JPWO2005084433A1 - 撒き餌、それに用いる水溶性容器の製造方法及び該製造方法に使用する金型 - Google Patents

撒き餌、それに用いる水溶性容器の製造方法及び該製造方法に使用する金型 Download PDF

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高尚 十川
高尚 十川
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    • A01KANIMAL HUSBANDRY; CARE OF BIRDS, FISHES, INSECTS; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K97/00Accessories for angling
    • A01K97/02Devices for laying ground-bait, e.g. chum dispensers, e.g. also for throwing ground-bait

Abstract

撒き餌の取扱が良好であると共に、仕掛けと確実に同調することを可能とし、環境にも優しい水溶性容器に内蔵される撒き餌を提供することを目的とする。水溶性容器に内蔵される撒き餌において、該容器が水溶性多糖および/またはその誘導体を主成分とする材料で構成されていることを特徴とする。好ましくは、水溶性多糖および/またはその誘導体がプルランであり、また水溶性容器内にはリモナイト65,67を収容することを特徴とする。さらに、水溶性容器が半俵状の形状を有する胴部60と蓋部61とからなり、胴部の開口部分に蓋部の凸状部分を挿入するかまたは当該開口部分を蓋部の凹状部分で覆うことにより、容器を形成することを特徴する。

Description

本発明は、魚介類を捕獲するための釣りに用いる撒き餌に関し、特に、温水、冷水、海水などに素早く溶解すると共に、環境に優しい水溶性容器に内蔵された撒き餌に関するものである。さらに、本発明は、前記撒き餌に用いる水溶性容器を効率的に製造するための製造方法や、その製造方法で使用する金型に関する。
釣り用の撒き餌としては、魚介類を集めさせるために、海面より撒くものや、海底に沈め自然に崩壊させるもの、また、釣糸に固定した籠を用いて海水中で自然又はしゃくりにより放出させる方法などがある。
撒き餌の材料としては、オキアミ、アミエビなどが集魚力が高いと考えられており、一般的に多く用いられている。また、魚種によってはサナギなどが集魚力を発揮することがある。実際に撒き餌を使用する際には、パン粉やオカラなどと集魚剤を混ぜることにより、狙う魚種の生息する棚に効果的に撒き餌することが可能であると考えられている。
これらの撒き餌の材料、特に集魚剤は、臭いが悪く、準備作業中に攪拌する際には、異臭が手に付くなどの問題がある。使用に関しても、仕掛けと撒き餌を同調しなければ効果がないため、必要以上に大量の撒き餌を行うこともある。
また、残った撒き餌は海水中に廃棄されることが多く、撒き餌の材料や量によって環境汚染に繋がる場合がある。
この撒き餌による環境汚染により、魚影が薄くなり釣果が得られなくなると、釣り人はさらに多くの撒き餌を用いて釣りを行うこととなる。このため、その撒き餌によりさらに環境汚染が進むといった悪循環が発生することが危惧される。
撒き餌には、上述の問題を改善するべく以下のような事項が求められている。
(1)臭いや見た目などの取扱性が良好であること。
(2)使用量を抑えるために仕掛けと確実に同調させること。
(3)未使用の撒き餌を廃棄せずに、次回の釣りに持ち越しできること。
(4)環境汚染に繋がらない材料で構成されていること。
これらの問題を解決すべく、以下の特許文献1又は2においては、撒き餌の材料を水溶性容器に内蔵する方法が開示されている。
これらの特許文献においては、撒き餌を所定の分量だけ小分けにし、各々を水溶性容器に内蔵することが開示されており、これにより、異臭の発生を抑制することができ、取扱性を良好にすることが可能となる。
また、所定時間で水溶性容器が溶解し、該容器内の撒き餌を海水中に放出させることが可能となる。
特に、水溶性容器の材料として、特許文献1においてはポリビニルアルコール系ポリマーが、特許文献2においては、パオゲンなどの水溶性樹脂を用いた複合紙が提示されている。
実用新案登録第2508558号公報 特開平11−341940号公報
また、一般に押し固められた撒き餌は水中で分散することが困難になってしまうため、以下の特許文献3〜5においては、撒き餌の材料の中に発泡剤を混合し、海水中での分散を補助する方法が提案されている。
特開平2−163027号公報 特開平5−192063号公報 特開2001−86912号公報
以上のような文献があるにも関わらず、現状では、水溶性容器を利用する撒き餌は、市販されていない。これは、水溶性材料の多くが、体温程度の温度や、攪拌などの条件が必要である上に、海水中の塩類によって溶解が阻害されるためと考えられる。
また、ポリビニルアルコールにおいては、溶解速度が低いため、比較的長い時間かけて溶解した方が好ましい場合に用いられる。パオゲンにおいては、溶解速度は高いが、融点が55℃程度と低いために、取扱に注意する必要がある。また、両者は食品添加物としては未認可であり、環境への負荷も懸念される。
さらに、撒き餌を押し固めた場合においては、発泡剤を用いても十分に拡散させることが困難となるなどの問題を生じている。
本発明が解決しようとする課題は、上述した問題を解決し、撒き餌の取扱が良好であると共に、仕掛けと確実に同調することを可能とし、環境にも優しい水溶性容器に内蔵される撒き餌を提供することである。
さらに、本発明は、前記撒き餌に用いる水溶性容器を効率的に製造するための製造方法や、その製造方法で使用する金型を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段としては、請求項1に係る発明は、水溶性容器に内蔵される撒き餌において、水溶性容器が水溶性多糖を主成分とする材料で構成されることを特徴とする。
本発明において「水溶性多糖」とは、水中での溶解速度が調整可能な材料であり、容器を形成した際に撒き餌材料の充填作業並びに撒き餌使用時の取扱いに耐える十分な機械的強度を有し、溶解した際に自然環境への負荷が極めて少ない多糖および/またはその誘導体を意味する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の撒き餌において、水溶性容器が半俵状の形状を有する胴部と蓋部とからなり、胴部の開口部分に蓋部の凸状部分を挿入するかまたは当該開口部分を蓋部の凹状部分で覆うことにより、容器を形成することを特徴する。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の撒き餌において、該水溶性多糖および/またはその誘導体がプルランを主成分とする材料で構成されることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の撒き餌において、該水溶性容器内には無機性水質浄化材を収容することを特徴とする。
