JPWO2006073070A1 - 細胞の培養方法およびその利用 - Google Patents

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Abstract

魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を含む培地を用いて、細胞にタンパク質を高生産させる。魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加した培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を加えることを特徴とする細胞の培養方法。この培養方法を利用して、所望のタンパク質を製造する方法。

Description

本発明は、細胞の培養方法およびその利用に関し、より詳細には、細胞の培養方法とそれを利用して細胞にタンパク質を生産させる方法に関する。
動物細胞を培養して該動物細胞の産生する天然型タンパク質を得ようとする場合、あるいは所望のタンパク質をコードする遺伝子を導入した動物細胞を培養して所望のタンパク質等を製造する場合には、塩類、糖類、アミノ酸類、およびビタミン類等の基礎栄養物のほかに、該動物細胞の増殖のために、通常、哺乳動物由来の抽出物、具体的には牛胎児血清などの血清が5〜20%の範囲で培地に添加されている。しかしながら、かかる哺乳動物由来の血清は、培地のコストの75〜95%を占めること、品質にロット間差があるため安定した増殖が得られないという欠点がある。また、哺乳動物由来の血清はオートクレーブ等で滅菌できないので、ウイルス又はマイコプラズマ汚染される可能性があり、その多くは無害であるものの、安定生産という点からは付加的な未知の要因となりうる。更に血清には500種以上のタンパク質が含まれており、このため培養培地からの細胞産物である所望のタンパク質の単離、精製を複雑化する。このような安定生産上の問題を解消するために、血清の代わりとして、フェツイン、インスリン、トランスフェリンなどの血清由来の純化されたタンパク質を使用する方法が行われている。また、製造コストの観点から、哺乳動物より抽出された培地成分を使用する方法も試みられている。
しかし、近年、哺乳動物由来の成分については、狂牛病(mad cow disease)、ウシ海綿状脳症(Bovine Spongiform Encephalopathy:BSE)、感染性海綿状脳症(Transmissible Spongiform Encephalopathy:TSE)、更にはクロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeld-Jakob Disease:CJD)などとの関係が懸念され、安全性の点からこれら哺乳動物由来の成分を含有しない動物細胞培養用培地の出現が望まれている。
動物細胞を培養する際、使用する培地中に上記のような哺乳動物由来の成分を添加しないと、培養の早い時期に細胞の生存率の著しい低下が生じ、培養液中の生細胞数が減少するため長期培養あるいは大量培養を行うことができないという問題があった。
上記のような問題を解決する為、培養用培地に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加する方法が報告されている(特許文献1、2)。当該方法により、一般的に必須とされていたウシ胎児血清を使用することなく、タンパク質を高産生することが可能となった。
しかしながら、製造コストの観点から、タンパク質の生産量はできるかぎり多い方が好ましく、さらなる改良が望まれていた。
国際公開第99/63058号パンフレット 特開2003−334068号公報
本発明は、魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を含む培地を用いて流加培養を行うことにより、細胞にタンパク質を高生産させることを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意努力した結果、魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加した培地を用いて流加培養を行うことにより、細胞に所望のタンパク質をより高い収量で産生させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)初発培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に流加培地を加える培養方法において、初発培地または流加培地の少なくとも一方に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物が添加されていることを特徴とする細胞の培養方法。
