JPWO2006033175A1 - ガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法 - Google Patents

ガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006033175A1
JPWO2006033175A1 JP2006536310A JP2006536310A JPWO2006033175A1 JP WO2006033175 A1 JPWO2006033175 A1 JP WO2006033175A1 JP 2006536310 A JP2006536310 A JP 2006536310A JP 2006536310 A JP2006536310 A JP 2006536310A JP WO2006033175 A1 JPWO2006033175 A1 JP WO2006033175A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
low calorie
gas supply
low
calorie gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006536310A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4503612B2 (ja
Inventor
正明 佐香
正明 佐香
秀明 大田
秀明 大田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Publication of JPWO2006033175A1 publication Critical patent/JPWO2006033175A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4503612B2 publication Critical patent/JP4503612B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C9/00Controlling gas-turbine plants; Controlling fuel supply in air- breathing jet-propulsion plants
    • F02C9/26Control of fuel supply
    • F02C9/40Control of fuel supply specially adapted to the use of a special fuel or a plurality of fuels
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C3/00Gas-turbine plants characterised by the use of combustion products as the working fluid
    • F02C3/20Gas-turbine plants characterised by the use of combustion products as the working fluid using a special fuel, oxidant, or dilution fluid to generate the combustion products
    • F02C3/22Gas-turbine plants characterised by the use of combustion products as the working fluid using a special fuel, oxidant, or dilution fluid to generate the combustion products the fuel or oxidant being gaseous at standard temperature and pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C6/00Plural gas-turbine plants; Combinations of gas-turbine plants with other apparatus; Adaptations of gas-turbine plants for special use
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02CGAS-TURBINE PLANTS; AIR INTAKES FOR JET-PROPULSION PLANTS; CONTROLLING FUEL SUPPLY IN AIR-BREATHING JET-PROPULSION PLANTS
    • F02C7/00Features, components parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart form groups F02C1/00 - F02C6/00; Air intakes for jet-propulsion plants
    • F02C7/22Fuel supply systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)
  • Accessories For Mixers (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Pipeline Systems (AREA)

Abstract

低カロリガスを、そのカロリの急上昇を押さえて安定したガスタービン用燃料として供給することができる。低カロリガスをガスタービン(2)に供給する低カロリガス供給配管(3)と、低カロリガス供給配管(3)に空気を供給する空気供給配管(4)と、低カロリガス供給配管(3)と空気供給配管(4)との接続部に配設された第一混合器(6)と、低カロリガス供給配管(3)に配設された、ガス中の発熱量を検出するカロリメータ(11)と、低カロリガス供給配管(3)における上記第一混合器(6)より下流側に設置された酸素濃度計(15)と、制御装置(50)とを備えており、制御装置が(50)、カロリメータ(11)の検出値が基準値を超えているときに空気供配管(4)から空気を供給し、酸素濃度計(15)の検出結果に基づいて、空気比率が低カロリガスの可燃限界に入らないように制御している。

