JPS645126Y2 - - Google Patents

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JPS645126Y2
JPS645126Y2 JP1983198964U JP19896483U JPS645126Y2 JP S645126 Y2 JPS645126 Y2 JP S645126Y2 JP 1983198964 U JP1983198964 U JP 1983198964U JP 19896483 U JP19896483 U JP 19896483U JP S645126 Y2 JPS645126 Y2 JP S645126Y2
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bolt
temperature
heat dissipation
flange
tightening force
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、熱交換器、塔槽類、配管等の圧力
容器構造体に多く採用されて、高温状態で使用さ
れるフランジ継手のボルトに取付けて、ボルトの
温度を低下させるのに用いるボルト熱放散具に関
する。
一般に、圧力容器構造体には、容器内の補修、
清掃等の作業を容易に行うために、第1図と第2
図に示すようにその接合にはフランジ継手a,b
構造が用いられる事が多い。
この様なフランジ構造では、完全な密閉構造と
なつていないので、時として容器や配管の内部流
体が外部へ漏出する事がある。これは、ガスケツ
トcを圧縮している力が、何等かの原因によりそ
の圧縮力が局所的に低下して、その圧縮力が低下
した部分のガスケツト面とフランジ面の隙間に内
部流体が浸透し、遂には外部への漏洩へと至る現
象と思われる。
即ち、フランジ継手a,bからの内部流体の漏
洩は、上記のごとく局所的なガスケツトcの圧縮
力の低下の結果として起きると考えられるが、こ
の低下をもたらす直接的な原因は、ボルトdの締
め付け力の不足と、その不均一性等にあり、それ
はまた締め付け方法の不備、製作上の精度、運転
条件の急激な変化等によつて引き起こされる。
従つて、内部流体の外部への漏洩を未然に防ぐ
ために何等かの手段によつてガスケツト圧縮力を
出来るだけ大きく、かつ均一にする工夫が為され
る。この目的のため、ボルト締め付け力の増加を
図つたり、フランジの設計に際してその形状、精
度等に配慮したり、よりよいシール性を有するガ
スケツトを用いるという各種対策が取られる。
しかしながら、各種検討改善の結果、ある状態
下で十分なガスケツト圧縮力が保たれ、内部流体
が外部へ漏洩しない状態となつても、フランジ構
造を取り巻く環境条件が変わつてしまうと即ち、
十分なガスケツト圧縮力をもたらしているボルト
締め付け力が環境条件の変化に応じて変わつてし
まうと、漏洩を防止するに十分なガスケツト圧縮
力が得られない状態が起こり得る。
その傾向は、圧力容器の運転開始時あるいは運
転休止時等に見られる様な温度が急激に遷移して
ゆく状態下では著しく、特にこの休止時に、フラ
ンジ継手部から内部流体が漏洩する事が多い。
第3図に示すように、ボルトdの温度は、フラ
ンジ部eからの入熱(矢印↑で示す)及び伝熱
(矢印↑で示す)過程を経たボルトdの表面から
の放熱(矢印で示す)が、平衡する状態として
定まつており、ボルトdの表面からの放熱効果の
みでは、急激な内部流体の温度変化に追随できな
い。たとえば、内部流体が冷却される方向に向か
う状態の場合を考えると、内部流体と直接接触し
ているフランジの熱収縮変形の速さと比べ、ボル
トの熱収縮は遅れがちとなり、つまり伝熱及び放
熱による温度場の時間的な位相のずれがフランジ
の熱変形とボルトの熱変形の間に過渡的な弛緩状
態をもたらし、その結果、ボルト締め付け力の低
下を引き起こし、漏洩を生じせしめる現象と考え
られる。
ところで、ボルト締め付け力の低下を生じさせ
ず信頼性のあるボルト締め付け力を得る従来技術
として、特開昭57−119109号公報及び実開昭57−