(2)魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加した培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を加えることを特徴とする細胞の培養方法。
(3)細胞を流加培養法で培養する(2)の培養方法。
(4)細胞が所望のタンパク質をコードする遺伝子を導入したものである請求項(1)〜(3)のいずれかの培養方法。
(5)所望のタンパク質が抗体である(4)の培養方法。
(6)細胞が動物細胞である請求項(1)〜(5)のいずれかの培養方法。
(7)細胞が哺乳動物細胞である(6)の培養方法。
(8)哺乳動物細胞がCHO細胞である(7)の培養方法。
(9)初発培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に流加培地を加えて細胞を培養することにより、タンパク質を製造する方法であって、初発培地または流加培地の少なくとも一方に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物が添加されていることを特徴とする製造方法。
(10)タンパク質を製造する方法であって、魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加した培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を加えることを特徴とする製造方法。
(11)細胞を流加培養法で培養する(10)の製造方法。
(12)細胞が所望のタンパク質をコードする遺伝子を導入したものである(9)〜(11)のいずれかの製造方法。
(13)所望のタンパク質が抗体である(12)の製造方法。
(14)細胞が動物細胞である(9)〜(13)のいずれかの製造方法。
(15)細胞が哺乳動物細胞である(14)の製造方法。
(16)哺乳動物細胞がCHO細胞である(15)の製造方法。
本発明において、細胞の培養開始時の培地に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加するだけでなく、細胞培養中の培地にも魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を加えることによって、より高い収量で所望のタンパク質を細胞に生産させることができる。
本明細書は、本願の優先権の基礎である日本国特許出願、特願2005‐000747号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
図1は、鰹加水分解物5 g/Lを添加した哺乳動物由来成分不含培地(初発培地)及び鰹加水分解物30 g/Lを添加した哺乳動物由来成分不含培地(流加培地)で培養したCHO細胞が培地中に産生した抗体タンパク質濃度(g/L)を示すグラフである。 図2は、鰹加水分解物15 g/Lを添加した哺乳動物由来成分不含培地(初発培地)及び鰹加水分解物75 g/Lを添加した哺乳動物由来成分不含培地(流加培地)で培養したCHO細胞が培地中に産生した抗体タンパク質濃度(g/L)を示すグラフである。 図3は、鰹加水分解物5 g/Lを添加した哺乳動物由来成分不含培地(初発培地)及び鰹加水分解物30 g/Lを添加した哺乳動物由来成分不含培地(流加培地)で培養したCHO細胞が培地中に産生した抗体タンパク質濃度(g/L)を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態についてより詳細に説明する。
本発明においては、初発培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に流加培地を加える。ここで、初発培地または流加培地の少なくとも一方に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物が添加されている。
さらに、本発明の好ましい態様として、魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加した培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を加える。
本発明によれば、従来動物細胞培養用培地として一般的に使用されている培地において哺乳動物細胞由来の成分を添加しなくても、良好に細胞を培養することができる。
一般に、細胞培養方法は、回分法(batch culture)、連続法(continuous culture)、流加培養法(fed-batch culture)に分類される。本発明の方法においては、いずれの培養方法を用いてもよいが、好ましくは、流加培養法又は連続法が用いられ、特に好ましくは、流加培養法が用いられる。
回分法は、培地に少量の種培養液を加え、培養中に新たに培地を加えたり又は培養液を排出したりせずに、細胞を増殖させる培養方法である。
