JPWO2006112260A1 - 圧電薄膜フィルタ - Google Patents

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Abstract

帯域を広くすることができる圧電薄膜フィルタを提供する。第1電極対20は、圧電薄膜14の一方の主面14aに配置された2以上の第1電極指24と、圧電薄膜14の他方の主面14bに第1電極指24に対向して配置された第2電極指22とを有する。第2電極対30は、圧電薄膜14の一方の主面14aに第1電極指24と互いに間隔を設けて交互に配置された2以上の第3電極指34と、圧電薄膜14の他方の主面14bに圧電薄膜14を介してそれぞれ第3電極指34に対向して配置された第4電極指32とを有する。圧電薄膜14の一方の主面14aには、互いに間隔を設けて交互に配置された第1電極指24と第3電極指34との間に、絶縁膜16を備える。交互に配置された第1電極指24と第3電極指36との間の中心間距離Wa+Wm、Wf+Wmが、圧電薄膜14の厚さTの2倍よりも大きい。

Description

本発明は圧電薄膜フィルタに関し、詳しくは、圧電薄膜を電極で挟み込み、圧電薄膜自体の共振振動を利用するBAW(バルク弾性波)共振子を用いた圧電薄膜フィルタに関する。
近年、携帯電話のRFフィルタ用に2重モード型の圧電薄膜フィルタが開発されており、例えば特許文献1には、BAW共振子を平面方向に配置したデバイスが開示されている。図1に示すように、基板1上に設けた支持構造部2により、中空空間4を介してダイヤフラム3が支持され、ダイヤフラム3上に圧電薄膜6が配置されている。圧電薄膜6の両主面には、それぞれ圧電薄膜6を介して対向するように、第1電極対の複数の電極指5a,7aと、第2の電極対の複数の電極指5b,7bとが、間隔を設けて交互に配置されている。第1電極対の電極指5a,7aは入力端子に接続され、第2電極対の電極指5b,7bは出力端子に接続され、第1電極対の電極指5a,7a間で形成される共振子で発生した振動が、隣接する第2電極対の電極指5b,7b間で形成される共振子に伝搬され、電気信号を出力するようになっている。このデバイスの入力端子−出力端子のインピーダンス比は1:1である。
特許第3535101号公報
このような圧電薄膜フィルタにおいて、共振子間の機械的結合を実現するためには、隣接する第1電極対の電極指5a,7aと第2電極対の電極指との間のピッチ(中心間距離P)を小さくしなければならない。例えば特許文献1の第14段落には、第1電極対の電極指5a,7aと第2電極対の電極指5b,7bとの間のピッチ(中心間距離P)を小さくするために電極指5a,7a,5b,7bの幅Wを、圧電薄膜6の厚さTの2倍よりも小さくする、すなわち、W<2Tとすることが有利である旨が開示されている。
しかし、電極指5a,5b,7a,7bの幅が小さくなると、圧電薄膜フィルタの帯域幅が狭くなってしまう。
かかる実情に鑑み、本発明が解決しようとする第1の課題は、帯域を広くすることができる圧電薄膜フィルタを提供することである。
また、BAWフィルタにおいて、モノリシッククリスタルフィルタ(MCF)に代用されるような構成で2重モードを利用することが考えられる。2重モード型BAWフィルタは、複数のBAW共振子を、平面方向に並べて配置したものである。
例えば、携帯電話のRFフィルタは、アンテナ(インピーダンスは50Ω)とLNA(入力インピーダンスは100〜200Ω)との間に接続される。このため、RFフィルタに用いる圧電薄膜フィルタの入力端子−出力端子のインピーダンス比を1:2〜1:4に調整することが求められる。
しかし、従来のBAW共振子を用いた圧電薄膜フィルタは、このような要求に対応することができない。
かかる実情に鑑み、本発明が解決しようとする第2の課題は、入力端子−出力端子間のインピーダンス比を調整することができる、BAW共振子を用いるタイプの圧電薄膜フィルタを提供することである。
本発明は、上記第1の課題を解決するために、以下のように構成した圧電薄膜フィルタを提供する。
圧電薄膜フィルタは、a)基板と、b)前記基板に支持され、前記基板から音響的に分離されている部分を含む圧電薄膜と、c)前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の一方の主面に配置された2以上の第1電極指と、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の他方の主面に前記圧電薄膜を介してそれぞれ前記第1電極指に対向して配置された2以上の第2電極指とを有する第1電極対と、d)前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の前記一方の主面に前記第1電極指と互いに間隔を設けて交互に配置された2以上の第3電極指と、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の前記他方の主面に前記圧電薄膜を介してそれぞれ前記第3電極指に対向して配置された第4電極指とを有する第2電極対と備える。前記各第1電極指に接続される第1端子及び前記各第2電極指に接続される第2端子と、前記各第3電極指に接続される第3端子及び前記各第4電極指に接続される第4端子との間に、前記第1電極対及び前記第2電極対によりフィルタ要素が形成される。前記圧電薄膜の前記一方の主面には、互いに間隔を設けて交互に配置された前記第1電極指と前記第3電極指との間に、絶縁膜を備える。互いに間隔を設けて交互に配置された前記第1電極指と前記第3電極指との間の中心間距離が、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きい。
上記構成において、例えば、第1端子と第2端子を入力端子とし、第3端子および第4端子を出力端子とすれば、2重モード型のフィルタとして機能させることができる。
上記構成において、隣接する第1電極指と第3電極指との間に絶縁膜を設けることによって、圧電薄膜を挟んで対向する第1電極指と第2電極指との間に形成される共振子と、圧電薄膜を挟んで対向する第3電極指と第4電極指との間に形成される共振子との機械的結合を強め、隣接する共振子間で振動が伝搬されやすくすることができる。そのため、第1電極指と第3電極指との間の中心間距離を圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きくしても、フィルタとして機能させることができる。
上記構成において、第1電極指と第3電極指との間の中心間距離を圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きくすることで、電極指の幅を広くすることができるので、厚み縦振動共振子としてのΔfを大きくすることができる。さらに、3以上の共振ピークを用いて、フィルタの帯域を広くすることができる。
単に電極幅を広げただけでは、圧電薄膜を挟んで対向する電極指で構成される個々の共振子内に振動のエネルギーが閉じ込められやすくなるため、通過帯域内で略一定のフィルタ特性を得ることができない。第1電極指と第3電極指との間に絶縁膜を設けることにより、個々の共振子内における振動のエネルギーの閉じ込めが弱まり、共振子間で振動が伝搬しやすくなり、フィルタ特性も良好となる。
さらに、第1電極指と第3電極指との間の中心間距離を圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きくすることで、入出間容量を小さくでき、帯域外減衰を低減することができる。
なお、圧電薄膜の他方の主面において、隣接する第2電極指と第4電極指との間に絶縁膜を設けるようにしてもよい。
また、本発明は、上記第1の課題を解決するために、以下のように構成した圧電薄膜フィルタを提供する。
圧電薄膜フィルタは、a)基板と、b)前記基板に支持され、前記基板から音響的に分離されている部分を含む圧電薄膜と、c)前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の一方の主面に配置された2以上の第1電極指と、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の前記一方の主面に前記第1電極指と互いに間隔を設けて交互に配置された2以上の第3電極指と、d)前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の他方の主面に配置され前記圧電薄膜を介して前記第1電極指及び前記第3電極指に対向する部分を含む共通電極とを備える。前記第1電極指と前記共通電極とにより第1電極対を形成する。前記第3電極指と前記共通電極とにより第2電極対を形成する。前記各第1電極指に接続される第1端子及び前記共通電極に接続される第2端子と、前記各第3電極指に接続される前記第3端子及び前記共通電極に接続される第4端子の間に、前記第1電極対及び前記第2電極対によりフィルタ要素を形成する。前記圧電薄膜の前記一方の主面は、互いに間隔を設けて交互に配置された前記第1電極指と前記第3電極指との間に、絶縁膜を備える。互いに間隔を設けて交互に配置された前記第1電極指と前記第3電極指との間の中心間距離が、前記圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きい。
