JPWO2006009187A1 - 電気集塵装置及び電気集塵システム - Google Patents

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Abstract

断線の心配のない放電極板を用いて、高い集塵能力を有しつつ、オゾン生成量を抑えた電気集塵装置及び電気集塵装置用放電極板を提供すること。 隣り合う突起10の先端での突起間隔を、同一電圧下において、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合より、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定したことを特徴とする電気集塵装置。

Description

本発明は、発生する粉塵を捕集する電気集塵装置及び電気集塵システムに関する。
現在、トンネル換気用集塵装置として、粉塵に電荷を与えることで、トンネル内で発生する粉塵を捕集する電気集塵装置が採用されている。
そして、かかる用途の電気集塵装置にあっては、帯電部の放電極として主に放電線が用いられてきた。放電線は長期間使用すると断線することがあるため、放電線に印加される電圧極性は、放電線の寿命の長いマイナス極性(放電極が接地極よりも電位が低い)が採用されることが多かった。
このような状況の中で、放電線にマイナス極性を採用しても断線を生じる可能性が残るため、断線の起こらない複数の突起を端面に有する放電極板も採用されつつあり、複数の突起を端面に有する放電極板やこのような放電極板を利用した集塵装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6)。
一方、帯電部と集塵部を備えた集塵ユニットを複数個配設して集塵ブロックを構成し、この集塵ブロックを複数個設け、プラス放電ブロックの処理風量とマイナス放電ブロックの処理風量との差が少なくなるように、複数の集塵ブロックをプラス放電ブロックとマイナス放電ブロックとに集塵ブロック単位で区分することで、集塵機能を低下させることなく、集塵部で集塵されなかった粉塵を中和し、帯電粒子による壁面付着汚染を防止する電気集塵システムがある(特許文献7)。
実開昭61−200146号公報 実開平6−41849号公報 特開平3−232554号公報 特開平9−323048号公報 特開平10−28897号公報 特開2000−126647号公報 特開2003−260383号公報
ところで、電気集塵装置は、帯電部においてコロナ放電を利用するため、副生成物として有害なオゾンが発生する。特にトンネル内では、一酸化窒素が多く存在するため、オゾンによって一酸化窒素が酸化し、有害な二酸化窒素を増加させてしまうという問題もある。特に近年では、トンネル外へ排出されるオゾンや二酸化窒素が地域住民に与える影響も懸念され、オゾンや二酸化窒素の増加を抑えた電気集塵装置が望まれるようになってきた。
一般にオゾンは、コロナ放電電流が増加するほど多く発生する。発生したオゾンは空気中に含まれる一酸化窒素の酸化に消費され、時間と共に徐々に減少する。一方で二酸化窒素は時間と共に増加する。よって、電気集塵装置を通過した空気中のオゾンと二酸化窒素の比率は時間と共に変わっていくが、その和はほぼ一定である。つまり、電気集塵装置の風下側で増加したオゾンと二酸化窒素の増加量の和が電気集塵装置で副次的に生成されるオゾン生成量と言える。電気集塵装置が同一形状の装置で消費電力も同じ場合、プラス放電でもマイナス放電でも集じん効率はほぼ同じ値となるが、オゾン生成量は放電極性によって異なる。放電極として放電線を用いた場合、マイナス極性のオゾン生成量は、プラス極性のオゾン生成量に比較して、単位風量、単位消費電力あたり5倍から10倍程度多い。例えば、プラス極性として8kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量が0.010ppmであるのに対して、マイナス極性として8kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量は0.049ppmであった。また、プラス極性として9.5kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量が0.005ppmであるのに対して、マイナス極性として9.5kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量は0.043ppmであった。また、プラス極性として11kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量が0.006ppmであるのに対して、マイナス極性として11kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量は0.037ppmであった。また、プラス極性として12.5kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量が0.004ppmであるのに対して、マイナス極性として12.5kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量は0.034ppmであった。
このように、放電線の寿命を考慮すると、マイナス極性が優れるが、オゾン生成量を考慮すると、プラス極性が優れている。
また、複数の突起を端面に有する放電極板を用いる場合には、電圧極性や形状によるオゾン生成量の違いは明確に確認されていなかった。
そこで本発明は、断線の心配のない放電極板を用いて、高い集塵能力を有しつつ、オゾン生成量を抑えた電気集塵装置及び電気集塵装置用放電極板を提供することを目的とする。
また本発明は、集塵部で集塵されなかった粉塵を中和し、帯電粒子による壁面付着汚染を防止する電気集塵システムを構成する上で、高い集塵能力を有しつつ、オゾン生成量を抑えた電気集塵システムを提供することを目的とする。
第1の本発明の電気集塵装置は、先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度とし、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置であって、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定したことを特徴とする。
第2の本発明は、第1の発明において、前記放電極板の前記突起の先端角度を20度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を12mm以上としたことを特徴とする。
第3の本発明は、第1の発明において、前記放電極板の前記突起の先端角度を20度程度、前記高圧電源の電圧を9kVから12kV程度とし、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を8mm以上としたことを特徴とする。
第4の本発明は、第2の発明において、前記放電極板の前記突起の先端角度を20度から30度程度、前記高圧電源の電圧を9kVから12kV程度としたことを特徴とする。
第5の本発明の電気集塵システムは、先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする。
第6の本発明の電気集塵システムは、先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を4mm以上とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、前記突起の先端角度を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、前記突起の先端角度を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする。
第7の本発明の電気集塵システムは、先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を4mm以上とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする。
本発明によれば、オゾンの発生量や二酸化窒素の増加量が少なく、高い集塵能力を有する電気集塵装置及び電気集塵装置用放電極板を提供することができる。
また本発明によれば、突起の先端角度が10度から40度程度とし、隣り合う突起の先端での突起間隔を4mm以上とした電気集塵装置用放電極板を用いた場合に、オゾン生成量が低くなるようにプラス放電かマイナス放電かを適切に設定して給電することができる。
本実施例による電気集塵装置を示す斜視図 本実施例による電気集塵装置の帯電部の構成を示す平面図 本実施例による電気集塵装置の放電極板の構成を示す側面図 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ
符号の説明
10 突起
50 電気集塵装置
51A、51B 高圧電源
52 帯電部
52A 放電極板
52B 接地極板
53 集塵部
53A 荷電極板
53B 集塵極板
本発明の第1の実施の形態の電気集塵装置は、放電極板と接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、放電極板の突起の先端角度を10度から40度程度とし、放電極板が接地極板より電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源から与え、隣り合う突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定したものである。本実施の形態によれば、突起の先端での突起間隔を所定の寸法以上とすることでオゾンの発生を少なくすることができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態の電気集塵装置において、放電極板の突起の先端角度を20度から40度程度、隣り合う突起の先端での突起間隔を12mm以上としたものである。本実施の形態によれば、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態の電気集塵装置において、放電極板の突起の先端角度を20度程度、高圧電源の電圧を9kVから12kV程度とし、隣り合う突起の先端での突起間隔を8mm以上としたものである。本実施の形態によれば、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第2の実施の形態の電気集塵装置において、放電極板の突起の先端角度を20度から30度程度、高圧電源の電圧を9kVから12kV程度としたものである。本実施の形態によれば、放電線のプラス極性と同レベルのオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
