JPH06241962A - 採血管 - Google Patents

採血管

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JPH06241962A
JPH06241962A JP5030283A JP3028393A JPH06241962A JP H06241962 A JPH06241962 A JP H06241962A JP 5030283 A JP5030283 A JP 5030283A JP 3028393 A JP3028393 A JP 3028393A JP H06241962 A JPH06241962 A JP H06241962A
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JP
Japan
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stopper
blood
blood collection
collection tube
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JP5030283A
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English (en)
Inventor
Toshiki Kawabe
俊樹 川辺
Tatsuhiko Kawaoka
達彦 川岡
Fumio Hokari
文雄 保苅
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 栓体に付着した血液による感染の恐れや検査
に供される前の血液や検体の蒸発が生じ難く、開栓に先
立って内部の血液試料がこぼれ出てしまう恐れの少ない
採血管を提供する。 【構成】 一端が開口された有底の管状容器2の開口内
に圧入された栓体3を備え、上記栓体3が互いに嵌合し
合う凹部4b及び凸部5aを有する外栓4及び内栓5か
らなり、外栓4及び内栓5間の嵌合力よりも、内栓5の
管状容器2の内周面に対する圧着力の方が強くされてい
る採血管1

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば臨床検査等にお
ける血液学検査に用いられている採血管に関し、特に、
栓体の構造が改良された採血管に関する。
【0002】
【従来の技術】血液学検査では、赤血球や白血球の分類
検査及び形態検査の種々の検査が一般的に行われてい
る。この血液学検査においては、血液試料を採取するた
めに、並びに採取された血液試料を検査に供するため
に、従来より種々の採血管が用いられている。
【0003】ところで、血液学検査の現場においては、
肝炎やエイズ等の血液を介した感染を防止するために、
検査に携わる者が血液試料に接触しないことが強く要求
されている。そこで、採血管にゴム栓をしたまま検体の
採取を行い得る、キャップピアス機構を備えた検査装置
が開発され、販売されている。キャップピアス機構を備
えた検査装置では、血液試料が入れられた採血管にゴム
栓が取付けられた状態のまま、該ゴム栓に検体吸引用の
針を貫通させることにより、検体の採取が可能とされて
いる。
【0004】しかしながら、キャップピアス機構を備え
た検査装置は非常に高価であるため、十分には普及して
いない。従って、現在の血液学検査の現場では、予め栓
を取り外した採血管から内部の検体を採取する検査装置
が未だ多く使用されているのが実情である。
【0005】すなわち、多くの血液学検査の現場におい
ては、検査に供するに先立ち、採血管からゴム栓を人手
により取り外しており、血液試料の付着による感染の恐
れが多分にあった。そこで、血液感染を防止するため
に、ゴム栓の血液付着面が露出しないような形状の栓体
を有する採血管が提案されている(例えば、特開平2−
25611号、EP第0,445,707号等)。
【0006】上記のような栓体を有する採血管は、カバ
ーキャップ方式の採血管と称されており、ゴム栓の周囲
に合成樹脂からなるカバー材が取り付けられており、た
だし該カバー材は採血管の内部には挿入されないような
構造とされている。カバー材の中にゴム栓が入りこんだ
形状とされているため、取り外しに際し、ゴム栓の血液
付着面に手指が触れ難くされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
通常のゴム栓を用いた採血管では、人手によりゴム栓を
外す際に、肝炎やエイズ等の感染の恐れがあった。ま
