JPWO2004043642A1 - アルミニウム粉末合金の接合方法 - Google Patents

アルミニウム粉末合金の接合方法

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Abstract

急冷凝固法で得たアルミニウム合金粉末の加圧焼結体を摩擦攪拌接合法により接合する。加圧焼結体としては、セラミックス粒子を分散させた複合焼結体でもよい。被接合部材間あるいは被接合部上に接合する部材と同種のセラミックス粒子を含有する接合補助材を扶持または載置した状態で摩擦攪拌接合してもよい。接合部は溶融されることなく接合されるので、ブローホールの発生や組織が粗大化することがなく、アルミニウム粉末合金の本来の特性を維持したまま接合される。

Description

本発明は、アルミニウム粉末合金からなる成形体、特にアルミニウム複合材料の接合方法に関する。
アルミニウム合金粉末を、成形・焼結したアルミニウム粉末合金は、合金組成の選択・調整や加工方法の改良により、高強度,耐熱性,耐摩耗性,高ヤング率,低熱膨張係数等、各種の特性に優れたものが得られるようになり、広く使用されるようになった。特に急冷凝固法で得られた合金粉末を成形・焼結したものは、粉末調製法に由来した微細組織を受け継ぎ、微細金属組織を有する成形体が得られるので、機械構造部品として広く使用されている。また、粉末合金は、通常の溶製法では、均一に分散させることの難しい種々の機能を有するセラミックス粒子を比較的容易に合金中に分散させることができ、アルミニウム合金に高強度,耐熱性,中性子吸収能等を付与することができる。
しかしながら、成形方法からの制限により、成形品形状に限界がある。そのため、適宜形状に成形・焼結したアルミニウム粉末合金を溶接法により所望形状に接合し、使用されている。そして、その溶接法として、MIG溶接やTIG溶接に代表されるアーク溶接法が採用されている。
例えば、特表2002−504186号公報には、各種特性変更のために添加されたセラミックス粒子を含有するアルミニウム粉末の加圧焼結体を熱処理後、慣用の溶接法で相互に接合することが記載されている。
ところで、アーク溶接法では、アルミニウム合金は電気伝導度や熱伝導度が高いために、大電流を流す必要がある。また、熱が発生するために熱ひずみによる変形,熱影響部の強度低下,ブローホール等の溶接欠陥が生じやすい。特にアルミニウム粉末合金の場合、脱ガスを十分に行なっていないと、材料中の含有水素量が20〜30cc/100gにもなり、通常の鋳造材(1cc/100g未満)に比べて非常に多くなる。このため、溶接時に多数のブローホールが発生する。水素含有量は、焼結前の真空脱ガス処理を行なうことや、焼結を真空中で行なうことにより軽減可能であるが、それでも1〜5cc/100gは含まれており、ブローホールを発生させる可能性はなくならない。また、長時間の真空中での脱ガス処理により粉末表面より蒸気圧の低い元素が失われる可能性があることに加えて、長時間の加熱により微細組織の粗大化が起こってしまう。さらに通常の溶接法では接合部が溶融するため、急冷凝固粉末を使用したことによる微細化した金属組織が、溶融部分とその周辺部、特に溶融部分が粗大化してしまい、接合部の強度が他の部分と比較して低下し、急冷凝固粉末を使用したことのメリットがなくなってしまう。
さらにまた、アルミニウム粉末合金がセラミックス粒子を分散させた分散強化複合材である場合、溶接には溶加材が使用される。しかしながら、溶加材には分散物(強化材)が含まれていないので、溶接接合部は分散物(強化材)が含まれていない状態となり、他の部分と比較して接合部の強度が低下する。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、接合部の強度が他の部分の強度と同等なアルミニウム粉末合金の接合方法を提供することを目的とする。
本発明のアルミニウム粉末合金の接合方法は、その目的を達成するため、急冷凝固アルミニウム合金粉末を加圧焼結した成形体を、摩擦攪拌接合法により接合することを特徴とする。
成形体としては、急冷凝固アルミニウム粉末合金とセラミックス粒子の混合物を加圧焼結した複合材が好ましい。またこの際、セラミックス粒子としては平均粒径10μm以下のものを使用することが好ましい。
