JPWO2006088028A1 - 2−アザインドリジン類の製造方法、2−アザインドリジン類金属錯体の製造方法及び2−アザインドリジン類金属錯体 - Google Patents

2−アザインドリジン類の製造方法、2−アザインドリジン類金属錯体の製造方法及び2−アザインドリジン類金属錯体 Download PDF

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Abstract

刺激性や有毒性の少ない試薬を用い、単量体や2量体の2−アザインドリジン類及びその金属錯体を短い工程及び高い収率で得ることのできる製造方法を提供する。また、有機EL素子等に用いることができる新規化合物として、単量体や2量体の2−アザインドリジン類金属錯体を提供する。N−2−ピリジルメチルカルボチオアミド類を酸化剤の存在下で環化させて2−アザインドリジン類を製造する。さらに、2−アザインドリジン類を金属イオンと反応させて2−アザインドリジン類金属錯体とする。

Description

本発明は、2−アザインドリジン類の製造方法、2−アザインドリジン類金属錯体及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、優れた蛍光発光性を示す2−アザインドリジン類の製造方法と、優れた蛍光発光性又はリン光発光性を示す2−アザインドリジン類をリガンドとする金属錯体及びその製造方法に関する。これらの化合物は、EL素子のような発光体、カラーディスプレー、色素増感太陽電池等の色素、その他の各種の技術分野において有用である。
電界により材料中の電子等のキャリアを励起状態にして発光させると言うEL(エレクトロルミネッセンス)現象はかなり以前から知られており、電界発光、又は電場発光とも呼ばれる。このようなELは、面光源として期待され、初期の無機EL材料においては輝度や寿命等の点で問題があったが、二重絶縁構造等の開発によって、これらの問題が大幅に改善された。
一方、1980年代の後半頃、有機材料を用いた有機EL素子が比較的低電圧で動作することが報告された。更に、有機EL素子は軽量性や柔軟性と言う固有の特徴を持ち、しかも、適切な有機色素や高分子材料を選ぶことで、フルカラー薄膜ディスプレー等への応用が可能である。又、液晶ディスプレーで指摘されている自発光、広視野角、高速動作等の面での欠点を解消することができる特性を備えている。そのために、有機EL素子は次世代ディスプレー素子等として注目されている。
このような有機EL材料(有機電界発光化合物)の好ましい具体例として、2−アザインドリジン類(2−アザインドリジンとは下記化学式(1)で示される化合物である。また、本明細書において2−アザインドリジン類とは、2−アザインドリジン及び2−アザインドリジン骨格に様々な置換基が結合した化合物も含めた化合物群、さらには、2−アザインドリジン骨格のピリジン環の替わりにピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環あるいはトリアジン環を有する化合物群も含まれるものとする。また、それらの多量体をも含む概念である。)を挙げることができる。
Figure 2006088028
2−アザインドリジン類は強い発光性を示すと共に、様々な置換基を導入することにより、色彩その他のファインチューニングを容易に行うことができる。例えば、下記の特許文献1では、2−アザインドリジン類を含有して構成された発光層を積層構造中に挟持してなる、有機電界発光素子が提案されている。また、特許文献2においても、2−アザインドリジン類の発光素子への応用が記載されている。
2−アザインドリジン類の合成方法としては、下記反応式化2による方法が知られている(非特許文献1〜4参照)。
Figure 2006088028
更に下記の非特許文献5には、2−アザインドリジン単量体に対して二塩化イオウを反応させることにより、イオウで架橋された(イオウをリンカー原子とする)2−アザインドリジン2量体を合成する方法が開示されている。但し、この非特許文献5は有機合成法の学術的な報告であって、合成された2−アザインドリジン2量体の特性、機能、用途等は検討していない。
特開2001−35664号公報 特開2001−6877号公報 J. D. Bower,G. R. Ramage "Heterocyclic SystemsRelated to Pyrrocoline",J. Chem. Soc., (1955), page 2834-2837 Swartz,D.L.etal.,Heterocycles 1989,28,239 Bu,X.R. etal.,J.Org.Chem.2004,70,2353 Doring,M. etal.,Angew.Chem.Int.Ed.2002,41,2962 Edward E.Glover, Kenneth D. Vaughan, Derek C.Bishop "Synthesis andQuaterization of Some Heterocyclic Mono- and Di-sulphides", J. Chem. Soc.,Perkin trans. 1, 1972(1973), page 2595-2599
上述のように、2−アザインドリジン類は強い発光性を持つ点や、置換基を変化させることにより色彩その他のファインチューニングを容易に行うことができる等の点から、有利な有機電界発光化合物であると考えられる。それにも関わらず、従来は余り注目されていなかった。その主たる理由は、2−アザインドリジン類の合成方法上の問題にある。即ち、上記非特許文献1に記載された、従来の一般的な2−アザインドリジン類の合成方法によれば、湿気に対して不安定で、しかも反応中に大量の塩化水素を発生すると言う取扱い困難な化合物である塩化ホスホリルを用いる必要があるため、結果的に2−アザインドリジン類の合成自体が敬遠される傾向が強かったのである。また、上記非特許文献2に記載の製造方法では、有害な水銀化合物を用いなければならないという問題がある。さらに上記非特許文献3及び4に記載の製造方法では、Rに用いることのできる置換基の制限が多いため、望みの化合物を自由に作ることが困難である上、収率も悪いという問題がある。
