JPWO2006078056A1 - 筋衛星細胞賦活薬 - Google Patents

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Abstract

N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を有効成分として含有する筋再生促進薬、あるいは、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を有効成分として含有する筋再生促進薬。

Description

本発明は、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドを有効成分として含有する筋再生促進薬に関する。さらに詳しくは、上記化合物の光学異性体である(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドを有効成分として含有する筋再生促進薬に関する。以下、これらの化合物を本化合物と略記する場合がある。
筋ジストロフィー、筋萎縮症などの筋疾患で見られる骨格筋崩壊において、カルパインやカテプシンBなどのチオールプロテアーゼは、筋線維蛋白質の分解を通じてZ線の消失などの初期過程に関与するため、チオールプロテアーゼ阻害剤は、筋ジストロフィー,筋萎縮症等の治療薬になると考えられている。例えば、米国特許第5328909号、同5416117号公報には、パパイン、カテプシンB、カテプシンL、m−カルパイン等のチオールプロテアーゼに対して強い阻害作用を示し、筋ジストロフィー、筋萎縮症などの筋疾患治療薬として有望な化合物が示されている。本化合物は上記公報に記載されているチオプロテアーゼ阻害剤の一つであり、中でもカルパインに対して選択的な阻害作用を有している。
筋疾患を治療するためには、筋萎縮等を防止するだけでなく、筋再生を促進することも有効な治療法となりうる。例えば、筋ジストロフィーにおいては、筋線維が脂肪細胞に置き換わっていくことが知られている。従って、筋再生を促進することにより、筋肉の減少を防止し、筋疾患の進行を抑制あるいは改善することができる(例えば、武田、Molecular Medicine vol.41 No.3 2004 p.313−315; 鈴木ら、Molecular Medicine vol.41 No.3 2004 p.338−343; 朝倉、ゲノム医学 vol.4 No.1 2004 p.59−66を参照のこと)。
更に筋再生促進薬は、筋疾患のみならず、寝たきりになった人の筋力低下の軽減や、癌やエイズ等、筋力の低下が生じる疾患における筋力低下防止薬としても有用である。また、外科手術後のリハビリテーション、回復促進のためにも、筋再生促進薬は効果があると考えられる。
しかしながら、現在筋再生に有効である薬物はなく、筋再生促進薬の開発が強く望まれている。
上記の本化合物は、チオールプロテアーゼ阻害作用を有することから、筋萎縮等において効果を有することが予測できる。しかしながら本化合物が、筋再生においても有効であるかについては、これまでに得られている知見からでは明らかではなく、また、今までに本化合物が筋再生に効果があるとの報告は一切なされていない。
本発明は、筋再生の治療を行うために有用な治療薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、モデル動物の筋線維において、本化合物が筋再生の鍵となる筋衛星細胞を活性化させること、および筋力の改善ならびに筋線維横断面積の増大作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
(1) N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を有効成分として含有する、筋再生促進薬。
(2)(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を有効成分として含有する、筋再生促進薬。
(3) 廃用症候群における筋力再生促進薬である、前記(1)または(2)記載の筋再生促進薬。
(4) 寝たきりになった患者の筋力再生薬である、前記(1)または(2)記載の筋再生促進薬。
(5) 筋力低下が生じる疾患における筋力再生薬である、前記(1)または(2)記載の筋再生促進薬。
(6) 筋再生促進薬の製造のための、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物の使用。
(7) 筋再生促進薬の製造のための、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物の使用。
(8) 筋再生促進薬が廃用症候群における筋力再生薬である、前記(6)又は(7)記載の使用。
(9) 筋再生促進薬が寝たきりになった患者の筋力再生薬である、前記(6)又は(7)記載の使用。
