JPWO2006027991A1 - 頭蓋骨模型 - Google Patents

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Abstract

本発明は、古生物学の学習用教材又は展示用模型として有用な、頭蓋骨模型を提供することを課題とし、本来の頭蓋骨を構成する頭蓋骨構成骨の形状を有し、それぞれの所定の位置に磁石及び/又は磁性体を設けて、互いに接合可能とされた複数の頭蓋骨部品を含む組立て式頭蓋骨模型を提供することにより課題を解決する。

Description

本発明は、組立て式頭蓋骨模型、とりわけ、恐竜などの古生物の頭蓋骨模型に関するものである。
通常、古生物骨格はバラバラの状態で発掘されるので、その古生物の種別を判別するためには骨格を組み立てる必要がある。特に、歯や顎の形状が特徴的な頭蓋骨は、他の骨格部分よりも、発掘された古生物の種別を判別するための重要な手がかりとなる。よって、古生物の頭蓋骨の構造を学び、組立て能力を養うことは、古生物学の研究をする上で極めて有意義である。
脊椎動物の頭蓋骨は、約20種の頭蓋構成骨により大変複雑に構成されていることから、初心者が頭蓋骨の構造を理解し、さらに頭蓋骨を正しく組立てることは極めて困難である。そこで、初心者の学習用に、各頭蓋構成骨の形状、頭蓋骨の構造、及び、組立ての方法の学習に適した頭蓋骨模型、すなわち、組立て式の頭蓋骨模型が求められている。
従来の頭蓋骨模型は、組立て式であっても、各頭蓋骨部品のレベルで組立て可能なものではなかった。また、組立て式の骨格模型としては、特実平5−61772号公報には、全身骨格標本の関節部を磁石で連結可能な模型が、特開平2003−29623号公報には、生物の身体構造の学習用の組立て分解可能な生物体模型が開示されている。これらの模型は、構造が単純な腕部や脚部における組立て及び分解を可能としているのみであり、複雑な構造である頭蓋骨を組立て及び分解可能にした模型ではない。
本発明は、古生物学の学習用教材又は展示用模型として有用な頭蓋骨模型を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明者等は、頭蓋骨部品の接合点に磁石や磁性体を埋め込み、磁力による引力により、各頭蓋骨部品を単独で又は複数の部品を組み合わせて接合可能にした。また、各部品に埋め込む磁石の磁力強度、形状及び向きや、各部品の形状を考慮して、各頭蓋骨部品が正しい位置、方向でのみ接合されるように調節し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、本来の頭蓋骨を構成する頭蓋構成骨の形状を有し、それぞれの所定の位置に磁石及び/又は磁性体を設けて、互いに接合可能とされた複数の頭蓋骨部品を含む組立て式頭蓋骨模型を提供することによって前記課題を解決するものである。
図1は、バクトロサウルスの頭蓋骨レプリカの完成図である。 図2は、バクトロサウルスの頭蓋骨レプリカの組立図である。
符号の説明
1 右後眼窩骨
2 右涙骨前前頭骨
3 右頬骨
4 右下顎
5 前歯骨
6 基本骨格
11a、11b、12a、12b、13a、15a、16a、16b、17a、17b 丸型ネオジウム磁石
13b、15b 丸型コバルト磁石
14a 角型異方向性フェライト磁石
14b 鉄板
本発明の頭蓋骨模型は、ヒトを含む哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類などの脊椎動物の頭蓋骨に適用することができ、これらの頭蓋骨の構造を学ぶための教材や、博物館、水族館、又は動物園などで展示するための模型とすることができる。とりわけ、古生物の頭蓋骨の模型に有利に用いられ、骨、歯牙、化石などの発掘品から分別採取した頭蓋骨部分に適宜な補強又は修繕加工を施した後、それらを直接用いることも、また、頭蓋骨部品の一部又は全部に対するレプリカを作製して、それらを用いることもできる。全ての頭蓋骨部品にレプリカを用いる場合、それらのサイズを任意の倍率で拡大縮小することができる。
