JPWO2004010001A1 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

電動機(2)と、固定スクロール(3)と、揺動スクロール(4)と、吸入ガスが導入される低圧室(5)と、吐出ガスが導入される高圧室(6)とを備えたスクロール圧縮機(1)において、低圧室(5)に電動機(2)を収納し、高圧室(6)に吐出ガスからオイルを分離するオイル分離手段(7)を設け、このオイル分離手段(7)により分離されたオイルを差圧により各摺動部に供給するオイル供給経路(8)を形成するとともに、揺動スクロール(4)の背面に背圧室(9)を形成し、オイル供給経路(8)が背圧室(9)を経由するようにし、背圧室(9)に導入されたオイルの圧力によって揺動スクロール(4)を固定スクロール(3)に向って付勢するようにした。

Description

本発明は、スクロール圧縮機に関し、特に冷媒として二酸化炭素を使用する冷凍サイクルに適したスクロール圧縮機に関するものである。
従来、電動機と、固定スクロールと、揺動スクロールとを備えたスクロール圧縮機が知られている。この種のスクロール圧縮機は、電動機により駆動される回転軸の先端部に、揺動スクロールが回転軸の軸心に対して偏心して連結され、回転軸の回転に伴って揺動スクロールが偏心運動し、固定スクロールとの間に形成される複数の圧縮室において冷媒ガスの圧縮が行なわれる。
しかし、この種のスクロール圧縮機にあっては、圧縮された冷媒ガスの圧力で揺動スクロールが固定スクロールから離間する方向に力を受け、これによって、圧縮室に隙間が生じ、冷媒ガスのリークが発生し、効率が低下するという問題があった。
この問題を解決するため、揺動スクロールの背面に吐出ガスを導入して、吐出ガスの圧力によって揺動スクロールを固定スクロールに向かって付勢することが行われている。
近年、フロンに代わる冷媒として、二酸化炭素を用いた冷凍サイクルが開発されている。この種の二酸化炭素を用いた冷凍サイクルの圧縮機は、フロンを用いたものに比べて、吐出ガスが非常に高温高圧(180度・150kg/cm2)となる。
このため、吐出ガスにより揺動スクロールを付勢しようとすると、吐出ガスにさらされる電動機の樹脂材や電源端子が、従来のものでは高温高圧に耐えられないという問題があった。
また、高圧に耐えられるように密閉容器の肉厚を厚くする必要があるため、小型軽量化が困難であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、電動機の周囲が低圧でありながら、圧縮室からの冷媒ガスのリークを防止しうるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
本願の請求項1記載の発明は、電動機と、固定スクロールと、揺動スクロールと、吸入ガスが導入される低圧室と、吐出ガスが導入される高圧室とを備えたスクロール圧縮機において、前記低圧室に前記電動機を収納し、前記高圧室に吐出ガスからオイルを分離するオイル分離手段を設け、このオイル分離手段により分離されたオイルを差圧により各摺動部に供給するオイル供給経路を形成するとともに、前記揺動スクロールの背面に背圧室を形成し、前記オイル供給経路が前記背圧室を経由するようにし、前記背圧室に導入されたオイルの圧力によって前記揺動スクロールを前記固定スクロールに向って付勢するようにしたスクロール圧縮機である。
このような構成によると、電動機の周囲が低圧でありながら、圧縮室からの冷媒ガスのリークを防止しうるスクロール圧縮機が得られる。
すなわち、本発明によれば、電動機は低圧室に収納したので、電動機の耐圧強度は十分に確保されることとなる。
また、オイル供給経路におけるオイルの圧力によって揺動スクロールを固定スクロールに向かって付勢するようにしたので、圧縮室からの冷媒ガスのリークがより確実に防止され、冷媒ガスの圧縮効率が向上するという利点がある。
オイルは、オイル分離手段にて冷媒ガスから分離された後、高圧側と低圧側との差圧によってオイル供給路にもたらされる。つまり本発明は、各摺動部に対してオイルを合理的に供給するとともに、冷媒ガスの圧縮効率を向上するという顕著な効果を達成したスクロール圧縮機である。
本願の第2請求項に記載した発明は、請求項1において、前記オイル供給経路には、前記オイルの圧力を前記低圧室の圧力と前記高圧室の圧力との中間に設定する絞りを設けた構成のスクロール圧縮機である。
本発明によれば、揺動スクロールを固定スクロール側へより良好な付勢力でもって付勢することが可能となる。
本願の第3請求項に記載した発明は、請求項2において、前記絞りとしては、可変絞りを用いた構成のスクロール圧縮機である。
