JPWO2002010440A1 - 抗真菌剤の評価法 - Google Patents

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Abstract

微生物が感染し、かつ、抗微生物用の薬剤を投与された皮膚などの生体組織の断片を、燐脂質、非イオン界面活性剤又はこれらの両者を含む培地で培養することにより、生体組織内の微生物の正確な生菌数を測定する。

Description

技術分野
本発明は、生体組織内の微生物の定量法及びそれを用いた抗微生物剤の評価法に関する。
背景技術
微生物感染症の治療は、抗微生物薬が数多く出現した今日に於いても大きな課題の一つである。これは、耐性獲得などの問題により、微生物の抗微生物剤への感受性が常に変化しているのが1つの原因であり、抗微生物剤によって完全に駆逐されない微生物が未だに存在するのがもう1つの原因である。この内、後者の代表的な例としては、皮膚真菌症の原因となる真菌が挙げられる。後者に於いてなかなか駆逐されない原因としては、実際の生体投与で有効な薬剤がスクリーニングされうる評価系が存在しないことにある。
上記のように、抗真菌剤の有効なスクリーニング系が存在しない理由としては、以下のことが挙げられる。通常、抗真菌剤のスクリーニングに於いては、培地での菌の生育への影響を見る、イン・ビトロのスクリーニングと、イン・ビボの感染動物に薬剤を投与し、生体組織の断片を培地に移植し、これより増殖してくる菌の生数を計数し、生体組織中に生存する菌数を推測するイン・ビボのスクリーニングが存在する。イン・ビトロのスクリーニングが薬剤の抗菌活性を示すのに対し、イン・ビボのスクリーニングが生体の吸収・代謝特性までふまえた効果を表すものとされているが、抗真菌剤などのイン・ビボのスクリーニングに於いては、投与部位に薬剤が残存し、これによって菌の生育が阻害され、あたかも生菌数が少ないように計数されてしまい、適切な薬剤のスクリーニングが為されていない。この様な残存薬剤を不活性化する手段は今のところ知られていない。即ち、生体に於いて、組織内残存薬剤を不活性化し、組織内における正確な生菌数の測定する手段が望まれているにもかかわらず、そのような手段は得られておらず、そのことが有効な皮膚用の抗真菌剤の開発を妨げているといえる。
発明の開示
本発明は、前記の様な状況下為されたものであり、本発明は、生体に於いて、組織内における正確な生菌数の測定する手段を提供することを課題とする。
本発明者らは、生体に於いて、組織内における正確な生菌数の測定する手段を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、生体組織の断片を、燐脂質や非イオン界面活性剤を含む培地で培養することにより、組織内に残存する薬剤の影響を除去しうることを見いだし、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。
(1)微生物が感染し、かつ、抗微生物用の薬物を投与された生体組織の断片を、燐脂質、非イオン界面活性剤又はこれらの両者を含む培地で培養し、生育した微生物を検出することを特徴とする、生体組織内の微生物の定量法。
(2)微生物が真菌であることを特徴とする、(1)に記載の生体組織内の微生物の定量法。
(3)生体組織が皮膚であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の生体組織内の微生物の定量法。
(4)微生物が感染した生体に抗微生物用の薬剤を投与し、しかる後、該薬剤の投与部位の断片を採取し、該断片中の微生物を(1)〜(3)の何れかに記載の微生物の定量法で定量し、前記薬剤を投与しない場合の微生物量に対する薬剤を投与した場合の微生物量の割合を指標とすることを特徴とする、抗微生物用の薬剤の評価法。
(5)微生物が真菌であることを特徴とする、(4)に記載の抗真菌剤の評価法。
(6)動物の皮膚に真菌を感染させ、しかる後、抗真菌剤で該感染皮膚を処置し、抗真菌剤で処理した部位の生存菌数を(2)に記載の生体組織内の微生物の定量法で定量し、該生存菌数を指標とすることを特徴とする、抗真菌剤の評価法。
以下、本発明について詳細に説明を加える。
本発明の生体組織内の微生物の定量法は、微生物が感染し、かつ、抗微生物用の薬物を投与された生体組織の断片を、燐脂質、非イオン界面活性剤又はこれらの両者を含む培地で培養することを特徴とする。
