JPWO2003036696A1 - 濃度計測方法及びその装置、露光方法及びその装置、並びにデバイスの製造方法 - Google Patents

濃度計測方法及びその装置、露光方法及びその装置、並びにデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ガス置換される空間から排出されるガスに含まれる物質の濃度を正確に計測することができる濃度計測方法及びその装置を提供する。ガス制御装置により、ガス置換される空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を一定に制御し、この制御されたガスに含まれる任意の物質の濃度を計測する。

Description

発明の背景
1.発明の利用分野
本発明は、ガス置換される空間から排出されたガスに含まれる任意の物質の濃度を計測する濃度計測方法及びその装置に係り、特に、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘッド等の電子デバイスを製造するための露光方法及びその装置に用いられる技術に関する。
2.従来技術の記載
半導体素子や液晶表示素子等の電子デバイスをフォトリソグラフィ工程で製造する際に、パターンが形成されたマスクあるいはレチクル(以下、レチクルと称する)のパターン像を投影光学系を介して感光材(レジスト)が塗布された基板上の各投影(ショット)領域に投影する投影露光装置が使用されている。電子デバイスの回路は、この投影露光装置で被露光基板上に回路パターンを露光することにより転写され、後処理によって形成される。
近年、集積回路の高密度集積化、すなわち、回路パターンの微細化が進められている。これに伴い、投影露光装置における露光用照明ビーム(露光ビーム)は短波長化される傾向にある。具体的には、これまで主流だった水銀ランプに代わって、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)といった短波長の光源が用いられるようになり、さらに短波長のArFエキシマレーザ(193nm)を用いた露光装置も実用段階に入りつつある。また、さらなる高密度集積化をめざして、Fレーザ(157nm)を用いた露光装置の研究も進められている。
波長約190nm程度以下のビームは真空紫外域に属し、これらのビームは、空気を透過しない。これは、空気中に含まれる酸素分子・水分子・二酸化炭素分子などの物質(以下、吸光物質と称する)によってビームのエネルギーが吸収されるからである。
このため、真空紫外域の露光ビームを用いた投影露光装置において、被露光基板上に露光ビームを十分な照度で到達させるには、露光ビームの光路上の空間内のガスを真空紫外域のビームに対するエネルギ吸収が吸光物質より少ないガスにガス置換し、露光ビームの光路上の吸光物質を低減する必要がある。
例えば、Fレーザを用いた投影露光装置では、その露光ビームの光路上のすべての空間内のガスを高純度の不活性ガスにガス置換する必要がある。この場合、例えば全光路長を1000mmとすると、光路上の空間内の吸光物質濃度は、1ppm程度以下が好ましいとされている。こうした光路空間内の吸光物質濃度の管理は、通常、その空間から排出されるガスに含まれる吸光物質の濃度を所定の濃度計測装置で計測することにより行われる。
ところが、ガス置換される空間から排出されるガスでは、ガス置換の進行に応じて流量や圧力などの変動が生じやすい。ガス中の物質濃度を計測する濃度計測装置では、こうしたガス流量や圧力などの計測環境が大きく乱れると、応答特性の変化などにより計測精度の低下を招く可能性がある。
発明の要約
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたものであり、ガス置換される空間から排出されるガスに含まれる物質の濃度を正確に計測することができる濃度計測方法及びその装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、露光精度を向上させることができる露光方法及びその装置、並びに、形成されるパターンの精度を向上させることができるデバイスの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明では、ガス置換される空間から排出されたガスに含まれる任意の物質の濃度を計測する濃度計測方法において、前記空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御し、制御されたガスに含まれる任意の物質の濃度を計測することを特徴とする。
この濃度計測方法では、ガス置換される空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御することにより、計測環境の乱れが小さくなり、計測精度の低下が抑制される。その結果、そのガスに含まれる物質の濃度を正確に計測することができる。
この場合において、前記空間は、酸素を含むガス雰囲気から窒素ガスやヘリウムガスなどの不活性ガスにガス置換される空間であり、前記任意の物質は、酸素であってもよい。この場合、酸素濃度を計測した結果に基づき、その空間に対するガス置換が完了したか否かなどの、ガス置換の進行状態が確認可能となる。
また、上記濃度計測方法は、ガス置換される空間から排出されたガスに含まれる任意の物質の濃度を計測する計測部を備える濃度計測装置において、計測部の上流に配され、前記空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御するガス制御装置を備えることを特徴とする濃度計測装置によって実施することができる。
