JPWO2005057649A1 - 半導体ウェーハキャリア容器 - Google Patents

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Abstract

半導体ウェーハキャリアが載置される容器本体1と、該容器本体1を覆うカバー2とから構成される半導体ウェーハキャリア容器であって、前記容器本体1が熱可塑性樹脂(a1)及び炭素繊維(a2)からなる樹脂組成物(A)を成形してなり、該容器本体1の表面抵抗率が102〜1012Ω/□であり、前記カバーが熱可塑性樹脂(b1)及び有機化合物である帯電防止剤(b2)からなる樹脂組成物(B)を成形してなり、該カバー2の表面抵抗率が103〜1013Ω/□であり、かつ該カバー2が透明性を有することを特徴とする半導体ウェーハキャリア容器によって、帯電防止性に優れ、汚染防止性に優れ、耐擦傷性に優れ、しかも内部の視認性にも優れている半導体ウェーハキャリア容器を提供できる。

Description

本発明は、半導体ウェーハキャリアが載置される容器本体と、該容器本体を覆うカバーとから構成される半導体ウェーハキャリア容器に関する。特に、前記容器本体が耐擦傷性に優れ、前記カバーが透明性を有する半導体ウェーハキャリア容器に関する。
半導体製造プロセスにおけるシリコンウェーハは汚染を防止するためにクリーンルーム中で取り扱われる。このとき、効率良くハンドリングするために、複数枚のシリコンウェーハを同時に収容することのできるウェーハキャリアが使用される。当該ウェーハキャリアは、ウェーハ処理装置に装着され、そこからロボットによってウェーハが取出されて処理に供される。また、ウェーハキャリアにシリコンウェーハを収容されたままで直接洗浄などの処理を行うこともある。したがって、ウェーハキャリアの多くは、ウェーハがクリーンルーム内の雰囲気に対して直接晒されるような構成になっている。そのため、クリーンルーム内での保管中あるいは移送中に、ウェーハキャリアに収容されたウェーハのパーティクル汚染を防止するために、ウェーハキャリア全体をその内部に収容する半導体ウェーハキャリア容器が使用されている。
このような、ウェーハキャリアやそれを収容する容器の材質として使用される樹脂は、その目的に応じて様々である。例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの各種の樹脂が、用途に応じて使い分けられている。このとき、パーティクルの付着を効率的に防止するためには、容器が帯電防止性を有していることが好ましい。上で列記したような樹脂はいずれも絶縁体であるから、帯電防止性を付与するためには、帯電防止剤を配合する必要がある。帯電防止剤として、導電性のカーボン粒子や炭素繊維などを配合する方法や、極性基を有する有機化合物からなる帯電防止剤を配合する方法が知られている。
例えば、特表2002−531660号公報(特許文献1)には、導電性の半導体ウェーハ容器として、特定の体積抵抗率の炭素繊維を含有する樹脂組成物からなるものが記載されている。当該公報の実施例には、ポリカーボネートに炭素繊維と炭素粒子を配合したウェーハキャリアの例も記載されている。しかしながら、炭素繊維を使用して帯電防止性を付与した場合には成形品が透明性を失うことになり、内部の視認性が要求される用途では使用することができない。
また、特開平9−92714号公報(特許文献2)には、特定の形状の半導体ウェーハ収納用帯電防止容器が記載されている。当該公報の実施例には、ABS系永久帯電防止樹脂、HIPS系永久帯電防止樹脂、PP系カーボンブラック入り樹脂など、各種の帯電防止性樹脂を用いた半導体ウェーハ収納容器の例が記載されている。ここに記載された容器は良好な帯電防止性を有し、しかも銘柄によっては透明性にも優れている。例えば実施例3に記載されたABS系永久帯電防止樹脂は透明性にも優れている。このように透明性に優れた樹脂を使用する場合には、容器内部の様子が外部から確認できる。
特開昭62−119256号公報(特許文献3)には、ゴム質重合体の存在下に(メタ)アクリル酸エステル単量体及びこれと共重合可能な他のビニル系単量体からなる共重合体混合物をグラフト重合させた重合体にポリエーテルエステルアミドを配合した熱可塑性樹脂組成物が記載されている。この樹脂組成物は、永久帯電防止性、耐衝撃性及び透明性に優れているとされており、静電気による障害を防止したい用途、例えばICキャリーケースに使用できることが記載されている。
ABS樹脂や、それに類する樹脂は、成形時の寸法精度、成形品表面の平滑性、剛性、耐衝撃性などのバランスに優れ、しかも比較的樹脂コストの低い汎用樹脂である。また、上述のように、永久帯電防止性と透明性を付与することも可能である。したがって、帯電防止性を付与されたABS樹脂は、半導体ウェーハを収納するための容器の素材として、好適なものの一つであるといえる。しかしながら、近年では、半導体デバイスの微細化に伴いクリーンルーム内のパーティクルの管理レベルが一段と厳しくなっており、そのような半導体ウェーハキャリア容器に要求される性能も高くなり続けているのが現状である。そのため、帯電防止性のABS樹脂組成物を用いて、ウェーハキャリアが収容される半導体ウェーハキャリア容器を製造した場合、耐擦傷性に問題を有していることが明らかになった。
多数の半導体ウェーハが収容されたウェーハキャリアは、近年のウェーハ直径の増加に伴ってその重量が大きくなってきている。また、ウェーハキャリアに使用される代表的な樹脂であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリブチレンテレフタレート(PBT)などは、かなり硬度の高い樹脂である。このような場合、ウェーハキャリアが載置されるウェーハキャリア容器の内表面は、キャリアの出し入れに伴う摩擦によって傷つきやすい。また、大型化されて総重量が増加したキャリア容器自体もロボットでハンドリングされることも多くなってきているが、この場合も、ウェーハキャリアが収容されたキャリア容器の底面を、金属製部材が摩擦することが多く、傷の発生が問題である。特に、透明で導電性を有する樹脂組成物は導電性付与剤を配合することによって硬度が低下する場合が多く、耐擦傷性不足が問題であった。
特表2002−531660号公報 特開平9−92714号公報 特開昭62−119256号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、帯電防止性に優れ、汚染防止性に優れ、耐擦傷性に優れ、しかも内部の視認性にも優れた半導体ウェーハキャリア容器を提供することを目的とするものである。