54720号公報が挙げられる。
前者は、ボルトの内部に冷却媒体を通し、ボル
ト温度を外界の変化とは無関係に安定的に保持す
る事により、ボルトが温度変化する際に必然的に
発生するボルトの長さの変化を全く生じさせない
様な状態にする事により、一定のボルト締め付け
力を確保する方法である。
後者は、ボルトを機械的に引張る、若しくはボ
ルトに熱を加え、その長さを伸長させる等してボ
ルトに所要の締め付け力或いは所要の長さを得た
後、ナツトを入れ込んで定量的にボルト締め付け
力を確保する方法である。
これらは信頼の置けるボルト締め付け力を得る
ための有効な手段ではあるが、下記の欠点を有す
る。
(a) 各々の効果を得るためには、大掛かりな装置
を必要とする。
例えば、前者による方法では、冷却媒体を供
給する装置、また、フランジ、ボルトに穴を設
ける等、設計段階からの配慮が必要である。
後者では、初めにボルトを引張させる装置、
或いは熱を与える装置等が入用であり、これら
の制限がこれら手法の広汎な使用の妨げとなつ
ている。
(b) 前者にあつては、外部の状態とは関係なく、
ボルト温度がある範囲に滞るため、ボルト温度
と外部の温度状態との間に大きな違いが生じる
と、その差異のために予期せぬ熱応力がフラン
ジ部に発生し、所期の目的である信頼性のある
ボルト締め付け力は得られるものの、好ましく
ない影響を及ぼす可能性がある。また、外部の
温度状態との調和を図ろうとするならば、冷却
媒体の温度、流量の調整等、繁雑な内容の手段
が要求される。
また、後者にあつては、初期に所要のボルト
締め付け力が確保されていても、運転へ入つた
後の温度条件の下で、そのボルト締め付け力が
確保されているかどうかは保証されない。
この考案は以上の欠点を解消するためになされ
たものであつて、すなわち、簡単な構成で適切な
放熱能力を実現し、ボルトに単に取り付けるだけ
で必要な放熱効果を発揮させ、容器や配管の内部
流体の温度変化に即応したボルト温度が得られる
ようにして、ボルトの締め付け力の弛緩状態を短
く、かつ小さく安定させて信頼性の高いボルト締
め付け力を確保し、もつてフランジ継手を有する
構造物の保守・管理並びに安全性に寄与すること
大であるボルト熱放散具を提供することを目的と
する。
したがつてこの目的を達成するために、この考
案のボルト熱放散具は、高温状態で使用される圧
力容器構造体のフランジ継手に用いられるボルト
に着脱自在に取付けられると共に、昇温状態及び
高温の定常状態ではフランジとボルトの間に所定
の温度差が生じ、降温状態では両者間にほとんど
温度差が生じないようにするために必要な放熱能
力の熱放散フインを具備することを特徴とする。
以下、図示の実施例によりこの考案を説明す
る。
第4図A,Bは、この考案の第1の実施例を示
しており、圧力容器構造体の一例として熱交換器
のフランジ継手の部分に適用したものである。こ
の図において、1,2は、熱交換器のチヤンネル
側およびシエル側のフランジ継手であり、ガスケ
ツト3及び管板3bを介してボルト4及びナツト
5により締め付けられている。このボルト4に
は、ボルト熱放散具(以下、熱放散具という)6
が着脱自在に取り付けられている。
前記熱放散具6は、複数枚の熱放散フイン7が
固着された中空状のフイン軸8と、このフイン軸
8を前記ボルト4の端部にねじこみ取り付けるた
めの取付具としての取付ナツト9を有している。
この円板状の熱放散フイン7は、フイン軸8の軸
方向に所定の間隔をおいて配列されており、放散
面積は、放散すべき熱量に応じて設定されてい
る。
即ち後述するように、熱変形したフランジにボ
ルトの与える締め付け力が、初期締め付け力を大
きく下回ることがないようにするため、本実施例
における熱放散フインの放熱能力は、圧力容器の
運転段階に対応する装置系の温度状態に応じてフ
ランジとボルトの間に適切な温度差が生じるよう
に定められている。
ところで、ボルト4の締め付け力は、フランジ
継手1,2の剛性、ガスケツト3の構成方程式等
と複雑に絡みあいながらもそれらとの力の平衡条