た、開栓後に血液すなわち検体が蒸発し、検査値に影響
が出る恐れもあった。加えて、開栓後に採血管を倒した
場合、中の血液や検体がこぼれ出てしまうという問題も
あった。のみならず、再栓する場合に管内が陽圧とな
り、ゴム栓が浮いてきて外れたりする恐れもあった。
【0008】他方、上述したカバーキャップ方式の採血
管においても、カバー材がゴム栓の周囲に取り付けられ
ているため、ゴム栓の血液付着面に手指が触れにくくは
されているものの、カバー材の内側に誤って指を挿入し
た時や、ゴム栓に付着した血液がこぼれ出た場合には、
やはり血液感染の恐れがあった。
【0009】さらに、キャップピアス機構を備えた検査
装置を用いた場合には、開栓が不要であり、開栓に伴う
上記のような感染事故を防止することができる。しかし
ながら、キャップピアス機構を備えた検査装置は非常に
高価であり、しかも、装置側の検体採取用針は多数のゴ
ム栓に何度も貫通されるものであるため、摩擦の少ない
針を開発しなければならないという問題があった。従っ
て、キャップピアス機構を備えた検査装置を用いる場合
においても、従来に比べて検体の採取を容易に行なうこ
とができ、かつ検体採取用針の交換回数を低減し得る採
血管の登場が望まれていた。
【0010】本発明の目的は、上述した従来の採血管の
諸欠点を解消し、栓体に付着した血液による感染の恐れ
や検査に供される前の血液や検体の蒸発が生じ難く、開
栓に先立って内部の血液試料がこぼれ出てしまう恐れが
少なく、かつキャップピアス機構を備えた検査装置にも
好適に用い得る構造を備えた採血管を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1,2に記載の発
明は、上記課題を達成すべくなされたものであり、それ
ぞれ、下記の構成を備えることを特徴とする。
【0012】すなわち、請求項1に記載の発明は、一端
が開口されており、他端が閉塞されている有底の管状容
器と、前記開口された側を密栓するための栓体とを備
え、前記栓体が弾性体又は弾性を有する材料からなる採
血管において、前記栓体が、下面に凹部を有する外栓
と、上面に前記外栓の凹部に嵌合される凸部を有し、か
つ外周面が前記管状容器の内周面に圧着されるように構
成された内栓とを有し、前記外栓と内栓との嵌合力より
も、前記内栓と前記管状容器との圧着力の方が強くされ
ていることを特徴とする採血管である。
【0013】また、請求項2に記載の採血管は、請求項
1に記載の発明に係る採血管とは、逆に、外栓側に凸部
が、内栓側に該外栓の凸部と嵌合される凹部が形成され
ていることを特徴とする。
【0014】本発明においては、上記栓体は、弾性体も
しくは弾性を有する材料から構成されるが、このような
材料としては、ゴム弾性を有する天然もしくは合成のゴ
ム又は合成樹脂が挙げられる。より具体的には、例えば
外栓を構成する材料としては、真空採血管の場合には、
空気透過性の小さいガスバリヤー性に優れた材料、例え
ばイソブチレン−イソプレンゴム、イソブチレン−イソ
プレン系熱可塑性エラストマー等が好ましく用いられ、
このような材料からなる外栓は、プレス成形法あるいは
射出成形法等の任意の製法に従って作製することができ
る。また、非真空採血管の場合には、例えば天然ゴム;
エチレン・プロピレンゴム、ウレタンゴム、クロロプレ
ンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリ
コーンゴム、ふっ素ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、
ブタジエンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、イソ
プレンゴム、エチレン・プロピレンターポリマー、アク
リロニトリル・ブタジエンゴム、多硫化ゴムのような合
成ゴム;水添スチレン・ブタジエン・スチレン系ブロッ
クコポリマー、スチレン・ブタジエン・スチレン系ブロ
ックコポリマー、スチレン・イソプレン・スチレン系ブ
ロックコポリマー、スチレン・エチレン・プロピレン共
重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共
重合合体などのスチレン系熱可塑性エラストマー;オレ
フィン系、ウレタン系又はポリエステル系の熱可塑性エ
ラストマー;ポリエチレン・ポリプロピレン等の熱可塑
性樹脂;熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーとのブレ
ンド物;等の材料からなるものが好ましく用いられ、射
