JPWO2005016150A1 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、並列受信を行なった場合にも、受信フォーカスの位置を、送信フォーカス深度d1では送信ビームから遠ざけ、それよりも浅い部位および深い部位では送信ビームに近づけるように蛇行させることで、第1および第2合成ビームの形状を直線にすることで、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができる超音波診断装置を提供する。
Description
本発明は、配列振動子により送受信を行ない被検体内の情報を得るための超音波診断装置に関する。
配列振動子を用いて被検体内に超音波の送受信を繰り返し行なうことで、被検体内の情報を2次元画像として得る超音波診断装置の原理はすでに公知のものとなっている。
超音波ビームを2次元面上で走査して構成される断層画像をフレームといい、このフレームが1秒間に何断面表示できるかを表す指標をフレームレートという。例えば、フレームレートが15frame/sとは、1秒間に15断面分の断層像が得られることを意味する。人間の目の特性から、30frame/sより小さなフレームレートでは画像がちらついて見えることが知られている。表示フレームレートは、超音波の生体内での音速、1画面を構成する超音波ラインの本数、走査深度等によって決定される。
表示フレームレートを向上するための方法として、並列受信方式が知られている(例えば、特公昭56−020017号公報参照)。以下、この従来例について、図6、図7Aおよび図7Bを参照して説明する。
図6は、従来例における並列受信方式を説明するための、配列振動子の構成を示す図である。図6において、配列振動子1において複数の振動子が並んでおり、その中で送受信に使用している振動子1a〜1hが示されている。
送信ビームの形成には振動子1b〜1gが使用され、図示されない被検体内に超音波を放射する。送信ビームは、振動子1dと1eの中間位置から振動子の配列方向に対し垂直な直線上に位置する。この例において、受信には送信ビームを挟み並行な2つの直線上の各点からの情報を受信するため、2通りの受信ビーム(第1および第2受信ビーム)が形成される。第1受信開口として振動子1a〜1fを用いて第1受信ビームが、第2受信開口として振動子1c〜1hを用いて第2受信ビームが形成される。第1受信ビームは振動子1cと1dの中間位置から、第2受信ビームは振動子1eと1fの中間位置から、それぞれ振動子の配列方向に対して垂直な直線上に位置する。
この結果、送信ビーム−第1受信ビームによる送受信の指向性は振動子1dの位置から振動子の配列方向に対して垂直方向に、送信ビーム−第2受信ビームによる送受信の指向性は振動子1eの位置から振動子の配列方向に対して垂直方向に位置することになる。
このようにして、1本の送信ビームに対し、2本の受信ビームで順次に走査を行なうことで、1本の送信ビームに対し、1本の受信ビームで順次走査を行なう場合と比較して、画面1枚あたりの画像データの取り込み時間を短縮することができ、フレームレートを向上することができる。
上記の従来例においては、送信と受信の開口位置をずらすことにより、送信と受信のビーム位置をずらしたが、送受信に同一の開口を用い、受信ビームを偏向させることによって並列受信を行なうことも可能である。
以上の説明はリニア走査によるものであるが、電子セクタ走査においても同じ原理により並列受信が可能である。セクタ走査の場合は、送受信に同一の開口を用い、ビームの偏向角度を送信ビームおよび複数の受信ビームの両方について変えることにより、並列受信を行なう(例えば、特開2000−254120号公報2参照)。
超音波ビームを2次元面上で走査して構成される断層画像をフレームといい、このフレームが1秒間に何断面表示できるかを表す指標をフレームレートという。例えば、フレームレートが15frame/sとは、1秒間に15断面分の断層像が得られることを意味する。人間の目の特性から、30frame/sより小さなフレームレートでは画像がちらついて見えることが知られている。表示フレームレートは、超音波の生体内での音速、1画面を構成する超音波ラインの本数、走査深度等によって決定される。
表示フレームレートを向上するための方法として、並列受信方式が知られている(例えば、特公昭56−020017号公報参照)。以下、この従来例について、図6、図7Aおよび図7Bを参照して説明する。
図6は、従来例における並列受信方式を説明するための、配列振動子の構成を示す図である。図6において、配列振動子1において複数の振動子が並んでおり、その中で送受信に使用している振動子1a〜1hが示されている。
送信ビームの形成には振動子1b〜1gが使用され、図示されない被検体内に超音波を放射する。送信ビームは、振動子1dと1eの中間位置から振動子の配列方向に対し垂直な直線上に位置する。この例において、受信には送信ビームを挟み並行な2つの直線上の各点からの情報を受信するため、2通りの受信ビーム(第1および第2受信ビーム)が形成される。第1受信開口として振動子1a〜1fを用いて第1受信ビームが、第2受信開口として振動子1c〜1hを用いて第2受信ビームが形成される。第1受信ビームは振動子1cと1dの中間位置から、第2受信ビームは振動子1eと1fの中間位置から、それぞれ振動子の配列方向に対して垂直な直線上に位置する。
この結果、送信ビーム−第1受信ビームによる送受信の指向性は振動子1dの位置から振動子の配列方向に対して垂直方向に、送信ビーム−第2受信ビームによる送受信の指向性は振動子1eの位置から振動子の配列方向に対して垂直方向に位置することになる。
このようにして、1本の送信ビームに対し、2本の受信ビームで順次に走査を行なうことで、1本の送信ビームに対し、1本の受信ビームで順次走査を行なう場合と比較して、画面1枚あたりの画像データの取り込み時間を短縮することができ、フレームレートを向上することができる。
上記の従来例においては、送信と受信の開口位置をずらすことにより、送信と受信のビーム位置をずらしたが、送受信に同一の開口を用い、受信ビームを偏向させることによって並列受信を行なうことも可能である。
以上の説明はリニア走査によるものであるが、電子セクタ走査においても同じ原理により並列受信が可能である。セクタ走査の場合は、送受信に同一の開口を用い、ビームの偏向角度を送信ビームおよび複数の受信ビームの両方について変えることにより、並列受信を行なう(例えば、特開2000−254120号公報2参照)。
しかしながら、実際には、図6に示す従来例において、第1および第2受信ビームについては、ダイナミックフォーカスにより常にビームが細く絞られているが、送信ビームについては、図7Aに点線で示すように、焦点付近d1ではビームが絞られるが、それより浅い部位、深い部位ではビームが拡がっている。
このため、送信ビームと第1受信ビームとの第1合成ビーム、および送信ビームと第2受信ビームとの第2合成ビームは、図7Bに点線で示すように、送信ビームの焦点付近では送信ビーム側に寄り、それより浅い部位、深い部位では第1および第2受信ビーム側に寄るため、第1および第2合成ビームが並行にならず、画像として表示した際に、表示画像に縞模様が生じるという問題があった。
本発明は、この問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、並列受信を行なった場合に、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができる超音波診断装置を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、並列受信を行なう超音波診断装置において、受信ビームの指向性を制御して受信ビームの形状を送信ビームに並行とならないようにすることによって、合成ビームを直線にする超音波診断装置を提供する。
本発明は、第1の局面において、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状がほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて蛇行させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、リニア走査において、受信フォーカスの位置を、送信フォーカス深度では送信ビームから遠ざけ、それよりも浅い部位および深い部位では送信ビームに近づけるように蛇行させることで、合成ビームの形状を直線にすることができる。
本発明は、第2の局面において、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状が、少なくとも前記送信ビームのフォーカス位置より深度の浅い部位においてほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて送信方向に対し、斜め直線方向に移動させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、リニア走査において、受信フォーカスの位置を、浅い部位では送信ビームに近く、深い部位では送信ビームより遠ざけることで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
本発明は、第3の局面において、配列振動子を用いセクタ走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状がほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて蛇行させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、セクタ走査において、受信フォーカスの位置を、本来の位置から、送信フォーカス深度では送信ビームから遠ざけ、それよりも浅い部位および深い部位では送信ビームに近づけるように蛇行させることで、合成ビームの形状を直線にすることができる。
