JPWO2003035980A1 - 抄造成形品の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は包装用容器や包装用緩衝材等として用いられる抄造成形品を製造する方法及びその製造装置である。複数の上型(4a)、(4b)、(4c)、(4d)を、回転可能な支持体(3)に支持して円周方向に移動可能に設け、円周方向に沿って上型(4a)〜(4d)の下方位置に抄紙型(2)及び複数の下型(5a)、(5b)、(5c)を設ける。抄紙型(2)上の含水抄造物を抄紙型(2)と上型(4a)とで脱水乾燥し、上型(4a)に吸引保持させて円周方向に移送し、上型(4a)と下型(5a)、(5b)、(5c)との間で順次、含水抄造成形品(12)を加圧加熱する。

Description

技術分野
本発明は、パルプ原料から作られ、包装用容器や包装用緩衝材等として用いられる抄造成形品を製造する方法及びその製造装置に関する。
背景技術
近年、小型電気製品、精密機械類の包装用容器、或いは卵等の食品の包装用容器として、パルプ原料液を用いて所定形状に抄造した抄造成形品が使用され、この抄造成形品は環境保護に適するものとしてその利用が普及している。
上記抄造成形品の一般的な製造方法として、パルプ等の原料を水中に分散させて、該分散液中のパルプ成分を所定形状の抄造用ネットを用いて抄き取り、パルプ成分中の水分を真空吸引して脱水した後、所定形状に賦形された含水抄造成形品を熱風乾燥炉に通して加熱乾燥し、最終製品とする方法が広く行なわれてきた。
しかしながら、この方法は水分を含んだ抄造成形品を熱風乾燥炉の中で加熱乾燥するので、得られる最終製品の肉厚が不均一になり、且つ加熱乾燥時に成形品に歪みが発生し、形状や寸法における変動が生じるという欠点があった。また、抄造成形時に抄造用ネットと接している側の成形品表面に網目の模様が形成され、他方の表面には不規則な凹凸が形成されるという不具合があり、この点は後工程におけるプレス処理である程度平坦化できるが、充分なものではなく、平滑な表面は得られなかった。
更に、熱風乾燥炉は入口から出口までの長さが非常に長い大型装置であるため、装置の設置面積が大きくなり、製造コストも上昇するという欠点があった。
特開平6−49800号には、パルプ原料液により下型上に抄造成形された含水抄造成形品を上型との間で押圧して脱水し、次いでこの含水抄造成形品を上型に保持して下型を下降させ、別の位置で待機しているプレス下型を移動して前記含水抄造成形品を保持してなる上型の下方に該プレス下型を位置させ、上型とプレス下型との間に含水抄造成形品を挟んで高周波乾燥を行い、プレス下型に含水抄造成形品を保持した状態で該プレス下型を移動し、プレス上型の下方に位置させ、ここでプレス上型とプレス下型との間に含水抄造成形品を挟んで加加熱プレスを行い、最終成形品である抄造成形品を得ることが開示されている。
特開平6−65900号は上記特開平6−49800号と同様な抄造成形品の製造方法を開示すると共に、抄造成形機を複数基設け、各抄造成形機における成形品の製造周期の位相をずらし、ずらされた製造周期の位相に応じて各抄造成形機へ高周波を印加する製造方法を開示している。
特開平6−158599号もまた同様に、含水抄造成形品を乾燥成形するに当たり、プレス上型とプレス下型との間に含水抄造成形品を挟んで加加熱プレスすることを開示している。
これら特開平6−49800号、特開平6−65900号及び特開平6−158599号によれば、プレス上型とプレス下型との間に含水抄造成形品を挟んで押圧し加熱乾燥するので、肉厚が均一で寸法精度に優れ且つ表面平滑で外観良好な抄造成形品を製造できる。また、熱風乾燥炉のような大型装置を設置する必要がなく、製造コストの低減を図れる。
特開平6−49800号、特開平6−65900号に開示されている製造方法は、相互に直線的に結ばれた高周波乾燥工程と加加熱プレス工程とからなり、それに用いる装置としては図11に示すように、移送台61に固定されたプレス下型66をシリンダー68に連結してレール64上を水平方向に往復運動可能に設け、抄紙槽63上方に配置された第1の上型65とこの上型65とは横方向に離れて配置された第2の上型(加加熱プレス上型)67のそれぞれ下方位置にプレス下型66を配置できるように構成してある。第1の上型65と抄紙型62との間で含水抄造成形品の脱水が行われた後、第1の上型65とプレス下型66との間で高周波乾燥を行い、次いでプレス下型66と第2の上型67との間で加加熱プレスが行われるが、その工程に沿って、プレス下型66は第1の上型65及び第2の上型67の下方位置にそれぞれ移動し、水平方向に往復運動する。従って、プレス下型66が移動している間、上型65又は上型67は待機状態にあり、時間のロスが生まれる。そのため上記製法においては生産能率の向上が困難であった。
