JPS647273B2

JPS647273B2 -

Info

Publication number: JPS647273B2
Application number: JP55052566A
Authority: JP
Inventors: Kozo Yamanoi
Original assignee: Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1980-04-21
Filing date: 1980-04-21
Publication date: 1989-02-08
Also published as: JPS56148100A

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］（産業上の利用分野）本発明は原子炉格納容器を貫通して配管を接続
する配管貫通装置に関する。

（従来の技術）一般に原子炉は原子炉格納容器内に原子炉容器
その他の機器を収容して構成されており、上記原
子炉格納容器を貫通して多数の配管が配設されて
いる。従来比較的小口径の配管の貫通部は第１図
及び第２図に示す如く構成されている。図中符号
Ａ………は貫通配管であつて、これら貫通配管Ａ
………を複数本まとめて一群とし、夫々原子炉格
納容器Ｂの壁を貫通して溶接等により取付けられ
気密を維持している。上記原子炉格納容器Ｂの外
側には建屋Ｃ側とシールドウオールＤが設けられ
ており、貫通配管Ａ………はこのシールドウオー
ルＤも貫通して配設されている。上記シールドウ
オールＤには貫通配管Ａ………を囲繞して建屋ス
リーブＥが設けられており、貫通配管Ａ………は
この建屋スリーブＥ内に挿通されている。上記建
屋スリーブＥと貫通配管Ａ………との間には遮蔽
材Ｆが充填されている。

ところで原子炉格納容器Ｂ及び建屋Ｃを構築す
る場合は、まず先に原子炉格納容器Ｂを構築し、
この原子炉格納容器Ｂの構築と同時に貫通配管Ａ
………を取付ける。そして建屋Ｃ側を構築するも
のである。

上記構成によると次のような問題がある。すな
わち建屋Ｃ側のシールドウオールＤが完成して機
器の据付け、配管工事が開始されるまでの約１年
の間上記貫通配管Ａ………は屋外に曝された状態
で放置される。この為、これら貫通配管Ａ………
は錆び等が発生し、また建屋Ｃの構築の際に貫通
配管Ａ………にコンクリート等が付着することが
ある。その場合貫通配管Ａ………に配管Ｇを接続
しようとする際に、貫通配管Ａ………を補修する
必要があり、その補修がきわめて面倒であつた。
そのため、従来は建屋Ｃが完成するまでの間これ
ら貫通配管Ａ………に保護処理を施しておくこと
もなされているが、その作業には多くの工数を要
し面倒なものであつた。また従来のものはシール
ドウオールＤの打設の際に建屋スリーブＥに歪み
が生じ、貫通配管Ａ………に無理な荷重が加わる
不具合があつた。また、これらの貫通配管Ａ……
…はそれぞれ原子炉格納容器Ｂに溶接等で取付け
られているので、配管の補修・交換の場合にも簡
単に着脱することはできず面倒であつた。

（発明が可決しようとする問題点）上述したように従来の構成にあつては、貫通配
管における錆び等の発生、貫通配管に他の配管を
接続する際の補修作業が困難であること、貫通配
管に予め保護処理を施しておくことが困難である
こと、さらには貫通配管に過大な荷重が作用する
とともに補修・交換に際しても困難が伴うという
問題があり、本発明はこのような点に基づいてな
されたものでその目的とするところは、原子炉格
納容器の構築から配管工事開始までの間に貫通配
管を屋内に保管することにより錆び等の発生を防
止し、また保管が簡単でかつ確実であり、また配
管部分に無理な荷重が加わることなく、さらには
補修等が容易な原子炉格納容器の配管貫通装置を
提供することにある。

［発明の構成］（問題点を解決するための手段）すなわち本発明による原子炉格納容器の配管貫
通装置は、原子炉格納容器を貫通して設けられた
筒状のスリーブ本体と、上記原子炉格納容器の外
側に位置する上記スリーブ本体の一端に気密をも
つて着脱自在に取付けられた蓋体と、この蓋体を
貫通して蓋体に一体に取付けられ上記スリーブ本
体内に挿通された複数の貫通配管とを具備したこ
とを特徴とするものである。

（作用）つまり貫通配管をスリーブ本体及び蓋体により
保護することによりコンクリートなどの付着を防
止し、かつ外気との接触をなくすことにより錆び
等の発生を抑制する。また貫通配管とスリーブ本
体とを独立させることにより貫通配管に過大な荷
重が作用することを防止するとともに、貫通配管
を蓋体に一体に取付けることにより蓋体の着脱と
ともに貫通配管をも同時に着脱せんとするもので
ある。