出成形等の任意の成形方法に従って製造され得る。他
方、内栓については、例えば上記非真空採血管の外栓と
して選ばれる材料のいずれもが好ましく用いられ、射出
成形等の適宜の方法によって製造され得る。
【0015】いずれにしても、上記外栓と内栓は、少な
くとも内栓の外周面が、上記管状容器の内周面に圧着す
るように、材料及び寸法関係が選択されている必要があ
る。さらに、上述したように、外栓と内栓との嵌合力よ
りも、内栓と管状容器との圧着力が強くなるように構成
されることが必要であり、それによって外栓及び内栓を
管状容器内に挿入した後、外栓のみを取り外し、内栓を
管状容器内に残存させておくことが可能とされる。
【0016】好ましくは、内栓には、薄肉部を設け、検
査用針等の貫通を容易としてもよく、また内栓の上面か
ら下面に貫通した切れ目を設け、ピペット等による検体
の採取を容易とするようにしてもよい。
【0017】請求項1,2に記載の発明は、上述した栓
体の構造及び栓体と管状容器との圧着力等に特徴を有す
るものであり、管状容器の材質については特に限定され
ない。例えば、ガラスやガス透過性の低い透明な合成樹
脂、例えばポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル
デン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドもしくは
ポリアクリロニトリル等などからなるものを適宜用いる
ことができる。
【0018】
【作用】請求項1に記載の発明においては、外栓の下面
の凹部と内栓の上面の凸部とが嵌合されるように外栓及
び内栓が構成されているため、管状容器内に挿入した状
態で、外栓と内栓とを上記のように嵌合させ、一体化す
ることができる。従って、例えば真空採血管として製造
する際には、減圧状態において一体化された外栓及び内
栓を、管状容器内に打栓することにより一度の工程で栓
体の挿入を行い得る。
【0019】また、外栓と内栓を管状容器内に挿入した
状態から、検査に供用する際には、内栓と外栓との嵌合
力よりも、内栓の外周面と管状容器の内周面との密着力
の方が強いため、外栓のみを取り外し、内栓を管状容器
内に残しておくことができる。従って、内栓に薄肉部を
設けたり、内栓の材質を選択したり、あるいは内栓に上
面から下面に貫通した切れ目等を形成したりすることに
より、検体の採取を容易に行い得るだけでなく、該血液
試料の外部へのこぼれ出し等を防止することが可能とさ
れている。
【0020】また、請求項2に記載の発明では、外栓側
に凸部が、内栓側に凹部が設けられているだけであるた
め、上述した請求項1に記載の発明の作用と同様の作用
が奏され得る。
【0021】
【実施例の説明】以下、本発明の非限定的な実施例を説
明することにより、本発明を明らかにする。図1は、本
発明の第1の実施例にかかる採血管を示す断面図であ
る。採血管1は、有底の管状容器2内に栓体3を圧入し
た構造を有する。
【0022】管状容器2は、上端に開口を有し、下端が
閉塞された形状を有し、内部に血液試料を入れられるよ
うな形状とされている。この管状容器2は、ガラスある
いは前述した透明な合成樹脂により構成され得る。
【0023】栓体3は、外栓4と内栓5とを有する。外
栓4及び内栓5は、本実施例では、前述したゴム弾性を
有する材料で構成されており、特に内栓5は後述のサン
プリング針の貫通が容易な材料、例えばスチレン系熱可
塑性エラストマー(水添スチレン・ブタジエン・スチレ
ン系ブロックコポリマー、三菱油化社製・商品名;ラバ
ロン)で構成されている。外栓4は、頭部に管状容器2
の開口よりも外側に広がったフランジ部4aを有し、図
示の状態からそれ以上管状容器2内には入り込まないよ
うにされている。また、外栓4の下面には、図2(a)
に斜視図で示すように、円筒状の凹部4bが形成されて
いる。凹部4bは、後述する内栓5側の凸部5aが嵌合
される大きさに形成されている。
【0024】図1に戻り、内栓5は、栓体3を管状容器
2に圧入した状態で、管状容器2内に挿入されている。
この内栓5の上面には、図2(b)に示すように円筒状
の凸部5aが形成されている。凸部5aは、前述した外
栓4の凹部4bに嵌合する径を有するように構成されて
いる。また、本実施例では、上記凹部4bの深さと、凸
部5aの高さがほぼ等しくされており、従って図1から
明らかなように、管状容器2内に栓体3を圧入した状態
において、外栓4の下面4cと内栓5の凸部5aの周囲
の面5bとが密着するように構成されている。
【0025】また、内栓5の本体部すなわち凸部5aの