本発明の第5の実施の形態の電気集塵システムは、隣り合う突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、一方、隣り合う突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が低くなるように電圧を与えるものである。本実施の形態によれば、突起の先端での突起間隔を所定の寸法以上では放電極板が接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、突起の先端での突起間隔を所定の寸法以下では放電極板が接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることで、いずれの電気集塵装置もオゾンの発生を少なくすることができるとともに、それぞれの電気集塵装置で集塵されなかった粒子状物質を中和させることができ、例えばトンネル壁面などへの粒子状物質の付着を防止することができる。
本発明の第6の実施の形態の電気集塵システムは、突起の先端角度を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、一方、突起の先端角度を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が低くなるように電圧を与えるものである。本実施の形態によれば、突起の先端角度に応じてプラス放電かマイナス電圧かを決定することで、いずれの電気集塵装置もオゾンの発生を少なくすることができるとともに、それぞれの電気集塵装置で集塵されなかった粒子状物質を中和させることができ、例えばトンネル壁面などへの粒子状物質の付着を防止することができる。
本発明の第7の実施の形態の電気集塵システムは、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、一方、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が低くなるように電圧を与えるものである。本実施の形態によれば、突起の先端での突起間隔、突起の先端角度、又は電位差に応じてプラス放電かマイナス電圧かを決定することで、いずれの電気集塵装置もオゾンの発生を少なくすることができるとともに、それぞれの電気集塵装置で集塵されなかった粒子状物質を中和させることができ、例えばトンネル壁面などへの粒子状物質の付着を防止することができる。
以下、本発明の一実施例について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例による電気集塵装置を示す斜視図である。
電気集塵装置50は、空気の流れの上流側に平均電界強度が約0.67kV/mmから0.867kV/mmとなる帯電部52を、下流側に平均電界強度が約900V/mmとなる集塵部53を配置している。尚、ここでいう電界強度とは放電極板と接地極板の間隔Dに対する印加電圧Vの比V/Dのことである。また電気集塵装置50の側面には集塵部53に給電する高圧電源51Aと、帯電部52に給電する高圧電源51Bとが設けられている。
帯電部52は、複数枚の接地極板52Bが所定間隔あけて並設され、接地極板52Bの間に放電極板52Aが配置された構造となっている。集塵部53は、荷電極板53Aと集麈極板53Bとを交互に所定間隔あけて並設している。帯電部52は、放電極板52A又は接地極板52Bに高電圧を印加し、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で発生するコロナ放電によって粉塵に電荷を与えて帯電させる。また、集塵部53は、荷電極板53Aに電圧を印加して集塵極板53Bとの間で電界を形成し、帯電した粉塵をクーロン力によって集塵極板53Bに捕集する。なお、本実施例では帯電部52とは別に集塵部53を設けた場合で説明したが、接地極板52Bが集塵部を構成する電気集塵装置であってもよい。
図2は、本実施例による電気集塵装置の帯電部の構成を示す平面図である。
帯電部52は、複数枚の接地極板52Bが所定間隔あけて平行に配設され、接地極板52Bの間に放電極板52Aが配置されている。このとき、放電極板52Aの表面と接地極板52Bの表面との間の極板間隔Dは12mmから15mm程度とする。
図3は、本実施例による電気集塵装置の放電極板の構成を示す側面図である。
放電極板52Aは、その端面に先端が尖った形状をした複数の突起10を有している。このとき、複数の突起10は、等間隔に設けられていることが好ましいが、突起10の先端での突起間隔Hは、必ずしも一定間隔でなくてもよい。放電極板52Aの突起10の先端角度Aを10度から40度程度とする。10度より小さくても良いが、10度より小さい角度は加工が困難である。40度を超えても、コロナ放電に必要な鋭利な端部を備えていれば同様の効果を奏する。複数の突起10は、放電極板52Aの風上側端面と風下側端面とに設けている。複数の突起10を、放電極板52Aの風上側端面だけに設けてもよいが、風下側端面にも設けることで集塵性能を高めることができる。放電極板52Aの風上側端面と風下側端面との間の幅は、30mmから150mm程度である。また、放電極板52Aの風上側端面と風下側端面との間に、切り込みを設けることで、複数の突起10を設けてもよい。このように複数段の突起10を設ける場合には、放電極板52Aの風上側端面と風下側端面との間の幅は、150mmから200mm程度とすることが好ましい。それぞれの突起10の高さは、先端角度αと突起間隔Hによって設定されるが、4mmから10mm程度である。なお、突起10の突起間隔Hは、下記に説明するように、4mmから12mmの範囲とすることが好ましい。突起10の突起間隔Hは、12mmを越えると集塵性能が低下するが、特にプラス放電におけるオゾン生成量は低い。従って、複数段の突起10を設けることで、12mmを越えた範囲とすることでもオゾンや二酸化窒素の発生量が少なく、高い集塵能力を有する電気集塵装置とすることができる。なお、本実施例では、放電極板の板厚を0.5mmとした。また、コロナ放電によって突起10の先端形状が変化するのを防止するために突起10の先端には、0.3mmのRを設けた。、この突起10の先端に0.3mmのRを設けることで同一電圧時の放電電流は若干少なくなるが、10%未満であり、オゾン生成量の特性は変わらない。
図4から図18は、本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフである。なお、オゾンの生成量は温湿度の影響を受けるため、全ての測定を温度20℃、湿度65%の条件で行った。また、高圧電源は商用の交流電源を昇圧、整流して直流高電圧を生成しているため、高圧電源波形に交流成分(リップル)が残る場合がある。リップルが大きいと放電極板と接地極板間で局部短絡(スパーク)が多くなるため、本実施例ではリップルの大きさが5%(実効値)以下の高圧電源を用いた。
図4は、突起10の先端角度Aを20度、高圧電源51Bから給電する電圧を10kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.071ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.009ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.005ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.027ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.031ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.031ppmであった。
図5は、突起10の先端角度Aを30度、高圧電源51Bから給電する電圧を10kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mm、とした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.075ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.040ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.001ppm未満であった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.034ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.035ppmであった。
図6は、突起10の先端角度Aを40度、高圧電源51Bから給電する電圧を10kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.059ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.045ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.015ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.023ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.027ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.026ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.035ppmであった。
図7は、突起10の先端角度Aを20度、高圧電源51Bから給電する電圧を12kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.8kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.066ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.014ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.008ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.023ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.020ppmであった。