本発明における古生物としては、例えば、アヴィミムス(Avimimus)、アウストロサウルス(Austrosaurus)、アエピサウルス(Aepisaurus)、アナトサウルス(Anatosaurus)、アパトサウルス(Apatosaurus)、アラモサウルス(Alamosaurus)、アルバートサウルス(Albertsaurus)、アロサウルス(Allosaurus)、アンキケラトプス(Anchiceratops)、アンキサウルス(Anchisaurus)、アンキロサウルス(Ankylosaurus)、イグアノドン(Iguanodon)、ヴェロキラプトル(Velociraptor)、ウルトラサウルス(Ultrasaurus)、エウケントロサウルス(Eucentrosaurus)、エオラプトル(Eoraptor)、エドモントサウルス(Edomontosaurus)、エラフロサウルス(Elaphrosaurus)、エルリコサウルス(Erlikosaurus)、オウラノサウルス(Ouranosaurus)、オピストコエリカウディア(Opisthocoelicaudia)、オルニトミムス(Ornithomimus)、オロドロメウス(Orodromeus)、カスモサウルス(Chasmosaurus)、ガソサウルス(Gasosaurus)、カマラサウルス(Camarasaurus)、ガリミムス(Gallimimus)、カルノタウルス(Carnotaurus)、カンプトサウルス(Camptosaurus)、クリプトドラコ(Cryptodraco)、クンミンゴサウルス(Kunmingosaurus)、ケティオサウルス(Cetiosaurus)、ケラトサウルス(Ceratosaurus)、ケントロサウルス(Centrosaurus)、コエロフィシス(Coelophysis)、コエロサウルス(Coelosaurus)、コリトサウルス(Corythosaurus)、コンプソグナトゥス(Compsognathus)、サウロルニトイデス(Saurornithoides)、サウロロフス(Saurolophus)、シャンシャノサウルス(Shanshanosaurus)、スーパーサウルス(Supersaurus)、ステゴサウルス(Stegosaurus)、セイスモサウルス(Seismosaurus)、セグノサウルス(Segnosaurus)、タルボサウルス(Tarbosaurus)、チンタオサウルス(Tsintaosaurus)、ディノニクス(Deinonychus)、ティタノサウルス(Titanosaurus)、ディプロドクス(Diplodocus)、ティラノサウルス(Tyrannosaurus)、トリケラトプス(Triceratops)、トロオドン(Troodon)、ドロマエオサウルス(Dromaeosaurus)、ナンシウンゴサウルス(Nanshiungosaurus)、ニッポノサウルス(Nipponosaurus)、ノドサウルス(Nodosaurus)、パキケファロサウルス(Pachycephalosaurus)、パキリノサウルス(Pachyrhinosaurus)、バクトロサウルス(Bactrosaurus)、パタゴサウルス(Patagosaurus)、ハドロサウルス(Hadrosaurus)、パラサウロロフス(Parasaurolophus)、バリオニクス(Baryonyx)、バロサウルス(Barosaurus)、ピアトニツキーサウルス(Piatnitzkysaurus)、ピサノサウルス(Pisanosaurus)、ピナコサウルス(Pinacosaurus)、ヒプシロフォドン(Hypsilophodon)、ファヤンゴサウルス(Huayangosaurus)、プシッタコサウルス(Psittacosaurus)、ブラキオサウルス(Brachiosaurus)、プラテオサウルス(Plateosaurus)、プロサウロロフス(Prosaurolophus)、プロトアヴィス(Protoavis)、プロトケラトプス(Protoceratops)、プロバクトロサウルス(Probactrosaurus)、ヘテロドントサウルス(Heterodontosaurus)、ヘルレラサウルス(Herrerasaurus)、マメンチサウルス(Mamenchisaurus)、ムッタブラサウルス(Muttaburrasaurus)、メガロサウルス(Megalosaurus)、ランベオサウルス(Lambeosaurus)、レッバキサウルス(Rebbachisaurus)、ロエトサウルス(Rhoetosaurus)、始祖鳥(Archaeopteryx)などの恐竜類、マンモス、ナウマンゾウ、サーベルタイガーなどの哺乳類、アウストラロピテクスなどの猿人、北京原人などの原人、ネアンデルタール人などの旧人などが挙げられる。