件、変位の連続条件を満足する中で定まつてくる
が、その関係式群に於いてボルト4の締め付け力
自身は()式()式で定義される。
FB=SB・EB・ΔLB/LB ……() LB=LBO・{1+αB・(TB−20)} ……() 但し、FB:ボルトの締め付け力 SB:ボルト断面積 EB:ボルト縦弾性係数 LB:温度による膨張を考慮した所の無
負荷時のボルト長さ ΔLB:ボルトの伸び(引張力を加えられた
時のボルト長さ−LB) αB:ボルト部の熱膨脹係数 TB:定常運転状態下でのボルト温度 LBO:()()式に於いて定義されるボ
ルトの長さでボルトの引張力を考える
上での応力がない場合の元のボルト長
さ、LBの20℃での基本長さ 次に、この考案の熱放散具6の作用を、従来か
ら行なわれている熱放散具6を使用しないボルト
だけの場合と、熱放散具6をボルト4に取り付け
た場合とを比較して具体的に示し、本考案におい
て熱放散フイン8が具備すべき放熱能力について
説明する。
まず、ボルトだけの場合の温度特性とその際の
締め付け力特性を、第5図と第8図で説明する。
第5図に示すように、圧力容器構造体を昇温操作
(スタートアツプ、時刻tO〜tB)すると、内部流
体の昇温と共にフランジ温度(実線で示す)TF
が上昇し、少しおくれてボルト温度TBも上昇し
て、フランジ温度TFは時刻tBで、ボルト温度TB
は時刻tAで定常状態に達する。構造体の定常状態
(定常運転)は、時刻tBから開始されるが、一般
に時刻tAの時に締め付け力が低下するので、第8
図に示すように再度ボルトにトルクをかけて締め
付け力を確認しもしくは上げる作業、いわゆる
FBU1分だけ増し締めを行なう。すなわち、第8図
に示すように時刻tB〜tAにおいては、ガスケツト
のクリープやナツト、フランジ継手のなじみなど
によりボルトの締め付け力FBが初期締め付け力
FBOに比べて低下するので、上記増し締めにより
時刻tAで再びFBOにもどす必要がある。
さらに、第5図に示すように定常状態が終了
し、時刻tDで運転休止するために内部流体を降温
操作(シヤツトダウン時刻tC〜tD)すると、時刻
tC〜tDにおいてボルト温度TBはフランジ温度TF
比べて遅れて低下するため、時刻tEにおいて両者
には最大温度差Tdが生じる。このことは、伝熱
の過渡的な点からフランジ継手が先に冷却され、
ボルトが後から追随するためにフランジ継手が先
に収縮し、ボルトの収縮がそれに対して遅れるた
め、第8図に示すように締め付け力の大きな低下
FBD1をきたしてこの時内部流体が漏洩する。一
方、時刻tCにおいて、ボルト温度TBと同一の温度
にしたこの考案の熱放散具6をボルト4に取り付
けると、内部流体の降温操作に際して熱放散フイ
ン7の熱放散作用により第5図の1点鎖線で示す
様にボルト温度TB′がフランジ温度TFに追随して
低下していき、フランジ温度TFとボルト温度
TB′の差がほとんどなくなる。したがつて第8図
の1点鎖線で示す様に締め付け力の低下分FBD1
は上記FBD1より小さくなる。
なお、この締め付け力の低下分FBD1′は熱放散
フイン7の放散面積が広いほど小さくなり、また
時刻tDにおける運転休止後のボルト締め付け力FB
は、ガスケツトの種類、増し締めの強さ、フラン
ジ継手の加工精度等により影響されるので一概に
定まらないが、初期締め付け力FBOの上下近傍の
値となる。
上記は、この考案の熱放散具6の作用を説明す
るために時刻tCにおいてボルト温度TBと同一の温
度にした熱放散具6を取り付けた例を示したが、
一般には常温(20℃)の熱放散具6をボルト4に
取り付ける。以下その場合についての例を示す。
まず、この考案の熱放散具6を初めからボルト
4に取り付ける場合の温度特性とその際の締め付
け力特性を第6図と第9図で説明する。
第6図に示すように、昇温状態(時刻tO〜tB
においては、内部流体の昇温と共にフランジ継手
1,2のフランジ温度TFが、ボルト4のボルト
温度TBに対して第5図に示した温度差より大き
な温度差Tgで上昇するので、第9図に示すよう
に時刻tO〜tBでは、第8図の同時刻tO〜tBの締め