摩擦攪拌接合は、長さ3〜10mm,直径3〜10mmの回転ピンを有し、ショルダー部直径6〜25mmの摩擦攪拌接合用工具を用い、ピンの回転数500〜3000rpm,移動速度200〜1000mm/分,回転体ショルダー部の押込み深さを0〜1mmにする条件で行なうことが好ましい。
さらに、被接合材に含まれるセラミックス粒子と同種のセラミックス粒子を含有するアルミニウム合金製、あるいはセラミックス粒子を含有しないアルミニウム合金製の接合補助材を、被接合材間に挟持させた状態で、または被接合部上に載置した状態で接合することが好ましい。さらにまた、接合補助材を被接合材間に挟持させた状態で接合する際、接合補助材としては、断面形状が略T字形状または略H字形状を有するものを用い、前記略T字形状の垂直部または前記略H字形状の水平部を、被接合部材間に挟持させた状態で接合することが好ましい。
接合補助材としては、被挟持部分と挟持されない部分とで、セラミックス粒子の含有量が異なっているものを用いることもできる
なお、本発明の接合法は、粉末合金同士の接合に限られるものではなく、接合する材料の片方がアルミニウム粉末合金にも適用できる。
図1は、摩擦攪拌接合方法を説明する図(特表平9−508073号から引用)
図2は、接合補助材を被接合材間に挟持させた状態で摩擦攪拌接合する態様を説明する図
図3は、接合補助材を被接合部上に載置した状態で摩擦攪拌接合する態様を説明する図
図4は、断面T字形状の接合補助材を用いて摩擦攪拌接合する態様を説明する図
図5は、断面H字形状の接合補助材を用いて摩擦攪拌接合する態様を説明する図
図6は、断面T字状の接合補助材を用いて摩擦攪拌接合する際の、可塑領域の生成状況(a)と、摩擦攪拌接合終了後の接合線の生成状況(b)を説明する図
図7は、粒径9μmのBCを5質量%含有させた加圧焼結体を摩擦攪拌接合した際の、接合部(a)及び母材部(b)の断面ミクロ組織を示す顕微鏡観察画面
図8は、接合補助材を用いた接合部の断面マクロ組織を示す観察画面
摩擦攪拌接合法では、図1に示すように、同軸上の先端部にピン24を取り付けた回転子2を回転させ、ピン24を回転させながら2つの被接合材3,4の突合せ部に押込んでいる(特表平9−508073号公報)。ピン24による摩擦熱で被接合材の突合せ部は加熱され、さらに押込まれたピン24の回転で攪拌される。加熱および攪拌で塑性流動したメタルは、両被接合材3,4の間で互いに混じり合い、ピン24が通りすぎた時点で熱が急速に奪われることにより固化し、両被接合材3,4の間に接合部5が形成される。なお、図1中、22は動力源に接続される上側部分,23はピン24が取り付けられたショルダー部分で、1が回転子2を備えた非消耗プローブである。
そして、摩擦攪拌接合法では、接合部は、アーク溶接法等と異なって溶融させることなく、単に摩擦熱と強烈な攪拌力で接合部のメタルが塑性流動化されて互いに混じり合っている。このため、接合部はあまり高温になることがないので、金属組織が粗大化したり、ブローホールが発生したりすることがない。したがって、接合部の機械的強度が低下することはない。
さらに、粒子分散複合材料を接合する場合であっても、摩擦攪拌接合法では、被接合材の間に溶加材が入って接合するのではなく、被接合材同士が混じりあって接合されるので、接合部にも分散粒子が存在する。しかも、熱による変形やブローホールの発生もない。したがって、接合部の機械的強度の低下はない。
接合部において、被接合材のメタルの塑性流動性を確保するためには、混合するセラミックス粒子の大きさは平均粒径で10μm以下にすることが好ましい。これより大きいと、接合部における流動性が確保できず、セラミックス粒子は均一に分散せず、接合部の強度として所期のものが得られなくなる。また回転ピンの摩耗も早い。
セラミックス粒子のような粒子を分散させた複合材料を接合するとき、攪拌接合部の粒子分散濃度を高くしたい場合と、低くしたい場合とがある。例えば、接合部の強度を高くしたい場合や中性子吸収能を高くしたい場合が前者に相当し、ピンの摩耗や破損を防ぎ接合を容易に行なおうとする場合が後者に相当する。接合部に含ませるセラミックス粒子の量に応じて、セラミックス粒子含有量が異なったアルミニウム合金製補助材を、被接合部材間に挟持させるか、被接合部上に載置して摩擦攪拌接合を行なうと、接合部に所望の含有比率でセラミックス粒子が含まれている接合部を得ることができる。
