本発明は、外部メモリを着脱可能な携帯端末に関し、特に、不要な電力消費を抑えることを目的とした携帯端末に関する。
現在、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末が普及している。その理由としては、手軽に持ち運べる上に様々な機能を備えている点を挙げることができる。
しかし、携帯端末は様々な機能を備えているため、内臓メモリのみでは必要なデータを確保しておくことができない場合がある。このため、今日の多くの携帯端末には外部メモリを接続することができ、その外部メモリにデータを保存することが一般的となった。
外部メモリとしては、SDメモリカード、miniSDカード、smartSD、Memory Stick、スマートメディア、MMCメモリカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ、マイクロドライブ、小型HDDなどがある。以下、外部メモリとしてSDメモリカードを例示して説明する。
図1は、一般的な携帯端末のハードウェア構成図である。この携帯端末200は、ROM203と、RAM202と、CPU201と、SDスロット204と、その他機能205とを備えている。
ROM203は、プログラムを格納する。RAM202は、プログラムを実行する際に用いられるデータを一時的に格納する。CPU201は、制御処理など、ROM203に格納されているプログラムに従って各種の処理を行う。SDスロット204は、SDメモリカードを装着するためのスロットである。その他機能205は、その他の機能を実現するために使用されるEEPROM等である。
図2は、一般的な携帯端末のソフトウェア構成図である。この携帯端末200は、機能的には、SDスロット状態検出部304と、電力供給部302と、認識処理部303と、制御部301とを備えている。
SDスロット状態検出部304は、SDメモリカードが装着されたことを検出する。電力供給部302は、SDメモリカードに電力を供給する。認識処理部303は、SDメモリカードを認識するために所定のコマンドを送受信する。制御部301は、電力供給部302および認識処理部303を制御する。
図3は、一般的な携帯端末がSDメモリカードを認識する処理を示すフローチャートである。まず、SDスロット状態検出部304は、SDスロットにカードが装着されたことを検出すると(S601のY)、その旨を制御部301に通知する。制御部301は、電力供給を開始するように電力供給部302に指示するとともに(S602)、初期化シーケンス処理を開始するように認識処理部303に指示する(S603)。認識処理部303は、指示を受けてから所定時間以内に認識コマンドACMD41を発行する。これによって、初期化処理(S604)が開始され、この初期化処理が完了すると、SDメモリカードの認識処理が完了する。
図4は、一般的なSDメモリカードにおける供給電圧と認識処理時間との関係図である。前記したように、従来は、SDスロットにSDメモリカードが装着されると、直ちにSDメモリカードへの電力供給が開始される。そして、最小供給電圧に達するまでのパワーアップタイムが経過した後、バス供給電圧に達するまでのランプアップタイムが経過すると(あるいは初期化シーケンスが完了すると)、ACMD41がSDメモリカードに送信され、初期化処理が開始される。この初期化処理が完了すると、携帯端末は、装着されたカードがSDメモリカードであることを認識し、それ以降、SDメモリカードへのアクセスが可能となる。
このように、SDメモリカードへの電力供給を開始するタイミングは、SDメモリカードが携帯端末に装着されたときとするのが一般的である。また、一度電力供給が開始されると、SDメモリカードを使用していない場合でも、省電力モードで電力が供給され続けるのが一般的である。
しかし、携帯電話やPDAなどの携帯端末では、電力消費を極力抑えなければならない。不要な電力を消費すると、バッテリーの充電や電池交換の頻度が高くなるのはもちろん、実際に電力が必要な場面で携帯端末を使用できないという事態も生じるからである。
したがって、従来のように、使用していないSDメモリカードに電力が供給され続けることは好ましくない。例えば、待ち受け状態時にSDメモリカードが装着されたとしても、直ちにSDメモリカードが使用されるとは限らないが、従来は、直ちにSDメモリカードへの電力供給が開始され、不要な電力を消費していた。
本発明は、前記課題を解決するものであって、不要な電力消費を抑えることが可能な携帯端末を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明における携帯端末は、外部メモリを着脱可能な携帯端末であって、変化前の前記携帯端末の状態である第1の端末状態と、変化後の前記携帯端末の状態である第2の端末状態とを検出する端末状態検出部と、前記外部メモリへの電力供給を開始する条件を記憶する条件記憶部と、前記端末状態検出部によって前記第1の端末状態と前記第2の端末状態とが検出されたとき、その状態変化が前記条件を満たすかどうかを判定する判定部と、前記判定部によって前記状態変化が前記条件を満たすと判定されたとき、前記外部メモリへの電力供給を開始する電力供給部とを備える。これによって、携帯端末の状態変化が所定の条件を満たすまでは外部メモリへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
ここで、前記判定部は、携帯端末を構成するハードウェアの状態変化が前記条件を満たすかどうかを判定してもよい。これによって、携帯端末を構成するハードウェアの状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
具体的には、前記判定部は、折りたたみ式携帯端末のオープン角が所定の角度以上となったとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、折りたたみ式携帯端末のオープン角が所定の角度以上となるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、リボルバー式携帯端末のオープン角が所定の角度以上となったとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、リボルバー式携帯端末のオープン角が所定の角度以上となるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、スライド式携帯端末のスライド距離が所定の距離以上となったとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、スライド式携帯端末のスライド距離が所定の距離以上となるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
あるいは、前記判定部は、携帯端末に搭載されているアプリケーションプログラムの状態変化が前記条件を満たすかどうかを判定してもよい。これによって、携帯端末に搭載されているアプリケーションプログラムの状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
具体的には、前記判定部は、楽曲を再生する機能を備えた楽曲再生アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、楽曲再生アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、映像を再生する機能を備えた映像再生アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、映像再生アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、テレビ付き携帯端末によって受信された映像を録画する機能を備えた映像録画アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、映像録画アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、アドレス帳データを編集する機能を備えたアドレス帳アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、アドレス帳アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、課金に関する処理を実行する機能を備えた課金処理アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、課金処理アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、前記アプリケーションプログラムがデータアクセスを開始したとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、アプリケーションプログラムがデータアクセスを開始するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
あるいは、前記判定部は、前記外部メモリが行う非接触通信の状態変化が前記条件を満たすかどうかを判定してもよい。これによって、外部メモリが行う非接触通信の状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
具体的には、前記判定部は、前記外部メモリが非接触通信を終了したとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、外部メモリが非接触通信を終了するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、課金に関する処理を実行する機能を備えた課金処理アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、前記外部メモリが非接触通信を終了しても、課金処理アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
なお、本発明は、このような携帯端末として実現することができるだけでなく、このような携帯端末が備える特徴的な手段をステップとする電力供給方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記憶媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
また、構成図(図6)の各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
以上説明したように、本発明における携帯端末によれば、携帯端末の状態変化が所定の条件を満たすまでは外部メモリへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。これによって、バッテリーの充電や電池交換の頻度が低減され、ユーザの煩わしさを解消することができる。
また、携帯端末に搭載されているアプリケーションプログラムのうち、楽曲再生アプリケーションプログラムや課金処理アプリケーションプログラムなど、特定のアプリケーションプログラムの状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されない。すなわち、外部メモリを使用しないアプリケーションプログラムの状態が変化しても外部メモリへの電力供給は開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
また、アプリケーションプログラムがデータアクセスを開始するまでは外部メモリへの電力供給が開始されない。これによって、アプリケーションプログラムが起動されても外部メモリへアクセスする必要が生じるまでは外部メモリへの電力供給は開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
また、携帯端末を構成するハードウェアの状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されない。ハードウェアの状態が変化したことを判定する機構をハードウェアによって実現すれば、ソフトウェアの負荷が削減されるという効果がある。
また、外部メモリが非接触通信可能なメモリカードである場合は、非接触通信が終了したときに外部メモリへの電力供給が開始される。すなわち、電力供給が不要な非接触通信中は外部メモリへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。しかも、非接触通信中であるかどうかだけを判定するだけでよいため、システムを簡略化することができるという効果もある。
また、外部メモリが非接触通信可能なメモリカードである場合は、課金処理アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないようにすることもできる。これによって、非接触通信が終了しても外部メモリへアクセスする必要が生じるまでは電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
図1は、一般的な携帯端末のハードウェア構成図である。
図2は、一般的な携帯端末のソフトウェア構成図である。
図3は、一般的な携帯端末がSDメモリカードを認識する処理を示すフローチャートである。
図4は、一般的なSDメモリカードにおける供給電圧と認識処理時間との関係図である。
