JPWO2004021891A1 - 静脈を抜去するためのストリッピングワイヤ及びストリッピングカテーテル - Google Patents
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Abstract
複数のワイヤ又はカテーテルを接続し所定の長さのストリッピングワイヤ/カテーテルとすることが可能であり、挿入頭、後端部又は接続部が静脈結紮部となるストリッピングワイヤ/カテーテルを提供する。静脈を抜去するためのストリッピングワイヤ/カテーテルは、一方の端に静脈内に案内する挿入頭を有し他方の端に第1の接続手段を有する第1のワイヤ/カテーテルと、一方の端に前記第1の接続部と接続する第2の接続手段を有し他方の端に後端部を有する第2のワイヤ/カテーテルと、を具備し、前記第1の接続手段と前記第2の接続手段とを接続した接続部、前記第1の接続手段と挿入頭とを接続した接続部、又は前記第2の接続手段と後端部とを接続した接続部が、前記静脈を結紮して牽引することにより前記静脈を内翻して抜去するための静脈結紮部を形成する。
Description
本発明は、静脈又は静脈瘤の抜去手術を行うためのストリッピングワイヤ及びストリッピングカテーテルに関する。
血液は、体内を循環して人体各部に酸素や栄養素を供給し、人体各部から二酸化炭素や老廃物を集める役割を果している。血管は、この血液循環を担う重要な器官であって、大きく動脈と静脈に分類される。
動脈は心臓から送り出された血液を全身に届けるパイプであり、静脈は全身に送られた血液を心臓に戻すためのパイプである。
例えば、脚部の血液循環の場合、心臓から送り出された血液は、動脈を通って脚の隅々まで送られて皮膚や筋肉などを通って静脈に戻ってくる。脚部の静脈に入った血液は、重力に逆らって脚から心臓に向って昇る必要があり一定の圧力が必要である。この血管内において血液に所定の圧力を生じされる重要な働きをするのが静脈弁と脚の筋肉である。
静脈弁は、血液の逆流を防ぎ血液を常に上方に流す役割を果すが、静脈弁自身には積極的に血液を流す力は無く、血液を上の方に押し出すのは主にふくらはぎの筋肉である。ふくらはぎの筋肉が収縮する時に、脚の静脈を圧迫して血液を押上げる。このように、静脈弁と筋肉のポンプ作用が協調して脚の血液は心臓まで運ばれている。
静脈瘤は、脚の静脈の弁が正常に機能しなくなり、血液が逆流又はうっ血を起こして脚の血液の循環が悪くなる病気である。脚の静脈に血液が溜まってしまうので、静脈は太くなったり蛇行したりする。血液の滞留状態が悪化すると、皮膚炎を起こしたり、皮膚が茶褐色となり固まってしまう。さらに、皮膚が壊死を起こして、治癒が困難な潰瘍を起こしたりする。
静脈瘤の治療には、一般的に圧迫療法、硬化療法、手術療法がある。軽症の場合は、圧迫療法、硬化療法で治療し、重くなると手術療法が行われる。手術療法(ストリッピング手術)は、小さな皮膚切開を数多く設けて、閉塞又は瘤化した静脈瘤を抜き取る手術である。
特表平8−507714号公報は、このような静脈血管を抜去する従来技術に係る静脈瘤局所摘除装置を開示している。当該静脈瘤局所摘除装置は、さかとげを備えた本体と、静脈に本装置を挿入するのを容易にする案内先端とからなるヘッド部を包含し、さかとげが、本装置の挿入方向に対して後方に向いており、ヘッド部をさかとげによって妨害されること無く静脈に挿入することができる。ここで、さかとげがその動作位置においてヘッド部の長手方向に対して所定の角度でヘッドを静脈から引き出すときに、静脈をさかとげで把持できるように可撓性のある作業手段がヘッドに取り付けられる。
しかし、上記の従来技術に係る静脈を抜去するためのストリッピングワイヤは、1本のワイヤで構成されているため、静脈瘤の治療部位によっては短かったり長すぎたりして手術に支障をきたすことがある。そのため、手術部位に合わせた種々の長さのストリッピングワイヤを用意する必要があった。
さらに、さかとげにより静脈を引っ掛けて把持して抜去する場合は、さかとげにより静脈が牽引中に切れたり、周辺部を傷つけたりする。また、創内に切り裂かれた静脈の残滓が残り、さらにその残滓を抜去する必要が生じることになる。
さらに、静脈瘤抜去後の静脈抜去部位の治療は、大伏在静脈(LSV)走行線上を手掌で圧血止血することが行われている。静脈瘤抜去後の創内への薬剤投与においては、薬剤投与機器等を使用して患部に薬剤を投与する必要がある等の課題を有していた。
本発明は、静脈を内翻して抜去するストリッピングワイヤにおいて、複数のワイヤを接続し所定の長さのストリッピングワイヤとすることが可能で、ワイヤを接続した接続部のみならずストリッピングワイヤの挿入頭又は後端部が静脈結紮部となるストリッピングワイヤを提供することを目的とする。
本発明は、さらに、静脈を内翻して抜去すると共に薬剤等を投与するチューブを備えるストリッピングカテーテルを提供することを目的とする。
動脈は心臓から送り出された血液を全身に届けるパイプであり、静脈は全身に送られた血液を心臓に戻すためのパイプである。
例えば、脚部の血液循環の場合、心臓から送り出された血液は、動脈を通って脚の隅々まで送られて皮膚や筋肉などを通って静脈に戻ってくる。脚部の静脈に入った血液は、重力に逆らって脚から心臓に向って昇る必要があり一定の圧力が必要である。この血管内において血液に所定の圧力を生じされる重要な働きをするのが静脈弁と脚の筋肉である。
静脈弁は、血液の逆流を防ぎ血液を常に上方に流す役割を果すが、静脈弁自身には積極的に血液を流す力は無く、血液を上の方に押し出すのは主にふくらはぎの筋肉である。ふくらはぎの筋肉が収縮する時に、脚の静脈を圧迫して血液を押上げる。このように、静脈弁と筋肉のポンプ作用が協調して脚の血液は心臓まで運ばれている。
静脈瘤は、脚の静脈の弁が正常に機能しなくなり、血液が逆流又はうっ血を起こして脚の血液の循環が悪くなる病気である。脚の静脈に血液が溜まってしまうので、静脈は太くなったり蛇行したりする。血液の滞留状態が悪化すると、皮膚炎を起こしたり、皮膚が茶褐色となり固まってしまう。さらに、皮膚が壊死を起こして、治癒が困難な潰瘍を起こしたりする。
静脈瘤の治療には、一般的に圧迫療法、硬化療法、手術療法がある。軽症の場合は、圧迫療法、硬化療法で治療し、重くなると手術療法が行われる。手術療法(ストリッピング手術)は、小さな皮膚切開を数多く設けて、閉塞又は瘤化した静脈瘤を抜き取る手術である。
特表平8−507714号公報は、このような静脈血管を抜去する従来技術に係る静脈瘤局所摘除装置を開示している。当該静脈瘤局所摘除装置は、さかとげを備えた本体と、静脈に本装置を挿入するのを容易にする案内先端とからなるヘッド部を包含し、さかとげが、本装置の挿入方向に対して後方に向いており、ヘッド部をさかとげによって妨害されること無く静脈に挿入することができる。ここで、さかとげがその動作位置においてヘッド部の長手方向に対して所定の角度でヘッドを静脈から引き出すときに、静脈をさかとげで把持できるように可撓性のある作業手段がヘッドに取り付けられる。
しかし、上記の従来技術に係る静脈を抜去するためのストリッピングワイヤは、1本のワイヤで構成されているため、静脈瘤の治療部位によっては短かったり長すぎたりして手術に支障をきたすことがある。そのため、手術部位に合わせた種々の長さのストリッピングワイヤを用意する必要があった。
さらに、さかとげにより静脈を引っ掛けて把持して抜去する場合は、さかとげにより静脈が牽引中に切れたり、周辺部を傷つけたりする。また、創内に切り裂かれた静脈の残滓が残り、さらにその残滓を抜去する必要が生じることになる。
さらに、静脈瘤抜去後の静脈抜去部位の治療は、大伏在静脈(LSV)走行線上を手掌で圧血止血することが行われている。静脈瘤抜去後の創内への薬剤投与においては、薬剤投与機器等を使用して患部に薬剤を投与する必要がある等の課題を有していた。
本発明は、静脈を内翻して抜去するストリッピングワイヤにおいて、複数のワイヤを接続し所定の長さのストリッピングワイヤとすることが可能で、ワイヤを接続した接続部のみならずストリッピングワイヤの挿入頭又は後端部が静脈結紮部となるストリッピングワイヤを提供することを目的とする。
本発明は、さらに、静脈を内翻して抜去すると共に薬剤等を投与するチューブを備えるストリッピングカテーテルを提供することを目的とする。
このため、本願発明は、静脈を抜去するためのストリッピングワイヤであって、一方の端において静脈内に前記ストリッピングワイヤを案内する挿入頭を有し、他方の端において第1の接続手段を備える第1のワイヤと、一方の端において前記第1の接続手段と接続可能な第2の接続手段を有し、他方の端において後端部を備える第2のワイヤと、から構成され、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤは連結されて使用され、前記第1の接続手段及び前記第2の接続手段による接続部、前記挿入頭又は前記後端部が静脈内の患部に係合して静脈を内翻して抜去するため静脈結紮部を形成することを特徴とするストリッピングワイヤを提供するものである。
