JPWO2002091381A1 - 磁気ディスク装置および高周波振動観測方法 - Google Patents
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Abstract
磁気ディスク501は、磁気ヘッド171の位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、割り込み周期T2は、通常サーボ領域のみの場合の周期T1の1/2倍とされている。サーボ割り込み周期毎に、サンプル点の位置信号レベルが検出され、隣接する2つのサンプル点同士の位置信号レベルの差が、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算される。高周波振動観測部60は、この加算結果に基づいて、通常サーボ領域のみの場合のサーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する。この構成により、磁気ヘッドの揺れにおいて、周期T1の高周波振動成分を観測することができる。
Description
技術分野
本発明は、コンピュータの外部記憶装置として用いられる磁気ディスク装置および高周波振動観測方法に関するものであり、特に、磁気ヘッドの振動周波数に高周波成分が含まれる場合であっても高周波振動を観測することができる磁気ディスク装置および高周波振動観測方法に関するものである。
コンピュータの外部記憶装置としては、円板上の磁気ディスクを記録媒体とする磁気ディスク装置が使用されている。この記憶装置において、リード/ライトを行う場合には、磁気ディスク上の所定のトラックへ磁気ヘッドを移動させ、オントラック状態とするシーク動作が必要になる。
ここで、オントラックの際、磁気ディスクに異常があり、サーボ割り込み周波数の1/2以上の高周波振動成分が磁気ヘッドの振動周波数に含まれている場合には、当該高周波振動成分を観測することができないという問題があった。従来より、このような問題を効果的に解決することができる手段、方法が切望されていた。
背景技術
第18図は、従来の磁気ディスク装置10の外観構成を示す分解斜視図である。この図において、磁気ディスク装置10は、筐体11およびカバー12からなる密閉容器内に磁気ディスク151〜15n、磁気ヘッド171等を封止組み込みしてなるHDA(ハードディスクアッセンブリ)14と、各回路が実装されたプリント回路基板22と、HDA14内の構成部品とプリント回路基板22とを電気的に接続するためのコネクタ23とから構成されている。
HDA14は、上面が開放されてなる略箱形状の筐体11と、該筐体11内に収容された複数枚の磁気ディスク151〜15nと、スピンドルモータ16、アーム21、・・・の先端部にそれぞれ取り付けられた磁気ヘッド171、・・・、キャリッジ18、FPC(フレキシブルプリントサーキットシート)19、ヘッドIC(Integrated Circuit)20と、パッキン13を介して筐体11の上面開口部を密封してなるカバー12とが組み立てられて構成されている。
HDA14において、磁気ディスク151〜15nは、磁気的にデータを記憶するn枚の円板上の記録媒体であり、軸方向に一定間隔をおいて積層状にそれぞれ配設されている。これらの磁気ディスク151〜15nは、スピンドルモータ16により高速回転駆動される。キャリッジ18は、磁気ディスク151〜15nの近傍に設けられており、アーム21、・・・を介して磁気ヘッド171、・・・を支持する。
第19図は、従来の磁気ディスク装置10のサーボ回路部分の構成を示すブロック図である。この図において、第18図の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。磁気ディスク151には、半径方向にそれぞれ10分割されたサーボ領域SP1〜SP10と、これらのサーボ領域SP1〜SP10にそれぞれ挟まれるようにデータ領域D1〜D10とが形成されている。
サーボ領域SP1〜SP10には、磁気ディスク151上における磁気ヘッド171の位置を認識するためのサーボパターンが放射状にそれぞれ記録されている。一方、データ領域D1〜D10には、リード/ライトされるデータが放射状に記録される。磁気ディスク151には、同心円状の複数のシリンダが存在している。
磁気ヘッド171は、極めて狭い幅のギャップを有するヘッドコアと、該ヘッドコアに巻回されたコイルとからなり、磁気ディスク151の表面近傍に配設されている。
この磁気ヘッド171は、ライト時に、上記コイルに供給される記録電流により発生する磁界により、磁気ディスク151のデータ領域D1〜D10に対してデータをライトする。一方、磁気ヘッド171は、リード時に、磁気ディスク151のサーボ領域SP1〜SP10にそれぞれ記録されているサーボパータン、およびデータ領域D1〜D10にそれぞれ記録されているデータを磁気的に再生電圧として検知する。
ヘッドIC20は、ライトアンプおよびプリアンプ(いずれも図示略)からなる。上記ライトアンプは、磁気ヘッド171へ供給すべき記録電流の極性を、ライトデータに従って切り替える機能を備えている。プリアンプは、磁気ヘッド171により検知された再生電圧(リード信号)を増幅する。
RDC(リードチャネル)30は、ライトデータを磁気ディスク151に書き込むための回路や、リードデータ、サーボパターンを磁気ディスク151から読み出すための回路を備えている。また、RDC30は、パラレルのライトデータをシリアルデータに変換するパラレル/シリアル変換回路や、水晶振動子等を用いた発振回路の周波数を逓倍することにより、装置各部のタイミング用のタイミング信号を発生させるシンセサイザ回路等を備えている。
デジタルサーボ制御部31は、RDC30を介して入力されるサーボパターンをピークホールドや積分等により復調した後、復調されたサーボパターンに基づいて、VCM(ボイスコイルモータ)32およびスピンドルモータ16(第18図参照)の各駆動電流を制御することにより、磁気ヘッド171の位置決め制御(サーボ制御)を行う。VCM32は、上記駆動電流に基づいてキャリッジ18を駆動することにより、磁気ヘッド171を磁気ディスク151の半径方向に移動させ、所定のシリンダ上に位置させるというシーク動作の駆動源である。
上記構成において、第19図に示した磁気ディスク151が回転駆動されている状態で、磁気ヘッド171がオントラックしている場合、磁気ヘッド171では、サーボ領域SP1〜SP10およびデータ領域D1〜D10の配列に従って、データのリード/ライトと、サーボパターンのリードとが交互に繰り返される。
ここで、データのリード/ライトが中断され、サーボパータンをリードすることをサーボ割り込み、サーボ割り込みの間隔をサーボ割り込み周期、その周波数をサーボ割り込み周波数とそれぞれ称する。
第20図は、サーボ割り込みを説明する図である。この図に示したのこぎり波形W1は、周波数f1の波形である。同図丸印で示した時刻t1、t2、・・・のそれぞれでは、サーボ割り込み周期T1毎にサーボ割り込みが発生する。また、同図に示した縦軸は、磁気ヘッド171の位置を表している。すなわち、位置=0の場合には、磁気ヘッド171は、目標のシリンダ上に位置している状態(オントラック状態)とされている。また、位置≠0の場合には、磁気ヘッド171は、目標とするシリンダに対して位置ずれを起こしている状態とされており、位置補正が必要である。
第19図に示したデジタルサーボ制御部31では、第20図に示したサーボ割り込み周期T1毎に、磁気ヘッド171によりリードされRDC30を経由して入力されるサーボパターンを復調し、磁気ヘッド171の位置を認識する。ここで、磁気ヘッド171の位置がずれている場合には、VCM32へ供給している駆動電流を変化させ、磁気ヘッド171をオントラックさせるためのサーボ制御を行う。
ここで、第19図に示した磁気ディスク151のサーボ領域SP1〜SP10にそれぞれ記録されているサーボパータンについて、第21図を参照しつつ詳述する。同図に示したサーボパターン100は、サーボプリアンブル110、サーボマーク120、グレイコード130およびバースト140から構成されている。サーボプリアンブル110は、サーボゲインの基準信号に対応している。
サーボマーク120は、サーボ割り込みを発生させるためのものである。グレイコード130およびバースト140は、磁気ディスク151のシリンダを表すものであり、整数部および小数部を構成する。すなわち、グレイコード130は、シリンダの整数部を表し、バースト140は、シリンダの小数部を表す。例えば、シリンダが1000.0001の場合、グレイコード130は、1000(整数部)を表し、バースト140は、0.0001(小数部)を表す。
第22図は、上述したバースト140および各種信号を示す図である。この図に示した磁気ディスク151におけるシリンダcy1.000〜シリンダcy1.0004までの間には、複数パターンのバースト140が存在する。例えば、シリンダcy1.000のバースト140が磁気ヘッド171により読み取られると、三角波状の信号PosA、信号PosB、信号PosCおよび信号PosDという都合四種類の信号が得られる。信号PosAと信号PosB、および信号PosCと信号PosDは、それぞれ逆位相の関係にある。また、信号PosAと信号PosC、および信号PosBと信号PosDのそれぞれの位相差は、π/2である。
上記構成において、第22図に示した磁気ヘッド171によりバースト140がリードされると、復調部(図示略)では、信号PosA、信号PosB、信号PosCおよびPosDから第23図に示した位置偏差信号Aを生成する。この位置偏差信号Aは、トラック中心からのオフセット量を表す信号であり、信号PosN、信号PosQ、これらの反転信号から構成されている。
第22図に示したように、信号PosNは、(信号PosA)−(信号PosB)から得られる。一方、信号PosQは、(信号PosC)−(信号PosD)から得られる。復調部(図示略)は、信号PosN、信号PosQ、これらの反転信号を順次選択することにより、位置偏差信号Aを生成する。ここで、従来では、復調部(図示略)は、第23図に示したように、信号PosNと信号PosQの境目でバースト復調値が一致するように、バースト復調値に一定の補正値を乗算するという線形補正処理が行われる。
サーボ制御では、磁気ヘッド171が目標トラックに位置すると、位置偏差信号Aに対応する電流指令値により、磁気ヘッド171が目標トラックの中心に位置するように制御される。
ところで、前述したように、従来の磁気ディスク装置においては、磁気ヘッド171がオントラック状態にある場合、当該磁気ヘッド171に対してさまざまな外乱が作用することにより、磁気ヘッド171が振動する。この外乱としては、磁気ディスク151の回転振動、風圧、バーストの揺れ、駆動電流のジッタや、磁気ヘッド171とアーム21とのカシメ接合による共振等が挙げられる。