付け力(FBO+FB1)に比べて必要に応じた大きな
締め付け力(FB0+FB2)を確保できる。
そして、増し締めを行なつた後の定常状態(時
刻tA〜tC)においては、熱放散フイン7の熱放散
作用によりフランジ温度TFとボルト温度TBに大
きな温度差が生じ、第9図に示すように大きな締
め付け力(FBO+FBU2)で締めつづけられる。こ
の高温の定常運転状態下で()式、()式及
びフランジ、ガスケツト等の剛性並びに構成方程
式に基づく力の平衡条件、変位の連続条件を満足
しながら、ボルト4の締め付け力FBがある値
(FBO+FBU2)を確保していたとする。この状態か
ら、運転休止されて第6図に示すように降温状態
(時刻tC〜tD)に至ると、熱放散フイン7の熱放
散作用によりボルト4のボルト温度TBもフラン
ジ温度TFに追随して下げられ、フランジ温度TF
とボルト温度TBの差はほとんどなくなる。した
がつて、第9図に示す如くフランジ温度TFとボ
ルト温度TBとの差による締め付け力の低下は小
さくできる。なお、第9図の1点鎖線は時刻tA
おいて増し締めを行なわなかつた場合の例であ
る。またこの降温状態(時刻tC〜tD)における最
小ボルト締め付け力と初期締め付け力FBOとの差
FBD2FBD2′は、増し締め力や熱放散フイン7の面
積等によつて変るが第8図のFBD1より大きくなる
ことはない。つまり熱放散フイン7の放熱面積を
適当に定めて必要な適宜の放熱能力を設定するこ
とにより、上記最小ボルト締め付け力を運転休止
後のボルト締め付け力近くまで引き上げることが
できる。
次に、熱放散具6を定常状態の途中でボルト4
に取り付けた場合の温度特性とその際の締め付け
力特性を第7図と第10図で説明する。第7図に
示すように、時刻tFでボルト4に熱放散具6を取
り付けると、ボルト4のボルト温度TBは熱放散
フイン7の作用によりそれまでより低下されてフ
ランジ温度TFとの間に時刻tFまでより大きな温度
差Thが生じる。すなわち、前記()式に従つ
てボルト長さLBがその温度変化分TKに対応した
収縮量ΔLDだけ短くなろうとするが、フランジ継
手1,2の剛性に阻まれて温度遷移によるボルト
のその自由な熱収縮が妨げられる事となり、この
変形拘束に伴ないボルト応力が増加してここに新
たなボルト締め付け力の増加がもたらされる。
したがつて、第10図に示すようにボルト4の
温度が低下した分だけ締め付け力FBがFBU3′分だ
け上昇することになる。そして、第7図において
定常状態から運転休止されて降温状態(時刻tC
tD)に至ると、第9図で説明したのと同様に、ボ
ルト温度TBとフランジ温度TFとの温度差が小さ
くなり第10図の如くボルト4の締め付け力の低
下がほとんど生じず、また時刻TAにおいて増し
締めを行なわなくなつた場合の例である1点鎖線
も第9図と同様である。
この様にこの考案では、運転温度降下の際のボ
ルト締め付け力の低下が、フランジ継手1,2と
ボルト4との温度追従の時間的なずれにあるとい
う事に着眼して、フランジ継手1,2の急激な温
度変化に対していち速く、ボルト温度が追従する
配慮を行なうものであり、ボルト4の締め付け力
FBの弛緩状態を短く、かつ小さくして内部流体
の漏洩を極力防ぐことができる。しかも、定常状
態(定常運転)から、さらに高温側に運転条件が
変えられた場合でも前述の第6図および第9図の
昇温操作(スタートアツプ)と略同じ関係が生じ
ボルトの締め付け力はある程度増大する方向に向
うが、ボルト4はフランジ継手1,2とある温度
差をもつて追随上昇するのでむやみにフランジ継
手を締め付けることがない。
そして、従来の様な強制的な絶対的温度差に基
づくボルト締め付け力の確保ではなく、この考案
では相対的な温度差を保持することにより、所要
のボルト締め付け力が低下することなく、しかも
他の部分に好ましくない影響、無理な抑制を生ず
ることがないボルト締め付け力を確保することを
可能ならしめる平衡機能を有し、大がかりな装置
を必要としない。
以上のことから簡単な構成ながら、内部流体の
外部への漏洩防止に効果的なガスケツト3の圧縮