図8は、突起10の先端角度Aを30度、高圧電源51Bから給電する電圧を12kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.8kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.074ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.028ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.006ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.024ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.026ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.025ppmであった。
図9は、突起10の先端角度Aを40度、高圧電源51Bから給電する電圧を12kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.8kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.070ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.072ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.019ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.011ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.019ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.023ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.026ppmであった。
図10は、突起10の先端角度Aを20度、高圧電源51Bから給電する電圧を9kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.75kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.047ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.012ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.005ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.021ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.025ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.025ppmであった。
図11は、突起10の先端角度Aを30度、高圧電源51Bから給電する電圧を9kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.75kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.110ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.031ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.003ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.038ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.036ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.036ppmであった。
図12は、突起10の先端角度Aを40度、高圧電源51Bから給電する電圧を9kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.75kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.100ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.093ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.072ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.012ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.030ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.031ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.034ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.026ppmであった。
図13は、突起10の先端角度Aを20度、高圧電源51Bから給電する電圧を8kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.042ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.013ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.030ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.034ppmであった。
図14は、突起10の先端角度Aを30度、高圧電源51Bから給電する電圧を8kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.110ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.063ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.012ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.049ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.042ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.044ppmであった。
図15は、突起10の先端角度Aを40度、高圧電源51Bから給電する電圧を8kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.107ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.098ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.093ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.027ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.034ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.040ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.040ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.033ppmであった。
図16は、突起10の先端角度Aを10度、高圧電源51Bから給電する電圧を10kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.076ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.016ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.027ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.031ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.023ppmであった。
図17は、突起10の先端角度Aを10度、高圧電源51Bから給電する電圧を8kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが8mmの時には0.059ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.026ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.021ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.027ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.024ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.023ppmであった。
図18は、突起10の先端角度Aを10度、高圧電源51Bから給電する電圧を9kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.75kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.070ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.040ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.015ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.014ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.028ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.026ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.021ppmであった。