本発明は、第4の局面において、配列振動子を用いセクタ走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状が、少なくとも前記送信ビームのフォーカス位置より深度の浅い部位においてほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて送信方向に対し、斜め直線方向に移動させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、セクタ走査において、受信フォーカスの位置を、浅い部位では本来の位置から送信ビームに近く、深い部位では送信ビームより遠ざけることで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、フォーカス点の移動は、配列振動子を構成する各振動子に対応する遅延時間の制御により行なわれる。
この構成により、受信ビームの位置制御をそれぞれの受信における遅延加算時の遅延時間を制御することにより実現することで、容易に合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、フォーカス点の移動は、配列振動子を構成する各振動子に対応する受信回路のゲインの制御または受信回路のゲインの制御と遅延時間の制御の両方により行なわれる。
この構成により、受信ビームの位置制御を受信ゲインの重み付けを制御することにより実現することで、容易に合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、配列振動子は2次元配列振動子として構成される。
この構成により、2次元配列振動子を用いて3次元走査を行なう場合にも、受信ビームの位置制御を行なうことで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
本発明によれば、並列受信を行なった場合にも、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができる超音波診断装置を提供することが可能になる。
このため、送信ビームと第1受信ビームとの第1合成ビーム、および送信ビームと第2受信ビームとの第2合成ビームは、図7Bに点線で示すように、送信ビームの焦点付近では送信ビーム側に寄り、それより浅い部位、深い部位では第1および第2受信ビーム側に寄るため、第1および第2合成ビームが並行にならず、画像として表示した際に、表示画像に縞模様が生じるという問題があった。
本発明は、この問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、並列受信を行なった場合に、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができる超音波診断装置を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、並列受信を行なう超音波診断装置において、受信ビームの指向性を制御して受信ビームの形状を送信ビームに並行とならないようにすることによって、合成ビームを直線にする超音波診断装置を提供する。
本発明は、第1の局面において、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状がほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて蛇行させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、リニア走査において、受信フォーカスの位置を、送信フォーカス深度では送信ビームから遠ざけ、それよりも浅い部位および深い部位では送信ビームに近づけるように蛇行させることで、合成ビームの形状を直線にすることができる。
本発明は、第2の局面において、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状が、少なくとも前記送信ビームのフォーカス位置より深度の浅い部位においてほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて送信方向に対し、斜め直線方向に移動させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、リニア走査において、受信フォーカスの位置を、浅い部位では送信ビームに近く、深い部位では送信ビームより遠ざけることで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
本発明は、第3の局面において、配列振動子を用いセクタ走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状がほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて蛇行させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、セクタ走査において、受信フォーカスの位置を、本来の位置から、送信フォーカス深度では送信ビームから遠ざけ、それよりも浅い部位および深い部位では送信ビームに近づけるように蛇行させることで、合成ビームの形状を直線にすることができる。
本発明は、第4の局面において、配列振動子を用いセクタ走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状が、少なくとも前記送信ビームのフォーカス位置より深度の浅い部位においてほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて送信方向に対し、斜め直線方向に移動させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、セクタ走査において、受信フォーカスの位置を、浅い部位では本来の位置から送信ビームに近く、深い部位では送信ビームより遠ざけることで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、フォーカス点の移動は、配列振動子を構成する各振動子に対応する遅延時間の制御により行なわれる。
この構成により、受信ビームの位置制御をそれぞれの受信における遅延加算時の遅延時間を制御することにより実現することで、容易に合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、フォーカス点の移動は、配列振動子を構成する各振動子に対応する受信回路のゲインの制御または受信回路のゲインの制御と遅延時間の制御の両方により行なわれる。
この構成により、受信ビームの位置制御を受信ゲインの重み付けを制御することにより実現することで、容易に合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、配列振動子は2次元配列振動子として構成される。
この構成により、2次元配列振動子を用いて3次元走査を行なう場合にも、受信ビームの位置制御を行なうことで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
本発明によれば、並列受信を行なった場合にも、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができる超音波診断装置を提供することが可能になる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置におけるリニア走査での送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図2は、本発明の実施の形態2に係る超音波診断装置におけるリニア走査での送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図3は、本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置におけるリニア走査での送信ビームとゲイン制御により重み付けされた受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図4Aは、本発明の実施の形態4に係る超音波診断装置におけるセクタ走査での送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図4Bは、図4Aに対する比較例として従来例におけるセクタ走査での送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図5Aは、本発明の実施の形態5に係る超音波診断装置における2次元配列振動子を用いた2次元セクタ走査を行なう場合の送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図5Bは、図5Aに対する比較例として従来例における2次元配列振動子を用いた2次元セクタ走査を行なう場合の送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図6は、従来例における並列受信の説明図である。
図7Aは、従来例における並列受信の問題点を説明するための図である。
図7Bは、従来例における並列受信の問題点を説明するための図である。
図8は、本発明の一実施形態に係る、電子セクタ走査方式を採用する超音波診断装置100の概略構成を示すブロック図である。