下方に連ねられている部分の外周面5cが図1に示す状
態において管状容器2の内周面と密着するように内栓5
の最大径が選ばれている。そして、この内栓5と管状容
器2との間の密着力が、前述した外栓4の凹部4bと内
栓5の凸部5aとの嵌合力よりも大きくなるように、外
栓4及び内栓5の寸法が選択されている。
【0026】使用に際しては、真空採血管の場合には、
外栓4及び内栓5を予め嵌合させてなる栓体3を管状容
器2に減圧状態で打栓し、図1に示す状態とする。しか
る後、真空採血針を栓体3に貫通させ、採血を行う。採
血後、採血針を取り除き、検査に供する。
【0027】検査に供するにあたっては、まず、外栓4
を採血管1から取り除く。この場合、外栓4と内栓5と
の嵌合力が、前述した内栓5と管状容器2との間の密着
力よりも小さいため、外栓4を取り外した場合、内栓5
は管状容器2内に図1に示す状態のまま残されることに
なる。従って、検査に先立って、外栓4を取り外された
採血管2が倒れたとしても、内部の血液試料が散乱する
恐れがない。また、内栓5は、前述したようにサンプリ
ング針の貫通が容易な材料により構成されているため、
内栓5にサンプリング針を容易に貫通させることができ
るため、内栓5が管状容器2内に残された状態のまま、
検査装置に供給することができる。よって、臨床検査に
従事する者において、血液試料が手指に付着する恐れが
ないため、血液感染を確実に防止することができる。
【0028】なお、真空採血管以外の採血管として用い
る場合には、管状容器2内に注射器やピペット等により
検体を入れた後に、内栓5と外栓4とが嵌合されてなる
栓体3を管状容器2に圧入してもよく、あるいは内栓5
を圧入した後に、外栓4を装着してもよい。真空採血管
以外の採血管の場合にも、栓体3により閉栓した後は、
上述した真空採血管の場合と同様にして使用される。従
って、真空採血管以外の採血管として用いた場合にも、
臨床検査にあたっての血液感染の恐れを確実に防止する
ことができ、かつ臨床検査前に管状容器2が転倒したと
しても、内部の血液試料が散乱する恐れもない。
【0029】図3は、本発明の第2の実施例にかかる採
血管を説明するための断面図である。第2の実施例の採
血管11では、管状容器12に外栓14及び内栓15か
らなる栓体13が圧入されている。本実施例では、外栓
14及び内栓15の形状が第1の実施例と異なる。その
他の点については、第1の実施例と同様であるため、同
様の部分については詳細な説明は省略する。
【0030】第2の実施例において用いられる内栓15
は、図4に斜視図で示すように、中央に円筒状の凸部1
5aを有するが、図3から明らかなように、該凸部15
a内が中空とされており、かつ凸部15aの上端面15
bの肉厚が非常に薄くされている。凸部15aの上端面
15bに薄肉部が設けられているため、本実施例の採血
管11では、図5に示す外栓14を除去した状態におい
て、サンプリング針を容易に貫通させることができる。
【0031】また、内栓15の凸部15aの下端近傍に
は、溝15c(図4参照)が形成されており、該溝15
cに、外栓14の下端部14aが挿入し得るように構成
されており、それによって外栓14と内栓15との嵌合
がより確実に行われている。なお、図4において15d
は、リブを示し、リブ15dは、薄肉の凸部15aの強
度を高めるため、および外栓14と内栓15との嵌合力
をより強めるために設けられている。
【0032】外栓14は、第1の実施例の外栓4の場合
と同様に、下方に凹部14bを有し、該凹部14b内
に、前述した内栓15の凸部15aが嵌合されるように
構成されている。また、本実施例では、外栓14の頭部
に、半球状凹部14cが形成されており、それによって
外栓14の中央部分の肉厚が薄くされている。従って、
採血針等の貫通が容易とされており、かつ外栓14の頭
部が側方からの外力により変形し易くされているため、
外栓14の管状容器12からの取り外しも容易とされて
いる。
【0033】第2の実施例では、内栓15の凸部15a
の上端面15bの肉厚が薄くされており、それによって
サンプリング針の貫通が容易とされていたが、図6に示
すように、凸部15aの上端面15bの裏面側に貫通し
た十字状の切れ目15eを形成してもよい。このような
切れ目15eを形成することにより、例えば図7に示す
ように、ピペット17を容易に貫通させることができる
ため、血液試料の採取を容易に行うことができる。ま
た、十字状の切れ目15eを形成したとしても、内栓1
5は、上述したようにゴム弾性を有する材料で構成され
ているので、切れ目が構成されている部分に大きな隙間