Description

本発明はガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法に関する。さらに詳しくは、低カロリガスをガスタービンの燃料として使用し得る状態でガスタービンに供給する低カロリガス供給設備、この低カロリガス供給設備を備えたガスタービン設備、および、このガスタービン燃料用低カロリガスの発熱量(カロリともいう)の上昇を抑制する方法に関する。
製鉄分野において、たとえば高炉法で銑鉄を生産する場合、高炉から炉頂ガス(Blast Furnace Gasであり、以下BFGと記す)が副生ガスとして発生する。BFGの総発熱量は使用したコークスの発熱量の約半分にも達するので、製銑原価低減のためにBFGは製鉄所内において多方面に利用されている。BFGは投入コークス1トン当たり3000Nm程度発生し、その組成は二酸化炭素(CO)が10〜18容積%(以下、単に%と記す)、一酸化炭素(CO)が22〜30%、窒素(N)が52〜60%、水素(H)が0.5〜4%、メタン(CH)が0.5〜3%程度とされている。
BFGはこれ以外に煙塵を2〜10g/Nm含んでいるので、これを除塵器で0.01g/Nm程度まで除去した後、発熱量800kcal/Nm程度の燃料ガスとして、熱風炉、コークス炉、加熱炉、ボイラ等に利用されている。近年、ガスタービンにおいても、その技術の向上により低カロリガスの燃焼が可能となり、BFGをガスタービン燃料として用いて発電する事例が増加している。ここで言う低カロリガスとは、その発熱量が約12MJ/Nm以下のガスと定義している。低カロリガスとしては、後述するように、高炉ガス(BFG)には限らず、転炉ガス(LDG)などの多くの他の種類のガスやそれらの混合ガスが含まれる。
一方で、近年、高炉法以外の新しい製鉄プロセス(たとえばFINEXやCOREX等の直接還元鉄法)が開発されつつあり、こうした新プロセスから発生する副生ガスの有効利用に対しても適用できる燃焼方式の開発が待たれている。いずれの製鉄プロセスであれ、発生する副生ガスの特性(ガス組成やカロリ)は設備や操業内容によって異なる。同一設備であっても各原料の特性や反応過程に応じて時々刻々変化し、一定することがない。
副生ガスをガスタービンの燃料として使用する場合の最も重要な特性であるカロリについて見てみると、各ガスタービンが固有するカロリの許容変動幅の上限(たとえば平均カロリ値の約+10%)を超えた場合、つまりカロリが急激に大きくなった場合、ガスタービンの燃焼器内での燃焼温度が急激に異常な高温となることがある。これに起因してバーナ部分、タービンの静翼および動翼が損傷を受けて短命化したりする弊害が発生する可能性がある。この場合はガスタービン設備の経済的な連続運転が困難になる。
副生ガスの変動するカロリを抑制するために窒素ガス(N)によって希釈する技術は公知である(たとえば特許文献1および特許文献2を参照)。しかしながら、Nのみによって副生ガスを希釈する場合、カロリの変動値によってはN等の高価な不活性ガスを大量に使用せざるを得ない。また、不活性ガスを連続して大量に確保することは特殊な産業分野を除いて非常に困難である。さらに、大量の不活性ガスの貯蔵設備や、配管を含むガス供給のための各種機器設備等を配設する必要がある。これらの理由により、不活性ガスを使用する方法はガスタービン発電の経済性を低下させ、高効率を標榜するガスタービンの技術的優位性を阻害する。
特開2002−155762号公報 特開平9−317499号公報
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、設備コストおよび運転コストが低廉な、ガスタービン用低カロリ燃料ガスのカロリ上昇を緩和することのできる低カロリガス供給設備、この低カロリガス供給設備を備えたガスタービン設備、および、ガスタービン燃料用低カロリガスの発熱量の上昇を抑制する方法を提供することを目的としている。
上記目的のために本発明の低カロリガス供給設備は、
低カロリガスを燃料ガスとしてガスタービンに供給するための低カロリガス供給通路と、
この低カロリガス供給通路に接続された、低カロリガス供給通路に空気を供給するための空気供給通路と、
上記低カロリガス供給通路に配設された、ガス中の発熱量を検出するための発熱量検出装置と、
この発熱量検出装置の検出結果に基づいて空気供給通路による空気供給動作を制御しうる制御装置とを備えている。
この発明によれば、窒素ガスを大量に含み且つ調達がきわめて容易な空気を混合することにより、低カロリガスのカロリ上昇を抑制することができる。ここで、発熱量検出装置とは、ガスの発熱量を直接計測する装置(たとえば、所謂カロリメータ)はもとより、ガス中の可燃成分の含有率を計測する装置をも含む。
上記制御装置は、ガスタービンの燃料ガスの最大許容カロリ値が設定され、低カロリガスのカロリ値がこの最大許容カロリ設定値を超えているときに、空気供給通路から空気が供給されるように構成することができる。
上記低カロリガス供給通路における空気供給通路との接続部より下流側の部位に酸素濃度検出装置が配設されており、上記制御装置が、酸素濃度検出装置の検出結果に基づいて空気供給通路による空気供給動作を制御するように構成されている低カロリガス供給設備が好ましい。低カロリガスと空気との混合気の発火を防止するために、一定比率(約21%であってこれは不変)の酸素を含有する空気の低カロリガスに対する混合を、上記混合気の酸素含有率に基づいて制御することができるからである。
この酸素濃度検出装置を備えた設備は、上記制御装置が、低カロリガスと空気との混合比から得られる低カロリガスの可燃限界情報に基づいて設定された空気の許容混合容積比率を基準に、空気供給通路による空気の供給量を制御するように構成することができる。
この酸素濃度検出装置を備えた設備において、上記低カロリガス供給通路に、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給通路が接続されており、上記制御装置が、酸素濃度検出装置の検出結果に基づいて不活性ガス供給通路による不活性ガス供給動作を制御するように構成されているのが好ましい。たとえば空気供給を制限することによって低カロリガスのカロリ上昇の抑制が不十分になった場合には、不活性ガスの供給によってカロリ変動の抑制作用を補うことができるからである。なお、上記混合部に至る不活性ガス供給通路の一部分が上記空気供給通路と共通の通路を構成していてもよい。
上記低カロリガス供給通路に、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給通路が接続されており、上記制御装置が、空気供給通路による低カロリガス供給通路への空気供給をしている状態において、発熱量検出装置の検出結果に基づいて不活性ガス供給通路による不活性ガス供給動作を制御するように構成されている低カロリガス供給設備が好ましい。仮に、空気による低カロリガスのカロリ上昇の抑制が不十分な場合には、不活性ガスによって補うことができるからである。
以上の各設備において、上記低カロリガス供給通路に、低カロリガスを一時的に貯留する第一のタンクが配設されており、この第一のタンクが入口と出口とを有しており、入口には低カロリガス供給通路の上流側が接続されており、出口には低カロリガス供給通路の下流側が接続されているのが好ましい。低カロリガス供給通路を通して供給されてくる低カロリガスの全てが第一のタンク内に一時的に貯留され、その中で混合されることにより、そのカロリ変動の幅が減少され、且つ、カロリ変動速度が緩和されるため、第一のタンク出口の下流部での空気を用いた希釈によるカロリ平準化制御が一層容易となるからである。前述した発熱量検出装置は低カロリガス供給通路に設置されるが、低カロリガス供給通路に上記第一のタンクや後述の第二のタンクが設置される設備においては、このタンクも低カロリガス供給通路を構成するので、発熱量検出装置を上記タンクに取り付けることをも含む。
上記低カロリガス供給通路に、低カロリガスを一時的に貯留する第二のタンクが配設されており、低カロリガス供給通路と上記第二のタンクとの間に、低カロリガスを低カロリガス供給通路から第二のタンクに送り込むガス入口通路と、低カロリガスを第二のタンクから低カロリガス供給通路へ戻す出口通路とが配設されており、上記入口通路に低カロリガスを第二のタンクに向けて圧送する第一ガス圧送装置が配設されている低カロリガス供給設備が好ましい。上記第一のタンクによる作用と同様な作用がなされるからである。
なお、前述した第一のタンクおよび第二のタンクはともに、内容積が変化しない固定形式のタンクであってもよく、また、従来のガスタービン設備等においてガスの需給バランスを監視する装置(ガスホルダ)として用いられる内容積変動形式のタンクであってもよい。内容積変動形式のタンクとは、タンク内圧に応じて上下動しうる気密に装着された蓋部材を有するタンク、駆動装置によって蓋部材を積極的に上下動させることによりバランス効果を最大にしうるタンク容積を選定できるタンク等である。
上記低カロリガス供給通路に、供給する低カロリガスの一部をこの低カロリガス供給通路の上流側へ戻す戻し通路が配設されており、この戻し通路に、低カロリガスを低カロリガス供給通路の上流側に向けて圧送する第二ガス圧送装置が配設されている低カロリガス供給設備が好ましい。上記第一のタンクによる作用と同様な作用がなされるからである。
上記空気供給通路に配設された、この通路を遮断および開放しうる空気遮断装置と、この空気遮断装置の上流側に配設された空気放出装置とを備えている低カロリガス供給設備が好ましい。空気遮断装置としてはたとえば止め弁や流調弁などが採用されうる。