連続法は、培養中に連続的に培地を加え、かつ、連続的に排出させる培養方法である。なお、連続法には、灌流培養も含まれる。
流加培養法は回分法と連続法の中間にあたる為、半回分法(semi-batch culture)とも呼ばれ、培養中に連続的に又は逐次的に培地が加えられるが、連続法のような連続的な培養液の排出が行われない培養方法である。流加培養の際に加えられる培地(以下、流加培地という)は、既に培養に使用されている培地(以下、初発培地という)と同じ培地である必要はなく、異なる培地を添加してもよいし、特定の成分のみを添加してもよい。
本発明において初発培地とは、通常、細胞培養の最初の段階で使用されている培地のことをいう。但し、流加培地を複数回に分けて添加する場合には、流加培地をそれぞれ添加する前の培地を初発培地としてもよい。
本発明の方法において、流加培養法を採用する場合、魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物は流加培地又は初発培地のいずれかに含まれていればよいが、流加培地および初発培地の両方に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物が含まれていることが好ましい。また、初発培地中の魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物の濃度と比較して、流加培地中の魚肉の酵素分解物又は魚肉の抽出物の濃度の方が高くなっていることが好ましい。初発培地中の魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物の濃度は、通常、1〜30 g/Lが適当であり、3〜20 g/Lが好ましく、5〜15 g/Lがより好ましい。流加培地中の魚肉の酵素分解物又は魚肉の抽出物の濃度は、通常、5〜150 g/L10〜120 g/Lが適当であり、10〜120 g/Lが好ましく、 20〜90 g/Lがさらに好ましく、30〜75 g/Lがより好ましい。培養当初の培地と流加培地の量の比は特に限定されないが、通常、培養当初の培地の容量を1とした場合に流加培地は0.01〜10であり、好ましくは0.1〜1であり、さらに好ましくは0.2〜0.3である。流加培地は連続的に加えられてもよいし、逐次加えられてもよい。逐次加えられる場合、添加の回数は特に限定されず、1回でもよいし、複数回に分けて添加されてもよい。
本発明で使用する魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物について、魚肉としては、鰹、ソウダガツオ、鮪、鯖、秋刀魚、鰯、鰺、鮭などの赤身魚や、鱈、鱸、平目、鰈、鯛などの白身魚などの魚肉が挙げられ、好ましくは鰹、ソウダガツオ、鱈、鯖、鮭、鰯である。
本発明で使用する魚肉抽出物は、例えば、上記魚肉を適当な断片に切断したりあるいはミンチしてペースト状にして、その可溶性成分を熱水、例えば90−95℃の熱水で数十分から数十時間抽出することによって得ることが出来る。具体的には、鰹節製造時の鰹煮汁や缶詰製造時のクックドレン等が挙げられる。
また、魚肉の酵素分解物は、例えば、魚肉を煮たものをそのまま、あるいは、ミンチしてペースト状にしたもの、あるいは上記のようにして得られた魚肉抽出物に適量の水を加え、必要に応じて加熱してタンパク変性させた後、タンパク質分解酵素で処理し、適宜遠心分離や濾過等により油分や不溶化物を除去することによって得ることができる。かかる魚肉抽出物あるいは魚肉の酵素分解物はpHを7−7.4程度に調整して使用するのがよい。
タンパク質分解酵素としては、プロテイナーゼ及び/又はペプチダーゼが挙げられる。本明細書において、プロテイナーゼの語は、タンパク質を基質としてタンパク質を加水分解する酵素をいい、ペプチダーゼの語は、ペプチドを基質とするペプチド結合加水分解酵素をいう。すなわち、プロテアーゼのタンパク質基質に対する活性をプロテイナーゼ活性、ペプチド基質に対する活性をペプチダーゼ活性として区別することができる。タンパク質基質に対するプロテアーゼの活性によって、ペプチド結合鎖の中程からの切断を触媒するときにはプロテイナーゼという用語を用い、従ってエンドペプチダーゼは本明細書ではプロテイナーゼの1種として使用している。
具体的には、パパイン、キモパパイン、プロメライン、フィシンなどの植物起源の酵素およびカビ、細菌、酵母などの微生物起源の酵素で、エンドペプチダーゼ、エキソペプチダーゼ、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、ジペプチダーゼなどの酵素等が挙げられる。これらの酵素は単独あるいは併用して使用することができる。併用する場合は、それらを同時に添加してもよいし、段階的に添加してもよい。
本発明における魚肉の酵素分解物としては、上記のプロテイナーゼで処理し、次いでペプチダーゼで処理して得られる魚肉の酵素分解物が好ましい。