以上のように本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度を10度から40度程度とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与える場合では、同一電圧下において、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合より、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように突起間隔Hを設定することで、少ないオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmから15mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度を10度から40度程度とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与える場合においても、上記同様に突起間隔Hを設定することで、少ないオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度Aを20度から40度程度とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与え、隣り合う突起10の先端での突起間隔Hを12mm以上とすることで、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができる。また、更に放電極板52Aの突起10の先端角度Aを20度から30度程度、高圧電源51Bの電圧を9kVから12kV程度とすることで、放電線のプラス極性と同レベルのオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmから15mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度Aを20度から40度程度とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与え、隣り合う突起10の先端での突起間隔Hを12mm以上とすることで、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができる。また、更に放電極板52Aの突起10の先端角度Aを20度から30度程度、高圧電源51Bの電圧を9kVから12kV程度とすることで、放電線のプラス極性と同レベルのオゾン生成量とすることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度Aを20度程度、隣り合う突起10の先端での突起間隔Hを8mm以上とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、9kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与えることで、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmから15mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度Aを20度程度、隣り合う突起10の先端での突起間隔Hを8mm以上とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、9kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与えることで、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができる。
また、本実施例によれば、先端角度Aが10度から40度程度の複数の突起10を、突起間隔Hが4mm以上となるように設けた放電極板52Aを用い、この放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度とし、8kVから12kV程度の電圧を与える場合には、突起間隔H、先端角度A、極板間隔D、又は印加する電圧値から、オゾン発生が少なくなるようにプラス放電とマイナス放電を選択することができる。
一実施例として、電気集塵システムとして複数の電気集塵装置を設置する場合で、マイナス放電による電気集塵装置とプラス放電による電気集塵装置とを併設したい場合には、突起間隔Hだけを変更した放電極板52Aを用いることで、他の条件を同じにしてオゾン生成量の少ないシステムを実現することができる。すなわち、例えば電圧を9kV、極板間隔を12mm、突起10の先端角度を30度とした場合、突起間隔Hを4mmとした電気集塵装置はマイナス放電とし、突起間隔Hを10mmとした電気集塵装置はプラス放電とすることで、プラス放電とした電気集塵装置もマイナス放電とした電気集塵装置もオゾン生成量を少なくすることができる(図13参照)。
また他の実施例として、電気集塵システムとして複数の電気集塵装置を設置する場合で、マイナス放電による電気集塵装置とプラス放電による電気集塵装置とを併設したい場合には、電圧だけを変更することで、他の条件を同じにしてオゾン生成量の少ないシステムを実現することができる。すなわち、例えば極板間隔を15mm、突起10の先端角度を40度、突起間隔Hを8mmとした場合、10kVの電圧を印加する電気集塵装置をマイナス放電とし、12kVの電圧を印加する電気集塵装置をプラス放電とすることで、プラス放電とした電気集塵装置もマイナス放電とした電気集塵装置もオゾン生成量を少なくすることができる(図6と図9、又は図11と図14参照)。
また他の実施例として、電気集塵システムとして複数の電気集塵装置を設置する場合で、マイナス放電による電気集塵装置とプラス放電による電気集塵装置とを併設したい場合には、先端角度Aだけを変更することで、他の条件を同じにしてオゾン生成量の少ないシステムを実現することができる。すなわち、例えば電圧を12kV、極板間隔を15mm、突起間隔Hを8mmとした場合、突起10の先端角度を30度とした電気集塵装置はマイナス放電とし、突起10の先端角度を20度とした電気集塵装置はプラス放電とすることで、プラス放電とした電気集塵装置もマイナス放電とした電気集塵装置もオゾン生成量を少なくすることができる(図7、図8参照)。
また、図示はしないが、極板間隔Dを変更することでもオゾン生成量の少ないシステムを実現することができる。
以上のように、先端角度Aが10度から40度程度の複数の突起10を、突起間隔Hが4mm以上となるように設けた放電極板52Aを用い、この放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度とし、8kVから12kV程度の電圧を与える電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムにおいて、プラス放電とした電気集塵装置とマイナス放電とした電気集塵装置とを同一システム内に併設する場合には、突起間隔H、先端角度A、極板間隔D、又は印加する電圧値の中から少なくとも一つのパラメータを変更することで、オゾン発生が少なくなるようにプラス放電とマイナス放電を選択することができる。そして、プラス放電とした電気集塵装置とマイナス放電とした電気集塵装置とを同一システム内に併設することで、それぞれの電気集塵装置で集塵しきれなかった帯電した粒子状物質を中和させることができ、例えばトンネル壁面などへの粒子状物質の付着を防止することができる。
なお、この電気集塵システムにおいては、全ての電気集塵装置についてオゾン発生が少なくなるようにプラス放電かマイナス放電を決定することが好ましいが、例えばプラス放電の場合とマイナス放電の場合でオゾン生成量に大きな違いが生じない設定にある電気集塵装置など、一部の電気集塵装置について、計測上オゾン発生が多くなる電気集塵装置が含まれていたとしても環境に与える影響が無視できる程度であれば構わない。
また、上記実施例では、オゾン生成量に着目して説明したが、特にトンネル内で用いられる電気集塵装置では、トンネル内で多く存在する一酸化窒素とオゾンとの間で化学反応を起こし、二酸化窒素を大量に発生させることから、オゾン生成量を少なくすることは、すなわち二酸化窒素の発生を少なくすることにもなる。
本発明は、コロナ放電によって粉塵に電荷を与えて帯電させ、帯電した粉塵をクーロン力によって捕集する電気集塵装置であって、特に一酸化窒素の発生も伴う沿道用集塵装置やトンネル用集塵装置に適している。
本発明は、発生する粉塵を捕集する電気集塵装置及び電気集塵システムに関する。
現在、トンネル換気用集塵装置として、粉塵に電荷を与えることで、トンネル内で発生する粉塵を捕集する電気集塵装置が採用されている。
そして、かかる用途の電気集塵装置にあっては、帯電部の放電極として主に放電線が用いられてきた。放電線は長期間使用すると断線することがあるため、放電線に印加される電圧極性は、放電線の寿命の長いマイナス極性(放電極が接地極よりも電位が低い)が採用されることが多かった。
このような状況の中で、放電線にマイナス極性を採用しても断線を生じる可能性が残るため、断線の起こらない複数の突起を端面に有する放電極板も採用されつつあり、複数の突起を端面に有する放電極板やこのような放電極板を利用した集塵装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6)。
一方、帯電部と集塵部を備えた集塵ユニットを複数個配設して集塵ブロックを構成し、この集塵ブロックを複数個設け、プラス放電ブロックの処理風量とマイナス放電ブロックの処理風量との差が少なくなるように、複数の集塵ブロックをプラス放電ブロックとマイナス放電ブロックとに集塵ブロック単位で区分することで、集塵機能を低下させることなく、集塵部で集塵されなかった粉塵を中和し、帯電粒子による壁面付着汚染を防止する電気集塵システムがある(特許文献7)。
実開昭61−200146号公報 実開平6−41849号公報 特開平3−232554号公報 特開平9−323048号公報 特開平10−28897号公報 特開2000−126647号公報 特開2003−260383号公報
ところで、電気集塵装置は、帯電部においてコロナ放電を利用するため、副生成物として有害なオゾンが発生する。特にトンネル内では、一酸化窒素が多く存在するため、オゾンによって一酸化窒素が酸化し、有害な二酸化窒素を増加させてしまうという問題もある。特に近年では、トンネル外へ排出されるオゾンや二酸化窒素が地域住民に与える影響も懸念され、オゾンや二酸化窒素の増加を抑えた電気集塵装置が望まれるようになってきた。