上記不活性ガス供給通路に配設された、この通路を遮断および開放しうる不活性ガス遮断装置と、この不活性ガス遮断装置の上流側に配設された不活性ガス放出装置とを備えている低カロリガス供給設備が好ましい。不活性ガス遮断装置としてはたとえば止め弁や流調弁などが採用されうる。上記低カロリガス供給通路に至る不活性ガス供給通路の一部分が上記空気供給通路と共通の通路を構成しており、且つ、空気遮断装置と空気放出装置とが配設されている場合には、不活性ガス遮断装置と空気遮断装置とを兼用した一つの遮断装置を備えてもよく、また、不活性ガス放出装置と空気放出装置とを兼用した一つの放出装置を備えてもよい。
本発明のガスタービン設備は、
ガスタービンと、このガスタービンに燃料ガスとして低カロリガスを供給するための低カロリガス供給設備とを備えており、この低カロリガス供給設備が、前述したうちのいずれか一の低カロリガス供給設備である。
本発明のガスタービン燃料用低カロリガスのカロリ上昇抑制方法は、
燃料ガスとしてガスタービンに供給する低カロリガスの発熱量を計測するカロリ計測ステップと、
この計測結果が設定許容カロリ値を超えているときに、希釈用の空気を上記低カロリガスに混入する空気混入ステップとを含んでいる。
上記空気混入ステップが、低カロリガスと空気との混合気の酸素濃度を計測するステップと、この計測結果が、低カロリガスの可燃限界情報から得られる設定許容空気含有率を超えないように空気混入量を調整するステップを含んでいるカロリ上昇抑制方法が好ましい。
また、最大限の空気供給によっても上記発熱量計測結果が設定許容カロリ値を下回らないと判断したときに、不活性ガスを低カロリガスに混入するステップをさらに含んでいるカロリ上昇抑制方法が好ましい。
そして、空気混入量を調整するステップを含むカロリ上昇抑制方法において、空気混入量を減少させれば上記混合気の発熱量が設定許容カロリ値を超え、増大させれば設定許容空気含有率を超える判断したときに、空気混入量を減少させるとともに、不活性ガスを低カロリガスに供給するステップをさらに含んでいるのが好ましい。
本発明の他の低カロリガス供給設備は、
低カロリガスを燃料ガスとして供給するための低カロリガス供給通路と、
上記低カロリガス供給通路に配設された、低カロリガスを一時的に貯留するタンクとを備えており、
このタンクが、低カロリガス供給通路からタンク内へガスが流入するための入口と、タンクから低カロリガス供給通路へガスが流出する出口とを有している。
上記入口に低カロリガス供給通路の上流側を接続し、出口には低カロリガス供給通路の下流側を接続することができる。
または、低カロリガス供給通路と上記タンクとの間に、低カロリガスを低カロリガス供給通路から上記入口を通してタンクに送り込むガス入口通路と、低カロリガスをタンクから上記出口を通して低カロリガス供給通路へ戻す出口通路とを配設し、上記入口通路に低カロリガスをタンクに向けて圧送するガス圧送装置を配設することができる。
上記タンクの入口および出口にそれぞれ低カロリガス供給通路の上流側および下流側が接続された低カロリガス供給設備において、タンクより上流側の低カロリガス供給通路とタンクより下流側の低カロリガス供給通路との間に戻し通路を接続し、この戻し通路に、燃料ガスをタンクより上流側の低カロリガス供給通路に向けて圧送するガス圧送装置を設置することができる。
上記した低カロリガス供給通路とタンクとを接続する入口通路および出口通路をを有する低カロリガス供給設備において、低カロリガス供給通路における出口通路との接続点より下流側と、低カロリガス供給通路における入口通路との接続点より上流側と、の間に戻し通路を接続し、この戻し通路に、燃料ガスを上流側低カロリガス供給通路に向けて圧送するガス圧送装置を設置することができる。
上記タンクの内部にガスを撹拌するための撹拌装置を設置するのが好ましい。
本発明の他の低カロリガス供給設備は、
低カロリガスを燃料ガスとして供給するための低カロリガス供給通路と、
上記低カロリガス供給通路における上流部分と下流部分との間に接続された戻し通路とを備えており、
この戻し通路に、低カロリガス供給通路を流れるガスの一部を低カロリガス供給通路の下流部分から上流部分に向けて圧送するガス圧送装置が配設されている。
本発明によれば、プロセス副生ガスのようにカロリ変動しうる低カロリガスをガスタービンに供給する設備が、低廉な設備コストおよび運転コストによって実現する。燃料ガスとして利用できる低カロリガスのカロリ上昇を抑制するために、大量且つ一定量の窒素ガスを含む空気を容易に且つ大量に入手することができるからである。
図1は、本発明の一実施形態である低カロリガス供給設備を含んだガスタービン発電設備の概略を示す配管図である。 図2は、低カロリガスと空気との混合気の可燃限界を、横軸に低カロリガスの容積比率を取り、縦軸に温度を取って表したグラフである。 図3は、図1におけるバッファタンクを通過することによって低カロリガスのカロリ変動が緩和される状態の一例を示したグラフである。 図4は、バッファタンクを通過することによって低カロリガスのカロリ変動が緩和される状態の他の例を示したグラフである。 図5は、バッファタンクを通過することによって低カロリガスのカロリ変動が緩和される状態のさらに他の例を示したグラフである。 図6は、図1のガスタービン発電設備において設置されうるバッファタンクの他の例を示す配管図である。 図7は、図1のガスタービン発電設備において設置されうるバッファタンクのさらに他の例を示す配管図である。 図8は、図1のガスタービン発電設備において設置されうるバッファタンクのさらに他の例を示す配管図である。 図9は、図7または図8のバッファタンクを通過することによって低カロリガスのカロリ変動が緩和される状態の一例を示したグラフである。 図10は、図1のガスタービン発電設備において設置されうるカロリ変動抑制手段の他の例を示す配管図である。 図11は、図1のガスタービン発電設備において設置されうるバッファタンクのさらに他の例を示す配管図である。 図12は、図1のガスタービン発電設備において設置されうるバッファタンクのさらに他の例を示す配管図である。 図13は、図1のガスタービン発電設備において設置されうるバッファタンクのさらに他の例を示す配管図である。 図14は、図1のガスタービン発電設備において設置されうるバッファタンクのさらに他の例を示す配管図である。
符号の説明
1・・・・低カロリガス供給設備
2・・・・ガスタービン
3・・・・低カロリガス供給配管
4・・・・空気供給配管
5・・・・N供給配管
6・・・・第一混合器
7・・・・第二混合器
8・・・・希釈ガス供給配管
9・・・・集塵装置
10・・・・バッファタンク
11・・・・カロリメータ
12・・・・流量計
13・・・・混合ガス供給配管
14・・・・カロリメータ
15・・・・酸素濃度計
16・・・・低圧圧縮機
17・・・・高圧圧縮機
18・・・・冷却器
19・・・・燃焼器
20・・・・流調弁
21・・・・フィルタ
22・・・・発電機
23・・・・フィルタ
24・・・・ファン
25・・・・逆止弁
26・・・・止め弁
27・・・・流量計
28・・・・流調弁
29・・・・空気放出管
30・・・・流調弁
31・・・・止め弁
32・・・・流量計
33・・・・流調弁
34・・・・止め弁
35・・・・逆止弁
36・・・・連絡管
37・・・・流量計
38・・・・流調弁
39・・・・ファン
40・・・・ガス量バランス監視装置
41・・・・連通管(出口配管)
42・・・・タンク
43・・・・蓋部材
44・・・・調整用おもり
45・・・・(上流側)入口配管
46・・・・ガス量バランス監視装置
46a・・・タンク
47・・・・圧力検出装置
48・・・・戻し配管
49・・・・ファン
50・・・・制御装置
51・・・・撹拌装置
52・・・・(下流側)入口配管
53・・・・戻し配管
S・・・・直接還元鉄設備
添付の図面を参照しながら本発明の低カロリガス供給設備、それを備えたガスタービン設備、および、ガスタービン燃料用低カロリガスの発熱量の上昇を抑制する方法の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態である低カロリガス供給設備1を含んだガスタービン設備の概略を示す配管図である。ガスタービン設備としてはガスタービン発電設備を例示している。前述したように、低カロリガスをその発熱量が約12MJ/Nm以下のガスと定義する。低カロリガスはそのカロリ等の特性が変動するものが多い。
この低カロリガス供給設備1は、直接還元鉄設備Sで発生した副生ガス(以下、低カロリガスと呼ぶ)をガスタービン2に燃料として供給する低カロリガス供給配管3と、この低カロリガスを希釈するために低カロリガス供給配管3に空気を供給するために空気供給配管4と、低カロリガス供給配管3に不活性ガスを供給するための不活性ガス供給配管5とを備えている。この低カロリガス供給設備1の作動を制御するための制御装置50が配設されている。本実施形態では不活性ガスとして窒素ガス(N)を使用しているため、この不活性ガス供給配管をN供給配管5と呼ぶ。不活性ガスとしてはNに限定されず、COやヘリウム(He)等であってもよい。