図9は、ビーム形成器10の構成の一例を示すブロック図である。
図10は、本発明の一実施形態に係る、電子リニア走査方式を採用する超音波診断装置200の概略構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施の形態2に係る超音波診断装置におけるリニア走査での送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図3は、本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置におけるリニア走査での送信ビームとゲイン制御により重み付けされた受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図4Aは、本発明の実施の形態4に係る超音波診断装置におけるセクタ走査での送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図4Bは、図4Aに対する比較例として従来例におけるセクタ走査での送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図5Aは、本発明の実施の形態5に係る超音波診断装置における2次元配列振動子を用いた2次元セクタ走査を行なう場合の送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図5Bは、図5Aに対する比較例として従来例における2次元配列振動子を用いた2次元セクタ走査を行なう場合の送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図6は、従来例における並列受信の説明図である。
図7Aは、従来例における並列受信の問題点を説明するための図である。
図7Bは、従来例における並列受信の問題点を説明するための図である。
図8は、本発明の一実施形態に係る、電子セクタ走査方式を採用する超音波診断装置100の概略構成を示すブロック図である。
図9は、ビーム形成器10の構成の一例を示すブロック図である。
図10は、本発明の一実施形態に係る、電子リニア走査方式を採用する超音波診断装置200の概略構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
(電子セクタ走査方式の超音波診断装置)
図8は、本発明の一実施形態に係る、電子セクタ走査方式を採用する超音波診断装置100の概略構成を示すブロック図である。図8に示すように、超音波診断装置100は、配列振動子(振動子1a〜1h)、送信回路(送信パルス発生器2a〜2hおよび送信トリガ発生器3から構成される)、受信回路(受信アンプ5a〜5h、A/Dコンバータ6a〜6h、およびビーム形成器10(遅延手段および加算器を含む)から構成される)、制御器4、検波器7、デジタルスキャンコンバータ(DSC:digital scan converter)8、および表示器9を備えている。
電子セクタ走査方式の超音波診断装置100においては、送受信に同じ開口(振動子のアレイのうちで実際に超音波を送受信する部分)を用い、送信および受信ビームの指向性を変えることによって(偏向)、2次元走査を行なう。送信および受信ビームの指向性の操作は、振動子1a〜1hへのおよび/またはからの送受信の時間的タイミングをずらすこと(遅延時間の制御)によって行なうことができる。
送信トリガ発生器3は、制御器4による制御下で、ビーム送信のタイミングを決めるトリガ信号を発生する。送信パルス発生器2a〜2hは、トリガ信号に基づいて振動子1a〜1hを駆動するための送信パルスを発生する。送信パルスは、送信パルス発生器2a〜2hでそれぞれ独立したタイミングで発生され、所望の指向性を得る。
また、受信エコーに関しても同様である。図9は、ビーム形成器10の内部構成の一例をより詳しく示したものである。受信ビームのビーム形成器10内には、それぞれの振動子1a〜1hで得たエコー信号に所望の遅延をかける可変遅延手段50a〜50h、および可変遅延手段50a〜50hからの信号を加算して所望の指向性のデータを得る加算器51が含まれている。制御器4の制御のもとに、可変遅延手段50a〜50hで各信号のエコー信号に遅延をかけ、加算器51で1つに加算することによって、所望の方向からのエコー信号を得ることができる。
受信時には、このような超音波の位相の制御を超音波エコーの受信中に逐次変化させることが可能である。つまり、受信開始近くでは近距離に焦点を結ぶように位相制御しながら、受信時間の経過とともに焦点を遠方で結ぶようにダイナミックに変化させることができる。これにより、受信ビームを近距離から遠距離まで広い範囲で細くすることができる。これをダイナミックフォーカスと呼ぶ。
このようにして、受信の場合にも遅延時間を制御することによってエコー信号に指向性を持たせることができる。また、受信アンプ5a〜5hにおいてゲインを変化させることによっても、受信ビームの指向性を変化させることができる。
加算器51において加算された超音波信号は、次いで検波器7において包絡線検波を経た後、DSC8へ送られ、そこで制御器4の制御に基づいて表示器の走査線に変換されたのち、表示器9で2次元画像として表示される。
このように、電子セクタ走査方式の超音波診断装置100では、送信および受信ビームの指向性を電気的に制御することで、被検体の走査部位の2次元画像を得る。
(電子リニア走査方式の超音波診断装置)
一方、図10は、本発明の一実施形態に係る、電子リニア走査方式を採用する超音波診断装置200の概略構成を示すブロック図である。図10に示すように、電子リニア走査方式の超音波診断装置200では、電子セクタ走査方式の超音波診断装置100の構成と比較して、振動子1a〜1pと送信パルス発生器2a〜2h(もしくは受信アンプ5a〜5h)との間に振動子を選択するための高耐圧スイッチ(HV−MUX:High Voltage MultiPlexer)11a〜11hがある点が異なる。
HV−MUX11a〜11hは、それぞれに割り当てられた2つの振動子のいずれかを選択するための2つのチャンネル(仮にチャンネル1および2とする)を有している。例えば、HV−MUX11aは、振動子1aにつながるチャンネル1と振動子1iにつながるチャンネル2とを有しており、制御器4の制御に基づいて、いずれかの振動子を選択することができる。他のHV−MUX11b〜11hについても同様である。
電子リニア走査方式では、電子セクタ走査方式の場合とは異なり、偏向を行なうことなく、送受信の開口の位置を少しずつずらしていくことで2次元走査を行なう。
例えば、最初の送受信において、HV−MUX11a〜11hはすべてチャンネル1側に選択されており、振動子1a〜1hで送受信を行なう。次の送受信では、HV−MUX11aはチャンネル2に切り替えられる(他は全てチャンネル1のまま)。これにより選択される振動子は1b〜1iとなり開口が振動子1つ分ずれる。
このようにHV−MUXの切り替えを順次行なうことで、開口を変えながら被検部位を操作することによって、被検部位の2次元画像を得る。
振動子1a〜1pで受ける受信ビームの指向性は、電子セクタ走査方式の場合と同様に、制御器4の制御に基づいて、ビーム形成器10内の遅延手段において遅延をかけ、加算器51において加算することによって、変化させることができる。また、受信アンプ5a〜5hにおいてゲインを変化させることによっても、受信ビームの指向性を変化させることができる。
加算器51において加算された超音波信号は、次いで検波器7において包絡線検波を経た後、DSC8へ送られ、そこで制御器4の制御の下に表示器の走査線に変換されたのち、表示器9で2次元画像として表示される。
以上、電子リニア走査方式および電子セクタ走査方式の超音波診断装置の典型的な構成について説明したが、これらは例示に過ぎず、種々のバリエーションが本発明の目的のために同様に使用し得ることは明らかである。
以下、電子リニア走査方式または電子セクタ走査方式のいずれかの超音波診断装置を用いて被検体の2次元画像を得る場合の、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る、配列振動子を用いてリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図1において、送信ビームが振動子1dと1eの中間位置に、第1受信ビームが振動子1cと1dの中間位置に、第2受信ビームが振動子1eと1fの中間位置にある場合に、第1合成ビームを振動子1dの位置に、第2合成ビームを振動子1eの位置に配置させたいとする。このとき、第1および第2合成ビームが、送信フォーカス深度付近で送信ビーム側に寄らないように、第1および第2受信ビームは、図1に示すように、送信フォーカスの深度d1付近において、ビーム位置が送信ビームからより離れるように、第1および第2受信ビームの指向性が遅延時間を変えて制御される。これにより、第1および第2合成ビームは、点線で示すように直線となる。
以上のように、本実施の形態によれば、並列受信においても送受信の合成ビームを並行に整列させることができ、その結果、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図2において、送信ビームが振動子1dと1eの中間位置に、第1受信ビームが振動子1cと1dの中間位置に、第2受信ビームが振動子1eと1fの中間位置にある場合に、第1合成ビームを振動子1dの位置に、第2合成ビームを振動子1eの位置に配置させたいとする。このとき、第1および第2合成ビームが送信フォーカス深度付近で送信ビーム側に寄らないように、第1および第2受信ビームは、図2に示すように、送信フォーカスの深度d1付近において、ビーム位置が送信ビームからより離れるように、第1および第2受信ビームの指向性が、受信回路の遅延時間を変えることによって制御される。