上記課題は、半導体ウェーハキャリアが載置される容器本体と、該容器本体を覆うカバーとから構成される半導体ウェーハキャリア容器であって、前記容器本体が熱可塑性樹脂(a1)及び炭素繊維(a2)からなる樹脂組成物(A)を成形してなり、該容器本体の表面抵抗率が10〜1012Ω/□であり、前記カバーが熱可塑性樹脂(b1)及び有機化合物である帯電防止剤(b2)からなる樹脂組成物(B)を成形してなり、該カバーの表面抵抗率が10〜1013Ω/□であり、かつ該カバーが透明性を有することを特徴とする半導体ウェーハキャリア容器を提供することによって解決される。
樹脂組成物(A)が熱可塑性樹脂(a1)を60〜99重量%、及び炭素繊維(a2)を1〜40重量%含有することが好適である。熱可塑性樹脂(a1)が、非晶性熱可塑性樹脂、特にポリカーボネートであることが好適である。樹脂組成物(A)のロックウェル硬度が110〜140(単位:Rスケール)であること、樹脂組成物(A)の曲げ弾性率が4000〜21000MPaであることも好適である。
樹脂組成物(B)が熱可塑性樹脂(b1)を70〜99重量%、及び帯電防止剤(b2)を1〜30重量%含有することが好適である。熱可塑性樹脂(b1)が、スチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネートからなる群から選択される1種であることが好適であり、帯電防止剤(b2)が、高分子化合物であることが好適である。樹脂組成物(B)が、厚さ3mmの射出成形品にしたときのヘイズが30%以下の樹脂組成物であることも好適である。また、樹脂組成物(B)のロックウェル硬度が80〜140(単位:Rスケール)であることが好適である。
前記カバーが、樹脂組成物(A)と樹脂組成物(B)とが複合された成形品であり、前記容器本体と接触する部分が樹脂組成物(A)で構成されていることが好適な実施態様である。このとき、インサート成形又は二色成形によって樹脂組成物(A)と樹脂組成物(B)とが複合されてなることが好ましい。また、前記容器本体又は前記カバーのいずれかに弾性部材が固着されてなり、容器を閉じたときに、前記容器本体と前記カバーとの間に前記弾性部材が配置され、前記容器本体と前記カバーとが相互に接触しないことも好適な実施態様である。このとき、前記弾性部材の高さが1mm以下であることが好ましい。
前記容器本体の開口部上縁の外側を前記カバーの周縁部が覆って閉じられる半導体ウェーハキャリア容器であることが好適な実施態様である。このとき、前記容器本体がその開口部上縁から外側斜め下方に斜面を有し、前記カバーがその周縁部の内面に斜面を有し、両斜面が互いに略平行に対向する構成であり、両斜面間のクリアランスが1mm以下であり、かつ両斜面の対向する幅が5〜50mmであることが、より好適である。
本発明の半導体ウェーハキャリア容器は、帯電防止性に優れ、汚染防止性に優れ、耐擦傷性に優れ、しかも内部の視認性にも優れており、高度なクリーン度が要求される半導体製造プロセスに好適に使用される。
容器本体の平面図である。 容器本体の正面図である。 容器本体の左側面図である。 カバーの平面図である。 カバーの正面図である。 カバーの右側面図である。 容器本体とカバーとを組み合わせた時の状態を示すA−A断面図である。
符号の説明
1 容器本体
2 カバー
3 開口部上縁
4 斜面
5 斜面
6 フラット部分
本発明の半導体ウェーハキャリア容器は、半導体ウェーハキャリアが載置される容器本体と、該容器本体を覆うカバーとから構成される。
上記容器本体は、熱可塑性樹脂(a1)及び炭素繊維(a2)からなる樹脂組成物(A)を成形してなるものである。容器本体へのパーティクルの付着を防止するために、炭素繊維(a2)を配合して容器本体の表面抵抗率を減少させたものである。また、炭素繊維(a2)を配合することによって、樹脂組成物(A)の硬度が上昇し、表面の摩擦抵抗が低下するので、容器本体の耐擦傷性が向上し、摩擦による発塵の発生が防止されるものである。さらに、炭素繊維(a2)を配合することによって、樹脂組成物(A)の弾性率が上昇して大きな寸法の成形品とした場合や、重量物を収容した場合の寸法安定性が向上する。
他の代表的な導電性フィラーであるカーボンブラックを用いたのでは、硬度の上昇が少なく表面の摩擦抵抗の低下も少なく耐擦傷性の改善が不十分であるし、微粒子を含むために、傷の発生に伴って発塵しやすい。また、このようなフィラーを含有せず、熱可塑性樹脂(a1)のみからなる樹脂組成物を使用したのでは、硬度が低くて表面の摩擦抵抗が大きいので、耐擦傷性が十分でない。しかも、熱可塑性樹脂(a1)に有機化合物からなる帯電防止剤を配合した場合には、通常その硬度は一段と低下するので、耐擦傷性の問題は重大である。
熱可塑性樹脂(a1)は特に限定されず、ポリカーボネート;ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリアミド;ポリプロピレン(PP)や環状オレフィン重合体などのポリオレフィン;ポリスチレン(PS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)やメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂)などのスチレン系重合体;ポリ(メタ)アクリル酸エステル;ポリアクリロニトリル(PAN);ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアセタール;ポリスルフォンなどの樹脂から目的に応じて選択することができる。
これらの中でも、熱可塑性樹脂(a1)として非晶性熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。非晶性の樹脂は、結晶性の樹脂に比べて成形時の収縮率が小さいので、寸法精度に優れた成形品を得ることができる。炭素繊維(a2)を含有する樹脂組成物を射出成形する場合、成形品中の炭素繊維(a2)が配向しやすい。このとき、結晶性の樹脂を使用したのでは炭素繊維(a2)の配向に由来して結晶の配向も起こりやすいので、ソリやヒケなどが発生しやすく、寸法精度が低下する。寸法精度が低くて、容器本体とカバーとの間の空隙が広くなりすぎる場合には、ケースの密封性能が低下してパーティクルが侵入するおそれが大きくなる。逆に、容器本体とカバーとの間の空隙が狭くなりすぎる場合には、開閉時に容器本体とカバーとが摩擦して傷を生じやすくなる。したがって、成形時の寸法精度に優れた非晶性熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。また一般に、非晶性の樹脂からなる成形品は、結晶性の樹脂からなる成形品に比べて表面が平滑であるために、成形品表面の摩擦抵抗が大きくなる場合が多く、摩擦によって表面に傷がつきやすい傾向がある。本発明の樹脂組成物(A)では、炭素繊維(a2)を配合することによって成形品表面の摩擦抵抗を低減することができるので、熱可塑性樹脂(a1)として非晶性熱可塑性樹脂を使用しても耐擦傷性が良好である。ここで、非晶性樹脂とは、例えばABS樹脂のように、複数の樹脂成分からなるアロイを形成していてもその主要成分が非晶性である樹脂を含むものである。