ここで問題となるのは、外乱による振動波形に、サーボ割り込み周波数(1/T1)の1/2を超えるような高周波振動成分が、サーボパターンから得られる位置信号に含まれている場合である。
すなわち、このような場合には、シャノンの定理より、サーボの割り込み周波数(サンプリング周波数)の1/2以上の高周波振動成分が含まれている場合には、これを観測することができず、磁気ヘッド171の位置決め精度に悪影響を与えるという問題があった。
例えば、第20図に示したサーボ割り込み周波数が8.64kHzであり、外乱としてのカシメ接合の共振周波数(高周波振動成分)が8.6kHzである場合には、シャノンの定理より、上記高周波振動成分を観測することができない。
また、従来では、サーボ制御で、第23図に示したようにバースト復調値に対して一定の補正値を乗算するという線形補正処理を行っている旨を述べた。
しかしながら、第22図に示した磁気ヘッド171のヘッド感度特性が非線形の場合には、第23図に示した非線形の位置偏差信号Bが理想的であるが、位置偏差信号Aにより磁気ヘッド171の位置決めが行われるため、位置偏差信号Aと位置偏差信号Bの差だけ位置決め精度が低くなるという問題があった。
さらに、磁気ヘッド171のヘッド感度特性が非線形の場合には、設計上の0クロス周波数で微小振幅外乱を加えたときに、第24図に特性線Dで示したようにオープンループゲインがトラック中心(=0)で0dBにならないという問題も発生する。同図に示した例では、トラック中心位置でオープンループゲインが高く、オフセット位置でオープンループゲインが低くなるという、オープンループゲインのばらつきが生じている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができ、ヘッド感度特性が非線形であっても磁気ヘッドの位置決め精度を高くすることができ、さらにオープンループゲインのばらつきを防止することができる磁気ディスク装置および高周波振動観測方法を提供することを目的としている。
発明の開示
上記目的を達成するために、本発明は、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、本発明は、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、本発明は、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、本発明は、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを有する磁気ディスク装置に適用される高周波振動観測方法であって、前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算工程と、前記演算工程の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、本発明は、磁気ディスクに記録された、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンから得られる位置信号に対して、前記磁気ヘッドの感度特性値を用いて補正を掛ける補正手段と、前記補正手段の補正結果に基づいて、前記磁気ヘッドのサーボ制御を実行するサーボ制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンから得られる位置信号に対して、磁気ヘッドの感度特性値を用いて補正を掛けるようにしたので、ヘッド感度特性が非線形であっても磁気ヘッドの位置決め精度を高くすることができる。
発明を実施するための最良の形態
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明にかかる実施の形態1について詳細に説明する。第1図は、本発明にかかる実施の形態1による磁気ディスク装置40のサーボ回路部分の構成を示すブロック図である。この図において、第19図の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。第1図においては、第19図に示した磁気ディスク151に代えてダブルサーボ方式の磁気ディスク501が設けられているとともに、高周波振動観測部60が新たに設けられている。
磁気ディスク501には、半径方向にそれぞれ10分割されたダブルサーボ領域SA1〜SA10と、これらのダブルサーボ領域SA1〜SA10にそれぞれ挟まれるように10分割形成された通常サーボ領域SB1〜SB10と、これらのダブルサーボ領域SA1〜SA10および通常サーボ領域SB1〜SB10にそれぞれ挟まれるように20分割形成されたデータ領域D1〜D20とが形成されている。
ダブルサーボ領域SA1〜SA10および通常サーボ領域SB1〜SB10には、磁気ディスク501上における磁気ヘッド171の位置を認識するためのサーボパターンが放射状にそれぞれ記録されている。一方、データ領域D1〜D2 0には、リード/ライトされるデータが放射状に記録される。磁気ディスク501には、同心円状の複数のシリンダが存在している。
磁気ヘッド171は、磁気ディスク501のデータ領域D1〜D20に対してデータをライトする。一方、磁気ヘッド171は、リード時に、磁気ディスク501のダブルサーボ領域SA1〜SA10および通常サーボ領域SB1〜SB10にそれぞれ記録されているサーボパータン、およびデータ領域D1〜D20にそれぞれ記録されているデータを磁気的に再生電圧として検知する。
高周波振動観測部60は、前述したサーボの割り込み周波数(サンプリング周波数)の1/2以上の高周波振動成分が、サーボパターンから得られる位置信号に含まれている場合であっても、これを正確に観測する機能を備えている。
ここで、第2図、第3図(a)および第3図(d)に示したように磁気ディスク501においては、サーボ割り込み周期T2が、従来のサーボ割り込み周期T1の1/2とされている。これは、前述したサーボの割り込み周波数(サンプリング周波数)の1/2以上の高周波振動成分が、サーボパターンから得られる位置信号に含まれている場合であっても、これを正確に観測するためである。
第4図は、実施の形態1におけるサーボ割り込み周期T2を説明する図である。この図に示したのこぎり波形W1は、周波数f1の波形である。同図丸印で示した時刻t1、t2、・・・のそれぞれでは、サーボ割り込み周期T2(T1/2)毎にサーボ割り込みが発生する。
第5図は、サーボパターンから得られる位置信号の概略波形を示す図である。この図に示したように、実施の形態1では、サーボ割り込み周期T2毎に位置信号レベルP(n)、P(n−1)、P(n−2)、・・・がサンプリングされる。
上記構成において、第1図に示した磁気ディスク501が回転駆動されている状態で、磁気ヘッド171がオントラックしている場合、磁気ヘッド171では、ダブルサーボ領域SA1〜SA10、通常サーボ領域SB1〜SB10、データ領域D1〜D20の配列に従って、データのリード/ライトと、サーボパターンのリードとが交互に繰り返される。
この場合、デジタルサーボ制御部31では、第3図(c)に示したサーボ処理(倍サンプルモード時)がサーボ割り込み周期T2毎に実行される。このサーボ処理では、制御電流出力および位置信号生成と、位置信号生成とが交互に繰り返される。なお、従来では、第3図(b)に示したように、サーボ処理(通常サンプルモード時)、すなわち、制御電流出力および位置信号生成がサーボ割り込み周期T1毎に実行される。
ここで、第1図に示した磁気ヘッド171により磁気ディスク501の通常サーボ領域からサーボパータンがリードされると、デジタルサーボ制御部31は、第6図(a)に示したサーボ処理(タスク1)と、第6図(b)に示したサーボ処理(タスク2)とを、サーボ割り込み周期T2毎に交互に実行する。
第6図(a)に示したステップSA1では、デジタルサーボ制御部31は、磁気ディスク501のサーボパータンを検出したか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、同判断を繰り返す。そして、磁気ディスク501のサーボパータンが検出されると、デジタルサーボ制御部31は、ステップSA1の判断結果を「Yes」とする。
ステップSA2では、デジタルサーボ制御部31は、当該サーボパータンがダブルサーボ領域のものであるか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、ステップSA4の処理を実行する。一方、ステップSA2の判断結果が「Yes」である場合、ステップSA3では、デジタルサーボ制御部31は、サンプリング周期を115.7μsから57.9μsへ切り替える。
ステップSA4では、デジタルサーボ制御部31は、サーボパータンをリードし、該サーボパータンから位置信号(第5図参照)を生成する。ステップSA5では、デジタルサーボ制御部31は、磁気ヘッド171の位置ズレを補正(サーボ制御)するための制御電流値を計算した後、これをメモリ(図示略)に記憶させる。具体的には、デジタルサーボ制御部31は、高周波振動観測部60による高周波振動を観測するための手法1〜手法3のうちいずれか一つの手法に対応する観測結果に基づいて、制御電流値を計算する。
以下、これらの手法1〜手法3について詳述する。まず、手法1では、第7図に示した(1)式に基づいて、磁気ヘッド171のシーク動作が完了した後に、隣接する2つのサンプル点における位置信号レベルの差分の絶対値を所定回数(例えば、32回)加算という加算処理が実行される。ここで、シーク動作が完了した後に上記加算処理を実行するのは、前述したカシメの共振周波数が、シーク動作が完了した直後から減衰する傾向があるからである。後述する手法2および手法3においても、加算処理を実行するのは、シーク動作が完了した直後からである。
第8図に示したステップSC1では、高周波振動観測部60は、初期設定としてn=0とする。ステップSC2では、高周波振動観測部60は、第5図に示した位置信号におけるP(n)を現在の位置信号レベルとする。
ステップSC3では、高周波振動観測部60は、前回の加算値f1(n−1)と、今回の加算値|P(n)−P(n−1)|とを加算し、加算値f1(n)を算出する。
ステップSC4では、高周波振動観測部60は、nを1インクリメントする。ステップSC5では、高周波振動観測部60は、nが31を超えたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」としてステップSC2以降の処理を実行する。これにより、第5図に示した隣接する2つのサンプリング点(丸印)の位置信号レベルの差分の絶対値が順次加算される。