その際の受信ビーム制御は、図1の場合とは異なり、図2に示したように深度の浅い位置から深い位置に向かって送信ビームから離れていくような直線になるようにし、その結果第1および第2合成ビームが深度の浅い部位から送信ビームのフォーカス深度にかけて、振動子の配列方向に対して垂直な直線に近くなるように、遅延時間を設定する。送信フォーカスより深い部位においては信号の減衰が大きくなり、画像にシャープさが要求されないことが多いため、第1および第2合成ビームは必ずしも互いに並行する必要はない。このように受信ビームを直線で制御することで、受信のフォーカス計算が容易になるという利点がある。
以上のように、本実施の形態によれば、並列受信においても送受信の合成ビームを、少なくとも送信ビームのフォーカス深度から深度の浅い位置にかけて並行に整列させることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3に係る、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における、受信回路のゲインを制御することによる受信フォーカス位置の制御を模式的に示した説明図である。図3中、送信ビームと第1受信ビームについてのみ例示してあり、第2受信ビームは省略されている。
図3において、振動子1a〜1fの上に描かれた太線A1、A2、A3は、それぞれの振動子に対応した受信回路のゲイン、すなわち重み付けを表している。例えば、太線A1についてみれば、振動子1aの位置に対応する太線部分よりも振動子1cの位置に対応する太線部分のほうが、より紙面上部に位置しているが、これは振動子1cのほうが振動子1aよりも受信回路のゲインが高いことを示す。また、ビーム深度の浅い位置から深い位置へ向かって順にA1、A2、およびA3が示されているが、これは、A1〜A3のそれぞれが、その深度における受信ビームの受信回路のゲインに対応していることを示すためである。
A1およびA3に示されるように、ビーム深度の浅い部位および深い部位では、重み付けは左右均等であり、したがって、受信ビームの位置は第1受信開口の中心から振動子の配列方向に対して垂直な直線上となる。これに対し、送信ビームのフォーカス深度においては、重み付けA2は左に偏っており、受信ビームの位置は左に寄り、送信ビームから離れる。
したがって、全体として第一受信ビームの指向性は、図3に示すような送信ビームのフォーカス深度付近で送信ビームから離れて蛇行した形となり、第一受信ビームと送信ビームとの合成ビームは、振動子1d付近から振動子の配列方向に対して垂直な直線上に位置するようになる。第2受信ビーム(不図示)と送信ビームとの合成ビームについても、同様である。なお、このような受信ビームの重み付けの調節は、制御器4の制御の下で受信アンプ5a〜5h(図10を参照)によって行なわれ得る。
以上のように、本実施の形態によれば、送受信の合成ビームの形状はほぼ直線に保たれ、並列に整列させることができるので、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
なお、本実施形態では、受信回路のゲインを調節することによって、受信ビームの指向性を調節する例を示したが、受信回路のゲインおよび受信回路の遅延時間の両方を制御することによって、受信ビームの指向性を調節してもよい(他の実施形態においても同様)。
(実施の形態4)
図4Aは、本発明の実施の形態4に係る、配列振動子を用いてセクタ走査で並列受信を行なう超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す説明図であり、図4Bは、比較例として従来の配列振動子を用いてセクタ走査で並列受信を行なう超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す図である。
セクタ走査では、送信開口と受信開口の開口中心位置は同一である。図4Bに示す従来例では、第1および第2受信ビームが直線であるために、送受信の第1および第2合成ビーム(点線)は、送信のフォーカス深度において送信ビームに近づくようなカーブになっている。
これに対して、図4Aに示す本実施の形態では、送受信の第1および第2合成ビームが図中点線で示すような直線となるように、第1および第2受信ビームが、送信ビームのフォーカス深度において、従来例に比較して送信ビームから離れるように、受信ビームの遅延加算時の遅延時間を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、合成ビームの間隔を等間隔にすることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態5)
図5Aは、本発明の実施の形態5に係る超音波診断装置における2次元配列振動子を用いた2次元セクタ走査における受信ビームの制御を模式的に示す説明図であり、図5Bは、比較例として従来の超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す図である。
セクタ走査では、送信開口と受信開口の開口中心位置は同一である。図5Bに示す従来例では、第1から第4受信ビームが直線であるために、送受信の合成ビームは、送信のフォーカス深度において送信ビームに近づくようなカーブになる。
これに対して、図5Aに示す本実施の形態では、送受信の合成ビームが直線となるように、第1から第4受信ビームが送信ビームのフォーカス深度において、従来例に比較して送信ビームから離れるように受信ビームの遅延加算時の遅延時間を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、合成ビームの間隔を等間隔にすることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
なお、本実施の形態では、2次元ともにセクタ走査を行なう場合について例示および説明したが、1次元がセクタ走査で、もう1次元がリニア走査の場合にも同じような手法を適用することができる。
(電子セクタ走査方式の超音波診断装置)
図8は、本発明の一実施形態に係る、電子セクタ走査方式を採用する超音波診断装置100の概略構成を示すブロック図である。図8に示すように、超音波診断装置100は、配列振動子(振動子1a〜1h)、送信回路(送信パルス発生器2a〜2hおよび送信トリガ発生器3から構成される)、受信回路(受信アンプ5a〜5h、A/Dコンバータ6a〜6h、およびビーム形成器10(遅延手段および加算器を含む)から構成される)、制御器4、検波器7、デジタルスキャンコンバータ(DSC:digital scan converter)8、および表示器9を備えている。
電子セクタ走査方式の超音波診断装置100においては、送受信に同じ開口(振動子のアレイのうちで実際に超音波を送受信する部分)を用い、送信および受信ビームの指向性を変えることによって(偏向)、2次元走査を行なう。送信および受信ビームの指向性の操作は、振動子1a〜1hへのおよび/またはからの送受信の時間的タイミングをずらすこと(遅延時間の制御)によって行なうことができる。
送信トリガ発生器3は、制御器4による制御下で、ビーム送信のタイミングを決めるトリガ信号を発生する。送信パルス発生器2a〜2hは、トリガ信号に基づいて振動子1a〜1hを駆動するための送信パルスを発生する。送信パルスは、送信パルス発生器2a〜2hでそれぞれ独立したタイミングで発生され、所望の指向性を得る。
また、受信エコーに関しても同様である。図9は、ビーム形成器10の内部構成の一例をより詳しく示したものである。受信ビームのビーム形成器10内には、それぞれの振動子1a〜1hで得たエコー信号に所望の遅延をかける可変遅延手段50a〜50h、および可変遅延手段50a〜50hからの信号を加算して所望の指向性のデータを得る加算器51が含まれている。制御器4の制御のもとに、可変遅延手段50a〜50hで各信号のエコー信号に遅延をかけ、加算器51で1つに加算することによって、所望の方向からのエコー信号を得ることができる。
受信時には、このような超音波の位相の制御を超音波エコーの受信中に逐次変化させることが可能である。つまり、受信開始近くでは近距離に焦点を結ぶように位相制御しながら、受信時間の経過とともに焦点を遠方で結ぶようにダイナミックに変化させることができる。これにより、受信ビームを近距離から遠距離まで広い範囲で細くすることができる。これをダイナミックフォーカスと呼ぶ。
このようにして、受信の場合にも遅延時間を制御することによってエコー信号に指向性を持たせることができる。また、受信アンプ5a〜5hにおいてゲインを変化させることによっても、受信ビームの指向性を変化させることができる。
加算器51において加算された超音波信号は、次いで検波器7において包絡線検波を経た後、DSC8へ送られ、そこで制御器4の制御に基づいて表示器の走査線に変換されたのち、表示器9で2次元画像として表示される。
このように、電子セクタ走査方式の超音波診断装置100では、送信および受信ビームの指向性を電気的に制御することで、被検体の走査部位の2次元画像を得る。
(電子リニア走査方式の超音波診断装置)
一方、図10は、本発明の一実施形態に係る、電子リニア走査方式を採用する超音波診断装置200の概略構成を示すブロック図である。図10に示すように、電子リニア走査方式の超音波診断装置200では、電子セクタ走査方式の超音波診断装置100の構成と比較して、振動子1a〜1pと送信パルス発生器2a〜2h(もしくは受信アンプ5a〜5h)との間に振動子を選択するための高耐圧スイッチ(HV−MUX:High Voltage MultiPlexer)11a〜11hがある点が異なる。