特開2000−34700には、抄き型表面に形成した含水抄造成形品を旋回アームに支持された取り型に受け渡し、旋回アームの回転によって取り型を、下部回転テーブルに支持された下型の上方に位置させ、含水抄造成形品を取り型より上記下型に移載させ、旋回アームの回転によって取り型を下型より離した後、上部回転テーブルに支持された上型が下降し、含水抄造成形品を上型と下型との間に挟み、この含水抄造成形品を挟持した状態で上下型が回転テーブルによって回転方向に移動し、この間に上下型による含水抄造成形品の加熱乾燥を行うことが開示されている。
特開2000−34700は、上下型による加熱乾燥を円周方向に移動しながら行うものであるが、抄き型上に形成された含水抄造成形品を該抄き型より取り型に移載し、次いで含水抄造成形品を取り型より下型に移載し、更に下型上の含水抄造成形品に上型を当てて、上型と下型との間に含水抄造成形品を挟んで加熱乾燥を行うという複雑な工程を必要とし、そのため一つの工程から次の工程に移るときの待機時間も多く、生産能率に劣るという欠点がある。また、含水抄造成形品を抄き型より取り型に移載し、且つ取り型より下型に移載するための移動装置を必要とし、装置が複雑且つ大型化する。
本発明は上記した従来の問題点を解決するためなされたもので、複雑な形状であっても肉厚が均一で歪みの発生がなく、寸法精度に優れた抄造成形品を製造できる抄造成形品の製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は、表面平滑で外観良好な抄造成形品を製造できる抄造成形品の製造方法を提供することを目的とする。
更に本発明は、抄造成形品を効率よく製造でき、生産能率を向上できる抄造成形品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の今一つの目的は、構造が簡単で且つ小型化を実現できる抄造成形品の製造装置を提供することにある。
発明の開示
本発明は抄造成形品を製造するに当たり、抄紙型をパルプ原料液に浸漬し、パルプ成分を抄き取って抄紙型上に含水抄造物を形成し、抄紙型と上型との間に含水抄造物を挟んで脱水乾燥を行い含水抄造成形品を製造し、得られた含水抄造成形品を円周方向に移送する。本発明の好ましい実施形態においては、上型に含水抄造成形品を吸引保持させ且つ該上型を円周方向に移動させることによって含水抄造成形品を円周方向に移送する。
含水抄造成形品を円周方向に移送した地点で含水抄造成形品を上型と下型の間に挟んで加熱乾燥を行なう。本発明の好ましい実施形態においては、含水抄造成形品を吸引保持してなる上型が下型の上方位置に達した段階で下型が上昇して上型との間で含水抄造成形品を加圧加熱するように構成する。
抄造成形品の加熱乾燥は複数回行なうことが好ましい。このためには上型が移動する円周方向に沿って複数の下型を設置し、上型によって含水抄造成形品を移送しながら順次、上型と下型の間に含水抄造成形品を挟んで加熱乾燥を行なう。
前記加熱乾燥により抄造成形品が得られ、この抄造成形品を型より取り出し、これにより最終成形品が得られる。
本発明の抄造成形品製造装置は、回転可能に設けられた支持体に支持されて円周方向に移動可能に設けられた複数の上型と、上型が円周方向に移動する行程内に設けられた抄紙成形ゾーン及び複数の乾燥成形ゾーンと、抄紙成形ゾーンに設けられた抄紙槽及び該抄紙槽内に設置された抄紙型と、それぞれの乾燥成形ゾーンに設けられた下型とからなる。
また本発明装置は、抄紙型上に形成された含水抄造物を抄紙型と上型とで挟んで脱水乾燥する機構と、上記脱水乾燥により得られた含水抄造成形品を上型に保持して乾燥成形ゾーンに順次移送する機構と、乾燥成形ゾーンにおいて含水抄造成形品を上型と下型の間に挟んで加熱乾燥する機構とを有している。本発明の好ましい実施形態においては、脱水乾燥に当たり、抄紙型を上昇させて上型との間で含水抄造物を挟み加圧脱水を行ない、また加熱乾燥に当たり、下型を上昇させて上型との間で含水抄造成形品を挟み加圧加熱を行なう。
本発明はパルプ成分を抄き取って抄紙型上に形成した含水抄造物を抄紙型と上型との間に挟んで脱水乾燥を行った後、この脱水乾燥によって得られた含水抄造成形品を円周方向に移送し、その円周方向における地点で含水抄造成形品を上型と下型の間に挟んで加熱乾燥を行うので、脱水乾燥工程から加熱乾燥工程へ移動するときの時間及び一つの加熱乾燥工程から次の加熱乾燥工程へ移動するときの時間を短縮でき、無駄な待機時間を生じることがなく、生産サイクルを短縮できる。本発明の好ましい実施形態によれば、上型は上下動せず常に円周方向への運動のみを行ない、抄紙型から含水抄造成形品を受け取った上型は以後、常に含水抄造成形品を吸引保持した状態で各工程を移動するので、工程間の移動を円滑且つ迅速に行うことができ、従来に比べて生産能率を大幅に向上できる。
また本発明の好ましい実施形態によれば、含水抄造成形品を上型に吸引保持して各乾燥成形工程に順次移送するに当たり、上型はその移送の途中においても常に含水抄造成形品に対して吸引乾燥及び加熱乾燥を行っているので、成形品取出しまでの間充分な乾燥処理を行うことができ、乾燥処理の効率化を図れる。
