JPWO2002096921A1 - アポトーシスを誘導する新規なグルコース誘導体、その製造方法及び医薬としてのその用途 - Google Patents

アポトーシスを誘導する新規なグルコース誘導体、その製造方法及び医薬としてのその用途

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Abstract

本発明はアポトーシスを誘導する新規なグルコース誘導体およびその医薬としての使用に関する。本発明のグルコース誘導体は、次一般式(I)[式中、X、Y、Zは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基またはアルコキシ基であり、ただしX、Y、Zは同時に水素となることはなく、R1、R2、R3は同一または異なり、水素またはアシル基(COR4)であり、ただしR1、R2、R3は同時に水素となることはなく、そしてR4は飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される。このグルコース誘導体は不要または病原細胞に対してアポトーシスを選択的に誘発させて、該細胞により発生する疾患を治療及び/または予防するための医薬として有用である。

Description

技術分野
本発明はアポトーシス誘導能を有する新規なグルコースのアセタール誘導体、その製造方法及びこれを有効成分として含有する医薬に関し、詳しくはアポトーシスを誘導することによって治療及び/または予防することが期待できる疾患、例えば腫瘍、大腸ポリポーシス、慢性関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、ウイルス感染症、及び炎症性疾患の治療薬及び/または予防薬に有効なグルコースのアセタール誘導体である新規化合物、その製造方法及びその医薬としての用途に関する。
背景技術
アポトーシス(apoptosis)は、遺伝子にプログラム化された細胞死の一様式である.これは個体の発生過程の形態形成や、成体での血液細胞や表皮細胞などの細胞交代等において見ることが出来る。細胞死の形態は、細胞の凝縮、微絨毛の消失、核の断片化、及びゲノムDNAのヌクレオソーム単位での切断、アポトーシス小体の形成とその被貧食によって達成される[Cell,88巻,347−354頁,1997年及びScience,267巻,1456−1462頁,1995年]。アポトーシスが疾患と関連して注目される理由は、(1)自己反応性の免疫担当細胞の排除に関与すること、(2)エイズウイルスや肝炎ウイルスなどによるウイルス感染症に関与すること、(3)アルツハイマー病などの神経変性疾患や自己免疫疾患である脳脊髄膜炎の発生に関与すること、(4)癌病巣内での腫瘍細胞の自然消失や制癌剤による細胞死に関与すること等が挙げられる。
このようなアポトーシスの制御異常によって発症する様々な疾患に対する薬物の探索が盛んに行なわれている。なかでも、アポトーシスを促進する物質は従来の抗癌剤を始め多くの物質で発見されている。これらの物質は非常に活性が強くその活性のみの評価としては申し分ないほどに細胞レベルでは有効であるが、同時にこれらの薬剤はほとんどアポトーシス促進作用と並行して強い細胞毒性を持ち、コントロールが難しいと言う欠点がある。
そこで毒性が低く且つ病原細胞に選択性の高い新規なアポトーシス誘導剤の開発が望まれている。既にこの分野の研究によって構造と活性の相関についての研究の蓄積がなされている。このような化合物の構造的な特徴は、水酸基を持つ生体成分である水可溶性の化合物[例えばアスコルビン酸(WO9528925)]を中心に、水酸基を保護するアセタール部分があり、更にその外に細胞内への取り込みが容易に行われるように長鎖の脂肪酸残基を配置してなるものである。長鎖脂肪酸との結合様式としては、アミド結合は生体内で解裂されにくいため、エステル結合が好ましい。このように設計された化合物は細胞内へ取り込まれやすく、また細胞内においてはアセタール部分及びエステル部分がすみやかに解裂し、それぞれが生体に作用すると推察される。
発明の開示
本発明者らは、上記の課題を解決するために、水溶性の中心部分にグルコースを据え、これを化学修飾する事によって目的とするアポトーシス誘導能と毒性とを乖離できる化合物の合成を試みた。特にアポトーシス誘導能に加え、薬剤として必須な要件である水溶性の向上と生体内への取り込みが促進されるような分子を設計した。そして下記する新規なグルコースのアセタール誘導体が不要のまたは病原性の細胞、例えば癌細胞に対して選択的にアポトーシスを誘導し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一般式(I)
Figure 2002096921
[式中、X、Y、Zは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基またはアルコキシ基であり、ただしX、Y、Zは同時に水素となることはなく、R、R、Rは同一または異なり、水素またはアシル基(COR)であり、ただし、R、R、Rは同時に水素となることはなく、Rは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物に関する。
また、本発明は、一般式(II)
Figure 2002096921
[式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Q、Wは同一または異なるアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]、
一般式(III)
Figure 2002096921
[式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Qはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]、
一般式(IV)
Figure 2002096921
[式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Qはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]、または
一般式(X)
Figure 2002096921
[式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、そして、A、B、Cの少なくとも一つはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であるものとし、Rは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]
で示される化合物を、脱シリル化剤と反応させて、一般式(I)
Figure 2002096921
[式中、X、Y、Zは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基またはアルコキシ基であり、ただし、X、Y、Zは同時に水素となることはなく、R、R、Rは同一または異なり、水素またはアシル基(COR)であり、ただしR、R、Rは同時に水素となることはなく、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物を製造する方法にも関する。
さらにまた本発明は、一般式(I)
Figure 2002096921
[式中、X、Y、Zは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基またはアルコキシ基であり、ただしX、Y、Zは同時に水素となることはなく、R、R、Rは同一または異なり、水素またはアシル基(COR)であり、ただしR、R、Rは同時に水素となることはなく、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物を有効成分とし、不要または病原細胞に対してアポトーシスを選択的に誘発させて、該細胞により発生する疾患を治療及び/または予防するための医薬にも関する。
本発明の上記したグルコース誘導体の一般式(I)中のR、R、Rのアシル基としては、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、バレリル基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、リノレオイル基、リノレノイル基、アラキドノイル基、5,8,11,14,17−エイコサペンタエノイル基、5,8,11,14−エイコサテトラエノイル基、4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエノイル基等が挙げられる。
また本発明の上記したグルコース誘導体の一般式(I)中のX、Y、Zのハロゲン化アルキル基のハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基のアルキルとしては、直鎖状、分枝鎖状アルキルのいずれでもよく、炭素原子1〜6個の低級アルキルが挙げられる。具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル等が挙げられる。またハロゲン化アルキルとしては、前記アルキルの一部の水素原子がハロゲン化されたもの、例えば(CFCHCH−、CFCH−、CHF−等であってもよく、また、全ての水素原子がハロゲン化されたもの、例えばトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル等であってもよい。また、アルコキシ基としては炭素数原子1〜6個の低級アルコキシ基が好ましく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
前記したアポトーシスの促進がその治療/または予防に有効な疾患としては、例えば、癌、成人T細胞白血病、大腸ポリポーシス、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ等の膠原病、C型肝炎等のウイルス性疾患、原発性胆汁性肝硬変、突発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、及び潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群等、炎症性疾患等を挙げることができるが、アポトーシスを誘導することにより生体にとって不都合な細胞の除去が可能になり、そのことによって治療/または予防に有効であるような疾患であれば上記した疾患に限られない。
本発明の化合物は以下に述べる合成方法によって得ることができる。
すなわち、一般式(I)で示される化合物は、例えば、一般式(II)
Figure 2002096921
[式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基あるいはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Q、Wは同一または異なるアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、Rは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3から25個の炭化水素基である]で示される化合物に、テトラブチルアンモニウムフルオライド、フッ化カリウムなどの脱シリル化剤を反応させて得ることが出来る。
アルキルシロキシ基としては例えばトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリイソプロピロシロキシ基、t−ブチルジメチルシロキシ基等が挙げられる。アルキルアリールシロキシ基としては例えばt−ブチルジフェニルシロキシ基等が挙げられる。アリールシロキシ基としては例えばトリフェニルシロキシ基等が挙げられる。アルキルシリル基としては例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピロシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。アルキルアリールシリル基としては例えばt−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。アリールシリル基としては例えばトリフェニルシリル基等が挙げられる
また、一般式(I)で示される化合物は、例えば、一般式(III)
Figure 2002096921
[式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基あるいはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Qはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、Rは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物にテトラブチルアンモニウムフルオライド、フッ化カリウムなどの脱シリル化剤とを反応させて得ることが出来る。
アルキルシロキシ基としては例えばトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリイソプロピロシロキシ基、t−ブチルジメチルシロキシ基等が挙げられる。アルキルアリールシロキシ基としては例えばt−ブチルジフェニルシロキシ基等が挙げられる。アリールシロキシ基としては例えばトリフェニルシロキシ基等が挙げられる。アルキルシリル基としては例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピロシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。アルキルアリールシリル基としては例えばt−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。アリールシリル基としては例えばトリフェニルシリル基等が挙げられる。