そして、ステップSC5の判断結果が「Yes」になると、すなわち、第7図に示した(1)式の算出結果が出ると、高周波振動観測部60は、一連の加算処理を終了する。
つぎに、高周波振動観測部60は、手法1による加算値f1(n)と、予め設定されたしきい値とを比較し、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であるか否かを判断する。具体的には、加算値f1(n)がしきい値以上である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であることを認識する。一方、加算値f1(n)がしきい値未満である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動が規定を満たしていることを認識する。
上述した手法1は、手法1〜手法3のなかで最も計算時間が短く、メモリの消費が少ないという特徴を有している。なお、手法1は、単純に位置誤差(差分)を加算しているため、低周波振動成分の振動も拾ってしまう可能性がある。
つぎに、高周波振動を観測するための手法2について第9図に示したフローチャートを参照しつつ説明する。この手法2では、第7図に示した(2)式に基づいて、磁気ヘッド171のシーク動作が完了した後に、隣接する3つのサンプル点における位置信号レベルの加算、減算および乗算の絶対値を所定回数(例えば、32回)加算という加算処理が実行される。
第9図に示したステップSD1では、高周波振動観測部60は、初期設定としてn=0とする。ステップSD2では、高周波振動観測部60は、第5図に示した位置信号におけるP(n)を現在の位置信号レベルとする。
ステップSD3では、高周波振動観測部60は、前回の加算値f2(n−1)と、今回の加算値|P(n)−2P(n−1)+P(n−2)|とを加算し、加算値f2(n)を算出する。
ステップSD4では、高周波振動観測部60は、nを1インクリメントする。ステップSD5では、高周波振動観測部60は、nが31を超えたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」としてステップSD2以降の処理を実行する。これにより、第5図に示した隣接する3つのサンプリング点(丸印)の位置信号レベルの加算、減算および乗算の絶対値が順次加算される。
そして、ステップSD5の判断結果が「Yes」になると、すなわち、第7図に示した(2)式の算出結果が出ると、高周波振動観測部60は、一連の加算処理を終了する。つぎに、高周波振動観測部60は、手法2による加算値f2(n)と、予め設定されたしきい値とを比較し、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であるか否かを判断する。具体的には、加算値f2(n)がしきい値以上である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であることを認識する。一方、加算値f2(n)がしきい値未満である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動が規定を満たしていることを認識する。
上述した手法2は、手法1に比べて、低周波振動成分が加算されにくいため、高周波振動成分を比較的正確に観測することができるという特徴を有している。なお、手法2は、三つのサンプリング点の加算、減算および乗算を行っているため、手法1に比べて計算時間がかかる。
つぎに、高周波振動を観測するための手法3について第10図に示したフローチャートを参照しつつ説明する。この手法3では、第7図に示した(2)式に基づいて、磁気ヘッド171のシーク動作が完了した後に、隣接する3つのサンプル点における位置信号レベルの加算、減算および乗算の絶対値を所定回数(例えば、32回)加算という加算処理が実行される。
第10図に示したステップSE1では、高周波振動観測部60は、初期設定としてn=0とする。ステップSE2では、高周波振動観測部60は、第5図に示した位置信号におけるP(n)、P(n−1)、P(n−2)、P(n−3)、P(n−4)という5点を結ぶ線が山(グラフA参照)または谷(グラフB参照)の連続であるか否かを判断する。この判断結果が「Yes」である場合、高周波振動観測部60は、ステップSE3の処理を実行する。一方、ステップSE2の判断結果が「No」である場合、高周波振動観測部60は、ステップSE6の判断を行う。
この場合、ステップSE2の判断結果が「Yes」であるものとすると、ステップSE3では、高周波振動観測部60は、第5図に示した位置信号におけるP(n)を現在の位置信号レベルとする。
ステップSE4では、高周波振動観測部60は、前回の加算値f2(n−1)と、今回の加算値|P(n)−2P(n−1)+P(n−2)|とを加算し、加算値f2(n)を算出する。
ステップSE5では、高周波振動観測部60は、nを1インクリメントする。ステップSE6では、高周波振動観測部60は、nが31を超えたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」としてステップSE2以降を実行する。これにより、第5図に示した隣接する3つのサンプリング点(丸印)の位置信号レベルの加算、減算および乗算の絶対値が順次加算される。
そして、ステップSE6の判断結果が「Yes」になると、すなわち、第7図に示した(2)式の算出結果が出ると、高周波振動観測部60は、一連の加算処理を終了する。つぎに、高周波振動観測部60は、手法3による加算値f2(n)と、予め設定されたしきい値とを比較し、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であるか否かを判断する。具体的には、加算値f2(n)がしきい値以上である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であることを認識する。一方、加算値f2(n)がしきい値未満である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動が規定を満たしていることを認識する。
上述した手法3は、手法2に比べて、サーボ割り込み周期(サンプリング周期)に近い、高周波振動のみを観測できるため、精度が高いという特徴を有している。
第11図(b)には、高周波振動成分を多く含む位置信号の波形が図示されている。第11図(a)は、上記波形に対して、手法1〜手法3を適用した結果である。同図の「手法1」のカラムには、手法1における加算値f1(n)として、「9752」が図示されている。「手法2」のカラムには、手法2における加算値f2(n)として「9607」が図示されている。また、「手法3」のカラムには、手法3における加算値f2(n)として「4046」が図示されている。「Max手法1」、「Max手法2」および「Max手法3」は、手法1、手法2および手法3における|P(n)−P(n−1)|、|P(n)−2P(n−1)+P(n−2)|の最大値である。
第12図(b)には、高周波振動成分をさほど含まない位置信号の波形が図示されている。第12図(a)は、上記波形に対して、手法1〜手法3を適用した結果である。同図の「手法1」のカラムには、手法1における加算値f1(n)として、「1429」が図示されている。「手法2」のカラムには、手法2における加算値f2(n)として「1392」が図示されている。また、「手法3」のカラムには、手法3における加算値f2(n)として「1638」が図示されている。「Max手法1」、「Max手法2」および「Max手法3」は、手法1、手法2および手法3における|P(n)−P(n−1)|、|P(n)−2P(n−1)+P(n−2)|の最大値である。
第6図(a)に戻り、ステップSA6では、デジタルサーボ制御部31は、外乱信号をリードする。ステップSA7では、デジタルサーボ制御部31は、DAC(ディジタル/アナログ変換器)指示値として、制御電流値と外乱信号から得られる外乱値とを加算する。ステップSA8では、デジタルサーボ制御部31は、DAC指示値を出力する。これにより、VCM32には、磁気ヘッド171の位置補正のための駆動電流が供給される。
つぎのサーボ割り込み周期T2において、第6図(b)に示したステップSB1では、デジタルサーボ制御部31は、磁気ディスク501のサーボパータンを検出したか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、同判断を繰り返す。そして、磁気ディスク501のサーボパータンが検出されると、デジタルサーボ制御部31は、ステップSB1の判断結果を「Yes」とする。
ステップSB2では、デジタルサーボ制御部31は、サーボパータンをリードし、該サーボパータンから位置信号(第5図参照)を生成する。ステップSB3では、デジタルサーボ制御部31は、外乱信号をリードする。ステップSB4では、デジタルサーボ制御部31は、ステップSA5で記憶された制御電流値と外乱信号から得られる外乱値とを加算し、DAC指示値を算出する。ステップSB5では、デジタルサーボ制御部31は、DAC指示値を出力する。これにより、VCM32には、磁気ヘッド171の位置補正のための駆動電流が供給される。以後、第6図(a)に示したサーボ処理と、第6図(b)に示したサーボ処理とが交互に実行される。
以上説明したように、実施の形態1によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスク151に比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスク501を用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つまたは3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の(1)式または(2)式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッド171の揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、実施の形態1によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスク151に比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスク501を用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを(2)式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッド171の揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