力増加が期待でき、フランジ継手1,2を有する
圧力容器構造体の保守・管理並びに安全性に対し
大いに寄与できるといえる。
次に、この考案の第2、第3及び第4の実施例
を、第11図A,B、第12図A,B、第13図
により説明する。
第11図A,Bに示す第2の実施例の熱放散具
16は、取付ナツト19から取付ナツト19のボ
ルト軸方向のゆるめる側に長板状の熱放散フイン
17を複数枚固着したものである。また、第12
図A,Bに示す第3の実施例の熱放散具26は、
取付ナツト29に筒形の熱放散フイン27を固着
したもので、板厚を貫通する長穴27aが多数設
けられている。さらに、第13図に示す第4の実
施例の熱放散具36は、通常のボルトBの中間部
に取り付けられており、取付ナツト39の一端面
39aには、フイン軸38が垂直に固着されてい
て、このフイン軸38には複数枚の熱放散フイン
37が設けられている。
次に、この考案の第5と第6の実施例を第14
図A,Bと第15図A,Bにより説明する。
第14図A,Bに示す第5の実施例の熱放散具
46は、取付ナツト49に内円筒47aと外円筒
47bを有する二重円筒形の熱放散フイン47を
固着したもので、内円筒47aには多数の孔47
cが設けられている。また、第15図A,Bに示
す第6の実施例の熱放散具57は、袋ナツト状の
キヤツプ59を利用したもので、この取付キヤツ
プ59の外周には放射状に熱放散フイン57が固
着されている。
次に、この考案の第7と第8の実施例を第16
図A,Bと第17図により説明する。
第16図A,Bに示す第7の実施例の熱放散具
66は、取付具としてちようナツト69を用いた
もので、ちようナツト69の取手69a,69a
に熱放散フイン67を設けたものである。また、
第17図に示す第8の実施例の熱放散具76は、
取付ナツト79自体がボルト74をフランジ継手
72に締め付ける役割をも兼ねて用いており、熱
放散フイン77は、前述した第1の実施例(第4
図A参照)と同じである。
次に、この考案の第9から第11の実施例を、第
18図A,Bから第20図A,Bにより説明す
る。
第18図A,Bに示す第9の実施例の熱放散具
86は、ボルト84が貫通する孔を有した取付板
87aに熱放散フイン87を固着したもので、取
付板87aの穴にボルト84を通してフランジ継
手83を締めつけるナツト85と取付けナツト8
9とにより挟持させるものであり、同熱放散フイ
ン87は、たとえば円周方向に四分割されている
と共に、多数の孔87bが設けられている。ま
た、第19図A,Bに示す第10の実施例の熱放散
具96は、円筒にめねじ部99を設けて残りの部
分を熱放散フイン97としたもので、この熱放散
フイン97には多数の孔97aが設けられてい
る。さらに、第20図A,Bに示す第11の実施例
の熱放散具106は、第10の実施例と同様にボル
ト104に直接熱放散フイン107にめねじ部1
07cを設けて着脱自在に取り付ける様にしたも
のであり、放射状に組合された放熱板107aよ
り成り、各放熱板107aには孔107bが多数
設けられている。
ところで、以上の実施例のうち熱放散具をナツ
トを有する構成にしてボルトに取り付けたもの
は、フランジ継手を締め付けているナツトに対す
るゆるみ止めの効果が期待できると共に、フラン
ジ継手を締め付けているボルトのねじ部を保護で
きる。
なお上述した第2から第11の実施例の熱放散具
16〜106は、それぞれの熱放散フイン17,
27,…,97,107が必要な放熱能力を備え
ているので、第1の実施例の熱放散具6と同様の
作用を行なう。また、この考案の熱放散具は、第
1から第11の実施例に限らない。要するに熱放散
フインは、熱変形したフランジに加えられるボル
トの締め付け力が初期締め付け力を大きく下回る
ことがないようにするために、装置系の温度状態
に応じてフランジとボルトの温度差を適宜に保つ
ことのできる放熱能力を備えたものであればよ
い。このような要旨を変更しない限りにおいて、
熱放散フイン7の形状・構造には種々の変形例が
考えられ、ボルトに熱放散具を取り付けるのにグ
リツプ等のボルトを挟持するものを取付ナツトに