(10) 筋再生促進薬が、筋力低下が生じる疾患における筋力再生薬である、前記(6)又は(7)記載の使用。
(11) 有効量の、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を投与することを含む、筋再生を促進させる方法。
(12) 有効量の、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を投与することを含む、筋再生を促進させる方法。
(13) 廃用症候群において筋力を再生させる方法である、前記(11)又は(12)記載の方法。
(14) 寝たきりになった患者において筋力を再生させる方法である、前記(11)又は(12)記載の方法。
(15) 筋力低下が生じる疾患において筋力を再生させる方法である、前記(11)又は(12)記載の方法。
(16) N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物および薬学的に許容される担体を含有してなる筋再生促進用医薬組成物、ならびに当該組成物が筋再生を促進させるのに使用することができることまたは使用すべきであることを記載した記載物を含む医療用パッケージ。
(17) 有効量の、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物および薬学的に許容される担体を含有してなる筋再生促進用医薬組成物、ならびに当該組成物が筋再生を促進させるのに使用することができることまたは使用すべきであることを記載した記載物を含む医療用パッケージ。
(18) 該記載物には、組成物を廃用症候群における筋力の再生に使用することまたは使用すべきことが記載される、前記(16)又は(17)記載の医療用パッケージ。
(19) 該記載物には、組成物を寝たきりになった患者の筋力の再生に使用することまたは使用すべきことが記載される、前記(16)又は(17)記載の医療用パッケージ。
(20) 該記載物には、組成物を筋力低下が生じる疾患における筋力の再生に使用することまたは使用すべきことが記載される、前記(16)又は(17)記載の医療用パッケージ。
図1は、筋線維横断面積を示す図である。図中、「Normal」は、溶媒投与したNormal(正常)ラットを表し、「Vehicle」は、溶媒投与した後肢懸垂ラットを表す。「##」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表す。
図2は、筋核数を示す図である。図中、「Normal」は、溶媒投与したNormal(正常)ラットを表し、「Vehicle」は、溶媒投与した後肢懸垂ラットを表す。「##」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表す。
図3は、筋衛星細胞数(休止期)を示す図である。図中、「Normal」は、溶媒投与したNormal(正常)ラットを表し、「Vehicle」は、溶媒投与した後肢懸垂ラットを表す。「*」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.05であることを表し、「#」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.05であることを表す。
図4は、筋衛星細胞数(分裂期)を示す図である。図中、「Normal」は、溶媒投与したNormal(正常)ラットを表し、「Vehicle」は、溶媒投与した後肢懸垂ラットを表す。「**」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表し、「#」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.05であることを表す。
図5は、筋衛星細胞活性化率(後肢懸垂ラット)を示す図である。図中、「Normal」は、溶媒投与したNormal(正常)ラットを表し、「Vehicle」は、溶媒投与した後肢懸垂ラットを表す。「**」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表し、「#」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.05であることを表す。
図6は、正常ラットにおける筋衛星細胞活性化率を示す図である。
図7は、単一筋核支配領域を示す図である。図中、「Normal」は、溶媒投与したNormal(正常)ラットを表し、「Vehicle」は、溶媒投与した後肢懸垂ラットを表す。
図8は、前肢握力(筋力)を示す図である。図中、「Normal」は、溶媒投与したNormal(正常)マウスを表し、「Vehicle」は、溶媒投与したmdxマウスを表し、「410」は、BDA−410を投与したmdxマウスを表す。「**」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表し、「##」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表す。