(実施の形態2)
つぎに本発明にかかる実施の形態2について説明する。第13図は、本発明にかかる実施の形態2の磁気ディスク装置の制御回路の構成を示すブロック図である。この図において、第19図の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。同図に示したRDC200において、AGC(Auto Gain Control)回路201は、磁気ヘッド171からの信号(サーボパターン信号、リード信号等)に対して自動的にゲイン調整を行う回路である。
A/D(Analog/Digital)変換器202は、AGC回路201からのアナログの信号をディジタルの信号に変換する。リード回路203は、リード信号を処理する回路である。タイミング発生回路204は、MPU300の設定に基づいて、サーボ制御のタイミングを発生させる。レベルスライス回路205は、A/D変換器202の出力信号(サーボマーク信号、グレイコード信号)を所定の閾値でスライスする回路である。
サーボマーク検出回路206は、レベルスライス回路205からのサーボマーク信号に基づいて、サーボマーク120(第21図参照)を検出する回路である。グレイコード・シリンダ回路207は、タイミング発生回路204からのタイミングに従って、レベルスライス回路205からのグレイコード信号からシリンダの整数部を検出する回路である。
加算回路208は、A/D変換器202からのバースト信号の情報を加算する回路である。レジスタ209には、第22図に示した信号PosA、信号PosB、信号PosCおよび信号PosDのそれぞれの情報を格納する。MPU(Micro Processing Unit)300は、サーボ制御、タイミングの設定等を行う。このMPU300の動作の詳細については後述する。
上記構成において、磁気ヘッド171によりバースト140(第21図参照)がリードされると、AGC回路201で自動ゲイン調整が行われた後、A/D変換器202でアナログ/ディジタル変換が行われる。レベルスライス回路205は、A/D変換器202の出力信号(サーボマーク信号、グレイコード信号)を所定の閾値でスライスする。ここでサーボマーク検出回路206によりサーボマーク120(第21図参照)が検出されると、グレイコード・シリンダ回路207は、レベルスライス回路205からのグレイコード信号からシリンダの整数部を検出し、この検出結果をMPU300へ出力する。
また、加算回路208では、A/D変換器202からのバースト信号の情報が加算され、レジスタ209には、第22図に示した信号PosA、信号PosB、信号PosCおよび信号PosDのそれぞれの情報が格納される。これにより、MPU300は、レジスタ209に格納された情報から前述した補正前の信号PosNおよびPosQ((第14図参照)(バースト復調値)))を計算する。
つぎに、MPU300は、第15図に示したように最小値H0から最大値H1まで比例的に変化するヘッド感度特性値を上記バースト復調値に乗算するという補正処理を実行する。
この場合に生成される位置偏差信号Fを第14図に示す。この図からわかるように、位置偏差信号Fは、従来の位置偏差信号Aに比べて、理想的な位置偏差信号Bにより近いものとなる。そして、磁気ヘッド171が目標トラックに位置すると、位置偏差信号Fに対応する電流指令値により、磁気ヘッド171が目標トラックの中心に位置するように制御される。
また、実施の形態2では、第17図に示したようにバースト復調値のセンタ位置からNmaxまでの間の中間値(Nmax/2)までの区間を最小値H0(ヘッド感度特性値)とし、中間値(Nmax/2)からNmaxまでの区間を最大値H1(ヘッド感度特性値)として、これらの二値のヘッド感度特性値をバースト復調値に乗算するという二値の補正処理をMPU300で実行するようにしてもよい。なお、実施の形態2では、三値以上の補正処理を行うようにしてもよい。
この場合に生成される位置偏差信号Iを第16図に示す。この図からわかるように、位置偏差信号Iは、従来の位置偏差信号Aと理想的な位置偏差信号Bとの中間的な連続的な信号となる。そして、磁気ヘッド171が目標トラックに位置すると、位置偏差信号Iに対応する電流指令値により、磁気ヘッド171が目標トラックの中心に位置するように制御される。
また、実施の形態2では、偶数シリンダ、奇数シリンダのそれぞれについて、別々のヘッド感度特性値を用いて、バースト復調値の補正処理をMPU300で実行するようにしてよい。
また、実施の形態2では、サーボプリアンブル110(第21図参照)に対応する信号の振幅比に対応する振幅比補正値を上述したヘッド感度特性値に乗算し、この乗算結果をバースト復調値に乗算することにより、補正処理を実行するようにしてもよい。
また、実施の形態2では、前述したゼロクロス周波数で微小振幅外乱を加えた場合のオープンループゲインと、大振幅外乱(振幅+3トラック分)を加えた場合のオープンループゲインとの比を上述したヘッド感度特性値に乗算し、この乗算結果をバースト復調値に乗算することにより、補正処理を実行するようにしてもよい。この場合には、第24図に特性線Eで示したようにオープンループゲインのばらつきが是正される。
以上説明したように、本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンから得られる位置信号に対して、磁気ヘッドの感度特性値を用いて補正を掛けるようにしたので、ヘッド感度特性が非線形であっても磁気ヘッドの位置決め精度を高くすることができるという効果が得られる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる磁気ディスク装置および高周波振動観測方法は、磁気ヘッドの位置信号に高周波振動成分が含まれる場合に対して有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる実施の形態1による磁気ディスク装置40のサーボ回路部分の構成を示すブロック図であり、第2図は、第1図に示した磁気ディスク501の一部拡大模式図であり、第3図は、同実施の形態1のサーボ処理を説明する図であり、第4図は、同実施の形態1におけるサーボ割り込み周期T2を説明する図であり、第5図は、第1図に示した磁気ディスク501のサーボパターンから得られる位置信号の概略波形を示す図であり、第6図は、同実施の形態1におけるサーボ処理を説明するフローチャートであり、第7図は、同実施の形態1における高周波振動観測方法で用いられる(1)式および(2)式を表す図であり、第8図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法1を説明するフローチャートであり、第9図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法2を説明するフローチャートであり、第10図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法3を説明するフローチャートであり、第11図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法1〜手法3を説明する図であり、第12図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法1〜3を説明する図であり、第13図は、本発明にかかる実施の形態2による磁気ディスク装置の制御回路の構成を示すブロック図であり、第14図は、同実施の形態2におけるトラックとバースト復調値との関係を表す図であり、第15図は、同実施の形態2におけるバースト復調値とヘッド感度特性値との関係を表す図であり、第16図は、同実施の形態2におけるトラックとバースト復調値との関係を表す図であり、第17図は、同実施の形態におけるバースト復調値とヘッド感度特性値との関係を表す図であり、第18図は、従来の磁気ディスク装置10の外観構成を示す分解斜視図であり、第19図は、第18図に示した磁気ディスク装置10のサーボ回路部分の構成を示すブロック図であり、第20図は、第18図に示した磁気ディスク装置10におけるサーボ割り込み周期T1を説明する図であり、第21図は、サーボパターン100の構成を示す図であり、第22図は、第21図に示したバースト140および各種信号を示す図であり、第23図は、線形補正処理を説明する図であり、第24図は、設計上のゼロクロス周波数で微小外乱を加えた場合のオープンループゲイン特性を示す図である。
本発明は、コンピュータの外部記憶装置として用いられる磁気ディスク装置および高周波振動観測方法に関するものであり、特に、磁気ヘッドの振動周波数に高周波成分が含まれる場合であっても高周波振動を観測することができる磁気ディスク装置および高周波振動観測方法に関するものである。
コンピュータの外部記憶装置としては、円板上の磁気ディスクを記録媒体とする磁気ディスク装置が使用されている。この記憶装置において、リード/ライトを行う場合には、磁気ディスク上の所定のトラックへ磁気ヘッドを移動させ、オントラック状態とするシーク動作が必要になる。
ここで、オントラックの際、磁気ディスクに異常があり、サーボ割り込み周波数の1/2以上の高周波振動成分が磁気ヘッドの振動周波数に含まれている場合には、当該高周波振動成分を観測することができないという問題があった。従来より、このような問題を効果的に解決することができる手段、方法が切望されていた。
背景技術
第18図は、従来の磁気ディスク装置10の外観構成を示す分解斜視図である。この図において、磁気ディスク装置10は、筐体11およびカバー12からなる密閉容器内に磁気ディスク151〜15n、磁気ヘッド171等を封止組み込みしてなるHDA(ハードディスクアッセンブリ)14と、各回路が実装されたプリント回路基板22と、HDA14内の構成部品とプリント回路基板22とを電気的に接続するためのコネクタ23とから構成されている。
HDA14は、上面が開放されてなる略箱形状の筐体11と、該筐体11内に収容された複数枚の磁気ディスク151〜15nと、スピンドルモータ16、アーム21、・・・の先端部にそれぞれ取り付けられた磁気ヘッド171、・・・、キャリッジ18、FPC(フレキシブルプリントサーキットシート)19、ヘッドIC(Integrated Circuit)20と、パッキン13を介して筐体11の上面開口部を密封してなるカバー12とが組み立てられて構成されている。