このように本発明によれば、抄造成形品を効率よく製造でき、生産能率を向上できる効果がある。
また本発明は含水抄造成形品を上型と下型との間に挟んで加熱乾燥を行うので抄造成形品の歪みの発生はなく、複雑な形状であっても肉厚が均一となり、寸法精度に優れた抄造成形品を製造できる。更に上型と下型とで加圧加熱するので、表面平滑で外観良好な抄造成形品を得ることができる。
本発明の製造装置は構造が簡単であり、しかも小型化を実現できコスト低減に寄与できるものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明製造装置1は回転可能な支持体3に支持固定された複数の上型4a、4b、4c、4dを有する。図1には上型を支持体3に4個配置した4極ロータリー方式のものが示されているが、本発明において上型の数はもとより4個に限定されるものでなく、任意数の上型を設けることができる。またそれに応じて下型の数も任意に決定できる。以下、本発明が4極ロータリー方式のものである場合の実施形態について以下説明する。
支持体3は回転軸31に軸支され、回転軸31と共に回転するように構成されている。支持体3は中心から四方向に枝分かれしたアームを持ち、それぞれのアームの先端にベース45が固定され、各ベース45の下面にそれぞれ上型4a、4b、4c、4dがネジ等の固定具により支持固定されている。上型4a、4b、4c、4dはベース45を介して支持体3に支持されることにより、円周方向に移動可能に設けられている。支持体3の構成はアーム形状のものに限定されるものではなく、円盤状の回転テーブルとして構成してもよい。
9は回転軸31を回転駆動させるための駆動装置であり、この駆動装置9は制御装置32によって制御される。この制御装置32によって回転軸31の回転速度を制御できるほか、回転軸31の間欠回転における回転角度α及び停止時間の制御を行うことができる。このような制御装置としてインデックス、サーボモータ、位置決めノックピン等を用いることができる。10は支持枠である。
上型4a、4b、4c、4dが円周方向に移動する行程内に抄紙成形ゾーンA及び複数の乾燥成形ゾーンB、C、Dが設けられており(図1)、抄紙成形ゾーンAには抄紙型2を内部に設置してなる抄紙槽7が配置され、第1乾燥成形ゾーンB、第2乾燥成形ゾーンC、第3乾燥成形ゾーンDにはそれぞれ、下型5a、5b、5cが配置されている。
図2、図3において、上型4a、4b、4c、4dの下方にはそれぞれ抄紙型2、下型5a、5b、5cが上記上型と相互に対向するよう円周方向に沿って配置されている。
図2において上型4aの下方に位置する抄紙型2は抄紙槽7の内部に設置されている。抄紙槽7の内部にシリンダー33が設けられ、該シリンダー33によって上下動可能に設けられた軸体13の上端にベース42が取り付けられ、該ベース42の上面に抄紙型2がネジ等の固定具により支持固定されている。このようにシリンダー33の作用によって軸体13が上下動し、それにより抄紙型2が上下方向に移動可能となるよう構成されている。
抄紙槽7には抄造成形品の成形材料であるパルプ原料液8が所定量入っており、該パルプ原料液8としては、水にパルプ原料を分散させた公知の抄紙用パルプ原料液を用いることができる。パルプ原料にはバージン原料に古紙等の再生紙用原料を混合してもよく、或いは再生紙用原料のみからパルプ原料液を調製してもよい。またパルプ原料に水溶性ポリマーや加加熱プレス時の熱で溶融する熱可塑性合成樹脂、繊維等を混合してもよい。
図2において上型4bの下方に位置する下型5aは、ベース50の上面にネジ等の固定具により支持固定され、ベース50は基台14上に設置されたシリンダー34によって上下動可能に設けられた軸体49の上端に取り付けられている。同図において上型4Cの下方に位置する下型5b及び図3において上型4dの下方に位置する下型5cもまた同様に、それぞれベース50の上面にネジ等の固定具により支持固定され、ベース50は基台14上に設置されたシリンダー34における軸体49に取り付けられている。
このように下型5a、5b、5cは、シリンダー34の作用によって上下方向に移動可能に構成されている。
下型5a、5b、5cはシリンダー34によって上下方向に移動可能であるが、円周方向には動かず、固定されている。抄紙型2及び下型5a、5b、5cにおけるシリンダー33、34として油圧シリンダーを用いることが好ましい。
第3乾燥成形ゾーンDにおいては、上型、下型の設置場所の近傍に成形品受取り装置36が設けられている。該装置36は図3に示すように、受けテーブル35を水平方向に摺動自在に設けてなるものであり、加圧加熱処理が終了して抄造成形品を保持している上型の下方に受けテーブル35を移動させ、圧縮空気の吹き出しによって上型より払い出された抄造成形品を受け取って後方に移動し、元の位置に復帰した時点で或いは後方に移動する途中で受けテーブル35が傾斜して抄造成形品を下方に落下させる機構を有している。受けテーブル35を傾斜させる機構としては、シリンダーを用いて受けテーブル35を回転させる等の公知の機構を採用できる。特に図示しないが、成形品の落下地点にはベルトコンベアー等の搬送装置が設けられる。