酵素処理は、使用する酵素の種類によって異なるが、通常、pH2−12、好ましくはpH4−8で、30−90℃、好ましくは40−65℃の温度で、30分−72時間、好ましくは3−24時間行う。その際、酵素は基質としてのタンパク質の0.001−10W/W%、好ましくは0.1−1W/W%、さらに好ましくは0.2−0.6W/W%程度使用する。このようにして得られた魚肉の酵素分解物中の酵素を加温などによって失活させた後、遠心分離や濾過等を適宜行って油分や不溶化物を除去することによって酵素分解物を調製することができる。
魚肉には魚の内臓と正肉が含まれるが、内臓と正肉の比率は特に限定されず、いかなる比率を用いてもよいが、例えば、特開2003-334068号に記載の比率を用いることが可能である。
本発明で用いる培地の他の成分としては、通常、細胞(好ましくは、動物細胞)培養培地で使用されている各成分が適宜使用できるが、これらにはアミノ酸、ビタミン類、脂質因子、エネルギー源、浸透圧調節剤、鉄源、pH緩衝剤を含む。上記成分のほか、例えば、微量金属元素、界面活性剤、増殖補助因子、ヌクレオシドなどを添加しても良い。
具体的には、例えば、L-アラニン、L-アルギニン、L-アスパラギン、L-アスパラギン酸、L-システイン、L-シスチン、L-グルタミン、L-グルタミン酸、グリシン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リジン、L-メチオニン、L-オルニチン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン等、好ましくはL-アラニン、L-アルギニン、L-アスパラギン、L-アスパラギン酸、L-シスチン、L-グルタミン、L-グルタミン酸、グリシン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-リジン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン等のアミノ酸類;i−イノシトール、ビオチン、葉酸、リポ酸、ニコチンアミド、ニコチン酸、p-アミノ安息香酸、パントテン酸カルシウム、塩酸ピリドキサール、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、塩酸チアミン、ビタミンB12、アスコルビン酸等、好ましくはビオチン、葉酸、リポ酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、塩酸ピリドキサール、リボフラビン、塩酸チアミン、ビタミンB12、アスコルビン酸等のビタミン類;塩化コリン、酒石酸コリン、リノール酸、オレイン酸、コレステロール等、好ましくは塩化コリン等の脂質因子;グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース等、好ましくはグルコース等のエネルギー源;塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム等、好ましくは塩化ナトリウム等の浸透圧調節剤;EDTA鉄、クエン酸鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄等、好ましくは塩化第二鉄、EDTA鉄、クエン酸鉄等の鉄源類;炭酸水素ナトリウム、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、HEPES、MOPS等、好ましくは炭酸水素ナトリウム等のpH緩衝剤を含む培地を例示できる。
上記成分のほか、例えば、硫酸銅、硫酸マンガン、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、塩化ニッケル、塩化スズ、塩化マグネシウム、亜ケイ酸ナトリウム等、好ましくは硫酸銅、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム等の微量金属元素;Tween80、プルロニックF68等の界面活性剤;および組換え型インシュリン、組換え型IGF、組換え型EGF、組換え型FGF、組換え型PDGF、組換え型TGF-α、塩酸エタノールアミン、亜セレン酸ナトリウム、レチノイン酸、塩酸プトレッシン等、好ましくは亜セレン酸ナトリウム、塩酸エタノールアミン、組換え型IGF、塩酸プトレッシン等の増殖補助因子;デオキシアデノシン、デオキシシチジン、デオキシグアノシン、アデノシン、シチジン、グアノシン、ウリジン等のヌクレオシドなどを添加してもよい。なお上記本発明の好適例においては、ストレプトマイシン、ペニシリンGカリウム及びゲンタマイシン等の抗生物質や、フェノールレッド等のpH指示薬を含んでいても良い。