HV−MUX11a〜11hは、それぞれに割り当てられた2つの振動子のいずれかを選択するための2つのチャンネル(仮にチャンネル1および2とする)を有している。例えば、HV−MUX11aは、振動子1aにつながるチャンネル1と振動子1iにつながるチャンネル2とを有しており、制御器4の制御に基づいて、いずれかの振動子を選択することができる。他のHV−MUX11b〜11hについても同様である。
電子リニア走査方式では、電子セクタ走査方式の場合とは異なり、偏向を行なうことなく、送受信の開口の位置を少しずつずらしていくことで2次元走査を行なう。
例えば、最初の送受信において、HV−MUX11a〜11hはすべてチャンネル1側に選択されており、振動子1a〜1hで送受信を行なう。次の送受信では、HV−MUX11aはチャンネル2に切り替えられる(他は全てチャンネル1のまま)。これにより選択される振動子は1b〜1iとなり開口が振動子1つ分ずれる。
このようにHV−MUXの切り替えを順次行なうことで、開口を変えながら被検部位を操作することによって、被検部位の2次元画像を得る。
振動子1a〜1pで受ける受信ビームの指向性は、電子セクタ走査方式の場合と同様に、制御器4の制御に基づいて、ビーム形成器10内の遅延手段において遅延をかけ、加算器51において加算することによって、変化させることができる。また、受信アンプ5a〜5hにおいてゲインを変化させることによっても、受信ビームの指向性を変化させることができる。
加算器51において加算された超音波信号は、次いで検波器7において包絡線検波を経た後、DSC8へ送られ、そこで制御器4の制御の下に表示器の走査線に変換されたのち、表示器9で2次元画像として表示される。
以上、電子リニア走査方式および電子セクタ走査方式の超音波診断装置の典型的な構成について説明したが、これらは例示に過ぎず、種々のバリエーションが本発明の目的のために同様に使用し得ることは明らかである。
以下、電子リニア走査方式または電子セクタ走査方式のいずれかの超音波診断装置を用いて被検体の2次元画像を得る場合の、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る、配列振動子を用いてリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図1において、送信ビームが振動子1dと1eの中間位置に、第1受信ビームが振動子1cと1dの中間位置に、第2受信ビームが振動子1eと1fの中間位置にある場合に、第1合成ビームを振動子1dの位置に、第2合成ビームを振動子1eの位置に配置させたいとする。このとき、第1および第2合成ビームが、送信フォーカス深度付近で送信ビーム側に寄らないように、第1および第2受信ビームは、図1に示すように、送信フォーカスの深度d1付近において、ビーム位置が送信ビームからより離れるように、第1および第2受信ビームの指向性が遅延時間を変えて制御される。これにより、第1および第2合成ビームは、点線で示すように直線となる。
以上のように、本実施の形態によれば、並列受信においても送受信の合成ビームを並行に整列させることができ、その結果、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図2において、送信ビームが振動子1dと1eの中間位置に、第1受信ビームが振動子1cと1dの中間位置に、第2受信ビームが振動子1eと1fの中間位置にある場合に、第1合成ビームを振動子1dの位置に、第2合成ビームを振動子1eの位置に配置させたいとする。このとき、第1および第2合成ビームが送信フォーカス深度付近で送信ビーム側に寄らないように、第1および第2受信ビームは、図2に示すように、送信フォーカスの深度d1付近において、ビーム位置が送信ビームからより離れるように、第1および第2受信ビームの指向性が、受信回路の遅延時間を変えることによって制御される。
その際の受信ビーム制御は、図1の場合とは異なり、図2に示したように深度の浅い位置から深い位置に向かって送信ビームから離れていくような直線になるようにし、その結果第1および第2合成ビームが深度の浅い部位から送信ビームのフォーカス深度にかけて、振動子の配列方向に対して垂直な直線に近くなるように、遅延時間を設定する。送信フォーカスより深い部位においては信号の減衰が大きくなり、画像にシャープさが要求されないことが多いため、第1および第2合成ビームは必ずしも互いに並行する必要はない。このように受信ビームを直線で制御することで、受信のフォーカス計算が容易になるという利点がある。
以上のように、本実施の形態によれば、並列受信においても送受信の合成ビームを、少なくとも送信ビームのフォーカス深度から深度の浅い位置にかけて並行に整列させることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3に係る、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における、受信回路のゲインを制御することによる受信フォーカス位置の制御を模式的に示した説明図である。図3中、送信ビームと第1受信ビームについてのみ例示してあり、第2受信ビームは省略されている。
図3において、振動子1a〜1fの上に描かれた太線A1、A2、A3は、それぞれの振動子に対応した受信回路のゲイン、すなわち重み付けを表している。例えば、太線A1についてみれば、振動子1aの位置に対応する太線部分よりも振動子1cの位置に対応する太線部分のほうが、より紙面上部に位置しているが、これは振動子1cのほうが振動子1aよりも受信回路のゲインが高いことを示す。また、ビーム深度の浅い位置から深い位置へ向かって順にA1、A2、およびA3が示されているが、これは、A1〜A3のそれぞれが、その深度における受信ビームの受信回路のゲインに対応していることを示すためである。
A1およびA3に示されるように、ビーム深度の浅い部位および深い部位では、重み付けは左右均等であり、したがって、受信ビームの位置は第1受信開口の中心から振動子の配列方向に対して垂直な直線上となる。これに対し、送信ビームのフォーカス深度においては、重み付けA2は左に偏っており、受信ビームの位置は左に寄り、送信ビームから離れる。
したがって、全体として第一受信ビームの指向性は、図3に示すような送信ビームのフォーカス深度付近で送信ビームから離れて蛇行した形となり、第一受信ビームと送信ビームとの合成ビームは、振動子1d付近から振動子の配列方向に対して垂直な直線上に位置するようになる。第2受信ビーム(不図示)と送信ビームとの合成ビームについても、同様である。なお、このような受信ビームの重み付けの調節は、制御器4の制御の下で受信アンプ5a〜5h(図10を参照)によって行なわれ得る。
以上のように、本実施の形態によれば、送受信の合成ビームの形状はほぼ直線に保たれ、並列に整列させることができるので、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
なお、本実施形態では、受信回路のゲインを調節することによって、受信ビームの指向性を調節する例を示したが、受信回路のゲインおよび受信回路の遅延時間の両方を制御することによって、受信ビームの指向性を調節してもよい(他の実施形態においても同様)。
(実施の形態4)
図4Aは、本発明の実施の形態4に係る、配列振動子を用いてセクタ走査で並列受信を行なう超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す説明図であり、図4Bは、比較例として従来の配列振動子を用いてセクタ走査で並列受信を行なう超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す図である。
セクタ走査では、送信開口と受信開口の開口中心位置は同一である。図4Bに示す従来例では、第1および第2受信ビームが直線であるために、送受信の第1および第2合成ビーム(点線)は、送信のフォーカス深度において送信ビームに近づくようなカーブになっている。
これに対して、図4Aに示す本実施の形態では、送受信の第1および第2合成ビームが図中点線で示すような直線となるように、第1および第2受信ビームが、送信ビームのフォーカス深度において、従来例に比較して送信ビームから離れるように、受信ビームの遅延加算時の遅延時間を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、合成ビームの間隔を等間隔にすることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態5)
図5Aは、本発明の実施の形態5に係る超音波診断装置における2次元配列振動子を用いた2次元セクタ走査における受信ビームの制御を模式的に示す説明図であり、図5Bは、比較例として従来の超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す図である。
セクタ走査では、送信開口と受信開口の開口中心位置は同一である。図5Bに示す従来例では、第1から第4受信ビームが直線であるために、送受信の合成ビームは、送信のフォーカス深度において送信ビームに近づくようなカーブになる。
これに対して、図5Aに示す本実施の形態では、送受信の合成ビームが直線となるように、第1から第4受信ビームが送信ビームのフォーカス深度において、従来例に比較して送信ビームから離れるように受信ビームの遅延加算時の遅延時間を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、合成ビームの間隔を等間隔にすることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