本発明では、先ずアルミニウム合金急冷凝固粉末を用意する。急冷凝固粉末の調製方法としては、ガスアトマイズ法が適している。用意するアルミニウム合金粉末としては、平均粒径20〜100μmの大きさのものが好ましい。平均粒径が20μmに満たないものの製造は困難であり、かつ流れ性が良くないので取り扱いが困難になる。逆に、100μmを超えると加圧焼結したときに金属組織が粗大化し、十分な機械的強度が得られず粉末合金としたメリットがなくなる。
次に得られた合金粉末を、アルミニウム缶に封入したり、冷間静水圧成形(CIP)や放電プラズマ焼結等を行なったりしてハンドリングし易くする。なお、複合材とする場合には、この段階でアルミニウム合金粉末にセラミックス粒子を混合する。目的によって異なるが、混合するセラミックス粒子としては、酸化物系,炭化物系,窒化物系,ホウ化物系のAl,ZrO,SiC,BC,WC,AlN,Si,BN,TiB等が挙げられる。複数種のセラミックス粒子を混合させても良い。セラミックス粒子の配合量は目標とする特性が得られるように調整する。この点は、従来の技術と同じである。
予備的な処理を施してハンドリングし易くしたアルミニウム合金粉末は、次に加圧焼結されるが、その前に真空吸引等の脱ガス処理を施すことが好ましい。なお、脱ガス処理は加熱しながら行なうとガスも抜けやすく、一部焼結も進行するので好ましい。好ましくは200℃以上、さらに好ましくは450℃以上に加熱しながら脱ガス処理することが好ましい。
加圧焼結方法としては、通常の加圧状態での焼結の他に、押出し,鍛造,圧延等の熱間加工法でもよい。また、一旦熱間押出しや熱間圧延したものを、熱間鍛造加工で再度変形を加えた方法でもよい。
そして得られた加圧焼結体を摩擦攪拌接合によって接合する。なお、目的によっては、摩擦攪拌接合の前か後に、成形体に熱処理を施しても良い。
摩擦攪拌接合は、長さ3〜10mm,直径3〜10mmの回転ピンを有し、ショルダー部直径6〜25mmの摩擦攪拌接合用工具を用い、回転ピンの回転数500〜3000rpm,移動速度200〜1000mm/分,回転体ショルダー部の押込み深さを0〜1mmにする条件で行なうことが好ましい。
回転数が3000rpmを超えたり、移動速度が200mm/分未満であったりすると、接合部が高温になって溶融してしまい、金属組織が粗大化することがある。逆に、回転数が500rpmに満たなかったり、移動速度が1000mm/分を超えたりすると、回転体に負荷がかかりすぎ、回転ピンが折損することがある。回転体ショルダー部の押込み深さが0未満、すなわちショルダー部が接合部に接触していないと、接合部がフリーな状態で接合されることになるので、接合部の組織の流動が大きくなりすぎ、正常な接合組織が得られない。このため、接合強度が弱くなる。逆に回転体ショルダー部の押込み量が1mmを超えると、回転ピンに負荷がかかりすぎ、回転ピンが折損することがある。
また、例えば、セラミックス粒子分散焼結体の接合部の強度を高くしたい場合には、接合部に含まれるAl,ZrO,SiC等のセラミックス粒子含有量を多くすることが好ましい。また、中性子吸収粒子分散焼結体の中性子吸収能を高くしたい場合には、接合部に含まれる含有BC量を多くすることが好ましい。この要望を実現させるために、強化用、あるいは中性子吸収用のセラミックス粒子を多く含有するアルミニウム粉末合金を別途作製し、適宜サイズに加工した当該アルミニウム粉末合金を接合補助材として、被接合材を当接する際に両者間に挟持させ、あるいは被接合部の上に載置させる。そしてこの状態で摩擦攪拌接合を行なう。
すなわち、図2,3に示すように、セラミックス粒子を多く含有するアルミニウム粉末合金で成形された接合補助材6を被接合材3,4間に挟持させ、あるいは被接合部上に載置した後、上方から、回転させながらピン24を2つの被接合材3,4の突合せ部に押込んで摩擦攪拌接合する。なお、被接合材3,4よりセラミックス粒子を多く含有している接合補助材を用いると、攪拌ピン24やショルダー23が摩耗や破損を起こし易くなる。
また、図4,5に示したように、接合補助材6として断面形状が略T字形状または略H字形状を有するものを用い、前記略T字形状の垂直部または前記略H字形状の水平部を、被接合部材間に挟持させた状態で接合してもよい。板厚が厚い成形体を接合する際には、図5に示したような断面形状が略H字形状を有する接合補助材6を用い、上面からの摩擦攪拌溶接した後に、下面からも同様な摩擦攪拌溶接を行なうことが好ましい。この際、断面形状が略H字形状の接合補助材としては、H字の中央水平部で分割したものを用い、被接合材の上下から挿入・挟持する態様で取り付けてもよい。