図8に示すように、ベース45下面に支持固定された上型4aの内部に複数の通路6が設けられている。複数の通路6はそれぞれ型表面に開口し、その開口端部に微細孔を形成してなるコアベント25が埋め込まれている。コアベント25は一方の開口端側に微細孔形成面を有する有底円筒形状体であり、この微細孔形成面に多数の微細孔が設けられている。コアベント25はその微細孔形成面が通路6の型表面における開口端部側に位置するように取り付けられる。
コアベント25に設けられる微細孔は円形状でもスリット状でもよく、円形孔の場合の孔径は0.5〜2.0mmであることが好ましく、またスリット孔の場合のスリット幅は0.5〜2.0mmであることが好ましい。上記孔径、スリット幅が0.5mm未満であると目詰まりが生じて含水抄造成形品の水分透過に支障が生じる虞があり、また2.0mmを超えると含水抄造成形品のパルプ成分が孔を通して透過する虞がある。
複数の通路6は型の上方部で合流し、この合流部はベース45の内部に設けた連通路15に連通している。
ベース45の内部には連通路15と連通して真空通路46及び圧空通路47が設けられている。これら真空通路46、圧空通路47はいずれもベース45内において水平方向に設けられており、真空通路46は図示しない真空ポンプに連結され、また圧空通路47は図示しないコンプレッサーに連結されている。真空ポンプの働きで真空通路46、連通路15及び通路6内を減圧状態にすることができ、またコンプレッサーの働きで圧空通路47に圧縮空気を供給し、この圧縮空気を連通路15、通路6及びコアベント25を通して型表面から吹き出すことができる。
真空通路46、圧空通路47はベース45内において連通路15と連通した垂直な通路として構成してもよい。更にこの垂直な通路は真空通路46と圧空通路47とに区分した2つの通路から構成しても或いは真空通路46と圧空通路47を1つの通路として構成してもよい。後者の場合、1つの通路を通して減圧したり、或いは圧縮空気を供給することができる。ベース45の内部には所定数のヒータ22が埋設されている。
上型4b、4c、4dはいずれも上記した上型4aと同様な構造を有している。
一方、抄紙型2は図8に示すように、型本体19と支持部材21と、型本体19の表面に取り付けられた抄紙用のネット17とからなり、型本体19は支持部材21に支持されてベース42に固定されている。ネット17としてはパルプ原料液中の水分は通すがパルプ成分は通さない程度のメッシュを有する網体が用いられ、通常、15〜80メッシュの金網が用いられる。金網の材料としてはステンレスや真鍮が用いられる。
抄紙型2の内部に複数の通路18が設けられ、複数の通路18はそれぞれ型表面に開口しており、従って通路18の開口端はネット17の微細孔と連通している。通路18は含水抄造成形品の水分を透過させるためのものであり、複数の縦通路と横通路とからなり、縦通路と横通路は交差部において連通している。通路18の孔径は0.5〜4.0mmであることが好ましい。孔径が0.5mm未満であると目詰まりが生じて含水抄造成形品の水分の透過に支障が生じる虞があり、また孔径が4.0mmを超えると含水抄造成形品のパルプ成分が入り込む虞がある。
複数の通路18は型の下方部で合流し、この合流部はベース42の内部に設けた連通路20に連通している。
ベース42の内部には連通路20に連通した真空通路43が水平方向に設けられており、真空通路43は図示しない真空ポンプに連結されている。真空通路43はベース42内において、連通路20と連通した垂直な通路として構成してもよい。
図8は上型4aと抄紙型2とを型合わせした状態を示しており、符号11は上型4aと抄紙型2とのクリアランスを示している。従って、上型4aと抄紙型2とを型締めしたとき、このクリアランス11に相当する厚さの含水抄造成形品が成形される。
図9に示すように、ベース50上面に支持固定された下型5aは内部に複数の通路54を有している。複数の通路54はそれぞれ型表面に開口し、その開口端部に微細孔を形成してなるコアベント26が埋め込まれている。コアベント26の構造は前記した上型4aに取り付けられるコアベント25と同様の構造である。
複数の通路54の下方端はそれぞれベース50の内部に形成された連通路23に連通しており、ベース50の内部には連通路23と連通して真空通路51及び圧空通路52が設けられている。これら真空通路51、圧空通路52はいずれもベース50内において水平方向に設けられており、真空通路51は図示しない真空ポンプに連結され、また圧空通路52は図示しないコンプレッサーに連結されている。真空ポンプの働きで真空通路51、連通路23及び通路54内を減圧状態にすることができ、またコンプレッサーの働きで圧空通路52に圧縮空気を供給し、この圧縮空気を連通路23、通路54及びコアベント26を通して型表面から吹き出すことができる。