一般にオゾンは、コロナ放電電流が増加するほど多く発生する。発生したオゾンは空気中に含まれる一酸化窒素の酸化に消費され、時間と共に徐々に減少する。一方で二酸化窒素は時間と共に増加する。よって、電気集塵装置を通過した空気中のオゾンと二酸化窒素の比率は時間と共に変わっていくが、その和はほぼ一定である。つまり、電気集塵装置の風下側で増加したオゾンと二酸化窒素の増加量の和が電気集塵装置で副次的に生成されるオゾン生成量と言える。電気集塵装置が同一形状の装置で消費電力も同じ場合、プラス放電でもマイナス放電でも集じん効率はほぼ同じ値となるが、オゾン生成量は放電極性によって異なる。放電極として放電線を用いた場合、マイナス極性のオゾン生成量は、プラス極性のオゾン生成量に比較して、単位風量、単位消費電力あたり5倍から10倍程度多い。例えば、プラス極性として8kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量が0.010ppmであるのに対して、マイナス極性として8kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量は0.049ppmであった。また、プラス極性として9.5kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量が0.005ppmであるのに対して、マイナス極性として9.5kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量は0.043ppmであった。また、プラス極性として11kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量が0.006ppmであるのに対して、マイナス極性として11kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量は0.037ppmであった。また、プラス極性として12.5kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量が0.004ppmであるのに対して、マイナス極性として12.5kVの電圧を印加した場合の単位風量、単位消費電力あたりのオゾン生成量は0.034ppmであった。
このように、放電線の寿命を考慮すると、マイナス極性が優れるが、オゾン生成量を考慮すると、プラス極性が優れている。
また、複数の突起を端面に有する放電極板を用いる場合には、電圧極性や形状によるオゾン生成量の違いは明確に確認されていなかった。
そこで本発明は、断線の心配のない放電極板を用いて、高い集塵能力を有しつつ、オゾン生成量を抑えた電気集塵装置及び電気集塵装置用放電極板を提供することを目的とする。
また本発明は、集塵部で集塵されなかった粉塵を中和し、帯電粒子による壁面付着汚染を防止する電気集塵システムを構成する上で、高い集塵能力を有しつつ、オゾン生成量を抑えた電気集塵システムを提供することを目的とする。
第1の本発明の電気集塵装置は、先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度とし、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置であって、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定したことを特徴とする。
第2の本発明は、第1の発明において、前記放電極板の前記突起の先端角度を20度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を12mm以上としたことを特徴とする。
第3の本発明は、第1の発明において、前記放電極板の前記突起の先端角度を20度程度、前記高圧電源の電圧を9kVから12kV程度とし、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を8mm以上としたことを特徴とする。
第4の本発明は、第2の発明において、前記放電極板の前記突起の先端角度を20度から30度程度、前記高圧電源の電圧を9kVから12kV程度としたことを特徴とする。
第5の本発明の電気集塵システムは、先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする。
第6の本発明の電気集塵システムは、先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を4mm以上とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、前記突起の先端角度を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、前記突起の先端角度を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする。
第7の本発明の電気集塵システムは、先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を4mm以上とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする。
本発明によれば、オゾンの発生量や二酸化窒素の増加量が少なく、高い集塵能力を有する電気集塵装置及び電気集塵装置用放電極板を提供することができる。
また本発明によれば、突起の先端角度が10度から40度程度とし、隣り合う突起の先端での突起間隔を4mm以上とした電気集塵装置用放電極板を用いた場合に、オゾン生成量が低くなるようにプラス放電かマイナス放電かを適切に設定して給電することができる。
本発明の第1の実施の形態の電気集塵装置は、放電極板と接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、放電極板の突起の先端角度を10度から40度程度とし、放電極板が接地極板より電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源から与え、隣り合う突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定したものである。本実施の形態によれば、突起の先端での突起間隔を所定の寸法以上とすることでオゾンの発生を少なくすることができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態の電気集塵装置において、放電極板の突起の先端角度を20度から40度程度、隣り合う突起の先端での突起間隔を12mm以上としたものである。本実施の形態によれば、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態の電気集塵装置において、放電極板の突起の先端角度を20度程度、高圧電源の電圧を9kVから12kV程度とし、隣り合う突起の先端での突起間隔を8mm以上としたものである。本実施の形態によれば、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第2の実施の形態の電気集塵装置において、放電極板の突起の先端角度を20度から30度程度、高圧電源の電圧を9kVから12kV程度としたものである。本実施の形態によれば、放電線のプラス極性と同レベルのオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
本発明の第5の実施の形態の電気集塵システムは、隣り合う突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、一方、隣り合う突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が低くなるように電圧を与えるものである。本実施の形態によれば、突起の先端での突起間隔を所定の寸法以上では放電極板が接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、突起の先端での突起間隔を所定の寸法以下では放電極板が接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることで、いずれの電気集塵装置もオゾンの発生を少なくすることができるとともに、それぞれの電気集塵装置で集塵されなかった粒子状物質を中和させることができ、例えばトンネル壁面などへの粒子状物質の付着を防止することができる。
本発明の第6の実施の形態の電気集塵システムは、突起の先端角度を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、一方、突起の先端角度を、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が低くなるように電圧を与えるものである。本実施の形態によれば、突起の先端角度に応じてプラス放電かマイナス電圧かを決定することで、いずれの電気集塵装置もオゾンの発生を少なくすることができるとともに、それぞれの電気集塵装置で集塵されなかった粒子状物質を中和させることができ、例えばトンネル壁面などへの粒子状物質の付着を防止することができる。
本発明の第7の実施の形態の電気集塵システムは、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、一方、同一電圧下において、放電極板が接地極板より電位が高くなるように高圧電源から給電した場合より、放電極板が接地極板より電位が低くなるように高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、放電極板が接地極板より電位が低くなるように電圧を与えるものである。本実施の形態によれば、突起の先端での突起間隔、突起の先端角度、又は電位差に応じてプラス放電かマイナス電圧かを決定することで、いずれの電気集塵装置もオゾンの発生を少なくすることができるとともに、それぞれの電気集塵装置で集塵されなかった粒子状物質を中和させることができ、例えばトンネル壁面などへの粒子状物質の付着を防止することができる。
以下、本発明の一実施例について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例による電気集塵装置を示す斜視図である。
電気集塵装置50は、空気の流れの上流側に平均電界強度が約0.67kV/mmから0.867kV/mmとなる帯電部52を、下流側に平均電界強度が約900V/mmとなる集塵部53を配置している。尚、ここでいう電界強度とは放電極板と接地極板の間隔Dに対する印加電圧Vの比V/Dのことである。また電気集塵装置50の側面には集塵部53に給電する高圧電源51Aと、帯電部52に給電する高圧電源51Bとが設けられている。
