JP2003061967A - 静脈瘤抜去用治療具 - Google Patents

静脈瘤抜去用治療具

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静脈内翻法の手術操作が簡単で,断裂しても
逆方向からの内翻法が容易で,また,遺残静脈の回収も
確実に行える静脈瘤抜去用治療具の提供。 【解決手段】 金属製ワイヤーと該ワイヤーと結合した
金属棒で構成され、前記金属製撚り線ワイヤーとの結合
部と反対側の金属棒の先端部分が、施術者により湾曲可
能で、かつ、前記湾曲により形成された形状は施術中に
その形状を維持できる特性を有し、また、前記金属製撚
り線ワイヤーと金属棒の結合部の近傍に前記ワイヤーと
突起部で構成される段差構造によって形成された静脈結
紮部を有することを特徴とする静脈瘤抜去用治療具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、静脈内に挿入して静脈瘤の形成
された部位の静脈を抜去するための静脈瘤抜去用治療具
に関する。
【0002】
【従来技術】静脈瘤の形成された部位の血管を抜去する
ための静脈瘤治療方法、および治療器具に関して、以下
のものが挙げられる。 (1)硬化療法 静脈瘤内に硬化剤を注入して、静脈瘤壁に炎症を起こさ
せて、血栓形成・内膜癒着などによって、血管内腔を閉
塞させるもの。 (2)静脈抜去(ストリッピング)法 部分的な皮膚切開によって、静脈瘤の形成した表在静脈
内にストリッパーを挿入して、中枢端に例えば弾丸型ヘ
ッドを装着した状態で末梢側に強く引き抜くことによっ
て、所定部位の静脈を抜去する施術法。 (3)内翻法 静脈内腔に挿入したワイヤーの先端に静脈断端を結紮
し、この結紮部位より静脈を内翻させて抜去回収する方
法。静脈が断裂した場合、新たにもう一方の静脈断端を
結紮して、逆方向から内翻して抜去する。
【0003】上記の従来技術の問題点 (1)前記(1)の硬化療法は施術が簡便だが、閉塞す
るまでに時間を要し、効果が不確実であるのが、欠点で
ある。また、再管疎通(開通)による再発がみられるこ
とがある。 (2)前記(2)のストリッピング法も切開部位が少な
く、施術自体は簡便であるが、静脈周囲組織の侵襲が避
けられず、それに伴う出血・疼痛がみられ、また静脈と
併走する神経損傷等の合併症が起こる。 (3)前記(3)の内翻法は、静脈周囲組織の損傷は少
ないが、ワイヤー端部を結紮するため、滑り止めや固定
用の糸等が必要で施術がやや面倒である。また、抜去す
る際に静脈断裂が起きた場合の再操作がさらに煩雑とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、末梢か
らの内翻ストリッピングを行うことができる静脈瘤抜去
用ワイヤーを先に提案したが(特願2001−9322
4号)、本発明は、さらに、より使いやすく、かつ患者
にとって侵襲(出血や痛み)が少ない静脈瘤抜去用治療
具、特に小伏在静脈(SSV)の静脈瘤抜去用治療具を
提供することにある。すなわち、(1)施術が簡便で、
しかも確実に静脈瘤の形成した静脈を抜去でき、(2)
血管周囲組織の損傷や合併症などが少ない施術ができ、
(3)静脈断裂などが起きても、遺残静脈を抜去する対
処が容易である、という優れた特性を有する静脈瘤治療
器具の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、(1)少な
くとも金属製ワイヤーと該ワイヤーと結合した金属棒で
構成され、前記金属製ワイヤーとの結合部と反対側の金
属棒の先端側部分に、該金属棒を生体組織内へ挿入、生
体組織内からの突出および生体組織内の移動を容易に
し、かつ生体組織内へ挿入、生体組織内からの突出およ
び生体組織内を移動させる際にその形状を実質的に維持