図5は、実施の形態1における携帯端末の使用環境を示す図である。
図6は、実施の形態1における携帯端末のソフトウェア構成図である。
図7は、実施の形態1における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図8は、実施の形態1における条件管理テーブルの内部構成図である。
図9は、実施の形態1における携帯端末がSDメモリカードを認識する処理を示すフローチャートである。
図10は、実施の形態1における電力供給タイミングを示す図である。
図11は、実施の形態2における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図12は、実施の形態3における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図13は、実施の形態4における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図14は、実施の形態5における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図15は、折りたたみ式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。
図16(a)は、リボルバー式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。図16(b)は、スライド式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。
図17は、一般的な非接触通信対応携帯端末の利用形態を示す概観図である。
図18は、smartSDカードに対応した携帯端末のハードウェア構成図である。
図19は、非接触通信対応メモリカードを装着した携帯端末とリーダライタとの関係図である。
図20は、実施の形態8における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図21は、実施の形態9における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図22は、実施の形態9における条件管理テーブルの内部構成図である。
図23は、実施の形態1〜9における携帯端末の特徴的な構成部を集積回路化した場合の一例を示す図である。
符号の説明
103 SDメモリカード
200 携帯端末
301 制御部
302 電力供給部
303 認識処理部
304 SDスロット状態検出部
400 端末状態検出部
401 端末状態管理テーブル
402 条件管理テーブル
403 判定部
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図5は、実施の形態1における携帯端末の使用環境を示す図である。
この使用環境には、サーバ100と、ネットワーク101と、無線基地局102と、携帯端末200とが含まれる。サーバ100は、ネットワーク101と無線基地局102とを介して携帯端末200に楽曲データやアプリケーションデータ等を提供する。
無線基地局102は、建物の屋上や電柱に備え付けの機器であり、携帯端末200と無線によるデータの入出力を行う。無線基地局102は、ネットワーク101を介してサーバ100と接続されている。この無線基地局102を介することによって、携帯端末200は、サーバ100のサービスを享受することができる。
携帯端末200は、ネットワーク101と無線基地局102とを介してサーバ100のサービスを享受する携帯電話105やPDA104等である。また、携帯端末200は、SDメモリカード103にアクセスする機器でもある。すなわち、携帯端末200にはブラウザソフト等がインストールされており、ユーザは、このブラウザソフトのユーザインタフェースを介して、SDメモリカード103内のデータにアクセスすることができる。
実施の形態1における携帯端末のハードウェア構成は、一般的な携帯端末のハードウェア構成(図1)と変わらないので、ここでは詳しい説明を省略する。
図6は、実施の形態1における携帯端末のソフトウェア構成図である。SDスロット状態検出部304と、電力供給部302と、認識処理部303と、制御部301とを備えている点は一般的な携帯端末と変わらない。しかし、端末状態検出部400と、端末状態管理テーブル401と、条件管理テーブル402と、判定部403とを備えている点が一般的な携帯端末と異なる。
端末状態検出部400は、携帯端末の状態(以下「端末状態」という)を検出する。例えば、携帯端末に対して一定時間が経過しても操作が無い場合は「待機」という状態が検出され、アプリケーションプログラム(以下、単に「アプリケーション」という)が起動された場合は「アプリケーション起動中」等の状態が検出される。端末状態管理テーブル401は、端末状態検出部400によって検出された端末状態を管理するテーブルである。条件管理テーブル402は、SDメモリカードへの電力供給を開始する条件を管理するテーブルであり、本発明に係る条件記憶部の一例である。判定部403は、携帯端末の状態変化が条件管理テーブル402によって管理されている条件を満たすかどうかを判定して、その判定結果を制御部301に通知する。
図7は、端末状態管理テーブル401の内部構成図である。この図に示すように、端末状態管理テーブル401は、第1の端末状態と第2の端末状態とを管理している。第1の端末状態は、変化前の端末状態(第2の端末状態の直前の端末状態)であり、端末状態管理テーブル401の領域701に格納される。第2の端末状態は、変化後の端末状態(現在の端末状態)であり、端末状態管理テーブル401の領域702に格納される。
図8は、条件管理テーブル402の内部構成図である。この図に示すように、条件管理テーブル402は、端末状態900と、ユーザ操作901と、操作後の端末状態902と、SDメモリカードの使用可能性903とを管理している。端末状態900は、携帯端末の状態である。ユーザ操作901は、端末状態900においてユーザが行う操作である。操作後の端末状態902は、ユーザ操作901がされた後の端末状態である。SDメモリカード使用可能性903は、操作後の端末状態902におけるSDメモリカードの使用可能性である。
このように、SDメモリカードへの電力供給を開始する条件を条件管理テーブル402に予め設定しておく。すなわち、SDメモリカードへの電力供給を開始すべき場合は、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を設定しておき、逆に、SDメモリカードへの電力供給を開始すべきでない場合は、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を設定しておく。このような設定情報は、例えばインターネットからダウンロードすることができ、また、必要に応じて更新することができるようになっている。
図9は、実施の形態1における携帯端末がSDメモリカードを認識する処理を示すフローチャートである。以下、図9と図6とを用いて、実施の形態1における携帯端末の動作について説明する。
まず、端末状態検出部400は、端末状態が変化したことを検出すると(S801のY)、検出した端末状態を第1の端末状態として端末状態管理テーブル401の領域701に格納する(S802)。また、SDスロット状態検出部304は、SDスロットにカードが装着されたことを検出すると(S803のY)、その旨を判定部403に通知する。
次いで、端末状態検出部400は、端末状態が変化したことを検出すると(S803aのY)、検出した端末状態を第2の端末状態として端末状態管理テーブル401の領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態と第2の端末状態とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
これによって、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定した場合(S806のY)、その旨を制御部301に通知する。制御部301は、電力供給を開始するように電力供給部302に指示するとともに(S807)、初期化シーケンス処理を開始するように認識処理部303に指示する(S808)。認識処理部303は、指示を受けてから所定時間以内にSDメモリカードに対して認識コマンドACMD41を発行する。これによって、初期化処理(S809)が実行され、この初期化処理が完了すると、SDメモリカードの認識処理が完了する。
他方、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定した場合(S806のN)、端末状態が変化するまで待機状態となる。端末状態検出部400は、端末状態が変化したことを検出すると(S810のY)、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
以降は、前記した動作が繰り返される(S805→S806・・・)。
次に、より具体的な動作を例示して説明する。ここでは、携帯端末の電源をONにした後にSDメモリカードを装着し、楽曲再生アプリケーションを起動した場合の動作について説明する。楽曲再生アプリケーションとは、楽曲を再生する機能を備えたアプリケーションをいう。
まず、端末状態検出部400は、電源がONになったことを検出すると(S801のY)、図7(a)に示すように、検出した端末状態「電源ON」を第1の端末状態として端末状態管理テーブル401の領域701に格納する(S802)。この時点では、第2の端末状態は存在しないため、端末状態管理テーブル401の領域702には、NULLなどの「情報なし」を意味する情報が格納されている。
その後、SDスロット状態検出部304は、SDメモリカードがSDスロットに装着されると、メモリカードが装着されたことを検出し(S803)、その旨を判定部403に通知する。
次いで、端末状態検出部400は、一定時間が経過しても端末状態が変化しないことを検出すると(S803aのY)、図7(b)に示すように、検出した端末状態「待機」を第2の端末状態として端末状態管理テーブル401の領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「電源ON」と第2の端末状態「待機」とを読み出す。そして、これら端末情報に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「電源ON」であり、第2の端末状態が「待機」であるため、図8に示すように、端末状態900が「電源ON」であり、操作後の端末状態902が「待機」であるレコード912を参照することになる(S805)。このレコード912には、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定することになる(S806のN)。この場合、判定部403は待機状態となるため、SDメモリカードへの電力供給は開始されない。
次いで、端末状態検出部400は、楽曲再生アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図7(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「楽曲再生中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「楽曲再生中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「楽曲再生中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「楽曲再生中」であるレコード917を参照することになる(S805)。このレコード917には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。
この場合、制御部301は、電力供給を開始するように電力供給部302に指示するとともに(S807)、初期化シーケンス処理を開始するように認識処理部303に指示する(S808)。認識処理部303は、指示を受けてから所定時間以内にSDメモリカードに対して認識コマンドACMD41を発行する。これによって、初期化処理(S809)が実行され、この初期化処理が完了すると、SDメモリカードの認識処理が完了する。
図10は、実施の形態1における電力供給タイミングを示す図である。この図に示すように、実施の形態1によれば、SDスロットにSDメモリカードが装着されている状態において、携帯端末の状態が「待機」から「楽曲再生中」へ変化したとき、SDメモリカードへの電力供給が開始される。
以上のように、実施の形態1によれば、楽曲再生アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。これによって、バッテリーの充電や電池交換の頻度が低減され、ユーザの煩わしさを解消することができる。
しかも、携帯端末に搭載されているアプリケーションのうち、楽曲再生アプリケーションが起動されるまではSDメモリカードへの電力供給が開始されない。すなわち、SDメモリカードを使用しないアプリケーションが起動されても、SDメモリカードへの電力供給は開始されないようになっている。
なお、SDメモリカードの認識処理が完了した後は、従来と同様、省電力モードになってもよいし、電力供給を終了してもよい。もっとも、このように省電力モードになったり電力供給を終了したりするのは、一定時間が経過してもSDメモリカードが使用されない場合に限られる。