真空通路51、圧空通路52はベース50内において連通路23と連通した垂直な通路として設けてもよい。更にこの垂直な通路は真空通路51と圧空通路52とに区分した2つの通路から構成しても或いは真空通路51と圧空通路52を1つの通路として構成してもよい。後者の場合、1つの通路を通して減圧したり、或いは圧縮空気を供給することができる。ベース50の内部には所定数のヒータ24が埋設されている。
下型5b、5cはいずれも上記した下型5aと同様な構造を有している。
図9は上型4aと下型5aとを型合わせした状態を示しており、符号16は上型4aと下型5aとのクリアランスを示している。従って、上型4aと下型5aとを型締めしたとき、このクリアランス16に相当する厚さの含水抄造成形品が成形される。
抄紙型2における型本体19、上型4a、4b、4c、4d及び下型5a、5b、5cの材質は一般的に金属であるが、弾性材料であってもよい。金属としては、アルミニウム、ニッケル等が挙げられ、また弾性材料としてはゴム、弾性合成樹脂、合成樹脂発泡体等が挙げられる。上型4a、4b、4c、4d及び下型5a、5b、5cのそれぞれの型表面には、型表面と成形品との摩擦抵抗を減らして成形品の取り出し時に離型を良好にするためフッ素樹脂加工をすることが好ましい。
上記の実施形態は抄紙型2が凸型、上型4a、4b、4c、4dが凹型、更に下型5a、5b、5cが凸型としてそれぞれ構成されている場合を示しているが、本発明の別の実施形態として、抄紙型2を凹型、上型4a、4b、4c、4dを凸型、更に下型5a、5b、5cを凹型としてそれぞれ構成してもよい。
本発明の抄造成形品の製造方法は抄紙成形工程、乾燥成形工程及び成形品取出し工程からなる。抄紙成形は抄紙成形ゾーンAに配置された抄紙型2及び上型4aによって行われる。図4aに示す如く抄紙槽7内の抄紙型2はパルプ原料液8の液面より上方に位置している。シリンダー33の作用により抄紙型2は前記位置から一旦下降してパルプ原料液8内に浸漬する(図4b)。真空通路43に連結された真空ポンプが作動して抄紙型2内部を減圧状態にし、この減圧状態のまま抄紙型2を上昇させパルプ原料液8の液面より上方に位置させる(図4c)。この動作によって抄紙型2のネット17上にパルプ成分が抄き取られ、抄紙型2の形状に対応した形状の含水抄造物27が形成される。
抄紙型2はこの含水抄造物27を真空吸引しながら上昇するので、上昇運動の間、含水抄造物27中の水分は吸引脱水される。即ち、含水抄造物27中の水分はネット17を通して型内部に吸引され、通路18内に導かれる。通路18を通して型下方に導かれた水分は連通路20を経て真空通路43に導かれ、排出通路を通って型外方に排出される。
含水抄造物27を吸引保持してなる抄紙型2は、含水抄造物27が上型4aと接触して該含水抄造物27を上型4aと抄紙型2とにより押圧する位置まで上昇を続け、上型4aと抄紙型2との間のクリアランス11が一定値となった時点で抄紙型2の上昇運動は停止する。即ち、上型4aと抄紙型2との間のクリアランス11の数値はシリンダー33の動作条件として予め設定され、これに基づき抄紙型2の上方移動距離は制御装置により制御される。このような制御装置として、センサー、スペーサー等を用いることができる。上記クリアランス11の数値は、上型4aと抄紙型2との間で押圧された時の含水抄造物27の厚さが押圧される前の厚さの10%〜40%の厚さとなるような数値が好ましい。
図4dは、上記した所定位置で抄紙型2の上昇運動が停止し、上型4aに対して押圧力を与えている状態を示している。含水抄造物27は上型4aと抄紙型2との間に挟まれて押圧され、それにより型通りの形状に押圧成形され、含水抄造成形品12が得られる。
上型4aと抄紙型2とによる脱水乾燥処理に当たって、上記した抄紙型2による吸引脱水が行なわれる他、上型4aにおける吸引脱水及び加熱が行なわれる。真空通路46に連結された真空ポンプを作動して上型4a内を減圧状態にし、含水抄造成形品12中の水分を吸引脱水する。即ち、含水抄造成形品12中の水分はコアベント25を通して型内部に吸引され、通路6内に導かれる。通路6を通して型上方に導かれた水分は連通路15を経て真空通路46に導かれ、排出通路を通って型外方に排出される。
また上型4aはヒータ22によって加熱され、これにより含水抄造成形品12は加熱乾燥される。加熱により生じた水蒸気はコアベント25―通路6―連通路15―真空通路46を経て排出通路を通り、型外方に排出される。ヒータ22による上型4aの加熱温度は100℃〜250℃が好ましく、また吸引脱水を行うときの上型4aと抄紙型2における真空度は共に700〜10mmHgが好ましい。
上型4aと抄紙型2とによる脱水乾燥によって含水抄造成形品12の含水率は約30〜70重量%となる。この抄紙成形工程終了後、抄紙型2は下降して上型4aより離れ、抄紙槽7における旧位置に復帰する。このとき、含水抄造成形品12は上型4aに吸引保持された状態となる(図4e)。
