JPS643817B2

JPS643817B2 -

Info

Publication number: JPS643817B2
Application number: JP8999980A
Authority: JP
Inventors: Masaki Numata; Gyo Inoe; Minoru Kuge; Tsutomu Horiguchi; Hisashi Okuda
Original assignee: ASUKU KK
Current assignee: ASUKU KK
Priority date: 1980-07-03
Filing date: 1980-07-03
Publication date: 1989-01-23
Also published as: JPS5717452A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、液化天然ガス等の低温流体用機
器、又はトンネル壁が火災時の耐火耐熱に用いる
材料の製法に関するものである。この低温流体用
機器とは、フランジ、バルブ継手等を含む配管及
び塔、槽、熱交換器等の機器類をいう。又低温流
体とは液化天然ガス、液体窒素、液体酸素、液体
水素、液化石油ガス、液化エチレン等をいう。

従来より液化天然ガス等は、極低温に保持する
為、機器を断熱保冷層で被覆していたが、一たん
火災が発生すると、断熱保冷層（一般に熱伝導率
の値が小さいポリウレタンフオーム、ポリスチレ
ンフオーム、塩化ビニールフオーム等の合成樹脂
系発泡体が使われている。）に着火し易く、機器
本体の温度を上昇させ、爆発の危険性があつた。
又トンネル内部での火災発生時にはコンクリート
壁に亀裂がはいり、コンクリートの表面が脱落し
たりする危険性があつた。これらの危険を火災よ
り保護する為には、可成りの厚い耐火、耐熱層、
例えばけい酸カルシウムの75ｍ／ｍ厚さ又は50
ｍ／ｍ厚さを必要とし、それに伴つて、配管配列
の間隔を広くするとか架台を大きくするとか、既
設のものに収納することができない欠点があつ
た。

この発明は上記の状況に鑑み、厚さ約25mm〜30
mmで900℃の火災に対し、１時間以上耐える材料
を製造することを目的とする。

本発明の材料の中には、石膏と蛭石、及び水酸
化アルミニウムを含有するので、火災により変化
を起し石膏、蛭石、及び水酸化アルミニウムの順
に水が生成されるので、耐火、耐熱効果を順次発
揮し、熱容量が大きくかつ１時間以上も保持され
る。

この発明の実施例を説明すると、岩綿グラスウ
ール等の無機繊維を重量比で（以下同じ）５％〜
20％と、ポルトランドセメント５％〜15％と、石
膏10％〜20％と、蛭石５％〜15％と、水酸化アル
ミニウム30％〜70％と、増粘剤若干とミキサーに
投入し、乾式混合する。均一に撹拌されたら原材
料の重量に対して、50％〜150％の重量比で水を
加え混練する。水分が全体に分散されたらこれを
型に投入し、５Kg／cm²〜15Kg／cm²で加圧して余剰
水を除去する。

次に脱型し、養生乾燥する。さらに乾燥を早め
るために熱（温）風乾燥することもできる。

JISA1304「建築構造部分の耐火試験方法」では
第１図のＢ曲線に示す如く着火後46〜47分で900
℃の雰囲気で試験するが、本発明の試験では、Ａ
曲線に示す如く着火後10分で900℃となし、引続
き、その状態で55分間経過せしめたが、本発明製
品では厚さが25mmの物を加熱しても、亀裂の発生
もなく破壊しなかつた。その理由は石膏、蛭石及
び水酸化アルミニウムが、それぞれ加熱により順
次変化を起し、結晶水を放ち、その水が長時間大
量に生成されるからである。

又機器の異形部は、混練物を「こて」で下塗
し、金網で補強し、さらにその上に混練物を「こ
て」で塗り仕上げ整形し乾燥する。

又成型品も「こて」塗もできない場所では混練
したものをノズルで被塗着物に噴射して乾燥す
る。

本発明品は、上記した性能があるので、従来の
ものに比べ、比較的薄い厚さで使用することがで
き、しかも形嵌成型、「こて」塗整形、ノズル噴
射等の方法でも、又自然乾燥としても、強制乾燥
としてもでき上つたものの成分は全く変化なく、
又物性値も全く同一である。

この耐火耐熱材料の製法は上記のように構成さ
れ、石膏、蛭石、及び水酸化アルミニウムの三者
を加えたことにより、この三者が加熱によりそれ
ぞれ順次結晶水を放ち、そのため水を長時間生成
することができる。

しかも上記三者は、硬化の基材となるポルトラ
ンドセメントが５％〜15％であるのに対し、水酸
化アルミニウム30％〜70％、蛭石５％〜15％石膏
10％〜20％と大量に加えたものであり、この故に
長時間の耐火耐熱が可能となつた。一般に水酸化
アルミニウム等の結晶を放出するものを大量に加
えると、水を加えて混練した場合、全体が固くな
らず所要形状に成形することができなかつたもの
であるが、この発明においては前記のように増粘
剤を若干加えることにより、全体を固くさせ、所
要形状に成形できるようになり、又一方前記のよ
うに結晶水の長時間、大量放出の両方を可能にす
ることができたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は耐火試験の説明図である。

Claims

【特許請求の範囲】１重量比で、無機繊維10％〜20％と、ポルトラ
ンドセメント５％〜15％と、石膏10％〜20％と、
蛭石５％〜15％と、水酸化アルミニウム30％〜70
％と、増粘剤若干とにより原材料を溝成し、該原
材料をミキサーで混合し、更に混合した原材料に
重量比で50％〜150％の水を加えて混練してなる
耐火耐熱材料の製法。２重量比で、無機繊維10％〜20％とポルトラン
ドセメント５％〜15％と、石膏10％〜20％と、蛭
石５％〜15％と、水酸化アルミニウム30％〜70％
と、増粘剤若干とにより原材料を構成し、該原材
料をミキサーで混合し、更に混合した原材料に、
重量比で50％〜150％の水を加えて混練し、これ
を型に投入し、余剰水を除去し、脱型し、養生乾
燥することを特徴とする耐火耐熱材料の製法。３重量比で、無機繊維10％〜20％と、ポルトラ
ンドセメント５％〜15％と、石膏10％〜20％と、
蛭石５％〜15％と、水酸化アルミニウム30％〜70
％と、増粘剤若干とにより原材料を構成し、該原
材料をミキサーで混合し、更に混合した原材料
に、重量比で50％〜150％の水を加えて混練し、
この混練物を被塗着物面にこて塗して乾燥するこ
とを特徴とする耐火耐熱材料の製法。４重量比で、無機繊維10％〜20％と、ポルトラ
ンドセメント５％〜15％と、石膏10％〜20％と、
蛭石５％〜15％と、水酸化アルミニウム30％〜70
％と、増粘剤若干とにより原材料を構成し、該原
材料をミキサーで混合し、更に混合した原材料に
重量比で50％〜150％の水を加えて混練し、この
混練物を被塗着物面にノズルで噴射して乾燥する
ことを特徴とする耐火耐熱材料の製法。