また、ここでは、楽曲再生アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、映像再生アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。再生する対象が楽曲であるか映像であるかという違いがあるだけで、携帯端末の動作は同じである。
(実施の形態2)
実施の形態1では、楽曲再生アプリケーションや映像再生アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、映像撮影アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。映像撮影アプリケーションとは、映像を撮影する機能を備えたアプリケーションをいう。
以下、映像撮影アプリケーションが起動されたときの動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図11は、実施の形態2における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図11(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、映像撮影アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図11(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「映像撮影操作中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「映像撮影操作中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「映像撮影操作中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「映像撮影操作中」であるレコード918を参照することになる(S805)。このレコード918には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、SDメモリカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態2によれば、映像撮影アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態2では、映像撮影アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、映像録画アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
例えば、携帯端末200は、テレビチューナを内蔵した携帯端末(以下「テレビ付き携帯端末」という)であると仮定する。この場合、テレビチューナで受信したテレビ番組の映像をSDメモリカードに録画することがあるので、映像録画アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
以下、映像録画アプリケーションが起動されたときの動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図12は、実施の形態3における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図12(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、映像録画アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図12(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「映像録画中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「映像録画中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「映像録画中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「映像録画中」であるレコード918aを参照することになる(S805)。このレコード918aには、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、SDメモリカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態3によれば、映像録画アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態1〜3では、アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、アプリケーションがデータアクセスを開始したときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
以下、アドレス帳アプリケーションが起動されたときの動作、特にアドレス帳データを編集するための操作がされたときの動作について説明する。アドレス帳アプリケーションとは、アドレス帳データを編集する機能を備えたアプリケーションをいう。
基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図13は、実施の形態4における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図13(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、アドレス帳アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図13(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「アドレス帳操作中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「アドレス帳操作中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「アドレス帳操作中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「アドレス帳操作中」であるレコード915を参照することになる(S805)。このレコード915には、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定することになる(S806のN)。この場合、判定部403は待機状態となるため、SDメモリカードへの電力供給は開始されない。
次いで、端末状態検出部400は、アドレス帳データを編集するための操作がされたことを検出すると(S810のY)、図13(d)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「アドレス帳操作中」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「データアクセス」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「アドレス帳操作中」と第2の端末状態「データアクセス」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「アドレス帳操作中」であり、第2の端末状態が「データアクセス」であるため、図8に示すように、端末状態900が「アドレス帳操作中」であり、操作後の端末状態902が「データアクセス」であるレコード919を参照することになる(S805)。このレコード919には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、SDメモリカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態4によれば、アドレス帳データを編集するための操作がされたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、アドレス帳アプリケーションが起動されてもSDメモリカードへアクセスする必要が生じるまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
なお、ここでは、アドレス帳アプリケーションが起動されてもSDメモリカードへの電力供給は開始されないこととしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、実施の形態1や2と同様、アドレス帳アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
(実施の形態5)
実施の形態4では、アドレス帳データを編集するための操作がされたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、データアクセスが開始されたときであれば、そのアクセス形態がどのような形態であっても、実施の形態4と同様、SDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
以下、ユーザがデータフォルダにアクセスするための操作をしたときの動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図14は、実施の形態5における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図14(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、データフォルダにアクセスするための操作がされたことを検出すると(S810のY)、図14(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「データアクセス」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「データアクセス」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「データアクセス」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「データアクセス」であるレコード914を参照することになる(S805)。このレコード914には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、SDメモリカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態5によれば、ユーザがデータフォルダにアクセスするための操作をしたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
(実施の形態6)
実施の形態1〜5では、アプリケーションが起動されたときやデータアクセスが開始されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されろこととしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、携帯端末を構成するハードウェアの状態が変化したときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
図15は、折りたたみ式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。ここでは、図15(a)に示すように、オープン判定角をθ0とし、このθ0は、0°より大きい角度であることを前提に説明する。
通常、折りたたみ式携帯端末は、図15(b)に示すように、閉じた状態で待機状態となっている。この状態における携帯端末のオープン角θ1は0°であり、オープン判定角θ0よりも小さい。したがって、この時点で携帯端末にSDメモリカードが装着されたとしても、SDメモリカードへの電力供給は開始しない。
次に、図15(c)に示すように、携帯端末がオープン途中の場合でも、そのオープン角θ2がオープン判定角θ0よりも小さい場合は、前記と同様、SDメモリカードへの電力供給は開始しない。
最後に、図15(d)に示すように、携帯端末のオープン角θ3がオープン判定角θ0以上になったとき、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定し、その旨を制御部301に通知する。これによって、実施の形態1と同様の手順でSDメモリカードへの電力供給が開始されることになる。
以上のように、実施の形態6によれば、折りたたみ式携帯端末のオープン角がオープン判定角以上となったときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。しかも、電力供給開始条件を判定する機構をハードウェアによって実現することができるので、ソフトウェアの負荷が削減されるという効果もある。
(実施の形態7)