次いで、駆動装置9が作動して回転軸31を回転させ、それにより支持体3を回転角度αが90°となるよう回転させる。この支持体3の回転により上型4aが円周方向に移動し、第1乾燥成形ゾーンBにおける下型5aの上方位置に変位する。このとき同時に上型4bが第2乾燥成形ゾーンCにおける下型5bの上方位置に変位し、上型4cが第3乾燥成形ゾーンDにおける下型5cの上方位置に変位し、且つ上型4dが抄紙成形ゾーンAにおける抄紙型2の上方位置に変位し、それぞれ各ゾーンにおける処理が同期して行なわれる。
例えば、第1乾燥成形ゾーンBに移動した上型4aが下型5aとの間で加熱乾燥処理を行っている間、抄紙成形ゾーンAでは前記した含水抄造物の形成及び上型4aと抄紙型2による脱水乾燥処理が行われる。
各上型の回転角度αは制御装置32によって制御され、上型は正確に位置決めされる。
上型4aが第1乾燥成形ゾーンBにおける下型5aの上方位置に変位したとき、シリンダー34を作動して軸体49を上昇させ、それにより下型5aを上方に移動させる(図5a)。下型5aは上型4aに保持されている含水抄造成形品12と接触してこれを押圧するまで上昇を続け、上型4aと下型5aとの間のクリアランス16が一定値となった時点で下型5aの上昇運動は停止する。即ち、上型4aと下型5aとの間のクリアランス16の数値はシリンダー34の動作条件として予め設定され、これに基づき下型5aの上方移動距離は制御装置により制御される。上型4aと下型5aとの間のクリアランス16は抄紙成形ゾーンAにおける上型4aと抄紙型2との間のクリアランス11よりも小さくする。上記クリアランス16の数値は、抄き取った状態の含水抄造物27の厚さの5%〜50%の厚さとなるような数値が好ましい。
図5bは、上記した所定位置で下型5aの上昇運動が停止し、上型4aに対して押圧力を与えている状態を示している。含水抄造成形品12は上型4aと下型5aとの間に挟まれて加圧され、加熱乾燥される。
上型4aは含水抄造成形品12を保持している間も吸引及び加熱を行なっているが、下型5aとの型合わせ後も引き続き吸引及び加熱を継続する。この上型4aによる吸引、加熱機構は既に図8を参照して説明した通りである。
一方、下型5aはこの型合わせ後において吸引及び加熱を開始する。この下型5aにおける吸引機構及び加熱機構は図9に示されている。即ち、下型5aにおける真空通路51に連結された真空ポンプを作動して下型5a内を減圧状態にし、含水抄造成形品12中の水分を吸引脱水する。含水抄造成形品12中の水分はコアベント26を通して型内部に吸引され、通路54内に導かれる。通路54を通して型下方に導かれた水分は連通路23を経て真空通路51に導かれ、排出通路を通って型外方に排出される。
また下型5aはヒータ24によって加熱され、これにより含水抄造成形品12は加熱乾燥される。加熱により生じた水蒸気はコアベント26―通路54―連通路23―真空通路51を経て排出通路を通り、型外方に排出される。ヒータ24による下型5aの加熱温度は100℃〜250℃が好ましく、また下型5aの真空度は700〜10mmHgが好ましい。
この乾燥成形工程における上型4aの加熱温度は100℃〜250℃が好ましく、また真空度は700〜10mmHgが好ましい。
上型4aと下型5aによる加熱プレスが終了した後、含水抄造成形品12を上型4aに吸引保持した状態でシリンダー34を作動して軸体49を僅かに下降させ、それにより下型5aを僅かに下方に移動させ、上型4aと下型5aとを所定間隔離間させる。次いで、コンプレッサーを作動させて上型4aの圧空通路47より圧縮空気を送り込み、連通路15及び通路6を経由してコアベント25から空気を吹き出す。上型4aはヒータ22によって加熱されているので通路6内を流れる空気も加熱され、従って上型4aから加熱された空気が吹き出す。上型4aによる加熱された空気の吹き付けと同時に下型5aからは真空吸引が行なわれる。それにより含水抄造成形品12は上型4aより離型し、下型5aに吸引保持される。
次いで下型5aから圧縮空気を供給する。即ち、コンプレッサーを作動させて下型5aの圧空通路52より圧縮空気を送り込み、連通路23及び通路54を経由してコアベント26から空気を吹き出す。下型5aはヒータ24によって加熱されているので通路54内を流れる空気も加熱され、従って下型5aから加熱された空気が吹き出す。下型5aによる加熱された空気の吹き付けと同時に上型4aからは真空吸引が行なわれる。それにより含水抄造成形品12は下型5aより離型し、上型4aに吸引保持される。このように加熱空気吹き付けと真空吸引を上型4a、下型5a間で交互に切り換えて行なうことにより、含水抄造成形品12は上型4aと下型5aの間を上下に揺動する。この含水抄造成形品12の上下揺動を数回繰り返して行なう。
上記した含水抄造成形品の上下揺動処理によって含水抄造成形品12の加熱乾燥を効率よく行なえると共に、含水抄造成形品12の型離れが良好になる。即ち、含水抄造成形品12が上下揺動する際、上型4aまたは下型5aから加熱された空気が含水抄造成形品12に吹き付けられるので該含水抄造成形品12の加熱乾燥が促進される。また上型4aと下型5aが所定間隔離間するので、含水抄造成形品12の表面に滞留している水蒸気が上型4aと下型5aの離間空間より逸散し、それにより含水抄造成形品12の乾燥が促進される。