熱可塑性樹脂(a1)が非晶性熱可塑性樹脂である場合のガラス転移温度は、60〜200℃であることが好ましい。ガラス転移温度が60℃未満の場合には、耐熱性が十分でなく、より好適には100℃以上である。一方、ガラス転移温度が200℃を超える場合には、溶融成形が困難になりやすく、より好適には160℃以下である。ガラス転移点は、DSC(示差熱量分析)測定の変曲点の位置によって測定される。例えば、本発明の実施例でも使用されているポリカーボネートのガラス転移温度は通常140〜150℃である。
熱可塑性樹脂(a1)に配合される炭素繊維(a2)は特に限定されず、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系、セルロース系、リグニン系などの種々の炭素繊維を使用することができる。溶融混練による配合し易さを考慮すれば、短繊維を配合することが好ましい。
樹脂組成物(A)が熱可塑性樹脂(a1)を60〜99重量%、及び炭素繊維(a2)を1〜40重量%含有するものであることが好ましい。炭素繊維(a2)の含有量が1重量%未満の場合には、帯電防止性が不十分になりやすい。また、成形品の硬度が低くなり摩擦抵抗も大きくなるために耐擦傷性が不十分になりやすく、弾性率が低下して形態保持性が不十分になりやすい。炭素繊維(a2)の含有量は、より好適には2重量%以上、さらに好適には5重量%以上である。このとき、熱可塑性樹脂(a1)の含有量は、それぞれ98重量%以下、95重量%以下である。一方、炭素繊維(a2)の含有量が40重量%を超える場合には、溶融成形性が低下するとともに、容器本体の力学物性も低下しやすい。炭素繊維(a2)の含有量は、より好適には30重量%以下、さらに好適には20重量%以下である。このとき、熱可塑性樹脂(a1)の含有量は、それぞれ70重量%以上、80重量%以上である。炭素繊維(a2)以外のフィラーを併用しても構わないが、汚染を嫌う用途であることを考慮すれば、微量成分を除き、実質的に熱可塑性樹脂(a1)及び炭素繊維(a2)のみからなる樹脂組成物が好ましい。
熱可塑性樹脂(a1)と炭素繊維(a2)とを混合する方法は特に限定されず、通常両者を溶融混練して混合する。溶融成形時に同時に混合することも可能であるが、通常、予め溶融混練して得られた樹脂組成物(A)のペレットを溶融成形に供することが好ましい。
また、樹脂組成物(A)のロックウェル硬度が110〜140(単位:Rスケール)であることが好ましい。このように高い硬度を有することによって耐擦傷性に優れた容器本体を得ることができる。より好適には115以上、さらに好適には120以上である。一方、硬度が高すぎる場合には、溶融成形性が低下したり力学強度が低下したりする場合が多い。より好適には135以下、さらに好適には130以下である。ここで、本発明におけるロックウェル硬度は、23℃においてASTM D−785に準拠して測定した値(Rスケール)である。
樹脂組成物(A)の曲げ弾性率が4000〜21000MPaであることも好ましい。このように高い曲げ弾性率を有することによって、容器本体の形態保持性が良好になる。特に、近年ではウェーハ直径の大径化に伴い、多数の半導体ウェーハが収容されたウェーハキャリアの重量も増加しているので、それを収容する容器本体の形態保持性の要求レベルは高くなっている。曲げ弾性率が4000MPa未満の場合には、容器本体の形態保持性が不十分になるおそれがあり、より好適には5000MPa以上、さらに好適には5500MPa以上である。一方、曲げ弾性率が21000MPaを超える場合には、容器本体が脆くなるおそれがあり、より好適には15000MPa以下、さらに好適には10000MPa以下である。ここで、本発明における曲げ弾性率は、23℃においてASTM D−790に準拠して測定した値である。上記ロックウェル硬度あるいは曲げ弾性率は、樹脂組成物(A)の溶融成形品からなる試験片を測定することによって得られるものである。
樹脂組成物(A)を溶融成形して容器本体が製造されるが、本発明においては当該容器本体の表面抵抗率が10〜1012Ω/□であることが重要である。表面抵抗率が10Ω/□未満である場合には、帯電防止のために要求される表面抵抗率としては過剰な導電性を有することになり、この場合、炭素繊維配合量が多くなりすぎていて力学的な特性も不十分となる。表面抵抗率は好適には10Ω/□以上である。一方、表面抵抗率が1012Ω/□を超える場合には、帯電防止性が不十分となり、パーティクルの付着を十分に確保することができない。表面抵抗率は好適には1011Ω/□以下である。ここで、本発明における表面抵抗率は、23℃、湿度50%RHで測定された値である。
本発明の半導体ウェーハキャリア容器を構成するカバーは、熱可塑性樹脂(b1)及び有機化合物からなる帯電防止剤(b2)からなる樹脂組成物(B)を成形してなるものである。カバーへのパーティクルの付着を防止するために、有機化合物である帯電防止剤(b2)を配合してカバーの表面抵抗率を減少させたものである。導電性フィラーを配合する代わりに有機化合物を配合することによって、透明性を有する成形品として、容器内部の視認性を確保するものである。
熱可塑性樹脂(b1)は、それ自体で透明性を有する樹脂であれば特に限定されず、ポリカーボネート;ポリスチレン(PS)、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)やメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂)などのスチレン系重合体;ポリプロピレン(PP)や環状オレフィン重合体などのポリオレフィン;ポリ(メタ)アクリル酸エステル;ポリアクリロニトリルなどの樹脂から目的に応じて選択することができる。