なお、本実施の形態では、2次元ともにセクタ走査を行なう場合について例示および説明したが、1次元がセクタ走査で、もう1次元がリニア走査の場合にも同じような手法を適用することができる。
本発明に係る超音波診断装置は、並列受信を行なった場合にも合成ビームが直線になるように制御することで、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができるという利点を有し、医療等の用途に適用できる。
本発明は、配列振動子により送受信を行ない被検体内の情報を得るための超音波診断装置に関する。
配列振動子を用いて被検体内に超音波の送受信を繰り返し行なうことで、被検体内の情報を2次元画像として得る超音波診断装置の原理はすでに公知のものとなっている。
超音波ビームを2次元面上で走査して構成される断層画像をフレームといい、このフレームが1秒間に何断面表示できるかを表す指標をフレームレートという。例えば、フレームレートが15frame/sとは、1秒間に15断面分の断層像が得られることを意味する。人間の目の特性から、30frame/sより小さなフレームレートでは画像がちらついて見えることが知られている。表示フレームレートは、超音波の生体内での音速、1画面を構成する超音波ラインの本数、走査深度等によって決定される。
表示フレームレートを向上するための方法として、並列受信方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、この従来例について、図6、図7Aおよび図7Bを参照して説明する。
図6は、従来例における並列受信方式を説明するための、配列振動子の構成を示す図である。図6において、配列振動子1において複数の振動子が並んでおり、その中で送受信に使用している振動子1a〜1hが示されている。
送信ビームの形成には振動子1b〜1gが使用され、図示されない被検体内に超音波を放射する。送信ビームは、振動子1dと1eの中間位置から振動子の配列方向に対し垂直な直線上に位置する。この例において、受信には送信ビームを挟み並行な2つの直線上の各点からの情報を受信するため、2通りの受信ビーム(第1および第2受信ビーム)が形成される。第1受信開口として振動子1a〜1fを用いて第1受信ビームが、第2受信開口として振動子1c〜1hを用いて第2受信ビームが形成される。第1受信ビームは振動子1cと1dの中間位置から、第2受信ビームは振動子1eと1fの中間位置から、それぞれ振動子の配列方向に対して垂直な直線上に位置する。
この結果、送信ビーム−第1受信ビームによる送受信の指向性は振動子1dの位置から振動子の配列方向に対して垂直方向に、送信ビーム−第2受信ビームによる送受信の指向性は振動子1eの位置から振動子の配列方向に対して垂直方向に位置することになる。
このようにして、1本の送信ビームに対し、2本の受信ビームで順次に走査を行なうことで、1本の送信ビームに対し、1本の受信ビームで順次走査を行なう場合と比較して、画面1枚あたりの画像データの取り込み時間を短縮することができ、フレームレートを向上することができる。
上記の従来例においては、送信と受信の開口位置をずらすことにより、送信と受信のビーム位置をずらしたが、送受信に同一の開口を用い、受信ビームを偏向させることによって並列受信を行なうことも可能である。
以上の説明はリニア走査によるものであるが、電子セクタ走査においても同じ原理により並列受信が可能である。セクタ走査の場合は、送受信に同一の開口を用い、ビームの偏向角度を送信ビームおよび複数の受信ビームの両方について変えることにより、並列受信を行なう(例えば、特許文献2参照)。
特公昭56−020017号公報
特開2000−254120号公報
しかしながら、実際には、図6に示す従来例において、第1および第2受信ビームについては、ダイナミックフォーカスにより常にビームが細く絞られているが、送信ビームについては、図7Aに点線で示すように、焦点付近d1ではビームが絞られるが、それより浅い部位、深い部位ではビームが拡がっている。
このため、送信ビームと第1受信ビームとの第1合成ビーム、および送信ビームと第2受信ビームとの第2合成ビームは、図7Bに点線で示すように、送信ビームの焦点付近では送信ビーム側に寄り、それより浅い部位、深い部位では第1および第2受信ビーム側に寄るため、第1および第2合成ビームが並行にならず、画像として表示した際に、表示画像に縞模様が生じるという問題があった。
本発明は、この問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、並列受信を行なった場合に、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができる超音波診断装置を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、並列受信を行なう超音波診断装置において、受信ビームの指向性を制御して受信ビームの形状を送信ビームに並行とならないようにすることによって、合成ビームを直線にする超音波診断装置を提供する。
本発明は、第1の局面において、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状がほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて蛇行させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、リニア走査において、受信フォーカスの位置を、送信フォーカス深度では送信ビームから遠ざけ、それよりも浅い部位および深い部位では送信ビームに近づけるように蛇行させることで、合成ビームの形状を直線にすることができる。
本発明は、第2の局面において、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状が、少なくとも前記送信ビームのフォーカス位置より深度の浅い部位においてほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて送信方向に対し、斜め直線方向に移動させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、リニア走査において、受信フォーカスの位置を、浅い部位では送信ビームに近く、深い部位では送信ビームより遠ざけることで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
本発明は、第3の局面において、配列振動子を用いセクタ走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状がほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて蛇行させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、セクタ走査において、受信フォーカスの位置を、本来の位置から、送信フォーカス深度では送信ビームから遠ざけ、それよりも浅い部位および深い部位では送信ビームに近づけるように蛇行させることで、合成ビームの形状を直線にすることができる。
本発明は、第4の局面において、配列振動子を用いセクタ走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状が、少なくとも前記送信ビームのフォーカス位置より深度の浅い部位においてほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて送信方向に対し、斜め直線方向に移動させるように構成された超音波診断装置を提供する。
この構成により、セクタ走査において、受信フォーカスの位置を、浅い部位では本来の位置から送信ビームに近く、深い部位では送信ビームより遠ざけることで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、フォーカス点の移動は、配列振動子を構成する各振動子に対応する遅延時間の制御により行なわれる。
この構成により、受信ビームの位置制御をそれぞれの受信における遅延加算時の遅延時間を制御することにより実現することで、容易に合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、フォーカス点の移動は、配列振動子を構成する各振動子に対応する受信回路のゲインの制御または受信回路のゲインの制御と遅延時間の制御の両方により行なわれる。
この構成により、受信ビームの位置制御を受信ゲインの重み付けを制御することにより実現することで、容易に合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
好ましくは、上記本発明に係る各超音波診断装置において、配列振動子は2次元配列振動子として構成される。
この構成により、2次元配列振動子を用いて3次元走査を行なう場合にも、受信ビームの位置制御を行なうことで、合成ビームの形状を直線に近い形にすることができる。
本発明によれば、並列受信を行なった場合にも、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができる超音波診断装置を提供することが可能になる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
(電子セクタ走査方式の超音波診断装置)