また、上述した特許文献1では、2−アザインドリジンの置換基の変更による多様な誘導体を開示しているが、これらは2−アザインドリジンの単量体についての開示であって、2−アザインドリジンのいわば高次構造体(例えば、架橋等による、又は金属配位結合による2量体や3量体等)の特性や利用価値、あるいはそのような高次構造体の合成方法等については検討していない。
この点に関して、上述した非特許文献2では2−アザインドリジン単量体からイオウ架橋された2−アザインドリジン2量体を合成する方法を開示するが、この方法では原料である2−アザインドリジン単量体の合成方法も示していないので、前提条件として、非特許文献1〜4に記載されているような、従来の不利な合成方法によって2−アザインドリジン単量体を予め準備する必要がある。即ち、2量体の合成プロセスが、単量体を準備する第1工程と、2量体を合成する第2工程の2段階からなり、製造効率(ひいては、製造コスト)が良いとは言えない。しかも、第1工程において前記の技術的困難を伴う。
本発明は上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、刺激性や有毒性の少ない試薬を用い、2−アザインドリジン類の単量体や2量体及びその金属錯体を短い工程及び高い収率で得ることのできる製造方法を提供することを解決すべき技術的課題とする。
また、本発明は、有機EL素子等に用いることができる新規化合物として、単量体や2量体の2−アザインドリジン類の金属錯体を提供することを解決すべき技術的課題とする。
本発明の2−アザインドリジン類の製造方法は、複素単環含窒素化合物の環に存在する窒素の隣の炭素にメチルカルボチオアミド基が結合した2−アザインドリジン類前駆体を酸化剤の存在下で環化させる環化反応工程を備えることを特徴とする。
発明者らの試験結果によれば、複素単環含窒素化合物の環に存在する窒素の隣の炭素にメチルカルボチオアミド基が結合した2-アザインドリジン類前駆体は、酸化剤の存在下で容易に環化反応を行い、下記反応式化3に示すように、相当する2−アザインドリジン類となる。
Figure 2006088028
この環化反応工程においては、単量体のみならず2量体も生成する。さらに詳しくは、環化反応工程の時間が短いときは単量体が多く生成し、反応時間の経過とともに2量体の割合が増加してくる。このため、時間や温度等、反応条件を適宜制御することにより、単量体あるいは2量体の2−アザインドリジン類を1工程のみで製造することが可能となる。また、チオ硫酸ナトリウムのような還元剤によって適宜なタイミングで反応を停止させることによって、単量体あるいは2量体の2−アザインドリジン類を1工程のみで製造することも可能である。また、例え反応生成物として単量体と2量体とが混合していたとしても、カラムクロマトグラフィー等の分離手段によって、容易に両者を分別採取することができる。
原料となる2-アザインドリジン類前駆体は、環化反応を妨害しないことを条件として、アリール基やアルキル基等の置換基が結合していても良い。このため、多様な2−アザインドリジン類を製造することができる。
また、先にも述べたように、本明細書において2−アザインドリジン類とは、2−アザインドリジン及び2−アザインドリジン骨格に様々な置換基が結合した化合物も含めた化合物群、さらには、2−アザインドリジン骨格のピリジン環の替わりにピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環あるいはトリアジン環を有する化合物群も含まれるものとする。また、それらの多量体も含む概念である。すなわち、本発明の2−アザインドリジン類の製造方法におけるキーポイントは、上記反応機構から容易に推察できるように、出発物質となる複素単環含窒素化合物の環に存在する窒素の隣の炭素にメチルカルボチオアミド基が結合していることである。このため、N−2−ピリジルメチルカルボチオアミド類におけるピリジン環の替わりに、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環及びトリアジン環を有する化合物でも、同様の環化反応が生じることは自明である。
環化反応工程に用いる酸化剤としては、酸素、ヨウ素、臭素、塩素、次亜塩素酸等、適宜酸化剤を選択して用いることができる。発明者らは、酸素、ヨウ素あるいは次亜塩素酸を酸化剤として2−アザインドリジン類が得られることを確認しており、特に酸素及びヨウ素を酸化剤として用いることにより、高い収率で2−アザインドリジン類が得られることを確認している。酸化剤としてヨウ素を用いる場合には、ピリジンやピリミジン等の含窒素複素環を有する塩基を存在させることが好ましい。また、酸素を酸化剤として用いる場合には、触媒として塩化化第1銅等の遷移金属化合物を用いることが好ましい。
下記化4に酸化剤としてヨウ素を用いた場合の、予想される反応機構について示す。
Figure 2006088028
本発明の2−アザインドリジン類の製造方法では、次のようにして1位の炭素に置換基を容易に導入することができる。すなわち、まずハロゲン付加工程として、環化反応工程で得られた2−アザインドリジン類とハロゲン単体とを反応させて、電子リッチとなっている5員環の1位の炭素(下記化学式化5参照)にハロゲンを付加させる。そして、さらに置換工程として該ハロゲン付加工程によってハロゲンが付加された2−アザインドリジン類のハロゲンを求核試薬で置換する。こうして、2−アザインドリジン類の1位の炭素に任意の置換基を簡単に導入することができる。
Figure 2006088028
求核試薬としては、グリニヤール試薬や有機ボロン酸(すなわち、鈴木−宮浦カップリング反応に用いられる試薬)を用いることができる。有機ボロン酸を求核試薬として用いる場合には、パラジウム触媒(トリフェニルホスフィンをリガンドとするパラジウム錯体など)の存在下で置換工程を行う。