本発明において「無機性水質浄化材」とは、例えば、黒ボク、リン酸アパタイト、赤鉄鉱、リモナイトなどの水質浄化材を意味し、請求項5に係る発明のように、とりわけリモナイトが好ましく、また、該リモナイトなどの無機性水質浄化材は粒状部分又は打状部分を有することが好ましい。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の撒き餌において、水溶性容器が嵌合して容器を形成する2つの構造体からなり、2つの構造体の嵌合部は、水溶性多糖および/またはその誘導体の水溶液で接着されていることを特徴とする。
また、好ましくは、該水溶性多糖および/またはその誘導体の水溶液はプルラン水溶液であることを特徴とする。さらに好ましくは、該プルラン水溶液には、発酵乳酸ナトリウムが添加されていることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の撒き餌において、水溶性容器が溶解時間の異なる少なくとも2種の水溶性容器壁を有することを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の撒き餌において、水溶性容器が水溶性材料又は生分解性材料による取付具、あるいは、金属製又は樹脂製の取付具を有することを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法において、水溶性容器を構成する材料を含む水溶液中に金型を浸漬する浸漬工程と、該金型を該水溶液から引き上げる引き上げ工程と、該金型に付着した水溶液を乾燥させる乾燥工程と、該金型から水溶性容器を離型する離型工程とを含む水溶性容器の製造方法であり、該金型は、少なくとも該乾燥工程においては所定温度に維持され、該離型工程においては該所定温度より低い他の温度に保持されると共に、該所定温度と該他の温度との間で体積変化率が0.1%以上を有する材質で、少なくとも該金型の水溶性容器を形成する部分が構成されていることを特徴とする。
本発明において、「少なくとも乾燥工程においては」という意味は、浸漬工程、引き上げ工程、及び乾燥工程のうち、乾燥工程のみ又は乾燥工程と他の工程との組み合わせのいずれの場合も含むという意味である。
また、金型の「所定温度」とは、上記乾燥工程を含む各工程において、厳密に同一温度であることを意味するものではなく、金型に付着した水溶液を乾燥・硬化して水溶性容器を形成するまでの間に、金型が温度変化により変形しても、所望の水溶性容器が形成される温度範囲を含むものである。
さらに、本発明の「金型」とは、樹脂、金属などの多様な材料を利用することが可能であり、上記体積変化率の条件を満足するものであれば、特に限定されるものではない。
請求項9に係る発明においては、好ましくは、該浸漬工程、該引き上げ工程、該乾燥工程を複数回繰り返すことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明において、好ましくは、該乾燥工程において、金型を斜めに傾けて水溶液を乾燥させることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明において、好ましくは、該離型工程は、空気を水溶性容器内部又は外部に送り込むことにより、あるいは水溶性容器を外側から吸着することにより、金型と水溶性容器を離型することを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項9のいずれかに記載の撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法において、該浸漬工程に利用する水溶液には、脱泡処理を施すことを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項9又は10のいずれかに記載の水溶性容器の製造方法に使用する金型において、少なくとも該金型の水溶性容器を形成する部分が、該所定温度と該他の温度との間で体積変化率が0.1%以上を有する材質で構成されていることを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項11に記載の水溶性容器の製造方法に使用する金型において、該金型は、少なくとも該水溶液に接触する部分の吸水率が0.1〜1%の材質で形成されていることを特徴とする。
請求項13に係る発明は、請求項11又は12に記載の水溶性容器の製造方法に使用する金型において、該金型の表面には、金型の水溶性容器を形成する部分の領域近傍に、水溶液の液溜りを形成する窪みを有していることを特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項11乃至13のいずれかに記載の水溶性容器の製造方法に使用する金型において、該金型の内部には、金型の水溶性容器を形成する部分に繋がる空気穴を有していることを特徴とする。
請求項1に係る発明により、水溶性容器に内蔵される撒き餌において、水溶性容器が水溶性多糖および/またはその誘導体を主成分とする材料で構成されるため、水中で適切に撒き餌が撒布され、撒き餌の製造や取扱いが容易となり、さらに環境に対しても優しい撒き餌を提供することが可能となる。
請求項2に係る発明により、水溶性容器が半俵状の形状を有する胴部と蓋部とからなり、胴部の開口部分に蓋部の凸状部分を挿入するかまたは当該開口部分を蓋部の凹状部分で覆うことにより、容器を形成するため、容器内に撒き餌材料を効率よく充填できる上、容器に加わる機械的圧力による容器の破損防止することも可能となる。
請求項3に係る発明により、水溶性多糖および/またはその誘導体がプルランを主成分とする材料で構成されるため、温水、冷水、海水を問わず素早く溶解することが可能となる。
また、プルランは溶解時にゲル化することがなく、該容器内の撒き餌の放出を阻害することが少ない。しかもプルランは、食品添加物として多用されており、人体を含む自然環境にも優しい素材である。
このような、プルランを原料とする水溶性容器に、撒き餌を内臓することによって、撒き餌自体の異臭の発生を抑制することが可能となり、取扱性が良好であると共に、未使用の撒き餌を廃棄せずに、次回の釣りに持ち越しできるなど、多くの利点を有する。
請求項4に係る発明により、水溶性容器内には無機性水質浄化材を収容するため、無機性水質浄化材が水中に拡散し、濁水性を向上させるだけでなく、無機性水質浄化材の水質浄化作用により、極めて環境に優しい撒き餌を提供することが可能となる。
特に、請求項5に係る発明のように、無機性水質浄化材としてリモナイトを用いることにより、優れた濁水性や水質浄化作用を実現することが可能となる。
また、該リモナイトなどの無機性水質浄化材は粒状部分又は打状部分を有することにより、無機性水質浄化材の単位重量当りの表面積が低下し、リモナイトなどの無機性水質浄化材の脱臭作用が低下することから、水溶性容器内に収容された魚粉などの撒き餌材料の臭いをリモナイトなどが吸収することを抑え、集魚性の低下が抑制される。