上記構成において、例えば、第1端子と第2端子を入力端子とし、第3端子および第4端子を出力端子とすれば、2重モード型のフィルタとして機能させることができる。
上記構成において、隣接する第1電極指と第3電極指との間に絶縁膜を設けることによって、圧電薄膜を挟んで対向する第1電極指と共通電極との間に形成される共振子と、圧電薄膜を挟んで対向する第3電極指と共通電極との間に形成される共振子との結合を強め、隣接する共振子間で振動が伝搬されやすくすることができる。そのため、第1電極指と第3電極指との間の中心間距離を圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きくしても、フィルタとして機能させることができる。
上記構成において、第1電極指と第3電極指との間の中心間距離を圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きくすることで、電極指の幅を広くすることができるので、厚み縦振動共振子としてのΔfを大きくすることができる。さらに、3以上の共振ピークを用いて、フィルタの帯域を広くすることができる。
単に電極幅を広げただけでは、圧電薄膜を挟んで対向する電極指で構成される個々の共振子内に振動のエネルギーが閉じ込められやすくなるため、通過帯域内で略一定のフィルタ特性を得ることができない。第1電極指と第3電極指との間に絶縁膜を設けることにより、個々の共振子内における振動のエネルギーの閉じ込めが弱まり、共振子間で振動が伝搬しやすくなり、フィルタ特性も良好となる。
さらに、第1電極指と第3電極指との間の中心間距離を圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きくすることで、入出間容量を小さくでき、帯域外減衰を低減することができる。
上記構成によれば、圧電薄膜の一方の主面に配置された第1電極指及び第3電極指と、圧電薄膜の他方の主面に配置された共通電極とのアライメントが多少ずれても共振子の特性に影響がほとんどない。そのため、圧電薄膜を挟んで電極指同士が対向する場合のような高精度なアライメント調整が不要であり、工程を簡素化することができる。
上記各構成の圧電薄膜フィルタは、具体的には、以下のように種々の態様の構成とすることができる。
好ましくは、前記各電極指の幅が、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きい。
上記構成によれば、電極指の幅を大きくして、帯域を広げることができる。
好ましくは、少なくとも2組の前記フィルタ要素を含む。それぞれの前記フィルタ要素の前記第1端子及び前記第2端子が、入力端子又は出力端子のいずれか一方に並列接続される。それぞれの前記フィルタ要素の前記第3端子及び前記第4端子が、前記入力端子又は前記出力端子の他方の間に直列接続される。
上記構成によれば、入力端子間のインピーダンスと、出力端子間のインピーダンスとが異なるようにして、入力端子間のインピーダンスと出力端子間のインピーダンスとの比を調整することができる。
好ましくは、前記第1端子及び前記第2端子が不平衡端子に接続される。前記第3端子及び前記第4端子が平衡端子に接続される。
上記構成によれば、平衡−不平衡変換機能を有する、いわゆるバランス型(平衡型)フィルタが得られる。
好ましくは、前記圧電薄膜は、空隙層または開口を介して、前記基板から音響的に分離されている。
上記構成によれば、圧電薄膜は、厚み振動の励振されている部分において縦波と横波を両方同時に閉じ込めることができ、良好なフィルタ特性を得ることができる。音響反射層を介して圧電薄膜を基板から音響的に分離する場合には、音響反射層の厚みに対応した音速を持つ波しか振動を閉じ込めることができないため、縦波と横波の両方を用いる2重モードフィルタの特性が乱れてしまう。
好ましくは、前記圧電薄膜の前記一方の主面は、前記第1電極指及び前記第3電極指と前記絶縁膜とが配置された共振領域の外側に、該共振領域から連続して延在する非共振領域を含む。
上記構成によれば、非共振領域では共振領域からの振動が伝搬されず、共振領域内に振動が閉じ込められ、波が外側に伝搬されないようにして、スプリアスのないフィルタ特性を得ることができる。
好ましくは、前記第1電極指及び前記第3電極指と前記絶縁膜とを覆う第1領域と、前記第2電極指及び前記第4電極指を覆う第2領域と、前記共通電極を覆う第3領域とのうち、少なくとも一つに、第2の絶縁膜をさらに備える。
上記構成によれば、第2の絶縁膜を適宜に加工することにより、周波数特性を調整することができる。また、第2の絶縁膜により、電極指や共通電極の酸化を防止することができる。なお、第2の絶縁膜は、第1電極指と第3電極指との間に備える絶縁膜と同一材質であっても異なる材質であってもよい。
好ましくは、前記圧電薄膜の前記一方の主面に、共通のレジストパターンを用いて、前記第1電極指及び前記第3電極指と前記絶縁膜とを形成する。
上記構成によれば、共通のレジストパターンを用いることにより、絶縁膜と第1電極指及び第3電極指とのアライメントのずれをなくし、製造工程を簡略化できる。
好ましくは、前記圧電薄膜がエピタキシャル膜である。
上記構成によれば、隣接する共振子間の機械的結合が安定する。すなわち、2重モードフィルタは、圧電薄膜の平面方向に伝搬する波を用いているため、結晶粒界の影響を受けやすいが、エピタキシャル膜では粒界の影響が少ないため、共振子間の機械的結合が安定する。
好ましくは、前記第1電極対における前記第1電極指と前記第2電極指又は前記共通電極との対の数と、前記第2電極対における前記第3電極指と前記第4電極指又は前記共通電極との対の数との合計である総対数が、20対以上である。
総対数を20対以上とすると、細かい周期のリップルを小さくすることができ、スプリアスの少ないフィルタ特性を得ることができる。
好ましくは、前記第1電極対における前記第1電極指と前記第2電極指又は前記共通電極との対の数と、前記第2電極対における前記第3電極指と前記第4電極指又は前記共通電極との対の数とが異なる。
上記構成によれば、入力端子−出力端子のインピーダンス比を、種々の値に調整することができる。
また、本発明は、以下のように構成した複合フィルタを提供する。
複合フィルタは、ラダー型フィルタ又はラティス型フィルタのいずれかと、前述した各構成のいずれか一つの圧電薄膜フィルタとがカスケード接続されている。
上記構成によれば、帯域外減衰特性の優れた複合フィルタを得ることができる。
さらに、本発明は、上記第2の課題を解決するために、以下のように構成した圧電薄膜フィルタを提供する。
圧電薄膜フィルタは、前記フィルタ要素を単位ユニットとする。入力端子又は出力端子のいずれか一方に直列接続される少なくとも2つの前記単位ユニットを含む。前記少なくとも2つの単位ユニットの少なくとも2つは、前記出力端子又は前記入力端子の他方に並列接続されている。
上記構成において、各電極対によってBAW共振子が構成される。上記構成によれば、入力端子間のインピーダンスと、出力端子間のインピーダンスとが異なるようにして、入力端子間のインピーダンスと出力端子間のインピーダンスとの比を調整することができる。
好ましくは、前記少なくとも2つの前記単位ユニットが互いに隣接して配置され、隣接する前記単位ユニット同士が機械的に結合されている。
上記構成によれば、複数の単位ユニット全体が一体に動作し、細かい周期のリップルを小さくすることができる。
好ましくは、前記入力端子が不平衡端子に接続され、前記出力端子が平衡端子に接続されている。
上記構成によれば、平衡−不平衡変換機能を有する、いわゆるバランス型(平衡型)フィルタが得られる。
好ましくは、前記圧電薄膜は、空隙または開口を介して、前記基板から音響的に分離されている。
音響反射層を介して圧電薄膜を基板から音響的に分離する場合には、音響反射層の層の厚みに対応した音速を持つ波にしか振動を閉じ込めることができないため、縦波と横波の両方を用いる2重モードフィルタの特性が乱れてしまう。これに対し、上記構成によれば、圧電薄膜は、厚み振動の励振されている部分において縦波と横波を両方同時に閉じ込めることができ、良好なフィルタ特性を得ることができる。
具体的には、以下のように種々の好ましい態様で構成することができる。
第1の好ましい態様の圧電薄膜フィルタは、第1及び第2の前記単位ユニットを含む。前記各単位ユニットの前記第1端子が、前記入力端子の一方に接続される。前記各単位ユニットの前記第2端子が、前記入力端子の他方に接続される。前記第1の単位ユニットの前記第4端子と前記第2の単位ユニットの前記第3端子とが接続される。前記第1の単位ユニットの前記第3端子が、前記出力端子の一方に接続される。前記第2の単位ユニットの前記第4端子が、前記出力端子の他方に接続される。前記出力端子が平衡端子に接続される。
上記構成によれば、入力端子−出力端子のインピーダンス比が1:1以外(例えば、1:4)のバランス型圧電薄膜フィルタが得られる。
第2の好ましい態様の圧電薄膜フィルタは、第1及び第2の前記単位ユニットを含む。前記第1の単位ユニットの前記第1端子と前記第2の単位ユニットの前記第2端子とが、前記入力端子の一方に接続される。前記第1の単位ユニットの前記第2端子と前記第2の単位ユニットの前記第1端子とが、前記入力端子の他方に接続される。前記各単位ユニットの前記第4端子同士が接続される。前記第1の単位ユニットの前記第3端子と前記第2の単位ユニットの前記第3端子とが、それぞれ前記出力端子に接続される。前記出力端子が平衡端子に接続される。