HDA14において、磁気ディスク151〜15nは、磁気的にデータを記憶するn枚の円板上の記録媒体であり、軸方向に一定間隔をおいて積層状にそれぞれ配設されている。これらの磁気ディスク151〜15nは、スピンドルモータ16により高速回転駆動される。キャリッジ18は、磁気ディスク151〜15nの近傍に設けられており、アーム21、・・・を介して磁気ヘッド171、・・・を支持する。
第19図は、従来の磁気ディスク装置10のサーボ回路部分の構成を示すブロック図である。この図において、第18図の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。磁気ディスク151には、半径方向にそれぞれ10分割されたサーボ領域SP1〜SP10と、これらのサーボ領域SP1〜SP10にそれぞれ挟まれるようにデータ領域D1〜D10とが形成されている。
サーボ領域SP1〜SP10には、磁気ディスク151上における磁気ヘッド171の位置を認識するためのサーボパターンが放射状にそれぞれ記録されている。一方、データ領域D1〜D10には、リード/ライトされるデータが放射状に記録される。磁気ディスク151には、同心円状の複数のシリンダが存在している。
磁気ヘッド171は、極めて狭い幅のギャップを有するヘッドコアと、該ヘッドコアに巻回されたコイルとからなり、磁気ディスク151の表面近傍に配設されている。
この磁気ヘッド171は、ライト時に、上記コイルに供給される記録電流により発生する磁界により、磁気ディスク151のデータ領域D1〜D10に対してデータをライトする。一方、磁気ヘッド171は、リード時に、磁気ディスク151のサーボ領域SP1〜SP10にそれぞれ記録されているサーボパータン、およびデータ領域D1〜D10にそれぞれ記録されているデータを磁気的に再生電圧として検知する。
ヘッドIC20は、ライトアンプおよびプリアンプ(いずれも図示略)からなる。上記ライトアンプは、磁気ヘッド171へ供給すべき記録電流の極性を、ライトデータに従って切り替える機能を備えている。プリアンプは、磁気ヘッド171により検知された再生電圧(リード信号)を増幅する。
RDC(リードチャネル)30は、ライトデータを磁気ディスク151に書き込むための回路や、リードデータ、サーボパターンを磁気ディスク151から読み出すための回路を備えている。また、RDC30は、パラレルのライトデータをシリアルデータに変換するパラレル/シリアル変換回路や、水晶振動子等を用いた発振回路の周波数を逓倍することにより、装置各部のタイミング用のタイミング信号を発生させるシンセサイザ回路等を備えている。
デジタルサーボ制御部31は、RDC30を介して入力されるサーボパターンをピークホールドや積分等により復調した後、復調されたサーボパターンに基づいて、VCM(ボイスコイルモータ)32およびスピンドルモータ16(第18図参照)の各駆動電流を制御することにより、磁気ヘッド171の位置決め制御(サーボ制御)を行う。VCM32は、上記駆動電流に基づいてキャリッジ18を駆動することにより、磁気ヘッド171を磁気ディスク151の半径方向に移動させ、所定のシリンダ上に位置させるというシーク動作の駆動源である。
上記構成において、第19図に示した磁気ディスク151が回転駆動されている状態で、磁気ヘッド171がオントラックしている場合、磁気ヘッド171では、サーボ領域SP1〜SP10およびデータ領域D1〜D10の配列に従って、データのリード/ライトと、サーボパターンのリードとが交互に繰り返される。
ここで、データのリード/ライトが中断され、サーボパータンをリードすることをサーボ割り込み、サーボ割り込みの間隔をサーボ割り込み周期、その周波数をサーボ割り込み周波数とそれぞれ称する。
第20図は、サーボ割り込みを説明する図である。この図に示したのこぎり波形W1は、周波数f1の波形である。同図丸印で示した時刻t1、t2、・・・のそれぞれでは、サーボ割り込み周期T1毎にサーボ割り込みが発生する。また、同図に示した縦軸は、磁気ヘッド171の位置を表している。すなわち、位置=0の場合には、磁気ヘッド171は、目標のシリンダ上に位置している状態(オントラック状態)とされている。また、位置≠0の場合には、磁気ヘッド171は、目標とするシリンダに対して位置ずれを起こしている状態とされており、位置補正が必要である。
第19図に示したデジタルサーボ制御部31では、第20図に示したサーボ割り込み周期T1毎に、磁気ヘッド171によりリードされRDC30を経由して入力されるサーボパターンを復調し、磁気ヘッド171の位置を認識する。ここで、磁気ヘッド171の位置がずれている場合には、VCM32へ供給している駆動電流を変化させ、磁気ヘッド171をオントラックさせるためのサーボ制御を行う。
ここで、第19図に示した磁気ディスク151のサーボ領域SP1〜SP10にそれぞれ記録されているサーボパータンについて、第21図を参照しつつ詳述する。同図に示したサーボパターン100は、サーボプリアンブル110、サーボマーク120、グレイコード130およびバースト140から構成されている。サーボプリアンブル110は、サーボゲインの基準信号に対応している。
サーボマーク120は、サーボ割り込みを発生させるためのものである。グレイコード130およびバースト140は、磁気ディスク151のシリンダを表すものであり、整数部および小数部を構成する。すなわち、グレイコード130は、シリンダの整数部を表し、バースト140は、シリンダの小数部を表す。例えば、シリンダが1000.0001の場合、グレイコード130は、1000(整数部)を表し、バースト140は、0.0001(小数部)を表す。
第22図は、上述したバースト140および各種信号を示す図である。この図に示した磁気ディスク151におけるシリンダcy1.000〜シリンダcy1.0004までの間には、複数パターンのバースト140が存在する。例えば、シリンダcy1.000のバースト140が磁気ヘッド171により読み取られると、三角波状の信号PosA、信号PosB、信号PosCおよび信号PosDという都合四種類の信号が得られる。信号PosAと信号PosB、および信号PosCと信号PosDは、それぞれ逆位相の関係にある。また、信号PosAと信号PosC、および信号PosBと信号PosDのそれぞれの位相差は、π/2である。
上記構成において、第22図に示した磁気ヘッド171によりバースト140がリードされると、復調部(図示略)では、信号PosA、信号PosB、信号PosCおよびPosDから第23図に示した位置偏差信号Aを生成する。この位置偏差信号Aは、トラック中心からのオフセット量を表す信号であり、信号PosN、信号PosQ、これらの反転信号から構成されている。
第22図に示したように、信号PosNは、(信号PosA)−(信号PosB)から得られる。一方、信号PosQは、(信号PosC)−(信号PosD)から得られる。復調部(図示略)は、信号PosN、信号PosQ、これらの反転信号を順次選択することにより、位置偏差信号Aを生成する。ここで、従来では、復調部(図示略)は、第23図に示したように、信号PosNと信号PosQの境目でバースト復調値が一致するように、バースト復調値に一定の補正値を乗算するという線形補正処理が行われる。
サーボ制御では、磁気ヘッド171が目標トラックに位置すると、位置偏差信号Aに対応する電流指令値により、磁気ヘッド171が目標トラックの中心に位置するように制御される。
ところで、前述したように、従来の磁気ディスク装置においては、磁気ヘッド171がオントラック状態にある場合、当該磁気ヘッド171に対してさまざまな外乱が作用することにより、磁気ヘッド171が振動する。この外乱としては、磁気ディスク151の回転振動、風圧、バーストの揺れ、駆動電流のジッタや、磁気ヘッド171とアーム21とのカシメ接合による共振等が挙げられる。
ここで問題となるのは、外乱による振動波形に、サーボ割り込み周波数(1/T1)の1/2を超えるような高周波振動成分が、サーボパターンから得られる位置信号に含まれている場合である。
すなわち、このような場合には、シャノンの定理より、サーボの割り込み周波数(サンプリング周波数)の1/2以上の高周波振動成分が含まれている場合には、これを観測することができず、磁気ヘッド171の位置決め精度に悪影響を与えるという問題があった。
例えば、第20図に示したサーボ割り込み周波数が8.64kHzであり、外乱としてのカシメ接合の共振周波数(高周波振動成分)が8.6kHzである場合には、シャノンの定理より、上記高周波振動成分を観測することができない。
また、従来では、サーボ制御で、第23図に示したようにバースト復調値に対して一定の補正値を乗算するという線形補正処理を行っている旨を述べた。
しかしながら、第22図に示した磁気ヘッド171のヘッド感度特性が非線形の場合には、第23図に示した非線形の位置偏差信号Bが理想的であるが、位置偏差信号Aにより磁気ヘッド171の位置決めが行われるため、位置偏差信号Aと位置偏差信号Bの差だけ位置決め精度が低くなるという問題があった。
さらに、磁気ヘッド171のヘッド感度特性が非線形の場合には、設計上の0クロス周波数で微小振幅外乱を加えたときに、第24図に特性線Dで示したようにオープンループゲインがトラック中心(=0)で0dBにならないという問題も発生する。同図に示した例では、トラック中心位置でオープンループゲインが高く、オフセット位置でオープンループゲインが低くなるという、オープンループゲインのばらつきが生じている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができ、ヘッド感度特性が非線形であっても磁気ヘッドの位置決め精度を高くすることができ、さらにオープンループゲインのばらつきを防止することができる磁気ディスク装置および高周波振動観測方法を提供することを目的としている。
発明の開示
上記目的を達成するために、本発明は、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、本発明は、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、本発明は、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、本発明は、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを有する磁気ディスク装置に適用される高周波振動観測方法であって、前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算工程と、前記演算工程の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、本発明は、磁気ディスクに記録された、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンから得られる位置信号に対して、前記磁気ヘッドの感度特性値を用いて補正を掛ける補正手段と、前記補正手段の補正結果に基づいて、前記磁気ヘッドのサーボ制御を実行するサーボ制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンから得られる位置信号に対して、磁気ヘッドの感度特性値を用いて補正を掛けるようにしたので、ヘッド感度特性が非線形であっても磁気ヘッドの位置決め精度を高くすることができる。
