JPWO2002082056A1 - 低水圧用耐水度試験装置及びその試験方法 - Google Patents

低水圧用耐水度試験装置及びその試験方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2002082056A1
JPWO2002082056A1 JP2002579777A JP2002579777A JPWO2002082056A1 JP WO2002082056 A1 JPWO2002082056 A1 JP WO2002082056A1 JP 2002579777 A JP2002579777 A JP 2002579777A JP 2002579777 A JP2002579777 A JP 2002579777A JP WO2002082056 A1 JPWO2002082056 A1 JP WO2002082056A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
storage tank
pressure
water storage
resistance test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002579777A
Other languages
English (en)
Inventor
溝部 都孝
都孝 溝部
Original Assignee
株式会社九州山光社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社九州山光社 filed Critical 株式会社九州山光社
Publication of JPWO2002082056A1 publication Critical patent/JPWO2002082056A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/08Investigating permeability, pore-volume, or surface area of porous materials
    • G01N15/082Investigating permeability by forcing a fluid through a sample
    • G01N15/0826Investigating permeability by forcing a fluid through a sample and measuring fluid flow rate, i.e. permeation rate or pressure change
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/08Investigating permeability, pore-volume, or surface area of porous materials
    • G01N2015/086Investigating permeability, pore-volume, or surface area of porous materials of films, membranes or pellicules

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)

Abstract

連結管の揺れ動きによる急激な角度の変動、管路内抵抗量の変動、管路内圧力の急激な変動などを防止し、加えて、周囲環境における音圧による影響を考慮しながら精密な測定を行うことができる低水圧用耐水度試験技術である。水収容タンク1と、試験片(防水膜9)をクランプ3により上面に設置させるようにした試料固定体2とを備え、水収容タンクから試料固定体に設けた固定管路21に至るように可撓性の連結管4が連結され、水収容タンクが昇降可能に設けられると共に、水収容タンクの昇降に伴なう水面位置Hを測定する測定目盛12が設けられている低水圧用耐水度試験装置であって、連結管における水収容タンクからの垂下部分を垂直に規制するように、連結管を水収容タンクの昇降に連動して牽引させる牽引装置5が設けられ、かつ固定管路の途中に振動膜60を介して音圧発生器6が設けられている。