頭蓋骨のレプリカの製造方法としては、脊椎動物の生体、死体、白骨、化石などから頭蓋骨部品をそれぞれ単離し、それぞれの部品の型を石膏やシリコンゴムなどを用いて取るか、定規、ノギス、巻尺などで形状やサイズを計測し、頭蓋骨部品の型を製造した後、その型に樹脂などを流し込んで成形する方法が一般的である。場合によっては、型を作製しないで、現物に相似するようレプリカを成形してもよい。また、頭蓋骨部品を単離しないで、岩石や土砂中の化石や白骨などをエックス線撮影、MRIやCTスキャンなどの非破壊的検査手法を用いて、各頭蓋骨部品の形状やサイズを計測することもできる。
本発明で用いられる磁石は、通常、酸化鉄、ネオジウム、鉄、ホウ素、サマリウム、コバルト、アルミウム、ニッケルなどの金属又はそれらの合金でできた永久磁石であり、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、コバルト磁石、アルミウム−ニッケル−コバルト磁石、サマリウム−コバルト磁石などが挙げられる。また、場合によっては電磁石を用いることも可能である。磁石の形状としては、各頭蓋骨部品の接合面に合わせて、平板、円柱、立方体、直方体、円錐、角錐、球、半球などの任意の形状とすることができる。また、キャップ磁石、ラバー磁石などの加工が施された磁石を用いることができる。用いる磁石の磁力は、各部品の重量、形状などを考慮して適宜決定すればよく、初心者や子供を対象とする場合には、各頭蓋骨部品の組立て順序を示すために、各部品に埋め込む磁石の磁力に強弱をつけることができる。また、磁石の向き、形状を調節することによって、正しい組立て方法を示すことができる。
各部品において、磁石が埋め込まれる所定の位置とは、通常、接合させる2つの部品が互いに接合する接合面がその候補として挙げられ、その中から、接合後の部品の安定性を考慮して、1カ所又は2カ所以上の位置が選ばれる。接合面に設置する磁石は、通常、部品の外観を損ねないように、磁石のN極とS極が接合するように調節して各部品に埋め込まれる。また、磁石と磁石との組み合わせ以外に、磁石と鉄、コバルト、ニッケルのような磁性体との組み合わせによって接合させてもよい。また、ラバー磁石や金属板を接着剤やテープなどで貼り付けたり、塗装を施してもよい。
本発明の頭蓋骨模型は、構成される全ての頭蓋骨部品をそれぞれ磁石で接合可能にすることも、一部の部品を接着剤や留め金などで強固に接着し、一つの頭蓋骨部品として扱うこともできる。さらには、差込式や、面ファスナー、吸盤などを利用した接合方法を併用することもできる。また、モーターや電磁石などを、模型内部又は外部に、又は、顎部を形成する適宜の頭蓋骨部品に設置して、模型の顎を自由に開閉可能にすることもできる。
本発明で用いるレプリカ用素材としては、適宜の非磁性材料を用いることができる。例えば、粘土、岩石、砂、火山灰、石膏、セメント、木材、紙粘土、紙、布、ガラス、天然ゴム、合成ゴム、天然樹脂、合成樹脂、非磁性金属、動物の皮、動物の骨、動物の歯、蝋などが挙げられ、これらの一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。とりわけ、型を用いて成形する場合は、天然樹脂又は合成樹脂が有利に用いられる。