発明を実施するための最良の形態
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明にかかる実施の形態1について詳細に説明する。第1図は、本発明にかかる実施の形態1による磁気ディスク装置40のサーボ回路部分の構成を示すブロック図である。この図において、第19図の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。第1図においては、第19図に示した磁気ディスク151に代えてダブルサーボ方式の磁気ディスク501が設けられているとともに、高周波振動観測部60が新たに設けられている。
磁気ディスク501には、半径方向にそれぞれ10分割されたダブルサーボ領域SA1〜SA10と、これらのダブルサーボ領域SA1〜SA10にそれぞれ挟まれるように10分割形成された通常サーボ領域SB1〜SB10と、これらのダブルサーボ領域SA1〜SA10および通常サーボ領域SB1〜SB10にそれぞれ挟まれるように20分割形成されたデータ領域D1〜D20とが形成されている。
ダブルサーボ領域SA1〜SA10および通常サーボ領域SB1〜SB10には、磁気ディスク501上における磁気ヘッド171の位置を認識するためのサーボパターンが放射状にそれぞれ記録されている。一方、データ領域D1〜D2 0には、リード/ライトされるデータが放射状に記録される。磁気ディスク501には、同心円状の複数のシリンダが存在している。
磁気ヘッド171は、磁気ディスク501のデータ領域D1〜D20に対してデータをライトする。一方、磁気ヘッド171は、リード時に、磁気ディスク501のダブルサーボ領域SA1〜SA10および通常サーボ領域SB1〜SB10にそれぞれ記録されているサーボパータン、およびデータ領域D1〜D20にそれぞれ記録されているデータを磁気的に再生電圧として検知する。
高周波振動観測部60は、前述したサーボの割り込み周波数(サンプリング周波数)の1/2以上の高周波振動成分が、サーボパターンから得られる位置信号に含まれている場合であっても、これを正確に観測する機能を備えている。
ここで、第2図、第3図(a)および第3図(d)に示したように磁気ディスク501においては、サーボ割り込み周期T2が、従来のサーボ割り込み周期T1の1/2とされている。これは、前述したサーボの割り込み周波数(サンプリング周波数)の1/2以上の高周波振動成分が、サーボパターンから得られる位置信号に含まれている場合であっても、これを正確に観測するためである。
第4図は、実施の形態1におけるサーボ割り込み周期T2を説明する図である。この図に示したのこぎり波形W1は、周波数f1の波形である。同図丸印で示した時刻t1、t2、・・・のそれぞれでは、サーボ割り込み周期T2(T1/2)毎にサーボ割り込みが発生する。
第5図は、サーボパターンから得られる位置信号の概略波形を示す図である。この図に示したように、実施の形態1では、サーボ割り込み周期T2毎に位置信号レベルP(n)、P(n−1)、P(n−2)、・・・がサンプリングされる。
上記構成において、第1図に示した磁気ディスク501が回転駆動されている状態で、磁気ヘッド171がオントラックしている場合、磁気ヘッド171では、ダブルサーボ領域SA1〜SA10、通常サーボ領域SB1〜SB10、データ領域D1〜D20の配列に従って、データのリード/ライトと、サーボパターンのリードとが交互に繰り返される。
この場合、デジタルサーボ制御部31では、第3図(c)に示したサーボ処理(倍サンプルモード時)がサーボ割り込み周期T2毎に実行される。このサーボ処理では、制御電流出力および位置信号生成と、位置信号生成とが交互に繰り返される。なお、従来では、第3図(b)に示したように、サーボ処理(通常サンプルモード時)、すなわち、制御電流出力および位置信号生成がサーボ割り込み周期T1毎に実行される。
ここで、第1図に示した磁気ヘッド171により磁気ディスク501の通常サーボ領域からサーボパータンがリードされると、デジタルサーボ制御部31は、第6図(a)に示したサーボ処理(タスク1)と、第6図(b)に示したサーボ処理(タスク2)とを、サーボ割り込み周期T2毎に交互に実行する。
第6図(a)に示したステップSA1では、デジタルサーボ制御部31は、磁気ディスク501のサーボパータンを検出したか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、同判断を繰り返す。そして、磁気ディスク501のサーボパータンが検出されると、デジタルサーボ制御部31は、ステップSA1の判断結果を「Yes」とする。
ステップSA2では、デジタルサーボ制御部31は、当該サーボパータンがダブルサーボ領域のものであるか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、ステップSA4の処理を実行する。一方、ステップSA2の判断結果が「Yes」である場合、ステップSA3では、デジタルサーボ制御部31は、サンプリング周期を115.7μsから57.9μsへ切り替える。
ステップSA4では、デジタルサーボ制御部31は、サーボパータンをリードし、該サーボパータンから位置信号(第5図参照)を生成する。ステップSA5では、デジタルサーボ制御部31は、磁気ヘッド171の位置ズレを補正(サーボ制御)するための制御電流値を計算した後、これをメモリ(図示略)に記憶させる。具体的には、デジタルサーボ制御部31は、高周波振動観測部60による高周波振動を観測するための手法1〜手法3のうちいずれか一つの手法に対応する観測結果に基づいて、制御電流値を計算する。
以下、これらの手法1〜手法3について詳述する。まず、手法1では、第7図に示した(1)式に基づいて、磁気ヘッド171のシーク動作が完了した後に、隣接する2つのサンプル点における位置信号レベルの差分の絶対値を所定回数(例えば、32回)加算という加算処理が実行される。ここで、シーク動作が完了した後に上記加算処理を実行するのは、前述したカシメの共振周波数が、シーク動作が完了した直後から減衰する傾向があるからである。後述する手法2および手法3においても、加算処理を実行するのは、シーク動作が完了した直後からである。
第8図に示したステップSC1では、高周波振動観測部60は、初期設定としてn=0とする。ステップSC2では、高周波振動観測部60は、第5図に示した位置信号におけるP(n)を現在の位置信号レベルとする。
ステップSC3では、高周波振動観測部60は、前回の加算値f1(n−1)と、今回の加算値|P(n)−P(n−1)|とを加算し、加算値f1(n)を算出する。
ステップSC4では、高周波振動観測部60は、nを1インクリメントする。ステップSC5では、高周波振動観測部60は、nが31を超えたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」としてステップSC2以降の処理を実行する。これにより、第5図に示した隣接する2つのサンプリング点(丸印)の位置信号レベルの差分の絶対値が順次加算される。
そして、ステップSC5の判断結果が「Yes」になると、すなわち、第7図に示した(1)式の算出結果が出ると、高周波振動観測部60は、一連の加算処理を終了する。
つぎに、高周波振動観測部60は、手法1による加算値f1(n)と、予め設定されたしきい値とを比較し、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であるか否かを判断する。具体的には、加算値f1(n)がしきい値以上である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であることを認識する。一方、加算値f1(n)がしきい値未満である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動が規定を満たしていることを認識する。
上述した手法1は、手法1〜手法3のなかで最も計算時間が短く、メモリの消費が少ないという特徴を有している。なお、手法1は、単純に位置誤差(差分)を加算しているため、低周波振動成分の振動も拾ってしまう可能性がある。
つぎに、高周波振動を観測するための手法2について第9図に示したフローチャートを参照しつつ説明する。この手法2では、第7図に示した(2)式に基づいて、磁気ヘッド171のシーク動作が完了した後に、隣接する3つのサンプル点における位置信号レベルの加算、減算および乗算の絶対値を所定回数(例えば、32回)加算という加算処理が実行される。
第9図に示したステップSD1では、高周波振動観測部60は、初期設定としてn=0とする。ステップSD2では、高周波振動観測部60は、第5図に示した位置信号におけるP(n)を現在の位置信号レベルとする。
ステップSD3では、高周波振動観測部60は、前回の加算値f2(n−1)と、今回の加算値|P(n)−2P(n−1)+P(n−2)|とを加算し、加算値f2(n)を算出する。
ステップSD4では、高周波振動観測部60は、nを1インクリメントする。ステップSD5では、高周波振動観測部60は、nが31を超えたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」としてステップSD2以降の処理を実行する。これにより、第5図に示した隣接する3つのサンプリング点(丸印)の位置信号レベルの加算、減算および乗算の絶対値が順次加算される。
そして、ステップSD5の判断結果が「Yes」になると、すなわち、第7図に示した(2)式の算出結果が出ると、高周波振動観測部60は、一連の加算処理を終了する。つぎに、高周波振動観測部60は、手法2による加算値f2(n)と、予め設定されたしきい値とを比較し、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であるか否かを判断する。具体的には、加算値f2(n)がしきい値以上である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であることを認識する。一方、加算値f2(n)がしきい値未満である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動が規定を満たしていることを認識する。