Description

技術分野
本発明は、JIS・L−1092−1998に規定された繊維製品の防水性試験方法に対応した低水圧用耐水度試験技術に関し、特に、除湿装置、例えば、日本国特開平5−322060号等において使用されている防水性を有する透湿膜を検査対象とした低水圧用耐水度試験装置及びその試験方法に関する。
背景の技術
JIS・L−1092に規定された低水圧用耐水度試験方法で用いられる装置の基本構成は、図4で示すように、内部に水を収容させる水収容タンク100と、試験片101をクランプ102により上面に設置させるようにした試料固定体103とを可撓性の連結管104により連結したものになっている。
そして、前記水収容タンク100を徐々に上昇させていくことにより、試験片101への水圧を緩やかに昇圧させ、試験片101を水が透過した時の水面位置(位置エネルギー)Hを測定目盛105により測定し、これを水圧に置換して試験片101である防水膜の防水性を測定する試験方法となっている。
しかしながら、このようなJIS・L−1092の防水性試験方法に対応するように製作された従来の低水圧用耐水度試験装置にあっては、水収容タンク100と試料固定体103との間に配管した連結管104の垂直移動に関して何ら対処がなされておらず、測定の設定条件によっては、微妙な測定誤差が発生することがあった。
即ち、水収容タンク100の昇降に伴ない、連結管104が図4の実線と仮想線で示すように揺れ動き、これにより連結管104の急激な角度の変動、屈曲状態の不均一な変化による管路内抵抗量の変動、管路の落下や衝突などによる管路内圧力の急激な変動などが発生し、これらが原因で防水性を評価する上での測定誤差につながるという問題があった。
又、従来の低水圧用耐水度試験装置において、水温による影響、周囲環境における音圧による影響を考慮して測定するようにしたものは見受けられない。
本発明は、上記のような問題を解決すると共に、加えて水温による影響、周囲環境における音圧による影響を考慮することにより、精密な測定を行うことができるようにした低水圧用耐水度試験装置及びその試験方法を提供することを課題としている。
発明の開示
上記の課題を解決するために、本発明の低水圧用耐水度試験装置(請求項1)は、
内部に水を収容させる水収容タンクと、試験片としての繊維製品をクランプにより上面に設置させるようにした試料固定体とを備え、この水収容タンクから試料固定体に設けた固定管路に至るように可撓性の連結管が連結され、前記水収容タンクが昇降可能に設けられると共に、この水収容タンクの昇降に伴なう水面位置を測定する測定目盛が設けられている低水圧用耐水度試験装置であって、
前記連結管における水収容タンクからの垂下部分を垂直に規制するように、連結管を水収容タンクの昇降に連動して牽引させる牽引装置が設けられている構成とした。
この低水圧用耐水度試験装置(請求項1)では、水収容タンクが昇降しても、連結管における水収容タンクからの垂下部分を牽引装置によって垂直に規制することができる。
従って、連結管が揺れ動いたり、弛みが生じたりすることがないため、連結管の急激な角度の変動、管路内抵抗量の変動、管路内圧力の急激な変動などの発生を防止でき、管路の状態を一定に維持させて精密な防水度試験結果を確保することができる。
又、本発明の低水圧用耐水度試験装置において、連結管の両端が着脱コネクタを介して水収容タンク及び固定管路に連結されている態様(請求項2)がある。
このように連結管の両端を着脱コネクタを介して水収容タンク及び固定管路に連結させると、この着脱コネクタによって連結管を簡単に取り外すことができ、連結管の内部清掃が容易になり、連結管内の汚損による測定誤差を防止できる。
又、本発明の低水圧用耐水度試験装置において、固定管路の途中に気泡溜め部が設けられている態様(請求項3)がある。
このように、固定管路の途中に気泡溜め部を設けると、連結管や固定管路の内部に発生した気泡を、この気泡溜め部に捕集することができ、気泡よる測定誤差を防止できる。
又、本発明の低水圧用耐水度試験装置において、固定管路の途中に水温センサが設けられている態様(請求項4)がある。
従来、水収容タンクと試料固定体との間の温度伝達や水の熱膨張は無視されていた。
この予防のために水温センサにより水温を監視すれば、気泡の発生を予測できるし、水の熱膨張を把握でき、理論的な数量解析における適用を容易にして測定誤差を防止させることができる。
又、本発明の低水圧用耐水度試験装置において、固定管路の途中に振動膜を介して音圧発生器が設けられている態様(請求項5)がある。
又、本発明の低水圧用耐水度試験方法は、上記の低水圧用耐水度試験装置(請求項5)を用いた試験方法であって、この低水圧用耐水度試験装置を設置した測定空間で検出した空気振動の逆相の波形を、前記音圧発生器によって水中に伝搬させて、空気振動により水中に生じている振動を、音圧発生器によって水中に生じさせた振動によって相殺させるようにした構成としている。
JIS・L−1092に規定された低水圧用耐水度試験装置の使用にあたっては、一定条件のもとに測定を行なうことが必要とされるため、この装置を恒温恒湿室(測定空間)内などに配置して測定を行なうが、この場合、周囲環境における音圧による影響を無視することは、試験片が薄い場合には特にできない。