また、2−アザインドリジン類における電子リッチな1位の炭素を利用して2−アザインドリジン類の有機リチウム化合物をつくり、さらにそこへ他の置換基を導入することもできる。このためには、以下のような工程を行う。すなわち、環化反応工程で得られた2−アザインドリジン類と有機金属化合物とハロゲン単体とを反応させて、2−アザインドリジン類の1位の炭素にハロゲンを付加させる(ハロゲン付加工程)。次に、該ハロゲン付加工程によってハロゲンが付加された2−アザインドリジン類のハロゲンを有機リチウム化合物によってリチウムと置換させて2−アザインドリジン類のリチウム化合物とする(有機リチウム化工程)。最後に、該2−アザインドリジン類のリチウム化合物とリンカー化合物(中心原子としてSi、P、Al若しくはBを有し、少なくとも1つのアルキル基若しくはアリール基と少なくとも1つの塩素とを有する化合物、又は、アルコキシボロン酸のことをいう)とを反応させて置換基を導入する(置換基導入工程)。こうして、Sの替わりにSi、P、Al又はBというリンカー元素でリンクされた2−アザインドリジン類の2量体、その他の2−アザインドリジン類誘導体を製造することができる。
また、本発明の2−アザインドリジン類をリガンドとする2−アザインドリジン類金属錯体も容易に製造することができる。すなわち、本発明の2−アザインドリジン類金属錯体の製造方法は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の2−アザインドリジン類の製造方法によって得られた2−アザインドリジン類を金属イオンと反応させて2−アザインドリジン類金属錯体とすることを特徴とする。
こうして得られた2−アザインドリジン類金属錯体は、2−アザインドリジン類よりもさらに優れた蛍光性やりん光性を有する。
2−アザインドリジン類と反応させる金属イオンは希土類元素のイオン又は長周期型周期表における8〜10族に属する遷移金属のイオンとすることができる。このような金属イオンであれば、2−アザインドリジン類と安定な金属錯体を形成することができる。金属イオンを長周期型周期表による8〜10族に属する遷移金属イオンとする場合には、有効なリン光発光性を示すためには、遷移金属原子に対して更に適宜なリガンドが配位している必要がある。金属イオンが希土類元素の場合にはリガンドの配位は不可欠ではないが、より有効なリン光発光性を示すためにリガンドの配位が好ましい場合がある。
また、リガンドとしては2量体からなる2−アザインドリジン類を用いることもできる。こうであれば、リガンドが多座配位子となるため、2−アザインドリジン類金属錯体が解離した状態と解離していない状態とのエントロピー差が小さくなる。このため、2−アザインドリジン類金属錯体が熱力学的に安定さを増す。
さらには、2−アザインドリジン骨格の1位及び3位の炭素原子の少なくとも一方にアリール基が結合していることとすることも好ましい。こうであれば、アリール基の炭素も配位結合に寄与するため、さらに、2−アザインドリジン類金属錯体の安定性が増大する。
前記したように、2−アザインドリジン系統の化合物は、本来的に優れた有機電界発光化合物であると考えられるにも関わらず、不安定で取扱いの難しい原料化合物を用いると言う合成方法上の問題から余り実用化されていなかった。特許文献1においては、有機電界発光化合物としての種々の2−アザインドリジン誘導体の単量体を提案するが、このような合成方法上の問題についての解決策は、全く提示していない。
本発明の2−アザインドリジン類の製造方法によれば、複素単環含窒素化合物の環に存在する窒素の隣の炭素にメチルカルボチオアミド基が結合した2−アザインドリジン類前駆体という、入手が容易で保存性や使用時の安全性にも問題のない原料化合物を用いて、2−アザインドリジン類を容易に合成することができる。また、2−アザインドリジン類前駆体における置換基の任意の選択により、2−アザインドリジン類における発光色彩の選択等のチューニングも、容易かつ多様に行うことができる。
また、本発明の2−アザインドリジン類の製造方法によって、取り扱いの容易な原料化合物から2量体からなる2−アザインドリジン類を単一の合成ステップで製造する方法が初めて提供された。この点も、製造コスト、工程の単一化による収率の向上等の面から、極めて大きな技術的意義を持つ。
本発明の2−アザインドリジン類の製造方法においては、原料化合物の環化と2量体化の過程で、原料化合物中のイオウ原子が一旦脱離した後、環化(2−アザインドリジン単量体の形成)の際に架橋2量体のリンカー原子として再度組み込まれると言う特異な挙動を示し、このようなイオウ原子の挙動が重要な意味を持つらしいことが判明している。従って、この製造方法は、到底、通常の有機合成の一般論に基づいて推測できるものではない。
また、本発明の2−アザインドリジン類金属錯体の製造方法においては、上記本発明の2−アザインドリジン類の製造方法において述べた効果の他、2−アザインドリジン類よりもさらに優れた蛍光性やりん光性を有するという効果が発揮される。このため、発光素子材料としてさらに有望な材料を提供することができる。
実施例1,2で得たアザインドリジン架橋2量体の1H−NMRのデータである。 2−アザインドリジン単量体(5)の1H−NMRのデータである。 2−アザインドリジン単量体(7)の1H−NMRのデータである。 2−アザインドリジン単量体(8)の1H−NMRのデータである。 実施例9〜実施例13で得た2−アザインドリジン誘導体の蛍光スペクトルである。 2−フェニル−2−アザインドリジンをリガンドとするイリジウム錯体の発光スペクトルである。 2−フェニル−2−アザインドリジンをリガンドとするイリジウム錯体のX線回折の解析結果から求めた結晶構造を示す図である。
次に、本発明を実施するための実施形態を、その最良の形態を含めて説明する。
〔2−アザインドリジンと2−アザインドリジン誘導体〕
本願発明において製造される2−アザインドリジン類の一例として、例えば下記「化6」に示す化合物を挙げることができる。
Figure 2006088028
(上記の「化6」式中、Rは、フェニル基、ジメチルアミノフェニル基等のジアルキルアミノフェニル基、m−,p−メトキシフェニル基、m−,p−トリフルオロメチルフェニル基又はピリジル基から選ばれるいずれかの芳香族基、メチル基、イソプロピル基、t−ブチル基又はこれらの誘導体基から選ばれるいずれかの脂肪族基等である。)
〔2−アザインドリジン類2量体の1ステップ合成法〕
本願発明に係る2−アザインドリジン類の製造方法として、2−アザインドリジン類2量体を単一の合成ステップで合成する方法が挙げられる。