本発明は、また、静脈を抜去するためのストリッピングワイヤであって、前記ストリッピングワイヤは複数のワイヤが連結され、連結された前記ワイヤの各々は、一方の端に設けられた第1の接続手段と他方の端に設けられた第2の接続手段と、を備え、前記連結されたワイヤの一方の端における前記第1の接続手段には静脈内に前記ストリッピングワイヤを案内する挿入頭が接続され、前記連結されたワイヤの他方の端における前記第2の接続手段には後端部が接続され、各ワイヤ間における前記第1の接続手段及び前記第2の接続手段による接続部、前記第1の接続手段と挿入頭とを接続した接続部、又は前記第2の接続手段と後端部とを接続した接続部が、静脈内の患部に係合して静脈を内翻して抜去するための静脈結紮部を形成することを特徴とするストリッピングワイヤを提供するものである。
このような構成により、本発明は、切開部から静脈患部までの距離、若しくは挿入頭を静脈内に挿入するための第1の切開部から挿入頭を静脈外に取り出すための第2の切開部に至る距離に合わせてワイヤを連結して使用できるので、種々の長さのストリッピングワイヤを予め準備する必要がない、また、各ワイヤには、所定の接続手段が設けられているので、予め準備されている種々の形状の挿入頭を選択して取り付けることができるのである。
ここで、前記第1の接続手段は、所定形状の雄ネジ又は雌ネジにより構成され、前記第2の接続手段は、前記雄ネジ又は雌ネジに係合する雌ネジ又は雄ネジにより構成される。そして、前記挿入頭は、前記第2の接続手段を備えることにより前記ワイヤの第1の接続手段に接続されるのである。同様に、前記後端部は前記第1の接続手段を備えることにより前記ワイヤの第2の接続手段に接続される。
前記挿入頭は、静脈内を案内し易いようにその挿入方向の先端側が先細りのドーム形状を成す。また、前記挿入頭は、静脈抜去中に断裂した遺残静脈をBabcock法で抜去するためのオリーブ形状を成す。そして、前記後端部は、その径が前記ワイヤより太い円筒形状を成し、静脈内に挿入された前記挿入頭を押し込み又は手前方向へ引き出するための操作用把子を形成する。
これにより、本ストリッピングワイヤは、静脈の内翻抜去中に静脈が断裂しても、それまでの内翻方向とは逆方向に静脈を抜去することが可能としている。
ところで、本ストリッピングワイヤは、外径1.5乃至3.0ミリメートルの撚り線ワイヤを使用する。そして、前記ワイヤの表面には、シリコン樹脂又は弾性合成樹脂によるコーティングが施されている。さらに、前記ワイヤの表面には所定の間隔で深度マークが設けられていることを特徴とする。
また、前記挿入頭近隣の前記ワイヤの表面には、微細な凹凸が形成されていることを特徴とする。これにより、挿入頭と静脈内面との摩擦力が維持されて内翻中の静脈が挿入頭から離脱してしまうのを防止するのである。
本発明は、さらに、静脈を抜去するストリッピングカテーテルであって、前記ストリッピングカテーテルは複数のカテーテルが連結され、連結された前記カテーテルの各々は、一方の端に設けられた第1の接続手段と他方の端に設けられた第2の接続手段と、を備え、前記連結されたカテーテルの一方の端における前記第1の接続手段には静脈内に前記ストリッピングカテーテルを案内する挿入頭が接続され、前記連結されたカテーテルの他方の端における前記第2の接続手段には後端部が接続され、各カテーテル間における前記第1の接続手段及び前記第2の接続手段による接続部、前記挿入頭又は前記後端部が、静脈内の患部に係合して静脈を内翻して抜去するための静脈結紮部を形成することを特徴とするストリッピングカテーテルを提供するものである。
ここで、連結された前記カテーテル内の管(チューブ穴)は、前記後端部から前記挿入頭に至るまで貫通しており、前記後端部には流動性の薬剤を注入するための注入口が設けられており、当該注入口から注入された薬剤は、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈抜去後の皮下トンネル内に流出するように形成されるのである。または、前記後端部には流動性の薬剤を注入するための注入口が設けられており、前記カテーテルには内部を貫通する前記管からカテーテル周面に至る複数の孔が施されており、前記注入口から注入された薬剤は、前記複数の孔から静脈抜去後の皮下トンネル内に流出するように形成されるようにしてもよい。このため、前記注入口は、薬剤注入用のシリンジが接続されるように形成される。
ここで、連結された前記カテーテル内の管内には、前記カテーテルを静脈内で先導するためのガイドワイヤを通すようにしてもよい。また、連結された前記カテーテル内の管内には、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈内の患部に対して超音波を照射する超音波照射手段を通すようにしてもよい。さらには、連結された前記カテーテル内の管内には、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈内の患部に対してレーザ光を照射するレーザ光照射手段を通すようにしてもよい。
さらに、本ストリッピングカテーテルの挿入頭には流動性の薬剤を注入するための注入前記口が設けられており、静脈内に挿入された当該挿入頭が静脈内の所定箇所において体外に引き出された後に、当該挿入頭の注入口から薬剤が注入されるように構成される。この場合、前記複数のカテーテル間の接続部において、前記連結されたカテーテル内を貫通する管を閉鎖する閉鎖部が形成されていることにより、挿入頭に設けられた薬剤注入口と後端部に設けられた薬剤注入口から異なる薬剤を注入することができ、少なくとも、この2種類の異なる薬剤は、患部に注入されるまでに混合されてしまうことを防止できるのである。
本発明は、また、静脈を抜去するためのストリッピングワイヤであって、前記ストリッピングワイヤは複数のワイヤが連結され、連結された前記ワイヤの各々は、一方の端に設けられた第1の接続手段と他方の端に設けられた第2の接続手段と、を備え、前記連結されたワイヤの一方の端における前記第1の接続手段には静脈内に前記ストリッピングワイヤを案内する挿入頭が接続され、前記連結されたワイヤの他方の端における前記第2の接続手段には後端部が接続され、各ワイヤ間における前記第1の接続手段及び前記第2の接続手段による接続部、前記第1の接続手段と挿入頭とを接続した接続部、又は前記第2の接続手段と後端部とを接続した接続部が、静脈内の患部に係合して静脈を内翻して抜去するための静脈結紮部を形成することを特徴とするストリッピングワイヤを提供するものである。
このような構成により、本発明は、切開部から静脈患部までの距離、若しくは挿入頭を静脈内に挿入するための第1の切開部から挿入頭を静脈外に取り出すための第2の切開部に至る距離に合わせてワイヤを連結して使用できるので、種々の長さのストリッピングワイヤを予め準備する必要がない、また、各ワイヤには、所定の接続手段が設けられているので、予め準備されている種々の形状の挿入頭を選択して取り付けることができるのである。
ここで、前記第1の接続手段は、所定形状の雄ネジ又は雌ネジにより構成され、前記第2の接続手段は、前記雄ネジ又は雌ネジに係合する雌ネジ又は雄ネジにより構成される。そして、前記挿入頭は、前記第2の接続手段を備えることにより前記ワイヤの第1の接続手段に接続されるのである。同様に、前記後端部は前記第1の接続手段を備えることにより前記ワイヤの第2の接続手段に接続される。
前記挿入頭は、静脈内を案内し易いようにその挿入方向の先端側が先細りのドーム形状を成す。また、前記挿入頭は、静脈抜去中に断裂した遺残静脈をBabcock法で抜去するためのオリーブ形状を成す。そして、前記後端部は、その径が前記ワイヤより太い円筒形状を成し、静脈内に挿入された前記挿入頭を押し込み又は手前方向へ引き出するための操作用把子を形成する。
これにより、本ストリッピングワイヤは、静脈の内翻抜去中に静脈が断裂しても、それまでの内翻方向とは逆方向に静脈を抜去することが可能としている。
ところで、本ストリッピングワイヤは、外径1.5乃至3.0ミリメートルの撚り線ワイヤを使用する。そして、前記ワイヤの表面には、シリコン樹脂又は弾性合成樹脂によるコーティングが施されている。さらに、前記ワイヤの表面には所定の間隔で深度マークが設けられていることを特徴とする。
また、前記挿入頭近隣の前記ワイヤの表面には、微細な凹凸が形成されていることを特徴とする。これにより、挿入頭と静脈内面との摩擦力が維持されて内翻中の静脈が挿入頭から離脱してしまうのを防止するのである。
本発明は、さらに、静脈を抜去するストリッピングカテーテルであって、前記ストリッピングカテーテルは複数のカテーテルが連結され、連結された前記カテーテルの各々は、一方の端に設けられた第1の接続手段と他方の端に設けられた第2の接続手段と、を備え、前記連結されたカテーテルの一方の端における前記第1の接続手段には静脈内に前記ストリッピングカテーテルを案内する挿入頭が接続され、前記連結されたカテーテルの他方の端における前記第2の接続手段には後端部が接続され、各カテーテル間における前記第1の接続手段及び前記第2の接続手段による接続部、前記挿入頭又は前記後端部が、静脈内の患部に係合して静脈を内翻して抜去するための静脈結紮部を形成することを特徴とするストリッピングカテーテルを提供するものである。