できる剛性を備えた湾曲形状、および前記金属製撚り線
ワイヤーと金属棒の結合部近傍のワイヤー部分に、段差
構造によって形成された静脈結紮部を有することを特徴
とする静脈瘤抜去用治療具(請求項1)、および(2)
少なくとも金属製ワイヤーと該ワイヤーと結合した金属
棒で構成され、該金属棒は、該金属棒を生体組織内への
挿入、生体組織内からの突出および生体組織内の移動を
容易にし、かつ生体組織内へ挿入、生体組織内からの突
出および移動させる際にその形状を実質的に維持できる
特性を備えた湾曲形状を人手により形成可能なものであ
り、かつ、前記金属製撚り線ワイヤーと金属棒の結合部
近傍のワイヤー部分に、段差構造によって形成された静
脈結紮部を有することを特徴とする静脈瘤抜去用治療具
(請求項2)を提供することにより前記課題を解決する
ことができた。
【0006】以下、本発明の実施の態様を図に基づいて
具体的に説明する。
【実施の態様】本発明の静脈瘤抜去用治療具の構成要素
を説明する。 金属棒 前記金属棒の先端部分側の湾曲部1は、該金属棒の生体
組織内への挿入、生体組織外の突出、および生体組織内
の移動を容易にするという機能を奏し、かつ生体組織内
へ挿入、生体組織外の突出、および生体組織内を移動さ
せる際にその形状を実質的に維持できる剛性を備えたも
のである。本発明の静脈瘤抜去用治療具の金属棒先端部
を抜去予定の静脈中枢側aより静脈2内に挿入し、静脈
2内を移動させ、切開部bに到達させ(図1のA)、切
開部bに到達した前記金属棒先端部は切開創から突き出
させるので(図1のB〜C)、前記湾曲部1の湾曲度
は、切開部bにおける静脈の存在する皮膚表面からの深
さも考慮して決定されるのが好ましい。
【0007】前記金属棒の長さは、本発明の静脈瘤抜去
用治療具を用いて抜去する静脈の長さを超える長さが必
要であるが、通常、抜去する静脈の長さは最長30cm
程度であるので、25cm〜35cm程度で充分であ
る。前記金属棒の直径は、金属棒を構成する材質に応じ
て、前記のような機能および剛性を前記湾曲部1に付与
できる範囲のものであれば良く特に限定されない。金属
棒を構成する材質としては、前記のような機能および剛
性を有する湾曲部の形成が可能なものであれば特に制限
されないが、特に銅製のものが好ましい。前記金属棒と
して銅等の金属を使用した場合、該金属の腐食防止、あ
るいは錆び発生の防止の目的で銀メッキ等のメッキ処理
を行うのが好ましい(請求項3)。また、前記金属棒に
前記湾曲部を人手により容易に形成できるように、前記
金属棒にその為の特別の構成を設けても良く(請求項
4)、その一例として、湾曲部分を形成する部分の径
を、他の部分の径に比較して小さくすることが挙げられ
る(請求項5)。
【0008】金属製ワイヤー 前記金属製ワイヤーは、生体組織、特に静脈が抜去され
た生体組織の形状に合わせて容易に変形可能な可撓性が
あることが好ましい(請求項7)。このような目的か
ら、本発明で使用する金属製ワイヤーは、複数本の単線
を束ねたものを撚ることによって形成したものが好まし
い(請求項6)。前記の金属製ワイヤーを構成する材質
としては、例えば、スチール、ステンレスが挙げられ
る。また、前記金属製ワイヤーの外径は、好ましくは
0.5〜1.5mm程度の範囲の外径を有するものであ
る。該ワイヤーの外径が0.5mm未満では曲がりくね
った生体組織、特に静脈が抜去された生体組織の形状に
合わせて容易に変形可能な可撓性が撚り線ワイヤーであ
っても得られ難く、また、逆に1.5mmを超えると、
太すぎて生体組織、特に静脈が抜去された生体組織内腔
に挿入し難くなる。
【0009】前記金属製ワイヤーの長さは、前記金属棒
より20cm程度長いことが好ましいので、45cm〜
55cm程度である。前記金属製ワイヤーの長さが、前
記範囲を超えて長すぎると、操作がし難くなる。逆に前