代えて用いてもよいのはもちろんである。また、
熱放散具はフランジ継手の各ボルトに個々に独立
して設ける構成のものに限らず、たとえば熱放散
フインを共通一体にし、この熱放散フインに設け
られた複数の取付ナツト又は挟持部をフランジ継
手の各ボルトに対応させて取り付ける構成にして
もよい。
以上説明したように、この考案によれば、所定
放熱能力の熱放散フインを有する熱放散具を、高
温状態で使用するフランジ継手のボルトに着脱自
在に取付けられる構成としたので、単に該熱放散
具をボルトに取り付けるだけで、簡単な構成であ
りながら放熱効果が大で、上記フランジ継手を介
して密閉される容器の内部流体等の温度変化に即
応したボルト温度が得られ、ボルトの締め付け力
の弛緩状態が短く、かつ小さく安定した信頼性の
高いボルト締め付け力の確保ができ、フランジ継
手を有する構造体の保守・管理並びに安全性に大
いに寄与する優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は、従来のフランジ継手の構造
を示す断面図、第3図は、内部流体側からの入
熱、伝熱、放熱を示す図、第4図は、この考案の
ボルト熱放散具の第1の実施例を示す断面図、第
5図と第6図は、ボルトのみを使用した場合と、
ボルトにこの考案のボルト熱放散具を初めから取
り付けた場合における各々のフランジ継手の温度
及びボルトの温度の経時点変化を示した温度特性
図、第7図は、ボルト熱放散具を定常状態の途中
から取り付けた場合における温度特性図、第8図
と第9図は、ボルトのみを使用した場合と、ボル
トにボルト熱放散具を取り付けた場合における締
め付け力特性図、第10図は、ボルト熱放散具を
定常状態の途中から取り付けた場合における締め
付け力特性図、第11図A,Bから第20図A,
Bは、この考案の第2から第11の実施例を示す図
である。 1,2……フランジ継手、4……ボルト、5…
…ナツト、6,16,26,36,46,56,
66,76,86,96,106……ボルト熱放
散具、9,19,29,39,49,79,8
9,99……取付具としての取付ナツト、59…
…取付具としての取付キヤツプ、69……取付具
としてのちようナツト、7,17,27,37,
47,57,67,77,87,97,107…
…熱放散フイン。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 高温状態で使用される圧力容器構造体のフラン
    ジ継手に用いられるボルトに着脱自在に取付けら
    れると共に、昇温状態及び高温の定常状態ではフ
    ランジとボルトの間に所定の温度差が生じ、降温
    状態では両者間にほとんど温度差が生じないよう
    にするために必要な放熱能力の熱放散フインを具
    備するボルト熱放散具。
JP19896483U 1983-12-27 1983-12-27 ボルト熱放散具 Granted JPS60107611U (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19896483U JPS60107611U (ja) 1983-12-27 1983-12-27 ボルト熱放散具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19896483U JPS60107611U (ja) 1983-12-27 1983-12-27 ボルト熱放散具

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JPS60107611U JPS60107611U (ja) 1985-07-22
JPS645126Y2 true JPS645126Y2 (ja) 1989-02-09

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Citations (1)

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