（実施例）以下第３図乃至第５図を参照して本発明の一実
施例を説明する。図中符号１は鋼製の原子炉格納
容器であつて、この原子炉格納容器１内には図示
しない原子炉圧力容器、及びその他の機器が収容
されている。又図中符号２はコンクリート製のシ
ールドウオールであつて、このシールドウオール
２は原子炉格納容器１の外周に沿つて建屋３側と
一体に構築されている。そして、上記原子炉格納
容器１及びシールドウオール２を貫通して配管貫
通装置４が設けられている。図中符号５は配管貫
通装置４のスリーブ本体であつて第４図にも示す
ように円筒状をなしている。このスリーブ本体５
の外側（建屋３側）端部にはフランジ部６が一体
に形成されている。スリーブ本体５は原子炉格納
容器１を貫通してこれに溶接され気密をもつて取
付けられている。また、スリーブ本体５はシール
ドウオール２内に埋設されこれを貫通している。
このスリーブ本体５のフランジ部６には蓋体７が
着脱自在に取付けられている。この蓋体７は原子
炉格納容器１内の圧力が上昇した場合の圧力に耐
えるように中央部が球面状をなしている。この蓋
体７は図示しないボルト・クランプ等の締結部材
によつて上記フランジ部６に着脱自在に取付けら
れ、また蓋体７とフランジ部６との間には気密を
維持するシール部材８，８が介在されている。こ
の蓋体７を貫通して複数の貫通配管９………が設
けられている。これら貫通配管９………は上記蓋
体７に溶接されて気密が維持され、又その一端部
は蓋体７の外面側に突出し、また他端部はスリー
ブ本体５内に挿通されこのスリーブ本体５の内側
端より突出している。これら貫通配管９………の
中間部には円盤状の支持部材１０が取付けられて
おり、この支持部材１０はスリーブ本体５の内面
に密嵌して、貫通配管９………の中間部をスリー
ブ本体５に対して所定の位置に支持している。上
記スリーブ本体５の内側端部内には放射線遮蔽ブ
ロツク１１が嵌挿されている。この放射線遮蔽ブ
ロツク１１は放射線遮蔽材から形成され、スリー
ブ本体５内に密嵌するように円盤状をなしてい
る。また上記貫通配管９………が夫々挿通し得る
挿通孔１２………が形成されている。このように
貫通配管９………はスリーブ本体５及び蓋体７に
より保管されて外気との接触が防止される。上記
貫通配管９………の両端にはそれぞれ配管１３…
……（図中二点鎖線で示す）が接続される。

以上の構成によると、原子炉格納容器１内外の
気密は蓋体７によつて維持され、また放射線等の
遮蔽は放射線遮蔽ブロツク１１及び蓋体７によつ
てなされる。そして、この配管貫通装置４は原子
炉格納容器１の構築時にこの原子炉格納容器１に
取付けられ、シールドウオール２及び建屋３が完
成して配管工事が開始されるまでの間放置され
る。しかし貫通配管９………は蓋体７によつて閉
塞されたスリーブ本体５内に収容されているもの
であるから、スリーブ本体５及び蓋体７によつて
保護されて外気との接触が防止される。したがつ
て錆びが発生したりコンクリートが付着したりす
ることがない。よつて配管１３………を接続する
際の前処理も容易となる。また、スリーブ本体５
と貫通配管９………とは独立しているので、シー
ルドウオール２の打設の際にこのスリーブ本体５
に多少の歪みが生じても貫通配管９………に無理
な荷重が作用することはない。また第５図に示す
ように蓋体７とともに貫通配管９………を同時に
取外すことができるので、貫通配管９………ある
いは配管１３………等の補修、交換等が容易であ
る。また、原子炉格納容器１あるいは建屋３等の
構築時にこの蓋体７及び貫通配管９………を装着
せず、配管工事が開始されるまでこれを別途保管
しておけば保管は完全になされる。

尚、本発明は必ずしも上記実施例に限定される
ものではない。例えば放射線遮蔽ブロツクは必ず
しも設ける必要はなく、蓋体だけで放射線の遮蔽
をなすようにしてもよい。

また、貫通配管の中間部を支持する支持部材は
必ずしも設ける必要はない。

さらに蓋体の取付け構造も必ずしも上記のもの
に限定されない。

［発明の効果］以上詳述したように本発明による原子炉格納容
器の配管貫通装置によると、原子炉格納容器の構
築から配管工事開始までの間に貫通配管をスリー
ブ本体及び蓋体とにより保護して外気との接触を
なくしているので、配管工事が開始されるまでの
間放置されても、貫通配管に錆び等が発生するこ
ともなく、かつコンクリートが付着するようなこ
ともない。また貫通配管はスリーブ本体とは独立
しているのでシールドウオール打設等の際にスリ
ーブ本体に歪み等が生じても貫通配管に無理な荷
重が作用することもない。さらに蓋体の着脱と同
時に貫通配管を着脱することができるので、補修
等が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例を示す図で、第１図
は縦断面図、第２図は要部の縦断面図、第３図乃
至第５図は本発明の一実施例を示す図で、第３図
は縦断面図、第４図は要部の縦断面図、第５図は
要部の分解斜視図である。１……原子炉格納容器、２……シールドウオー
ル、４……配管貫通装置、５……スリーブ本体、
７……蓋体、９……貫通配管、１０……支持部
材、１１……放射線遮蔽ブロツク。

Claims

【特許請求の範囲】１原子炉格納容器を貫通して設けられた筒状の
スリーブ本体と、上記原子炉格納容器の外側に位
置する上記スリーブ本体の一端に気密をもつて着
脱自在に取付けられた蓋体と、この蓋体を貫通し
て蓋体に一体に取付けられ上記スリーブ本体内に
挿通された複数の貫通配管とを具備したことを特
徴とする原子炉格納容器の配管貫通装置。２上記スリーブ本体内には前記貫通配管を挿通
する挿通孔を有する放射線遮蔽ブロツクが嵌着さ
れていることを特徴とする特許請求の範囲第１項
記載の原子炉格納容器の配管貫通装置。３前記スリーブ本体内には前記貫通配管の中間
部を支持する支持部材が設けられていることを特
徴とする特許請求の範囲第１項記載の原子炉格納
容器の配管貫通装置。