なお、図6に、図4で用いた断面略T字状の接合補助材を用いて摩擦攪拌接合する際の、ピン24の回転と移動に伴う摩擦熱による可塑領域Wの生成状況(a)と、摩擦攪拌接合終了後の接合部5の生成状況(b)を示す。図4,6で示した接合態様では、断面T字状の接合補助材を用いているので、接合部の表面には、中央に極浅い凹溝と、その両側に低い一対の凸部が形成されており、板材の板厚よりも薄肉の接合部分が形成されることはない。このように、接合部の強度を確保するためには、外観上支障なければ接合部に載置部があるような接合補助材を用いることが好ましい。外観上支障がある場合には、接合後に凸部を研削除去すればよい。
また、断面形状が略T字形状または略H字形状を有する接合補助材を用いる場合、被接合材間に挟持されるT字形状の垂直部または略H字形状の水平部と、被接合材上に載置される態様の略T字形状の水平部または略H字形状の両垂直部とで、補助材中のセラミックス粒子含有量を変えてもよい。例えば、被接合材間に挟持される略T字形状の垂直部または略H字形状の水平部に含まれるセラミックス粒子含有量を多く、被接合材上に載置される態様の略T字形状の水平部または略H宇形状の両垂直部のセラミックス粒子含有量を少なくした接合補助材を用いて摩擦攪拌接合を行なうと、回転ピンやショルダーの摩粍量が少なく、かつ接合部の強度が高い接合体を得ることができる。
次いで、実施例によって本発明を具体的に説明する。
実施例1:
表1に示す成分組成のアルミニウム合金を空気アトマイズ法により平均粒径55μmの粉末にした。
得られた合金粉末を冷間静水圧成形(CIP条件:1200kg/cm)で、円筒状のビレット(直径95mm)に成形した。得られたビレットを真空炉中で560℃×2時間保持して脱ガス処理と焼結を行った。常温まで冷却した後、誘導加熱で500℃まで加熱し、4mm厚の平板状に押出し加工(加圧焼結)した。押出し後、T6処理(520℃×1hr→水焼き入れ→180℃×6hrの人工時効処理)を施し、試験材とした。
得られた平板状の試験材同士を、長さ5mm,直径4mmの回転ピンを有し、ショルダー部直径12mmの摩擦攪拌接合用工具を用い、1500rpm,移動速度400mm/分,押込み深さ0.5mmの接合条件で摩擦攪拌接合により接合した。
得られた材料から接合部を含む引張り試験片を作製し、引張り試験を行なった。その結果を表2に示す。
比較例として、コの字形状の押出し材同士をMIG溶接(溶加材として、JIS A4043を使用)により接合した。得られた材料から接合部を含む引張り試験片を作製し、上記と同様の引張り試験を行なった。その結果も併せて表2に示す。
Figure 2004043642
Figure 2004043642
表2の結果からもわかるように、本発明方法である摩擦攪拌接合法を適用した本発明例のものでは、接合部を含む引張り試験でも高い強度が得られている。
一方、比較例であるMIG溶接したものは、引張り試験が困難なほど、機械的強度や伸びが低くなっている。これは、ブローホールおよび金属組織の粗大化が影響しているものである。実際にMIG溶接したものについて、超音波探傷装置で調査したところブローホールと思われる欠陥が多数確認された。
本発明例である摩擦攪拌接合の接合部についても超音波探傷装置で調査したところ欠陥は確認されなかった。また、引張り試験後の破断面を観察したところ通常の延性破面であった。
実施例2:
表1中の合金No.2と3のアルミニウム合金粉末(平均粒径55μm)に、表3に示す平均粒径および配合量でAl,SiC,BC,AlNのセラミックス粒子を混合した混合物を、実施例1と同じ方法で粉末成形,押出し成形および接合を行い、得られた材料を実施例1と同じ試験方法で引張り試験した。
その結果を併せて表3に示す。
Figure 2004043642
表3の結果からもわかるように、本発明方法である摩擦攪拌接合法を適用した本発明例のものでは、接合部を含む引張り試験でも高い強度が得られている。また、セラミックス粒子として10μmを超えるものを含有させた合金No.2に比べて、10μm未満のものを含有させた合金No.1のものは高い強度が得られている。さらに、接合後、回転ピンを観察したところ、セラミックス粒子として10μmを超えるものを含有させた合金No.2では、他に比べて回転ピンが著しく摩耗していることが観察された。