記範囲より短いと、内翻した静脈片を患部から取出すこ
とができないか、または取出し難くなる。すなわち、本
発明の静脈瘤抜去用治療具は、静脈の中枢側と末梢側の
両方向からの静脈の内翻抜去が可能であるものである
が、所定部位の静脈を全て中枢側と末梢側両方向からの
内翻抜去を可能とするためには、前記範囲より短いと、
内翻した静脈片を静脈の中枢側と末梢側の両方向から取
出すことができないか、または取出し難くなる。なお、
静脈の中枢側と末梢側の両方向からの静脈の内翻抜去と
は、静脈、特に小伏在静脈の高位結紫離断後、前記静脈
瘤抜去用ワイヤーを該静脈の末梢に向けて該静脈内に挿
入し、その中枢端を静脈結紮部6に結紮した後、該ワイ
ヤーを静脈末梢に向けて牽引し,前記中枢端を内翻させ
つつ静脈を抜去する、という手術手技と、逆に静脈末梢
端を静脈結紮部6に結紮した後、該ワイヤーを静脈中枢
端に向けて牽引し,前記中枢端を内翻させつつ静脈を抜
去する、という手術手技の双方を指す。したがって、上
述の金属棒と金属製ワイヤーの長さを考慮すると、本発
明の静脈瘤抜去用治療具の全体長さは、70〜90cm
程度である。なお、上述の金属棒の長さとは、湾曲部を
形成する前の金属棒の長さである。
【0010】本発明の静脈瘤抜去用治療具を構成する金
属製ワイヤーとしては、上述のように金属製撚り線ワイ
ヤーが好ましいが、該ワイヤーの表面が平滑でないと、
静脈内腔への挿通性が悪いだけでなく、ワイヤー挿入時
に静脈収縮(spasm)が起こり、ワイヤー挿通が非
常に困難となるので、ワイヤーの表面を平滑化すること
が好ましく、また、ワイヤー表面を平滑化する手段とし
ては、該ワイヤー表面全体を合成樹脂層で被覆するのが
好ましい(請求項8)。使用する合成樹脂は、静脈収縮
(spasm)の発生を防止できる平滑層を形成できる
ものであれば特に制限されるものではなく、低溶出性等
の安全性、および製造的に容易である理由から、例えば
ポリアミド樹脂が挙げられる。また、静脈に挿入される
金属棒とは反対側の金属製ワイヤー7の端部には、後述
するベル型ヘッド11を装着可能な接続部位8を設けた
ものが好ましい(請求項9、図1のA)。
【0011】また、本発明の静脈瘤抜去用治療具におい
ては、薬液などを生体組織内に注入することのできる導
管などを前記金属製ワイヤーに代えて、あるいは前記金
属製ワイヤーに連結して用いることができる(請求項1
0)。例えば、静脈を内翻する前に、静脈に挿入される
金属棒とは反対側のワイヤー端部に薬液、例えば止血薬
液(止血剤添加生食水)注入用チューブ(図示せず)を
接続する。このチューブ接続法は初回の抜去で静脈を静
脈末梢端側に抜去する場合でも、初回の抜去で静脈が断
裂した際に、静脈を静脈中枢側に抜去する場合でも、採
用可能であるので有用である。
【0012】すなわち、本発明の静脈瘤抜去用治療具
は、図1に示すように、静脈を内翻させ除去するために
は、金属棒を末梢側に引張って末梢側に移動させ、前記
金属棒により末梢側静脈を貫通させ、さらに皮膚切開創
から前記金属棒を末梢側の静脈から露出させることが必
要であり(図1のC)、また、内翻した静脈を静脈末梢
側から完全に除去するためには、静脈結紮部6が末梢側
から露出した位置よりも、さらに末梢側に移動して抜去
する必要がある(図1のF)。そのために、金属棒およ
び/またはワイヤーの長さ、特にワイヤーの長さを大き
くして、静脈瘤抜去用治療具の全長を大きくすることが
考えられる。しかし、このような静脈瘤抜去用治療具の
全長を大きくする手段を採用すると、静脈瘤抜去用治療
具の使い勝手が非常に悪くなるため、上述のように、金
属製ワイヤーに薬液注入用チューブを連結して用いるこ
とにより、前記問題点を解決することができる。前記薬
液注入用チューブには、その側壁に間隔を開けて複数個
の薬液注入用の小孔が配置(好ましくは対向した側壁)