すなわち可変絞りによれば、高圧側と低圧側との差圧に応じてオイルの絞り量を調整することが可能となり、揺動スクロールの付勢については、極めて良好な付勢力が得られることとなる。
本願の第4請求項に記載した発明は、請求項1において、前記オイル供給経路は、固定スクロールに設けられた環状オイル溝を含み、この環状オイル溝の部位と揺動スクロールの部位とが摺動するように設けられている構成のスクロール圧縮機である。
このように構成すると、環状オイル溝に導かれたオイルにより摺動部分が潤滑されるので、摺動が円滑になされる。
本願の第5請求項に記載した発明は、電動機と、固定スクロールと、揺動スクロールと、吸入ガスが導入される低圧室と、吐出ガスが導入される高圧室とを備えたスクロール圧縮機において、前記低圧室に前記電動機を収納し、前記高圧室に吐出ガスからオイルを分離するオイル分離手段を設け、このオイル分離手段により分離されたオイルを差圧により各摺動部に供給するオイル供給経路を形成するとともに、前記揺動スクロールの背面に背圧室を形成し、前記オイル供給経路が前記背圧室を経由するようにし、前記背圧室に導入されたオイルの圧力によって前記揺動スクロールを前記固定スクロールに向って付勢するようにし、更に、前記揺動スクロールの背面に位置するブロックと前記揺動スクロールとの間にばねを設けて、前記揺動スクロールを前記固定スクロールに向かって付勢するようにしたスクロール圧縮機である。
すなわち、本発明によれば、電動機は低圧室に収納したので、電動機の耐圧強度は十分に確保されることとなる。
また、オイル供給経路におけるオイルの圧力によって揺動スクロールを固定スクロールに向かって付勢するようにしたので、圧縮室からの冷媒ガスのリークがより確実に防止され、冷媒ガスの圧縮効率が向上するという利点がある。
オイルは、オイル分離手段にて冷媒ガスから分離された後、高圧側と低圧側との差圧によってオイル供給路にもたらされる。
更に、揺動スクロールを前記固定スクロールに向かって付勢するばねを設けたので、背圧室のオイルが十分な圧力を得られない起動時等においても、ばねにより、揺動スクロールが固定スクロールに確実に押し付けられ、圧縮室からの冷媒ガスのリークが防止される。
つまり本発明は、各摺動部に対してオイルを合理的に供給するとともに、冷媒ガスの圧縮効率を向上するという顕著な効果を達成したスクロール圧縮機である。
本願の第6請求項に記載した発明は、請求項1において、前記高圧室のオイル溜りの上方には、孔を形成したバッフル板を設けた構成のスクロール圧縮機である。
このように、高圧室のオイル溜りの上方に、孔を形成したバッフル板を設けると、スクロール圧縮機を自動車に搭載したときに、車体が振動しても、オイル溜りに溜まったオイルの振動はバッフル板により規制されるので、オイル通路にオイルが流入しなくなる事態が防止され、オイルを安定して供給することができる。
また、バッフル板には孔が形成されているので、この孔を通って、上方よりオイルはバッフル板内に流入することができる。
本願の第7請求項に記載した発明は、請求項1において、前記高圧室に、孔を形成した囲い板を設けて、この囲い板でオイル溜りのオイル通路を囲う構成のスクロール圧縮機である。
従って、スクロール圧縮機を自動車に搭載したときに、車体が振動しても、オイル溜りに溜まったオイルの振動は囲い板により規制されるので、オイル通路にオイルが流入しなくなる事態が防止され、オイルを安定して供給することができる。
また、囲い板には孔が形成されているので、この孔を通って、上方よりオイルは囲い板内に流入することができる。
図1
本発明の第1具体例に係り、スクロール圧縮機の断面図である。
図2
本発明の第1具体例に係り、図2の要部拡大図である。
図3
本発明の第1具体例に係り、固定スクロールの平面図である。
図4
本発明の第1具体例に係り、オイル混合部の平面図である。
図5
本発明の第2具体例に係り、スクロール圧縮機の断面図である。
図6
本発明の第2具体例に係り、図5の要部拡大図である。
図7
本発明の第3具体例に係り、スクロール圧縮機の断面図である。
図8
本発明の第3具体例に係り、図7の要部拡大図である。
図9
本発明の第4具体例に係り、スクロール圧縮機の断面図である。
図10
本発明の第4具体例に係り、図9の要部拡大図である。
図11
本発明の第5具体例に係り、スクロール圧縮機の要部断面図である。
図12
本発明の第5具体例に係り、固定スクロールの右側面図である。
図13
本発明の第6具体例に係り、スクロール圧縮機の要部断面図である。
図14
本発明の第7具体例に係り、スクロール圧縮機の要部断面図である。