また、一般式(I)で示される化合物は、例えば、一般式(IV)
Figure 2002096921
[式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基あるいはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Qはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、Rは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物にテトラブチルアンモニウムフルオライド、フッ化カリウムなどの脱シリル化剤とを反応させて得ることが出来る。
アルキルシロキシ基としては例えばトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリイソプロピロシロキシ基、t−ブチルジメチルシロキシ基等が挙げられる。アルキルアリールシロキシ基としては例えばt−ブチルジフェニルシロキシ基等が挙げられる。アリールシロキシ基としては例えばトリフェニルシロキシ基等が挙げられる。アルキルシリル基としては例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピロシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。アルキルアリールシリル基としては例えばt−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。アリールシリル基としては例えばトリフェニルシリル基等が挙げられる。
そして一般式(II)で示される化合物は、例えば、一般式(V)
Figure 2002096921
[式中、Q、W、A、B、Cは一般式(II)について述べた通りの意味を有する]で示される化合物とRCOOHで示されるカルボン酸またはその機能的誘導体とを反応させて得ることが出来る。
COOHで示されるカルボン酸の具体例としては酪酸、イソ酪酸、ピバル酸、吉草酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸、5,8,11,14−エイコサテトラエン酸、4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸等が挙げられる。
一般式(V)で示される化合物は、例えば、一般式(VI)
Figure 2002096921
[式中、A、B、C、Qは一般式(II)について述べた通りの意味を有する]で示される化合物を、例えばトリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリド、トリイソプロピロシリルクロリド、t−ブチルジメチルシリルクロリド等のアルキルシリル化剤、またはt−ブチルジフェニルシリルクロリド等のアルキルアリールシリル化剤またはトリフェニルシリルクロリド等のアリールシリル化剤などを反応させて得ることが出来る。
一般式(III)及び一般式(IV)で示される化合物は、例えば、一般式(VI)
Figure 2002096921
[式中、A、B、C、Qは一般式(II)について述べた通りの意味を有する]で示される化合物とRCOOHで示されるカルボン酸またはその機能的誘導体とを反応させ得ることが出来る。RCOOHで示されるカルボン酸としては上記したものと同じものが用いられる。
一般式(VI)の化合物は、例えば、一般式(VII)
Figure 2002096921
[式中、Qは一般式(II)について述べた通りの意味を有する]で示される化合物と、3−A−4−B−5−Cベンズアルデヒド誘導体との反応により得ることが出来る。ここでA、B、Cは一般式(II)について述べた通りの意味を有する。
一般式(VII)の化合物は、例えば、一般式(VIII)
Figure 2002096921
[式中、Qは一般式(II)について述べた通りの意味を有する]で示される化合物をパラジウム炭素などを用いた接触水素化などにより、ベンジル基(Bn)を除去することにより得ることが出来る。
一般式(VIII)の化合物は、例えば、市販の一般式(IX)
Figure 2002096921
で示される化合物を、例えばトリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリド、トリイソプロピロシリルクロリド、t−ブチルジメチルシリルクロリド等のアルキルシリル化剤、またはt−ブチルジフェニルシリルクロリド等のアルキルアリールシリル化剤あるいはトリフェニルシリルクロリド等のアリールシリル化剤などを反応させて得ることが出来る。
また、一般式(I)で示される化合物は、例えば、一般式(X)
Figure 2002096921
[式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、そしてA、B、Cの少なくとも一つはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基またはアリールシリル基であるものとし、Rは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物にテトラブチルアンモニウムフルオライド、フッ化カリウムなどの脱シリル化剤とを反応させて得ることが出来る。
アルキルシロキシ基としては例えばトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリイソプロピロシロキシ基、t−ブチルジメチルシロキシ基等が挙げられる。アルキルアリールシロキシ基としては例えばt−ブチルジフェニルシロキシ基等が挙げられる。アリールシロキシ基としては例えばトリフェニルシロキシ基等が挙げられる。
一般式(X)の化合物は、例えば、一般式(XI)
Figure 2002096921
[式中、Rは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物と3−A−4−B−5−Cベンズアルデヒド誘導体との反応により得ることが出来る。ここで、A、B、Cは一般式(X)について述べた通りの意味を有する。
一般式(XI)の化合物は、例えば、一般式(XII)
Figure 2002096921
[式中、Rは一般式(XI)について述べた通りの意味を有する]で示される化合物をパラジウム炭素などを用いた接触水素化などにより、ベンジル基(Bn)を除去することにより得ることが出来る。
一般式(XII)の化合物は、例えば、市販の一般式(IX)
Figure 2002096921
で示される化合物とRCOOHで示されるカルボン酸またはその機能的誘導体とを反応させ得ることが出来る。RCOOHで示されるカルボン酸は上記と同じものが用いられる。
上記した、一般式(II)、一般式(III)、一般式(II)または一般式(X)で示される化合物の脱シリル化反応は、この技術分野における慣用の反応条件下で行われ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒、水、またはこれら有機溶媒と水との混合物を溶媒として、これに脱シリル化を行うべき化合物を溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオライド、フッ化カリウムなどの脱シリル化剤を反応させて行うことができる。反応温度は溶媒の沸騰点から凝固点までの広い範囲で行うことができるが、−10℃〜室温程度の温度で普通に行われる。反応時間は反応温度にも依存するが、数時間〜1昼夜程度で普通に行われる。
さらにまた、一般式(I)で示される化合物は、例えば、一般式(XIII)
Figure 2002096921
[式中、R、R、Rは同一または異なり、水素またはアシル基(COR)であり、ただしR、R、Rは同時に水素となることはなく、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物を、一般式(XIV)
Figure 2002096921
[式中、X、Y、Zは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基またはアルコキシ基であり、ただし、X、Y、Zは同時に水素となることはないものとする]で示される化合物と反応させて得ることができる。この反応は、適当な溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒中で、縮合触媒例えば、ピリジニウムパラトルエンスルフォナートの存在または不存在下でおこなわれる。反応温度は溶媒の沸騰点から凝固点までの広い範囲で行うことができるが、−10℃〜室温程度の温度で普通に行われる。反応時間は反応温度にも依存するが、数時間〜1昼夜程度で普通に行われる。
一般式(I)で示される化合物を得る反応を反応スキームで示すと次の通りである。
Figure 2002096921
本発明の前記式(I)を有する化合物は種々の形態で投与される。その投与形態としては例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与または、注射剤(静脈内、筋肉内、皮下)、点滴剤、座剤による非経口投与を挙げることができる。これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑択剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
これらの補助剤としては、例えば、水、グルコース、ラクトース、コーンスターチ、ゼラチン、マンニトール、澱粉ペースト、トリケイ酸マグネシウム、ケラチン、コロイド状シリカ、バレイショ澱粉、尿素などがあげられる。その投与量は症状、年令、体重、投与方法によって異なるが、通常は成人に対して1日1mg〜4000mgを投与することができる。また、この範囲では毒性は認められない。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明を製造例、実施例および製造剤によってさらに説明する。製造例は本発明化合物の合成中間体製造の具体例のいくつかを示し、実施例は本発明の化合物の製造の具体例を示し、そして製造例は本発明の化合物のを有効成分とする医薬製剤の具体例を示すものである。なおこれらは本発明を単に説明するだけのものであって、本発明を限定するものとして解してはならない。
[製造例−1)
3,4−ジメトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール
Figure 2002096921
3,4−ジメトキシベンズアルデヒド(5.0g,30.09mmol)と、オルト蟻酸メチル(12.77g,120.35mmol)のベンゼン(200ml)溶液にパラトルエンスルホン酸(0.52g,3.01mmol)を加えた。この溶液をDean−Starkを用いて脱水しながら6時間還流した後、水(50ml)、飽和重曹水(50ml)、IPE(100ml)を加えた。有機層を水(50ml)、飽和食塩水(50ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付しヘキサン/酢酸エチル=75/25を溶離液として3,4−ジメトキシベンズアルデヒド ジメチルアセタール(6.38g,収率100%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ3.33(s,6H),3.89(s,3H),3.90(s,3H),5.33(s,1H),6.84−6.87(m,1H),6.97−7.00(m,2H)
[製造例−2]
4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド
Figure 2002096921
バニリン(2.0g,13.14mmol)とイミダゾール(1.16g,17.08mmol)のDMF(15ml)溶液にt−ブチルジフェニルシリルクロリド(3.97g,14.46mmol)を加えた。この溶液を室温で1時間撹拌後、IPE(100ml)を加えた。有機層を水(50ml)3回、飽和食塩水(50ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=90/10を溶離液として4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(3.18g,収率62%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.12(s,9H),3.63(s,3H),6.79(d,J=7.8Hz,1H),7.18(dd,J=2.0Hz,1H),7.30−7.44(m,7H),7.68−7.70(m,4H),9.77(s,1H)
[製造例−3]
4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール
Figure 2002096921