この方法は、下記の「化7」に示すように、N−2−ピリジルメチルカルボチオアミド誘導体(N−2−ピリジルメチルカルボチオアミドにおけるチオカルボニルのα位の炭素に上記した置換基Rが結合したもの)、及び/又は、N−2−ピリジルメチルカルボチオアミド(置換基Rが結合していないもの)を原料化合物とし、「化7」には示していない酸化剤又は酸素の存在下に、原料化合物の環化と架橋2量体化とを一段階で行う方法である。上記の原料化合物は、市販品を購入したり、有機合成の常法に従い適宜に合成したりして、容易に準備することができる。
Figure 2006088028
前記した従来技術との比較におけるこの方法の利点は、第1に、原料化合物であるN−2−ピリジルメチルカルボチオアミドやその誘導体が、安全・容易に保管や取扱いをできることである。第2に、単一の合成ステップで2量体からなる2−アザインドリジン類を合成できる初めての方法であることである。
この1ステップ合成法における上記の「酸化剤の存在下で」の条件の具体的な内容は必ずしも限定されないが、例えば、次の好ましい実施形態を例示することができる。これらの実施形態において、酸化剤、塩基、金属触媒等の使用量や反応条件、生成した2−アザインドリジン類の回収方法等は、当業者の技術常識に鑑みて適宜に設計される事項である。
酸化剤の存在下に、塩基を併用する。この場合、酸化剤の種類は特段に限定されないが、ヨウ素(I)を好ましく例示することができる。又、塩基の種類も特段に限定されないが、ピリジンやピリミジン等の含窒素複素環を有する塩基を例示することができる。
また、酸化剤として酸素を用いることもできる。すなわち、酸素の存在下に、金属触媒を併用する。この場合、金属触媒の種類は特段に限定されないが、銅触媒を好ましく例示することができる。
以上の2−アザインドリジン類の製造方法において、例えば酸化剤、塩基、金属触媒等の使用量や、反応条件、生成した有機電界発光化合物の回収方法等は当業者の技術常識に鑑みて適宜に設計される事項である。
〔2−アザインドリジン類2量体の2ステップ合成法〕
本願発明に係る2−アザインドリジン類の他の製造方法として、2量体からなる2−アザインドリジン類を二段階の合成ステップで合成する方法が挙げられる。
この方法の第1工程においては、上記の1ステップ合成法の場合と同じ原料を用いて、上記の1ステップ合成法の場合と同じ意味での酸化剤の存在下に塩基を併用することにより、2−アザインドリジン誘導体及び/又は2−アザインドリジンを合成する。このような合成工程は、第1工程の反応を、例えば、チオ硫酸ナトリウムのような還元剤によって適宜なタイミングで停止させることによって、可能である。
この方法の第1工程においては、上記の第1工程で得られた2−アザインドリジン及び/又は2−アザインドリジン誘導体を用いて、公知の2−アザインドリジン架橋2量体合成方法も含めた適宜な方法により、2量体からなる2−アザインドリジン類を合成する。
前記した従来技術との比較におけるこの方法の利点は、少なくとも2−アザインドリジンや2−アザインドリジン誘導体を合成する第1工程において前記従来技術のような使い勝手の悪い原料化合物でなく、入手も取り扱いも容易なN−2−ピリジルメチルカルボチオアミド(又はその誘導体)を利用できる点である。
〔本発明の2−アザインドリジン類の製造方法によって得られる、2−アザインドリジン類2量体〕
本願発明2−アザインドリジン類の製造方法により、例えば、2−アザインドリジンや前記「化6」にその一例を示す2−アザインドリジン誘導体の2分子が、長周期型周期表による第13族〜第16族に属するいずれかの原子をリンカー原子として架橋結合したもの等を製造することができる。
このような2量体からなる2−アザインドリジン類において、2−アザインドリジン誘導体や2−アザインドリジンにおけるリンカー原子との結合位置は必ずしも限定されない。この結合位置は、3番位置の炭素原子でも良いが、1番位置の炭素原子であることが、2−アザインドリジン架橋2量体の合成効率上、更に好ましい。
また、2−アザインドリジン誘導体における置換基の種類とその置換位置を変更することにより、2量体からなる2−アザインドリジン類における発光色彩、発光効率、発光開始電圧等を種々にチューニングすることができる。例えば発光色彩に関して1,2の具体例を挙げると、置換基がフェニル基である場合は、オレンジ色に発光する。また、一般的に置換基がベンゼン環を多く持つ場合は、発光色彩は長波長側へシフトする。
置換基の種類は、有機電界発光化合物の発光特性の確保及び各種のチューニングの目的に合致する限りにおいて限定されないが、2,3の具体例として、フェニル基、ジメチルアミノフェニル基等のジアルキルアミノフェニル基、m−,p−メトキシフェニル基、m−,p−トリフルオロメチルフェニル基又はピリジル基から任意に選ばれる芳香族基や、メチル基、イソプロピル基、t−ブチル基あるいはこれらの誘導体基から任意に選ばれる脂肪族基等を好ましく例示することができる。
2量体からなる2−アザインドリジン類の使用方法あるいは用途として、下記のようなものが例示される。即ち、各種用途の有機電界発光素子材料(有機EL素子材料)の他、このような有機EL素子に用いる実際の発光分子に電子を渡す電子輸送材料、ホール輸送材料(誘導体の構造によっては)、色素増感太陽電池に用いる色素、非線形光学材料のドーピング分子等の材料として利用できる。一方、多座配位型の金属触媒配位子としても利用することができる。
〔2−アザインドリジン類金属錯体とその用途・使用方法〕
本願発明に係る2−アザインドリジン類金属錯体において、希土類金属原子の錯体化合物は蛍光発光を行い、遷移金属原子の錯体化合物はリン光発光を行う。そして、有機電界発光錯体化合物は、2−アザインドリジンの置換基結合可能位置の炭素(例えば、3番位置の炭素)に置換基が結合した2−アザインドリジン誘導体の内、その置換基が含窒素芳香族の置換基であるもの(2−アザインドリジン含窒素芳香族誘導体)あるいはその置換基が芳香族の置換基(この中には、含窒素芳香族置換基も含まれる)であるもの(2−アザインドリジン芳香族誘導体)を用いて構成される。このような2−アザインドリジン類金属錯体には、下記の第1のタイプと第2のタイプとが含まれる。
〔第1のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体〕