図15
本発明の第7具体例に係り、固定スクロールの右側面図である。
図16
本発明の第8具体例に係り、スクロール圧縮機の要部断面図である。
図17
図16のA−A線断面図である。
図18
本発明の第9具体例に係り、スクロール圧縮機の要部断面図である。
図19
図18のA−A線断面図である。
図20
本発明の第10具体例に係り、スクロール圧縮機の要部断面図である。
図21
本発明の第10具体例に係り、オイル供給経路を示すブロック図である。
図22
本発明の第10具体例に係り、可変絞りを示す断面図である。
図23
本発明の第10具体例に係り、中間圧特性を示すグラフである。
図24
本発明の第11具体例に係り、スクロール圧縮機の要部断面図である。
図25
本発明の第11具体例に係り、オイル供給経路を示すブロック図である。
図26
本発明の第12具体例に係り、スクロール圧縮機の要部断面図である。
図27
本発明の第12具体例に係り、オイル供給経路を示すブロック図である。
図28
本発明の第12具体例に係り、可変絞りを示す断面図である。
図29
本発明の第12具体例に係り、可変絞りを示す断面図である。
以下に、本発明の第1具体例を、図面に基づいて説明する。
図1は縦置型のスクロール圧縮機1を示し、図2は図1の要部拡大図である。
この例において、円筒状の密閉容器10には、上部に電動機2が、下部にスクロール部が、配設され、電動機2とスクロール部とは回転軸11により連結されている。回転軸11は、その上部はサブ軸受12により、下部はメイン軸受13により、支承されている。軸受12,13は、すべり軸受でも、ころがり軸受でもよい。
電動機2は、ロータ14とステータ15とからなる。ロータ14は回転軸11に固定され、ステータ15は密閉容器10に固定されている。尚、図中16は電源端子で、ステータ15のコイルのリード線17が接続される。
スクロール部は固定スクロール3と揺動スクロール4とからなる。
固定スクロール3は、円板状の鏡板18と、これに立設されたインボリュート曲線状のラップ19とを備え、鏡板18の中心部には吐出ポート20が設けられている。
揺動スクロール4は、円板状の鏡板21と、これに立設されて、固定スクロールのラップと同一形状に形成されたラップ22と、鏡板21の反ラップ面に形成されたボス23とを備えている。
ブロック24は中央部に軸受部を形成し、この軸受部に回転軸11が支承され、回転軸先端の偏心軸25は、ボス23に挿入されている。ボス23には軸受としてすべり軸受を用いてもよいし、ころがり軸受を用いてもよい。回転軸先端には偏心軸25とバランスをとるためのバランスウエイト26が設けられている。揺動スクロール4はオルダムリング27によってブロック24に支承され、固定スクロール3に対して、自転しないで旋回運動をするようになっている。
また、ブロック24は揺動スクロール4の背面に背圧室9を形成している。
固定スクロール3と揺動スクロール4とを所定距離だけ偏心させるとともに、ラップを180度ずらして噛み合わせることによって複数個の密閉空間(圧縮室)が形成される。
図2において、細い矢印はオイルの流れを、白い太矢印はガスの流れを、黒い太矢印はオイルと混合されたガスの流れを示す(他の図においても同じ)。
以下に冷媒ガスの流れについて説明する。
低温低圧の冷媒ガスは吸入口28から密閉容器10内に導かれ、電動機2の収納された低圧室5に流入する。低圧室5に流入した冷媒ガスはオイル混合部29によりオイルと混合され、ブロック24に形成されたガス通路30を通ってスクロール部に至る。揺動スクロール4の旋回運動により、両スクロールで形成される密閉空間は漸次縮小しつつスクロール中央部に移動し、冷媒ガスは圧力と温度を高められて中央の吐出ポート20より高圧室6へ吐出される。
高圧室6にはオイル分離手段7が設けられており、これにより冷媒ガス中からオイルを分離する。オイル分離手段7は吐出ガスを高圧室6の半径方向の壁に衝突させることにより、冷媒ガスとオイルを分離する。分離したオイルは下方のオイル溜り31に溜まる。オイルと分離された冷媒ガスは固定スクロール3に設けられたガス通路32を通って吐出口33から出て行く。
オイル分離手段7により分離され、高圧室6のオイル溜り31に溜まった高圧オイルは、オイル供給経路8により、各摺動部に供給される。このオイル供給は差圧給油によりなされる。また、このオイル供給経路8は背圧室9を経由し、背圧室9に導入されたオイルの圧力によって揺動スクロール4を固定スクロール3に向って付勢するようになっている。
以下に、オイル供給経路8について図2及び図3を参照して具体的に説明する。図3は固定スクロール3の平面図である。