上記構成によれば、入力端子−出力端子のインピーダンス比が1:1以外(例えば、1:4)のバランス型圧電薄膜フィルタが得られる。上記構成によれば、前述の第1の好ましい態様よりも平衡度を改善することができる。
第3の好ましい態様の圧電薄膜フィルタは、第1ないし第4の前記単位ユニットを含む。前記第1の単位ユニットの前記第1端子と前記第2の単位ユニットの前記第1端子とが、前記入力端子の一方に接続される。前記第1の単位ユニットの前記第2端子と、前記第2の単位ユニットの前記第2端子と、前記第3の単位ユニットの前記第1端子と、前記第4の単位ユニットの前記第1端子とが互いに接続される。前記第3の単位ユニットの前記第2端子と前記第4の単位ユニットの前記第2端子とが、前記入力端子の他方に接続される。前記第1の単位ユニットの前記第3端子が、前記出力端子の一方に接続される。前記第1の単位ユニットの前記第4端子と、前記第2の単位ユニットの前記第3端子とが接続される。前記第2の単位ユニットの前記第4端子と、前記第3の単位ユニットの前記第3端子とが接続される。前記第3の単位ユニットの前記第4端子と、前記第4の単位ユニットの前記第3端子とが接続される。前記第4の単位ユニットの前記第4端子が、前記出力端子の他方に接続される。前記出力端子が平衡端子に接続される。
上記構成によれば、入力端子−出力端子のインピーダンス比が1:1以外(例えば、1:4)のバランス型圧電薄膜フィルタが得られる。上記構成によれば、例えば、電極指の長さを前述の第1の態様の2倍にし、電極指の本数を2倍にして、配線の寄生容量の影響を低減することができる。
好ましくは、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の前記一方の主面(又は、前記他方の主面)に、少なくとも一つの共通電極が配置される。少なくとも一つの前記単位ユニットの前記第1電極指及び前記第3電極指(又は、前記第2電極指及び前記第4電極指)が、同一の前記共通電極の一部分に含まれる。
上記構成によれば、圧電薄膜の一方の主面(又は、他方の主面)に配置された第1電極指及び第3電極指(又は、第2電極指及び第4電極指)と、圧電薄膜の他方の主面(又は、一方の主面)に配置された第2電極指及び第4電極指(又は、第1電極指及び第3電極指)とのアライメントが多少ずれても、共振子の特性に影響がほとんどない。そのため、圧電薄膜を挟んで電極指同士が対向する場合のような高精度なアライメント調整が不要であり、工程を簡素化することができる。
好ましくは、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の主面の少なくとも一方において、隣接する前記電極指の間に絶縁膜が配置される。
上記構成において、隣接する電極指間に絶縁膜を設けることによって、圧電薄膜を挟んで対向する電極指間に形成される共振子と、その隣の電極指間に形成される共振子との機械的結合を強め、隣接する共振子間で振動が伝搬されやすくすることができる。これによって、フィルタ特性の改善を図ることができる。
本発明の圧電薄膜フィルタは、帯域を広くすることができる。また、本発明の圧電薄膜フィルタは、BAW共振子を用いるタイプであり、入力端子−出力端子間のインピーダンス比を調整することができる。
圧電薄膜フィルタの構成図である。(従来例) 圧電薄膜フィルタの基本構成を示す要部断面図である。(実施例1) 2重モードフィルタの構成図である。 2重モードフィルタの構成図である。 共振子の特性を示すグラフである。 共振子の特性を示すグラフである。 フィルタ特性を示すグラフである。 分散曲線を示すグラフである。 フィルタ特性を示すグラフである。 フィルタ特性を示すグラフである。 フィルタ特性を示すグラフである。 フィルタ特性を示すグラフである。 フィルタ特性を示すグラフである。 圧電薄膜フィルタの平面図である。(実施例1) (a)図11の線XII−XIIに沿って切断した要部断面図、(b)要部拡大断面図である。(実施例1) 圧電薄膜フィルタの(a)要部拡大平面図、(b)要部断面図である。(実施例1) 圧電薄膜フィルタのブロック図である。(実施例1) 絶縁膜形成工程の説明図である。(実施例1) 圧電薄膜フィルタの要部断面図である。(実施例2) 圧電薄膜フィルタの要部断面図である。(実施例3) 複合フィルタの構成図である。(実施例4) 圧電薄膜フィルタの平面図である。(実施例5) 圧電薄膜フィルタの平面図である。(実施例6) 圧電薄膜フィルタのブロック図である。(実施例6) 圧電薄膜フィルタの平面図である。(実施例7) 圧電薄膜フィルタのブロック図である。(実施例7)
符号の説明
10 圧電薄膜フィルタ
10x 単位ユニット
12,12x 基板
13,13x 空隙
14,14x 圧電薄膜
14a 上面(一方の主面)
14b 下面(他方の主面)
16 絶縁膜
16a GND端子(第2端子)
16b ポート1端子(第1端子)
16c GND端子(第2端子)
16d ポート2端子(第3端子)
16e ポート3端子(第4端子)
17a GND端子(第2端子)
17b ポート1端子(第1端子)
17c GND端子(第2端子)
17d GND端子(第4端子)
17e ポート2端子(第3端子)
17f GND端子(第4端子)
18a,18b 第2の絶縁膜
20,20x 第1電極対
22 第2電極指
24 第1電極指
26 第1電極指
30,30x 第2電極対
32 第4電極指
34 第3電極指
36 第3電極指
40 第3電極対
42 第2電極指
44 第1電極指
50 第4電極対
52 第4電極指
54 第3電極指
60 圧電薄膜フィルタ
61 第1電極指
62 第2電極指
63 第3電極指
64 第4電極指
65 絶縁膜
66 圧電薄膜
66a,66b 主面
70 圧電薄膜フィルタ
71 第1電極指
72 第2電極指
73 第3電極指
74 第4電極指
75 絶縁膜
76 圧電薄膜
76a,76b 主面
80 圧電薄膜フィルタ
81 第1電極指
82 第2電極指
83 第3電極指
84 第4電極指
85 絶縁膜
86 圧電薄膜
88 ラティスフィルタ
90 複合フィルタ
91,92 単位ユニット
101,102 単位ユニット
110 圧電薄膜フィルタ
112 基板
113 空隙
114 圧電薄膜
116a GND端子(第1端子)
116b ポート1端子(第2端子)
116c GND端子(第2端子)
116d ポート2端子(第3端子)
116e ポート3端子(第4端子)
120 第1電極対
122 第2電極指
124 第1電極指
130 第2電極対
132 第4電極指
134 第3電極指
140 第3電極対
142 第2電極指
144 第1電極指
150 第4電極対
152 第4電極指
154 第3電極指
160,170 単位ユニット
210 圧電薄膜フィルタ
212 基板
213 空隙
214 圧電薄膜
216a ポート1端子(第1端子)
216b GND端子(第2端子)
216c ポート2端子(第3端子)
216d ポート3端子(第4端子)
220 第1電極対
222 第2電極指
224 第1電極指
230 第2電極対
232 第4電極指
234 第3電極指
240 第3電極対
242 第2電極指
244 第1電極指
250 第4電極対
252 第4電極指
254 第3電極指
260 第5電極対
262 第2電極指
264 第1電極指
270 第6電極対
272 第4電極指
274 第3電極指
280 第7電極対
282 第2電極指
284 第1電極指
290 第8電極対
292 第4電極指
294 第3電極指
310,320,330,340 単位ユニット
以下、本発明の実施の形態として実施例について図2〜図23を参照しながら説明する。
<実施例1> 第1実施例の圧電薄膜フィルタ10について、図2〜図15を参照しながら説明する。
図2は、実施例1の圧電薄膜フィルタ10の基本構成を示す要部断面図である。図2では、1周期の基本単位を含む部分を図示しているが、実際には、複数周期を繰り返す構成になっている。
圧電薄膜14の両主面14a,14bに、第1電極対20の第1電極指24及び第2電極指22と、第2電極対30の第3電極指34及び第4電極指32とが、間隔を設けて交互に配置されている。
圧電薄膜14の一方の主面(上面)14a上には、隣接する第1電極指24と第3電極指34との間に、質量付加のための絶縁膜16が配置されている。
また、圧電薄膜14の両方の主面14a,14b全体に、第2の絶縁膜18a,18bが配置されている。すなわち、一方の主面14aにおいて、第2の絶縁膜18aは、第1電極指24及び第3電極指34と絶縁膜16とを覆う。他方の主面14bにおいて、第2の絶縁膜18bは、第2電極指22及び第4電極指32を覆う。第2の絶縁膜18a,18bは、いずれか一方のみを形成してもよい。また、第2の絶縁膜18a,18bの両方を形成しない構成としてもよい。第2の絶縁膜18a,18bは、第1電極指24と第3電極指34との間に配置される絶縁膜16と同一材質であっても異なる材質であってもよい。
第2の絶縁膜18a,18bは、素子完成後にエッチングすることにより、素子の周波数調整を行うことが可能である。また、第2の絶縁膜18a,18bは、電極指22,24,32,34の酸化や腐食を防ぐ効果もある。