第1のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体は、(イ)2−アザインドリジン含窒素芳香族誘導体(2−アザインドリジンの置換基結合可能位置の炭素に含窒素芳香族置換基が結合したものをいう)を構成要素とする2−アザインドリジン−X−2量体(即ち、2−アザインドリジン−含窒素芳香族−X−2量体)における2個の2−アザインドリジン含窒素芳香族誘導体のそれぞれ2番位置の窒素原子と、芳香族基の芳香環を構成する窒素原子とが、希土類金属原子と配位結合することにより4配位座の金属錯体配位子を構成しており、または、(ロ)2−アザインドリジン芳香族誘導体を構成要素とする2−アザインドリジン−X−2量体(即ち、2−アザインドリジン−芳香族−X−2量体)における2個の2−アザインドリジン芳香族誘導体のそれぞれ2番位置の窒素原子と、芳香族基の芳香環を構成する炭素原子とが長周期型周期表による8〜10族に属する遷移金属原子と配位結合することにより、4配位座の金属錯体配位子を構成しているものである。
なお、錯体化合物の金属原子が上記の遷移金属原子である場合、この遷移金属原子はリガンドとの相互作用により発光するので、遷移金属原子に対して、更にリガンドが配位していることが有効な電界発光のために必要である。錯体化合物の金属原子が希土類金属原子である場合、希土類金属原子は自ら発光性を持つので、リガンドの配位は必要条件ではないが、リガンドが配位することにより電界発光が補強されるため、好ましい条件ではある。
上記の希土類金属原子の種類は必ずしも限定されないが、例えば、ユーロピウム、イットリウム、ネオジム等が特に好ましい。上記の遷移金属原子の種類も必ずしも限定されないが、イリジウム、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム等が特に好ましい。上記のリガンドの種類も必ずしも限定されないが、この種の錯体の構成に一般的に用いる各種のリガンドを適宜に使用することができ、例えば、フェニルピリジン、アセチルアセトン、ビピリジル等を好ましく用いることができる。なお、他1分子の2−アザインドリジン類をリガンドとして用いることも可能である。
〔第1のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体の合成方法〕
第1のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体の合成は、2−アザインドリジン−含窒素芳香族−X−2量体を適宜な条件下に希土類金属原子のイオンと反応させることにより、あるいは、2−アザインドリジン−芳香族−X−2量体を適宜な条件下に遷移金属原子のイオン及び適宜なリガンドと反応させることにより、行われる。
第1のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体の一合成例を下記の「化8」に示す。「化8」において、2−アザインドリジン−芳香族−X−2量体としては置換基がフェニル基である2−アザインドリジン−芳香族−S−2量体を用い、金属原子はイリジウムである。又、リガンドは「L」として表記している。
Figure 2006088028
〔第2のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体〕
第2のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体は、(イ)2−アザインドリジン含窒素芳香族誘導体の2分子又は3分子を、あるいは2−アザインドリジン含窒素芳香族誘導体の1分子と2−アザインドリジン−含窒素芳香族−X−2量体の1分子とを、上記した第1のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体の場合と同様の形態で、希土類金属原子と配位結合させることにより、4配位座又は6配位座の金属錯体配位子を構成しているもの、あるいは、(ロ)2−アザインドリジン芳香族誘導体の2分子又は3分子を、あるいは2−アザインドリジン芳香族誘導体の1分子と2−アザインドリジン−芳香族−X−2量体の1分子とを、上記した第1のタイプの有機電界発光錯体化合物の場合と同様の形態で、長周期型周期表による8〜10族に属する遷移金属原子と配位結合させることにより、4配位座又は6配位座の金属錯体配位子を構成しているものである。
好ましい希土類金属原子の種類、好ましい遷移金属原子の種類、リガンドを配位させることの必要性あるいは有利性、好ましいリガンドの種類、等については、第1のタイプの有機電界発光錯体化合物の場合と同様である。
〔第2のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体の合成方法〕
第2のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体の合成は、(イ)2−アザインドリジン含窒素芳香族誘導体の2分子又は3分子を、あるいは2−アザインドリジン含窒素芳香族誘導体の1分子と2−アザインドリジン−含窒素芳香族−X−2量体の1分子とを、適宜な条件下に、希土類金属原子のイオンと反応させることにより、あるいは、(ロ)2−アザインドリジン芳香族誘導体の2分子又は3分子を、あるいは2−アザインドリジン芳香族誘導体の1分子と2−アザインドリジン−芳香族−X−2量体の1分子とを、適宜な条件下に、遷移金属原子のイオン及び適宜なリガンドと反応させることにより、行われる。
第2のタイプの2−アザインドリジン類金属錯体の一合成例を下記の「化9」に示す。「化9」においては、置換基がフェニル基である2−アザインドリジン芳香族誘導体の3分子をイリジウムに対して配位させた2−アザインドリジン類金属錯体の合成例を示している。
Figure 2006088028
〔実施例1,2:2−アザインドリジン架橋2量体の1ステップ合成−その1〕
下記の実施例1及び実施例2によって、いずれも下記の「化10」の反応式に示すように、原料化合物たるN−2−メチルピリジル−2−ピリジルカルボチオアミド(1)から、2−アザインドリジン架橋2量体たるビス2−(2−ピリジル)−4−アザインドリジンスルフィド(2)を1ステップで合成した。