本実施形態では空気供給配管4およびN供給配管5が第二混合器7に接続しており、第二混合器7から低カロリガス供給配管3までは空気とNの共通の配管が接続されている。この共通配管を希釈ガス供給配管8と呼ぶ。この希釈ガス供給配管8は第一混合器6によって低カロリガス供給設備1に接続されている。空気供給配管4とN供給配管5とを合流させずにそれぞれ4、5を直接第一混合器6に接続してもよいが、設備コストの低減のためには図示のごとく両者4、5を予め接続しておくのが好ましい。また、第二混合器7を用いずに空気供給配管4およびN供給配管5の配管同士を直接接続してもよい。しかし、第一混合器6における副生ガスと希釈ガスとの混合性を良くするため、前もって希釈用空気とNとを均一に混合した混合ガスを第一混合器6に送ることが好ましいので、第二混合器7を介して接続するのが好ましい。
上記低カロリガス供給配管3の第一混合器6より上流部分には、直接還元鉄設備Sから送られてくる低カロリガスを除塵するための集塵装置9と、低カロリガスを一次貯留するためのバッファタンク10とが設置されている。バッファタンク10は比較的大容量であり、時々刻々とカロリ変動しつつ駐留されていく低カロリガスがこのバッファタンク10の内部で混合される。その効果については後述する。バッファタンク10の下流側には低カロリガスの発熱量を検出するための発熱量検出装置11と流量を計測するための流量計12とが設置されている。この流量計12の設置位置は第一混合器6の上流側に限定されない。第一混合器6の下流側でもよい。たとえば後述する高圧圧縮機17と燃焼器19との間でもよい。
発熱量検出装置11の設置位置は、バッファタンク10の下流側には限定されない。たとえばバッファタンク10の上流側であってもよい。バッファタンク10の上流側でガスのカロリ変動を事前に検知することにより、第一混合器6を使用した発熱量制御をより確実に行うことができる。さらに、バッファタンク10の上流側とともに下流側にも発熱量検出装置を設置し、両発熱量検出装置によってバッファタンク10のガスカロリ変動抑制効果を監視することにより、バッファタンク10におけるガス混合作用を併用したカロリ変動の抑制システムの総合的性能を把握することができる。当該発熱量検出装置はバッファタンク10に直接取り付けることも可能である。低カロリガス供給配管3における上記発熱量検出装置11に加えてバッファタンク10に別の発熱量検出装置を取り付けてもよい。
ここで、発熱量検出装置11としては、ガスの発熱量を直接計測する所謂カロリメータ、可燃成分の含有率(濃度)を計測する装置などが用いられる。上記発熱量検出装置11はバッファタンク10に直接取り付けることも可能である。低カロリガス供給配管3上の発熱量検出装置11に加えてバッファタンク10に別の発熱量検出装置を取り付けてもよい。検出速度を重視する場合は現在では可燃性ガス濃度検出器を用いるのが好ましい。適用される低カロリガスが主に含む可燃成分の種類や主たる濃度変動が生じる可燃成分(たとえば、直接還元鉄法における副生ガスでは一酸化炭素)に応じて、その成分の濃度を検出する濃度検出器を用いても良い。本明細書ではこれら発熱量検出装置全体を代表して「カロリメータ」と呼ぶ。
低カロリガス供給配管3の第一混合器6より下流部分は、そこを低カロリガスが空気やNと混合された状態でガスタービン2まで送られることがあるので、この範囲の配管を混合ガス供給配管13と呼ぶ。混合ガス供給配管13にはカロリメータ14と混合ガス中の酸素濃度を計測するための酸素濃度計15とが設置されている。酸素濃度計15の下流側にはガスタービン2の低圧燃料ガス圧縮機(以下、低圧圧縮機と呼ぶ)16と高圧燃料ガス圧縮機(以下、高圧圧縮機と呼ぶ)17とがその順に設置されている。両圧縮機16、17の間には燃料ガスである混合ガスを冷却するための冷却器18が配設されている。高圧圧縮機17からガスタービン2の燃焼器19に接続された燃料配管13aにはタービン出力を調整するための流量調整弁(以下、流調弁という)20が設置されている。符号21は燃焼器19へ空気を供給する配管に設置されたフィルタである。ガスタービン2には発電機22が連結されている。
図1は、両圧縮機16、17ともにタービン2によって回転駆動されるタイプのものを示しているが、これに限定されずに両圧縮機16、17がタービン2と同軸に連結されず、専用のモータによって駆動されるように構成してもよい。また、図示しないが、ガスタービン2にはその排ガスを利用して発電する排熱回収ボイラ発電設備等を設置してもよい。
つぎに、空気の供給設備について説明する。空気供給配管4には、外部から空気を取り入れる入口にフィルタ23が設置されている。空気供給配管4のフィルタ23より下流部分は分岐され、外部から空気を吸引して空気供給配管4内を圧送するための駆動源たるファン24がメンテナンス時等の便宜のために並列に二機設置されている。各ファン24の下流側にはファン24側への逆流防止のために逆止弁25が配設されている。空気供給配管4は、両逆止弁25の下流側で再度一本に統合されている。その下流の部分には止め弁26、流量計27および流調弁28がその順に設置され、第二混合器7に接続されている。空気供給配管4の上記止め弁26と流量計27との間には、空気を大気放出するための空気放出配管29が配設されている。この空気放出配管29には流調弁30が設置されている。
つぎに、Nの供給設備について説明する。N供給配管5は、上流側から順に止め弁31、流量計32および流調弁33を有しており、第二混合器7に接続されている。第二混合器7から第一混合器6に至る希釈ガス供給配管8には、その上流側から順に止め弁34と逆止弁35とが設置されている。逆止弁35は低カロリガスが希釈ガス供給配管8に逆流することを防止するためのものである。この希釈ガス供給配管8の止め弁34の上流側部分と、上記空気放出配管29の流調弁30の下流側部分との間には、空気とNとの混合器を空気放出配管29を通して大気放出するために連絡管36が接続されている。この連絡管36には流量計37と流調弁38とが設置されている。空気供給配管4およびN供給配管5が別配管でそれぞれ第一混合器6まで延設されている場合は、各配管4、5に止め弁と逆止弁とがそれぞれ設置され、連絡管36は削除される。その代わり、N供給配管5における止め弁31と流量計32との間に、流調弁を備えたN放出配管が設置される。
つぎに、制御装置50によるこの設備の運転制御の一例を説明する。まず、低カロリガス供給配管3のカロリメータ11と流量計12とを監視しつつ低カロリガスをガスタービン2に向けて圧送する。このとき、すでに空気供給配管4ではその止め弁26を開いて流調弁28を閉じ、連絡管36の流調弁38とを閉じ、空気放出配管29の流調弁30を開いた状態でファン24が作動している。つまり、空気が吸引されて空気放出配管29から大気に放出されている。N給配管5の流調弁33は閉じられている。他の止め弁31、34はともに開いている。
制御装置50には、各ガスタービン2の燃料ガスの使用上の許容カロリ範囲が設定されている。すなわち、基準カロリ値(たとえば1600kcal/Nm)と変動幅(たとえば基準カロリ値の±10%)である。そして、上記低カロリガスのカロリ値がこの許容変動の上限カロリ値(たとえば+10%であり、1760kcal/Nm)を超えているときには、空気供給配管4の流調弁28が開くように、空気放出配管29の流調弁30を閉弁方向に調整する。これによって低カロリガスに空気を混合してカロリ値を許容範囲内に下げる。空気を供給するときおよび後述のNを供給するときは、上記カロリメータ11および流量計12の監視とともに、最終的なカロリ値の適正を判断するために混合ガス供給配管13のカロリメータ14を監視する。空気を供給するときには、後述するように低カロリガス供給配管3の酸素濃度計15によって燃料ガスの酸素濃度を監視する。
混合ガス供給配管13のカロリメータ14の計測結果から、最大限の空気供給によってもなおカロリ値が許容範囲に入らないと判断したときには、N供給配管5の流量計32を監視しつつ、流調弁33が開くように調整することによりNを低カロリガスに混合してカロリ値を許容範囲内に下げる。このときは、混合ガス供給配管13の流量計15をも監視しつつ空気放出配管29の流調弁30を開弁方向に調整して空気を放出してその混合量を減少させる。以上のごとくして低カロリガスのカロリが許容上限値を超えることを防止する。
つぎに、希釈ガス供給配管8から空気放出配管29に連絡管36を接続してNまたはNと空気との混合気(希釈ガス)を大気放出しうる構成にした点について説明する。希釈ガスの量は通常は流調弁28、33によって制御される。低カロリガス供給配管3のカロリメータ11の検出値が急激に減少した場合、この流調弁28、33による制御ではその応答性に問題が生じる可能性もある。このような場合、連絡管36の流調弁38によって希釈ガスの一部を大気放散することにより、希釈ガスの供給量を急激に減少させてカロリ値の急減に対応する。
空気には約21%の酸素が含まれているので、空気を低カロリガスに混合すればこの混合ガスの酸素含有量(酸素濃度)が上昇する。可燃ガス中に所定割合の酸素が含まれた場合、理論的には所定温度で当該可燃ガスが可燃範囲内に入る。このような状況に陥る前には空気の供給量を制限しなければならない。そのときになお、低カロリガスのカロリ値を下げる必要があるときには、前述のごとく、低カロリガスへの空気混合量を減少させつつNを供給して混合させる。