このような場合、固定管路の途中に振動膜を介して音圧発生器を配置し、この音圧発生器から振動膜を介して水中に音圧を付与するようにすれば、音圧下または試験片の振動下において行われた試験結果に対する評価を検討する参考試料として、最終的に測定時において試験片に付与された振動の有無を検証することができる。
このとき、例えば、恒温恒湿室などの測定空間内で検出される音圧を検出するために、この測定空間内に音圧センサーを配置しておけば、試験片が大気側から受ける振動要素を検証することができる。
このようにして音圧センサーにより大気中において検出した空気振動の逆相の波形を、前記音圧発生器によって水中に伝搬させれば、測定空間の雰囲気中で観測される空気振動による影響との相殺効果を検討でき、もって測定空間内の空気振動が試験結果に及ぼす影響を精密に測定することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
図1は本発明の実施の1形態である低水圧用耐水度試験装置の概略模式図である。
この低水圧用耐水度試験装置は、内部に水を収容させる水収容タンク1と、繊維製品としての試験片をクランプ3により挟持して上面に設置させるようにした試料固定体2とを備えている。
この場合、試験片としては、水蒸気移動制御装置(PCT/JP00/06855参照)に用いられるような、防水膜9を導電性メッキで表面加工されたプラスチックによる支持フレームやアルミ等の金属による支持フレーム91の外周に張設した筒状の分離膜回転体90を用いているが、図2に示すように、その他の調湿装置(例えば、日本国特開平5−322060号等)に用いられるような円形に成形された平膜による防水膜9aを試験片とすることができるもので、この場合、導電性多孔体92を防水膜9aに重合させた状態でクランプ3により挟持させるようにしている。
前記試験片としての分離膜回転体90は、試料固定体2の上面2aとクランプ3との間に水密シール29(スクイーズパッキン)を介して挟持されるもので、このクランプ3は、トルクリミッタを備えた締め付けネジ30によって一定圧力で締め付けられるようになっている。
又、クランプ3には、分離膜回転体90の内部に連通する空気抜き管31が形成され、この空気抜き管31に電磁開閉弁32が設けられている。
この電磁開閉弁32は、試験片としての分離膜回転体90をセットする準備段階では開放してセット時におけるクランプ3の締め付けによって試料固定体2の内部に圧力が加わるのを防止し、そして、電磁開閉弁32を開放したまま一旦、分離膜回転体90の内部に水を満たし、分離膜回転体90の内部に空気が溜まっていないことを確かめた位置が測定開始位置となり、電磁開閉弁32を閉鎖して試料固定体2の内部を密閉する。
ただ、この準備段階の経過中において水が防水膜9から漏出することが見られた場合には、その高さが測定結果となる。
前記水収容タンク1はバケツ形状に形成され、上面開口部には、上から音圧が水に付与されるのを防止するために防音蓋10が設けられている。
この水収容タンク1は、昇降装置(図示せず)によって垂直方向に昇降するように支持され、その昇降に伴なう水面位置Hを測定するための測定目盛12が設けられている。
前記試料固定体2の内部には、通水空間20が形成され、この通水空間20に連通するように固定管路21が下面から延長され、そして、前記水収容タンク1から固定管路21に至るように可撓性の連結管4が連結されている。
この連結管4は、屈曲自在でありながら長さ方向の伸縮を規制するために、管壁に合成繊維を包埋させて伸展予防を施した材質を採用し、かつ音圧などの外乱による悪作用を予防できる樹脂チューブが用いられている。
そして、この連結管4の両端がワンタッチ式の着脱コネクタ40,40を介して水収容タンク1及び固定管路21に連結されており、このように連結管4の両端を着脱コネクタ40,40を介して水収容タンク1及び固定管路21に連結させると、この着脱コネクタ40,40によって連結管4を簡単に取り外すことができる。従って、連結管4の内部清掃が容易になり、連結管4内の汚損による測定誤差を防止できる。
前記連結管4には、水収容タンク1の真下に取り付けられたガイドローラ50と、水収容タンク1の昇降に連動して、水収容タンク1の昇降速度の半分の速度で水平方向に往復移動する牽引ローラ51とを備えた牽引装置5が設けられている。
そして、連結管4を前記ガイドローラ50に掛け回すことにより、水収容タンク1の昇降時において、水収容タンク1からの垂下部分が垂直になるように規制し、また、このガイドローラ50の先方において連結管4を一定張力で牽引ローラ51に掛け回すことにより、連結管4に弛みや張り過ぎが生じないようにしている。
従って、連結管4は、牽引装置5によって、水収容タンク1からの垂下部分が垂直に保持されるため、連結管4が揺れ動いたり、弛みや張り過ぎが生じたりすることがなく、よって、連結管4の急激な角度の変動、管路内抵抗量の変動、管路内圧力の急激な変動などの発生を防止でき、管路の状態を一定に維持させて精密な防水度試験結果を確保することができる。
また、前記固定管路21の途中には、気泡溜め部22が設けられている。
この気泡溜め部22は、連結管4と固定管路21による管水路4aの内部に発生した気泡を捕集するためのもので、これにより管水路4a内に気泡が散在することが少なくなるため、測定誤差を減少させることができる。