され、また、その一端は前記のような止血剤添加生食水
等の薬液を注入するための注射器が装着可能に構成され
たものが好ましい。
【0013】静脈結紮部 静脈を内翻させるためには上述のように静脈と静脈瘤抜
去用治療具を固定するために、結紮部位が必要である。
この結紮部位は本発明の静脈瘤抜去用治療具の端部でな
く、ワイヤーと金属棒の接合部近傍に形成されているこ
とにより内翻操作が容易で、且つ静脈断裂などが起きて
も、遺残静脈の取り除き処置が簡便に取れる。また、ワ
イヤーと金属棒の接合部近傍に静脈結紮部を設けること
により、内翻が容易で、途中で静脈が断裂しても、逆方
向からの静脈の内翻抜去が迅速に行え、さらに両方向か
らの内翻抜去に失敗しても,下記のようにBabcoc
k法に変更可能で,直ちに遺残静脈の回収可能であるな
どの利点を有するものである。
【0014】静脈結紮部6としては、例えば、図3に示
すようなワイヤー7と金属棒2の接合部近傍に該ワイヤ
ー7と2個の突起部4,5によって形成される段差構造
が挙げられる。前記2個の突起部4,5は、ワイヤー7
と金属棒2の接合部近傍に10〜15mm程度の間隔を
置いて設けられ、該2個の突起部の空いた間隔のワイヤ
ーの箇所5が凹となって、その段差によって静脈結紮部
7に静脈を結紮した糸が保持できる。前記静脈結紮部6
を構成する2個の突起部の表面は合成樹脂層で被覆され
ていることが好ましいが、該突起部の表面それ自体が十
分に平滑であれば合成樹脂層で被覆されていなくても良
い。前記静脈結紮部6に静脈を結紮するのには、通常、
縫合糸が使用されるが、この縫合糸は、ベル型ヘッド1
1に結合して従来公知のBabcock法により遺残静
脈を回収する場合にも使用できる。
【0015】本発明の静脈瘤抜去用治療具は、上述した
ように静脈末梢方向および中枢方向の両方向の静脈の内
翻法に使用可能であるが、この両方向の内翻法で静脈が
断裂した場合,あるいは初回の内翻法で静脈が断裂した
場合、ベル型ヘッド11をワイヤー7に装着して従来公
知のBabcock法により遺残静脈を回収できる構造
としてもよい(図2のC)。前記ベル型ヘッドは、先端
側が流線形で基端側が垂直面の弾丸形状のものを指し、
例えば9〜12mm径程度のものが用いられる。該弾丸
ヘッドの素材は金属製で、表面は平滑なものが好ましい
が、プラスチック製であってもよい。
【0016】また、該弾丸ヘッド11の基端側には糸を
通せる小リング(小輪)、先端側にはワイヤー7に装着
可能な手段、例えば、先端側には中央部に穴が形成さ
れ、その内腔にワイヤー先端部と螺合可能に螺条が形成
されているものなどが挙げられる。 前記小リング(小
輪)には、基端側切開創から該ベル型ヘッド14を回収
(牽引)するための縫合糸などの線状物10が連結され
る。末梢側前記線状物10として、例えば縫合糸等が利
用できる。上述のように、ベル型ヘッド11の小リング
(小輪)部位に線状物10を連結して用いることによ
り、使用に際してワイヤー7の全長を使用勝手が良い長
さで、静脈内をベル型ヘッド11を移動させ遺存静脈片
を除去でき、さらに該ベル型ヘッド11を、末梢側に比
べて大きな開口を有する静脈中枢端側より取り出すこと
ができる。その結果、回収側切開創の近傍の生体組織の
損傷が少ない。また、患者に与える痛みも軽減できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて、さらに具
体的に説明する。 実施例1(図1および2) SSVに対する内翻式ストリッピング法 本実施例は、本発明の静脈瘤抜去用治療具の使用法を説
明した実施例である。患者の膝窩部の皮膚切開により小
伏在静脈2を露出し,分枝をすべて結紮した後に小伏在
静脈2を結紮離断する。次に本発明の静脈抜去用治療具
の銅棒先頭部を小伏在静脈2の中枢端aから末梢に向け