また本発明で用いる生体組織は、微生物が感染し、かつ、組織薬剤によって処理された組織である。特に、薬剤が貯留している組織が好ましい。本発明の定量法では、微生物生育状況に影響を与えるこの様な薬剤の影響をキャンセルして、正しい微生物数を計数するのに有用である。これは、本発明の定量法に用いる燐脂質や非イオン界面活性剤によって、薬剤の微生物への影響をキャンセルできるからである。これらの成分は単独でも残存薬剤の不活性化作用を示すが、燐脂質と非イオン界面活性剤を組み合わせると確実な不活性化作用を示す。従って、これらの内何れかで薬剤を不活性化し、生体組織内の生存菌数を定量する事もできるが、本発明においては両者を用いることが特に好ましい。
ここで、本発明で使用できる燐脂質としては、通常知られているものであれば特段の限定なく使用でき、例えば、レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸及びこれらのリゾ体が好ましく例示できる。これらの内、特に好ましいものは、もっとも入手のたやすいレシチンである。この様な燐脂質の好ましい含有量は、培地全量に対して、総量で0.1〜10重量%であり、更に好ましくは0.5〜5重量%である。これは少なすぎると薬剤の不活性化作用が得られない場合があり、多すぎても不活性化作用が頭打ちになるばかりか、培地中に固体として残り、観察の妨げになることがあるからである。
本発明の定量法で使用する非イオン界面活性剤としては、H.L.B.(親水性親油性バランス)が10以上である、親水性界面活性剤が好ましく、中でもポリオキシエチレン基が付加した形態のものが好ましい。かかるオキシエチレンの平均付加モル数は6以上100以下が好ましく、更に好ましくは、10以上60以下である。これは親水性が高すぎても、低すぎても、燐脂質との組み合わせによって残存薬剤の不活性化が困難になるためである。ポリオキシエチレン基の付加形式から、本発明の定量法で使用できる非イオン界面活性剤の種類は、大凡次のものが好ましく例示できる。即ち、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(アルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル等が好適に例示できる。これらの中で特に好ましいものは、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであり、かかる脂肪酸としてはオレイン酸が特に好ましい。即ち、本発明の定量法でもっとも好ましく用いられる非イオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステルである。この様なものの市販品としては、アトラス社より販売されているツィーン80が好ましく例示できる。本発明の定量法に於いて、培地中のかかる非イオン界面活性剤の好ましい含有量は、総量で培地全量に対して、0.01〜10重量%であり、更に好ましくは、0.1〜5重量%である。これは、少なすぎると下記の効果を発揮しない場合があり、多すぎても下記の効果は頭打ちになり、菌などの生育を妨げる場合があるからである。このものは、単独で、好ましくは前記燐脂質とともに作用して、生体断片中に残存している薬剤を不活性化する作用を発揮する。
本発明において、生体組織としては、皮膚、肺(呼吸器)、腸(消化器)等が挙げられるが、これらの中では皮膚が好ましい。
本発明により定量する微生物としては、生体組織に感染する微生物であれば特に制限されないが、皮膚感染症の原因となる微生物が好ましく、特に真菌が好ましい。これは、特に皮膚真菌症の治療に於いては、薬剤が長期間皮膚内に貯留するため、正確な皮膚内の生存真菌数が定量できず、これが原因となって薬剤の薬効が、イン・ビボ動物試験と臨床試験で異なってしまう傾向が広く知られているためである。本発明を適用することができる微生物として具体的には、ヘリコバクター・ピロリ、病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌等の細菌、トリコフィトン・メンタグロピテス(Trichophyton mentagropytes)、トリコフィトン・ルブルム(T.rubrum)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、クリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)、アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)等の真菌が挙げられる。