これらの中でも、熱可塑性樹脂(b1)として非晶性熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。非晶性の樹脂は、透明性が良好である場合が多く、結晶性の樹脂に比べて成形時の収縮率が小さいので、寸法精度に優れた成形品を得ることができる。寸法精度が低い場合の不利益は、熱可塑性樹脂(a1)の説明のところで既に記載したとおりである。熱可塑性樹脂(b1)が非晶性熱可塑性樹脂である場合の好適なガラス転移温度については、既に説明した熱可塑性樹脂(a1)の場合と同様である。
熱可塑性樹脂(b1)として好適な樹脂の具体例としては、スチレン系重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネートが例示される。これらの中でも、スチレン系樹脂が好適であり、特にスチレン単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体からなるマトリックス樹脂中に、ジエン単量体を重合してなるジエン系ゴム粒子が分散している樹脂が好適に使用される。ここで使用される共重合可能な他の単量体は、スチレン単量体と共重合することが可能であれば、特に限定されるものではなく、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの(メタ)アクリロニトリルに代表されるシアン化ビニル単量体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル単量体に代表される不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物などの不飽和カルボン酸又は不飽和ジカルボン酸無水物単量体;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、O−クロル−N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系単量体などを例示することができる。これらのうちでも、前記共重合可能な他の単量体が、シアン化ビニル単量体及び不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体から選択される1種以上であることが好適である。シアン化ビニル単量体を共重合することによって、耐熱性、耐薬品性、剛性及び寸法安定性が向上し、この場合の樹脂を通常ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)という。また、透明性を良好にするためには、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体を共重合することが好ましい。これらの中でも、シアン化ビニル単量体と不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体の両方を共重合させたものが特に好ましい。
熱可塑性樹脂(b1)に配合される帯電防止剤(b2)は、有機化合物からなるものである。炭素繊維やカーボンブラックのような導電性のフィラーを配合したのではカバーの透明性が損なわれ、内部を視認することができなくなるために、有機化合物からなる帯電防止剤(b2)を配合することが重要である。帯電防止剤(b2)が高分子化合物であることが、表面にブリードしにくく汚染源となりにくくて好ましい。また、長期間にわたって安定した帯電防止性能を維持することも可能になる。帯電防止剤に使用される高分子化合物は、極性基を有するものであり、ポリアルキレンオキシド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエステルエステルアミド、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンなどが例示される。なかでもポリアルキレンオキシド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエステルエステルアミドが好適であり、ポリエーテルエステルアミドが特に好適である。
樹脂組成物(B)が熱可塑性樹脂(b1)を70〜99重量%、及び帯電防止剤(b2)を1〜30重量%含有するものであることが好ましい。帯電防止剤(b2)の含有量が1重量%未満の場合には、表面抵抗率が十分に低下せず帯電防止性が不十分になりやすい。帯電防止剤(b2)の含有量は、より好適には2重量%以上、さらに好適には5重量%以上である。このとき、熱可塑性樹脂(b1)の含有量は、それぞれ98重量%以下、95重量%以下である。一方、帯電防止剤(b2)の含有量が30重量%を超える場合には、樹脂組成物(B)の硬度が低下して耐擦傷性が低下するとともに、弾性率が低下して形態保持性が低下する。帯電防止剤(b2)の含有量は、より好適には25重量%以下、さらに好適には20重量%以下である。このとき、熱可塑性樹脂(b1)の含有量は、それぞれ75重量%以上、80重量%以上である。
熱可塑性樹脂(b1)と帯電防止剤(b2)とを混合する方法は特に限定されず、通常両者を溶融混練することによって混合される。溶融成形時に混練することも可能であるが、通常、予め溶融混練して得られた樹脂組成物(B)のペレットを溶融成形に供することが好ましい。
カバーは、容器内部の様子が視認できるように、透明性を有していなければならない。具体的には、カバーを構成する樹脂組成物(B)が、厚さ3mmの射出成形品にしたときのヘイズが30%以下の樹脂組成物であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。ここで、本発明におけるヘイズは、3mmの厚さの試料を、23℃においてASTM D−1003に準拠して測定された値である。
また、樹脂組成物(B)のロックウェル硬度は80〜140(単位:Rスケール)であることが好ましい。カバーは、その上に直接ウェーハキャリアが載置されることがないし、底面が金属部材などに接触することもないので、必ずしも樹脂組成物(A)のような高い硬度が要求されるわけではない。しかしながら、樹脂組成物(A)からなる容器本体と、樹脂組成物(B)からなるカバーとは、相互に接触することが多く、このときの摩擦による傷の発生を抑制することも重要である。前述のように、本発明の樹脂組成物(A)は摩擦抵抗が低いものであるが、それでもなお、パーティクル管理レベルが厳しくなっている現在では、容器本体とカバーとの相互摩擦に由来する発塵を厳しく抑制する必要がある。通常、炭素繊維(a2)を含有する樹脂組成物(A)の方が硬度が高いので、樹脂組成物(B)の硬度が一定以上であることが耐擦傷性の観点から好ましい。樹脂組成物(B)のロックウェル硬度は、より好適には90以上、さらに好適には95以上である。一方、硬度が高すぎる場合には、帯電防止性能が不十分な場合も多く、より好適には130以下、さらに好適には120以下である。