ここで、連結された前記カテーテル内の管(チューブ穴)は、前記後端部から前記挿入頭に至るまで貫通しており、前記後端部には流動性の薬剤を注入するための注入口が設けられており、当該注入口から注入された薬剤は、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈抜去後の皮下トンネル内に流出するように形成されるのである。または、前記後端部には流動性の薬剤を注入するための注入口が設けられており、前記カテーテルには内部を貫通する前記管からカテーテル周面に至る複数の孔が施されており、前記注入口から注入された薬剤は、前記複数の孔から静脈抜去後の皮下トンネル内に流出するように形成されるようにしてもよい。このため、前記注入口は、薬剤注入用のシリンジが接続されるように形成される。
ここで、連結された前記カテーテル内の管内には、前記カテーテルを静脈内で先導するためのガイドワイヤを通すようにしてもよい。また、連結された前記カテーテル内の管内には、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈内の患部に対して超音波を照射する超音波照射手段を通すようにしてもよい。さらには、連結された前記カテーテル内の管内には、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈内の患部に対してレーザ光を照射するレーザ光照射手段を通すようにしてもよい。
さらに、本ストリッピングカテーテルの挿入頭には流動性の薬剤を注入するための注入前記口が設けられており、静脈内に挿入された当該挿入頭が静脈内の所定箇所において体外に引き出された後に、当該挿入頭の注入口から薬剤が注入されるように構成される。この場合、前記複数のカテーテル間の接続部において、前記連結されたカテーテル内を貫通する管を閉鎖する閉鎖部が形成されていることにより、挿入頭に設けられた薬剤注入口と後端部に設けられた薬剤注入口から異なる薬剤を注入することができ、少なくとも、この2種類の異なる薬剤は、患部に注入されるまでに混合されてしまうことを防止できるのである。
第1図は、本発明に係る第1の実施の形態におけるストリッピングワイヤの全体の側面図を示す。
第2図は、本発明に係る第2の実施の形態例におけるワイヤとワイヤとを接続した全体側面図及び接続部の拡大図を示す。
第3図は、第2の実施の形態における接続部に挿入頭及び後端部が螺合され接続されたストリッピングワイヤの側面図例を示す。
第4図は、本発明に係るストリッピングワイヤによる下肢の静脈瘤抜去の動作を説明する図を示す。
第5図は、ワイヤ間における接続部が、内翻する静脈の内面に係合する状態を示すものである。
第6図は、本発明に係る第3の実施の形態例におけるストリッピングカテーテルの全体の側面図を示す。
第7図は、第6図に示した第3の実施の形態の第1変形例を示す。
第8図は、第6図に示した第3の実施の形態の第2変形例を示す。
第9図は、ストリッピングカテーテルの管(チューブ)内に、ガイドワイヤが通された状態を示す。
第10図は、ストリッピングカテーテルの管(チューブ)内に、超音波照射手段又はレーザ光照射手段が通された状態を示す。
第11図は、一本のカテーテルに第1の接続手段及び第2の接続手段を接合する例を示す。
第2図は、本発明に係る第2の実施の形態例におけるワイヤとワイヤとを接続した全体側面図及び接続部の拡大図を示す。
第3図は、第2の実施の形態における接続部に挿入頭及び後端部が螺合され接続されたストリッピングワイヤの側面図例を示す。
第4図は、本発明に係るストリッピングワイヤによる下肢の静脈瘤抜去の動作を説明する図を示す。
第5図は、ワイヤ間における接続部が、内翻する静脈の内面に係合する状態を示すものである。
第6図は、本発明に係る第3の実施の形態例におけるストリッピングカテーテルの全体の側面図を示す。
第7図は、第6図に示した第3の実施の形態の第1変形例を示す。
第8図は、第6図に示した第3の実施の形態の第2変形例を示す。
第9図は、ストリッピングカテーテルの管(チューブ)内に、ガイドワイヤが通された状態を示す。
第10図は、ストリッピングカテーテルの管(チューブ)内に、超音波照射手段又はレーザ光照射手段が通された状態を示す。
第11図は、一本のカテーテルに第1の接続手段及び第2の接続手段を接合する例を示す。
以下、本発明に係る静脈を抜去するためのストリッピングワイヤの実施の形態を、図面の記載に基づいて詳細に説明する。
第1図は、本発明の第1の実施の形態におけるストリッピングワイヤ1の全体図を示す。第1図において、ストリッピングワイヤ1は、第1のワイヤ2a、第2のワイヤ2bを接続して構成されている。静脈に挿入するための第1のワイヤ2aには、一方の端(先端)に挿入頭3が設けられている。第1のワイヤ2aの他方の端(後端)には、接続部8a(接続手段)が設けられている。
第2のワイヤ2bの一方の端には、第1のワイヤ2aの接続部8aと接続する接続部8b(接続手段)が設けられ、他方の端(後端)には、ストリッピングワイヤ1の静脈への挿入を操作するため把持する後端部4が設けられている。
接続部8a、8bは、接続部8a、8bに形成された凸部と凹部が嵌合するネジ手段、爪などによる嵌合手段又はチャック形状の接続手段で接合又は係止される。ネジ手段を使用する場合、接続部8a、8bは、接続部8a、8bに形成された螺合する雄ネジと雌ネジにより接続される。
このように、本発明の接続部8の接続は、嵌合する嵌合部、若しくは爪などで係止する係止部、若しくは雄ネジと雌ネジにより接続されるネジ部による如何なる接続であってもよい。
本実施の形態例の説明においては、接続部8a、8bは、接続部8a、8bに形成された螺合する雄ネジ(第1の接続手段)と雌ネジ(第2の接続手段)として説明する。
ワイヤ2a、2bは、可撓性及び弾力性があり、半剛性の材料(例えば、ステンレス鋼、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリオキシメチレン等)で形成されている。このストリッピングワイヤ1は、第1のワイヤ2aに設けられた接続部8aと第2のワイヤ2bに設けられた接続部8bとが接続されて形成される。そして、接続部8aと第2のワイヤ2bに設けられた接続部8bとが接続された接続部8a、8bは、静脈を結紮する静脈結紮部5を形成する。
しかし、本発明のストリップワイヤ1においては、ワイヤ間の接合部5のみならず、挿入頭3又は後端部4が、静脈の内面と係合して静脈を内翻(裏返す)する静脈結紮部とすることも可能である。
ストリッピングワイヤ1を使用した治療は、例えば、鼠蹊部に皮膚切開を行い大伏在静脈(LSV)の中枢部から末梢に向けて挿入し、静脈中枢端を結紮固定してストリッピングワイヤ1を徐々に中枢から末梢に向けて牽引しつつ静脈中枢端を内翻させながら静脈を膝部切開創より抜去するものである。
本ストリッピングワイヤ1の後端部4は、その径が前記ワイヤより太い円筒形状を成し、静脈内に挿入された前記挿入頭を押し込み又は手前方向へ引き出するための操作用把子を形成する。これにより、本ストリッピングワイヤは、静脈を何れの方向へも内翻抜去することが可能である。
また、ワイヤ2a、2bは、外径1.5乃至3.0ミリメートルの撚り線ワイヤを使用する。さらに、ワイヤ2a、2bの表面には、シリコン樹脂又は弾性合成樹脂によるコーティングを施すようにしてもよい。
ところで、ストリッピングワイヤ1は、ストリッピングにより断裂した遺残静脈をBabcock法で抜去するためにワイヤ2の先端部に取り付けられたオリーブ型ヘッド6(抜去頭)を有している。このオリーブ型ヘッド6は、抜去すべき静脈が遺残した時、ワイヤ2の接続部8に取り付けてストリッピングワイヤ1を徐々に中枢から末梢に向けて牽引して遺残静脈を抜去する。
そして、第1図(a)に示す例においては、第1のワイヤ2a、第2のワイヤ2bには、雄ネジ又は雌ネジが形成された接続部8a、8bが設けられている。第1図(a)に示すように、ストリッピングワイヤ1は、第1のワイヤ2aと第2のワイヤ2bとが接続部8a(第1の接続手段)と接続部8b(第2の接続手段)により形成されたネジ手段10により接続されている。
この第1のワイヤ2aと第2のワイヤ2bを接続した接続部8a、8bが静脈結紮部5を形成する。この静脈結紮部5は、大伏在静脈を結紮して末梢端側に牽引することにより静脈中枢端を内翻させ抜去する機能を有する。そして、ワイヤの表面は、合成樹脂等により被覆され摩擦係数が低くなっている。このため、ワイヤ挿入時に静脈収縮の発生を防ぐことが出来る。
第1図(b)は、第1のワイヤ2a、第2のワイヤ2bの表面に深度マーカー7を形成し挿入深度が容易に判るように構成したストリッピングワイヤ1を示している。ストリッピングワイヤ1の他の構成は、第1図(a)に示した構成と同様である。