また含水抄造成形品12を上下揺動させることにより、該成形品12が複雑な形状であっても型離れが容易となり、最終工程で行われる成形品の型からの取り出しを容易に行うことができる。
含水抄造成形品12の上下揺動工程終了後、含水抄造成形品12を上型4aに吸引保持させ且つ下型5aを下方に移動して該下型5aを旧位置に復帰させる(図5c)。
次いで支持体3が回転して上型4aは含水抄造成形品12を保持した状態で第2乾燥成形ゾーンCにおける下型5bの上方位置に変位する。このとき同時に上型4bが第3乾燥成形ゾーンDにおける下型5cの上方位置に変位し、上型4cが抄紙成形ゾーンAにおける抄紙型2の上方位置に変位し、且つ上型4dが第1乾燥成形ゾーンBにおける下型5a2の上方位置に変位し、それぞれ各ゾーンにおける処理が同期して行なわれる。
上型4aが第2乾燥成形ゾーンCにおける下型5bの上方位置に変位したとき、下型5bを上方に移動させる(図6a)。上型4aと下型5bとの間のクリアランスが一定値となった時点で下型5bの上昇運動は停止する。上型4aと下型5bとの間のクリアランスは上型4aと下型5aとの間のクリアランス16よりも小さくすることが好ましいが、同等でもよい。
所定のクリアランスで上型4aと下型5bとが型合わせされると、含水抄造成形品12は上型4aと下型5bとの間に挟まれて加圧され、加熱乾燥される(図6b)。この加熱乾燥に当たっては上型4aと下型5bとにおいてそれぞれ吸引及び加熱が行なわれるが、下型5bの構造は前記した下型5aと同一構造なので上型4aと下型5bにおける吸引機構及び加熱機構は図9に示す吸引機構及び加熱機構と同様である。
この上型4aと下型5bとによる乾燥成形によって更に含水率の低下した含水抄造成形品が得られる。
上記した上型4aと下型5bとによる加熱プレスが終了した後、上型4aと下型5bを僅かに離間させ、前記したと同様の方法で空気吹き付けと真空吸引を上型4a、下型5b間で交互に切り換えて行ない、含水抄造成形品12を上下に揺動させる。
含水抄造成形品12の上下揺動工程終了後、含水抄造成形品12を上型4aに吸引保持させ且つ下型5aを下方に移動して、該下型5aを旧位置に復帰させる(図6c)。
次いで支持体3が回転して上型4aは含水抄造成形品12を保持した状態で第3乾燥成形ゾーンDにおける下型5cの上方位置に変位する。このとき同時に上型4bが抄紙成形ゾーンAにおける抄紙型2の上方位置に変位し、上型4cが第1乾燥成形ゾーンBにおける下型5aの上方位置に変位し、且つ上型4dが第2乾燥成形ゾーンCにおける下型5bの上方位置に変位し、それぞれ各ゾーンにおける処理が同期して行なわれる。
上型4aが第3乾燥成形ゾーンDにおける下型5cの上方位置に変位したとき、下型5cを上方に移動させ、上型4aと下型5cとの間のクリアランスが一定値となった時点で下型5cの上昇運動を停止させる。上型4aと下型5cとの間のクリアランスは上型4aと下型5bとの間のクリアランスよりも小さくすることが好ましいが、同等でもよい。
上型4aと下型5cとの型合わせによって含水抄造成形品12は上型4aと下型5cとの間に挟まれて加圧され、加熱乾燥される。この加熱乾燥工程において、前述したと同様な機構(図9に示す機構)で吸引及び加熱が行なわれる。
この上型4aと下型5cとによる乾燥成形によって残余の水分が除去され、最終成形品である抄造成形品28が得られる。この抄造成形品28の含水率は0〜10重量%となる。
上記した上型4aと下型5cとによる加熱プレスが終了した後、上型4aと下型5cを僅かに離間させ、空気吹き付けと真空吸引を上型4a、下型5c間で交互に切り換えて行ない、抄造成形品28を上下に揺動させる。
その後、上型4aに抄造成形品28を吸引保持させ且つ下型5cを更に下方に移動させて旧位置に復帰させる。この下型5cの下方移動に合わせて、成形品受取り装置36の受けテーブル35が前方に移動して上型4aの下方位置に達したところで停止する。
次いで上型4aの圧空通路47より圧縮空気が供給され、コアベント25を介して上型4a表面より空気が吹き出される。これによって抄造成形品28が上型4aより離型し、下方の受けテーブル35上に落下する(図7)。受けテーブル35は抄造成形品28を受け取った後、後方に移動する。受けテーブル35が元の位置に復帰した時点か或いは後方に移動する途中で該受けテーブル35を傾斜して抄造成形品28を下方に落下させる。抄造成形品28が落下する下方位置にはベルトコンベアー等の搬送装置が設置され、落下する抄造成形品28を受け取って次工程に搬送する。
上記の成形品取り出し工程が終了した後、支持体3が回転して上型4aは抄紙成形ゾーンAにおける抄紙型2の上方位置に変位し、以後前述したと同様な工程が繰り返し行なわれる。