また、カバーには直接ウェーハキャリアの重量はかからないので、樹脂組成物(B)の曲げ弾性率は、樹脂組成物(A)の弾性率よりも低くてもよく、通常1000〜4000MPa程度である。
樹脂組成物(B)を溶融成形してカバーが製造されるが、本発明においては当該カバーの表面抵抗率が10〜1013Ω/□であることが重要である。表面抵抗率が10Ω/□未満である場合には、帯電防止剤の配合量が多くなりすぎて、カバーの硬度が低下するし、弾性率も低下する。表面抵抗率は好適には10Ω/□以上であり、より好適には10Ω/□以上である。一方、表面抵抗率が1013Ω/□を超える場合には、帯電防止性が不十分となり、パーティクルの付着防止性能を十分に発揮することができない。表面抵抗率は好適には1012Ω/□以下であり、より好適には1011Ω/□以下である。
以上説明した樹脂組成物(A)を用いて容器本体が成形され、樹脂組成物(B)を用いてカバーが成形される。成形に際しては、寸法精度の観点から、射出成形が好適に採用される。通常、容器本体とカバーとでは、同じ種類の樹脂を使用するのが普通であるが、本発明では、敢えて異なる材料を選択するところに特徴がある。したがって、カバーと容器本体とでは好適な成形条件も異なるし、成形収縮率なども異なるので、金型の設計も、それぞれの材料に対応させて調整する必要がある。
パーティクル管理レベルが厳しい現在では、容器本体とカバーとの間の摩擦に対する耐擦傷性を向上させることが重要である。前述のように、樹脂組成物(B)の硬度を高くする方策によっても耐擦傷性を向上させることができるが、さらに優れた耐擦傷性が要求される場合には、前記カバーを、樹脂組成物(A)と樹脂組成物(B)とが複合された成形品とし、前記容器本体と接触する部分を樹脂組成物(A)で構成することが好ましい。この場合、相互に接触するのが、硬度が高く摩擦抵抗の小さい樹脂組成物(A)同士なので、傷の発生は最小限に抑えられる。カバーの一部を構成する樹脂組成物(A)と容器本体に使用される樹脂組成物(A)とは、同じ樹脂組成物であっても構わないし、異なる樹脂組成物であっても構わない。この場合、樹脂組成物(B)の硬度はそれほど高くなくても良く、通常、ロックウェル硬度で60〜140(単位:Rスケール)程度である。
このように複合されたカバーにおいては、樹脂組成物(A)は容器本体と接触する部分を構成すればよい。また、樹脂組成物(B)は内部の視認性が確保される範囲で使用されればよい。内部の視認性を良好にするという観点からは、樹脂組成物(A)がカバーの周縁部のみに帯状に配置される態様が好適である。
樹脂組成物(A)と樹脂組成物(B)とを複合させる方法は、特に限定されない。予め、樹脂組成物(A)からなる成形品と、樹脂組成物(B)からなる成形品とを製造してからその両者を複合しても構わない。例えば、両者を接着剤で貼り合わせても良いし、嵌め込んでも良いし、熱融着させても良い。しかしながら、接着剤を使用したのでは汚染物質を発生しやすくなるし、嵌め込んだのでは隙間ができるおそれがあるし、熱融着したのでは熱による歪みが発生するおそれがある。したがって、インサート成形又は二色成形によって樹脂組成物(A)と樹脂組成物(B)とが複合されることが好ましい。こうすることによって、寸法精度良く、清浄な成形品を得ることができる。
インサート成形とは、樹脂組成物(A)又は樹脂組成物(B)のいずれか一方を用いて予め成形した成形品を金型の中に入れておいてから、他方の樹脂組成物を射出成形する方法である。また、二色成形とは、同一の金型を使用し、樹脂組成物(A)又は樹脂組成物(B)のいずれか一方を用いて予め射出してから、引き続き、他方の樹脂組成物を射出する方法である。
こうして得られる本発明の半導体ウェーハキャリア容器の形態は特に限定されず、半導体ウェーハキャリアが載置される容器本体と、該容器本体を覆うカバーとから構成されていれば良い。カバーで覆うことができるのであれば、容器本体は単に平板であっても構わない。例えばSMIF(Standard Mechanical Interface)と呼ばれる搬送ボックスシステムに用いられる容器のように、平坦な板状成形体の上にウェーハキャリアが載置され、その上を透明カバーが覆うような実施態様であっても良い。また、FOUP(Front Opening Unified Pod)やFOSB(Front Opening Shipping Box)と呼ばれる、容器前面に開口部を有する実施態様であっても良い。
また、容器本体とカバーとがヒンジで接続される構成も採用でき、開閉に便利であるが、この場合には、ヒンジ部での摺動によって傷が発生して発塵を引き起こすおそれがあるので、用途によっては適しない場合がある。したがって、ヒンジ構成を有さず、容器本体の開口部を単純にカバーで覆う構成の容器が好適である。
また、容器内部にパーティクルが侵入するのを防止するためには、容器本体の開口部上縁の外側を前記カバーの周縁部が覆って閉じられることが好ましい。こうすることによって、パーティクルが重力に逆らって侵入しなければならなくなるからである。このとき、容器本体がその開口部上縁から外側斜め下方に斜面を有し、前記カバーがその周縁部の内面に斜面を有し、両斜面が互いに略平行に対向する構成であることも好ましい。このとき、両斜面間のクリアランス(隙間)が1mm以下であり、かつ前記斜面の幅が5〜50mmであることが好ましい。これによって、狭い隙間を上方に進まなければならずパーティクルの侵入が効果的に防止できる。しかも斜面を斜めに配置することによって、容器本体にカバーを被せる際にスムーズに被せることが可能であるし、その際に容器本体とカバーとが強くぶつかることもないので、発塵を抑制することもできる。前述のように、本発明の半導体ウェーハキャリア容器では、容器本体とカバーとが接触する際の発塵を防止できるような材料を選定しているので、発塵を一段と効率的に防止することができる。
また、容器本体の開口部上縁が前記カバーの内面と上下に対向して接することが好ましい。すなわち、開口部の上縁に対して、カバーが載置される形であることが好ましい。このとき、対向する両者間のクリアランス(隙間)が1mm以下であることが好ましい。接するところと浮いたところがあるのではなく、均一に隙間が設定されていることがパーティクルの侵入を防止することができて好適である。また、容器本体の開口部上縁とカバーの内面とが相互に対向する部分の幅が3〜25mmであることが好ましい。所定の幅を有することによってその隙間をパーティクルが侵入することが困難になるし、接する面積が大きくなることによって局所的に摩耗するのを防止することもできる。