実施の形態6では、携帯端末の形状を折りたたみ式としていたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、リボルバー式の携帯端末やスライド式の携帯端末の場合も、実施の形態6と同様、ハードウェアの状態が変化したときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
図16(a)は、リボルバー式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。リボルバー式携帯端末はサイド方向へオープンする構造となっているので、オープン判定角θ0もサイド方向の角度とする。すなわち、サイドへのオープン角がオープン判定角θ0以上になったとき、実施の形態6と同様の手順でSDメモリカードへの電力供給が開始されるようになっている。
図16(b)は、スライド式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。スライド式携帯端末は本体の一部がスライドする構造となっているので、オープン判定の基準は、角度ではなくスライド距離とする。すなわち、スライド距離がオープン判定距離L0以上になったとき、実施の形態6と同様の手順でSDメモリカードへの電力供給が開始されるようになっている。
以上のように、実施の形態7によれば、リボルバー式携帯端末のオープン角がオープン判定角以上となったときや、スライド式携帯端末のスライド距離がオープン判定距離以上になったとき、SDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。しかも、電力供給開始条件を判定する機構をハードウェアによって実現することができるので、ソフトウェアの負荷が削減されるという効果もある。
(実施の形態8)
実施の形態1〜7では、SDメモリカードのように、接触通信でのみ動作可能な外部メモリを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、smartSDカードのように、非接触通信可能な外部メモリを採用することも可能である。
図17は、一般的な非接触通信対応携帯端末の利用形態を示す概観図である。基本的な構成は図5と変わらない。しかし、非接触通信対応携帯端末1300がサーバ100やネットワーク101とアクセスするためにはリーダライタ1200が必要となる。また、非接触通信対応携帯端末1300に装着するメモリカードは、smartSDカードなどの非接触通信対応メモリカード1201となる。
ここで、非接触通信対応メモリカード1201は、非接触通信対応携帯端末1300に装着された場合、リーダライタ1200から電力供給を受けて動作可能である。すなわち、携帯端末から電力供給を受けずに動作可能な場合があるという点が一般的なメモリカードと異なる。
図18は、smartSDカードに対応した携帯端末のハードウェア構成図である。CPU201と、RAM202と、ROM203と、SDスロット204と、その他機能205とを備えている点は一般的な携帯端末と変わらない。しかし、非接触通信インターフェースとして、アンテナコイル206を備えている点が一般的な携帯端末と異なる。
図19は、非接触通信対応メモリカードを装着した携帯端末とリーダライタとの関係図である。ユーザが非接触通信対応携帯端末1300をリーダライタ1200の電界1400に入れると、非接触通信対応携帯端末1300のアンテナコイル206によってリーダライタ1200からの電力供給を受け、非接触通信が可能な状態となる。他方、ユーザが非接触通信対応携帯端末1300をリーダライタ1200の電界1400から抜くと、リーダライタ1200からの電力供給がなくなるため、非接触通信ができない状態となる。
本実施の形態8では、携帯端末が非接触通信対応携帯端末であり、その外部メモリがsmartSDカードである場合について説明する。基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図20は、実施の形態8における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図20(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、リーダライタの電界1400に入ったこと、つまり非接触通信中になったことを検出すると(S810のY)、図20(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「非接触通信中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「非接触通信中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「非接触通信中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「非接触通信中」であるレコード921を参照することになる(S805)。このレコード921には、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定することになる(S806のN)。この場合、判定部403は待機状態となるため、smartSDカードへの電力供給は開始されない。
次いで、端末状態検出部400は、リーダライタの電界1400から抜けたこと、つまり待機状態になったことを検出すると(S810のY)、図20(d)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「非接触通信中」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「待機」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「非接触通信中」と第2の端末状態「待機」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「非接触通信中」であり、第2の端末状態が「待機」であるため、図8に示すように、端末状態900が「非接触通信中」であり、操作後の端末状態902が「待機」であるレコード922を参照することになる(S805)。このレコード922には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、smartSDカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態8によれば、非接触通信が終了したときにsmartSDカードへの電力供給が開始される。すなわち、電力供給が不要な非接触通信中はsmartSDカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。しかも、非接触通信中であるかどうかだけを判定するだけでよいため、システムを簡略化することができるという効果もある。
(実施の形態9)
実施の形態8では、非接触通信が終了したときにsmartSDカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、実施の形態8では、非接触通信が終了した直後にsmartSDカード内のデータが参照される場面を想定しているが、このようにsmartSDカード内のデータが参照される目的は様々ある。例えば、非接触通信が終了した後、その課金処理を実行するために、smartSDカード内のデータが参照される場合がある。この場合は、非接触通信が終了しても課金処理アプリケーションが起動されるまでは、smartSDカードへの電力供給を開始する必要がない。
以下、課金処理アプリケーションが起動されたときの動作について説明する。課金処理アプリケーションとは、課金に関する処理を実行する機能を備えたアプリケーションをいう。ここでいう課金は、非接触通信によって享受したサービスについて課される料金である。
基本的な動作は実施の形態8と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図21は、実施の形態9における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図21(a)から(c)への遷移については実施の形態8と変わらないので説明を省略する。さらに、図22は、実施の形態9における条件管理テーブル402の内部構成図である。
端末状態検出部400は、リーダライタの電界1400から抜けたこと、つまり待機状態になったことを検出すると(S810のY)、図21(d)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「非接触通信中」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「待機」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「非接触通信中」と第2の端末状態「待機」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「非接触通信中」であり、第2の端末状態が「待機」であるため、図22に示すように、端末状態900が「非接触通信中」であり、操作後の端末状態902が「待機」であるレコード923を参照することになる(S805)。このレコード923には、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定することになる(S806のN)。
次いで、端末状態検出部400は、課金処理アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図21(e)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「課金処理中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「課金処理中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「課金処理中」であるため、図22に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「課金処理中」であるレコード924を参照することになる(S805)。このレコード924には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、smartSDカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態9によれば、課金処理アプリケーションが起動されたときにsmartSDカードへの電力供給が開始される。すなわち、電力供給が不要な非接触通信中はsmartSDカードへの電力供給が開始されないだけでなく、非接触通信が終了してもsmartSDカードへアクセスする必要が生じるまでは電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
なお、ここでは、非接触通信可能なsmartSDカードを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、課金処理アプリケーションが起動されたとき、非接触通信ができない外部メモリへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
(実施の形態1〜9の第1の補足事項)
以上、実施の形態1〜9について説明した。これまでの説明における、制御部301、電力供給部302、認識処理部303、SDスロット状態検出部304、端末状態検出部400、判定部403などの各機能は、典型的には、CPUがコンピュータプログラムを実行することにより実現される。そのプログラムは、携帯端末内のROMに予め格納されている場合と、外部よりダウンロードされて携帯端末内の不揮発メモリに格納される場合とがある。
(実施の形態1〜9の第2の補足事項)
また、前述の機能は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ等のハードウェア資源と組み合わせることによって、集積回路であるLSIによって実現される場合がある。これら機能は、個別に1チップ化されてもよいし、幾つかまとまった単位で1チップ化されてもよい。
図23は、実施の形態1〜9における携帯端末の特徴的な構成部を集積回路化した場合の一例を示す図である。LSI2000は、集積回路の一例であり、破線で囲まれている範囲に含まれる構成部の機能を実現する。集積回路は、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路は、LSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサによって実現されてもよい。LSI製作後にプログラムを格納することが可能なField Programmable Gate Array(FPGA)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成することが可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーが利用されてもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術(バイオ技術、有機化学技術等)が登場すれば、当然その技術を用いて前記機能の集積化が行われてもよい。
本発明における携帯端末は、不要な電力消費を抑えることが可能であるという効果を有し、携帯電話やPDA等として有用である。