帯電部52は、複数枚の接地極板52Bが所定間隔あけて並設され、接地極板52Bの間に放電極板52Aが配置された構造となっている。集塵部53は、荷電極板53Aと集塵極板53Bとを交互に所定間隔あけて並設している。帯電部52は、放電極板52A又は接地極板52Bに高電圧を印加し、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で発生するコロナ放電によって粉塵に電荷を与えて帯電させる。また、集塵部53は、荷電極板53Aに電圧を印加して集塵極板53Bとの間で電界を形成し、帯電した粉塵をクーロン力によって集塵極板53Bに捕集する。なお、本実施例では帯電部52とは別に集塵部53を設けた場合で説明したが、接地極板52Bが集塵部を構成する電気集塵装置であってもよい。
図2は、本実施例による電気集塵装置の帯電部の構成を示す平面図である。
帯電部52は、複数枚の接地極板52Bが所定間隔あけて平行に配設され、接地極板52Bの間に放電極板52Aが配置されている。このとき、放電極板52Aの表面と接地極板52Bの表面との間の極板間隔Dは12mmから15mm程度とする。
図3は、本実施例による電気集塵装置の放電極板の構成を示す側面図である。
放電極板52Aは、その端面に先端が尖った形状をした複数の突起10を有している。このとき、複数の突起10は、等間隔に設けられていることが好ましいが、突起10の先端での突起間隔Hは、必ずしも一定間隔でなくてもよい。放電極板52Aの突起10の先端角度Αを10度から40度程度とする。10度より小さくても良いが、10度より小さい角度は加工が困難である。40度を超えても、コロナ放電に必要な鋭利な端部を備えていれば同様の効果を奏する。複数の突起10は、放電極板52Aの風上側端面と風下側端面とに設けている。複数の突起10を、放電極板52Aの風上側端面だけに設けてもよいが、風下側端面にも設けることで集塵性能を高めることができる。放電極板52Aの風上側端面と風下側端面との間の幅は、30mmから150mm程度である。また、放電極板52Aの風上側端面と風下側端面との間に、切り込みを設けることで、複数の突起10を設けてもよい。このように複数段の突起10を設ける場合には、放電極板52Aの風上側端面と風下側端面との間の幅は、150mmから200mm程度とすることが好ましい。それぞれの突起10の高さは、先端角度αと突起間隔Hによって設定されるが、4mmから10mm程度である。なお、突起10の突起間隔Hは、下記に説明するように、4mmから12mmの範囲とすることが好ましい。突起10の突起間隔Hは、12mmを越えると集塵性能が低下するが、特にプラス放電におけるオゾン生成量は低い。従って、複数段の突起10を設けることで、12mmを越えた範囲とすることでもオゾンや二酸化窒素の発生量が少なく、高い集塵能力を有する電気集塵装置とすることができる。なお、本実施例では、放電極板の板厚を0.5mmとした。また、コロナ放電によって突起10の先端形状が変化するのを防止するために突起10の先端には、0.3mmのRを設けた。、この突起10の先端に0.3mmのRを設けることで同一電圧時の放電電流は若干少なくなるが、10%未満であり、オゾン生成量の特性は変わらない。
図4から図18は、本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフである。なお、オゾンの生成量は温湿度の影響を受けるため、全ての測定を温度20℃、湿度65%の条件で行った。また、高圧電源は商用の交流電源を昇圧、整流して直流高電圧を生成しているため、高圧電源波形に交流成分(リップル)が残る場合がある。リップルが大きいと放電極板と接地極板間で局部短絡(スパーク)が多くなるため、本実施例ではリップルの大きさが5%(実効値)以下の高圧電源を用いた。
図4は、突起10の先端角度Αを20度、高圧電源51Bから給電する電圧を10kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.071ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.009ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.005ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.027ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.031ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.031ppmであった。
図5は、突起10の先端角度Αを30度、高圧電源51Bから給電する電圧を10kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mm、とした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.075ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.040ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.001ppm未満であった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.034ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.035ppmであった。
図6は、突起10の先端角度Αを40度、高圧電源51Bから給電する電圧を10kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.059ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.045ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.015ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.023ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.027ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.026ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.035ppmであった。
図7は、突起10の先端角度Αを20度、高圧電源51Bから給電する電圧を12kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.8kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.066ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.014ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.008ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.023ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.020ppmであった。
図8は、突起10の先端角度Αを30度、高圧電源51Bから給電する電圧を12kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.8kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.074ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.028ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.006ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.024ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.026ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.025ppmであった。
図9は、突起10の先端角度Αを40度、高圧電源51Bから給電する電圧を12kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.8kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.070ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.072ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.019ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.011ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.019ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.023ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.026ppmであった。
図10は、突起10の先端角度Αを20度、高圧電源51Bから給電する電圧を9kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.75kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.047ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.012ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.005ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.021ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.025ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.025ppmであった。