容器本体とカバーとの間の摩擦に対する耐擦傷性を向上させるための方策として、前記容器本体又は前記カバーのいずれかに弾性部材を固着され、容器を閉じたときに、前記容器本体と前記カバーとの間に前記弾性部材が配置され、前記容器本体と前記カバーとが相互に接触しないようにすることも好適な実施態様である。硬質の材料同士が直接接触しないので、摩擦による傷の発生が起こりにくい。しかしながら、弾性部材自体が汚染源になることもあるので用途によっては注意が必要である。弾性部材の種類は特に限定されず、各種のゴムや柔軟性樹脂を使用することができる。この場合、樹脂組成物(B)の硬度はそれほど高くなくても良く、通常、ロックウェル硬度で60〜140(単位:Rスケール)程度である。
前記弾性部材は、容器本体とカバーとの間の全周にわたって配置されても構わないし、部分的に配置されても構わない。このとき、前記弾性部材の高さが1mm以下であることが好ましい。この高さは、弾性部材が固着される容器本体又はカバーの表面から弾性部材の上面までの高さのことをいう。この高さが1mm以下であることによって、容器本体とカバーとの間のクリアランスを狭くすることができ、パーティクルの侵入を抑制することができる。弾性部材は、接着剤で貼り合わせても良いし、嵌め込んでも良いし、熱融着させても良い。また、弾性部材として熱可塑性エラストマーを使用し、インサート成形又は二色成形によって、一体的に成形することも可能である。
収容される半導体ウェーハキャリアの寸法は特に限定されないが、4インチ以上の半導体ウェーハ用のキャリアであることが好ましい。しかしながら、ウェーハキャリアの重量が大きいほど本発明の構成を採用する利益が大きいから、6インチ以上の半導体ウェーハ用であることがより好ましく、8インチ以上の半導体ウェーハ用であることがより好ましい。
以下、実施例を使用して本発明をさらに詳細に説明する。実施例中、下記の方法にしたがって各種評価を行った。
(1)外観評価
射出成形して得られた容器の容器本体及びカバーをそれぞれ24時間常温放置した後、それぞれの外観状態を評価した。評点は次の基準にしたがった。
A:ソリやヒケ、歪が認められず、本体と蓋体の間にほとんど隙間が生じない。
B:ソリやヒケ、歪がやや認められ、本体と蓋体の間にやや隙間が生じる。
C:ソリやヒケ、歪が顕著に認められ、本体と蓋体の間に顕著な隙間が生じる。
(2)視認性評価
容器内部に、表面にラベルを貼着した8インチウェーハキャリアを収納し、ラベルに記載されている文字の視認性を評価した。評点は次の基準にしたがった。
A:容器外から鮮明に読める。
B:ぼやけてはいるが読める。
C:全く読めない。
(3)表面抵抗値評価
射出成形して得られた成形品を室温で24時間放置した後、23℃、湿度50%RH下で6時間以上状態調整した。状態調節後の成形品について、図3及び図6に示す5箇所の部位の表面抵抗率(Ω/□)を、東亜電波工業株式会社製抵抗計「SUPER MEGOHMMETER SM−21E」にて100Vの印加電圧を与えて測定した。このとき、正極及び負極の端子と成形品表面との間には、いずれも厚さ2mmで、10mm角の導電性ゴムを配置し、それらの導電性ゴム相互間の間隔は10mmとした。ここで使用した導電性ゴムの抵抗値は、評価する成形品よりもはるかに小さく、それに由来する抵抗値は無視することが可能である。
(4)容器本体上面の耐擦傷性評価
射出成形して得られた容器の容器本体に25枚の8インチシリコンウェーハを装着したカーボン粉末を含有するポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製キャリアを30回/分のスピードで15分間の出し入れをする試験を行った。この試験後の容器本体の外観状態を目視評価した。評点は次の基準にしたがった。
A:傷はわずかにつくが、摩耗粉の発生はない。
B:傷はつくが、摩耗粉の発生は少ない。
C:傷が激しくつき、摩耗粉も多く発生する。
(5)容器本体底面の耐擦傷性評価
射出成形して得られた容器の容器本体に25枚の8インチシリコンウェーハを装着したカーボン粉末を含有するポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製キャリアを載せ、パンチング孔の開いたステンレス板上で摺動距離30cmを30往復/分のスピードで15分間摺動させた。この試験後、容器本体の摺動摩耗面の外観状態を目視評価した。評点は次の基準にしたがった。
A:傷はわずかにつくが、摩耗粉の発生はない。
B:傷はつくが、摩耗粉の発生は少ない。
C:傷が激しくつき、摩耗粉も多く発生する。
(6)容器本体とカバーとの相互の摩擦による耐擦傷性評価
射出成形して得られた容器本体とカバーとを使用し、30回/分のスピードで60分間の開閉試験を行った。この試験後の容器本体とカバーの相互の擦れ部分の外観状態を目視評価した。評点は次の基準にしたがった。
A:摩擦部分に傷がわずかにつくが、摩耗粉の付着はない。
B:摩擦部分に傷がつき、微細な摩耗粉のみがわずかに付着する。
C:摩擦部分に傷がつき、微細な摩耗粉が付着し、大きな摩耗粉もわずかに付着する。
D:摩擦部分に傷がつき、微細な摩耗粉も大きな摩耗粉も多数付着する。
以下の実施例及び比較例で成形した半導体ウェーハキャリア容器の形態を図1〜7に示す。当該容器は、直径8インチの半導体ウェーハ用のキャリアが収容されるものであり、容器本体1とカバー2とから構成される。図1は容器本体1の平面図であり、図2は容器本体1の正面図であり、図3は容器本体1の左側面図である。容器本体1には、その開口部の全周にわたって幅が約15mmのフラットな開口部上縁3が形成されていて、その上にカバー2が載置される。ウェーハキャリアが出し入れされる正面側の開口部上縁3は低くなっている。開口部上縁3から外側斜め下方には斜面4を有しており、これがカバー2の内面の斜面5と対向する。図4はカバー2の平面図であり、図5はカバー2の正面図であり、図6はカバー2の右側面図である。カバー2は、上下をひっくり返して、容器本体1の上に被せられる。カバー2の内面には、その周囲の全周にわたって幅が約15mmのフラット部分6が形成されていて、そこが前記容器本体1の開口部上縁3と対向する。さらにフラット部分6の外側には、斜面5を有しており、これが前記容器本体1の斜面4と対向する。