第1図(c)は、第1のワイヤ2aの一方の端(先端側)にオリーブ型ヘッド6が取り付けられている。オリーブ型ヘッド6は手術中のストリッピングにより断裂した遺残静脈をBabcock法で抜去するために装着するものである。ストリッピングワイヤ1の他の構成は、第1図(a)に示した構成と同様である。
ここで、本発明における第2の実施の形態例である両端に接続部が形成された複数のワイヤ2とワイヤ2を接続してストリッピングワイヤ1を形成するワイヤ2の構成について説明する。
第2図は、本発明の第2の実施の形態例に係るストリッピングワイヤを示すものである。第2図に示す本発明の第2の実施の形態は、先に説明した第1の実施の形態とは異なり、ストリッピングワイヤ2は、2本以上の複数のワイヤ2を接続するためにワイヤ2の両端に第1の接続手段8a、第2の接続手段8bが設けられている。
第2図(a)は、両端に接続部8a、8bが形成された2本のワイヤ2c、2dが接続された状態を示す。ワイヤ2cの一方の端には雄ネジ10aが形成された接続部8aが設けられ、ワイヤ2cの他方の端には雌ネジ10bが形成された接続部8bが設けられている。また、ワイヤ2dの一方端には、雌ネジ10bが形成された接続部8bが設けられ、ワイヤ2dの他方端には雄ネジ10aが形成された接続部8aが設けられている。
第2図(a)において、ワイヤ2c、2dは接続部8a、8bに形成されたネジ10a、10bを螺合することにより接続されている。さらに、ワイヤ2c、2dは接続部8aに他のワイヤ2の接続部8を次々に希望する所定の長さになるまで必要な本数のワイヤを接続することが出来るように構成されている。
このように、ワイヤ2の両端に設けられネジ10が形成された接続部8a、8bにより、複数のワイヤ2を次々に接続し所定の長さにすることが可能となる。
第2図(b)は、ワイヤ2dに設けられた接続部8a、8bを示す。接続部8bには雌ネジ10bが形成され、接続部8aには雄ネジ10aが形成されている。
第2図において、ワイヤ2cとワイヤ2dは、ワイヤ2cの接続部8aの雄ネジとワイヤ2dの雌ネジを螺合して接続している。さらに、ワイヤ2を延長するためには、例えばワイヤ2dの接続部8aに、他のワイヤ2の雌ネジ10bを有する接続部8を螺合することで接続することが出来る。
このようにして、複数のワイヤ2を次々接続することにより所定の長さのストリッピングワイヤ1とすることが可能であるが、また、ワイヤ2は、複数の長さの種類を用意し、手術部位に合わせて所定の長さのワイヤ2を選択し、選択したワイヤ2を接続して使用することができる。
尚、本実施の形態においては接続部8a、8bの接続をネジ10によるとしたが、ネジ10でなく嵌め込み部材により接続部8a、8bを嵌合する方法であっても係合する方法であってもよい。
さらに、本発明のストリッピングワイヤ1は、ワイヤ2の接続部8により接続された接続部の位置を静脈結紮部5として構成される。複数のワイヤ2を接続することにより、ストリッピングワイヤ1には複数の静脈結紮部5が形成される。
これにより、中枢端から挿入したストリッピングワイヤ1の先端部が瘤化最下端部の皮膚切開位置に到達した時点で、未挿入のストリッピングワイヤ1の最も近い位置にある静脈結紮部5を使用して静脈を結紮することが出来る。
従来のストリッピングワイヤ1においては、静脈結紮部5がストリッピングワイヤ1の略中央に設けられているため、静脈結紮部5が静脈を結紮する中枢端の結紮位置に到達するまで挿入する必要があった。本発明のストリッピングワイヤ1においては、中枢端(結紮位置)に近い静脈結紮部5を使用して静脈を結紮し牽引して血管を内翻(反転)した状態で静脈を抜去することが可能となる。
また、ストリッピングワイヤ1は、挿入中においても、静脈の抜去中においても長さが不足した場合はワイヤ2を接続して長さを伸ばすことが可能である。
さらに、本第2の実施の形態におけるストリッピングワイヤにおいては、予め用意されている種々の形状及びサイズの挿入頭をワイヤ2cの先端部にある接続手段8bに接続し、予め用意されている種々の形状及びサイズの後端部をワイヤ2dの後端にある接続手段8aに接続することにより、内翻する静脈の内径に合わせたストリッピングワイヤを構成することができるのである。
第3図(a)は、第2の実施の形態における両端に接続部8が形成されたワイヤ2に、挿入頭3及び後端部4が螺合され接続されたストリッピングワイヤ1の例を示す。ワイヤ2cの一方の端(先端側)の接続部8bには、挿入頭3がネジにより螺着されている。ワイヤ2dの後端の接続部8aには後端部4が螺着されている。
第3図(b)は、第2の実施の形態における両端に接続部8が形成されたワイヤ2に、オリーブ型ヘッド6及び後端部4が螺合され接続されたストリッピングワイヤ1の例を示す。ワイヤ2cの一方の側(先端側)には、オリーブ型ヘッド6がネジにより螺着されている。ワイヤ2dの後端の接続部8aには後端部4が螺着されている。
ネジによる取り付であるため、挿入頭3、オリーブ型ヘッド6、及び後端部4は、ワイヤ2cの一方の端側(先端側)及びワイヤ2dの他端の接続部に簡単な操作で且つ確実な装着が可能である。
尚、第3図においては、ワイヤ2に挿入頭3及び後端部4を螺合する形態を説明したが、静脈への挿入方向の先端のワイヤ2cと後端のワイヤ2dには、挿入頭3及び後端部4が既に固定されている第1のワイヤ2a、第2のワイヤ2b(第1図(a))を使用することにより本第2の実施の形態を実現しても良い。
そして、第1のワイヤ2aと第2のワイヤ2bとの間に、両端に接続部8が形成されたワイヤ2c又はワイヤ2dを所定の本数接続して所定の長さのストリッピングワイヤ1とすることも可能である。
次に、本発明のストリッピングワイヤ1による下肢の静脈瘤抜去例の動作について説明する。
第4図は、ストリッピングワイヤ1による下肢の静脈瘤抜去例の動作を説明する図を示す。静脈瘤の手術療法(ストリッピング手術)は、小さな皮膚切開を数多く置いて、拡張、又は、瘤化した静脈瘤を抜き取る手術療法である。この下肢の静脈瘤抜去手術療法は下記の動作で行われる。
1.まず、鼠蹊部に1.5cm乃至2.0cmの皮膚切開を行い大伏在静脈40(LSV)を露出させる。
2.ストリッピングワイヤ1を大伏在静脈40の中枢端から末梢に向けて挿入(図における矢印方向)し1回結紮で静脈をストリッピングワイヤ1に固定する。
3.ストリッピングワイヤ1を本幹の瘤化最下端部に進行させ、ストリッピングワイヤ1の挿入頭3を触知する部位、あるいは先端の突き上げにより皮膚が隆起した直上に小皮膚開切(末梢端)を加える。
4.小皮膚開切により確保した大伏在静脈40の末梢側静脈が露出した後、静脈からストリッピングワイヤ1を引き出す。
5.第4図(a)に示すように、静脈に挿入されたストリッピングワイヤ1をさらに末梢端側(矢印方向)に牽引して、ストリッピングワイヤ1の中枢端近傍の静脈結紮部5に静脈中枢端を結紮固定する。
6.第4図(b)に示すように、ストリッピングワイヤ1を徐々に中枢から末梢に向けて牽引(矢印方向)しつつ静脈中枢端を内翻させる。
7.第4図(c)に示すように、ストリッピングワイヤ1をさらに牽引(矢印方向)し、小皮膚開切創(末梢端)より抜去する。
また、静脈の抜去処置中に静脈の破断が起こった場合は、ストリッピングワイヤ1をそのまま末梢に牽引し小皮膚開切創より断裂静脈を除去し、次に静脈末梢端を静脈結紮部5に結紮固定して、末梢から中枢への内翻式抜去(ストリッピング)を行う。
また、末梢からのストリッピングでも断裂した場合は、オリーブ型ヘッド6を中枢位置でストリッピングワイヤ1に装着し、Babcock方で遺残静脈を末梢に向けて牽引し抜去する。さらに、静脈抜去が終了した後は、大伏在静脈走行線上を手掌で約5分間程度の圧迫止血動作を行うのである。
第5図は、ワイヤ間における接続部8a、8bが、内翻する静脈の内面に係合する状態を示すものである。
第5図(a)は、ワイヤ間における接続部8a、8bが、静脈結紮部5を構成して、内翻する静脈の内面に係合している状態を示す。静脈は弾力性を有することから、第1の接続手段8aと第2の接続手段8bの間の窪んだ部分に係合し、当該係合箇所が静脈内壁と引っ掛ることになり静脈結紮部5を構成するのである。
第5図(b)に示すように、第1のワイヤ2aの後端側に接続されている第2の接続手段(雌ネジ)8bは、第2のワイヤ2bの先端側に接続されている第1の接続手段(雄ネジ)8aに接続される。これによって、ワイヤ間の接続部は、静脈結紮部5を構成するのである。
次に、本発明の第3の実施の形態例について説明する。
内翻された後の静脈抜去創内は傷つき出血する。このため、治療は抜去創内にガーゼを堅く詰め込み圧血止血する、及び大伏在静脈(LSV)走行線上を手掌で圧血止血等が行われている。
しかし、抜去創内の早期回復及び治療のためには、薬剤投与機器等により創内(患部)に薬剤を投与すること、レーザ光線又は超音波を照射することにより静脈抜去創内を早期に修復し止血することができる。
本発明の第3の実施例においては、ストリッピングワイヤに代えてストリッピングカテーテルを使用する。ストリッピングカテーテルは、先に説明した本発明の第2の実施の形態に係るストリッピングワイヤの中心軸が中空の管(以下、「チューブ」という)となっているものである。