上述した手法2は、手法1に比べて、低周波振動成分が加算されにくいため、高周波振動成分を比較的正確に観測することができるという特徴を有している。なお、手法2は、三つのサンプリング点の加算、減算および乗算を行っているため、手法1に比べて計算時間がかかる。
つぎに、高周波振動を観測するための手法3について第10図に示したフローチャートを参照しつつ説明する。この手法3では、第7図に示した(2)式に基づいて、磁気ヘッド171のシーク動作が完了した後に、隣接する3つのサンプル点における位置信号レベルの加算、減算および乗算の絶対値を所定回数(例えば、32回)加算という加算処理が実行される。
第10図に示したステップSE1では、高周波振動観測部60は、初期設定としてn=0とする。ステップSE2では、高周波振動観測部60は、第5図に示した位置信号におけるP(n)、P(n−1)、P(n−2)、P(n−3)、P(n−4)という5点を結ぶ線が山(グラフA参照)または谷(グラフB参照)の連続であるか否かを判断する。この判断結果が「Yes」である場合、高周波振動観測部60は、ステップSE3の処理を実行する。一方、ステップSE2の判断結果が「No」である場合、高周波振動観測部60は、ステップSE6の判断を行う。
この場合、ステップSE2の判断結果が「Yes」であるものとすると、ステップSE3では、高周波振動観測部60は、第5図に示した位置信号におけるP(n)を現在の位置信号レベルとする。
ステップSE4では、高周波振動観測部60は、前回の加算値f2(n−1)と、今回の加算値|P(n)−2P(n−1)+P(n−2)|とを加算し、加算値f2(n)を算出する。
ステップSE5では、高周波振動観測部60は、nを1インクリメントする。ステップSE6では、高周波振動観測部60は、nが31を超えたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」としてステップSE2以降を実行する。これにより、第5図に示した隣接する3つのサンプリング点(丸印)の位置信号レベルの加算、減算および乗算の絶対値が順次加算される。
そして、ステップSE6の判断結果が「Yes」になると、すなわち、第7図に示した(2)式の算出結果が出ると、高周波振動観測部60は、一連の加算処理を終了する。つぎに、高周波振動観測部60は、手法3による加算値f2(n)と、予め設定されたしきい値とを比較し、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であるか否かを判断する。具体的には、加算値f2(n)がしきい値以上である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動の振幅が規定以上であることを認識する。一方、加算値f2(n)がしきい値未満である場合、高周波振動観測部60は、磁気ヘッド171の振動が規定を満たしていることを認識する。
上述した手法3は、手法2に比べて、サーボ割り込み周期(サンプリング周期)に近い、高周波振動のみを観測できるため、精度が高いという特徴を有している。
第11図(b)には、高周波振動成分を多く含む位置信号の波形が図示されている。第11図(a)は、上記波形に対して、手法1〜手法3を適用した結果である。同図の「手法1」のカラムには、手法1における加算値f1(n)として、「9752」が図示されている。「手法2」のカラムには、手法2における加算値f2(n)として「9607」が図示されている。また、「手法3」のカラムには、手法3における加算値f2(n)として「4046」が図示されている。「Max手法1」、「Max手法2」および「Max手法3」は、手法1、手法2および手法3における|P(n)−P(n−1)|、|P(n)−2P(n−1)+P(n−2)|の最大値である。
第12図(b)には、高周波振動成分をさほど含まない位置信号の波形が図示されている。第12図(a)は、上記波形に対して、手法1〜手法3を適用した結果である。同図の「手法1」のカラムには、手法1における加算値f1(n)として、「1429」が図示されている。「手法2」のカラムには、手法2における加算値f2(n)として「1392」が図示されている。また、「手法3」のカラムには、手法3における加算値f2(n)として「1638」が図示されている。「Max手法1」、「Max手法2」および「Max手法3」は、手法1、手法2および手法3における|P(n)−P(n−1)|、|P(n)−2P(n−1)+P(n−2)|の最大値である。
第6図(a)に戻り、ステップSA6では、デジタルサーボ制御部31は、外乱信号をリードする。ステップSA7では、デジタルサーボ制御部31は、DAC(ディジタル/アナログ変換器)指示値として、制御電流値と外乱信号から得られる外乱値とを加算する。ステップSA8では、デジタルサーボ制御部31は、DAC指示値を出力する。これにより、VCM32には、磁気ヘッド171の位置補正のための駆動電流が供給される。
つぎのサーボ割り込み周期T2において、第6図(b)に示したステップSB1では、デジタルサーボ制御部31は、磁気ディスク501のサーボパータンを検出したか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、同判断を繰り返す。そして、磁気ディスク501のサーボパータンが検出されると、デジタルサーボ制御部31は、ステップSB1の判断結果を「Yes」とする。
ステップSB2では、デジタルサーボ制御部31は、サーボパータンをリードし、該サーボパータンから位置信号(第5図参照)を生成する。ステップSB3では、デジタルサーボ制御部31は、外乱信号をリードする。ステップSB4では、デジタルサーボ制御部31は、ステップSA5で記憶された制御電流値と外乱信号から得られる外乱値とを加算し、DAC指示値を算出する。ステップSB5では、デジタルサーボ制御部31は、DAC指示値を出力する。これにより、VCM32には、磁気ヘッド171の位置補正のための駆動電流が供給される。以後、第6図(a)に示したサーボ処理と、第6図(b)に示したサーボ処理とが交互に実行される。
以上説明したように、実施の形態1によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスク151に比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスク501を用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つまたは3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の(1)式または(2)式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッド171の揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
また、実施の形態1によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスク151に比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスク501を用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを(2)式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッド171の揺れにおいて高周波振動成分を観測することができる。
(実施の形態2)
つぎに本発明にかかる実施の形態2について説明する。第13図は、本発明にかかる実施の形態2の磁気ディスク装置の制御回路の構成を示すブロック図である。この図において、第19図の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。同図に示したRDC200において、AGC(Auto Gain Control)回路201は、磁気ヘッド171からの信号(サーボパターン信号、リード信号等)に対して自動的にゲイン調整を行う回路である。
A/D(Analog/Digital)変換器202は、AGC回路201からのアナログの信号をディジタルの信号に変換する。リード回路203は、リード信号を処理する回路である。タイミング発生回路204は、MPU300の設定に基づいて、サーボ制御のタイミングを発生させる。レベルスライス回路205は、A/D変換器202の出力信号(サーボマーク信号、グレイコード信号)を所定の閾値でスライスする回路である。
サーボマーク検出回路206は、レベルスライス回路205からのサーボマーク信号に基づいて、サーボマーク120(第21図参照)を検出する回路である。グレイコード・シリンダ回路207は、タイミング発生回路204からのタイミングに従って、レベルスライス回路205からのグレイコード信号からシリンダの整数部を検出する回路である。
加算回路208は、A/D変換器202からのバースト信号の情報を加算する回路である。レジスタ209には、第22図に示した信号PosA、信号PosB、信号PosCおよび信号PosDのそれぞれの情報を格納する。MPU(Micro Processing Unit)300は、サーボ制御、タイミングの設定等を行う。このMPU300の動作の詳細については後述する。
上記構成において、磁気ヘッド171によりバースト140(第21図参照)がリードされると、AGC回路201で自動ゲイン調整が行われた後、A/D変換器202でアナログ/ディジタル変換が行われる。レベルスライス回路205は、A/D変換器202の出力信号(サーボマーク信号、グレイコード信号)を所定の閾値でスライスする。ここでサーボマーク検出回路206によりサーボマーク120(第21図参照)が検出されると、グレイコード・シリンダ回路207は、レベルスライス回路205からのグレイコード信号からシリンダの整数部を検出し、この検出結果をMPU300へ出力する。
また、加算回路208では、A/D変換器202からのバースト信号の情報が加算され、レジスタ209には、第22図に示した信号PosA、信号PosB、信号PosCおよび信号PosDのそれぞれの情報が格納される。これにより、MPU300は、レジスタ209に格納された情報から前述した補正前の信号PosNおよびPosQ((第14図参照)(バースト復調値)))を計算する。
つぎに、MPU300は、第15図に示したように最小値H0から最大値H1まで比例的に変化するヘッド感度特性値を上記バースト復調値に乗算するという補正処理を実行する。