本発明は、外部メモリを着脱可能な携帯端末に関し、特に、不要な電力消費を抑えることを目的とした携帯端末に関する。
現在、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末が普及している。その理由としては、手軽に持ち運べる上に様々な機能を備えている点を挙げることができる。
しかし、携帯端末は様々な機能を備えているため、内臓メモリのみでは必要なデータを確保しておくことができない場合がある。このため、今日の多くの携帯端末には外部メモリを接続することができ、その外部メモリにデータを保存することが一般的となった。
外部メモリとしては、SDメモリカード、miniSDカード、smartSD、Memory Stick、スマートメディア、MMCメモリカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ、マイクロドライブ、小型HDDなどがある。以下、外部メモリとしてSDメモリカードを例示して説明する。
図1は、一般的な携帯端末のハードウェア構成図である。この携帯端末200は、ROM203と、RAM202と、CPU201と、SDスロット204と、その他機能205とを備えている。
ROM203は、プログラムを格納する。RAM202は、プログラムを実行する際に用いられるデータを一時的に格納する。CPU201は、制御処理など、ROM203に格納されているプログラムに従って各種の処理を行う。SDスロット204は、SDメモリカードを装着するためのスロットである。その他機能205は、その他の機能を実現するために使用されるEEPROM等である。
図2は、一般的な携帯端末のソフトウェア構成図である。この携帯端末200は、機能的には、SDスロット状態検出部304と、電力供給部302と、認識処理部303と、制御部301とを備えている。
SDスロット状態検出部304は、SDメモリカードが装着されたことを検出する。電力供給部302は、SDメモリカードに電力を供給する。認識処理部303は、SDメモリカードを認識するために所定のコマンドを送受信する。制御部301は、電力供給部302および認識処理部303を制御する。
図3は、一般的な携帯端末がSDメモリカードを認識する処理を示すフローチャートである。まず、SDスロット状態検出部304は、SDスロットにカードが装着されたことを検出すると(S601のY)、その旨を制御部301に通知する。制御部301は、電力供給を開始するように電力供給部302に指示するとともに(S602)、初期化シーケンス処理を開始するように認識処理部303に指示する(S603)。認識処理部303は、指示を受けてから所定時間以内に認識コマンドACMD41を発行する。これによって、初期化処理(S604)が開始され、この初期化処理が完了すると、SDメモリカードの認識処理が完了する。
図4は、一般的なSDメモリカードにおける供給電圧と認識処理時間との関係図である。前記したように、従来は、SDスロットにSDメモリカードが装着されると、直ちにSDメモリカードへの電力供給が開始される。そして、最小供給電圧に達するまでのパワーアップタイムが経過した後、バス供給電圧に達するまでのランプアップタイムが経過すると(あるいは初期化シーケンスが完了すると)、ACMD41がSDメモリカードに送信され、初期化処理が開始される。この初期化処理が完了すると、携帯端末は、装着されたカードがSDメモリカードであることを認識し、それ以降、SDメモリカードへのアクセスが可能となる。
このように、SDメモリカードへの電力供給を開始するタイミングは、SDメモリカードが携帯端末に装着されたときとするのが一般的である。また、一度電力供給が開始されると、SDメモリカードを使用していない場合でも、省電力モードで電力が供給され続けるのが一般的である。
しかし、携帯電話やPDAなどの携帯端末では、電力消費を極力抑えなければならない。不要な電力を消費すると、バッテリーの充電や電池交換の頻度が高くなるのはもちろん、実際に電力が必要な場面で携帯端末を使用できないという事態も生じるからである。
したがって、従来のように、使用していないSDメモリカードに電力が供給され続けることは好ましくない。例えば、待ち受け状態時にSDメモリカードが装着されたとしても、直ちにSDメモリカードが使用されるとは限らないが、従来は、直ちにSDメモリカードへの電力供給が開始され、不要な電力を消費していた。
本発明は、前記課題を解決するものであって、不要な電力消費を抑えることが可能な携帯端末を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明における携帯端末は、外部メモリを着脱可能な携帯端末であって、変化前の前記携帯端末の状態である第1の端末状態と、変化後の前記携帯端末の状態である第2の端末状態とを検出する端末状態検出部と、前記外部メモリへの電力供給を開始する条件を記憶する条件記憶部と、前記端末状態検出部によって前記第1の端末状態と前記第2の端末状態とが検出されたとき、その状態変化が前記条件を満たすかどうかを判定する判定部と、前記判定部によって前記状態変化が前記条件を満たすと判定されたとき、前記外部メモリへの電力供給を開始する電力供給部とを備える。これによって、携帯端末の状態変化が所定の条件を満たすまでは外部メモリへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
ここで、前記判定部は、携帯端末を構成するハードウェアの状態変化が前記条件を満たすかどうかを判定してもよい。これによって、携帯端末を構成するハードウェアの状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
具体的には、前記判定部は、折りたたみ式携帯端末のオープン角が所定の角度以上となったとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、折りたたみ式携帯端末のオープン角が所定の角度以上となるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、リボルバー式携帯端末のオープン角が所定の角度以上となったとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、リボルバー式携帯端末のオープン角が所定の角度以上となるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、スライド式携帯端末のスライド距離が所定の距離以上となったとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、スライド式携帯端末のスライド距離が所定の距離以上となるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
あるいは、前記判定部は、携帯端末に搭載されているアプリケーションプログラムの状態変化が前記条件を満たすかどうかを判定してもよい。これによって、携帯端末に搭載されているアプリケーションプログラムの状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
具体的には、前記判定部は、楽曲を再生する機能を備えた楽曲再生アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、楽曲再生アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、映像を再生する機能を備えた映像再生アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、映像再生アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、テレビ付き携帯端末によって受信された映像を録画する機能を備えた映像録画アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、映像録画アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、アドレス帳データを編集する機能を備えたアドレス帳アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、アドレス帳アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、課金に関する処理を実行する機能を備えた課金処理アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、課金処理アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、前記アプリケーションプログラムがデータアクセスを開始したとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、アプリケーションプログラムがデータアクセスを開始するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
あるいは、前記判定部は、前記外部メモリが行う非接触通信の状態変化が前記条件を満たすかどうかを判定してもよい。これによって、外部メモリが行う非接触通信の状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
具体的には、前記判定部は、前記外部メモリが非接触通信を終了したとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、外部メモリが非接触通信を終了するまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
また、前記判定部は、課金に関する処理を実行する機能を備えた課金処理アプリケーションプログラムが起動されたとき、前記条件を満たすと判定してもよい。これによって、前記外部メモリが非接触通信を終了しても、課金処理アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないことになる。
なお、本発明は、このような携帯端末として実現することができるだけでなく、このような携帯端末が備える特徴的な手段をステップとする電力供給方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記憶媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
また、構成図(図6)の各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
以上説明したように、本発明における携帯端末によれば、携帯端末の状態変化が所定の条件を満たすまでは外部メモリへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。これによって、バッテリーの充電や電池交換の頻度が低減され、ユーザの煩わしさを解消することができる。
また、携帯端末に搭載されているアプリケーションプログラムのうち、楽曲再生アプリケーションプログラムや課金処理アプリケーションプログラムなど、特定のアプリケーションプログラムの状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されない。すなわち、外部メモリを使用しないアプリケーションプログラムの状態が変化しても外部メモリへの電力供給は開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
また、アプリケーションプログラムがデータアクセスを開始するまでは外部メモリへの電力供給が開始されない。これによって、アプリケーションプログラムが起動されても外部メモリへアクセスする必要が生じるまでは外部メモリへの電力供給は開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
また、携帯端末を構成するハードウェアの状態が変化するまでは外部メモリへの電力供給が開始されない。ハードウェアの状態が変化したことを判定する機構をハードウェアによって実現すれば、ソフトウェアの負荷が削減されるという効果がある。
また、外部メモリが非接触通信可能なメモリカードである場合は、非接触通信が終了したときに外部メモリへの電力供給が開始される。すなわち、電力供給が不要な非接触通信中は外部メモリへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。しかも、非接触通信中であるかどうかだけを判定するだけでよいため、システムを簡略化することができるという効果もある。
また、外部メモリが非接触通信可能なメモリカードである場合は、課金処理アプリケーションプログラムが起動されるまでは外部メモリへの電力供給が開始されないようにすることもできる。これによって、非接触通信が終了しても外部メモリへアクセスする必要が生じるまでは電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図5は、実施の形態1における携帯端末の使用環境を示す図である。
この使用環境には、サーバ100と、ネットワーク101と、無線基地局102と、携帯端末200とが含まれる。サーバ100は、ネットワーク101と無線基地局102とを介して携帯端末200に楽曲データやアプリケーションデータ等を提供する。