第6図は、本ストリッピングカテーテルの全体図を示すものである。
本ストリッピングカテーテル20は、第1のカテーテル20aと第2のカテーテル20bが相互に接続されて構成される。この2つのストリッピングカテーテルは、第1のカテーテル20aの第1の接続手段21aと第2のカテーテル20bの第2の接続手段21bとが接続されて接続部25を構成する。そして、当該接続部25が静脈結紮部5を構成するのである。また、第1のカテーテル20aとその先端における接続手段と挿入頭22の間に形成される窪み、又は第2のカテーテル20bとその後端における接続手段と後端部23の間に形成される窪みも、同様に静脈結紮部を構成させるようにしてもよい。
第6図に示すストリッピングカテーテル20においては、第1のカテーテル20a内のチューブ24と第2のカテーテル内のチューブ24が、挿入頭22から接続部25及び接続部25から後端部23に至るまで貫通している。これにより、後端部23の薬剤注入口23aから注入された薬剤は、挿入頭22の先端に設けられた流出口22aから流れ出て患部に投与されることを可能にしている。このため、後端部23には、薬剤注入用のシリンジが接続されるように形成される。
さらに、本ストリッピングカテーテル20は、挿入頭22の挿入方向とは逆方向に抜去することも可能なので、挿入頭22の先端の設けられた流出口22aは、流動性薬剤の注入口としても用いられる。すなわち、静脈内に挿入された挿入頭22が静脈内の所定箇所において体外に引き出された後に、当該挿入頭の注入口(流出口)22aから薬剤が注入されるのである。
ところで、本ストリッピングカテーテル20は、可撓性及び弾力性があり、半剛性を有する材料(例えば、ナイロン、PTFE、ポリイミド、ポリウレタン、ステンレス等)で形成されている。
第7図は、第6図に示した第3の実施の形態の第1変形例であり、本ストリッピングカテーテル20の接続手段21a、21bにおいても薬剤が流出するための流出孔が設けられている。後端部23から注入された流動性薬剤は、挿入頭22に至る途中の接続手段21a、21bからも薬剤が流出するので、薬剤を静脈抜去時の皮下トンネル内に広く流出させることができる。このため、カテーテル自体に管からカテーテル外周面に通じる薬剤流出孔を施すことにより、静脈抜去後、皮下トンネル内においてより広範囲に薬剤を投与することも可能である。
第8図は、第6図に示した第3の実施の形態の第2変形例であり、第1カテーテル20aと第2カテーテル20bの接続部25において、連結されたカテーテル内を貫通する管を閉鎖する閉鎖部が形成されているストリッピングカテーテルの例を示す。これにより、挿入頭22から注入された薬剤と後端部23から注入された薬剤を異なる薬剤とすることができ、少なくとも、この2種類の異なる薬剤は、患部に注入されるまでに混合されてしまうことを防止できるのである。第8図に示すように、挿入頭22から注入された薬剤Aは、第1のカテーテル20aにおける第1の接続手段21aに設けられた薬剤流出孔26aから流出し、後端部23から注入された薬剤Bは、第2のカテーテル20bの第2の接続手段21bに設けられた薬剤流出孔26bから流出するのである。
第9図は、本ストリッピングカテーテル20の管(チューブ)内に、ガイドワイヤ30が通された状態を示す。このように、本ストリッピングカテーテル20のチューブ(第6図における24)は、薬剤を送り込むばかりではなく、ガイドワイヤ30を通すことも可能である。
ガイドワイヤ30は、静脈内への挿入方向への先端部30aが湾曲した形状をしており、静脈血管内の通過が容易になるようにカテーテルのチューブの径よりも細い径のワイヤで形成されている。ガイドワイヤ30は、ストリッピングカテーテル20内のチューブを貫通して挿入頭22の先端から突き出て、静脈血管内を先行して進行しストリッピングカテーテル20の挿入を案内する。ガイドワイヤ30の先端部30aが湾曲している理由は、その先端が静脈内壁に突き刺さることなく、ストリッピングカテーテル20を静脈内の所定箇所までにスムースに先導するためである。ストリッピングワイヤ1の場合は、静脈の中枢部から末梢部への挿入において、静脈は蛇行しているためストリッピングワイヤ1に対する抵抗が大きく、ピストン運動を行いながら皮膚の上から揉んだりして通過させる。
ガイドワイヤ30をカテーテル内に挿入することにより、蛇行した血管内において本ストリッピングカテーテル20は、ガイドワイヤ30に先導されて血管の末梢までの挿入することが可能となる。これにより、静脈への挿入は、ピストン運動を行いながら皮膚の上から揉んだりして通過させることなく容易に挿入できるようになる。
第10図は、本ストリッピングカテーテル20の管(チューブ)内に、超音波照射手段30又はレーザ光照射手段31が通された状態を示す。このように、本ストリッピングカテーテル20のチューブ(第6図における24)は、先に説明したガイドワイヤ30に替わって、超音波照射手段30若しくはレーザ光照射手段31を通すことも可能である。
第10図においては、超音波照射手段30又はレーザ光照射手段31は、第2接続手段21bに設けられた複数の照射光26a、26b、26cから超音波又はレーザ光を照射するようにしているが、本ストリッピングカテーテル20の挿入頭22の先端から照射するようにしてもよいことは言うまでもない。超音波照射手段30又はレーザ光照射手段31の超音波又はレーザ光を照射するヘッドには、チューブ27に挿入された一対のリード線によって電力エネルギが供給される。
このように、静脈を内翻抜去した抜去創内の早期回復及び治療のためには、薬剤投与機器等により創内(患部)に薬剤を投与する前後に、レーザ光線又は超音波を照射することにより静脈抜去創内を早期に修復し止血することができる。
第11図は、一本のカテーテル20aに第1の接続手段21a及び第2の接続手段21bを接合する例を示す。
上記のように、カテーテル20aの一方の端には第1の接続手段21aが、そして、他方の端には第2の接続手段21bが結合されるが、第11図に示した例においては、カテーテル20aと第1及び第2の接続手段21a、21bは、接着剤により接合される。このため、各接続手段21a、21bには、カテーテルを受け入れるための窪み33が設けられており、この窪みに接着剤が塗布された状態でカテーテル20aの端部が挿入される。そして、この窪み33には、外周面に向かって孔32が設けられ、これによりカテーテル20aとの接着性が向上する。
以上詳しく説明したように、本発明に係る静脈を内翻して抜去するストリッピングワイヤは、複数のワイヤを必要な本数だけ接続して使用することにより所定の長さのストリッピングワイヤとすることが可能であることから、如何なる径及び長さの静脈にも対応可能である。また、ワイヤを接続した接続部のみならずストリッピングワイヤの挿入頭又は後端部が静脈結紮部となることで、ストリッピングワイヤの操作性及び有用性を向上させた。
本発明は、さらに、静脈を内翻して抜去すると共に薬剤等を投与するチューブを備えるストリッピングカテーテルを実現した。本ストリッピングカテーテルにおいても、複数の所定長さのカテーテルを必要な本数だけ接続して使用することにより所定の長さのストリッピングカテーテルとすることが可能であり、内翻抜去する静脈に合わせて、予め準備された種々の形状及びサイズの挿入頭を選択して一本のストリッピングカテーテルを構成することができるのである。
第1図は、本発明の第1の実施の形態におけるストリッピングワイヤ1の全体図を示す。第1図において、ストリッピングワイヤ1は、第1のワイヤ2a、第2のワイヤ2bを接続して構成されている。静脈に挿入するための第1のワイヤ2aには、一方の端(先端)に挿入頭3が設けられている。第1のワイヤ2aの他方の端(後端)には、接続部8a(接続手段)が設けられている。
第2のワイヤ2bの一方の端には、第1のワイヤ2aの接続部8aと接続する接続部8b(接続手段)が設けられ、他方の端(後端)には、ストリッピングワイヤ1の静脈への挿入を操作するため把持する後端部4が設けられている。
接続部8a、8bは、接続部8a、8bに形成された凸部と凹部が嵌合するネジ手段、爪などによる嵌合手段又はチャック形状の接続手段で接合又は係止される。ネジ手段を使用する場合、接続部8a、8bは、接続部8a、8bに形成された螺合する雄ネジと雌ネジにより接続される。
このように、本発明の接続部8の接続は、嵌合する嵌合部、若しくは爪などで係止する係止部、若しくは雄ネジと雌ネジにより接続されるネジ部による如何なる接続であってもよい。
本実施の形態例の説明においては、接続部8a、8bは、接続部8a、8bに形成された螺合する雄ネジ(第1の接続手段)と雌ネジ(第2の接続手段)として説明する。