図7は、図1〜3に記載した容器本体1と図4〜6に記載したカバー2とを組み合わせた時の状態を示す断面図であり、図1におけるA−Aの位置での断面図を示したものである。正面側(キャリア出し入れ側)において、斜面4及び斜面5は、互いに略平行に対向しており、その対向する部分における両斜面間のクリアランスは1mm以下であり、かつ両斜面の対向する幅は約10mmである。また、正面側において容器本体1の開口部上縁3とカバー2の内面のフラット部分6とはクリアランス1mm以下で接し、相互に対向する部分の幅は約10mmである。裏面側(キャリア出し入れの反対側)において、斜面4及び斜面5は、互いに略平行に対向しており、その対向する部分における両斜面間のクリアランスは1mm以下であり、かつ両斜面の対向する幅は約15mmである。また、裏面側において容器本体1の開口部上縁3とカバー2のフラット部分6とは実質的にクリアランスなく接し、相互に対向する部分の幅は約15mmである。
実施例1
樹脂組成物(A)として、炭素繊維含有導電性ポリカーボネート樹脂組成物(住友ダウ株式会社製「SD POLYCA CF5101V」)を使用した。当該樹脂組成物は、炭素繊維の短繊維を10重量%ポリカーボネートに配合した樹脂組成物である。当該樹脂組成物を用い、株式会社日本製鋼所製射出成形機「J450E−C5」で、図1〜3に示される容器本体を作製した。当該射出成形機のスクリューの直径は76mmである。また、成形条件は、以下のとおりである。
・シリンダー設定温度:290℃
・金型設定温度:50℃
・スクリューの射出設定スピード:45mm/sec
(樹脂組成物の射出スピード:204ml/sec)
・射出設定圧力:200MPa
ABS系持続性透明帯電防止樹脂組成物(日本エイアンドエル株式会社製「テクニエースTE−2200」を使用した。当該樹脂組成物は、ABS樹脂に帯電防止剤として親水性ポリマーであるポリエーテルエステルアミドを15重量%配合したものである。当該ABS樹脂は、スチレン及びアクリロニトリルに加えてメタクリル酸メチルを共重合成分に含む三元共重合体からなるマトリックス中にブタジエン粒子が分散しているものであり、メタクリル酸メチルを共重合することによって透明性に改善したものである。厚さ3mmの試験片を用いて、株式会社村上色彩技術研究所製反射・透過率計HR−100で測定したヘイズ値は7%であった。当該樹脂組成物を用い、株式会社日本製鋼所製射出成形機「J450E−C5」を用い、図4〜6に示されるカバーを作製した。当該射出成形機のスクリューの直径は76mmである。また、成形条件は、以下のとおりである。
・シリンダー設定温度:200℃
・金型設定温度:40℃
・スクリューの射出設定スピード:45mm/sec
(樹脂組成物の射出スピード:204ml/sec)
・射出設定圧力:200MPa
得られた成形品について、前述の方法にしたがって、外観評価、視認性評価、表面抵抗値評価、耐擦傷性評価の各評価を行った。その結果を表1にまとめて示す。
実施例2
樹脂組成物(A)として、カーボン繊維系導電性ポリプロピレン樹脂(大阪ガスケミカル株式会社製「LRP410C」)を使用した。当該樹脂組成物は、炭素繊維の短繊維約10重量%をポリプロピレンに配合した樹脂組成物である。当該樹脂組成物を用い、株式会社日本製鋼所製射出成形機「J450E−C5」を用い、図1〜3に示される容器本体を作製した。当該射出成形機のスクリューの直径は76mmである。また、成形条件は、以下のとおりである。
・シリンダー設定温度:230℃
・金型設定温度:60℃
・スクリューの射出設定スピード:45mm/sec
(樹脂組成物の射出スピード:204ml/sec)
・射出設定圧力:200MPa
また、実施例1で使用したのと同じ日本エイアンドエル株式会社製「テクニエースTE−2200」を使用し、実施例1と同様の成形条件で、図4〜6に示されるカバーを作製した。得られた成形品について、実施例1と同様に外観評価、視認性評価、表面抵抗値評価、耐擦傷性評価の各評価を行った。その結果を表1にまとめて示す。
比較例1
容器本体及びカバーのいずれも、実施例1で使用したのと同じ日本エイアンドエル株式会社製「テクニエースTE−2200」を使用し、実施例1と同様に成形した。成形条件は、容器本体及びカバーともに実施例1のカバーの成形のときと同様である。得られた成形品について、実施例1と同様に外観評価、視認性評価、表面抵抗値評価、耐擦傷性評価の各評価を行った。その結果を表1にまとめて示す。
比較例2
東レ株式会社製ポリブチレンテレフタレート樹脂ペレット「トレコン1401−X06」85重量部と、ライオン株式会社製ケッチェンブラック「ケッチェンブラックEC」15重量部とを二軸押出機(株式会社プラスチック工学研究所製、スクリュー直径32mm、L/D=33)を用いて溶融混練した。ケッチェンブラックはベント口より重量式フィーダーを使用して添加し、230℃で溶融押出ししてストランドを得た。このストランドをペレタイザーでカットすることによって樹脂組成物ペレットを得た。得られた樹脂組成物ペレットを使用し、株式会社日本製鋼所製射出成形機「J450E−C5」で、図1〜3に示される容器本体を作製した。当該射出成形機のスクリューの直径は76mmである。また、成形条件は、以下のとおりである。
・シリンダー設定温度:280℃
・金型設定温度:80℃
・スクリューの射出設定スピード:45mm/sec
(樹脂組成物の射出スピード:204ml/sec)
・射出設定圧力:200MPa
また、実施例1で使用したのと同じ日本エイアンドエル株式会社製「テクニエースTE−2200」を使用し、実施例1と同様の成形条件で、図4〜6に示されるカバーを作製した。得られた成形品について、実施例1と同様に外観評価、視認性評価、表面抵抗値評価、耐擦傷性評価の各評価を行った。その結果を表1にまとめて示す。
比較例3
実施例1と同じポリカーボネート樹脂「SD POLYCA CF5101V」を使用し、実施例1と同様に図1〜3に示される容器本体を作製した。
ABS樹脂(日本エイアンドエル株式会社製「サンタックUT−61」)を使用し、株式会社日本製鋼所製射出成形機「J450E−C5」を用い、図4〜6に示されるカバーを作製した。当該ABS樹脂は、帯電防止剤を含有せず、また、メタクリル酸メチルを共重合しないものである。実施例1と同様に測定したヘイズ値は30%を超えた。当該射出成形機のスクリューの直径は76mmである。また、成形条件は、以下のとおりである。
・シリンダー設定温度:200℃
・金型設定温度:40℃
・スクリューの射出設定スピード:45mm/sec
(樹脂組成物の射出スピード:204ml/sec)
・射出設定圧力:200MPa
得られた成形品について、実施例1と同様に外観評価、視認性評価、表面抵抗値評価、耐擦傷性評価の各評価を行った。その結果を表1にまとめて示す。