図2には、低カロリガスと空気との混合ガスについて、その可燃限界を低カロリガスの容積比率と温度との関係で示している。図中左側の黒丸印をつないだ曲線は、混合ガスの可燃範囲のうち、低カロリガスの最小容積比率(空気の最大容積比率)を示す。右側の黒四角印をつないだ曲線は、混合ガスの可燃範囲のうち、低カロリガスの最大容積比率(空気の最小容積比率)を示す。両曲線で挟まれた範囲が可燃範囲である。低カロリガスのカロリ値は変動するので上記両曲線も変動する。したがって、制御装置50には、このようなデータに基づき、安全率を考慮したうえで空気の最大許容混合容積率が設定されている。たとえば図2中に示す、空気の容積比率20%(低カロリガスの容積比率80%)である。右側の黒四角印をつないだ曲線で示す空気の最小容積比率よりもさらに小さい比率(20%)に設定されている。ただし、この数値は一例である。
そして、空気の容積比率がたとえば上限値(20%)よりわずかに小さい、たとえば15%を超えると、前述のとおり空気の混合量を減少させ、必要に応じてNを供給するのである。この制御は低カロリガス供給配管3の流量計12および空気供給配管4の流量計27の検出結果に基づいて行われる。
つぎに、図1中のバッファタンク10の作用効果について説明する。図示のごとく、このバッファタンク10には、上流側の低カロリガス供給配管3が接続される入口10aと、下流側の低カロリガス供給配管3が接続される出口10bとが形成されている。したがって、送られてきた低カロリガスの全部がこのバッファタンク10に流入する。図1のバッファタンク10では、その入口10aおよび出口10bはタンク周壁の下端近傍に形成されているが、とくにこれらの形成位置に限定されず、たとえばタンク周壁の中部、上部、タンクの底部等に形成してもよい。
このバッファタンクの容積は大きく、たとえば直径が2〜3m程度の低カロリガス供給配管3に対して容積が通常20000〜200000m程度のものが設置される。時々刻々カロリが変動しつつ送られてきた低カロリガスはバッファタンク内で混合される。この明細書でいうタンク内でのガスの混合とは、いわば時間差の混合を意味する。すなわち、同時にバッファタンク10に流入した低カロリガスは、比較的早く出口10bから流出する部分から遅くまでバッファタンク10内に滞留する部分まで分布している。一方、入口10aからは連続して新たなガスが流入してくるので、過去に流入したガスと新たに流入したガスとが絶えず混合されている。このことを時間差混合と言う。この時間差混合の結果、バッファタンク10の出口10bから出ていく低カロリガスのカロリの変動幅は縮小され、変動速度は低下させられる。すなわち、カロリ変動が大きく緩和(抑制)される。このようにカロリ変動が事前に緩和されると、下流において空気等の希釈によるカロリ上昇の抑制制御が非常に容易となる。以上の現象を図3〜図8、図11〜図14を参照しつつ説明する。
図3は、図1中のバッファタンク10の容積を200000mとしたときに、カロリ変動する低カロリガスが流量500000Nm/hrで供給された場合のカロリ変動の緩和(抑制)状態のシミュレーション結果を示すグラフである。横軸は時間(分)を示し、縦軸は低カロリガスの発熱量であるガスカロリ値(kcal/Nm)を示している。また、図中に破線で表す曲線はバッファタンク10に送られてきた低カロリガスのカロリ変動(オリジナル変動)を示している。これは実測した一サンプルである。実線で表す曲線はバッファタンク10から出ていく低カロリガスのカロリ変動(抑制後変動)を示している。図示のごとく、バッファタンク10に入る前の低カロリガスのカロリは最低約1530kcal/Nmから最高約2360kcal/Nmまで変動している。つまり、これら二値の平均値(以下、単に平均値という)(1945kcal/Nm)の約±21%の変動幅を持っている。バッファタンク10から出ていく低カロリガスのカロリ変動を理論計算した結果によれば、最低1780kcal/Nmから最高1960kcal/Nmまでであり、変動幅は平均値(1870kcal/Nm)の約±5%まで抑制されている。図示のごとく変動周期についても短周期成分および中周期成分が大幅に抑制されている。この効果は低カロリガスの供給流量に対してバッファタンクの容積が大きいほど顕著になる傾向がある。オリジナル変動の変動幅が小さい場合は経済性の見地からバッファタンクの容積を小さくしても効果がある。
図4には、低カロリガスが流量は500000Nm/hrとしたままで、バッファタンク10の容積を上記のものの半分の100000mとしたときのカロリ変動の減衰状態が示されている。この場合のカロリ変動もバッファタンク10によって1700kcal/Nmから2040kcal/Nmまでの範囲に抑制されており、変動幅は平均値(1970kcal/Nm)の約±9%である。
図5は、低カロリガスが流量200000Nm/hrで供給される設備においてバッファタンク10の容積を50000mとしたときの、カロリ変動の減衰状態を示している。この場合のカロリ変動もバッファタンク10によって1740kcal/Nmから2010kcal/Nmまでの範囲に抑制されており、変動幅は平均値(1875kcal/Nm)の約±7.2%である。
図示しないが、低カロリガスが上記と同様に流量200000Nm/hrで供給される設備において、バッファタンク10の容積を上記の半分の25000mとしたときは、変動幅は平均値(1875kcal/Nm)の約±12%となる。
図6に示すように、低カロリガスが流量200000Nm/hrで供給される設備において、容積が25000mのバッファタンク10を並列に二台設置しておき、通常運転時には二台とも使用し、定期点検や作動不良時等の非定常事態にのみ片方のタンクのみを使用するという工夫もできる。
このように、バッファタンクを備えるだけで、積極的な制御をすることなく低カロリガスのカロリ変動が大きく抑制される。その結果、下流において空気や不活性ガスを混合する制御が非常に容易になされる。たとえば、ガスタービン2の燃料ガスのカロリ変動幅が基準カロリ値(平均値)の±10%と設定されている場合であれば、バッファタンクの下流では変動するカロリの平均値を、ガスタービン2に設定された基準カロリ値と一致させるために、その仕様に適合させうる容積のバッファタンクを備え、一定比率の空気を下流側で供給するだけで良くなる。空気の供給動作に関しては低カロリガスのカロリ変動の様態を考慮する必要が無くなる。
極端な場合、バッファタンク10を通過した後の低カロリガスの変動するカロリの平均値が、ガスタービン2に設定された基準カロリ値とほぼ一致しているなら、空気供給設備や不活性ガス供給設備は必要無くなる。両設備が設けられている場合であっても、図1の希釈ガス供給配管8の止め弁34を閉止した状態で設備を運転すれば良い。当然ながら、発生した低カロリガスのカロリ変動がもともと大きくない場合は、バッファタンクの設置は必要でなく、空気供給設備や不活性ガス供給設備のみで十分に対応可能である。
図7には他のバッファタンク42が示されている。このバッファタンク42は従来のガスタービン設備に使用されることのあるもので、ガス量バランスを監視する装置40に含まれるものである。このガス量バランス監視装置40は、上流側から送られてくる低カロリガスの量とガスタービンで必要とする消費ガス量とのバランスを取るためのものである。供給ガス量の変動やガスタービンの負荷変動がある場合、供給量と消費量との間でバランスを取る必要がある。供給量が予想外に過剰となったときには大気に放散するなどし、供給不足となったときにはガスタービンの負荷を低下させたり、一部の運転を停止したりする。
このガス量バランス監視装置40は、連通管41によって低カロリガス供給配管3と接続されたタンク42と、タンク42の上端開口を気密に閉止し且つタンク内を上下動可能に配設された蓋部材43と、たとえば蓋部材43に設置された調整用おもり44とを備えている。蓋部材43は、自重と上記おもり44の重量と大気圧による押し下げ力との総計と、タンク42の内圧による押し上げ力とのバランスによってタンク内を上下動する。したがって、低カロリガスの供給量と消費量とのバランスの変化に応じて蓋部材43が上下動する。この蓋部材43の上下動を監視しつつガスの大気放散やタービン負荷の低下等の措置をとる。
このガス量バランス監視装置40をカロリ変動抑制のために利用するのである。このタンク42には、上記連通管41の他に新たに低カロリガス供給配管3と連通する入口配管45が接続されている。この入口配管45には低カロリガスをタンク42に送り込むファン39が設置されている。入口配管45は連通管41より低カロリガス供給配管3の上流側に接続されているので、圧力損失を考慮した配管設計によって上記ファン39を省略することもできる。これは図8および図12に示す上流側入口配管45についても同様である。供給される低カロリガスの一部は入口配管45を通ってタンク42に流入し、タンク42内で低カロリガスが混合し、同量のガスが上記連通管41を通ってタンク42から低カロリガス供給配管3に戻る。この場合は上記連通管41は出口配管とも呼べる。このバッファタンク42は低カロリガス供給配管3のバイパス配管を構成する入口配管45と出口配管41とに接続されており、いわば低カロリガス供給配管3に対して並列に設置されている。
図8には、カロリ変動抑制手段として利用しうる他のガス量バランス監視装置46が示されている。このガス量バランス監視装置46は、さらに経済的な構成をとっており、連通管41によって低カロリガス供給配管3と連通された気密構造のタンク46aを有している。タンク46aには圧力検出装置47が設置され、タンク46aの内圧が常時監視される。制御装置50は、検出圧力が上限域に達すると設備内のガス消費量を増加する指令を出し、ガスの需給バランスをとる。その他の構造は前述の装置40(図7)と同じであり、カロリ変動抑制手段として十分に利用可能である。