Figure 2006088028
(実施例1)
上記(1)の原料化合物230mg(1.00mmol)のテトラヒドロフラン0.2mL溶液に、室温下で、ヨウ素762mg(3.00mmol)及びピリジン0.24mL(3.00mmol)を加えて15分攪拌した。
次に、上記の溶液を5%−チオ硫酸ナトリウム水溶液で処理した後、塩化メチレンで抽出し、更に硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で分離し、上記(2)の2−アザインドリジン架橋2量体を108mg(51%)得た。
(実施例2)
酸素雰囲気下、上記(1)の原料化合物1.145g(5.00mmol)のジメチルスルホキシド5mL溶液に、塩化銅(I)5.00mg(0.05mmol)を加えて90°Cで15時間攪拌した。ジメチルスルホキシドを減圧留去した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3:1→0:1)で分離し、上記(2)のアザインドリジン架橋2量体を878mg(83%)得た。
以上の実施例1,2で得たアザインドリジン架橋2量体についてH−NMR(CDCl)で構造確認を行い、いずれもビス2−(2−ピリジル)−4−アザインドリジンスルフィドであることを確認した。図1にその構造確認のデータを示す。又、この2−アザインドリジン架橋2量体が強い電界発光(蛍光)を示すことも確認している。
〔実施例3:アザインドリジン架橋2量体の1ステップ合成−その2〕
本実施例においては、下記の「化11」の反応式に示すように、原料化合物たるN−2−メチルピリジル−4−メトキシフェニルカルボチオアミド(3)から、2−アザインドリジン架橋2量体たるジ2−(4−メトキシフェニル)−4−アザインドリジンスルフィド(4)を1ステップで合成した。
Figure 2006088028
即ち、 酸素雰囲気下、上記(3)の原料化合物0.258g(1.00mmol)のジメチルスルホキシド1mL溶液に、塩化銅(I)19.8mg(0.2mmol)を加えて90°Cで16時間攪拌した。その後、氷を入れた飽和塩化アンモニウム水溶液に反応溶液を注ぎ、塩化メチレンで抽出した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で分離して、上記(4)のアザインドリジン架橋2量体を74mg(31%)得た。
この(4)の2−アザインドリジン架橋2量体は未だ構造確認を完了していないが、ジ2−(4−メトキシフェニル)−4−アザインドリジンスルフィドであることは確定的である。又、この2−アザインドリジン架橋2量体が強い電界発光(蛍光)を示すことも、確認している。
〔実施例4:2−アザインドリジン単量体の合成−その1〕
本実施例においては、下記の「化12」の反応式に示すように、原料化合物たるN−2−メチルピリジル−2−ピリジルカルボチオアミドから、2−アザインドリジン単量体たる2−(2−ピリジル)アザインドリジン(5)を合成した。
Figure 2006088028
即ち、上記の原料化合物115mg(0.5mmol)のテトラヒドロフラン1mL溶液に、室温下で、ヨウ素381mg(1.5mmol)及びピリジン0.12mL(1.5mmol)を加えて15分間攪拌した。
次に、上記の溶液を5%−チオ硫酸ナトリウム水溶液で処理した後、塩化メチレンで抽出し、更に硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2:1)で分離し、上記(5)の2−アザインドリジン単量体を86.5mg(89%)得た。
この2−アザインドリジン単量体(5)についてH−NMR(CDCl)で構造確認を行い、2−(2−ピリジル)アザインドリジンであることを確認した。図2にその構造確認のデータを示す。又、このアザインドリジン単量体が電界発光(蛍光)を示すことも既に確認している。
〔実施例5:アザインドリジン単量体の合成−その2〕
本実施例においては、下記の「化13」の反応式に示すように、原料化合物たるN−2−メチルピリジル−4−トリフルオロメチルフェニルカルボチオアミド(6)から、アザインドリジン単量体たる2−(4−トリフルオロメチルフェニル)アザインドリジン(7)を合成した。
Figure 2006088028
即ち、上記の原料化合物148mg(0.5mmol)のテトラヒドロフラン1mL溶液に、室温下で、ヨウ素381mg(1.5mmol)及びピリジン0.12mL(1.5mmol)を加えて15分間攪拌した。
次に、上記の溶液を5%−チオ硫酸ナトリウム水溶液で処理した後、塩化メチレンで抽出し、更に硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:3)で分離し、上記(7)のアザインドリジン単量体を111mg(85%)得た。
この2−アザインドリジン単量体について、質量分析(マススペクトル)やH−NMR(CDCl)で構造確認を行い、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)アザインドリジンであることを確認した。図3に上記2−アザインドリジン単量体(7)のH−NMRの構造確認のデータを示す。又、この2−アザインドリジン単量体が電界発光(蛍光)を示すことも既に確認している。
〔実施例6:2−アザインドリジン単量体の合成−その3〕
本実施例においては、下記の「化14」の反応式に示すように、原料化合物たるN−2−メチルピリジル−4−メトキシフェニルカルボチオアミドから、2−アザインドリジン単量体たる2−(4−メトキシフェニル)アザインドリジン(8)を合成した。
Figure 2006088028
即ち、上記の原料化合物129mg(0.5mmol)のテトラヒドロフラン1mL溶液に、室温下で、ヨウ素381mg(1.5mmol)及びピリジン0.12mL(1.5mmol)を加えて15分間攪拌した。
次に、上記の溶液を5%−チオ硫酸ナトリウム水溶液で処理した後、塩化メチレンで抽出し、更に硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で分離し、上記(8)の2−アザインドリジン単量体を78.4mg(70%)得た。