また、本発明は、ビームによりマスクのパターンを基板に転写する露光方法であって、ビームを吸収する吸光物質に対してビームの吸収が低減された特定のガスをビームの光路を含む空間に供給し、前記空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御し、制御されたガスに含まれる吸光物質の濃度を計測し、この計測結果に応じて転写処理を行うことを特徴とする。
この露光方法では、ビームの光路を含む空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御することにより、計測環境の乱れが小さくなり、ガスに含まれる吸光物質の濃度が正確に計測される。従って、この計測結果を用いることにより、吸光物質が十分に低減された状態で転写処理が実施可能となる。
また、上記露光方法は、ビームによりマスクのパターンを基板に転写する露光装置において、ビームを吸収する吸光物質に対してビームが低減された特定のガスをビームの光路を含む空間に供給する特定ガス供給装置と、このガスに含まれる吸光物質の濃度を計測する計測部と、計測部の上流側に配され、前記空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御するガス制御装置とを備えることを特徴とする露光装置によって実施することができる。
本発明に係る露光方法及び露光装置によれば、正確に計測されたガス中の吸光物質の濃度に基づいて、露光ビームの光路を含む空間から吸光物質を確実に低減することにより、露光精度を向上させることができる。
また、本発明は、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法であって、リソグラフィ工程において、上記露光方法を用いてデバイスを製造することを特徴とする。
このデバイス製造方法によれば、露光精度の向上により、形成されるパターンの精度の向上を図ることが可能となる。その結果、精度が向上したパターンを有するデバイスを提供することができる。
好ましい実施様態
以下、本発明の実施様態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る濃度計測装置10の一実施形態の概略構成を示す図である。この濃度計測装置10は、ガス置換される空間11から排出されるガスに含まれる所定の物質の濃度を計測するものであり、計測部としての濃度センサ12、空間11から排出されるガス(サンプルガス)を濃度センサ12に供給するサンプルガス供給装置13、清浄な所定ガスを濃度センサ12に供給する清浄ガス供給装置14、濃度センサ12に供給するガスの切り替えを行う切替装置15、及びこれらの装置を統括的に制御する制御装置16等を含んで構成されている。ガス置換される空間11は、例えば空気を含む状態(ガス雰囲気)からヘリウムガスなどの所定のガス(雰囲気)にガス置換される。なお、空間11は、陽圧状態に維持されることが望ましい。濃度計測装置10は、空間11から排出されるガスに含まれる所定の物質の濃度を計測することにより、ガス置換の進行状態やガス置換が完了したか否か、あるいはガス置換された状態が維持されているか否かを確認するために用いられる。
濃度センサ12としては、本実施様態においては、ガス中の酸素濃度を計測可能な酸素センサが用いられる。酸素センサとしては、例えば、ジルコニア式酸素センサをはじめとする様々なタイプのものを用いることができる。ジルコニア酸素センサは、イオンの移動に基づいて高い導電性を示す固体電解質としてのジルコニアの性質を利用して酸素濃度を検出するものである。すなわち、両面に電極加工が施されたジルコニア(安定化ジルコニア、ジルコニアセラミック)の両側のガスの酸素濃度に差が生じると、一方の電極で酸素分子がイオン化し、他方の電極で酸素イオンが酸素分子に戻り、両電極間で電子の授受が行われる(イオン導電)。このとき、ガスの酸素濃度の差が大きいほどイオン導電の度合いは大きくなる。したがって、イオン導電の度合い、すなわちジルコニアの両側の酸素濃度の差を、両電極間の起電力の大きさとして取り出すことができる。より具体的には、例えば、管状に形成されたジルコニアの管外側に酸素濃度一定のガスを基準ガス(例えば大気)として置き、管内側に被計測ガス(サンプルガス)を置く。これにより、管の内側と外側との間で酸素濃度の高い側から低い側にイオン導電が生じ、酸素濃度を計測することができる。なお、酸素センサとしては、上述した固体電解質センサに限らず、酸素の電気化学還元電流を利用した定電位電解式や電池式の酸素センサを用いてもよい。また、酸素センサの起電力は、周囲温度や基準ガスの酸素濃度によって変化する場合があるため、酸素センサを恒温炉の中に設置するとよい。また、酸素センサ(濃度センサ12)で計測された酸素濃度の計測結果は制御装置16に送られる。
サンプルガス供給装置13は、空間11から排出されたガスを濃度センサ12(酸素センサ)に供給するための配管20と、空間11から排出されたガスの流量を略一定に制御するガス制御装置としてのマスフローコントローラ(Mass Flow Controller:MFC)21とを含んで構成されている。ここで、上述した酸素センサなどの濃度センサ12の応答特性は、その計測環境(例えばガスの流量や圧力など)により理論曲線と大きく異なる特性を示す場合がある。例えば上述したジルコニア酸素センサでは、両電極間におけるイオン導電の速さに比較して、一方の電極における酸素分子のイオン化、あるいは他方の電極における酸素分子の放出が追いつかない場合、センサの出力電圧が、電極に接するガス流量(あるいは流速)に影響を受ける傾向がある。こうした非理想的な挙動は、例えば、計測対象の物質濃度が低い場合(例えば数ppm)に生じやすい。本実施様態では、前述したように、ガス置換の進行状態やガス置換が完了したか否かなどを検出する必要があるため、比較的低濃度レベルまで確実に酸素濃度を計測する必要がある。そのため、このサンプルガス供給装置13では、配管内容積によるシステムの応答速度を考慮して配管20のサイズ(内径など)が定められるとともに、マスフローコントローラ21により、濃度センサ12に流れるサンプルガスの流量を一定に制御するようになっている。