オイル溜り31に溜まった高圧オイルは、オイル吸入パイプ34を通って、固定スクロール3に形成されたオイル通路35に導入される。オイル通路35に導入された高圧オイルはフィルタ36で濾過され、絞り37により第1段の減圧がなされ、吐出圧と吸入圧との中間である中間圧となる。
中間圧となったオイルは固定スクロール3に設けられた環状オイル溝38に導入される。固定スクロール3と揺動スクロール4の摺動については、揺動スクロール4の鏡板21のラップ22側の面の周辺部が、固定スクロール3の環状オイル溝38の部分と摺動するようになっており、環状オイル溝38に導かれた中間圧オイルにより摺動部分が潤滑される。
両スクロールの摺動部分を潤滑した中間圧オイルは、ブロック24の要所に形成された縦溝90を通って揺動スクロール4の背後の背圧室9に導かれ、中間圧で揺動スクロール4を固定スクロール3に向かって付勢するとともに、オルダムリング27、シールベアリング39を潤滑する。
オルダムリング27、シールベアリング39を潤滑した中間圧オイルは、揺動スクロール4と偏心軸25との隙間を通って、偏心軸25及び回転軸11の内部に形成された軸方向のオイル通路40に導入される。オイル通路40に導入された中間圧オイルは、絞り41により第2段の減圧がなされ、吸入圧(低圧)となる。
低圧となったオイルの一部は、回転軸11の半径方向に形成されたオイル通路42から回転軸11の表面に出て、回転軸表面のらせん溝43を通ってメイン軸受13を潤滑する。メイン軸受13を潤滑した低圧オイルは、オイル混合部29に流入し吸入冷媒ガスと混合される。
一方、回転軸内の軸方向のオイル通路40を流れた低圧オイルは、回転軸11の低圧室5側の端から出てサブ軸受12を潤滑した後(図1参照)、低圧室5内を落下してオイル溜り44に溜まる。
低圧室5のオイル溜り44に溜まった低圧オイルは、オイル混合部29に流入し、フィルタ45で濾過された後、冷媒ガスと混合される。
尚、中間圧部と低圧部との間に設けられたシールベアリング39により、中間圧部から低圧部へのオイルのリークが防止される。
また、サブ軸受12と回転軸11との間には弾性体(図示省略)が設けられ、回転軸11を上方向に付勢している。これにより、背圧室9のオイルが十分な圧力を得られない起動時等においても、シールベアリング39がブロック24に確実に押し付けられ、シール性が高められる。
次に、図4を参照して、オイル混合部29の構造及び作用について説明する。図4はオイル混合部29の平面図である。
低圧室5の低圧冷媒ガスは、ガス入口46がらC字状通路47に吸入される。C字状通路47は、オイル通路48と交わる部分で連通しており、ここで冷媒ガスとオイルとが混合される。オイルと混合されたガスは、オイル混合ガス出口49から出てブロック24のガス通路30を通ってスクロール部へ至る。
本具体例において、第2段の絞りは、偏心軸の内部のオイル通路40に設けたが、揺動スクロールのボス23の軸受がすべり軸受の場合は、揺動スクロール4と偏心軸25との隙間によって絞ってもよい。
本例のスクロール圧縮機は、図1の右側を下にして横置きにすれば、そのまま横置型として使用することもできる。
以上説明した本例のスクロール圧縮機によれば、電動機が低圧室に収納されるので、仮に二酸化炭素を冷媒ガスとして用いた冷凍サイクルであっても、高温高圧に耐える特別製の電動機や電源端子を用いる必要がなく、従来のものが使用でき、コストの上昇を抑えることができる。しかも、モータ収納部の密閉容器の肉厚を薄くすることができるので、小型軽量化が図れる。
また、各摺動部にはオイルを差圧で供給するため、そのオイル供給の信頼性は満足に確保される。
そして、オイルの圧力によって揺動スクロールを固定スクロールに向って付勢するようにしたので、圧縮室からの冷媒ガスのリークが防止され、冷媒ガスの圧縮効率も向上するという利点もある。
次に、本発明の第2具体例を図面に基づいて説明する。図5は横置型のスクロール圧縮機を示し、図6は図5の要部拡大図である。尚、以下の具体例において、第1具体例と構造及び作用が共通する部分には共通の符号を付して、その説明を省力する。
本例は、基本的には第1具体例のものを横置きにしたものであるが、以下の点が異なる。
まず、第1具体例のオイル吸入パイプ34は横置きの場合は必要ないので設けられていない。同様に、オイル混合部29のガス入口46は、オイルが流入するおそれがないので、第1具体例のように突出していない。
次に、オイル分離手段50は、吐出ガスを高圧室6の半径方向ではなく軸方向の壁に衝突させることにより、冷媒ガスとオイルを分離するようになっている。尚、オイル分離手段は、第1具体例のように半径方向の壁に衝突させるようなものでもよい。
