JPS64824Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 産業上の利用分野 本考案は化粧筆を備えたマニキユア、アイライ
ナー、液状口紅等の化粧液容器に関する。

従来の技術 この種容器として、スクイズ容器体の口部に化
粧筆を取り付け、容器体を圧搾して内部の化粧液
を化粧筆に含せる方式のものがある。しかし、こ
の種化粧液は粘性があるので、使用時化粧筆は液
で暫時接着状態がつづき、負圧化防止の吸気作用
が不可能となつて容器復元が遅れる欠点がある。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、化粧筆を介さずにすむ吸気路を形成
し、使用後即時復元できる便利な化粧筆を備えた
化粧液容器を提供するにある。

ロ 考案の構成 問題点を解決するための手段 本考案の化粧筆を備えた化粧液容器は、スクイ
ズ形容器体１と、下半部を前記容器体口頸部６に
螺合装着し、かつ段形に縮径した上半部の軸芯部
に、内周面から突出した内向きフランジ７を介し
吐出筒８を設け、さらに頂面の周縁部から係合筒
９を立設した押え筒２と、この押え筒２上半部の
下部内面に嵌合した筒部下端から該上半部下端段
部で押え固定される外向きフランジ１０を有し、
かつ上端周縁から内方に、常時は前記吐出筒８外
面に圧接した下方にのみ開弁可能な弁体１１を有
し、そして外向きフランジ１０外面から弁体１１
上方空所に抜ける周方向とびとびの吸気溝１２を
凹設した弾性材からなる吸気弁３と、筆先以下の
部分を中空状とし、この中空部下端を前記吐出筒
８上部周りに固定した化粧筆４と、前記係合筒９
に係嵌固定されて内上方に傾斜して延び、前記化
粧筆４周りを押える筒状の筆押え５とで構成して
いる。

作用 上記において、マニキユア等の化粧時には容器
体１を圧搾する。すると、加圧された化粧液は吐
出筒８から化粧筆４に供給され、この化粧筆４に
含まれるので、この後筆４で化粧する。この場
合、化粧筆４は化粧液で湿潤し接着状態となり殆
んど通気性がなくなるが、外気、螺合部、吸気溝
１２、弁体１１上面部の吸気路が形成されている
ので、液吐出を停止すると吸気弁３が開弁して直
ちに吸気され、容器は即、元状態に復帰する。

実施例 容器体１は、圧搾できるよう胴部１３を弾性変
形可能に形成し、また口頸部６外面に螺条１４を
形成している。

押え筒２の下半部内周には、前記螺条１４と螺
合する螺溝１５を形成し、また吐出筒８の上部外
周と係合筒９の上部外周にはそれぞれ係合突条１
６，１７を突設している。

吸気弁３の弁体１１は内向きフランジ７下方に
位置し、吸気溝１２はこの内向きフランジ７と弁
体１１間の空所に抜けている。

化粧筆４は、例えば熱硬化性樹脂材によるもの
で、筆先を除き中空状に束ねてつくられ、下端の
内周と外周に突条部を形成し、この突条部を加熱
硬化し、この硬化部分を前記係合突条１６と筆押
え５下端周面に係合させて取付け固定している。

筆押え５は、下端部を２重壁形とし、この２重
壁部で前記係合筒９を挟着して取付け固定してい
る。

尚、１８はキヤツプ、また１９は流通過程時に
装着され、誤まつて容器体胴部１３を圧搾しても
化粧板の吐出を防止するものであり、消費者が購
入後これを除去する。また上記各部は合成樹脂材
で成形製作する。

ハ 考案の効果 上記した如く本考案では負圧化防止用の吸気路
を化粧筆４を介さずにすむよう構成したので、使
用時粘性を有する化粧液により化粧筆４が吸気不
能の接着状態となつても即時復元させることがで
き、使用上便利である。また前記吸気路における
吸気弁３は吸気時にのみ開弁する構造なので、液
吐出時に吸気路が液で塞がれるおそれがなく、信
頼性が高い。また吸気路は、吸気溝１２を含め吸
気弁３にのみ形成すればよく、構造上有利であ
る。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案化粧筆を備えた化粧液容器の
一実施例の半部縦断正面図である。 １……容器体、２……押え筒、３……吸気弁、
４……化粧筆、５……筆押え。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スクイズ形容器体１と、下半部を前記容器体口
   頸部６に螺合装着し、かつ段形に縮径した上半部
   の軸芯部に内周面から突出した内向きフランジ７
   を介し吐出筒８を設け、さらに頂面の周縁部から
   係合筒９を立設した押え筒２と、この押え筒２上
   半部の下部内面に嵌合した筒部下端から該上半部
   下端段部で押え固定される外向きフランジ１０を
   有し、かつ上端周縁から内方に、常時は前記吐出
   筒８外面に圧接した下方にのみ開弁可能な弁体１
   １を有し、そして外向きフランジ１０外面から弁
   体１１上方空所に抜ける吸気溝１２を凹設した弾
   性材からなる吸気弁３と、筆先以下の部分を中空
   状とし、この中空部下端を前記吐出筒８上部周り
   に固定した化粧筆４と、前記係合筒９に係嵌固定
   されて内上方に傾斜して延び、前記化粧筆４周り
   を押える筒状の筆押え５とからなる化粧筆を備え
   た化粧液容器。