および代表的な増粘性多糖であるアルギン酸ナトリウム〔(株)キミカ、グレード:IL−2〕水溶液を用いて粘度の比較を行った。また粘度は室温(22℃)でB型粘度計〔(株)東京計器製、形式BM〕を用いて測定した。
その結果、トリアセチンはアルギン酸ナトリウムに比べて増粘効果が著しく低いことが確認された。
試験例2:幽門閉塞性試験

a)試験液について
試料液A
トリアセチン(和光純薬工業(株))10mLに水40mLを加えて、全量50mLとし、試料液Aとする。
試料液B
オリーブ油(和光純薬工業(株))10mL、プロピレングリコール10mLを混和し、水を加えて全量50mLとし、試料液Bとする。
試料液C
ステアリン酸(和光純薬工業(株))0.5g、プロピレングリコール20mLを混和し、水を加えて全量50mLとし、試料液Cとする。

b)モデルの説明
体重約10kgのビーグル犬をネンブタール注射液(大日本製薬(株))で全身麻酔をして、正中切開ののち図8のように胃体部、十二指腸にチューブを挿入し、側腹部から背部の皮下にそれぞれチューブを通して無麻酔での実験のためにあらかじめ観血的手術を施行した。
麻酔の影響や手術侵襲の影響がなくなり一般状態も回復した術後6日後より、目的とする各試料液の検討を開始した。すなわち、本実施例では麻酔状態では胃排出能が抑制されることは周知のことであり、その影響をなくすため、さらに、より正常な状態での成績を求めるために慢性無麻酔での実験を行った。

c)試験方法
試料液に5mgのエバンスブルー(和光純薬工業(株))を加え、50mLをビーグル犬胃内に図8の1のチューブから注入する。また、十二指腸内にもチューブを敷設しておき、胃からの排出された試験液を図8の2のチューブから回収する。一定時間毎に十二指腸に留置したチューブから吸引回収(1分間)し、その中に含有されるエバンスブルーを波長605nmで吸光度測定(DU R640 SPECTRO PHOTOMETER,Beckman社製)することにより吸引液内のエバンスブルーの濃度を測定し、その回収量から胃排出速度を求めた。

d)結果
生理食塩液を比較対象とした結果、これらの実験例は明らかに幽門閉塞性を有するものであり、また中でもトリアセチンは幽門閉塞性の効果が顕著にみられた。
1)トリアセチン
本目的で重要な意味を持つ投与初期段階の比較では、図10のごとく生理食塩液に比し明らかに抑制が認められる。その結果、図9のごとく、排出量は、生理食塩液では5分程度でピークになるが、トリアセチンではそれより遅い10〜20分程度でピークとなっており、本目的に適う結果である。また生理食塩液は投与後、30分程度でほとんど全て排出されているが、トリアセチンは50分後でも残留し、5%程度の排出が観察され、この時点を比較表示すると図11のごとくトリアセチンの排出が生理食塩液に比し、明らかに遅滞している。このことから生理食塩液に比し、あきらかに通過量は抑制されている。
2)オリーブ油
図12のごとく、排出量は、生理食塩液では投与後30分までにほとんど全て排出されているが、オリーブ油は40分後でも15%程度排出されており、生理食塩液に比し、あきらかに胃排出量は抑制されている。
3)ステアリン酸
図13のごとく、排出量は、生理食塩液では投与後30分までにほとんど全て排出されているが、ステアリン酸は50分後でも10%程度排出されており、生理食塩液に比し、あきらかに胃排出量は抑制されている。