また、吐出口51は高圧室6の軸方向の壁に設けられているが、半径方向の壁に設けてもよい。
次に、本発明の第3具体例を図面に基づいて説明する。図7は縦置型のスクロール圧縮機を示し、図8は図7の要部拡大図である。
本例は、第1具体例とは以下の点が異なる。
まず、第1具体例は密閉容器10の内部に電動機2、固定スクロール3、ブロック24などが収納された構造であるのに対し、本例では、電動機2を収納するカップ状の密閉容器52と、固定スクロール3、第1ブロック53及び第2ブロック54が図示しないボルトで連結された構造になっている。下部は上部に比べて径が大きく、周壁も厚くなっている。
次に、オイル分離手段55を備えた高圧室56がスクロール部の上部に設けられている。この高圧室56は第1ブロック53と第2ブロック54により形成される。高圧室56はスクロール部の下部に設けられたオイル溜り室57とオイル通路58により連通している。
以下に、本例における冷媒ガスの流れについて説明する。
低温低圧の冷媒ガスは吸入口28から密閉容器52内に導びかれ、電動機2の収納された低圧室5に流入する。低圧室5に流入した冷媒ガスはオイル混合部29によりオイルと混合され、第1ブロック53及び第2ブロック54に形成されたガス通路30を通ってスクロール部に至る。
揺動スクロール4の旋回運動により、両スクロールで形成される密閉空間は漸次縮小しスクロール中央部に移動し、スクロール部に至った冷媒ガスは、圧力と温度を高められて中央の吐出ポート20より吐出される。吐出冷媒ガスは固定スクロール3及び第2ブロック54に形成されたガス通路59を通って高圧室56に至る。
高圧室56にはオイル分離手段55が設けられており、これにより冷媒ガスとオイルを分離する。オイル分離手段55は吐出ガスを高圧室56の壁に衝突させることにより、冷媒ガスとオイルを分離する。分離したオイルは下方のオイル溜り60に溜まる。オイルと分離された冷媒ガスは吐出口61から出て行く。
オイル分離手段55により分離され、高圧室56のオイル溜り60に溜まった高圧オイルは、オイル通路58を通ってオイル溜り室57へ導入され、ここからオイル供給経路8により、各摺動部に供給される。このオイル供給は差圧給油によりなされる。
また、このオイル供給経路8は背圧室9を経由し、背圧室9に導入されたオイルの圧力によって揺動スクロール4を固定スクロール3に向かって付勢するようになっている。オイル供給経路8の詳細については、第1具体例と同じであるので説明を省略する。
次に、本発明の第4具体例を図面に基づいて説明する。図9は横置型のスクロール圧縮機を示し、図10は図9の要部拡大図である。
本例は、基本的には第3具体例のものを横置きにしたものであるが、以下の点が異なる。
まず、第3具体例のオイル溜り室57及びオイル通路58がなく、高圧室56のオイル溜り60に溜まった高圧オイルは、ここから直接にオイル供給経路8により、各摺動部に供給される。オイル供給経路8については、最初の部分のオイル通路35の向きが逆である点以外は第3具体例と同じである。
また、オイル混合部29のガス入口46は、オイルが流入するおそれがないので、第3具体例のように突出していない。
次に、本発明の第5具体例を図面に基づいて説明する。図11は横置型のスクロール圧縮機の要部断面図である。
本例は、基本的には第2具体例のものと同じであるが、以下の点が異なる。
まず、第2具体例にある第1段の絞り37が本例にはない。従って、背圧室9に導入されるオイルの圧力が、第2具体例では中間圧であるのに対し、本例では吐出圧(高圧)である。
また、第2具体例ではオルダムリング27と背圧室9とはオイルが連通しているのに対し、本例ではオルダムリング27と背圧室9とはブロック24により隔絶されている。さらに、オイル供給経路62も異なる。
以下に、オイル供給経路62について図11及び図12を参照して具体的に説明する。図12は固定スクロール3の右側面図である。
オイル溜り31に溜まった高圧オイルは、固定スクロール3及びブロック24に形成されたオイル通路63に導入される。オイル通路63に導入された高圧オイルはフィルタ36で濾過され、高圧のまま揺動スクロール4の背後の背圧室9に導入される。
背圧室9に導入されたオイルは高圧で揺動スクロール4を固定スクロール3に向かって付勢するとともに、シールベアリング39を潤滑する。
シールベアリング39を潤滑した高圧オイルは、揺動スクロール4と偏心軸25との隙間を通って、偏心軸25及び回転軸11の内部に形成された軸方向のオイル通路40に導入される。高圧オイルは絞り41、または揺動スクロール4と偏心軸25との隙間により(この場合絞り41は不要)、吸入圧(低圧)に減圧される。