ここで、マスフローコントローラ21によって一定に制御されるサンプルガスの流量は、濃度センサ12の特性に応じて予め設定される。この設定流量は、所定の酸素濃度を有する校正ガスを用いた試験などにより定めることができる。また、ガス置換される空間11からの排出ガスに含まれる物質の濃度(ここでは酸素濃度)を計測する場合、ガス置換の開始直後とガス置換の完了時との間で酸素濃度の差が比較的大きくなることが考えられる。そのため、ガス置換の進行に応じて、段階的に適正な設定流量を定めるようにしてもよい。
すなわち、サンプルガスの流量を、常に略一定に設定してもよいが、任意の時間の間だけ、サンプルガスの流量を略一定に設定してもよい。例えば、ガス置換の開始前後における所定時間の間は、サンプルガスの流量が略一定の第一流量になるように、マスフローコントローラ21によって、サンプルガスの流量を第一流量に対応する値に設定するとともに、ガス置換の完了前後における所定時間の間は、サンプルガスの流量が第一流量より少ない略一定の第二流量になるように、マスフローコントローラ21によって、サンプルガスの流量を第二流量に対応する値に設定してもよい。この場合、ガス置換の開始前後における所定時間と、ガス置換の完了前後における所定時間とは、同一の時間であっても異なっていてもよい。また、ガス置換の完了前後か否かは、ガス置換の開始直後から所定時間経過したか否かで判断してもよいし、あるいは、濃度センサ12の計測結果に基づき判断してもよい。さらに、ガス置換の開始前後とガス置換の完了前後とで、サンプルガスの流量を互いに異なる値とする以外にも、サンプルガスの流量が、例えばガス置換の開始前後とガス置換の完了前後との間で略一定、あるいはこれらの間で段階的に異なるように、マスフローコントローラ21dの値を設定してもよい。
また、本実施様態では、ガスが排出される空間11が陽圧である場合に、その圧力を利用してサンプルガスを濃度センサ12に移送する。そのため、マスフローコントローラ21としては、1次側(上流側)と2次側(下流側)との圧力差が比較的小さい場合にも確実に流量設定可能な低差圧タイプのものを用いるのが好ましく、さらに、ガス置換される空間11の圧力にある程度の変動が見込まれるため、1次側の圧力が多少変動しても2次側の設定流量を維持可能な構成のものを用いるのが好ましい。
また、本実施様態では、マスフローコントローラ21によって、サンプルガスの流量を一定に制御しているが、必ずしも厳密に一定である必要はない。すなわち、濃度センサ12の応答特性に応じた、ある程度の変動は許容される。
清浄ガス供給装置14は、濃度センサ12で計測する物質(ここでは酸素)や濃度センサ12に悪影響を与える不純物が十分に少ない清浄ガスを濃度センサ12に供給するものであり、清浄ガスを収容した清浄ガス収容部30と、清浄ガス収容部30から濃度センサ12(酸素センサ)に清浄ガスを導くための配管31とを含んで構成されている。清浄ガスは、主として濃度センサ12をクリーニングするために用いられる。そのため、清浄ガスとしては、ガス置換用に空間11に供給されるガス(置換ガス)と同じガスを用いるとよい。本実施様態では、清浄ガスとして、置換ガスと同じヘリウムガスが用いられ、清浄ガス収容部30(ボンベ)内には、ヘリウムガスが高純度の状態で圧縮又は液化されて貯蔵されている。なお、清浄ガス収容部30の排出口に、清浄ガスの圧力を所定の圧力(例えば空間11内の圧力と同程度の圧力)に減圧調整可能な減圧弁32を取り付けるとよい。
切替装置15は、サンプルガスと清浄ガスのうち濃度センサ12に供給するガスを切り替えるために用いられる。したがって、切替装置15としては、例えば3方電磁弁が用いられ、制御装置16の指令により切り替え動作を行うように構成される。サンプルガスを濃度センサ12に供給するタイミングとしては、例えば濃度センサ12によって酸素濃度を計測する直前に実施する。これにより、クリーニングされた濃度センサ12によって正確な濃度計測が可能となる。また、濃度センサ12に対してサンプルガスの供給と清浄ガスの供給とを交互に行うことにより、ガス置換の進行に伴って濃度センサ12が随時クリーニングされ、1回のクリーニング時間の短縮化と計測精度の安定化を図ることが可能となる。
上記構成の濃度計測装置10を用いた酸素濃度計測にあたっては、予め、濃度センサ12の校正と、濃度センサ12に供給する際のサンプルガスの流量設定とを行う。濃度センサ12の校正は、大気を用いてもよいし所定の酸素濃度を有する校正ガスを用いてもよい。校正ガスを用いる場合、ガス置換完了と判断するときの数ppmレベル程度以下の低い酸素濃度を有する校正ガスだけを用いてもよいし、あるいは、広いレンジにわたって計測精度を高めるために、大気(空気)に近い酸素濃度を有する校正ガスや数ppmレベルの低酸素濃度を有する校正ガスなど、異なる酸素濃度を有する複数の校正ガスを用いるようにしてもよい。サンプルガスの流量を定める方法としては、例えば、所定の酸素濃度を有する校正ガスを、マスフローコントローラ21(校正ガス用に新たにマスフローコントローラを設けてもよい)を介して濃度センサ12に供給するとともに、流量を変化させながら濃度センサ12からの出力電圧(あるいは電流)の変動を計測する。そして、流量変化に対して濃度センサ12の出力電圧が安定してほぼ一定に推移するときの流量を、濃度センサ12に供給する際のサンプルガスの流量として設定する。