図9は、筋線維面積を示す図である。図中、「Vehicle」は、溶媒投与したmdxマウスを表し、「BDA−410」は、BDA−410を投与したmdxマウスを表す。「*」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.05であることを表す。
図10は、筋線維面積のヒストグラムを示す図である。図中、黒いバーは、溶媒投与したmdxマウス(Vehicle)を表し、白いバーは、BDA−410を投与したmdxマウスを表す。
本発明に用いられる、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドは、複数の不斉炭素原子を有する。従って、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドの光学異性体には、その不斉炭素原子により生じる全ての光学異性体、光学異性体の混合物、およびラセミ体などが含まれる。
本発明において、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドの好ましい光学異性体は、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドである。
本発明に用いられる、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体の薬学的に許容される塩としては、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)または有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、アスコルビン酸など)との塩が挙げられる。
さらに、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩は、水和物、またはメタノール、エタノール等の各種溶媒和物として用いられ得る。
本発明に用いられるN−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物は、例えば、特開平5−230004号公報に記載の方法によって合成することができる。
本明細書において用いられる場合、用語「BDA−410」は、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドのことを意味する。
筋再生において、筋衛星細胞が重要な働きをすることが知られている。骨格筋が、外傷あるいは運動によって損傷を受けると、筋衛星細胞が活性化してすみやかに細胞分裂を開始し、多くの筋前駆細胞(筋芽細胞)を生み出し、最終的に新たな筋線維を形成する。
本化合物が筋再生に有効であるかを証明するためには、筋病態モデル動物に本化合物を投与することにより、当該モデルの筋再生の改善が示唆されることを示せば良い。筋病態モデル動物としては、例えば、ラット後肢懸垂モデル、mdxマウスなどがあるが、これらに限定されるわけではない。
ラット後肢懸垂モデルとは、ラットの後肢を16日間地面から離して飼育(弱重力環境)することにより、抗重力筋であるヒラメ筋が萎縮、速筋化した、筋萎縮モデルの一つである。この際、筋核数は減少し、筋衛星細胞は脱落し、筋衛星細胞の活性化率は低下する。
従って、後肢懸垂したラットに本化合物を投与することにより、コントロール群と比較し筋衛星細胞の脱落が抑制されたり、筋衛星細胞の活性化率が増加すれば、本化合物が筋再生の促進において有効であることを示すことが出来る。
一方、mdxマウスは、X染色体に連鎖した遺伝形式を持つ筋力低下を伴う突然変異系統のマウスである。このマウスは、ジストロフィン遺伝子上のエクソン23にナンセンス突然変異を有し、ジストロフィンを合成することができないため、筋線維横断面積の減少が見られる。これは、ヒトデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)と原因遺伝子が同じであることから、DMDのモデルマウスとして位置づけられている。ただし、ヒトの場合と異なり、明確で重篤な臨床症状はなく、発症して死に至ることはない。
従って、該マウスに本化合物を投与することにより、減少した筋線維横断面積がコントロール群と比較して回復すれば、本化合物が筋再生の促進において有効であることを示すことが出来る。また同マウスにおいて低下した筋力が、本化合物を投与することによりコントロール群と比較して回復すれば、本化合物が、筋横断面積の増大、すなわち筋再生を介して、筋ジストロフィーの治療に有効であることを示すことができる。