また、打状部分は、水溶性容器内の仕切り部材としても使用でき、異なる種類の撒き餌材料の分離や、撒き餌材料と他の添加剤との分離、さらには、粉体のリモナイトと臭い成分有する撒き餌材料との分離などに効果的に使用できる。
請求項6に係る発明により、水溶性容器が嵌合して容器を形成する2つの構造体からなり、2つの構造体の嵌合部は、水溶性多糖および/またはその誘導体の水溶液で接着されているため、接着材料の水溶性容器との接着性が良好であり、接着後は容器壁面と一体化する。また、接着材料も容器と同様に、水中で分解し、環境に与える影響も少ない。
また、該水溶性多糖および/またはその誘導体の水溶液をプルラン水溶液とすることにより、プルランの優れた特性を備えた接着材料となる。しかも、このようなプルラン水溶液に、発酵乳酸ナトリウムを添加することにより、プルラン水溶液が塗布された箇所の容器が硬化せず、柔軟性を維持することが可能となる。その上、プルラン水溶液の塗布作業中に液ダレを起こすことも防止できる。
請求項7に係る発明により、水溶性容器が溶解時間の異なる少なくとも2種の水溶性容器壁を有するため、水溶性容器の溶解時間を、該容器の部位で異なるように構成することが可能であり、より早く溶解する部位から内蔵する撒き餌を放出するために、撒き餌の量や拡散に要する時間を調整することが可能となる。
請求項8に係る発明では、水溶性容器が水溶性材料又は生分解性材料による取付具、あるいは、金属製又は樹脂製の取付具を有している。水溶性もしくは生分解性の取付具の場合には、所定の場所で水溶性容器に内蔵される撒き餌を固定することが可能となり、仕掛けと撒き餌の同調を容易に実現することが可能となる。結果的に、使用する撒き餌の量自体も抑制することが可能となる。また、取付具も容器と同様に水中で溶解又は分解するため、極めて環境に優しい撒き餌を提供することが可能となる。
また、金属製又は樹脂製の取付具の場合には、取付具を再利用でき、使用時には取付具の先端部を水溶性容器に貫通させるだけで容易に取付具と水溶性容器と一体化することが可能となる。
しかも、取付具の先端部を、水溶性容器を構成する2つの構造体が接着されている部分など、水溶性容器の中でも最後に溶解する部分あるいは機械的強度の高い部分に固定することにより、水溶性容器を最後まで釣り糸に保持することなどが可能となる。
請求項9に係る発明により、浸漬形成法に用いる金型は、少なくとも乾燥工程における形状と、離型工程における形状とでは、体積変化率が0.1%以上も変化しているため、離型工程時においては、金型と水溶性容器との間に隙間が形成され、水溶性容器の金型からの離型性を改善することが可能となる。
これにより、プルランを主成分とする水溶性容器のように離型性が劣る場合であっても、容易に製造することが可能となる。
また、浸漬工程、引き上げ工程、乾燥工程を複数回繰り返すことにより、所要の膜厚を有する水溶性容器を製造することができ、水溶性容器の溶解時間を任意に調整可能となる。
また、乾燥工程において、金型を斜めに傾けて水溶液を乾燥させることにより、水溶液の液ダレを防ぎ、均一な厚みの容器を形成できると共に、容器の金型から離型性を向上し、容器を離型した後に残る不要な水溶液の乾燥部分の発生も抑制することが可能となる。
より好ましくは、乾燥時に金型を回転させることにより、均一な容器の形成など上記効果をより高めることが可能となる。
さらに、離型工程は、空気を水溶性容器内部又は外部に送り込むことにより、あるいは水溶性容器を外側から吸着することにより、容易に金型と水溶性容器を離型することが可能となる。
請求項10に係る発明により、浸漬工程に利用する水溶液には、超音波又は真空状態を利用する脱泡処理が施されているため、引き上げ工程時に金型に付着した水溶液中に気泡が入り込むことが無く、水溶性容器へ気泡の混入を防止することが可能となる。
請求項11に係る発明により、請求項9に係る発明と同様に、金型の少なくとも水溶性容器を形成する部分が、少なくとも乾燥工程における形状と、離型工程における形状とでは、体積変化率が0.1%以上も変化しているため、離型工程時においては、金型と水溶性容器との間に隙間が形成され、水溶性容器の金型からの離型性を改善することが可能となる。
請求項12に係る発明により、金型は、少なくとも該水溶液に接触する部分の吸水率が0.1〜1%の材質で形成されているため、水溶液が金型に付着し残留し易く、しかも乾燥した水溶性容器が金型から離型され易い条件を満足することが可能となる。
請求項13に係る発明により、金型の表面には、金型の水溶性容器を形成する部分の領域近傍に、水溶液の液溜りを形成する窪みが設けられているため、金型を下向きに乾燥させた場合においては、溶液が金型から完全に落下するのを防止し、金型に溶液を残留させることを補助する効果を有する。また、金型を上向きに乾燥させる場合には、金型の下部に液ダレが発生するのを防止する効果が期待できる。
請求項14に係る発明により、離型工程は、金型に設けられた空気穴により、空気を水溶性容器内に送り込むことにより、金型と水溶性容器とを容易に離型することが可能となる。
本発明の水溶性容器に内蔵される撒き餌を釣具に用いた概略を示した図である。 本発明の水溶性容器に内蔵される撒き餌を示した説明図である。 本発明の撒き餌の使用経過を示す図である。 本発明に係る金型部材の概略図である。 本発明に係る金型の一部の拡大図である。 本発明の撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法を示す図である。 本発明に係る撒き餌の組立の様子を示す図である。 本発明の撒き餌に用いる取付具を示す図である。 本発明の撒き餌に使用する無機性水質浄化材の収容状態を示す図である。
符号の説明
1 釣竿
2 リール
3 釣糸
4 釣針
5 ウキ
6 サルカン
7 水溶性容器(撒き餌内蔵)
8 誘導式サルカン
9,63,72 取付部
10,61,71 蓋部
11,60,70 胴部
12 付け餌
13 撒き餌
21 金型
22 支持体
23 窪み
24 空気穴
31 水溶液
40 恒温室
65,67,68 無機性水質浄化材
本発明に係る撒き餌及び該撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法、並びに該製造方法に使用する金型について、以下に詳細に説明する。
図1は、水溶性容器に内蔵される撒き餌7を誘導式サルカン8を用いてに取り付けた状態を示す概略図であり、1は釣竿、2はリール、3は釣糸、4は釣針、5はウキ、6はサルカンを示す。
図2は、水溶性容器に内蔵される撒き餌7の拡大図である。
水溶性容器に内蔵される撒き餌7の水溶性容器は、俵型の形状を構成する、蓋部10と胴部11により形成されている。水溶性容器の蓋部10には取付部9が設けられている。
図3は、水溶性容器に内蔵される撒き餌7の使用経過図である。