製造例−2で得た4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(5.2g,13.31mmol)とオルト蟻酸メチル(7.06g,66.57mmol)のメタノール(100ml)溶液にピリジニウムパラトルエンスルホナート(0.67g,2.66mmol)を加えた。この溶液を室温で19時間撹拌後、飽和重曹水(30ml)を加えて減圧濃縮をした。この溶液に水(50ml)、IPE(100ml)を加え、水層をIPE(50ml)で2回抽出をした。合わせた有機層を水(30ml)2回、飽和食塩水(30ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=90/10を溶離液として4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール(5.38g,収率93%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.10(s,9H),3.27(s,6H),3.57(s,3H),5.25(s,1H),6.68−6.73(m,2H),6.84−6.86(m,1H),7.30−7.42(m,6H),7.69−7.71(m,4H)
[製造例−4]
1−O−パルミトイル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
市販の2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−a−D−グルコピラノース(1.47g,2.72mmol)とパルミチン酸無水物(3.23g,6.53mmol)の塩化メチレン(14ml)溶液にピリジン(2.15g,27.2mmol)を加えた。この溶液を還流下15時間撹拌後、ジエチルエーテル(200ml)を加えた。有機層を3N−HCl(30ml)、飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)、水(50ml)3回、飽和食塩水(50ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をし、1−O−パルミトイル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノースを得た。このものは特に精製することなく次の反応へ用いた。
[製造例−5]
1−O−パルミトイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−4で得た粗1−O−パルミトイル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノースのエタノール(25ml)溶液に5%−Pd/C(865.9mg,0.41mmol)を加えた。この溶液を水素雰囲気下室温で16時間撹拌後、セライトろ過をした。ろ液を減圧濃縮し、残留物をヘキサン/酢酸エチルより再結晶し1−O−パルミトイル−D−グルコピラノース(952mg,2−steps,収率84%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.86−0.90(m,3H),1.20−1.40(m,24H),1.61−1.67(m,2H),2.34−2.42(m,2H),3.41−3.88(m,6H),5.52(d,J=7.8Hz,0.7H),6.14(d,J=2.0Hz,0.3H)
[製造例−6]
1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース及び1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−5で得た1−O−パルミトイル−D−グルコピラノース(310mg,0.74mmol)と4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール(3.23g,7.41mmol)の塩化メチレン(10ml)とジオキサン(5ml)溶液にピリジニウムパラトルエンスルホナート(260.3mg,1.04mmol)を加えた。この溶液を室温で5時間撹拌後、水(10ml)、飽和重曹水(10ml)、クロロホルム(20ml)を加えた。水層をクロロホルム(10ml)で2回抽出した。合わせた有機層を水(20ml)、飽和食塩水(20ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=70/30を溶離液として1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース(410mg,収率70%)と1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース(140mg,収率24%)をそれぞれ得た。
1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.88(t,J=6.4Hz,3H),1.09(s,9H),1.20−1.40(m,24H),1.57−1.66(m,2H),2.41(t,J=7.4Hz,2H),3.61(s,3H),3.39−3.72(m,3H),3.82(dd,J=5.0Hz,10.2Hz,1H),3.85(t,J=9.2Hz,1H),5.40(s,1H),5.64(d,J=8.0Hz,1H),6.66(d,J=8.4Hz,1H),6.75(dd,J=2.0Hz,8.4Hz,1H),6.92(d,J=2.0Hz,1H),7.30−7.40(m,6H),7.67−7.70(m,4H)
1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.88(t,J=6.4Hz,3H),1.09(s,9H),1.20−1.40(m,24H),1.57−1.66(m,2H),2.42(t,J=7.3Hz,2H),3.61(s,3H),3.67(t,J=10.4Hz,1H),3.80−3.88(m,2H),3.95(t,J=9.2Hz,1H),4.00(t,J=9.2Hz,1H),4.26(dd,J=5.2Hz,10.4Hz,1H),5.42(s,1H),6.23(d,J=3.6Hz,1H),6.67(d,J=8.2Hz,1H),6.77(dd,J=2.0Hz,8.2Hz,1H),6.92(d,J=2.0Hz,1H),7.26−7.42(m,6H),7.68−7.71(m,4H)
[製造例−7]
1−O−t−ブチルジメチルシリル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド
Figure 2002096921
2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノース(1.1g,2.03mmol)のDMF(4ml)溶液に、イミダゾール(276mg,4.06mmol)とt−ブチルジメチルシリルクロリド(460mg,3.05mmol)を室温で加えた.この溶液を室温で16時間撹拌した後、酢酸エチルを加えた。水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=85/15を溶離液として、1−O−t−ブチルジメチルシリル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド(1.32g,収率97%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.09(s,0.6H;α体),0.11(s,0.6H;α体),0.15(s,2.4H;β体),0.18(s,2.4H;β体),0.92(s,1.8H;α体),0.95(s,7.2H;β体),3.36−3.71(m,6H),4.42−5.24(m,9H),7.11−7.37(m,20H)
[製造例−8]
1−O−t−ブチルジメチルシリル−4,6−O−(4−メトキシ)ベンジリデン−D−グルコピラノシド
Figure 2002096921
製造例−7で得た1−O−t−ブチルジメチルシリル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド(1.32g,2.03mmol)のエタノール(10ml),酢酸エチル(20ml)溶液に10%Pd−C(0.4g)を加え、水素雰囲気下室温で88時間撹拌した。セライト濾過後、減圧濃縮した。残留物(620mg)のDMF(10ml)溶液に、p−アニスアルデヒドジメチルアセタール(3.7g,20.3mmol)とピリジニウムパラトルエンスルホナート(204mg,0.81mmol)を室温で加えた。この溶液を室温で24時間撹拌後、酢酸エチルを加え、水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=30/70を溶離液として、1−O−t−ブチルジメチルシリル−4,6−O−(4−メトキシ)ベンジリデン−D−グルコピラノシド(600mg,2工程で収率72%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.15 and 0.165 and 0.170(s,6H),0.93(s,7.5H;β体),0.94(s,1.5H;α体),1.85−2.00(m,0.2H;α体),2.39(d,0.8H,J=1.6H;β体),2.64−2.68(m,0.2H;α体),2.68−2.73(m,0.8H;β体),3.38−3.93(m,5H),3.80(s,3H),4.21(dd,0.2H,J=5.2Hz,9.6Hz;α体),4.28(dd,0.8H,J=5.2Hz,9.6Hz;β体),4.63(d,0.8H,J=7.2Hz;β体),5.21(d,0.2H,J=3.2Hz;α体),5.49(s,0.8H;β体),5.50(s,0.2H;α体),6.87−6.90(m,2H),7.40−7.45(m,2H)
[製造例−9]
1−O−t−ブチルジメチルシリル−4,6−O−(4−メトキシ)ベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノシド
Figure 2002096921
製造例−8で得た1−O−t−ブチルジメチルシリル−4,6−O−(4−メトキシ)ベンジリデン−D−グルコピラノシド(600mg,1.45mmol)とパルミチン酸(485mg,1.89mmol)の塩化メチレン(10ml)とDMF(3ml)溶液に、氷冷下DMAP(35mg,0.29mmol)とDCC(359mg,1.74mmol)を順次加えた。この溶液を室温で40時間撹拌した後、セライト濾過をした。クロロホルムを加え、水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=80/20を溶離液として、1−O−t−ブチルジメチルシリル−4,6−O−(4−メトキシ)ベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノシド(560mg,収率59%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.15(s,6H),0.88(t,3H,J=6.8Hz),0.92(s,9H),1.59−1.67(m,2H),2.36(t,2H,J=7.2Hz),2.43(d,1H,J=3.6Hz),3.46−3.55(m,2H),3.65(t,1H,J=9.6Hz),3.75−3.80(m,1H),3.80(s,3H),4.28(dd,1H,J=4.2Hz,10.4Hz),4.69(d,1H,J=8.0Hz),5.20(t,1H,J=11.2Hz),5.44(s,1H),6.84−6.89(m,2H),7.33−7.38(m,2H)
[製造例−10]
1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−D−グルコピラノシド
Figure 2002096921
製造例−7で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド(5.75g,7.38mmol)のエタノール(100ml)、酢酸エチル(210ml)溶液に10%Pd−C(1.0g)を加え、水素雰囲気下室温で64時間撹拌した。セライト濾過後、減圧濃縮した。残留物のDMF(40ml)溶液に4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール(11.57g,26.6mmol)とピリジニウムパラトルエンスルホナート(383mg,1.52mmol)を室温で加えた。この溶液を室温で18時間撹拌した後、酢酸エチルを加えた。水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=60/40を溶離液として、1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−D−グルコピラノシド(4.61g,収率79%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ1.07(s,9H),1.10(s,9H),2.35(d,1H,J=3.2Hz),2.61(d,1H,J=2.4Hz),3.12(dt,1H,J=4.8Hz,9.6Hz),3.48(t,1H,J=9.2Hz),3.52−3.70(m,3H),3.57(s,3H),4.04(dd,1H,J=5.6Hz,10.0Hz),4.56(d,1H,J=7.6Hz),5.35(s,1H),6.60−6.75(m,2H),6.84−6.88(m,1H),7.28−7.46(m,12H),7.61−7.75(m,8H)
【製造例−11】
1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−エイコサペンタエノイル−D−グルコピラノシド
Figure 2002096921