本化合物を筋再生促進薬として使用する場合、常法に従って製剤化し、経口的または非経口的に投与することができる。例えば、本化合物は、錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁液剤などとすることができる。このようにして得られる製剤は、安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまたは非ヒト哺乳動物(例えば、サル、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット、ハムスター、マウス、ラットなど)に対して投与することができる。
また本化合物は、薬学的に許容される担体と共に、自体公知の剤形又は医薬組成物として調製することが出来る。当該担体としては、例えばショ糖、デンプン、マンニット、ソルビット、乳糖、グルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の賦形剤、セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、ショ糖、デンプン等の結合剤、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ナトリウム−グリコールースターチ、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、クエン酸カルシウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、エアロジル、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム等の滑剤、クエン酸、メントール、グリシルリシン・アンモニウム塩、グリシン、オレンジ粉等の芳香剤、安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン等の保存剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸等の安定剤、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸アルミニウム等の懸濁剤、Tween 80(界面活性剤)等の分散剤、水、生理食塩水、オレンジジュース等の希釈剤、カカオ脂、ポリエチレングリコール、白灯油等のベースワックスなどが挙げられるが、それらに限定されるものではない。
本発明の筋再生促進薬は、筋再生をターゲットとした疾患(筋ジストロフィー、筋萎縮症など)の治療薬、廃用症候群の患者、寝たきりになった患者、または癌やエイズ等の筋力の低下が生じる疾患等に罹患した患者の、筋力再生薬、筋力低下の軽減薬、または筋力低下防止薬、あるいは外科手術の回復促進薬などとして有用である。
本化合物またはその塩の投与量は、例えば、経口投与する場合、1回の投与量は、投与対象、対象疾患などによっても異なるが、一般的に、成人(体重60kgとして)においては、一日につき、本化合物を約0.1〜1000mg、好ましくは、約1.0〜500mg、より好ましくは、約50〜200mg投与する。非経口的に投与する場合は、1回の投与量は、投与対象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、通常、注射剤の形で成人(60kgとして)に投与する場合、一日につき本化合物を約0.01〜300mg程度、好ましくは、約0.1〜200mg程度、より好ましくは、約0.1〜10mg程度を、注射により静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下などに投与するのが好都合である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与することができる。
以下に本発明を実施例で具体的に説明するが、これはその代表例を示すものであって、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(製造例1)
(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドの製造
表題化合物を、米国特許第5328909号公報に記載される方法に従って合成し、以下の実施例に用いた。
以下の実施例において、この表題化合物を、BDA−410と略記する。
[実施例1]
(ラット後肢懸垂モデル)
(薬液の調製)
・30mg/kg薬液
BDA−410を90mg秤量し、乳鉢を使って細粒化した後、Tween80 30mlを添加および懸濁し、生理食塩水(大塚生理食塩水)を少量ずつ添加、よく混和し、最終的に3mlの生理食塩水を添加した。これを30mg/kg溶液とした。
・100mg/kg薬液
BDA−410を300mg秤量し、乳鉢を使って細粒化した後、Tween80 30mlを添加および懸濁し、生理食塩水(大塚生理食塩水)を少量ずつ添加、よく混和し、最終的に3mlの生理食塩水を添加した。これを100mg/kg溶液とした。
