JPS646318Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はバインダーの改良に関するものであ
り、その目的とするところは、台板と間隔保持片
間に挿入せられた紙片を一枚毎に容易に取出すこ
とができるようにせんとするものである。

従来、バインダーは公知の如く、基板の一側中
心部にクリツプ状のバネ片を止着していた。従つ
て、台板上に載置せられた紙片の一側縁をこのバ
ネ片にて台板面に圧着していたのである。然ると
きは、前記紙片を一枚取出さんとするときは、各
紙片間の摩擦によつて数枚同時に取出されること
になるのである。

そこで、この考案は上記の欠陥に鑑み之を解消
せんとして提案せられたものであり、方形台板の
短辺方向一側部中心部に間隔保持片を取付け、且
つ、この間隔保持片は前記台板と平行に設けてそ
の中心部に孔を貫設し、更に、この孔と連通せる
孔を有するゴム片を前記間隔保持片の上面に貼着
し、之等の孔を介して前記ゴム片の上面に針片を
挿通し、台板と間隔保持片間に挿入せられた紙片
を貫通して止着できるようにしたことを特徴とす
るバインダーを提供せんとするものである。

以下、この考案の一実施例を別紙添附図面に従
つて詳述する。１は方形台板であり、従来と同様
にプラスチツク板等で構成せられる。２は間隔保
持片であり、この実施例の場合は金属板によつて
形成され、而も、この金属板は前記台板１の裏面
に基板８を貼着して台板１の端面を巻回し乍ら前
記間隔保持片２を延設してある。この間隔保持片
２は台板１と適当な間隔を保持し、この間隔内に
積層せられた紙片を挿入できるようにしたもので
ある。３は前記間隔保持片２の中心部に設けた孔
である。更に、この孔３と連通せる孔４を有する
ゴム片５が前記間隔保持片２の上面に止着してあ
る。６は針片であり、この針片６は前記ゴム片５
の前記孔４より挿入せられ、台板１上の紙片７，
７…を挿通できるようになつている。

尚、図中符号９，９は蝶番であり、前記基板８
の両端縁に設けられ、前端部の蝶番９には壁面貼
着板１０が蝶着され、他縁部の蝶番９は係止片１
１が蝶着せられている。この貼着板１０は金属板
に切込を入れ、之を内方向に突設して数段の係止
片１０′，１０′…が形成せられ、前記係止板１１
の先端部を該係止片１０′に係止せしめることに
より、壁面に対して台板１を略水平状態に維持せ
しめて筆記できるようにしたものである。勿論、
前記貼着板１０は金属板で形成されているので、
之にプラスチツク板１２が貼合され、更に、この
プラスチツク板１２には接着剤１３が接着せられ
ており、更に、前記間隔保持片２の端部には筆記
具のクリツプ１４が取付けてあるが、この考案は
このような構成に限定せられるものではない。

この考案は、叙述せる如き構成に係るから、台
板１の上面には適宜枚数の紙片７，７…を重ねて
載置し乍ら、その端部を前記間隔保持片２の下面
に挿入する。このときは、針片６は之を取外して
おくことにより容易に挿入できる。間隔保持片２
の下面に前記紙片７，７…を挿入した後、針片６
を取出し、之をゴム片５を中心孔４を介して下方
に挿通する。然るときは、この針片６はゴム片５
の孔４を通し、更に、その下面の孔３を挿通し乍
ら前記紙片７，７…を挿通することになるのであ
る。このとき、ゴム片５はその弾力性により挿通
せられた針片６をよく密着し、針片６の挿通状態
を維持し、不慮妄脱するようなことはない。従つ
て、挿通せられた紙片７，７…も台板１より離脱
することもない。而して、筆記した紙片７を一枚
取外さんとするときは、その一端を指頭にて把持
し、之を引張することにより前記紙片７は針片６
の挿通部が破壊され、容易に取出すことができる
のである。即ち、紙片７，７…は針片６の挿通に
よつて台板１上に止着せられており、而も、各紙
片７，７…は従来のものとは異り、夫々圧着せら
れていないので、各紙片間の摩擦抵抗もなく容
易、且つ、確実に一枚の紙片７を取出すことが可
能となるものである。

この考案は叙述せる一実施例に於て詳述せる如
く、台板上に積層して止着せられた紙片を一枚毎
に容易に取外すことができる極めて実用的価値あ
る考案である。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例であり、第１図はその
平面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線断面図、第３図
は壁面に貼着して使用する状態を示す側面図、第
４図は要部の一部切欠拡大縦断側面図である。 符号説明、１……台板、２……間隔保持片、
３，４……孔、５……ゴム片、６……針片、７…
…紙片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方形台板１の短辺方向一側縁部中心部に間隔保
   持片２を取付け、且つ、この間隔保持片２は前記
   台板１と平行に設けてその中心部に孔３を貫設
   し、更に、この孔３と連通せる孔４を有するゴム
   片５を前記間隔保持片２の上面に貼着し、之等の
   孔３，４を介して前記ゴム片５の上面に針片６を
   挿通し、台板１と間隔保持片２間に挿入せられた
   紙片７，７…を貫通して止着できるようにしたこ
   とを特徴とするバインダー。