この2−アザインドリジン単量体について質量分析(マススペクトル)やH−NMR(CDCl)で構造確認を行い、2−(4−メトキシフェニル)アザインドリジンであることを確認した。図4に上記2−アザインドリジン単量体(8)のH−NMRの構造確認のデータを示す。又、この2−アザインドリジン単量体が電界発光(蛍光)を示すことも既に確認している。
〔実施例7:2−アザインドリジン錯体化合物の合成−その3〕
本実施例においては、下記の「化15」及び「化16」の反応式に示すように、ビス−1−(4−メトキシフェニル−2−アザインドリジル)スルフィド及び三塩化イリジウム水和物を用い、「化15」に示す(1)の錯体化合物を経由して、「化16」に示す(2)の2−アザインドリジン錯体化合物を合成した。
(第1段階)
即ち、アルゴンガス雰囲気下、20mLの二口フラスコに三塩化イリジウム水和物(IrCl・nHO)352mg、ビス−1−(4−メトキシフェニル−2−アザインドリジル)スルフィド479mgと2−エトキシエタノール:水=3:1(v/v)1mLを加え、還流下で24時間反応させた。その後に反応溶液をろ過し、得られた固体をエタノールで洗浄、乾燥した。
こうして得られた固体は、「化15」に示す(1)の錯体化合物であると考えられるが、この固体をこれ以上の精製はせずに、そのまま下記の第2段階の反応に用いた。
Figure 2006088028
(第2段階)
「化16」に示すように、上記(1)の錯体化合物64mgと4−メトキシフェニル−2−アザインドリジン56mg、及びトリフルオロメタンスルホン酸銀26.5mgを、2−エトキシエタノール:水=3:1(v/v)1mLに溶解し、還流下で24時間反応させた。その後に反応溶液をろ過し、得られた固体をエタノールで抽出した後、ろ液を濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:エタノール=10:1)で精製して、2−アザインドリジン錯体化合物を得た。
この2−アザインドリジン錯体化合物は未だ構造確認を完了していないが、質量分析から、「化16」に示す(2)の錯体化合物であることは確定的である。又、この2−アザインドリジン錯体化合物が強い電界発光(リン光)を示すことを、既に確認している。
Figure 2006088028
〔選択的ハロゲン化を経由する2−アザインドリジン類への置換基の導入〕
<鈴木−宮浦クロスカップリング反応を利用した置換基の導入>
実施例8
(ハロゲン化工程)
下記反応式化17に示すように、2−アザインドリジン類をヨウ素の存在下で反応させることにより、1位の位置にヨウ素を導入した2−アザインドリジン類を95%以上の収率で得た。
Figure 2006088028
(置換工程)
こうして得られた1位の位置にヨウ素が導入された2−アザインドリジン誘導体を、トリフェニルホスフィンをリガンドとするパラジウム触媒、及び塩基として炭酸セシウムの存在下でフェニルボロン酸と反応させることによって鈴木−宮浦クロスカップリング反応を行い、1位の位置にフェニル基が導入された2−アザインドリジン類を収率60%以上で得た(下記反応式化18参照)。
Figure 2006088028
実施例9〜実施例13
実施例8と同様の方法により、下記反応式19に示す一連の反応を行い、各種の置換基が導入された様々な誘導体を高収率で得ることができた。
Figure 2006088028
実施例14〜実施例16
<グリニヤール試薬を用いた置換基の導入>
(ハロゲン化工程)
上記反応式化17に示す方法により、2−アザインドリジンの3位の炭素にフェニル基が結合した化合物をヨウ素の存在下で反応させ、1位の位置にヨウ素を導入した(収率は95%以上)。
(置換工程)
こうして得られた1位の位置にヨウ素が導入された2−アザインドリジン類縁体を、グリニヤール試薬としてp−メトキシフェニルマグネシウムブロマイドを用い、各種のニッケル化合物触媒の存在下でグリニヤール反応を行い、1位の炭素にp−メトキシフェニルを導入した(下記化学式化20参照)。
Figure 2006088028
結果を表1に示す。この表から、2−アザインドリジン類縁体の1位の炭素にp−メトキシフェニルを高い収率で導入できることが分かる。
Figure 2006088028
グリニヤール試薬として、パラ位の位置に様々な置換基を有するp−置換フェニルマグネシウムブロマイドを用い、実施例14〜16と同様の操作を行い、2−アザインドリジン類縁体に様々なp−置換フェニル基を導入した(下記化学式化21参照)。その結果、いずれの化合物も高い収率で得ることができた。
Figure 2006088028
また、こうして得られた2−アザインドリジン骨格の1位の位置にアリール基が導入された2−アザインドリジン誘導体の蛍光スペクトルを測定した。結果を図5に示す。これらの結果から、こうした一連の2−アザインドリジン類は450〜480nm付近に蛍光が認められることが分かる。この結果は、パイ結合が高度に共役していることに起因するものである。そして、この蛍光を利用することにより、これらの一連の2−アザインドリジン類は、有機EL材料として利用可能であることが示唆される。また、蛍光スペクトルとUVスペクトルの測定結果を表2に示す。蛍光スペクトルにおける蛍光波長は、電子供与性の置換基がついたものほど長波長側へシフトし、電子求引性の置換基がついたものほど短波長側へシフトした。また、REI(相対発光強度)は、電子供与性の置換基がついたものほど強くなる傾向が見られた。両者をふまえてエネルギー変換効率に相当する発光量子収率を算出したところ、電子供与性の置換基を持つものほど増加し、ベンゼン環の両方にメトキシ基を有するものは、メトキシ基を持たない2−アザインドリジン誘導体に比べて、3倍以上の発光量子収率を示した。
Figure 2006088028
〔Siをリンカー元素とする2−アザインドリジン類2量体合成〕
Siをリンカー元素とする2−アザインドリジン類2量体を合成した。
(ハロゲン化付加工程)
まず上記反応式化16に示す方法により、2−アザインドリジンの2位の炭素にフェニル基が結合した化合物をヨウ素の存在下で反応させ、1位の位置にヨウ素を導入した(収率は95%以上)。
(有機リチウム化工程)
次に、下記反応式化22に示すようにハロゲン付加工程によってハロゲンが付加された2−アザインドリジン類のハロゲンを有機リチウム化合物によってリチウムと置換させて2−アザインドリジン類のリチウム化合物とする。