又、固定管路21には、ドレン抜き穴24及び清掃用口25が設けられており、このドレン抜き穴24及び清掃用口25によって管路内の水抜き及び清掃を容易にして、管路内の汚損による測定誤差をなくすようにしている。
また、本発明の低水圧用耐水度試験装置は恒温恒湿室(測定空間8)に配置されるもので、この恒温恒湿室には、風速計80、温度計81、湿度計82ならびに音圧計83が配置され、これらにより測定空間8の雰囲気を把握することにより測定時の環境を一定に制御することができるようにしている。
尚、図中84は、それぞれ監視カメラであり、恒温恒湿室内に設置された低水圧用耐水度試験装置の防水膜9部分並びに、水収容タンク1の水面位置H及び測定目盛12を外部から監視できるようにしている。
また、前記固定管路21の途中に水温センサ23(水温計)が配置されており、この水温センサ23によって、測定空間8内の温度管理が正確に行なわれているかということを検証することができるし、また、水温センサ23により水温を監視すれば、気泡溜め部22と共に気泡の発生を監視できるし、水の熱膨張を把握でき、理論的な数量解析における適用を容易にして測定誤差を防止させることができる。
また、固定管路21の途中に振動膜60を介して音圧発生器6が設けられている。
この音圧発生器6は、固定管路21との隔膜となる振動膜60(ダイヤフラム)を介して共振室61を形成し、この共振室61内に振動子62(スピーカ)及び振動センサ63(マイク)を設けたものである。又、試料固定体2の通水空間20内にも水密ネジ64によって水中マイク65が設けられている。
JIS・L−1092により規定された防水性試験方法では、この防水性試験方法に対応した低水圧用耐水度試験装置を恒温恒湿室内に配置し、一定温度ならびに一定湿度の環境下において試験片(防水膜)の防水性評価試験を行なう場合、再現性を求めることができる環境を規定する要素には音圧は含まれてはいない。
ところが、実際には通常使用されている恒温恒湿室内は、温度ならびに湿度を微細に調整するために、比較的大風量のファンが配置され、内部の音響による防水膜の振動の影響が発生しているか否かを検定することはできなかった。
音響の位相において、現在の技術レベルでは逆相の波形を試験的に発生させることができる〔現場実務者と設計者のための実用騒音・振動制御ハンドブック、第5章騒音のアクティブ制御・p394〜p405微小空間の制御(株式会社エヌ・ティー・エス発行、発刊日2000年5月10日、初版第1刷発行、発行者吉田隆)参照〕。
従って、大気側から加えられる音圧による影響を考察するために、測定空間8となる恒温恒湿室内において収集した音響を瞬時に解析し、この逆相の同レベルの振動エネルギーを有する音圧を管水路4a内に加えて、測定空間8の影響を受けて発生している試験片(防水膜9)の振動が相殺されるに近似した条件を与えるようにすれば、測定空間8による音圧による影響を精密に測定することができるし、振動により影響を受ける可能性の高い防水膜9の防水性を精密に評価することができる。
膜の振動については、〔機械系の音響工学〕(コロナ社発行・1992/2/25初版第1刷・p47・3.2膜の振動)により、円形膜に関する詳細な模擬状況が説明されているが、本発明にかかる試験装置の場合、振動の問題は防水膜9と、共振室61の隔膜となる振動膜60の振動を主な対象とする。
水の中では音圧は非圧縮性に伝搬するので、単純に周波数と周期の関係に水温による水の密度が関与する数量として概算することができる。
これを式で表せば、
周期T=1/周波数f[Hz]
水中の伝搬速度=水の密度による補正係数×波長×周波数
となり、圧力・管路内体積・音圧レベル・周波数特性などを水と空気について、仕事量に概算される。
隔膜としての振動膜60には、吸水性の低い材料を使用し、高調な音響を中心として管水路4aへの伝搬または管水路4aからの振動検出を目的とする場合には、硬度が高く弾性が低い材料、たとえば、アルミ薄膜や銅薄膜、ステンレス薄膜などを使用する。この場合、金属などを使用する場合には防錆加工を事前に施したものを使用する。
また、低調な音響を中心として管水路4aへの伝搬または管水路4aからの振動検出を目的とする場合には、硬度が低く弾性が高い材料、たとえば、ラバーシート薄膜、塩化ビニールシート薄膜、ポリエチレン製シート薄膜などを使用する。
また、管水路4a内は水収容タンク1の上昇に伴ない次第に緩やかに与圧され、測定空間8となる恒温恒湿室内の音響は、管水路4a内にも伝搬される。
静的な環境におかれた場合には、水の移動に伴う振動などが発生する場合や機器の不具合による異常振動は振動センサ63及び水中マイク65により検出される。
測定空間8内の振動に対して、逆相の位相波を共振室61内に設けた振動子62を用いて管水路4a内に伝搬させると、図3(A),(B),(C)のように、互いに相殺しようとして、音圧などの空気の振動による試験片の振動が最小限に抑制される状況が得られる。尚、図3(A)は波長が大の場合、図3(B)は波長が小の場合、図3(C)は逆相ずれの場合を示している。
ただし、水の伝搬では圧縮率はほとんどゼロに等しいが、空気の伝搬では圧縮率は大きいので、ほぼ管水路4a内の水の振動により防水膜9の振動を制御することが可能となる。