絶縁膜16を介して交互に配置された電極指24,34間の中心間距離Wa+Wm、Wf+Wmは、圧電薄膜14の厚さTの2倍よりも大きい。好ましくは、各電極指22,24,32,34の幅Wmは、圧電薄膜14の厚さTの2倍よりも大きい。これにより、後述する図6に示すように、複数の振動モードが発生するようにする。電極指の幅が細い場合には、後述する図5に模式的に示すように、所望の周波数付近で、1の共振ピークしか現れない。
なお、隣接する電極指24,34間の間隔、すなわち無電極部の幅Wa,Wfは、同じであっても、異なってもよい。
第1電極指24及び第2電極指22を入力端子に接続し、第3電極指34及び第4電極指32を出力端子に接続し、2重モードフィルタを構成する。この場合、平衡入出力フィルタとしても使用でき、いずれかの電極指24,22,34,32を接地して不平衡端子として、バランス型フィルタとしても使用できる。
ここで、従来の2重モードBAWフィルタについて説明する。基本的な原理は、モノリシック・クリスタル・フィルタ(MCF)や2重モードSAWフィルタについても、同じである。
図3に示すように、2つの共振子11a,11bが同一の圧電薄膜11上に形成されている場合、共振子11a,11bが十分に離れて形成されていると、それらは独立の共振子として動作する。2つの共振子11a,11bを互いに近づけて配置すると、隣接する共振子11a,11b同士が互いに結合し、対称モードと非対称モードの振動が発生する。
図4(a)には、2つの共振子11a,11bが結合した結果生じる対称モードを利用したフィルタ要素である単位ユニット11sを示している。図4(b)には、2つの共振子11a,11bが結合した結果生じる非対称モードを利用したフィルタ要素である単位ユニット11tを示している。
図5は、これらのフィルタ要素である単位ユニット11s,11tの特性を模式的に示したものである。実線は、対称モードのフィルタ要素である単位ユニット11sの特性を示す。破線は、非対称モードのフィルタ要素である単位ユニット11tの特性を示す。2つの共振子11a,11bを適度に結合させることによって、周波数の異なる2つのモードを励振することができる。この周波数差を利用して2重モードフィルタが構成される。
圧電薄膜フィルタ10は、電極指22,24,32,34の幅Wmを適切な値に設定することにより、広帯域のフィルタ特性とすることができる。例えば、電極指22,24,32,34の幅Wmを、圧電薄膜14の厚さTの2倍よりも大きくすることで、スプリアス振動が近傍に発生するが、これを有効に利用し、複数モードで広帯域なフィルタを構成することができる。
古くには、厚み振動を利用した共振子は、平面方向の電極寸法を大きくすると、主振動に対してスプリアス振動が近接してくるため十分小さい電極寸法を採用していた。しかし、このように小さい電極寸法の場合、Δf(反共振周波数と共振周波数の差)が小さな共振子しか得られていなかった。
特許文献1に開示された圧電薄膜フィルタは、電極指の幅が小さいために1つの電極対で構成される共振子のΔfが小さいことから、電極対間の結合はとれたとしても、帯域の小さいフィルタしか構成することができない。一方、電極指の幅を大きくしすぎると、振動エネルギーがそれぞれの電極対の中に閉じ込められ、電極対間の結合が小さくなってしまうという問題がある。
図6は、圧電薄膜フィルタ10について、対称モード(第1電極指24と第3電極指34を共通接続し、第2電極指22と第4電極指32を共通接続した共振子の振動モード)とした場合の特性を実線で、非対称モード(第1電極指24及び第4電極指32を共通接続し、第2電極指22及び第3電極指34を共通接続した共振子の振動モード)とした場合の特性を破線で、それぞれ示している。およそ、1790MHz〜1900MHzにおいて、符号Aで示す2つの対称モードの共振ピークと、符号Bで示す1つの非対称モードの共振ピークが現れている。
このような複数の共振を利用することで、図7において符号Cで示した特性のフィルタを構成することができる。図7において、スルーから3dB減衰帯域幅は約80MHz(比帯域にして4.4%)であり、1つの対称モードの共振を用いた場合の約60MHzに比べて、広帯域になる。
また、圧電薄膜フィルタ10は、第1電極指24と第3電極指34の間の無電極部に質量付加用の絶縁膜16を設け、フィルタ特性の改善を図っている。
従来のMHz帯で用いられるセラミック振動子などでは、電極による周波数低下量が1%程度であるので、絶縁膜を必要としない。
これに対して、GHz帯で用いられる薄膜BAW共振子では10%以上の周波数低下が生じる。このため、従来のエネルギー閉じ込めの理論をそのまま薄膜BAW共振子に適用することは困難となる。
例えば、図8に薄膜BAW共振子の構造での分散曲線(厚み縦振動の基本モードと厚みすべり振動の2倍モードの混成波)を示す。横軸は、圧電薄膜厚bを平面方向に伝搬する波の波長λで規格化したb/λ、縦軸は周波数(MHz)である。△は無電極部に絶縁膜がある場合、◆は電極部、×は無電極部に絶縁膜がない場合を示す。
波数ゼロにおける傾きが右下がりである場合、エネルギー閉じ込め理論では周波数低下型のエネルギー閉じ込めができないとされていた。しかし、無電極部に絶縁膜がない薄膜BAW共振子では、電極部と無電極部の周波数差が大きいため、電極部から無電極部に漏洩する振動モードがなくなり、実質的に全ての振動エネルギーが電極部に閉じ込められる。
このような薄膜BAW共振子特有の効果により、エネルギーが電極部内に閉じ込められやすくなったので、電極対間の結合が弱くなる。そこで、無電極部に質量付加のための絶縁膜16を設ける。これにより、図8に示されるように、電極部と無電極部の周波数を近づける。このようにすると、隣接する電極対間の無電極部を波が伝搬できる。隣接する電極対間の結合を強めて周波数の異なる2つのモード(対称モードと非対称モード)を励振できる。
次に、圧電薄膜フィルタ10の構成について、さらに説明する。
図11の平面図及び図12(a)の要部断面図に示すように、基板12に支持された圧電薄膜14は、空隙13を介して基板12から浮き上がった部分に、第1電極対20及び第2電極対30による第1のフィルタ要素である第1の単位ユニット91(図14参照)と、第3電極対40及び第4電極対50による第2のフィルタ要素である第2の単位ユニット92(図14参照)とが形成されている。
図11では分かりやすくするため意図的にずらして図示しているが、第1電極対20及び第3電極対40は、圧電薄膜14の一方の主面(図12において上面14a)に配置された各5本の第1電極指24,44と、圧電薄膜14の他方の主面(図12において下面14b)に配置された各5本の第2電極指22,42とが、圧電薄膜14を介して互いに対向するようになっている。同様に、第2電極対30及び第4電極対50は、圧電薄膜14の上面14a(図12参照)に配置された各5本の第3電極指34,54と、圧電薄膜14の下面14b(図12参照)に配置された各5本の第4電極指32,52とが、圧電薄膜14を介して互いに対向するようになっている。圧電薄膜14の上面14aにおいて、第1電極対20及び第3電極対40の第1電極指24,44と第2電極対30及び第4電極対50の第3電極指34,54とは、間隔を設けて交互に配置されている。圧電薄膜14の下面14bにおいて、第1電極対20及び第3電極対40の第2電極指22,42と、第2電極対30及び第4電極対50の第4電極指32,52とは、間隔を設けて交互に配置されている。
2つの単位ユニット91,92は、圧電薄膜14の空隙13を介して基板12から浮き上がった部分に互いに隣接して形成され、隣り合う第1の単位ユニット91の電極指32,34と第2の単位ユニット92の電極指42,44との間隔と、各単位ユニット91,92において隣接する電極指22,32;24,34;52,42;54,44間の間隔とが略同じである。これによって、隣接する単位ユニット91,92同士が機械的に結合されているため、単位ユニット91,92全体が一体に動作し、細かい周期のリップルを小さくすることができる。
なお、基板の凹部の上に圧電膜を配置して空隙を形成してもよい。また、基板の開口に圧電膜を形成して音響的分離を行ってもよい。
図12(a)及び(b)に示すように、圧電薄膜14の上面14aにおいて、隣接する電極指24,34,44,54間の間隔に、絶縁膜16が配置されている。
図12(a)に示すように、絶縁膜16は、電極指24,34,44,54の配列の両外側の電極指24,54よりも内側の領域(以下、「共振領域」という。)にのみ配置されている。共振領域から外側に連続して延在する圧電薄膜14の上面14aにも絶縁膜を設け、フィルタを構成することは可能ではあるが、共振領域の外側に絶縁膜がない場合には、共振領域の外側は共振領域よりも周波数が高くなるため、振動のエネルギーが共振領域に閉じ込められ、共振領域から漏れず、スプリアスのない低損失のフィルタを構成することができる。
図11に示すように、第1電極対20及び第3電極対40の各第1電極指24,44を接続する配線(バスバー)25,45は、ともに、ポート1端子16bに接続されている。第1電極対20及び第3電極対40の各第2電極指22,42を接続する配線(バスバー)23,43は、GND端子16a,16cにそれぞれ接続され、また、互いに接続されている。
第2電極対30の各第3電極指34を接続する配線(バスバー)35は、ポート2端子16dに接続されている。第4電極対50の各第4電極指52を接続する配線(バスバー)53は、ポート3端子16eに接続されている。