海面から撒き餌をする場合の使用経過を示しており、図3(a)のように仕掛けを準備しキャスティングを行う。海面上では、図3(b)のように容器が溶け、中の撒き餌13を放出し始める。その後、図3(c)のように付け餌12と撒き餌13が同調し始める。最後は、図3(d)のように撒き餌を放出し終わる時期には、容器は海水中に溶解することとなる。
水溶性容器は、プルランを主成分として構成されており、海水中で素早く溶解するように材料が選定されており、該容器には撒き餌の材料と好ましくは放出補助剤が内蔵されている。
撒き餌の材料に必要な機能として、集魚性、拡散性、濁水性、沈殿性などが求められる。一般的にオキアミ、アミエビ、サナギ、ニンニク、コーボなどの集魚を目的としたものの他に、パン粉、オカラ、ムギ、コーン、カキガラ、海砂などを狙う魚種によって適宜混合して用いられている。これらの撒き餌の材料を乾燥状態で水溶性容器に内臓することができる。
また、集魚剤から抽出したエキスを、浸透性の高い材料と混合して水溶性容器に内蔵することも可能である。
さらに、水溶性容器内に収容する材料には、黒ボク、リン酸アパタイト、赤鉄鋼、リモナイトなどの無機性水質浄化材を用いるのが好適であり、とりわけ、リモナイトが含まれることが好ましい。
リモナイトは、褐鉄鉱とも呼ばれ、酸化鉄をはじめ多くのミネラル分を含むものであり、水中では、水中の過剰なリンを吸着除去し、有用なミネラルの水への付加を行う作用を持つ。このため、水質浄化(藻の分解除去や透明度の向上など)に必要なバクテリアの活動を活発にし、水質の浄化を促進する機能を有するものである。しかも、水中で容易に拡散するため、釣りに好適な濁水性も有している。
図3では、海面上に撒き餌7が浮遊する状態にて撒き餌の散布を行う方法を示したが、これに限らず、狙う魚種の生息する棚によって比重を変え、海面から撒き餌をする方法や、海水の中層から撒き餌をする方法や、海底に沈めて撒き餌をする方法をとることが可能である。本発明の撒き餌においては、水溶性容器内に撒き餌材料を収容した状態において、比重が0.8より小さいと、水面上で撒き餌が浮き過ぎ、水面と撒き餌との接触面積が減少し、水溶性容器の溶解状態も不均一となるため、撒き餌材料の撒布に支障を来たすこととなる。また、比重が1.5より大きいと、撒き餌の水中での下降速度が速すぎ、撒き餌が下降途中で撒布され難く、集魚性が低下するという問題がある。比重に関して、より好ましくは、上物の魚を狙う場合は比重0.9前後、底物の魚を狙うには1.05前後が望ましい。
なお、上記比重は、水溶性容器の寸法から体積を計算し、水溶性容器の重量を該体積で除した数値を参考としている。
上述した放出補助剤とは、撒き餌を放出する際に、溶解の始まった水溶性容器の粘性により放出が阻害されることを避けるためのものである。また、撒き餌自体が固まってる場合も放出が困難になるが、その場合でも放出を補助することが必要である。
しかし、放出補助剤の割合を高くすることによって、撒き餌の材料自体の量が減ると、集魚効果自体の低下に繋がってしまう。また、放出補助剤として発泡剤を用いた場合、例えば炭酸水素ナトリウムとクエン酸を混合したものにより発生した二酸化炭素によって、容器自体が浮力を持ってしまう可能性があり、海底付近に該容器を沈めて用いることが困難になる。以上のことより、撒き餌の材料に対して放出補助剤は一割以下となるように調整することが好ましい。
本発明に係る水溶性容器の材料としては、水中での溶解速度が調整可能な材料であり、容器を形成した際に撒き餌材料の充填作業並びに撒き餌使用時の取扱いに耐える十分な機械的強度を有し、溶解した際に自然環境への負荷が極めて少ない水溶性多糖および/またはその誘導体が適している。このような条件を満たす材料に、プルランが該当する。
プルランは、デンプンを原料とし、黒酵母の一種であるAureobasidium pullulansを培養して得られた、マルトトリオースが規則正しくα−1,6結合した天然多糖類である。
プルランは、急性毒性、亜急性毒性、慢性毒性、変異原性の各試験において安全性が確認されており、我が国で使用制限のない添加物として扱われている。
プルランは、冷水、温水のいずれにも速やかに溶解し、ジメチルホルムアミドやジメチルスロホキシド以外の一般の有機溶媒には不溶である。しかも、プルラン水溶液は他の多糖類に比べ、比較的低粘性で、ゲル化することがなく、粘着性の強い溶液になる性質を有する。また、pHや各種塩類の影響を受けにくく、特に食塩に対しても安定した粘度を維持する。ホウ素やチタンの混在により粘度が急激に増大するが、この場合でもゲル化することはないという性質をもっている。
本発明に係る水溶性容器の材料としては、上記のプルランに限定されるものではなく、上述した条件を満足する材料であれば、本発明に好適に使用可能である。
プルラン以外の水溶性材料を列挙すると、水溶性多糖としては、例えば、澱粉、α化澱粉、酸化澱粉、デキストリン、ジアルデヒド澱粉、リン酸化澱粉、エチル化澱粉、プロピル化澱粉、カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セルロースフタレートアセテート、アルギン酸、アルギン酸塩、マンナン、寒天、ペクチン、キサンタンガム、キトサン、ゲランガム、カラギーナンなどがある。
本発明の水溶性容器に使用する際には、上記の各種材料を単体もしくは適宜組合せ、また、必要に応じて種々の添加剤を添加することにより、上述した条件を満足するよう調整することが、好ましい。以下では、プルランを中心に説明するが、これに限定されるものではないことは、言うまでもない。
水溶性多糖、特にプルランを主成分とした場合、水溶液を加熱乾燥することで成型品を得ることができる。そのために用いることができる成型法は、浸漬成形である。浸漬成形では、型をプルラン水溶液に浸漬することで附着させる。浸漬により得た薄膜を加熱乾燥した後に離型させ、水溶性容器を得ることができる。浸漬成形においては、附着、硬化(乾燥)、離型が成型品を得るための条件となる。
水溶性容器の製造方法及び該製造方法で使用する金型については、後で詳述する。
本発明においては、自然環境への負荷を軽減するため、可能な範囲でプルランを多く含む水溶性容器を形成することが好ましい。プルランのみで水溶性容器を成形することは可能であるが、必要に応じて硬化促進剤としてゲル化剤もしくは無機剤などを添加することもできる。また、ゲル化剤等によって柔軟性や強度を持たせるなど、多様な機能を付加することも可能である。ゲル化剤としては、例えば、カラギナン、キサンタンガム、グアガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、アラビアガム、サイリウムシードガム、カードラン、ペクチン、タラガム、タマリンドシードガム、アルギン酸塩、コンニャクマンナン、ガラクトマンナン、澱粉、ゼラチン、カゼインなど多種の候補が挙げられる。無機剤としては、酸化チタン、ケイソウ土、活性白土などが挙げられる。
なお、ゲル化剤及び無機物についても、食品添加物として扱われており、安全性については確認されている。