酸素濃度計測時、この濃度計測装置10では、ガス置換される空間11から排出されたサンプルガスの流量を、マスフローコントローラ21によって上記所定の設定流量に一定に制御する。濃度センサ12に供給されるガスの流量が一定に制御されることにより、濃度センサ12における計測環境の乱れが抑制される。したがって、濃度センサ12の理想的な応答特性に基づいて、精度よく酸素濃度を計測することが可能となる。
この場合、ガス置換の進行に伴って空間11から排出されるガスに含まれる酸素の濃度が大きく変化すると考えられるため、ガス置換中のすべての段階でサンプルガスを同じ流量に一定に制御するのではなく、ガス置換中の複数の段階ごとに分けてサンプルガスの流量を段階的に制御することにより、ガス置換の開始直後からガス置換の完了前後までの間にわたり、酸素濃度の計測精度の向上を図ることが可能となる。
そして、こうして精度よく酸素濃度の計測を行うことにより、ガス置換の進行状態やガス置換が完了したか否か、あるいはガス置換された状態が維持されているか否かを正確に検出することが可能となる。
上述した本発明の濃度計測方法及びその装置は、図2に示すような半導体デバイス製造用の縮小投影型露光装置に好適に使用することができる。この露光装置は、マスクとしてのレチクルRと基板としてのウエハWとを同期移動させつつ、レチクルRに形成された回路パターンを、ウエハW上の各ショット領域に転写する、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、いわゆるスキャニング・ステッパである。以下、この露光装置の構成例について説明する。
この露光装置は、光源40、光源40からのエネルギービーム(露光ビームIL)によりレチクルRを照明する照明系41、レチクルRを収容するレチクル室42、レチクルRから射出される露光ビームILをウエハW上に投射する投影光学系PL、ウエハWを収容するウエハ室43、及び装置全体を統括的に制御する主制御系44等を含んで構成されている。
光源40としては、ここでは、波長約120nm〜約180nmの真空紫外光域に属する光を発する光源、例えば発振波長157nmのフッ素レーザ(Fレーザ)、発振波長146nmのクリプトンダイマーレーザ(Krレーザ)、発振波長126nmのアルゴンダイマーレーザ(Arレーザ)などが用いられている。なお、光源として発振波長193nmのArFエキシマレーザ等を用いてもよい。
照明系41は、光源40から射出された光束(レーザビーム)ILを所定の方向に折り曲げるミラー50、該ミラー50によって導かれた光束ILをほぼ均一な照度分布の光束に調整するオプチカルインテグレータ51、露光ビームILの大部分(例えば97%)を透過するとともに残りの部分(例えば3%)をインテグレータセンサ52に導くビームスプリッタ53、該ビームスプリッタ53を透過しミラー54及びリレーレンズ55等で導かれた露光ビームILを所定の照明範囲に規定するレチクルブラインド56、該レチクルブラインド56の開口を透過した露光ビームILをレチクル室52に導くリレーレンズ57及びミラー58等を含んで構成されている。
インテグレータセンサ52は光電変換素子等からなり、ビームスプリッタ53によって導かれる露光ビームILの一部分を光電変換し、その光電変換信号を主制御系54に供給する。主制御系54はインテグレータセンサ52からの情報に基づいて光源40を駆動・停止させるようになっており、これによってウエハWに対する露光量(露光ビームの照射量)が制御される。なお、インテグレータセンサ52の出力信号は、露光動作前に、後述するウエハステージWSTに取り付けられた照射量モニタで、投影光学系を通過してきた露光ビームILを受光して得られる出力信号と関係付けられている。
また、レチクルブラインド56は、例えば、平面L字状に屈曲し露光ビームILの光軸と直交する面内で組み合わせられることによって矩形状の開口を形成する一対のブレード(不図示)と、これらブレードを主制御系44の指示に基づいて光軸と直交する面内で変位させる遮光部変位装置(不図示)とを備えている。このとき、ブレードはレチクルRのパターン面と共役な面に配置される。また、レチクルブラインド56の開口の大きさはブレードの変位に伴って変化し、この開口により規定された露光ビームILは、リレーレンズ57を介してレチクル室42に配されたレチクルRの特定領域をほぼ均一な照度で照明する。
レチクル室42は、照明系41のハウジング及び投影光学系PLのハウジングと隙間無く接合された隔壁60によって形成されており、その内部空間において、レチクルRを吸着保持するレチクルステージRSTを備えている。レチクルステージRSTは、不図示のレチクルベース上に配置されており、不図示のステージ駆動系により、レチクルベース上でY方向(スキャン方向)に所定のストロークで移動するとともに、X方向、Y方向、及びθ方向(回転方向)にそれぞれ微小移動するように構成されている。ステージ駆動系は、例えば、レチクルステージRSTをY方向に案内するためにY軸に平行に配設されるリニアガイド、走査用リニアモータ(ボイスコイルモータ)等を含んで構成される。また、レチクルステージRSTの位置及び回転角は不図示のレーザ干渉システムによって高精度に計測され、この計測値及び装置全体の動作を統括制御するコンピュータよりなる主制御系44からの制御情報に基づいてレチクルステージRSTが駆動される。
投影光学系PLは、蛍石、フッ化リチウム等のフッ化物結晶からなるレンズや反射鏡などの複数の光学部材をハウジング(鏡筒)内に収容し、かつ、その密閉度を高めたものである。本実施様態では、この投影光学系PLとして、投影倍率が例えば1/4あるいは1/5の縮小光学系が用いられている。照明系41からの露光ビームILによりレチクルRが照明されると、レチクルRに形成されたパターンが投影光学系PLによりウエハW上の特定領域(ショット領域)に縮小投影される。