試験例3:胃収縮運動測定

a)試験液について
試料液D
トリアセチン(和光純薬(株))200μLを蒸留水で20mLに調製し、試料液Dとする。
試料液E
オリーブ油(和光純薬(株))4mLを蒸留水で20mLに調製し、試料液Eとする。
対照液F
蒸留水20mLを対照液Fとする。

b)モデルの説明
体重約10kgのビーグル犬をネンブタール注射液(大日本製薬(株))で全身麻酔をして、正中切開ののち、図14のように胃体部に試験液を注入するためのチューブおよび幽門輪より2cm口側の前庭部にストレンゲージ(N11−FA−1−120−11−P4−W,NEC Sanei−Instruments,Ltd)を縫着した。ストレンゲージは、筋肉の収縮を測定するため、粘膜面を切開しないように粘膜下組織を広げて粘膜下組織内に埋没縫着し、切開創は縫合閉鎖した。
チューブおよびストレンゲージは、側腹部から背部の皮下を介して体外に誘導し、無麻酔での実験のためにあらかじめ観血的手術を施行した。
麻酔の影響や手術侵襲の影響がなくなり一般状態も回復した術後6日後より、目的とする各試料液の検討を開始した。すなわち、本実施例では麻酔状態では、胃収縮運動が抑制されることは周知のことであり、その影響をなくすため、さらに、より正常な状態での成績を求めるために慢性無麻酔での実験を行った。
なお、ストレンゲージの信号は、増幅(VC−11,NIHON KOHDEN)させた後、AD変換し、デジタル化されたデータをOrigin Version6.5(OriginLab corporation)により解析した。

c)試験方法
トリアセチンの胃収縮運動に対する影響を検討するために、ビーグル犬をサドル型保持器に乗せ、十分に慣れさせた。その後に、筋組織に装着したストレンゲージからビーグル犬が空腹期胃運動の状態にあることを確かめた(図15)。静止期に相当するphaseIが図15中央に、不規則な収縮波に相当するphaseIIが図15右側に、規則正しい強収縮波に相当するphaseIIIが図左側に観察された。試験液の添加は、phaseIIIの収縮期の間に、試験液を胃管よりゆっくりと約1分かけて胃内へ注入し、収縮反応を観察した。なお、実験に用いたビーグル犬は、実験開始の15時間以上前から水以外を絶食とした。

d)試験結果
試料液Eや対照液Fと比較した結果、これらの実施例からは、明らかにトリアセチンが胃収縮運動を抑制するものであった。
1)トリアセチン
トリアセチン(20μL/kg)の注入は、注入前には観察されていた収縮の振幅および頻度をともに減少させ,収縮運動を抑制した(図16)。この変化は注入直後から観察され、約3分間続いた。
2)オリーブ油
オリーブ油(0.4mL/kg)の注入は、注入前には観察されていた収縮の振幅および頻度に変化を与えなかった(図16)
3)蒸留水
蒸留水(2g/kg)の注入は,注入前には観察されていた収縮の振幅および頻度に変化を与えなかった(図16)
トリアセチンのような生体適合性を持った胃運動抑制性の成分を検査補助剤に含有させることにより、とりわけ有用な画像の取得が困難な膵臓の頭部及び尾部について容易に画像を得ることが可能となる。また、胃を通して観察することにより、肝臓の左葉外側区域の端、副腎の左側、左腎の上極と内側寄り、脾臓の上部(左横隔膜のドーム下)についても、新たな角度から画像情報が得られる。更に、胃のX線及び内視鏡検査の前処置等で被検者に対する精神的、肉体的負担を軽減することができる。
加えて、トリアセチンは、上記検査補助剤以外にも、胃運動抑制剤として広く用いることが可能である。

Claims (8)

  1. 少なくとも一種の生体適合性を持った胃運動抑制性の成分を含有することを特徴とする、臓器に超音波を伝播しうる超音波診断用検査補助剤。
  2. トリアセチンを胃運動抑制性の成分として含有することを特徴とする請求項1記載の検査補助剤。
  3. 少なくとも一種の生体適合性を持った胃運動抑制性の成分を含有することを特徴とする、臓器に超音波を伝播しうる検査補助剤、当該検査補助剤を投与するための指示書、及びパッケージ用品を含むキット。
  4. トリアセチンを胃運動抑制性の成分として含有することを特徴とする請求項3記載のキット。
  5. トリアセチンを有効成分として含む胃運動抑制剤。
  6. 胃運動を抑制する医薬品製造におけるトリアセチンの使用。
  7. 有効量のトリアセチンを投与することを含む胃運動の抑制方法。
  8. トリアセチンを含む医薬品組成物、当該医薬品組成物の使用法が記載された使用説明書、及びパッケージ用品を含むキット。



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