図8は、本発明の一実施形態に係る、電子セクタ走査方式を採用する超音波診断装置100の概略構成を示すブロック図である。図8に示すように、超音波診断装置100は、配列振動子(振動子1a〜1h)、送信回路(送信パルス発生器2a〜2hおよび送信トリガ発生器3から構成される)、受信回路(受信アンプ5a〜5h、A/Dコンバータ6a〜6h、およびビーム形成器10(遅延手段および加算器を含む)から構成される)、制御器4、検波器7、デジタルスキャンコンバータ(DSC:digital scan converter)8、および表示器9を備えている。
図8は、本発明の一実施形態に係る、電子セクタ走査方式を採用する超音波診断装置100の概略構成を示すブロック図である。図8に示すように、超音波診断装置100は、配列振動子(振動子1a〜1h)、送信回路(送信パルス発生器2a〜2hおよび送信トリガ発生器3から構成される)、受信回路(受信アンプ5a〜5h、A/Dコンバータ6a〜6h、およびビーム形成器10(遅延手段および加算器を含む)から構成される)、制御器4、検波器7、デジタルスキャンコンバータ(DSC:digital scan converter)8、および表示器9を備えている。
電子セクタ走査方式の超音波診断装置100においては、送受信に同じ開口(振動子のアレイのうちで実際に超音波を送受信する部分)を用い、送信および受信ビームの指向性を変えることによって(偏向)、2次元走査を行なう。送信および受信ビームの指向性の操作は、振動子1a〜1hへのおよび/またはからの送受信の時間的タイミングをずらすこと(遅延時間の制御)によって行なうことができる。
送信トリガ発生器3は、制御器4による制御下で、ビーム送信のタイミングを決めるトリガ信号を発生する。送信パルス発生器2a〜2hは、トリガ信号に基づいて振動子1a〜1hを駆動するための送信パルスを発生する。送信パルスは、送信パルス発生器2a〜2hでそれぞれ独立したタイミングで発生され、所望の指向性を得る。
また、受信エコーに関しても同様である。図9は、ビーム形成器10の内部構成の一例をより詳しく示したものである。受信ビームのビーム形成器10内には、それぞれの振動子1a〜1hで得たエコー信号に所望の遅延をかける可変遅延手段50a〜50h、および可変遅延手段50a〜50hからの信号を加算して所望の指向性のデータを得る加算器51が含まれている。制御器4の制御のもとに、可変遅延手段50a〜50hで各信号のエコー信号に遅延をかけ、加算器51で1つに加算することによって、所望の方向からのエコー信号を得ることができる。
受信時には、このような超音波の位相の制御を超音波エコーの受信中に逐次変化させることが可能である。つまり、受信開始近くでは近距離に焦点を結ぶように位相制御しながら、受信時間の経過とともに焦点を遠方で結ぶようにダイナミックに変化させることができる。これにより、受信ビームを近距離から遠距離まで広い範囲で細くすることができる。これをダイナミックフォーカスと呼ぶ。
このようにして、受信の場合にも遅延時間を制御することによってエコー信号に指向性を持たせることができる。また、受信アンプ5a〜5hにおいてゲインを変化させることによっても、受信ビームの指向性を変化させることができる。
加算器51において加算された超音波信号は、次いで検波器7において包絡線検波を経た後、DSC8へ送られ、そこで制御器4の制御に基づいて表示器の走査線に変換されたのち、表示器9で2次元画像として表示される。
このように、電子セクタ走査方式の超音波診断装置100では、送信および受信ビームの指向性を電気的に制御することで、被検体の走査部位の2次元画像を得る。
(電子リニア走査方式の超音波診断装置)
一方、図10は、本発明の一実施形態に係る、電子リニア走査方式を採用する超音波診断装置200の概略構成を示すブロック図である。図10に示すように、電子リニア走査方式の超音波診断装置200では、電子セクタ走査方式の超音波診断装置100の構成と比較して、振動子1a〜1pと送信パルス発生器2a〜2h(もしくは受信アンプ5a〜5h)との間に振動子を選択するための高耐圧スイッチ(HV−MUX:High Voltage MultiPlexer)11a〜11hがある点が異なる。
一方、図10は、本発明の一実施形態に係る、電子リニア走査方式を採用する超音波診断装置200の概略構成を示すブロック図である。図10に示すように、電子リニア走査方式の超音波診断装置200では、電子セクタ走査方式の超音波診断装置100の構成と比較して、振動子1a〜1pと送信パルス発生器2a〜2h(もしくは受信アンプ5a〜5h)との間に振動子を選択するための高耐圧スイッチ(HV−MUX:High Voltage MultiPlexer)11a〜11hがある点が異なる。
HV−MUX11a〜11hは、それぞれに割り当てられた2つの振動子のいずれかを選択するための2つのチャンネル(仮にチャンネル1および2とする)を有している。例えば、HV−MUX11aは、振動子1aにつながるチャンネル1と振動子1iにつながるチャンネル2とを有しており、制御器4の制御に基づいて、いずれかの振動子を選択することができる。他のHV−MUX11b〜11hについても同様である。
電子リニア走査方式では、電子セクタ走査方式の場合とは異なり、偏向を行なうことなく、送受信の開口の位置を少しずつずらしていくことで2次元走査を行なう。
例えば、最初の送受信において、HV−MUX11a〜11hはすべてチャンネル1側に選択されており、振動子1a〜1hで送受信を行なう。次の送受信では、HV−MUX11aはチャンネル2に切り替えられる(他は全てチャンネル1のまま)。これにより選択される振動子は1b〜1iとなり開口が振動子1つ分ずれる。
このようにHV−MUXの切り替えを順次行なうことで、開口を変えながら被検部位を走査することによって、被検部位の2次元画像を得る。
振動子1a〜1pで受ける受信ビームの指向性は、電子セクタ走査方式の場合と同様に、制御器4の制御に基づいて、ビーム形成器10内の遅延手段において遅延をかけ、加算器51において加算することによって、変化させることができる。また、受信アンプ5a〜5hにおいてゲインを変化させることによっても、受信ビームの指向性を変化させることができる。
加算器51において加算された超音波信号は、次いで検波器7において包絡線検波を経た後、DSC8へ送られ、そこで制御器4の制御の下に表示器の走査線に変換されたのち、表示器9で2次元画像として表示される。
以上、電子リニア走査方式および電子セクタ走査方式の超音波診断装置の典型的な構成について説明したが、これらは例示に過ぎず、種々のバリエーションが本発明の目的のために同様に使用し得ることは明らかである。
以下、電子リニア走査方式または電子セクタ走査方式のいずれかの超音波診断装置を用いて被検体の2次元画像を得る場合の、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る、配列振動子を用いてリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る、配列振動子を用いてリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図1において、送信ビームが振動子1dと1eの中間位置に、第1受信ビームが振動子1cと1dの中間位置に、第2受信ビームが振動子1eと1fの中間位置にある場合に、第1合成ビームを振動子1dの位置に、第2合成ビームを振動子1eの位置に配置させたいとする。このとき、第1および第2合成ビームが、送信フォーカス深度付近で送信ビーム側に寄らないように、第1および第2受信ビームは、図1に示すように、送信フォーカスの深度d1付近において、ビーム位置が送信ビームからより離れるように、第1および第2受信ビームの指向性が遅延時間を変えて制御される。これにより、第1および第2合成ビームは、点線で示すように直線となる。
以上のように、本実施の形態によれば、並列受信においても送受信の合成ビームを並行に整列させることができ、その結果、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図2は、本発明の実施の形態2に係る、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における送受信ビームの形状と位置関係を示す図である。
図2において、送信ビームが振動子1dと1eの中間位置に、第1受信ビームが振動子1cと1dの中間位置に、第2受信ビームが振動子1eと1fの中間位置にある場合に、第1合成ビームを振動子1dの位置に、第2合成ビームを振動子1eの位置に配置させたいとする。このとき、第1および第2合成ビームが送信フォーカス深度付近で送信ビーム側に寄らないように、第1および第2受信ビームは、図2に示すように、送信フォーカスの深度d1付近において、ビーム位置が送信ビームからより離れるように、第1および第2受信ビームの指向性が、受信回路の遅延時間を変えることによって制御される。
その際の受信ビーム制御は、図1の場合とは異なり、図2に示したように深度の浅い位置から深い位置に向かって送信ビームから離れていくような直線になるようにし、その結果第1および第2合成ビームが深度の浅い部位から送信ビームのフォーカス深度にかけて、振動子の配列方向に対して垂直な直線に近くなるように、遅延時間を設定する。送信フォーカスより深い部位においては信号の減衰が大きくなり、画像にシャープさが要求されないことが多いため、第1および第2合成ビームは必ずしも互いに並行する必要はない。このように受信ビームを直線で制御することで、受信のフォーカス計算が容易になるという利点がある。
以上のように、本実施の形態によれば、並列受信においても送受信の合成ビームを、少なくとも送信ビームのフォーカス深度から深度の浅い位置にかけて並行に整列させることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3に係る、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における、受信回路のゲインを制御することによる受信フォーカス位置の制御を模式的に示した説明図である。図3中、送信ビームと第1受信ビームについてのみ例示してあり、第2受信ビームは省略されている。
