JPS646914Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は左右に並設して籾を摩擦脱する籾摺
ロールの考案である。

（従来の技術） 従来の籾摺ロールは、第３図に示すように、１
対の鉄板製有底円筒ａの両底面を接触させ、該底
面の中央にはボスｂの小径部ｃが挿入する円孔を
穿つと共に一方の円孔の端縁ｄを他方の円孔の孔
縁に向け折曲げ両方の底面をボスｂの大径部ｅの
正面数個所に止螺子１により止着する。なお２は
ボスｂを止着する回転軸、３は鉄板製有底円筒の
外周に焼付けたゴム層である（実公昭37−31433
号公報参照）。

（考案が解決しようとする課題） しかしながらこの従来品は籾摺ロールが回転す
ると、回転軸より離れ動揺して砕米を生ずる欠点
がある。

これはロールの遠心力により折曲げた端縁ｄと
ボスｂの小径部ｃとの間に空隙を生じるためであ
ることが判明した。

本考案はこの新知見に基いて、籾摺ロールの動
揺する欠点を解消することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 左右１対の鉄板製有底円筒ａの両底面５を接触
させ、その底面５の中央には回転軸２に固着する
ボスｂの小径部ｃが挿入する円孔４を穿つと共
に、上記両底面５には止螺子１の挿入孔を数個所
穿つ。そして一方の底面５に穿つ各挿入孔の外周
を正面に向け膨出させる。

しかしてその膨出部６を止螺子１の頭部により
ボスｂの大径部ｅの正面に押圧し、一方の底面５
における円孔４の周縁を小径部ｃの外周に向け伸
長させる。

（作用） 本考案においては一方の底面５に数個所に穿つ
た挿入孔の各膨出部６が止螺子１の頭部に押さ
れ、円孔４の周縁が、ボスｂの小径部ｃの外周に
向け伸長して小径部ｃを弾圧するので、ロールが
高速回転することにより遠心力が生じても、円孔
４と小径部ｃとの間に空隙は生じない。

（実施例） 本考案を図面第１図および第２図に示す実施例
について説明すると、１対の鉄板製有底円筒ａの
両底面を接触させ、該底面の中央には回転軸２に
固着するボスｂの小径部ｃが挿入する円孔４を穿
つと共に該底面５には止螺子１の挿入孔を数個所
例えば図示のように３個所穿ち、一方の底面５に
穿つ挿入孔の外周を正面に向け膨出させ、該膨出
部６を止螺子１の頭部によりボスｂの大径部ｅの
正面に向け押圧して止着する。なお図面において
７はボスｂを回転軸２に固着する止螺子を示す。

（考案の効果） 本考案によるときは複数個の止螺子１を締め付
けると、鉄板製の底面５に形成する膨出部６は止
螺子１の頭部に押圧され円孔４の孔縁は円孔の中
心に向け伸長し、円孔４は縮少してその孔縁にて
ボスｂの小径部ｃの外周を強圧し、籾摺ロールが
高速回転して強い遠心力が生じても円孔４の孔縁
と小径部ｃの外周との間に空隙を生ぜず、籾摺ロ
ールが動揺して砕米が生ずるのを防止する、とい
う効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部切欠する本考案実施例の側面図、
第２図は本考案による籾摺ロールの正面図、第３
図は従来品の一部切欠側面図。 １は止螺子、２は回転軸、４は円孔、５は底
面、６は膨出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １対の鉄板製有底円筒ａの両底面を接触させ、
   該底面の中央には回転軸に固着するボスｂの小径
   部ｃが挿入する円孔を穿つと共に該両底面には止
   螺子の挿入孔を数個所穿ち、一方の底面に穿つ挿
   入孔の外周を正面に向け膨出させ、該膨出部を止
   螺子の頭部によりボスｂの大径部ｅの正面に押圧
   し、前記一方の底面に穿つ円孔の周縁を小径部ｃ
   の外周に向け伸長させる籾摺ロール。