天然樹脂としては、澱粉、セルロース、蛋白質、コラーゲン、アルギン酸、ダンマル、コバール、ロジン、グッタベルカ、天然ゴムなどが挙げられ、合成樹脂としては、セルロースアセテート、セルロースニトレート、セルロースアセテートブチレート、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、EVA樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリビニルアセタール、メタクリル樹脂、エチルセルロース、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースプロピオネート、ポリアクリロニトリル、メラミン樹脂、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、強化ポリアミド、ポリイミド、ポリエレタン、ニトロセルロース、ポリ四フッ化エチレン、ポリクロロ三フッ化エチレン、シリコーン樹脂などが挙げられる。
また、レプリカには、適宜の可塑剤、安定剤、充填剤、着色剤、抗菌剤、防虫剤、香料などを適量含有せしめることもできる。
各頭蓋骨部品のレプリカは適宜の加工を施すことができる。例えば、絵の具、クレヨン、ペンキ、蛍光塗料などの塗料を塗布したり、研磨することにより、艶出し、艶消し、発光、撥水又は防水などの表面加工を施すことができる。また、各部品を接合する箇所、方向や順序を明示するために、文字、数字、記号、図形、色、点字、凹凸などを接合箇所又はその付近に印すこともできる。また、各頭蓋骨部品は、軽量化を目的として、内部を中空にしたり、発泡ウレタンや発泡スチロールなどを充填することもできる。また、各部品を発光させる目的で、部品内部に電球、発光ダイオードや有機EL素子を有する電気回路を埋め込むこともできる。また、バランスを調製し安定性を確保するために、適宜の位置に錘を埋め込むこともできる。
以下、実施例で本発明を具体的に説明する。
実施例
<バクトロサウルス頭蓋骨における組立て用部品と基本骨格の作製>
発掘された、恐竜類の一種のバクトロサウルスと推測される古生物頭蓋骨の各頭蓋構成骨(前頭骨、頭頂骨、鱗状骨、基後頭骨、前耳骨、後耳骨、外後頭骨、上後頭骨、傍蝶形骨、眼窩蝶形骨、基蝶形骨、左右方形骨、左右翼状骨、左右方形頬骨、左右後眼窩骨、左右頬骨、左右外翼状骨、左右前前頭骨、左右涙骨、左右鼻骨、左右上顎骨、前上顎骨、前歯骨、左右歯骨、左右下顎歯、左右関節骨、左右上角骨、左右角骨、左右夾板骨)を常法にしたがい、シリコンゴムで型を取り、不飽和ポリエステル樹脂でレプリカ部品を製作した。まず、これらを組み上げ頭蓋骨レプリカを完成させたところ、そのサイズは、全長25cm、高さ15cm、重量570gであった(図1)。次に、組立て用頭蓋骨部品として、右後眼窩骨(図1の1)及び左後眼窩骨、右涙骨前前頭骨(図1の2:右涙骨及び右前前頭骨を組み合わせ接着剤で接合した部品)及び左涙骨前前頭骨(左涙骨及び左前前頭骨組み合わせ接着剤で接合した部品)、右頬骨(図1の3)及び左頬骨、右下顎骨(図1の4:右関節骨、右上角骨、右角骨、右夾板骨、右歯骨及び右下顎歯を組み合わせ接着剤で接合した部品)、及び前歯骨(図1の5)の8つの頭蓋骨部品を選出とした。一方、これら以外の部品はあらかじめ接着剤で接合して組み合わせ、基本骨格とした(図1の6)。基本骨格には、各組み立て用頭蓋骨部品の接合部分に当る箇所を電動小型彫刻機で穴をあけた後、図2の11a、12a、13a、15a及び16aに丸型ネオジウム磁石を、14aには、角型異方向性フェライト磁石を、接合面側がN極になるように押しこみ、不飽和ポリエステル樹脂で埋め込んだ。磁石としては、丸型ネオジウム磁石(直径3mm、厚さ2mm、300mT)、丸型コバルト磁石(直径4mm、厚さ1mm、150mT)、角型異方向性フェライト磁石(縦20mm、横12mm、厚さ3mm、90mT)を用いた。
<左右後眼窩骨>
図2における右後眼窩骨1(重量11g)の11bに丸型ネオジウム磁石を、接合面側がS極になるように埋め込んだ。図2の矢印に示すとおり、右後眼窩骨1の磁石11bは基本骨格6の磁石11aに接合される。右後眼窩骨と対称となる左後眼窩骨についても右後眼窩骨と同様に磁石を埋め込んだ。本部品は、1個の小型の磁石を有するのみであるものの、磁力は強力であり、さらに、部品の形状、接合面、磁石の位置を検討することによって、ほぼ正しい位置で接合される。