第2電極対30の各第4電極指32を接続する配線(バスバー)33と、第4電極対50の各第3電極指54を接続する配線(バスバー)55とは、図13(a)の要部拡大平面図及び(b)要部拡大断面図に示すように、圧電薄膜14に形成された貫通孔(以下、「スルーホール」という。)15において、それぞれの配線(バスバー)33,55の端部33s,55s同士が重なり合い、接続されるようになっている。なお、図13(b)は、図13(a)における線b−bに沿って切断した断面図である。
配線33,55は、端子16d,16e間の電気的中性点であり、電気的に浮かせても、接地してもよい。
図14に示すように、圧電薄膜フィルタ10は、入力端子16b;16a,16cは第1電極対20及び第3電極対40に並列接続され、出力端子16d,16eは第2電極対30及び第4電極対50に直列接続されている。例えば、入力端子16b;16a,16cは不平衡端子に接続され、不平衡信号が入力され、出力端子16d,16eは平衡端子に接続され、平衡信号を出力する。入出力は逆にしてもよい。図14において、(1)は第1電極指24,44を、(2)は第2電極指22,42を、(3)は第3電極指34,54を、(4)は第4電極指32,52を、それぞれ示している。また、実線は圧電薄膜14の上面14a側の配線を示し、破線は圧電薄膜14の下面14b側の配線を示している。各単位ユニット91,92の入出力インピーダンスは、それぞれ、各電極対20,30,40,50のインピーダンスである。
各電極対20,30,40,50のインピーダンスがそれぞれ100Ωの場合、並列接続された入力側のインピーダンスは50Ω、直列接続された出力側のインピーダンスは200Ωとなり、入力端子−出力端子のインピーダンス比1:4が得られる。この場合、50Ω−200Ω終端したときに低挿入損失、広帯域にすることができる。
例えば、携帯電話のRFフィルタは、アンテナ(インピーダンスは50Ω)とLNA(入力インピーダンスは100〜200Ω)との間に接続される。このため、RFフィルタに用いる圧電薄膜フィルタの入力端子−出力端子のインピーダンス比を1:2〜1:4に調整することが求められる。圧電薄膜フィルタ10は、このような要求に対応することができる。
次に、絶縁膜16の形成方法について、図15を参照しながら説明する。
まず、基板12上に、空隙13を形成するための犠牲層(図示せず)、第2の絶縁膜18bを順に形成し、犠牲層上に導電膜を形成する。そして、導電膜上にレジストを塗布し、露光、現像を行って形成したレジストパターンを用いて、導電膜の不要部分をエッチングにより除去して、電極指22,32などの下部電極パターンを形成した後、レジストパターンを除去する。
次いで、図15(a)に示すように、導電膜による下部電極パターン100及び露出した第2の絶縁膜18b(図2参照)の上に、圧電薄膜14、絶縁膜102を順に成膜する。
次いで、図15(b)に示すように、絶縁膜102の上に、レジストを塗布し、露光、現像を行い、共通のレジストパターン104を形成する。
次いで、図15(c)に示すように、共通のレジストパターン104を介して、絶縁膜102の不要部分をエッチングなどにより除去し、圧電薄膜14の上面14aを露出させる。
次いで、図15(d)に示すように、共通のレジストパターン104を残した状態で、露出した圧電薄膜14の上面14a及び共通のレジストパターン104の上に、導電膜106,107を成膜する。
次いで、図15(e)に示すように、共通のレジストパターン104とともに共通のレジストパターン104上の導電膜107を除去し、残った導電膜106によって、電極指24,34などの上部電極パターンを形成する。
共通のレジストパターンを用いることにより、製造工程を簡略化できる上、絶縁膜16と電極指24,34とのアライメントのずれをなくすことができる。
次いで、絶縁膜102及び導電膜106の上に第2の絶縁膜18b(図2参照)を形成した後、犠牲層を除去して空隙13を形成する。
次に、圧電薄膜フィルタ10の具体的な構成例について説明する。
圧電薄膜14は厚さ2.7μmのAlN、電極対20,30,40,50の電極指22,24;32,34;42,44;52,54や配線(バスバー)23,25;33,35;43,45;53,55などの電極パターンは厚さ0.7μmのAl、絶縁膜16は厚さ0.34μmのSiOの膜である。AlN膜は一軸配向膜であることが好ましい。エピタキシャル膜のAlN膜であれば、より好ましい。2重モードフィルタは、圧電薄膜の平面方向に伝搬する波を用いているため、結晶粒界の影響を受けやすいが、エピタキシャル膜では粒界の影響が少ないため、隣接する共振子間の共振子間の機械的結合が安定し、良好なフィルタ特性となる。
電極指22,24;32,34;42,44;52,54の幅は12μm、隣接する第1電極指24,44と第3電極指34,54間の間隔(すなわち、電極指22,24;32,34;42,44;52,54間に設けられる絶縁膜16の幅)は11μmである。電極指22,24;32,34;42,44;52,54の長さは、所望のインピーダンス(各電極対20,30,40,50のインピーダンスが100Ω)を満足するように決定する。各電極対20,30,40,50のインピーダンスは、電極指22,24;32,34;42,44;52,54の長さLと対の数Nの積L×Nに、反比例する。
図9は、電極対の本数とフィルタ特性の関係を示すグラフである。図9(a)は、入力側の第1電極対の電極指の対の数と出力側の第2電極対の電極指の対の数の和(以下、「総対数」という。)が2対の場合、図9(b)は総対数が12対の場合、図9(c)は総対数が20対の場合を示す。横軸は周波数(MHz)、縦軸は伝達係数S21(dB)である。図9(a)〜(c)から分かるように、総対数を20対以上とすることで、細かい周期のリップルを少なくすることができ、スプリアスの少ない良好なフィルタ特性を得ることができる。
図10(a)〜(d)は、総対数を20対とし、SiO絶縁膜16の厚さのみを変えた場合のフィルタ特性を示す。図10(a)はSiO絶縁膜なし、図10(b)はSiO絶縁膜16の厚さが0.3μm、図10(c)はSiO絶縁膜16の厚さが0.34μm、図10(d)はSiO絶縁膜16の厚さが0.45μmの場合を示す。横軸は周波数(MHz)、縦軸は伝達係数S21(dB)である。図10(a)〜(d)から、広帯域でリップルの少ない特性を得るには、SiO絶縁膜16の厚さは0.34μm程度が好ましいことが分かる。
圧電薄膜フィルタ10は、電極対間の無電極部に絶縁膜16を設けているので、電極対間の結合を強くすることができ、広帯域なフィルタを構成することができる。電極幅(電極対の幅Wm)と無電極部の幅(Wa,Wf)を大きくすることができるため、高精度な微細加工技術を用いることなくフィルタ素子を形成でき、製造コストを低減することができる。電極幅が大きいので、複数の振動モードを利用でき、広帯域なフィルタを構成することができる。また、電極幅が大きいので、寄生抵抗を小さくすることができる。
<実施例2> 実施例2の圧電薄膜フィルタ60について、図16を参照しながら説明する。図16は、圧電薄膜フィルタ60の要部断面図である。
実施例1と同様に、圧電薄膜66の一方の主面66aには、第1電極対の第1電極指61と第2電極対の第3電極指63とが、間隔を設けて交互に配置され、隣接する電極指61,63の間には絶縁膜65が配置されている。圧電薄膜66の他方の主面66bには、電極指61,63に対向して、第1電極対の第2電極指62と第2電極対の第4電極指64とが、間隔を設けて交互に配置されている。第1電極対の電極指61,62は不平衡端子に接続され、第2電極対の電極指63,64は平衡端子に接続される。
実施例1と異なり、第2電極対において、第3電極指63と第4電極指64の幅が異なる。または、第3電極指63と第4電極指64の位置がずれている。
例えば、第1電極対の第1電極指61が接地された場合、第2電極対の第3電極指63は第2電極対の第4電極指64よりも接地電位に近くなり、第2電極対の電極指63,64間の平衡度が低下する。そこで、接地される第1電極指61に近い方の第3電極指63の幅を相対的に狭く、遠い方の第4電極指64の幅を相対的に広くし、第4電極指64を第1電極指61側に近づけることで、平衡度を保つことができる。
<実施例3> 第3実施例の圧電薄膜フィルタ70について、図17を参照しながら説明する。図17は、圧電薄膜フィルタ70の要部断面図である。
実施例1と同様に、圧電薄膜76の一方の主面76aには、第1電極対の第1電極指71と第2電極対の第3電極指73とが、間隔を設けて交互に配置され、隣接する電極指71,73の間には絶縁膜75が配置されている。圧電薄膜76の他方の主面76bには、電極指71,73に対向して、第1電極対の第2電極指72と第2電極対の第4電極指74とが、間隔を設けて交互に配置されている。
実施例1との相違点は、第1電極対の電極指71,72の幅と、第2電極対の電極指73,74の幅とが異なることである。これにより、第1電極対の電極指71,72が対向する面積と、第2電極対の電極指73,74が対向する面積が異なるため、第1電極対のインピーダンスと、第2電極対のインピーダンスが異なり、入力端子と出力端子とでインピーダンスが異なるようにする、すなわち、入出力間でインピーダンスを変更することができる。
電極対における電極指の対の数が、入力端子と出力端子とで異なるようにして、入出力間でインピーダンスを変更することができる。