ゲル化剤の多くは海水中の塩類と反応しゲルを形成するために、ゲル化剤の添加が少量で済むように数種のゲル化剤を組み合わせたり、ゲル化補助剤を用いるのが好ましい。ここで言うゲル化補助剤とは、ゲル化剤と反応し硬化を促進させる材料のことである。ゲル化補助剤としては、カルシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などの塩類やキレート物質がある。
なお、撒き餌を内蔵する水溶性容器としての目的を達成するためには、ゲル化剤の量や種類を十分に選別する必要がある。
また、撒き餌の放出を調整するために水溶性容器の溶解速度を調整する必要がある。
溶解速度の調整手段として、容器の厚みを調整する方法が好ましいが、強度や成形性の点から容器の厚みの調整だけでは、目的とする溶解時間が得られない場合もあり、このような場合には、二糖類などを添加し水溶性容器の溶解を速める方法なども併用することも可能である。
本発明に係る撒き餌を組み立てる際には、図2に示すような蓋部10と胴部11とを接合し、水溶性容器を形成する方法だけでなく、図7に示すような容器も使用可能である。図7の水溶性容器は、図2と同様に水溶性容器を2つの構造体である、半俵状の形状を有する胴部60と蓋部61とから構成される。組立の際には、胴部60に撒き餌材料(リモナイトなど必要な材料を含む)を入れ、胴部60の開口部分に蓋部61の凸状部分を挿入して、図7(b)に示す矢印の箇所(胴部と蓋部との接触部。特に胴部と蓋部とが露出している境界線部分)を後述する接着材料で接合する。図7に示すような容器の構造は、胴部60に撒き餌材料を挿入した後、蓋部61を介して作業者の指や必要な冶具により容器内の撒き餌材料を押圧し充填率を高めることができる。しかも、図2のような俵型と比較し、蓋部と胴部とを押圧する際に、容器の一部が変形又は破損するなどの不具合も除去できる。
水溶性容器内にリモナイトなどの無機性水質浄化材(以下、リモナイトを中心に説明する)を収容する際には、図9(a)に示すように、魚粉などの臭い成分を有する撒き餌材料66の中にリモナイト65を分散させため、リモナイトを粒状に形成して混入することが好ましい。これは、リモナイトの単位重量当りの表面積が低下し、リモナイトの脱臭作用が低下することから、水溶性容器内に収容された魚粉などの撒き餌材料の臭いをリモナイトが吸収することを抑え、集魚性の低下を抑制するためである。
また、図9(b)に示すように、リモナイト67を打状に形成し、上述した効果に加え、水溶性容器内の仕切り部材として使用することも可能である。この仕切り部材は、異なる種類の撒き餌材料の分離や、撒き餌材料と他の添加剤との分離、さらには、単位重量当りの表面積が多い粉体のリモナイト68と臭い成分有する撒き餌材料66との分離などに効果的に使用できる。なお、粉体のリモナイトは水中で速やかに拡散するため、本発明の撒き餌として好適に使用できる。
さらに、リモナイト以外の撒き餌材料の多くは、比重が水より軽い傾向があることから、リモナイトを粒状又は打状とすることにより、上述した撒き餌の比重の調整が、極めて容易に行うことが可能となる。
次に、撒き餌の釣り糸への取付具について説明する。
水溶性容器に内蔵される撒き餌を用いて釣りを行う際に、仕掛けと撒き餌を同調させるために、該容器を仕掛け付近に固定し、撒き餌を放出し終えるまでは固定し続けなければならない。また、少なくとも撒き餌を放出し終えるまで溶解しないような取付部が必要となる。ただし、取付部だけが残る場合には、新しい撒き餌を取り付ける際に、まず残った取付部を外す必要があり、外した取付部をゴミとして処分するなど、使用者としては使い勝手が悪いものとなる。
また、取付部を極端に溶解を遅くしたとしても、海水中で水溶性容器の取付部付近が溶解すれば、水溶性容器と取付部が外れ、結果として撒き餌が仕掛けから離れた場所で放出されることになる。
そこで、取付部付近には比較的溶解が遅い水溶性容器壁を有する構造にすることで撒き餌を放出し終えるまで固定することが可能となり、確実に仕掛けと撒き餌を同調させることが可能となる。
例えば、水溶性容器の蓋部10を、胴部11により溶解時間が長い構成とすることにより、放出時間中には、取付部9と蓋部10とが外れないよう設定されている。
また、取付部についてはキャスティングにも耐えうる強度が必要となる。それに加えて、取付部が水溶性容器本体から外れないように、接合強度が高くなるような構造にもしなければならない。
上記の観点を考慮し、図8(a)に示すように、金属製又は樹脂製の取付具63を使用することが好ましい。取付具63は、針金などの線状材料を図8(a)のように折り曲げて形成することができる。取付具には釣り糸に取付けられたサルカンなどと係合するループ64が形成されている。また、取付具の先端部は、水溶性容器に貫通され、水溶性容器を保持する構成となっている。取付具の先端部を水溶性容器に貫通させる箇所は、水溶性容器を構成する胴部60と蓋部61とが接着されている部分など、水溶性容器の中でも最後に溶解する部分あるいは機械的強度の高い部分に固定することにより、水溶性容器を最後まで釣り糸に保持することなどが可能となる。
なお、取付具の形成方法は、上述した方法に限らず、射出成形などにより構成することも可能である。
また、図8(b)に示すように、胴部70と蓋部71とを接合し、プルランなどを使用した取付具72を水溶性容器に付着させることも可能である。取付具の付着部分73は、胴部70と蓋部71との接合箇所や、機械的強度が高い場合には図2のように蓋部等に接着すること可能である。
取付部の材料としては、環境への影響も考慮して、水溶性材料や生分解性材料を利用することが好ましい。プルランは、フィルム状では、ポリビニールアルコールと比較して、抗張力は約3倍、弾性率は約100倍であり、腰が強く、優れた引張り強度を有していることなどから、取付部の材料としてプルランを利用することも可能である。
また、プルランを利用することにより、取付部と水溶性容器とを同じ材料を多く含む構成すとすることで、両者の接合強度を高くすることが可能である。
水溶性容器に撒き餌を内蔵させた後には、胴部11と蓋部10とを接合することが好ましい。胴部と蓋部とを嵌合させるのみでは、使用に耐えうる強度を得ることが困難である上、異臭の問題を十分に解決することができない。
接合方法としては、容器がプルランを主な成分とするため、水分もしくは蒸気によって接合する方法を採用することが可能である。あるいは、プルランを利用した糊料やテープ状シートを用いて接合することも可能である。
特に、胴部及び蓋部の2つの構造体の嵌合部の接着剤には、水溶性多糖および/またはその誘導体の水溶液、特にプルラン水溶液を用いることが好ましく、さらにはプルラン水溶液に発酵乳酸ナトリウムを添加した材料を用いることが好ましい。このような接着剤は、プルラン水溶液が塗布された箇所の容器が硬化せず、柔軟性を維持することが可能となる。しかも、接着剤が粘性を持つため、プルラン水溶液の塗布作業中に液ダレを起こすことも防止できる。
次に、本発明に係る撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法及び該製造方法に使用する金型について、以下に詳細に説明する。
図4は、本発明に利用される金型部材の概略図である。