図3は、本発明の実施の形態3に係る、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう超音波診断装置における、受信回路のゲインを制御することによる受信フォーカス位置の制御を模式的に示した説明図である。図3中、送信ビームと第1受信ビームについてのみ例示してあり、第2受信ビームは省略されている。
図3において、振動子1a〜1fの上に描かれた太線A1、A2、A3は、それぞれの振動子に対応した受信回路のゲイン、すなわち重み付けを表している。例えば、太線A1についてみれば、振動子1aの位置に対応する太線部分よりも振動子1cの位置に対応する太線部分のほうが、より紙面上部に位置しているが、これは振動子1cのほうが振動子1aよりも受信回路のゲインが高いことを示す。また、ビーム深度の浅い位置から深い位置へ向かって順にA1、A2、およびA3が示されているが、これは、A1〜A3のそれぞれが、その深度における受信ビームの受信回路のゲインに対応していることを示すためである。
A1およびA3に示されるように、ビーム深度の浅い部位および深い部位では、重み付けは左右均等であり、したがって、受信ビームの位置は第1受信開口の中心から振動子の配列方向に対して垂直な直線上となる。これに対し、送信ビームのフォーカス深度においては、重み付けA2は左に偏っており、受信ビームの位置は左に寄り、送信ビームから離れる。
したがって、全体として第一受信ビームの指向性は、図3に示すような送信ビームのフォーカス深度付近で送信ビームから離れて蛇行した形となり、第一受信ビームと送信ビームとの合成ビームは、振動子1d付近から振動子の配列方向に対して垂直な直線上に位置するようになる。第2受信ビーム(不図示)と送信ビームとの合成ビームについても、同様である。なお、このような受信ビームの重み付けの調節は、制御器4の制御の下で受信アンプ5a〜5h(図10を参照)によって行なわれ得る。
以上のように、本実施の形態によれば、送受信の合成ビームの形状はほぼ直線に保たれ、並列に整列させることができるので、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
なお、本実施形態では、受信回路のゲインを調節することによって、受信ビームの指向性を調節する例を示したが、受信回路のゲインおよび受信回路の遅延時間の両方を制御することによって、受信ビームの指向性を調節してもよい(他の実施形態においても同様)。
(実施の形態4)
図4Aは、本発明の実施の形態4に係る、配列振動子を用いてセクタ走査で並列受信を行なう超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す説明図であり、図4Bは、比較例として従来の配列振動子を用いてセクタ走査で並列受信を行なう超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す図である。
図4Aは、本発明の実施の形態4に係る、配列振動子を用いてセクタ走査で並列受信を行なう超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す説明図であり、図4Bは、比較例として従来の配列振動子を用いてセクタ走査で並列受信を行なう超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す図である。
セクタ走査では、送信開口と受信開口の開口中心位置は同一である。図4Bに示す従来例では、第1および第2受信ビームが直線であるために、送受信の第1および第2合成ビーム(点線)は、送信のフォーカス深度において送信ビームに近づくようなカーブになっている。
これに対して、図4Aに示す本実施の形態では、送受信の第1および第2合成ビームが図中点線で示すような直線となるように、第1および第2受信ビームが、送信ビームのフォーカス深度において、従来例に比較して送信ビームから離れるように、受信ビームの遅延加算時の遅延時間を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、合成ビームの間隔を等間隔にすることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
(実施の形態5)
図5Aは、本発明の実施の形態5に係る超音波診断装置における2次元配列振動子を用いた2次元セクタ走査における受信ビームの制御を模式的に示す説明図であり、図5Bは、比較例として従来の超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す図である。
図5Aは、本発明の実施の形態5に係る超音波診断装置における2次元配列振動子を用いた2次元セクタ走査における受信ビームの制御を模式的に示す説明図であり、図5Bは、比較例として従来の超音波診断装置における受信ビームの制御を模式的に示す図である。
セクタ走査では、送信開口と受信開口の開口中心位置は同一である。図5Bに示す従来例では、第1から第4受信ビームが直線であるために、送受信の合成ビームは、送信のフォーカス深度において送信ビームに近づくようなカーブになる。
これに対して、図5Aに示す本実施の形態では、送受信の合成ビームが直線となるように、第1から第4受信ビームが送信ビームのフォーカス深度において、従来例に比較して送信ビームから離れるように受信ビームの遅延加算時の遅延時間を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、合成ビームの間隔を等間隔にすることができ、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画像を得ることができる。さらにまた、画像の歪みが少なくなるため、例えばキャリパー機能を用いて長さの計測を行った際に、被検体と探触子の微妙な位置関係のずれにより、計測されるデータが異なるといった問題がなくなる。
なお、本実施の形態では、2次元ともにセクタ走査を行なう場合について例示および説明したが、1次元がセクタ走査で、もう1次元がリニア走査の場合にも同じような手法を適用することができる。
本発明に係る超音波診断装置は、並列受信を行なった場合にも合成ビームが直線になるように制御することで、表示画像における縞模様の発生を防止し、画像の歪みが少ない良好な画質を得ることができるという利点を有し、医療等の用途に適用できる。
1 振動子
2 送信パルス発生器
3 送信トリガ発生器
4 制御器
5 受信アンプ
6 A/Dコンバータ
7 検波器
8 DSC
9 表示器
10 ビーム形成器
11 HV−MUX
50 可変遅延手段
51 加算器
100,200 超音波診断装置
2 送信パルス発生器
3 送信トリガ発生器
4 制御器
5 受信アンプ
6 A/Dコンバータ
7 検波器
8 DSC
9 表示器
10 ビーム形成器
11 HV−MUX
50 可変遅延手段
51 加算器
100,200 超音波診断装置
Claims (7)
- 並列受信を行なう超音波診断装置であって、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状がほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて蛇行させるように構成された、超音波診断装置。
- 並列受信を行なう超音波診断装置であって、配列振動子を用いリニア走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状が、少なくとも前記送信ビームのフォーカス位置より深度の浅い部位においてほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて送信方向に対し、斜め直線方向に移動させるように構成された、超音波診断装置。
- 並列受信を行なう超音波診断装置であって、配列振動子を用いセクタ走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状がほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて蛇行させるように構成された、超音波診断装置。
- 並列受信を行なう超音波診断装置であって、配列振動子を用いセクタ走査で並列受信を行なう際に、受信ビームと送信ビームとの合成ビームの形状が、少なくとも前記送信ビームのフォーカス位置より深度の浅い部位においてほぼ直線状になるように、受信ダイナミックフォーカスのフォーカス点の移動軌跡を送信フォーカスの位置に関連させて送信方向に対し、斜め直線方向に移動させるように構成された、超音波診断装置。
- 前記フォーカス点の移動は、前記配列振動子を構成する各振動子に対応する遅延時間の制御により行なわれる請求項1から4のいずれか一項記載の超音波診断装置。
- 前記フォーカス点の移動は、前記配列振動子を構成する各振動子に対応する受信回路のゲインの制御または前記受信回路のゲインの制御と遅延時間の制御の両方により行なわれる請求項1から4のいずれか一項記載の超音波診断装置。
- 前記配列振動子は2次元配列振動子である請求項3から6のいずれか一項記載の超音波診断装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070510 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090910 |