<実施例4> 実施例4の複合フィルタ90について、図18の模式構成図を参照しながら説明する。
複合フィルタ90は、圧電薄膜フィルタ80とラティスフィルタ88とを組み合わせたフィルタである。圧電薄膜フィルタ80は、隣接する電極指81,82,83,84間に絶縁膜85を備える。絶縁膜85は、実施例1〜3のように、圧電薄膜86の一方の主面にのみ備えるようにしてもよい。ラティスフィルタ88の代わりに、ラダーフィルタなどの他のフィルタと組み合わせてもよい。
圧電薄膜フィルタ80をラティスフィルタやラダーフィルタなどと組み合わせることで、帯域外減衰特性の優れたフィルタを得ることができる。ラティスフィルタ88やラダーフィルタは、圧電薄膜フィルタ80とほぼ同一工程で同時に形成することができる。
<実施例5> 実施例5の圧電薄膜フィルタについて、図19の平面図を参照しながら説明する。
圧電薄膜フィルタは、実施例1と略同様に構成され、フィルタ要素である単位ユニット10xを複数有する。図19では、一つの単位ユニット10xのみを図示している
実施例5の圧電薄膜フィルタの単位ユニット10xは、基板12xに支持された圧電薄膜14xが空隙13xを介して基板12xから浮き上がった部分に、第1電極対20xと第2電極対30xが形成されている。
圧電薄膜14xの一方の主面(基板12xとは反対側の主面)には、第1電極対20xの10本の第1電極指26と第2電極対の10本の第3電極指36が、間隔を設けて交互に配置されている。各第1電極指26を接続する配線(バスバー)27は、ポート1端子17bに接続されている。各第3電極指36を接続する配線(バスバー)37は、ポート2端子17eに接続されている。図示していないが、実施例1と同様に、間隔には、絶縁膜が設けられている。なお、第1電極指26及び第3電極指と隣接する電極指26,36間の絶縁膜とを全体的に覆うように、第2の絶縁膜を設けてもよい。
実施例1と異なり、圧電薄膜14xの他方の主面(基板12x側の主面)には、矩形の共通電極46が配置されている。共通電極46は、GND端子17a,17c,17d,17fに接続されている。共通電極46は、第1電極対の第1電極指26に対向する第2電極指に相当する部分や、第2電極対の第3電極指36に対向する第4電極指に相当する部分を含む。第1電極指26と共通電極46とが対向する部分や、第3電極指36と共通電極46とが対向する部分によって、共振子が構成される。なお、共通電極46を全体的に覆う第2の絶縁膜を設けてもよい。
共通電極46は、第1電極指26及び第3電極指36に対向する領域(第2電極指、第4電極指に相当する部分)よりも広い領域を全体的に覆うようになっている。そのため、共通電極46と電極指26,36とのアライメントが多少ずれても共振子の特性に影響がほとんどないので、実施例1のように圧電薄膜を挟んで電極指同士が対向する場合のような高精度なアライメント調整が不要であり、工程を簡素化することができる。
なお、圧電薄膜の一方の主面(基板と反対側の主面)に共通電極を設け、他方の主面(基板側の主面)に電極指を設けるようにしてもよい。共通電極は、圧電薄膜フィルタの複数の単位ユニットのうち、少なくとも一つについて設ける。
隣接する第1電極指26と第3電極指36との間に絶縁膜を設けることによって、圧電薄膜14xを挟んで対向する第1電極指26と共通電極46との間に形成される共振子と、圧電薄膜14xを挟んで対向する第3電極指36と共通電極46との間に形成される共振子との結合を強め、隣接する共振子間で振動が伝搬されやすくすることができる。そのため、第1電極指26と第3電極指36との間の中心間距離を圧電薄膜14xの厚さの2倍よりも大きくしても、実施例1と同様に、良好なフィルタ特性が得られる。
図19の例では、電極指26,36の配列の両外側の電極指は、第1電極指26と第3電極指36とであるが、例えば、第3電極指36を1本増やして、両外側がともに第3電極指36であるようにすることも可能である。この場合、第1電極指24は10本、第3電極指36は11本となる。電極指の本数が多い側のインピーダンスが低くなるので、電極指の本数を適宜に選択し、入力端子−出力端子のインピーダンス比を種々の値に調整することができる。
例えば、入力側の電極指が2本、出力側の電極指が3本の場合、入力端子−出力端子のインピーダンス比を3:2にすることができる。入力側の電極指が2本、出力側の電極指が3本のフィルタ要素を単位ユニットとして2組備え、入力側を並列接続、出力側を直列接続すると、入力端子−出力端子のインピーダンス比を3:8にすることができる。
<実施例6> 実施例6の圧電薄膜フィルタ110について、図20及び図21を参照しながら説明する。図20は圧電薄膜フィルタ110の平面図、図21はブロック図である。
図20に示すように、圧電薄膜フィルタ110は、実施例1と略同様に構成される。
基板112に支持された圧電薄膜114は、空隙113a,113bを介して基板112から浮き上がった部分に、第1電極対120及び第2電極対130の第1の単位ユニット160と、第3電極対140及び第4電極対150の第2の単位ユニット170とが、隣接して形成されている。
圧電薄膜114の空隙113aを介して基板112から浮き上がった部分の一方の主面(基板112とは反対側の主面)には、第1電極対120の5本の第1電極指124と第2電極対130の5本の第3電極指134とが、間隔を設けて交互に配置されている。また、圧電薄膜114の空隙113bを介して基板112から浮き上がった部分の一方の主面(基板112とは反対側の主面)には、第3電極対140の5本の第1電極指144と第4電極対の5本の第3電極指154とが、間隔を設けて交互に配置されている。電極指124,134;144,154間の間隔には、絶縁膜を設けてもよく、さらに、第1電極指124,144及び第3電極指134,154とそれらの電極指124,134;144,154間の絶縁膜とを全体的に覆う第2の絶縁膜を設けてもよい。
圧電薄膜114の空隙113aを介して基板112から浮き上がった部分の他方の主面(基板112側の主面)には、第1電極対120の第1電極指124にそれぞれ対向する5本の第2電極指122と、第2電極対130の第3電極指134にそれぞれ対向する5本の第4電極指132が、間隔を設けて交互に配置されている。また、圧電薄膜114の空隙113bを介して基板112から浮き上がった部分の他方の主面(基板112側の主面)には、第3電極対140の第1電極指144にそれぞれ対向する5本の第2電極指142と、第4電極対150の第3電極指154にそれぞれ対向する5本の第4電極指152とが、間隔を設けて交互に配置されている。
実施例1と異なり、第1電極対120の各第1電極指124を接続する配線(バスバー)125は、圧電薄膜114に形成されたスルーホール115において、第3電極対140の各第2電極指142を接続する配線(バスバー)143の端部と接続され、さらに、ポート1端子116bに接続されている。第1電極対120の各第2電極指122を接続する配線(バスバー)123は、GND端子116aに接続されている。第3電極対140の各第1電極指144を接続する配線(バスバー)145は、GND端子116cに接続されている。第2電極対130の各第3電極指134を接続する配線(バスバー)135は、ポート2端子116dに接続されている。第4電極対150の各第3電極指154を接続する配線(バスバー)155は、ポート3端子116eに接続されている。第2電極対130の各第4電極指132を接続する配線(バスバー)133と、第4電極対150の各第4電極指152を接続する配線(バスバー)153とは、互いに接続されている。互いに接続されている配線133,153は、端子116d,116e間の電気的中性点であり、電気的に浮かせても、接地してもよい。
図21に示すように、圧電薄膜フィルタ110は、入力端子116b;116a,116cが第1及び第2の単位ユニット160,170に第1及び第2電極指を入れ替えて並列接続され、出力端子116d,116eが第1及び第2の単位ユニット160,170に直列接続されている。図21において、(1)は第1電極指124,144を、(2)は第2電極指122,142を、(3)は第3電極指134,154を、(4)は第4電極指132,152を、それぞれ示している。また、実線は圧電薄膜114の基板112とは反対側主面の配線を示し、破線は圧電薄膜14の基板112側主面の配線を示している。入力端子116b;116a,116cは不平衡端子に接続され、出力端子116d,116eは平衡端子に接続される。なお、入出力は逆にしてもよい。
実施例6の構成によって、入力側のインピーダンスが50Ω、出力側のインピーダンスが200Ωの平衡型フィルタが得られる。
<実施例7> 実施例7の圧電薄膜フィルタ210について、図22及び図23を参照しながら説明する。図22は圧電薄膜フィルタ210の平面図、図23はブロック図である。
図22に示すように、圧電薄膜フィルタ210は、実施例1と略同様に構成される。
基板212に支持された圧電薄膜214は、2つの空隙213a,213bを介して基板212から浮き上がったそれぞれの部分に、第1電極対220及び第2電極対230の第1の単位ユニット310と、第3電極対240及び第4電極対250の第2の単位ユニット320と、第5電極対260及び第6電極対270の第3の単位ユニット330と、第7電極対280及び第8電極対290の第4の単位ユニット340とが、順に隣接して形成されている。