微生物が感染した生体組織の断片は、自然に微生物に感染した生体の組織から採取した断片であってもよいし、微生物に適した方法により微生物を生体に感染させ、その生体の組織から採取した断片であってもよい。
本発明の生体組織内の微生物の定量法を利用することにより、抗微生物用の薬剤を評価することができる。すなわち、本発明の方法を用いることにより、貯留している薬剤の影響を受けずに生存菌数が定量できるため、イン・ビボ試験に於いても臨床試験結果と良く相関のとれたデータが取れるようになる。これにより、効き目の低い薬剤を臨床試験に乗せることなく、ドロップアウトさせることが可能である。ここで、この様な操作を実験感染動物を用いて行うと、薬効検定試験となり、患者などの感染者より感染・治療部位をバイオプシーし定量する事により、治療過程のモニタリングをすることができる。この様に、動物或いは患者から生体組織を採取する場合には、1〜10mm×1〜10mm程度の断片を3〜20断片ほど、部位よりむらなく採取することが好ましい。又、これを移植する培地としては、対象微生物の生育培地として知られているものであれば、特段の限定なく使用することができ、例えば、真菌などの微生物では、サブロー培地、サブロー改変培地、RPMI培地などが好ましく例示できる。
上記薬剤の評価法の一態様を、以下に示す。
(1)実験動物を微生物に感染させ、感染動物を作製する。このとき、好ましい感染の形態は、局所感染である。皮膚真菌症の治療薬について言えば、モルモットなどの実験動物の背部を予め、剃毛し、或いは足の裏を無処置で使用し、予備培養した真菌から分生子を取り出し、この濃度をそろえた感染液を作成し、これをクローズドパッチ等で経皮投与すれば、皮膚真菌感染症動物モデルが作製できる。
(2)感染動物の感染部位を薬剤の投与により処置する。具体的な処置の方法としては、例えば、薬剤溶液の塗布、経口投与、静脈注射等の方法が挙げられる。
(3)感染動物の薬剤投与部位より、生体組織の断片を採取する。皮膚の場合には、切り出すことによって皮膚を採取する。
(4)生体組織の断片を植え込む、燐脂質、非イオン界面活性剤又はこれらの両者を含有する培地を予め作製しておき、同培地に生体組織の断片を植え込み、培養する。培養は、通常、微生物の生育に適した温度等の条件下で行う。
(5)培養後、生体組織の断片より生育してきた微生物の、菌数を計数もしくは生成したコロニーの大きさを計測し、生存菌数の指標とする。この時、別途分生子の濃度の異なる液を幾つか植え込んだプレートを用意し、それらとの比較により、生存数そのものを推定することも有利である。更に、感染動物について薬剤無処置のものを用意し、このものと比較することにより、薬剤の抗微生物効果を評価することができる。具体的には、生存率、すなわち薬剤を投与しない場合の微生物量に対する薬剤を投与した場合の微生物量の割合を指標とすることができる。
更に好ましい態様は、燐脂質や非イオン界面活性剤を含まない培地での挙動を確かめることである。この様な比較をおくことにより、燐脂質や非イオン界面活性剤が適切に薬剤不活性化をしているか否かを知ることができるからである。
発明を実施するための最良の形態
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に具体的に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
実施例1
96穴プレートを用い、微量液体希釈法でMIC(最小発育阻止濃度)を測定し、レシチンとツィーン80(Tween80)による各薬剤の不活化を調べた。使用した培地として、基礎培地にサブロー液体培地(SDB)、0.7%ツィーン80(Tween80)をSDBに添加したもの、1%レシチンをSDBに添加したもの、0.7%Tween80および1%レシチンをSDBに添加したもの、の4培地を用いた。使用した薬剤として、ラノコナゾール、ビフォナゾール及びテルビナフィンを用いた。使用した試験菌株は、動物感染実験に用いられているトリコフィトン・メンタグロピテス(Trichophyton mentagropytes)TIMM2789(帝京大学医真菌研究センターから入手できる)を用いた。培養は28℃で7日間、接種時の菌濃度は約10分生子/mlで行った。培養後、目視により菌の生育が認められないプレートの最小薬剤濃度をMIC(μg/ml)とした。
