JPS643418Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は自動閉扉方式の扉を備えた貯蔵庫等の扉
開閉装置に関し、扉の露水処理を速かに行なうと
ともに、下レール枠及び軌道体の掃除を簡便に行
ない、且つ回転体の走行を円滑に行なうことを目
的とする。

以下図面により本案の実施例を説明すると、第
１，２図１は前面に商品出し入れ用の開口を有す
る断熱壁２にて本体を構成してなる冷蔵シヨーケ
ース等の貯蔵庫で、前記断熱壁にて画成される庫
内３には複数の棚４を配設するとともに、背壁に
沿つて仕切板５を配設して冷却器６、送風機７を
設置する冷気通路８を形成し、又本体下部に形成
される機械室９には前記冷却器とともに冷凍サイ
クルを構成する圧縮機１０、凝縮器１１等を設置
し、前記冷却器で熱交換された冷気を第２図矢印
に示す如く送風機７でもつて強制循環することに
より庫内３を冷却するものである。

１２，１２は前記前面開口に配設された摺動式
の透明扉で、該扉は主体となるガラス等の透明体
１２ａと、樹脂又はアルミ等よりなり前記透明体
の端面に嵌着される把手１２ｆ付縦枠１２ｂ、縦
枠１２ｃ及び両横枠１２ｄ，１２ｅとより構成さ
れ、横枠１２ｅの下面に高さの異なる固定具１
３，１３′を設け、該固定具に車輪等の回転体１
４，１４′を回転自在に枢着している。１５，１
６は前記前面開口の上下両端に相対向して配設さ
れた縦断面ヨ字形の上下両レール枠で、該枠は射
出成形可能な樹脂又はアルミ好ましくは結露の発
生しにくい樹脂を射出成形することにより形成さ
れ、両端に排水孔となる通孔１８を有する二本の
平行な溝部１９，２０及び該溝部を形成する三側
壁２１，２２，２３を備えている。第３，４図に
示す２４，２５は前記レール枠より横寸法の短か
い縦断面Ｍ字形の金属製軌道体で、一方に低く傾
斜する上面に前記扉の回転体１４，１４′を案内
する軌道部２６と、開扉時取付位置の高い回転体
１４′を落し入れて停止させる凹形をなす停止部
２７とを形成してなり、正面視にて互いの軌道部
が交差し且つ一方の軌道体２４の軌道部２６は右
下がりになり、他方の軌道体２５の軌道部２６は
左下がりになるように下レール枠１６の両溝部１
９，２０内に嵌脱自在に嵌合されている。２８，
２９は半硬質のゴム等よりなる弾性体で、前記各
扉の開放方向に位置する軌道体２４，２５の一端
即ち停止部２７側の一端と、前面開口側端との間
の両溝部１９，２０に、閉扉状態の扉１２，１２
の把手１２ｆより開口横方向に且つ軌道体２４，
２５の軌道部２６上面上端より上方向に突出する
如く嵌脱自在に嵌合されている。

上記構成によれば、扉１２，１２を案内する軌
道体２４，２５は下レール枠１６の両溝部１９，
２０に夫々嵌合されているため、前記扉の急激な
開閉操作を行なつたとしても側壁２１，２２，２
３が横枠１２ｅのガイドとなり、軌道部２６から
の回転体１４，１４′の脱落を防止できるととも
に、開閉時の衝撃によつて扉１２，１２が浮き上
がつた場合には、軌道部２６の中央方向への傾斜
により回転体１４，１４′を所定位置に復帰でき
る他、扉１２，１２を開放方向に移動することに
伴ない、取付位置の高い回転体１４′が停止部２
７に落ち込み且つ扉１２，１２が夫々相対する弾
性体２８，２９に当たることになり、扉１２，１
２が全体的に回転体１４′方向に僅かに低く傾斜
してその重心が回転体１４′寄りとなるので、扉
１２，１２の停止状態が良くなると共に、この扉
が下方即ち閉鎖方向へ移動するのを阻止でき、し
かもこの開扉時弾性体２８，２９が断熱壁２、扉
１２，１２双方の緩撃緩和部材の他、間隔子とし
て作用するので、他方の閉扉状態の扉１２の把手
１２ｆが開扉状態の扉１２と断熱壁２の開口側端
との間に、この双方から離間した形で介在される
ことになり、開扉時において閉扉状態の把手１２
ｆを保護することができ、又下レール枠１６の射
出成形時側壁２１，２２，２３に僅かの歪みが生
じ両溝部１９，２０の間隔が不均一になつたとし
ても、軌道体２４，２５の嵌合によりこの歪みを
補正でき、且つ軌道体２４，２５を両溝部１９，
２０から取り外すことにより下レール１６及び軌
道体２４，２５の掃除を簡便に行なえる。又、縦
断面Ｍ字形をなす軌道体２４，２５の軌道部２６
は長さ方向において一方向に低く傾斜しているた
め、閉扉時回転体１４，１４′を自動的に下方に
案内して扉１２，１２を自動閉鎖させるばかりで
なく、扉１２，１２からの露を受けその中央を通
して速かに排水することができる。