各単位ユニット310,320,330,340に含まれる電極指は、実施例1の各単位ユニット91,92に含まれる電極指の2倍の長さにされている。電極指を2倍の長さにすると、各単位ユニット310,320,330,340は、それぞれ、入力側のインピーダンスが50Ω、出力側のインピーダンスが50Ωになる。
圧電薄膜214の一方の空隙213aを介して基板212から浮き上がった部分の一方の主面(基板212とは反対側の主面)には、第1電極対220の5本の第1電極指224及び第3電極対240の5本の第1電極指244と、第2電極対230の5本の第3電極指234及び第4電極対250の5本の第3電極指254とが、間隔を設けて交互に配置されている。圧電薄膜214の他方の空隙213bを介して基板212から浮き上がった部分の一方の主面(基板212とは反対側の主面)には、第5電極対260の5本の第1電極指264及び第7電極対280の5本の第1電極指284と、第6電極対270の5本の第3電極指274及び第8電極対290の5本の第3電極指294とが、間隔を設けて交互に配置されている。電極指224,234,244,254;264,274,284,294間の間隔には、絶縁膜を設けてもよく、さらに、それらの電極指224,234,244,254;264,274,284,294及び絶縁膜とを全体的に覆う第2の絶縁膜を設けてもよい。
圧電薄膜214の一方の空隙213aを介して基板212から浮き上がった部分の他方の主面(基板212側の主面)には、第1電極対220の第1電極指224にそれぞれ対向する5本の第2電極指222及び第3電極対240の第1電極指244にそれぞれ対向する5本の第2電極指242と、第2電極対230の第3電極指234にそれぞれ対向する5本の第4電極指232及び第4電極対250の第3電極指254にそれぞれ対向する5本の第4電極指252とが、間隔を設けて交互に配置されている。また、圧電薄膜214の他方の空隙213bを介して基板212から浮き上がった部分の他方の主面(基板212側の主面)には、第5電極対260の第1電極指264にそれぞれ対向する5本の第2電極指262及びと第7電極対280の第1電極指284にそれぞれ対向する5本の第2電極指282と、第6電極対270の第3電極指274にそれぞれ対向する5本の第4電極指272及び第8電極対290の第3電極指294にそれぞれ対向する5本の第4電極指292とが、間隔を設けて交互に配置されている。 第1の単位ユニット310と第2の単位ユニット320とは、圧電薄膜214の空隙213aを介して基板212から浮き上がった部分に互いに隣接して形成され、隣り合う第1の単位ユニット310の電極指232,234と第2の単位ユニット320の電極指242,244との間隔と、各単位ユニット310,320において隣接する電極指222,232;224,234;242,252;244,254間の間隔とが略同じである。これによって、隣接する第1の単位ユニット310と第2の単位ユニット320とが機械的に結合されているため、単位ユニット310,320全体が一体に動作し、細かい周期のリップルを小さくすることができる。
同様に、第3の単位ユニット330と第4の単位ユニット340とは、圧電薄膜214の空隙213bを介して基板212から浮き上がった部分に互いに隣接して形成され、隣り合う第3の単位ユニット330の電極指272,274と第4の単位ユニット340の電極指282,284との間隔と、各単位ユニット330,340において隣接する電極指262,272;264,274;282,292;284,294間の間隔とが略同じである。これによって、隣接する第3の単位ユニット330と第4の単位ユニット340とが機械的に結合されているため、単位ユニット330,340全体が一体に動作し、細かい周期のリップルを小さくすることができる。
実施例1と異なり、第1電極対220の各第1電極指224に接続された配線(バスバー)225は、ポート1端子216aに接続されている。第5電極対260の各第2電極指262に接続された配線(バスバー)263は、GND端子216bに接続されている。第1電極対220の各第2電極指222を接続する配線(バスバー)223と、第3電極対240の各第2電極指242を接続する配線(バスバー)243とが接続されている。第5電極対260の各第1電極指264を接続する配線(バスバー)265と、第7電極対280の各第1電極指284を接続する配線(バスバー)285とが接続されている。圧電薄膜214に形成されたスルーホール215bにおいて、第3電極対240の配線243の端部と、第5電極対260の配線275の端部とが接続されている。
第2電極対230の各第3電極指234に接続された配線(バスバー)235は、ポート2端子216cに接続されている。第8電極対290の各第4電極指292に接続された配線(バスバー)293は、ポート3端子216dに接続されている。圧電薄膜214に形成されたスルーホール215aにおいて、第2電極対230の各第4電極指232に接続された配線(バスバー)233の端部と、第4電極対250の各第3電極指254の配線(バスバー)255の端部とが接続されている。圧電薄膜214に形成されたスルーホール215cにおいて、第4電極対250の各第4電極指252の配線(バスバー)253の端部と、第6電極対270の各第3電極指274に接続された配線(バスバー)275の端部とが接続されている。圧電薄膜214に形成されたスルーホール215dにおいて、第6電極対270の各第4電極指272の配線(バスバー)273の端部と、第8電極対290の各第3電極指294に接続された配線(バスバー)295の端部とが接続されている。
図23に示すように、圧電薄膜フィルタ210は、入力端子216a,216bは、それぞれ、2つずつの単位ユニット310,320;330,340に並列接続され、出力端子216c,216dは、単位ユニット310,320,330,340に直列接続されている。図23において、(1)は第1電極指224,244,264,284を、(2)は第2電極指222,242,262,282、(3)は第3電極指234,254,274,294を、(4)は第4電極指232,252,272,292を、それぞれ示している。また、実線は圧電薄膜214の基板212とは反対側主面の配線を示し、破線は圧電薄膜214の基板212側主面の配線を示している。入力端子216a,216bは不平衡端子に接続され、出力端子216c,216dは平衡端子に接続される。なお、入出力は逆にしてもよい。
実施例7の構成によって、入力側のインピーダンスが50Ω、出力側のインピーダンスが200Ωの平衡型フィルタが得られる。
インピーダンス50Ωの単位ユニットを用いる場合には、インピーダンス100Ωの単位ユニットを用いる場合に比べて浮遊容量の影響を低減することができる。
<まとめ> 以上に説明した各圧電薄膜フィルタは、入力端子−出力端子間のインピーダンス比を調整することができる。
なお、本発明の圧電薄膜フィルタは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、圧電薄膜の基板側の主面に、第1電極指及び第3電極指と絶縁膜とを設けるようにしてもよい。また、圧電薄膜が基板上にその一部が支持された少なくとも2つの膜状の支持部によって基板から空隙層を介して浮いた状態で支持されてもよい。

Claims (22)

  1. 基板と、
    前記基板に支持され、前記基板から音響的に分離されている部分を含む圧電薄膜と、
    前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の一方の主面に配置された2以上の第1電極指と、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の他方の主面に前記圧電薄膜を介してそれぞれ前記第1電極指に対向して配置された2以上の第2電極指とを有する第1電極対と、
    前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の前記一方の主面に前記第1電極指と互いに間隔を設けて交互に配置された2以上の第3電極指と、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の前記他方の主面に前記圧電薄膜を介してそれぞれ前記第3電極指に対向して配置された第4電極指とを有する第2電極対とを備え、
    前記各第1電極指に接続される第1端子及び前記各第2電極指に接続される第2端子と、前記各第3電極指に接続される第3端子及び前記各第4電極指に接続される第4端子との間に、前記第1電極対及び前記第2電極対によりフィルタ要素が形成される圧電薄膜フィルタにおいて、
    前記圧電薄膜の前記一方の主面には、互いに間隔を設けて交互に配置された前記第1電極指と前記第3電極指との間に、絶縁膜を備え、
    互いに間隔を設けて交互に配置された前記第1電極指と前記第3電極指との間の中心間距離が、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きいことを特徴とする、圧電薄膜フィルタ。
  2. 基板と、
    前記基板に支持され、前記基板から音響的に分離されている部分を含む圧電薄膜と、