図9は、カロリ変動する低カロリガスが流量500000Nm/hrで供給される設備において、図7または図8中のタンク42(46a)の容積を200000mとし、上記ファン39によって500000Nm/hrの流量のうち200000Nm/hrのガスをタンク42(46a)に送り込む場合のカロリ変動の緩和状態を示す。図中に破線で表す曲線は直接還元鉄設備Sから送られてくる低カロリガスのカロリ変動(オリジナル変動)を示している。これは前述の実測サンプルである。二点鎖線で表す曲線はタンク42を出て上記連通管41を通る低カロリガスのカロリ変動(過渡変動)のシミュレーション結果を示している。実線で示す曲線は、連通管41より下流の低カロリガス供給配管3部分を通って第一混合器6に至るガスのカロリ変動(抑制後変動)を示している。前述と同じく、タンク42(46a)に入る前の低カロリガスのカロリは平均値(1945kcal/Nm)の約±21%の変動幅を持っている。ところが、タンク42(46a)から連通管41を通って低カロリガス供給配管3に合流した後のガスのカロリ変動は、1690kcal/Nmから2100kcal/Nmまでであり、変動幅は平均値(1895kcal/Nm)の約±11%まで抑制されている。この数値は一例である。
このように、タンク42(46a)を有する既設の設備を利用してガスカロリの変動を抑制することも可能である。そして、下流において空気による低カロリガスの希釈を容易に行うことができるようになる。なお、図7および図8では、低カロリガスをタンク42(46a)に送り込む入口配管45が、低カロリガス供給配管3における出口配管41より上流側に接続されているが、とくにこの構成に限定されず、出口配管41より下流側に接続してもよい。また、両管41、45ともに複数本設けてもよい。
図10には、他のカロリ変動抑制手段が示されている。この手段は、低カロリガス供給配管3に配設された、低カロリガスの一部を低カロリガス供給配管3の上流側へ戻すための戻し配管48である。この戻し配管48には低カロリガスを上流側へ圧送するファン49が設置されている。図示の戻し配管48は一カ所の吸引部から複数本の枝管48aに分岐してもとの低カロリガス供給配管3に戻すように構成されているが、一本の戻し配管から構成してもよい。また、低カロリガス供給配管3の異なる複数部位にそれぞれ一本の戻し配管を配設してもよい。かかる手段によっても、低カロリガスは低カロリガス供給配管3の上流へ戻されたときに新しい低カロリガスと混合し、カロリ変動が緩和される。この作用を増大するには、戻し配管48を長さを長くし、供給ガス量に対する戻しガス量の容積割合を大きくすればよい。
図示しないが、図7に示すのと同じガス量バランス監視装置40用のバッファタンク42を図1における内容積固定型のバッファタンクと取り替えた態様にしてもよい。すなわち、図7のバッファタンク42は低カロリガス供給配管3のバイパス配管を構成する入口配管45と連通管41とに接続されているが、このバッファタンク42を低カロリガス供給配管3に直接接続してもよい。具体的には、バッファタンク42に形成された入口に低カロリガス供給配管3の上流側を直接接続し、出口に低カロリガス供給配管3の上流側を直接接続してもよい。
図11には、上記のような配管態様と実質的に同一の配管の態様が示されている。図11のバッファタンク42は図7に示すのと同じガス量バランス監視装置40用のバッファタンク42である。相違点は低カロリガス供給配管3とを接続する配管の態様である。図11の配管態様は、図7の低カロリガス供給配管3における、入口配管45との接続部から連通管41との接続部までの部分を取り除き、さらに、入口配管45上のファン39を取り除いたものである。すなわち、入口42aに上流側の低カロリガス供給配管3が接続され、出口42bに下流側の低カロリガス供給配管3が接続されている。換言すれば、図1に示すバッファタンク10をガス量バランス監視装置40用のタンク42に取り替えたものである。かかる配管は、既存のガス量バランス監視装置40をガスカロリの変動抑制装置として兼用するに際して容易に改造し得る態様である。
さらに、図示のごとく、このタンク42の内部にはガスを撹拌するために、ファン等の撹拌装置51を設置してもよい。タンク内でのガスの混合を促進し、それによってより効果的なカロリ変動抑制を実現するためである。撹拌装置51の設置形態としては、タンクの出口42bの近傍からガスをタンクの内方へ向けて流しうる姿勢で出口42bの近傍に設置するのが、ガスの効果的な混合という観点から好ましい。この撹拌装置51を、図11のタンク42に限定されず、他の図面に示すタンク10、42、46aや、カロリ抑制効果を発揮しうる他のタンクに対しても設置することが可能である。なお、撹拌装置51の回転駆動機としての電動モータ51a等はタンクの外部に設置しておくのが好ましい。
図12にも図7のタンクと同様に低カロリガス供給配管3に対して並列に設置されたバッファタンク42が示されている。図示のごとく、タンク42の出口42bと低カロリガス供給配管3との間には出口配管41が接続され、タンク42の入口42aと低カロリガス供給配管3における出口配管41の接続部より上流側との間には入口配管45が接続されている。したがって、この入口配管45を上流側入口配管45と呼ぶ。一方、このタンク42にはさらなる入口52aが形成され、この入口52aに、低カロリガス供給配管3における出口配管41との接続部より下流側に接続された入口配管52が接続されている。この入口配管52を下流側入口配管52と呼ぶ。両入口配管45、52には低カロリガスをタンク42に送り込むファン39が設置されている。図示のごとく、上流側入口配管45および下流側入口配管52のタンク42への接続位置(入口42a、52a)は互いに近接している。
この構成によれば、タンク42には低カロリガス供給配管3の上流側から上流側入口配管45を通して低カロリガスの一部が圧送され、同時に低カロリガス供給配管3の下流側から下流側入口配管52を通して低カロリガスの一部が圧送され、混合して出口42bから出口配管41へと流出する。つまり、カロリ変動が抑制された低カロリガスの一部が循環するので、タンク内で長時間に渡る混合が実現される。下流側入口配管52の長さを長くするほど、混合されるガスの滞留時間が長くなり、一層好ましい混合が実現される。上記下流側入口配管52は低カロリガス供給配管3の下流側からタンク42の入口52aに接続されているが、下流側から、低カロリガス供給配管3の上流側入口配管45との接続部より上流側に接続してもよい。
図13にも低カロリガス供給配管3に対して並列に設置されたバッファタンク42が示されている。図示のごとく、タンク42と低カロリガス供給配管3との間には、出口配管としての上記連通管41と下流側入口配管52とが接続されている。この下流側入口配管52には低カロリガスをタンク42に送り込むファン39が設置されている。
かかる構成によれば、下流側入口配管52が低カロリガス供給配管3における出口配管41との接続部より下流側に接続されていても、低カロリガスはファン39より下流側入口配管52を通してタンク42内へ送り込まれ、混合して出口42bから出口配管41へと流出する。つまり、カロリ変動が抑制された低カロリガスの一部が循環するので効果的な混合がなされる。そして、上記下流側入口配管52の長さを長くするほど、タンク内でより長時間に渡る混合が実現される。
図14に示すタンク42は二種類の入口42a、53aを有している。一方の入口42aには上流側低カロリガス供給配管3が接続され、出口42bには下流側低カロリガス供給配管3が接続され、さらに、他方の入口53aには下流側低カロリガス供給配管3と接続された戻し配管53が接続されている。二つの入口42a、53aは近接して形成されている。戻し配管53には低カロリガスをタンクに送り込むためのファン39が設置されている。
かかる構成によれば、タンク42でカロリ変動が抑制された低カロリガスの一部は再度タンク42へ戻されて再度混合するので、一層好ましい混合が実現される。戻し配管53の長さを長くするほど混合されるガスの滞留時間が長くなる。上記戻し配管53は低カロリガス供給配管3の下流側からタンク42の入口53aに接続されているが、下流側から、低カロリガス供給配管3におけるタンクより上流側に接続してもよい。
以上説明した実施形態では、使用する低カロリガスとして直接還元製鉄法によって発生する副生ガスを例示したが、これに限定されない。低カロリガスとしては、高炉ガス(BFG)、転炉ガス(LDG)、石炭層に含まれる石炭層ガス(Coal mine gasであり、CMGと表す)、溶融還元製鉄法によって発生する副生ガス、GTL(Gas−to−Liquid)プロセスにおいて発生するテイルガス(Tail gas)、オイルサンドからオイル精製プロセスに伴って発生する副生ガス、プラズマを用いたゴミ焼却によって発生するガス、生ゴミを含む一般廃棄物がその埋め立て地において発酵、分解する過程で生じるメタンガス(Landfill gas)、および、その他の類似の原料を化学反応させることに伴って発生する副生ガス等の低カロリガス等が含まれる。もちろん、上記ガスを単独はもとより、BFGとLDGとの混合ガスのように、複数の異種ガスを混合した結果その発熱量が約12MJ/Nm以下となったガスをも含む。
本発明によれば、そのカロリが時々刻々変化する低カロリガスを無尽蔵且つ採取容易な空気によって希釈することにより、燃焼温度の異常な上昇を抑えて安定燃焼を継続させることができる。すなわち、低廉な設備コストおよび運転コストによって上記効果が得られる。