ウエハ室43は、投影光学系PLのハウジングと隙間無く接合された隔壁67によって形成されており、その内部空間において、ウエハWを真空吸着によって保持するウエハホルダ68と、該ウエハホルダ68を支持するウエハステージWSTとを備えている。
ウエハステージWSTは、例えば磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータ(平面モータ)等からなる不図示の駆動系により、XY平面(投影光学系PLの光軸に垂直な方向)に沿った水平方向に自在に駆動されるように構成されている。また、ウエハステージWSTの位置は、レーザ光源やプリズム等の光学部材及びディテクタなどからなるレーザ干渉システムによって調整される。このレーザ干渉システムを構成する部材は、該部材から発生する異物によって露光に対して悪影響が生じるのを防止するために、ウエハ室43の外部に配置されている。なお、各レーザ干渉システムを構成する各部品から吸光物質の発生が十分に抑制されている場合は、これら各部品をウエハ室43に配置してもよい。
また、ウエハ室43では、ウエハステージWSTのXY面内の移動により、ウエハW上の任意のショット領域をレチクルRのパターンの投影位置(露光位置)に位置決めするようになっている。これにより、この露光装置では、主制御系44により、ウエハW上の各ショット領域を露光開始位置に順次位置決めするようにウエハステージWSTを移動するショット間ステッピング動作と、レチクルRとウエハWとをXY平面に沿った水平方向に同期移動させつつ、レチクルRのパターンをウエハWのショット領域に転写するスキャン露光動作とが繰り返し行われるようになっている。
主制御系44は、CPU(中央処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等を含むマイクロコンピュータ(又はミニコンピュータ)から構成される。また、主制御系44は、前述したようにレチクルステージRSTやウエハステージWSTをレーザ干渉システムを介してモニタしつつ、各ステージの位置制御を行なう。なお、上述した濃度計測装置10における制御装置16は、この主制御系44に含まれる。
さて、この露光装置のように、真空紫外域の波長のビームを露光ビームとする場合には、係る波長帯域の光に対し強い吸収特性を有する物質(以下、吸光物質と称する)を光路から排除する必要がある。真空紫外域のビームに対する吸光物質としては、酸素(O)、水(水蒸気:HO)、炭酸ガス(二酸化炭素:CO)、有機物、及びハロゲン化物等がある。一方、露光ビームILが透過する気体(エネルギ吸収がほとんど無い物質)としては、窒素ガス(N)の他に、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、ラドン(Rn)よりなる希ガスがある。以降、この窒素ガス及び希ガスをまとめて「透過ガス」と呼ぶことにする。
ここで、窒素ガスは波長が150nm程度以下の光に対しては吸光物質として作用し、ヘリウムガスは波長100nm程度まで透過性の気体として作用する。また、ヘリウムガスは熱伝導率が窒素ガスの約6倍であり、気圧変化に対する屈折率の変動量が窒素ガスの約1/8であるため、特に高透過率と光学系の結像特性の安定性や冷却性とで優れている。なお、ヘリウムガスは高価であるため、露光ビームの波長がFレーザのように150nm以上であれば、運転コストを低減させるためにその透過性の気体として窒素ガスを使用するようにしてもよい。本例では、結像特性の安定性や冷却性等の観点より、その露光ビームILが透過する気体としてヘリウムガスを使用するものとする。
本実施様態の照明系41、レチクル室42、投影光学系PL、及びウエハ室23の各内部空間には、配管70等を介して内部の吸光物質を含む気体を排気するための真空ポンプ71A,71B、71C及び71Dが接続されている。また、例えば本実施様態の露光装置の全体が収納されているチャンバ(不図示)の外部に設置されたガス供給装置72内のボンベに、透過ガスとしてのヘリウムガスが高純度の状態で圧縮又は液化されて貯蔵されている。そして、必要に応じてそのボンベから取り出されたヘリウムガスが、バルブ73A,73B,73C,73D及び配管74A,74B,74C,74Dを介して照明系41、レチクル室42、投影光学系PL、及びウエハ室43の各内部空間に供給される。なお、ボンベか各空間への配管途中には、HEPAフイルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)あるいはULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)等の塵(パーティクル)を除去する不図示のエアフィルタと、酸素等の吸光物質を除去する不図示のケミカルフィルタとが配設される。
さらに、照明系41、レチクル室42、投影光学系PL、及びウエハ室43の各内部空間には、吸光物質の濃度を計測するために、先の図1に示した濃度計測装置10がそれぞれ接続されている。図1に示したように、濃度計測装置10は、ガス中の酸素濃度を計測可能な濃度センサ12(酸素センサ)を備えており、濃度センサ12の計測結果は主制御系44(制御装置16)に供給される。