ワイヤ2a、2bは、可撓性及び弾力性があり、半剛性の材料(例えば、ステンレス鋼、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリオキシメチレン等)で形成されている。このストリッピングワイヤ1は、第1のワイヤ2aに設けられた接続部8aと第2のワイヤ2bに設けられた接続部8bとが接続されて形成される。そして、接続部8aと第2のワイヤ2bに設けられた接続部8bとが接続された接続部8a、8bは、静脈を結紮する静脈結紮部5を形成する。
しかし、本発明のストリップワイヤ1においては、ワイヤ間の接合部5のみならず、挿入頭3又は後端部4が、静脈の内面と係合して静脈を内翻(裏返す)する静脈結紮部とすることも可能である。
ストリッピングワイヤ1を使用した治療は、例えば、鼠蹊部に皮膚切開を行い大伏在静脈(LSV)の中枢部から末梢に向けて挿入し、静脈中枢端を結紮固定してストリッピングワイヤ1を徐々に中枢から末梢に向けて牽引しつつ静脈中枢端を内翻させながら静脈を膝部切開創より抜去するものである。
本ストリッピングワイヤ1の後端部4は、その径が前記ワイヤより太い円筒形状を成し、静脈内に挿入された前記挿入頭を押し込み又は手前方向へ引き出するための操作用把子を形成する。これにより、本ストリッピングワイヤは、静脈を何れの方向へも内翻抜去することが可能である。
また、ワイヤ2a、2bは、外径1.5乃至3.0ミリメートルの撚り線ワイヤを使用する。さらに、ワイヤ2a、2bの表面には、シリコン樹脂又は弾性合成樹脂によるコーティングを施すようにしてもよい。
ところで、ストリッピングワイヤ1は、ストリッピングにより断裂した遺残静脈をBabcock法で抜去するためにワイヤ2の先端部に取り付けられたオリーブ型ヘッド6(抜去頭)を有している。このオリーブ型ヘッド6は、抜去すべき静脈が遺残した時、ワイヤ2の接続部8に取り付けてストリッピングワイヤ1を徐々に中枢から末梢に向けて牽引して遺残静脈を抜去する。
そして、第1図(a)に示す例においては、第1のワイヤ2a、第2のワイヤ2bには、雄ネジ又は雌ネジが形成された接続部8a、8bが設けられている。第1図(a)に示すように、ストリッピングワイヤ1は、第1のワイヤ2aと第2のワイヤ2bとが接続部8a(第1の接続手段)と接続部8b(第2の接続手段)により形成されたネジ手段10により接続されている。
この第1のワイヤ2aと第2のワイヤ2bを接続した接続部8a、8bが静脈結紮部5を形成する。この静脈結紮部5は、大伏在静脈を結紮して末梢端側に牽引することにより静脈中枢端を内翻させ抜去する機能を有する。そして、ワイヤの表面は、合成樹脂等により被覆され摩擦係数が低くなっている。このため、ワイヤ挿入時に静脈収縮の発生を防ぐことが出来る。
第1図(b)は、第1のワイヤ2a、第2のワイヤ2bの表面に深度マーカー7を形成し挿入深度が容易に判るように構成したストリッピングワイヤ1を示している。ストリッピングワイヤ1の他の構成は、第1図(a)に示した構成と同様である。
第1図(c)は、第1のワイヤ2aの一方の端(先端側)にオリーブ型ヘッド6が取り付けられている。オリーブ型ヘッド6は手術中のストリッピングにより断裂した遺残静脈をBabcock法で抜去するために装着するものである。ストリッピングワイヤ1の他の構成は、第1図(a)に示した構成と同様である。
ここで、本発明における第2の実施の形態例である両端に接続部が形成された複数のワイヤ2とワイヤ2を接続してストリッピングワイヤ1を形成するワイヤ2の構成について説明する。
第2図は、本発明の第2の実施の形態例に係るストリッピングワイヤを示すものである。第2図に示す本発明の第2の実施の形態は、先に説明した第1の実施の形態とは異なり、ストリッピングワイヤ2は、2本以上の複数のワイヤ2を接続するためにワイヤ2の両端に第1の接続手段8a、第2の接続手段8bが設けられている。
第2図(a)は、両端に接続部8a、8bが形成された2本のワイヤ2c、2dが接続された状態を示す。ワイヤ2cの一方の端には雄ネジ10aが形成された接続部8aが設けられ、ワイヤ2cの他方の端には雌ネジ10bが形成された接続部8bが設けられている。また、ワイヤ2dの一方端には、雌ネジ10bが形成された接続部8bが設けられ、ワイヤ2dの他方端には雄ネジ10aが形成された接続部8aが設けられている。
第2図(a)において、ワイヤ2c、2dは接続部8a、8bに形成されたネジ10a、10bを螺合することにより接続されている。さらに、ワイヤ2c、2dは接続部8aに他のワイヤ2の接続部8を次々に希望する所定の長さになるまで必要な本数のワイヤを接続することが出来るように構成されている。
このように、ワイヤ2の両端に設けられネジ10が形成された接続部8a、8bにより、複数のワイヤ2を次々に接続し所定の長さにすることが可能となる。
第2図(b)は、ワイヤ2dに設けられた接続部8a、8bを示す。接続部8bには雌ネジ10bが形成され、接続部8aには雄ネジ10aが形成されている。
第2図において、ワイヤ2cとワイヤ2dは、ワイヤ2cの接続部8aの雄ネジとワイヤ2dの雌ネジを螺合して接続している。さらに、ワイヤ2を延長するためには、例えばワイヤ2dの接続部8aに、他のワイヤ2の雌ネジ10bを有する接続部8を螺合することで接続することが出来る。
このようにして、複数のワイヤ2を次々接続することにより所定の長さのストリッピングワイヤ1とすることが可能であるが、また、ワイヤ2は、複数の長さの種類を用意し、手術部位に合わせて所定の長さのワイヤ2を選択し、選択したワイヤ2を接続して使用することができる。
尚、本実施の形態においては接続部8a、8bの接続をネジ10によるとしたが、ネジ10でなく嵌め込み部材により接続部8a、8bを嵌合する方法であっても係合する方法であってもよい。
さらに、本発明のストリッピングワイヤ1は、ワイヤ2の接続部8により接続された接続部の位置を静脈結紮部5として構成される。複数のワイヤ2を接続することにより、ストリッピングワイヤ1には複数の静脈結紮部5が形成される。
これにより、中枢端から挿入したストリッピングワイヤ1の先端部が瘤化最下端部の皮膚切開位置に到達した時点で、未挿入のストリッピングワイヤ1の最も近い位置にある静脈結紮部5を使用して静脈を結紮することが出来る。
従来のストリッピングワイヤ1においては、静脈結紮部5がストリッピングワイヤ1の略中央に設けられているため、静脈結紮部5が静脈を結紮する中枢端の結紮位置に到達するまで挿入する必要があった。本発明のストリッピングワイヤ1においては、中枢端(結紮位置)に近い静脈結紮部5を使用して静脈を結紮し牽引して血管を内翻(反転)した状態で静脈を抜去することが可能となる。
また、ストリッピングワイヤ1は、挿入中においても、静脈の抜去中においても長さが不足した場合はワイヤ2を接続して長さを伸ばすことが可能である。
さらに、本第2の実施の形態におけるストリッピングワイヤにおいては、予め用意されている種々の形状及びサイズの挿入頭をワイヤ2cの先端部にある接続手段8bに接続し、予め用意されている種々の形状及びサイズの後端部をワイヤ2dの後端にある接続手段8aに接続することにより、内翻する静脈の内径に合わせたストリッピングワイヤを構成することができるのである。
第3図(a)は、第2の実施の形態における両端に接続部8が形成されたワイヤ2に、挿入頭3及び後端部4が螺合され接続されたストリッピングワイヤ1の例を示す。ワイヤ2cの一方の端(先端側)の接続部8bには、挿入頭3がネジにより螺着されている。ワイヤ2dの後端の接続部8aには後端部4が螺着されている。
第3図(b)は、第2の実施の形態における両端に接続部8が形成されたワイヤ2に、オリーブ型ヘッド6及び後端部4が螺合され接続されたストリッピングワイヤ1の例を示す。ワイヤ2cの一方の側(先端側)には、オリーブ型ヘッド6がネジにより螺着されている。ワイヤ2dの後端の接続部8aには後端部4が螺着されている。
ネジによる取り付であるため、挿入頭3、オリーブ型ヘッド6、及び後端部4は、ワイヤ2cの一方の端側(先端側)及びワイヤ2dの他端の接続部に簡単な操作で且つ確実な装着が可能である。
尚、第3図においては、ワイヤ2に挿入頭3及び後端部4を螺合する形態を説明したが、静脈への挿入方向の先端のワイヤ2cと後端のワイヤ2dには、挿入頭3及び後端部4が既に固定されている第1のワイヤ2a、第2のワイヤ2b(第1図(a))を使用することにより本第2の実施の形態を実現しても良い。
そして、第1のワイヤ2aと第2のワイヤ2bとの間に、両端に接続部8が形成されたワイヤ2c又はワイヤ2dを所定の本数接続して所定の長さのストリッピングワイヤ1とすることも可能である。
次に、本発明のストリッピングワイヤ1による下肢の静脈瘤抜去例の動作について説明する。
第4図は、ストリッピングワイヤ1による下肢の静脈瘤抜去例の動作を説明する図を示す。静脈瘤の手術療法(ストリッピング手術)は、小さな皮膚切開を数多く置いて、拡張、又は、瘤化した静脈瘤を抜き取る手術療法である。この下肢の静脈瘤抜去手術療法は下記の動作で行われる。
1.まず、鼠蹊部に1.5cm乃至2.0cmの皮膚切開を行い大伏在静脈40(LSV)を露出させる。
2.ストリッピングワイヤ1を大伏在静脈40の中枢端から末梢に向けて挿入(図における矢印方向)し1回結紮で静脈をストリッピングワイヤ1に固定する。