金型21は、ヒータを内蔵した支持体22に固定されている。ヒータは、支持体に設けるものに限らず、金型内に内蔵するよう構成することも可能である。また、このような内蔵型のヒータを用いる代わりに、金型を湯水などの高温の液体に浸漬する方法や、あるいは外部の熱源や誘導加熱手段などにより金型を加熱することも可能である。
金型21には、図5に示すように、溝などの窪み23が形成されている。金型は、図5の矢印25の位置まで水溶液中に浸漬され、乾燥時には、図4ように上向き、あるいは下向きで静置される。該窪み23により、金型を下向きに乾燥させた場合においては、溶液が金型から完全に落下するのを防止し、金型に溶液を残留させることを補助する効果を生じ、また、金型を上向きに乾燥させる場合には、金型の下部に液ダレが発生するのを防止する効果が生じる。
また、金型21の内部には、図5に示すように、空気穴24が形成されている。該空気穴24は、離型工程時に、金型に設けられた空気穴から、外側に空気を送出することにより、水溶性容器内に空気を送り込み、金型と水溶性容器とを容易に離型することを可能とする。
該空気穴24の開口部の大きさは、金型を上向きで乾燥させる場合には、水溶液が空気穴に侵入することがない範囲で任意に選択することが可能である。また、空気穴の数も、1つ以上設けることも可能である。
金型の材質としては、水溶性容器の形状を決定する乾燥工程における金型の形状と、離型工程における金型の形状とでは、体積変化率が0.1%以上の変化を生ずる材質が好ましい。
プルランを多く含む水溶性容器のように離型性が劣る容器を形成する場合、容器の内側の体積(乾燥時の金型の体積)と、該容器に取り囲まれた金型の体積(離型時の金型の体積)とが、体積変化率で0.1%以上の差がある場合には、金型と水溶性容器との間に隙間が形成され、容器を容易に金型から離型することが可能となる。
このような体積変化は、金型の温度を変更することにより容易に達成することが可能であり、乾燥工程時の温度と離型工程時の温度との差が大きい場合には、熱膨張係数が小さい材質も、本発明の金型として利用することが可能である。
また、金型に関しては、水溶性容器を形成する水溶液が金型に付着することが必要であると共に、該水溶液が乾燥した後は容易に金型から剥がれることが必要であることから、金型の材質として、少なくとも該水溶液に接触する部分の吸水率が0.1〜1%であることが好ましい。
金型への水溶液の付着特性は、金型の吸水率のみに依存するものではなく、水溶液の粘性にも依存する。しかしながら、粘性が高い水溶液を用いる場合には、水溶性容器の厚みが増すと共に、容器内の部位(上部、胴部、開口部など)により膜の厚みが異なる傾向となる。特に、数十〜数百μmの範囲内で、均質な膜厚を形成する場合には、吸水率が0.1〜1%の範囲内に抑制することが好ましい。
吸水率とは、常温で24時間、乾燥した試料を水に浸漬させた場合、試料が吸収する水の重量を、試料の乾燥重量で除した割合である。
上記体積変化率や吸水率を満足する金型の材料としては、金属、樹脂など多種のものがあるが、中でもポリアセタールなどの樹脂系材料に好適なものが多く見られる。
また、本発明においては、温度変化を利用して体積変化を発生させているため、金型の水溶性容器に取り囲まれた部分を均等に変化させるためには、金型の材料としては熱伝導性が高いものの方が好ましい。
次に、水溶性容器の製造方法について説明する。
図6に示すように、水溶性容器の製造方法は、浸漬工程(図6(a))、引き上げ工程、乾燥工程(図6(b))、離型工程(図6(c))により構成され、必要な膜厚を得るために、乾燥工程後に、再度、浸漬工程、引き上げ工程、乾燥工程を複数回繰り返すことも可能である。
浸漬工程においては、図6(a)に示すように、容器10内に蓄えられた水溶液11に、金型1の先端を浸漬させる。金型は図5に示す矢印25の位置まで、浸漬させられる。
水溶液は、水溶性容器を構成する材料を水に溶解させたものである。浸漬工程時の水溶液の温度は、常温あるいは昇温など、適宜設定することができる。ただし、100℃以上に加温すると、溶媒の水が気化し、気泡が発生する原因ともなり好ましくない。
また、水溶液は粘性を有しており、溶液中に気泡が混入する場合がある。このような気泡は、浸漬形成法では、成形体に空洞を形成する原因ともなることから、水溶液に超音波を印加する方法、あるいは、水溶液を真空中に静置させる方法などにより脱泡処理することが好ましい。
金型の浸漬時間は、期待する水溶性容器の膜厚などにより適宜設定することが可能である。
浸漬工程後は、金型を水溶液中から引き上げる、図示していない引き上げ工程に移る。引き上げ工程は、金型に付着した余分な水溶液を落とし、膜厚を均質化するために行われる。
乾燥工程においては、水溶液31が付着した金型を図6(b)のように上向きに静置、あるいは下向きに静置させ、恒温室40内に収容し、水溶液31中の水分を蒸発させる。
乾燥時間は、水溶液の組成や加熱炉の温度、さらには複数回浸漬させる場合の途中の段階か最終段階かにより異なるが、離型工程に移る前には、金型と水溶性容器との離型が行える程度に、充分乾燥し硬化させることが必要である。
乾燥工程においては、金型を、支持体等に内蔵したヒータにより加熱し、必要な水溶性容器の形状に保持することが必要である。なお、金型の加熱は、乾燥工程時のみならず、浸漬工程、引き上げ工程などにおいても行うことが可能である。ただし、加熱温度は、上述した水溶液の加熱と同様に、100℃以下とすることが好ましい。
また、この金型の加熱は、金型に付着した水溶液の乾燥を補助する役割も期待できる。
さらに、乾燥工程においては、金型を鉛直方向に対して斜めに傾けて水溶液を乾燥させることが好ましい。この構成により、水溶液の液ダレを防ぎ、均一な厚みの容器を形成できると共に、容器の金型から離型性を向上し、容器を離型した後に残る不要な水溶液の乾燥部分の発生も抑制することが可能となる。
しかも、乾燥時に金型を回転させることにより、均一な容器の形成など上記効果をより一層高めることが可能となる。
離型工程においては、金型を冷却し、図6(c)のように、金型に設けた空気穴より空気50を送出し、金型から水溶性容器42を離型する。
冷却温度は、恒温室40における金型の体積と比較し、体積変化率が0.1%以上となる温度を設定する。
水溶性容器に対する空気の送出は、図6(c)のように金型の内部に設けた空気穴から行うだけでなく、金型の周囲に圧縮空気の送出手段を一つ以上配置し、水溶性容器の開口部付近から、該水溶性容器を取り出す方向に向けて、空気を送出するよう構成することにより、より効果的に水溶性容器の離型を行うことが可能となる。
また、空気の送出に限らず、吸着手段を利用して、水溶性容器の外側から該水溶性容器を吸着した状態で、該吸着手段を金型から離間させることにより、水溶性容器を金型から離型することも可能である。
金型が図5に示すように窪み23を有する場合には、該窪み部分が離型を阻害する場合がある。このような場合には、窪み23の上側の位置で乾燥した水溶性容器に切り込みを入れ、該切り込みの下側に付着する水溶液の乾燥又は半乾燥状態の部分を除去する。そして、その後、上述した離型工程を行うことが好ましい。
