JPS642855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は整備工場等に持ち込まれた複数台の自動
車に対し、各別に作業台車が移動してその下部を
洗浄する自動車下部洗浄装置に関する。

自動車整備工場等で作業現場に持ち込まれた自
動車をその位置を変更することなく、各種の整備
作業や洗浄作業が行なえるようにすると作業性は
格段に向上できる。

そこで従来より作業現場に対し複数台の自動車
を所定位置にそれぞれ持ち込み、各自動車に対す
る整備作業を実施するに先立つて、自動車下部に
洗浄水噴射装置を備えた作業台車を出動させ、自
動車下部の洗浄を行う設備を有する自動車整備工
場も多く見受けられる。

ところで、上記するような設備を有する自動車
整備工場にあつて、作業現場床面の有効利用上か
らして、自動車下部洗浄に用いる作業台車の待機
スペースや、作業台車とともに移動が求められる
作業台車に対する電力供給ケーブルおよび給水ホ
ースの巻取装置等を装備した架台の移動スペース
は可及的狭隘であることが望まれる。

本案は上述の点に鑑み考案されたものであつ
て、以下にその実施例を図面について説明する。

１は作業現場で、持ち込まれた自動車の整備作
業や洗浄を行う場所であり、複数の自動車Ａを同
じ方向に向けて置かれるようにした作業スペース
１ａ，１ｂを画成している。

２はこの作業スペース１ａ，１ｂの端に接して
敷設したレール、３はこのレール２上を移動可能
に設けた架台、４はこの架台３に対し出入自在に
した作業台車である。

前記架台３は車輪５を支持した台板６と、床板
上に取付けた組枠７を有し、台板６には各作業ス
ペース１ａ，１ｂに敷設した作業台車４の移動用
レール８に一端を臨ませて引込み用レール９が敷
設してあり、組枠７の両側の縦枠部材７ａ，７ｂ
間にあつて台板上に作業台車４の収納スペース１
０を形成している。

また、収納スペース１０上方にあつて組枠７に
は作業台車４に対する給電ケーブル１２の自動巻
取ドラム１１、および給水ホース１４の自動巻取
ドラム１３がそれぞれに両側の縦枠部材７ａ，７
ｂに近接して配装してあり、これより延びるケー
ブル１２およびホース１４はそれぞれの巻取ドラ
ム１１，１３の下方にあつて縦枠部材７ａ，７ｂ
に遊転支持したテンシヨンプーリ１５，１６に掛
け渡して作業台車４に設けた中継受口１２ａ，１
４ａに接続されており、作業台車４が架台３を離
れるに当つてこれら給電ケーブル１２および給水
ホース１４が繰り出される時に作業スペース１
ａ，１ｂ上で略水平に延びるようにテンシヨンプ
ーリ１５，１６の位置が設定してある。

作業台車４は車輪１７を支持した筺体１８内に
モータを駆動源として車輪１７に回転を伝達し台
車４の移動を行う台車移動装置、ならびに台車上
面に設けた洗浄水噴射ノズル１９を台車移動方向
に直行して往復移動させ、かつこの移動中左右に
揺動させる洗浄水噴射装置等を装備している。

尚、図中２０は架台３上の巻取ドラム１１に巻
かれた給電ケーブル１２と接続される外部給電用
ケーブル、２１は同じく架台３上の巻取ドラム１
３に巻かれた給水ホース１４と接続される外部給
水用ホースで、これらのケーブル２０およびホー
ス２１は架台３上方にあつて横架した天井支持部
材に支持させて架台３の移動に追従させる構成と
している。

上記構成において、つぎに作用を説明する。

架台３が作業スペース１ａ，１ｂに対応しての
移動時、または作業台車４が待機する状態では架
台３内の収容スペース１０中に作業台車４は引き
込まれた状態におかれる。

今、第３図に示すように作業スペース１ａに洗
浄すべき自動車Ａが置かれ、その下部の洗浄を行
うには、架台３を当該作業スペース１ａ所定位置
に停止させレール８と架台３上のレール９とを連
結状態にし、作業台車４を作業スペース１ｂに出
動させ、自動車Ａ下部へ潜らせて自動車Ａの前後
方向へゆつくり移動させるのと同時に、台車上面
に装備する洗浄水噴射ノズル１９から高圧洗浄水
を上向きに墳射させると、自動車幅方向へ往復移
動しながら揺動するノズル１９の動きで自動車下
部は全面的に洗浄が行われるのである。

この時、作業台車４の移動に伴つて巻取ドラム
１１，１３からは給電ケーブル１２および給水ホ
ース１４が繰り出されるが、これらはそれぞれに
架台３上で比較的低位置に装着したテンシヨンプ
ーリ１５，１６に掛け渡してあるところから、洗
浄水噴射ノズル１９位置より下方にあつて略水平
に延びて被洗浄自動車Ａへの接触や引つ掛りが防
止される。

本案は以上説明したように、作業現場に画成し
た複数の作業スペース間を架台を移動自在に設
け、該架台から各作業スペースに置かれる自動車
下部に対し作業台車を出動させて自動車下部を全
面洗浄するようにしたから、整備作業に先立つて
行う自動車下部の洗浄でいちいち自動車を移動さ
せる必要がなく、作業性を向上し、また架台には
作業台車の収容スペースの上方に給電ケーブルお
よび給水ホースの各巻取ドラムを立体的に配装し
たから、架台はコンパクトにできてその占有移動
スペースも狭隘なものでよく、作業現場における
有効利用床面積を拡大できる等多大の効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の正面図、第２図は側面図、第３
図は本案を設備した作業場の概略平面図である。 １……作業現場、２……レール、３……架台、
４……作業台車、５……車輪、６……台板、７…
…組枠、８……レール、９……レール、１０……
作業台車収容スペース、１１……巻取ドラム、１
２……給電ケーブル、１３……巻取ドラム、１４
……給水ホース、１５，１６……テンシヨンプー
リ、１７……車輪、１８……筺体、１９……ノズ
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 作業スペースに添設したレール上を移動する架
   台と、該架台から作業スペースに出入自在に設け
   た作業台車とを備え、架台には作業台車に対する
   給電ケーブルおよび給水ホースの各自動巻取ドラ
   ムを配装した自動車下部洗浄装置において、前記
   巻取ドラムを、架台の作業台車収納スペース上方
   に配装し、これらドラムから延びるケーブルおよ
   びホースをドラム下方に配装したテンシヨンプー
   リに掛け渡し、作業台車が作業スペースに出動す
   るとき繰り出されるケーブルおよびホースが作業
   台車の作業面下方に位置するように構成したこと
   を特徴とする自動車下部洗浄装置。