参考例1
容器本体及びカバーのいずれも、実施例1で使用したのと同じ住友ダウ株式会社製ポリカーボネート樹脂「SD POLYCA CF5101V」を使用し、実施例1と同様に成形した。成形条件は、ケース本体及び蓋体ともに実施例1の本体の成形のときと同様である。得られた成形品について、実施例1と同様に外観評価、視認性評価、表面抵抗値評価、耐擦傷性評価の各評価を行った。その結果を表1にまとめて示す。
Figure 2005057649
表1に示されるように、炭素繊維を配合したポリカーボネート樹脂組成物からなる実施例1の容器本体は硬度及び弾性率が高く、耐擦傷性に優れる。これに対し、比較例1に示すような透明帯電防止性ABS樹脂組成物を容器本体に使用したのでは、耐擦傷性が大きく低下する。また、比較例2に示すようにカーボンブラックを配合したPBT樹脂組成物を使用したのでは、耐擦傷性が低下するとともに発塵しやすい。炭素繊維を配合したポリプロピレン樹脂組成物からなる実施例2の容器本体は耐擦傷性には優れるものの、ポリプロピレンが結晶性であるために成形時にヒケ及びソリが発生して、寸法精度が低下するので、用途によっては使用が困難な場合がある。
また、実施例1及び2のカバーは表面抵抗値が低く、透明性にも優れているが、比較例3のように帯電防止剤を含まず、メタクリル酸メチル成分を含有しないABS樹脂を使用したのでは表面抵抗値が高く、透明性も不良である。また、参考例1のように、容器本体、カバーともに炭素繊維を配合したポリカーボネート樹脂組成物を用いた場合には、耐擦傷性に極めて優れていることがわかる。このことは、カバーが、樹脂組成物(A)と樹脂組成物(B)とが複合された成形品であり、前記容器本体と接触する部分が樹脂組成物(A)で構成されている場合に、視認性に優れ、耐擦傷性に極めて優れた容器を提供できることを示している。

Claims (17)

  1. 半導体ウェーハキャリアが載置される容器本体と、該容器本体を覆うカバーとから構成される半導体ウェーハキャリア容器であって、前記容器本体が熱可塑性樹脂(a1)及び炭素繊維(a2)からなる樹脂組成物(A)を成形してなり、該容器本体の表面抵抗率が10〜1012Ω/□であり、前記カバーが熱可塑性樹脂(b1)及び有機化合物である帯電防止剤(b2)からなる樹脂組成物(B)を成形してなり、該カバーの表面抵抗率が10〜1013Ω/□であり、かつ該カバーが透明性を有することを特徴とする半導体ウェーハキャリア容器。
  2. 樹脂組成物(A)が熱可塑性樹脂(a1)を60〜99重量%及び炭素繊維(a2)を1〜40重量%含有する請求項1記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  3. 熱可塑性樹脂(a1)が非晶性熱可塑性樹脂である請求項1又は2記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  4. 熱可塑性樹脂(a1)が、ポリカーボネートである請求項3記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  5. 樹脂組成物(A)のロックウェル硬度が110〜140(単位:Rスケール)である請求項1〜4のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  6. 樹脂組成物(A)の曲げ弾性率が4000〜21000MPaである請求項1〜5のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  7. 樹脂組成物(B)が熱可塑性樹脂(b1)を70〜99重量%及び帯電防止剤(b2)を1〜30重量%含有する請求項1〜6のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  8. 熱可塑性樹脂(b1)が、スチレン系重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネートからなる群から選択される1種である請求項1〜7のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  9. 帯電防止剤(b2)が、高分子化合物である請求項1〜8のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  10. 樹脂組成物(B)が、厚さ3mmの射出成形品にしたときのヘイズが30%以下の樹脂組成物である請求項1〜9のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  11. 樹脂組成物(B)のロックウェル硬度が80〜140(単位:Rスケール)である請求項1〜10のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  12. 前記カバーが、樹脂組成物(A)と樹脂組成物(B)とが複合された成形品であり、前記容器本体と接触する部分が樹脂組成物(A)で構成されている請求項1〜11のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  13. インサート成形又は二色成形によって樹脂組成物(A)と樹脂組成物(B)とが複合されてなる請求項12記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  14. 前記容器本体又は前記カバーのいずれかに弾性部材が固着されてなり、容器を閉じたときに、前記容器本体と前記カバーとの間に前記弾性部材が配置され、前記容器本体と前記カバーとが相互に接触しない請求項1〜11のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  15. 前記弾性部材の高さが1mm以下である請求項14記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  16. 前記容器本体の開口部上縁の外側を前記カバーの周縁部が覆って閉じられる請求項1〜15のいずれか記載の半導体ウェーハキャリア容器。
  17. 前記容器本体がその開口部上縁から外側斜め下方に斜面を有し、前記カバーがその周縁部の内面に斜面を有し、両斜面が互いに略平行に対向する構成であり、両斜面間のクリアランスが1mm以下であり、かつ両斜面の対向する幅が5〜50mmである請求項16記載の半導体ウェーハキャリア容器。
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