異常振動が恒温恒湿室内に著しく存在する場合には、この特性を活用して防水膜9への測定時の外乱因子として、除去しようとする操作を付与できる。
又、本試験装置により、試験片の表面に付与された防水加工の評価を精密に行なうことができるが、そもそも膜表面の防水加工は、表面張力による影響が強い。
従って、試験片の挟持に用いるクランプ3や、分離膜回転体90のような立体的な形状の試験片においては図1で示した支持フレーム91や、図2で示した導電性多孔体92を接地回路7によって電気的に接地し、静電気による影響を抑制した状況下で測定を行なう。
尚、水は純水を使用し、試験片に対する不純物の付着を最小限にとどめ、再試験に備え、試験の安定性ならびに再現性にすぐれた手法を確保する。
又、管路内にpHセンサを設けるようにすると、純水が空気中の炭酸ガスを吸収することによる水中のガス分圧を予測することができ、より正確な測定が可能になる。
表面張力は、毛管現象が液体表面粒子に、液体自身がおよぼす引力と圧力に抗して、表面に作用している均一な張力によって、液体表面が一定の形をとるために生ずる現象であって、圧力により影響を受ける。
防水膜9に対する表面張力の影響を考慮する場合には、この現象は繊維間に形成された撥水材(剤)による影響を考慮するとともに、三次元的な膜の構造を影響要素として考慮しなければならない。
毛管現象のうち、例えば、細いガラス管の中に形成される液面の曲面をメニスカスと称するが、メニスカスの凸面と凹面では圧力が異なり、メニスカスのすぐ下にある液体の圧力と液面に作用している圧力との関係は次の式により表される。
液体の圧力=(液面に作用している圧力)−密度×重力加速度×高さ
この概算は、例えば、筒状の分離回転体90は、試料固定体2の上面2aの高さから上方に位置するので、上面2aの高さから分離回転体90の高さは誤差となり得るが、このとき、表面張力の液体の圧力を誤差要素として、各試料につき概算し、補正を行う。即ち、分離回転体90の表面による水への表面張力を概算する。
また、測定空間とこれらの関係はギプズの吸着式ならびに、ギプズ・ディエムの方程式ならびに表面エントロピーと測定空間の蒸気圧、大気圧などから概算され、測定された防水圧の試験結果による数値などを使用して補正する。
またJIS・L−1906に従う保水率試験などの各種の保水性または吸水性試験により、試験片の表面の湿潤状況を参考として、これらの影響を試験結果と相関評価し、振動による外乱要素を一定のものとして、精密な測定値として異種間における試験片の評価に用いることができる。
産業上の利用可能性
以上、説明したように、本発明の低水圧用耐水度試験装置(請求項1)にあっては、連結管における水収容タンクからの垂下部分を牽引装置によって垂直に規制することができるため、連結管が揺れ動いたり、弛みが生じたりすることがない。従って、連結管の急激な角度の変動、管路内抵抗量の変動、管路内圧力の急激な変動などの発生を防止でき、管路の状態を一定に維持させて精密な防水度試験結果を確保することができる。
又、連結管の両端を着脱コネクタを介して水収容タンク及び固定管路に連結させるようにすると(請求項2)、この着脱コネクタによって連結管を簡単に取り外すことができ、連結管の内部清掃が容易になり、連結管内の汚損による測定誤差を防止できる。
又、固定管路の途中に気泡溜め部を設けると(請求項3)、連結管や固定管路の内部に発生した気泡を、この気泡溜め部に捕集することができ、気泡による測定誤差を防止できる。
又、固定管路の途中に水温センサを設けると(請求項4)、測定空間としての恒温恒湿室内の温度管理が正確に行なわれているかということを検証することができるし、また、水温センサによって気泡の発生、水の熱膨張を把握でき、理論的な数量解析における適用を容易にして測定誤差を防止させることができる。
又、固定管路の途中に振動膜を介して音圧発生器を設け(請求項5)、測定空間で検出した空気振動の逆相の波形を、前記音圧発生器によって水中に伝搬させて、空気振動により水中に生じている振動を、音圧発生器によって水中に生じさせた振動によって相殺させるようにすると(請求項6)、測定空間の雰囲気中で観測される空気振動による影響との相殺効果を検討でき、もって測定空間内の空気振動が試験結果に及ぼす影響を精密に測定することができる。
即ち、JIS・L−1092により規定された防水性の評価を行なうにあたって、異常な音圧または急激な圧力の変動により影響を受けたか否かを実際に水中に伝わる諸種の音響を検出しながら、精密な防水性の評価を行なうことができるし、音圧発生器によって急激な振動を水中に付与し、振動により変化しうる防水性の影響を精密に評価することができる。
このように、本装置及び方法の使用により、従来のJIS・L−1092により規定された防水性試験ではできなかった精密な評価を、試験片としての防水膜の振動を考慮にいれた評価結果として測定することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施の1形態であって、試料として筒状の分離膜回転体を用いた場合の低水圧用耐水度試験装置の概略模式図である。
図2は試料として平膜による膜体を用いた場合の低水圧用耐水度試験装置の概略模式図である。
図3は測定空間内の振動と逆相の位相波を共振室内に設けた振動子を用いて水中に伝搬させる場合の例を示す説明図である。
図4は従来技術の説明図である。