照明系41、レチクル室42、投影光学系PL、及びウエハ室43の各内部空間は、主制御系44の制御のもとで、空気を含むガス雰囲気からヘリウムガスにガス置換される。具体的には、ガス置換時において、主制御系44は、真空ポンプ71A,71B,71C又は71Dを動作させて照明系41、レチクル室42、投影光学系PL又はウエハ室43の内部の気体及び吸光物質を排気するとともに、バルブ73A,73B,73C又は73Dを開いて、ガス供給装置72を動作させて配管74A〜74Dを介して照明系41、レチクル室42、投影光学系PL又はウエハ室43の内部空間に、高純度の所定温度のヘリウムガスを供給する。
このとき、ガス置換の進行状態は、濃度計測装置10の計測結果、すなわち濃度センサ12で計測される酸素濃度により確認することができる。そして、主制御系44は、濃度センサ12で計測される酸素濃度が予め設定されている許容濃度以下になると、真空ポンプ71A,71B,71C又は71Dを停止させる。これによって、照明系41、レチクル室42、投影光学系PL又はウエハ室43の内部に、真空紫外域のビームに対して吸光物質よりもエネルギー吸収の少ないヘリウムガスが満たされ、その気圧が大気圧と同程度かもしくはより高い(例えば大気圧に対し1〜10%程度高い)陽圧状態となり、ガス置換が完了する。ガス置換が完了すると、主制御系44は、濃度センサ12で計測される酸素濃度が予め設定されている許容濃度を超えないように、ガス供給装置72から継続的に所定流量のヘリウムガスを供給する。
ガス置換時及びガス置換完了後において、主制御系44は、濃度センサ12による酸素濃度の計測結果を用いて、上記各空間における残留空気やリークのモニタリングを行う。前述したように、濃度計測装置10では、ガス置換される空間11から排出されたサンプルガスの流量を、マスフローコントローラ21(図1参照)によって所定の設定流量に制御することにより、計測環境の乱れが抑制され、精度よく酸素濃度が計測される。したがって、この露光装置では、精度よく計測された酸素濃度に基づいて、ガス置換の進行状態やガス置換が完了したか否か、あるいはガス置換された状態が維持されているか否かを正確に検出することができる。
また、照明系41、レチクル室42、投影光学系PL、及びウエハ室43の各内部空間である露光ビームILを含む各空間は、濃度計測装置10を用いて内部の酸素濃度がモニタリングされ、吸光物質が排除された状態が安定的に維持される。したがって、この露光装置では、光源40からの露光ビームILのエネルギーがこれらの空間で大きく吸収されることなくウエハWまで十分な照度で到達し、レチクルRのパターン像がウエハW上に精度よく転写される。
なお、上述した実施様態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。本発明は、例えば以下のような変更をも含むものとする。
上記実施様態では、サンプル用のガスが排出される空間が陽圧であることから、その圧力を利用してサンプルガスを濃度センサに移送しているが、サンプルガスを濃度センサに移送する方法はこれに限定されない。すなわち、図3に示すように、濃度計測装置に、サンプルガスを昇圧する昇圧機器(例えば真空ポンプなど)80を設けてもよい。昇圧機器80は、ガス置換される空間とマスフローコントローラ81との間、すなわち濃度センサ82の上流に配するとよい。昇圧機器80としては、例えば、汚染物質の発生が少ないダイアフラム弁を用いたダイアフラムポンプを用いるとよい。濃度計測装置では、昇圧機器80を有する構成とすることにより、ガス置換される空間の圧力が低い場合にも、濃度センサ82へのサンプルガスの供給を確実に行うことができる。特に、濃度センサ82によっては、供給されるサンプルガスの圧力が低下すると、応答特性が不安定になる場合がある。そうした場合にも昇圧機器80により濃度センサ82に供給されるガスの圧力が安定的に確保されるので、圧力低下に伴う濃度センサ82の計測精度の低下を抑制することができる。なお、濃度センサに供給されるサンプルガスの圧力を高める機器としては、昇圧機器に限定されず、濃度センサの下流側に吸引器を設ける構成としてもよい。
また、このような昇圧機器を用いる場合には、ガス置換される空間、あるいはこの空間と昇圧機器との間の配管の途中に圧力センサを設け、圧力センサの検出結果に基づいて、昇圧機器の動作、すなわちサンプルガスの圧力を制御してもよい。さらに、サンプルガスの圧力を制御する場合には、サンプルガスの流量を制御する場合と同様に、ガス置換の開始前後における所定時間の間は、サンプルガスの圧力が略一定の第一圧力になるように、昇圧機器を、第一圧力に対応する値に設定するとともに、ガス置換の完了前後における所定時間の間は、サンプルガスの圧力が、第一圧力よりも小さい略一定の第二圧力になるように、昇圧機器を、第二圧力に対応する値に設定してもよい。
また、上記実施様態では、ガスの流量を制御するために、マスフローコントローラ(MFC)を用いているが、ガスの流量を制御する手段はこれに限定されない。例えば、流量コントロール用にニードルバルブ、流量測定用に流量計(例えば接点付フロート式流量計)を用い、制御装置により流量計からの信号に基づいてニードルバルブを制御するように構成してもよい。
また、上記実施様態では、計測環境の乱れを抑制するために、ガスの流量を一定に制御しているが、流量を制御する代わりに、圧力を一定に制御してもよい。この場合、濃度計測装置は、例えば、昇圧機器及び圧力計を有し、濃度センサに供給されるガスが一定の圧力になるように昇圧機器を制御する構成とするとよい。また、この場合、マスフローコントローラが2次側(下流側)の圧力を制御する機能を有している場合は、昇圧機器を省いた構成とすることもできる。さらに、流量あるいは圧力の一方だけを一定に制御するのではなく、双方を所定の値に制御するように構成してもよい。