この場合に生成される位置偏差信号Fを第14図に示す。この図からわかるように、位置偏差信号Fは、従来の位置偏差信号Aに比べて、理想的な位置偏差信号Bにより近いものとなる。そして、磁気ヘッド171が目標トラックに位置すると、位置偏差信号Fに対応する電流指令値により、磁気ヘッド171が目標トラックの中心に位置するように制御される。
また、実施の形態2では、第17図に示したようにバースト復調値のセンタ位置からNmaxまでの間の中間値(Nmax/2)までの区間を最小値H0(ヘッド感度特性値)とし、中間値(Nmax/2)からNmaxまでの区間を最大値H1(ヘッド感度特性値)として、これらの二値のヘッド感度特性値をバースト復調値に乗算するという二値の補正処理をMPU300で実行するようにしてもよい。なお、実施の形態2では、三値以上の補正処理を行うようにしてもよい。
この場合に生成される位置偏差信号Iを第16図に示す。この図からわかるように、位置偏差信号Iは、従来の位置偏差信号Aと理想的な位置偏差信号Bとの中間的な連続的な信号となる。そして、磁気ヘッド171が目標トラックに位置すると、位置偏差信号Iに対応する電流指令値により、磁気ヘッド171が目標トラックの中心に位置するように制御される。
また、実施の形態2では、偶数シリンダ、奇数シリンダのそれぞれについて、別々のヘッド感度特性値を用いて、バースト復調値の補正処理をMPU300で実行するようにしてよい。
また、実施の形態2では、サーボプリアンブル110(第21図参照)に対応する信号の振幅比に対応する振幅比補正値を上述したヘッド感度特性値に乗算し、この乗算結果をバースト復調値に乗算することにより、補正処理を実行するようにしてもよい。
また、実施の形態2では、前述したゼロクロス周波数で微小振幅外乱を加えた場合のオープンループゲインと、大振幅外乱(振幅+3トラック分)を加えた場合のオープンループゲインとの比を上述したヘッド感度特性値に乗算し、この乗算結果をバースト復調値に乗算することにより、補正処理を実行するようにしてもよい。この場合には、第24図に特性線Eで示したようにオープンループゲインのばらつきが是正される。
以上説明したように、本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、通常のサーボ領域のみを有する磁気ディスクに比べて、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを用い、サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを所定の評価式に代入し、サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算し、サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測するようにしたので、磁気ヘッドの揺れにおいて高周波振動成分を観測することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンから得られる位置信号に対して、磁気ヘッドの感度特性値を用いて補正を掛けるようにしたので、ヘッド感度特性が非線形であっても磁気ヘッドの位置決め精度を高くすることができるという効果が得られる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる磁気ディスク装置および高周波振動観測方法は、磁気ヘッドの位置信号に高周波振動成分が含まれる場合に対して有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる実施の形態1による磁気ディスク装置40のサーボ回路部分の構成を示すブロック図であり、第2図は、第1図に示した磁気ディスク501の一部拡大模式図であり、第3図は、同実施の形態1のサーボ処理を説明する図であり、第4図は、同実施の形態1におけるサーボ割り込み周期T2を説明する図であり、第5図は、第1図に示した磁気ディスク501のサーボパターンから得られる位置信号の概略波形を示す図であり、第6図は、同実施の形態1におけるサーボ処理を説明するフローチャートであり、第7図は、同実施の形態1における高周波振動観測方法で用いられる(1)式および(2)式を表す図であり、第8図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法1を説明するフローチャートであり、第9図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法2を説明するフローチャートであり、第10図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法3を説明するフローチャートであり、第11図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法1〜手法3を説明する図であり、第12図は、同実施の形態1における高周波振動を観測する手法1〜3を説明する図であり、第13図は、本発明にかかる実施の形態2による磁気ディスク装置の制御回路の構成を示すブロック図であり、第14図は、同実施の形態2におけるトラックとバースト復調値との関係を表す図であり、第15図は、同実施の形態2におけるバースト復調値とヘッド感度特性値との関係を表す図であり、第16図は、同実施の形態2におけるトラックとバースト復調値との関係を表す図であり、第17図は、同実施の形態におけるバースト復調値とヘッド感度特性値との関係を表す図であり、第18図は、従来の磁気ディスク装置10の外観構成を示す分解斜視図であり、第19図は、第18図に示した磁気ディスク装置10のサーボ回路部分の構成を示すブロック図であり、第20図は、第18図に示した磁気ディスク装置10におけるサーボ割り込み周期T1を説明する図であり、第21図は、サーボパターン100の構成を示す図であり、第22図は、第21図に示したバースト140および各種信号を示す図であり、第23図は、線形補正処理を説明する図であり、第24図は、設計上のゼロクロス周波数で微小外乱を加えた場合のオープンループゲイン特性を示す図である。
Claims (11)
- 磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、
前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、
前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段と、
を備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、
前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する3つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、
前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段と、
を備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクと、
前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも5つのサンプル点同士を結ぶ線が山または谷の連続である場合に限り、位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算手段と、
前記演算手段の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測手段と、
を備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 前記観測手段の観測結果に基づいて、前記磁気ヘッドの位置補正を行う位置補正手段を備えたことを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一つに記載の磁気ディスク装置。
- 磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンがそれぞれ記録された通常サーボ領域およびダブルサーボ領域を有し、通常サーボ領域を有する場合に比して、サーボ割り込み周期が少なくとも1/2倍の磁気ディスクを有する磁気ディスク装置に適用される高周波振動観測方法であって、
前記サーボパータンから得られる位置信号において前記サーボ割り込み周期毎にサンプル点の位置信号レベルをとり、隣接する少なくとも2つのサンプル点同士の位置信号レベルを所定の評価式に代入し、前記サンプル点をずらしながら、所定回数分だけ加算する演算工程と、
前記演算工程の演算結果に基づいて、前記サーボ割り込み周期と同周期の高周波振動成分を観測する観測工程と、
を含むことを特徴とする高周波振動観測方法。 - 磁気ディスクに記録された、磁気ヘッドの位置決め制御用のサーボパータンから得られる位置信号に対して、前記磁気ヘッドの感度特性値を用いて補正を掛ける補正手段と、
前記補正手段の補正結果に基づいて、前記磁気ヘッドのサーボ制御を実行するサーボ制御手段と、
を備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 前記感度特性値は、比例的に変化するように設定されることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の磁気ディスク装置。
- 前記感度特性値は、多値変化するように設定されることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の磁気ディスク装置。
- 前記補正手段は、前記位置信号に含まれる所定の信号の振幅比および前記感度特性値を用いて前記位置信号を補正することを特徴とする請求の範囲第6項〜第8項のいずれか一つに記載の磁気ディスク装置。
- 前記補正手段は、ゼロクロス周波数で微小振幅外乱を加えた場合のオープンループゲインと、大振幅外乱を加えた場合のオープンループゲインとのゲイン比および前記感度特性値を用いて前記位置信号を補正することを特徴とする請求の範囲第6項〜第8項のいずれか一つに記載の磁気ディスク装置。
- 前記補正手段は、前記磁気ディスクのシリンダ毎に別々に設定された複数の感度特性値を用いてシリンダ単位で前記位置信号を補正することを特徴とする請求の範囲第6項〜第10項のいずれか一つに記載の磁気ディスク装置。
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