図11は、突起10の先端角度Αを30度、高圧電源51Bから給電する電圧を9kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.75kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.110ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.031ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.003ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.038ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.036ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.036ppmであった。
図12は、突起10の先端角度Αを40度、高圧電源51Bから給電する電圧を9kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.75kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.100ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.093ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.072ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.012ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.030ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.031ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.034ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.026ppmであった。
図13は、突起10の先端角度Αを20度、高圧電源51Bから給電する電圧を8kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.042ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.013ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.030ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.034ppmであった。
図14は、突起10の先端角度Αを30度、高圧電源51Bから給電する電圧を8kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.110ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.063ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.012ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.049ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.042ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.044ppmであった。
図15は、突起10の先端角度Αを40度、高圧電源51Bから給電する電圧を8kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.107ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.098ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.093ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.027ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが2.5mmの時には0.034ppm、突起間隔Hが4mmの時には0.040ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.040ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.033ppmであった。
図16は、突起10の先端角度Αを10度、高圧電源51Bから給電する電圧を10kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを15mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.076ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.016ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.027ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.031ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.023ppmであった。
図17は、突起10の先端角度Αを10度、高圧電源51Bから給電する電圧を8kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが8mmの時には0.059ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.026ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.021ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.029ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.027ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.024ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.023ppmであった。
図18は、突起10の先端角度Αを10度、高圧電源51Bから給電する電圧を9kV、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.75kV/mmとした時の突起10の先端での突起間隔Hと単位消費電力、単位風量あたりのオゾン生成量の関係を示している。なお、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmとした。
放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合(プラス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.070ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.040ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.015ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.014ppmであった。また、放電極板52Aが接地極板52Bよりも電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合(マイナス極性)では、突起間隔Hが4mmの時には0.028ppm、突起間隔Hが8mmの時には0.026ppm、突起間隔Hが12mmの時には0.022ppm、突起間隔Hが20mmの時には0.021ppmであった。
以上のように本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度を10度から40度程度とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与える場合では、同一電圧下において、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が低くなるように高圧電源51Bから給電した場合より、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように高圧電源51Bから給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように突起間隔Hを設定することで、少ないオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmから15mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度を10度から40度程度とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与える場合においても、上記同様に突起間隔Hを設定することで、少ないオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度Αを20度から40度程度とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与え、隣り合う突起10の先端での突起間隔Hを12mm以上とすることで、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができる。また、更に放電極板52Aの突起10の先端角度Αを20度から30度程度、高圧電源51Bの電圧を9kVから12kV程度とすることで、放電線のプラス極性と同レベルのオゾン生成量とすることができ、高い集塵能力を得ることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmから15mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度Αを20度から40度程度とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与え、隣り合う突起10の先端での突起間隔Hを12mm以上とすることで、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができる。また、更に放電極板52Aの突起10の先端角度Αを20度から30度程度、高圧電源51Bの電圧を9kVから12kV程度とすることで、放電線のプラス極性と同レベルのオゾン生成量とすることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度Αを20度程度、隣り合う突起10の先端での突起間隔Hを8mm以上とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、9kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与えることで、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができる。