結果を表1に示す。これより、燐脂質であるレシチンや非イオン界面活性剤であるツィーン80によってこれらの抗真菌剤が何れも不活性化していることが明白である。又、これは単独で使用するよりも、燐脂質と非イオン界面活性剤の両方を含む形態の方がより確実に不活性化できることがわかる。
Figure 2002010440
実施例2
皮膚真菌感染動物モデルを用いて、本発明の生体組織内微生物の定量法と、抗真菌剤の評価法の効果を確かめた。Hartley系雌性モルモットを1群5匹とし、Fujitaらの原法を内田らが改変した方法(Fujita,S.,and Matsuyama,T.1987.Experimental tinea pedis induced by non−abrasive inoculation of Trichophyton mentagrophytes arthrospores on the plantar part of a guinea pig foot.J.Med.Vet.Mycol.25,202−213.およびUchida,K.& Yamaguchi,H.1996.Preclinical therapeutic evaluation of agents for treating dermatophytosis.Jpn.J.Med.Mycol.37,199−205.)を用い、足白癬モデルを作製した。すなわち、T.mentagrophytes TIMM2789株を2×10分生子/mlの濃度に調整した。この分生子懸濁液100μlをリント綿部分にしみ込ませたパッド付絆創膏を、モルモット左右後肢の足底部にサージカルテープで固定した。固定7日後、絆創膏を除去した。感染28日目から治療を開始し、1%ラノコナゾールクリーム市販製剤(アスタット(r))、ビフォナゾール市販製剤(マイコスポロール)又はテルビナフィン市販製剤(ラミジル)を1日1回、0.1gを3日間外用塗布した。ただし、試験用液剤はポリエチレングリコール400:エタノール(75:25vol/vol)を用いた。
最終治療7日後及び14日後に皮膚(1mm×2mm)を切りだし、縦に2分割、横に10分割した(合計20分割;図1参照)。その縦に2分割した10切片を1%レシチンと0.7%ツィーン80含有サブロー寒天培地(SDA)に、残りの10切片をSDAに植え込み、両培地での菌の有無を観察した。(使用したSDAには常法に従い抗生物質を添加している。)
これらの結果を表2に示す。これより、抗真菌剤のイン・ビボ試験において、皮膚に残存する薬剤がスクリーニングの障害になっていること、及び、本発明の定量法を用いることにより、この障害を取り除けることがわかる。
Figure 2002010440
産業上の利用可能性
本発明によれば、生体に於いて、組織内における正確な生菌数の測定する手段を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例2の足の皮膚の切り出し方を示す図である。

Claims (6)

  1. 微生物が感染し、かつ、抗微生物用の薬物を投与された生体組織の断片を、燐脂質、非イオン界面活性剤又はこれらの両者を含む培地で培養し、生育した微生物を検出することを特徴とする、生体組織内の微生物の定量法。
  2. 微生物が真菌であることを特徴とする、請求項1に記載の生体組織内の微生物の定量法。
  3. 生体組織が皮膚であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の生体組織内の微生物の定量法。
  4. 微生物が感染した生体に抗微生物用の薬剤を投与し、しかる後、該薬剤の投与部位の断片を採取し、該断片中の微生物を請求項1〜3の何れか1項に記載の微生物の定量法で定量し、前記薬剤を投与しない場合の微生物量に対する薬剤を投与した場合の微生物量の割合を指標とすることを特徴とする、抗微生物用の薬剤の評価法。
  5. 微生物が真菌であることを特徴とする、請求項4に記載の抗真菌剤の評価法。
  6. 動物の皮膚に真菌を感染させ、しかる後、抗真菌剤で該感染皮膚を処置し、抗真菌剤で処理した部位の生存菌数を請求項2に記載の生体組織内の微生物の定量法で定量し、該生存菌数を指標とすることを特徴とする、抗真菌剤の評価法。
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