    前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の一方の主面に配置された2以上の第1電極指と、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の前記一方の主面に前記第1電極指と互いに間隔を設けて交互に配置された2以上の第3電極指と、
    前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の他方の主面に配置され前記圧電薄膜を介して前記第1電極指及び前記第3電極指に対向する部分を含む共通電極とを備え、
    前記第1電極指と前記共通電極とにより第1電極対を形成し、
    前記第3電極指と前記共通電極とにより第2電極対を形成し、
    前記各第1電極指に接続される第1端子及び前記共通電極に接続される第2端子と、前記各第3電極指に接続される前記第3端子及び前記共通電極に接続される第4端子の間に、前記第1電極対及び前記第2電極対によりフィルタ要素を形成し、
    前記圧電薄膜の前記一方の主面は、互いに間隔を設けて交互に配置された前記第1電極指と前記第3電極指との間に、絶縁膜を備え、
    互いに間隔を設けて交互に配置された前記第1電極指と前記第3電極指との間の中心間距離が、前記圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きいことを特徴とする、圧電薄膜フィルタ。
  3. 前記各電極指の幅が、前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の厚さの2倍よりも大きいことを特徴とする、請求項1又は2に圧電薄膜フィルタ。
  4. 少なくとも2組の前記フィルタ要素を含み、
    それぞれの前記フィルタ要素の前記第1端子及び前記第2端子が、入力端子又は出力端子のいずれか一方に並列接続され、
    それぞれの前記フィルタ要素の前記第3端子及び前記第4端子が、前記入力端子又は前記出力端子の他方の間に直列接続されたことを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の圧電薄膜フィルタ。
  5. 前記第1端子及び前記第2端子が不平衡端子に接続され、
    前記第3端子及び前記第4端子が平衡端子に接続されることを特徴とする、請求項1ないし4に記載の圧電薄膜フィルタ。
  6. 前記圧電薄膜は、空隙層または開口を介して、前記基板から音響的に分離されていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  7. 前記圧電薄膜の前記一方の主面は、前記第1電極指及び前記第3電極指と前記絶縁膜とが配置された共振領域の外側に、該共振領域から連続して延在する非共振領域を含むことを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  8. 前記第1電極指及び前記第3電極指と前記絶縁膜とを覆う第1領域と、前記第2電極指及び前記第4電極指を覆う第2領域と、前記共通電極を覆う第3領域とのうち、少なくとも一つに、第2の絶縁膜をさらに備えたことを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  9. 前記圧電薄膜の前記一方の主面に、共通のレジストパターンを用いて、前記第1電極指及び前記第3電極指と前記絶縁膜とを形成することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  10. 前記圧電薄膜がエピタキシャル膜であることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  11. 前記第1電極対における前記第1電極指と前記第2電極指又は前記共通電極との対の数と、前記第2電極対における前記第3電極指と前記第4電極指又は前記共通電極との対の数との合計である総対数が、20対以上であることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  12. 前記第1電極対における前記第1電極指と前記第2電極指又は前記共通電極との対の数と、前記第2電極対における前記第3電極指と前記第4電極指又は前記共通電極との対の数とが異なることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  13. ラダー型フィルタ又はラティス型フィルタのいずれかと、
    請求項1ないし12のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタとがカスケード接続されていることを特徴とする、複合フィルタ。
  14. 前記フィルタ要素を単位ユニットとし、
    入力端子又は出力端子のいずれか一方に直列接続される少なくとも2つの前記単位ユニットを含み、
    前記少なくとも2つの単位ユニットの少なくとも2つは、前記出力端子又は前記入力端子の他方に並列接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の圧電薄膜フィルタ。
  15. 前記少なくとも2つの前記単位ユニットが互いに隣接して配置され、隣接する前記単位ユニット同士が機械的に結合されていることを特徴とする、請求項14に記載の圧電薄膜フィルタ。
  16. 前記入力端子が不平衡端子に接続され、
    前記出力端子が平衡端子に接続されていることを特徴とする、請求項14又は15に記載の圧電薄膜フィルタ。
  17. 前記圧電薄膜は、空隙または開口を介して、前記基板から音響的に分離されていることを特徴とする、請求項14、15又は16に記載の圧電薄膜フィルタ。
  18. 第1及び第2の前記単位ユニットを含み、
    前記各単位ユニットの前記第1端子が、前記入力端子の一方に接続され、
    前記各単位ユニットの前記第2端子が、前記入力端子の他方に接続され、
    前記第1の単位ユニットの前記第4端子と前記第2の単位ユニットの前記第3端子とが接続され、
    前記第1の単位ユニットの前記第3端子が、前記出力端子の一方に接続され、
    前記第2の単位ユニットの前記第4端子が、前記出力端子の他方に接続され、
    前記出力端子が平衡端子に接続されることを特徴とする、請求項14ないし17のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  19. 第1及び第2の前記単位ユニットを含み、
    前記第1の単位ユニットの前記第1端子と前記第2の単位ユニットの前記第2端子とが、前記入力端子の一方に接続され、
    前記第1の単位ユニットの前記第2端子と前記第2の単位ユニットの前記第1端子とが、前記入力端子の他方に接続され、
    前記各単位ユニットの前記第4端子同士が接続され、
    前記第1の単位ユニットの前記第3端子と前記第2の単位ユニットの前記第3端子とが、それぞれ前記出力端子に接続され、
    前記出力端子が平衡端子に接続されることを特徴とする、請求項14ないし17のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  20. 第1ないし第4の前記単位ユニットを含み、
    前記第1の単位ユニットの前記第1端子と前記第2の単位ユニットの前記第1端子とが、前記入力端子の一方に接続され、
    前記第1の単位ユニットの前記第2端子と、前記第2の単位ユニットの前記第2端子と、前記第3の単位ユニットの前記第1端子と、前記第4の単位ユニットの前記第1端子とが互いに接続され、
    前記第3の単位ユニットの前記第2端子と前記第4の単位ユニットの前記第2端子とが、前記入力端子の他方に接続され、
    前記第1の単位ユニットの前記第3端子が、前記出力端子の一方に接続され、
    前記第1の単位ユニットの前記第4端子と、前記第2の単位ユニットの前記第3端子とが接続され、
    前記第2の単位ユニットの前記第4端子と、前記第3の単位ユニットの前記第3端子とが接続され、
    前記第3の単位ユニットの前記第4端子と、前記第4の単位ユニットの前記第3端子とが接続され、
    前記第4の単位ユニットの前記第4端子が、前記出力端子の他方に接続され、
    前記出力端子が平衡端子に接続されることを特徴とする、請求項14ないし17のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  21. 前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の前記一方の主面(又は、前記他方の主面)に、少なくとも一つの共通電極が配置され、
    少なくとも一つの前記単位ユニットの前記第1電極指及び前記第3電極指(又は、前記第2電極指及び前記第4電極指)が、同一の前記共通電極の一部分に含まれることを特徴とする、請求項14ないし20のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
  22. 前記基板から音響的に分離されている部分の前記圧電薄膜の主面の少なくとも一方において、隣接する前記電極指の間に絶縁膜が配置されたことを特徴とする、請求項14ないし20のいずれか一つに記載の圧電薄膜フィルタ。
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