・1% Tween80−生理食塩水
Tween80 30mlを生理食塩水3mlに溶解し、1% Tween80−生理食塩水(以下、「溶媒」ともいう)を調製した。
これらの溶液を用時調製して、本実施例に用いた。
(群分け・薬液投与・ヒラメ筋摘出)
1. Wistarハノーバーラット45匹を任意に9群に群分けした(n=5)。
ただし、実験の規模の関係より、3バッチ(1バッチ n=15)に分けて開始した。各バッチは、Group1〜9(9群)を含み、各Groupが最低1匹以上(n=1〜2)になるように行った。
2. 後肢懸垂群のラットは16日間後肢懸垂を行い、その期間中BDA−410投与群、溶媒投与群のそれぞれに、薬液および溶媒を、1日に2回、経口投与した。ケージコントロール群はケージ内で飼育した状態で、同様に薬液、または溶媒を経口投与した。
3. 懸垂後17日目にペントバルビタール麻酔下で頸静脈より採血後、左右後肢ヒラメ筋を摘出した。懸垂前コントロール群のサンプリングは、実験開始日の懸垂および一回目の投与作業(午前中)終了直後に行った。血液は血漿を分離し、creatine kinase活性測定に用いた。摘出したヒラメ筋は湿重量測定後、組織化学的解析用に処理した。
(ヒラメ筋の組織化学的解析)
(全筋横断切片における組織化学的解析)
1. 組織標本の作製
左ヒラメ筋をほぼ生体内長に伸展させ、液体窒素で冷却したイソペンタン中で瞬間凍結した。その後凍結した筋の筋腹あたりをOCTコンパウンド(Miles社製)を用いてコルクに立て、−20℃のコールドトーム(CM−501.502、SAKURA社製)で10mm厚の連続切片を作製した。
2. 免疫染色法
凍結切片を用い、定法に従い免疫染色を行った。一次抗体には抗ミオシン重鎖タイプ1抗体(NCL−MHCs、Novocastra社製、希釈倍率1:20)、抗ミオシン重鎖タイプ2抗体(NCL−MHCf、Novocastra社製、希釈倍率1:10)を使用し、二次抗体反応にはABCキット(PK−6102、Vector社製)を使用した。発色は、ジアミノベンチジン(DAB)を用いた。
3. 解析
光学顕微鏡よりコンピューターに画像を取り込み、評価用画像を作成した。画像解析ソフト(NIH Image)上で1サンプルあたり2枚の連続切片像を照合しながら、筋線維タイプ、横断面積を調べた。
(単一筋線維における組織化学的解析)
1. 組織標本の作製
右ヒラメ筋の中央部を筋線維に沿って小さく裂き、コラゲナーゼおよびBrdUを添加した35℃の培地(DMEM、インビトロジェン社製)中で4時間反応させた後、10%中性緩衝ホルマリンで10分間固定し、腱から腱までの全単一筋線維を単離した。
2. 蛍光標識法
上記筋線維を用い、休止期および分裂期の衛星細胞を染色した。休止期の衛星細胞は一次抗体として抗M−カドヘリン抗体(sc−10734、Santa Cruz社製、希釈倍率1:20)、二次抗体としてFluorescein−conjugated goat anti−rabbit IgG(AP132F、Chemicon社製、希釈倍率1:50)またはRhodamine−conjugated goat anti−rabbit IgG(AP132R、Chemicon社製、希釈倍率1:50)を用いて染色した。分裂期の衛生細胞の染色は、核に取り込まれたBrdUに対し、一次抗体として抗BrdU抗体(No.347583、Becton Dickinson社製、希釈倍率1:20)、二次抗体としてFITC−conjugated goat anti−mouse IgG(115−095−003、Jackson Immuno Research社製、希釈倍率1:50)を用いて実施した。
3. 解析
共焦点レーザー顕微鏡(FV−300、オリンパス社製)を用いてレーザースキャンを行い、得られた画像上で筋線維横断面積、筋核数、筋衛星細胞の分布を調べた。1サンプルにつき約60本の筋線維を分析した。また衛星細胞分布は、筋線維1本あたりの総細胞数および筋線維末端からの位置として評価した。
以下の表に、本実施例に用いたラットの群構成および投与プロトコルを示す。
Figure 2006078056
表中、「Vehicle/Sham」は、薬液の替わりに溶媒を用いたことを表す。
(結果)
16日間の後肢懸垂により、ラットのヒラメ筋線維は萎縮を起こし、筋線維横断面積(図1)、筋線維1本あたりの、筋核数(図2)、休止期の筋衛星細胞数(図3)、および分裂期の筋衛星細胞数(図4)は、正常なラットと比較して有意に減少した。
BDA−410は、筋線維横断面積の減少(図1)、筋核数の減少(図2)には作用しないが、筋衛星細胞数(休止期、分裂期)の減少(図3、4)を有意に抑制した。また、後肢懸垂により低下した筋衛星細胞活性率(単一筋線維1本あたりの総筋衛星細胞数に対する分裂期衛星細胞数の割合(図5))は、BDA−410処置により有意に増大した(正常ラットにおける衛星細胞活性率には作用なし(図6))。