<左右涙骨前前頭骨>
図2における右涙骨前前頭骨2(重量11g)の12bに丸型ネオジウム磁石を、13bに丸型コバルト磁石を、接合面側がS極になるように埋め込んだ。図2の矢印に示すとおり、右涙骨前前頭骨2の磁石12bは基本骨格の磁石7aに、右涙骨前前頭骨2の磁石13bは基本骨格の磁石13aにそれぞれ接合される。右涙骨前前頭骨と対称となる左涙骨前前頭骨についても右涙骨前前頭骨と同様に磁石を埋め込んだ。本部品は、2個の小型の磁石により、ほぼ正しい位置で接合される。
<左右頬骨>
図2における右頬骨3(重量22g)の14bに鉄板(縦20mm、横12mm、厚さ1mm)を埋め込んだ。図2の矢印に示すとおり、右頬骨4の鉄板14bは基本骨格の磁石14aに接合される。右頬骨と対称となる左頬骨についても右頬骨と同様に磁石を埋め込んだ。本部品は、平板上の磁石と鉄板の埋め込み方向を検討することにより、ほぼ正しい位置で接合される。
<右下顎>
図2における右下顎4(重量120g)の15bに丸型コバルト磁石を、接合面側がS極になるように埋め込んだ。また、後記前歯骨を接合するために、右下顎4の17aに丸型ネオジウム磁石を接合面側がN極になるように埋め込んだ。図2の矢印に示すとおり、右下顎4の磁石15bは基本骨格の磁石15aに接合される。本部品は、単独での接合では支えを必要とするが、後記前歯骨5の接合により安定化する。
<前歯骨>
図2における前歯骨5(重量11g)の16b及び17bに丸型ネオジウム磁石を、接合面がS極になるように埋め込んだ。図2の矢印に示すとおり、前下顎5の磁石16bは基本骨格6の16aに、前下顎5の磁石17bは右下顎4の磁石17aに接合される。本部品は、前記右下顎4と組み合わせて基本骨格6に接合される。
本品は、磁力により各頭蓋骨部品が自在に組立て分解可能な組立て式模型であることから、組立て分解を繰り返すことにより、複雑なバクトロサウルスの頭蓋骨構造を理解するのに適した学習用教材として有用である。また、本品は、任意の組立て状態で展示可能であり、さらに、取り外した各頭蓋骨部品をも併せて展示品とすることができるので、展示用模型として幅広い活用が可能である。
この発明の頭蓋骨模型は、本来の頭蓋骨を構成する頭蓋構成骨の形状を有した頭蓋骨部品により自在に組立て分解可能である。したがって、この模型を用いて、組立て分解の手順を示したり、中途の組立て状態で示したりすることにより、各頭蓋骨部品の接合状況を効果的に学習したり、分解したそれぞれの頭蓋骨部品を手にとってその形状を観察することができる。さらに、磁石の磁力、向き、形状、位置や、頭蓋骨部品の形状や接合面を調節することにより、正しい手順、向き、位置にしか頭蓋骨部品が接合しないようにしたり、それぞれの頭蓋骨部品を単独で、あるいは複数の部品をあらかじめ組み合わせた後でないと接合できないようにしたり、磁石を埋め込んだことを外見的に分からないようにすれば、パズル感覚で組立て分解可能な模型とすることができるので、とりわけ、初心者や子供を対象にした古生物学の学習に好適である。また、本発明の組立て式頭蓋骨模型は、本来の頭蓋骨を構成する頭蓋構成骨の形状を有した頭蓋骨部品が自在に組立て分解可能であり、任意の組立て状態で展示することもできることから、組立て分解操作により、複雑な頭蓋骨構造を容易に説明できる。また、分解することにより、輸送、移動、保管、廃棄が容易になる。したがって、古生物学、理科、医学分野の学習用教材、博物館における展示品として極めて有用である。本発明は、この様に顕著な効果を奏する発明であり、産業上の貢献は誠に大きく、意義のある発明である。

Claims (3)

  1. 本来の頭蓋骨を構成する頭蓋構成骨の形状を有し、それぞれの所定の位置に磁石及び/又は磁性体を設けて、互いに接合可能とされた複数の頭蓋骨部品を含む組立て式頭蓋骨模型。
  2. 頭蓋骨が古生物の頭蓋骨であることを特徴とする請求項1に記載の頭蓋骨模型。
  3. 頭蓋骨部品の一部又は全部がレプリカであることを特徴とする請求項1又は2に記載の頭蓋骨模型。
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