また、サンプルガスが加圧されたり温度変化を伴ったりする場合など、配管内で水蒸気発生の恐れがある場合には、濃度センサの上流に除湿器を設け、液体による濃度センサの計測精度の低下を防ぐ構成とするとよい。さらに、ガス置換される空間から排出されるガスに不純物が混入しその不純物が濃度センサに悪影響を与える恐れがある場合には、濃度センサの上流にその不純物に応じたフィルタを設ける構成とするとよい。
また、上記実施様態では、酸素を計測対象としているが、本発明の計測対象はこれに限らないのは言うまでもない。例えば、上述した吸光物質である、水(水蒸気)や炭酸ガス(二酸化炭素)、有機物やハロゲン化物など、他の物質の計測にも本発明は適用可能である。この場合には、それぞれの物質を計測するセンサが用いられる。
また、上記実施様態では、透過ガスとしてヘリウム(He)を想定しているが、窒素(N)、又は希ガス(アルゴン(Ar)等)などの不活性ガスはいずれも真空紫外域の光の吸収量が小さく、特にFレーザ光に対する吸収量はほとんど無視できるほど小さい。したがって、いずれの不活性ガスを用いてもよい。
また、上述した露光装置において、例えば照明系、レチクル室、投影光学系、ウエハ室の各内部空間においては、吸光物質の濃度管理をそれぞれ異なる値で行ってもよい。
また、照明光学系及び投影光学系を構成する光学素子の空間ごとに、透過ガスの供給管及び排気管を設けてパージを実施してもよい。さらに、照明系や投影光学系を構成する光学素子の空間毎に吸光物質の濃度管理を行ってもよい。
また、照明系からウエハ室の各ハウジング(筒状体等も含む)や、ヘリウムガス等を供給する配管は、不純物ガス(脱ガス)の少ない材料、例えばステンレス鋼、四フッ化エチレン、テトラフルオロエチレン−テルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、又はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン共重合体等の各種ポリマーで形成することが望ましい。
また、レチクル室の隔壁、ウエハ室の隔壁、照明系のハウジング、投影光学系のハウジング(鏡筒)、サンプルガス(透過ガス)や清浄ガスの供給配管等は、研磨などの処理によって、表面粗さが低減されたステンレス(SUS)等の材質を用いることにより、脱ガスの発生を抑制することが可能となる。
また、光路上から吸光物質を排除するには、予め構造材料表面からの脱ガス量を低減する処置を施しておくことが好ましい。例えば、(1)構造材料の表面積を小さくする、(2)構造材料表面を機械研磨、電解研磨、バル研磨、化学研磨、又はGBB(Glass Beads Blasting)といった方法によって研磨し、構造材料の表面粗さを低減しておく、(3)超音波洗浄、クリーンドライエア等の流体の吹き付け、真空加熱脱ガス(ベーキング)などの手法によって、構造材料表面を洗浄する、(4)炭化水素やハロゲン化物を含む電線被膜物質やシール部材(Oリング等)、接着剤等を光路空間に可能な限り設置しない、等の方法がある。
また、本発明が適用される露光装置は、露光用照明ビームに対してマスク(レチクル)と基板(ウエハ)とをそれぞれ相対移動する走査露光方式(例えば、ステップ・アンド・スキャン方式など)に限られるものではなく、マスクと基板とをほぼ静止させた状態でマスクのパターンを基板上に転写する静止露光方式、例えばステップ・アンド・リピート方式などでもよい。さらに、基板上で周辺部が重なる複数のショット領域にそれぞれパターンを転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置などに対しても本発明を適用することができる。また、投影光学系PLは縮小系、等倍系、及び拡大系のいずれでもよいし、屈折系、反射屈折系、及び反射系のいずれでもよい。さらに、投影光学系を用いない、例えばプロキシミティ方式の露光装置などに対しても本発明を適用できる。
また、本発明が適用される露光装置は、露光用照明光としてg線、i線、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、Fレーザ光、及びArレーザ光などの紫外光だけでなく、例えばEUV光、X線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒子線などを用いてもよい。さらに、露光用光源は水銀ランプやエキシマレーザだけでなく、YAGレーザ又は半導体レーザなどの高調波発生装置、SOR、レーザプラズマ光源、電子銃などでもよい。
また、本発明が適用される露光装置は、半導体デバイス製造用に限られるものではなく、液晶表示素子、ディスプレイ装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップなどのマイクロデバイス(電子デバイス)製造用、露光装置で用いられるフォトマスクやレチクルの製造用などでもよい。
また、本発明は露光装置だけでなく、デバイス製造工程で使用される他の製造装置(検査装置などを含む)に対しても適用することができる。
また、上述したウエハステージやレチクルステージにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。さらに、ステージの駆動系として平面モータを用いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(定盤、ベース)に設ければよい。
また、ウエハステージの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