が形成されない限り、たとえ管状容器12が転倒したと
しても内部の血液試料が周囲に散乱する恐れは非常に小
さい。
【0034】上述した第1,第2の実施例では、外栓側
に凹部が、内栓側に凸部が形成されていたが、図8に示
すように、外栓24側に凸部24aを形成し、内栓25
側に凹部25aを形成してもよい。もっとも、図8に示
す実施例の採血管21においても、内栓25の外周面2
5bと管状容器22の内周面との圧着力は、上記内栓2
5と外栓24との間の嵌合力よりも大きくすることが必
要である。このように、外栓24及び内栓25を構成す
ることにより、第1の実施例と同様に、検査に先立ち内
栓25を管状容器22に残したまま外栓24のみを取り
外すことができる。従って、第1の実施例と同様に、内
栓25をサンプリング針の貫通が容易な材料で構成した
り、あるいは内栓25の凹部に薄肉部を設けたり、切れ
目を形成することにより、検査装置における試料採取用
針による貫通やピペットによる試料の採取を容易化する
ことができる。
【0035】なお、上述してきた各実施例の採血管にお
いては、好ましくは、管状容器2,12,22内に、血
液の凝固を防止するために、ヘパリンナトリウム、クエ
ン酸ナトリウム、シュウ酸ナトリウムもしくはエチレン
ジアミンテトラ四酢酸塩などの任意の血液抗凝固剤を入
れておいてもよい。
【0036】
【発明の効果】請求項1,2に記載の発明によれば、外
栓と内栓とが嵌合されるように、外栓及び内栓に、互い
に嵌合し合う凹部及び凸部が設けられており、外栓と内
栓との嵌合力よりも内栓の管状容器の内周面に対する圧
着力が大きくされているため、外栓のみを採血管から取
り外し、内栓を採血管に残した状態とすることができ
る。
【0037】従って、内栓をサンプリング針の貫通を容
易とする材料及び構造としておき、さらに内栓を採血管
に挿入された状態のまま検査に供することにより、血液
試料の採血管外への漏洩を防止することができるため、
血液検査における感染の恐れを確実に防止することがで
きる。また、検査に先立って、採血管が転倒したとして
も、内栓が残されているため、血液試料がこぼれ出る恐
れも少ない。
【0038】さらに、内栓において薄肉部を設けたり、
内栓をサンプリング針による貫通の容易な材料により構
成すれば、キャップピアス機構を備えた検査装置に用い
た場合に、試料採取用針の磨耗を低減することができ、
試料採取用針の交換回数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の採血管を示す断面図。
【図2】(a)及び(b)は、外栓及び内栓を示す各斜
視図。
【図3】第2の実施例の採血管を示す部分切欠断面図。
【図4】第2の実施例において用いられる内栓を示す斜
視図。
【図5】第2の実施例の採血管において内栓のみが採血
管に残された状態を示す断面図。
【図6】内栓の変形例を示す斜視図。
【図7】図6に示した内栓にピペットを挿入した状態を
示す斜視図。
【図8】第3の実施例の採血管を示す断面図。
【符号の説明】
1…採血管 2…管状容器 3…栓体 4…外栓 4b…凹部 5…内栓 5a…凸部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が開口されており、他端が閉塞され
    ている有底の管状容器と、前記開口された側を密栓する
    ための栓体とを備え、前記栓体が弾性体又は弾性を有す
    る材料からなる採血管において、 前記栓体が、下面に凹部を有する外栓と、上面に前記外
    栓の凹部に嵌合される凸部を有し、かつ外周面が前記管
    状容器の内周面に圧着されるように構成された内栓とを
    有し、 前記外栓と内栓との嵌合力よりも、前記内栓と前記管状
    容器との圧着力の方が強くされていることを特徴とす
    る、採血管。
  2. 【請求項2】 一端が開口されており、他端が閉塞され
    ている有底の管状容器と、前記開口された側を密栓する
    ための栓体とを備え、前記栓体が弾性体又は弾性を有す
    る材料からなる採血管において、 前記栓体が、下面に凸部を有する外栓と、上面に前記外
    栓の凸部に嵌合される凹部を有し、かつ外周面が前記管
    状容器の内周面に圧着されるように構成された内栓とを
    有し、 前記外栓と内栓との嵌合力よりも、前記内栓と前記管状
    容器との圧着力の方が強くされていることを特徴とす
    る、採血管。
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