乾燥又は半乾燥状態の切除部は、水に溶解させて水溶性容器の原料として、再利用することが可能である。
以下、本発明に係る具体的な実施例について説明する。
(水溶液の製造)
プルラン(商品名PF−20,株式会社林原製)を50gを水200gに入れ、攪拌してプルランを溶解した。プルラン水溶液を一晩放置することにより脱泡処理を行い、水溶液1を得た。
(金型)
ポリアセタール(製品名ポリペンコアセタール,日本ポリペンコ社製,吸水率0.2%)を用いて切削加工を施し、直径35mmの円柱状で先端部に同径の半球状の曲部を有する金型1を得た。
次に、ナイロン66(製品名ポリペンコN,日本ポリペンコ社製,吸水率8.4%)、を用いて、金型1と同様に加工し、金型2を得た。
アルミニウム(製品名A5052,住友軽金属社製,吸水率0%)、真鍮(製品名C3604,三宝伸銅工業社製,吸水率0%)、鉄(製品名SS400,新日本製鉄社製,吸水率0%)を用いて、金型1と同様に加工し、金型3,4,5を得た。
(水溶性容器の製造)
30℃の水溶液1に、90℃に加熱した金型1を15秒浸漬し(浸漬工程)、その後、金型1を水溶液から引き上げ、水溶液上で30秒間静止して余分な水溶液を落下させた(引き上げ工程)。
水溶液の付着した金型1を、水溶性容器側を上向きにして、90℃の恒温室内にて10分間加熱し、水溶液を乾燥させた(乾燥工程)。金型1を恒温室から取り出し、50℃まで冷却した後、成形された水溶性容器を金型1から取り出し(離型工程)、実施例1の水溶性容器を得た。
以下、表1に示すように、水溶液1,2と金型1〜4、並びに冷却温度とを組合わせて、実施例1と同様に成形し、実施例2〜8の水溶性容器を得た。
体積変化率は、各金型が90℃と冷却温度において示す金型の直径をノギスで測定し、算出した。
(離型性の評価)
成形した各水溶性容器に関し、金型上に形成された水溶性容器の開口部付近から、該水溶性容器を取り出す方向に向けて、圧縮空気を供給し、該容器の金型からの剥がれ易さを、金型から容易に離型可能なものを○、容器の一部は剥離するが完全に離型するのが困難であるもの△、離型が全く困難であったものを×として、離型性を評価した。
(水溶液の付着性の評価)
成形した各水溶性容器に関し、引き上げ工程において、水溶液の金型への付着状態を目視により観察し、付着状態が良好なものを○、付着しない部分が見られるものを×として、付着性を評価した。
Figure 2005084433
表1の結果より、体積変化率が0.5%以上の場合には、離型性が改善するものの、実施例2のように、吸水率が8.4%と高い場合には、体積変化率が高くても、離型性が低下することが理解される。
また、吸水率が0%となる金型3〜5を用いる場合には、水溶液の付着性が劣り、水溶液1よりプルランを多く含む粘性の高い水溶液を用いる必要がある。ただし、粘性が高い場合には、一般的に均一な厚みの膜や薄い膜を形成することが困難となる傾向にあり、金型に応じた最適な粘性を確保することが必要である。
本出願人が詳細に検証したところ、体積変化率が0.1%以上の場合には、良好な離型性が確保でき、吸水性に関しては、0.1〜1%の範囲であるなら、離型性を阻害せず、良好な付着性を確保することが可能であることが判明した。
金型の特徴として、金型の材料に金属を用いた場合には、材料の熱伝導率が高いため、加熱や乾燥の際に必要とする時間が短い傾向にあるが、水溶液の付着性や離型性に関しては劣る傾向にある。また、金型の材料に樹脂を用いた場合には、熱伝導率が低いために、加熱や乾燥に必要な時間が長い傾向にあるが、離型性に関してはポリアセタールが良好な結果が得られた。この原因として、ポリアセタールの膨張率、吸水率が金型として好ましい状況にあるという理由だけでなく、ポリアセタール自体の潤滑性も寄与していると想定される。
(複数回の浸漬による膜厚調整)
30℃の水溶液1に、90℃に加熱した金型1を15秒浸漬し(浸漬工程)、その後、金型1を水溶液から引き上げ、水溶液上で30秒間静止して余分な水溶液を落下させた(引き上げ工程)。水溶液の付着した金型4を、水溶性容器側を上向きにして、90℃の恒温室内にて5分間加熱し、水溶液を乾燥させた(乾燥工程)。
再度、30℃の水溶液1に、90℃に加熱した上記金型1を15秒浸漬し(浸漬工程)、その後、金型4を水溶液から引き上げ、水溶液上で30秒間静止して余分な水溶液を落下させた(引き上げ工程)。水溶液の付着した金型1を、水溶性容器側を上向きにして、90℃の恒温室内にて15分間加熱し、水溶液を乾燥させた(乾燥工程)。
金型1を恒温室から取り出し、50℃まで冷却した後、成形された水溶性容器を金型1から取り出し(離型工程)、実施例6の水溶性容器を得た。
実施例6について、水溶性容器の膜厚を、容器の先端を除く上部側面と、容器開口部を除く下部側面とで測定したところ、上部側面では80μm、下部側面では70μmが得られた。なお、実施例1の水溶性容器の膜厚は、上部側面では40μm、下部側面では35μmであった。
このことから、本発明による浸漬形成法を用いることにより、適切な膜厚に調整可能なことが理解される。
(金型の空気穴による離型)
金型1の長軸に沿って、金型中央に直径0.5mmの空気穴を開けた金型を利用して、上記実施例1と同様に水溶性容器を成形した。
離型工程時に、該空気穴より、圧縮空気を送出したところ、水溶性容器が容易に金型から離型された。
(金型の窪みによる効果)
金型4の先端から5cmの位置に、幅8mm、深さ1mmの半球形状の溝を掘り、上記実施例4と同様に水溶性容器を成形した。
引き上げ工程時の様子を観察すると、水溶液の金型への付着が不十分な部分も存在するものの、実施例4と比較して、未付着部分の範囲が大幅に縮小していることが理解された。
また、金型1に、金型4と同様の処理を施し、上記実施例1と同様に水溶性容器を形成したところ、乾燥工程時に上向きに静置した金型からの液ダレが、該溝から下への液ダレが、実施例1のものより、減少していることが確認された。
(水溶液のプルラン濃度について)
水200gに対して、プルラン(株式会社林原製、商品名PF−20)を40g、50g、60g、70g、80gと変化させた水溶液を作成し、上記実施例1と同様に水溶性容器を成形した。
その結果、プルランの添加量が多いほど粘性が高くなるため、プルランを70g以上加えた場合には、一晩放置しても十分な脱泡はできず、容器を成形する際にも気泡が容器壁に残存するなどの不具合が生じた。
また、70g以上加えた粘度の高い溶液では、容器の壁面の厚みムラが大きく、例えば、厚い部分に合わせて乾燥時間を長した場合に、薄い部分の水分含有量が極端に低くなり、容器の壁がひび割れや欠けなどの問題を生じる。さらに、容器の壁の厚みが異なる場合には、水中での溶解時間にもバラツキが生じることとなる。
プルランを40g加えた粘度の低い水溶液では、金型への付着が悪く、乾燥途中で剥がれが発生する。
ムラのなく付着性のよい水溶液としては、水200gに対するプルランの添加量は、40gより多く、70gより少ない範囲が好ましく、より最適には、プルランを50g〜60g添加した時に取扱の良好なプルラン水溶液を得ることができる。