製造例−10で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−D−グルコピラノシド(790mg,1.0mmol)とエイコサペンタエン酸(362mg,1.2mmol)の塩化メチレン(8ml)とDMF(2ml)溶液に氷冷下DMAP(24mg,0.2mmol)とDCC(248mg,1.2mmol)を順次加えた。この溶液を室温で24時間撹拌した後、セライト濾過をした。酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=80/20を溶離液として、目的物1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−エイコサペンタエノイル−D−グルコピラノシド(430mg,収率40%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.97(t,3H),1.07(s,9H),1.09(s,9H),1.63−1.74(m,2H),2.01−2.11(m,4H),2.35(t,2H,J=8.0Hz),2.40(d,1H,J=4.4Hz),2.74−2.85(m,8H),3.14(dt,1H,J=4.4Hz,9.6Hz),3.51−3.66(m,3H),3.54(s,3H),4.04(dd,1H,J=5.2Hz,10.4Hz),4.58(d,1H,J=8.0Hz),5.04(t,1H,J=9.6Hz),5.26−5.44(m,10H),6.58−6.68(m,2H),6.81−6.84(m,1H),7.27−7.46(m,12H),7.63−7.72(m,8H)
[製造例−12]
1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシド
Figure 2002096921
製造例−10で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−D−グルコピラノシド(1.0g,1.26mmol)の塩化メチレン(13ml)溶液に、トリエチルアミン(0.61ml,4.41mmol)とトリエチルシリルクロリド(0.64ml,3.79mmol)を室温で加えた。この溶液を室温で16時間撹拌した後、ジエチルエーテルを加えた。水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=90/10を溶離液として、1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシド(1.11g,収率97%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.50−0.57(m,6H),0.85(t,9H,J=8.0Hz),1.08(s,9H),1.09(s,9H),2.27(d,1H,J=2.8Hz),2.94−3.07(m,1H),3.38(t,1H,J=8.8Hz),3.54(s,3H),3.45−3.62(m,3H),3.99(dd,1H,J=4.8Hz,10.6Hz),4.52(d,1H,J=7.2Hz),5.30(s,1H),6.59−6.75(m,2H),6.81−6.89(m,1H),7.26−7.46(m,12H),7.62−7.73(m,8H)
[製造例−13]
1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−デカノイル−D−グルコピラノシド及び1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジデカノイル−D−グルコピラノシド
Figure 2002096921
製造例−10で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−D−グルコピラノシド(1.0g,1.26mmol)とデカン酸(262mg,1.52mmol)の塩化メチレン(15ml)溶液に氷冷下、DMAP(31mg,0.25mmol)とDCC(314mg,1.52mmol)を順次加えた。この溶液を室温で64時間撹拌した後、セライト濾過をした。ジエチルエーテルを加え、水、飽和塩化アンモニア水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=88/12を溶離液として、1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジデカノイル−D−グルコピラノシド(400mg,収率29%)を、ヘキサン/酢酸エチル=85/15を溶離液として、1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−デカノイル−D−グルコピラノシド(620mg,収率52%)を得た。
1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−デカノイル−D−グルコピラノシド:
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.87(t,3H,J=6.8Hz),1.07(s,9H),1.09(s,9H),1.15−1.35(m,12H),1.53−1.65(m,2H),2.34(t,2H,J=8.0Hz),2.43(d,1H,J=4.4Hz),3.14(dt,1H,J=4.8Hz,9.6Hz),3.50−3.67(m,3H),3.54(s,3H),4.05(dd,1H,J=4.8Hz,10.4Hz),4.58(d,1H,J=7.6Hz),5.03(t,1H,J=9.2Hz),5.31(s,1H),6.62(d,1H,J=8.0Hz),6.65(dd,1H,J=2.0Hz,8.0Hz),6.83(d,1H,J=2.0Hz),7.28−7.48(m,12H),7.62−7.75(m,8H)
1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジデカノイル−D−グルコピラノシド:
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.83−0.92(m,6H),1.04(s,9H),1.07(s,9H),1.16−1.34(m,24H),1.46−1.54(m,4H),2.10−2.31(m,4H),3.14(dt,1H,J=4.8Hz,9.6Hz),3.54(s,3H),3.54−3.68(m,2H),4.02(dd,1H,J=4.8Hz,10.4Hz),4.70(d,1H,J=7.2Hz),5.08−5.19(m,2H),5.31(s,1H),6.59−6.67(m,2H),6.80−6.83(m,1H),7.28−7.46(m,12H),7.54−7.71(m,8H)
[実施例−1]
1−O−パルミトイル−4,6−O−(3,4−ジメトキシ)ベンジリデン−β−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−5で得た1−O−パルミトイル−D−グルコピラノース(1.72g,4.12mmol)と3,4−ジメトキシベンズアルデヒド ジメチルアセタール(8.74g,41.18mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液にピリジニウムパラトルエンスルホナート(1.45g,5.77mmol)を加えた。この溶液を室温で5時間撹拌後、水(20ml)、飽和重曹水(20ml)、クロロホルム(50ml)を加えた。水層をクロロホルム(20ml)で2回抽出した。合わせた有機層を水(30ml)、飽和食塩水(30ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=80/20を溶離液として目的物 1−O−パルミトイル−4,6−O−(3,4−ジメトキシ)ベンジリデン−β−D−グルコピラノース(1.03g,収率44%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.88(t,J=6.8Hz,3H),1.20−1.40(m,24H),1.54−1.67(m,2H),2.42(t,J=7.8Hz,2H),2.53(d,J=3.6Hz,1H),2.83(d,J=2.4Hz,1H),3.54(t,J=9.2Hz,1H),3,60(dt,J=4.4Hz,9.2Hz,1H),3.66(dt,J=3.6Hz,8.8Hz,1H),3.74(t,J=10.0Hz,1H),3.87(dt,J=2.4Hz,8.8Hz,1H),3.88(s,3H),3.91(s,3H),4.36(dd,J=4.4Hz,10.4Hz,1H),5.48(s,1H),5.66(d,J=8.4Hz,1H),6.86(d,J=8.8Hz,1H),7.02−7.04(m,2H)
[実施例−2]
1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−6で得た1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−β−D−グルコピラノース(410mg,0.52mmol)のTHF(5ml)溶液に氷冷下テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(0.78ml,0.78mmol)を加えた。この溶液を室温で1時間撹拌した後、水(10ml)飽和塩化アンモニウム水溶液(10ml)、AcOEt(20ml)を加えた。水層をAcOEt(20ml)で2回抽出した。合わせた有機層を水(10ml)、飽和食塩水(10ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮をした。残留物をAcOEt−Hexより再結晶し1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−β−D−グルコピラノース(245mg,収率85%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.88(t,J=6.8Hz,3H),1.20−1.40(m,24H),1.54−1.67(m,2H),2.42(t,J=7.8Hz,2H),2.50(d,J=3.6Hz,1H),2.80(d,J=2.4Hz,1H),3.54(t,J=9.2Hz,1H),3.61(dt,J=4.8Hz,9.2Hz,1H),3.67(dt,J=3.6Hz,8.8Hz,1H),3.74(t,J=10.0Hz,1H),3.87(dt,J=2.4Hz,9.2Hz,1H),3.92(s,3H),4.14(dd,J=4.8Hz,10.0Hz,1H),5.47(s,1H),5.66(d,J=8.4Hz,1H),5.69(s,1H),6.90(d,J=8.4Hz,1H),6.98(dd,J=1.8Hz,8.4Hz,1H),7.02(d,J=1.8Hz,1H)
[実施例−3]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−O−パルミトイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−6で得た1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−α−D−グルコピラノース(140mg,0.177mmol)のTHF(3ml)溶液に氷冷下テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(0.27ml,0.27mmol)を加えた。この溶液を室温で5時間撹拌した後、水(5ml)飽和塩化アンモニウム水溶液(5ml)、AcOEt(10ml)を加えた。水層をAcOEt(10ml)で2回抽出した。合わせた有機層を水(10ml)、飽和食塩水(10ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し精製し、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−O−パルミトイル−D−グルコピラノースを得た。酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−O−パルミトイル−D−グルコピラノース(44mg,収率45%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ,0.88(t,J=7.2Hz,3H),1.20−1.40(m,24H),1.58−1.64(m,2H),2.36−2.40(m,2H),3.50−4.13(m,4H),3.90(s,3H),4.12(dt,J=4.8Hz,9.6Hz,0.7H),4.28(dd,J=5.2Hz,10.4Hz,0.7H),4.34(dd,J=4.8Hz,10.4Hz,0.3H),5.19(t,J=9.2Hz,0.3H),5.31−5.34(m,0.3H),5.34(t,J=10.0Hz,0.7H),5.44(s,1H),5.65(s,0.7H),6.86−7.01(m,3H)
[実施例−4]