上記した抄紙成形工程及び乾燥成形工程において抄紙型2、上型4a、4b、4c、4d及び下型5a、5b、5Cのそれぞれの真空通路43、46、51から排出される水を回収してパルプ原料液製造用の水として再利用に供することができ、それにより水資源の節約及び環境汚染の防止を図ることができる。
本発明は抄造成形品として、例えば図10に示すような容器29を製造することができ、また包装用緩衝材を製造することもできる。
産業上の利用可能性
本発明によれば抄造成形品の製造を効率よく行え、しかも装置が小型化されるので、小型電気製品、精密機械類の包装用容器或いは卵等の食品の包装用容器等の抄造成形に有益であり、製造コストの低減を図れる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明装置の平面略図、図2は図1における第1乾燥成形ゾーンBの方向から見た本発明装置の正面略図、図3は図1における第2乾燥成形ゾーンCの方向から見た本発明装置の正面略図、図4a、4b、4c、4d、4eは抄紙成形工程を示す正面略図、図5a、5b、5cは第1乾燥成形ゾーンBにおける乾燥成形工程を示す正面略図、図6a、6b、6cは第2乾燥成形ゾーンCにおける乾燥成形工程を示す正面略図、図7は成形品取り出し工程を示す正面略図、図8は上型と抄紙型との型合わせ状態を示す縦断面略図、図9は上型と下型との型合わせ状態を示す縦断面略図、図10は本発明製造方法により得られた抄造成形品の一例を示す斜視図、図11は従来の製造装置を示す正面略図である。

Claims (14)

  1. 抄紙型をパルプ原料液に浸漬し、パルプ成分を抄き取って抄紙型上に含水抄造物を形成する工程と、抄紙型と上型との間に含水抄造物を挟んで脱水乾燥を行い含水抄造成形品を得る工程と、含水抄造成形品を円周方向に移送する工程と、含水抄造成形品を円周方向に移送した地点で該含水抄造成形品を上型と下型の間に挟んで加熱乾燥を行う工程と、前記加熱乾燥により得られた抄造成形品を型より取り出す工程とからなることを特徴とする抄造成形品の製造方法。
  2. 抄紙型と上型との間に含水抄造物を挟んで脱水乾燥を行うに当たり、抄紙型と上型とを真空吸引手段により減圧して含水抄造物の水分を吸引し脱水乾燥する請求の範囲第1項記載の抄造成形品の製造方法。
  3. 脱水乾燥を行うに当たり、上型を加熱して加熱乾燥を行う請求の範囲第2項記載の抄造成形品の製造方法。
  4. 円周方向に移動可能に設けた上型に含水抄造成形品を吸引保持して該成形品を円周方向に移送する請求の範囲第1項記載の抄造成形品の製造方法。
  5. 上型が円周方向に移動する行程内に抄紙成形ゾーン及び複数の乾燥成形ゾーンを設け、含水抄造成形品を各乾燥成形ゾーンに順次移送して各乾燥成形ゾーンにおいて、含水抄造成形品を上型と下型の間に挟んで加熱乾燥を行う請求の範囲第4項記載の抄造成形品の製造方法。
  6. 含水抄造成形品を上型と下型の間に挟んで加熱乾燥を行うに当たり、上型と下型とを真空吸引手段により減圧して含水抄造成形品の水分を吸引し脱水乾燥する請求の範囲第1項又は第5項記載の抄造成形品の製造方法。
  7. 最後の乾燥成形ゾーンにおいて製造された抄造成形品を上型より取り出した後、該上型を抄紙成形ゾーンに移動する請求の範囲第5項記載の抄造成形品の製造方法。
  8. 回転可能に設けられた支持体に支持されて円周方向に移動可能に設けられた複数の上型と、上型が円周方向に移動する行程内に設けられた抄紙成形ゾーン及び複数の乾燥成形ゾーンと、抄紙成形ゾーンに設けられた抄紙槽及び該抄紙槽内に設置された抄紙型と、それぞれの乾燥成形ゾーンに設けられた下型と、パルプ成分を抄き取って抄紙型上に形成された含水抄造物を抄紙型と上型とで挟んで脱水乾燥する機構と、上記脱水乾燥により得られた含水抄造成形品を上型に保持して乾燥成形ゾーンに順次移送する機構と、乾燥成形ゾーンにおいて含水抄造成形品を上型と下型の間に挟んで加熱乾燥する機構とからなることを特徴とする抄造成形品の製造装置。
  9. 上型に水を排出できる複数の通路を設け、それらの通路を真空通路及び圧空通路に連通させた請求の範囲第8項記載の抄造成形品の製造装置。
  10. 抄紙型は上下方向移動可能に設けられ、抄紙型を上昇させて上型との間で含水抄造物を挟むように構成した請求の範囲第8項記載の抄造成形品の製造装置。
  11. 抄紙型に水を排出できる複数の通路を設け、それらの通路を真空通路に連通させた請求の範囲第8項記載の抄造成形品の製造装置。
  12. 下型は上下方向移動可能に設けられ、下型を上昇させて上型との間で含水抄造成形品を挟むように構成した請求の範囲第8項記載の抄造成形品の製造装置。
  13. 下型に水を排出できる複数の通路を設け、それらの通路を真空通路及び圧空通路に連通させた請求の範囲第8項記載の抄造成形品の製造装置。
  14. 抄造成形品が製造される乾燥成形ゾーンの近傍に成形品受取り装置を設けた請求の範囲第8項記載の抄造成形品の製造装置。
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