て挿入して静脈末梢側に進行させる(図1のA)。そこ
で銅棒の先端部を触知しつつ、あらかじめマーキングし
ている瘤化した本幹の最下端部で皮膚を突き上げ、その
部位に小切開b(2〜3mm)を加え(図1のB)、該
小切開創bを貫通させ皮膚から押し出す(図1のC)。
静脈中枢断端を静脈結紮部6で結紮し(図1のD)、未
梢側に牽引すれば静脈2は自然に内翻され(図1の
E),スムーズに末梢切開創bより抜去できる(図1の
F)。
【0018】静脈に断裂がおこった場合は,銅棒をその
まま末梢に牽引し切開創から断裂静脈を除去し(図2
a),次に最大径9mmのベル型ヘッド(抜去頭)11
をワイヤー7の基端に装着して,Babcock法によ
り遺残静脈を回収することができる(図2のC)。その
際、ベル型ヘッド11のヘッドとして、サイズの大きい
ヘッドを用いるため,遺残静脈はヘッド部に団塊を形成
して抜去可能であり、また、ベル型ヘッド11は、その
輪状の突出部に結紮しておいた引き戻し糸10でベル型
ヘッド11を中枢側切開創(通常15〜20mm)より
回収するため、切開創b(通常3〜5mm)を拡げる必
要がないという利点がある。中枢側切開創より回収する
ことにより,末梢切開部を拡大する必要はない、という
利点がある。
【0019】実施例2 本実施例は、本発明の静脈瘤抜去用治療具の構成を説明
した1実施例である。前記金属棒3は、前記のような湾
曲部1を人手により形成することを容易とするため、ワ
イヤー7との結合部とは反対側先端部分に向かって、外
径が順次縮径して、人手により湾曲部が形成される部位
12で金属棒の最小径部分になり、かつ、該最小径部分
から先端部分に向かって順次拡径する形状で構成された
ものである。前記金属棒の最大径部分は2.30±0.
5mm程度、最小径部分は1.57±0.5mm程度で
ある。また、金属棒の先頭部分形状は、静脈などの生体
組織への挿入、挿入後の生体組織内の移動、例えば静脈
末梢部側への移動、および生体組織の切開創からの突出
に際して、生体組織を穿刺しないように、丸みを帯びた
形状が好ましい。
【0020】静脈結紮部6は、前記ワイヤー7と前記金
属棒3との接合部および該接合からワイヤーの先端部に
向かって10〜15mm間隔の位置にそれぞれ一対のス
テンレス性のカシメ具を装着して、高さ15mmの2個
の突出部4,5を形成し、該突出部4,5との突出部間
のワイヤーによって形成される段差構造のものである。
【0021】
【効果】(1)本発明の静脈瘤抜去用治療具による内翻
法は手術操作が簡単で,断裂してもBabcock法に
より遺残静脈の回収も確実に行える。 (2)本発明の静脈瘤抜去用治療具を使用した手術によ
ると、再発等が起きず、根治性が高い。 (3)本発明の静脈瘤抜去用治療具を使用した手術によ
ると、施術が簡便であり、侵襲が小さい。また、そのた
めに長期の入院が不要となる。 (4)本発明の静脈瘤抜去用治療具を使用した手術によ
ると、静脈断裂等のトラブルが起きても、簡易な操作に
よって対処可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(F)は、本発明の静脈瘤抜去用治療
具を使用した静脈瘤抜去の手術手技を説明した図であ
る。
【図2】図1の手術手技を実施した際、静脈が断裂した
場合の静脈瘤抜去の手術手技を説明した図である。 (A) 図1の手術手技を実施した際、静脈が断裂した
状態を示す図である。 (B) 発明の静脈瘤抜去用治療具にベル型ヘッド11
を撚り線ワイヤー7基端部に装着した状態を示す図であ
る。 (C) 本発明の静脈瘤抜去用治療具にベル型ヘッド1
1を撚り線ワイヤー7に装着して静脈内腔を中枢から末
梢に向けてする操作を説明した図である。
【図3】本発明の静脈瘤抜去用治療具の銅棒、該銅棒と
ワイヤーの接合部、および静脈結紮部6の構成を説明し