また、レチクルステージの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了すると、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、半導体デバイスは、図4に示すように、デバイスの機能・性能設計を行う工程201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作する工程202、シリコン材料からウエハを製造する工程203、前述した露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理工程204、デバイス組み立て工程205(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査工程206等を経て製造される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係る濃度計測装置の一実施様態の配管系統を示す図である。
図2は、本発明に係る露光装置の一実施様態の全体構成を示す図である。
図3は、濃度計測装置の他の実施様態の配管系統を示す図である。
図4は、本発明に係る半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。

Claims (12)

  1. ガス置換される空間から排出されたガスに含まれる任意の物質の濃度を計測する濃度計測方法において、
    前記空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御し、前記ガスに含まれる前記任意の物質の濃度を計測する濃度計測方法。
  2. 前記空間が、酸素を含むガス雰囲気から窒素ガスやヘリウムガスなどの不活性ガスにガス置換される空間であり、前記任意の物質が、酸素である請求項1に記載の濃度計測方法。
  3. 前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方が、前記ガス置換の開始前後における第一の所定時間の間、及び前記ガス置換の完了前後における第二の所定時間の間、略一定に制御される請求項1に記載の濃度計測方法。
  4. 前記ガス置換の開始前後における前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方と、前記ガス置換の完了前後における前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方とが、互いに異なる値に制御される請求項3に記載の濃度計測方法。
  5. 前記ガス置換の開始前後における前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方が、前記ガス置換の完了前後における前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方より小さくなるよう制御される請求項4に記載の濃度計測方法。
  6. ガス置換される空間から排出されたガスに含まれる任意の物質の濃度を計測する計測部を備える濃度計測装置において、
    前記計測部の上流に配され、前記空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御するガス制御装置を備える濃度計測装置。
  7. 前記ガス制御装置が、前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を、前記ガス置換の開始前後における第一の所定時間の間、及び前記ガス置換の完了前後における第二の所定時間の間、略一定に制御する請求項6に記載の濃度計測装置。
  8. 前記ガス制御装置が、前記ガス置換の開始前後における前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方と、前記ガス置換の完了前後における前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方とを、互いに異なるよう制御する請求項7に記載の濃度計測装置。
  9. 前記ガス制御装置が、前記ガス置換の開始前後における前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を、前記ガス置換の完了前後における前記ガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方より小さくなるよう制御する請求項8に記載の濃度計測装置。
  10. ビームによりマスクのパターンを基板に転写する露光方法において、
    前記ビームを吸収する吸光物質に対して前記ビームの吸収が低減された特定ガスを前記ビームの光路を含む空間に供給し、前記空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御し、前記ガスに含まれる前記吸光物質の濃度を計測し、この計測結果に応じて前記転写処理を行う露光方法。
  11. ビームによりマスクのパターンを基板に転写する露光装置において、
    前記ビームを吸収する吸光物質に対して前記ビームの吸収が低減された特定ガスを前記ビームの光路を含む空間に供給する特定ガス供給装置と、
    前記ガスに含まれる前記吸光物質の濃度を計測する計測部と、
    この計測部の上流側に配され、前記空間から排出されたガスの流量及び圧力のうちの少なくとも一方を略一定に制御するガス制御装置とを備える露光装置。
  12. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法であって、
    前記リソグラフィ工程では請求項10に記載の露光方法を用いてデバイスを製造するデバイスの製造方法。
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