無線基地局102は、建物の屋上や電柱に備え付けの機器であり、携帯端末200と無線によるデータの入出力を行う。無線基地局102は、ネットワーク101を介してサーバ100と接続されている。この無線基地局102を介することによって、携帯端末200は、サーバ100のサービスを享受することができる。
携帯端末200は、ネットワーク101と無線基地局102とを介してサーバ100のサービスを享受する携帯電話105やPDA104等である。また、携帯端末200は、SDメモリカード103にアクセスする機器でもある。すなわち、携帯端末200にはブラウザソフト等がインストールされており、ユーザは、このブラウザソフトのユーザインタフェースを介して、SDメモリカード103内のデータにアクセスすることができる。
実施の形態1における携帯端末のハードウェア構成は、一般的な携帯端末のハードウェア構成(図1)と変わらないので、ここでは詳しい説明を省略する。
図6は、実施の形態1における携帯端末のソフトウェア構成図である。SDスロット状態検出部304と、電力供給部302と、認識処理部303と、制御部301とを備えている点は一般的な携帯端末と変わらない。しかし、端末状態検出部400と、端末状態管理テーブル401と、条件管理テーブル402と、判定部403とを備えている点が一般的な携帯端末と異なる。
端末状態検出部400は、携帯端末の状態(以下「端末状態」という)を検出する。例えば、携帯端末に対して一定時間が経過しても操作が無い場合は「待機」という状態が検出され、アプリケーションプログラム(以下、単に「アプリケーション」という)が起動された場合は「アプリケーション起動中」等の状態が検出される。端末状態管理テーブル401は、端末状態検出部400によって検出された端末状態を管理するテーブルである。条件管理テーブル402は、SDメモリカードへの電力供給を開始する条件を管理するテーブルであり、本発明に係る条件記憶部の一例である。判定部403は、携帯端末の状態変化が条件管理テーブル402によって管理されている条件を満たすかどうかを判定して、その判定結果を制御部301に通知する。
図7は、端末状態管理テーブル401の内部構成図である。この図に示すように、端末状態管理テーブル401は、第1の端末状態と第2の端末状態とを管理している。第1の端末状態は、変化前の端末状態(第2の端末状態の直前の端末状態)であり、端末状態管理テーブル401の領域701に格納される。第2の端末状態は、変化後の端末状態(現在の端末状態)であり、端末状態管理テーブル401の領域702に格納される。
図8は、条件管理テーブル402の内部構成図である。この図に示すように、条件管理テーブル402は、端末状態900と、ユーザ操作901と、操作後の端末状態902と、SDメモリカードの使用可能性903とを管理している。端末状態900は、携帯端末の状態である。ユーザ操作901は、端末状態900においてユーザが行う操作である。操作後の端末状態902は、ユーザ操作901がされた後の端末状態である。SDメモリカード使用可能性903は、操作後の端末状態902におけるSDメモリカードの使用可能性である。
このように、SDメモリカードへの電力供給を開始する条件を条件管理テーブル402に予め設定しておく。すなわち、SDメモリカードへの電力供給を開始すべき場合は、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を設定しておき、逆に、SDメモリカードへの電力供給を開始すべきでない場合は、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を設定しておく。このような設定情報は、例えばインターネットからダウンロードすることができ、また、必要に応じて更新することができるようになっている。
図9は、実施の形態1における携帯端末がSDメモリカードを認識する処理を示すフローチャートである。以下、図9と図6とを用いて、実施の形態1における携帯端末の動作について説明する。
まず、端末状態検出部400は、端末状態が変化したことを検出すると(S801のY)、検出した端末状態を第1の端末状態として端末状態管理テーブル401の領域701に格納する(S802)。また、SDスロット状態検出部304は、SDスロットにカードが装着されたことを検出すると(S803のY)、その旨を判定部403に通知する。
次いで、端末状態検出部400は、端末状態が変化したことを検出すると(S803aのY)、検出した端末状態を第2の端末状態として端末状態管理テーブル401の領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態と第2の端末状態とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
これによって、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定した場合(S806のY)、その旨を制御部301に通知する。制御部301は、電力供給を開始するように電力供給部302に指示するとともに(S807)、初期化シーケンス処理を開始するように認識処理部303に指示する(S808)。認識処理部303は、指示を受けてから所定時間以内にSDメモリカードに対して認識コマンドACMD41を発行する。これによって、初期化処理(S809)が実行され、この初期化処理が完了すると、SDメモリカードの認識処理が完了する。
他方、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定した場合(S806のN)、端末状態が変化するまで待機状態となる。端末状態検出部400は、端末状態が変化したことを検出すると(S810のY)、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
以降は、前記した動作が繰り返される(S805→S806・・・)。
次に、より具体的な動作を例示して説明する。ここでは、携帯端末の電源をONにした後にSDメモリカードを装着し、楽曲再生アプリケーションを起動した場合の動作について説明する。楽曲再生アプリケーションとは、楽曲を再生する機能を備えたアプリケーションをいう。
まず、端末状態検出部400は、電源がONになったことを検出すると(S801のY)、図7(a)に示すように、検出した端末状態「電源ON」を第1の端末状態として端末状態管理テーブル401の領域701に格納する(S802)。この時点では、第2の端末状態は存在しないため、端末状態管理テーブル401の領域702には、NULLなどの「情報なし」を意味する情報が格納されている。
その後、SDスロット状態検出部304は、SDメモリカードがSDスロットに装着されると、メモリカードが装着されたことを検出し(S803)、その旨を判定部403に通知する。
次いで、端末状態検出部400は、一定時間が経過しても端末状態が変化しないことを検出すると(S803aのY)、図7(b)に示すように、検出した端末状態「待機」を第2の端末状態として端末状態管理テーブル401の領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「電源ON」と第2の端末状態「待機」とを読み出す。そして、これら端末情報に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「電源ON」であり、第2の端末状態が「待機」であるため、図8に示すように、端末状態900が「電源ON」であり、操作後の端末状態902が「待機」であるレコード912を参照することになる(S805)。このレコード912には、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定することになる(S806のN)。この場合、判定部403は待機状態となるため、SDメモリカードへの電力供給は開始されない。
次いで、端末状態検出部400は、楽曲再生アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図7(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「楽曲再生中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「楽曲再生中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「楽曲再生中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「楽曲再生中」であるレコード917を参照することになる(S805)。このレコード917には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。
この場合、制御部301は、電力供給を開始するように電力供給部302に指示するとともに(S807)、初期化シーケンス処理を開始するように認識処理部303に指示する(S808)。認識処理部303は、指示を受けてから所定時間以内にSDメモリカードに対して認識コマンドACMD41を発行する。これによって、初期化処理(S809)が実行され、この初期化処理が完了すると、SDメモリカードの認識処理が完了する。
図10は、実施の形態1における電力供給タイミングを示す図である。この図に示すように、実施の形態1によれば、SDスロットにSDメモリカードが装着されている状態において、携帯端末の状態が「待機」から「楽曲再生中」へ変化したとき、SDメモリカードへの電力供給が開始される。
以上のように、実施の形態1によれば、楽曲再生アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。これによって、バッテリーの充電や電池交換の頻度が低減され、ユーザの煩わしさを解消することができる。
しかも、携帯端末に搭載されているアプリケーションのうち、楽曲再生アプリケーションが起動されるまではSDメモリカードへの電力供給が開始されない。すなわち、SDメモリカードを使用しないアプリケーションが起動されても、SDメモリカードへの電力供給は開始されないようになっている。
なお、SDメモリカードの認識処理が完了した後は、従来と同様、省電力モードになってもよいし、電力供給を終了してもよい。もっとも、このように省電力モードになったり電力供給を終了したりするのは、一定時間が経過してもSDメモリカードが使用されない場合に限られる。
また、ここでは、楽曲再生アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、映像再生アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。再生する対象が楽曲であるか映像であるかという違いがあるだけで、携帯端末の動作は同じである。
(実施の形態2)
実施の形態1では、楽曲再生アプリケーションや映像再生アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、映像撮影アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。映像撮影アプリケーションとは、映像を撮影する機能を備えたアプリケーションをいう。
以下、映像撮影アプリケーションが起動されたときの動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図11は、実施の形態2における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図11(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、映像撮影アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図11(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「映像撮影操作中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「映像撮影操作中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「映像撮影操作中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「映像撮影操作中」であるレコード918を参照することになる(S805)。このレコード918には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、SDメモリカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態2によれば、映像撮影アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態2では、映像撮影アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、映像録画アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
例えば、携帯端末200は、テレビチューナを内蔵した携帯端末(以下「テレビ付き携帯端末」という)であると仮定する。この場合、テレビチューナで受信したテレビ番組の映像をSDメモリカードに録画することがあるので、映像録画アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