Claims (23)

  1. 低カロリガスを燃料ガスとしてガスタービンに供給するための低カロリガス供給通路と、
    該低カロリガス供給通路に接続された、低カロリガス供給通路に空気を供給するための空気供給通路と、
    上記低カロリガス供給通路に配設された、ガス中の発熱量を検出するための発熱量検出装置と、
    該発熱量検出装置の検出結果に基づいて空気供給通路による空気供給動作を制御しうる制御装置とを備えてなる低カロリガス供給設備。
  2. 上記制御装置が、ガスタービンの燃料ガスの最大許容カロリ値を設定しており、低カロリガスのカロリ値が該最大許容カロリ設定値を超えているときに、空気供給通路から空気を供給するように構成されてなる請求項1記載の低カロリガス供給設備。
  3. 上記低カロリガス供給通路における、空気供給通路との接続部より下流側の部位に酸素濃度検出装置が配設されており、
    上記制御装置が、酸素濃度検出装置の検出結果に基づいて空気供給通路による空気供給動作を制御するように構成されてなる請求項1記載の低カロリガス供給設備。
  4. 上記制御装置が、低カロリガスと空気との混合比から得られる低カロリガスの可燃限界情報に基づいて設定された空気の許容混合容積比率を基準に、空気供給通路による空気の供給量を制御するように構成されてなる請求項3記載の低カロリガス供給設備。
  5. 上記低カロリガス供給通路に、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給通路が接続されており、
    上記制御装置が、酸素濃度検出装置の検出結果に基づいて不活性ガス供給通路による不活性ガス供給動作を制御するように構成されてなる請求項3または4記載の低カロリガス供給設備。
  6. 上記低カロリガス供給通路に、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給通路が接続されており、
    上記制御装置が、空気供給通路による低カロリガス供給通路への空気供給をしている状態において、発熱量検出装置の検出結果に基づいて不活性ガス供給通路による不活性ガス供給動作を制御するように構成されてなる請求項1記載の低カロリガス供給設備。
  7. 上記低カロリガス供給通路に、低カロリガスを一時的に貯留する第一のタンクが配設されており、
    該第一のタンクが入口と出口とを有しており、入口には低カロリガス供給通路の上流側が接続されており、出口には低カロリガス供給通路の下流側が接続されてなる請求項1記載の低カロリガス供給設備。
  8. 上記低カロリガス供給通路に、低カロリガスを一時的に貯留する第二のタンクが配設されており、
    低カロリガス供給通路と上記第二のタンクとの間に、低カロリガスを低カロリガス供給通路から第二のタンクに送り込むガス入口通路と、低カロリガスを第二のタンクから低カロリガス供給通路へ戻す出口通路とが配設されており、
    上記入口通路に低カロリガスを第二のタンクに向けて圧送する第一ガス圧送装置が配設されてなる請求項1記載の低カロリガス供給設備。
  9. 上記低カロリガス供給通路に、供給する低カロリガスの一部を該低カロリガス供給通路の上流側へ戻す戻し通路が配設されており、該戻し通路に、低カロリガスを低カロリガス供給通路の上流側に向けて圧送する第二ガス圧送装置が配設されてなる請求項1記載の低カロリガス供給設備。
  10. 上記空気供給通路に配設された、該通路を遮断および開放しうる空気遮断装置と、該空気遮断装置の上流側に配設された空気放出装置とを備えてなる請求項1記載の低カロリガス供給設備。
  11. 上記不活性ガス供給通路に配設された、該通路を遮断および開放しうる不活性ガス遮断装置と、該不活性ガス遮断装置の上流側に配設された不活性ガス放出装置とを備えてなる請求項5記載の低カロリガス供給設備。
  12. ガスタービンと、
    該ガスタービンに燃料ガスとして低カロリガスを供給するための低カロリガス供給設備とを備えており、
    該低カロリガス供給設備が、請求項1〜11のうちのいずれか一の項に記載の低カロリガス供給設備であるガスタービン設備。
  13. 燃料ガスとしてガスタービンに供給する低カロリガスの発熱量を計測するカロリ計測ステップと、
    この計測結果が設定許容カロリ値を超えているときに、希釈用の空気を上記低カロリガスに混入する空気混入ステップとを含んでなるガスタービン燃料用低カロリガスのカロリ上昇抑制方法。
  14. 上記空気混入ステップが、低カロリガスと空気との混合気の酸素濃度を計測するステップと、この計測結果が、低カロリガスの可燃限界情報から得られる設定許容空気含有率を超えないように空気混入量を調整するステップを含んでなる請求項13記載のカロリ上昇抑制方法。
  15. 最大限の空気供給によっても上記発熱量計測結果が設定許容カロリ値を下回らないと判断したときに、不活性ガスを低カロリガスに混入するステップをさらに含んでなる請求項13記載のカロリ上昇抑制方法。
  16. 空気混入量を減少させれば上記混合気の発熱量が設定許容カロリ値を超え、増大させれば設定許容空気含有率を超えると判断したときに、空気混入量を減少させるとともに、不活性ガスを低カロリガスに供給するステップをさらに含んでなる請求項14記載のカロリ上昇抑制方法。
  17. 低カロリガスを燃料ガスとして供給するための低カロリガス供給通路と、
    上記低カロリガス供給通路に配設された、低カロリガスを一時的に貯留するタンクとを備えており、
    該タンクが、低カロリガス供給通路からタンク内へガスが流入するための入口と、タンクから低カロリガス供給通路へガスが流出する出口とを有してなる低カロリガス供給設備。
  18. 上記入口には低カロリガス供給通路の上流側が接続されており、出口には低カロリガス供給通路の下流側が接続されてなる請求項17記載の低カロリガス供給設備。
  19. 低カロリガス供給通路と上記タンクとの間に、低カロリガスを低カロリガス供給通路から上記入口を通してタンクに送り込むガス入口通路と、低カロリガスをタンクから上記出口を通して低カロリガス供給通路へ戻す出口通路とが配設されており、
    上記入口通路に低カロリガスをタンクに向けて圧送するガス圧送装置が配設されてなる請求項17記載の低カロリガス供給設備。
  20. 上記タンクより上流側の低カロリガス供給通路とタンクより下流側の低カロリガス供給通路との間に戻し通路が接続されており、
    該戻し通路に、燃料ガスをタンクより上流側の低カロリガス供給通路に向けて圧送するガス圧送装置が設置されてなる請求項18記載の低カロリガス供給設備。
  21. 上記低カロリガス供給通路における出口通路との接続点より下流側と、低カロリガス供給通路における入口通路との接続点より上流側と、の間に戻し通路が接続されており、
    該戻し通路に、燃料ガスを上流側低カロリガス供給通路に向けて圧送するガス圧送装置が設置されてなる請求項19記載の低カロリガス供給設備。
  22. 上記タンクの内部にガスを撹拌するための撹拌装置が設置されてなる請求項17記載の低カロリガス供給設備。
  23. 低カロリガスを燃料ガスとして供給するための低カロリガス供給通路と、
    上記低カロリガス供給通路における上流部分と下流部分との間に接続された戻し通路とを備えており、
    該戻し通路に、低カロリガス供給通路を流れるガスの一部を低カロリガス供給通路の下流部分から上流部分に向けて圧送するガス圧送装置が配設されてなる低カロリガス供給設備。
JP2006536310A 2004-09-22 2005-03-09 ガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法 Expired - Fee Related JP4503612B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004274791 2004-09-22
JP2004274791 2004-09-22
PCT/JP2005/004105 WO2006033175A1 (ja) 2004-09-22 2005-03-09 ガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006033175A1 true JPWO2006033175A1 (ja) 2008-05-15
JP4503612B2 JP4503612B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=36089942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006536310A Expired - Fee Related JP4503612B2 (ja) 2004-09-22 2005-03-09 ガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法