培地は、市販の動物細胞培養用培地、例えば、D-MEM (Dulbecco's Modified Eagle Medium)、 D-MEM/F-12 1:1 Mixture (Dulbecco's Modified Eagle Medium : Nutrient Mixture F-12)、 RPMI1640、CHO-S-SFMII(Invitrogen社)、 CHO-SF (Sigma-Aldrich社)、 EX-CELL 301 (JRH biosciences社)、CD-CHO (Invitrogen社)、 IS CHO-V (Irvine Scientific社)、 PF-ACF-CHO (Sigma-Aldrich社)などの培地に、魚肉抽出物又は魚肉の酵素分解物を添加することにより調製することが可能である。
本発明において、魚肉抽出物又は魚肉酵素分解物を添加する培地は、特に限定されず、いかなる培地を用いてもよいが、哺乳動物由来の血清を含まない無血清培地が好ましく、特に哺乳類動物から単離された哺乳動物由来成分を含まない哺乳動物由来成分不含培地が好ましい。
魚肉抽出物又は魚肉の酵素分解物を添加する培地が、無血清培地又は動物由来成分不含培地である場合には、通常、培養される細胞は無血清培地又は動物由来成分不含培地中でも生育できるようにそれらの培地に馴化されている。細胞の馴化方法は既に当業者によく知られている。
また、培地中のその他の成分の含量は、アミノ酸は0.05−1500mg/L、ビタミン類は0.001−10mg/L、脂質因子は0−200mg/L、エネルギー源は1−20g/L、浸透圧調節剤は0.1−10000mg/L、鉄源は0.1−500mg/L、pH緩衝剤は1−10000mg/L、微量金属元素は0.00001−200mg/L、界面活性剤は0−5000mg/L、増殖補助因子は0.05−10000μg/Lおよびヌクレオシドは0.001−50mg/Lの範囲が適当であり、培養する細胞の種類、所望のタンパク質の種類などにより適宜決定できる。
培地のpHは培養する細胞により異なるが、一般的にはpH6.8〜7.6、多くの場合pH7.0〜7.4が適当である。
本発明の培養方法は特に限定されることなく種々の細胞(例えば、細菌細胞、真菌細胞、昆虫細胞、植物細胞、動物細胞など)の培養に使用できる。例えば、遺伝子工学的操作によって所望のタンパク質をコードする遺伝子を組み込んだCOS細胞やCHO細胞、あるいは、抗体を産生するマウス−ヒト、マウス−マウス、マウス−ラット等のハイブリドーマに代表される融合細胞を培養することが可能である。本発明の方法は、動物細胞を培養して該動物細胞の産生する天然型タンパク質を得ようとする場合にも使用でき、上述した細胞の他に、BHK細胞、HeLa細胞などの培養にも使用できる。
本発明において特に好ましい動物細胞は所望のタンパク質をコードする遺伝子が導入されたCHO細胞である。所望のタンパク質は特に限定されず、抗体(天然抗体、低分子化抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、など)や生理活性タンパク質(顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、エリスロポエチン、インターフェロン、IL-1やIL-6等のインターロイキン、t-PA、ウロキナーゼ、血清アルブミン、血液凝固因子、など)など如何なるタンパク質でもよいが、特に抗体が好ましい。
本発明の製造方法で生産される抗体としては、ヒト、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、サル等の動物由来のモノクローナル抗体だけでなく、キメラ抗体、ヒト人化抗体、bispecific抗体など人為的に改変した遺伝子組み換え型抗体も含まれる。また、抗体の免疫グロブリンクラスは特に限定されるものではなく、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4などのIgG、IgA、IgD、IgE、IgMなどいずれのクラスでもよいが、医薬として用いる場合はIgG及びIgMが好ましい。さらに本発明の抗体としてはwholeの抗体だけでなく、Fv、Fab、F(ab)2などの抗体断片や、抗体の可変領域をペプチドリンカー等のリンカーで結合させた1価または2価以上の一本鎖Fv(scFv、sc(Fv)2など)の低分子化抗体なども含まれる。
培養条件は使用する細胞の種類によって異なるので、適宜好適な条件を決定すればよい。例えばCHO細胞であれば通常、気相のCO2濃度が0−40%、好ましくは、2−10%の雰囲気下、30−39℃、好ましくは、37℃程度で、1−14日間培養すればよい。
また、動物細胞培養用の各種の培養装置としては、例えば発酵槽型タンク培養装置、エアーリフト型培養装置、カルチャーフラスコ型培養装置、スピンナーフラスコ型培養装置、マイクロキャリアー型培養装置、流動層型培養装置、ホロファイバー型培養装置、ローラーボトル型培養装置、充填槽型培養装置等を用いて培養することができる。
本発明の方法により細胞(好ましくは、動物細胞)を培養することにより、タンパク質を高産生させることが可能となる。
動物細胞のタンパク質の産生は、単にそれを培養するのみで良いものや、特殊な操作を必要とするものも存在するがそれらの操作又は条件等は培養する動物細胞により適宜決定すれば良い。例えば遺伝子工学的操作によりマウス−ヒトキメラ抗体をコードする遺伝子を含むベクターでトランスフォームされたCHO細胞では、前記のような条件下で培養を実施することにより、1−14日間、好ましくは7−10日間程度で所望のタンパク質を培地中に得ることができる。これを常法(例えば、抗体工学入門、地人書館、p.102-104;Affinity Chromatography Principles & Methods、アマシャム ファルマシア バイテク(株)、p.56-60など参照)に従い単離、精製することによって、所望のタンパク質を得ることができる。
本発明により、組換え抗体(天然抗体、抗体断片、低分子化抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、bispecific抗体など)、遺伝子組換えタンパク質(顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、エリスロポエチン、インターフェロン、IL-1やIL-6等のインターロイキン、t-PA、ウロキナーゼ、血清アルブミン、血液凝固因子、など)などを高い生産量で製造することができる。
以下、本発明を実施例及び参考例によって具体的に説明する。なお、これらの実施例等は、本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
〔実施例1〕鰹加水分解物を用いた流加培養
培地組成及び調製法は以下の通りである。
初発培地:哺乳動物由来成分不含培地に参考例1で調製した鰹加水分解物5 g/Lを添加し、溶解後濾過滅菌した。
流加培地:初発培地に用いる哺乳動物由来成分不含培地成分を初発培地に対し約2倍濃度とし、鰹加水分解物30 g/Lを加えて溶解後濾過滅菌した。
細胞:国際公開第2005/005636号パンフレットに記載の組換え型抗ガングリオシドGM3ヒト抗体(L612)を産生するCHO細胞株。本抗体のクラスはIgMである。
ジャー型細胞培養装置に初発培地を加え、これに上記CHO細胞株を、2 x105 cells/mLとなるよう加えて37℃、10% CO2の条件で培養を開始した。流加培養では、培養3日目より流加培地を一定流速で流加し、14日目まで培養を行った。培養開始時および3、7、10、14日目にサンプリングを行った。各サンプルの培養上清について、サイズ排除クロマトグラフィーにより産生された抗体タンパク質濃度を測定した。図1に示すように、流加を行わない場合の抗体タンパク質濃度は10日間の培養で0.6 g/L程度であった。これに対し、鰹加水分解物を含む溶液を流加すると、10日間の培養で1.2 g/L以上、14日間では1.7 g/Lを超える高い抗体タンパク質濃度を得ることができた。
〔実施例2〕鰹加水分解物を用いた流加培養
培地組成及び調製法は以下の通りである。
初発培地:哺乳動物由来成分不含培地に参考例1で調製した鰹加水分解物15 g/Lを添加し、溶解後濾過滅菌した。
流加培地:初発培地に用いる哺乳動物由来成分不含培地成分を初発培地に対し約4倍濃度とし、鰹加水分解物75 g/Lを加えて溶解後濾過滅菌した。
細胞:国際公開第92/19759号パンフレットの実施例10に記載されたヒトエロンゲーションファクターIαプロモーターを利用し、特開平8-99902号公報の参考例2に記載された方法に準じて作成したヒト型化PM-1抗体(抗ヒトIL-6レセプター抗体)を産生するCHO細胞株。本抗体のクラスはIgG1である。
ジャー型細胞培養装置に初発培地を加え、これに上記CHO細胞株を、流加を行う場合は1 x106 cells/mL、行わない場合は0.5 x106 cells/mLとなるようそれぞれ加えて37℃、10% CO2の条件で培養を開始した。流加培養では、培養2日目より流加培地を一定流速で流加し、10日目まで培養を行った。培養開始時および3、5、7、10日目にサンプリングを行った。各サンプルの培養上清について、プロテインAカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーにより産生された抗体タンパク質濃度を測定した。図2に示すように、流加を行わない場合の抗体タンパク質濃度は7日間の培養で0.5 g/L程度であった。これに対し、鰹加水分解物を含む溶液を流加すると、7日間の培養で1.1 g/L以上、10日間では1.4 g/Lを超える高い抗体タンパク質濃度を得ることができた。
〔実施例3〕鰹加水分解物を用いた流加培養
培地組成及び調製法は以下の通りである。
初発培地:哺乳動物由来成分不含培地に参考例1で調製した鰹加水分解物5 g/Lを添加し、溶解後濾過滅菌した。比較対照用として鰹加水分解物を含まないものを用いた。
流加培地:哺乳動物由来成分不含培地成分を初発培地に対し2倍濃度とし、鰹加水分解物30 g/Lを加えて溶解後濾過滅菌した。比較対照用として鰹加水分解物を含まないものを用いた。
細胞:国際公開第2005/056604号パンフレットに記載の方法で作製した、MPL結合性single chain (Fv)2(sc(Fv)2)を産生する、組換えCHO細胞。
培養結果:ジャー型細胞培養装置に初発培地を加え、これに上記CHO細胞株を、3 x105 cells/mLとなるよう加えて37℃、10% CO2の条件で培養を開始した。培養3日目より流加培地を一定流速で流加し、14日目まで培養を行った。培養期間中適宜サンプリングを行った。各サンプルの培養上清について、MPLのアミノ酸配列のうちsc(Fv)2が結合する部分を用いて、BIACORE法により産生されたタンパク質濃度を測定した。図3に示すように、鰹加水分解物を含まない流加培養ではタンパク質濃度は14日間の培養で450 mg/L程度であった。これに対し、鰹加水分解物を含む溶液を流加すると、14日間の培養で760 mg/Lを超える高いタンパク質濃度を得ることができた。
〔参考例1〕鰹の酵素分解物の調製
魚肉として市販の鰹を使用した。鰹をミンチ状にカットしたもの840kgに水1200kgを加え、植物由来のパパイン3.2kgで、pH6.0、65℃の条件下で1時間インキュベ−トし、酵素分解を行った。次に、カビ由来のエキソペプチダーゼ3.2kgでさらに上記条件下で15時間酵素分解を行った後、95℃に加熱することで酵素を失活させた。その後遠心分離、濾過により不溶物、油分を除去、濃縮して、魚肉(鰹)の酵素分解物約150kgを調製した。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
本発明により、牛胎児血清等の高価で品質のばらつきが大きいタンパク質を使用することなく、安定的に細胞を培養することが可能である。さらに、本発明の方法で細胞を培養することにより、近年問題となっている異常プリオンあるいはウイルス等による汚染の危険性が除去され、安全なバイオ医薬品を高生産し、提供することができる。

Claims (16)

  1. 初発培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に流加培地を加える培養方法において、初発培地または流加培地の少なくとも一方に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物が添加されていることを特徴とする細胞の培養方法。
  2. 魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加した培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を加えることを特徴とする細胞の培養方法。
  3. 細胞を流加培養法で培養する請求項2記載の培養方法。
  4. 細胞が所望のタンパク質をコードする遺伝子を導入したものである請求項1〜3のいずれかに記載の培養方法。
  5. 所望のタンパク質が抗体である請求項4記載の培養方法。
  6. 細胞が動物細胞である請求項1〜5のいずれかに記載の培養方法。
  7. 細胞が哺乳動物細胞である請求項6記載の培養方法。
  8. 哺乳動物細胞がCHO細胞である請求項7記載の培養方法。
  9. 初発培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に流加培地を加えて細胞を培養することにより、タンパク質を製造する方法であって、初発培地または流加培地の少なくとも一方に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物が添加されていることを特徴とする製造方法。
  10. タンパク質を製造する方法であって、魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を添加した培地で細胞の培養を開始し、さらに、少なくとも1回、細胞培養中の培地に魚肉の酵素分解物又は魚肉抽出物を加えることを特徴とする製造方法。
  11. 細胞を流加培養法で培養する請求項10記載の製造方法。
  12. 細胞が所望のタンパク質をコードする遺伝子を導入したものである請求項9〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 所望のタンパク質が抗体である請求項12記載の製造方法。
  14. 細胞が動物細胞である請求項9〜13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 細胞が哺乳動物細胞である請求項14記載の製造方法。
  16. 哺乳動物細胞がCHO細胞である請求項15記載の製造方法。
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