低圧となったオイルの一部は、回転軸11の半径方向に形成されたオイル通路42から回転軸11の表面に出て、回転軸表面のらせん溝43を通ってメイン軸受13を潤滑する。メイン軸受13を潤滑した低圧オイルはオイル混合部29に流入し吸入冷媒ガスと混合される。
また、メイン軸受13を潤滑した低圧オイルの一部はブロック24に形成されたオイル通路64を通ってオルダムリング27に至り、オルダムリング27を潤滑する。
オルダムリング27を潤滑した低圧オイルは、固定スクロール3に設けられた環状オイル溝38に導入され、固定スクロール3と揺動スクロール4の摺動部分を潤滑する。そして、環状オイル溝38のオイルは小穴66を通ってスクロール吸入室65へ流入する。
回転軸内の軸方向のオイル通路40を流れた低圧オイルの以後の経路については、第2具体例と同じなので説明を省略する。
尚、高圧部と低圧部との間に設けられたシールベアリング39により、高圧部から低圧部へのオイルのリークが防止される。
次に、本発明の第6具体例を図面に基づいて説明する。図13は横置型のスクロール圧縮機の要部断面図である。
本例は、第2具体例のスクロール圧縮機において、ばね68の弾性力によりプレート67を介して揺動スクロール4の背面を固定スクロール3に向かって付勢する付勢手段を設けたものである。
このような付勢手段を補助的に設けることにより、背圧室9のオイルが十分な圧力を得られない起動時等においても、揺動スクロール4が固定スクロール3に確実に押し付けられ、圧縮室からの冷媒ガスのリークが防止される。
次に、本発明の第7具体例を図面に基づいて説明する。図14は横置型のスクロール圧縮機の要部断面図である。
本例は、基本的には第2具体例のものと同じであるが、オルダムリング27へのオイル供給に関し、以下の点が異なる。
すなわち、オルダムリング27の上側部分と背圧室9とはオイルが連通しているのに対し、オルダムリング27の下側部分と背圧室9とはブロック24により隔絶されている。また、オイル供給経路69も異なる。
以下に、本例のオイル供給経路69について図14及び図15を参照して具体的に説明する。図15は固定スクロール3の右側面図である。
オイル溜り31からオイル通路70に導入されたオイルは、固定スクロール3に設けられた環状オイル溝38に向う前に、オルダムリング27の下側部分を経由して、該オルダムリング27を潤滑する。オルダムリング27の上側部分については、第2具体例と同様に、環状オイル溝38から縦溝90を経て背圧室9に導かれたオイルが、該オルダムリング27を潤滑する。
横置型のスクロール圧縮機のオルダムリング27へのオイル供給について、本例のよう尚イル供給経路をとれば、オルダムリング27の下側部分にオイルがよどむことを防止できる。
次に、本発明の第8具体例を図面に基づいて説明する。図16は横置型のスクロール圧縮機の要部断面図、図17は図16のA−A線断面図である。
本例は、第2具体例のスクロール圧縮機において、高圧室6にバッフル板71を設け、オイル溜り31を区画したものである。バッフル板71にはオイルと冷媒ガスの連通路となる孔72が設けられている。
本例のスクロール圧縮機によれば、自動車に搭載したときに、車体が振動しても、オイル溜り31に溜まったオイルの振動はバッフル板71により規制されるので、オイル通路35にオイルが流入しなくなる事態が防止され、オイルを安定して供給することができる。
次に、本発明の第9具体例を図面に基づいて説明する。図18は横置型のスクロール圧縮機の要部断面図、図19は図18のA−A線断面図である。
本例は、第2具体例のスクロール圧縮機において、高圧室6に、オイル通路35の入口を囲うようにして囲い板73,74を設け、オイル溜り31を区画したものである。囲い板73,74にはオイルと冷媒ガスの連通路となる孔75,76がそれぞれ設けられている。
本例のスクロール圧縮機によれば、自動車に搭載したときに、車体が振動しても、オイル溜り31に溜まったオイルの振動は囲い板73,74により規制されるので、オイル通路35にオイルが流入しなくなる事態が防止され、オイルを安定して供給することができる。
次に、本発明の第10具体例を図面に基づいて説明する。図20は横置型のスクロール圧縮機の要部断面図、図21はオイル供給経路を示すブロック図、図22は可変絞りを示す断面図、図23は中間圧特性を示すグラフである。
本例の場合、オイル供給経路62には、高圧側と低圧側との差圧に応じてオイルの絞り量を調整する可変絞り77を設けている。オルダムリング27には、背圧室9から所定のオイル通路78を介してオイルが供給される。尚、その他の基本構成は前述した第5具体例と同様である。
つまり、これらの図に示すように、オイル溜り31における高圧(Pd)のオイルは、オイル溜り31と背圧室9とを連通するオイル流路63に設けられた絞り37を通過して中間圧(Pm)となり、背圧室9にもたらされる。
そして、背圧室9のオイルは、シールベアリング39、メイン軸受13、オイル混合部29、を順次通過してスクロール吸入室65にもたらされる。シールベアリング39とメイン軸受13との間には絞り41が設けられており、オイルはこれを通過することにより低圧(Ps)となる。
一方、背圧室9から所定のオイル通路78を通過してオルダムリング27に供給されたオイルは、環状オイル溝38を通過した後にスクロール吸入室65にもたらされる。環状オイル溝38とスクロール吸入室65との間には可変絞り77が設けられており、オイルはこの可変絞り77を通過することにより低圧(Ps)となる。
可変絞り77は、環状オイル溝38のオイルをスクロール吸入室65へ導く小穴66に対して離合可能に設けられたピストン体77aと、ピストン体77aを往復移動可能に保持するシリンダ部77bと、ピストン体77bを小穴66側に付勢する弾性体77cと、低圧(Ps)のガスをシリンダ部77bの一方の内部に導入する連通路77dと、高圧(Pd)のガスをシリンダ部77bの他方の内部に導入する連通路77eとを備えたものである(図22参照)。低圧(Ps)のガスを導入する連通路77dは、ピストン体77aに形成されている。つまりこの可変絞り77は、低圧(Ps)のガスと高圧(Pd)のガスとの圧力差が小さい場合はピストン体77aを小穴66に接近してオイルの絞り量を増加し、またそれらの圧力差が大きい場合はピストン体77aを小穴66から離反してオイルの絞り量を減少する構成となっている。
このような可変絞り77を用いることによれば、高圧側と低圧側との差圧に応じてオイルの絞り量を調整することが可能となり、オイル供給経路62におけるオイルについては、極めて良好な中間圧(Pm)が設定される。すなわち、揺動スクロール4を付勢する付勢力を一層合理的に得ることができる。以下に、その考え方について説明する。
図23に示すように、オイル供給経路62に非可変絞りのみを設けた場合は、中間圧と低圧との圧力差(Pm−Ps)は、およそ高圧と低圧との圧力差(Pd−Ps)に比例する。これに対し、可変絞り77を用いた場合は、高圧と低圧との圧力差(Pd−Ps)が小さいと、中間圧と低圧との圧力差(Pm−Ps)は比較的大きくなり、更に高圧と低圧との圧力差(Pd−Ps)がある程度大きくなると、中間圧と低圧との圧力差(Pm−Ps)は比較的小さくなる。
つまり、高圧と低圧との圧力差(Pd−Ps)が小さいスクロール圧縮機1の初動時や低稼動時においては、揺動スクロール4が固定スクロール3に対して微妙に揺れ動く傾向にあるため、中間圧(Pm)を比較的大きく設定することにより、揺動スクロール4の不要な揺れを防止する。一方、高圧と低圧との圧力差(Pd−Ps)が大きいスクロール圧縮機1の高稼動時においては、固定スクロール3と揺動スクロール4との間におけるスラスト損失が増大するため、中間圧(Pm)を比較的小さく設定することにより、その損失を軽減する。
このような構成によれば、より優れたスクロール圧縮機1を得ることができる。
次に、本発明の第11具体例を図面に基づいて説明する。図24は横置型のスクロール圧縮機の要部断面図、図25はオイル供給経路を示すブロック図である。
本例の場合、オイル溜り31と背圧室9とを連通するオイル流路63には絞りを設けずに、背圧室9とオルダムリング29とを連通する流路78に絞りを設けている。ついては、背圧室9におけるオイルの圧力は高圧(Pd)となる。尚、その他の基本構成は前述した第10具体例と同様である。
このように、背圧室9におけるオイルの圧力を高圧(Pd)とするとともに、オルダムリング29に供給するオイルの圧力を中間圧(Pm)としてもよい。揺動スクロール4の中央は高圧(Pd)のオイルにて付勢され、その周囲は中間圧(Pm)のオイルにて付勢される。このような構成によれば、揺動スクロール4に対する付勢力をさらにバランスよく設定することができる。
次に、本発明の第12具体例を図面に基づいて説明する。図26は横置型スクロール圧縮機の要部断面図、図27はオイル供給経路を示すブロック図、図28及び図29は可変絞りを示す断面図である。
本例の場合、オイル溜り31と背圧室9とを連通するオイル流路63には可変絞り80を設けるとともに、環状オイル溝38とスクロール吸入室65との間(具体的には小穴66)には非可変絞り81を設けている。尚、その他の基本構成は前述した第10具体例と同様である。
前記可変絞り80は、オイル溜り31と背圧室9とを連通するオイル流路63の内部に出没可能に設けられたピストン体80aと、ピストン体80aを往復移動可能に保持するシリンダ部80bと、ピストン体80aをオイル流路63の反対側に付勢する弾性体80cと、低圧(Ps)のガスをシリンダ部80bの一方の内部に導入する連通路80dと、高圧(Pd)のガスをシリンダ部80bの他方の内部に導入する連通路80eとを備えたものである(図28参照)。
高圧(Pd)のガスを導入する連通路80eは、ピストン体80aに形成されている。ピストン体80aの先端部は、オイル流路63及び連通路80eに対応した適宜形状となっている。或いは連通路80eは、ピストン体80aの外部に形成することも可能である(図29参照)。つまりこの可変絞り80は、低圧(Ps)のガスと高圧(Pd)のガスとの圧力差が小さい場合はピストン体80aをシリンダ部に収納してオイルの絞り量を減少し、またそれらの圧力差が大きい場合はピストン体80aをオイル流路63の内部に突出してオイルの絞り量を増加する構成となっている。
高圧側と低圧側との差圧に応じてオイルの絞り量を調整する可変絞りとしては、このような可変絞り80を採用することも可能である。勿論、可変絞りの位置や構造は、本例及び前述した具体例に限定されるものではない。
本発明は、とりわけ、冷媒として二酸化炭素を使用する冷凍サイクルに適したスクロール圧縮機であり、自動車に搭載され、或いは家庭用の空調装置に好適である。

Claims (7)

  1. 電動機と、固定スクロールと、揺動スクロールと、吸入ガスが導入される低圧室と、吐出ガスが導入される高圧室とを備えたスクロール圧縮機において、
    前記低圧室に前記電動機を収納し、前記高圧室に吐出ガスからオイルを分離するオイル分離手段を設け、
    このオイル分離手段により分離されたオイルを差圧により各摺動部に供給するオイル供給経路を形成するとともに、前記揺動スクロールの背面に背圧室を形成し、
    前記オイル供給経路が前記背圧室を経由するようにし、
    前記背圧室に導入されたオイルの圧力によって、前記揺動スクロールを前記固定スクロールに向って付勢するようにしたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記オイル供給経路には、前記オイルの圧力を前記低圧室の圧力と前記高圧室の圧力との中間に設定する絞りを設けたことを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記絞りとしては、可変絞りを用いたことを特徴とする請求項2記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記オイル供給経路は、固定スクロールに設けられた環状オイル溝を含み、この環状オイル溝の部位と揺動スクロールの部位とが摺動するように設けられていることを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  5. 電動機と、固定スクロールと、揺動スクロールと、吸入ガスが導入される低圧室と、吐出ガスが導入される高圧室とを備えたスクロール圧縮機において、
    前記低圧室に前記電動機を収納し、前記高圧室に吐出ガスからオイルを分離するオイル分離手段を設け、
    このオイル分離手段により分離されたオイルを差圧により各摺動部に供給するオイル供給経路を形成するとともに、前記揺動スクロールの背面に背圧室を形成し、
    前記オイル供給経路が前記背圧室を経由するようにし、
    前記背圧室に導入されたオイルの圧力によって前記揺動スクロールを前記固定スクロールに向って付勢するようにし、
    更に、前記揺動スクロールの背面に位置するブロックと前記揺動スクロールとの間にばねを設けて、前記揺動スクロールを前記固定スクロールに向かって付勢するようにしたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 前記高圧室のオイル溜りの上方には、孔を形成したバッフル板を設けたことを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記高圧室に、孔を形成した囲い板を設けて、この囲い板でオイル溜りのオイル通路を囲うことを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
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