Figure 2006088028
(置換基導入工程)
さらに、2−アザインドリジン類のリチウム化合物とジアルキルジクロロシランとを反応させてSiをリンカー元素とする2−アザインドリジン類2量体を合成した。結果を表2に示す。この表から分かるように、Siをリンカー元素とする各種の置換基を有する2−アザインドリジン類2量体が良い収率で得られた。
Figure 2006088028
〔りん光を発する2−アザインドリジン類イリジウム金属錯体の合成〕
2−フェニル−2−アザインドリジンをリガンドとし、下記化学式化23にしたがってイリジウム錯体を合成した。この構造は、得られた錯体の結晶のX線回折からの解析結果から明確にされた(図7参照)。
Figure 2006088028
こうして得られたイリジウム錯体の発光スペクトルを図6に示す。この図から、室温下においては、発光強度が極めて弱かったものが、77Kまで冷やして測定した場合には、発光強度が著しく増大し手いることが分かる。このことは、このイリジウム錯体が、明らかなりん光を発していることを示しており、有機EL材料として利用可能性を強く示唆している。
本願発明によって、EL素子材料等として有用な蛍光発光性の有機電界発光化合物、リン光発光性の有機電界発光錯体化合物、及びそれらの有効な製造方法等が提供される。

Claims (17)

  1. 複素単環含窒素化合物の環に存在する窒素の隣の炭素にメチルカルボチオアミド基が結合した2−アザインドリジン類前駆体を酸化剤の存在下で環化させる環化反応工程を備えることを特徴とする2−アザインドリジン類の製造方法。
  2. 2−アザインドリジン類前駆体はN−2−ピリジルメチルカルボチオアミド類であることを特徴とする請求項1に記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  3. 酸化剤はヨウ素であることを特徴とする請求項1又は2記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  4. 環化反応工程において含窒素複素環を有する塩基を存在させることを特徴とする請求項3に記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  5. 含窒素複素環を有する塩基はピリジンであることを特徴とする請求項4に記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  6. 酸化剤は酸素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  7. 触媒として遷移金属化合物を用いることを特徴とする請求項6に記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  8. 触媒は銅化合物であることを特徴とする請求項7に記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  9. 環化反応工程で得られた2−アザインドリジン類とハロゲン単体とを反応させて、2−アザインドリジン類の1位の炭素にハロゲンを付加させるハロゲン付加工程と、
    該ハロゲン付加工程によってハロゲンが付加された2−アザインドリジン類のハロゲンを求核試薬で置換する置換工程とを備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  10. 置換工程では求核試薬としてグリニヤール試薬を用いることを特徴とする請求項9記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  11. 置換工程では求核試薬として有機ボロン酸を用い、パラジウム触媒を存在させることを特徴とする請求項9記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  12. 環化反応工程で得られた2−アザインドリジン類と有機金属化合物とハロゲン単体とを反応させて、2−アザインドリジン類の1位の炭素にハロゲンを付加させるハロゲン付加工程と、
    該ハロゲン付加工程によってハロゲンが付加された2−アザインドリジン類のハロゲンを有機リチウム化合物によってリチウムと置換させて2−アザインドリジン類のリチウム化合物とする有機リチウム化工程と、
    該2−アザインドリジン類のリチウム化合物とリンカー化合物(中心原子としてSi、P、Al若しくはBを有し、少なくとも1つのアルキル基若しくはアリール基と少なくとも1つの塩素とを有する化合物、又は、アルコキシボロン酸のことをいう)とを反応させて置換基を導入する置換基導入工程とを備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の2−アザインドリジン類の製造方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項記載の2−アザインドリジン類の製造方法によって得られた2−アザインドリジン類を金属イオンと反応させて2−アザインドリジン類金属錯体とすることを特徴とする2−アザインドリジン類金属錯体の製造方法。
  14. 2−アザインドリジン類と反応させる金属イオンは希土類元素のイオン又は長周期型周期表における8〜10族に属する遷移金属のイオンであることを特徴とする請求項13記載の2−アザインドリジン類金属錯体の製造方法。
  15. 中心金属として希土類元素のイオン又は長周期型周期表による8〜10族に属する遷移金属のイオンを有しており、リガンドとして2−アザインドリジン類が配位していることを特徴とする2−アザインドリジン類金属錯体。
  16. 2量体からなる2−アザインドリジン類をリガンドとして有していることを特徴とする請求項15記載の2−アザインドリジン類金属錯体。
  17. 2−アザインドリジン骨格の1位及び3位の炭素原子の少なくとも一方にアリール基が結合していることを特徴とする請求項15又は16記載の2−アザインドリジン類金属錯体。
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