Claims (6)

  1. 内部に水を収容させる水収容タンクと、試験片としての繊維製品をクランプにより上面に設置させるようにした試料固定体とを備え、この水収容タンクから試料固定体に設けた固定管路に至るように可撓性の連結管が連結され、前記水収容タンクが昇降可能に設けられると共に、この水収容タンクの昇降に伴なう水面位置を測定する測定目盛が設けられている低水圧用耐水度試験装置であって、
    前記連結管における水収容タンクからの垂下部分を垂直に規制するように、連結管を水収容タンクの昇降に連動して牽引させる牽引装置が設けられていることを特徴とした低水圧用耐水度試験装置。
  2. 連結管の両端が着脱コネクタを介して水収容タンク及び固定管路に連結されている請求項1記載の低水圧用耐水度試験装置。
  3. 固定管路の途中に気泡溜め部が設けられている請求項1又は2記載の低水圧用耐水度試験装置。
  4. 固定管路の途中に水温センサが設けられている請求項1〜3のいずれか1項記載の低水圧用耐水度試験装置。
  5. 固定管路の途中に振動膜を介して音圧発生器が設けられている請求項1〜4のいずれか1項記載の低水圧用耐水度試験装置。
  6. 内部に水を収容させる水収容タンクと、試験片としての繊維製品をクランプにより上面に設置させるようにした試料固定体とを備え、この水収容タンクから試料固定体に設けた固定管路に至るように可撓性の連結管が連結され、前記水収容タンクが昇降可能に設けられると共に、この水収容タンクの昇降に伴なう水面位置を測定する測定目盛が設けられ、かつ固定管路の途中に振動膜を介して音圧発生器が設けられている低水圧用耐水度試験装置を用いた試験方法であって、
    この低水圧用耐水度試験装置を設置した測定空間で検出した空気振動の逆相の波形を、前記音圧発生器によって水中に伝搬させて、空気振動により水中に生じている振動を、音圧発生器によって水中に生じさせた振動によって相殺させるようにしたことを特徴とする低水圧用耐水度試験方法。
JP2002579777A 2001-04-02 2001-04-02 低水圧用耐水度試験装置及びその試験方法 Pending JPWO2002082056A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2001/002870 WO2002082056A1 (fr) 2001-04-02 2001-04-02 Appareil de test de l'etancheite vis-a-vis de l'eau a basse pression de l'eau et procede de test