1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−6で得た1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−α−D−グルコピラノース(350mg,0.44mmol)のDMF(10ml)と水(4ml)溶液にフッ化カリウム(109.2mg,1.88mmol)を加えた。この溶液を室温で16時間撹拌した後、水(20ml)とAcOEt(20ml)を加え、水層をAcOEt(20ml)で2回抽出した。合わせた有機層を水(20ml)、飽和重曹水(20ml)、飽和食塩水(20ml)で順次洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=40/60を溶離液として1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノースを得た。酢酸エチル−ヘキサンより再結晶し1−O−パルミトイル−4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−a−D−グルコピラノース(167mg,収率69%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.88(t,J=6.8Hz,3H),1.20−1.40(m,24H),1.52−1.70(m,2H),2.26(d,J=5.6Hz,1H),2.43(t,J=7.8Hz,2H),2.70(d,J=2.4Hz,1H),3.54(t,J=10.0Hz,1H),3.71(t,J=10.0Hz,1H),3.82−3.91(m,2H),4.02(dt,J=2.4Hz,10.0Hz,1H),4.29(dd,J=4.8Hz,10.8Hz,1H),5.48(s,1H),6.25(d,J=4.0Hz,1H),6.91(d,J=7.6Hz,1H),6.98−7.02(m,2H)
[実施例−5]
4,6−O−(4−メトキシ)ベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−9で得た1−O−t−ブチルジメチルシリル−4,6−O−(4−メトキシ)ベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノシド(560mg,0.86mmol)のアセトニトリル(20ml)、THF(6ml)、水(3ml)溶液にフッ化カリウム(300mg,5.16mmol)を室温で加えた。この溶液を室温で3時間撹拌した後、フッ化カリウム(300mg,5.16mmol)を更に加えた。この溶液を室温で18時間撹拌し減圧濃縮した。酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物のTHF(10ml)溶液に氷冷下、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液、1.0ml,1.0mmol)を加えた。この溶液を氷冷下1時間撹拌した後、酢酸エチルを加えた。飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=30/70を溶離液として、4,6−O−4−メトキシベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノースを得た。酢酸エチル−ヘキサンより結晶化し、4,6−O−(4−メトキシ)ベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノース(210mg,収率45%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.88(t,3H,J=6.8Hz),1.15−1.34(m,24H),1.58−1.68(m,2H),2.35−2.41(m,2H),2.73(d,0.7H,J=10.6Hz;α体),2.89−2.94(m,0.3H;β体),3.28−3.32(m,0.7H;α体),3.48−3.82(m,3.6H),3.80(s,3H),4.11(dt,0.7H,J=4.8Hz,10.0Hz;α体),4.28(dd,0.7H,J=4.8Hz,9.6Hz;α体),4.33(dd,0.3H,J=4.8Hz,11.2Hz;β体),4.77−4.81(m,0.3H;β体),5.18(t,0.3H,J=9.6Hz;β体),5.29−5.37(m,1.4H;α体),5.46(s,1H),6.84−6.92(m,2H),7.33−7.44(m,2H)
Anal.Calcd for C3048:C,67.14;H,9.01.Found:C,67.36;H,9.19.
[実施例−6]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−エイコサペンタエノイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−11で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−エイコサペンタエノイル−D−グルコピラノシド(430mg,0.40mmol)のTHF(15ml)溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(1.0ml,1.0mmol)を氷冷下加えた。この溶液を氷冷下15分撹拌し、水、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸エチルで2回抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=30/70を溶離液として、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−エイコサペンタエノイル−D−グルコピラノース(140mg,収率58%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.97(t,3H,J=7.2Hz),1.66−1.74(m,2H),2.01−2.13(m,4H),2.39(t,2H,J=7.2Hz),2.72−2.88(m,8H),3.44−3.77(m,3.2H),3.88(s,3H),4.08−4.15(m,0.8H;α体),4.23−4.34(m,1H),4.72(d,0.2H,J=7.2Hz;β体),5.18(t,0.2H,J=9.2Hz;β体),5.24−5.46(m,12.6H),6.82−6.94(m,2H),6.96−7.02(m,1H)Anal.Calcd for C3446:C,68.21;H,7.74.Found:C,68.29;H,7.94.
[実施例−7]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−エイコサペンタエノイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−12で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシド(1.23g,1.36mmol)とエイコサペンタエン酸(492mg,1.63mmol)の塩化メチレン(10ml)とDMF(3ml)溶液に、氷冷下DMAP(33mg,0.27mmol)とDCC(337mg,1.63mmol)を順次加えた。この溶液を室温で41時間撹拌した後、セライト濾過をした。ジエチルエーテルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル93/7を溶離液として、目的物1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−エイコサペンタエノイル−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシドと原料1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシドの混合物(770mg)を得た。このものは更に精製することなく次の工程に用いた。
この混合物(770mg)のTHF(25ml)溶液に氷冷下テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(2.3ml,2.3mmol)を加えた.この溶液を氷冷下1時間撹拌し、更にテトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(1.5ml,1.5mmol)を加えた。この溶液を室温で1.5時間撹拌した後、酢酸エチルを加え、水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=30/70を溶離液として、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−エイコサペンタエノイル−D−グルコピラノース(120mg,2工程で収率15%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.97(s,3H,J=7.2Hz),1.66−1.79(m,2H),2.01−2.17(m,2H),2.40(t,2H,J=7.2Hz),2.61−2.91(m,8H),3.48−3.80(m,3.3H),3.89(s,3H),4.04−4.17(m,0.7H;α体),4.24−4.38(m,1H),4.79(d,0.3H,J=8.0Hz;β体),5.19(t,0.3H,J=8.4Hz;β体),5.24−5.76(m,13.4H),6.83−7.02(m,3H)
[実施例−8]
4,6−O−(3,4−ジヒドロキシ)ベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(3,4−トリイソプロピルシロキシ)ベンジリデン−3−O−パルミトイル−D−グルコピラノシド(210mg,0.19mmol)のTHF(10ml)溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(0.77ml,0.77mmol)を氷冷下加えた。この溶液を氷冷下3時間撹拌し、水、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸エチルで2回抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=30/70を溶離液として、目的物4,6−O−(3,4−ジヒドロキシ)ベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノースを得た。ジエチルエーテル−ヘキサンより結晶化し4,6−O−(3,4−ジヒドロキシ)ベンジリデン−3−パルミトイル−D−グルコピラノース(38mg,収率37%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.88(t,3H,J=6.4Hz),1.15−1.36(m,2H),1.56−1.68(m,2H),2.37(t,2H,J=8.0Hz),3.37−3.78(m,3.42H),4.02−4.11(m,0.58H;α体),4.19−4.32(m,1H),4.68(d,0.42H,J=7.6Hz;β体),5.17(t,0.42H,J=9.6Hz;β体),5.22(d,0.58H,J=4.0Hz;α体),5.33(t,0.58H,J=9.6Hz;α体),5.38(s,1H),6.76−6.85(m,2H),6.91−6.96(m,1H)
[実施例−9]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−ペンタノイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−11に記載の方法にしたがって、ただしエイコサペンタエン酸の代わりにペンタン酸を用いて得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−ペンタノイル−D−グルコピラノース(520mg,0.59mmol)のTHF(10ml)溶液に氷冷下テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(2.3ml,2.3mmol)を加えた。この溶液を氷冷下1時間撹拌し、更にテトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(1.8ml,1.8mmol)を加えた。この溶液を室温で30分間撹拌した後、酢酸エチルを加え、水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=20/80を溶離液として、目的物4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−ペンタノイル−D−グルコピラノースを得た。酢酸エチル−ヘキサンより結晶化し、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−ペンタノイル−D−グルコピラノース(180mg,収率77%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.86(t,3H,J=7.2Hz),1.28−1.38(m,2H),1.57−1.67(m,2H),2.36−2.43(m,2H),2.65−2.73(m,0.7H;α体),2.81−2.88(m,0.3H;β体),3.13−3.24(m,0.7H;α体),3.50−3.81(m,3.3H),3.897(s,0.9H;β体),3.901(s,2.1H;α体),4.13(dt,0.7H,J=5.2Hz,10.0Hz;α体),4.28(dd,0.7H,J=4.8Hz,10.6Hz;α体),4.34(dd,0.3H,J=4.8Hz,10.6Hz;β体),4.80(d,0.3H,J=7.6Hz;β体),5.19(t,0.3H,J=9.2Hz;β体),5.30−5.37(m,1.4H;α体),5.44(s,1H),5.65(s,1H),6.85−6.95(m,2H),6.98−7.03(m,1H)、Anal.Calcd for C1926:C,57.28;H,6.58.Found:C,57.14;H,6.63.
