JPS645182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、直管と異形管とからなる内外２重
管を具え、例えば内管内に新鮮空気を、内外管間
に廃ガスを通す空調分野等に使用される２重管接
続装置に関するものである。

従来この種の２重管接続装置は、第１図に示す
ように外側直管２及びその内部に挿入された内側
直管３からなる２重直管１の両端に外側異形管
５，８及びその内部に挿入された内側異形管６，
９からなる２重異形管４，７をそれぞれ取付けた
ものとなつていた。なお１０は外側異形管５，８
の内面に設けられ、内側異形管６，９を支持する
スペーサである。

通常このようなものは、内側直管３の長さｌ
が、少くとも外側直管２の長さＬから直管２の差
込み代ａの２倍の長さを差引いたものより短くな
つていなければならず、したがつて異形内管６，
９の先端６′，９′は、異形外管５，８の先端５′，
８′より突出したものとなつている。

このようなものを接続して第１図のようにする
には、まず２重異形管７を設置し、これに２重直
管１を接続することとなるが、それには外側直管
２を図において左方にずらせて、内側直管３の先
端３′を露出させて、これを内側異形管９の先端
９′に嵌入したうえ、ねじ等による抜止め処理を
行つたうえ、粘着テープの巻付け等による漏洩防
止処理を行い、その後外側直管２を右方へずらし
てその先端２′を外側異形管８の先端８′に嵌入し
たうえ、内管におけると全く同様の処理を行い、
２重直管１と２重異形管７の接続を完了する。

ついで２重異形管４を２重直管１に接続するこ
ととなるが、内側直管３の後端３″は、外側直管
２の後端２″より内方に位置しており、さらに内
側異形管６は外側異形管５にスペーサ１０でセツ
トされているので、外側異形管５の先端５′を外
側直管２の後端２″に嵌入しても、それにつれて
内側異形管６の先端６′が内側直管３の後端３″に
常に嵌入するとは限らないで、それと衝突するこ
ともあり、その場合は外側管２，５どおしの嵌入
も正確に示されなくなるという欠点があると同時
に、内側異形管６が内側直管３に嵌入してもその
嵌入部を手で操作することができないので抜止め
処理及び漏洩防止処理を施すことができないとい
う欠点があつた。

この考案は、前記のような従来の２重管接続装
置のもつ欠点を排除することのできる２重管接続
装置を提供することを目的とするものである。

この考案を第２，３図に示す実施例を参照して
説明する。

この実施例にあつて、前記従来のものと同一の
部分については同一の符号を引用して説明を簡略
にすることとし、主として相違する部分について
説明することとする。

この場合の外側直管１２はその長さL′が従来の
ものの長さＬより短く、２重直管１を２重異形管
７に接続した場合、その後端１２″は内側直管３
の後端３″より距離ｂだけ後方に位置している。
したがつて外側直管１２の後端１２″と外側異形
管５の先端５′との間には間隙が形成されること
となるが、それを補助外側直管１１で接続してお
り、その先後端１１′，１１″は両管１２，５の後
端１２″、先端５′に摺動可能に嵌合している。

このような接続装置を形成するには、２重直管
１の接続後補助外側直管１１の後端１１″を外側
異形管５の先端５′に装着したまま従来のもの同
様に２重直管１に向けて移動させ、補助外側直管
１１の先端１１′が外側直管１２の後端１２″に嵌
入したところで、補助外側直管１１のみを引続き
移動させ、その後端１１″から内側直管３の後端
３″を突出させ、この突出した後端３″に内側異形
管６の先端６′を嵌入させる。

この状態を示すのが第３図であり、ここで前記
と同様に前記嵌入部に抜止処理及び漏洩防止処理
を行う。

その後補助外側直管１１を矢印に示すように左
方向へ移動し、その後端１１″を外側異形管５の
先端５′に嵌入したうえ、抜止処理及び漏洩防止
処理を行つて、その接続を完成することとなる。

前記の実施例では、２重異形管４，７として２
重ベント管、２重スムースＴ管を用いたが、２重
ベント管についてはＳ型、90度型、45度型等であ
つてよく、また２重スムースＴ管に代えて普通Ｔ
管、ST管、Ｙ管等を用いてもよく、また２重異
形管４にまず２重直管１を接続するというよう
に、その順序を変更してもよく、その際は補助外
側直管１１は、２重異形管７に装着されることは
いうまでもない。

なお第４図にはスペーサ１０の変形例を示し、
出張り部１３の間隙を利用して、多少内径を拡大
して内管６に被せ、内管のはぜに沿つてらせん状
に廻転前進させ、所望の軸方向位置にセツトし、
そのばね効果によつて内外管壁にしつかりと位置
することとなる。

この考案は前記のように、２重直管の内側直管
の一端部を２重直管の外側直管の一端部より突出
させ、この突出した２重直管の内側直管の一端部
に２重異形管の内側直管の一端部を嵌入して接続
し、この接続部を２重直管の外側直管の一端部に
一端部が摺動可能に嵌合した補助外側直管で被覆
し、この補助外側直管の他端部を２重異形管の外
側異形管の一端部に嵌入して接続したので、２重
直管と２重異形管との接続に当り、特にその内側
管どおしの接続はもちろん、外側管どおしの接続
も正確かつ能率よく行われ、さらにその接続部は
抜止め処理及び漏洩防止処理が可能であるばかり
でなく、容易に遂行できる等のすぐれた効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の２重管接続装置を示す要部縦断
正面図、第２図はこの考案の実施例の要部縦断正
面図、第３図は同上の一部拡大縦断正面図、第４
図はスペーサの変形例を示す側面図である。 １……２重直管、３……内側直管、３″……内
側直管３の後端、４……２重異形管、５……外側
異形管、５′……外側異形管の先端、６……内側
異形管、６′……内側異形管の先端、１１……補
助外側直管、１１′，１１″……補助外側直管１１
の先、後端、１２……外側直管、１２′，１２″…
…外側直管の先、後端。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内外側直管を有する２重直管の端部に、内外側
   異形管を有する２重異形管の端部を接続した２重
   管接続装置において、２重直管の内側直管の一端
   部を２重直管の外側直管の一端部より突出させ、
   この突出した２重直管の内側直管の一端部に２重
   異形管の内側直管の一端部を嵌入して接続し、こ
   の接続部を２重直管の外側直管の一端部に一端部
   が摺動可能に嵌合した補助外側直管で被覆し、こ
   の補助外側直管の他端部を２重異形管の外側異形
   管の一端部に嵌入して接続したことを特徴とする
   ２重管接続装置。