単一筋核支配領域(1個の筋核が支配する筋細胞質の容積)は、後肢懸垂により増大するが、BDA−410処置により、正常レベルまで低下した(図7)。
Figure 2006078056
表中、「*」は、Vehicle(溶媒を投与したラット)に対するt検定の結果がp<0.05であることを表し、「**」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表し、「#」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.05であることを表し、「##」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表す。
[実施例2]
(mdxマウスモデル)
(薬液の調製)
・100mg/kg薬液
BDA−410を50mg秤量し、乳鉢を使って細粒化した後、Tween80 25mlを添加および懸濁し、生理食塩水(大塚生理食塩水)を少量ずつ添加、よく混和し、最終的に2.5mlの生理食塩水を添加した。これを100mg/kg溶液とした。
・1% Tween80−生理食塩水
Tween80 25mlを生理食塩水2.5mlに溶解し、1% Tween80−生理食塩水(以下、「溶媒」ともいう)を調製した。
これらの溶液を用時調製して、本実施例に用いた。
(群分け・薬液投与・握力測定・ヒラメ筋の摘出)
1. 2週齢のmdxマウスをシュミレーション法(群分けプログラム)により各実験群間の体重が均質になるように割り付けた。
C57BL/10−ScNは全て一つの群とした。
2. 各群に1日2回、溶媒または薬液を経口(p.o.)投与した。投与は連日、4週間行った。
3. 投与量は下記の群構成を参照のこと。
4. 握力の測定は投与14日目、28日目に実施した。
マウスを測定用グリッド(網)に前肢でつかまらせ、尾を手で水平に引いたとき、ひかれた力に耐えきれずグリッドを離してしまうまでの最大の力(前肢筋力)を測定した(室町機械 MK380 GRIP STRENGTH METERを使用)。筋力は測定器のパネルに表示されるので、その値を記録した(単位N(ニュートン))。測定はマウスあたり5回行い、その平均値を算出した。14日目の結果は参考データとし、28日目の測定結果を解析に用いた。
5. 最終投与の翌日(29日目)、採血後、速やかに右後肢のヒラメ筋を摘出し、ホルマリン溶液で固定した。さらに、筋肉の横断面を切り出し、パラフィンに包埋後、HE染色標本を作製し、病理組織学的観察を行った。
(ヒラメ筋の組織化学的解析)
ヒラメ筋は、光学顕微鏡(オリンパス社製:AX−80)下で病理組織学的観察を行った後、定量解析をブラインドにて実施した。定量解析は、筋組織の横断面の全領域を対象とし、各々の観察組織像(対物レンズ10倍)を、CCDカメラを介して画像として取り込み(Adobe(登録商標)Photoshop 4.0.1J使用)、それらの画像(筋組織像の一部分)を解像度変換後につなぎ合わせた全領域の筋組織の合成画像を用いて行った。
(ヒラメ筋線維の面積および径解析)
筋線維面積および径の測定は、筋組織の合成像の中央部幅600μmの全領域の筋線維(約400本)について、病理解析者が合成された画像(倍率:443倍、画像分解能:0.628μm/ピクセル)をCRTディスプレイ上で観察し、個々の筋線維をマークし、画像計測ツール(Image−Pro Plus ver 4.0)を用いて解析した。
以下の表に、本実施例に用いたラットの群構成および投与プロトコルを示す。
Figure 2006078056
投与量は、以下の通りである。
体重10g以下 50μL
10g以上12g未満 60μL
12g以上14g未満 70μL
14g以上16g未満 80μL
16g以上18g未満 90μL
18g以上20g未満 100μL
20g以上の場合、体重2gにつき容量を10μLずつ増やした(投与量 5mL/kg相当)。
(結果)
mdxマウスの低下した筋力(前肢握力)は、BDA−410処置により有意に改善した(図8)。また、筋線維の面積および径は、BDA−410処置により、有意に増大した。(面積 図9)ヒストグラムより、小さな筋線維は減少傾向、大きな筋線維は増大傾向を示した(図10)。
Figure 2006078056
表中、「*」は、Vehicle(溶媒投与したマウス)に対するt検定の結果がp<0.05であることを表し、「**」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表し、「##」は、Vehicleに対するt検定の結果がp<0.01であることを表す。
以上より、筋萎縮モデル動物において、BDA−410を投与することにより筋衛星細胞が活性化(筋再生の促進)されること、また、筋ジストロフィーモデル動物において筋力改善、ならびに筋線維横断面積の増大(筋再生の促進)が示された。これより、本化合物が筋再生をターゲットとした疾患(筋ジストロフィーなど)の治療薬、寝たきりになった人の筋力低下の軽減薬、あるいは癌やエイズ等筋力の低下が生じる疾患における筋力低下防止薬としての可能性が示された。