Country Status (6)

Country Link
JP (1) JP4503612B2 (ja)
KR (3) KR101008374B1 (ja)
CN (1) CN101023256B (ja)
BR (1) BRPI0515686A (ja)
TW (1) TWI271472B (ja)
WO (1) WO2006033175A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8850818B2 (en) * 2010-10-18 2014-10-07 General Electric Company Systems and methods for gas fuel delivery with hydrocarbon removal utilizing active pressure control and dew point analysis
JP5238057B2 (ja) * 2011-07-22 2013-07-17 川崎重工業株式会社 熱媒体の温度変動抑制装置、熱媒体供給設備および太陽熱発電設備
CN102953837B (zh) * 2011-08-24 2015-07-01 三菱日立电力系统株式会社 燃气轮机装置、其控制装置以及其控制方法
JP5346396B2 (ja) * 2012-03-28 2013-11-20 川崎重工業株式会社 太陽熱発電設備、熱媒体供給設備および温度変動制御装置
CN106474642A (zh) * 2016-12-02 2017-03-08 苏州迪森生物能源有限公司 一种燃气轮机的消防系统
TWI749174B (zh) * 2018-02-12 2021-12-11 美商康寧公司 具有延長的微結構和光萃取特徵的玻璃物件
CN113586242A (zh) * 2021-08-30 2021-11-02 山东赛马力发电设备有限公司 一种低噪音燃气发电机组

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5817295A (ja) * 1981-07-23 1983-02-01 Fuji Koki Seisakusho:Kk 感温筒に対するガス充填方法
JPS6312640U (ja) * 1986-07-10 1988-01-27
JPH03175207A (ja) * 1989-12-04 1991-07-30 Kawasaki Steel Corp コークス炉ガスの熱量制御方法
JPH09317499A (ja) * 1996-05-28 1997-12-09 Kawasaki Steel Corp 高炉ガス専焼式ガスタービンの制御方法
JP2797943B2 (ja) * 1993-12-27 1998-09-17 住友金属工業株式会社 混合ガスのカロリー制御装置
JP2000314326A (ja) * 1999-04-30 2000-11-14 Nippon Steel Corp ガスタービンシステム
JP2001055957A (ja) * 1999-08-16 2001-02-27 Toshiba Corp ガスエンジンシステム
JP2002155762A (ja) * 2000-11-17 2002-05-31 Kawasaki Steel Corp ガスタービン発電設備及びその制御方法
JP2004115786A (ja) * 2002-09-06 2004-04-15 Jfe Steel Kk ガス化溶融炉ガスの利用方法
JP2004239515A (ja) * 2003-02-06 2004-08-26 Jfe Steel Kk ガス化溶融炉ガスの利用方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6312640A (ja) * 1986-07-02 1988-01-20 Matsushita Electric Works Ltd 熱硬化性樹脂成形材料の製造方法
JPH0893409A (ja) * 1994-09-21 1996-04-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd コンバインドプラントの運転切替方法及び切替装置
JP4545289B2 (ja) * 2000-06-27 2010-09-15 新日本石油化学株式会社 ガスタービン用燃料供給設備およびそれを用いた供給方法
JP2002309987A (ja) * 2001-02-05 2002-10-23 Komatsu Ltd エンジンの排気脱硝装置
JP3993472B2 (ja) 2002-06-18 2007-10-17 三菱重工業株式会社 石炭ガス化複合発電プラント用ガス化炉の運転制御方法
JP4003553B2 (ja) * 2002-06-26 2007-11-07 Jfeスチール株式会社 副生ガスを用いた発電方法および発電設備

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5817295A (ja) * 1981-07-23 1983-02-01 Fuji Koki Seisakusho:Kk 感温筒に対するガス充填方法
JPS6312640U (ja) * 1986-07-10 1988-01-27
JPH03175207A (ja) * 1989-12-04 1991-07-30 Kawasaki Steel Corp コークス炉ガスの熱量制御方法
JP2797943B2 (ja) * 1993-12-27 1998-09-17 住友金属工業株式会社 混合ガスのカロリー制御装置
JPH09317499A (ja) * 1996-05-28 1997-12-09 Kawasaki Steel Corp 高炉ガス専焼式ガスタービンの制御方法
JP2000314326A (ja) * 1999-04-30 2000-11-14 Nippon Steel Corp ガスタービンシステム
JP2001055957A (ja) * 1999-08-16 2001-02-27 Toshiba Corp ガスエンジンシステム
JP2002155762A (ja) * 2000-11-17 2002-05-31 Kawasaki Steel Corp ガスタービン発電設備及びその制御方法
JP2004115786A (ja) * 2002-09-06 2004-04-15 Jfe Steel Kk ガス化溶融炉ガスの利用方法
JP2004239515A (ja) * 2003-02-06 2004-08-26 Jfe Steel Kk ガス化溶融炉ガスの利用方法

Also Published As

Publication number Publication date
BRPI0515686A (pt) 2008-07-29
CN101023256B (zh) 2010-05-05
CN101023256A (zh) 2007-08-22
WO2006033175A1 (ja) 2006-03-30
JP4503612B2 (ja) 2010-07-14
KR100853352B1 (ko) 2008-08-21
KR20100123919A (ko) 2010-11-25
KR101008374B1 (ko) 2011-01-14
KR20070043882A (ko) 2007-04-25
KR20080021845A (ko) 2008-03-07
KR101012309B1 (ko) 2011-02-08
TW200610881A (en) 2006-04-01
TWI271472B (en) 2007-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4611373B2 (ja) ガスタービン設備、燃料ガス供給設備および燃料ガスのカロリ上昇抑制方法
JP4503612B2 (ja) ガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法
CN101832183B (zh) 低热值燃料气体混合控制装置和方法
JP4642630B2 (ja) ガスタービンの制御システムおよび制御方法
JP4546482B2 (ja) ガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法
JP4481330B2 (ja) ガスカロリ変動抑制装置、燃料ガス供給設備、ガスタービン設備およびボイラー設備
JP4011572B2 (ja) ガス改質設備
JP4326566B2 (ja) ガスカロリ変動抑制装置、燃料ガス供給設備、ガスタービン設備およびボイラー設備
JP2007170245A (ja) ガスタービン設備、低カロリガス供給設備および当該ガスのカロリ上昇抑制方法
KR100912148B1 (ko) 가스 터빈 설비, 연료가스 공급 설비 및 연료가스의 칼로리상승 억제 방법
KR100906267B1 (ko) 가스 터빈 설비, 연료가스 공급 설비 및 연료가스의 칼로리상승 억제 방법
JP2007113541A (ja) ガスタービン用燃料ガスの減熱設備および減熱方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100420

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4503612

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150430

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees