JPWO2003063894A1 - インスリン抵抗性改善剤 - Google Patents

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哲 木村
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基郎 富田
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Abstract

アディポネクチンのC末端側球状領域、アディポネクチン又はそれらの遺伝子を有効成分とするインスリン抵抗性改善剤を提供するものである。また本発明は、アディポネクチンのC末端側球状領域、アディポネクチン又はそれらの遺伝子を有効成分とする2型糖尿病治療剤を提供するものである。本発明によれば、高脂肪食により誘発され、肥満を伴うインスリン抵抗性が改善され、糖尿病のほとんどを占める2型糖尿病が治療できる。

Description

技術分野
本発明は、肥満症、糖尿病、心血管系疾患の予防及び治療に有用なインスリン抵抗性改善剤及び2型糖尿病治療剤に関する。
背景技術
従来、脂肪組織は、単なる余剰エネルギーの貯蔵庫として知られていたが、最近の研究により各種の生理活性物質を産生し、分泌することが明らかになってきた。当該生理活性物質は一括してアディポサイトカインと呼ばれており、これにはレプチン、腫瘍壊死因子(TNF)−α、プラスミノーゲン活性化因子阻止因子1型(PAI−1)、アディプシン、レジスチン等が知られている。これらのアディポサイトカインのうち、レプチン、TNF−α、レジスチン等は脂肪細胞から分泌されてインスリン感受性を制御する可能性が示されている。
最近見出されたアディポサイトカインの一種にアディポネクチンがある。このアディポネクチンは、4つのグループにより、異なる方法で独立に同定されたものである。アディポネクチンcDNAは、3’−末端を揃えたヒト脂肪組織cDNAライブラリーの大規模なランダムシークエンシングにより単離された。Acrp30あるいはAdipoQと名づけられたマウスアディポネクチンcDNAは、各々マウス3T3−L1及び3T3−F442A細胞の分化の前後で、ディファレンシャル・ディスプレイ法によりクローニングされたものである。更に、ヒトアディポネクチンは、ゼラチン結合タンパク28として血漿から精製された。肥満/糖尿病マウス及びヒトでは、アディポネクチンのmRNA発現とその血漿レベルは有意に低下している。Lodishらは最近、Acrp30のタンパク分解産物がマウス筋の脂肪酸酸化を増大させ、体重減少を引き起こすことを報告した。
しかしながら、アディポネクチンが実際に糖尿病に有効か否かは全く知られていない。
高脂肪食により誘発され、肥満を伴うインスリン抵抗性は、糖尿病及び心血管系疾患の主要なリスクファクターであり、このインスリン抵抗性を改善するか否かが糖尿病治療薬として有用か否かを判断するうえで極めて重要である。
従って本発明の目的は、インスリン抵抗性を改善し、糖尿病治療に有用な新たな薬物を提供することにある。
発明の開示
そこで本発明者は、インスリン感受性を改変したマウスモデル、肥満と2型糖尿病のマウスモデル等を用いてアディポネクチンの作用を検討したところ、アディポネクチンの発現低下又は欠乏がインスリン抵抗性の発症原因であること、更にはアディポネクチン、その一部の投与又はそれらの遺伝子の導入がインスリン抵抗性及び2型糖尿病の治療に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はアディポネクチンのC末端側球状領域、アディポネクチン又はそれらの遺伝子を有効成分とするインスリン抵抗性改善剤を提供するものである。
また本発明は、アディポネクチンのC末端側球状領域、アディポネクチン又はそれらの遺伝子を有効成分とする2型糖尿病治療剤を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明に用いられるアディポネクチンは、既にクローニングされており[Maeda,K et al,Biochem.Biophys.Res.Commun.221,286−296(1996)、Nakano,Y.et al,J.Biochem.(Tokyo)120,802−812(1996)]、既知の手段により入手できる。配列番号1及び2にヒトアディポネクチンのアミノ酸配列及び塩基配列を示す。アディポネクチンは、N末端側のコラーゲン様配列(cAd)とC末端側の球状領域(gAd;配列番号1中、アミノ酸番号114〜239又は111〜242)から構成されているが、C末端側の球状領域(gAd)は、完全長アディポネクチンよりも強力な高血糖及び高インスリン血症改善作用を有し、特に好ましい。また、マウスアディポネクチンのアミノ酸配列及び塩基配列を配列番号3及び4に示す。マウスアディポネクチンのcAdは45〜109(アミノ酸番号)であり、gAdは110〜247(アミノ酸番号)である。また、本発明においては、配列番号1〜4に示すアミノ酸配列及びgAd領域を示すアミノ酸配列を有する蛋白質だけでなく、これらのアミノ酸配列の一又は複数のアミノ酸が置換、欠失又は付加したアミノ酸配列を有する蛋白質であってもアディポネクチンとしての作用を有するものであれば用いることができる。当該一又は複数のアミノ酸が置換、欠失又は付加したアミノ酸配列には、配列番号1と80%以上、好ましくは90%相同性のあるものが含まれる。
本発明で用いられる遺伝子としては、配列番号1に示されるアディポネクチンをコードする遺伝子及びgAdをコードする遺伝子が挙げられる。また、これらの遺伝子とストリンジェントな条件でハイブリダイズし得る塩基配列を有する遺伝子も用いることができる。
アディポネクチン又はその一部のポリペプチドは、それが存在する細胞から分離することもできるが、アディポネクチンをコードする遺伝子がすでにクローニングされているので、DNA組み換え技術、すなわち、当該遺伝子を用いて調製した発現ベクターを利用し、形質転換した細胞を用いて調製してもよい。
後記実施例に示すように、インスリン感受性を変化させたマウスモデルでは、アディポネクチン発現低下がインスリン抵抗性と同時に生じている。アディポネクチンは、肥満マウスの筋及び肝のトリグリセリド含量を低下させることによりインスリン抵抗性を低下させる。この作用は、筋での脂肪酸燃焼とエネルギー消費の両者に関与する分子の発現増加によるものである。また、脂肪組織萎縮マウスにおけるインスリン抵抗性は、アディポネクチン又はレプチンいずれか単独でも改善するがアディポネクチンとレプチンを併用することにより完全に改善された。肥満及び脂肪組織萎縮のいずれのマウスモデルにおいても、アディポネクチン低下がインスリン抵抗性の発現に関与している。従ってアディポネクチンの投与はインスリン抵抗性改善と2型糖尿病の新しい種類の治療剤となることが明らかになった。
本発明の医薬をヒトを含む哺乳類に投与するには、前記有効成分に薬学的に許容される担体を加えて、種々の投与形態の医薬組成物とすることができる。かかる投与形態としては注射用製剤が好ましい。また薬学的に許容される担体としては、蒸留水、溶解補助剤、安定化剤、乳化剤、緩衝剤等が挙げられる。また、これら医薬の投与量は、疾患、性別、体重等により変化するが、アディポネクチン量として0.1μg〜10mg/日程度であろう。
実施例
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
A.方法
(1)化学物質
PPAR−γアゴニスト ロジグリタゾン(rosiglitazone)PPAR−γ/RXR阻害剤HX531は、文献に従って合成した(Chem.Pharm.Bull.(Tokyo)47,1778−1786(1999)、Diabetes 47,1841−1847(1998))。
(2)動物
PPAR−γ+/−マウスはすでに報告した方法で作成した(Mol.Cell 4,597−609(1999))。その他の全ての動物は日本クレアから購入した。6週齢のマウスに、記載のごとく粉状の餌を給餌し、薬剤は食餌に混ぜて与えた(Mol.Cell 4,597−609(1999))。
(3)RNA調製、ノーザンブロット解析及びイムノブロッティング
全RNAは、TRIzol(GIBCO−BRL社)を用いて、製品のプロトコールに従って組織から調製した。各群5〜10匹のマウスから得たRNAをプールし、一部をラットACO(T.Hashimotoより)、マウスCD36、UCP2、PPAR−α(K.Motojimaより)、又はマウスアディポネクチンcDNAプローブによるノーザンブロット解析に使用したJ.Biol.Chem.273,16710−16714(1998)、Diabetes 47,1841−1447(1998)。各バンドの放射活性を定量し、28SrRNA量でロード量の差を補正したのち、各mRNAの倍数変化を計算した。血清アディポネクチンレベルは、組換えアディポネクチンをスタンダードとして、ゼラチン結合タンパク質28に対するポリクローナル抗体(ヒトアディポネクチンC端の20アミノ酸のN端に余分のシステインを加えたペプチド、CYADNDNDSTFTGFLLYHDTNに対する抗体として作成)(J.Biochem.(Tokyo)120,802−812(1996))を使用するイムノブロッティングで測定した。免疫沈降反応とイムノブロッティングに使用した手順はすでに報告した方法(Mol.Cell.Biol.16,3074−3084(1996))に従った。3回の独立した実験のうち1回のデータを代表として示す。
(4)血液サンプルアッセイ
血漿グルコース、血清FFA及びトリグリセリドレベルは、それぞれグルコースB−test、非エステル化脂肪酸(NEFA)C−test及びトリグリセリドL−type(和光純薬)で測定した。血漿インスリンはインスリン免疫アッセイ(Morinaga Institute of Biological Science)で測定した(Diabetes 47,1841−1847(1998))。レプチンはELISA−based Quantikine Mマウスレプチン免疫アッセイキット(R&D Systems)を使用して、製品のプロトコールに従ってアッセイを行った。
(5)6xHis−アディポネクチン融合タンバク質の生成
各々完全長のマウスアディポネクチンcAd又はgAdをpQE−30細菌発現ベクター(Qiagen社)に導入した。JM−109における、ヒスチジンタグ付きアディポネクチン、cAd及びgAdの発現を、増殖培養液にイソプロピル β−チオガラクトピラノシドを加えて誘発した。標準法を用いて細菌抽出液を調製し、ニッケルイオンアガロースカラム(Diabetes 47,1841−1847(1998))から溶出させることにより融合タンパク質を精製した。混在する可能性のあるエンドトキシンの除去には、ActiClean Etoxアフィニティカラム(Sterogene Bioseparations社)を使用した。
(6)アディポネクチン又はレプチン投与
文献(Nature 401,73−76(1999))記載のごとく、腹腔内注入又は持続全身注入によりアディポネクチン又はレプチンをマウスに投与した。各マウスの背部皮下に1個のAlzet微小浸透圧ポンプ(model 1002,Alza社)を挿入した。各図に示した1日用量のマウス組換えレプチン(Sigma社)又はアディポネクチンを、総容量0.1mlのPBSに溶解して、このポンプで12日間送達投与した。
(7)インスリン抵抗性指数
グルコース値(1mg/ml=1cm)とインスリン値(1ng/ml=1cm)各々の累積平均高さに時間(60分=1cm)を掛けて、グルコース曲線及びインスリン曲線の面積を算出した(Am.J.Physiol.240,E482−488(1981))。インスリン抵抗性指数は、グルコース負荷試験におけるグルコース及びインスリン面積×10−2の積から算出した(Mol.Cell 4,597−609(1999))。結果は各対照値に対する割合で示した。
(8)脂質代謝とACOの酵素活性
[1−14C]パルミチン酸からの[14C]CO生成の測定は、肝と筋の切片を用いて文献(Diabetes 47,1841−1847(1998))記載のごとく行った。肝と筋からホモジネートを作成し、抽出用液(CHCl:CHOH=2:1)を用いて組織トリグリセリド含量を測定した。肝と筋の残りはただちに液体窒素中で凍結し、ACO活性の測定を実施するまで−80℃で保存した。肝と筋の軽量ミトコンドリア分画中のACO活性は、ロイコ−ジクロロフルオレセインのH依存性酸化に基づくアッセイにより測定した(Diabetes 47,1841−1847(1998))。
B.結果
(1)アディポネクチン発現とインスリン感受性の関係
肥満ではアディポネクチンが低下するとの報告があることから、肥満及びインスリン抵抗性における、アディポネクチン発現変化の役割について検討を行った。この目的のために、脂肪蓄積を促進するとともにインスリン抵抗性を低下させるPPAR−γアゴニスト ロジグリタゾンを使用した。
結果を図1、図2及び図3に示す。図1には、高炭水化物食(HC)、高脂肪食のみ(HF)又は高脂肪食+ロジグリタゾン(HF+Rosi)で処置したdb/dbマウスの、WATアディポネクチンmRNA量(図1a)及び血清アディポネクチンレベル(図1b)を示す。
また図2には、高炭水化物食(HC)、高脂肪食のみ(HF)又は高脂肪食+ロジグリタゾン(HF+Rosi)の処置を行ったdb/dbマウスのグルコース負荷試験時の、グルコース曲線下面積値(図2a)及びインスリン曲線下面積値(図2b)を示す。結果は無投与HC食マウス値に対する割合で示した。無投与HC食db/dbマウスの基礎グルコースレベル(グルコース負荷試験のゼロタイム時)は244.8±23.3mg/dlだった(図2a)。各バーは平均値±s.e.(n=5〜10)を示す。*P<0.05;**p<0.01;無投与HC食マウスと比較。
また、図3には、1μMロジグリタゾンで24時間処理した(Rosi)、又は処理しなかった(−)3T3L1脂肪細胞中のアディポネクチンmRNA量を示す。
これらの結果から、高脂肪食は、高血糖(図2a)と高インスリン血症(図2b)を有するマウスの、アディポネクチンの白色脂肪組織(WAT)におけるmRNAレベル(図1a)と血清レベル(図1b)を低下させた。ロジグリタゾンはアディポネクチンのWATにおけるmRNAレベル(図1a)と血清レベル(図1b)を有意に上昇させ、同時に高血糖(図2a)と高インスリン血症(図2b)を改善した。しかしながら、db/dbマウスでは、脂肪組織容積(ビークル投与:2.72±0.11g;Rosi投与:2.84±0.16g)と体重(ビークル投与:46.5±0.70g;Rosi投与:47.9±1.0g)のわずかな増加が見られた。野生型対照(C57)でも同様の結果が得られた。in vitroの分化3T3L1脂肪細胞においても、ロジグリタゾンはアディポネクチン発現を増加させた(図3c)。これらのデータより、アディポネクチンmRNAの発現はPPAR−γ依存性経路により一部調節されており、肥満よりもインスリン感受性の調節に密接に関与していることがわかる。
(2)脂肪組織の欠乏とアディポネクチンの関係
アディポネクチン発現とインスリン感受性の因果関係を明らかにするために、脂肪組織の消失ひいてはアディポネクチンの枯渇を試みた。PPAR−γ/RXR活性を高度に低下させることにより、脂肪組織を欠くマウスモデルを作成した(図4〜図8)。
すなわち、PPAR−γ+/−マウスにHX531を6週間投与(+)又は無投与(−)下で、組換え完全長アディポネクチン(Ad)、gAd又はレプチン(Lep)を所定の用量(μg/日)投与した。特に示さない限り、投与は持続全身注入(pump)にて実施し、6週間のHX531投与期間の最後12日間に、高脂肪食(HF)を与えながら併用投与した。
図4にはWAT中のLPL mRNA量を示す。図5には精巣上体WAT重量を示す。図6にはWAT消失を示すマウス腹腔像を示す。図7には血清アディポネクチンレベルは、組換えアディポネクチンをスタンダードとして、抗アディポネクチン抗体によるイムノブロッティングで測定した結果を示した。図7中、50μg Adをマウスに腹腔内(ip)注入した場合の血清アディポネクチンレベルをレーン9に示す。図8には、インスリン抵抗性指数を示す。結果は、高脂肪食を与えられた無投与PPAR−γ+/−マウス値に対する割合として示した。高脂肪食を与えられた無投与PPAR−γ+/−マウスの基礎グルコースレベル(グルコース負荷試験のゼロタイム時)は110.7±12.8mg/dlだった。各バーは平均値±s.e.(n=5〜10)を示す。*P<0.05;**p<0.01;無投与ないしHX531を6週間単独投与したPPAR−γ+/−マウス又はレプチンとアディポネクチンを併用投与したPPAR−γ+/−マウスと比較した。
その結果、RXRアンタゴニストHX531のようなPPAR−γ/RXR阻害剤をPPAR−γ+/−マウスに3週間投与したところ、リポタンパクリバーゼ(LPL)をはじめとするWAT内PPAR−γ/RXR応答性遺伝子の発現が著明に低下し(〜90%以上;図4)、PPAR−γ/RXR活性が高度に低下した。この処置を4週間継続することにより、観察可能なWATは消失した(図5と6)。このような脂肪組織の消失は、発現がPPAR−γ/RXR活性依存性である、WAT内のトリグリセリド蓄積に関与する分子の発現低下によると考えられる。
アディポネクチンは脂肪組織萎縮マウスの血清から完全に消失したが、対照マウス血清では、アディポネクチンに対する抗体により、アディポネクチンが35−kDタンパク質として検出された(図7、レーン6と7)。
また、脂肪組織萎縮マウスにおける組織トリグリセリド含量及び血清遊離脂肪酸レベルを測定した。
すなわち、PPAR−γ+/−マウスにHX531を6週間投与(+)又は無投与(−)下で、PPAR−γ+/−マウスに組換え完全長アディポネクチン(Ad)、gAd又はレプチン(Lep)を所定の用量(μg/日)投与した。投与は持続全身注入にて実施し、6週間のHX531投与期間(6週)の最後12日間に、高脂肪食(HF)を与えながら併用投与した。
その結果、表1に示すように脂肪組織萎縮マウスでは、高インスリン血症と高血糖(図8)に加えて、血清遊離脂肪酸(FFA)上昇、トリグリセリドレベル上昇、骨格筋と肝の組織トリグリセリド含量上昇も認められた。
Figure 2003063894
(3)アディポネクチンによる脂肪組織萎縮マウスのインスリン抵抗性の改善。
脂肪組織萎縮マウスのインスリン抵抗性の発現におけるアディポネクチン欠乏の役割を検討するために、これらのマウスに対するアディポネクチンの投与を行った。生理的濃度の組換えアディポネクチンの持続全身注入(図7、レーン6−8)により、高血糖と高インスリン血症は有意に改善した(図8)。
(4)アディポネクチンの球状ドメインの作用
アディポネクチンは、N末端側のコラーゲン様配列(cAd)とC末端側の球状領域(gAd)から構成されている(配列番号1参照)。いずれのドメインがこれらの生理活性を発揮するのかについて解析した。その結果、gAdは、高血糖と高インスリン血症を、完全長のアディポネクチンよりも強力に改善した(図8)。アディポネクチンのC末端部に対する抗体により認識される25−kDタンパク質が非常に少量ながら血清中にも存在し、完全長アディポネクチンがタンパク分解処理を受けることが示唆された。
(5)アディポネクチン/レプチン欠乏によるインスリン抵抗性の改善
脂肪組織萎縮性糖尿病におけるインスリン抵抗性は、組織のインスリン感受性を増強させるアディポサイトカインの欠乏によると考えられる。上記の結果は、アディポネクチンがこのようなアディポサイトカインの1つであることを示す。生理的濃度のアディポネクチン投与では、脂肪組織を欠くマウスのインスリン抵抗性を完全には改善しなかった。レプチンも上記のアディポサイトカインの1つであることが知られている。これらのマウスでは血清レプチンレベルは検出不能だった(上限:0.2ng/ml)。これらのマウスに生理的濃度のレプチンを投与したところ、部分的ではあったがインスリン抵抗性の軽減が実際に認められた(図8)。そして、アディポネクチンとレプチンの生理的濃度での併用投与は、インスリン抵抗性を相乗的に、ほぼ完全に消失させた(図8)。
(6)アディポネクチンによるトリグリセリド含量低下
アディポネクチンが糖尿病治療効果を発揮するメカニズムを明らかにするために、個々の器官に対するアディポネクチンの作用を検討した。
すなわち、マウス骨格筋(図9)及び肝(図10)における、脂肪酸転位酵素(FAT)/CD36、ACO、UCP2及びPPAR−αの各mRNAを示す。図11には骨格筋における、インスリンリセプター(IR)とインスリンリセプター基質(IRS)−1のインスリン誘発性のチロシンリン酸化及びインスリン刺激によるAktリン酸化を示す。HX531は0.1%となるように食餌に混ぜて投与した。マウスはインスリン1U/g体重の投与/非投与下で2分間刺激した。細胞溶解液は、Mol.Cell.Biol.16,1074−3084(1996)記載の抗体により免疫沈降反応(IP)実施後、イムノブロッティングを行った。
その結果、骨格筋では、低濃度のgAd投与は、脂肪酸輸送、脂肪燃焼及びエネルギー消費にそれぞれ関与する、CD36、アシルCoAオキシダーゼ(ACO)及び脱共役タンパク質(UCP)2などの分子の発現を増加させる(図9)。これらの過程は、続いて骨格筋中の組織トリグリセリド含量の低下をもたらす(表1)。これらの遺伝子の発現がPPARによって正に制御されている事が知られているので、これらの遺伝子発現変化の基礎にあるメカニズムとして考えられるのは、PPAR−α/γの発現増加及び/又は内因性リガンドの増加などである。実際、PPAR−αの発現増加が見られた(図9)。骨格筋とは対照的に、肝では低濃度gAd投与により、組織への脂肪酸輸送に関与するCD36などの分子の発現が低下したが(図10)、これにより肝への脂肪酸流入が減少し、肝のトリグリセリド含量が低下したと考えられる(表1)。従って、筋と肝ではいずれもトリグリセリド含量が低下していたものの、これら2つの組織における低下のメカニズムは明らかに全く異なる。これらのデータは、アディポネクチンが主として骨格筋に作用してFFAの流入と燃焼を増加させ、それにより筋のトリグリセリド含量を低下させることを示している。血清FFAとトリグリセリドのレベルが低下する結果として(表1)、肝のトリグリセリド含量は低下する。
(7)トリグリセリド含量の低下によるインスリン・シグナリングの改善
組織トリグリセリド含量が増加すると、ホスファチジルイノシトール−3−キナーゼのインスリン刺激による活性化、及びそれに続くグルコーストランスポータータンパク質4の細胞膜表面への移動とグルコースの取り込みが阻害され、インスリン抵抗性が生じると報告されている。従って、アディポネクチンを投与された脂肪組織萎縮マウスの、インスリン刺激による骨格筋Aktキナーゼのリン酸化の増強に加えて、インスリンリセプターとインスリンリセプター基質1のインスリン誘発性チロシンリン酸化の増強からも、筋のトリグリセリド含量の低下はインスリンシグナル伝達の改善に寄与すると考えられる(図11)。
(8)アディポネクチンによる肥満マウスのインスリン抵抗性改善作用
次に、肥満、高脂血症、インスリン抵抗性及び高血糖を特徴とする、2つの異なるマウス2型糖尿病モデル、db/db及びKKAマウス(アグーチを過剰発現したKKマウス)のインスリン抵抗性と糖尿病をアディポネクチンが改善しうるかどうかについて検討を行った。
その結果を図12〜17に示す。すなわち、C57ないしdb/dbマウス(図12〜14)あるいはKKないしKKAマウス(図15〜17)の、グルコース負荷試験(GTT)時の血清アディポネクチンレベル(図12と15)と、グルコース曲線下面積(図13と16)及びインスリン曲線下面積(図14と図17)の値を示す。マウスにはHC又はHF食が与えられ、無投与又は所定用量(μg/日)のAdないしgAdを投与した。血清アディポネクチンレベルは、組換えアディポネクチンをスタンダードとして、抗アディポネクチン抗体によるイムノブロッティングで測定した(図12と15)。結果は、HC食を与えられた無投与野生型マウス値に対する割合として示す(図13,14,16,17)。HC食を与えられた無投与C57マウスの基礎グルコースレベル(GTTのゼロタイム時)は62.3±3.1mg/dl(図13)、KKマウスでは93.0±6.1mg/dlだった(図16)。各バーは平均値±s.e.(n=5〜10)を示す。*P<0.05;**p<0.01;C57対db/db、又はKK対KKA、HC対HF、もしくは無投与マウスと比較した。
その結果、高脂肪食を与えた野生型マウス(図12、レーン3)では、高炭水化物食を与えたマウス(図12、レーン1)に比べて、血清アディポネクチンレベルは低下していた。db/dbマウス(図12、レーン5と7)の血清アディポネクチンレベルも、高炭水化物食又は高脂肪食のいずれかを与えた野生型対照(図12、レーン1と3)に比べて低下していた。高脂肪食の野生型マウスの血清アディポネクチンレベル低値は、低用量の組換えアディポネクチンの持続全身注入により、高炭水化物食を与えられた野生型対照(図12、レーン1,3,4)のレベルまで部分的に回復し、高脂肪食(図13、レーン1,3,4)で誘発された高インスリン血症(図14、レーン1,3,4)と高血糖にも有意の改善が見られた。高炭水化物食又は高脂肪食のいずれかを与えられたdb/dbマウスの低い血清アディポネクチンレベルも、アディポネクチン補充により、対応する野生型対照のレベルまで部分的に回復し(図12)、レプチンリセプター欠乏により誘発された高血糖(図13)と高インスリン血症(図14)にもやはり有意の改善が見られた。KKAマウスとそれらの野生型対照を用いた際にも同様の結果が得られた(図15〜17)。これらの結果は、高脂肪食、レプチンリセプター欠乏又はアグーチ過剰発現が、一部アディポネクチン低下によりインスリン抵抗性をもたらし、アディポネクチンが抗糖尿病薬として有用であることを示すものである。
また、アディポネクチン投与による、KKAマウスの骨格筋中の脂肪酸酸化に対する影響を検討した。
KKAマウスについての骨格筋及び肝中のアシル−CoAオキシダーゼ(ACO)活性及び脂肪酸酸化、骨格筋及び肝中の組織トリグリセリド含量、並びに血清中の遊離脂肪酸及びトリグリセリドレベルを測定した。マウスには高脂肪食を与え、2週間表2記載の用量の完全長アディポネクチン(Ad)又はアディポネクチンの球状ドメイン(gAd)を投与した。
その結果を表2に示す。
Figure 2003063894
(9)アディポネクチンによるβ酸化の促進
骨格筋では、アディポネクチン投与KKAマウスは、β酸化関連酵素及びUCP2の発現増加を示した。アディポネクチン投与マウスのACO活性と脂肪酸燃焼は、骨格筋では上昇していたが、肝では上昇していなかった(表2)。これらの変化により骨格筋内トリグリセリド含量は減少し、血清のFFA及びトリグリセリドレベルの低下も伴った(表2)。このような血清FFAとトリグリセリドレベルの低下は、続いて、肝組織内への脂肪酸輸送に関与する分子の発現低下をもたらすと考えられ、更に肝の組織トリグリセリド含量も低下させる(表2)。
これに対して、正常のC57マウスにアディポネクチンを2週間投与した場合には、高脂肪食に伴うWAT重量(無投与マウス:0.53±0.03g;gAd投与:0.48±0.04g)と体重の増加は、ビークル(ビークル投与:22.8±2.0g;gAd投与:20.6±2.1g)に比べてわずかに低下したが、有意とはいえなかった。食餌摂取量は、いずれも高脂肪食を与えられたアディポネクチン投与マウスの方が対照に比べて多い傾向があり(ビークル投与:5.71±0.56g/日;gAd投与:6.28±0.51g/日)、直腸体温もアディポネクチン投与マウスの方が有意に高く(表2)、筋及び褐色脂肪組織での脂肪酸燃焼とエネルギー消費に関与する分子の発現増加と矛盾しなかった。しかしながら、レプチンリセプターを欠くdb/dbマウスにおいても、アディポネクチンの抗糖尿病作用は減弱していなかった(図12〜14)。更に、野生型マウスに対するアディポネクチンの投与は、WAT中のレプチン発現と血清レプチンレベル(ビークル投与:11.1±2.1ng/ml;gAd投与:10.4±2.6ng/ml)を変化させなかった。KK(ビークル投与:15.1±2.5ng/ml;gAd投与:13.4±2.7ng/ml)、KKA(ビークル投与:61.5±5.4ng/ml;gAd投与:57.9±5.7ng/ml)及びdb/dbマウス(ビークル投与:153.9±20.4ng/ml;gAd投与:145.2±14.7ng/ml)でもほぼ類似の血清レプチンレベル結果が得られた。これらの結果は、アディポネクチンがレプチンとは独立の経路で糖尿病治療作用を発揮することを示している。
産業上の利用可能性
本発明によれば、高脂肪食により誘発され、肥満を伴うインスリン抵抗性が改善され、糖尿病のほとんどを占める2型糖尿病が治療できる。
【配列表】
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【図面の簡単な説明】
図1は、db/dbマウスのWAT中のアディポネクチンmRNA量(a)及び血清アディポネクチンレベル(b)を示す図である。
図2は、db/dbマウスのグルコース負荷試験時の、グルコース曲線下面積値(a)及びインスリン曲線下面積値(b)を示す図である。
図3は、3T3L1脂肪細胞中のアディポネクチンmRNA量を示す図である。
図4は、WAT中のLPLmRNA量を示す図である。
図5は、精巣上体WAT重量を示す図である。
図6は、WAT消失を示すマウス腹腔像を示す図である。
図7は、抗アディポネクチン抗体によるイムノブロッティングの結果を示す図である。
図8は、インスリン抵抗性指数を示す図である。
図9は、マウス骨格筋におけるCD36、ACO、UCP2及びPPAR−αの各mRNA発現を示す図である。
図10は、マウス肝におけるCD36、ACO、UCP2及びPPAR−αの各mRNA発現を示す図である。
図11は、マウス骨格筋におけるインスリンリセプター(IR)とインスリンリセプター基質(IRS)−1のインスリン誘発性のチロシンリン酸化及びインスリン(Ins)刺激によるAktリン酸化を示す図である。
図12は、C57及びdb/dbマウスのグルコース負荷試験時の血清アディポネクチンレベルを示す図である。
図13は、C57及びdb/dbマウスのグルコース負荷試験時のグルコース曲線下面積を示す図である。
図14は、C57及びdb/dbマウスのグルコース負荷試験時のインスリン曲線下面積を示す図である。
図15は、KK及びKKAマウスのグルコース負荷試験と基の血清アディポネクチンレベルを示す図である。
図16は、KK及びKKAマウスのグルコース負荷試験時のグルコース曲線下面積を示す図である。
図17は、KK及びKKAマウスのグルコース負荷試験と基のインスリン曲線下面積を示す図である。

Claims (4)

  1. アディポネクチンのC末端側球状領域、アディポネクチン又はそれらの遺伝子を有効成分とするインスリン抵抗性改善剤。
  2. アディポネクチンのC末端側球状領域、アディポネクチン又はそれらの遺伝子及びレプチン又はその遺伝子を有効成分とするインスリン抵抗性改善剤。
  3. アディポネクチンのC末端側球状領域、アディポネクチン又はそれらの遺伝子を有効成分とする2型糖尿病治療剤。
  4. アディポネクチンのC末端側球状領域、アディポネクチン又はそれらの遺伝子及びレプチン又はその遺伝子を有効成分とする2型糖尿病治療剤。
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