以下、映像録画アプリケーションが起動されたときの動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図12は、実施の形態3における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図12(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、映像録画アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図12(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「映像録画中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「映像録画中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「映像録画中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「映像録画中」であるレコード918aを参照することになる(S805)。このレコード918aには、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、SDメモリカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態3によれば、映像録画アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態1〜3では、アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、アプリケーションがデータアクセスを開始したときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
以下、アドレス帳アプリケーションが起動されたときの動作、特にアドレス帳データを編集するための操作がされたときの動作について説明する。アドレス帳アプリケーションとは、アドレス帳データを編集する機能を備えたアプリケーションをいう。
基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図13は、実施の形態4における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図13(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、アドレス帳アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図13(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「アドレス帳操作中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「アドレス帳操作中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「アドレス帳操作中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「アドレス帳操作中」であるレコード915を参照することになる(S805)。このレコード915には、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定することになる(S806のN)。この場合、判定部403は待機状態となるため、SDメモリカードへの電力供給は開始されない。
次いで、端末状態検出部400は、アドレス帳データを編集するための操作がされたことを検出すると(S810のY)、図13(d)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「アドレス帳操作中」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「データアクセス」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「アドレス帳操作中」と第2の端末状態「データアクセス」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「アドレス帳操作中」であり、第2の端末状態が「データアクセス」であるため、図8に示すように、端末状態900が「アドレス帳操作中」であり、操作後の端末状態902が「データアクセス」であるレコード919を参照することになる(S805)。このレコード919には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、SDメモリカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態4によれば、アドレス帳データを編集するための操作がされたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、アドレス帳アプリケーションが起動されてもSDメモリカードへアクセスする必要が生じるまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
なお、ここでは、アドレス帳アプリケーションが起動されてもSDメモリカードへの電力供給は開始されないこととしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、実施の形態1や2と同様、アドレス帳アプリケーションが起動されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
(実施の形態5)
実施の形態4では、アドレス帳データを編集するための操作がされたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、データアクセスが開始されたときであれば、そのアクセス形態がどのような形態であっても、実施の形態4と同様、SDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
以下、ユーザがデータフォルダにアクセスするための操作をしたときの動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図14は、実施の形態5における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図14(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、データフォルダにアクセスするための操作がされたことを検出すると(S810のY)、図14(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「データアクセス」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「データアクセス」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「データアクセス」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「データアクセス」であるレコード914を参照することになる(S805)。このレコード914には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、SDメモリカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態5によれば、ユーザがデータフォルダにアクセスするための操作をしたときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
(実施の形態6)
実施の形態1〜5では、アプリケーションが起動されたときやデータアクセスが開始されたときにSDメモリカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、携帯端末を構成するハードウェアの状態が変化したときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
図15は、折りたたみ式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。ここでは、図15(a)に示すように、オープン判定角をθ0とし、このθ0は、0°より大きい角度であることを前提に説明する。
通常、折りたたみ式携帯端末は、図15(b)に示すように、閉じた状態で待機状態となっている。この状態における携帯端末のオープン角θ1は0°であり、オープン判定角θ0よりも小さい。したがって、この時点で携帯端末にSDメモリカードが装着されたとしても、SDメモリカードへの電力供給は開始しない。
次に、図15(c)に示すように、携帯端末がオープン途中の場合でも、そのオープン角θ2がオープン判定角θ0よりも小さい場合は、前記と同様、SDメモリカードへの電力供給は開始しない。
最後に、図15(d)に示すように、携帯端末のオープン角θ3がオープン判定角θ0以上になったとき、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定し、その旨を制御部301に通知する。これによって、実施の形態1と同様の手順でSDメモリカードへの電力供給が開始されることになる。
以上のように、実施の形態6によれば、折りたたみ式携帯端末のオープン角がオープン判定角以上となったときにSDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。しかも、電力供給開始条件を判定する機構をハードウェアによって実現することができるので、ソフトウェアの負荷が削減されるという効果もある。
(実施の形態7)
実施の形態6では、携帯端末の形状を折りたたみ式としていたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、リボルバー式の携帯端末やスライド式の携帯端末の場合も、実施の形態6と同様、ハードウェアの状態が変化したときにSDメモリカードへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
図16(a)は、リボルバー式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。リボルバー式携帯端末はサイド方向へオープンする構造となっているので、オープン判定角θ0もサイド方向の角度とする。すなわち、サイドへのオープン角がオープン判定角θ0以上になったとき、実施の形態6と同様の手順でSDメモリカードへの電力供給が開始されるようになっている。
図16(b)は、スライド式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。スライド式携帯端末は本体の一部がスライドする構造となっているので、オープン判定の基準は、角度ではなくスライド距離とする。すなわち、スライド距離がオープン判定距離L0以上になったとき、実施の形態6と同様の手順でSDメモリカードへの電力供給が開始されるようになっている。
以上のように、実施の形態7によれば、リボルバー式携帯端末のオープン角がオープン判定角以上となったときや、スライド式携帯端末のスライド距離がオープン判定距離以上になったとき、SDメモリカードへの電力供給が開始される。すなわち、それまではSDメモリカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。しかも、電力供給開始条件を判定する機構をハードウェアによって実現することができるので、ソフトウェアの負荷が削減されるという効果もある。
(実施の形態8)
実施の形態1〜7では、SDメモリカードのように、接触通信でのみ動作可能な外部メモリを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、smartSDカードのように、非接触通信可能な外部メモリを採用することも可能である。
図17は、一般的な非接触通信対応携帯端末の利用形態を示す概観図である。基本的な構成は図5と変わらない。しかし、非接触通信対応携帯端末1300がサーバ100やネットワーク101とアクセスするためにはリーダライタ1200が必要となる。また、非接触通信対応携帯端末1300に装着するメモリカードは、smartSDカードなどの非接触通信対応メモリカード1201となる。
ここで、非接触通信対応メモリカード1201は、非接触通信対応携帯端末1300に装着された場合、リーダライタ1200から電力供給を受けて動作可能である。すなわち、携帯端末から電力供給を受けずに動作可能な場合があるという点が一般的なメモリカードと異なる。
図18は、smartSDカードに対応した携帯端末のハードウェア構成図である。CPU201と、RAM202と、ROM203と、SDスロット204と、その他機能205とを備えている点は一般的な携帯端末と変わらない。しかし、非接触通信インターフェースとして、アンテナコイル206を備えている点が一般的な携帯端末と異なる。