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2002082056A1 true JPWO2002082056A1 (ja) 2004-07-29

Family

ID=11737218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002579777A Pending JPWO2002082056A1 (ja) 2001-04-02 2001-04-02 低水圧用耐水度試験装置及びその試験方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2002082056A1 (ja)
WO (1) WO2002082056A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008039479A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Nitto Denko Corp 通気膜の水漏れ検査方法および検査装置、ならびに通気部材の製造方法
JP5187942B2 (ja) * 2008-02-12 2013-04-24 独立行政法人日本原子力研究開発機構 円管切断方法
CN106706500A (zh) * 2017-01-21 2017-05-24 三峡大学 一种测定混凝土渗透性的装置
CN108731892B (zh) * 2018-06-20 2024-02-02 天津大学 一种水下振动台地形模拟假底和分区结构
CN112697666B (zh) * 2020-12-25 2023-04-18 安徽省碧水电子技术有限公司 一种水体重金属检测器及其检测方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5968243U (ja) * 1982-10-29 1984-05-09 帝人株式会社 シ−ト状物の耐水性観察装置
JPS6015653U (ja) * 1983-07-12 1985-02-02 敷島カンバス株式会社 「ろ」材の通水度測定装置
JPH0250668U (ja) * 1988-10-01 1990-04-09
JPH07113601B2 (ja) * 1990-03-15 1995-12-06 東陶機器株式会社 膜の性能評価方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002082056A1 (fr) 2002-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7313973B2 (en) Flow sensor and fire detection system utilizing same
WO2000042411A1 (fr) Methode de mesure de la permeabilite a l'humidite et dispositif correspondant
JPS62291543A (ja) 薄膜またはフイルタ材料の発泡点ないしは最大気孔を測定する方法
RU2007134963A (ru) Способ и устройство для измерения поверхностного натяжения жидкостей
JPWO2002082056A1 (ja) 低水圧用耐水度試験装置及びその試験方法
JP2007198744A (ja) 圧電型加速度センサ
US20170205328A1 (en) System and method for measuring permeability of a material
JP2003049418A (ja) 真空土質試験機
KR100894483B1 (ko) 선박용 횡동요 저감장치의 성능시험 시스템 및 그 방법
US4296628A (en) System for detecting particles carried by a fluid flow
US3216260A (en) Fluid pressure detection
Stringer et al. Evaluating the response of new pore pressure transducers for use in dynamic centrifuge tests
CN114965927A (zh) 一种便携式水质观测设备
KR101279210B1 (ko) 전기화학적 피로 센서 시스템 및 그 방법
RU2147740C1 (ru) Устройство для определения водонепроницаемости бетонов
US4561307A (en) Liquid differential pressure measurement using a vertical manifold
JPH0989701A (ja) 圧力校正装置
JP4979635B2 (ja) 気密判定装置及び気密判定方法
Chakrabarti et al. Dynamic pressures around a vertical cylinder in waves
CN109632965A (zh) 交流型多孔吸声材料流阻测量装置及测试方法
SU958967A1 (ru) Устройство дл контрол механических свойств листового материала
CN108072408A (zh) 一种水下探测装置
JP2003348695A (ja) 媒質マイクロホン
JP2000206021A (ja) 透湿度測定装置
JPH04194746A (ja) すきま腐食モニタリング装置およびその試験方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060725

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060912

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070227