3.ストリッピングワイヤ1を本幹の瘤化最下端部に進行させ、ストリッピングワイヤ1の挿入頭3を触知する部位、あるいは先端の突き上げにより皮膚が隆起した直上に小皮膚開切(末梢端)を加える。
4.小皮膚開切により確保した大伏在静脈40の末梢側静脈が露出した後、静脈からストリッピングワイヤ1を引き出す。
5.第4図(a)に示すように、静脈に挿入されたストリッピングワイヤ1をさらに末梢端側(矢印方向)に牽引して、ストリッピングワイヤ1の中枢端近傍の静脈結紮部5に静脈中枢端を結紮固定する。
6.第4図(b)に示すように、ストリッピングワイヤ1を徐々に中枢から末梢に向けて牽引(矢印方向)しつつ静脈中枢端を内翻させる。
7.第4図(c)に示すように、ストリッピングワイヤ1をさらに牽引(矢印方向)し、小皮膚開切創(末梢端)より抜去する。
また、静脈の抜去処置中に静脈の破断が起こった場合は、ストリッピングワイヤ1をそのまま末梢に牽引し小皮膚開切創より断裂静脈を除去し、次に静脈末梢端を静脈結紮部5に結紮固定して、末梢から中枢への内翻式抜去(ストリッピング)を行う。
また、末梢からのストリッピングでも断裂した場合は、オリーブ型ヘッド6を中枢位置でストリッピングワイヤ1に装着し、Babcock方で遺残静脈を末梢に向けて牽引し抜去する。さらに、静脈抜去が終了した後は、大伏在静脈走行線上を手掌で約5分間程度の圧迫止血動作を行うのである。
第5図は、ワイヤ間における接続部8a、8bが、内翻する静脈の内面に係合する状態を示すものである。
第5図(a)は、ワイヤ間における接続部8a、8bが、静脈結紮部5を構成して、内翻する静脈の内面に係合している状態を示す。静脈は弾力性を有することから、第1の接続手段8aと第2の接続手段8bの間の窪んだ部分に係合し、当該係合箇所が静脈内壁と引っ掛ることになり静脈結紮部5を構成するのである。
第5図(b)に示すように、第1のワイヤ2aの後端側に接続されている第2の接続手段(雌ネジ)8bは、第2のワイヤ2bの先端側に接続されている第1の接続手段(雄ネジ)8aに接続される。これによって、ワイヤ間の接続部は、静脈結紮部5を構成するのである。
次に、本発明の第3の実施の形態例について説明する。
内翻された後の静脈抜去創内は傷つき出血する。このため、治療は抜去創内にガーゼを堅く詰め込み圧血止血する、及び大伏在静脈(LSV)走行線上を手掌で圧血止血等が行われている。
しかし、抜去創内の早期回復及び治療のためには、薬剤投与機器等により創内(患部)に薬剤を投与すること、レーザ光線又は超音波を照射することにより静脈抜去創内を早期に修復し止血することができる。
本発明の第3の実施例においては、ストリッピングワイヤに代えてストリッピングカテーテルを使用する。ストリッピングカテーテルは、先に説明した本発明の第2の実施の形態に係るストリッピングワイヤの中心軸が中空の管(以下、「チューブ」という)となっているものである。
第6図は、本ストリッピングカテーテルの全体図を示すものである。
本ストリッピングカテーテル20は、第1のカテーテル20aと第2のカテーテル20bが相互に接続されて構成される。この2つのストリッピングカテーテルは、第1のカテーテル20aの第1の接続手段21aと第2のカテーテル20bの第2の接続手段21bとが接続されて接続部25を構成する。そして、当該接続部25が静脈結紮部5を構成するのである。また、第1のカテーテル20aとその先端における接続手段と挿入頭22の間に形成される窪み、又は第2のカテーテル20bとその後端における接続手段と後端部23の間に形成される窪みも、同様に静脈結紮部を構成させるようにしてもよい。
第6図に示すストリッピングカテーテル20においては、第1のカテーテル20a内のチューブ24と第2のカテーテル内のチューブ24が、挿入頭22から接続部25及び接続部25から後端部23に至るまで貫通している。これにより、後端部23の薬剤注入口23aから注入された薬剤は、挿入頭22の先端に設けられた流出口22aから流れ出て患部に投与されることを可能にしている。このため、後端部23には、薬剤注入用のシリンジが接続されるように形成される。
さらに、本ストリッピングカテーテル20は、挿入頭22の挿入方向とは逆方向に抜去することも可能なので、挿入頭22の先端の設けられた流出口22aは、流動性薬剤の注入口としても用いられる。すなわち、静脈内に挿入された挿入頭22が静脈内の所定箇所において体外に引き出された後に、当該挿入頭の注入口(流出口)22aから薬剤が注入されるのである。
ところで、本ストリッピングカテーテル20は、可撓性及び弾力性があり、半剛性を有する材料(例えば、ナイロン、PTFE、ポリイミド、ポリウレタン、ステンレス等)で形成されている。
第7図は、第6図に示した第3の実施の形態の第1変形例であり、本ストリッピングカテーテル20の接続手段21a、21bにおいても薬剤が流出するための流出孔が設けられている。後端部23から注入された流動性薬剤は、挿入頭22に至る途中の接続手段21a、21bからも薬剤が流出するので、薬剤を静脈抜去時の皮下トンネル内に広く流出させることができる。このため、カテーテル自体に管からカテーテル外周面に通じる薬剤流出孔を施すことにより、静脈抜去後、皮下トンネル内においてより広範囲に薬剤を投与することも可能である。
第8図は、第6図に示した第3の実施の形態の第2変形例であり、第1カテーテル20aと第2カテーテル20bの接続部25において、連結されたカテーテル内を貫通する管を閉鎖する閉鎖部が形成されているストリッピングカテーテルの例を示す。これにより、挿入頭22から注入された薬剤と後端部23から注入された薬剤を異なる薬剤とすることができ、少なくとも、この2種類の異なる薬剤は、患部に注入されるまでに混合されてしまうことを防止できるのである。第8図に示すように、挿入頭22から注入された薬剤Aは、第1のカテーテル20aにおける第1の接続手段21aに設けられた薬剤流出孔26aから流出し、後端部23から注入された薬剤Bは、第2のカテーテル20bの第2の接続手段21bに設けられた薬剤流出孔26bから流出するのである。
第9図は、本ストリッピングカテーテル20の管(チューブ)内に、ガイドワイヤ30が通された状態を示す。このように、本ストリッピングカテーテル20のチューブ(第6図における24)は、薬剤を送り込むばかりではなく、ガイドワイヤ30を通すことも可能である。
ガイドワイヤ30は、静脈内への挿入方向への先端部30aが湾曲した形状をしており、静脈血管内の通過が容易になるようにカテーテルのチューブの径よりも細い径のワイヤで形成されている。ガイドワイヤ30は、ストリッピングカテーテル20内のチューブを貫通して挿入頭22の先端から突き出て、静脈血管内を先行して進行しストリッピングカテーテル20の挿入を案内する。ガイドワイヤ30の先端部30aが湾曲している理由は、その先端が静脈内壁に突き刺さることなく、ストリッピングカテーテル20を静脈内の所定箇所までにスムースに先導するためである。ストリッピングワイヤ1の場合は、静脈の中枢部から末梢部への挿入において、静脈は蛇行しているためストリッピングワイヤ1に対する抵抗が大きく、ピストン運動を行いながら皮膚の上から揉んだりして通過させる。
ガイドワイヤ30をカテーテル内に挿入することにより、蛇行した血管内において本ストリッピングカテーテル20は、ガイドワイヤ30に先導されて血管の末梢までの挿入することが可能となる。これにより、静脈への挿入は、ピストン運動を行いながら皮膚の上から揉んだりして通過させることなく容易に挿入できるようになる。
第10図は、本ストリッピングカテーテル20の管(チューブ)内に、超音波照射手段30又はレーザ光照射手段31が通された状態を示す。このように、本ストリッピングカテーテル20のチューブ(第6図における24)は、先に説明したガイドワイヤ30に替わって、超音波照射手段30若しくはレーザ光照射手段31を通すことも可能である。
第10図においては、超音波照射手段30又はレーザ光照射手段31は、第2接続手段21bに設けられた複数の照射光26a、26b、26cから超音波又はレーザ光を照射するようにしているが、本ストリッピングカテーテル20の挿入頭22の先端から照射するようにしてもよいことは言うまでもない。超音波照射手段30又はレーザ光照射手段31の超音波又はレーザ光を照射するヘッドには、チューブ27に挿入された一対のリード線によって電力エネルギが供給される。
このように、静脈を内翻抜去した抜去創内の早期回復及び治療のためには、薬剤投与機器等により創内(患部)に薬剤を投与する前後に、レーザ光線又は超音波を照射することにより静脈抜去創内を早期に修復し止血することができる。
第11図は、一本のカテーテル20aに第1の接続手段21a及び第2の接続手段21bを接合する例を示す。
上記のように、カテーテル20aの一方の端には第1の接続手段21aが、そして、他方の端には第2の接続手段21bが結合されるが、第11図に示した例においては、カテーテル20aと第1及び第2の接続手段21a、21bは、接着剤により接合される。このため、各接続手段21a、21bには、カテーテルを受け入れるための窪み33が設けられており、この窪みに接着剤が塗布された状態でカテーテル20aの端部が挿入される。そして、この窪み33には、外周面に向かって孔32が設けられ、これによりカテーテル20aとの接着性が向上する。