た模式図である。
【符号の説明】
1 湾曲部 2 静脈 3 金属棒 4 突起部 5 突起部 6 静脈結紮部 7 撚り線ワイヤー 8 ベル型ヘッド接合部材 9 糸状物(縫合糸) 10 糸状物(縫合糸) 11 べル型ヘッド 12 人手により湾曲部を形成する部位 a 静脈中枢端 b 切開部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも金属製ワイヤーと該ワイヤー
    と結合した金属棒で構成され、前記金属製ワイヤーとの
    結合部と反対側の金属棒の先端側部分に、該金属棒を生
    体組織内へ挿入、生体組織内からの突出および生体組織
    内の移動を容易にし、かつ生体組織内へ挿入、生体組織
    内からの突出および生体組織内を移動させる際にその形
    状を実質的に維持できる剛性を備えた湾曲形状を有し、
    かつ前記金属製撚り線ワイヤーと金属棒の結合部近傍の
    ワイヤー部分に、段差構造によって形成された静脈結紮
    部を有することを特徴とする静脈瘤抜去用治療具。
  2. 【請求項2】 金属製ワイヤーと該ワイヤーと結合した
    金属棒で構成され、該金属棒は、該金属棒を生体組織内
    への挿入、生体組織内からの突出および生体組織内の移
    動を容易にし、かつ生体組織内へ挿入、生体組織内から
    の突出および生体組織内を移動させる際にその形状を実
    質的に維持できる剛性を備えた湾曲形状を人手により形
    成可能なものであり、かつ、前記金属製撚り線ワイヤー
    と金属棒の結合部近傍のワイヤー部分に、段差構造によ
    って形成された静脈結紮部を有することを特徴とする静
    脈瘤抜去用治療具。
  3. 【請求項3】 金属棒が銅製棒であり、かつ、該銅製棒
    に金属メッキを施したものであることを特徴とする請求
    項1または2記載の静脈瘤抜去用治療具。
  4. 【請求項4】 金属棒が人手により湾曲形状を形成する
    ことを容易にする構造を備えていることを特徴とする請
    求項3記載の静脈瘤抜去用治療具。
  5. 【請求項5】 人手により湾曲形状を形成する部分の金
    属棒の径が、他の部分の径に比較して、小さいことを特
    徴とする請求項4記載の静脈瘤抜去用治療具。
  6. 【請求項6】 金属製ワイヤーが、金属製撚り線ワイヤ
    ーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の静脈瘤抜去用治療具。
  7. 【請求項7】 金属製ワイヤーが移動させる生体組織の
    形状に合わせて容易に変形可能な可撓性を有しているこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の静脈瘤
    抜去用治療具。
  8. 【請求項8】 金属製ワイヤー表面が合成樹脂で被覆さ
    れたものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載の静脈瘤抜去用治療具。
  9. 【請求項9】 金属製ワイヤーの金属棒と結合していな
    い他端側が、ベル型ヘッドを接続可能なものであること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の静脈瘤抜
    去用治療具。
  10. 【請求項10】 金属製ワイヤーの金属棒と結合してい
    ない他端側に、薬液注入用の導管が結合されたことを特
    徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の静脈瘤抜去用
    治療具。
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