本発明の筋再生促進薬は、筋再生をターゲットとした疾患(筋ジストロフィーなど)の治療薬、廃用症候群の患者、寝たきりになった患者、または癌やエイズ等の筋力の低下が生じる疾患等に罹患した患者の、筋力再生薬、筋力低下の軽減薬、筋力低下防止薬あるいは術後のリハビリテーションにおける筋力の増強剤として有用である。
以上、本発明の具体的な態様のいくつかを詳細に説明したが、当業者であれば示された特定の態様には、本発明の教示と利点から実質的に逸脱しない範囲で様々な修正と変更をなすことは可能である。従って、そのような修正及び変更も、すべて後記の請求の範囲で請求される本発明の精神と範囲内に含まれるものである。
本出願は、日本で出願された特願2005−011747(出願日:2005年1月19日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。

Claims (20)

  1. N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を有効成分として含有する、筋再生促進薬。
  2. (2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を有効成分として含有する、筋再生促進薬。
  3. 廃用症候群における筋力再生薬である、請求項1または2記載の筋再生促進薬。
  4. 寝たきりになった患者の筋力再生薬である、請求項1または2記載の筋再生促進薬。
  5. 筋力低下が生じる疾患における筋力再生薬である、請求項1または2記載の筋再生促進薬。
  6. 筋再生促進薬の製造のための、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物の使用。
  7. 筋再生促進薬の製造のための、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物の使用。
  8. 筋再生促進薬が廃用症候群における筋力再生薬である、請求項6又は7記載の使用。
  9. 筋再生促進薬が寝たきりになった患者の筋力再生薬である、請求項6又は7記載の使用。
  10. 筋再生促進薬が、筋力低下が生じる疾患における筋力再生薬である、請求項6又は7記載の使用。
  11. 有効量の、N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を投与することを含む、筋再生を促進させる方法。
  12. 有効量の、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物を投与することを含む、筋再生を促進させる方法。
  13. 廃用症候群において筋力を再生させる方法である、請求項11又は12記載の方法。
  14. 寝たきりになった患者において筋力を再生させる方法である、請求項11又は12記載の方法。
  15. 筋力低下が生じる疾患において筋力を再生させる方法である、請求項11又は12記載の方法。
  16. N−{1−[ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミドもしくはその光学異性体、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物および薬学的に許容される担体を含有してなる筋再生促進用医薬組成物、ならびに当該組成物が筋再生を促進させるのに使用することができることまたは使用すべきであることを記載した記載物を含む医療用パッケージ。
  17. 有効量の、(2S)−N−{(1S)−1−[(S)−ヒドロキシ(3−オキソ−2−フェニル−1−シクロプロペン−1−イル)メチル]−2−メチルプロピル}−2−ベンゼンスルホニルアミノ−4−メチルペンタンアミド、またはそれらの薬学的に許容される塩、あるいはそれらの水和物または溶媒和物および薬学的に許容される担体を含有してなる筋再生促進用医薬組成物、ならびに当該組成物が筋再生を促進させるのに使用することができることまたは使用すべきであることを記載した記載物を含む医療用パッケージ。
  18. 該記載物には、組成物を廃用症候群における筋力の再生に使用することまたは使用すべきことが記載される、請求項16又は17記載の医療用パッケージ。
  19. 該記載物には、組成物を寝たきりになった患者の筋力の再生に使用することまたは使用すべきことが記載される、請求項16又は17記載の医療用パッケージ。
  20. 該記載物には、組成物を筋力低下が生じる疾患における筋力の再生に使用することまたは使用すべきことが記載される、請求項16又は17記載の医療用パッケージ。
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