(ゲル化剤等の添加剤による成形性の変化)
水200gに対し、プルランを40g添加した水溶液2、該水溶液2に酸化チタン4gを添加した水溶液3、該水溶液2にカッパカラギナン2gと塩化カリウム2gを添加した水溶液4、及び該水溶液2にカッパカラギナン1gとキサンタンガム1gを添加した水溶液5とを、水溶液1と同様に調整した。
次に、実施例1と同様に金型1を用いて水溶性容器を成形し、実施例7〜10を得た。
実施例7〜10に関し、付着性、乾燥性及び離型性を評価した。
付着性については、実施例7を基準に、付着性が良くなるものを○、若干良くなるものを△、悪くなるものを×として評価する。
乾燥性については、実施例7を基準に、乾燥が速いものを○、乾燥が若干遅いものを△、乾燥がより遅いものを×として評価する。
離型性については、実施例7を基準に、離型し易くなるものを○、離型性に差異がないものを△、離型し難くくなるものを×として評価する。
これらの評価結果を表2に示す。
Figure 2005084433
表2の結果より、酸化チタンを添加する場合には、実施例8のように、付着性の低下は見られるものの、乾燥性や離型性は向上することが理解される。
また、ゲル化剤であるカッパカラギナンとゲル化補助剤である塩化カリウムを添加する場合には、実施例9のように、付着性、乾燥性、及び離型性のいずれも性能が向上することが理解される。
ゲル化剤であるカッパカラギナンとキサンタンガムとを添加する場合には、付着性及び離型性は向上するものの、乾燥性が劣る上、容器の膜厚ムラが大きくなる。
ゲル化剤を添加することにより、一般的に付着性や離型性が向上するが、他方、乾燥性や膜厚の均一性が低下する傾向にあるため、ゲル化剤の種類及び添加量は、適切に選択することが必要である。
(溶解時間の変化)
上記実施例7〜10の各容器を利用して撒き餌用の水溶性容器を構成し、該水溶性容器内に撒き餌10gを収容した撒き餌カプセルを作成した。
該撒き餌カプセルを、18℃の流れのない海水に投下し、水溶性容器内の撒き餌の放出開始時間を計測したところ、実施例7のカプセルは約2分半、実施例8のカプセル及び実施例9のカプセルは約3分、そして、実施例10のカプセルは約4分であった。
水溶性容器の溶解時間は、容器の厚みが厚くなるに従い、長くなる傾向にあり、また、ゲル化剤を添加することにより、溶解時間が遅延する傾向にあることが理解される。
本発明によれば、撒き餌の取扱が良好であると共に、仕掛けと確実に同調することを可能とし、環境にも優しい水溶性容器に内蔵される撒き餌を提供することが可能となる。
しかも、本発明は、前記撒き餌に用いる水溶性容器を効率的に製造するための製造方法や、その製造方法で使用する金型を提供することができるなど、多くの利点を有するものである。

Claims (14)

  1. 水溶性容器に内蔵される撒き餌において、水溶性容器が水溶性多糖および/またはその誘導体を主成分とする材料で構成されることを特徴とする撒き餌。
  2. 請求項1に記載の撒き餌において、水溶性容器が半俵状の形状を有する胴部と蓋部とからなり、胴部の開口部分に蓋部の凸状部分を挿入するかまたは当該開口部分を蓋部の凹状部分で覆うことにより、容器を形成することを特徴する撒き餌。
  3. 請求項1又は2に記載の撒き餌において、該水溶性多糖および/またはその誘導体がプルランを主成分とする材料で構成されることを特徴とする撒き餌。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の撒き餌において、該水溶性容器内には無機性水質浄化材を収容することを特徴とする撒き餌。
  5. 請求項4に記載の撒き餌において、該水溶性容器内に収容される無機性水質浄化材がリモナイトであることを特徴とする撒き餌。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の撒き餌において、水溶性容器が嵌合して容器を形成する2つの構造体からなり、2つの構造体の嵌合部は、水溶性多糖および/またはその誘導体の水溶液で接着されていることを特徴とする撒き餌。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の撒き餌において、水溶性容器が溶解時間の異なる少なくとも2種の水溶性容器壁を有することを特徴とする撒き餌。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の撒き餌において、水溶性容器が水溶性材料又は生分解性材料による取付具、あるいは、金属製又は樹脂製の取付具を有することを特徴とする撒き餌。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法において、
    水溶性容器を構成する材料を含む水溶液中に金型を浸漬する浸漬工程と、該金型を該水溶液から引き上げる引き上げ工程と、該金型に付着した水溶液を乾燥させる乾燥工程と、該金型から水溶性容器を離型する離型工程とを含む水溶性容器の製造方法であり、
    該金型は、少なくとも該乾燥工程においては所定温度に維持され、該離型工程においては該所定温度より低い他の温度に保持されると共に、該所定温度と該他の温度との間で体積変化率が0.1%以上を有する材質で、少なくとも該金型の水溶性容器を形成する部分が構成されていることを特徴とする撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法。
  10. 請求項9のいずれかに記載の撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法において、該浸漬工程に利用する水溶液には、脱泡処理を施すことを特徴とする撒き餌に用いる水溶性容器の製造方法。
  11. 請求項9又は10のいずれかに記載の水溶性容器の製造方法に使用する金型において、少なくとも該金型の水溶性容器を形成する部分が、該所定温度と該他の温度との間で体積変化率が0.1%以上を有する材質で構成されていることを特徴とする水溶性容器の製造方法に使用する金型。
  12. 請求項11に記載の水溶性容器の製造方法に使用する金型において、該金型は、少なくとも該水溶液に接触する部分の吸水率が0.1〜1%の材質で形成されていることを特徴とする水溶性容器の製造方法に使用する金型。
  13. 請求項11又は12に記載の水溶性容器の製造方法に使用する金型において、該金型の表面には、金型の水溶性容器を形成する部分の領域近傍に、水溶液の液溜りを形成する窪みを有していることを特徴とする水溶性容器の製造方法に使用する金型。
  14. 請求項11乃至13のいずれかに記載の水溶性容器の製造方法に使用する金型において、該金型の内部には、金型の水溶性容器を形成する部分に繋がる空気穴を有していることを特徴とする水溶性容器の製造方法に使用する金型。
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