[実施例−10]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジペンタノイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−13に記載の方法にしたがって、ただしデカン酸の代わりにペンタン酸を用いて得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(3−メトキシ−4−t−ブチルジフェニルシロキシ)ベンジリデン−2,3−O−ジペンタノイル−D−グルコピラノシド(200mg,0.21mmol)のTHF(10ml)溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(0.63ml,0.63mmol)を氷冷下加えた.この溶液を氷冷下2時間撹拌し、水、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸エチルで2回抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチルt=60/40を溶離液として、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジペンタノイル−D−グルコピラノース(86mg,収率85%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.81−0.94(m,6H),1.23−1.39(m,4H),1.51−1.64(m,4H),2.84(s,0.6H;α体),3.43−3.50(m,0.4H;β体),3.52−3.83(m,2.4H),3.891(s,1.2H;β体),3.899(s,1.8H;α体),4.09−4.22(m,0.6H;),4.28(dd,0.6H,J=4.8Hz,10.6Hz;α体),4.36(dd,0.4H,J=4.8Hz,10.6Hz;β体),4.80(t,0.4H,J=8.0Hz;β体),4.86−4.98(m,1H),5.36−5.47(m,2H),5.61−5.68(m,1.6H),6.85−6.93(m,2H),6.96−7.02(m,1H)
[実施例−11]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−ペンタノイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−12で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシド(1.40g,1.55mmol)と吉草酸(237mg,2.32mmol)の塩化メチレン(16ml)溶液に、氷冷下DMAP(38mg,0.31mmol)とDCC(478mg,2.32mmol)を順次加えた。この溶液を室温で45時間撹拌した後、セライト濾過をした。ジエチルエーテルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=93/7を溶離液として、1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−ペンタノイル−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシドと原料1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシドの混合物(950mg)を得た。このものは更に精製することなく次の工程に用いた。
この混合物(950mg)のTHF(15ml)、酢酸(0.1ml)溶液にテトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(6.0ml,6.0mmol)を室温で加えた。この溶液を室温で6時間撹拌し、水、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸エチルで2回抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=30/70を溶離液として、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−ペンタノイル−D−グルコピラノースを得た。酢酸エチル−ヘキサンより結晶化し、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−ペンタノイル−D−グルコピラノース(110mg,2工程で収率18%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.86(t,3H,J=7.2Hz),1.33(dt,2H,J=7.6Hz),1.56−1.67(m,2H),2.36−2.43(m,2H),2.71(d,0.7H,J=9.6Hz;α体),2.87(d,0.3H,J=4.0Hz;β体),3.26(d,0.7H,J=3.2Hz;α体),3.49−3.81(m,3.6H),3.896(s,0.9H;β体),3.900(s,2.1H;α体),4.12(dt,0.7H,J=5.2Hz,10.0Hz;α体),4.28(dd,0.7H,J=4.8Hz,10.4Hz;α体),4.34(dd,0.3H,J=4.8Hz,10.8Hz;α体),4.80(dd,0.3H,J=4.8Hz,10.4Hz;β体),5.19(t,0.3H,J=9.6Hz;β体),5.29−5.37(m,1.4H;α体),5.44(s,1H),5.66(s,1H),6.85−6.95(m,2H),6.98−7.02(m,1H)
[実施例−12]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−デカノイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−13で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−デカノイル−D−グルコピラノシド(620mg,0.66mmol)のTHF(15ml)溶液に氷冷下テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(1.7ml,1.7mmol)を加えた。この溶液を氷冷下30分間撹拌した後、酢酸エチルを加え、水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=30/70を溶離液として、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−デカノイル−D−グルコピラノースを得た。酢酸エチル−ヘキサンより結晶化し、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−デカノイル−D−グルコピラノース(214mg,収率69%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.87(t,3H,J=7.2Hz),1.15−1.34(m,12H),2.38(t,2H,J=7.2Hz),2.74(d,0.66H,J=10.0Hz;α体),2.94(d,0.34H,J=2.8Hz;β体),3.39(d,0.66H,J=2.8Hz;α体),3.49−3.80(m,3.68H),3.894(s,1.02H;β体),3.897(s,1.98H;α体),4.12(dt,0.66H,J=4.8Hz,9.6Hz;α体),4.28(dd,0.66H,J=4.8Hz,10.4Hz;α体),4.33(dd,0.34H,J=4.8Hz,10.4Hz;β体),5.28−5.37(m,1.32H;α体),5.43(s,1H),5.67(s,1H),6.84−6.95(m,2H),6.97−7.02(m,1H)
元素分析(C2436
計算値:C 61.52、H 7.74
実測値:C 61.38、H 7.85
[実施例−13]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジデカノイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−13で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジデカノイル−D−グルコピラノシド(400mg,0.36mmol)のTHF(15ml)溶液に,テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(0.95ml,0.95mmol)を氷冷下加えた。この溶液を氷冷下30分間撹拌し、ジエチルエーテルを加え、水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=50/40を溶離液として、目的物4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジデカノイル−D−グルコピラノースを得た。ジエチルエーテル−ヘキサンより結晶化し、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2,3−ジデカノイル−D−グルコピラノース(140mg,収率62%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.83−0.92(m,6H),1.11−1.34(m,24H),1.52−1.65(m,4H),2.22−2.39(m,4H),2.88(d,0.6H,J=3.2Hz;α体),3.50(d,0.4H,J=8.0Hz;β体),3.52−3.82(m,2.4H),3.890(s,1.2H;β体),3.897(s,1.8H;α体),4.18(dt,0.6H,J=4.8Hz,9.6Hz;α体),4.28(dd,0.6H,J=4.8Hz,10.4Hz;α体),4.36(dd,0.4H,J=4.8Hz,10.8Hz;β体),4.80(t,0.4H,J=8.4Hz;β体),4.86−4.97(m,1H),5.36−5.47(m,2H),5.60−5.68(m,1.6H),6.84−6.94(m,2H),6.96−7.02(m,1H)
元素分析(C345410
計算値:C 65.57、H 8.74
実測値:C 65.70、H 8.90
[実施例−14]
4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−デカノイル−D−グルコピラノース
Figure 2002096921
製造例−12で得た1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシド(1.35g,1.49mmol)とデカン酸(437mg,2.53mmol)の塩化メチレン(15ml)溶液に、氷冷下DMAP(36mg,0.30mmol)とDCC(523mg,2.53mmol)を順次加えた。この溶液を室温で40時間撹拌した後、セライト濾過をした。ジエチルエーテルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=93/7を溶離液として、1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−デカノイル−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシドと原料1−O−t−ブチルジフェニルシリル−4,6−O−(4−t−ブチルジフェニルシロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−3−O−トリエチルシリル−D−グルコピラノシドの混合物(1.39g)を得た。このものは更に精製することなく次の工