また、本実施例によれば、放電極板52Aと接地極板52Bとの極板間隔Dを12mmから15mm程度、放電極板52Aの突起10の先端角度Αを20度程度、隣り合う突起10の先端での突起間隔Hを8mm以上とし、放電極板52Aが接地極板52Bより電位が高くなるように、9kVから12kV程度の電圧を高圧電源51Bから与えることで、放電線のマイナス極性よりもはるかに少ないオゾン生成量とすることができる。
また、本実施例によれば、先端角度Αが10度から40度程度の複数の突起10を、突起間隔Hが4mm以上となるように設けた放電極板52Aを用い、この放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度とし、8kVから12kV程度の電圧を与える場合には、突起間隔H、先端角度Α、極板間隔D、又は印加する電圧値から、オゾン発生が少なくなるようにプラス放電とマイナス放電を選択することができる。
一実施例として、電気集塵システムとして複数の電気集塵装置を設置する場合で、マイナス放電による電気集塵装置とプラス放電による電気集塵装置とを併設したい場合には、突起間隔Hだけを変更した放電極板52Aを用いることで、他の条件を同じにしてオゾン生成量の少ないシステムを実現することができる。すなわち、例えば電圧を9kV、極板間隔を12mm、突起10の先端角度を30度とした場合、突起間隔Hを4mmとした電気集塵装置はマイナス放電とし、突起間隔Hを10mmとした電気集塵装置はプラス放電とすることで、プラス放電とした電気集塵装置もマイナス放電とした電気集塵装置もオゾン生成量を少なくすることができる(図13参照)。
また他の実施例として、電気集塵システムとして複数の電気集塵装置を設置する場合で、マイナス放電による電気集塵装置とプラス放電による電気集塵装置とを併設したい場合には、電圧だけを変更することで、他の条件を同じにしてオゾン生成量の少ないシステムを実現することができる。すなわち、例えば極板間隔を15mm、突起10の先端角度を40度、突起間隔Hを8mmとした場合、10kVの電圧を印加する電気集塵装置をマイナス放電とし、12kVの電圧を印加する電気集塵装置をプラス放電とすることで、プラス放電とした電気集塵装置もマイナス放電とした電気集塵装置もオゾン生成量を少なくすることができる(図6と図9、又は図11と図14参照)。
また他の実施例として、電気集塵システムとして複数の電気集塵装置を設置する場合で、マイナス放電による電気集塵装置とプラス放電による電気集塵装置とを併設したい場合には、先端角度Αだけを変更することで、他の条件を同じにしてオゾン生成量の少ないシステムを実現することができる。すなわち、例えば電圧を12kV、極板間隔を15mm、突起間隔Hを8mmとした場合、突起10の先端角度を30度とした電気集塵装置はマイナス放電とし、突起10の先端角度を20度とした電気集塵装置はプラス放電とすることで、プラス放電とした電気集塵装置もマイナス放電とした電気集塵装置もオゾン生成量を少なくすることができる(図7、図8参照)。
また、図示はしないが、極板間隔Dを変更することでもオゾン生成量の少ないシステムを実現することができる。
以上のように、先端角度Αが10度から40度程度の複数の突起10を、突起間隔Hが4mm以上となるように設けた放電極板52Aを用い、この放電極板52Aと接地極板52Bとの間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度とし、8kVから12kV程度の電圧を与える電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムにおいて、プラス放電とした電気集塵装置とマイナス放電とした電気集塵装置とを同一システム内に併設する場合には、突起間隔H、先端角度Α、極板間隔D、又は印加する電圧値の中から少なくとも一つのパラメータを変更することで、オゾン発生が少なくなるようにプラス放電とマイナス放電を選択することができる。そして、プラス放電とした電気集塵装置とマイナス放電とした電気集塵装置とを同一システム内に併設することで、それぞれの電気集塵装置で集塵しきれなかった帯電した粒子状物質を中和させることができ、例えばトンネル壁面などへの粒子状物質の付着を防止することができる。
なお、この電気集塵システムにおいては、全ての電気集塵装置についてオゾン発生が少なくなるようにプラス放電かマイナス放電を決定することが好ましいが、例えばプラス放電の場合とマイナス放電の場合でオゾン生成量に大きな違いが生じない設定にある電気集塵装置など、一部の電気集塵装置について、計測上オゾン発生が多くなる電気集塵装置が含まれていたとしても環境に与える影響が無視できる程度であれば構わない。
また、上記実施例では、オゾン生成量に着目して説明したが、特にトンネル内で用いられる電気集塵装置では、トンネル内で多く存在する一酸化窒素とオゾンとの間で化学反応を起こし、二酸化窒素を大量に発生させることから、オゾン生成量を少なくすることは、すなわち二酸化窒素の発生を少なくすることにもなる。
本発明は、コロナ放電によって粉塵に電荷を与えて帯電させ、帯電した粉塵をクーロン力によって捕集する電気集塵装置であって、特に一酸化窒素の発生も伴う沿道用集塵装置やトンネル用集塵装置に適している。
本実施例による電気集塵装置を示す斜視図 本実施例による電気集塵装置の帯電部の構成を示す平面図 本実施例による電気集塵装置の放電極板の構成を示す側面図 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ 本実施例による電気集塵装置の突起間隔とオゾン生成量との関係を示すグラフ
符号の説明
10 突起
50 電気集塵装置
51A、51B 高圧電源
52 帯電部
52A 放電極板
52B 接地極板
53 集塵部
53A 荷電極板
53B 集塵極板

Claims (7)

  1. 先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度とし、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置であって、
    隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定したことを特徴とする電気集塵装置。
  2. 前記放電極板の前記突起の先端角度を20度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を12mm以上としたことを特徴とする請求項1に記載の電気集塵装置。
  3. 前記放電極板の前記突起の先端角度を20度程度、前記高圧電源の電圧を9kVから12kV程度とし、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を8mm以上としたことを特徴とする請求項1に記載の電気集塵装置。
  4. 前記放電極板の前記突起の先端角度を20度から30度程度、前記高圧電源の電圧を9kVから12kV程度としたことを特徴とする請求項2に記載の電気集塵装置。
  5. 先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、
    隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、
    隣り合う前記突起の先端での突起間隔を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする電気集塵システム。
  6. 先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を4mm以上とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、
    前記突起の先端角度を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、
    前記突起の先端角度を、同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする電気集塵システム。
  7. 先端が尖った形状をした複数の突起を端面に有する放電極板と、前記放電極板と並行に配置される接地極板と、前記放電極板と前記接地極板との間にコロナ放電電圧を与える高圧電源とを備え、前記放電極板と前記接地極板との間で形成される電界強度を0.67kV/mmから0.8kV/mm程度、前記放電極板の前記突起の先端角度を10度から40度程度、隣り合う前記突起の先端での突起間隔を4mm以上とし、8kVから12kV程度の電圧を前記高圧電源から与え、空気中の粒子状物質を帯電させることで前記粒子状物質を集塵部に付着させる電気集塵装置を複数設置する電気集塵システムであって、
    同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように電圧を与え、
    同一電圧下において、前記放電極板が前記接地極板より電位が高くなるように前記高圧電源から給電した場合より、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように前記高圧電源から給電した場合に、オゾン生成量が低くなるように設定した電気集塵装置には、前記放電極板が前記接地極板より電位が低くなるように電圧を与えることを特徴とする電気集塵システム。
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