一方、比較例であるMIG溶接したものは、引張り試験が困難なほど、機械的強度や伸びが低くなっている。これは、ブローホールおよび金属組織の粗大化が影響しているものである。実際にMIG溶接したものについて、超音波探傷装置で調査したところブローホールと思われる欠陥が多数確認された。また、破断面を見てもセラミックス粒子は観察されなかった。
また、本発明例である摩擦攪拌接合の接合部についても超音波探傷装置で調査したところ欠陥は確認されなかった。さらに、接合部と母材部の断面組織を光学顕微鏡で観察した。その結果、セラミックス粒子の分散状態に関して、接合部と母材部で顕著な差異は認められなかった。その一例として、No.3の合金に粒径9μmのBCを5質量%含有させた加圧焼結体を摩擦攪拌接合した際の、接合部(a)と母材部(b)のミクロ組織を図7に示す。ほとんど差異はない。
実施例3:
表1中の合金No.3のアルミニウム合金粉末(平均粒径55μm)に、BC粉末(平均粒径9μm)を5質量%となるように混合した混合物を、実施例1と同じ方法で粉末成形,押出成形を行った。
得られた押出材(板厚5.5mmのフラットバー)2本と、別途接合補助材としてJIS規格6NO1アルミニウム合金T字状(板厚1.0mm,横幅18.0mm)押出材を用意した。そして、2本の押出材で、上記接合補助材を図4に示すように挟持し、実施例1と同じ条件で摩擦攪拌接合を行った。
図8に得られた接合材マクロ組織写真を示す。この図8より、十分な接合がなされていることがわかる。
以上に説明したように、本発明方法により、急冷凝固法で得たアルミニウム合金粉末の加圧焼結体を摩擦攪拌接合法により接合すると、接合部は溶融されることなく接合されるので、粉末合金の溶接時に発生しやすいブローホールの生成もなく、また組織の粗大化も起こらない。このため、粉末合金本来の機械的特性を維持したままの接合が可能になる。特に強化材としてセラミックス粒子を含有させた複合材料の接合に利用すると、本来の粒子強化作用が維持された接合体が得られる。
この技術により、アルミニウム粉末合金、特に複合材料の使用範囲が飛躍的に拡大することが期待できる。

Claims (8)

  1. 急冷凝固アルミニウム合金粉末を加圧焼結した成形体を、摩擦攪拌接合法により接合することを特徴とするアルミニウム粉末合金の接合方法。
  2. 成形体が、急冷凝固アルミニウム粉末合金とセラミックス粒子の混合物を加圧焼結した複合材である請求項1に記載のアルミニウム粉末合金の接合方法。
  3. セラミックス粒子の平均粒径が10μm以下である請求項2に記載のアルミニウム粉末合金の接合方法。
  4. 長さ3〜10mm,直径3〜10mmの回転ピンを有し、ショルダー部直径6〜25mmの摩擦攪拌接合用工具を用い、ピンの回転数500〜3000rpm,移動速度200〜1000mm/分,回転体ショルダー部の押込み深さ0〜1mmなる条件で接合する請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム粉末合金の接合方法。
  5. 被接合材に含まれるセラミックス粒子と同種のセラミックス粒子を含有するアルミニウム合金製の接合補助材を、被接合材間に挟持させた状態で、または被接合部上に載置した状態で接合する請求項2〜4のいずれかに記載のアルミニウム粉末合金の接合方法。
  6. セラミックス粒子を含有しないアルミニウム合金製の接合補助材を、被接合材間に挟持させた状態で、または被接合部上に載置した状態で接合する請求項2〜4のいずれかに記載のアルミニウム粉末合金の接合方法。
  7. 接合補助材は、断面形状が略T字形状または略H字形状を有し、前記略T字形状の垂直部または前記略H字形状の水平部を、被接合部材間に挟持させた状態で接合する請求項5または6に記載のアルミニウム粉末合金の接合方法。
  8. 接合補助材として、被挟持部分と挟持されない部分とで、セラミックス粒子の含有量が異なっているものを用いる請求項7に記載のアルミニウム粉末合金の接合方法。
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