以上詳しく説明したように、本発明に係る静脈を内翻して抜去するストリッピングワイヤは、複数のワイヤを必要な本数だけ接続して使用することにより所定の長さのストリッピングワイヤとすることが可能であることから、如何なる径及び長さの静脈にも対応可能である。また、ワイヤを接続した接続部のみならずストリッピングワイヤの挿入頭又は後端部が静脈結紮部となることで、ストリッピングワイヤの操作性及び有用性を向上させた。
本発明は、さらに、静脈を内翻して抜去すると共に薬剤等を投与するチューブを備えるストリッピングカテーテルを実現した。本ストリッピングカテーテルにおいても、複数の所定長さのカテーテルを必要な本数だけ接続して使用することにより所定の長さのストリッピングカテーテルとすることが可能であり、内翻抜去する静脈に合わせて、予め準備された種々の形状及びサイズの挿入頭を選択して一本のストリッピングカテーテルを構成することができるのである。
本発明は、医療現場で用いられる静脈又は静脈瘤の抜去手術を行うためのストリッピングワイヤと、静脈又は静脈瘤の抜去手術を行うと共に患部に薬剤等を注入するためのストリッピングカテーテルに関するものであり、産業上の利用性を有する。
Claims (23)
- 静脈を抜去するためのストリッピングワイヤであって、
一方の端において静脈内に前記ストリッピングワイヤを案内する挿入頭を有し、他方の端において第1の接続手段を備える第1のワイヤと、
一方の端において前記第1の接続手段と接続可能な第2の接続手段を有し、他方の端において後端部を備える第2のワイヤと、から構成され、
前記第1のワイヤと前記第2のワイヤは連結されて使用され、前記第1の接続手段及び前記第2の接続手段による接続部、前記挿入頭又は前記後端部が静脈内の患部に係合して静脈を内翻して抜去するため静脈結紮部を形成することを特徴とするストリッピングワイヤ。 - 静脈を抜去するためのストリッピングワイヤであって、
前記ストリッピングワイヤは複数のワイヤが連結され、連結された前記ワイヤの各々は、一方の端に設けられた第1の接続手段と他方の端に設けられた第2の接続手段と、を備え、
前記連結されたワイヤの一方の端における前記第1の接続手段には静脈内に前記ストリッピングワイヤを案内する挿入頭が接続され、
前記連結されたワイヤの他方の端における前記第2の接続手段には後端部が接続され、
各ワイヤ間における前記第1の接続手段及び前記第2の接続手段による接続部、前記挿入頭又は前記後端部が、静脈内の患部に係合して静脈を内翻して抜去するための静脈結紮部を形成することを特徴とするストリッピングワイヤ。 - 前記第1の接続手段は、所定形状の雄ネジ又は雌ネジにより構成され、
前記第2の接続手段は、前記雄ネジ又は雌ネジに係合する雌ネジ又は雄ネジにより構成された、ことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のストリッピングワイヤ。 - 前記挿入頭は、前記第2の接続手段を備えることにより前記ワイヤの第1の接続手段に接続されることを特徴とする請求の範囲第2項に記載のストリッピングワイヤ。
- 前記後端部は、前記第1の接続手段を備えることにより前記ワイヤの第2の接続手段に接続されることを特徴とする請求の範囲第2項に記載のストリッピングワイヤ。
- 前記挿入頭は、その挿入方向の先端側が先細りのドーム形状を成すことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の静脈を抜去するためのストリッピングワイヤ。
- 前記挿入頭は、静脈抜去中に断裂した遺残静脈をBabcock法で抜去するためのオリーブ形状を成すことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の静脈を抜去するためのストリッピングワイヤ。
- 前記後端部は、その径が前記ワイヤより太い円筒形状を成し、静脈内に挿入された前記挿入頭を押し込み又は手前方向へ引き出するための操作用把子を形成することを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のストリッピングワイヤ。
- 前記ワイヤは、外径1.5乃至3.0ミリメートルの撚り線ワイヤであることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のストリッピングワイヤ。
- 前記ワイヤの表面には、シリコン樹脂又は弾性合成樹脂によるコーティングが施されていることを特徴とする請求の範囲第9項に記載のストリッピングワイヤ。
- 前記ワイヤの表面には所定の間隔で深度マークが設けられていることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の静脈を抜去するためのストリッピングワイヤ。
- 前記挿入頭近隣の前記ワイヤの表面には、微細な凹凸が形成されていることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の静脈を抜去するためのストリッピングワイヤ。
- 静脈を抜去するストリッピングカテーテルであって、
前記ストリッピングカテーテルは複数のカテーテルが連結され、連結された前記カテーテルの各々は、一方の端に設けられた第1の接続手段と他方の端に設けられた第2の接続手段と、を備え、
前記連結されたカテーテルの一方の端における前記第1の接続手段には静脈内に前記ストリッピングカテーテルを案内する挿入頭が接続され、
前記連結されたカテーテルの他方の端における前記第2の接続手段には後端部が接続され、
各カテーテル間における前記第1の接続手段及び前記第2の接続手段による接続部、前記挿入頭又は前記後端部が、静脈内の患部に係合して静脈を内翻して抜去するための静脈結紮部を形成することを特徴とするストリッピングカテーテル。 - 連結された前記カテーテル内の管(チューブ穴)は、前記後端部から前記挿入頭に至るまで貫通していることを特徴とする請求の範囲第13項に記載のストリッピングカテーテル。
- 前記後端部には流動性の薬剤を注入するための注入口が設けられており、当該注入口から注入された薬剤は、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈抜去後の皮下トンネル内に流出するように形成されたことを特徴とする請求の範囲第14項に記載のストリッピングカテーテル。
- 前記後端部には流動性の薬剤を注入するための注入口が設けられており、前記カテーテルには内部を貫通する前記管からカテーテル周面に至る複数の孔が施されており、前記注入口から注入された薬剤は、前記複数の孔から静脈抜去後の皮下トンネル内に流出するように形成されたことを特徴とする請求の範囲第14項に記載のストリッピングカテーテル。
- 前記注入口は、薬剤注入用のシリンジが接続されるように形成された請求の範囲第15項又は第16項に記載のストリッピングカテーテル。
- 連結された前記カテーテル内の管内には、前記カテーテルを静脈内で先導するためのガイドワイヤが通されることを特徴とする請求の範囲第14項に記載のストリッピングカテーテル。
- 連結された前記カテーテル内の管内には、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈内の患部に対して超音波を照射する超音波照射手段が通されることを特徴とする請求の範囲第14項に記載のストリッピングカテーテル。
- 連結された前記カテーテル内の管内には、前記挿入頭又は前記接続部に設けられた孔から静脈内の患部に対してレーザ光を照射するレーザ光照射手段が通されることを特徴とする請求の範囲第14項に記載のストリッピングカテーテル。
- 挿入頭には流動性の薬剤を注入するための注入口が設けられており、静脈内に挿入された当該挿入頭が静脈内の所定箇所において体外に引き出された後に、当該挿入頭の注入口から薬剤が注入されるように構成された請求の範囲第16項に記載のストリッピングカテーテル。
- 前記複数のカテーテル間の接続部において、前記連結されたカテーテル内を貫通する管を閉鎖する閉鎖部が形成されていることを特徴とする請求の範囲第21項に記載のストリッピングカテーテル。
- 前記カテーテルは、ナイロン、PTFE又はポリイミド・ポリウレタンの何れかを主成分とする材料から成ることを特徴とする請求の範囲第13項に記載のストリッピングカテーテル。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060613 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090707 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091106 |