この混合物(1.39g)のTHF(30ml)溶液に氷冷下、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(5.3ml,5.3mmol)を加えた。この溶液を氷冷下2時間撹拌した後、テトラブチルアンモニウムフルオライド(1.0M THF溶液)(2.6ml,2.6mmol)を室温で加えた。この溶液を室温で3.5時間撹拌し、酢酸エチルを加え、水、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮をした。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル=30/70を溶離液として、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−デカノイル−D−グルコピラノースを得た。ジエチルエーテル−ヘキサンより結晶化し、4,6−O−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)ベンジリデン−2−デカノイル−D−グルコピラノース(210mg,収率62%)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ0.87(t,3H,J=6.8Hz),1.15−1.35(m,12H),1.57−1.67(m,2H),2.35−2.42(m,2H),2.71(d,0.7H,J=9.6Hz;α体),2.88(d,0.3H,J=3.2Hz;β体),3.25−3.30(m,0.7H;α体),3.49−3.81(m,3.6H),3.895(s,0.9H;β体),3.900(s,2.1H;α体),4.12(dt,0.7H,J=4.8Hz,9.6Hz;α体),4.28(dd,0.7H,J=4.8Hz,10.0Hz;α体),4.80(dd,0.3H,J=4.8Hz,7.6Hz;β体),5.19(t,0.3H,J=9.6Hz;β体),5.29−5.37(m,1.4H;α体),5.44(s,1H),5.66(s,1H),6.85−6.96(m,2H),6.97−7.02(m,1H)
元素分析(C2436
計算値:C 61.52、H 7.74
実測値:C 61.25、H 7.85
次に本発明の化合物を有効成分とする医薬製剤の具体例を製剤例として示す。
[製剤例−1]
錠剤(1錠)
Figure 2002096921
各成分を均一に混合し、直打用粉末とした。これを、ロータリー式打錠機で直径7.5mm、重量200mgの錠剤にした。
[製剤例−2]
顆粒剤(1分包)
Figure 2002096921
Aの成分を均一に混合した後、Bの水溶液を加えて練合し、押出造粒法で整粒し、次いで60℃乾燥機で乾燥する。乾燥上がりの顆粒を粒度300μm〜1700μmにふるい分けたものを顆粒剤とする。1分包量を200mgとする。
[製剤例−3]
シロップ剤
実施例3の化合物 1.000g
白糖 29.000g
D−ソルビトール70W/V% 25.950g
パラオキシ安息香酸エチル 0.015g
パラオキシ安息香酸プロピル 0.015g
香味料 0.200g
グリセリン 0.150g
96%エタノール 0.500g
蒸留水 全量を100mlとする量
白糖、D−ソルビトール、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピルおよび主薬を温水60gに溶解する。冷却後、グリセリンおよびエタノールに溶解した香味料の溶液を加える。次にこの混合物に水を加えて100mLとする。
次に本発明化合物の薬理効果について述べる。
本発明化合物は、アポトーシスを誘導して、癌細胞の増殖を阻止する。更に、本発明化合物は、細胞の壊死を僅かではあるが誘導する。
アポトーシスは、2つの基本的シグナル経路で誘導され得る。1つはFas/CD95、TNF−α等のリガンドが細胞表面受容体と結合することによって出される死のシグナル(death signal)によって、カスパーゼ−8が活性化されるものである。 抗癌剤やX−線照射のようなアポトーシス性の多数の刺激によって誘導される経路は、ミトコンドリアからチトクロームcが細胞質に放出され、それがカスパーゼ−9等を活性化するものである。このイニシエーターカスパーゼであるカスパーゼ−8およびカスパーゼ−9の活性化に続いて、エフェクターカスパーゼであるカスパーゼ−3、カスパーゼ−6およびカスパーゼ−7が活性化される。本発明化合物は、プロカスパーゼ−8、プロカスパーゼ−9およびプロカスパーゼ−3を活性化カスパーゼ−8、カスパーゼ−9およびカスパーゼ−3に変換する。そこで、本発明化合物が、どのカスパーゼを活性化することによりアポトーシス誘導を支配しているかについて調べた。カスパーゼ−8の阻害剤は、本発明の化合物によるDNAの断片化を抑制するのに対し、カスパーゼ−9の阻害剤は抑制しなかった。このことから、本発明の化合物は主にカスパーゼ−8活性化によりアポトーシスを誘導することが示された。
活性化されたカスパーゼ−8から出たシグナルは2つの経路に分かれる。1つは、カスパーゼ−3を直接活性化するものであり、もう1つはBidを限定分解させ、断片化したBidがミトコンドリアに移行し、それがチトクロームcの細胞質への放出を促すものである。本発明化合物は、Bidを限定分解し断片化する。本発明化合物は、主にカスパーゼ−8を活性化し、同時にBidを介して、バイパス的にカスパーゼ−9を活性化する。
上記の本発明化合物の薬理作用、作用機序を確認する試験を、次に記載する。
1.癌細胞の増殖阻害効果
細胞生存率は、生存細胞のミトコンドリア性デヒドロゲナーゼ活性によって決定した。癌細胞を96ウェルプレートに4X10細胞/ウェルとなるよう播種し、実施例8の化合物(濃度0−100μM)となるように添加した。単層培養する場合は、細胞を96ウェルプレートに4X10細胞/ウェルとなるように加え、一晩培養し、ついで実施例8の化合物を同様に添加した。44時間後にセル プロリフェレーション キット II試薬(Roche Molecular Biochemical)を加えた。37℃で4時間培養後490nmおよび650nmで吸光度を測定した。各細胞種について、少なくとも3回の実験を行った。IC50値は非線形回帰曲線から計算した。結果を表1に示す。
Figure 2002096921
2.HL−60細胞に対するアポトーシス誘導活性
本発明化合物のアポトーシス誘導活性を、ヒト前骨髄性白血病細胞(HL−60細胞)でのDNAフラグメンテーション能によって評価した.HL−60細胞(5x10細胞)を本発明化合物存在下、37℃、COインキュベーター内で5時間処理した後、アガロース電気泳動によりDNAの断片化を確認し、その割合(アポトーシス誘導率)を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2002096921
3.SW480細胞に対するアポトーシス誘導活性
本発明化合物のアポトーシス誘導活性を、大腸腺腫細胞(SW480細胞)で核が擬集あるいは断片化している細胞の割合と、DNAフラグメンテーション能によって評価した。SW480細胞(1x10細胞)に本発明化合物を添加し、37℃、COインキュベーター内で2日間処理した後、エチレンブロマイドとアクリジンオレンジによって二重染色した。核が凝集あるいは断片化している細胞数をカウントし、アポトーシス細胞の誘導率を算出した。また、アガロース電気泳動によりDNAの断片化を確認した。
Figure 2002096921
4.アポトーシス細胞と壊死細胞の定量
アポトーシス初期に、フォスファチジルセリンが形質膜の内層から外層へ移動する。ファオスファチジルセリンは、それが外層に存在する(細胞表面に露出している)場合においてのみ、細胞上においてアネキシンVと結合する。実施例8の化合物によって誘起されたアポトーシス細胞を次のようにして測定した。
U−937細胞(1X10細胞/ml)を新しいプレートに播種し、各種濃度の実施例8の化合物で処理した。6時間後、細胞を回収し、PBSで2回洗浄した。細胞をアネキシン V−フルオレセインチオシアネート(Annexin V−FITC、和光純薬のアネキシン V蛍光染色キット使用)溶液に懸濁し10分間放置する。アネキシンV−FITCで染色された細胞を蛍光顕微鏡下で数え、アポトーシス誘発細胞の割合を決定した(図1A)。
同時に実施例8の化合物が壊死を誘起するか否かについて調べた。壊死細胞では、形質膜の透過性は失われ、臭化エチジュウムが壊死細胞に容易に入り込む。臭化エチジュウム陽性細胞の割合を、壊死細胞率として算出した(図1A)。
50μMの実施例8の化合物を使用し、0−24時間で処理時間を変化させて同様な測定をした(図1B)。
図中●は、アポトーシス性の細胞を表し、▲は壊死性の細胞を表す。結果はそれぞれについて3つのレプリカからの平均±標準偏差である。
5.アポトーシス誘導機序の解明
(1)カスパーゼ活性の測定
実施例8の化合物で誘起されたアポトーシスに、どのカスパーゼの活性化が関与しているかを調べるため、カスパーゼ−9、カスパーゼ−8およびカスパーゼ−3の活性を次のようにして調べた。
U−937細胞(1X10細胞/ml)を50μMの実施例8の化合物で0、3、6、9または24時間処理した。細胞を洗浄後、溶解緩衝液(25mM Hepes(pH7.5)、10%グリセロール、1mM EDTA、1mM EGTA)に1X10細胞/200μlとなるように添加する。混合物を、凍結、融解を3回くり返し、且つ各工程にて超音波処理することにより細胞を溶解させた。12000XGで15分間遠心分離して、上清液を得た。小分けした溶解液をアッセイ緩衝液で希釈し、カスパーゼ−9、カスパーゼ−8およびカスパーゼ−3活性を測定するため、それぞれの蛍光性ペプチド基質、Ac−LEHD−MCA(アセチル−Leu−Glu−His−Asp−7−アミノ−4−メチルクマリン)、Ac−IETD−MCA(アセチル−Ile−Glu−Thr−Asp−MCA)およびAc−DEVD−MCA(アセチル−Asp−Glu−Val−Asp−MCA)(ペプチド基質はPeptide Institute製)をそれぞれ最終濃度10μMとなるように加え反応させた。蛍光を460nmで測定した。結果は、細胞蛋白質1μg当たり、1分間の蛍光強度として表されている。
カスパーゼ−9、カスパーゼ−8およびカスパーゼ−3の活性測定結果を、図2A、BおよびCに示した。
(2)プロカスパーゼ−9、プロカスパーゼ−8、プロカスパーゼ−3およびDFF45の限定分解の確認
プロカスパーゼ−9、プロカスパーゼ−8、プロカスパーゼ−3は限定分解されて活性化する。DFF45(DNA fragmentation factor 45)は、活性化されたカスパーゼ−3による限定分解をうけてDNA断片化誘導活性を示すようになる。これらの限定分解を確認するため次のようにウエスタンプロットを行った。
