JPS644099Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は１つの被写体を１台のカメラで同一フ
イルム内に２つ写し込むためのカメラ用アダプタ
ーにかゝるもので特に２つの映像にほとんど視差
の生じない、即ちほとんど同一の映像が撮影され
る事を特徴とするものである。

図に於てフイルム面１をカメラレンズの光軸２
を境界として左右Ａ，Ｂに分割した時のフイルム
面の中心をそれぞれａ，ｂとする。ａから発して
カメラレンズの中心０を通過する光線はレンズを
通過した直後に反射鏡ロによつて反射して方向を
変える。又ｂから発してカメラレンズの中心０を
通過する光線もレンズを通過した直後に反射鏡イ
によつて反射して方向を変える。但しこの際イ及
びロはｂ及びａから０を通る光線がそれぞれ反射
した後には同一方向に向う様角度が設定されてい
る。又イ及びロはカメラレンズの光軸を境界とし
て左右に配置されている。又境界は可能な限りス
キ間を作らない様に設置する。

イ及びロによつて同方向に反射したｂ及びａか
らの光線は適当な位置に設置された更にもう一枚
の反射鏡ハによつて反射する。反射鏡ハはその反
射によつてａ，ｂからの光線が反射後カメラレン
ズの光軸と並行に進む様な角度に設置されてい
る。

図で示される通りハによつて反射したａ，ｂか
らの光線a′，b′は極めて僅かの位置のズレでに同
一方向に進む。この様なアダプターを装着したカ
メラで撮影した場合にはカメラレンズの光軸方向
にある被写体はほとんど同一の映像をフイルム上
ａ，ｂをそれぞれ中心として２つ結像する事が出
来る。

これら被写体を同時に複数撮影する目的は同一
フイルムから焼増し及び複写等手間のかゝる方法
を用いないで複数の写真を同時に得る事を目的と
する場合が多い。即ち各種証明書等に用いる場合
である。但し従来用いられている方法としては図
２のステレオ式のアダプター及び図３の複眼カメ
ラによるものがあるがこれらの方法によつた場合
には共に視差が多いため同時に撮影しても僅か
づゝ異つたアングルからの写真となつてしまい、
特に人物撮影等はより近接撮影のためこの影響が
大きく特に証明書写真の場合は適当でない。

本考案による方法によればＡ，B2つの映像は
a′，b′の位置のズレは極めて僅少なため視差はほ
とんど生じない、そのためほゞ同一のものが得ら
れ極めて有効な同一被写体同時２映像撮影装置で
ある。なお同様な考え方からイ，ロを１枚の反射
鏡としハを光軸を中心に左右に分離した２枚の反
射鏡とし、ほゞ同様の効果を求める方法もあるが
装置の大きさが大きくなり、そのための利点は特
にないので前述の方法のみ詳述した。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例及び参考図を示したもの
で、第１図は、カメラ用アダプターの内部光路
図、１……撮影されるフイルム面、２……カメラ
レンズの光軸、３，４……光軸２を境界とした、
左右のＡ，Ｂを分割した時のそれぞれの中心ａ，
ｂから０を通る光線、イ，ロ……反射鏡、ハ……
反射鏡、 第２図は従来方式のステレオ方式アダプタで、
ニ，ホ……反射鏡、ヘ，ト……反射鏡を示す。 第３図は複眼カメラによる方式を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カメラのフイルム面を被写体に向つて撮影レン
   ズの光軸を境に左右に分割したと考え、その左右
   のフイルム面のそれぞれの中心と撮影レンズの中
   心を通る左右２つの光線が反射後同一方向に進む
   様な角度で撮影レンズの光軸を境として左右に異
   る角度で設置された２枚の反射鏡を設え、その反
   射鏡によつて２つの光線が同一方向に反射した後
   更にもう一枚の反射鏡によつてカメラレンズの光
   軸と同方向に向う様に設計された撮影用アダプタ
   ーで、これを用いて撮影した場合ほとんど視差の
   ない同一被写体の映像が左右２つ同時に撮影され
   る事を特徴とするカメラ用アダプター。