図19は、非接触通信対応メモリカードを装着した携帯端末とリーダライタとの関係図である。ユーザが非接触通信対応携帯端末1300をリーダライタ1200の電界1400に入れると、非接触通信対応携帯端末1300のアンテナコイル206によってリーダライタ1200からの電力供給を受け、非接触通信が可能な状態となる。他方、ユーザが非接触通信対応携帯端末1300をリーダライタ1200の電界1400から抜くと、リーダライタ1200からの電力供給がなくなるため、非接触通信ができない状態となる。
本実施の形態8では、携帯端末が非接触通信対応携帯端末であり、その外部メモリがsmartSDカードである場合について説明する。基本的な動作は実施の形態1と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図20は、実施の形態8における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図20(a)から(b)への遷移については実施の形態1と変わらないので説明を省略する。
端末状態検出部400は、リーダライタの電界1400に入ったこと、つまり非接触通信中になったことを検出すると(S810のY)、図20(c)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「非接触通信中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「非接触通信中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「非接触通信中」であるため、図8に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「非接触通信中」であるレコード921を参照することになる(S805)。このレコード921には、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定することになる(S806のN)。この場合、判定部403は待機状態となるため、smartSDカードへの電力供給は開始されない。
次いで、端末状態検出部400は、リーダライタの電界1400から抜けたこと、つまり待機状態になったことを検出すると(S810のY)、図20(d)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「非接触通信中」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「待機」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「非接触通信中」と第2の端末状態「待機」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「非接触通信中」であり、第2の端末状態が「待機」であるため、図8に示すように、端末状態900が「非接触通信中」であり、操作後の端末状態902が「待機」であるレコード922を参照することになる(S805)。このレコード922には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、smartSDカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態8によれば、非接触通信が終了したときにsmartSDカードへの電力供給が開始される。すなわち、電力供給が不要な非接触通信中はsmartSDカードへの電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。しかも、非接触通信中であるかどうかだけを判定するだけでよいため、システムを簡略化することができるという効果もある。
(実施の形態9)
実施の形態8では、非接触通信が終了したときにsmartSDカードへの電力供給が開始されることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、実施の形態8では、非接触通信が終了した直後にsmartSDカード内のデータが参照される場面を想定しているが、このようにsmartSDカード内のデータが参照される目的は様々ある。例えば、非接触通信が終了した後、その課金処理を実行するために、smartSDカード内のデータが参照される場合がある。この場合は、非接触通信が終了しても課金処理アプリケーションが起動されるまでは、smartSDカードへの電力供給を開始する必要がない。
以下、課金処理アプリケーションが起動されたときの動作について説明する。課金処理アプリケーションとは、課金に関する処理を実行する機能を備えたアプリケーションをいう。ここでいう課金は、非接触通信によって享受したサービスについて課される料金である。
基本的な動作は実施の形態8と変わらないので、ここでは、図9に示すステップS810以降の動作について説明する。また、図21は、実施の形態9における端末状態管理テーブル401の内部構成図であるが、図21(a)から(c)への遷移については実施の形態8と変わらないので説明を省略する。さらに、図22は、実施の形態9における条件管理テーブル402の内部構成図である。
端末状態検出部400は、リーダライタの電界1400から抜けたこと、つまり待機状態になったことを検出すると(S810のY)、図21(d)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「非接触通信中」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「待機」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「非接触通信中」と第2の端末状態「待機」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「非接触通信中」であり、第2の端末状態が「待機」であるため、図22に示すように、端末状態900が「非接触通信中」であり、操作後の端末状態902が「待機」であるレコード923を参照することになる(S805)。このレコード923には、SDメモリカード使用可能性903として「なし」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態でないと判定することになる(S806のN)。
次いで、端末状態検出部400は、課金処理アプリケーションが起動されたことを検出すると(S810のY)、図21(e)に示すように、端末状態管理テーブル401を更新する。すなわち、領域702に格納されている第2の端末状態「待機」を第1の端末状態に遷移させて領域701に格納する(S811)。また、新たに検出した端末状態「課金処理中」を第2の端末状態として領域702に格納する(S804)。
ここで、判定部403は、端末状態管理テーブル401から第1の端末状態「待機」と第2の端末状態「課金処理中」とを読み出す。そして、これら端末状態に基づいて条件管理テーブル402を参照し(S805)、電力供給を開始すべき状態であるかどうかを判定する(S806)。
具体的には、第1の端末状態が「待機」であり、第2の端末状態が「課金処理中」であるため、図22に示すように、端末状態900が「待機」であり、操作後の端末状態902が「課金処理中」であるレコード924を参照することになる(S805)。このレコード924には、SDメモリカード使用可能性903として「あり」を意味する情報が格納されているため、判定部403は、電力供給を開始すべき状態であると判定することになる(S806のY)。これによって、smartSDカードへの電力供給が開始されることになるが、この動作は実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
以上のように、実施の形態9によれば、課金処理アプリケーションが起動されたときにsmartSDカードへの電力供給が開始される。すなわち、電力供給が不要な非接触通信中はsmartSDカードへの電力供給が開始されないだけでなく、非接触通信が終了してもsmartSDカードへアクセスする必要が生じるまでは電力供給が開始されないため、不要な電力消費を抑えることが可能となる。
なお、ここでは、非接触通信可能なsmartSDカードを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、課金処理アプリケーションが起動されたとき、非接触通信ができない外部メモリへの電力供給が開始されるようにしてもよい。
(実施の形態1〜9の第1の補足事項)
以上、実施の形態1〜9について説明した。これまでの説明における、制御部301、電力供給部302、認識処理部303、SDスロット状態検出部304、端末状態検出部400、判定部403などの各機能は、典型的には、CPUがコンピュータプログラムを実行することにより実現される。そのプログラムは、携帯端末内のROMに予め格納されている場合と、外部よりダウンロードされて携帯端末内の不揮発メモリに格納される場合とがある。
(実施の形態1〜9の第2の補足事項)
また、前述の機能は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ等のハードウェア資源と組み合わせることによって、集積回路であるLSIによって実現される場合がある。これら機能は、個別に1チップ化されてもよいし、幾つかまとまった単位で1チップ化されてもよい。
図23は、実施の形態1〜9における携帯端末の特徴的な構成部を集積回路化した場合の一例を示す図である。LSI2000は、集積回路の一例であり、破線で囲まれている範囲に含まれる構成部の機能を実現する。集積回路は、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路は、LSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサによって実現されてもよい。LSI製作後にプログラムを格納することが可能なField Programmable Gate Array(FPGA)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成することが可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーが利用されてもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術(バイオ技術、有機化学技術等)が登場すれば、当然その技術を用いて前記機能の集積化が行われてもよい。
本発明における携帯端末は、不要な電力消費を抑えることが可能であるという効果を有し、携帯電話やPDA等として有用である。
図1は、一般的な携帯端末のハードウェア構成図である。
図2は、一般的な携帯端末のソフトウェア構成図である。
図3は、一般的な携帯端末がSDメモリカードを認識する処理を示すフローチャートである。
図4は、一般的なSDメモリカードにおける供給電圧と認識処理時間との関係図である。
図5は、実施の形態1における携帯端末の使用環境を示す図である。
図6は、実施の形態1における携帯端末のソフトウェア構成図である。
図7は、実施の形態1における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図8は、実施の形態1における条件管理テーブルの内部構成図である。
図9は、実施の形態1における携帯端末がSDメモリカードを認識する処理を示すフローチャートである。
図10は、実施の形態1における電力供給タイミングを示す図である。
図11は、実施の形態2における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図12は、実施の形態3における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図13は、実施の形態4における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図14は、実施の形態5における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図15は、折りたたみ式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。
図16(a)は、リボルバー式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。図16(b)は、スライド式携帯端末と電力供給開始条件との関係を示す図である。
図17は、一般的な非接触通信対応携帯端末の利用形態を示す概観図である。
図18は、smartSDカードに対応した携帯端末のハードウェア構成図である。
図19は、非接触通信対応メモリカードを装着した携帯端末とリーダライタとの関係図である。
図20は、実施の形態8における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図21は、実施の形態9における端末状態管理テーブルの内部構成図である。
図22は、実施の形態9における条件管理テーブルの内部構成図である。
図23は、実施の形態1〜9における携帯端末の特徴的な構成部を集積回路化した場合の一例を示す図である。
符号の説明
103 SDメモリカード
200 携帯端末
301 制御部
302 電力供給部
303 認識処理部
304 SDスロット状態検出部
400 端末状態検出部
401 端末状態管理テーブル
402 条件管理テーブル
403 判定部