実施例8の化合物(75μM)で0、3,6および9時間処理したU−937細胞を、PBSで2度洗浄し、RIPA緩衝液(50mM Tris−HCl(pH 7.4)、150mM NaCl、5mM EDTA、1mM EGTA、0.1% トリトン−X 100、0.05% SDSおよび1%デオキシコール酸塩、蛋白質分解酵素カクテル)に懸濁した。超音波処理および遠心分離した後、上清液を12%SDS−PAGEで分離し、ついでPVDF膜に移した。その膜を、TBST液中の2%脱脂乳でブロックし、それぞれカスパーゼ−9、カスパーゼ−8、カスパーゼ−3、DFF45に対する一次抗体(カスパーゼ−9のヤギモノクローナル抗体はMedical and Biological Laboratories製、カスパーゼ−8、カスパーゼ−3およびDFE45のそれはSanta Cruz製)により4℃で一晩処理した。その膜をTBS/0.2% Tween−20で洗浄し、西洋わさびペルオキシダーゼと複合させた対応する2次抗体で1時間処理した。十分に洗浄した後、ECL試薬(Amersham Pharmacia Biotec.)を用いて化学発光法によって検出した。
実施例8の化合物による処理6時間後にはプロカスパーゼ−9の限定分解が観察され、プロカスパーゼ−9が時間と共に消失した。プロカスパーゼ−8の限定分解も観察され、実施例8の化合物で処理6時間後に、プロカスパーゼ−8の55kDaの断片は減少し、48kDa断片が見出された。プロカスパーゼ−3の限定分解も、時間依存的に検出された。DFF45も時間依存的に限定分解された。
(3)細胞質中のチトクロームcの検出
ミトコンドリアから放出されたチトクロームcはApaf−1と結合し、そしてカスパーゼ−9が活性化される。実施例8の化合物が、ミトコンドリアから細胞質へのチトクロームc放出を誘起するか否かを調べた。
U−937細胞(1X10細胞/ml)を75μMの実施例8の化合物で、0、3、6および9時間処理した。細胞をPBSで洗浄し、10μg/mlのジギトニンを含有するPBS中で37℃で10分間インキュベートした。12000rpmで20分間遠心分離して細胞質の画分を採取し、これに40%TCA溶液を加え、氷上で10分間放置した。氷冷アセトンで3回洗浄後、沈殿した蛋白質を15%SDS−PAGEで分画した。蛋白質のバンドをPVDF膜に移し、上述の抗−チトクロームc抗体を用いてチトクロームcを検出した。その結果、実施例8の化合物で処理4時門後に細胞質中へのチトクロームcの遊離が観察された。
(4)Bidの限定分解
活性化されたカスパーゼ−8はBid(Bcl−2ファミリー蛋白質の1つ)を直接的に限定分解し、断片化したBidはミトコンドリアに移行し、その際チトクロームcが放出されるのを促進する。活性化されたカスパーゼ−8のシグナルは、断片化したBidによってミトコンドリアに伝達されるか否かを以下のように調べた。U−937細胞を75μMの実施例8の化合物で0、3、6および9時間処理した。その細胞溶解物を、抗Bid抗体(Medical and Biological Laboratories製)を用いたウエスタンブロットにかけ、Bidの限定分解を検出した。その結果、Bidは時間依存的に分解されることが判明した。この結果から、実施例8の化合物によるアポトーシスのシグナルは、カスパーゼ−8によって、切断されたBidを介して、ミトコンドリアに伝えられることが示された。
(5)支配的カスパーゼの検討
本発明化合物によって惹起されるアポトーシスが、カスパーゼ−8あるいはカスパーゼ−9のどちらの酵素によって、主に誘導されるかを以下の方法で検討した。U−937細胞を100μMのカスパーゼ−8の阻害剤Ac−IETD−fmk(アセチル−Ile−Glu−Thr−Asp−フルオロメチルケトン)またはカスパーゼ−9の阻害剤Ac−LEHD−fmk(アセチル−Leu−Glu−His−Asp−フルオロメチルケトン)(阻害剤はCalbiochem製)と1時間予めインキュベートした。さらに細胞を75μMの実施例8の化合物または対照としてのジメチルスルホキシド(DMSO)で8時間処理し、DNA断片化をアガロースゲル電気泳動法によって検出した。U−937細胞をカスパーゼ−8の阻害剤で前処理すると、DNA断片化は完全に抑えられた。しかし、カスパーゼ−9の阻害剤はDNA断片化を抑えなかった。
ペプチド阻害剤は他のカスパーゼを交叉抑制するので、活性化カスパーゼ−8、カスパーゼ−3およびBidの直接基質に対する阻害効果をウエスタンブロットによって測定した。実施例8の化合物に8時間露呈するとプロカスパーゼ−3が減少し、活性型のp11サブユニットが蓄積した。U−937をカスパーゼ−8の阻害剤(Ac−IETD−fmk)で前処理すると、プロカスパーゼ−3の減少は完全に消失するが、カスパーゼ−9の阻害剤(Ac−LEHD−fmk)はプロカスパーゼ−3の限定分解を抑制しなかった。
Bidもまた実施例8の化合物処理によって限定分解される。カスパーゼ−8の阻害剤(Ac−IETD−fmk)による前処理はBidの限定分解を抑制したが、カスパーゼ−9の阻害剤(Ac−LEHD−fmk)はBidの限定分解をわずかに抑制したに過ぎなかった。これらの結果は、カスパーゼ−3は、カスパーゼ−8で媒介された経路によって主として活性化され、部分的にカスパーゼ−9によって活性化されることを示している。このように、実施例8の化合物は、カスパーゼ カスケードによってU−937にアポトーシスを惹起し、カスパーゼ−8はこのカスケードの最上流で機能していることが示された。
6.本発明化合物の正常細胞に対する影響
本件発明化合物の正常細胞に対する影響を調べた結果、以下に記載するごとく、極めて小さいことが判明した。
(1).実施例3の化合物のアポトーシス誘導活性について正常人リンパ球を用いてDNAフラグメンテーション能によって評価した。その結果、濃度100、300、1000μMでアポトーシス誘導活性は4〜8%であった。
(2).HT−29細胞のCOXに対する実施例3の化合物の作用について、24時間後のPGE2産生量を測定することにより、評価を行った.100μMと200μMで実施例3の化合物は、HT−29細胞のPGE2分泌量に影響は与えなかった。
(3).プラスミドDNAであるpBR322への実施例3の化合物の直接作用を評価した。400μMと800μMで実施例3の化合物は、直接的なDNA切断化活性を示さなかった。
産業上の利用可能性
本発明の化合物はアポトーシス誘導作用を有し、かつ低毒性あるいはほとんど毒性がない。したがって、本発明の化合物は癌細胞等の好ましからぬ細胞にアポトーシスを起こさせることにより疾病の治療に用いることができる。
本発明の化合物は化合物の構造上毒性が極めて少ないので、安全域の広い医薬として有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明化合物による細胞のアポトーシス効果および壊死効果を示す。図中の●はアポトーシスを起こした細胞を示し、▲は壊死した細胞を示す。
図2は本発明化合物によるカスパーゼ−9(図2A)、カスパーゼ−8(図2B)、カスパーゼ−3(図2C)の活性化を示す。

Claims (5)

  1. 一般式(I)
    Figure 2002096921
    [式中、X、Y、Zは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基またはアルコキシ基であり、ただしX、Y、Zは同時に水素となることはなく、R、R、Rは同一または異なり、水素またはアシル基(COR)であり、ただしR、R、Rは同時に水素となることはなく、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]
    で示される化合物。
  2. 一般式(II)
    Figure 2002096921
    [式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Q、Wは同一または異なるアルキルシリル基アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]、
    一般式(III)
    Figure 2002096921
    [式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Qはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]、
    一般式(IV)
    Figure 2002096921
    [式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、Qはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であり、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]、または
    一般式(X)
    Figure 2002096921
    [式中、A、B、Cは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルシロキシ基、アルキルアリールシロキシ基またはアリールシロキシ基であり、ただしA、B、Cは同時に水素となることはなく、そしてA、B、Cの少なくとも一つはアルキルシリル基、アルキルアリールシリル基、またはアリールシリル基であるものとし、Rは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]
    で示される化合物を、脱シリル化剤と反応させて、一般式(I)
    Figure 2002096921
    [式中、X、Y、Zは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基またはアルコキシ基であり、ただしX、Y、Zは同時に水素となることはなく、R、R、Rは同一または異なり、水素またはアシル基(COR)であり、ただしR、R、Rは同時に水素となることはなく、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]
    で示される化合物を製造する方法。
  3. 一般式(XIII)
    Figure 2002096921
    [式中、R、R、Rは同一または異なり、水素またはアシル基(COR)であり、ただしR、R、Rは同時に水素となることはなく、そしてRは飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖状の炭素原子3〜25個の炭化水素基である]で示される化合物を、一般式(XIV)
    Figure 2002096921
    [式中、X、Y、Zは同一または異なり、それぞれ、水素、ハロゲン化アルキル基、水酸基またはアルコキシ基であり、ただし、X、Y、Zは同時に水素となることはないものとする]で示される化合物と反応させて、一般式(I)
    Figure 2002096921
    [式中、R、R、R、X、YおよびZは上記した意味を有する]で示される化合物を製造する方法。
  4. 請求項1記載のグルコース誘導体を有効成分とし、不要または病原細胞に対してアポトーシスを選択的に誘発させて、該細胞により発生する疾患を治療及び/または予防するための医薬。
  5. 癌を治療及び/または予防するための請求項4記載の医薬。
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