以上の如く本来は、庫内に商品を出し入れする
開口に、縦枠に縦方向に長い把手、横枠に取付高
さの異なる２個の回転体を夫々備えた摺動自在な
引違式の二枚の扉と、二本の平行な溝部を形成し
た上下両レール枠とを配設し、長さ方向において
一方に低傾斜して上面に前記扉の両回転体を案内
する軌道部及び開扉時前記取付位置の高い回転体
を落とし入れて所定位置に停止させる停止部を形
成してなる縦断面Ｍ字形の軌道体を下レール枠の
両溝部に互いの軌道部の前記傾斜が逆方向になる
ように夫々嵌合し、且つ開口の左右両側端に閉扉
状態の両扉の把手よりも開口の中央方向に突出
し、一方の扉を開放したときにこの扉が当たる弾
性体を設けたことを特徴とするものであるから、
急激な扉の開閉操作を行なつて扉がこの開閉操作
による衝撃によつて浮き上がり軌道部の中央から
回転体が前後方向に位置ずれした場合には、軌道
体自身のＭ字形状によつて回転体の位置修正を行
なうことができ、従つて軌道部からの回転体の脱
落を防止できるとともに、回転体を軌道部の所定
位置に自動的に復帰させて次の開閉操作を円滑に
行なえるようにすることができ、しかも開扉時取
付位置の高い回転体を停止部に落とし入れて扉を
弾性体に当てるので、扉が僅かにこの回転体方向
に傾むいて扉の重心がこの回転体方向に寄ること
になり、軌道部が傾斜していても閉扉時には扉を
所定位置に確実に停止させることができると共
に、一方の扉の開扉時弾性体によつて閉扉状態の
他方の把手を保護することができ、又、塵埃の蓄
積しやすい下レール枠及び軌道体の掃除を軌道体
の取り外しにより簡便に行なうことができ、更に
扉に付着する露を庫内外に飛散させることなく軌
道部で受け、軌道部の傾斜により速かに排水する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本案貯蔵庫等の扉開閉装置の実施例を示
し、第１図は貯蔵庫の正面図、第２図は第１図Ａ
−A′断面図、第３図は開扉状態の要部正面図、
第４図は第３図Ｂ−B′断面図である。 １２……扉、１２ｆ……把手、１４，１４′…
…回転体、１９，２０……溝部、２４，２５……
軌道体、２６……軌道部、２７……停止部、２
８，２９……弾性体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 庫内に商品を出し入れする開口に、縦枠に縦方
   向に長い把手、横枠に取付高さの異なる２個の回
   転体を夫々備えた摺動自在な左右引違式の二枚の
   扉と、二本の平行な溝部を形成した上下両レール
   枠とを配設し、長さ方向において一方に低く傾斜
   して上面に前記扉の両回転体を案内する軌道部及
   び開扉時前記取付位置の高い回転体を落とし入れ
   て所定位置に停止させる停止部を形成してなる縦
   断面Ｍ字形の軌道体を下レール枠の両溝部に互い
   の軌道部の前記傾斜が逆方向になるように夫々嵌
   合し、且つ開口の左右両側端に閉扉状態の両扉の
   把手よりも開口の中央方向に突出し、一方の扉を
   開放したときにこの扉が当たる弾性体を設けたこ
   とを特徴とする貯蔵庫等の扉開閉装置。